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特開2022-10080捻転に対する感度の低い形状センサを用いた絶対的3次元測定のための方法およびシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022010080
(43)【公開日】2022-01-14
(54)【発明の名称】捻転に対する感度の低い形状センサを用いた絶対的3次元測定のための方法およびシステム
(51)【国際特許分類】
   A61B 34/32 20160101AFI20220106BHJP
【FI】
A61B34/32
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021180894
(22)【出願日】2021-11-05
(62)【分割の表示】P 2019214174の分割
【原出願日】2011-01-28
(31)【優先権主張番号】12/839,642
(32)【優先日】2010-07-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】61/304,094
(32)【優先日】2010-02-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】510253996
【氏名又は名称】インテュイティブ サージカル オペレーションズ, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ジュゼッペ マリア プリスコ
(72)【発明者】
【氏名】セオドア ダブリュー. ロジャース
(72)【発明者】
【氏名】ビンセント デュインダム
(72)【発明者】
【氏名】ミリアム ジェイ. キューレット
(72)【発明者】
【氏名】キャサリン ジェイ. モーア
(72)【発明者】
【氏名】キャサリン ディー. ストイ
(57)【要約】
【課題】捻転に対する感度の低い形状センサを用いた絶対的3次元測定のための方法およびシステムの提供。
【解決手段】装置は、基準固定具を含む。基準固定具は、継手と、継手の運動を追跡するための継手追跡装置と、を含む。装置はまた、外科手術器具を含む。テザーは、継手と外科手術器具との間に接続される。形状センサは、基準固定具から、継手を通して、テザーを通して、外科手術器具内へと延在する。形状センサは、実質的に、捻転がない。継手追跡装置は、継手の運動を測定する。形状センサからの情報は、継手追跡装置からの情報と組み合わせて、基準固定具に対する絶対的3次元情報を提供する、すなわち、固定された世界基準フレーム内において、絶対的3次元情報を提供する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
明細書に記載された発明。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2010年2月12日に出願された、Giuseppe M.Prisco、Theodore W.Rogers、Vincent Duindam、Myriam
J.Curet、Catherine J.Mohr、Katherine D.Stoyを発明者とする、名称「METHOD AND SYSTEM FOR ABSOLUTE THREE-DIMENSIONAL MEASUREMENTS USING
A TWIST-INSENSITIVE SHAPE SENSOR」の米国仮出願61/304,094号に対する優先権および利益を主張し、この米国仮出願は、本明細書において参考として援用される。
【0002】
本発明の態様は、低侵襲外科手術器具を特色化するための感知情報に関し、より具体的には、低侵襲外科手術器具のための形状情報および絶対的3次元姿勢情報を得るために使用される、形状センサに関する。
【背景技術】
【0003】
低侵襲外科手術において再発する問題は、外科手術にいて使用される器具の姿勢および/または形状を決定することである。また、患者内の解剖学的場所を決定し、MRI画像または他の画像を外科手術の際に撮影される患者の画像と相関させることは、3次元測定を要求する。
【0004】
可撓性外科手術器具に関する形状情報を得るために使用される現在の方法として、カメラおよび視覚ベースの方法、慣性およびジャイロセンサベースの方法、ならびに電磁場センサベースの方法が挙げられる。また、2つの異なる場所に接触し、その2つの場所間の相対的関係を判定することができる、機械的システムも存在する。
【0005】
これらの方法は、感知精度および正確性が限定され、環境条件に敏感であって、実践的用途では侵襲性であって、概して、外科手術器具上のある離散数の点に関する位置情報のみ提供することができる。また、測定される距離は、相対的距離であって、絶対的距離ではない。
【0006】
光ファイバ形状センサが公知である。例えば、特許文献1(1997年2月27日出願)、特許文献2(1998年6月17日出願)、特許文献3(2005年7月13日出願)、および非特許文献1、非特許文献2(2006年3月16日)を参照されたい(すべて、参照することによって本明細書に組み込まれる)。光ファイバ形状センサは、低侵襲外科手術器具における継手角度を感知するために使用されている。例えば、特許文献4(2006年7月20日出願)および NASA Tech Briefs,NASA-Inspired Shape Sensing fibers Enable Minimally Invasive Surgery(12008年2月1日)、http://www.techbriefs.com/content/ view/2585/を参照されたい(両方とも、参照することによって本明細書に組み込まれる)。
【0007】
典型的には、光ファイバ形状センサは、光時間領域反射測定法(OTDR)または光周波数領域後方散乱測定法(OFDR)を介して動作する。ほとんどのアプローチは、光ファイバの形状変換によって生じる後方散乱された光の変化を測定する、後方散乱法を使用する。使用されている散乱機構として、レイリー散乱、ラマン散乱、ブリルアン散乱、および蛍光散乱が挙げられる。ファイバブラッググレーティングおよびカー効果もまた、形状感知センサにおいて使用されている。ファイバー・ブラッグ・グレーティング形状センサのいくつかは、捻転に対して鈍感である。その結果、形状センサが捻転される場合、捻転された形状センサを使用して得られた姿勢情報は、正確ではない。
【0008】
他の技法もまた、形状感知のために使用されている。例えば、電磁場は、内視鏡の位置を判定するために、内視鏡上に搭載されたセンサと併用されている。特許文献5(2006年3月28日出願「Instrument Having Radio Frequency Identification Systems and Methods for Use」)を参照されたい(参照することによって、全体として本明細書に組み込まれる)。また、ピエゾ抵抗可撓性形状センサの抵抗変化も、形状変化を測定するために使用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国特許第5,798,521号明細書
【特許文献2】米国特許第6,389,187号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2006/0013523号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2007/0156019号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第2007/0249901号明細書
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】Roger G.Duncan他、「Characterization of a Fiber-Optical Shape and Position Sensor, Smart Structres and Materials 2006」
【非特許文献2】D.Inaudi他編、「Smart Sensor Monitoring Systems and Applications」、6167 Proceedings of SPIE 616704
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0011】
一態様では、装置は、基準固定具を含む。基準固定具は、継手と、一態様では、継手の運動を追跡するための継手追跡装置と、を含む。装置はまた、外科手術器具を含む。テザーは、継手と外科手術器具との間に接続される。形状センサは、基準固定具から、継手を通して、テザーを通して、外科手術器具内へと延在する。形状センサは、実質的に、捻転がない。
【0012】
形状センサからの情報は、継手追跡装置からの情報と組み合わせて、基準固定具に対する絶対的3次元情報を提供する、すなわち、固定された世界基準フレーム内において、絶対的3次元情報を提供する。固定された世界基準フレーム内において、本絶対的3次元情報は、外科手術器具の素子間の相対的距離、外科手術器具間の相対的距離、または医療手技を受ける患者内の場所間の相対的距離を提供する、従来の方法からの情報と対照的である。
【0013】
固定された世界基準フレーム内において、絶対的3次元形状および姿勢データを得るための能力は、医療手技における新しいレベルの能力を提供する。加えて、世界固定基準フレーム内において、絶対的3次元姿勢データ(位置および配向)は、種々の画像、例えば、世界固定基準フレーム内に種々の画像を登録し、必要に応じて、画像を重畳し、より情報を持った外科手術プロセスを促進することが可能となる。
【0014】
一態様では、継手は、1自由度のみ有する。例えば、継手は、ロール継手であって、1自由度は、ロールである。別の実施例では、継手として、ボールおよびネジ継手が挙げられる。別の態様では、継手は、1自由度を含む、多自由度を有する。
