(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022100156
(43)【公開日】2022-07-05
(54)【発明の名称】車両検出装置、車両検出システム、車両検出方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G08G 1/015 20060101AFI20220628BHJP
【FI】
G08G1/015 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020214355
(22)【出願日】2020-12-23
(71)【出願人】
【識別番号】000204284
【氏名又は名称】太陽誘電株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小泉 大輔
(72)【発明者】
【氏名】工藤 慎之輔
(72)【発明者】
【氏名】小杉 明史
【テーマコード(参考)】
5H181
【Fターム(参考)】
5H181AA01
5H181CC19
5H181DD02
5H181EE07
(57)【要約】
【課題】橋梁を通過する車両を少ないコストで検出する。
【解決手段】車両検出装置は、橋梁に設けられたセンサから、橋梁におけるセンサが設けられた位置における車両の走行方向における橋梁の変位を表す観測値の時系列データを取得する取得部と、観測値の時系列データに対して予め設定された時間窓を用いた移動平均をした移動平均値の時系列データを算出する移動平均部と、観測値と移動平均値との差分を表す差分値の時系列データを算出する差算出部と、差分値の時系列データと、予め設定された閾値とを比較し、差分値が閾値を超えている場合に、車両が橋梁を通過したと判定する判定部と、を備える。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
橋梁に設けられたセンサから、前記橋梁における前記センサが設けられた位置における車両の走行方向における前記橋梁の変位を表す観測値の時系列データを取得する取得部と、
前記観測値の時系列データに対して予め設定された時間窓を用いた移動平均をした移動平均値の時系列データを算出する移動平均部と、
前記観測値と前記移動平均値との差分を表す差分値の時系列データを算出する差算出部と、
前記差分値の時系列データと、予め設定された閾値とを比較し、前記差分値が前記閾値を超えている場合に、前記車両が前記橋梁を通過したと判定する判定部と、
を備える車両検出装置。
【請求項2】
前記センサは、前記走行方向の変位として、前記橋梁における前記センサが設けられた位置の前記走行方向の伸縮量を検出する
請求項1に記載の車両検出装置。
【請求項3】
前記車両が前記橋梁を通過したと判定された場合、前記差分値の時系列データの波形のピークに対応する時刻を前記車両が前記橋梁を通過した時刻として特定する時刻特定部
をさらに備える請求項1または2に記載の車両検出装置。
【請求項4】
前記判定部は、前記差分値の時系列データにおける、正側または負側の何れか一方に凸となる波形のピークの値と、前記閾値とを比較し、前記ピークの値が前記閾値を超えている場合に、前記車両が前記橋梁を通過したと判定する
請求項1から3の何れか1項に記載の車両検出装置。
【請求項5】
前記移動平均部は、前記観測値の時系列データに対して、前記時間窓を用いた単純移動平均をした前記移動平均値の時系列データを算出する
請求項1から4の何れか1項に記載の車両検出装置。
【請求項6】
前記移動平均部は、前記観測値の時系列データに対して、前記時間窓を用いた加重移動平均をした前記移動平均値の時系列データを算出する
請求項1から4の何れか1項に記載の車両検出装置。
【請求項7】
前記移動平均部は、FIR(Finite Impulse Response)フィルタにより、前記観測値の時系列データに対して、前記時間窓を用いた移動平均をした移動平均値の時系列データを算出する
請求項1から4の何れか1項に記載の車両検出装置。
【請求項8】
前記移動平均部は、前記観測値の時系列データに対して、前記時間窓に対応する時間長の時系列の窓関数データとの畳み込み演算をすることにより、前記時間窓を用いた移動平均をした移動平均値の時系列データを算出する
請求項1から4の何れか1項に記載の車両検出装置。
【請求項9】
前記車両が前記橋梁を通過したと判定された場合、前記差分値の時系列データの波形のピークの値の大きさに応じて、前記車両の種別を判別する種別判定部をさらに備える
請求項1から8の何れか1項に記載の車両検出装置。
【請求項10】
橋梁に設けられ、前記橋梁における車両の走行方向における前記橋梁の変位を表す観測値の時系列データを出力するセンサと、
車両検出装置と
を備え、
前記車両検出装置は、
前記センサから前記観測値の時系列データを取得する取得部と、
前記観測値の時系列データに対して予め設定された時間窓を用いた移動平均をした移動平均値の時系列データを算出する移動平均部と、
前記観測値と前記移動平均値との差分を表す差分値の時系列データを算出する差算出部と、
