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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022101104
(43)【公開日】2022-07-06
(54)【発明の名称】門柱
(51)【国際特許分類】
   E06B 11/02 20060101AFI20220629BHJP
   A47G 29/12 20060101ALI20220629BHJP
【FI】
E06B11/02 Q
A47G29/12 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020215494
(22)【出願日】2020-12-24
(71)【出願人】
【識別番号】504163612
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【弁理士】
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100160794
【弁理士】
【氏名又は名称】星野 寛明
(72)【発明者】
【氏名】荒巻 太一
【テーマコード(参考)】
2E038
3K100
【Fターム(参考)】
2E038BA01
2E038BA04
2E038DH04
2E038DK01
2E038DK07
2E038DK08
3K100CC03
(57)【要約】      (修正有)
【課題】郵便受け箱の下方に設けられる面材の固定部品の位置決めを行う必要がないとともに固定部品が視認されにくく、意匠性及び施工性をさらに向上させることができる門柱を提供すること。
【解決手段】郵便受け箱の下方に取り付けられる不透明な面材5と、郵便受け箱の下面に取り付けられ、面材5の上端部51b、52bを固定する上部固定部材6と、一対の支柱21の間に亘って取り付けられ、面材5の下端部を支持する下部支持部材7と、を備える。面材5は、前側面材51と、前側面材51に対して間隔をあけて配置される後側面材52と、によって構成される。上部固定部材6は、前側面材51及び後側面材52の上端部51b、52bをそれぞれ挿入することによって固定する一対の溝部61を有する。下部支持部材7は、前側面材51及び後側面材52の下端部51c、52cをそれぞれ突き当てることによって支持する一対の突き当て部71を有する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対の支柱と、
前記一対の支柱の間に取り付けられる郵便受け箱と、
前記一対の支柱の間において、前記郵便受け箱の下方に取り付けられる不透明な面材と、
前記郵便受け箱の下面に取り付けられ、前記面材の上端部を固定する上部固定部材と、
前記一対の支柱の間に亘って取り付けられ、前記面材の下端部を支持する下部支持部材と、を備え、
前記面材は、前側面材と、前記前側面材に対して間隔をあけて配置される後側面材と、によって構成され、
前記上部固定部材は、前記前側面材及び前記後側面材の上端部をそれぞれ挿入することによって固定する一対の溝部を有し、
前記下部支持部材は、前記前側面材及び前記後側面材の下端部をそれぞれ突き当てることによって支持する一対の突き当て部を有する、門柱。
【請求項2】
前記上部固定部材は、前記一対の溝部の間において、前記郵便受け箱の内側からねじ止めされる、請求項1に記載の門柱。
【請求項3】
前記前側面材及び前記後側面材の間において、前記一対の支柱に沿って設けられ、前記前側面材及び前記後側面材のそれぞれの両側端部を内面側から固定する一対の側部固定部材を備え、
前記前側面材及び前記後側面材のそれぞれの両側端部は、前記一対の側部固定部材に両面テープによって固定される、請求項1又は2に記載の門柱。
【請求項4】
前記一対の支柱の間において、前記郵便受け箱の上方に取り付けられるパネル部材を備え、
