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特開2022-101082センシングデータ管理システム、センシング場所推定方法、センシング装置、情報通信端末、データ処理装置およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022101082
(43)【公開日】2022-07-06
(54)【発明の名称】センシングデータ管理システム、センシング場所推定方法、センシング装置、情報通信端末、データ処理装置およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04M 11/00 20060101AFI20220629BHJP
   A61B 5/00 20060101ALI20220629BHJP
   G16H 50/30 20180101ALI20220629BHJP
【FI】
H04M11/00 302
A61B5/00 A
G16H50/30
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020215465
(22)【出願日】2020-12-24
(71)【出願人】
【識別番号】503246015
【氏名又は名称】オムロンヘルスケア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】岡崎 哲三
【テーマコード(参考)】
4C117
5K201
5L099
【Fターム(参考)】
4C117XB03
4C117XC19
4C117XC20
4C117XD13
4C117XE13
4C117XE15
4C117XE17
4C117XH16
4C117XJ03
4C117XQ07
5K201AA04
5K201CB04
5K201CB14
5K201CC04
5K201DC04
5K201EC06
5K201ED05
5K201ED09
5K201EF05
5L099AA15
(57)【要約】
【課題】センシング場所を低コストで推定できるようにする。
【解決手段】少なくともセンシング装置の固有識別情報およびデータ処理装置のアドレス情報を含む情報コードをコード保持部として用意し、情報通信端末により上記コード保持部から上記情報コードを読み取って、当該情報コードに含まれる上記センシング装置の固有識別情報を、情報通信端末により測定された位置情報と共に通知情報としてデータ処理装置へ送信する。データ処理装置は、情報通信端末から送られた上記通知情報に含まれる位置情報に基づいてセンシング装置の設置場所を推定し、データ処理装置の固有識別情報と対応づけて保存する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被測定者のセンシングデータを測定するセンシング装置と、前記センシング装置から送信される前記センシングデータをネットワークを介して受信するデータ処理装置と、前記データ処理装置との間で前記ネットワークを介して情報通信が可能な情報通信端末とを備えるセンシングデータ管理システムであって、
前記センシングデータ管理システムは、少なくとも前記センシング装置の固有識別情報および前記データ処理装置のアドレス情報をコード化した情報コードを、読取可能な状態で保持するコード保持部を備え、
前記情報通信端末は、
前記コード保持部から前記情報コードを読み取る読取処理部と、
前記情報コードの読取処理と連動して、前記センシング装置の設置場所に対応する位置情報を測定する位置情報測定処理部と、
前記情報コードに含まれる前記センシング装置の固有識別情報と、前記位置情報とを含む通知情報を生成し、前記通知情報を、前記情報コードに含まれる前記アドレス情報に基づいて前記ネットワークを介して前記データ処理装置へ送信する送信処理部と
を備え、
前記データ処理装置は、
前記通知情報を前記ネットワークを介して受信する通知情報受信処理部と、
前記通知情報に含まれる前記位置情報に基づいて、前記センシング装置の設置場所を推定するセンシング場所推定処理部と
を備えるセンシングデータ管理システム。
【請求項2】
前記コード保持部は、前記情報コードを前記情報通信端末が光学的に読取可能な状態で表示された印刷媒体である、請求項1に記載のセンシングデータ管理システム。
【請求項3】
前記コード保持部は、前記情報コードを前記情報通信端末が読取可能な無線信号として出力する無線タグである、請求項1に記載のセンシングデータ管理システム。
【請求項4】
被測定者のセンシングデータを測定するセンシング装置と、前記センシング装置との間でネットワークを介してデータ伝送が可能なデータ処理装置と、前記データ処理装置との間で前記ネットワークを介して情報通信が可能な情報通信端末とを備えるシステムで使用される、前記センシング装置であって、
前記センシング装置の電源オン動作に応じて、少なくとも前記センシング装置の固有識別情報および前記データ処理装置のアドレス情報をコード化した情報コードを出力する情報コード出力処理部と、
前記センシングデータを、前記ネットワークを介して前記データ処理装置へ送信するセンシングデータ送信処理部と
を具備するセンシング装置。
【請求項5】
前記情報コード出力処理部は、前記情報コードを前記情報通信端末が光学的に読取可能な状態で前記センシング装置の表示部に表示させる、請求項4に記載のセンシング装置。
【請求項6】
前記センシングデータ送信処理部は、前記データ処理装置から前記センシング装置の設置場所の登録が完了した旨の通知を受信するまで前記センシングデータの取得動作を禁止し、前記通知を受信した後に前記センシングデータの取得動作を可能にする、請求項4に記載のセンシング装置。
【請求項7】
被測定者のセンシングデータを測定するセンシング装置と、前記センシング装置から送信される前記センシングデータをネットワークを介して受信するデータ処理装置と、前記データ処理装置との間で前記ネットワークを介して情報通信が可能な情報通信端末と、少なくとも前記センシング装置の固有識別情報および前記データ処理装置のアドレス情報をコード化した情報コードを読取可能な状態で保持するコード保持部とを備えるシステムで使用される、前記情報通信端末であって、
前記コード保持部から前記情報コードを読み取る読取処理部と、
前記情報コードの読取処理と連動して、前記センシング装置の設置場所に対応する位置情報を測定する位置情報測定処理部と、
前記情報コードに含まれる前記センシング装置の固有識別情報と、前記位置情報とを含む通知情報を生成し、前記通知情報を前記情報コードに含まれる前記アドレス情報に基づいて前記ネットワークを介して前記データ処理装置へ送信する送信処理部と
を備える情報通信端末。
【請求項8】
被測定者のセンシングデータを測定するセンシング装置と、前記センシング装置から送信される前記センシングデータをネットワークを介して受信するデータ処理装置と、前記データ処理装置との間で前記ネットワークを介して情報通信が可能でありかつ情報コード読取機能および位置測定機能を有する情報通信端末と、少なくとも前記センシング装置の固有識別情報および前記データ処理装置のアドレス情報をコード化した情報コードを読取可能な状態で保持するコード保持部とを備えるシステムで使用される、前記データ処理装置であって、
前記情報通信端末において、前記情報コード読取機能により読み取られた前記情報コードと、前記位置測定機能により測定された前記センシング装置の設置場所に対応する位置情報とを含む通知情報を、前記情報通信端末から前記ネットワークを介して受信する通知情報受信処理部と、
前記通知情報に含まれる前記位置情報に基づいて、前記センシング装置の設置場所を推定するセンシング場所推定処理部と
を具備するデータ処理装置。
【請求項9】