前記差分値の時系列データと、予め設定された閾値とを比較し、前記差分値が前記閾値を超えている場合に、前記車両が前記橋梁を通過したと判定する判定部と、
を有する車両検出システム。
【請求項11】
情報処理装置により、橋梁を通過する車両を検出する車両検出方法であって、
前記情報処理装置が、
前記橋梁に設けられたセンサから、前記橋梁における前記センサが設けられた位置における前記車両の走行方向における前記橋梁の変位を表す観測値の時系列データを取得し、
前記観測値の時系列データに対して予め設定された時間窓を用いた移動平均をした移動平均値の時系列データを算出し、
前記観測値と前記移動平均値との差分を表す差分値の時系列データを算出し、
前記差分値の時系列データと、予め設定された閾値とを比較し、前記差分値が前記閾値を超えている場合に、前記車両が前記橋梁を通過したと判定する
車両検出方法。
【請求項12】
情報処理装置を、車両検出装置として機能させるためのプログラムであって、
前記情報処理装置を、
橋梁に設けられたセンサから、前記橋梁における前記センサが設けられた位置における車両の走行方向における前記橋梁の変位を表す観測値の時系列データを取得する取得部と、
前記観測値の時系列データに対して予め設定された時間窓を用いた移動平均をした移動平均値の時系列データを算出する移動平均部と、
前記観測値と前記移動平均値との差分を表す差分値の時系列データを算出する差算出部と、
前記差分値の時系列データと、予め設定された閾値とを比較し、前記差分値が前記閾値を超えている場合に、前記車両が前記橋梁を通過したと判定する判定部と、
して機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両検出装置、車両検出システム、車両検出方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、超音波式センサを用いて、橋梁等の交通量を計測する車両計測システムが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-094992号公報
【特許文献2】国際公開第2020/031405号
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】東 俊孝 他、「道路交通センサスのための次世代情報収集システムの開発」、土木情報利用技術論文集 Vol.15、P103-110、2006年
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、超音波式センサは、高価であった。また、超音波式センサは、道路へ設置する場合に、道路を通行止めにしなければならなく、設置が困難であった。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、橋梁を通過する車両を少ないコストで検出することができる車両検出装置、車両検出システム、車両検出方法およびプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る車両検出装置は、橋梁に設けられたセンサから、前記橋梁における前記センサが設けられた位置における車両の走行方向における前記橋梁の変位を表す観測値の時系列データを取得する取得部と、前記観測値の時系列データに対して予め設定された時間窓を用いた移動平均をした移動平均値の時系列データを算出する移動平均部と、前記観測値と前記移動平均値との差分を表す差分値の時系列データを算出する差算出部と、前記差分値の時系列データと、予め設定された閾値とを比較し、前記差分値が前記閾値を超えている場合に、前記車両が前記橋梁を通過したと判定する判定部と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、橋梁を通過する車両を少ないコストで検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図2】
図2は、橋梁を横から見たときのセンサの配置を示す図である。
【
図3】
図3は、橋梁を上から見たときのセンサの配置を示す図である。
【
図4】
図4は、センサおよび橋梁の主桁の一部分を示す図である。
【
図5】
図5は、センサを第1部材および第2部材とともに示す図である。
【
図6】
図6は、車両検出装置の機能構成を示す図である。
【
図7】
図7は、車両検出装置の処理の流れを示すフローチャートである。
【
図8】
図8は、車両の種別の判定処理の流れを示すフローチャートである。
【
図9】
図9は、車両が橋梁を通過した時の走行方向の伸縮量の時系列データおよび移動平均値の時系列データの一例を示す図である。
【
図10】
図10は、時間窓のサンプル数を変化させた場合の検知率を示す図である。
【
図11】
図11は、時間窓のサンプル数に対する検知率を表すグラフを示す図である。
【
図12】
図12は、車両検出装置のハードウェア構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら実施形態について説明する。
【0011】