【0015】
継手または継手の組み合わせにおける自由度の数は、外科医による外科手術器具の移動を促進させるように選択される。外科手術器具と基準構造との間の捻転に対して靭性があるテザーは、外科医による外科手術器具の操縦を阻害してもよい。したがって、継手または継手の組み合わせは、基準構造において使用され、外科手術器具の全自由度を通して、外科手術器具の操縦を促進する。外科手術器具の操縦がテザーによって阻害されない、または阻害が外科手術器具の使用において重要ではない態様では、ゼロ自由度の継手が、基準構造において使用されてもよく、継手追跡装置は、必要ない。
【0016】
テザーは、テザーの長手方向軸に沿って延在する内腔を画定し、形状センサは、内腔を通して延在する。一態様では、テザーは、捻転に対して靭性である。
【0017】
別の態様では、内張は、テザー内の内腔を通して延在する。内張は、内張内腔を含み、形状センサは、内張内腔を通して延在する。内張は、形状センサが内張内で自由に回転するような材料から成る。一態様では、材料は、フッ素化ポリマーである。
【0018】
別の態様では、プロセッサは、基準固定具に接続された継手追跡装置からの情報を処理し、第1の姿勢を生成する。継手追跡装置は、テザーに接続された継手の運動を測定する。テザーは、継手を外科手術器具に連結する。基準固定具は、低侵襲外科手術のための固定された世界基準フレームを画定するための場所に取り付けられる。
【0019】
プロセッサはまた、継手およびテザーを通して延在する形状センサからの情報を処理し、第2の姿勢情報を生成する。プロセッサは、第1の姿勢情報および第2の姿勢情報を使用して、固定された世界基準フレーム内において、外科手術器具の近位部分の絶対的3次元姿勢を生成する。
【0020】
一態様では、形状センサは、外科手術器具の遠位部分まで延在する。プロセッサは、形状センサの本セグメントからの情報を処理し、第3の姿勢情報を生成する。プロセッサは、第1の姿勢情報、第2の姿勢情報、および第3の姿勢情報を使用して、固定された世界基準フレーム内において、外科手術器具の遠位部分の絶対的3次元姿勢を生成する。プロセッサはまた、固定された世界基準フレーム内において、外科手術器具の形状を生成する。
【0021】
一態様では、外科手術器具は、内視鏡等の可撓性外科手術器具である。別の態様では、外科手術器具は、カニューレである。さらに別の態様では、外科手術器具は、可撓性外科手術器具の一実施例である、蛇状のロボット外科手術器具である。
【0022】
別の態様では、方法は、外科手術器具をテザーの遠位端に連結する。テザーの近位端は、基準構造の継手に連結される。基準構造はまた、継手の運動を測定する、継手追跡装置を含む。本方法は、継手およびテザーを通して、外科手術器具内へと形状センサを延在させる。形状センサは、基準構造に対する外科手術器具の部分の絶対的3次元姿勢を判定するための情報を提供する。
【0023】
一態様では、本方法における外科手術器具は、カニューレであって、方法はまた、基準構造を低侵襲遠隔操作外科手術システムのマニピュレータを支持するアームに接続することを含む。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
継手を含む基準固定具と、
外科手術器具と、
該継手と該外科手術器具との間に接続されるテザーと、
該基準固定具から該継手を通して該テザーを通して該外科手術器具内へ延在する形状センサと
を備え、該形状センサは、該テザー内において、実質的に捻転がなく、
該形状センサからの情報は、固定された世界基準フレームに対する絶対的3次元情報を生成する際に使用される、装置。
(項目2)
前記基準固定具は、
継手追跡装置をさらに備え、該継手追跡装置は、前記継手の運動を追跡し、該継手追跡装置からの情報は、前記形状センサからの情報と組み合わせて、前記固定された世界基準フレームに対する絶対的3次元情報を生成する際に使用される、項目1に記載の装置。
(項目3)
前記継手は、1自由度のみ有する、項目1に記載の装置。
(項目4)
前記継手は、ロール継手を備え、前記1自由度は、ロールである、項目3に記載の装置。
(項目5)
前記継手は、自由度を有していない、項目1に記載の装置。
(項目6)
前記形状センサは、前記外科手術器具に入ると既知の特徴を含む、項目1に記載の装置。
(項目7)
前記テザーは、該テザーの長手方向軸に沿って延在する内腔を画定し、前記形状センサは、該内腔を通して延在する、項目1に記載の装置。
(項目8)
前記テザーは、捻転に対して靭性があるテザーを備える、項目1に記載の装置。
(項目9)
前記テザーは、前記テザーの長手方向軸に沿って内腔を画定し、前記形状センサは、該内腔を通して延在する、項目8に記載の装置。
(項目10)
前記内腔は、前記長手方向軸に対して垂直な非円形断面を有し、さらに、前記テザーを通して延在する前記形状センサの一部は、該非円形断面を有する、項目9に記載の装置。
(項目11)
前記内腔を通して延在し、内張内腔を有する内張をさらに備え、
前記形状センサは、該内張内腔を通って延在し、
該内張は、前記形状センサが該内張内を自由に回転するような材料を備える、項目7に記載の装置。
(項目12)
前記材料は、フッ素化ポリマーである、項目11に記載の装置。
(項目13)
前記外科手術器具は、カニューレであって、前記装置は、
第2の外科手術器具と、
該カニューレと該第2の外科手術器具との間に接続される第2のテザーと
をさらに備える、項目1に記載の装置。
(項目14)
前記外科手術器具は、可撓性外科手術器具を備える、項目1に記載の装置。
(項目15)
プロセッサによって、継手追跡装置からの情報を処理して、第1の姿勢情報を生成することであって、
該継手追跡装置は、基準固定具に接続され、
該継手追跡装置は、該テザーに接続される継手の運動を測定し、
該基準固定具は、低侵襲外科手術のための場所に取り付けられ、固定された世界基準フレームを確立する際に使用される、ことと、
該プロセッサによって、該継手および該テザーを通して延在する形状センサからの情報を処理して、第2の姿勢情報を生成することと、
該第1の姿勢情報および該第2の姿勢情報を使用して、該プロセッサによって、該固定された世界基準フレーム内において、該外科手術器具の近位部分の絶対的3次元姿勢を生成することと
を含む、方法。
(項目16)
前記形状センサは、前記外科手術器具の遠位部分まで延在し、前記方法は、
前記プロセッサによって、該外科手術器具を通して延在する該形状センサからの情報を処理して、第3の姿勢情報を生成することをさらに含む、項目15に記載の方法。
(項目17)
前記方法は、
前記第3の姿勢情報を使用して、前記プロセッサによって、前記固定された世界基準フレーム内において、前記外科手術器具の前記遠位部分の絶対的3次元姿勢を生成することをさらに含む、項目16に記載の方法。
(項目18)
前記第3の姿勢情報を使用して、前記プロセッサによって生成することは、
前記固定された世界基準フレーム内において、前記外科手術器具の形状を生成することをさらに含む、項目16に記載の方法。
(項目19)
前記外科手術器具は、カニューレを備える、項目15に記載の方法。
(項目20)
前記外科手術器具は、可撓性外科手術器具を備える、項目15に記載の方法。
(項目21)
外科手術器具をテザーの遠位端に連結することと、
該テザーの近位端を基準構造の継手に連結することであって、該基準構造は、該継手の運動を測定するための継手追跡装置を含む、ことと、
形状センサを、該継手および該テザーを通して、該外科手術器具内へと延在させることと
を含み、該形状センサは、世界固定基準フレーム内において、該外科手術器具の一部の絶対的3次元姿勢を決定する際に使用される情報を提供する、方法。
(項目22)
前記外科手術器具は、カニューレを備え、前記方法は、
前記基準構造を低侵襲遠隔操作外科手術システムのマニピュレータを支持するアームに接続することをさらに含む、項目21に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1図1は、外科手術器具を特性化する、固定された世界基準フレーム内において、絶対的3次元姿勢および形状データを生成するための素子を含む、低侵襲外科手術システムの一部の概略図である。
図2A図2Aは、第1の非円形断面を有する、テザーおよび形状センサの断面図である。
図2B図2Bは、第2の非円形断面を有する、テザーおよび形状センサの断面図である。
図3図3は、基準固定具の一態様の斜視断面図である。
図4A図4Aは、複数の外科手術器具に対して、固定された世界基準フレーム内において、絶対的3次元姿勢を生成するための素子を含む、低侵襲遠隔操作外科手術システムの一部の概略図である。
図4B図4Bは、別の複数の外科手術器具に対して、固定された世界基準フレーム内において、絶対的3次元姿勢および形状データを生成するための素子を含む、低侵襲遠隔操作外科手術システムの一部の概略図である。
図5図5は、光ファイバコアの概略図である。
図6図6は、例証的基準フレームを伴う、光ファイバの近位端の概略図である。
図7図7は、形状感知のために使用される光ファイバ内のセグメント開始場所における基準フレームを例証する、概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図面中、参照数字の1桁目は、その参照数字を有する要素が、最初に現れた図を示す。
【0026】
本発明の態様は、順に、(i)継手110と、継手110の運動を追跡するための継手追跡装置111と、を含む、基準固定具115(図1)と、(ii)外科手術器具130の姿勢情報を提供するための形状センサ140の組み合わせを含む、装置100を含む。継手追跡装置111からの情報および形状センサ140からの情報を使用して、プロセッサモジュール182は、場所Lrefにおける固定された世界基準フレーム内において、外科手術器具130の絶対的3次元形状および外科手術器具130の絶対的3次元姿勢とを生成する。
