特許第6989712号(P6989712)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6989712
(24)【登録日】2021年12月6日
(45)【発行日】2022年1月5日
(54)【発明の名称】コーティングブース
(51)【国際特許分類】
   B05B 16/60 20180101AFI20211220BHJP
   B05B 14/40 20180101ALI20211220BHJP
   B05B 13/02 20060101ALI20211220BHJP
   B05D 7/00 20060101ALI20211220BHJP
   B05D 3/00 20060101ALI20211220BHJP
   B05D 7/24 20060101ALI20211220BHJP
   B05D 3/12 20060101ALI20211220BHJP
   B05D 1/02 20060101ALI20211220BHJP
【FI】
   B05B16/60
   B05B14/40
   B05B13/02
   B05D7/00 K
   B05D3/00 C
   B05D7/24 301A
   B05D3/12 A
   B05D1/02 J
   B05D1/02 H
【請求項の数】18
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2020-556921(P2020-556921)
(86)(22)【出願日】2019年2月18日
(65)【公表番号】特表2021-511961(P2021-511961A)
(43)【公表日】2021年5月13日
(86)【国際出願番号】IB2019051290
(87)【国際公開番号】WO2019202412
(87)【国際公開日】20191024
【審査請求日】2020年11月18日
(31)【優先権主張番号】1806201.8
(32)【優先日】2018年4月16日
(33)【優先権主張国】GB
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】515198670
【氏名又は名称】カーライル フルイド テクノロジーズ,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100211177
【弁理士】
【氏名又は名称】赤木 啓二
(72)【発明者】
【氏名】ヘンリー マルコーン
【審査官】 團野 克也
(56)【参考文献】
【文献】 中国実用新案第206104150(CN,U)
【文献】 国際公開第2017/006220(WO,A1)
【文献】 米国特許第05152839(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
IPC B05B12/16−12/36
14/00−16/80
B05D 1/00− 7/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コーティングされる要素のためのコーティングブースであって、
前記コーティングブースは、
対向する垂直側面の間の通路であって、コーティングされる前記要素が搬送される通路と、前記通路の一端の入口と、前記通路の他端の出口と、
コーティングされる前記要素を支持するためのコンベアラインであって、直線経路に沿って前記入口から前記出口へ前記要素を搬送するように構成された、コンベアラインと、
吸引システムと、を備え、
前記通路の対向する垂直側面は、前記直線経路に関して対称であり、
前記要素にコーティング粉末を噴霧するためのスプレーガンの組は、前記直線経路の両側に対称的に配置され、
前記吸引システムは、前記通路の各対向する垂直側面に互いに対向して取り付けられた垂直吸引入口を備え、前記吸引システムは、対向する垂直吸引入口の各々を通して等量の吸引を提供するように構成され、
各垂直吸引入口は、吸引源の両側に位置する上部および下部に分割され、各垂直吸引入口は、吸引源からの吸引力の量を各垂直吸引入口の上部または下部のいずれかに分流させるように構成された1つまたは複数の可動フラップをさらに備える、コーティングブース。
【請求項2】
各垂直吸引入口は、前記コーティングブースの実質的に全高に沿って延在する、請求項1に記載のコーティングブース。
