(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022101283
(43)【公開日】2022-07-06
(54)【発明の名称】管理システム及び管理方法
(51)【国際特許分類】
G05B 19/418 20060101AFI20220629BHJP
【FI】
G05B19/418 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】22
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020215770
(22)【出願日】2020-12-24
(71)【出願人】
【識別番号】598068714
【氏名又は名称】川崎化工株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】509045346
【氏名又は名称】四国イシダ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100124039
【弁理士】
【氏名又は名称】立花 顕治
(74)【代理人】
【識別番号】100170542
【弁理士】
【氏名又は名称】桝田 剛
(72)【発明者】
【氏名】川崎 功雄
(72)【発明者】
【氏名】伏見 芳輝
【テーマコード(参考)】
3C100
【Fターム(参考)】
3C100AA34
3C100AA38
3C100AA45
3C100AA47
3C100AA57
3C100AA70
3C100BB03
3C100BB05
3C100BB13
3C100BB15
3C100BB21
3C100BB27
3C100CC02
3C100DD05
3C100DD22
3C100DD32
3C100DD33
3C100DD35
3C100EE12
(57)【要約】
【課題】成形機が関与して製造される製品に使用される原料のレシピをトレースし、製品の品質管理をするための技術を提供する。
【解決手段】本発明の一側面に係る管理システムは、管理装置、プリンタ、及び端末装置を備える。管理装置は、対象製品の選択を受け付けるステップ、使用原料の選択及び使用割合の指定を受け付けることで、原料レシピを決定するステップ、原料レシピを含む品質管理情報を符号化することで生成された管理コードを記載した製品ラベルを発行するステップ、並びに発行された製品ラベルの印刷をプリンタに指示するステップを実行するように構成される。端末装置は、製品ラベルに記載された管理コードを読み取るためのスキャナを備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
成形機を使用して製造される各製品の製品情報を格納する製品マスタ及び各原料の原料情報を格納する原料マスタにアクセス可能に構成される管理装置と、
プリンタと、
端末装置と、
を備える、成形機を使用して製造される製品の管理を行うための管理システムであって、
前記管理装置は、
前記製品マスタに前記製品情報が格納された製品の中からの対象製品の選択を受け付けるステップと、
前記原料マスタに前記原料情報が格納された原料の中からの使用原料の選択及び当該使用原料の割合の指定を受け付けることで、前記対象製品の原料レシピを決定するステップと、
前記対象製品が製造された後に、前記対象製品に貼り付ける用途で用いられる製品ラベルであって、前記対象製品の製品情報及び前記原料レシピを含む品質管理情報を符号化することで生成された管理コードを記載した製品ラベルを発行するステップと、
発行された前記製品ラベルの印刷を前記プリンタに指示するステップと、
を実行するように構成され、
前記端末装置は、前記製品ラベルに記載された前記管理コードを読み取るためのスキャナを備える、
管理システム。
【請求項2】
前記管理装置は、前記対象製品の担当者の指定を受け付けるステップを更に実行するように構成され、
前記品質管理情報は、前記担当者の情報を更に含むように構成される、
請求項1に記載の管理システム。
【請求項3】
前記各製品は、半製品及び完成品から選択される、
請求項1又は2に記載の管理システム。
【請求項4】
前記管理コードは、二次元コードにより構成される、
請求項1から3のいずれか1項に記載の管理システム。
【請求項5】
前記管理装置は、各原料の在庫情報を格納する原料在庫トランに更にアクセス可能に構成され、
前記端末装置は、
保管場所に入庫する対象原料の指定を受け付けるステップと、
前記対象原料の入庫先のロケーションの指定を受け付けるステップと、
入庫する前記対象原料の数量の指定を受け付けるステップと、
指定された前記対象原料、前記ロケーション、及び前記数量の情報を含む原料入庫情報を生成するステップと、
前記原料在庫トランにアクセスし、生成された前記原料入庫情報に基づいて前記対象原料の在庫情報を前記原料在庫トランに追加する、又は生成された前記原料入庫情報に基づいて前記対象原料の在庫情報を前記原料在庫トランに追加するように前記管理装置に指示するステップと、
を実行するように構成される、
請求項1から4のいずれか1項に記載の管理システム。
【請求項6】
前記対象原料の指定を受け付けることは、前記対象原料の符号化コードを前記スキャナにより読み取ることで、前記対象原料を特定することにより構成される、
請求項5に記載の管理システム。
【請求項7】
前記端末装置は、
前記対象原料を入庫する際に、前記対象原料に貼り付ける用途で用いられる入庫ラベルであって、前記原料入庫情報のうち少なくとも前記対象原料の情報を符号化することで生成された入庫管理コードを記載した入庫ラベルを発行するステップと、
発行された前記入庫ラベルの印刷を前記プリンタに指示するステップと、
を更に実行するように構成される、
請求項5又は6に記載の管理システム。
【請求項8】
前記端末装置は、前記入庫を担当する担当者の指定を受け付けるステップを更に実行するように構成され、
前記入庫ラベルを発行するステップでは、前記原料入庫情報は、指定された前記入庫の担当者の情報を更に含むように構成される、
請求項5から7のいずれか1項に記載の管理システム。
【請求項9】
前記管理装置は、各原料の入庫履歴を示す原料入庫実績トランに更にアクセス可能に構成され、
前記端末装置は、前記原料入庫実績トランにアクセスし、前記原料入庫情報を前記原料入庫実績トランに追加する、又は前記原料入庫情報を前記原料入庫実績トランに追加するように前記管理装置に指示するステップを更に実行するように構成される、
請求項5から8のいずれか1項に記載の管理システム。
【請求項10】
前記端末装置は、
保管場所の変更により移動する移動対象原料の指定を受け付けるステップと、
前記移動対象原料の移動先のロケーションの指定を受け付けるステップと、
前記移動対象原料の数量の指定を受け付けるステップと、
指定された前記移動対象原料、前記移動対象原料の現在のロケーション、指定された前記移動先のロケーション、及び指定された前記数量の情報を含む原料移動情報を生成するステップと、
前記原料在庫トランにアクセスし、生成された前記原料移動情報に基づいて前記移動対象原料の在庫情報を修正する、又は生成された前記原料移動情報に基づいて前記移動対象原料の在庫情報を修正するように前記管理装置に指示するステップと、
を更に実行するように構成される、
請求項5から9のいずれか1項に記載の管理システム。
【請求項11】
前記管理装置は、各原料の移動履歴を示す原料移動実績トランに更にアクセス可能に構成され、
前記端末装置は、前記原料移動実績トランにアクセスし、前記原料移動情報を前記原料移動実績トランに追加する、又は前記原料移動情報を前記原料移動実績トランに追加するように前記管理装置に指示するステップを更に実行するように構成される、
請求項10に記載の管理システム。
【請求項12】
前記端末装置は、
使用する使用対象原料の指定を受け付けるステップと、
前記使用対象原料の数量の指定を受け付けるステップと、
指定された前記使用対象原料、前記使用対象原料のロケーション、及び指定された前記数量の情報を含む原料使用情報を生成するステップと、
前記原料在庫トランにアクセスし、生成された前記原料使用情報に基づいて前記使用対象原料の在庫情報を修正する、又は生成された前記原料使用情報に基づいて前記使用対象原料の在庫情報を修正するように前記管理装置に指示するステップと、
を更に実行するように構成される、
請求項5から11のいずれか1項に記載の管理システム。
【請求項13】
前記管理装置は、各原料の使用履歴を示す原料使用実績トランに更にアクセス可能に構成され、
前記端末装置は、前記原料使用実績トランにアクセスし、前記原料使用情報を前記原料使用実績トランに追加する、又は前記原料使用情報を前記原料使用実績トランに追加するように前記管理装置に指示するステップを更に実行するように構成される、
請求項12に記載の管理システム。
【請求項14】
前記管理装置は、成形機の稼働履歴を示す成形機稼働履歴トランに更にアクセス可能に構成され、
前記端末装置は、
製造製品の製造に使用した対象成形機の指定を受け付けるステップと、
前記スキャナにより、前記製造製品に対して発行された前記製品ラベルの前記管理コードを読み取ることで、前記対象成形機を使用して製造した前記製造製品を特定するステップと、
前記製造製品の生産数の入力を受け付けるステップと、
指定された前記対象成形機、前記製造製品、及び前記製造製品の前記生産数の情報を含む成形機日報情報を生成するステップと、
前記成形機稼働履歴トランにアクセスし、生成された前記成形機日報情報を前記成形機稼働履歴トランに追加する、又は生成された前記成形機日報情報を前記成形機稼働履歴トランに追加するように前記管理装置に指示するステップと、
を更に実行するように構成される、
請求項1から13のいずれか1項に記載の管理システム。
【請求項15】
前記管理装置は、シュリンク作業の履歴を示すシュリンク作業履歴トランに更にアクセス可能に構成され、
前記端末装置は、
シュリンク作業により組み立てられる対象完成品に対して発行された前記製品ラベルの前記管理コードを前記スキャナにより読み取ることで、前記対象完成品を特定するステップと、
前記対象完成品の組み立てに使用された対象半製品に対して発行された前記製品ラベルの前記管理コードを前記スキャナにより読み取ることで、前記対象半製品を特定するステップと、
前記対象完成品の完成数の入力を受け付けるステップと、
前記対象完成品の作業時間の入力を受け付けるステップと、
前記対象完成品のシュリンク作業の作業者数の入力を受け付けるステップと、
前記対象完成品、前記対象半製品、前記完成数、前記作業時間、及び前記作業者数の情報を含むシュリンク作業日報情報を生成するステップと、
前記シュリンク作業履歴トランにアクセスし、生成された前記シュリンク作業日報情報を前記シュリンク作業履歴トランに追加する、又は生成された前記シュリンク作業日報情報を前記シュリンク作業履歴トランに追加するように前記管理装置に指示するステップと、
を更に実行するように構成される、
請求項1から14のいずれか1項に記載の管理システム。
【請求項16】
前記管理装置は、各製品の在庫情報を格納する製品在庫トランに更にアクセス可能に構成され、
前記端末装置は、
保管場所に入庫する入庫製品に対して発行された前記製品ラベルの前記管理コードを前記スキャナにより読み取ることで、前記入庫製品を特定するステップと、
前記入庫製品の入庫先のロケーションの指定を受け付けるステップと、
入庫する前記入庫製品の数量の指定を受け付けるステップと、
前記入庫製品、前記ロケーション、及び前記数量の情報を含む製品入庫情報を生成するステップと、
前記製品在庫トランにアクセスし、生成された前記製品入庫情報に基づいて前記入庫製品の在庫情報を前記製品在庫トランに追加する、又は生成された前記製品入庫情報に基づいて前記入庫製品の在庫情報を前記製品在庫トランに追加するように前記管理装置に指示するステップと、
を実行するように構成される、
請求項1から15のいずれか1項に記載の管理システム。
【請求項17】
前記管理装置は、各製品の入庫履歴を示す製品入庫実績トランに更にアクセス可能に構成され、
前記端末装置は、前記製品入庫実績トランにアクセスし、前記製品入庫情報を前記製品入庫実績トランに追加する、又は前記製品入庫情報を前記製品入庫実績トランに追加するように前記管理装置に指示するステップを更に実行するように構成される、
請求項16に記載の管理システム。
【請求項18】
前記端末装置は、
保管場所の変更により移動する移動対象製品に対して発行された前記製品ラベルの前記管理コードを前記スキャナにより読み取ることで、前記移動対象製品を特定するステップと、
前記移動対象製品の移動先のロケーションの指定を受け付けるステップと、
前記移動対象製品の数量の指定を受け付けるステップと、
指定された前記移動対象製品、前記移動対象製品の現在のロケーション、指定された前記移動先のロケーション、及び指定された前記数量の情報を含む製品移動情報を生成するステップと、
前記製品在庫トランにアクセスし、生成された前記製品移動情報に基づいて前記移動対象製品の在庫情報を修正する、又は生成された前記製品移動情報に基づいて前記移動対象製品の在庫情報を修正するように前記管理装置に指示するステップと、
を更に実行するように構成される、
請求項16又は17に記載の管理システム。
【請求項19】
前記管理装置は、各製品の移動履歴を示す製品移動実績トランに更にアクセス可能に構成され、
前記端末装置は、前記製品移動実績トランにアクセスし、前記製品移動情報を前記製品移動実績トランに追加する、又は前記製品移動情報を前記製品移動実績トランに追加するように前記管理装置に指示するステップを更に実行するように構成される、
請求項18に記載の管理システム。
【請求項20】
前記端末装置は、
保管場所から出庫する出庫対象製品に対して発行された前記製品ラベルの前記管理コードを前記スキャナにより読み取ることで、前記出庫対象製品を特定するステップと、
前記出庫対象製品の数量の指定を受け付けるステップと、