前記面材の厚みは、前記パネル部材の厚みに等しい、請求項1~3のいずれか1項に記載の門柱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、門柱に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、玄関先の地面に立設される一対の支柱の間に郵便受け箱を取り付けた門柱が知られている(例えば、特許文献1参照)。このような門柱は、玄関先に塀がない場合でも、郵便受け箱を適切な高さに設置できるとともに、表札、インターホン、照明等を備えることもできるため、機能性及び意匠性に優れている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001-262962号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
郵便受け箱は、支柱によって地面から一定の高さに配置されるため、郵便受け箱の下方の支柱の間には何もない空間が形成される。この空間は、意匠性向上の観点から、支柱の間に面材を取り付けることによって塞がれる場合がある。しかし、その場合に、面材を支柱に固定する固定部品が表面に露出して目立つおそれがあるとともに、固定部品の位置決めが必要であり、門柱の意匠性及び施工性をさらに向上させる観点で課題がある。
【0005】
したがって、発明者は、郵便受け箱の下方に設けられる面材の固定部品の位置決めを行う必要がないとともに固定部品が視認されにくく、意匠性及び施工性をさらに向上させることができる門柱を提供する、という課題を見出した。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の門柱は、一対の支柱と、前記一対の支柱の間に取り付けられる郵便受け箱と、前記一対の支柱の間において、前記郵便受け箱の下方に取り付けられる不透明な面材と、前記郵便受け箱の下面に取り付けられ、前記面材の上端部を固定する上部固定部材と、前記一対の支柱の間に亘って取り付けられ、前記面材の下端部を支持する下部支持部材と、を備え、前記面材は、前側面材と、前記前側面材に対して間隔をあけて配置される後側面材と、によって構成され、前記上部固定部材は、前記前側面材及び前記後側面材の上端部をそれぞれ挿入することによって固定する一対の溝部を有し、前記下部支持部材は、前記前側面材及び前記後側面材の下端部をそれぞれ突き当てることによって支持する一対の突き当て部を有する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】門柱の正面図である。
図2】門柱の側面図である。
図3】門柱の斜視図である。
図4図1中のA-A線に沿う断面図である。
図5図4中のB-B線に沿う断面図である。
図6図5中のC-C線に沿う断面図である。
図7】側部固定部材の平面図である。
図8】ブラケット部材の斜視図である。
図9】門柱の施工方法を説明する図である。
図10】門柱の施工方法を説明する図である。
図11】門柱の施工方法を説明する図である。
図12】門柱の施工方法を説明する図である。
図13】門柱の施工方法を説明する図である。
図14】門柱の施工方法を説明する図である。
図15】門柱に取り付けられた面材を縦断面で示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本開示の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。本実施形態の門柱1は、支柱枠2の内側に取り付けられるパネル部材3と、支柱枠2の内側に取り付けられ、パネル部材3の下方に配置される郵便受け箱4と、郵便受け箱4の下方に配置される面材5と、を備える。
【0009】
支柱枠2は、左右一対の支柱21,21と、上桟22と、下桟23と、によって構成される。支柱21、上桟22及び下桟23は、例えば、金属製の押出し形材によって形成される。一対の支柱21,21は、互いに所定の間隔をおいて配置され、例えば玄関先の地面である設置面Gから上方に向けてそれぞれ垂直に立設される。上桟22は上側の桟部材であり、一対の支柱21,21の上端を水平方向に繋ぐように設けられる。下桟23は下側の桟部材であり、設置面Gの上面において一対の支柱21,21を水平方向に繋ぐように設けられる。
【0010】
パネル部材3は、金属製もしくは樹脂製の矩形の板材からなる。パネル部材3は、一対の支柱21,21の間において、上桟22に接して取り付けられる。パネル部材3は、図2に示すように、前後に所定の間隔をおいて配置される前面パネル31と後面パネル32とによって構成される。図1に示すように、前面パネル31の表面には、表札33及びインターホン34が設けられる。前面パネル31の表面もしくは上桟22には、表札33を照らすための照明(図示せず)が設けられる。
