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特開2022-100842配管、配管システム、配管の設置方法および管詰まりまたは溢液検出方法
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  • 特開-配管、配管システム、配管の設置方法および管詰まりまたは溢液検出方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022100842
(43)【公開日】2022-07-06
(54)【発明の名称】配管、配管システム、配管の設置方法および管詰まりまたは溢液検出方法
(51)【国際特許分類】
   E03C 1/12 20060101AFI20220629BHJP
   E03C 1/122 20060101ALI20220629BHJP
   E03F 7/04 20060101ALI20220629BHJP
   F16L 55/00 20060101ALI20220629BHJP
【FI】
E03C1/12 D
E03C1/122 Z
E03C1/12 E
E03F7/04
F16L55/00 M
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020215068
(22)【出願日】2020-12-24
(71)【出願人】
【識別番号】500510261
【氏名又は名称】JR東日本ビルテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090169
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 孝
(74)【代理人】
【識別番号】100124497
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 洋樹
(72)【発明者】
【氏名】山本 庸樹
(72)【発明者】
【氏名】中野 淳子
【テーマコード(参考)】
2D061
3H025
【Fターム(参考)】
2D061AA04
2D061AA05
2D061AA10
2D061AB04
2D061AB10
2D061AC05
2D061AC07
2D061AC08
2D061AC10
3H025BA21
(57)【要約】
【課題】配管設備などがダメージを受けることなく、正確に管詰まりなどを検知する。
【解決手段】配管本体20から延びる分岐管30内に液体検出センサ50が配置され、また、配管本体20の管路Rに閉塞部材40が設けられる。テーパー部22A、22Cとの区間で閉塞部材40を移動可能にすることで、液体の流入可能に管路Rを閉塞し、逆流が生じると管路Rの閉塞位置を変えることができるバルブ機構60を構成する。逆流時に分岐管30へ液体が流れこむことで、液体検出センサ50から信号が発信される。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
他の配管と接続可能な配管本体と、
前記配管本体から分岐する分岐管と、
前記配管本体の管路に設けられるバルブ機構とを備え、
前記分岐管に、液体検出センサを配置可能であって、
前記バルブ機構が、前記分岐管の分岐部より一方の端部側で、前記一方の端部から液体流入可能に前記管路を閉塞し、液体が流入すると、前記分岐管の分岐部または分岐部よりも前記配管本体の他方の端部側で、前記管路を閉塞可能であることを特徴とする配管。
【請求項2】
前記バルブ機構が、前記分岐管の外部との通気性を保つように、前記管路を閉塞することを特徴とする請求項1に記載の配管。
【請求項3】
前記バルブ機構が、前記一方の端部で前記管路を閉塞し、液体が前記配管本体に流入すると、前記他方の端部で前記管路を閉塞可能であることを特徴とする請求項1または2に記載の配管。
【請求項4】
前記バルブ機構が、閉塞部材を有し、
前記閉塞部材が、流入する液体に浮いて前記管路を移動することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の配管。
【請求項5】
前記閉塞部材が、前記管路の前記他方の端部付近に形成された係合面と接し、前記管路を閉塞する特徴とする請求項4に記載の配管。
【請求項6】
前記閉塞部材が、前記管路の前記一方の端部付近に形成された係合面と接し、前記管路を閉塞することを特徴とする請求項4または5に記載の配管。
【請求項7】
前記分岐管の端部が、開閉可能であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の配管。
【請求項8】
前記配管本体が、直管の間にT字管を配置した構成であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の配管。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれかに記載された配管を少なくとも1つ備えたことを特徴とする配管システム。
【請求項10】
請求項1乃至8のいずれかに記載された配管に対し、液体検出センサを前記配管の分岐管に配置し、
前記配管の配管本体を、配管システムの所定の配管に接続することを特徴とする配管設置方法。