図1は、実施形態に係る車両検出システム10を示す図である。車両検出システム10は、車両が橋梁を通過したことを検出する。例えば、車両検出システム10は、車両が橋梁を通過した場合に、車両が通過した時刻を特定する。
【0012】
車両検出システム10は、センサ20と、送信装置22と、車両検出装置30とを備える。
【0013】
センサ20は、橋梁における所定の対象部分に設けられる。センサ20は、橋梁のセンサ20が設けられた対象部分における走行方向または橋梁に対して垂直方向の変位を表す観測値を検出する。本実施形態において、センサ20は、橋梁の対象部分における、走行方向の伸縮量を測定する。伸縮量は、例えば、数10センチメートル程度の距離の2点間における、数ナノメートルから数100ナノメートル程度の距離の変化である。
【0014】
なお、センサ20は、走行方向または垂直方向の変位を表す観測値を検出することができれば、走行方向の伸縮量でなく、他の物理量を検出してもよい。例えば、センサ20は、橋梁の対象部分における走行方向のひずみを検出する歪計であってもよい。また、例えば、センサ20は、橋梁の対象部分における走行方向の伸縮加速度の大きさまたは橋梁の対象部分における垂直方向の伸縮加速度の大きさを検出する加速度計であってもよい。また、ボックス橋梁等の垂直方向の厚みがある橋梁である場合、センサ20は、対象部分における垂直方向の伸縮量を検出してもよい。
【0015】
センサ20は、橋梁の対象部分における走行方向または垂直方向の変位を表す観測値を、所定の時間間隔毎に連続的に検出する。例えば、センサ20は、観測値を数ミリ秒毎に検出する。センサ20は、観測値を所定の時間間隔毎に連続的に検出する。センサ20は、常時(例えば、1日24時間連続して)、観測値を所定の時間間隔毎に連続的に検出してもよい。
【0016】
送信装置22は、センサ20により検出された観測値をネットワークを介して車両検出装置30に送信する。ネットワークは、有線であっても、無線であっても、有線と無線とが混在していてもよい。ネットワークは、例えば、PAN(Personal Area Network)、LAN(Local Area Network)、またはWAN(Wide Area Network)、または、PAN、LANおよびWANの混在ネットワークである。また、ネットワークは、インターネットまたは電話通信回線等を含んでいてもよい。
【0017】
車両検出装置30は、送信装置22からネットワークを介して送信された、橋梁の対象部分における走行方向または垂直方向の変位を表す観測値の時系列データを受信する。車両検出装置30は、受信した観測値の時系列データに基づき、車両が橋梁を通過したか否かを検出する。さらに、車両検出装置30は、車両が橋梁を通過した時刻を特定する。また、さらに、車両検出装置30は、通過した車両が小型車か中型車かまたは大型車等の種別を特定する。
【0018】
車両検出装置30は、ネットワークに接続可能なサーバ装置等のコンピュータである。車両検出装置30は、1台のコンピュータであってもよいし、クラウドシステムのように複数台のコンピュータにより構成されていてもよい。
【0019】
なお、車両検出システム10は、送信装置22を備えない構成であってもよい。この場合、車両検出装置30は、センサ20から、直接、橋梁の対象部分における走行方向または垂直方向の変位を表す観測値を取得する。また、この場合、車両検出装置30は、センサ20の近傍、すなわち、橋梁の近傍に設けられてもよい。
【0020】
図2は、橋梁を横から見たときのセンサ20の配置を示す図である。
図3は、橋梁を上から見たときのセンサ20の配置を示す図である。センサ20は、例えば、橋梁における走行方向の中心よりも端部側に取り付けられる。センサ20は、例えば、橋梁における下側の面であって、橋台の近傍に取り付けられる。これにより、作業者は、橋梁が完成した後であっても、センサ20を橋梁に容易に取り付けることができる。なお、センサ20は、橋梁における走行方向の何れの位置に取り付けられてもよい。例えば、センサ20は、作業者により取り付けが難しくはなる場合もあるが、橋梁における走行方向の中央部に取り付けられてもよい。また、センサ20は、橋梁における側面に取り付けられてもよい。この場合、センサ20は、橋梁の垂直方向の伸縮量を測定することが可能となる。
【0021】
図4は、センサ20および橋梁の主桁54の一部分を示す図である。センサ20は、橋梁の主桁54の下面56における第1点62と第2点64との間の距離の変化量を測定する。なお、第1点62と第2点64との間の距離の変化量は、橋梁の対象分における走行方向の伸縮量に相当する。
【0022】
第1点62および第2点64は、橋梁における幅員方向に対して同一、走行方向に対して異なる位置である。第1点62と第2点64との間は、例えば数10センチメートル程度である。センサ20は、第1点62と第2点64との間における走行方向の距離の変化量を、例えば数ナノメートルから数百ナノメートルの単位で測定する。
【0023】
センサ20は、第1部材66と、第2部材68と、変位検出装置70とを有する。
【0024】