被測定者のセンシングデータを測定するセンシング装置と、前記センシング装置から送信される前記センシングデータをネットワークを介して受信するデータ処理装置と、前記データ処理装置との間で前記ネットワークを介して情報通信が可能な情報通信端末とを備えるシステムが実行するセンシング場所推定方法であって、
前記情報通信端末が、少なくとも前記センシング装置の固有識別情報および前記データ処理装置のアドレス情報をコード化した情報コードを読み取る過程と、
前記情報通信端末が、前記情報コードの読取処理と連動して、前記センシング装置の設置場所に対応する位置情報を測定する過程と、
前記情報通信端末が、前記情報コードに含まれる前記センシング装置の固有識別情報と、前記位置情報とを含む通知情報を生成し、前記通知情報を前記情報コードに含まれる前記アドレス情報に基づいて前記ネットワークを介して前記データ処理装置へ送信する過程と、
前記データ処理装置が、前記通知情報を前記ネットワークを介して受信する過程と、
前記データ処理装置が、前記通知情報に含まれる前記位置情報に基づいて前記センシング装置の設置場所を推定する過程と
を備えるセンシング場所推定方法。
【請求項10】
請求項4または5に記載のセンシング装置が備える前記各処理部の処理を、前記センシング装置が備えるプロセッサに実行させるプログラム。
【請求項11】
請求項7に記載の情報通信端末が備える前記各処理部の処理を、前記情報通信端末が備えるプロセッサに実行させるプログラム。
【請求項12】
請求項8に記載のデータ処理装置が備える前記各処理部の処理を、前記データ処理装置が備えるプロセッサに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、センシング装置により得られるセンシングデータをデータ処理装置において管理するセンシングデータ管理システムと、この管理システムで使用されるセンシング場所推定方法、センシング装置、情報通信端末、データ処理装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、例えば医療機関やフィットネスクラブ、集会所に血圧計等のセンシング装置を固定的に設置して利用者に血圧等のバイタルデータの測定を依頼し、測定された上記バイタルデータをサーバ装置により収集して、例えば高血圧者の割合等を示す統計データを生成するシステムが提案されている。このようなシステムを利用することで、例えば医療関係者等が患者や地域住民の健康状態の傾向性を把握して、種々の対策に役立てることが可能となる。
【0003】
ところで、サーバ装置が上記したようにバイタルデータを端末から収集し管理する場合、バイタルデータの測定場所または送信元を特定する必要がある。これらの場所を特定するには、例えば、センシング装置に、GPS(Global Positioning System)を利用する位置センサを設け、この位置センサにより取得された位置情報をバイタルデータと共にサーバ装置へ送信する手法が一般的に用いられている(例えば特許文献1を参照)。
【0004】
また、無線アクセス方式としてLong Time Evolution(LTE(登録商標))を採用した移動通信システムであれば、当該システムが備える位置情報サービスLoCation Service(LCS)機能を利用して、センシング装置の位置情報を取得する手法も考えられる(例えば、非特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2020-16995号公報
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】「LTEのさらなる発展-LTE Release9-」、岩村幹生ほか、NTT DOCOMOテクニカル・ジャーナル Vol.18 No.1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところが、GPS位置センサを設けることは、センシング装置のコストアップを招き好ましくない。一方、LCSを利用する場合には、センシング装置にGPS位置センサを設ける必要はなくなるが、LCSを利用するには利用料金が別途必要となり、新たな費用負担が発生する。
【0008】
この発明は、上記課題に着目してなされたもので、センシング場所を低コストで推定できるようにする技術を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するためにこの発明の第1の態様は、被測定者のセンシングデータを測定するセンシング装置と、前記センシング装置から送信される前記センシングデータをネットワークを介して受信するデータ処理装置と、前記データ処理装置との間で前記ネットワークを介して情報通信が可能な情報通信端末とを備えるセンシングデータ管理システムに関するものである。
【0010】
前記システムは、少なくとも前記センシング装置の固有識別情報および前記データ処理装置のアドレス情報のコード化情報を含む情報コードを、読取可能な状態で保持するコード保持部を備える。
【0011】
前記情報通信端末は、前記コード保持部から前記情報コードを読み取る読取処理部と、前記情報コードの読取処理と連動して前記センシング装置の設置場所に対応する位置情報を測定する位置情報測定処理部と、送信処理部とを備える。そして、送信処理部により、前記情報コードに含まれる前記センシング装置の固有識別情報と、前記位置情報とを含む通知情報を生成し、前記通知情報を前記情報コードに含まれる前記アドレス情報に基づいて前記ネットワークを介して前記データ処理装置へ送信する。
【0012】
前記データ処理装置は、通知情報受信処理部と、センシング場所推定処理部とを備える。通知情報受信処理部は、前記情報通信端末から送信される前記通知情報を前記ネットワークを介して受信する。センシング場所推定処理部は、前記通知情報に含まれる前記位置情報に基づいて、前記センシング装置の設置場所を推定する。
【0013】
この発明の第1の態様によれば、例えば、センシング装置の管理者が、スマートフォン等のようにコード読取機能と位置測定機能とを有する汎用の情報通信端末を用いて上記情報コードを読み取ると、情報通信端末において、上記情報コードに含まれるセンシング装置の固有識別情報と、上記位置測定機能により測定される上記センシング装置の設置位置に対応する位置情報とを含む通知情報が生成され、データ処理装置に送信される。そして、データ処理装置では、受信された上記通知情報に含まれる位置情報をもとに、上記センシング装置の設置場所を表す情報が推定される。
【0014】
従って、センシング装置にはGPS位置センサを新たに設ける必要がなく、かつLCSから位置情報を有償で取得することも不要になることから、センシング装置の製品コストおよび運用コストを低く抑えることが可能となる。また、管理者は、センシング装置の固有識別情報を入力する操作や通知情報をデータ処理装置へ送信する操作を行う必要がない。このため、簡単な操作でかつ誤入力を生じることなくセンシング装置の固有識別情報および位置情報を送信することができ、これらの情報をもとにデータ処理装置ではセンシング場所を精度良く推定することが可能となる。
【0015】
この発明の第2の態様は、前記コード保持部として、前記情報コードを前記情報通信端末が光学的に読取可能な状態で表示された印刷媒体を用いるようにしたものである。
【0016】
この発明の第3の態様は、前記コード保持部として、前記情報コードを前記情報通信端末が読取可能な無線信号として出力する無線タグを用いるようにしたものである。
【0017】
この発明の第2および第3の態様によれば、コード保持部をセンシング装置とは別に製作して任意の場所に配置することができ、また既設のセンシング装置に対しても随時追加することが可能となる。
【0018】