【請求項3】
前記コーティングブースは、コーティングされる前記要素を前記コンベアラインに引っ掛ける、引っ掛けシステムを備え、前記引っ掛システムは、水平方向に並進するように構成され、かつ、コーティングされる前記要素を、垂直位置にて吊り下げて搬送するように構成される、請求項1または2にコーティングブース。
【請求項4】
前記スプレーガンの組は、コーティングされる要素の高さの全範囲に沿って前記コーティング粉末を噴霧するように構成可能であるように、垂直軸に沿った、制御された往復移動を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載のコーティングブース。
【請求項5】
前記吸引システムは、前記直線経路に関して実質的に対称な空気流を前記通路内に生成するように構成される、請求項1〜4のいずれか1項に記載のコーティングブース。
【請求項6】
前記通路垂直側面を区切る前記コーティングブースの外部壁および内部壁は
可撓性材料の閉断面シートであって、洗浄手段を通過して前記閉断面シートの回転を引き起こす電動回転可能なローラに、挿入されかつ堅固に保持される、可撓性材料の閉断面シートを備え、
前記洗浄手段は、前記可撓性材料上に堆積した余分なコーティング粉末を除去するように構成される、請求項1に記載のコーティングブース。
【請求項7】
前記通路の各垂直側面は、前記コーティングブースの高さに実質的に沿って延在する2枚の可撓性材料から成り、各垂直吸引入口は、前記コーティングブースの各側面の前記2枚の可撓性材料の間に配置される、請求項6に記載のコーティングブース。
【請求項8】
前記電動回転可能なローラは、前記スプレーガンの組が、前記要素の前記垂直吸引入口の下部の横方向の部分にコーティング粉末を噴霧するように配置されたとき、及び、実質的に全ての吸引力が前記垂直吸引入口の下部に分流されたとき、回転するように構成される、請求項7に記載のコーティングブース。
【請求項9】
前記通路の各対向する垂直側面は、前記直線経路に対して長手方向に真っ直ぐであり、かつ平行である、請求項1〜8のいずれか1項に記載のコーティングブース。
【請求項10】
前記スプレーガンの組は、前記入口の近位に位置する、スプレーガンの第1の組と、前記出口の近位に位置する、スプレーガンの第2の組とを備える、請求項1〜9のいずれか1項に記載のコーティングブース。
【請求項11】
前記スプレーガンの組のいずれかを受け入れるように構成された開口頂部を有するクリーニングボックスをさらに備え、
前記スプレーガンの組は、前記スプレーガンの組のノズルが前記クリーニングボックス内に挿入されるように、各々下向きの位置まで回転するように作動可能であり、
前記クリーニングボックスは、前記ノズルをクリーニングするために、前記スプレーガンの組の記ノズルに向けて、空気の噴射を提供するように構成される、請求項1〜10のいずれか1項に記載のコーティングブース。
【請求項12】
コーティングブース内の要素をコーティングする方法であって、
対向する垂直側面の間の通路を通って、前記通路の一端の入口から前記通路の他端の出口まで、コーティングされる要素を搬送するステップであって、前記要素は直線経路に沿ってコンベアラインに沿って搬送され、前記通路の対向する垂直側面が前記直線経路に関して対称であるステップと、
前記要素にコーティング粉末を噴霧するスプレーガンの組を作動させるステップであって、前記スプレーガンの組は、前記直線経路の両側に対称に配置される、ステップと、
前記通路の対向する垂直側面に互いに対向して取り付けられた垂直吸引入口を含む吸引システムを作動させるステップであって、前記吸引システムは、直吸引入口の各々を通って等量の吸引を提供する、ステップと、を含み、
各垂直吸引入口は、吸引源の両側に位置する上部および下部に分割され、
各垂直吸引入口の1つまたは複数のフラップを移動させて、吸引源からの吸引力の量を垂直吸引入口の上部または下部のいずれかに分流させるステップをさらに備える、方法。
【請求項13】
コーティングされる前記要素は垂直位置に吊り下げられる、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記プレーガンの組を垂直軸に沿って移動させて、ーティングされる前記要素の高さの任意の部分に沿ってコーティング粉末を噴霧するステップをさらに含む、請求項12または13に記載の方法。