第1部材66は、支持部66aと梁部66bとを有する片持梁である。支持部66aの一端は、第1点62に固定される固定端66cである。支持部66aは、第1点62から、主桁54の下面56に対して垂直方向の下側に所定距離伸びる。梁部66bは、支持部66aにおける固定端66cとは反対側の端部から、走行方向の第2点64側に所定距離伸びる。梁部66bにおける支持部66aに接続されていない側の端部は、何れの部材とも接続されない自由端66dである。なお、自由端66dは、例えばリニアスライダのような、距離の変化量を測定する方向以外の動きを制限する機構によって支持されていてもよい。
【0025】
第2部材68は、支持部68aと梁部68bとを有する片持梁である。支持部68aの一端は、第2点64に固定される固定端68cである。支持部68aは、第2点64から、主桁54の下面56に対して垂直方向の下側に所定距離伸びる。梁部68bは、支持部68aにおける固定端68cとは反対側の端部から、走行方向の第1点62側に所定距離伸びる。梁部68bにおける支持部68aに接続されていない側の端部は、何れの部材とも接続されない自由端68dである。なお、自由端68dは、例えばリニアスライダのような、距離の変化量を測定する方向以外の動きを制限する機構によって支持されていてもよい。
【0026】
ここで、第1部材66の自由端66dおよび第2部材68の自由端68dとは、機械的な干渉が生じず、走行方向に重複した位置に配置される。これにより、第1部材66の自由端66dおよび第2部材68の自由端68dは、主桁54の下面56に対して垂直する方向に対向した位置に配置される。そして、第1点62と第2点64との間の距離が変化した場合、第1部材66の自由端66dと第2部材68の自由端68dとの相対位置は、走行方向にずれる。
【0027】
変位検出装置70は、第1部材66の自由端66dと第2部材68の自由端68dとが対向した部分に設けられる。変位検出装置70は、第1部材66の自由端66dと第2部材68の自由端68dとの相対位置の変位を検出する。そして、変位検出装置70は、検出した変位を、橋梁における走行方向の2点間の伸縮量として出力する。
【0028】
図5は、変位検出装置70を第1部材66および第2部材68とともに示す図である。変位検出装置70は、スケール72と、検出器74とを含む。
【0029】
スケール72は、第1部材66の自由端66dまたは第2部材68の自由端68dの一方に取り付けられる。検出器74は、第1部材66の自由端66dまたは第2部材68の自由端68dのうち、スケール72が取り付けられていない他方に取り付けられる。
【0030】
スケール72は、走行方向に対する光の照射位置に応じて、反射光量(または透過光量)が変化する光学部材である。例えば、スケール72は、走行方向に所定の間隔の複数の光学スリットまたはストライプが形成された回折格子または光吸収剤である。
【0031】
検出器74は、ハーフミラー76と、発光部78と、受光部80と、検出回路82とを含む。ハーフミラー76は、照射された光の一部を反射し、他の一部を透過する。
【0032】
発光部78は、スケール72に対してハーフミラー76を介して光を照射する。受光部80は、スケール72により反射された光をハーフミラー76を介して受光する。検出回路82は、受光部80により検出された光の光量変化に基づき第1部材66と第2部材68との相対位置の変位を表す信号を、伸縮量として出力する。
【0033】
スケール72に照射される光の位置は、第1部材66と第2部材68との相対位置の走行方向の位置のずれに応じて、走行方向にずれる。スケール72には走行方向に光学スリットまたはストライプが形成されているので、スケール72の反射光量は、光の照射位置の走行方向のずれに応じて増減する。具体的には、スケール72の反射光量は、スケール72に照射される光の位置が光学スリットまたはストライプの間隔分ずれると、光量の増減が1周期する。従って、例えば、検出回路82は、受光部80から出力された信号の増減をカウントすることにより、第1部材66と第2部材68との相対位置の変化量を取得することができる。
【0034】
また、変位検出装置70は、互いの光学スリットまたはストライプが1/4周期ずれた2つのスケール72と、2つのスケール72に対応する2つの発光部78および2つの受光部80とを含んでもよい。これにより、2つの受光部80は、第1部材66と第2部材68との相対位置の変化に対して1/4周期位相のずれた2つの周期信号を出力することができる。従って、例えば、検出回路82は、2つの信号の値に基づき、第1部材66と第2部材68との相対位置の変化方向、および、光学スリットまたはストライプの周期より短い間隔での、第1部材66と第2部材68との相対位置の変化量を検出することができる。
【0035】
また、
図5の例では、スケール72は、光を反射する構成となっている。これに代えて、スケール72は、光を透過する構成であってもよい。この場合、スケール72は、走行方向に対する光の照射位置に応じて、透過光量が変化する。
【0036】
また、検出器74は、ハーフミラー76を含まない構成であってもよい。この場合、発光部78から出射された光は、スケール72に所定の角度で入射される。そして、スケール72により反射された光は、受光部80へと直接入射される。
【0037】