【0011】
本実施形態の門柱1は、支柱枠2の内側に、表札33、インターホン34、照明、及び郵便受け箱4の各機能が一つにまとめられた機能門柱である。本実施形態の門柱1において、表札33及びインターホン34が面している側を「前」、その反対側を「後」と定義する。一対の支柱21,21の並び方向を門柱1における「幅」と定義する。
【0012】
郵便受け箱4は、図1及び図2に示すように、支柱枠2の内側において、パネル部材3の下方に取り付けられる。詳しくは、郵便受け箱4は、受け箱本体41の両側面41b,41bを内側から貫通するねじ(図示せず)によって、支柱21,21に取り付けられる。本実施形態の郵便受け箱4の上面41aは、パネル部材3の下端部3aに接触している。しかし、郵便受け箱4は、見栄えを損なわない程度に、パネル部材3の下端部3aに近接して配置されていてもよい。
【0013】
郵便受け箱4は、受け箱本体41の前面側に開閉可能に取り付けられる郵便物の取出し蓋42と、受け箱本体41の上面41aの投函口(図示せず)に開閉可能に取り付けられる上蓋43とを有する。取出し蓋42は、下端部に設けられる蝶番44によって、受け箱本体41の下面41cに開閉可能に取り付けられ、受け箱本体41の前面のほぼ全体を覆っている。したがって、郵便物を取り出す際に、郵便受け箱4の前方から受け箱本体41を大きく開放させることができる。上蓋43は、受け箱本体41の上面41aにおける支柱21,21よりも前方にはみ出した部位に、上方に向けて開閉可能に取り付けられる。これによって、郵便受け箱4の内容積を最大限利用することができるとともに、郵便物の投函時に、上蓋43を上方に開放してもパネル部材3と干渉することが回避される。
【0014】
面材5は、矩形状の板材であり、郵便受け箱4の下方において一対の支柱21,21に亘って設けられる。本実施形態の面材5は、郵便受け箱4の下方の空間における郵便受け箱4側の略半分の領域に設けられている。しかし、面材5は、郵便受け箱4から下桟23に亘って設けられてもよい。
【0015】
面材5は、前面側に配置される前側面材51と、前側面材51に対して後方に間隔をおいて配置される後側面材52と、の2枚の矩形の板材によって構成される。前側面材51及び後側面材52は、いずれも実質的に光を透過させない不透明な板材である。具体的には、前側面材51及び後側面材52は、金属板、不透明な樹脂板等によって形成される。このように、前側面材51及び後側面材52は、前後に間隔をおいて配置されるため、前側面材51と後側面材52との間の内部空間を機能部品の収容部として利用することができる。前側面材51及び後側面材52は不透明な板材であるため、内部空間が視認されることはなく、門柱1の意匠的外観を損なうおそれはない。前側面材51と後側面材52との間に収容される機能部品としては、面材5を固定するための後述する固定部材等が挙げられる。
【0016】
図2及び図4に示すように、面材5の厚みT1と、図1に示すパネル部材3の厚みT2とは、実質的に等しい。面材5の厚みT1は、図4に示すように、前側面材51の前表面51aから後側面材51の後表面52aまでの表面間の距離である。パネル部材3の厚みT2は、図2に示すように、前面パネル31の前表面31aから後面パネル32の後表面32aまでの表面間の距離である。これによって、郵便受け箱4を挟んで上側のパネル部材3と下側の面材5との厚みが統一される。そのため、図3に示すように、郵便受け箱4の下方が薄くて華奢な印象を与えることがなく、門柱1の意匠的外観が向上する。パネル部材3と面材5とが、同一材質、同一色である場合には、さらに全体の統一感が得られるため、門柱1の意匠的外観がさらに向上する。
【0017】
次に、面材5の固定構造について説明する。図4及び図5に示すように、面材5は、一対の支柱21,21の間において、上部固定部材6、下部支持部材7、及び側部固定部材8によって四周囲が支持され、郵便受け箱4の下方に取り付けられる。
【0018】
