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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022100558
(43)【公開日】2022-07-06
(54)【発明の名称】ハニカムフィルタ
(51)【国際特許分類】
   B01D 46/00 20220101AFI20220629BHJP
   B01D 39/20 20060101ALI20220629BHJP
   C04B 38/06 20060101ALI20220629BHJP
   C04B 38/00 20060101ALI20220629BHJP
   F01N 3/022 20060101ALI20220629BHJP
【FI】
B01D46/00 302
B01D39/20 D
C04B38/06 B
C04B38/00 303Z
F01N3/022 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020214598
(22)【出願日】2020-12-24
(71)【出願人】
【識別番号】000004064
【氏名又は名称】日本碍子株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088616
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邉 一平
(74)【代理人】
【識別番号】100154829
【弁理士】
【氏名又は名称】小池 成
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 あゆみ
(72)【発明者】
【氏名】村岡 秀
(72)【発明者】
【氏名】豊島 哲雄
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 慎祐
【テーマコード(参考)】
3G190
4D019
4D058
4G019
【Fターム(参考)】
3G190AA02
3G190BA02
3G190BA43
3G190CA03
3G190CA13
4D019AA01
4D019BA05
4D019BB06
4D019BD01
4D019CA01
4D058JA32
4D058JB06
4D058SA08
4G019FA11
4G019FA13
(57)【要約】
【課題】熱耐久性に優れるとともに、圧力損失の上昇を抑制することが可能なハニカムフィルタを提供する。
【解決手段】第一端面11から第二端面12まで延びる流体の流路となる複数のセル2を取り囲むように配置された多孔質の隔壁1を有する柱状のハニカム基材4と、それぞれのセル2の第一端面11側又は第二端面12側の開口部に配設された目封止部5と、を備え、ハニカム基材4を構成する隔壁1が、セラミックス多孔体によって構成され、水銀圧入法によって測定された隔壁1の全細孔容積に対する、細孔径が10μm以下の細孔が占める容積の割合が、85~95%であり、且つ、水銀圧入法によって測定された隔壁1の平均細孔径が、4~10μmである。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一端面から第二端面まで延びる流体の流路となる複数のセルを取り囲むように配置された多孔質の隔壁を有する柱状のハニカム基材と、
それぞれの前記セルの前記第一端面側又は前記第二端面側の開口部に配設された目封止部と、を備え、
前記ハニカム基材を構成する前記隔壁が、セラミックス多孔体によって構成され、
水銀圧入法によって測定された前記隔壁の全細孔容積に対する、細孔径が10μm以下の細孔が占める容積の割合が、85~95%であり、且つ、
水銀圧入法によって測定された前記隔壁の平均細孔径が、4~10μmである、ハニカムフィルタ。
【請求項2】
微構造解析によって求めた、前記隔壁に形成された細孔の屈曲度が、1.31以下である、請求項1に記載のハニカムフィルタ。
【請求項3】
レーザー顕微鏡によって求めた、前記隔壁の表面における細孔の孔深さが、2.3μm以下である、請求項1又は2に記載のハニカムフィルタ。
【請求項4】
