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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022100496
(43)【公開日】2022-07-06
(54)【発明の名称】配管用化粧カバー
(51)【国際特許分類】
   F16L 57/00 20060101AFI20220629BHJP
【FI】
F16L57/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020214502
(22)【出願日】2020-12-24
(71)【出願人】
【識別番号】302044708
【氏名又は名称】関東器材工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104776
【弁理士】
【氏名又は名称】佐野 弘
(74)【代理人】
【識別番号】100119194
【弁理士】
【氏名又は名称】石井 明夫
(72)【発明者】
【氏名】大山 貴巨
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 一也
(72)【発明者】
【氏名】五嶌 直永
【テーマコード(参考)】
3H024
【Fターム(参考)】
3H024AA04
3H024AB02
3H024AC04
(57)【要約】
【課題】配管用化粧カバーの内部側の結露を防止しつつ、美観も保持し、コスト的にも問題ない状態とすることができる配管用化粧カバーを提供する。
【解決手段】室内機2に接続されて壁面3の貫通孔4を通じて室外機に接続される配管類のうち、室内側に位置する室内配管類5を覆う配管用化粧カバー1であって、室内配管類5の表面を覆う化粧カバー本体部1aを有しており、化粧カバー本体部1aには、室内配管類5が配設された内部側と化粧カバー本体部1aの外部側とを貫通する開口部13が形成され、開口部13を介して、内部側と外部側の空気の流通を可能とした。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
室内機に接続されて壁面の貫通孔を通じて室外機に接続される配管類のうち、室内側に位置する室内配管類を覆う配管用化粧カバーであって、
前記室内配管類の表面を覆う化粧カバー本体部を有しており、
前記化粧カバー本体部には、前記室内配管類が配設された内部側と前記化粧カバー本体部の外部側とを貫通する開口部が形成され、
前記開口部を介して、前記内部側と前記外部側の空気の流通を可能としたことを特徴とする配管用化粧カバー。
【請求項2】
前記開口部は、互いに離間した位置に複数形成されており、任意の前記開口部を介して前記外部側から前記内部側に入った空気が他の前記開口部を介して前記内部側から前記外部側に排出されることにより、前記内部側と前記外部側の空気の流通を可能としたことを特徴とする請求項1に記載の配管用化粧カバー。
【請求項3】
前記開口部は、前記化粧カバー本体部における室内壁面に当接する当接部位が切り欠かれることにより形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の配管用化粧カバー。
【請求項4】
前記化粧カバー本体部は、複数のカバー部材が連結された構成となっており、
前記カバー部材の一方の連結部に他の前記カバー部材の他方の連結部が挿入されて連結されるようになっており、
前記一方の連結部と前記他方の連結部が連結した部分に隙間が形成されるように構成されており、該隙間が前記開口部になるように構成されたことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の配管用化粧カバー。
【請求項5】
前記化粧カバー本体部は、複数のカバー部材が連結された構成となっており、
前記カバー部材同士が、双方の間に介在して双方を繋ぐ連結部材を介して連結されており、
前記連結部材に前記開口部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の配管用化粧カバー。
【請求項6】
前記開口部には、前記外部側から前記化粧カバー本体部の前記内部側が見えないようにカバーする目隠し部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の配管用化粧カバー。
【請求項7】
室内機に接続されて壁面の貫通孔を通じて室外機に接続される配管類のうち、室内側に位置する室内配管類を覆う配管用化粧カバーであって、
前記室内配管類の表面を覆う化粧カバー本体部を有しており、
