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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022100519
(43)【公開日】2022-07-06
(54)【発明の名称】造花の花弁にシワを造形する方法
(51)【国際特許分類】
   A41G 1/00 20060101AFI20220629BHJP
【FI】
A41G1/00 W
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020214541
(22)【出願日】2020-12-24
(71)【出願人】
【識別番号】520509764
【氏名又は名称】高山 正浩
(74)【代理人】
【識別番号】100129056
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 信雄
(72)【発明者】
【氏名】高山 正浩
(57)【要約】
【課題】造花の花弁にシワを造形する方法を提供する。
【解決手段】所定厚み並びに所定形状を有するシート体34を回転筒31に巻き付ける筒巻工程20と、回転筒31に巻き付けられたシート体34の表面に所定間隔を空けて糸32を巻き付ける糸巻工程21と、糸32が巻き付けられたシート体34を側端から圧搾する圧搾工程22と、圧搾を解除すると共に巻かれた糸32を取り外す糸外し工程23と、シート体34を回転筒31から取り外す筒外し工程24と、回転筒31から取り外されたシート体34の一端を絞って花弁状に造形する造形工程25と、花弁状に造形されたシート体34を用いて造花の形態に仕上げる造花成形工程26と、から構成されて成る手段を採る。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
造花の花弁にシワを造形する方法であって、
所定厚み並びに所定形状を有するシート体を回転筒に巻き付ける筒巻工程と、
回転筒に巻き付けられたシート体の表面に所定間隔を空けて糸を巻き付ける糸巻工程と、
糸が巻き付けられたシート体を側端から圧搾する圧搾工程と、
圧搾を解除すると共に巻かれた糸を取り外す糸外し工程と、
シート体を回転筒から取り外す筒外し工程と、
回転筒から取り外されたシート体の一端を絞って花弁状に造形する造形工程と、
花弁状に造形されたシート体を用いて造花の形態に仕上げる造花成形工程と、
から構成されて成ることを特徴とする造花の花弁にシワを造形する方法。
【請求項2】
前記造花成形工程の後段において、造花の形態に仕上げられたシート体の表面にロウ付けを行うロウ付け工程が備えられて成ることを特徴とする請求項1に記載の造花の花弁にシワを造形する方法。
【請求項3】
前記シート体が、金属箔、合成樹脂、紙の何れかの素材から成ることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の造花の花弁にシワを造形する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、造花の花弁の造形方法に関し、詳しくは、造花の花弁にシワを造形する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来における造花を造形する方法は種々存在するが、慶弔用の造花など花弁にシワや丸みを造形する場合には、型押しによる手法が多く採られている。しかしながら、かかる型押しの場合、素材に厚紙など厚手のものしか使用できず、その結果、透明感が出せずに完成する花弁や造花に高級感が創出できず、また、形状が固定されてしまい、異なる形状ごとに型を用意するには型代が高価であって、設計の自由度に難があった。
【0003】
従来の造花の製造方法として、例えば、花と葉や花のつく主茎又は側茎とが含まれるドライフラワーに似せた「造花およびその製造方法」(特許文献1)が提案され、公知技術となっている。具体的には、合成繊維から多数の花弁がつくられ、花弁の織物がドライフラワーの外観を呈するようにその頂部において例えば熱い空気流によって溶かされ又は融解された、造花およびその製造方法である。
【0004】
しかしながら、かかる「造花およびその製造方法」の提案は、合成の織物からつくられた花弁を有する人造の花が織物の素材を頂の部分で溶かすように花弁の頂部に向けられた熱を受け、それにより造花に波状の大きなシワが寄って乾き上った外観が与えられるものであることから、意図とするシワが再生されず、細かいシワの形成が困難であって、さらに、花弁の形状が花弁毎に統一されず、組み合わせた状態での外観の統一感が達成できない、といった問題があった。
【0005】
また、鮮花のような質感と外観、香りを有する造花を製造し、また廃棄される真枝を回収利用する「造花の製造方法」(特許文献2)が提案され、公知技術となっている。具体的には、ウッドファイバーの茎中の白髄を花弁の基本材料として採取し、削って平らとし、裁断加工して所定の形状の平面花弁とし、生花の香りと類似の香料の混合液に浸し、その後染色し、定型処理、乾燥、低温保存などの過程を経て生花の花弁に類似し、僅かに弯曲したひな型花弁を完成させ、そののち所定の数のひな型花弁と金属線をポリ醋酸エチルで接合し、一朶の下方に金属線を有する造花とし、この造花に処理後の真の枝を接合し、一株の造花とするものである。