【0027】
以下により完全に説明されるように、固定された世界基準フレームに対する場所Lrefは、外科医によって所望される場所において、特定の手技のために固定することができる。例えば、場所Lrefにおける固定された世界基準フレームは、外科手術を受ける患者に対して固定される、低侵襲遠隔操作外科手術システムのマニピュレータに対して固定される、等である。いくつかの手技では、場所L0および場所Lrefは、同一場所である可能性がある。
【0028】
典型的には、基準固定具115は、場所L0に搭載される。場所L0の姿勢と固定された世界基準フレームとの間の関係は、既知である。したがって、コントローラ180は、場所L0の姿勢を場所Lrefにおける固定された世界基準フレームにマッピングする。
【0029】
一態様では、基準固定具115が場所L0における位置に固定された後、場所Lrefは、別の場所に割り当てられるされる。例えば、Lrefにおける固定された世界基準フレームは、患者の矢状面におけるx-軸およびz-軸を伴う、患者190の口にあるように選択される(z-軸は、手術台191と垂直面に上方、x-軸は、患者の脚に向って指向する)。次いで、登録ステップにおいて、外科手術器具130の先端が、患者190および手術台191上のいくつかの所定の基準点に接触するように使用される。プロセッサは、基準固定具115に対するこれらの基準点の測定された位置を使用して、固定された世界基準フレームLrefに対する場所L0におけるフレームの位置および配向を算出する。
【0030】
本実施例では、場所Lrefは、患者の口にあって、形状送信の開始である、場所L0の姿勢は、場所Lrefにおける固定された世界基準フレームにマッピングされる。したがって、基準固定具115上の場所における基準フレームに関して以下により完全に説明される絶対的測定は、場所Lrefにおける固定された世界基準フレームにマッピングされる。以下により完全に説明されるように、固定具115における場所L0に位置する基準フレーム内の絶対的測定は、本実施例では、患者上の場所Lrefにおける固定された世界基準フレーム内において、絶対的測定に自動的にマッピングされる。
【0031】
場所Lrefにおける固定された世界基準フレームが、外科手術を受ける患者に対して固定されると、装置100は、患者に対する外科手術器具130のための絶対的3次元形状および姿勢データを提供する。本絶対的情報は、外科手術器具の素子間の相対的距離、外科手術器具間の相対的距離、または医療手技を受ける患者内の場所間の相対的距離を提供する、従来の方法からの情報と対照的である。
【0032】
固定された世界基準フレーム内において、絶対的3次元形状および姿勢データを得るための能力は、医療手技における新しいレベルの能力を提供する。加えて、世界固定基準フレームに対する絶対的3次元姿勢データ(位置および配向)は、例えば、世界固定基準フレーム内に種々の画像を登録し、必要に応じて、画像を重畳し、より情報を持った外科手術プロセスを促進することを可能にする。
【0033】
図1の態様では、基準固定具115は、少なくとも1自由度を有する継手110と、継手追跡装置111と、を含む。基準固定具115は、着目場所、例えば、手術台の部分、低侵襲遠隔操作外科手術システム上の場所等に取り付けられるように適応される。基準固定具115を取り付けるために使用される手段は、使用の際、基準固定具を所望の場所に固定して取着する、任意の従来の手段である。
【0034】
テザー120は、基準固定具115の継手110と外科手術器具130との間に接続される。一態様では、テザー120は、基準固定具115における継手110に接続される近位端を有する。テザー120の遠位端は、外科手術器具130に接続される。1自由度内のテザー120の近位端の運動は、1自由度内の継手110の運動をもたらす。テザー120の特性は、以下により完全に説明される。継手120は、その自由度内におけるテザー120の移動を促進するため、継手110の移動は、1自由度内における外科手術器具を操縦する際、外科医を補助する。
【0035】
テザー120の近位端の運動は、継手110に伝達される。継手追跡装置111は、継手110の運動を測定し、情報をコントローラ180に提供する。本実施例では、単一自由度を伴う継手が検討され、以下により完全に説明される実施例では、継手は、ロール継手である。
【0036】
単一自由度を伴う継手の使用は、例証にすぎず、限定することを意図するものではない。以下により完全に説明されるように、1以上の自由度が、基準固定具において測定することができる。ロール継手の使用もまた、例証にすぎない。使用される可能性のある別の継手は、ボールおよびネジ継手である。本開示に照らして、当業者は、テザーに連結される間、外科手術器具の使用を促進するための適切な数の自由度を有する、基準固定具における継手または継手の組み合わせを実装することができる。
【0037】
外科手術器具130は、ある数の異なる外科手術器具のうちの任意の1つであることができる。例えば、外科手術器具は、腹腔鏡下手技で使用される器具、Natural Orifice Transluminal Endscopic Surgery(NOTES)手技において使用される器具、カニューレ、蛇状ロボット外科手術器具、基準位置を確立するために使用されるプローブ、またはその可撓性医療器具のための絶対的3次元姿勢および形状情報が有用である医療手技において使用される任意の可撓性医療器具であることができる。
【0038】
図1の態様では、外科手術器具130は、遠位端にエンドエフェクタを有する、可撓性外科手術器具として表される。これは、例証にすぎず、外科手術器具130を可撓性外科手術器具にのみ限定することを意図するものではない。
【0039】
形状センサ140は、基準固定具115から、継手110および継手追跡装置111を通して、テザー120を通して、外科手術器具130の遠位部分まで、外科手術器具130内へと延在する。図1の態様では、形状センサ140は、基準固定具115、継手110および継手追跡装置111、テザー120、ならびに外科手術器具130のそれぞれ内の内腔を通過するように例証される。これは、例証にすぎず、本具体的実施例に限定することを意図するものではない。本開示に照らして、当業者は、継手110および継手追跡装置111を通して、テザー120および外科手術器具130を通して、基準固定具115に対して、形状センサ140を位置付け、使用されている外科手術器具の絶対的3次元姿勢および形状を判定するための必要情報を提供することができる。
【0040】
一実施例では、形状センサ140は、形状感知光ファイバであって、光周波数領域後方散乱測定法が、質問機170において利用される。特に、形状感知光ファイバは、ファイバブラッググレーティングを利用する。ファイバブラッググレーティングの使用は、例証にすぎず、後方散乱を生成するための本具体的機構に限定することを意図するものではない。本開示に照らして、レイリー散乱、ラマン散乱、およびブリルアン散乱を含むが、それらに限定されない、他の光ファイバ形状感知技術が使用される可能性もある。
【0041】
さらに、形状感知光ファイバの使用もまた、例証的限定することを意図するものではない。特定の種類の形状センサ140に対して、その形状センサのための質問機が使用される。質問機からのデータは、絶対的3次元データを得るために、以下により完全に説明されるものに相当する技法を使用して処理される。故に、前述のように、本実施例は、絶対的3次元姿勢情報を生成するために、形状感知光ファイバを使用する例証であって、説明される具体的形状感知光ファイバに限定することを意図するものではない。
【0042】
一態様では、形状センサ140は、マルチコア形状感知光ファイバを使用して実装される。一実施例では、光ファイバは、以下により完全に説明されるように、3つのコアの光ファイバである。他の実施形態では、種々の数のコアが使用されてもよい。
【0043】
質問機170は、形状センサ140内の光ファイバに問い合わせを行い、コントローラ180内の入力/出力モジュール181に形状情報を提供する。プロセッサモジュール182内のプロセッサは、形状情報処理モジュール184を使用して、入力/出力モジュール181によって受信された情報を処理する。
【0044】
継手追跡装置111からの情報を使用して、場所L0における基準フレームの姿勢が判定される。本実施例では、場所L0における基準フレームの位置は固定されるが、場所L0における基準フレームの配向は、継手110が移動するのに伴って、変化することができることに留意されたい。継手110の種類に応じて、場所L0における基準フレームの位置および配向の異なる自由度は、継手が移動するのに伴って変化する。プロセッサは、形状センサ140からの情報を使用して、以下により完全に説明されるように、積分を行う。積分は、場所L0における基準フレーム内の場所L1でのフレームに対する姿勢情報を生成する。プロセッサは、本姿勢情報を場所L0における基準フレームの姿勢と組み合わせ、場所Lrefにおける固定された世界基準フレーム内において、場所L1でのフレームに対する姿勢情報を生成する。
【0045】
同様に、場所L0から場所L2への形状センサ140からの情報の積分は、場所L0における基準フレーム内において、場所L2でのフレームに対する姿勢情報を生成する。これを場所L0における基準フレームの姿勢と組み合わせて、場所Lrefにおける固定された世界基準フレーム内において、場所L2でのフレームに対する姿勢情報を生成する。本積分はまた、場所Lrefにおける固定された世界基準フレーム内の場所L1とL2との間の外科手術器具130の形状情報を提供する。
【0046】
本実施例では、場所L0における初期位置(x、y、z)は、固定され、既知であって、場所Lrefにおける世界固定基準フレームにマッピングされる。世界固定基準フレーム内の本初期位置は、オフセットベクトル
【0047】
【化1】