このような構成の変位検出装置70は、片持梁を用いて2点間の距離の変化を光センサにより検出する。これにより、変位検出装置70は、簡単な構成でコストの小さい部材を用いて、橋梁における非常に小さい伸縮を精度良く検出することができる。
【0038】
図6は、車両検出装置30の機能構成を示す図である。車両検出装置30は、取得部112と、記憶部114と、移動平均部116と、差算出部118と、ピーク検出部120と、判定部122と、時刻特定部124と、種別判定部126と、出力部128とを備える。
【0039】
取得部112は、橋梁に設けられたセンサ20から、ネットワークを介して、橋梁のセンサ20が設けられた対象部分における走行方向または垂直方向の変位を表す観測値の時系列データを取得する。本実施形態において、観測値は、対象部分における走行方向の伸縮量である。取得部112は、観測値を1サンプル毎にリアルタイムで取得してもよいし、所定サンプル数の観測値をまとめて一定期間毎に取得してもよい。
【0040】
観測値の時系列データに含まれる複数の観測値のそれぞれは、検出した時刻が対応付けられている。例えば、観測値の時系列データは、複数の観測値と、複数の観測値に一対一で対応付けられた複数の時刻データとを含んでいてもよい。複数の時刻データのそれぞれは、対応する観測値を検出した時刻を表す。観測値の時系列データは、サンプルとサンプルとの間の時間間隔であるサンプル間隔が予め定められている。従って、観測値の時系列データは、複数の観測値と、先頭の観測値の時刻データとを含んでもよい。この場合、複数の観測値のそれぞれの検出時刻は、先頭の観測値の時刻データと、対応する観測値の順序と、サンプル時間間隔とに基づき算出される。
【0041】
記憶部114は、取得部112により取得された観測値の時系列データを記憶する。
【0042】
移動平均部116は、記憶部114に記憶された観測値の時系列データに対して、予め設定された時間窓を用いた移動平均をした移動平均値の時系列データを算出する。時間窓は、移動平均をする連続する観測値の個数(サンプル数)により表されてもよい。また、時間窓は、時間により表されてもよい。時間窓が時間により表される場合、移動平均部116は、時間窓をサンプル間隔で除算した個数の観測値を用いて移動平均値を算出する。
【0043】
移動平均部116は、観測値の時系列データに対して単純移動平均をした移動平均値の時系列データを算出してもよい。すなわち、移動平均部116は、時間窓に含まれる個数(例えばN個)の観測値を全て加算し、加算結果をNで除算した値を、移動平均値として算出する。
【0044】
また、移動平均部116は、観測値の時系列データに対して加重移動平均をした移動平均値の時系列データを算出してもよい。すなわち、移動平均部116は、時間窓に含まれる個数の観測値のそれぞれに予め定められた重みを乗算し、重みを乗算したN個の観測値を全て加算し、加算結果をNで除算した値を、移動平均値として算出する。
【0045】
また、移動平均部116は、FIR(Finite Impulse Response)フィルタにより、観測値の時系列データに対して移動平均をした移動平均値の時系列データを算出してもよい。また、移動平均部116は、観測値の時系列データに対して、時間窓に対応する時間長の時系列の窓関数データとの畳み込み演算をすることにより、移動平均値の時系列データを算出してもよい。
【0046】
また、移動平均部116は、ソフトウェアプログラムを用いた演算処理により移動平均値を算出してもよい。また、移動平均部116は、フィルタ回路等のハードウェア回路を用いた演算処理により移動平均値を算出してもよい。
【0047】
差算出部118は、記憶部114に記憶された観測値の時系列データと、移動平均部116により算出された移動平均値の時系列データとを取得する。差算出部118は、サンプル毎に観測値と移動平均値との差分を算出することにより、観測値と移動平均値との差分を表す差分値の時系列データを算出する。例えば、算出部118は、観測値から移動平均値を減算することにより、差分値の時系列データを算出する。
【0048】
ピーク検出部120は、差分値の時系列データを解析して、波形のピークのサンプル位置を検出する。また、ピーク検出部120は、差分値の時系列データにおける正側または負側の何れか一方側に凸となる波形におけるピークを検出する。ピーク検出部120は、観測対象期間分の差分値の時系列データに、複数のピークが含まれている場合には、複数のピークのそれぞれを検出する。
【0049】
例えば、ピーク検出部120は、差分値の時系列データのうち、予め定められた値を超えている連続範囲のうちの何れかのサンプル位置を、ピークとして検出してもよい。また、例えば、ピーク検出部120は、差分値の時系列データのうち、予め定められた値を超えている連続範囲のなかの、最大または最小の差分値のサンプル位置を、ピークとして検出してもよい。
【0050】
また、例えば、ピーク検出部120は、差分値の時系列データに含まれるノイズ(例えば微小の高周波の増減成分)を除いてから、ピークを検出してもよい。また、例えば、ピーク検出部120は、ノイズを除いた後の差分値の時系列データを微分した微分値の時系列データを算出し、微分値の時系列データが0となるサンプル位置をピークとして検出してもよい。