水銀圧入法によって測定された前記隔壁の気孔率が、45~60%である、請求項1~3のいずれか一項に記載のハニカムフィルタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハニカムフィルタに関する。更に詳しくは、熱耐久性に優れるとともに、圧力損失の上昇を抑制することが可能なハニカムフィルタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動車のエンジン等の内燃機関より排出される排ガス中の粒子状物質を捕集するフィルタとして、ハニカム基材を用いたハニカムフィルタが知られている(特許文献1参照)。ハニカム基材は、コージェライトなどの多孔質セラミックスによって構成された隔壁を有し、この隔壁によって複数のセルが区画形成されたものである。ハニカムフィルタは、上述したハニカム基材に対して、複数のセルの流入端面側の開口部と流出端面側の開口部とを交互に目封止するように目封止部を配設したものである。即ち、ハニカムフィルタは、流入端面側が開口し且つ流出端面側が目封止された流入セルと、流入端面側が目封止され且つ流出端面側が開口した流出セルとが、隔壁を挟んで交互に配置された構造となっている。そして、ハニカムフィルタにおいては、多孔質の隔壁が、排ガス中の粒子状物質を捕集するフィルタの役目を果たしている。以下、排ガスに含まれる粒子状物質を、「PM」ということがある。「PM」は、「particulate matter」の略である。
【0003】
上記したハニカムフィルタに要求される性能の一つとして、エンジンの燃費を良くするために圧力損失を小さくすることが求められている。これまで圧力損失を小さくするためには、ハニカム基材を構成する多孔質の隔壁の細孔容積を増やし、ハニカム基材中の排ガスが通過できる体積を増やすという方法が有効だとされてきた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002-219319号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ハニカムフィルタの圧力損失を小さくするために、上述したようなハニカム基材を構成する多孔質の隔壁の細孔容積を増やした場合、ハニカム基材の熱容量が小さくなり、排ガスの熱によってハニカムフィルタに温度差が生じやすくなる。このため、ハニカム基材の細孔容積を増やした場合は、ハニカムフィルタ中により大きな熱応力を発生しやすくなり、ハニカムフィルタの熱耐久性が悪くなるという問題があった。
【0006】
本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものである。本発明によれば、熱耐久性に優れるとともに、圧力損失の上昇を抑制することが可能なハニカムフィルタが提供される。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、以下に示す、ハニカムフィルタが提供される。
【0008】
[1] 第一端面から第二端面まで延びる流体の流路となる複数のセルを取り囲むように配置された多孔質の隔壁を有する柱状のハニカム基材と、
それぞれの前記セルの前記第一端面側又は前記第二端面側の開口部に配設された目封止部と、を備え、
前記ハニカム基材を構成する前記隔壁が、セラミックス多孔体によって構成され、
水銀圧入法によって測定された前記隔壁の全細孔容積に対する、細孔径が10μm以下の細孔が占める容積の割合が、85~95%であり、且つ、
水銀圧入法によって測定された前記隔壁の平均細孔径が、4~10μmである、ハニカムフィルタ。
【0009】
[2] 微構造解析によって求めた、前記隔壁に形成された細孔の屈曲度が、1.31以下である、前記[1]に記載のハニカムフィルタ。
【0010】
[3] レーザー顕微鏡によって求めた、前記隔壁の表面における細孔の孔深さが、2.3μm以下である、前記[1]又は[2]に記載のハニカムフィルタ。
【0011】
[4] 水銀圧入法によって測定された前記隔壁の気孔率が、45~60%である、前記[1]~[3]のいずれかに記載のハニカムフィルタ。
【発明の効果】
【0012】
本発明のハニカムフィルタは、熱耐久性に優れるとともに、圧力損失の上昇を抑制することができるという効果を奏するものである。具体的には、本発明のハニカムフィルタは、ハニカム基材を構成する隔壁が、セラミックス多孔体によって構成され、この隔壁の全細孔容積に対する、細孔径が10μm以下の細孔が占める容積の割合が85~95%である。また、隔壁の平均細孔径が4~10μmとなっている。このため、ハニカム基材は、隔壁の全細孔容積に対して、比較的に細孔径の小さい小細孔の容積比率が高くなっている。隔壁に形成された細孔に小細孔が多く存在すると、ハニカム基材を透過するガス流線の屈曲が小さくなり、隔壁とガスとの摩擦が小さくなる。このため、このようなハニカム基材を備えたハニカムフィルタは、圧力損失の上昇を抑制することができる。また、小細孔の容積比率が高くなることで、隔壁の表面に露出する細孔の深さも小さくなる。これにより、多孔質の隔壁によってスス等のPMを捕集する際に、隔壁の表面側にてPMを良好に捕集することができ、隔壁の細孔内部へのPMの過度の入り込みを有効に抑制することができる。このため、PM捕集時におけるハニカムフィルタの圧力損失の上昇を有効に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明のハニカムフィルタの一の実施形態を模式的に示す、流入端面側からみた斜視図である。