(式(17)参照)における、以下により完全に説明される実施例で使用される。継手追跡装置111から測定を含む、固定された世界基準フレームの配向は、座標系行列
【0048】
【化2】



(式(9)参照)において使用される。
【0049】
曲線座標L0+S1、すなわち、場所L1における座標(x、y、z)を得るために使用される一プロセスのより詳細な説明は、米国特許出願第12/164,829号の同時係属中の共同譲渡された2008年6月30日出願のGiuseppe M. Priscoの米国特許出願公開第US 2009/0324161 A1号「FIBER
OPTIC SHAPE SENSOR」に記載されており、参照することによって、全体として本明細書に組み込まれる。
【0050】
形状センサ140は、継手110および継手追跡装置111の近位の位置に固定される(ここでは、遠位は、外科手術器具130に向かって、継手110および継手追跡装置111から離れ、近位は、反対方向である)。場所L0は、典型的には、形状センサ140が、場所L0から移動された、例えば、感知されている領域から移動された場所における位置に固定されるように、継手追跡装置111における継手100の中心線にある。
【0051】
形状感知光ファイバを定位置に固定するための技法および方法は、発明者としてTheodore W.RogersおよびGiuseppe Priscoを任命し、2008年6月30日出願の共同譲渡された米国特許出願第12/164,297号「FIXTURE FOR SHAPE-SENSING OPTICAL FIBER IN A
KINEMATIC CHAIN」に説明されており、参照することによって、全体として本明細書に組み込まれる。また、電機通信業界において使用される光ファイバ内のサービスループを生成するための従来の技法が使用される可能性もある。
【0052】
一態様では、形状センサ140は、形状センサ140が外科手術器具130に入る場所L1において、既知の幾何学的形状等の既知の特徴を有する。一態様では、外科手術器具130内の形状センサ140の遠位端は、移動が自由である。
【0053】
外科手術器具130内の近位入口場所における形状センサ140に既知の特徴を実装するための好適な方法は、発明者として、Giuseppe M. Priscoを任命し、2009年11月13日出願の共同譲渡された 米国特許出願第12/618000号「FIBER OPTIC SHAPE SENSOR」に記載されており、参照することによって、全体として本明細書に組み込まれる。また、発明者として、Vincent
Duindamらを任命し、2009年11月13日出願の共同譲渡された米国特許出願第12/618,082号「Method and System to Sense
Relative Partial-Pose Information Using a Shape Sensor」も参照されたい(参照することによって、全体として本明細書に組み込まれる)。
【0054】
一態様では、既知の特徴は、場所L1に幾何学的中心を伴う、形状センサ140内のS湾曲である。形状センサ140が位置する内腔は、既知の特徴を提供するように成形されることができる、あるいは代替として、形状センサ140上のクランプまたは複数のクランプを使用して、既知の特徴を作製することができる。
【0055】
形状センサ140の入口点における既知の特徴の使用は、任意である。代替として、テザーの長さおよび場所L0からテザーの近位端までの基準固定具115における任意の距離の長さは、場所L1を判定するために測定することができる。いくつかの用途では、場所L1は、着目されない。典型的には、可撓性外科手術器具の場合、外科手術器具の遠位端の後半0.5メートルから1メートルの形状および外科手術器具の遠位端の姿勢が着目される。
【0056】
形状センサ140がマルチコア形状感知光ファイバである態様では、捻転は、測定された形状情報を歪めるため、形状センサ140がテザー120および外科手術器具130内で捻転するのを防止するように配慮されなければならない。実際、3次元姿勢を判定するために、形状センサのみに依存する、いくつかの従来のシステムでは、捻転の存在は、不正確な判定をもたらしていた。
【0057】
一態様では、形状センサ140の捻転(その接線軸を中心とする回転)は、テザー120の本体および外科手術器具130の本体のために、捻転に対して靭性がある材料を使用することによって、軽減される。本体のための好適な材料として、内視鏡本体において使用される材料が挙げられる。
【0058】
ここでは、捻転に対して靭性がある本体とは、通常の装填および通常の使用状況において使用される際の閾値より小さい捻転を有する本体である。閾値とは、器具130の視覚画像が、形状センサの捻転によって挿入される測定誤差によって、外科手術器具130を操縦する際、外科医によって行われる運動に追従していなかったため、外科手術器具130を使用する際、外科医を悩ますであろう捻転量である。±10度の捻転の閾値が、ほとんどの外科医に容認可能であることが、実験によって示されている。
【0059】
さらに、形状センサ140のいかなる捻転も制限するために、捻転に対して靭性がある本体は、非円形断面を有する本体内の内腔と同一非円形断面を有する形状センサと組み合わせて使用することができる。そのような断面は、形状センサが内腔内で捻転するのを防止し、したがって、いかなる捻転も、捻転に対して靭性がある本体によって付与されるものである。
【0060】
例えば、図2Aでは、捻転に対して靭性がある本体210Aは、非円形断面211Aを伴う内腔を有し、形状センサ240Aは、同等非円形断面を有する。図2Bでは、捻転に対して靭性がある本体210Bは、円唇三角形断面211Bを伴う内腔を有し、形状センサ240Bは、同等円唇三角形断面を有する。
【0061】
図2Aおよび2Bにおける断面は、例証にすぎず、限定を意図するものではない。形状センサの断面形状が既知である時、実質的に、同一断面形状を伴う内腔が、捻転に対して靭性があるテザー内に形成することができる。例えば、形状センサの断面が、文字D形状である場合、テザー内の内腔の断面は、文字D形状を有するであろう。
【0062】
別の態様では、形状センサ140の捻転は、形状センサ140が管類の内腔内を自由に回転し、管類内のいかなる捻転にも関係なく、閾値を超えて捻転しないように、低摩擦管類内に形状センサ140を封入することによって軽減される。低摩擦管類が、テザーおよび外科手術器具内の内腔に通過される。
【0063】
実施例として、低摩擦管類は、フッ素化ポリマーから成る。フッ素化ポリマーの一実施例は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)である。
【0064】
代替として、捻転に対して靭性がある本体は、捻転に対して靭性がある本体の内腔内に挿入される低摩擦管類と組み合わせて使用することができる。捻転に対して靭性があるテザー本体が使用されるかどうかに関係なく、低摩擦管類は、テザーの内腔内で使用される、またはその2つの組み合わせが使用され、形状センサは、実質的に、捻転がないままである。ここでは、実質的に捻転がないとは、形状センサの捻転が、捻転に対して靭性があるテザーのための前述の閾値未満であることを意味する。
【0065】