前記出庫対象製品、前記出庫対象製品のロケーション、及び前記出庫対象製品の数量の情報を含む製品出庫情報を生成するステップと、
前記製品在庫トランにアクセスし、生成された前記製品出庫情報に基づいて前記出庫対象製品の在庫情報を修正する、又は生成された前記製品出庫情報に基づいて前記出庫対象製品の在庫情報を修正するように前記管理装置に指示するステップと、
を更に実行するように構成される、
請求項16から19のいずれか1項に記載の管理システム。
【請求項21】
前記管理装置は、各製品の出庫履歴を示す製品出庫実績トランに更にアクセス可能に構成され、
前記端末装置は、前記製品出庫実績トランにアクセスし、前記製品出庫情報を前記製品出庫実績トランに追加する、又は前記製品出庫情報を前記製品出庫実績トランに追加するように前記管理装置に指示するステップを更に実行するように構成される、
請求項20に記載の管理システム。
【請求項22】
成形機を使用して製造される各製品の製品情報を格納する製品マスタ及び各原料の原料情報を格納する原料マスタにアクセス可能に構成されるコンピュータにより成形機を使用して製造される製品の管理を行うための管理方法であって、
前記コンピュータが、
前記製品マスタに前記製品情報が格納された製品の中からの対象製品の選択を受け付けるステップと、
前記原料マスタに前記原料情報が格納された原料の中からの使用原料の選択及び当該使用原料の割合の指定を受け付けることで、前記対象製品の原料レシピを決定するステップと、
前記対象製品が製造された後に、前記対象製品に貼り付ける用途で用いられる製品ラベルであって、前記対象製品の製品情報及び前記原料レシピを含む品質管理情報を符号化することで生成された管理コードを記載した製品ラベルを発行するステップと、
発行された前記製品ラベルの印刷をプリンタに指示するステップと、
を実行する、
管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、成形機を使用して製造される製品の管理システム及び管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、成形機等の生産設備により製造される製品及び使用される原料を管理するための管理システムの開発が進められている。例えば、特許文献1には、原料の移動を把握するための管理システムが提案されている。具体的に、特許文献1で提案される管理システムは、原料に付された原料ラベルから取得された原料情報及び原料ロット番号を受信して、原料情報及び原料ロット番号を製造計画に関連付けて製造データベースに格納する。また、管理システムは、少なくとも原料データベースに格納された原料の存在状態情報に基づいて、保管タンクから取り出された原料の原料ロット番号を特定し、原料情報及び特定された原料ロット番号を製造データベースに格納する。この管理システムによれば、原料ロット番号から製造ロット番号を求め、又は製造ロット番号から原料ロット番号を求めて、トレースを行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本件発明者らは、従来の管理システムには次のような問題点があることを見出した。すなわち、成形機を使用して製品を製造する場合、例えば、環境に対応して生産性を高める等の理由により、同一の製品を製造するために同一の原料を使用するが、その原料の割合を変更することがある。従来の管理システムでは、この原料のレシピの変更をトレースすることができず、このレシピの変更まで対応して品質管理をするのが困難であった。
【0005】
本発明は、一側面では、このような事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、成形機が関与して製造される製品に使用される原料のレシピをトレースし、製品の品質管理をするための技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述した課題を解決するために、以下の構成を採用する。
【0007】
すなわち、本発明の一側面に係る管理システムは、成形機を使用して製造される各製品の製品情報を格納する製品マスタ及び各原料の原料情報を格納する原料マスタにアクセス可能に構成される管理装置と、プリンタと、端末装置と、を備える、成形機を使用して製造される製品の管理を行うための管理システムである。前記管理装置は、前記製品マスタに前記製品情報が格納された製品の中からの対象製品の選択を受け付けるステップと、前記原料マスタに前記原料情報が格納された原料の中からの使用原料の選択及び当該使用原料の割合の指定を受け付けることで、前記対象製品の原料レシピを決定するステップと、前記対象製品が製造された後に、前記対象製品に貼り付ける用途で用いられる製品ラベルであって、前記対象製品の製品情報及び前記原料レシピを含む品質管理情報を符号化することで生成された管理コードを記載した製品ラベルを発行するステップと、発行された前記製品ラベルの印刷を前記プリンタに指示するステップと、を実行するように構成される。前記端末装置は、前記製品ラベルに記載された前記管理コードを読み取るためのスキャナを備える。
【0008】
当該構成に係る管理システムでは、管理装置及びプリンタにより、対象製品に貼り付ける用途で用いられる製品ラベルを発行する。この製品ラベルには、対象製品の製品情報及び原料レシピを含む品質管理情報を符号することで生成された管理コードが記載される。端末装置は、この管理コードを読み取るためのスキャナを備えている。したがって、当該構成に係る管理システムによれば、成形機が関与して製造された対象製品に製品ラベルを貼り付けた後の任意のタイミングで、対象製品に貼り付けられた製品ラベルの管理コードを端末装置により読み取ることにより、製品情報及び原料レシピをトレースすることができ、これにより、製品の品質管理をすることができる。
【0009】
上記一側面に係る管理システムにおいて、前記管理装置は、前記対象製品の担当者の指定を受け付けるステップを更に実行するように構成されてよく、前記品質管理情報は、前記担当者の情報を更に含むように構成されてよい。当該構成によれば、対象製品の担当者を更にトレースすることができ、これにより、製品の品質管理を更に適切に実施することができる。
【0010】
上記一側面に係る管理システムにおいて、前記各製品は、半製品及び完成品から選択されてよい。当該構成によれば、半製品及び完成品の品質管理をすることができる。
【0011】
上記一側面に係る管理システムにおいて、前記管理コードは、二次元コードにより構成されてよい。当該構成によれば、製品情報及び原料レシピをトレースするための管理コードを簡易に生成可能である。
【0012】
上記一側面に係る管理システムにおいて、前記管理装置は、各原料の在庫情報を格納する原料在庫トランに更にアクセス可能に構成されてよい。そして、前記端末装置は、保管場所に入庫する対象原料の指定を受け付けるステップと、前記対象原料の入庫先のロケーションの指定を受け付けるステップと、入庫する前記対象原料の数量の指定を受け付けるステップと、指定された前記対象原料、前記ロケーション、及び前記数量の情報を含む原料入庫情報を生成するステップと、前記原料在庫トランにアクセスし、生成された前記原料入庫情報に基づいて前記対象原料の在庫情報を前記原料在庫トランに追加する、又は生成された前記原料入庫情報に基づいて前記対象原料の在庫情報を前記原料在庫トランに追加するように前記管理装置に指示するステップと、を実行するように構成されてよい。当該構成によれば、保管場所に入庫される原料の在庫情報を管理することができる。
【0013】
上記一側面に係る管理システムにおいて、前記対象原料の指定を受け付けることは、前記対象原料の符号化コードを前記スキャナにより読み取ることで、前記対象原料を特定することにより構成されてよい。当該構成によれば、入庫する対象原料を指定する作業を簡略化することができる。
【0014】
上記一側面に係る管理システムにおいて、前記端末装置は、前記対象原料を入庫する際に、前記対象原料に貼り付ける用途で用いられる入庫ラベルであって、前記原料入庫情報のうち少なくとも前記対象原料の情報を符号化することで生成された入庫管理コードを記載した入庫ラベルを発行するステップと、発行された前記入庫ラベルの印刷を前記プリンタに指示するステップと、を更に実行するように構成されてよい。当該構成によれば、発行された入庫ラベルに記載された入庫管理コードにより、入庫された後の対象原料の特定(識別)を容易化することができる。
【0015】
上記一側面に係る管理システムにおいて、前記端末装置は、前記入庫を担当する担当者の指定を受け付けるステップを更に実行するように構成されてよく、前記入庫ラベルを発行するステップでは、前記原料入庫情報は、指定された前記入庫の担当者の情報を更に含むように構成されてよい。当該構成によれば、対象原料が入庫された後に、対象原料を入庫する業務を行った担当者をトレースすることができるようになる。
【0016】
上記一側面に係る管理システムにおいて、前記管理装置は、各原料の入庫履歴を示す原料入庫実績トランに更にアクセス可能に構成されてよく、前記端末装置は、前記原料入庫実績トランにアクセスし、前記原料入庫情報を前記原料入庫実績トランに追加する、又は前記原料入庫情報を前記原料入庫実績トランに追加するように前記管理装置に指示するステップを更に実行するように構成されてよい。当該構成によれば、原料の入庫実績をトレースすることができるようになる。
【0017】
上記一側面に係る管理システムにおいて、前記端末装置は、保管場所の変更により移動する移動対象原料の指定を受け付けるステップと、前記移動対象原料の移動先のロケーションの指定を受け付けるステップと、前記移動対象原料の数量の指定を受け付けるステップと、指定された前記移動対象原料、前記移動対象原料の現在のロケーション、指定された前記移動先のロケーション、及び指定された前記数量の情報を含む原料移動情報を生成するステップと、前記原料在庫トランにアクセスし、生成された前記原料移動情報に基づいて前記移動対象原料の在庫情報を修正する、又は生成された前記原料移動情報に基づいて前記移動対象原料の在庫情報を修正するように前記管理装置に指示するステップと、を更に実行するように構成されてよい。当該構成によれば、保管場所の変更に応じて原料の在庫情報を修正することができる。
【0018】
上記一側面に係る管理システムにおいて、前記管理装置は、各原料の移動履歴を示す原料移動実績トランに更にアクセス可能に構成されてよく、前記端末装置は、前記原料移動実績トランにアクセスし、前記原料移動情報を前記原料移動実績トランに追加する、又は前記原料移動情報を前記原料移動実績トランに追加するように前記管理装置に指示するステップを更に実行するように構成されてよい。当該構成によれば、原料の移動実績をトレースすることができるようになる。
【0019】
上記一側面に係る管理システムにおいて、前記端末装置は、使用する使用対象原料の指定を受け付けるステップと、前記使用対象原料の数量の指定を受け付けるステップと、指定された前記使用対象原料、前記使用対象原料のロケーション、及び指定された前記数量の情報を含む原料使用情報を生成するステップと、前記原料在庫トランにアクセスし、生成された前記原料使用情報に基づいて前記使用対象原料の在庫情報を修正する、又は生成された前記原料使用情報に基づいて前記使用対象原料の在庫情報を修正するように前記管理装置に指示するステップと、を更に実行するように構成されてよい。当該構成によれば、対象原料の使用(出庫)に応じて当該対象原料の在庫情報を修正することができる。
【0020】
上記一側面に係る管理システムにおいて、前記管理装置は、各原料の使用履歴を示す原料使用実績トランに更にアクセス可能に構成されてよく、前記端末装置は、前記原料使用実績トランにアクセスし、前記原料使用情報を前記原料使用実績トランに追加する、又は前記原料使用情報を前記原料使用実績トランに追加するように前記管理装置に指示するステップを更に実行するように構成されてよい。当該構成によれば、原料の使用実績をトレースすることができる。
【0021】
上記一側面に係る管理システムにおいて、前記管理装置は、成形機の稼働履歴を示す成形機稼働履歴トランに更にアクセス可能に構成されてよく、前記端末装置は、製造製品の製造に使用した対象成形機の指定を受け付けるステップと、前記スキャナにより、前記製造製品に対して発行された前記製品ラベルの前記管理コードを読み取ることで、前記対象成形機を使用して製造した前記製造製品を特定するステップと、前記製造製品の生産数の入力を受け付けるステップと、指定された前記対象成形機、前記製造製品、及び前記製造製品の前記生産数の情報を含む成形機日報情報を生成するステップと、前記成形機稼働履歴トランにアクセスし、生成された前記成形機日報情報を前記成形機稼働履歴トランに追加する、又は生成された前記成形機日報情報を前記成形機稼働履歴トランに追加するように前記管理装置に指示するステップと、を更に実行するように構成されてよい。当該構成によれば、成形機の日報を生成することができ、生成された日報を成形機稼働履歴トランに蓄積することで、稼働履歴を管理することができる。
【0022】
上記一側面に係る管理システムにおいて、前記製品情報は、1ショット当たりの取り数を示す情報を含んでよく、前記製造製品の生産数の入力を受け付けることは、前記対象成形機を使用して製造した前記製造製品のショット数の入力を受け付けること、前記製造製品の製品情報を参照して、前記製造製品の取り数を特定すること、及び入力された前記ショット数と特定された前記取り数との積を計算することで、前記生産数を算出すること、により構成されてよい。当該構成によれば、製造製品の生産数を入力する作業を簡略化することができる。
【0023】
上記一側面に係る管理システムにおいて、前記端末装置は、前記対象成形機の停止時間の入力を受け付けるステップと、前記対象成形機の停止理由の入力を受け付けるステップと、を更に実行するように構成されてよく、前記成形機日報情報を生成するステップでは、前記成形機日報情報は、入力された前記停止時間及び前記停止理由の情報を更に含むように生成されてよい。当該構成によれば、成形機の停止時間及び停止理由をトレースすることができる。