【請求項15】
前記吸引システムは、前記直線経路に関して実質的に対称な空気流を前記通路内で生成する、請求項12〜14のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
前記通路垂直側面を区切る前記コーティングブースの外部壁および内部壁は、電動回転可能なローラに、挿入されかつ堅固に保持される、可撓性材料の閉断面シートを備え、
前記方法は、前記閉断面シートを洗浄手段を通過して回転させるステップをさらに含み、
前記洗浄手段は、前記可撓性材料上に堆積した余剰のコーティング粉末を除去するように構成される、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
前記スプレーガンの組が、前記垂直吸引入口の前記下部の横方向の部分にコーティング粉末を噴霧するように配置されたとき、及び、実質的に全ての利用可能な吸引力が前記垂直吸引入口の下部に分流されたとき、前記電動回転可能なローラを回転させるステップをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
各スプレーガンの組のノズルがクリーニングボックス内に挿入されるように、スプレーガンの組を下向きの位置に回転させることによって、前記スプレーガンの組のノズルをクリーニングするステップと、
前記クリーニングボックス内で、記ノズルに空気の噴射を導くことによって、記ノズルをクリーニングするステップと、をさらに含む、請求項12〜17のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オーバーヘッドコンベアラインから垂直位置に垂下する押出セクションバーのような細長い要素をコーティングするためのコーティングブースに関する。
【背景技術】
【0002】
連続コーティングシステムにおけるコーティングブースは、コンベアライン上の要素をコーティングするために使用される。典型的には、要素は、塗布ブースを通って平行移動され、その中に静電スプレーガンによって塗布粉末がスプレーされる。コーティング粉末は静電効果によりコーティング対象要素の表面に付着する。
【0003】
特許文献1(欧州特許第2897740号明細書)は、コーティングブースは、通常、側面、下面、および屋根で閉鎖された平行管状トンネルの形状をしていると論じている。オーバーヘッドコンベアラインは、トンネル出入口の2つの開放面を通過する。コーティングされる要素は、コンベアラインから吊り下げられ、コーティングブース内の静電スプレーガンからのスプレーに曝される。側面および屋根にある吸引口は、要素に堆積していない粉末を抽出するために使用される。
【0004】
このようなブースにはいくつかの欠点がある。例えば、結果として生じるコーティングは、ブース内の粉体の不均一な分布によって生じるコーティングの厚さが変化するため、品質が悪くなる可能性がある。複雑な断面要素では、プロファイルの溝に粉末が侵入する問題がある。また、このようなブースは、相当量の粉末が要素上に堆積せず、空気中またはブースの内部表面に浮遊したままであるため、複雑で不衛生な洗浄慣行を必要とするため、効率的ではない。さらなる問題は、空気の流れおよび慣性力のために、要素は、結果として生じるコーティングの品質を低下させ得る望ましくない揺動運動の影響を受けやすいことである。
【0005】
特許文献1は、これらの欠点の一部を克服するためのコーティングブースを提案している。提案したブースは、三つの側面によって概略的に識別された三角形の平面を有する。要素は、片側を介してブースに出入りする(つまり、ブースを通る曲線または角度のあるルートをとる)。残りの2つの側面は、垂直方向吸入口で交差している。2組のスプレーガンのうち1組は、ブースからの要素の出入り口の各点に配置される。入口および出口のスプレーガンは、それぞれ進行方向または要素の進行方向に向いている。このようにして、粉末が要素を通過して吸入口に押し込まれるための空気流が設けられる。
【0006】
加えて、垂直吸引入口によって交差する2つの側面のそれぞれは、壁上に堆積された粉末を、そのような堆積された粉末を除去するスクレーパに移す「コンベアベルト」壁を備える。
【0007】