図2図1に示すハニカムフィルタの流入端面側からみた平面図である。
図3図2のA-A’断面を模式的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。したがって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、以下の実施の形態に対し適宜変更、改良等が加えられたものも本発明の範囲に入ることが理解されるべきである。
【0015】
(1)ハニカムフィルタ:
図1図3に示すように、本発明のハニカムフィルタの第一実施形態は、ハニカム基材4と、目封止部5と、を備えた、ハニカムフィルタ100である。ハニカム基材4は、第一端面11から第二端面12まで延びる流体の流路となる複数のセル2を取り囲むように配置された多孔質の隔壁1を有する柱状のものである。ハニカムフィルタ100において、ハニカム基材4は、柱状を呈し、その外周側面に、外周壁3を更に有している。即ち、外周壁3は、格子状に配設された隔壁1を囲繞するように配設されている。目封止部5は、それぞれのセル2の第一端面11側又は第二端面12側の開口部に配設されている。
【0016】
図1は、本発明のハニカムフィルタの一の実施形態を模式的に示す、流入端面側からみた斜視図である。図2は、図1に示すハニカムフィルタの流入端面側からみた平面図である。図3は、図2のA-A’断面を模式的に示す断面図である。
【0017】
ハニカムフィルタ100は、ハニカム基材4を構成する隔壁1が、セラミックス多孔体によって構成されている。そして、水銀圧入法によって測定された隔壁1の全細孔容積に対する、細孔径が10μm以下の細孔が占める容積の割合が、85~95%であり、且つ、水銀圧入法によって測定された隔壁1の平均細孔径が、4~10μmである。
【0018】
上述したように構成されたハニカムフィルタ100は、熱耐久性に優れるとともに、圧力損失の上昇を抑制することができる。特に、上記したように、隔壁1の全細孔容積に対する、細孔径が10μm以下の細孔が占める容積の割合が、85~95%であるため、ハニカム基材4は、隔壁1の全細孔容積に対して、比較的に細孔径の小さい小細孔の容積比率が高くなっている。隔壁1に形成された細孔に小細孔が多く存在すると、ハニカム基材4を透過するガス流線の屈曲が小さくなり、隔壁1とガスとの摩擦が小さくなる。このため、このようなハニカム基材4を備えたハニカムフィルタ100は、圧力損失の上昇を抑制することができる。また、小細孔の容積比率が高くなることで、隔壁1の表面に露出する細孔の深さも小さくなる。これにより、多孔質の隔壁1によってスス等のPMを捕集する際に、隔壁1の表面側にてPMを良好に捕集することができ、隔壁1の細孔内部へのPMの過度の入り込みを有効に抑制することができる。このため、PM捕集時におけるハニカムフィルタ100の圧力損失の上昇を有効に抑制することができる。以下、本実施形態のハニカムフィルタ100の構成について更に詳細に説明する。
【0019】
ハニカムフィルタ100は、ハニカム基材4を構成する隔壁1が、セラミックス多孔体によって構成されている。隔壁1を構成する材料については特に制限はないが、コージェライト、及びSiCから構成される群から選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。特に、隔壁1を構成する材料は、コージェライトを主成分として含む材料であることがより好ましい。なお、本明細書において、「主成分」とは、その成分中に、50質量%以上存在する成分のことを意味する。なお、上記主成分は、その成分中に、好ましくは70%以上、更に好ましくは80%以上含まれていることが望ましい。
【0020】
ハニカムフィルタ100は、水銀圧入法によって測定された隔壁1の全細孔容積に対する、細孔径が10μm以下の細孔が占める容積の割合が、85~95%である。以下、本明細書において、「細孔径が10μm以下の細孔」を、「小細孔」ということがある。また、「隔壁1の全細孔容積に対する、細孔径が10μm以下の細孔が占める容積の割合(%)」を、「細孔径が10μm以下の細孔の容積割合(%)」又は「小細孔の容積割合(%)」ということがある。
【0021】
細孔径が10μm以下の細孔の容積割合が、85~95%であると、ハニカム基材4の熱耐久性の悪化を有効に抑制しつつ、圧力損失の上昇を抑制することができる。細孔径が10μm以下の細孔の容積割合が、85%未満であると、捕集性能が悪化する点で好ましくない。細孔径が10μm以下の細孔の容積割合が、95%を超えると、触媒が隔壁1内に侵入しにくくなり、塗布できる触媒量が少なくなる点で好ましくない。
【0022】