【0006】
しかしながら、かかる「造花の製造方法」の提案は、採取、削り、裁断、芳香、染色、定型処理、乾燥、低温保存、接合、などといった非常に多数の製造工程を必要とするもので、しかも各製造工程間において数日の待機日数を必要とするため、複雑かつ煩雑で実用性に難があり、さらには、花弁へのシワの造形は想定外である、といった問題があった。
【0007】
さらに、薄葉紙から簡単な操作で美しい造花を製造することができる「美しい造花の製造方法」(特許文献3)が提案され、公知技術となっている。具体的には、四角形に裁断した薄葉紙を複数枚重ねて、1辺に対して平行に任意の間隙で屏風状に折り曲げ、その中央部を紐、テ-プ、またははさみ等の締付具で結束するか、あるいは締め付けてから、その薄用紙の両端を左右交互に、1枚づつ上の方向へめくる方法を採用したものである。
【0008】
しかしながら、かかる「美しい造花の製造方法」の提案は、平行に折り曲げることで花弁にシワが形成されるものであるため、細かいシワの形成が困難であって、規則的シワを有する不自然な造花しか製作することができない、といった問題があった。
【0009】
本出願人は、従来における造花を造形する方法に着目し、簡易な手段にて造花の花弁に細かいシワを造形することができないものかという着想下、成型用の型を必要とすることなく、廉価で形状の自由度が図られ、さらに、透明度の高さや高級感を得ることが可能な造形方法を開発し、本発明にかかる「造花の花弁にシワを造形する方法」の提案に至るものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開平6-93504号公報
【特許文献2】特開平8-41717号公報
【特許文献3】特開平7-316908号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、上記問題点に鑑み、簡易な手段で造花の花弁にシワを造形する方法を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するため、本発明にかかる造花の花弁にシワを造形する方法は、所定厚み並びに所定形状を有するシート体を回転筒に巻き付ける筒巻工程と、回転筒に巻き付けられたシート体の表面に所定間隔をあけて糸を巻き付ける糸巻工程と、糸で巻き付けられたシート体を側端から圧搾する圧搾工程と、圧搾を解除すると共に巻かれた糸を取り外す糸外し工程と、シート体を回転筒から取り外す筒外し工程と、回転筒から取り外されたシート体の一端を絞って花弁状に造形する造形工程と、花弁状に造形されたシート体を用いて造花の形態に仕上げる造花成形工程と、から構成されて成る手段を採る。
【0013】
また、本発明は、前記造花成形工程の後段において、造花の形態に仕上げられたシート体の表面にロウ付けを行うロウ付け工程が備えられて成る手段を採る。
【0014】
さらに、本発明は、前記シート体が、金属箔、合成樹脂、紙の何れかの素材から成る手段を採る。
【発明の効果】
【0015】
本発明にかかる造花の花弁にシワを造形する方法によれば、成型用の型を必要とぜずにシワを造形可能なため、型代が不要となって廉価に製作でき、コストパフォーマンスに資する、といった優れた効果を奏する。
【0016】
また、本発明にかかる造花の花弁にシワを造形する方法によれば、シワの造形に簡易手段を採用することで、作業者の熟練度に関係なく、誰でも均一で同品質の花弁を造形することが可能である、といった優れた効果を奏する。
【0017】
さらに、本発明にかかる造花の花弁にシワを造形する方法によれば、シート体の表面に巻かれる糸の太さや間隔を自由に設定することで、造花の花弁に対し太さや細かさの異なるシワを自由に造形することが可能であって、設計の自由度に資する、といった優れた効果を奏する。
【0018】
またさらに、本発明にかかる造花の花弁にシワを造形する方法によれば、シート体の形状を適宜変化させるだけで、完成する花弁の形状を自由に成形可能であると共に、極薄の金属箔や薄紙、合成樹脂シート等を素材として使用できることから、色の自由や透明度の高さ、高級感などといった、用途に合わせた種々の美感を創出させることができる、といった優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明にかかる造花の花弁にシワを造形する方法の実施形態を示す説明図である。(実施例1)
図2】本発明にかかる造花の花弁にシワを造形する方法の実施形態を示すフロー図である。
図3】本発明にかかる造花の花弁にシワを造形する方法の工程別の製品形状図である。
図4】本発明にかかる造花の花弁にシワを造形する方法の他の実施形態を示す説明図である。(実施例2)