【0024】
上記一側面に係る管理システムにおいて、前記管理装置は、シュリンク作業の履歴を示すシュリンク作業履歴トランに更にアクセス可能に構成されてよく、前記端末装置は、シュリンク作業により組み立てられる対象完成品に対して発行された前記製品ラベルの前記管理コードを前記スキャナにより読み取ることで、前記対象完成品を特定するステップと、前記対象完成品の組み立てに使用された対象半製品に対して発行された前記製品ラベルの前記管理コードを前記スキャナにより読み取ることで、前記対象半製品を特定するステップと、前記対象完成品の完成数の入力を受け付けるステップと、前記対象完成品の作業時間の入力を受け付けるステップと、前記対象完成品のシュリンク作業の作業者数の入力を受け付けるステップと、前記対象完成品、前記対象半製品、前記完成数、前記作業時間、及び前記作業者数の情報を含むシュリンク作業日報情報を生成するステップと、前記シュリンク作業履歴トランにアクセスし、生成された前記シュリンク作業日報情報を前記シュリンク作業履歴トランに追加する、又は生成された前記シュリンク作業日報情報を前記シュリンク作業履歴トランに追加するように前記管理装置に指示するステップと、を更に実行するように構成されてよい。当該構成によれば、シュリンク作業の日報を生成することができ、生成された日報をシュリンク作業履歴トランに蓄積することで、作業履歴を管理することができる。
【0025】
上記一側面に係る管理システムにおいて、前記端末装置は、シュリンク作業で発生した前記対象完成品の不良数の入力を受け付けるステップと、不良内容の入力を受け付けるステップと、を更に実行するように構成され、前記シュリンク作業日報情報を生成するステップでは、前記シュリンク作業日報情報は、入力された不良数及び不良内容の情報を更に含むように生成されてよい。当該構成によれば、シュリンク作業で発生した不良の数及びその原因をトレースすることができる。
【0026】
上記一側面に係る管理システムにおいて、前記管理装置は、各製品の在庫情報を格納する製品在庫トランに更にアクセス可能に構成されてよく、前記端末装置は、保管場所に入庫する入庫製品に対して発行された前記製品ラベルの前記管理コードを前記スキャナにより読み取ることで、前記入庫製品を特定するステップと、前記入庫製品の入庫先のロケーションの指定を受け付けるステップと、入庫する前記入庫製品の数量の指定を受け付けるステップと、前記入庫製品、前記ロケーション、及び前記数量の情報を含む製品入庫情報を生成するステップと、前記製品在庫トランにアクセスし、生成された前記製品入庫情報に基づいて前記入庫製品の在庫情報を前記製品在庫トランに追加する、又は生成された前記製品入庫情報に基づいて前記入庫製品の在庫情報を前記製品在庫トランに追加するように前記管理装置に指示するステップと、を実行するように構成されてよい。当該構成によれば、成形機を使用して生産され、保管場所に入庫される製品の在庫情報を管理することができる。
【0027】
上記一側面に係る管理システムにおいて、前記管理装置は、各製品の入庫履歴を示す製品入庫実績トランに更にアクセス可能に構成されてよく、前記端末装置は、前記製品入庫実績トランにアクセスし、前記製品入庫情報を前記製品入庫実績トランに追加する、又は前記製品入庫情報を前記製品入庫実績トランに追加するように前記管理装置に指示するステップを更に実行するように構成されてよい。当該構成によれば、製品の入庫実績をトレースすることができるようになる。
【0028】
上記一側面に係る管理システムにおいて、前記端末装置は、保管場所の変更により移動する移動対象製品に対して発行された前記製品ラベルの前記管理コードを前記スキャナにより読み取ることで、前記移動対象製品を特定するステップと、前記移動対象製品の移動先のロケーションの指定を受け付けるステップと、前記移動対象製品の数量の指定を受け付けるステップと、指定された前記移動対象製品、前記移動対象製品の現在(移動元)のロケーション、指定された前記移動先のロケーション、及び指定された前記数量の情報を含む製品移動情報を生成するステップと、前記製品在庫トランにアクセスし、生成された前記製品移動情報に基づいて前記移動対象製品の在庫情報を修正する、又は生成された前記製品移動情報に基づいて前記移動対象製品の在庫情報を修正するように前記管理装置に指示するステップと、を更に実行するように構成されてよい。当該構成によれば、保管場所の変更に応じて製品の在庫情報を修正することができる。
【0029】
上記一側面に係る管理システムにおいて、前記管理装置は、各製品の移動履歴を示す製品移動実績トランに更にアクセス可能に構成されてよく、前記端末装置は、前記製品移動実績トランにアクセスし、前記製品移動情報を前記製品移動実績トランに追加する、又は前記製品移動情報を前記製品移動実績トランに追加するように前記管理装置に指示するステップを更に実行するように構成されてよい。当該構成によれば、製品の移動実績をトレースすることができるようになる。
【0030】
上記一側面に係る管理システムにおいて、前記端末装置は、保管場所から出庫する出庫対象製品に対して発行された前記製品ラベルの前記管理コードを前記スキャナにより読み取ることで、前記出庫対象製品を特定するステップと、前記出庫対象製品の数量の指定を受け付けるステップと、前記出庫対象製品、前記出庫対象製品のロケーション、及び前記出庫対象製品の数量の情報を含む製品出庫情報を生成するステップと、前記製品在庫トランにアクセスし、生成された前記製品出庫情報に基づいて前記出庫対象製品の在庫情報を修正する、又は生成された前記製品出庫情報に基づいて前記出庫対象製品の在庫情報を修正するように前記管理装置に指示するステップと、を更に実行するように構成されてよい。当該構成によれば、成形機を使用して生産された対象製品の出庫に応じて当該対象製品の在庫情報を修正することができる。
【0031】
上記一側面に係る管理システムにおいて、前記管理装置は、各製品の出庫履歴を示す製品出庫実績トランに更にアクセス可能に構成されてよく、前記端末装置は、前記製品出庫実績トランにアクセスし、前記製品出庫情報を前記製品出庫実績トランに追加する、又は前記製品出庫情報を前記製品出庫実績トランに追加するように前記管理装置に指示するステップを更に実行するように構成されてよい。当該構成によれば、製品の出庫実績をトレースすることができる。
【0032】
上記各形態に係る管理システムの別の態様として、本発明の一側面は、以上の各構成要素の全部又はその一部を実現する情報処理方法であってもよいし、プログラムであってもよいし、このようなプログラムを記憶した、コンピュータその他装置、機械等が読み取り可能な記憶媒体であってもよい。ここで、コンピュータ等が読み取り可能な記憶媒体とは、プログラム等の情報を、電気的、磁気的、光学的、機械的、又は、化学的作用によって蓄積する媒体である。
【発明の効果】
【0033】
本発明によれば、成形機が関与して製造される製品に使用される原料のレシピをトレースし、製品の品質管理をするための技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【
図1】
図1は、本発明が適用される場面の一例を模式的に例示する。
【
図2A】
図2Aは、実施の形態に係る管理装置のハードウェア構成の一例を模式的に例示する。
【
図2B】
図2Bは、実施の形態に係る管理装置の記憶部に格納される各種データの一例を模式的に例示する。
【
図3】
図3は、実施の形態に係る端末装置のハードウェア構成の一例を模式的に例示する。
【
図4】
図4は、実施の形態に係る管理装置のソフトウェア構成の一例を模式的に例示する。
【
図5】
図5は、実施の形態に係る製品ラベルの一例を模式的に例示する。
【
図6】
図6は、実施の形態に係る端末装置のソフトウェア構成の一例を模式的に例示する。
【
図7A】
図7Aは、実施の形態に係るグループマスタの構成の一例を模式的に例示する。
【
図7B】
図7Bは、実施の形態に係る製品マスタの構成の一例を模式的に例示する。
【
図7C】
図7Cは、実施の形態に係る担当者マスタの構成の一例を模式的に例示する。
【
図7D】
図7Dは、実施の形態に係るメーカマスタの構成の一例を模式的に例示する。
【
図7E】
図7Eは、実施の形態に係る原料マスタの構成の一例を模式的に例示する。
【
図7F】
図7Fは、実施の形態に係る成形機マスタの構成の一例を模式的に例示する。
【
図7G】
図7Gは、実施の形態に係る成形機停止理由マスタの構成の一例を模式的に例示する。
【
図7H】
図7Hは、実施の形態に係るシュリンク不良理由マスタの構成の一例を模式的に例示する。
【
図8A】
図8Aは、実施の形態に係る管理装置による製品ラベルの発行に関する情報処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【
図8B】
図8Bは、実施の形態に係る端末装置による原料入庫に関する情報処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【
図8C】
図8Cは、実施の形態に係る端末装置による原料移動に関する情報処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【
図8D】
図8Dは、実施の形態に係る端末装置による原料使用に関する情報処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【
図8E】
図8Eは、実施の形態に係る端末装置による成形機の日報生成に関する情報処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【
図8F】
図8Fは、実施の形態に係る端末装置によるシュリンク作業の日報生成に関する情報処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【
図8G】
図8Gは、実施の形態に係る端末装置による製品入庫に関する情報処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【
図8H】
図8Hは、実施の形態に係る端末装置による製品移動に関する情報処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【
図8I】
図8Iは、実施の形態に係る端末装置による製品出庫に関する情報処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【
図9A】
図9Aは、実施の形態に係る発行履歴トランの構成の一例を模式的に例示する。
【
図9B】
図9Bは、実施の形態に係る原料入庫実績トランの構成の一例を模式的に例示する。
【
図9C】
図9Cは、実施の形態に係る原料在庫トランの構成の一例を模式的に例示する。
【
図9D】
図9Dは、実施の形態に係る原料移動実績トランの構成の一例を模式的に例示する。
【
図9E】
図9Eは、実施の形態に係る原料使用実績トランの構成の一例を模式的に例示する。
【
図9F】
図9Fは、実施の形態に係る成形機稼働履歴トランの構成の一例を模式的に例示する。
【
図9G】
図9Gは、実施の形態に係るシュリンク作業履歴トランの構成の一例を模式的に例示する。
【
図9H】
図9Hは、実施の形態に係る半製品入庫実績トランの構成の一例を模式的に例示する。
【
図9I】
図9Iは、実施の形態に係る完成品入庫実績トランの構成の一例を模式的に例示する。
【
図9J】
図9Jは、実施の形態に係る半製品在庫トランの構成の一例を模式的に例示する。
【
図9K】
図9Kは、実施の形態に係る完成品在庫トランの構成の一例を模式的に例示する。
【
図9L】
図9Lは、実施の形態に係る半製品移動実績トランの構成の一例を模式的に例示する。
【
図9M】
図9Mは、実施の形態に係る完成品移動実績トランの構成の一例を模式的に例示する。
【
図9N】
図9Nは、実施の形態に係る半製品使用実績トランの構成の一例を模式的に例示する。
【
図9O】
図9Oは、実施の形態に係る完成品出荷実績トランの構成の一例を模式的に例示する。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、本発明の一側面に係る実施の形態(以下、「本実施形態」とも表記する)を、図面に基づいて説明する。ただし、以下で説明する本実施形態は、あらゆる点において本発明の例示に過ぎない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。つまり、本発明の実施にあたって、実施形態に応じた具体的構成が適宜採用されてもよい。なお、本実施形態において登場するデータを自然言語により説明しているが、より具体的には、コンピュータが認識可能な疑似言語、コマンド、パラメータ、マシン語等で指定される。
【0036】
§1 適用例
図1は、本実施形態に係る管理システムの適用場面の一例を模式的に例示する。
図1に示されるとおり、本実施形態に係る管理システムは、管理装置1、端末装置2、及びプリンタ3を備え、成形機を使用して製造される製品の管理を行うために用いられる。
【0037】
具体的に、管理装置1は、成形機を使用して製造される各製品の製品情報を格納する製品マスタ51、及び各原料の原料情報を格納する原料マスタ54にアクセス可能に構成される。まず、管理装置1は、製品マスタ51に製品情報が格納された製品の中から対象製品の選択を受け付ける。また、管理装置1は、原料マスタ54に原料情報が格納された原料の中からの使用原料の選択及び使用原料の割合の指定を受け付けることで、対象製品の原料レシピを決定する。次に、管理装置1は、対象製品が製造された後に、対象製品に貼り付ける用途で用いられる製品ラベル4であって、対象製品の製品情報及び原料レシピを含む品質管理情報を符号化することで生成された管理コード40を記載した製品ラベル4を発行する。そして、管理装置1は、発行された製品ラベル4の印刷をプリンタ3に指示する。プリンタ3により印刷された製品ラベル4は、成形機を使用して対象製品を製造した後の任意のタイミング(例えば、箱詰めのとき)で対象製品に貼り付けられる。端末装置2は、この製品ラベル4に記載された管理コード40を読み取るためのスキャナ27を備える。