前記化粧カバー本体部には、任意の位置にガイド部が形成され、該ガイド部に沿って開口部を形成することで、該開口部により前記室内配管類が配設された内部側と前記化粧カバー本体部の外部側とを連通するように構成し、
前記開口部を介して、前記内部側と前記外部側の空気の流通を可能とするようにしたことを特徴とする配管用化粧カバー。
【請求項8】
前記ガイド部は、前記化粧カバー本体部の任意の位置に形成された薄肉部又は切欠き溝で構成されていることを特徴とする請求項7に記載の配管用化粧カバー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、配管類を覆う配管用化粧カバーであって、特にエアコン等の配管類を覆う室内用の配管用化粧カバーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、エアコン等の室内機と室外機を繋ぐ配管類を覆って美観を向上させる配管用化粧カバーが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002-228049号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記したような従来の配管用化粧カバーで配管類を覆うと、その配管用化粧カバーで覆われた内部側が略密閉状態となるため、配管用化粧カバーの内部側と外部側とで温度差や湿度差が生じることがある。例えば、梅雨の時期や夏季にエアコンを作動させると、室内の温度及び湿度は下げられるが、配管用化粧カバーの内部側は略密閉状態であるため、エアコンの冷気の影響を受けずに高温多湿のままとなることがある。このような状態において、配管の中を通る冷媒等の影響で、配管用化粧カバーの内部側における配管の周りだけが温度が下げられると配管表面に結露が発生する、ということが起こる虞があった。
【0005】
また、近年、夏季の平均気温が上昇し湿度も高くなる傾向となっているため、配管用化粧カバーの内部側と外部側との温度差が大きくなることも想定され、従来は問題なかった場合でも結露が発生する虞がある状況となっている。さらに、近年、住宅の気密性が高くなっているため、換気扇を回すなど室内の空気を逃がすようにすると、壁面のスリーブ等のわずかな隙間から外気が流れ込んでくるということが起こり、その結果、高温多湿の外気が略密閉状態の配管用化粧カバー内部に供給され、結露が発生しやすくなる状態となっていた。
【0006】
ここで、結露を解消するために配管用化粧カバーを取り外すと、配管類が剥き出しになって本来の目的である美観が損なわれることとなり、他の問題が生じることとなった。
【0007】
また、結露を解消するための他の案として、冷媒が通る配管の断熱材をより分厚い高性能のものにすることが考えられたが、コストアップを招くと共に、配管類全体の太さが大きくなるため、結局、配管類が配管用化粧カバー内に収まらなくなって配管用化粧カバーが使えないという問題が生じることとなった。その結果、本来の美観を保持するという目的が達成できないという問題が生じることとなった。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑み、配管用化粧カバーの内部側の結露を防止しつつ、美観も保持し、コスト的にも問題ない状態とすることができる配管用化粧カバーを提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
かかる課題を達成するために、請求項1に記載の発明は、室内機に接続されて壁面の貫通孔を通じて室外機に接続される配管類のうち、室内側に位置する室内配管類を覆う配管用化粧カバーであって、前記室内配管類の表面を覆う化粧カバー本体部を有しており、前記化粧カバー本体部には、前記室内配管類が配設された内部側と前記化粧カバー本体部の外部側とを貫通する開口部が形成され、前記開口部を介して、前記内部側と前記外部側の空気の流通を可能とした配管用化粧カバーとしたことを特徴とする。
【0010】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加え、前記開口部は、互いに離間した位置に複数形成されており、任意の前記開口部を介して前記外部側から前記内部側に入った空気が他の前記開口部を介して前記内部側から前記外部側に排出されることにより、前記内部側と前記外部側の空気の流通を可能とした配管用化粧カバーとしたことを特徴とする。
【0011】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の構成に加え、前記開口部は、前記化粧カバー本体部における室内壁面に当接する当接部位が切り欠かれることにより形成されている配管用化粧カバーとしたことを特徴とする。