図5】本発明にかかる造花の花弁にシワを造形する方法の他の実施形態を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明は、造花の花弁FにシワSを造形する方法であって、所定厚み並びに所定形状を有するシート体34を回転筒31に巻き付ける筒巻工程20と、回転筒31に巻き付けられたシート体34の表面に所定間隔をあけて糸32を巻き付ける糸巻工程21と、糸32で巻き付けられたシート体34を側端から圧搾する圧搾工程22と、圧搾を解除すると共に巻かれた糸32を取り外す糸外し工程23と、シート体34を回転筒31から取り外す筒外し工程24と、回転筒31から取り外されたシート体34の一端を絞って花弁状に造形する造形工程25と、花弁状に造形されたシート体34を用いて造花の形態に仕上げる造花成形工程26と、から構成されて成る手段を採用したことを最大の特徴とする。
以下、本発明にかかる造花の花弁FにシワSを造形する方法の実施形態を、図面に基づいて説明する。
【0021】
尚、本発明にかかる造花の花弁FにシワSを造形する方法は、以下に述べる実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内、すなわち同一の作用効果を発揮できる形状や寸法、材質等の範囲内で、適宜変更することができる。
【実施例0022】
図1乃至3は、本発明にかかる造花の花弁FにシワSを造形する方法の実施形態を示しており、図1は工程の説明図、図2は工程のフロー図、図3は工程別の製品形状図である。
本発明にかかる造花の花弁FにシワSを造形する方法は、筒巻工程20と、糸巻工程21と、圧搾工程22と、糸外し工程23と、筒外し工程24と、造形工程25と、造花成形工程26と、から構成されている。
【0023】
筒巻工程20は、所定厚み並びに所定形状を有するシート体34を、低速回転モーター30aの回転軸にセットされた回転筒31に巻き付ける工程である。シート体34は、それ単体で造形後に造花の花弁F一枚として構成されるもので、厚みや形状については特に限定はなく、所望する造形後の造花の花弁Fの形態を考慮して適宜決定される。また、シート体34の素材についても特に限定はなく、例えばアルミ、銅、真鍮、ステンレスなどの金属箔や、合成樹脂素材や、和紙、普通紙等の紙によって形成されるもので、所望する造形後の造花の花弁Fの質感等を考慮して適宜決定される。
【0024】
例えば、造形後の造花の花弁Fに透明感を創出したい場合には、シート体34の素材として樹脂や和紙を使用したり、厚みを薄くする態様が考え得る。また、造形後の造花の花弁Fに高級感を創出したい場合には、シート体34の素材として金属箔や金色の色紙を採用する態様が考え得る。さらには、造花の品種による花弁の形状を再現すべく、シート体34の周縁を曲線状その他所望する形状にカットしたり、縦幅に長短を設けたり、横幅を幅広にするなどといった、種々形状とする態様が考え得る。
【0025】
回転筒31の径については、特に限定するものではないが、造形後に造花の花弁F一枚として構成されるシート体34を巻き付けること、そして後述する糸巻工程21にて糸32を巻き付けことに鑑み、概ね直径1~5cm程度となっている。また、回転筒31の幅については、シート体34を巻き付け可能な幅、すなわちシート体34の横幅よりも幅広であることを要し、概ね3~8cm程度となっている。
【0026】
糸巻工程21は、前記筒巻工程20にて回転筒31に巻き付けられたシート体34の表面に、所定間隔をあけて所定太さの糸32を巻き付ける工程である。糸32の太さは、造形されるシワSとシワSとの間の間隔に関連するもので、すなわち所望する隣りのシワSとの間隔に併せて適宜決定されるものである。糸32の長さは、回転筒31の外周を幾重にも周回させ得るだけの長さを有している。糸32の素材について特に限定はなく、生糸やナイロン製など種々の素材を採用し得る。
【0027】
シート体34の表面に巻かれる糸32と糸32との間隔は、造形されるシワSの隆起高さ及びシワSの数量に関連するもので、すなわち間隔を大きくすればするほど隆起高さも高くなると共にシワSの数量は少なくなり、逆に間隔を狭くすればするほど隆起高さは低くなってシワSの数量が増加する。よって、所望するシワSの隆起高さ及び数量に併せて、巻かれる糸32と糸32との間隔は適宜決定されるものである。
【0028】
圧搾工程22は、前記糸巻工程21によって糸32が巻き付けられた状態のシート体34を、側端から圧搾する工程である。圧搾手段は、例えば図示の様に、回転筒31にシリンダー33aを嵌合させ、該シリンダー33aを低速回転モーター30a側へ摺動することにより、糸32が巻き付けられた状態のシート体34を一方から圧搾する手段が考え得る。それ以外にも、両側から挟み込む様に圧搾する手段も可能であり、具体的な圧搾手段について特に限定はない。
【0029】