隔壁1の全細孔容積は、水銀圧入法によって測定された値である。隔壁1の全細孔容積の測定は、例えば、Micromeritics社製のオートポア9405型(商品名)を用いて行うことができる。隔壁1の全細孔容積の測定は、以下のような方法によって行うことができる。まず、ハニカムフィルタ100から隔壁1の一部を切り出して、全細孔容積測定用の試験片を作製する。試験片の大きさについては特に制限はないが、例えば、縦、横、高さのそれぞれの長さが、約10mm、約10mm、約20mmの直方体であることが好ましい。試験片を切り出す隔壁1の部位については特に制限はないが、試験片は、ハニカム基材の軸方向の中心付近から切り出して作製することが好ましい。得られた試験片を、測定装置の測定用セル内に収納し、この測定用セル内を減圧する。次に、測定用セル内に水銀を導入する。次に、測定用セル内に導入した水銀を加圧し、加圧時において、試験片内に存在する細孔中に押し込まれた水銀の体積を測定する。この際、水銀に加える圧力を増やすにしたがって、細孔径の大きな細孔から、順次、細孔径の小さな細孔に水銀が押し込まれることとなる。したがって、「水銀に加える圧力」と「細孔中に押し込まれた水銀の体積」との関係から、「試験片に形成された細孔の細孔径」と「全細孔容積」の関係を求めることができる。「全細孔容積」とは、例えば、最大の細孔径から最小の細孔径までの細孔容積を累積した値(例えば、「累積細孔容積」ともいう)のことである。
【0023】
ハニカムフィルタ100は、水銀圧入法によって測定された隔壁1の平均細孔径が、4~10μmである。隔壁1の平均細孔径が4μm未満であると、触媒をハニカムフィルタ100に塗布しづらい点で好ましくない。隔壁1の平均細孔径が10μmを超えると、捕集性能が悪化する点で好ましくない。隔壁1の平均細孔径は、5~9μmであることが好ましい。隔壁1の平均細孔径は、隔壁1の全細孔容積の測定結果に基づき算出することができる。
【0024】
ハニカムフィルタ100は、微構造解析によって求めた、隔壁1に形成された細孔の屈曲度が、1.31以下であることが好ましい。このように構成することによって、ハニカム基材4を透過するガス流線の屈曲が特に小さくなり、隔壁1とガスとの摩擦が小さくなる。このため、このような隔壁1を有するハニカム基材4を備えたハニカムフィルタ100は、圧力損失の上昇を特に有効に抑制することができる。隔壁1に形成された細孔の屈曲度が、1.31を超えると、隔壁1とガスとの摩擦が大きくなり、圧力損失の上昇を抑制する効果が十分に発揮されないことがある。
【0025】
隔壁1に形成された細孔の屈曲度は、セラミックス多孔体からなる隔壁1に形成された細孔の屈曲度合いを示す指標である。隔壁1に形成された細孔は、隔壁1を透過する排ガスの流路となり、その流路の屈曲度合いを「細孔の屈曲度」にて示すことができる。隔壁1に形成された細孔の屈曲度は、以下の方法にて測定することができる。
【0026】
まず、細孔の屈曲度の測定においては、ハニカム基材4の一部を切り出した測定用の試料を測定対象とする。測定用の試料としては、例えば、ハニカム基材4のセル2の延びる方向に直交する断面において、縦横に3個ずつのセル2を含むような大きさとする。このような測定対象としての多孔体(即ち、測定用の試料)に対して、X線CTによりX線を照射し、多孔体を通過したX線の強度を観察する。ここで、「CT」とは「Computed Tomography(コンピュータ断層撮影)」の略である。X線の強度を観察は、測定対象としての多孔体がX線源とX線検出器の間で回転する、又は、X線源とX線検出器それぞれが多孔体の外周を旋回することによって行われる。次に、X線検出器で得られたX線強度分布を示す画像に基づく再構成が行われ、多孔体の3次元構造を示す構造データが生成される。幾つかの場合、構造データは、X線の吸収率を示すボクセル値(デジタル値)を有するボクセル(voxel)の3次元集合である。多孔体がセラミックス部と気孔のみから成る場合、セラミックス部に対応するボクセル(以下、セラミックスボクセル)のボクセル値と、気孔に対応するボクセル(以下、気孔ボクセル)のボクセル値は、大きく異なる。セラミックス部は、セラミックス材料の有体物がある部分である。気孔は、気体が存在する部分である。構造データのデータ形式やデータ構造は様々なものが検討でき、特定の種類に限定されるべきではない。
【0027】