【請求項11】
請求項1乃至8にいずれかに記載された配管に対し、液体検出センサを前記配管の分岐管に配置し、
前記配管の配管本体を、床に設置することを特徴とする配管設置方法。
【請求項12】
請求項10または11に記載された配管設置方法によって設置された配管の分岐管に配置された液体検出センサから出力される信号を受信し、
受信した信号に基づいて、管詰まりまたは溢液を検出することを特徴とする管詰まりまたは溢液検出方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、排水管などの配管に関し、特に、管詰まりなどの検出に関する。
【背景技術】
【0002】
駅やビルなどの建物、施設では、雨水などの排水を流す配管設備を備えている。排水などには異物や不純物が含まれていることが多く、これら異物や不純物によって管内が閉塞し、管詰まりとなって逆流や溢水などが生じる。
【0003】
これを検知するため、例えば、傾斜面に装備される配管設備を施工するとき、配管を繋ぐ配管桝にフロートスイッチを配置し、異常水位に達するとフロートスイッチが作動する。これによって、異常水位の場所が特定される(特許文献1参照)。また、トイレ用の排水管で構成される排水設備において、排水に要した時間を水位情報に基づいて検出し、排水時間が所定時間以上の場合には管詰まりがあると判断する(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開平6-46077号公報
【特許文献2】特開2019-73868号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
管詰まりによって逆流が生じると、逆流の勢いによっては短時間で配管設備へダメージを与える可能性があり、センサなどによって異常状態を検出して現場へ到着した時には修復困難な状態になっている恐れがある。一方、排水時間などによって管詰まりを判断する演算手法では、実際に管詰まりが生じているか否かを正確に検知することが難しく、誤った判断によって無駄な作業を伴う。
【0006】
したがって、配管設備などがダメージを受けることなく、正確に管詰まりなどを検知することが求められる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様である配管は、配管システムに適用することが可能であり、他の配管と接続可能な配管本体と、前記配管本体から分岐する分岐管と、前記配管本体の管路に設けられるバルブ機構とを備える。バルブ機構は、配管本体の管路を所定の位置で開閉可能で、空間的な遮断によって外部あるいは他の配管との空気の遮断、液体の漏液抑制などが可能となる。
【0008】
本発明では、前記分岐管に、液体検出センサを配置可能である。ここでの「配置」は、分岐管の管内、周囲などの配置を含む。液体検出センサの検出方式は任意であり、様々なセンサを設置することが可能であり、信号線を介して出力信号を送信し、無線を通じて出力信号を発信するように構成することが可能である。
【0009】
本発明のバルブ機構は、分岐管の分岐部より前記配管本体の一方の端部側で、液体流入可能に前記管路を閉塞する。一方の端部は、例えば配管システムなど他の配管と接続される。前記一方の端部側から液体が流入すると、前記分岐管の分岐部、または分岐部よりも前記配管本体の他方の端部側で、前記管路を閉塞可能である。
【0010】
上述した本発明の配管を配管システムに適用することで、管詰まり検出が可能になる。本発明の一態様である配管設置方法は、配管に対し、液体検出センサを前記配管の分岐管に配置し、前記配管の配管本体を、配管システムの所定の配管に接続する。分岐管に配置された液体検出センサから出力される信号を受信し、受信した信号に基づいて、管詰まりを検出する。
【0011】
一方、上述した本発明の配管は、漏水などによって液体が床に溢れた状態を検知することが可能である。本発明の一態様である配管設置方法では、配管に対し、液体検出センサを前記配管の分岐管に配置し、前記配管の配管本体を床に設置する。ただし、ここでの「床」は、建物のフロアや天井裏、空調機など器具を設置した場所の床などを含む。そして、分岐管に配置された液体検出センサから出力される信号を受信し、受信した信号に基づいて、液体が溢れていることを検出する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、配管設備などがダメージを受けることなく、正確に管詰まりなどを検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本実施形態である配管システムを示した概略的構成図である。
図2】管詰まり検出管の概略的平面図である。
図3】管詰まり検出管の概略的断面図である。
図4】管詰まり検出配におけるバルブ機構の動作を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を用いて本実施形態について説明する。
【0015】
図1は、本実施形態である配管システム(配管設備)を示した概略的構成図である。配管システム100は、ここでは駅舎、駅ビルなどの建物に装備され、雨水などを流す排水管として構成される。配管システム100は、床下などに配置される横枝管100Aと、排水横枝管100Aの排水を集合させて排出する排水立て管100Bなどを備える。