【0038】
以上のとおり、本実施形態に係る管理システムでは、管理装置1及びプリンタ3により、対象製品に貼り付けられる製品ラベル4を発行する。この製品ラベル4には、対象製品の製品情報及び原料レシピを含む品質管理情報を符号することで生成された管理コード40が記載される。そのため、成形機が関与して製造された対象製品に製品ラベル4を貼り付けた後の任意のタイミングで、端末装置2のスキャナ27により管理コード40を読み取ることで、製品情報及び原料レシピをトレースすることができ、これにより、製品の品質管理をすることができる。
【0039】
§2 構成例
[ハードウェア構成]
<管理装置>
図2Aは、本実施形態に係る管理装置1のハードウェア構成の一例を模式的に例示する。
図2Aに示されるとおり、本実施形態に係る管理装置1は、制御部11、記憶部12、通信インタフェース13、外部インタフェース14、入力装置15、出力装置16、及びドライブ17が電気的に接続されたコンピュータである。なお、
図2Aでは、通信インタフェース及び外部インタフェースを「通信I/F」及び「外部I/F」と記載している。以降の図でも同様の表記を用いる。
【0040】
制御部11は、ハードウェアプロセッサであるCPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を含み、プログラム及び各種データに基づいて情報処理を実行するように構成される。記憶部12は、メモリの一例であり、例えば、ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ等で構成され、情報処理に利用される各種データを記憶する。
【0041】
図2Bは、本実施形態に係る記憶部12に格納される各種データの一例を模式的に例示する。本実施形態では、記憶部12は、管理プログラム81、グループマスタ50、製品マスタ51、担当者マスタ52、メーカマスタ53、原料マスタ54、成形機マスタ55、成形機停止理由マスタ56、シュリンク不良理由マスタ57、発行履歴トラン600、原料在庫トラン601、原料入庫実績トラン602、原料移動実績トラン603、原料使用実績トラン604、成形機稼働履歴トラン611、シュリンク作業履歴トラン621、半製品在庫トラン631、完成品在庫トラン641、半製品入庫実績トラン632、完成品入庫実績トラン642、半製品移動実績トラン633、完成品移動実績トラン643、半製品使用実績トラン634、及び完成品出荷実績トラン644を格納する。本実施形態では、各マスタ50-57及び各トラン(600-604、611、621、631-634、641-644)は、管理装置1の記憶部12に保持されていることで、管理装置1は、各マスタ50-57及び各トラン(600-604、611、621、631-634、641-644)にアクセス可能に構成されている。なお、「マスタ」は、マスタデータであり、「トラン」は、トランザクションデータである。
【0042】
管理プログラム81は、製品ラベル4の発行に関する後述の情報処理(
図8A)を管理装置1に実行させるためのプログラムである。管理プログラム81は、当該情報処理の一連の命令を含む。各マスタ50-57及び各トラン(600-604、611、621、631-634、641-644)は、成形機が関与して製造される製品及び製品の製造に使用される原料を管理するために使用される。詳細は後述する。
【0043】
通信インタフェース13は、例えば、有線LAN(Local Area Network)モジュール、無線LANモジュール等であり、ネットワークを介した有線又は無線通信を行うためのインタフェースである。外部インタフェース14は、例えば、USB(Universal Serial Bus)ポート、専用ポート等であり、外部装置と接続するためのインタフェースである。外部インタフェース14の種類及び数は任意に選択されてよい。管理装置1は、通信インタフェース13及び外部インタフェース14の少なくともいずれかを利用して、端末装置2及びプリンタ3それぞれとの間でデータ通信を実行してよい。
【0044】
入力装置15は、例えば、マウス、キーボード等の入力を行うための装置である。また、出力装置16は、例えば、ディスプレイ、スピーカ等の出力を行うための装置である。入力装置15及び出力装置16は、例えば、タッチパネルディスプレイ等により一体的に構成されてもよい。ユーザ等のオペレータは、入力装置15及び出力装置16を利用することで、管理装置1を操作することができる。
【0045】
ドライブ17は、例えば、CDドライブ、DVDドライブ等であり、記憶媒体91に記憶されたプログラム等の各種情報を読み込むためのドライブ装置である。記憶媒体91は、コンピュータその他装置、機械等が、記憶されたプログラム等の各種情報を読み取り可能なように、当該プログラム等の情報を、電気的、磁気的、光学的、機械的又は化学的作用によって蓄積する媒体である。上記管理プログラム81、各マスタ50-57及び各トラン(600-604、611、621、631-634、641-644)の少なくともいずれかは、記憶媒体91に記憶されていてもよい。管理装置1は、この記憶媒体91から、上記管理プログラム81、各マスタ50-57及び各トラン(600-604、611、621、631-634、641-644)の少なくともいずれかを取得してもよい。なお、
図2Aでは、記憶媒体91の一例として、CD、DVD等のディスク型の記憶媒体を例示している。しかしながら、記憶媒体91の種類は、ディスク型に限られなくてもよく、ディスク型以外であってもよい。ディスク型以外の記憶媒体として、例えば、フラッシュメモリ等の半導体メモリを挙げることができる。ドライブ17の種類は、記憶媒体91の種類に応じて任意に選択されてよい。
【0046】
なお、管理装置1の具体的なハードウェア構成に関して、実施形態に応じて、適宜、構成要素の省略、置換及び追加が可能である。例えば、制御部11は、複数のハードウェアプロセッサを含んでもよい。ハードウェアプロセッサは、マイクロプロセッサ等で構成されてよい。通信インタフェース13、外部インタフェース14、入力装置15、出力装置16及びドライブ17の少なくともいずれかは省略されてもよい。管理装置1は、複数台のコンピュータで構成されてもよい。この場合、各コンピュータのハードウェア構成は、一致していてもよいし、一致していなくてもよい。また、管理装置1は、提供されるサービス専用に設計された情報処理装置の他、汎用のサーバ装置、汎用のPC(Personal Computer)等であってよい。
【0047】
<端末装置>
図3は、本実施形態に係る端末装置2のハードウェア構成の一例を模式的に例示する。
図3に示されるとおり、本実施形態に係る端末装置2は、制御部21、記憶部22、通信インタフェース23、外部インタフェース24、入力装置25、出力装置26、及びスキャナ27が電気的に接続されたコンピュータである。
【0048】
端末装置2の制御部21-出力装置26はそれぞれ、上記管理装置1の制御部11-出力装置16それぞれと同様に構成されてよい。制御部21は、ハードウェアプロセッサであるCPU、RAM、ROM等を含み、プログラム及びデータに基づいて各種情報処理を実行するように構成される。記憶部22は、例えば、ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ等で構成される。本実施形態では、記憶部22は、管理プログラム82等の各種情報を記憶する。管理プログラム82は、製品及び原料の管理に関する後述の情報処理(
図8B-
図8I)を端末装置2に実行させるためのプログラムである。管理プログラム82は、当該情報処理の一連の命令を含む。
【0049】
管理装置1と同様に、端末装置2は、通信インタフェース23及び外部インタフェース24の少なくともいずれかを利用して、管理装置1及びプリンタ3それぞれとの間でデータ通信を実行してよい。また、作業員等のオペレータは、入力装置25及び出力装置26を利用することで、端末装置2を操作することができる。
【0050】
スキャナ27は、管理コード40等のコードを読み取り可能に構成される。スキャナ27の種類は、特に限定されなくてよく、例えば、読み取り対象のコードの種類等に応じて適宜選択されてよい。スキャナ27には、例えば、カメラ、赤外線センサ等が用いられてよい。端末装置2は、コードを復号化するデコーダを、ソフトウェアとして備えてもよいし、或いはハードウェアとして備えてもよい。なお、
図3の例では、スキャナ27は、端末装置2のバスに直接的に接続されている。しかしながら、端末装置2の構成は、このような例に限定されなくてよい。その他の一例として、スキャナ27は、通信インタフェース23及び外部インタフェース24の少なくとも一方を介して接続されてもよい。
【0051】
なお、端末装置2の具体的なハードウェア構成に関して、実施形態に応じて、適宜、構成要素の省略、置換及び追加が可能である。例えば、制御部21は、複数のハードウェアプロセッサを含んでもよい。ハードウェアプロセッサは、マイクロプロセッサ等で構成されてよい。記憶部22は、制御部21に含まれるRAM及びROMにより構成されてもよい。通信インタフェース23、外部インタフェース24、入力装置25及び出力装置26の少なくともいずれかは省略されてもよい。端末装置2は、記憶媒体に記憶されたプログラム等の各種情報を読み込むためのドライブ装置を備えてもよい。利用される端末装置2の台数は1台に限られなくてよく、管理システムは、複数の端末装置2を備えてもよい。この場合、各端末装置2のハードウェア構成は、一致していてもよいし、一致していなくてもよい。また、端末装置2は、提供されるサービス専用に設計された情報処理装置の他、汎用のPC、タブレットPC、携帯端末(例えば、スマートフォン等)、ハンドターミナル装置等であってもよい。
【0052】
[ソフトウェア構成]
<管理装置>
図4は、本実施形態に係る管理装置1のソフトウェア構成の一例を模式的に例示する。管理装置1の制御部11は、記憶部12に記憶された管理プログラム81をRAMに展開する。そして、制御部11は、RAMに展開された管理プログラム81に含まれる命令をCPUにより実行する。これにより、
図4に示されるとおり、本実施形態に係る管理装置1は、選択受付部111、レシピ決定部112、ラベル発行部113、及び印刷指示部114を備えるコンピュータとして動作する。
【0053】
選択受付部111は、製品マスタ51に製品情報が格納された製品の中から対象製品の選択を受け付けるように構成される。レシピ決定部112は、原料マスタ54に原料情報が格納された原料の中からの使用原料の選択及び使用原料の割合の指定を受け付けることで、対象製品の原料レシピを決定するように構成される。ラベル発行部113は、対象製品が製造された後に、対象製品に貼り付ける用途で用いられる製品ラベル4であって、対象製品の製品情報及び原料レシピを含む品質管理情報を符号化することで生成された管理コード40を記載した製品ラベル4を発行するように構成される。印刷指示部114は、発行された製品ラベル4の印刷をプリンタ3に指示するように構成される。
【0054】
図5は、本実施形態に係る製品ラベル4の一例を模式的に例示する。本実施形態に係る製品ラベル4は、品名、品番、数量、色調、日付、勤務番号、ラベル番号、検査印、企業名、ロット番号、及び管理コード40を記入する複数の欄を有する。管理コード40の欄には、プリンタ3により、管理装置1により生成された管理コード40が記入される。管理コード40以外の情報は、製品情報等から取得して、プリンタ3により記入されてもよいし、或いは手作業で記入されてもよい。ラベル番号は、発行順に適宜振られてよい。製品ラベル4を作成するために、複数のフォーマットが適宜与えられてよい。この場合、与えられた複数のフォーマットから一つのフォーマットを選択することで、製品ラベル4の定型部分の構成が決定されてよい。なお、製品ラベル4の構成は、このような例に限定されなくてよく、実施の形態に応じて適宜決定されてよい。
【0055】
<端末装置>
図6は、本実施形態に係る端末装置2のソフトウェア構成の一例を模式的に例示する。端末装置2の制御部21は、記憶部22に記憶された管理プログラム82をRAMに展開し、管理プログラム82に含まれる命令をCPUにより実行する。これにより、
図6に示されるとおり、本実施形態に係る端末装置2は、原料処理部211、成形日報処理部212、シュリンク日報処理部213、及び製品処理部214を備えるコンピュータとして動作する。
【0056】
原料処理部211は、使用する原料の在庫情報の管理に関する情報処理を実行するように構成される。本実施形態では、原料の在庫情報が変更されるタイミングは、原料の入庫、移動及び使用する各タイミングであり、原料処理部211は、それぞれに応じて原料の在庫情報を更新するように構成される。原料処理部211は、原料の入庫の際に、原料に貼り付ける用途で用いられる入庫ラベル7であって、入庫管理コード70を記載した入庫ラベル7を発行するステップ、及び発行された入庫ラベル7の印刷をプリンタ3に指示するステップを実行するように構成されてよい。なお、各ラベル(4、7)の印刷には、同一のプリンタ3を用いてもよいし、或いは異なるプリンタ3を用いてもよい。各ラベル(4、7)の印刷に異なるプリンタ3を用いる場合、製品ラベル4の印刷に使用するプリンタ3は、管理装置1の近傍、製品ラベル4の貼り付け作業を行う場所等に配置されてよく、入庫ラベル7の印刷に使用するプリンタ3は、原料を入庫する保管場所に配置されてよい。各プリンタ3は、管理装置1及び端末装置2それぞれに適宜接続されてよい。
【0057】