上述した構造データは、X線の吸収率を示す三次元での正規格子単位(ボクセル)から構成される。それぞれのボクセルに対して格子点を設定し、それらの格子をもとに格子ボルツマン法で流体解析を行う。格子ボルツマン法といった流体解析の結果として、(格子点が設定される場合には)格子点毎に、流速値、圧力値、及び密度が算出される。計算格子が設定される場合、流体解析の結果として得られる流体の圧力分布を示すデータは、格子点毎の圧力値の集合データである。セラミックスボクセルに対応する格子点には流体が流れないため、その格子点の圧力値は、値無しであるか、ゼロであるか、或いは、流体解析過程で発生するエラー値(例えば、流入面における流体の初期の圧力値といった明らかに誤った値)である。有効流路の部分空間である気孔ボクセルに対応する格子点は、所定の圧力値を有する。無効流路の部分空間である気孔ボクセルに対応する格子点も、所定の圧力値を有する。流体が流入しない気孔ボクセルに対応する格子点は、ゼロ又はエラー値を示す圧力値を有する。エラー値は、閾値を用いて簡単に除去できる。有効流路を流体が流れるとき、流路を規定する壁面から抵抗を受け、圧力値が連続的に減少する。圧力値の勾配は、空間的に隣接する2以上の格子点の個別の圧力値を比較することにより特定することができる。有効流路はある特定の圧力差間隔で等圧面を設定し、等圧面に基づいて有効流路を特定される。その有効流路の長さの平均値を算出し、試料である多孔体の厚さ(具体的には、隔壁1の厚さ)で除算する。このようにして得られた値(即ち、「ガスの流線の平均長/多孔体の厚さ」)を「屈曲度」とする。なお、上記したガスの流線が、ハニカムフィルタ100の隔壁1の表面に対して垂直な方向の直線となるとき、その隔壁1の細孔の屈曲度は1となる。
【0028】
ハニカムフィルタ100は、レーザー顕微鏡によって求めた、隔壁1の表面における細孔の孔深さが、2.3μm以下であることが好ましい。このように構成することによって、隔壁1によってスス等のPMを捕集する際に、隔壁1の表面側にてPMを良好に捕集することができ、隔壁1の細孔内部へのPMの過度の入り込みを極めて有効に抑制することができる。
【0029】
隔壁1の表面における細孔の孔深さは、セラミックス多孔体からなる隔壁1の表面に開口した細孔の深さを表すものである。以下、「隔壁1の表面における細孔の孔深さ」を、「隔壁1の表面の細孔深さ」ということがある。隔壁1の表面の細孔深さは、以下の方法にて測定することができる。
【0030】
まず、隔壁1の表面の細孔深さの測定においては、ハニカムフィルタ100から隔壁1の一部を切り出して、測定試料とする。測定試料の大きさについては特に制限はないが、例えば、縦、横、高さのそれぞれの長さが、約30mm、約30mm、約10mmの直方体であることが好ましい。測定試料を切り出す隔壁1の部位については特に制限はないが、測定試料は、ハニカム基材の軸方向の中央付近から切り出して作製することが好ましい。測定試料の隔壁1の表面の凹凸を、レーザー顕微鏡によって撮影する。レーザー顕微鏡としては、キーエンス社製の形状解析レーザー顕微鏡 VK-X200(商品名)を用いる。上述したレーザー顕微鏡のVK観察アプリケーションを起動して、測定時の倍率を240倍とする。形状測定モードで明るさを自動調整し、焦点に関しては視野中の形状が見えなくなる対物レンズの上限と下限の位置を設定する。測定条件は標準(1024×768)、測定品質:高精度測定ピッチ:2μmを選択する。撮影により得られた画像はマルチ解析アプリケーションを用いて解析する。隔壁1の撮影画像内全領域を選択し、その領域の深さ平均値を基準面として設定する。得られた画像のうち連続する5ピクセル(pixel)がすべて-3μm以下の深さを持つときに孔として計上する。それぞれの孔はピクセル(pixel)の集合体であるが、孔深さをそれぞれのピクセル(pixel)の深さ平均値とし、算出する。
【0031】
ハニカムフィルタ100は、隔壁1の気孔率が、45~60%であることが好ましく、46~58%であることが更に好ましい。隔壁1の気孔率は、水銀圧入法によって測定された値である。隔壁1の気孔率の測定は、例えば、Micromeritics社製のオートポア9405型(商品名)を用いて行うことができる。気孔率の測定は、ハニカムフィルタ100から隔壁1の一部を切り出して試験片とし、このようにして得られた試験片を用いて行うことができる。隔壁1の気孔率が45%未満であると、ハニカムフィルタ100の圧力損失を低減する効果が十分に得られないことがある。一方、隔壁1の気孔率が60%を超えると、ハニカムフィルタ100の機械的強度が低下してしまうことがある。
【0032】
隔壁1の厚さについては特に制限はないが、例えば、165~360μmであることが好ましい。隔壁1の厚さは、例えば、走査型電子顕微鏡又はマイクロスコープ(microscope)を用いて測定することができる。隔壁1の厚さが薄すぎると、捕集性能が低下する点で好ましくない。一方、隔壁1の厚さが厚すぎると、圧力損失が増大する点で好ましくない。
【0033】