【0012】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の何れかに記載の構成に加え、前記化粧カバー本体部は、複数のカバー部材が連結された構成となっており、前記カバー部材の一方の連結部に他の前記カバー部材の他方の連結部が挿入されて連結されるようになっており、前記一方の連結部と前記他方の連結部が連結した部分に隙間が形成されるように構成されており、該隙間が前記開口部になるように構成された配管用化粧カバーとしたことを特徴とする。
【0013】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4の何れかに記載の構成に加え、前記化粧カバー本体部は、複数のカバー部材が連結された構成となっており、前記カバー部材同士が、双方の間に介在して双方を繋ぐ連結部材を介して連結されており、前記連結部材に前記開口部が形成されている配管用化粧カバーとしたことを特徴とする。
【0014】
また、請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5の何れかに記載の構成に加え、前記開口部には、前記外部側から前記化粧カバー本体部の前記内部側が見えないようにカバーする目隠し部が設けられている配管用化粧カバーとしたことを特徴とする。
【0015】
また、請求項7に記載の発明は、室内機に接続されて壁面の貫通孔を通じて室外機に接続される配管類のうち、室内側に位置する室内配管類を覆う配管用化粧カバーであって、前記室内配管類の表面を覆う化粧カバー本体部を有しており、前記化粧カバー本体部には、任意の位置にガイド部が形成され、該ガイド部に沿って開口部を形成することで、該開口部により前記室内配管類が配設された内部側と前記化粧カバー本体部の外部側とを連通するように構成し、前記開口部を介して、前記内部側と前記外部側の空気の流通を可能とするようにした配管用化粧カバーとしたことを特徴とする。
【0016】
また、請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の構成に加え、前記ガイド部は、前記化粧カバー本体部の任意の位置に形成された薄肉部又は切欠き溝で構成されている配管用化粧カバーとしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
請求項1に記載の発明によれば、室内配管類の表面を覆う化粧カバー本体部に、内部側と外部側とを貫通する開口部が形成されていることで、開口部を通じて化粧カバー本体部の内部側と外部側の空気の流通が行われ、内部側と外部側の温度差を解消させることができる。その結果、簡単な構成で、配管用化粧カバーの内部側の結露を防止しつつ、美観も保持し、コスト的にも問題ない状態とすることができる。
【0018】
また、請求項2に記載の発明によれば、開口部が化粧カバー本体部の互いに離間した位置に複数形成されていることで、任意の開口部から入った空気が他の開口部から排出されるように空気が流れ、より効率よく配管用化粧カバーの内部側と外部側の温度差を解消させることができる。
【0019】
また、請求項3に記載の発明によれば、開口部が化粧カバー本体部における室内壁面に当接する当接部位が切り欠かれて形成されているため、目立たない位置に開口部を形成して、より美観を向上させた状態とすることができる。
【0020】
また、請求項4に記載の発明によれば、化粧カバー本体部の複数のカバー部材同士が、カバー部材の一方の連結部に他のカバー部材の他方の連結部が挿入されて連結するようになっており、当該連結部同士の連結した部分に隙間が形成されて当該隙間が開口部になるように構成されていることで、目立たない位置に開口部を形成して、より美観を向上させた状態とすることができる。また、後から開口部を形成しなくても、カバー部材の成形段階で同時に開口部を形成することができ、効率よく開口部を形成することができる。
【0021】
また、請求項5に記載の発明によれば、カバー部材同士を繋ぐ連結部材に開口部が形成されているため、カバー部材は従来のものを使用して連結部材のみ開口部を設ける状態でも使用することができ、従来のカバー部材も含めて、より効率的に空気の流通が行える配管用化粧カバーを設置することができる。
【0022】
また、請求項6に記載の発明によれば、外部側から化粧カバー本体部の内部側が見えないようにカバーする目隠し部が設けられているため、より美観を向上させた状態とすることができる。
【0023】