特許文献1のブースにはいくつかの欠点がある。ブースには、コンベアラインに曲げ/角度が必要である。これは、要素がこの曲がりの周りを移動するときに、望ましくない慣性運動を受ける危険性を生じる。この問題は、より大きな要素をコーティングする場合に強まる。さらに、このブースに適合する要素の幅は、比較的限定された幾何学的形状によって制限される。これは特許文献1の図から明らかである。さらに、スプレーガンの1組のみがスプレーされている場合、ブース内に非対称の流れプロファイルが存在し、これは不均一なコーティング分布をもたらす可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】欧州特許第2897740号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、既存のコーティングブースの欠点を克服することを目的とする。
【0010】
また、既存のコーティングブースよりも効率的な吸引システムを有するコーティングブースを提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の第1の態様によれば、コーティングされる要素のためのコーティングブースが提供される。コーティングブースは、対向する垂直側面間の通路を備え、コーティングされる要素が搬送される。通路の一端に入口があり、他端に出口がある。コーティングブースは、コーティングされる前記要素を支持し、直線経路に沿って前記要素を入口から出口まで搬送するように構成されるコンベアラインと、吸引システムとをさらに備える。チャネルの対向する側面は、通路に関して対称である。要素にコーティング粉体を噴霧するためのスプレーガンの組は、直線経路の両側に対称的に配置される。吸引システムは、通路の各対向する垂直側に互いに対向して取り付けられた垂直吸引入口を備え、吸引システムは、対向する垂直吸引入口のそれぞれを通して等量の吸引を提供するように構成される。
【0012】
各端部に出入り口を有する通路を使用することにより、搬送路の曲がりによって生じる寸法上の制約を受けることなく、要素がコーティングブースを通過することができる。さらに、ブースは、コーティングされる要素と同程度の幅であることのみが必要である。対照的に、三角形のコーティングブースは、ブースの片側に入口および出口を含むのに十分な幅でなければならない(したがって、2つの要素を並べて幅が類似している)。
【0013】
直線状のコンベアライン(直線状の通路に沿って)を使用することにより、特に、要素が旋回可能に吊り下げられる場合に、それらがコンベアラインに沿って移動されるときにコーティングされる要素に誘導される慣性運動の量が減少する。特に、運動方向に対して垂直方向の慣性運動は減少する。これは、要素が方向を変えるときにそのような慣性運動が生じる「V」形状のコンベアラインを組み込んだ代替ブースと対照的である。
【0014】
コーティングする要素に付着しない余分なコーティング粉体を吸引する吸引力が提供される。吸引システムは、コーティングブース内に浮遊したままであったり、コーティングブースからドリフトアウトしたり、コーティングブースの壁に付着したりするコーティング粉体粒子の量を減少させる。通路の各側面に等レベルの吸引力を設けることは、ブース内の空気の流れにより要素がいずれの方向にも引っ張られないので、搬送される要素の運動を減少させるのに役立つ。また、同レベルの吸引力は、要素がブースを通過する際に要素上に分配される粉末が均一に分配されることを確実にするのに役立つ。
【0015】
任意選択で、各垂直吸引入口は、ブースの実質的に全高に沿って延在する。
【0016】
任意選択で、コーティングブースは、コンベアラインにコーティングされる要素を引っ掛けるためのシステムを含み、引っ掛けシステムは、垂直位置において、コーティングされる要素の水平方向の移動および吊り下げ搬送のために構成される。
【0017】
任意選択で、スプレーガンの組は、コーティングされる要素の高さの全範囲に沿ってコーティング粉末を噴霧するように構成可能であるように、垂直軸に沿った、制御された往復移動を有する。
【0018】
任意選択で、吸引システムは、通路を中心として実質的に対称な空気流を通路内に生成するように構成される。
【0019】
対称的な空気流により、コーティングされる要素の周囲に粉体粒子をより均一に分布させることができる。
【0020】
任意選択で、各垂直吸引入口は、吸引源の両側に位置する上部および下部に分割され、各垂直吸引入口は、吸引源からの吸引力の量を垂直吸引入口の上部または下部のいずれかに分流させるように構成された1つまたは複数の可動フラップをさらに備える。