成形日報処理部212は、成形機を使用して行った作業の報告(成形機日報)情報の生成に関する情報処理を実行するように構成される。成形機日報情報には、成形機を使用して行った作業に関する任意の情報が含まれてよい。シュリンク日報処理部213は、シュリンク作業の報告(シュリンク作業日報)情報の生成に関する情報処理を実行するように構成される。シュリンク作業日報情報には、シュリンク作業に関する任意の情報が含まれてよい。なお、シュリンク作業は、1つ以上の半製品から完成品を組み立てる作業のことである。
【0058】
製品処理部214は、成形機を使用して製造される製品の在庫情報の管理に関する情報処理を実行するように構成される。本実施形態では、製品の在庫情報が変更されるタイミングは、製品の入庫、移動及び出庫する各タイミングであり、製品処理部214は、それぞれに応じて製品の在庫情報を更新するように構成される。なお、成形機を使用して製品を製造することは、成形機により直接的に製品を製造する形態、及び成形機により部品(例えば、半製品)を製造し、その部品を用いて間接的に製品を製造する形態の両方を含んでよい。
【0059】
<マスタデータ>
図7Aは、本実施形態に係るグループマスタ50の構成の一例を模式的に例示する。グループマスタ50は、成形機を使用して製造される製品を区別するためのグループに関する情報を格納する。
図7Aの例では、グループマスタ50の各レコードは、識別子、グループコード、及びグループ名の各値を格納するためのフィールドを有する。識別子は、グループを識別するために用いられる。グループコードは、製品の特性を識別するためにグループ毎に割り振られる番号である。グループ名は、グループの名称を示す。グループマスタ50は、製品マスタ51に製品情報を登録する際に登録製品のグループを指定するための情報を管理するのに使用されてよい。なお、グループマスタ50の各レコードに含まれるフィールドは、このような例に限定されなくてよく、実施の形態に応じて、フィールドの省略、置換及び追加が適宜行われてもよい。使用しない場合、グループマスタ50は省略されてよい。
【0060】
図7Bは、本実施形態に係る製品マスタ51の構成の一例を模式的に例示する。製品マスタ51は、成形機を使用して製造される各製品の製品情報を格納する。
図7Bの例では、製品マスタ51の各レコードは、各製品の製品情報として、製品区分コード、グループコード、製品コード、製品名、品番、色調、製品ロット番号、ラベル色、製品単価、取り数、入数、発注数、納入数及びラベル番号の各値を格納するためのフィールドを有する。製品区分コードは、製品区分毎に割り振られる番号であり、製品区分は、完成品と半製品とを区別するために使用される。グループコードの値はグループマスタ50に由来してよい。製品コードは、製品毎に割り振られる番号であり、製品を特定するために使用される。製品名は、製品の名称を示す。品番は、製品を識別するために使用される。色調は、製品の色彩を示す。製品ロット番号は、製品の製造時に割り当てられ、製品を特定するために使用される。ラベル色は、製品に貼り付ける製品ラベル4の色彩を示す。製品単価は、製品1つ当たりの販売価格を示す。取り数は、成形機の1回の成形(1ショット)で製造される製品の個数を示す。入数は、1発注(梱包)あたりとしてまとめる製品の個数を示す。ラベル番号は、ラベル発行時の最終の発行番号(すなわち、現在発行した製品ラベルの数)を示す。製品マスタ51の各レコードは、1つの製品に対応する。各製品は、半製品及び完成品から選択されてよい。半製品は、例えば、完成品を製造するための部品等の、製造工程の途中にある製品のことである。完成品は、製造工程を完了した最終製品のことである。なお、製品マスタ51の各レコードに含まれるフィールドは、このような例に限定されなくてよく、実施の形態に応じて、フィールドの省略、置換及び追加が適宜行われてもよい。
【0061】
図7Cは、本実施形態に係る担当者マスタ52の構成の一例を模式的に例示する。担当者マスタ52は、各作業に関わる担当者に関する情報を格納する。
図7Cの例では、担当者マスタ52の各レコードは、担当者コード、及び担当者名の各値を格納するためのフィールドを有する。担当者コードは、担当者毎に割り振られる番号であり、担当者を識別したり、指定したりするために用いられる。担当者名は、担当者の氏名を示す。担当者マスタ52は、製品ラベル4の発行、原料の入庫等の各作業の情報を入力する際に担当者を指定するための情報を管理するのに使用されてよい。なお、担当者マスタ52の各レコードに含まれるフィールドは、このような例に限定されなくてよく、実施の形態に応じて、フィールドの省略、置換及び追加が適宜行われてもよい。使用しない場合、担当者マスタ52は省略されてよい。
【0062】
図7Dは、本実施形態に係るメーカマスタ53の構成の一例を模式的に例示する。メーカマスタ53は、原料のメーカに関する情報を格納する。
図7Dの例では、メーカマスタ53の各レコードは、メーカコード、メーカ名、及び住所の各値を格納するためのフィールドを有する。メーカコードは、メーカ毎に割り振られる番号であり、メーカを識別したり、指定したりするために用いられる。メーカ名は、メーカの名称を示す。住所は、メーカの所在地を示す。メーカマスタ53は、原料マスタ54に原料情報を登録する際にメーカを指定するための情報を管理するのに使用されてよい。なお、メーカマスタ53の各レコードに含まれるフィールドは、このような例に限定されなくてよく、実施の形態に応じて、フィールドの省略、置換及び追加が適宜行われてもよい。使用しない場合、メーカマスタ53は省略されてよい。
【0063】
図7Eは、本実施形態に係る原料マスタ54の構成の一例を模式的に例示する。原料マスタ54は、製品の製造に使用される各原料の原料情報を格納する。
図7Eの例では、原料マスタ54の各レコードは、各原料の原料情報として、原料区分コード、原料コード、原料名、メーカコード、メーカ名、発注ポイント、及び入数の各値を格納するためのフィールドを有する。原料区分コードは、原料区分毎に割り振られる番号であり、例えば、1:通常/2:顔料/3:粉砕/4:副資材を区別するために使用されてよい。原料区分は、原料の種類を表す。原料コードは、原料毎に割り振られる番号であり、原料を特定するために使用される。原料名は、原料の名称を示す。メーカコード及びメーカ名の各値はメーカマスタ53に由来してよい。発注ポイントは、発注の要否を確認するために原料毎に設定される閾値を示す。在庫の数量が発注ポイント以下になると、原料の在庫を確認する画面において、当該レコードの表示が変更され(例えば、色を変える)、発注を促す通知が出力されるようにしてもよい。入数は、1発注(梱包)あたりに含まれる原料の数を示す。原料マスタ54の各レコードは、1つの原料に対応する。なお、原料マスタ54の各レコードに含まれるフィールドは、このような例に限定されなくてよく、実施の形態に応じて、フィールドの省略、置換及び追加が適宜行われてもよい。
【0064】
図7Fは、本実施形態に係る成形機マスタ55の構成の一例を模式的に例示する。成形機マスタ55は、成形機に関する情報を格納する。
図7Fの例では、成形機マスタ55の各レコードは、成形機コード及び成形機名の各値を格納するためのフィールドを有する。成形機コードは、成形機毎に割り振られる番号であり、成形機を特定するために使用される。成形機名は、成形機の名称を示す。成形機マスタ55は、成形機日報を生成する際に対象の成形機を指定するための情報を管理するのに使用されてよい。なお、成形機マスタ55の各レコードに含まれるフィールドは、このような例に限定されなくてよく、実施の形態に応じて、フィールドの省略、置換及び追加が適宜行われてもよい。使用しない場合、成形機マスタ55は省略されてよい。
【0065】
図7Gは、本実施形態に係る成形機停止理由マスタ56の構成の一例を模式的に例示する。成形機停止理由マスタ56は、成形機の停止理由に関する情報を格納する。
図7Gの例では、成形機停止理由マスタ56の各レコードは、停止理由コード及び停止理由の各値を格納するためのフィールドを有する。停止理由コードは、停止理由毎に割り振られる番号であり、停止内容を特定するために使用される。停止理由は、例えば、テキストデータ等により、成形機の停止する理由を示す。成形機停止理由マスタ56は、成形機日報を生成する際に成形機の停止理由を指定するための情報を管理するのに使用されてよい。なお、成形機停止理由マスタ56の各レコードに含まれるフィールドは、このような例に限定されなくてよく、実施の形態に応じて、フィールドの省略、置換及び追加が適宜行われてもよい。使用しない場合、成形機停止理由マスタ56は省略されてよい。
【0066】
図7Hは、本実施形態に係るシュリンク不良理由マスタ57の構成の一例を模式的に例示する。シュリンク不良理由マスタ57は、シュリンク作業で発生する不良理由に関する情報を格納する。
図7Hの例では、シュリンク不良理由マスタ57の各レコードは、不良理由コード及び不良理由の各値を格納するためのフィールドを有する。不良理由コードは、不良理由毎に割り振られる番号であり、不良理由を特定するために使用される。不良理由は、例えば、テキストデータ等により、シュリンク作業で発生する不良の理由を示す。シュリンク不良理由マスタ57は、シュリンク作業日報を生成する際に対象のシュリンク作業で生じた不良の理由を指定するための情報を管理するのに使用されてよい。なお、シュリンク不良理由マスタ57の各レコードに含まれるフィールドは、このような例に限定されなくてよく、実施の形態に応じて、フィールドの省略、置換及び追加が適宜行われてもよい。使用しない場合、シュリンク不良理由マスタ57は省略されてよい。
【0067】
<その他>
管理装置1及び端末装置2の各ソフトウェアモジュールに関しては後述する動作例で詳細に説明する。なお、本実施形態では、管理装置1及び端末装置2の各ソフトウェアモジュールがいずれも汎用のCPUによって実現される例について説明している。しかしながら、上記ソフトウェアモジュールの一部又は全部が、1又は複数の専用のプロセッサにより実現されてもよい。すなわち、上記各モジュールは、ハードウェアモジュールとして実現されてもよい。また、管理装置1及び端末装置2それぞれのソフトウェア構成に関して、実施形態に応じて、適宜、ソフトウェアモジュールの省略、置換及び追加が行われてもよい。
【0068】
§3 動作例
(1)製品ラベルの発行
図8Aは、本実施形態に係る管理装置1による製品ラベル4の発行に関する情報処理の手順の一例を示すフローチャートである。ただし、以下の製品ラベル4の発行に関する処理手順は、一例に過ぎず、各ステップは可能な限り変更されてよい。製品ラベル4の発行に関する処理手順について、実施の形態に応じて、適宜、ステップの省略、置換、及び追加が可能である。
【0069】
ステップS101では、制御部11は、製品ラベル4を発行する担当者の指定を受け付ける。担当者は、担当者マスタ52に登録された担当者の中から選択されてよい。担当者の指定には、入力装置15が用いられてよい。担当者の指定が完了すると、制御部11は、次のステップS102に処理を進める。なお、担当者を指定しない場合、ステップS101の処理は省略されてよい。この場合、以降の各情報から担当者の情報は省略されてよい。
【0070】
ステップS102では、制御部11は、選択受付部111として動作し、対象製品の選択を受け付ける。対象製品は、製品ラベル4を発行する対象となる製品である。対象製品は、製品マスタ51に登録された製品の中から選択されてよい。対象製品は、半製品及び完成品から選択されてよい。対象製品の指定には、入力装置15が用いられてよい。対象製品の指定が完了すると、制御部11は、次のステップS102に処理を進める。
【0071】
ステップS103では、制御部11は、レシピ決定部112として動作し、使用原料の選択及び使用原料の割合の指定を受け付けることで、対象製品の原料レシピを決定する。使用原料は、原料マスタ54に登録された原料の中から選択されてよい。原料には、顔料が含まれてよい。使用原料の割合の指定は、粉砕割合の指定を含んでよい。粉砕割合は、使用する原料の全体に占める粉砕原料の割合を示す。使用原料の選択及び使用原料の割合の指定には、入力装置15が用いられてよい。使用原料の割合は、直接的に指定されてもよいし、或いは、使用する量の指定により間接的に指定されてもよい。原料レシピの決定が完了すると、制御部11は、次のステップS104に処理を進める。
【0072】
ステップS104では、制御部11は、製品ラベル4の発行枚数の入力を受け付ける。発行枚数の入力には、入力装置15が用いられてよい。発行枚数は、例えば、その日に成形機を使用して製造する対象製品の数(例えば、梱包数)等の任意の事情に応じて決定されてよい。発行枚数の入力が完了すると、制御部11は、次のステップS105に処理を進める。なお、発行枚数を指定しない場合には、ステップS104の処理は省略されてよい。この場合、発行枚数は、予め定められた数であってよい。
【0073】
ステップS105では、制御部11は、ラベル発行部113として動作し、ステップS104までに得られた情報に基づいて、対象製品の製品情報及び原料レシピを含む品質管理情報を生成する。品質管理情報に含める製品情報の項目は、製品マスタ51に登録された情報から適宜選択されてよい。品質管理情報には、製品情報として、製品区分コード、製品コード、ロット番号、ラベル番号、製品単価、取り数等の対象製品を特定又は管理するための情報が含まれてよい。また、品質管理情報は、ステップS101で指定された担当者の情報を更に含むように構成されてよい。担当者の情報は、担当者マスタ52に登録された担当者コード及び担当者名の少なくともいずれかの情報を含んでよい。また、制御部11は、同一の原料レシピにより製造される同一の製品に対して複数の製品ラベル4を発行する際、各製品ラベル4に対して発行順に個別の番号(ラベル番号)を付与してもよい。この場合、品質管理情報は、このラベル番号の情報を更に含むように構成されてよい。
【0074】