また、請求項7に記載の発明によれば、化粧カバー本体部の任意の位置に予めガイド部を有しており、当該ガイド部を貫通させて開口部を形成するようになっているため、開口部を形成しない状態でも配管用化粧カバーを使用でき、1つの配管用化粧カバーをより効率よく使用することができる。
【0024】
また、請求項8に記載の発明によれば、ガイド部が薄肉部又は切欠きで構成されているため、開口部を形成しない状態から簡単に開口部を形成することができ、1つの配管用化粧カバーをさらに効率よく使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】この発明の実施の形態に係る配管用化粧カバーの設置状態を示す斜視図である。
図2】この発明の実施の形態1に係る配管用化粧カバーを示す斜視図である。
図3】この発明の実施の形態2に係る配管用化粧カバーを示す斜視図である。
図4】この発明の実施の形態3に係る配管用化粧カバーを示す斜視図である。
図5】この発明の実施の形態4に係る配管用化粧カバーを示す斜視図である。
図6図5のA-A断面図である。
図7】この発明の実施の形態5に係る配管用化粧カバーを示す斜視図である。
図8】この発明の実施の形態6に係る配管用化粧カバーを示す斜視図である。
図9】この発明の実施の形態7に係る配管用化粧カバーを示す斜視図である。
図10】この発明の実施の形態8に係る配管用化粧カバーを示す斜視図である。
図11】この発明の実施の形態9に係る配管用化粧カバーを示す斜視図である。
図12図11の配管用化粧カバーを取り付ける際の説明図である。
図13図11の配管用化粧カバーを取り付けた状態を示す斜視図である。
図14】この発明の実施の形態10に係る配管用化粧カバーを示す斜視図である。
図15】この発明の実施の形態11に係る配管用化粧カバーを示す斜視図である。
図16図15の配管用化粧カバーを図5のように取り付けたときの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、この発明の実施の形態について、図1図16を参照して詳細に説明する。図1に示すように、この発明の実施の形態における配管用化粧カバー1は、エアコンの室内機2に接続されて室内の壁面3に沿って配置されて壁面3に設けられた貫通孔4から屋外の室外機(図示省略)に繋がる配管類のうちの室内側に位置する室内配管類5(図6等に図示)を覆って隠すことで室内の美観を保持するものであり、室内配管類の表面を覆う化粧カバー本体部1aを有している。
【0027】
なお、図示していないが、化粧カバー本体部1aに対して、例えば室内配管類5と壁面3の間に配置される壁面側部材(ベース部材)を備えており、当該壁面側部材と化粧カバー本体部1aとで室内配管類5の全周を覆うようになっていても良い。また、この発明の実施の形態では、化粧カバー本体部1aは、複数のカバー部材10~70を繋ぎ合わせて構成されており、何れかのカバー部材又は全てのカバー部材に本発明の開口部が形成された構成となっている。以下、それぞれのカバー部材と開口部について詳細に説明する。
【0028】
[実施の形態1]
この発明の実施の形態1に係る配管用化粧カバー1のカバー部材10は、図2に示すように、壁面3の貫通孔4に取り付けてカバーするものであり、他のカバー部材に繋がるカバー部材本体11と貫通孔4を覆うフランジ部12を有している。そして、カバー部材本体11の所定位置(ここでは先端側に2箇所)に細長形状の開口部13が形成されている。
【0029】
[実施の形態2]
この発明の実施の形態2に係る配管用化粧カバー1のカバー部材10Aは、図3に示すように、壁面3の貫通孔4に取り付けてカバーするものであり、他のカバー部材に繋がるカバー部材本体11Aと貫通孔4を覆うフランジ部12Aを有している。そして、カバー部材本体11Aの所定位置(ここでは左右の側面側にそれぞれ)に細長形状の開口部13Aが形成されている。
【0030】
[実施の形態3]
この発明の実施の形態3に係る配管用化粧カバー1のカバー部材10Bは、図4に示すように、壁面3の貫通孔4に取り付けてカバーするものであり、他のカバー部材に繋がるカバー部材本体11Bと貫通孔4を覆うフランジ部12Bを有している。そして、フランジ部12Bの室内壁面3に当接する当接部位が切り欠かれて複数の開口部13Bが形成されている。
【0031】
[実施の形態4]