【0021】
可動フラップは、吸引力を、ブースの垂直方向に画定された特定の部分に分流させるために提供する。これにより、吸引源から得られる吸引力が効率的に使用される。例えば、要素の頂部がコーティングされている間に、ブースの対応する頂部に高い吸引力が発生する必要がある。このような例では、ブースの底部に吸引を設ける必要性はほとんどまたは全くない。吸引力をブースの関連横方向部分に分流させることは、必要とされないブースの部分に不必要な吸引力が加わらないようにすることにより、吸引システムの効率を改善する。
【0022】
さらなる利点は、必要な吸引力が減少することである。従って、フィルタ及びモータのような吸入口の下流に存在し得る成分及びシステムは、より小さくすることができ、より少ないエネルギーを必要とすることができる。
【0023】
任意選択で、チャネルの側面を区切るブースの外部壁および内部壁は、洗浄手段を通過してシートの回転を引き起こす電動回転可能なローラに、挿入されかつ堅固に保持される、可撓性材料の閉断面シートを備え、洗浄手段は、可撓性材料上に堆積されたコーティング粉末を除去するように構成される。
【0024】
洗浄手段は、洗浄システムを備えることができる。洗浄システムは、可撓性材料から粉末をかき取るように構成されたスクレーパを備えてもよい。
【0025】
任意選択で、チャネルの各側面は、コーティングブースの高さに実質的に沿って延在する2枚の可撓性材料シートを備え、各垂直吸引入口は、各側面の2枚の可撓性材料シートの間に配置される。
【0026】
各垂直吸引入口のこのような位置決めにより、余分な粉体が、洗浄手段を通過して回転される可撓性材料のシートのうちの1つの方に引き寄せられる。
【0027】
任意選択で、回転可能なローラは、スプレーガンが、垂直吸引入口の下方部分に対して要素の横の部分に粉末を噴霧するように配置されたとき、及び実質的に全ての利用可能な吸引力が垂直吸引入口の下方部分に分流されたときに、回転するように構成される。
【0028】
このようにローラを係合させるだけで、クリーニング手段がより効果的であることが分かっている。
【0029】
任意選択で、チャネルの各対向する垂直側は、長手方向に直線であり、通路に平行である。
【0030】
任意選択で、一組のスプレーガンは、入口の近位に位置する、スプレーガンの第1の組と、出口の近位に位置する、スプレーガンの第2の組とを備える。
【0031】
任意選択で、コーティングブースは、前記スプレーガンの組のいずれかを受け入れるように構成された開口頂部を有するクリーニングボックスをさらに備え、前記スプレーガンの組は、前記スプレーガンの組のノズルが前記クリーニングボックス内に挿入されるように、各々下向きの位置まで回転するように作動可能である。洗浄ボックスは、ノズルを洗浄するために、スプレーガンの組の挿入されたノズルに向けられた空気の噴射を提供するように構成されてもよい。
【0032】
これにより、例えばコーティング粉体の色を変化させる場合に、ノズルの自動洗浄を行うことができる。従って、ノズル表面に堆積した可能性のある以前の色のコーティング粉体による粉体汚染のリスクが低減される。
【0033】
本発明の第2の態様によれば、次のステップを含むコーティングブース内に要素をコーティングする方法が提供される:
− 対向する垂直側面の間の通路を通って、前記通路の一端の入口から前記通路の他端の出口まで、コーティングされる要素を搬送するステップであって、前記要素は、前記チャネルの対向する側面が前記通路に関して対称である直線経路に沿ってコンベアラインに沿って搬送されるステップ;
− 要素にコーティング粉末を噴霧するスプレーガンの組を作動させるステップであって、前記スプレーガンの組は、前記直線経路の両側に対称に配置される、ステップ;
− 前記通路の対向する垂直側面に互いに対向して取り付けられた垂直吸引入口を含む吸引システムを作動させるステップであって、前記吸引システムは、対向する垂直吸引入口の各々を通って等量の吸引を提供する、ステップ。
【0034】
任意選択で、コーティングされる要素は、垂直位置に吊り下げられる。
【0035】
任意選択で、本方法は、コーティングされる要素の高さの任意の部分に沿ってコーティング粉末を噴霧するように、静電スプレーガンの組を垂直軸に沿って移動させるステップをさらに含む。