【0051】
判定部122は、予め閾値が設定されている。判定部122は、ピーク検出部120により検出されたピークについて、差分値の時系列データにおける波形のピークの値と、予め設定された閾値とを比較する。そして、判定部122は、ピークの値が閾値を超えている場合に、車両が橋梁を通過したと判定する。なお、判定部122は、ピーク検出部120が複数のピークを検出した場合には、検出した複数のピークのそれぞれについて、ピークの値と閾値とを比較し、ピークの値が閾値を超えている場合に車両が橋梁を通過したと判定する。
【0052】
例えば、判定部122は、検出したピークが正側に凸となる波形であれば、ピークの値が閾値より大きい場合に車両が橋梁を通過したと判定する。また、例えば、判定部122は、検出したピークが負側に凸となる波形であれば、ピークの値が閾値より小さい場合に車両が橋梁を通過したと判定する。
【0053】
時刻特定部124は、判定部122により車両が橋梁を通過したと判定された場合、ピークに対応する時刻を車両が橋梁を通過した時刻として特定する。例えば、時刻特定部124は、観測値の時系列データに含まれる複数の観測値のそれぞれに対応する時刻データを参照することにより、ピークに対応する時刻を取得する。
【0054】
種別判定部126は、車両が橋梁を通過したと判定された場合、ピークの値の大きさに応じて、車両の種別を判別する。例えば、種別判定部126は、ピークの値の大きさに応じて、小型車か、中型車かまたは大型車かを判別する。例えば、検出したピークが正側に凸となる波形であれば、種別判定部126は、ピークの値が第1判定値より小さければ小型車、第1判定値以上第2判定値より小さければ中型車、および、第2判定値以上であれば大型車と判別する。なお、第2判定値は、第1判定値より大きい。例えば、検出したピークが負側に凸となる波形であれば、種別判定部126は、ピークの値が第1判定値より小さければ大型車、第1判定値以上第2判定値より小さければ中型車、および、第2判定値以上であれば小型車と判別する。
【0055】
出力部128は、判定部122による車両通過の判定結果、時刻特定部124により特定された車両が橋梁を通過した時刻、および、種別判定部126による車両の種別の判定結果を外部装置に出力する。例えば、出力部128は、これらの情報を表示装置に表示させる。また、例えば、出力部128は、管理者等が保持する端末装置にこれらの情報を送信してもよい。
【0056】
図7は、車両検出装置30の処理の流れを示すフローチャートである。車両検出装置30は、所定時間毎に
図7に示す流れで処理を実行する。
【0057】
まず、S11において、車両検出装置30は、所定時間である観測時間範囲の観測値の時系列データを取得する。車両検出装置30は、例えば、数分、数十分または数時間等の範囲の観測値の時系列データを取得する。
【0058】
続いて、S12において、車両検出装置30は、観測時間範囲の観測値の時系列データに対して、予め設定された時間窓を用いた移動平均をした移動平均値の時系列データを算出する。
【0059】
続いて、S13において、車両検出装置30は、サンプル毎に観測値と移動平均値との差分を算出することにより、観測値と移動平均値との差分を表す差分値の時系列データを算出する。
【0060】
続いて、S14において、車両検出装置30は、差分値の時系列データを解析して、波形のピークを検出する。例えば、車両検出装置30は、差分値の時系列データにおける正側または負側の何れか一方に凸となる波形におけるピークを検出する。車両検出装置30は、観測対象期間分の差分値の時系列データに、複数のピークが含まれている場合には、複数のピークのそれぞれを検出する。
【0061】
続いて、S15において、車両検出装置30は、検出されたそれぞれのピークについて、差分値の時系列データにおける波形のピークの値と、予め設定された閾値とを比較する。そして、車両検出装置30は、ピークの値が閾値を超えている場合に、車両が橋梁を通過したと判定する。例えば、車両検出装置30は、検出したピークが正側に凸となる波形におけるピークであれば、ピークの値が閾値より大きい場合に車両が橋梁を通過したと判定する。また、例えば、車両検出装置30は、検出したピークが負側に凸となる波形におけるピークであれば、ピークの値が閾値より小さい場合に車両が橋梁を通過したと判定する。
【0062】
続いて、S16において、車両検出装置30は、観測時間範囲について、車両が橋梁を通過したか否かを判断する。観測時間範囲に車両が橋梁を通過していない場合(S16のNo)、車両検出装置30は、本フローの処理を終了する。観測時間範囲に車両が橋梁を通過した場合(S16のYes)、車両検出装置30は、処理をS17に進める。
【0063】
S17において、車両検出装置30は、通過したと判定されたそれぞれの車両について、ピークに対応する時刻を、車両が橋梁を通過した時刻として特定する。例えば、車両検出装置30は、観測値の時系列データに含まれる複数の観測値のそれぞれに対応する時刻データを参照することにより、ピークに対応する時刻を取得する。