制御部11は、生成された品質管理情報を符号化することで、管理コード40を生成する。管理コード40は、品質管理情報を保持可能であれば、その種類は、特に限定されなくてよく、実施の形態に応じて適宜選択されてよい。管理コード40には、例えば、一次元コード、二次元コード等の符号化コードが用いられてよい。一例では、管理コード40は、例えば、QRコード(登録商標)等の二次元コードにより構成されてよい。符号化の方法は、管理コード40の種類に応じて適宜選択されてよい。管理コード40には既存のコードが採用されてよく、符号化の方法には、公知の方法が採用されてよい。そして、制御部11は、対象製品に貼り付ける用途で用いられる製品ラベル4であって、管理コード40を記載した製品ラベル4を発行する。製品ラベル4の発行が完了すると、制御部11は、次のステップS106に処理を進める。
【0075】
ステップS106では、制御部11は、ステップS104までに得られた製品ラベル4の発行に関するラベル発行情報を発行履歴トラン600に追加する。発行履歴トラン600は、製品ラベル4の発行履歴を示すように適宜構成されてよい。
【0076】
図9Aは、本実施形態に係る発行履歴トラン600の構成の一例を模式的に例示する。
図9Aの例では、発行履歴トラン600の各レコードは、日付、時刻、担当者名、製品区分コード、グループコード、グループ名、製品コード、製品名、品番、製品ロット番号、最終ラベル番号、原料コード、原料割合、原料名、粉砕割合、及び発行枚数の各値を格納するためのフィールドを有する。日付及び時刻のフィールドには、製品ラベル4の発行に関する情報処理を実行した日付及び時刻の値が格納される。一例として、管理装置1はタイマ(不図示)を備えてよく、制御部11は、日付及び時刻の値をタイマから適宜取得してよい。担当者名のフィールドには、ステップS101で指定された担当者名の値が格納される。担当者名の値は、担当者マスタ52から得られてよい。製品区分コード、グループコード、グループ名、製品コード、製品名、品番、及び製品ロット番号の各フィールドには、ステップS102で指定された対象製品の値が格納される。対象製品の各値は、グループマスタ50又は製品マスタ51から得られてよい。最終ラベル番号は、最後に発行される製品ラベル4の番号を示す。最終ラベル番号は、発行履歴トラン600の同一対象製品のレコードに記憶された前回までに発行された最後のラベル番号にステップS104で指定された発行枚数を加算することで算出されてよい。発行枚数のフィールドには、ステップS104で指定された値が格納される。原料コード、原料割合、原料名、及び粉砕割合の各フィールドには、ステップS103で指定された使用原料の値が格納される。原料コード、原料割合、原料名及び粉砕割合の各フィールドは、指定された使用原料の数に応じて設けられてよい。
【0077】
発行履歴トラン600の1レコードが、1件のラベル発行情報に相当する。発行履歴トラン600に対するラベル発行情報の追加が完了すると、制御部11は、次のステップS107に処理を進める。なお、発行履歴トラン600の各レコードに含まれるフィールドは、
図9Aの例に限定されなくてよく、実施の形態に応じて、フィールドの省略、置換及び追加が適宜行われてもよい。発行履歴を残さない場合、発行履歴トラン600は省略されてよく、ステップS106の処理は省略されてよい。
【0078】
図8Aに戻り、ステップS107では、制御部11は、印刷指示部114として動作し、発行された製品ラベル4の印刷をプリンタ3に指示する。本実施形態では、制御部11は、ステップS104で指定された枚数の製品ラベル4を印刷するようにプリンタ3に指示する。これにより、指定枚数分の製品ラベル4が印刷される。製品ラベル4の印刷の指示が完了すると、制御部11は、次のステップS108に処理を進める。なお、ステップS101からステップS107までの各処理の順序は、従属関係がない限り適宜入れ替えられてよい。
【0079】
ステップS108では、制御部11は、ステップS101-ステップS107の処理を繰り返して、製品ラベル4の発行処理を再度実行するか否かを判定する。製品ラベル4の発行処理を繰り返すか否かは、入力装置15を介したオペレータの選択により指定されてよい。繰り返すことが選択された場合、制御部11は、ステップS101から処理を再度実行する。一方、繰り返さないことが選択された場合、制御部11は、製品ラベル4の発行に関する処理手順を終了する。なお、処理を繰り返すか否かを判定するタイミングは、このような例に限定されなくてよく、実施の形態に応じて適宜決定されてよい。
【0080】
印刷された製品ラベル4は、対象製品を製造した後の任意のタイミング(好ましくは、入庫する前)で対象製品に貼り付けられてよい。製品ラベル4は、対象製品に直接的に貼り付けられてもよいし、或いは複数の対象製品を収納する梱包(例えば、箱等)、パレット等に貼り付けられてもよい。
【0081】
<特徴>
上記製品ラベル4の発行に関する情報処理によれば、対象製品に貼り付けるための製品ラベル4を発行することができる。この製品ラベル4には、対象製品の製品情報及び原料レシピを含む品質管理情報を符号することで生成された管理コード40が記載される。そのため、成形機が関与して製造された対象製品に製品ラベル4を貼り付けた後の任意のタイミングで、端末装置2のスキャナ27により管理コード40を読み取ることで、製品情報及び原料レシピをトレースすることができ、これにより、製品の品質管理をすることができる。また、本実施形態によれば、担当者の情報を更に含むように品質管理情報を構成することで、対象製品の担当者を更にトレースすることができる。また、本実施形態によれば、対象製品が半製品及び完成品から選択されることで、半製品及び完成品の品質管理をすることができる。また、本実施形態によれば、管理コードに二次元コードを採用することで、製品情報及び原料レシピをトレースするための管理コード40を簡易に生成可能である。
【0082】
(2)原料の入庫処理
図8Bは、本実施形態に係る端末装置2による原料入庫に関する情報処理の手順の一例を示すフローチャートである。ただし、以下の原料入庫に関する処理手順は、一例に過ぎず、各ステップは可能な限り変更されてよい。原料入庫に関する処理手順について、実施の形態に応じて、適宜、ステップの省略、置換、及び追加が可能である。なお、原料入庫に関する以下の各処理は、制御部21が原料処理部211として動作することで実行される。以下の原料入庫に関する処理手順は、出力装置26に出力される画面上で「原料」及び「入庫」の項目を選択することで開始されてよい。
【0083】
ステップS201では、制御部21は、原料の入庫を担当する担当者の指定を受け付ける。担当者は、担当者コード及び担当者名の少なくともいずれかにより指定されてよい。担当者は、担当者マスタ52に登録された担当者の中から選択されてよい。担当者の指定には、入力装置25が用いられてよい。担当者の指定が完了すると、制御部21は、次のステップS202に処理を進める。なお、担当者を指定しない場合、ステップS201の処理は省略されてよい。この場合、以降の各情報から担当者の情報は省略されてよい。
【0084】
ステップS202では、制御部21は、保管場所に入庫する対象原料の指定を受け付ける。対象原料は、入庫処理をする対象となる原料である。対象原料は、原料マスタ54に登録された原料の中から選択されてよい。対象原料の指定には、入力装置25が用いられてよい。或いは、各原料の符号化コードが予め用意されてよい。各原料の符号化コードは、原料マスタ54に各原料の原料情報を登録する際に生成されてよい。符号化コードは、各原料の原料情報(例えば、原料コード等)を保持可能であれば、その種類は、特に限定されなくてよく、実施の形態に応じて適宜選択されてよい。符号化コードには、例えば、一次元コード、二次元コード等が用いられてよい。この場合、対象原料の指定を受け付けることは、対象原料の符号化コードをスキャナ27により読み取ることで、対象原料を特定することにより構成されてよい。端末装置2は、符号化コードを復号化するためのデコーダをソフトウェアとして備えてもよいし、或いはハードウェアとして備えてもよい。符号化コードのデコードは適宜行われてよい。加えて、制御部21は、スキャナ27により対象原料のロット番号を読み取ってもよい。読み取れない場合、ロット番号は、入力装置25を介して手作業により入力されてよい。対象原料の指定が完了すると、制御部21は、次のステップS203に処理を進める。
【0085】
ステップS203では、制御部21は、対象原料の入庫先のロケーションの指定を受け付ける。ロケーションの指定には、入力装置25が用いられてよい。端末装置2は、ロケーションの情報を格納するロケーションマスタ(不図示)にアクセス可能に構成されてよい。この場合、対象原料の入庫先となるロケーションは、ロケーションマスタに登録されたロケーションの中から選択されてよい。入庫先のロケーションの指定が完了すると、制御部21は、次のステップS204に処理を進める。
【0086】
ステップS204では、制御部21は、入庫する対象原料の数量の指定を受け付ける。数量の指定には、入力装置25が用いられてよい。数量の指定が完了すると、制御部21は、次のステップS205に処理を進める。
【0087】
ステップS205では、制御部21は、指定された対象原料、入庫先のロケーション、及び数量の情報を含む原料入庫情報を生成する。ステップS205の処理は、ステップS204までの情報の受け付けが完了した時点に実行された(すなわち、ステップS205の処理が完了した)として取り扱われてもよい。原料入庫情報の生成が完了すると、制御部21は、次のステップS206に処理を進める。
【0088】
ステップS206では、制御部21は、原料入庫情報のうちの少なくとも対象原料の情報を符号化することで、入庫管理コード70を生成する。対象原料の情報は、例えば、原料区分コード、原料コード等の対象原料の特定に利用可能な情報(原料マスタ54から得られる情報)により構成されてよい。また、入庫管理コード70として符号化される情報は、入庫先のロケーションを示す情報及びステップS201で指定された入庫の担当者の情報のうちの少なくとも一方を更に含むように構成されてよい。担当者の情報は、担当者コード及び担当者名の少なくともいずれかの情報を含んでよい。入庫管理コード70は、対象原料の情報を保持可能であれば、その種類は、特に限定されなくてよく、実施の形態に応じて適宜選択されてよい。入庫管理コード70には、例えば、一次元コード、二次元コード等の符号化コードが用いられてよい。一例では、入庫管理コード70は、例えば、QRコード(登録商標)等の二次元コードにより構成されてよい。符号化の方法は、入庫管理コード70の種類に応じて適宜選択されてよい。入庫管理コード70には既存のコードが採用されてよく、符号化の方法には、公知の方法が採用されてよい。そして、制御部21は、対象原料に貼り付ける用途で用いられる入庫ラベル7であって、入庫管理コード70を記載した入庫ラベル7を発行する。入庫ラベル7の発行が完了すると、制御部21は、次のステップS207に処理を進める。
【0089】
ステップS207では、制御部21は、発行された入庫ラベル7の印刷をプリンタ3に指示する。この入庫ラベル7の印刷に用いられるプリンタ3は、製品ラベル4の印刷に用いられるプリンタ3と同じであってもよいし、或いは異なっていてもよい。入庫ラベル7の印刷の指示が完了すると、制御部21は、次のステップS208に処理を進める。印刷された入庫ラベル7は、対象原料を入庫する任意のタイミングで対象原料に貼り付けられてよい。入庫ラベル7は、対象原料に直接的に貼り付けられてもよいし、或いは複数の対象原料を収納する梱包(例えば、箱等)、パレット等に貼り付けられてもよい。なお、入庫ラベル7を生成しない場合、ステップS206及びステップS207の処理は省略されてよい。
【0090】
ステップS208では、制御部21は、原料入庫実績トラン602に原料入庫情報を追加する。制御部21は、例えば、通信インタフェース23、外部インタフェース24等を介して、原料入庫情報を原料入庫実績トラン602に追加するように管理装置1に指示してもよい。或いは、原料入庫実績トラン602に端末装置2が直接的にアクセス可能に構成されている場合、制御部21は、原料入庫実績トラン602にアクセスして、原料入庫情報を原料入庫実績トラン602に追加してもよい。原料入庫実績トラン602は、各原料の入庫履歴を示すように適宜構成されてよい。
【0091】
図9Bは、本実施形態に係る原料入庫実績トラン602の構成の一例を模式的に例示する。
図9Bの例では、原料入庫実績トラン602の各レコードは、入庫日、入庫時刻、ロケーション、担当者コード、担当者名、原料コード、入庫管理コード、ロット番号、原料名、及び数量の各値を格納するためのフィールドを有する。入庫日及び入庫時刻のフィールドには、対象原料の入庫を実施する日付及び時刻の値が格納される。一例として、端末装置2はタイマ(不図示)を備えてよく、制御部21は、日付及び時刻の値をタイマから適宜取得してよい。ロケーションのフィールドには、ステップS203で指定された値が格納される。担当者コード及び担当者名の各フィールドには、ステップS201で指定された値が格納される。担当者の各値は、担当者マスタ52から得られてよい。原料コード、ロット番号、及び原料名の各フィールドには、ステップS202で指定された対象原料の値が格納される。ロット番号の値は、対象原料の梱包等から適宜得られてよい。原料コード及び原料名の各値は、原料マスタ54又は符号化コードから得られてもよい。入庫管理コードのフィールドには、ステップS206で生成された入庫管理コード70の情報が格納される。数量のフィールドには、ステップS204で指定された値が格納される。
【0092】
原料入庫実績トラン602の1レコードが、1件の原料入庫情報に相当する。原料入庫実績トラン602に対する原料入庫情報の追加が完了すると、制御部21は、次のステップS209に処理を進める。なお、原料入庫実績トラン602の各レコードに含まれるフィールドは、
図9Bの例に限定されなくてよく、実施の形態に応じて、フィールドの省略、置換及び追加が適宜行われてもよい。入庫実績を残さない場合、原料入庫実績トラン602は省略されてよく、ステップS208の処理は省略されてよい。
【0093】