この発明の実施の形態4に係る配管用化粧カバー1のカバー部材10Cは、図5及び図6に示すように、壁面3の貫通孔4に取り付けてカバーするものであり、他のカバー部材70に繋がるカバー部材本体11Cと貫通孔4を覆うフランジ部12Cを有している。そして、カバー部材本体11Cの所定位置(ここでは他のカバー部材との連結部分の上部側)に凸形状に形成された開口部13Cが形成されている。また、カバー部材本体11Cの別の位置(ここでは左右の側面側にそれぞれ1箇所ずつ)にも細長形状の開口部14Cが形成されている。
【0032】
[実施の形態5]
この発明の実施の形態5に係る配管用化粧カバー1のカバー部材20は、図7に示すように、壁面3の角部に取り付けてカバーするものであり、略L字状に形成されたカバー部材本体21を有している。そして、カバー部材本体21の所定位置(ここでは左右の側面側にそれぞれ2箇所ずつ)に開口部23が形成されている。
【0033】
[実施の形態6]
この発明の実施の形態6に係る配管用化粧カバー1のカバー部材30は、図8に示すように、壁面3の実施の形態5と逆方向に曲がる角部に取り付けてカバーするものであり、略L字状に形成されたカバー部材本体31を有している。そして、カバー部材本体31の所定位置(ここでは左右の側面側にそれぞれ)に略L字状の開口部33が形成されている。
【0034】
[実施の形態7]
この発明の実施の形態7に係る配管用化粧カバー1のカバー部材40は、図9に示すように、壁面3上で平面的に90°方向転換する部位に取り付けてカバーするものであり、略L字状に形成されたカバー部材本体41を有している。そして、カバー部材本体41の所定位置(ここではカーブする位置)に細長形状の開口部43が形成されている。
【0035】
[実施の形態8]
この発明の実施の形態8に係る配管用化粧カバー1のカバー部材50は、図10に示すように、壁面3と室内機2に取り付けてカバーするものであり、他のカバー部材に繋がるカバー部材本体51と室内機2の配管部分を覆うフランジ部52を有している。そして、カバー部材本体51の所定位置(ここでは左右の側面側にそれぞれ)に細長形状の開口部53が形成されている。
【0036】
[実施の形態9]
この発明の実施の形態9に係る配管用化粧カバー1のカバー部材(連結部材)60は、図11図12及び図13に示すように、他のカバー部材10,70同士を繋いで壁面3に取り付けてカバーするものであり、一方のカバー部材70に繋がる連結部材本体61と、連結部材本体61より小径に形成された、他方のカバー部材10に繋がる挿入部62を有している。そして、連結部材本体61の所定位置(ここでは上部と左右の側面側にそれぞれ)に細長形状の開口部63が形成されている。
【0037】
[実施の形態10]
この発明の実施の形態10に係る配管用化粧カバー1のカバー部材70は、図14に示すように、壁面3で直線状に取り付けてカバーするものであり、表面を覆う第1カバー部材本体71と、底面を覆う第2カバー部材本体72を有しており、これらが嵌合等により係合されて構成されている。そして、第2カバー部材本体72の所定位置(ここでは左右の側面側に複数箇所)に細長形状の開口部73が形成されている。
【0038】
[実施の形態11]
この発明の実施の形態11に係る配管用化粧カバー1のカバー部材70Aは、図15及び図16に示すように、壁面3で直線状に取り付けてカバーするものであり、表面を覆う第1カバー部材本体71Aと、底面を覆う第2カバー部材本体72Aを有しており、これらが嵌合等により係合されて構成されている。そして、第2カバー部材本体72Aの所定位置(ここでは左右の側面側の壁面3との当接部位辺り)に他のカバー部材10に組み付けたとき(具体的には、カバー部材10の連結部15(図2に図示)の内部側にカバー部材70Aの連結部75Aが挿入されて連結されたとき)に双方の間で生じる隙間73Aができるようになっており、この隙間73Aが開口部となるように構成されている。
【0039】
以上のように、前記した各実施の形態の配管用化粧カバー1によれば、室内配管類5の表面を覆う化粧カバー本体部1aに、内部側と外部側とを貫通する開口部13,13A,13B,13C,14C,23,33,43,53,63,73,73Aが形成されていることで、開口部13,13A,13B,13C,14C,23,33,43,53,63,73,73Aを通じて化粧カバー本体部1aの内部側と外部側の空気の流通が行われ、内部側と外部側の温度差を解消させることができる。その結果、簡単な構成で、配管用化粧カバー1の内部側の結露を防止しつつ、美観も保持し、コスト的にも問題ない状態とすることができる。
【0040】
また、前記した実施の形態4,10によれば、開口部(13C,14C)(73,73…)が化粧カバー本体部1aの互いに離間した位置に複数形成されていることで、任意の開口部から入った空気が他の開口部から排出されるように空気が流れ、より効率よく配管用化粧カバー1の内部側と外部側の温度差を解消させることができる。