図3は、基準固定具315の一実施例の斜視断面図である。基準固定具315の本体350は、本体350を通して、第1の縁表面352から、第2の縁表面353まで延在する、内腔351を有する。本体350はまた、第1の縁表面352および第2の縁表面353から、本体350内へと延在する、複数の螺刻ネジ穴を含む。図3では、複数の螺刻されたネジ穴内の螺刻されたネジ穴363-1、363-3、364-1、364-3は、可視である。複数のネジ穴は、ロール継手310を本体350に取着するために使用される。
【0066】
ロール継手310は、内腔351内に搭載される、第1の軸受361および第2の軸受362を含む。第1および第2の軸受361、362は、内腔351を通過する、中空ロッド360を支持する。中空ロッド360は、第1の縁表面352を越えて延在する。
【0067】
テザー320は、クランプ321によって、第1の縁表面352を越えて延在する中空ロッド360の端部に接続される。したがって、テザー320の近位端のロール運動は、ロッド360に伝達される。
【0068】
中空ロッド360はまた、第2の縁表面352を越えて延在し、中空ロッド360に取り付けられる、ロール継手追跡装置311内の内腔を通過する。したがって、ロッド360が転動するのに伴って、ロール運動は、ロール継手追跡装置311に伝達され、ロール継手追跡装置311によって測定される。ロール継手追跡装置311は、従来の光学継手追跡装置であって、したがって、当業者に周知である。
【0069】
光学継手追跡装置の使用は、例証にすぎず、限定することを意図するものではない。継手または複数の継手の選択に応じて、適切な追跡機構を選択することができる。継手が自由度を有していない場合、継手追跡装置は使用されない。
【0070】
形状センサ340は、中空ロッド360を通過し、形状センサ340がロール継手追跡装置311に隣接するロッド360の端部から出た後、定位置に固定される。形状センサ340は、前述のように、定位置に固定される。
【0071】
図3の実施例では、単一自由度が、固定具315によって制約される。他の実装では、付加的自由度が、外科手術器具の操縦性を改善するために、基準固定具によって制約することができる。
【0072】
固定された世界基準フレーム内において、3次元形状および姿勢測定を得るための能力は、低侵襲手術手技のために利用可能な能力を向上させる。2つの実施例が検討される。第1の実施例では、低侵襲遠隔操作外科手術システムおよび腹腔鏡下システムが、組み合わせて使用される。第2の実施例では、腹腔鏡下システムのみ検討される。
【0073】
第1の実施例は、Intuitive Surgical, Inc.(Sunnyvale、California)製da Vinci(登録商標) Surgical System等の従来の低侵襲遠隔操作外科手術システムを含み、システムが本体に関して有している内部システム知識を利用する。第2の実施例は、腹腔鏡下位置決めシステムによって直接すべての情報を収集する、完全腹腔鏡下バージョンである。
【0074】
低侵襲ロボット外科手術システムを伴う第1の実施例では、システムの一部のみ、図4Aに例証される。カート405は、複数のマニピュレータを支持する。本実施例では、内視鏡下カメラマニピュレータ406が例証される。
【0075】
内視鏡下カメラマニピュレータ406上に搭載される基準固定具415は、基準固定具115に類似するが、基準固定具415は、本実施例ではは、テザー421およびテザー422を含む、複数のテザーに接続される。再び、本実施例では、場所Lrefにおける固定された世界基準フレームは、患者490上の場所に画定される。テザー421を通過する形状センサに対する基準フレームは、場所L0-1において画定され、テザー422を通過する形状センサのための基準フレームは、場所L0-2において画定される。
【0076】
図1に関して前述のものと同様に、場所L0-1における基準フレーム内の姿勢は、コントローラ180によって、場所Lrefにおける固定された世界基準フレームにマッピングされる。同様に、場所L0-2における基準フレーム内の姿勢は、コントローラ180によって、場所Lrefにおける固定された世界基準フレームにマッピングされる。
【0077】
本実施例では、テザー421を通過する形状センサは、テザー421から出て、カニューレ431に入った後、S湾曲等の既知の特徴を有する。同様に、テザー423を通過する形状センサは、テザー422から出て、カニューレ432入った後、既知の特徴を有する。カニューレ431、432は、特定の外科手術器具の実施例である。
【0078】
本実施例では、基準固定具415は、順に、カニューレ431に接続される、テザー421に接続される継手の運動を追跡する、第1の継手追跡装置と、カニューレ432に接続される、テザー422に接続される継手の運動を追跡する、第2の継手追跡装置と、を含む。
【0079】
しかしながら、いくつかの態様では、テザーが捻転に対して靭性である場合でも、外科手術器具の操縦性は、基準構造内に任意の自由度を伴う継手を提供することなく、適切であってもよい。例えば、カニューレは、捻転に対して靭性があるテザーが取着されると、継手の1運動度が必要ないほど十分に可動であってもよい。本状況では、基準構造内の継手は、ゼロ自由度を有し、継手追跡装置は使用されない。
【0080】
カニューレ431内の形状センサの既知の特徴は、場所L3におけるカニューレ431の姿勢を判定するように処理される、情報を提供する。形状センサ140からの情報の以下により完全に説明される積分は、場所L0-1から場所L3まで行われ、場所L0-1における基準フレーム内の場所L3におけるフレームに対する姿勢情報を生成する。場所L0-1における基準フレームの姿勢と組み合わせて、場所Lrefにおける固定された世界基準フレーム内において、場所L3でのフレームに対する姿勢情報を生成する。プロセスは、図1に関して前述のものと同一である。同等プロセスが、場所Lrefにおける固定された世界基準フレーム内において、場所L4でのカニューレ432の3次元姿勢を得るために使用される。
【0081】
基準固定具415が搭載されるマニピュレータのための3次元姿勢情報は、低侵襲外科手術システム内の内部で既知である。したがって、カニューレ431、432のための固定された世界基準フレーム内において生成された姿勢情報は、マニピュレータのための基準フレームにマッピングすることができる。
【0082】
手動で挿入された外科手術器具433(図4B)の挿入深度は、繋留されたカニューレ432と外科手術器具433との間の第2のテザー423の追加によって直接測定される。形状センサは、場所L0-2を通して、テザー421を通して、カニューレ432へ、カニューレ432から、テザー423を通して、外科手術器具433内の既知の特徴へと延在する。図4Bの実施例では、場所Lrefにおける固定された世界基準フレーム内の場所L5での姿勢および場所Lrefにおける固定された世界基準フレーム内の場所L4での姿勢を使用して、挿入深度を判定する。2つの場所に対する姿勢間の距離は、器具433が挿入されるのに伴って、減少する。
【0083】
低侵襲遠隔操作外科手術連結システムを利用するシステムは、カメラに対する基準が、カメラ角度、カメラ先端の挿入深度、および焦点深度等のシステムに既知の状態変数を利用することができるという点において、有意な利点を有する。腹腔鏡下システムのみでは、変数はすべて、直接測定されなければならない。