上部固定部材6は、アルミニウム等によって押出し成形された金属製の形材であり、一対の支柱21,21の間に亘る長さを有する横長状に形成される。上部固定部材6は、図4及び図13に示すように、前後方向の両端側に配置されて下方に向けて開口する一対の溝部61,61と、一対の溝部61,61の間に配置され、受け箱本体41の下面41cに当接して取り付けられる取付部62と、を有する。取付部62の前側及び後側には、それぞれ取付部62の上面62aよりも下方に屈曲した凹部63,63が設けられる。凹部63,63は、前方及び後方に向けて略水平に延びて一対の溝部61の開口側に接続されている。
【0019】
一対の溝部61,61、取付部62、及び凹部63,63は、上部固定部材6の延び方向の全長に亘って延びている。各溝部61,61は、前側面材51の上端部51b及び後側面材52の上端部52bをそれぞれ挿入することによって、それらの上端部51b,52bを前面側及び後面側から挟んで支持する。取付部62は、図4及び図5に示すように、受け箱本体41の下面41cに当接し、受け箱本体41の内側から取付部62を貫通する取付けねじ100によって下面41cに固定される。これによって、上部固定部材6は、郵便受け箱4に取り付けられる。凹部63,63には、後述の側部固定部材8,8の上端部を固定する取付けねじ200,200が上方からねじ込まれる。取付けねじ100は、受け箱本体41の内側から前側面材51及び後側面材52の間に配置される取付部62に挿入され、取付けねじ200は、上部固定部材6の凹部63,63内に配置されるため、いずれも門柱1の外部から視認されることはない。
【0020】
下部支持部材7は、アルミニウム等によって押出し成形された金属製の形材であり、一対の支柱21,21の間に亘る長さを有する横長状に形成される。下部支持部材7は、図4に示すように、前後方向の両端側に配置されて前側面材51の下端部51c及び後側面材52の下端部52cに対してそれぞれ下方から当接し、これらの下端部51c,52cを突き当てて支持する一対の突き当て部71,71と、一対の突き当て部71,71の間に配置され、一対の突き当て部71,71よりも上方に山型状に突出する1つの取付部72と、を有する。一対の突き当て部71,71及び取付部72は、それぞれ下部支持部材7の延び方向の全長に亘って延びる略水平面によって構成される。
【0021】
側部固定部材8は、アルミニウム等によって押出し成形された金属製の形材であり、図5に示すように、上部固定部材6と下部支持部材7との間に亘り、一対の支柱21,21の内側に沿ってそれぞれ配置される。側部固定部材8は、図7に示すように、支柱21に当接する固定部材本体81と、固定部材本体81の前後方向の両端から一対の支柱21,21の内側に向けて直角に屈曲した一対の支持部82,82と、2つのタッピングホール83,83と、を有する。タッピングホール83,83は、一対の支持部82,82の内側にそれぞれ設けられる。
【0022】
タッピングホール83,83には、側部固定部材8の上端部において、上部固定部材6の凹部63,63を貫通する取付けねじ200,200が挿入される。これによって、側部固定部材8,8の上端部は、上部固定部材6の両端部にそれぞれ固定される。取付けねじ200,200は、上部固定部材6の凹部63,63及び側部固定部材8,8の内側に配置されて露出しないため、門柱1の外部から視認されることはない。さらに、タッピングホール83,83には、側部固定部材8の下端部において、下部支持部材7を固定するための後述のブラケット部材9を取り付ける取付けねじ300,300が挿入される。この取付けねじ300,300も、側部固定部材8,8の内側に配置されて露出しないため、門柱1の外部から視認されることはない。
【0023】
側部固定部材8の一対の支持部82,82は、いずれも平坦面であり、門柱1の前面側及び後面側にそれぞれ対面するように配置される。一対の支持部82,82は、図6に示すように、前側面材51の内面51d及び後側面材52の内面52dにそれぞれ当接して、これら前側面材51及び後側面材52の幅方向の両側端部51e,52eを内側から支持して固定する。各支持部82,82の表面には、図5に示すように、それぞれ両面テープ84が設けられる。この両面テープ84によって、前側面材51及び後側面材52は、一対の側部固定部材8,8の前面側及び後面側にそれぞれ貼着されて固定される。前側面材51及び後側面材52の間隔は、側部固定部材8,8によって互いに平行な一定間隔に維持される。これによって、面材5の厚みT1は、パネル部材3の厚みT2に実質的に等しい厚みに容易に設定される。