この発明の第4の態様は、被測定者のセンシングデータを測定するセンシング装置と、前記センシング装置から送信される前記センシングデータをネットワークを介して受信するデータ処理装置と、前記データ処理装置との間で前記ネットワークを介して情報通信が可能な情報通信端末とを備えるシステムで使用される、前記センシング装置に関するもので、情報コード出力処理部を備える。情報コード出力処理部は、前記センシング装置の電源オン動作に応じて、少なくとも前記センシング装置の固有識別情報および前記データ処理装置のアドレス情報をコード化した情報コードを出力する。
【0019】
この発明の第4の態様によれば、センシング装置に情報コードを出力する情報コード出力処理部が設けられるため、情報コードの出力タイミングをセンシング装置により制御することが可能となる。
【0020】
また、電源がオンされたときに情報コードが出力されるので、例えばセンシング装置を新規設置した場合は勿論のこと、設置場所を他の施設に変更した場合や、センシング装置を移動検診車等に搭載して異なる別の地域に出張した場合にも、センシング装置の電源をオンすることで、センシング装置の設置場所の登録を漏れなく行うことが可能となる。
【0021】
この発明の第5の態様は、前記情報コード出力処理部が、前記情報コードを前記情報通信端末が光学的に読取可能な状態で前記センシング装置の表示部に表示させるようにしたものである。
【0022】
この発明の第5の態様によれば、センシング装置において情報コードが表示器に表示されるので、管理者が認識しやすく、情報通信端末の既存の光学的なコード読取機能を用いることで、情報コードを慣れた操作で簡単に読み取ることが可能となる。
【0023】
この発明の第6の態様は、前記情報コード出力処理部が、前記情報コードの出力開始後、前記センシング装置の設置場所の登録が完了した旨の通知を前記データ処理装置から受信した時点で前記情報コードの出力を終了するようにしたものである。
【0024】
この発明の第6の態様によれば、センシング装置では、データ処理装置からセンシング場所の登録が完了した旨の通知が受信されるまではセンシング動作が実行されない。このため、データ処理装置に対しセンシング装置の設置場所の登録処理が完了していない状態でセンシング装置からセンシングデータが送信されないようにすることができ、これによりデータ処理装置においてセンシング装置の設置場所が不明なセンシングデータが発生しないようにすることができる。
【0025】
この発明の第7の態様は、被測定者のセンシングデータを測定するセンシング装置と、前記センシング装置から送信される前記センシングデータをネットワークを介して受信するデータ処理装置と、前記データ処理装置との間で前記ネットワークを介して情報通信が可能な情報通信端末と、少なくとも前記センシング装置の固有識別情報および前記データ処理装置のアドレス情報をコード化した情報コードを読取可能な状態で保持するコード保持部とを備えるシステムで使用される、前記情報通信端末に関するものである。
【0026】
前記情報通信端末は、コード読取処理部と、位置情報測定処理部と、通知情報の送信処理部とを備える。コード読取処理部は、前記コード保持部から前記情報コードを読み取る。位置情報測定処理部は、前記情報コードの読取処理と連動して、前記センシング装置の設置場所に対応する位置情報を測定する。送信処理部は、前記情報コードに含まれる前記センシング装置の固有識別情報と前記位置情報とを含む通知情報を生成し、前記通知情報を前記情報コードに含まれる前記アドレス情報に基づいて前記ネットワークを介して前記データ処理装置へ送信する。
【0027】
この発明の第7の態様によれば、コード保持部が出力する情報コードを読み取ると、それに連動して情報通信端末の位置情報が測定され、上記情報コードに含まれるセンシング装置の固有識別情報と、上記位置情報がデータ処理装置へ送信される。従って、情報通信端末を用いて情報コードを読み取るだけで、センシング装置の設置場所に対応する位置情報を、センシング装置の固有識別情報と共に自動的にデータ処理装置に通知することが可能となる。
【0028】
この発明の第8の態様は、被測定者のセンシングデータを測定するセンシング装置と、前記センシング装置から送信される前記センシングデータをネットワークを介して受信するデータ処理装置と、前記データ処理装置との間で前記ネットワークを介して情報通信が可能でありかつ情報コード読取機能および位置測定機能を有する情報通信端末と、少なくとも前記センシング装置の固有識別情報および前記データ処理装置のアドレス情報をコード化した情報コードを読取可能な状態で保持するコード保持部とを備えるシステムで使用される、前記データ処理装置に関するものである。
【0029】
前記データ処理装置は、通知情報受信処理部と、センシング場所推定処理部とを備える。通知情報受信処理部は、前記情報通信端末において、前記情報コード読取機能により読み取られた前記情報コードと、前記位置測定機能により測定された前記センシング装置の設置場所に対応する位置情報とを含む通知情報を、前記情報通信端末から前記ネットワークを介して受信する。センシング場所推定処理部は、前記通知情報に含まれる前記位置情報に基づいて、前記センシング装置の設置場所を推定する。
【0030】
この発明の第8の態様によれば、データ処理装置では、情報通信端末から送られる通知情報に含まれる情報通信端末の位置情報をもとに、センシング装置の設置場所が推定される。このため、センシング装置から送信されるセンシングデータを、当該センシング装置の設置場所と関連付けて管理することが可能となる。
【発明の効果】
【0031】
すなわち、この発明によれば、センシング場所を低コストで推定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1図1は、この発明の一実施形態に係るセンシングデータ管理システムの全体構成を示す図である。
図2図2は、図1に示したシステムで使用されるセンシング装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3図3は、図1に示したシステムで使用されるセンシング装置のソフトウェア構成を示すブロック図である。
図4図4は、情報コードとして用いられるQRコード(登録商標)の一例を示す図である。
図5図5は、情報コードとして用いられるバーコードの一例を示す図である。
図6図6は、図1に示したシステムにおいて情報通信端末として使用される携帯端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
図7図7は、図1に示したシステムにおいて情報通信端末として使用される携帯端末のソフトウェア構成を示すブロック図である。
図8図8は、図1に示したシステムにおいてデータ処理装置として使用されるセンシングデータ管理サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
図9図9は、図1に示したシステムにおいてデータ処理装置として使用されるセンシングデータ管理サーバのソフトウェア構成を示すブロック図である。
図10図10は、図3に示したセンシング装置が実行する動作の処理手順と処理内容を示すフローチャートである。
図11図11は、図7に示した携帯端末が実行する動作の処理手順と処理内容を示すフローチャートである。
図12図12は、図9に示したセンシングデータ管理サーバが実行する動作の処理手順と処理内容を示すフローチャートである。
図13図13は、図12に示した処理手順のうちセンシング場所推定処理の処理手順と処理内容を示すフローチャートである。
図14図14は、この発明の他の実施形態に係るセンシング装置の外観を示す図である。