【0084】
後ろに同一基準点を控えるテザーによるカニューレ位置のすべての直接測定によって、前述のものと同様に、カメラカニューレに対して、器具カニューレのベクトルを確立することができる。内視鏡挿入深度は、前述のように、付加的テザーによって測定することができる。
【0085】
前述のように、一態様では、形状センサは、ブラッグファイバグレーティングを伴う、マルチコア光ファイバを使用して実装される。一実施例では、光ファイバは、以下により完全に説明されるように、3つのコア光ファイバである。他の実施形態では、種々の数のコアが使用されてもよい。
【0086】
本実施例では、質問機170は、光ファイバに問い合わせを行い、光ファイバからコントローラ180内の入力/出力モジュール181に形状情報を提供する。質問機170は、光ファイバ内の各コアに対して、標準的光後方散乱反射率計を伴う、光周波数領域後方散乱測定法を実装する。
【0087】
形状情報は、曲線座標S(t)の関数として分析される。コントローラ180のプロセッサモジュール182内のプロセッサは、メモリ183内に格納される形状情報処理モジュール184内のコンピュータ命令を実行する。プロセッサは、場所L0における基準フレームを判定する。次いで、プロセッサは、場所L0における基準フレームの場所から場所L1における既知の特徴の幾何学的中心までの積分を行う。一態様では、既知の特徴の幾何学的中心の場所は、既知の特徴を表す形状特性の中心を見つけることによって判定される。
【0088】
積分(以下の式(15)参照)は、場所L1における既知の特徴のx-y-z位置および配向を生成し、順に、場所Lrefにおける固定された世界基準フレームに対して、既知の特徴の幾何学的中心の位置および角度を判定するために使用することができる。
【0089】
曲線座標L0+S1における座標(x、y、z)を得るために使用される一プロセスのより詳細な説明は、同時係属中の共同譲渡された米国特許出願公開第US 2009/0324161 A1号に説明されており、前述で参照することによって、全体として本明細書に組み込まれている。
【0090】
図5は、光ファイバコア500の一構成の概略図である。他の構成は、同時係属中の共同譲渡された 米国特許出願公開第US 2009/0324161 A1号に例証されている。
【0091】
図5では、囲繞被覆およびファイバは、明確にするために、省略される。示される多くの垂直線はそれぞれ、個々の隣接するファイバブラッググレーティングを表す。後述のように、各コアは、単一光ファイバ内の3つ以上のコアのうちの1つのコアである。
【0092】
前述および図5に示されるように、湾曲座標系S(t)は、ファイバに対して、ひいては、コア500および他のコア(図示せず)に対して画定される。ある場合には、座標系S(t)の原点の場所L0は、前述のように、固定具115に対して画定される。
【0093】
原点の場所L0が画定されると、1つ以上の形状感知セグメントが、コアに沿った場所間に画定される。コアの各画定される形状感知セグメントは、1つのファイバブラッググレーティングの一部、または1つの完全ファイバブラッググレーティング、または多くの隣接するファイバブラッググレーティングを含有する。図5に示されるように、コア500は、その全長に沿って画定されるファイバブラッググレーティングを有し、形状感知セグメント518は、コアの遠位端に画定され、付加的セグメントは、ファイバブラッググレーティング構成コア内に画定されない。形状感知セグメントは、場所Lから開始し、距離Sに対して延在する。
【0094】
図6は、画定される例証的基準フレームを伴う、光ファイバ600の近位端の概略図である。図6に示されるように、ファイバ600は、被覆層600a内に3つのファイバブラッググレーティング構成コア602a、602b、602cを有する。各コア602a、602b、602cは、光ファイバ600内の中心にある正三角形の頂点に位置付けられる。
【0095】
図6に示されるように、デカルト基準フレームが、光ファイバ600に対して画定される。デカルト基準フレームのうちの1つの軸は、コアのうちの1つを交差し(x-軸が、例証として、コア602aを交差して示される)、別の軸は、光ファイバ600の中心線の接線である(z-軸が、例証として示される)。コアを通して延在するようにx-軸を画定することは、光ファイバ600の中心線の周囲に回転基準を提供する。x-軸の画定は、任意であって、光ファイバを埋め込む連鎖の幾何学的形状に基づくことができる。例えば、x-軸は、光ファイバが埋め込まれる、または関連付けられる、連鎖のうちの1つの継手軸に整合される可能性がある。
【0096】
図6に示されるデカルト基準フレーム(x、y、z)は、湾曲座標系S(t)の原点と一致する原点によって画定されると、ベースフレームとして機能する。デカルト基準フレームが、セグメント開始場所における原点によって画定されると、デカルト基準フレームは、形状感知セグメント基準フレームとして機能する。デカルト基準フレームは、同様に、セグメント終了場所に画定されてもよい。3つのコアが図6には示されるが、他の数のコアが使用されてもよい(例えば、平面屈曲測定のための2つの対向コア、ファイバ捻転を測定するための4つのコア等)。
【0097】
図7は、形状感知のために使用される光ファイバ内のセグメント開始における基準フレームを例証する、概略図である。図7は、一実施形態では、図6に例証されるように、3つのコアによって構成される、光ファイバ700を描写する(4つのコアまたは他のコア構成が使用されてもよい)。2つの形状感知セグメントは、光ファイバ700内に画定される。第1のセグメント702aは、湾曲基準場所L0(セグメント開始)から湾曲基準場所L0+S(セグメント終了)まで画定される。第2のセグメント702bは、湾曲基準場所L1(セグメント開始)から湾曲基準場所L1+S(セグメント終了)まで画定される。本発明の態様に従って、第1のデカルト基準フレーム704aは、セグメント開始L0に画定される。基準フレーム704aのz-軸は、セグメント開始L0における光ファイバ700の中心線に接線する。基準フレーム704aのx-軸は、図6に例証的に示され、説明されるように、コアのうちの1つを通して延びる。同様に、第2のデカルト基準フレーム704bは、セグメント開始L1に画定され、基準フレーム704bのz-軸は、セグメント開始L1における光ファイバ700の中心線に接線する。基準フレーム704bのx-軸は、基準フレーム704aのx-軸と同一コアを通して延びる。
【0098】
図8に例証されるベース基準フレームおよび図7に例証される2つのセグメント開始基準フレームは、全3つが、同一コア(例えば、コア702a)を通して画定される1つの垂直軸(例えば、x-軸)を有するため、相関される。
【0099】
以下は、時として、単にプロセッサと呼ばれる、コントローラ180内の電子的データ処理ユニットによって行われる算出の例証である。当業者は、多くのハードウェア、ファームウェア、およびソフトウェアの選択肢が、電子的データ処理ユニットを構築するために存在し、必要な算出の実装が、本説明に照らして、ルーチンとなるであろうことを理解するであろう。
【0100】
局所歪み
【0101】
【化3】



