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特開2022-100253円錐台状本体のための装飾部を切断する機械
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  • 特開-円錐台状本体のための装飾部を切断する機械 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022100253
(43)【公開日】2022-07-05
(54)【発明の名称】円錐台状本体のための装飾部を切断する機械
(51)【国際特許分類】
   B26D 1/09 20060101AFI20220628BHJP
   B26D 5/12 20060101ALI20220628BHJP
   B26D 7/26 20060101ALI20220628BHJP
   B26D 7/18 20060101ALI20220628BHJP
【FI】
B26D1/09
B26D5/12 Z
B26D7/26
B26D7/18 E
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021196585
(22)【出願日】2021-12-03
(31)【優先権主張番号】20383151.6
(32)【優先日】2020-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】520124110
【氏名又は名称】インダストリアス テクノロジカス デ メカニゼーション イ オウトマティゼーション,エス.エー.
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】ゴンザレス,マニュエル
【テーマコード(参考)】
3C021
3C024
【Fターム(参考)】
3C021FC02
3C021JA05
3C021JA09
3C024BB04
(57)【要約】      (修正有)
【課題】円錐台状本体の装飾部を切断するため、ならびにアーチ形状の装飾部及び処分される台形部が交互に配された印刷ストリップを切断するための機械は、切断された台形部を重力によって確実に印刷ストリップから落下させ、この台形部を摘出するためのツールの使用を不要にし、切断された台形部が機械の内側で詰まるのを防止する。
【解決手段】締付部材に取り付けられた2つの長手方向支持部1、及びそれぞれのカウンターブレード2のグループに装着され、切断によって分離された台形部42の、下部における重力出口開口部に向けて増加する幅を有する間隙を画定する2つの独立したブレートを備える。長手方向支持部における締付部分、及び共通プレートは、ブレード5及びカウンターブレードのグループのものと交換可能である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
円錐台状本体の装飾部を切断するための機械であって、互いに面した内面が設けられ、下部領域に向けて分岐する、2つの長手方向支持部及びそれぞれのカウンターブレードのグループのキャリアと、切断ブレードと、前記ブレード及び前記カウンターブレードの、長手方向の相対運動のための駆動手段と、アーチ形状の装飾部及び処分する台形部が交互に配された少なくとも1枚の印刷ストリップを少しずつ前進させるための横断スロットと、を備え、前記機械は、
前記長手方向支持部における前記カウンターブレードのそれぞれのグループに、側方に装着された、平坦で同一平面にあるブレードの2つの独立したグループであって、前記ブレードのグループの間で、前記印刷ストリップから切断することで分離される台形部の、下部における重力出口開口部に向かって増加する幅の間隙を画定する、ブレードの2つの独立したグループと、
一方の端部によって駆動手段に固定されたそれぞれの前記長手方向支持部に画定された、長手方向の穴に収容された、それぞれの前記ブレードのグループにおける2本の駆動シャフトと、
前記長手方向支持部の相対的位置、ならびに離隔及び傾斜を決定する、両端部における前記長手方向支持部の締付部品と、を備えることを特徴とする、機械。
【請求項2】
前記シャフトを駆動するための前記駆動手段は、前記シャフトの一方の端部に固定された共通プレートと、前記駆動シャフト、及びそれぞれのブレードのグループにおける、前記カウンターブレードに対する同時運動のためのシリンダと、を備えることを特徴とする、請求項1に記載の機械。
【請求項3】
前記長手方向支持部は、その内面において長手方向に細長い窓を備え、その中に、対応する前記駆動シャフトに各グループの前記ブレードを固定するための手段が収容されることを特徴とする、請求項1または2に記載の機械。
【請求項4】
前記ブレードと前記カウンターブレードとの間に引力を発生させる、磁気手段を備えることを特徴とする、請求項1~3のうちいずれか一項に記載の機械。
【請求項5】
前記長手方向支持部における前記締付部品は、前記長手方向支持部の両端部を特定の位置に収容するための、座部を備えることを特徴とする、請求項1~4のうちいずれか一項に記載の機械。
【請求項6】
前記長手方向支持部における前記締付部品、及び前記駆動シャフトを固定するための共通プレートは、前記ブレード及びカウンターブレードのグループの異なる傾斜及び離隔を提供する他のものと、交換可能であることを特徴とする、請求項1~5のうちいずれか一項に記載の機械。
【請求項7】
台形部の下部における出口開口部の下方に、空気吸引または放出手段に接続された摘出チャネルを備えることを特徴とする、請求項1~6のうちいずれか一項に記載の機械。
【請求項8】