図15図15は、この発明のさらに別の実施形態に係るセンシング装置の外観を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、図面を参照してこの発明に係わる実施形態を説明する。
【0034】
[一実施形態]
(構成例)
(1)システム
図1は、この発明の一実施形態に係るセンシングデータ管理システムの全体構成の一例を示す図である。
【0035】
図1において、例えば医療機関やフィットネスクラブ、集会所、商業施設等の不特定多数の利用者が訪れる施設には、センシング装置SDが固定的に設置されている。一方、例えばクラウド上またはWeb上には、データ処理装置として機能するセンシングデータ管理サーバSV1が設置されている。
【0036】
一実施形態に係るシステムは、上記センシング装置SDにより測定されたセンシングデータを、移動通信ネットワークNW2および広域ネットワークNW1を介して、上記センシングデータ管理サーバSV1に伝送することを可能にする。
【0037】
なお、移動通信ネットワークは、一つの通信事業者により運用される一つの移動通信ネットワークに限らず、複数の通信事業者がそれぞれ運用する複数の移動通信ネットワークが混在していてもよい。また、移動通信ネットワークの無線アクセス方式としては、例えばLong Time Evolution(LTE(登録商標))が想定されるが、それに限定されるものではなく、4Gまたは5Gを採用したものであってもよい。
【0038】
広域ネットワークNWは、インターネットと、このインターネットに対しアクセスするためのアクセスネットワークとを含む。アクセスネットワークとしては、例えば、通信事業者が提供する公衆データ回線やLAN(Local Area Network)、無線LAN、CATV(Cable Television)回線等が用いられるが、それに限るものではない。
【0039】
また一実施形態に係るシステムは、上記センシングデータ管理サーバSV1と、地図情報管理サーバSV2との間および利用者端末CT1~CTkとの間で、上記広域ネットワークNWを介してそれぞれデータ伝送を可能にしている。
【0040】
地図情報管理サーバSV2は、少なくとも上記センシング装置SDが設置される対象エリアを含む地域の地図情報をデータベースに記憶し管理する機能を有するもので、上記地図情報を無償で公開する。
【0041】
利用者端末CT1~CTkは、例えば医療機関、医薬品メーカ、保険会社等のセンシングデータの利用者が使用するもので、これらの利用者がセンシングデータ管理サーバSV1からセンシングデータの統計情報を取得するために使用される。
【0042】
さらに、一実施形態に係るシステムは、例えばセンシング装置SDまたはシステムの管理者が所持する情報通信機器、例えばスマートフォン等の携帯端末UTを用いて、移動通信ネットワークNW2および広域ネットワークNW1を介してセンシングデータ管理サーバSV1に後述する通知情報を送信可能にしている。
【0043】
(2)装置
(2-1)センシング装置SD
図2および図3は、それぞれセンシング装置SDのハードウェア構成およびソフトウェア構成を示すブロック図である。
【0044】
センシング装置SDは、例えば血圧計からなり、制御ユニット1と、センシングユニット2と、通信モジュール3とを備えている。センシングユニット2は、制御ユニット1の制御の下で血圧データ等のセンシングデータの測定動作を行い、測定されたセンシングデータを制御ユニット1へ出力する。
【0045】
なお、センシングユニット2は、血圧データ以外に、心拍数や心電波形、血糖値、活動量、ストレス度等のその他のバイタルデータを単独または複合して測定するデバイスであってもよく、さらにはバイタルデータ以外の騒音、大気や水質等の汚染物質、交通量や人の移動量等に係るIoTデータを測定するセンサデバイスであってもよい。
【0046】
通信モジュール3は、上記移動通信ネットワークNW2との間で、例えばLTE規格に従い無線リンクを確立し、確立された無線リンクを使用してセンシングデータ等の情報データの送受信を行う。
【0047】
なお、通信モジュール3は、センシング装置SDに内蔵されるものに限らず、付属の通信用アダプタとして外設されるものであってもよく、また独立して使用されるIoT機器やルータ、セットトップボックス(STB)が備える通信モジュールであってもよい。
【0048】
制御ユニット1は、例えば中央処理ユニット(Central Processing Unit:CPU)等のハードウェアプロセッサを使用した制御部11を備える。そして、この制御部11に対し、バス16を介して、プログラム記憶部12およびデータ記憶部13を有する記憶ユニットと、センサインタフェース(以後インタフェースをI/Fと記載する)14、通信I/F15および入出力I/F17を接続したものとなっている。
【0049】
センサI/F14は、制御部11の制御の下、センシングユニット2に対する動作制御信号の出力、およびセンシングユニット2から出力されるセンシングデータの入力を行う。通信I/F15は、制御部11の制御の下、通信モジュール3との間で情報データ等の授受を行う。入出力I/F17には、表示器18と、操作ボタンやプリンタ等の入出力デバイスが接続される。
【0050】
プログラム記憶部12は、例えば、記憶媒体としてHDD(Hard Disk Drive)またはSSD(Solid State Drive)等の随時書込みおよび読出しが可能な不揮発性メモリと、ROM(Read Only Memory)等の不揮発性メモリとを組み合わせて構成したもので、OS(Operating System)等のミドルウェアに加えて、一実施形態に係る各種制御処理を実行するために必要なプログラムを格納する。
【0051】
データ記憶部13は、例えば、記憶媒体として、HDDまたはSSD等の随時書込みおよび読出しが可能な不揮発性メモリと、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリとを組み合わせたもので、一実施形態を実施するために必要な主たる記憶部として、情報コード記憶部131と、センシングデータ記憶部132とを備えている。
【0052】
情報コード記憶部131には、例えばセンシング装置SDの製造メーカまたは販売者、システムの管理者により事前に設定された情報コードが記憶される。情報コードは、センシング装置識別情報(以後センシング装置IDまたはデバイスIDと称する)と、センシングデータ管理サーバSV1のURL(Uniform Resource Locator)等のアクセス先のアドレス情報とをコード化したものである。なお、情報コードには、センシング装置SDのデバイスIDに加え、センシングデータ管理サーバSV1からセンシング装置SDにアクセスするためのアドレス情報が含まれていてもよい。
【0053】
図4および図5は、それぞれ上記情報コードとして使用されるQRコード(登録商標)CC1および一次元バーコードの一例を示す。なお、情報コードとしては、上記QRコードまたはバーコードのような光学的に読取可能なコード以外に、無線タグ等のようにコードを無線または赤外線により出力するコードが用いられてもよい。
【0054】
センシングデータ記憶部132は、センシングユニット2により測定されたセンシングデータを記憶するために使用される。
【0055】
制御部11は、一実施形態を実施するために必要な処理機能として、情報コード表示処理部111と、センシングデータ取得処理部112と、センシングデータ送信処理部113とを備える。これらの処理部111~113は、何れもプログラム記憶部12に格納されたプログラムを制御部11のハードウェアプロセッサに実行させることにより実現される。
【0056】