【0041】
また、前記した実施の形態3によれば、開口部13Bが化粧カバー本体部1aにおける室内壁面3に当接する当接部位が切り欠かれて形成されているため、目立たない位置に開口部13Bを形成して、より美観を向上させた状態とすることができる。
【0042】
また、前記した実施の形態11によれば、化粧カバー本体部1aの複数のカバー部材10,70A同士が、カバー部材10の一方の連結部15に他のカバー部材70Aの他方の連結部75Aが挿入されて連結するようになっており、当該連結部15,75A同士の連結した部分に隙間73Aが形成されて当該隙間が開口部73Aになるように構成されていることで、目立たない位置に開口部73Aを形成して、より美観を向上させた状態とすることができる。また、後から開口部73Aを形成しなくても、カバー部材70Aの成形段階で同時に開口部73Aを形成することができ、効率よく開口部73Aを形成することができる。
【0043】
また、前記した実施の形態9によれば、カバー部材10,70同士を繋ぐ連結部材60に開口部63が形成されているため、カバー部材10,70は従来のものを使用して連結部材60のみ開口部63を設ける状態でも使用することができ、従来のカバー部材も含めて、より効率的に空気の流通が行える配管用化粧カバー1を設置することができる。
【0044】
なお、以上説明した実施の形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。
【0045】
例えば、カバー部材の大きさや形状や厚さ、開口部の大きさや形状や数等については、状況に応じて、適宜決定するようになっていれば良い。
【0046】
また、前記した実施の形態では、エアコンの配管を覆うカバーとして使用していたが、これに限るものではなく、他の配管を覆うカバーとして本発明の構成を用いるようになっていても良い。
【0047】
また、前記した実施の形態の他、外部側から化粧カバー本体部の内部側が見えないようにカバーする目隠し部が設けられていても良い。このような構成を有すると、より美観を向上させた状態とすることができる。なお、目隠し部の大きさ、形状等は適宜で良く、カバー本体部の内部側が見えないような構成であれば良い。例えば、物理的に開口部を覆う庇のようなものでも良く、また開口部の孔が斜め方向に向けて形成されていて、室内の人から内部側が見難くなる角度に開口部の孔が形成されているようになっていても良い。
【0048】
また、前記した実施の形態の他、化粧カバー本体部の任意の位置に予め開口部を形成するためのガイド部(開口していない)を有しており、当該ガイド部を貫通させて開口部を形成するようになっていても良い。このような構成を有すると、開口部を形成しない状態でも配管用化粧カバーを使用でき、1つの配管用化粧カバーをより効率よく使用することができる。また、現場の判断で、その状況に応じて効率よく空気の流れる位置に開口部を形成することができる。なお、ガイド部としては、例えば、薄肉部が形成されている場合が挙げられる。薄肉部であると簡単に貫通させて開口部を形成することができる。また、所定位置に切欠き溝が形成されている場合も挙げられる。切欠き溝もそれに沿って開口部を開けることが簡単にできるため、開口部を有しない状態から簡単に開口部を有する状態にすることができる。
【符号の説明】
【0049】
1 配管用化粧カバー
1a 化粧カバー本体部
2 室内機
3 壁面
4 貫通孔
5 室内配管類
10 カバー部材
11 カバー部材本体
12 フランジ部
13 開口部
15 連結部
10A カバー部材
11A カバー部材本体
12A フランジ部
13A 開口部
10B カバー部材
11B カバー部材本体
12B フランジ部
13B 開口部
10C カバー部材
11C カバー部材本体
12C フランジ部
13C 開口部
14C 開口部
20 カバー部材
21 カバー部材本体
23 開口部
30 カバー部材
31 カバー部材本体
33 開口部
40 カバー部材
41 カバー部材本体
43 開口部
50 カバー部材
51 カバー部材本体
52 フランジ部
53 開口部
60 カバー部材(連結部材)
61 カバー部材本体(連結部材本体)
62 挿入部
63 開口部
70 カバー部材
71 第1カバー部材本体
72 第2カバー部材本体
73 開口部
70A カバー部材
71A 第1カバー部材本体
72A 第2カバー部材本体
73A 開口部(隙間)
75A 連結部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16