【0036】
任意選択で、吸引システムは、通路の周囲で実質的に対称な空気流を通路内に生成する。
【0037】
任意選択で、各垂直吸引入口は、吸引源の両側に位置する上部および下部に分割され、さらに、各垂直吸引入口の1つまたは複数のフラップを移動させて、上部または下部のいずれかに適用する吸引源からの吸引力の量を調整するステップを備える。
【0038】
任意選択で、チャネルの側面を区切るブースの外部壁および内部壁は、電動回転可能なローラ上に挿入され、電動回転可能なローラによって堅固に保たれた可撓性材料の閉断面用紙を含み、洗浄方法を過ぎて用紙を回転させる工程をさらに含み、洗浄方法は、可撓性材料上に堆積したコーティング粉末を除去するように構成される。
【0039】
任意選択で、本方法は、スプレーガンが、吸引入口の上部及び下部のうちの1つの側方に要素の部分に粉末を噴霧するように配置されているときに、回転可能なローラを回転させるステップをさらに含む。
【0040】
任意選択で、本方法は、各組のスプレーガンのノズルが洗浄ボックス内に挿入されるように、スプレーガンを下向きの位置まで回転させることによって、スプレーガンの組のノズルを洗浄するステップと、挿入されたノズルで空気の噴射を洗浄ボックス内で導くことによって、挿入されたノズルを洗浄するステップと、をさらに含む。
【図面の簡単な説明】
【0041】
図1図1は、本発明の一実施形態に係るコーティングブースの概略平面図である。
図2図2は、図1のコーティングブースの縦側面図である。
図3図3は、図1及び図2のコーティングブースの側面図である。
図4図4は、図1ないし図3のコーティングブースの等角図である。
図5図5は、図1ないし図4に係るコーティングブースの垂直方向吸込口の上部または下側にかかる吸引力を調整するためのフラップの破断等角図である。
図6図6は、図1ないし図4のコーティングブースの洗浄手段を含む、ブースの側面を画定する回転可能なローラ上に取り付けられた可撓性シートの一端の拡大図である。
図7図7は、本発明の一実施形態によるコーティングブースのスプレーガンの組の拡大等角図である。
図8a-8c】図8a〜図8cは、本発明の一実施形態によるノズル洗浄動作の様々な段階におけるスプレーガンの組および関連する洗浄ボックスの等角図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
図1を参照すると、コーティングされる要素(図示せず)を受け入れ且つコーティングするためのコーティングブース101が存在する。コンベアライン102は、ブース入口105でコーティングブース101に入り、ブース出口106でコーティングブース101から出る。コンベアライン102は、コーティングブース101内にある間は、直線である。矢印114は、コンベア線102に沿った要素(図示せず)の移動方向を示す。
【0043】
ブース101の側面は、一方の側の壁107a、107b、および他方の側の壁108a、108bによって画定される。側面は、ブース101内のコンベアライン102の部分によって形成される通路に関して対称である。
【0044】
垂直方向吸入口109a、109bは、それぞれ壁107a、108a、および壁107b、108bの間に位置している。吸引入口は、コンベアライン102を中心として互いに対称である。垂直吸引入口109a、109bは、ブース101内に向かい、ブース101から空気および浮遊した余分な粉体粒子を吸引する。図示の実施形態では、垂直方向吸入口109a、109bは、ダクト111a、111bを介してサイクロン吸入システム110a、110bに接続されている。垂直吸引入口109a、109bに吸引力を提供するために、任意の公知の吸引システムを使用することができることが理解されよう。
【0045】
コンベアライン102の片側に取り付けられたスプレーガン103a、104aの組がある。対向する一組のスプレーガン103b、104bは、コンベアライン102の周りの一組のスプレーガン103a、104aに対称的に取り付けられている。図示の実施形態では、スプレーガン103a、103bは、入口105の近位に取り付けられ、コンベアライン102の移動方向に向かって角度を付けられている。スプレーガン104aおよび104bは、出口106の近位側に取り付けられ、コンベアラインの移動方向とは逆方向に向かって角度が付けられている。他の実施形態では、スプレーガンは、コンベヤライン102に対して長手方向に異なる位置に配置することができることが理解されよう。スプレーガンの組には、粉体供給ライン(図示せず)を介して噴霧するための粉体コーティングが供給される。