図8Bに戻り、ステップS209では、制御部21は、原料入庫情報に基づいて、対象原料の在庫情報を原料在庫トラン601に追加する。制御部21は、原料入庫情報に基づいて、対象原料の在庫情報を原料在庫トラン601に追加するように管理装置1に指示してもよい。或いは、原料在庫トラン601に端末装置2が直接的にアクセス可能に構成されている場合、制御部21は、原料在庫トラン601にアクセスして、原料入庫情報に基づいて対象原料の在庫情報を原料在庫トラン601に追加してもよい。原料在庫トラン601は、各原料の在庫情報を格納するように適宜構成されてよい。
【0094】
図9Cは、本実施形態に係る原料在庫トラン601の構成の一例を模式的に例示する。
図9Cの例では、原料在庫トラン601の各レコードは、入庫日、ロケーション、原料区分コード、原料コード、入庫管理コード、ロット番号、原料名、及び数量の各値を格納するためのフィールドを有する。入庫日のフィールドには、対象原料の入庫を実施した日付が格納される。ロケーションのフィールドには、対象原料が入庫されているロケーションの値が格納される。原料を入庫する場面では、ロケーションのフィールドには、ステップS203で指定された値が格納される。原料区分コード、原料コード、ロット番号、及び原料名の各フィールドには、ステップS202で指定された対象原料の値が格納される。ロット番号の値は、対象原料の梱包等から適宜得られてよい。原料区分コード、原料コード及び原料名の各値は、原料マスタ54又は符号化コードから得られてもよい。入庫管理コードのフィールドには、ステップS206で生成された入庫管理コード70の情報が格納される。数量のフィールドには、対象のロケーションに入庫された原料の数量の値が格納される。
【0095】
対象のロケーションに対象原料が保管されていないことを前提に対象原料を対象のロケーションに入庫する場面では、数量のフィールドには、ステップS204で指定された値が格納されてよい。対象のロケーションに対象原料が既に保管されている場面では、数量のフィールドには、既に存在する対象原料の数量にステップS204で指定された値を加算してよい。すなわち、対象原料と同一のロケーションに同一の原料が存在することを示すレコードが存在しない場合には、対象原料の在庫情報を追加することは、対応する新たなレコードを追加することであってよい。他方、対象原料と同一のロケーションに同一の原料が存在することを示すレコードが存在する場合、対象原料の在庫情報を追加することは、対応するレコードにおいて、数量フィールドの値にステップS204で指定された値を加算することであってよい。
【0096】
原料在庫トラン601の1レコードが、対象のロケーションに対象の原料が入庫されていることを示す1件の在庫情報に相当する。原料在庫トラン601に対する在庫情報の追加が完了すると、制御部21は、次のステップS210に処理を進める。なお、原料在庫トラン601の各レコードに含まれるフィールドは、
図9Cの例に限定されなくてよく、実施の形態に応じて、フィールドの省略、置換及び追加が適宜行われてもよい。また、ステップS201からステップS209までの各処理の順序は、従属関係がない限り適宜入れ替えられてよい。
【0097】
図8Bに戻り、ステップS210では、制御部21は、同一の担当者が実施する別の入庫処理のために、ステップS202-ステップS209の処理を繰り返すか否かを判定する。入庫処理を繰り返すか否かは、入力装置25を介したオペレータ(例えば、担当者自身)の選択により指定されてよい。繰り返すことが選択された場合、制御部21は、ステップS202から処理を再度実行する。一方、繰り返さないことが選択された場合、制御部21は、原料の入庫に関する処理手順を終了する。なお、繰り返しの起点は、ステップS202ではなくてもよい。制御部21は、ステップS201から処理を再度実行してもよい。また、処理を繰り返すか否かを判定するタイミングは、このような例に限定されなくてよく、実施の形態に応じて適宜決定されてよい。
【0098】
<特徴>
上記原料入庫の情報処理によれば、保管場所に入庫される原料の在庫情報を管理することができる。また、本実施形態によれば、ステップS202において、対象原料の指定に符号化コードを用いることで、入庫する対象原料を指定する作業を簡略化することができる。また、本実施形態によれば、ステップS206及びステップS207により得られる入庫ラベル7の入庫管理コード70により、入庫された後の対象製品の特定(識別)を容易化することができる。また、本実施形態によれば、入庫管理コード70に担当者の情報を更に含むように構成することで、対象原料を入庫した担当者を更にトレースすることができる。また、本実施形態によれば、ステップS208の処理により、原料入庫実績トラン602に原料入庫情報が蓄積されることで、原料の入庫実績をトレースすることができる。
【0099】
(3)原料の移動処理
図8Cは、本実施形態に係る端末装置2による原料移動に関する情報処理の手順の一例を示すフローチャートである。ただし、以下の原料移動に関する処理手順は、一例に過ぎず、各ステップは可能な限り変更されてよい。原料移動に関する処理手順について、実施の形態に応じて、適宜、ステップの省略、置換、及び追加が可能である。なお、原料移動に関する以下の各処理は、制御部21が原料処理部211として動作することで実行される。以下の原料移動に関する処理手順は、出力装置26に出力される画面上で「原料」及び「移動」の項目を選択することで開始されてよい。
【0100】
ステップS231では、制御部21は、原料の移動を担当する担当者の指定を受け付ける。担当者は、担当者コード及び担当者名の少なくともいずれかにより指定されてよい。担当者は、担当者マスタ52に登録された担当者の中から選択されてよい。担当者の指定には、入力装置25が用いられてよい。担当者の指定が完了すると、制御部21は、次のステップS232に処理を進める。なお、担当者を指定しない場合、ステップS231の処理は省略されてよい。この場合、以降の各情報から担当者の情報は省略されてよい。
【0101】
ステップS232では、制御部21は、保管場所の変更により移動する移動対象原料の指定を受け付ける。移動対象原料は、上記入庫処理により保管場所に入庫されており、保管場所の変更により移動する対象となる原料である。移動対象原料は、原料マスタ54に登録された原料の中から選択されてよい。移動対象原料の指定には、入力装置25が用いられてよい。或いは、制御部21は、上記予め用意された符号化コード又は入庫ラベル7の入庫管理コード70をスキャナ27により読み取ることで、移動対象原料を特定してもよい。上記符号化コードと同様に、入庫管理コード70のデコードは適宜行われてよい。移動対象原料の指定が完了すると、制御部21は、次のステップS233に処理を進める。
【0102】
ステップS233では、制御部21は、移動対象原料の数量の指定を受け付ける。数量の指定には、入力装置25が用いられてよい。数量の指定が完了すると、制御部21は、次のステップS234に処理を進める。
【0103】
ステップS234では、制御部21は、同一の担当者が処理する別の移動対象原料を指定するために、ステップS232及びステップS233の処理を繰り返すか否かを判定する。移動対象原料の指定処理を繰り返すか否かは、入力装置25を介したオペレータ(例えば、担当者自身)の選択により指定されてよい。繰り返すことが選択された場合、制御部21は、ステップS232及びステップS233の処理を再度実行する。一方、繰り返さないことが選択された場合、制御部21は、次のステップS235に処理を進める。ステップS232及びステップS233の処理を繰り返すことで複数の移動対象原料が指定されている場合、ステップS235以降の処理は、移動対象原料毎に実行される。なお、繰り返しの起点は、ステップS232ではなくてもよい。制御部21は、ステップS231から処理を再度実行してもよい。また、処理を繰り返すか否かを判定するタイミングは、このような例に限定されなくてよく、実施の形態に応じて適宜決定されてよい。
【0104】
ステップS235では、制御部21は、移動対象原料の現在(すなわち、移動元)のロケーションの入力を受け付ける。現在のロケーションの入力には、入力装置25が用いられてよい。上記ステップS203と同様に、現在のロケーションは、ロケーションマスタに登録されたロケーションの中から選択されてよい。或いは、現在のロケーションは、原料在庫トラン601から特定されてもよい。現在のロケーションの入力が完了すると、制御部21は、次のステップS236に処理を進める。
【0105】
ステップS236では、制御部21は、移動対象原料の移動先のロケーションの指定を受け付ける。上記ステップS203と同様に、移動先のロケーションの指定には、入力装置25が用いられてよい。移動先のロケーションは、ロケーションマスタに登録されたロケーションの中から選択されてよい。移動先のロケーションの指定が完了すると、制御部21は、次のステップS237に処理を進める。
【0106】
ステップS237では、制御部21は、指定された移動対象原料、移動対象原料の現在のロケーション、指定された移動先のロケーション、及び指定された数量の情報を含む原料移動情報を生成する。ステップS237の処理は、ステップS236までの情報の受け付けが完了した時点に実行された(すなわち、ステップS237の処理が完了した)として取り扱われてもよい。原料移動情報の生成が完了すると、制御部21は、次のステップS238に処理を進める。
【0107】
ステップS238では、制御部21は、原料移動実績トラン603に原料移動情報を追加する。制御部21は、例えば、通信インタフェース23、外部インタフェース24等を介して、原料移動情報を原料移動実績トラン603に追加するように管理装置1に指示してもよい。或いは、原料移動実績トラン603に端末装置2が直接的にアクセス可能に構成されている場合、制御部21は、原料移動実績トラン603にアクセスして、原料移動情報を原料移動実績トラン603に追加してもよい。原料移動実績トラン603は、各原料の移動履歴を示すように適宜構成されてよい。
【0108】
図9Dは、本実施形態に係る原料移動実績トラン603の構成の一例を模式的に例示する。
図9Dの例では、原料移動実績トラン603の各レコードは、移動日、移動時刻、移動前ロケーション、移動後ロケーション、担当者コード、担当者名、原料コード、入庫管理コード、ロット番号、原料名、及び数量の各値を格納するためのフィールドを有する。移動日及び移動時刻のフィールドには、移動対象原料の移動を実施する日付及び時刻の値が格納される。一例として、制御部21は、移動処理を実行する際に、日付及び時刻の値をタイマから適宜取得してよい。移動前ロケーションのフィールドには、ステップS235で入力されたロケーションの値が格納される。移動後ロケーションのフィールドには、ステップS236で指定されたロケーションの値が格納される。担当者コード及び担当者名の各フィールドには、ステップS231で指定された担当者の値が格納される。担当者の各値は、担当者マスタ52から得られてよい。原料コード、ロット番号、及び原料名の各フィールドには、ステップS232で指定された移動対象原料の値が格納される。原料コード、ロット番号、及び原料名の各値は、原料マスタ54、符号化コード、入庫管理コード70又は原料在庫トラン601から得られてもよい。入庫管理コードのフィールドには、入庫管理コード70の情報が格納される。入庫管理コードの値は、ステップS232で入庫管理コード70をスキャナ27により読み取ることで得られてよい。或いは、入庫管理コードの値は、原料在庫トラン601から得られてもよい。数量のフィールドには、ステップS233で指定された値が格納される。
【0109】
原料移動実績トラン603の1レコードが、1件の原料移動情報に相当する。原料移動実績トラン603に対する原料移動情報の追加が完了すると、制御部21は、次のステップS239に処理を進める。なお、原料移動実績トラン603の各レコードに含まれるフィールドは、
図9Dの例に限定されなくてよく、実施の形態に応じて、フィールドの省略、置換及び追加が適宜行われてもよい。移動実績を残さない場合、原料移動実績トラン603は省略されてよく、ステップS238の処理は省略されてよい。
【0110】
図8Cに戻り、ステップS239では、制御部21は、原料移動情報に基づいて、原料在庫トラン601における移動対象原料の在庫情報を修正する。制御部21は、原料移動情報に基づいて、移動対象原料の在庫情報を修正するように管理装置1に指示してもよい。或いは、原料在庫トラン601に端末装置2が直接的にアクセス可能に構成されている場合、制御部21は、原料在庫トラン601にアクセスし、原料移動情報に基づいて、移動対象原料の在庫情報を修正してもよい。
【0111】
修正方法の一例として、在庫情報の修正は、移動前ロケーションにおける移動対象原料の在庫情報を示すレコードの数量フィールドの値を移動数量(ステップS233で指定された値)だけ減らし、移動後ロケーションにおける移動対象原料の在庫情報を追加することにより構成されてよい。移動後ロケーションにおける移動対象原料の在庫情報の追加は、上記ステップS209と同様に実行されてよい。移動対象原料の在庫情報の修正が完了すると、制御部21は、原料の移動に関する処理手順を終了する。なお、ステップS231からステップS239までの各処理の順序は、従属関係がない限り適宜入れ替えられてよい。
【0112】
<特徴>
上記原料移動の情報処理によれば、保管場所の変更に応じて原料の在庫情報を修正することができる。これにより、原料の移動があっても、その移動をトレースし、原料の在庫を適切に管理することができる。また、本実施形態によれば、ステップS238の処理により、原料移動実績トラン603に原料移動情報が蓄積されることで、原料の移動実績をトレースすることができる。
【0113】
(4)原料の使用(出庫)処理