情報コード表示処理部111は、図示しない電源のオン操作に応じて起動され、情報コード記憶部131から情報コードを読み出して、この情報コードを入出力I/F17から表示器18へ出力し、表示させる。また情報コード表示処理部111は、センシングデータ管理サーバSV1から後述するセンシング場所登録完了通知が受信されると、上記表示器18における情報コードの表示を終了する処理を行う。
【0057】
センシングデータ取得処理部112は、前記センシングユニット2により測定されたセンシングデータをセンサI/F14を介して取り込み、このセンシングデータをセンシングデータ記憶部132に保存する処理を行う。
【0058】
センシングデータ送信処理部113は、上記センシングデータ取得処理部112により新たなセンシングデータが取得される毎、所定の測定回数分のセンシングデータが上記センシングデータ記憶部132に蓄積される毎、或いは前回の送信から所定時間が経過する毎に、未送信のセンシングデータをセンシングデータ記憶部132から読み出し、読み出されたセンシングデータをセンシング装置のデバイスIDと共に、通信モジュール3からセンシングデータ管理サーバSV1へ送信する処理を行う。
【0059】
(2-2)携帯端末UT
図6および図7は、それぞれ携帯端末UTのハードウェア構成およびソフトウェア構成を示すブロック図である。
【0060】
携帯端末UTは、例えばGPS位置センサ、カメラおよびブラウザを備える汎用のスマートフォンからなる。なお、携帯端末としては、同様の機能を備えるものであれば、他にタブレット型端末やウェアラブル型端末、ノート型のパーソナルコンピュータが用いられてもよい。
【0061】
携帯端末UTは、中央処理ユニット等のハードウェアプロセッサを使用した制御部10を備える。そして、この制御部10に対し、バス70を介して、プログラム記憶部20およびデータ記憶部30を有する記憶ユニットと、入出力I/F40と、センサI/F50と、通信I/F60とを接続したものとなっている。
【0062】
入出力I/F40には、入出力デバイス41が接続される。入出力デバイス41は、例えば液晶又は有機ELを使用する表示デバイスの表示画面上に、感圧式または静電容量式のタッチ型入力シートを使用する入力部を配置したもので、各種操作データの入力および表示データの表示を行うために使用される。
【0063】
センサI/F50は、アンテナ51を介してGPS信号を受信する機能と、カメラ52により撮像された画像または映像データを取り込む機能とを有する。カメラ52は、本実施形態ではQRコードまたは一次元バーコードからなる情報コードを光学的に読み取る際に使用される。
【0064】
通信I/F60は、制御部10の制御の下、移動通信ネットワークNW2により定義される通信プロトコルを使用して、センシングデータ管理サーバSV1との間で情報データの送受信を行う。
【0065】
プログラム記憶部20は、例えば、記憶媒体としてHDDまたはSSD等の随時書込みおよび読出しが可能な不揮発性メモリと、ROM等の不揮発性メモリとを組み合わせて構成したもので、OS等のミドルウェアに加えて、一実施形態に係る各種制御処理を実行するために必要なプログラムを格納する。
【0066】
データ記憶部30は、例えば、記憶媒体として、SSD等の随時書込みおよび読出しが可能な不揮発性メモリと、RAM等の揮発性メモリと組み合わせたもので、一実施形態を実施するために必要な主たる記憶部として、情報コード記憶部301と、位置情報記憶部302とを備えている。
【0067】
情報コード記憶部301は、カメラ52により読み取られた情報コードを一時的に保存するために使用される。位置情報記憶部302は、GPSを利用した位置測定機能により取得される自端末の位置情報を保存するために使用される。
【0068】
制御部10は、一実施形態に係る処理機能として、情報コード読取処理部101と、位置情報取得処理部102と、通知情報生成処理部103と、通知情報送信処理部104とを備えている。これらの処理部101~104は、何れもプログラム記憶部20に格納されたプログラムを制御部10のハードウェアプロセッサに実行させることにより実現される。
【0069】
情報コード読取処理部101は、入出力デバイス41におけるコード読取操作に応じてカメラ52を起動させ、カメラ52により撮像された情報コードの画像データをセンサI/F50を介して読み込む。そして、読み込まれた上記画像データから情報コードを認識し、認識された情報コードを情報コード記憶部301に保存させる処理を行う。
【0070】
位置情報取得処理部102は、上記情報コード読取処理部101による情報コード読取処理と連動してセンサI/F50に対しGPS位置情報の測定を指示し、当該センサI/F50により測定された自端末の位置情報を取得して、位置情報記憶部302に保存させる処理を行う。
【0071】
通知情報生成処理部103は、上記情報コード記憶部301および位置情報記憶部302からそれぞれ上記情報コードおよび位置情報を読み込む。そして、読み込まれた上記情報コードに含まれるセンシング装置のデバイスIDと、上記位置情報とを含む通知情報を生成する処理を行う。
【0072】
通知情報送信処理部104は、上記情報コードに含まれるセンシングデータ管理サーバSV1のアドレス情報、例えばURL に基づいて、通信I/F60によりセンシングデータ管理サーバSV1に対しアクセスし、生成された上記通知情報をセンシングデータ管理サーバSV1へ送信する処理を行う。
【0073】
(2-3)センシングデータ管理サーバSV1
図8および図9は、それぞれセンシングデータ管理サーバSV1のハードウェア構成およびソフトウェア構成を示すブロック図である。
【0074】
センシングデータ管理サーバSV1は、例えばサーバコンピュータからなり、中央処理ユニット等のハードウェアプロセッサを使用した制御部70を備える。そして、この制御部70に対し、バス110を介して、プログラム記憶部80およびデータ記憶部90を有する記憶ユニットと、通信I/F100とを接続したものとなっている。
【0075】
通信I/F100は、制御部70の制御の下、広域ネットワークNWにより定義される通信プロトコルを使用して、センシング装置SD、携帯端末UT、地図情報管理サーバSV2および利用者端末CT1~CTkとの間で、それぞれ情報データの送受信を行う。
【0076】
プログラム記憶部80は、例えば、記憶媒体としてHDDまたはSSD等の随時書込みおよび読出しが可能な不揮発性メモリと、ROM等の不揮発性メモリとを組み合わせて構成したもので、OS等のミドルウェアに加えて、一実施形態に係る各種制御処理を実行するために必要なプログラムを格納する。
【0077】
データ記憶部90は、例えば、記憶媒体として、HDDまたはSSD等の随時書込みおよび読出しが可能な不揮発性メモリと、RAM等の揮発性メモリと組み合わせたもので、一実施形態を実施するために必要な主たる記憶部として、地図情報記憶部91と、通知情報記憶部92と、センシング場所情報記憶部93と、センシングデータ記憶部94と、統計情報記憶部95とを備えている。
【0078】
地図情報記憶部91は、地図情報管理サーバSV2から取得される、センシング装置SDが設置される可能性があるすべてのエリアを含む地図情報を記憶するために使用される。地図情報には、例えば医療機関等のセンシング装置SDが設置される可能性がある施設の名称等の属性情報と、当該施設の設置位置に対応する緯度経度情報とが含まれる。
【0079】
通知情報記憶部92は、携帯端末UTから送信される通知情報を保存するために使用される。
【0080】
センシング場所情報記憶部93は、後述する制御部70により推定されるセンシング場所情報を記憶するために使用される。
【0081】
センシングデータ記憶部94は、センシング装置SDから送信されるセンシングデータを、当該センシングデータと共に送られる送信元のセンシング装置SDのデバイスIDと関連付けて記憶するために使用される。