【0046】
使用時には、コーティングされる要素(図示せず)は、コンベアライン102に沿って矢印114の方向に搬送される。要素は、コンベア線102の下に吊り下げられ、実質的に横軸に沿って平行移動される。要素がブース101に入った後、それらは、一組のスプレーガン103a、103bからコーティング粉末でスプレーされる。したがって、要素の後部および側部は、コーティングされる。要素がブース101から出る前に、それらは、スプレーガン104a、104bの組からコーティング粉末でスプレーされる。従って、要素の前部及び横方向部分はコーティングされる。コーティングブースを離れた後、少なくとも要素の垂直面は全てコーティングされるであろう。
【0047】
実施形態において、粉末コーティングおよび要素は、静電的に帯電されて互いに引き付けられ、それによってコーティングプロセスを補助する。
【0048】
垂直吸引入口109aおよび109bは、それぞれ等量の吸引力を提供する。従って、要素は、通過する際にブース102の両側に向かって引き出されない。スプレーガン103a、103b、104a、104b及び垂直吸引入口109a、109bの組がコンベアライン102の周りに対称的に配置されているため、ブース101内の空気の流れは実質的に対称的である。これにより、要素のすべての表面に塗布されるほぼ均一な粉体コーティングが得られる。
【0049】
図2を参照すると、縦断側面図から図1を参照して論じたものと同じ参照番号を有する特徴が示されている。加えて、ブース101内にコーティングされる要素113が示されており、ブース101の頂部付近に位置するスプレーガン104c、104dの組が示されている。スプレーガンの全ての組は、要素113の垂直方向の全高さに沿って粉末を噴霧するために垂直方向に移動可能である。ブース101は、実質的な長さを有する長形要素をパウダーコーティングするのに特に適している。ブース101は、約9メートルの高さであってもよく、6〜8メートルの長さの領域にあるコーティングされる要素を収容することができる。ブース101は、有利には、一組のスプレーガンの間を要素が通過するのに十分な幅しか必要としない。
【0050】
実施形態において、ブース101は、上部201および下部202を備える。上部および下部への言及(例えば、垂直吸引入口109a、109bに関して)は、それぞれ、ブースの上部および下部に横向きである部分に関する。
【0051】
図3を参照すると、側面図から図1を参照して論じたのと同じ参照番号を有する特徴が示されている。図示の実施形態では、垂直吸引入口109bに分岐する垂直方向吸引マニホルド301は、ブース101の上面および下面に向かって先細りする。これにより、提供される吸引圧力は、ブース101の高さにわたって実質的に一定に保たれる。
【0052】
図4を参照すると、等角図からの前の図を参照して議論したのと同じ参照番号を有する図示された特徴が存在する。さらに、サイクロン吸引システム110aおよび110bに通気することによって取り付けられた粉体収集ユニット112が示されている。粉体収集ユニット112は、垂直方向吸込口109a、109bに吸い込まれた余分な粉体を収集する。
【0053】
図5を参照すると、垂直吸引入口109b(または109a)と吸引源503との接合部に位置する可動フラップ501が示されている。フラップ501は、矢印502で示す方向に移動可能である。下側吸込口109bは、フラップにより下側に分かれている。フラップが図5に示す位置にあるとき、吸引源503は垂直吸引入口109bの上部から空気を吸引し、それによって吸引力をブース101の対応する上部に分流させる。フラップは、異なる位置(図示せず)に移動可能であり、吸引源503が垂直吸引入口109bの下側から空気を吸引するように構成し、それによって吸引力をブース101の対応する下側に分流させる。このようにして、吸引源503からの利用可能な吸引力は、垂直吸引入口109bの異なる部分に集中させることができる。これにより、垂直吸引入口109b全体にわたる吸引が同時に必要とされないため、吸引源の所要動力(従って、関連する吸引モータ、フィルタ等のサイズ)が減少する。