かかる圧搾工程22において、シート体34は横方向へ圧搾されることとなる。圧搾における圧力は、特に限定するものではなく、シート体34の素材強度等に鑑み、適宜決定されるものである。圧搾に際し、シート体34の表面に糸32が巻き付けられているため、当該糸32が巻かれた箇所は、上から押さえ付けられた状態となって、そのまま横方向へズレて移動することとなる。糸32が巻かれていない箇所は、上から押さえ付けられていないことから、横方向へ圧搾されると、上方へ隆起することとなる。
【0030】
糸外し工程23は、前記圧搾工程22におけるシート体34への圧搾を解除すると共に、シート体34に巻かれた糸32を取り外す工程である。すなわち、巻いた方向と逆方向に糸32を周回させることで、シート体34から糸32を取り外すものである。シート体34は、回転筒31に巻き付いた状態で、糸32が巻かれていた箇所が凹状となり、糸32が巻かれていなかった箇所は隆起した凸状となってシワSを構成する。
【0031】
筒外し工程24は、前記糸外し工程23により巻かれた糸32が取り外されたシート体34を、回転筒31から取り外す工程である。すなわち、シート体34の表面から糸32は外されているため、上からの押圧はなく、横へズラすなどして回転筒31からシート体34を取り外すものである。
【0032】
造形工程25は、前記筒外し工程24により回転筒31から取り外されたシワSの付いたシート体34について、花弁状に造形する工程である。具体的には、シート体34の一端を絞ることで立体的に球面状とし、花弁状に造形するものである。尚、絞るとは、こよりを撚る様にねじり合わせた状態である。
【0033】
造花成形工程26は、前記造形工程25により花弁状に造形されたシート体34を使用して、最終的に所望する造花の形態に仕上げる工程である。具体的には、複数のシート体34から成る造花の花弁Fを茎棒に取り付けながら、花開いた状態や蕾の状態など所望する形態へと形状を整えることで、造花を仕上げるものである。この際、花に付属する葉や芯部、がく片などの部位に関する造形物も、必要に応じて取り付けられる。
【0034】
以上の各工程により、本発明にかかる造花の花弁FにシワSを造形する方法は構成されている。かかる方法を経て最終的に造花が製造されるまでの過程を、図3の工程別の製品形状図に基づき、順を追って説明する。
(a)所定厚み並びに所定形状を有するシート体34を準備する。
(b)シート体34は、筒巻工程20と、糸巻工程21と、圧搾工程22と、糸外し工程23と、筒外し工程24とを経てシワSが造形される。
(c)シート体34の一端を絞って立体的な球面状を為す花弁状に造形することで、造花の花弁Fを造形する。
(d)複数の造花の花弁Fを茎棒に取り付ける。
(e)茎棒に取り付けた複数の造花の花弁Fの形状を整え、最終的に所望する造花の形態に仕上げる。
【0035】
以上のとおり、本発明にかかる造花の花弁FにシワSを造形する方法10によれば、従来手法では成し得なかった造花の花弁Fのきめ細かく精密なシワSを造形することができると共に、作業者の熟練度に関係なく、誰でも均一で同品質の花弁を造形することが可能であり、設計の自由度も高く、色の自由や透明度の高さ、高級感などといった、用途に合わせた種々の美感を創出させることも可能にする。
【実施例0036】
本発明の他の実施例について、図4乃至5に基づき説明する。上記実施例1と同様の部分は説明を省略する。
図4乃至5は、本発明にかかる造花の花弁FにシワSを造形する方法の他の実施形態を示しており、図4は工程の説明図、図5は工程のフロー図である。
本発明にかかる造花の花弁FにシワSを造形する方法10において、造花成形工程26の後段に、ロウ付け工程27を備える手段を採用し得る。
【0037】
ロウ付け工程27は、シート体34の表面にロウ付けを行う工程であって、前記造花成形工程26により造花の形態に仕上げられた状態でロウ付けを行うものである。具体的なロウ付け手段は、浸漬法、刷毛塗法、スプレー噴射法などがあるが、その手段は特に限定されるものではない。
【0038】
以上のとおり造花の形態に仕上げられたシート体34の表面にロウ付けを行うことによって、極薄の素材を使用した場合の造花の花弁Fの強度向上に資すると共に、表面光沢処理が施され、造花の花弁F並びに造花全体の高級感を演出することができる。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明によれば、造花における花弁のシワの造形に簡易手段を採用することで、作業者の熟練度に関係なく、誰でも均一で同品質の花弁を造形することが可能であり、設計の自由度も高く、色の自由や透明度の高さ、高級感などといった、用途に合わせた種々の美感を創出させることが可能である。よって、本発明にかかる「造花の花弁にシワを造形する方法」の産業上の利用可能性は、極めて大であるものと思料する。
【符号の説明】
【0040】
20 筒巻工程
21 糸巻工程
22 圧搾工程
23 糸外し工程
24 筒外し工程
25 造形工程
26 造花成形工程
27 ロウ付け工程
30 回転手段
30a 低速回転モーター
31 回転筒
32 糸
33 圧搾手段
33a シリンダー
34 シート体
F 造花の花弁
S シワ
図1
図2
図3
図4
図5