前記台形部の下部における出口開口部の下方に、集積容器を備えることを特徴とする、請求項1~6のうちいずれか一項に記載の機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、円錐台状本体の装飾部、好ましくは、限定ではないが円錐台状容器の装飾に特化した分野において適用可能な機械に関する。
【背景技術】
【0002】
様々な分野において、円錐台形状の製品または容器を使用すること、ならびにアーチ形状の装飾部及び処分する台形部が交互に配された印刷ストリップを、ダイカットして得られた装飾部を、円錐台形状の製品または容器の周りに設置すること、が一般的である。
【0003】
現在の課題は、一旦円錐台状容器に設置した際の、装飾部の両端部における必要以上の三角形の重複部である。なぜなら、この重複部または層部は美的ではないからである。
【0004】
欧州特許第2196293号明細書は、円錐台状要素に固定させるよう意図された装飾要素を切断するための機械を記載しており、それは、ケーシングが設けられた少なくとも1つの切断ステーションを備える。このケーシングは、長手方向軸の上に延びて切断手段及びカウンターブレードを収容する。このケーシング及びカウンターブレードは、連続的な印刷ストリップの通過のための、長手方向軸に対して実質的に垂直である少なくとも1つの貫通スロットを有する。この印刷ストリップは、切断によって除去される台形部が交互に配された装飾部を有する。
【0005】
背景技術において、切断手段及びカウンターブレードは、連続した装飾部間に存在する台形部を切断するための、長手方向の相対運動が可能である。
【0006】
除去される台形部の両端部を同時に切断するために、背景技術において、カウンターブレードは、切断手段の間に存在する空間を覆う三角柱形状を呈する。これにより、切断された台形部が上述のカウンターブレードの内側に残り、好都合である。切断された台形部を把持して、切断された台形部を切断ステーションから取り除く摘出ツールを、上述のカウンターブレードの下部領域において組み込むことは、台形部の摘出のために必要である。
【0007】
この解決策は、機械的複雑さ及び切断機械の製造をより高価にすることに加えて、切断領域への直接的な接近を阻害し、台形部の詰まりのリスク、及びこれらの詰まりが発生したときの解決を困難にするリスクを増加させる。
【0008】
背景技術で記載された機械の別の欠点は、その多用途性の欠如である。なぜなら、切断手段の配置、及びカウンターブレードのプリズム形状は、部品の数を減少させて変更することによって、台形部がその両端部において異なる長さまたは異なる角度を有する印刷ストリップを切断するように適応させるのを、妨げるからである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】欧州特許第2196293号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の対象である、円錐台状本体の装飾部を切断するための機械は、いくつかの構造上の特徴を呈し、それは同時に、切断された台形部を重力によって確実に印刷ストリップから落下させ、この台形部を摘出するためのツールの使用を不要にし、切断された台形部が機械の内側で詰まるのを防止する。さらには、減少した部品の数を交換することによって、機械を、両端部において異なる幅及び傾斜を有する台形部の切断に、適応させることを可能にする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明によると、装飾部を切断するこの機械は:互いに面する内面が設けられ、下部領域に向けて分岐する2つの長手方向支持部、及びそれぞれのブレードホルダのグループにおけるキャリアと;切断ブレードと;ブレード及びカウンターブレードの、長手方向における相対運動のための駆動手段、ならびにアーチ形状の装飾部、及び切断によって除去され処分される台形部が交互に配された、それぞれの印刷ストリップを制御して通過させるための、頂部が開いた横断スロットと、を備える。
【0012】
本発明によると、この機械は、長手方向支持部におけるカウンターブレードの、それぞれのグループの側方に装着された、平坦で同一平面にあるブレードの2つの独立したグループを備える。これらブレードのグループは、それらの間で、印刷ストリップから切断することで分離された台形部の、下部における重力出口開口部に向かって増加する幅の間隙を画定する。
【0013】
2つの独立したブレードのグループを使用することで、それらの間の間隙を完全に開いたままにして、台形部を把持及び摘出するための、内部のいかなるツールも有さないことを可能にする。これらツールは、機械の内部で上記の台形部が詰まる原因を構成し得る。
【0014】
この機械は、それぞれのブレードのグループで、2本の駆動シャフトを備える。これらの駆動シャフトは、それぞれの長手方向支持部に画定された長手方向の穴に収容され、それらの一方の端部で駆動手段に固定される。これらの駆動手段は、ブレードのカウンターブレードに対する運動を生じさせ、それによって台形部を切断する。これら台形部は、長手方向支持部及びカウンターブレードにおいて画定された横断スロットを通して動く、印刷ストリップの連続した装飾部の間に画定される。
【0015】
長手方向支持部は、両端部において締付部に固定され、これら長手方向支持部の相対的位置、離隔、及び傾斜を画定する。
【0016】
シャフトの長手方向の駆動部は、これらシャフトの一方の端部に固定された共通プレートと、この共通プレートに作用し、同時に駆動シャフト及びそれぞれのブレードのグループをカウンターブレードに対して動かす、空圧シリンダと、を備える。
【0017】
本発明によると、長手方向支持部は、長手方向にその内面に細長い窓を備え得る。各グループのブレードを、対応する駆動シャフトに固定するための手段は、この窓に収容される。
【0018】