ハニカム基材4に形成されているセル2の形状については特に制限はない。例えば、セル2の延びる方向に直交する断面における、セル2の形状としては、多角形、円形、楕円形等を挙げることができる。多角形としては、三角形、四角形、五角形、六角形、八角形等を挙げることができる。なお、セル2の形状は、三角形、四角形、五角形、六角形、八角形であることが好ましい。また、セル2の形状については、全てのセル2の形状が同一形状であってもよいし、異なる形状であってもよい。例えば、図示は省略するが、四角形のセルと、八角形のセルと混在したものであってもよい。また、セル2の大きさについては、全てのセル2の大きさが同じであってもよいし、異なっていてもよい。例えば、図示は省略するが、複数のセルのうち、一部のセルの大きさを大きくし、他のセルの大きさを相対的に小さくしてもよい。なお、本発明において、セル2とは、隔壁1によって取り囲まれた空間のことを意味する。
【0034】
隔壁1によって区画形成されるセル2のセル密度が、31.0個/cm以上であることが好ましく、46.5個/cm以上であることが更に好ましい。このように構成することによって、ハニカムフィルタ100を、自動車のエンジンから排出される排ガスを浄化するためのフィルタとして好適に利用することができる。
【0035】
ハニカム基材4の外周壁3は、隔壁1と一体的に構成されたものであってもよいし、隔壁1の外周側に外周コート材を塗工することによって形成した外周コート層であってもよい。例えば、図示は省略するが、外周コート層は、製造時において、隔壁と外周壁とを一体的に形成した後、形成された外周壁を、研削加工等の公知の方法によって除去した後、隔壁の外周側に設けることができる。
【0036】
ハニカム基材4の形状については特に制限はない。ハニカム基材4の形状としては、第一端面11(例えば、流入端面)及び第二端面12(例えば、流出端面)の形状が、円形、楕円形、多角形等の柱状を挙げることができる。
【0037】
ハニカム基材4の大きさ、例えば、第一端面11から第二端面12までの長さや、ハニカム基材4のセル2の延びる方向に直交する断面の大きさについては、特に制限はない。ハニカムフィルタ100を、排ガス浄化用のフィルタとして用いた際に、最適な浄化性能を得るように、各大きさを適宜選択すればよい。
【0038】
ハニカムフィルタ100においては、所定のセル2の第一端面11側の開口部、及び残余のセル2の第二端面12側の開口部に、目封止部5が配設されている。ここで、第一端面11を流入端面とし、第二端面12を流出端面とした場合に、流出端面側の開口部に目封止部5が配設され、流入端面側が開口したセル2を、流入セル2aとする。また、流入端面側の開口部に目封止部5が配設され、流出端面側が開口したセル2を、流出セル2bとする。流入セル2aと流出セル2bとは、隔壁1を隔てて交互に配設されていることが好ましい。そして、それによって、ハニカムフィルタ100の両端面に、目封止部5と「セル2の開口部」とにより、市松模様が形成されていることが好ましい。
【0039】
目封止部5の材質は、隔壁1の材質として好ましいとされた材質であることが好ましい。目封止部5の材質と隔壁1の材質とは、同じ材質であってもよいし、異なる材質であってもよい。
【0040】
(2)ハニカムフィルタの製造方法:
図1図3に示す本実施形態のハニカムフィルタの製造方法については、特に制限はなく、例えば、以下のような方法により製造することができる。
【0041】
まず、ハニカムフィルタを作製する際には、ハニカム基材を作製するための可塑性の坏土を調製する。ハニカム基材を作製するための坏土は、例えば、以下のように調製することができる。具体的には、原料粉末として、セラミックス材料、分散媒、有機バインダ、無機バインダ、界面活性剤、造孔材等を用いるのが好ましい。セラミックス材料としては、コージェライト、コージェライト化原料、ムライト、アルミナ、スピネル、炭化ケイ素-コージェライト系複合材料、リチウムアルミニウムシリケート、及びアルミニウムチタネートからなる群より選択される少なくとも1種を用いることが好ましい。なお、コージェライト化原料とは、シリカが42~56質量%、アルミナが30~45質量%、マグネシアが12~16質量%の範囲に入る化学組成となるように配合されたセラミック材料である。分散媒としては水を用いることができ、分散媒の質量はセラミック材料100質量部に対して、10~30質量部であることが好ましい。有機バインダとしてはメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、又はこれらを組み合わせたものとすることが好ましい。有機バインダの添加量は、セラミック材料100質量部に対して、0.5~5質量部であることが好ましい。界面活性剤としては、エチレングリコール、デキストリン、脂肪酸石鹸、ポリアルコールなどを用いることができる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。界面活性剤の添加量は、セラミック材料100質量部に対して、0.5~2質量部であることが好ましい。造孔材としては、樹脂粒子、デンプン、カーボン等を用いることができる。造孔材の添加量は目的の細孔径を出すために適宜調整することが好ましい。そして、このような原料粉末を混錬して、可塑性の坏土を調製する。混錬する方法に特に制限はなく、例えば、ニーダー、真空土錬機等を用いる方法を挙げることができる。