【0064】
続いて、S18において、車両検出装置30は、通過したと判定されたそれぞれの車両について、ピークの値の大きさに応じて、車両の種別を判別する。例えば、車両検出装置30は、ピークの値の大きさに応じて、小型車か、中型車かまたは大型車かを判別する。
【0065】
続いて、S19において、車両検出装置30は、通過したと判定されたそれぞれの車両について、特定された車両が橋梁を通過した時刻、および、車両の種別の判定結果を外部装置に出力する。例えば、車両検出装置30は、これらの情報を表示装置に表示させてもよいし、これらの情報を管理者等が保持する端末装置に送信してもよい。
【0066】
車両検出装置30は、S19の処理を終えると、本フローの処理を終了する。
【0067】
図8は、車両の種別の判定処理の流れを示すフローチャートである。車両検出装置30は、
図7のS18の車両種別の判別処理において、例えば、
図8に示すような処理を実行する。なお、
図8の処理は、検出したピークが正側に凸となる波形である場合の処理である。
【0068】
まず、S21において、車両検出装置30は、対応するピークについて、差分値を取得する。
【0069】
続いて、S22において、車両検出装置30は、取得した差分値が第1判定値より小さいか否かを判断する。第1判定値は、予め設定された値であって、車両が橋梁を通過したか否かを判断するための閾値より大きい値である。取得した差分値が第1判定値より小さい場合(S22のYes)、車両検出装置30は、処理をS23に進める。S23において、車両検出装置30は、通過した車両の種別を、小型車と判定する。
【0070】
取得した差分値が第1判定値以上である場合(S22のNo)、車両検出装置30は、処理をS24に進める。S24において、車両検出装置30は、取得した差分値が第2判定値より小さいか否かを判断する。第2判定値は、予め設定された値であって、第1判定値より大きい値である。取得した差分値が第2判定値より小さい場合(S24のYes)、車両検出装置30は、処理をS25に進める。S25において、車両検出装置30は、通過した車両の種別を、中型車と判定する。
【0071】
取得した差分値が第2判定値以上である場合(S24のNo)、車両検出装置30は、処理をS26に進める。S26において、車両検出装置30は、通過した車両の種別を、大型車と判定する。
【0072】
そして、車両検出装置30は、S23、S25またはS26の処理を終えると、当該車両について、車両種別の判定処理を終了する。車両検出装置30は、さらに検出した車両がある場合には、再度、その車両について、S21から処理を繰り返す。
【0073】
図9は、車両が橋梁を通過した時の走行方向の伸縮量の時系列データおよび移動平均値の時系列データの一例を示す図である。
【0074】
発明者は、センサ20により検出された橋梁の走行方向の伸縮量と、橋梁を撮像する監視カメラにより撮像された画像とを比較した。これにより、発明者は、橋梁の走行方向の伸縮量が、車両が橋梁を通過するタイミングで大きく増減することを確認した。すなわち、発明者は、センサ20から得られる観測値の時系列データにおける波形のピークのタイミングを特定することにより、車両が橋梁を通過する時刻を特定することができることを確認した。
【0075】
また、発明者は、橋梁の走行方向の伸縮量が、車両が橋梁を通過することにより生じる増減の速度よりも、緩やかに増減していることを確認した。すなわち、発明者は、車両が橋梁を通過することにより生じる振動の周期よりも、十分に長い周期で変動していることを確認した。発明者は、橋梁の長い周期での変動の成分が、車両が橋梁を通過しているか否かの判定の精度に影響を与えると推定した。
【0076】
そこで、発明者は、センサ20により検出された橋梁の走行方向の伸縮量から、伸縮量の移動平均値を減じた差分値の時系列データを生成し、差分値の時系列データにおける波形のピークの特定することにより、車両が橋梁を通過したか否かを検知する車両検出装置30を開発した。
【0077】
図10は、時間窓のサンプル数を変化させた場合の検知率を示す図である。
図11は、時間窓のサンプル数に対する検知率を表すグラフを示す図である。
【0078】
図10および
図11は、長さが約20メートルの橋梁にセンサ20を設けて得られた観測値の時系列データから検知率を算出した例である。サンプル期間は、1/20秒である。また、発明者は、監視カメラにより撮像カメラから、観測対象期間に、上り車線に8台、下り車線に7台の車両が橋梁を通過していたことを確認した。
【0079】
このような設定において、移動平均の時間窓を41サンプルに設定して車両検出装置30で車両を検出した場合、検知率は、約86.6%であった。また、移動平均の時間窓を51サンプルに設定した場合、検知率は、約92.9%であった。また、移動平均の時間窓を61サンプルに設定した場合、検知率は、100%であった。また、移動平均の時間窓を71サンプルに設定した場合、検知率は、約92.9%であった。また、移動平均の時間窓を81サンプルに設定した場合、検知率は、約86.6%であった。
【0080】