上述の特徴は、印刷ストリップから切断された台形部を、いかなる妨害も受けずに下部領域に向けて重力で簡単に落下させるのを可能にすることに加え、異なる幅及び異なる傾斜の端部の中間部分を有する印刷ストリップを切断するよう、機械を適応させるのを可能にする。そうするには、長手方向支持部の端部締付部分と、空圧シリンダをブレードの駆動軸に関連付ける共通プレートと、を交換することで十分である。
【0019】
ブレードが、それぞれのカウンターブレードの側方に装着され、かつ完全に接触し続けるのを保証するために、機械は、これらブレードとカウンターブレードとの間に引力を発生させる、磁気手段を備える。これは、ブレード及びカウンターブレードが、長手方向支持部の傾斜に関わらず接触し続けるのを保証する。
【0020】
この機械は代替として、切断された台形部の下部における出口開口部の下方に、空気吸引もしくは放出手段に接続された摘出チャネルか、または台形部を集積するための容器か、のいずれかを備え得ることに留意されたい。
【0021】
本明細書で提供される説明を補足するため、及び本発明の特徴の理解をより容易にもたらすために、本明細には、例示のためで限定ではない図面のセットが添付される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明による、円錐台状本体のための装飾部を切断する機械における斜視図である。
図2】本発明による、円錐台状本体のための装飾部を切断する機械における斜視図である。
図3図1及び図2における機械の上面図である。
図4図3に示されるA-A’面に沿った、図1図3における機械の立面を示す長手方向断面図である。
図5図3に示されるB-B’横断面に沿った、図1図4の切断機械の外形を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
添付の図面に示される切断機械は、互いに面した内面が設けられ、下部領域に向けて分岐した2つの長手方向支持部(1)を備え、それぞれのカウンターブレード(2)が取り付けられる。
【0024】
上記の長手方向支持部(1)は、それらの両端部で締付部品(3)に固定され、アーチ形状の装飾部(41)及び両端で切断することによって除去される台形部(42)が交互に配された、印刷ストリップ(4)の通過のための横断スロット(11)を備える。組み込まれるよう意図された装飾部(41)は、円錐形容器を製造するためのモールドの中に解放される。
【0025】
この切断を実施するために、機械は、同一面に配置された、2つの独立したフラットブレード(5)のグループを備え、それぞれのカウンターブレード(2)のグループに装着され、図5に示すように、駆動シャフト(6)に固定される。これら駆動シャフト(6)は、長手方向支持部(1)に画定された長手方向の穴(12)に沿った運動が可能なように収容される。
【0026】
図4及び図5で確認できるように、長手方向支持部(1)は、その内面における長手方向に細長い窓(13)を呈し、ブレード(5)を、対応する駆動シャフト(6)に固定するための手段(51)が取り付けられる。例示的な実施形態において、この固定手段(51)は、駆動シャフト(6)及び対応するブレード(5)の間に配置されたスペーサと、締付ネジとを備える。
【0027】
駆動シャフト(6)は、その一方の端部によって共通プレート(7)に固定される。共通プレート(7)は、カウンターブレード(2)に対するブレード(5)の長手方向の運動を生じさせる役目を担う空圧シリンダ(71)の作用によって、一方向または他方向に長手方向に動き、それによって、図5に示されるように、2つのブレード(5)のグループ間に配置された、印刷ストリップ(4)の台形部(42)を切断する。
【0028】
図1及び図2において、横断スロット(11)の1つを通過した、単一の印刷ストリップ(4)が表わされるが、この機械は、それぞれの横断スロット(11)に配置された、いくつかの印刷ストリップ(4)に対して同時に作業できる。
【0029】
図5に示されるように、機械は、ブレード(5)によって印刷ストリップ(4)を切断する間、装飾部(41)から分離された台形部(42)の下部における重力出口開口部に向けて増加する幅を有する、2つのブレード(5)のグループ間における間隙(14)を備える。
【0030】
チャネル(8)は、間隙(14)の下部開口部の下方に配置され、台形部(42)を摘出する。このチャネル(8)は、空気吸引または放出のためのダクト(図示せず)に接続される。
【0031】
ブレード(5)が完全にカウンターブレード(2)に接触し続けるのを保証するために、機械は、この場合磁石(9)で表わされた磁気手段を組み入れ、上記のブレートとカウンターブレードとの間の磁気引力を発生させる。
【0032】
示される例において、長手方向支持部(1)の両端部における締付部品(3)には、上記の両端部を特定の位置に収容するための座部(31)が設けられ、各場合において、切断される印刷ストリップの台形部(42)の寸法に従い、カウンターブレード(5)及び対応するブレード(2)の離隔、ならびに傾斜を確立する。
【0033】
前述の特徴を伴い、空圧シリンダ(71)を駆動シャフト(6)に関連付ける役割を担う、締付部品(3)及び共通プレート(7)は交換可能であり、他のものと交換して、2つのブレード(5)及びカウンターブレード(2)の傾斜及び離隔を、切断される台形部(42)の形状に適応させることができる。それによって、機械を、各場合において使用される印刷ストリップ(4)の特徴に適応させることを可能にする。
【0034】
本発明の性質を十分に説明した。以下で請求する本発明の基本的特徴を変更することを意味せずに、好ましい例示的な実施形態に加えて、説明した要素の材料、形状、サイズ、及びレイアウトが変更され得る、関連の目的が記載される。
図1
図2
図3
図4
図5
【外国語明細書】