【0016】
配管システム100には、所定箇所に管詰まり検出可能な配管(以下では、管詰まり検出管という)が複数設置され、その一端が排水横枝管100Aや排水立て管100Bに接続されている。図1では、3つの管詰まり検出管10、110、210を示している。管詰まり検出管10、110、210は、後述する液体検出センサを備え、配管システム100で管詰まりが生じ、排水が逆流するのを検知する。
【0017】
図2は、管詰まり検出管10の概略的平面図である。図3は、管詰まり検出管の概略的断面図である。
【0018】
管詰まり検出管10は、配管本体20を備え、その一方の端部20T1が配管システム100の排水横枝管100Aと接続し、他方の端部20T2を上にして直上に設置される。配管本体20は、直管20A、T字管20B、直管20Cから構成され、直管20A、直管20Cとの間にT字管20Bが接続されている。T字管20Bの配管本体20から分岐する部分(以下、分岐管という)30は、管軸方向に直交する方向に沿って延びる。
【0019】
図3に示すように、配管本体20は、端部20T1、20T2両方で開口している配管であり、配管本体20内の管路Rは、管軸に沿って径が一定の管路Rを形成する一方、端部20T1、20T2において、円錐台形状のテーパー部(係合面)22A、22Cがそれぞれ形成されている。配管本体20の端部20T2には、水の侵入を防ぐための蓋20T3がここでは設置されており、ヒンジによって開閉可能である。なお、蓋20T3を設けない構成にしてもよい。
【0020】
配管本体20の管路Rには、閉塞部材40が設けられている。閉塞部材40は、水などの排水に浮く浮体として構成され、その材質、構造など任意である。閉塞部材40は、ここでは球状に形成されている。
【0021】
閉塞部材40の径は管路Rの径より小さく、管軸方向に沿って移動可能なサイズに定められている。球状の閉塞部材40が円錐台形状のテーパー部22Aと当接すると、接続する排水横枝管100Aと管路Rとを空間的に遮断し、管路Rを閉塞する。
【0022】
分岐管30内には、液体検出センサ50が配置されている。液体検出センサ50は、ここではバッテリ、無線通信部を備え、分岐管30内に入り込む排水を検知すると、公知の通信規格によって検知データを外部のコンピュータ(図示せず)へ送信する。液体検出センサ50は、液面との接触(圧力)、電気抵抗の変化などによって信号を出力するセンサで構成することが可能であり、また、フロートスイッチなどでスイッチが切り替わる回路構成にしてもよい。
【0023】
分岐管30の端部30Tは、筒状の蓋35によって密閉されている。蓋35は、着脱自在に分岐管30の端部30Tに装着可能であり、液体検出センサ50を分岐管30内に配置するときに開閉される。ここでの蓋35は、分岐管30から液体が漏れないように密閉分岐管30の管路rを閉じている。
【0024】
閉塞部材40は、管路Rの端部20T1、T2付近に形成されたテーパー部22A、22Cと協働して管路Rを閉塞するバルブとして機能し、これらはバルブ機構60を構成する。以下、これについて説明する。
【0025】
図4は、管詰まり検出管10におけるバルブ機構の動作を示した図である。ただし、ここでは配管本体20(蓋20T3を含む)を簡略化して示している。
【0026】
配管システム100において管詰まりがない状態(正常な状態)では、上述したように、閉塞部材40が管路Rのテーパー部22Aと当接して、配管システム100と管路Rとを空間的に遮断する。管路Rを通じて配管本体20から配管システム100側へ空気が入り込まないため、配管システム100を流れる排水は、管詰まり検出管10へ流入せずに通過していく(図4(A)参照)。配管本体20の端部20T2は、蓋20T3によって覆われているが、蓋20T3は、反対側の端部20T1側から管路R内に圧力がかかると開く(上に持ち上がる)取付構造であるため、配管本体20の管路Rおよび分岐管30は、配管外部と連通し、通気性を保っている。
【0027】
配管システム100に管詰まりが生じ、管詰まり検出管10付近で逆流が発生すると、閉塞部材40は逆流する排水の力を受けて変位し、排水が配管本体20の管路Rに流入する(図4(B参照))。浮体である閉塞部材40は、排水面上昇とともに管軸に沿って上方へ移動していく。閉塞部材40が分岐管30より下方に位置する状態では、分岐管30の管路rは、管路Rを通じて通気性が維持される。
【0028】
液面が分岐管30の分岐部Kの位置まで上昇すると、排水が分岐管30内に流れ込み、液体検出センサ50に到達する。その結果、液体検出センサ50から信号が送信される。上述したコンピュータでは、液体検出センサ50から送信された信号を受信し、管詰まりを検知する。例えばコンピュータは、モニタで警告表示、あるいは警告音発信によって、管理者等の作業者へ管詰まりを報知する。
【0029】
さらに液面が上昇すると、蓋20T3が上がり、閉塞部材40はテーパー部22Cと接する位置に到達する。その結果、閉塞部材40は管路Rを配管外部と空間的に遮断し、閉塞する(図4(C)参照)。閉塞部材40はテーパー部22Cと密接しているため、逆流する排水の力を受けてもこれ以上上昇せず、閉塞部材40とテーパー部22Cからの漏水が生じない。