【0082】
統計情報記憶部66は、後述する制御部4により生成されるセンシングデータの統計情報を、センシング場所を表す情報と関連付けて記憶するために使用される。
【0083】
制御部70は、一実施形態に係る処理機能として、地図情報取得処理部71と、通知情報取得処理部72と、センシング場所推定処理部73と、センシングデータ取得処理部74と、統計情報生成処理部75と、統計情報送信処理部76とを備えている。これらの処理部71~76は、何れもプログラム記憶部80に格納されたプログラムを制御部70のハードウェアプロセッサに実行させることにより実現される。
【0084】
地図情報取得処理部71は、センシング装置SDが設置される可能性があるすべてのエリアの地図情報を地図情報管理サーバSV2から通信I/F100を介して受信し、受信された地図情報を地図情報記憶部91に記憶させる処理を行う。地図情報の受信および記憶処理は、サービス開始に先立ち一括して行われてもよいし、例えばセンシング場所の推定処理を行う時にその都度行われてもよい。
【0085】
通知情報取得処理部72は、携帯端末UTから送信される通知情報を通信I/F100を介して受信し、受信された上記通知情報を通知情報記憶部92に記憶させる処理を行う。
【0086】
センシング場所推定処理部73は、上記通知情報記憶部92から通知情報を読み込み、読み込まれた上記通知情報に含まれる位置情報(緯度経度情報)をもとに、上記地図情報記憶部91から対応するセンシング装置SDの設置場所、つまりセンシング場所を表す施設名とその属性情報を検索する。そして、検索された上記センシング場所を表す施設名とその属性情報を、センシング装置SDのデバイスIDと関連付けてセンシング場所情報記憶部93に記憶させる処理を行う。
【0087】
センシングデータ取得処理部74は、センシング装置SDからセンシングデータが送信される毎に、当該センシングデータを通信I/F100を介して受信し、受信されたセンシングデータを送信元のセンシング装置SDのデバイスIDと関連付けてセンシングデータ記憶部94に記憶させる処理を行う。
【0088】
統計情報生成処理部75は、例えば利用者端末CT1~CTkから統計情報の取得要求を受信した場合、或いは予め設定された日時になる毎に、上記統計情報取得要求により指定される統計期間または予め設定された単位期間分のセンシングデータをセンシングデータ記憶部94から読み込む。そして、読み込まれたセンシングデータの統計値(例えば平均値)を算出し、算出された統計値と統計期間を示す情報、さらにはセンシング場所を表す情報を含む統計情報を生成して、生成された統計情報を上記センシング場所を表す情報と関連づけて統計情報記憶部95に記憶させる処理を行う。
【0089】
統計情報送信処理部76は、上記統計情報記憶部95から統計情報を読み出し、読み出された統計情報を通信I/F100から上記取得要求元の利用者端末CT~CTkへ送信する処理を行う。
【0090】
(動作例)
次に、以上のように構成されたセンシングデータ管理システムの動作例を説明する。
【0091】
なお、この例では、センシング装置SDの情報コード記憶部131に、センシング装置SDのデバイスIDと、センシングデータ管理サーバSV1のURL とをコード化した情報コードが、事前に記憶されているものとして説明を行う。
【0092】
(1)センシング場所情報の登録
例えば、システム管理者またはセンシング装置SDの管理者が、センシング装置SDを病院内の所定の場所に設置し、この状態でセンシング装置SDの電源をオンしたとする。そうすると、センシング装置SDは以下の手順で処理を実行する。
【0093】
図10は、センシング装置SDが実行する動作の処理手順と処理内容を示すフローチャートである。
【0094】
すなわち、センシング装置SDの制御部11は、上記電源オンをステップS10で検知すると、情報コード表示処理部111の制御の下、ステップS11により情報コード記憶部131から情報コードを読み出す。そして、読み出された上記情報コードを、ステップS12により入出力I/F17を介して表示器18に出力し、表示させる。この結果、センシング装置SDの表示器18には、例えば図4または図5に示すようなQRコードまたは一次元バーコードが表示される。
【0095】
なお、このとき表示器18には、「情報コードを携帯端末で読み取って下さい」なるガイダンスメッセージを併せて表示するようにしてもよく、或いは同様の音声メッセージを図示しないスピーカから出力するようにしてもよい。
【0096】
この状態で、システム管理者またはセンシング装置SDの管理者は、自身が所持する携帯端末UTにおいて、上記情報コードを読み取るためのアプリケーションを起動させる。そうすると、携帯端末UTの制御部10は、情報コードの読取処理から通知情報の送信処理までの一連の処理を以下のように実行する。
【0097】
図11は、携帯端末UTの制御部10が実行する処理手順と処理内容を示すフローチャートである。
【0098】
すなわち、携帯端末UTの制御部10は、上記情報コードの読取用アプリケーションの起動をステップS20で検知すると、上記読取用アプリケーションとして機能する情報コード読取処理部101の制御の下、ステップS21においてカメラ52を起動する。そして、この状態で管理者が上記カメラ52をセンシング装置SDの表示器18に向けると、カメラ52により上記情報コードの画像が撮像され、その画像データがセンサI/F50を介して制御部10に取り込まれる。制御部10の情報コード読取処理部101は、ステップS21において、取り込まれた上記画像データから情報コードを認識し、認識された情報コードを情報コード記憶部301に記憶させる。
【0099】
続いて携帯端末UTの制御部10は、位置情報取得処理部102の制御の下、ステップS22において、センサI/F50に対しGPS位置情報の測定を指示し、当該センサI/F50により測定された自端末の位置情報を取得して、当該位置情報を位置情報記憶部302に記憶させる。
【0100】
上記情報コードの読取処理および位置情報の取得処理が終了すると、携帯端末UTの制御部10は、通知情報生成処理部103の制御の下、ステップS23において、上記情報コード記憶部301および位置情報記憶部302からそれぞれ上記情報コードおよび位置情報を読み込む。そして、読み込まれた上記情報コードに含まれるセンシング装置のデバイスIDと、上記位置情報とを含む通知情報を生成する。続いて制御部10は、通知情報送信処理部104の制御の下、ステップS24において、読み込まれた上記情報コードに含まれるセンシングデータ管理サーバSV1のアドレス情報、例えばURL に基づいて、通信I/F60からセンシングデータ管理サーバSV1に対しアクセスし、生成された上記通知情報をセンシングデータ管理サーバSV1へ送信する。
【0101】
これに対しセンシングデータ管理サーバSV1は、以下のようにセンシング場所の推定処理を実行する。
【0102】
図12は、センシングデータ管理サーバSV1の制御部70が実行する処理手順と処理内容を示すフローチャートである。
【0103】
すなわち、センシングデータ管理サーバSV1の制御部70は、ステップS30において通知情報受信要求を監視している。そして、この状態で当該受信要求の受信が検知されると、通知情報取得処理部72の制御の下、ステップS31において、携帯端末UTから送信される通知情報を通信I/F100を介して受信し、受信された上記通知情報を通知情報記憶部92に記憶させる。
【0104】
上記通知情報が取得されると、センシングデータ管理サーバSV1の制御部70は、続いてセンシング場所推定処理部73の制御の下、ステップS32において次のようにセンシング場所の推定処理を実行する。
【0105】
図13は、センシング場所推定処理部73が実行する処理手順と処理内容を示すフローチャートである。