【0024】
側部固定部材8の下端部には、ブラケット部材9がそれぞれ取り付けられる。ブラケット部材9は、図8に示すように、L型金具によって構成され、側部固定部材8に取り付けられる上部取付片91と、支柱21の内側に取り付けられる一対の側部取付片92,92と、を有する。上部取付片91には、下部支持部材7を取り付ける取付けねじ400が螺合する雌ねじが形成された1つのねじ穴91aと、側部固定部材8の2つのタッピングホール83,83に対応して取付けねじ300が貫通する2つのねじ貫通穴91b,91bと、が形成される。側部取付片92,92には、支柱21に対してねじ止めするための取付けねじ500が貫通する複数のねじ貫挿穴92aが形成される。
【0025】
ブラケット部材9は、上部取付片91の2つのねじ貫通穴91b,91bを貫通してタッピングホール83,83にねじ止めされる取付けねじ300,300によって、側部固定部材8の下方から側部固定部材8の下端部に取り付けられる。さらに、ブラケット部材9は、側部取付片92,92を貫通して支柱21の内側にねじ止めされる複数の取付けねじ500によって、一対の支柱21,21にそれぞれ取り付けられる。
【0026】
下部支持部材7は、一対の支柱21,21に取り付けられたブラケット部材9,9の上部取付片91に対して、取付部72の上面72aを下方から当接させ、ねじ穴91aに螺合する取付けねじ400,400によって、側部固定部材8,8の下端部に下方から取り付けられる。これによって、下部支持部材7の突き当て部71,71は、前側面材51の下端部51c及び後側面材52の下端部52cに対して下方から突き当たり、前側面材51及び後側面材52を支持する。取付けねじ400,400は、下部支持部材7の山型状の取付部72の内側に配置されて露出しないため、門柱1の外部から視認されることはない。
【0027】
次に、この門柱1における面材5の施工方法について、図9図15を参照して説明する。
【0028】
まず、図9に示すように、一対の側部固定部材8,8の上端部に亘って、上部固定部材6を取付けねじ200,200によって取り付ける。取付けねじ200,200は、上部固定部材6の凹部63,63内の上方から側部固定部材8,8のタッピングホール83にそれぞれねじ込まれる。
【0029】
次に、図10に示すように、一対の側部固定部材8,8の下端部に、それぞれブラケット部材9,9を取付けねじ300,300によって取り付ける。取付けねじ300,300は、ブラケット部材9の上部取付片91の2つのねじ貫通穴91b,91bに対して下方から挿入され、側部固定部材8,8のタッピングホール83にそれぞれねじ込まれる。
【0030】
次に、一体化された上部固定部材6、側部固定部材8,8、及びブラケット部材9,9を、郵便受け箱4の下方の一対の支柱21,21の間に挿入する。上部固定部材6は、受け箱本体41の下面41cに当接し、側部固定部材8,8及びブラケット部材9,9は、各支柱21,21の内面21a,21aに当接する。その後、受け箱本体41の内側から、取付けねじ100,100によって上部固定部材6を下面41cに固定する。さらに、ブラケット部材9,9の側部取付片92,92の複数のねじ貫挿穴92aに対して、複数の取付けねじ500を挿入し、各支柱21,21にブラケット部材9,9を固定する。これによって、上部固定部材6、側部固定部材8,8、及びブラケット部材9,9が、郵便受け箱4の下方に取り付けられる。
【0031】
次に、図12に示すように、側部固定部材8,8の支持部82,82に、それぞれ両面テープ84を取り付ける。しかし、両面テープ84は、上部固定部材6に取り付けられる前の側部固定部材8,8に予め設けられてもよい。
【0032】
次に、図13に示すように、上部固定部材6の各溝部61,61に、前側面材51の上端部51b及び後側面材52の上端部52bをそれぞれ下方から上方に向けて挿入する。詳しくは、前側面材51は、門柱1の前面側から上部固定部材6の前方側の溝部61に向けて、下方から斜め上方に向けて挿入する。後側面材52は、門柱1の後面側から上部固定部材6の後方側の溝部61に向けて、下方から斜め上方に向けて挿入する。挿入後、図14に示すように、前側面材51及び後側面材52を側部固定部材8,8の支持部82,82に沿うように当接させ、両面テープ84によって側部固定部材8,8に固定する。