以上から、発明者は、差分値の時系列データにおける波形のピークの特定することにより車両が橋梁を通過したか否かを検知する場合において、時間窓の長さが精度に影響することを確認した。
【0081】
ここで、検知率が100%となった61サンプルに相当する時間は、(1/20)秒×61サンプル=3.05秒である。
【0082】
また、車両が時速30キロメートルで、20メートルの橋梁を通過する時間は、2.4秒である。また、車両が時速20キロメートルで、20メートルの橋梁を通過する時間は、3.6秒である。また、車両が時速40キロメートルで、20メートルの橋梁を通過する時間は、1.8秒である。このことから、車両の検出精度が高くなる時間窓の長さには、最適値が存在する。従って、車両検出装置30に設定される移動平均の時間窓は、複数の時間長の時間窓で検知率を測定する実験等を予め行って決定することが好ましい。
【0083】
以上のように、本実施形態に係る車両検出システム10は、橋梁への取り付けが容易なセンサ20を用いて、橋梁を通過する車両を検出する。これにより、本実施形態に係る車両検出システム10によれば、橋梁を通過する車両を少ないコストで、精度良く検出することができる。
【0084】
図12は、車両検出装置30のハードウェア構成を示す図である。車両検出装置30は、一例として、一般のコンピュータと同様のハードウェア構成の情報処理装置により実現される。車両検出装置30は、CPU(Central Processing Unit)301と、操作装置302と、表示装置303と、主記憶装置305と、補助記憶装置306と、通信装置307と、バス309とを備える。各部は、バス309により接続される。
【0085】
CPU301は、主記憶装置305の所定領域を作業領域として補助記憶装置306等に予め記憶された各種プログラムとの協働により各種処理を実行し、車両検出装置30を構成する各部の動作を統括的に制御する。また、CPU301は、プログラムとの協働により、操作装置302、表示装置303および通信装置307等を動作させる。
【0086】
操作装置302は、タッチパネル、マウスやキーボード等の入力デバイスであって、ユーザから操作入力された情報を指示信号として受け付け、その指示信号をCPU301に出力する。
【0087】
表示装置303は、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示部である。表示装置303は、CPU301からの表示信号に基づいて、各種情報を表示する。
【0088】
主記憶装置305は、SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)等の揮発性の記憶媒体である。主記憶装置305は、CPU301の作業領域として機能する。
【0089】
補助記憶装置306は、フラッシュメモリ等の半導体による記憶媒体、磁気的または光学的に記録可能な記憶媒体等の書き換え可能な記録装置である。補助記憶装置306は、車両検出装置30の制御に用いられるプログラムを記憶する。
【0090】
通信装置307は、他の装置とデータの送受信をする。また、通信装置307は、ネットワークを介してサーバ等とデータの送受信をしてもよい。
【0091】
車両検出装置30で実行されるプログラムは、例えば、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納され、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供される。また、車両検出装置30で実行されるプログラムは、持ち運び可能な記憶媒体等に予め組み込んで提供されてもよい。
【0092】
車両検出装置30で実行されるプログラムは、取得モジュールと、移動平均モジュールと、差算出モジュールと、ピーク検出モジュールと、判定モジュールと、時刻特定モジュールと、種別判定モジュールと、出力モジュールと、を含むモジュール構成となっている。CPU301は、記憶媒体等からこのようなプログラムを読み出して、上記各モジュールを主記憶装置305にロードする。そして、CPU301は、このようなプログラムを実行することにより、取得部112、移動平均部116、差算出部118、ピーク検出部120、判定部122、時刻特定部124、種別判定部126および出力部128として機能する。また、CPU301は、このようなプログラムを実行することにより、主記憶装置305または補助記憶装置306を記憶部114として機能させる。なお、取得部112、移動平均部116、差算出部118、ピーク検出部120、判定部122、時刻特定部124、種別判定部126および出力部128との一部または全部がハードウェアにより構成されていてもよい。
【0093】
以上、本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。実施形態は、種々の変更を行うことができる。
【符号の説明】
【0094】
10 車両検出システム
20 センサ
22 送信装置
30 車両検出装置
112 取得部
114 記憶部
116 移動平均部
118 差算出部
120 ピーク検出部
122 判定部
124 時刻特定部
126 種別判定部
128 出力部