【0054】
実施形態において、フラップは、垂直吸引入口109a、109bの垂直方向中間点に位置し、それにより、いずれかの部分に分流したときに各部分の長さにわたって等レベルの吸引力が加えられる。
【0055】
他の実施形態(図示せず)では、複数のフラップおよび/またはフラップの変動する移動度合いが存在してもよい。垂直方向吸込口109bの異なる部分における吸引力のレベルは、正確に構成することができる。例えば、垂直吸引入口109bの頂部に加えられる高い吸引力と、垂直吸引入口109bの下面に加えられる低い吸引力とがあり得る。また、垂直方向吸込口109bは、複数の部分に分割されていてもよく、複数の部分の選択は、部分の境界におけるフラップの移動によって吸引力を付与するように構成されていてもよい。任意のフラップが、対向する各垂直方向吸入口109a、109b上に対称に配置されることが好ましく、これは、コンベアライン102に関して対称な空気の流れが維持されることを確実にするためである。
【0056】
図6を参照すると、ブース101の壁は、それぞれ、トップローラ(図示せず)とボトムローラ602の周囲にしっかりと巻かれた可撓性シート601を含む。可撓性シートがローラによって回転するとき、シートをクリーニングするためのクリーニング手段が設けられている。図示の実施形態では、可撓性シート601は、可撓性シート601に衝突するスクレーパ603を通過して引きずられる。粉末スプレーガンが作動しているとき、ブース内側に面した可撓性シートに余分なコーティング粉末が付着する。スクレーパ603を通過する可撓性シートの回転は、そのような過剰なコーティング粉末の少なくとも一部を除去し、それによってブース101の壁の内部表面を洗浄する。垂直吸引入口109bは、ブース101の側面を構成する2つのこのような可撓性シートの間に配置される。ブース101内の過剰なコーティング粉体は、垂直吸引入口に向かって引き出され、従って、上述した方法でクリーニングされるブース101の壁に向かって引き出される。
【0057】
クリーニング手段は、実質的に全ての利用可能な吸引力がブース101の下側に集中する場合に最も効果的であることが分かっている(すなわち、スプレーガン104がブース101の下側の横方向に位置する場合に、垂直吸引入口109a、109bの下側に吸引力を分流させることによって)。したがって、使用時には、スプレーガンがブース101の下側で動作しているときにのみ可撓性シート601を回転させることが好ましい。
【0058】
図7を参照すると、洗浄ボックス701a及び701bは、スプレーガン104a、104bの組の下方に配置されている。箱701aおよび701bは、箱(図示せず)内に高圧(大気圧以上など)で空気を噴射処理するための手段を収容する。ピストン702aおよび702bは、スプレーガン104a、104bを回転させるように作動させて、スプレーガンの組のノズルがクリーニングボックス701aおよび701bに挿入されるようにすることができる。ノズルがボックス701a、701bに挿入された後、空気噴射処理手段またはエアブラスター(図示せず)によってノズルで空気が噴射処理され、それによって、例えば異なる色の粉末が使用される場合、将来の粉末コーティングを汚染する役割を果たし得るノズル上に沈殿した余分な粉末コーティングが洗浄される。
【0059】
図8a〜図8cを参照すると、スプレーガン104a、104bの組は、スプレー中(図8aに示されるように)ほぼ水平の位置にある。ノズルが洗浄される前に、スプレーガン104a、104bの組は、図8bに示すように実質的に垂直になるように回転される。スプレーガン104a、104bの組は、続いて、図8cに示すように、クリーニングボックス701a、701bに挿入される。次いで、ノズルは、洗浄ボックス701a、701b(図示せず)内の空気噴射手段によって高圧空気で噴射処理される。空気を吹き付けることにより、ノズル上に沈殿した余分な粉体粒子が除去され、それによってそれらを洗浄し、色の変化後に以前に使用された粉体から汚染されるリスクを低減する。空気噴射手段によってノズルが洗浄された後、スプレーガンは洗浄ボックス701a、701bから持ち上げられ、水平位置に回転して戻される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8a
図8b
図8c