に対する式は、所与のファイバコアに沿った距離の関数として記述されている。
【0102】
【数1】



式中、Δdは、指数nあたりの距離増分である。Δd値は、OFDRベースの質問機の分解能によって設定される。例えば、各ファイバコアに沿った距離の関数としての局所歪みε(s)は、各コアに対して、Luna Innovations Incorporated(Roanoke、Virginia)から市販の製品「Optical Backscatter Reflectometer」を利用することによって求められる。そのようなデバイスは、Optical Backscatter Refrectometer User Guide Chaps 5-6、33-60(Luna Technologies,Inc.2004)(Document version 1.0 for OBR control software version 0.42 Beta)(参照することによって本明細書に組み込まれる)に示されるように、ファイバコアに沿った距離の関数として反射された光の位相微分を出力することが可能である。そのような位相微分情報は、式(1)における所望の局所歪みε(s)に比例する。
【0103】
既定摂動に対して、コア間の差分ひずみが必要とされる。3つのコアの場合、必要とされる差分ひずみは、以下となる。
【0104】
【数2】



式中、ΔεおよびΔεは、2つの差分ひずみアレイを示す。
【0105】
次いで、これらの差分ひずみは、単純線形変換を使用することによって、正規直交座標系内の局所屈曲に変換することができる。
【0106】
【数3】



m-行列
【0107】
【化4】



は、マルチコアファイバの完全記述であって、座標系内のファイバのコアの場所および初期回転配向の影響を捕捉する。
【0108】
次に、式に従って、これらの2つの回転値を使用して、x-軸の周囲の角度θx,nの第1の回転とy-軸の周囲のθy,nの第2の回転の積に等しい回転行列を求める。
【0109】
【数4】



小角度近似値の場合、前述の式は、以下のように簡略化される。
【0110】
【数5】



式中、一次小角度近似値が使用されるため、
【0111】
【化5】



有効回転行列である。
【0112】
十分に小さい空間増分が使用される場合、前述の条件を満たすのは、困難ではない。次いで、本回転行列は、ファイバ上のn番目の位置における座標計に移動される。このように、計算は、ファイバの長さに沿って辿るように反復され、接ベクトルならびにそれに沿った回転座標系を画定するベクトルを再構築する。反復式は、以下のようになる。
【0113】
【数6】



または、小角度近似値が使用されるとき、
【0114】
【数7】



したがって、アレイに沿った任意の場所における座標系は、以下によって求められる。
【0115】
【数8】



本座標系行列の初期値
【0116】
【数9】


は、外部座標系内のファイバの初期配向を記述する。ファイバが、初期、z-軸に沿って整合される場合、行列は、以下となる。
【0117】
【数10】



前述の説明では、第1の2つのベクトルは、依然として、その軸の周囲のファイバの回転である1自由度を有する(前述のm-行列における同一回転自由度)。多くの実装では、本状況は、概して、ファイバが、連鎖内に埋め込まれる、または較正によって関連付けられるように、自動的に配慮されるため、概して、問題ではない。さらに、これは、初期行列が以下に制限される場合でも、完全な一般性が留保される可能性を意味する。
【0118】
【数11】



接ベクトル
【0119】
【化6】



は、
【0120】
【化7】



行列の最後列である。
【0121】
【数12】



故に、任意の特定の点における接ベクトルは、以前の回転ベクトルのすべての積である。
【0122】
【数13】

ファイバに沿った任意の点における位置は、それらが表すファイバの長さによって乗算される、以前の接ベクトルのすべての和である。
【0123】
【数14】



接ベクトルに対する式に代入すると、以下が求められる。
【0124】
【数15】

一般性のため、任意のオフセットベクトルを追加して、計算された座標を任意の任意の座標系に入れることができる。
【0125】
【数16】



式中、
【0126】
【数17】



および
【0127】
【数18】



セグメントの開始時における基準のフレームに対する、セグメントの終了時における基準のフレームの位置および配向の算出の場合、
【0128】
【化8】



は、恒等行列であって、
【0129】
【化9】



は、セグメントの開始時における基準のフレームを表す、ゼロのベクトルである。代替として、算出は、別のベース、または、例えば、連鎖のベースに位置する世界フレーム内で行うことができる。この場合、
【0130】
【化10】