【0106】
すなわち、センシング場所推定処理部73は、先ずステップS321において、取得された上記通知情報に含まれる位置情報およびセンシング装置のデバイスIDを読み込む。そして、読み込まれた上記位置情報およびデバイスIDが、通知情報記憶部92に記憶されている前回取得した通知情報の内容に対し変化しているか否かを、ステップS322により判定する。
【0107】
この判定の結果、通知情報の内容が変化していたとする。この場合、センシング場所推定処理部73は、センシング装置SDが新規に設置されたか、或いは設置対象の施設が変更されたものと見なし、ステップS323において、上記通知情報に含まれる位置情報をもとに、地図情報記憶部91から対応するセンシング装置SDの設置場所、つまりセンシング場所を表す施設名とその属性情報を検索する。そして、センシング場所推定処理部73は、検索された上記センシング場所を表す施設名とその属性情報を、ステップS324において、センシング装置SDのデバイスIDと関連付けてセンシング場所情報記憶部93に記憶させる。かくして、センシング場所情報記憶部93には、センシング場所を表す情報が登録される。
【0108】
センシング場所推定処理部73は、ステップS325において、通知情報に含まれるセンシング装置SDのアドレス情報をもとに、通信I/F100からセンシング装置SDに対しセンシング場所登録完了通知を送信する。
【0109】
これに対しセンシング装置SDの制御部11は、情報コード表示処理部111の制御の下、ステップS13により上記センシング場所登録完了通知の受信を検知すると、ステップS14により、表示器18における情報コードの表示を終了し、以後センシング動作が可能な状態、つまりセンシング動作待機モードに移行する。
【0110】
なお、以上の説明では1台のセンシング装置SDについて、そのセンシング場所を推定し記憶する場合を例にとって説明した。しかし、センシングデータ管理サーバSV1は、他の場所にそれぞれ設置される複数のセンシング装置についても、管理者の携帯端末UTから送信される通知情報に基づいて同様にセンシング場所を推定し、センシング場所情報記憶部93に記憶する。
【0111】
(2)センシングデータの測定およびその収集管理
上記センシング動作待機モードに移行した状態で、被測定者が例えば血圧データを測定するための操作をセンシング装置SDにおいて行ったとする。センシング装置SDの制御部70は、上記操作を図10に示すステップS15により検知すると、センシングデータ取得処理部112の制御の下、センシングユニット2を動作させ、センシングユニット2により得られるセンシングデータ(血圧データ)をセンサI/F14を介して取り込む。そして、取り込まれた上記センシングデータを、測定日時を表す情報を付加した後センシングデータ記憶部132に記憶させる。
【0112】
続いてセンシング装置SDの制御部70は、センシングデータ送信処理部113の制御の下、ステップS17において、取得された上記センシングデータをセンシングデータ記憶部132から読み出す。そして、読み出された上記センシングデータを、センシング装置SDのデバイスIDを付与した後、通信I/F15を介して通信モジュール3へ出力し、この通信モジュール3からセンシングデータ管理サーバSV1に向けて送信させる。
【0113】
センシング装置SDの制御部70は、上記センシングデータの送信が終了すると、ステップS15による次のセンシング動作の監視と、ステップS18による電源オフの監視とを交互に繰り返す。そして、センシング動作が行われる毎に、上記ステップS16およびステップS17においてセンシングデータの取得および送信処理を行い、センシング装置SDの電源がオフされると、すべての処理を終了する。
【0114】
なお、以上の説明では、センシングデータが取得される毎に当該センシングデータをセンシングデータ管理サーバSV1へ送信するようにした。しかし、一定数分のセンシングデータがセンシングデータ記憶部132に蓄積される毎、または一定期間が経過する毎に、センシングデータ記憶部132から未送信のセンシングデータを読み出して一括して送信するようにしてもよい。
【0115】
これに対し、センシングデータ管理サーバSV1は、上記センシングデータに対し以下のような収集・管理処理を行う。
すなわち、センシングデータ管理サーバSV1の制御部70は、図12に示すステップS33においてセンシングデータ受信要求を検知すると、センシングデータ取得処理部74の制御の下、ステップS34において、上記センシング装置SDから送信されたセンシングデータを通信I/F100を介して受信し、受信された上記センシングデータを、送信元のセンシング装置SDのデバイスIDと関連付けた状態でセンシングデータ記憶部94に記憶させる。
【0116】
以後同様に、センシングデータ取得処理部74は、センシング装置SDからセンシングデータが送信される毎に、当該センシングデータを受信してセンシングデータ記憶部94に記憶させる。かくして、センシングデータ記憶部65には、センシング装置SDにより測定された多くの人のセンシングデータが蓄積される。
【0117】
なお、以上の説明では1台のセンシング装置SDから送信されたセンシングデータを収集し蓄積する場合を例にとって説明した。しかし、他の複数のセンシング装置からも同様にセンシングデータが送信される場合には、これらの各センシング装置SDから送信されたセンシングデータについても同様に収集し、蓄積する。
【0118】
センシングデータ管理サーバSV1の制御部70は、先に述べた情報コードの受信、および上記センシングデータの受信をそれぞれステップS30,S33により監視しながら、ステップS35において、利用者端末CT1~CTkから送信される統計情報取得要求を監視している。この状態で、例えば薬品メーカの利用者端末CT1から統計情報取得要求が送られると、センシングデータ管理サーバSV1の制御部70は、統計情報生成処理部75の制御の下、ステップS36において、統計情報の生成処理を実行する。
【0119】
例えば、統計情報生成処理部75は、上記統計情報取得要求により指定された統計期間または予め設定された単位期間分のセンシングデータを、センシングデータ記憶部94からすべて読み込む。そして、統計情報生成処理部75は、読み込まれた上記センシングデータの統計値として例えば平均値を計算する。続いて、センシング場所情報記憶部93からセンシング場所を表す情報を読み出し、この読み出された上記センシング場所を表す情報と、算出された上記平均値と、上記統計期間を示す情報とを含む統計情報を生成し、生成された上記統計情報を統計情報記憶部95に一旦記憶させる。
【0120】
センシングデータ管理サーバSV1の制御部70は、次に統計情報送信処理部76の制御の下、ステップS37において、生成された上記統計情報を上記統計情報記憶部95から読み出し、読み出された上記統計情報を上記取得要求元の利用者端末CT1に向け、通信I/F100から送信する。
【0121】
なお、統計値としては、センシングデータの平均値に限るものではなく、センシングデータの分散や標準偏差等を表す値であってもよく、またそのデータ形態としては円グラフや棒グラフ等であってもよい。
【0122】
また、以上の説明では、利用者端末CT1~CTkからの統計情報取得要求に応じて統計情報を生成し、要求元の利用者端末CT1~CTkに送信するようにした。しかし、それに限るものではなく、定期的にセンシング場所別に単位期間分のセンシングデータの統計情報を生成して統計情報記憶部66に記憶しておき、利用者端末CT1~CTkからの取得要求に応じてその要求の条件に該当する統計情報を統計情報記憶部66から読み出し、要求元の利用者端末CT1へ送信するようにしてもよい。
【0123】