【0030】
このように本実施形態によれば、配管本体20から延びる分岐管30内に液体検出センサ50が配置され、また、配管本体20の管路Rに閉塞部材40が設けられる。テーパー部22A、22Cとの区間で閉塞部材40を移動可能にすることで、液体の流入可能に管路Rを閉塞し、逆流が生じると管路Rの閉塞位置を変えることができるバルブ機構60を構成する。そして、逆流時に分岐管30へ液体が流れるこむことで、液体検出センサ50から信号が発信される。
【0031】
正常な排水の流れでは、配管システム100と管詰まり検出管10との間で通気しておらず、また、分岐管30の管路rは管路Rを通じて外部と通気性を保つ。そのため、結露が生じて液体検出センサ50が誤発信するのを防ぐことができる。特に、液体検出センサ50が分岐管30の管路rに配置されることによって、誤発信を確実に防ぐことができる。
【0032】
脈動など何らかの理由により配管システム100から排水が管詰まり検出管10に流入しても、その流入量が分岐管30に達しない量であれば、分岐管30の管路rは管路Rを通じて外部との通気性を維持する。よって、逆流以外の予期しない排水流入があっても、結露の影響などによる液体検出センサ50の誤発信を防ぐことができる。
【0033】
一方、逆流によって配管本体20に排水が流入すると、作業者が修理、補修を行うまでの間、バルブ機構60によって配管本体20の他方の端部20T2から排水が漏れるのを防ぐことができる。
【0034】
バルブ機構60が、複数の弁の開閉、複雑な弁の開閉をするのではなく、1つの閉塞部材40を管路Rに沿って移動させる構造であるため、簡易に設計、製造することができる。また、閉塞部材40が球状であるため、テーパー部22A、22Cとの接触によって確実に管路Rを密閉することができ、また、閉塞部材40の材質、構造などを変えて浮力(液面下の閉塞部材40の体積の割合)を調整することもできる。
【0035】
また、分岐管30の端部30Tを蓋35によって着脱自在に装着しているため、管詰まり検出管10を配管システム100に組み込んだ後に液体検出センサ50を装着し、電池交換などのために取り外すことも容易にすることができる。
【0036】
さらに、本実施形態の配管本体20は、直管20A、20CとT字管20Bによって構成されているため、管詰まり検出管10の組立が容易であり、閉塞部材40を管路Rに配置することも煩雑な作業を伴わない。さらに、T字管20Bに対して直管20A、20Cが対称的であるため、管詰まり検出管10いずれの端部も接続する配管に取り付けることができる。そして、直管20A、20Cの管軸方向長さを変えることなどによって、分岐管30の位置を調整することも可能である。
【0037】
なお、閉塞部材40は球状に限定されず、管路Rの表面と接したときに排水が漏れないように、閉塞部材40の形状と、閉塞位置での管路Rの表面(係合面)の形状を定めればよい。
【0038】
閉塞部材40は、配管本体20の端部20T1、20T2において管路Rを閉じるが、これに限定されない。閉塞部材40が、分岐管30より端部20T1側で管路Rを閉じるように構成すればよい。また、逆流時、分岐管30の分岐部r、あるいは分岐部rより端部20T2側で管路Rを閉じる構成でもよい。液体検出センサ50が信号発信を可能な位置で管路Rを閉塞すればよい。
【0039】
配管本体20は、直管20A、20CとT字管20B以外の構成も可能であり、専用の配管によって構成することも可能である。また、配管本体20を直上に配置する構成に限定されず、例えば、鉛直方向に沿った配管に対して斜め方向から接続させるようにしてもよい。また、配管本体20の端部20T2は開口しなくてもよく、分岐管30の管路rと通気性をもつように網目状にしてもよい。
【0040】
分岐管30を水平方向以外に伸ばすことも可能であり、分岐管30は直管以外で構成することも可能である。液体が分岐管30へ流れ込んだ時に液体検出センサ50が分岐管30への液体流入を検出できる構成であればよい。また、液体検出センサ50を分岐管30の内部ではなく、その周囲に配置し、湿度変化などを検出する構成にすることも可能である。
【0041】
本実施形態では、排水用の配管システム100に管詰まり検出管10を設置しているが、下水用の配管システム、浄水(給水)用の配管システムに適用することが可能であり、マンション、ビル、競技場、医療施設といった建物や、工場、プラントなどの配管設備に適用することも可能である。上述した管詰まり検出配管に液体検出センサを分岐管に設置し、それを1つあるいは複数用意して、配管システムの所定箇所の配管に接続させればよい。
【0042】
さらに、上述した配管は、配管システム100の管詰まり検出だけでなく、建物フロアや天井裏などの溢水を検知することも可能である。例えば、配管側面を支持する支持機構を床に設置し、一方の端部を床につけて配管を設置してもよい。これによって、漏水などを検知することもできる。
【符号の説明】
【0043】
10 管詰まり検出管(配管)
20 配管本体
20T1 一方の端部
20T2 他方の端部
22A テーパー部
22C テーパー部
30 分岐管
40 閉塞部材
50 液体検出センサ
60 バルブ機構
100 配管システム
R 管路
図1
図2
図3
図4