【0042】
次に、このようにして得られた坏土を押出成形することにより、複数のセルを区画形成する隔壁、及びこの隔壁を囲繞するように配設された外壁を有する、ハニカム成形体を作製する。
【0043】
得られたハニカム成形体を、例えば、マイクロ波及び熱風で乾燥し、ハニカム成形体の作製に用いた材料と同様の材料で、セルの開口部を目封止することで目封止部を作製する。目封止部を作製した後に、ハニカム成形体を更に乾燥してもよい。
【0044】
次に、目封止部を作製したハニカム成形体を焼成することにより、ハニカムフィルタを製造する。焼成温度及び焼成雰囲気は原料により異なり、当業者であれば、選択された材料に最適な焼成温度及び焼成雰囲気を選択することができる。
【実施例0045】
以下、本発明を実施例によって更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
【0046】
(実施例1)
以下の方法で、実施例1のハニカムフィルタを作製した。セラミックス材料、分散媒、有機バインダ、無機バインダ、界面活性剤、造孔材等の粒形や量を適宜調整し、目的の材料特性となるようにした。
【0047】
実施例1のハニカムフィルタは、端面の直径が285.85mmであり、セルの延びる方向の長さが253.00mmであった。また、隔壁の厚さが360μmであり、セル密度が31個/cmであった。隔壁の厚さ及びセル密度の値を表1に示す。
【0048】
実施例1のハニカムフィルタについて、以下の方法で、隔壁の気孔率、平均細孔径の測定を行った。結果を、表1に示す。また、隔壁の累積細孔容積についても測定し、その測定結果を元に、隔壁に形成された細孔の全細孔容積を求めた。また、細孔径が10μm以下、細孔径が10μmを超え20μ以下、細孔径が20μmを超え40μ以下、細孔径が40μmを超える各細孔について、それぞれの細孔容積を求めた。また、細孔径が10μm以下の細孔容積の結果に基づいて、細孔径が10μm以下の細孔の容積割合(%)を算出した。各結果を、表1に示す。表1において、「細孔容積≦10μm(cc/g)」の欄に、細孔径が10μm以下の細孔の細孔容積を示す。「細孔容積10~20μm(cc/g)」の欄に、細孔径が10μmを超え20μ以下の細孔容積を示す。「細孔容積20~40μm(cc/g)」の欄に、細孔径が20μmを超え40μ以下の細孔容積を示す。「細孔容積>40μm(cc/g)」の欄に、細孔径が40μmを超える細孔容積を示す。
【0049】
【表1】
【0050】
(気孔率)
隔壁の気孔率の測定は、Micromeritics社製のオートポア9405型(商品名)を用いて測定した。気孔率の測定においては、ハニカムフィルタから隔壁の一部を切り出して試験片とし、得られた試験片を用いて気孔率の測定を行った。試験片は、縦、横、高さのそれぞれの長さが、約10mm、約10mm、約20mmの直方体のものとした。試験片の採取箇所については、ハニカム基材の軸方向の中心付近とした。
【0051】
(平均細孔径)
隔壁の平均細孔径の測定は、Micromeritics社製のオートポア9405型(商品名)を用いて測定した。平均細孔径の測定においても、気孔率の測定に用いた試験片を用いて測定を行った。なお、隔壁の平均細孔径は、水銀圧入法により全細孔容積の半分の容積を与える細孔径と定義して算出した値である。
【0052】
(累積細孔容積)
隔壁の累積細孔容積の測定は、Micromeritics社製のオートポア9405型(商品名)を用いて測定した。累積細孔容積の測定においても、気孔率の測定に用いた試験片を用いて測定を行った。
【0053】
また、実施例1のハニカムフィルタについて、以下の方法で、隔壁に形成された細孔の屈曲度、及び、隔壁の表面の細孔深さを測定した。各結果を表1に示す。
【0054】
(細孔の屈曲度)
まず、測定対象の多孔体に対して、X線CTによりX線を照射し、多孔体を通過したX線の強度を観察した。X線の強度を観察は、多孔体がX線源とX線検出器の間で回転するようにして行った。次に、X線検出器で得られたX線強度分布を示す画像に基づく再構成を行い、多孔体の3次元構造を示す構造データを生成した。なお、構造データは、X線の吸収率を示す三次元での正規格子単位(ボクセル)から構成した。それぞれのボクセルに対して格子点を設定し、それらの格子をもとに格子ボルツマン法で流体解析を行った。流体解析を行った結果から、多孔体を通過するガスの流線の長さの平均値を算出し、算出したガスの流線の平均長さを、多孔体の厚さで除算して、隔壁に形成された細孔の屈曲度を求めた。