【0033】
次に、図14に示すように、支柱21,21に固定されたブラケット部材9,9に対して、下部支持部材7を下方から取り付ける。詳しくは、下部支持部材7の取付部72をブラケット部材9,9の上部取付片91,91に対して下方から当接させる。その後、取付部72の下方から取付部72を貫通する取付けねじ400,400をブラケット部材9,9のねじ穴91a,91aに螺合させる。これによって、下部支持部材7は、ブラケット部材9,9に取り付けられる。これと同時に、下部支持部材7の突き当て部71,71が、前側面材51の下端部51c及び後側面材52の下端部52cに対して下方から突き当たり、前側面材51及び後側面材52を下方から突き当てて支持する。これによって、図15に示すように、前側面材51及び後側面材52は、平行な一定の間隔を維持して、郵便受け箱4の下方に取り付けられる。
【0034】
次に、本実施形態の門柱1の効果について説明する。
【0035】
本実施形態の門柱1は、一対の支柱21,21と、一対の支柱21,21の間に取り付けられる郵便受け箱4と、一対の支柱21,21の間において、郵便受け箱4の下方に取り付けられる不透明な面材5と、郵便受け箱4の受け箱本体41の下面41cに取り付けられ、面材5の上端部51b,52bを固定する上部固定部材6と、一対の支柱21,21の間に亘って取り付けられ、面材5の下端部51c,52cを固定する下部支持部材7と、を備える。面材5は、前側面材51と、前側面材51に対して間隔をあけて配置される後側面材52と、によって構成される。上部固定部材6は、前側面材51及び後側面材52の上端部51b,52bをそれぞれ挿入することによって固定する一対の溝部61,61を有し、下部支持部材7は、前側面材51及び後側面材52の下端部51c,52cをそれぞれ突き当てることによって固定する一対の突き当て部71,71を有する。これによれば、面材5の前側面材51及び後側面材52を直接ねじ止めする必要がなく、面材5の固定部品の位置決めを行う必要がない。門柱1の外部に露出する部材は、上部固定部材6と下部支持部材7のそれぞれ一部であり、面材5は不透明であるため、面材5の固定部品が視認されにくい。そのため、門柱1の意匠性を向上させることができる。しかも、面材5は、上部固定部材6の溝部61への挿入と、下部支持部材7の突き当てによって取り付けられるため、面材5自体をねじ止めする必要がなく、門柱1の施工性も向上する。
【0036】
本実施形態の上部固定部材6は、一対の溝部61,61の間において、郵便受け箱4の受け箱本体41の内側から取付けねじ100によってねじ止めされる。そのため、取付けねじ100が門柱1の外部から視認されることはないとともに、上部固定部材6を郵便受け箱4に簡単に固定することができる。
【0037】
本実施形態の前側面材51及び後側面材52の間において、一対の支柱21,21に沿って設けられ、前側面材51及び後側面材52のそれぞれの両側端部51e,52eを内面51d,52d側から固定する一対の側部固定部材8,8を備える。前側面材51及び後側面材52のそれぞれの両側端部51e,52eは、一対の側部固定部材8,8に両面テープ84,84によって固定される。そのため、前側面材51及び後側面材52をねじ止めすることなく、側部固定部材8,8に簡単に固定することができる。
【0038】
本実施形態の一対の支柱21,21の間において、郵便受け箱4の上方に取り付けられるパネル部材3を備える。面材5の厚みT1は、パネル部材3の厚みT2に等しい。これによって、郵便受け箱4を挟んで上側のパネル部材3と下側の面材5との厚みが統一される。そのため、郵便受け箱4の下方が薄くて華奢な印象を与えることがなく、門柱1の意匠的外観がさらに向上する。
【符号の説明】
【0039】
1 門柱、 21 支柱、 3 パネル部材、 4 郵便受け箱、 41c 下面、 5 面材、 51 前側面材、 52 後側面材、 51b,52b 上端部、 51c,52c 下端部、 51d,52d 内面、 51e,52e 側端部、 6 上部固定部材、 61 溝部、 7 下部支持部材、 71 突き当て部、 8 側部固定部材、 84 両面テープ
図1
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