は、前述のベースフレームに対して、セグメントの開始時における基準のフレームの配向を指定する、33行列であって、
【0131】
【化11】



は、前述のベースフレームに対して、開始セグメントにおける基準のフレームの原点の位置を指定する、31ベクトルである。
【0132】
前述のように、いくつかの事例では、数量Δdは、使用される特定の干渉計の特性から既知である。代替として、Δdは、例えば、固定具を使って、ファイバのセグメントを直線に敷設し、式18から算出されたセグメント先端位置を既知のセグメント物理的長さと比較することによって、較正することができる。
【0133】
本発明の態様および実施形態を例示する前述の説明および添付の図面は、限定として見なされるべきではなく、請求項は保護された発明を定義する。様々な機械的、構成的、構造的、電気的、および操作上の変更は、本説明の精神および範囲ならびに請求項から逸脱することなく、行ってもよい。いくつかの例において、よく知られている回路、構造、および技術は、本発明を曖昧にするのを避けるため、詳細に図示または説明されなかった。
【0134】
本明細書で使用されるように、ファイバブラッググレーティングは、屈折率の空間周期性を生成するように、コアの屈折率の一連の変調を備える。間隔は、各屈折率変化からの部分的反射が、狭帯域の波長に対してコヒーレントに追加され、したがって、遥かに広い帯域を通過する間、本狭帯域の波長のみ反射するように選択されてもよい。ファイバブラッググレーティングの加工の際、変調が、既知の距離だけ離間され、それによって、既知の帯域の波長の反射を生じさせる。しかしながら、ひずみがファイバコア上に誘発されると、変調の間隔は、コア内のひずみの量に応じて、変化するであろう。
【0135】
さらに、本説明の用語は、本発明を限定することを意図しない。例えば、空間的に関連する用語、例えば、「beneath(下)」、「below(下)」、「lower(下位)」、「above(上)」、「upper(上位)」、「proximal(近位)」、「distal(遠位)」等を使用して、図面に例示されるように、1つの素子または特徴に対する別の素子または特徴の関係を説明してもよい。これらの空間的に関連する用語は、図面に示される位置および配向に加えて、使用または操作しているデバイスの異なる位置(すなわち、場所)および配向(すなわち、転動配置)を包含する。例えば、図面のデバイスが回転される場合、他の素子または特徴の「下(belowまたはbeneath)」にあるとして記述される素子は、他の素子または特徴の「上(aboveまたはover)」にある。したがって、典型的な用語「below」は、上および下の両方の位置および配向を包含することができる。デバイスは、その他に配向されてもよく(90度回転されるか、または他の配向)、本明細書に使用される空間的に関連する記述子は、それに従って解釈される。同様に、様々な軸に沿っておよび軸を中心とする運動の記述は、様々な特別のデバイス位置および配向を含む。
【0136】
「a」、「an」、および「the」という単数形は、文脈上他に指定のない限り、複数形も同様に含むことを意図する。「含む(comprises、comprising、includes等)」という用語は、規定された特徴、ステップ、操作、プロセス、素子、および/または構成要素を特定するが、1つまたは複数の他の特徴、ステップ、操作、プロセス、素子、構成要素、および/または群の存在または追加を除外しない。連結されるように説明される構成要素は、電気的または機械的に直接連結されてもよく、あるいは1つ以上の中間構成要素を介して、間接的に連結されてもよい。
【0137】
機械的構造または構成要素と関連付けられる用語「可撓性」は、広義に解釈されるべきである。本質的に、構造または構成要素は、害なく屈曲することができることを意味する。例えば、可撓性機械的構造は、蛇状配設における「椎骨」に類似する、一連の密接に離間された構成要素を含んでもよい。そのような配設では、各構成要素は、連鎖内の短リンクであって、各リンク間の可動の機械的拘束部(例えば、ピンヒンジ、カップ・アンド・ボール等)が、リンク間の相対的移動の1(例えば、ピッチ)または2(例えば、ピッチおよびヨー)自由度(DOF)を可能にしてもよい。別の実施例として、可撓性の機械的構造は、閉鎖屈曲可能管(例えば、ニチノール、ポリマー等)または他の屈曲可能部品(例えば、切り溝カット管、螺旋コイル等)等、連続的であってもよい。故に、短可撓性構造は、単一機械的拘束部(継手)として機能し、そのようにモデル化され、構造自体がいくつかの連結されたリンクから成る連鎖であっても、連鎖内の2つのリンク間に1以上のCOFを提供してもよい。
【0138】
図1におけるメモリは、積分構造として例証されるが、これは、すべてのメモリが同一物理的場所にあることを要求するものとして解釈されるべきではない。メモリの全部また一部は、プロセッサと異なる物理的場所にあることができる。メモリは、揮発性メモリ、非揮発性メモリ、またはその2つの任意の組み合わせを指す。
【0139】
プロセッサは、プロセッサによって実行される命令を含有するメモリに連結される。これは、コンピュータシステム内において、あるいは代替として、モデムおよびアナログ回線またはデジタルインターフェースおよびデジタル搬送ラインを経由して、別のコンピュータへの接続を介して、達成される可能性がある。
【0140】
ここでは、コンピュータプログラム製品は、形状情報処理モジュールに関して説明された動作のうちの任意の1つまたは任意の組み合わせのために必要とされる、コンピュータ可読コードを格納するように構成される、あるいはその中に、形状情報処理モジュールに関して説明された動作のうちの任意の1つまたは任意の組み合わせのためのコンピュータ可読コードが格納される、媒体を備える。コンピュータプログラム製品のいくつかの実施例は、CD-ROMディスク、DVDディスク、フラッシュメモリ、ROMカード、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気テープ、コンピュータハードドライブ、ネットワーク上のサーバ、およびコンピュータ可読プログラムコードを表すネットワークを介して伝送される信号である。一時的でない有形コンピュータプログラム製品は、形状情報処理モジュールに関して説明された動作のうちの任意の1つまたは任意の組み合わせのためのコンピュータ可読命令を格納するように構成される、あるいはその中に、形状情報処理モジュールに関して説明された動作のうちの任意の1つまたは任意の組み合わせのためのコンピュータ可読命令が格納される、一時的でない有形媒体を備える。一時的でない有形コンピュータプログラム製品は、CD-ROMディスク、DVDディスク、フラッシュメモリ、ROMカード、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気テープ、コンピュータハードドライブ、および他の一時的でないの物理的記憶媒体である。
【0141】
本開示に照らして、形状情報処理モジュールに関して説明された動作のうちの任意の1つまたは任意の組み合わせにおいて使用される命令は、ユーザに関心のあるオペレーティングシステムおよびコンピュータプログラミング言語を使用して、種々のコンピュータシステム構成において実装することができる。
【0142】
すべての実施例および例示的参照は、非限定であり、本明細書に記載される特定の実装および実施形態ならびにそれらに相当するものに請求項を限定するために使用されてはならない。見出しは単に書式設定のためであり、1つの見出し下のテキストは、1つまたは複数の見出し下のテキストを相互参照または適用し得るため、いかなる方法においても対象の事項を限定するために使用されてはならない。最後に、本開示に照らして、一態様または実施形態に関連して説明される特定の特徴は、具体的に図面に示されないか、またはテキストに記載されない場合であっても、本発明の他の開示される態様または実施形態に適用されてもよい。
図1
図2A
図2B
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7