【0055】
(細孔深さ)
ハニカムフィルタから隔壁の一部を切り出して測定試料とし、測定試料の隔壁の表面の凹凸を、レーザー顕微鏡によって撮影した。レーザー顕微鏡として、キーエンス社製の形状解析レーザー顕微鏡 VK-X200(商品名)を用いた。測定時の倍率は240倍とした。撮影により得られた画像を、マルチファイル解析アプリケーションVK-H1XMを用いて画像処理し、光量が特異的な領域を排除した。更に、画像に対して面形状補正を行った。隔壁の表面から-3μmとして基準面を設定し、その基準面からの細孔の直径が3.8μm以上の細孔の孔深さを測定した。測定した値の個数平均値を、隔壁の表面の細孔深さ(μm)とした。
【0056】
実施例1のハニカムフィルタについて、以下の方法で、圧力損失評価、及び熱耐久性評価を行った。結果を、表1に示す。
【0057】
(圧力損失評価)
ハニカムフィルタに5g/Lのスートを堆積させ、排ガス温度200℃で14Nm/minの流量で空気をハニカムフィルタに流通させた。この状態で、流入側の圧力と流出側の圧力との差を測定した。この圧力の差を圧力損失(kPa)として算出した。
【0058】
(熱耐久性評価)
熱耐久性については、600℃に保った電気炉内に室温のハニカム構造体を入れて30分間保持後、電気炉内からハニカム構造体を取り出し、耐火レンガ上でハニカム構造体を15分間以上自然放置し、ハニカム構造体の温度が室温になるまで冷却した。ハニカム構造体の外観を観察しながら、金属棒でハニカム構造体の外周部を軽く叩くことにより耐熱衝撃性を評価した。ハニカム構造体にクラックが観察されず、かつ打音が鈍い音でなく、金属音である場合を「合格」とし、それ以外の場合を「不合格」とした。
【0059】
(捕集性評価)
捕集性能は、スートジェネレータ装置を用いて測定した。スートジェネレータの排ガスを200℃,14Nm/minに調整し、排ガスが安定したのを確認した後、ハニカムフィルタの入口側と出口側の両方の配管から出る排ガス中のスートを濾紙で捕集した。捕集したスートを60℃以上の温度で、1時間以上乾燥後質量を測定し、その質量差から捕集効率を求めた。得られた捕集効率が90%以上の場合は「良」とし、75%以上90%未満を「可」、75%未満を「不可」とした。尚、捕集効率は下記次式(1)より求めた。
式(1):X=(A-B)/A×100
(但し、上記式(1)において、X:捕集効率(%)、A:ハニカムフィルタの入口側で濾紙に捕集されたスート量(g)、B:ハニカムフィルタの出口側で濾紙に捕集されたスート量(g)を示す。)
【0060】
(比較例1)
比較例1においては、以下の方法でハニカムフィルタを作製した。セラミックス材料、分散媒、有機バインダ、無機バインダ、界面活性剤、造孔材等の粒形や量を適宜調整し、目的の材料特性となるようにした。このうち、セラミックス材料のシリカ成分は50±1.8質量%、35.1±1.6質量%、13.5±1.0質量%の範囲に入るように調整し、気孔率は48±2%、平均細孔径12±2μmになるように調整した。
【0061】
(比較例2)
比較例2においては、以下の方法でハニカムフィルタを作製した。セラミックス材料、分散媒、有機バインダ、無機バインダ、界面活性剤、造孔材等の粒形や量を適宜調整し、目的の材料特性となるようにした。このうち、セラミックス材料のシリカ成分は50±1.8質量%、35.1±1.6質量%、13.5±1.0質量%の範囲に入るように調整し、気孔率は52±2%、平均細孔径13±2μmになるように調整した。
【0062】
比較例1,2のハニカムフィルタは、表1に示すような特性を示すものであった。比較例1,2のハニカムフィルタについても、実施例1と同様の方法で、圧力損失評価、及び熱耐久性評価を行った。結果を、表1に示す。
【0063】
(結果)
実施例1のハニカムフィルタは、圧力損失、耐熱衝撃性、捕集性のすべての項目において良好な結果を示すものであった。一方、比較例1,2のハニカムフィルタは、細孔径が10μm以下の細孔の容積割合が85%を大きく下回るものであり、圧力損失、捕集性に劣っていた。また、比較例1,2のハニカムフィルタは、屈曲度、表面孔深さの値もそれぞれ大きく、圧力損失、捕集性への悪影響が考えられる。
【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明のハニカムフィルタは、排ガスに含まれる微粒子等を除去するための捕集フィルタとして利用することができる。
【符号の説明】
【0065】
1:隔壁、2:セル、2a:流入セル、2b:流出セル、3:外周壁、4:ハニカム基材、5:目封止部、11:第一端面、12:第二端面、100:ハニカムフィルタ。
図1
図2
図3