(作用・効果)
以上述べたように一実施形態によれば、次のような作用効果が奏せられる。
(1) センシング装置SDの設置後、その電源がオンされると、センシング装置SDの表示器18にセンシング装置SDのデバイスIDおよびアドレス情報と、センシングデータ管理サーバSV1のアドレス情報とを含む情報コードが表示される。そして、管理者が携帯端末UTを用いて上記情報コードを読み取ると、携帯端末UTにおいて、読み取られた上記通知情報に含まれるデバイスIDおよびアドレス情報と、携帯端末UTにおいて測定された自端末の位置情報とを含む通知情報が生成され、センシングデータ管理サーバSV1へ送信される。これに対し、センシングデータ管理サーバSV1では、送られた上記通知情報に含まれる位置情報と、予め取得された地図情報とをもとにセンシング場所が推定され、保存される。そして、その後センシング装置SDからセンシングデータが送信される毎に当該各センシングデータが受信されて蓄積され、蓄積された各センシングデータをもとに算出された統計値が、上記センシング場所を表す情報と関連付けて記憶される。
【0124】
従って、センシング装置SDにはGPS位置センサを新たに設ける必要がなく、かつLCSからセンシング装置SDの設置位置を表す情報を有償で取得するコストも不要になることから、センシング装置SDの製品コストおよび運用コストの増加を低く抑えることが可能となる。
【0125】
また、管理者が携帯端末UTを用いて上記情報コードを読み取るだけで、携帯端末UTからセンシングデータ管理サーバSV1へ、センシング装置SDのデバイスIDと位置情報を含む通知情報が送信される。このため、管理者はセンシング装置のデバイスIDやアドレス情報を手動入力する操作や、生成された通知情報をセンシングデータ管理サーバSV1へ送信する操作を行う必要がない。これにより簡単な操作でかつ誤入力を起こすことなく、センシング装置SDのデバイスIDおよびアドレス情報と、位置情報を送信することができ、センシングデータ管理サーバSV1ではセンシング場所を精度良く推定することが可能となる。また、情報コードの読取機能を用いることで、センシング装置SDに、携帯端末UTへデータを転送するためのBlue Tooth(登録商標)等の近距離データ通信機能を設ける必要もない。従って、これによってもセンシング装置SDの製品コストを低く抑えることが可能となる。
【0126】
(2) センシング装置SDは、情報コードの表示後、センシングデータ管理サーバSV1からセンシング場所登録完了通知が受信されるまでは、センシング動作が可能なセンシング動作待機モードに移行しないようにしている。このため、センシング場所の登録処理がなされていない状態で、センシング装置SDでセンシング動作が行われ、測定されたセンシングデータがセンシングデータ管理サーバSV1へ送信されてセンシング場所との対応付けができなくなる不具合を未然に防ぐことができる。
【0127】
(3) センシング装置SDでは、電源がオンされる毎に情報コードが表示器18に表示され、この情報コードをもとに携帯端末UTからセンシングデータ管理サーバSV1へ位置情報が送られ、当該位置情報をもとにセンシング場所の推定および記憶処理が行われる。このため、例えばセンシング装置SDの設置場所を他の施設に変更した場合や、センシング装置SDを移動検診車等に搭載して異なる複数の地域に出張し、それぞれセンシングデータを収集する場合にも、移動後にセンシング装置SDの電源をオンするだけで、移動後のセンシング場所を登録し直すことができる。
【0128】
(4) センシングデータ管理サーバSV1は、携帯端末UTから送られた通知情報の内容が過去に受信した通知情報の内容から変化していない場合には、センシング場所の推定および記憶処理を省略する。このため、センシングデータ管理サーバSV1では、センシング装置SDの設置場所が変更されていないにもかかわらず再度通知情報が送られた場合に、不要なセンシング場所の推定処理が行われないようにすることができる。
【0129】
[その他の実施形態]
前記一実施形態では、情報コードをセンシング装置SDの表示器18に表示する場合を例にとって説明した。しかし、この発明はそれに限定されるものではなく、例えば図14または図15に示すように、情報コードCC1をセンシング装置SDの筐体表面に貼付または印刷するようにしてもよい。またその際、情報コードを貼付または印刷する位置は、筐体の前面または側面であってもよく、さらにはセンシング装置SDが設置されたテーブルの上面や、前方または側方の壁面であってもよい。
【0130】
また、情報コードは、QRコードCC1や一次元バーコードCC2のような光学的に読み取りが可能なコード以外に、無線タグのようにコード情報を無線信号により送信し、携帯端末UTが上記無線信号を受信することで読み取るタイプのものであってもよい。
【0131】
さらに、前記一実施形態では、センシングデータ管理サーバSV1が1台のセンシング装置SDにより得られるセンシングデータを収集し管理する場合を例にとって説明した。しかし、センシングデータ管理サーバSV1は、例えば同一の施設または他の複数の施設にそれぞれ設置された複数台のセンシング装置により得られるセンシングデータをそれぞれ収集し、管理するようにしてもよい。この場合、同一の施設内に設置された複数台のセンシング装置、または同一の地域に含まれる複数の施設にそれぞれ設置された複数台のセンシング装置によりそれぞれ得られるセンシングデータを、施設毎または地域毎に統合し、これにより施設毎または地域毎に統合された上記センシングデータの統計情報を生成するようにしてもよい。
【0132】
その他、センシング装置、データ処理装置および情報通信端末の種類とその機能および処理手順と処理内容等については、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。
【0133】
以上、本発明の実施形態を詳細に説明してきたが、前述までの説明はあらゆる点において本発明の例示に過ぎない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。つまり、本発明の実施にあたって、実施形態に応じた具体的構成が適宜採用されてもよい。
【0134】
要するにこの発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
【符号の説明】
【0135】
SD…センシング装置
SV1…センシングデータ管理サーバ
SV2…地図情報管理サーバ
CT1~CTk…利用者端末
NW1…広域ネットワーク
NW2…移動通信ネットワーク
1…センシング装置の制御ユニット
2…センシングユニット
3…通信モジュール
10,11,70…制御部
12,20,80…プログラム記憶部
13,30,90…データ記憶部
14,50…センサI/F
15,60,100…通信I/F
17,40…入出力I/F
18…表示器
31,51,61…アンテナ
41…入出力デバイス
52…カメラ
71…地図情報取得処理部
72…通知情報取得処理部
73…センシング場所推定処理部
74…センシングデータ取得処理部
75…統計情報生成処理部
76…統計情報送信処理部
91…地図情報記憶部
92…通知情報記憶部
93…センシング場所情報記憶部
94…センシングデータ記憶部
95…統計情報記憶部
101…情報コード読取処理部
102…位置情報取得処理部
103…通知情報生成処理部
104…通知情報送信処理部
111…情報コード表示処理部
112…センシングデータ取得処理部
113…センシングデータ送信処理部
131…情報コード記憶部
132…センシングデータ記憶部
301…情報コード記憶部
302…位置情報記憶部
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