図8Dは、本実施形態に係る端末装置2による原料使用に関する情報処理の手順の一例を示すフローチャートである。ただし、以下の原料使用に関する処理手順は、一例に過ぎず、各ステップは可能な限り変更されてよい。原料使用に関する処理手順について、実施の形態に応じて、適宜、ステップの省略、置換、及び追加が可能である。なお、原料使用に関する以下の各処理は、制御部21が原料処理部211として動作することで実行される。以下の原料使用に関する処理手順は、出力装置26に出力される画面上で「原料」及び「使用」の項目を選択することで開始されてよい。原料使用に関する情報処理は、原料を保管場所から出庫し、製品を製造するために当該原料を使用する際に実行されてよい。
【0114】
ステップS251では、制御部21は、原料の使用を担当する担当者の指定を受け付ける。担当者は、担当者コード及び担当者名の少なくともいずれかにより指定されてよい。担当者は、担当者マスタ52に登録された担当者の中から選択されてよい。担当者の指定には、入力装置25が用いられてよい。担当者の指定が完了すると、制御部21は、次のステップS252に処理を進める。なお、担当者を指定しない場合、ステップS251の処理は省略されてよい。この場合、以降の各情報から担当者の情報は省略されてよい。
【0115】
ステップS252では、制御部21は、使用する使用対象原料の指定を受け付ける。使用対象原料は、成形機による製品の製造に使用する対象となる原料である。上記ステップS232と同様に、使用対象原料は、原料マスタ54に登録された原料の中から選択されてよい。使用対象原料の指定には、入力装置25が用いられてよい。或いは、制御部21は、上記予め用意された符号化コード又は入庫ラベル7の入庫管理コード70をスキャナ27により読み取ることで、使用対象原料を特定してもよい。使用対象原料の指定が完了すると、制御部21は、次のステップS253に処理を進める。
【0116】
ステップS253では、制御部21は、使用対象原料の数量の指定を受け付ける。数量の指定には、入力装置25が用いられてよい。数量の指定が完了すると、制御部21は、次のステップS254に処理を進める。
【0117】
ステップS254では、制御部21は、同一の担当者が処理する別の使用対象原料を指定するために、ステップS252及びステップS253の処理を繰り返すか否かを判定する。上記ステップS234と同様に、使用対象原料の指定処理を繰り返すか否かは、入力装置25を介したオペレータの選択により指定されてよい。繰り返すことが選択された場合、制御部21は、ステップS252及びステップS253の処理を再度実行する。一方、繰り返さないことが選択された場合、制御部21は、次のステップS255に処理を進める。ステップS252及びステップS253の処理を繰り返すことで複数の使用対象原料が指定される場合、ステップS255以降の処理は、使用対象原料毎に実行される。なお、繰り返しの起点は、ステップS252ではなくてもよい。制御部21は、ステップS251から処理を再度実行してもよい。また、処理を繰り返すか否かを判定するタイミングは、このような例に限定されなくてよく、実施の形態に応じて適宜決定されてよい。
【0118】
ステップS255では、制御部21は、使用対象原料の現在のロケーションの入力を受け付ける。現在のロケーションの入力には、入力装置25が用いられてよい。上記ステップS235と同様に、現在のロケーションは、ロケーションマスタに登録されたロケーションの中から選択されてよい。或いは、現在のロケーションは、原料在庫トラン601から特定されてもよい。現在のロケーションの入力が完了すると、制御部21は、次のステップS256に処理を進める。
【0119】
ステップS256では、制御部21は、指定された使用対象原料、使用対象原料のロケーション、及び指定された数量の情報を含む原料使用情報を生成する。ステップS256の処理は、ステップS255までの情報の受け付けが完了した時点に実行された(すなわち、ステップS256の処理が完了した)として取り扱われてもよい。原料使用情報の生成が完了すると、制御部21は、次のステップS257に処理を進める。
【0120】
ステップS257では、制御部21は、原料使用実績トラン604に原料使用情報を追加する。制御部21は、例えば、通信インタフェース23、外部インタフェース24等を介して、原料使用実績トラン604に原料使用情報を追加するように管理装置1に指示してもよい。或いは、原料使用実績トラン604に端末装置2が直接的にアクセス可能に構成されている場合、制御部21は、原料使用実績トラン604にアクセスして、原料使用情報を原料使用実績トラン604に追加してもよい。原料使用実績トラン604は、各原料の使用履歴を示すように適宜構成されてよい。
【0121】
図9Eは、本実施形態に係る原料使用実績トラン604の構成の一例を模式的に例示する。
図9Eの例では、原料使用実績トラン604の各レコードは、使用日、使用時刻、ロケーション、担当者コード、担当者名、原料コード、入庫管理コード、ロット番号、原料名、及び数量の各値を格納するためのフィールドを有する。使用日及び使用時刻のフィールドには、使用対象原料を使用する日付及び時刻の値が格納される。一例として、制御部21は、使用処理を実行する際に、日付及び時刻の値をタイマから適宜取得してよい。ロケーションのフィールドには、ステップS255で入力されたロケーションの値が格納される。担当者コード及び担当者名の各フィールドには、ステップS251で指定された担当者の値が格納される。担当者の各値は、担当者マスタ52から得られてよい。原料コード、ロット番号、及び原料名の各フィールドには、ステップS252で指定された使用対象原料の値が格納される。原料コード、ロット番号、及び原料名の各値は、原料マスタ54、符号化コード、入庫管理コード70又は原料在庫トラン601から得られてもよい。入庫管理コードのフィールドには、入庫管理コード70の情報が格納される。入庫管理コードの値は、ステップS252で入庫管理コード70をスキャナ27により読み取ることで得られてよい。或いは、入庫管理コードの値は、原料在庫トラン601から得られてもよい。数量のフィールドには、ステップS253で指定された値が格納される。
【0122】
原料使用実績トラン604の1レコードが、1件の原料使用情報に相当する。原料使用実績トラン604に対する原料使用情報の追加が完了すると、制御部21は、次のステップS258に処理を進める。なお、原料使用実績トラン604の各レコードに含まれるフィールドは、
図9Eの例に限定されなくてよく、実施の形態に応じて、フィールドの省略、置換及び追加が適宜行われてもよい。使用実績を残さない場合、原料使用実績トラン604は省略されてよく、ステップS257の処理は省略されてよい。
【0123】
図8Dに戻り、ステップS258では、制御部21は、原料使用情報に基づいて、原料在庫トラン601における使用対象原料の在庫情報を修正する。制御部21は、原料使用情報に基づいて、使用対象原料の在庫情報を修正するように管理装置1に指示してもよい。或いは、原料在庫トラン601に端末装置2が直接的にアクセス可能に構成されている場合、制御部21は、原料在庫トラン601にアクセスし、原料使用情報に基づいて、使用対象原料の在庫情報を修正してもよい。
【0124】
修正方法の一例として、在庫情報の修正は、該当ロケーションにおける使用対象原料の在庫情報を示すレコードの数量フィールドの値を使用数量(ステップS253で指定された値)だけ減らすことにより構成されてよい。使用対象原料の在庫情報の修正が完了すると、制御部21は、原料の使用に関する処理手順を終了する。なお、ステップS251からステップS258までの各処理の順序は、従属関係がない限り適宜入れ替えられてよい。
【0125】
<特徴>
上記原料使用の情報処理によれば、原料の使用(出庫)に応じて当該原料の在庫情報を修正することができる。これにより、原料の在庫を適切に管理することができる。また、本実施形態によれば、ステップS257の処理により、原料使用実績トラン604に原料使用情報が蓄積されることで、原料の使用実績をトレースすることができる。
【0126】
(5)成形機の日報生成
図8Eは、本実施形態に係る端末装置2による成形機の日報生成に関する情報処理の手順の一例を示すフローチャートである。ただし、以下の成形機の日報生成に関する処理手順は、一例に過ぎず、各ステップは可能な限り変更されてよい。成形機の日報生成に関する処理手順について、実施の形態に応じて、適宜、ステップの省略、置換、及び追加が可能である。なお、成形機の日報生成に関する以下の各処理は、制御部21が成形日報処理部212として動作することで実行される。以下の成形機の日報生成に関する処理手順は、出力装置26に出力される画面上で「日報」及び「成形日報」の項目を選択することで開始されてよい。
【0127】
ステップS301では、制御部21は、成形機の日報を生成する担当者の指定を受け付ける。上記ステップS201等と同様に、担当者は、担当者コード及び担当者名の少なくともいずれかにより指定されてよい。担当者は、担当者マスタ52に登録された担当者の中から選択されてよい。担当者の指定には、入力装置25が用いられてよい。担当者の指定が完了すると、制御部21は、次のステップS302に処理を進める。なお、担当者を指定しない場合、ステップS301の処理は省略されてよい。この場合、以降の各情報から担当者の情報は省略されてよい。
【0128】
ステップS302では、制御部21は、日報を生成する対象の勤務時間帯に対応する勤務番号の入力を受け付ける。勤務番号は、例えば、朝、昼、夜等の勤務時間帯を区別するように適宜設定されてよい。勤務番号の入力には、入力装置25が用いられてよい。勤務番号の入力が完了すると、制御部21は、次のステップS303に処理を進める。
【0129】
ステップS303では、制御部21は、製造製品の製造に使用した対象成形機の指定を受け付ける。対象成形機は、日報を生成する対象となる成形機である。製造製品は、対象成形機により製造された製品である。対象成形機は、成形機マスタ55に登録された成形機の中から選択されてよい。対象成形機の指定には、入力装置25が用いられてよい。或いは、成形機マスタ55に登録された各成形機の符号化コードが予め用意されてよい。各成形機の符号化コードは、成形機マスタ55に各成形機の情報を登録する際に生成されてよい。符号化コードは、各成形機の情報を保持可能であれば、その種類は、特に限定されなくてよく、実施の形態に応じて適宜選択されてよい。符号化コードには、例えば、一次元コード、二次元コード等が用いられてよい。この場合、対象成形機の指定を受け付けることは、対象成形機の符号化コードをスキャナ27により読み取ることで、対象成形機を特定することにより構成されてよい。端末装置2は、各成形機の符号化コードを復号化するためのデコーダをソフトウェアとして備えてもよいし、或いはハードウェアとして備えてもよい。各成形機の符号化コードのデコードは適宜行われてよい。対象成形機の指定が完了すると、制御部21は、次のステップS304に処理を進める。
【0130】
ステップS304では、制御部21は、製造製品の生産数の入力を受け付ける。生産数の入力には、入力装置25が用いられてよい。生産数は、直接的に入力されてよい。或いは、本実施形態では、製品マスタ51に格納される製品情報は、1ショット当たりの取り数を示す情報(取り数フィールドの値)を含んでいる。そこで、製造製品の生産数の入力を受け付けることは、対象成形機を使用して製造した製造製品のショット数の入力を受け付けること、製造製品の製品情報を参照して、製造製品の取り数を特定すること、及び入力されたショット数と特定された取り数との積を計算することで、生産数を算出すること、により構成されてよい。製造製品のショット数は直接的に入力されてよい。或いは、製造製品のショット数は、対象成形機による製造製品の製造を終了する時のショット数のカウンタの値と製造製品の製造を開始する時のショット数のカウンタの値との差分により導出されてよい。この場合、開始時のショット数及び終了時のショット数は共に入力により得られてよい。或いは、前回終了時のショット数の情報を保持している場合、制御部21は、その情報(前回の作業が存在しない場合は0)を利用してよい。前回終了時のショット数の情報は、同一の対象成形機の前回の成形機日報情報から取得されてよい。この場合、今回の成形機日報の生成では、開始時のショット数の入力の受け付けを省略してよい。製造製品の生産数の入力が完了すると、制御部21は、次のステップS305に処理を進める。
【0131】
ステップS305では、制御部21は、スキャナ27により、製造製品に対して発行された製品ラベル4の管理コード40を読み取る。管理コード40のデコードは適宜行われてよい。これにより、制御部21は、製造製品の製品情報及び原料レシピを取得し、対象成形機を使用して製造した製造製品を特定する。
【0132】
加えて、制御部21は、製造製品に貼り付けた(すなわち、使用した)製品ラベル4の数量の入力を受け付ける。使用した製品ラベル4の数量は、直接的に入力されてよい。或いは、ラベル番号順に製品ラベル4を貼り付けたと仮定して、使用した製品ラベル4の数量は、今回の作業で製造製品に最後に貼り付けた(又は、未使用の最初の)製品ラベル4のラベル番号(以下、「終了時のラベル番号」とも称する)と前回の作業で最後に貼り付けた(又は、未使用の最初の)製品ラベル4のラベル番号(以下、「開始時のラベル番号」とも称する)との差分により導出されてよい。この場合、開始時のラベル番号及び終了時のラベル番号は共に入力により得られてよい。或いは、開始時のラベル番号の情報を保持している場合、制御部21は、その情報(前回の作業が存在しない場合は0)を利用してよく、これにより、開始時のラベル番号の入力の受け付けを省略してよい。
【0133】
或いは、品質管理情報にラベル番号の情報が含まれている場合は、製造製品に貼り付ける製品ラベル4のうち最後のラベル番号の製品ラベル4(又は、未使用の製品ラベル4のうち最初のラベル番号の製品ラベル4)の管理コード40を読み取ることで、制御部21は、終了時のラベル番号の情報を取得することができる。上記のとおり、終了時のラベル番号から使用した製品ラベル4の数量を導出することができる。よって、使用した製品ラベル4の数量は、上記管理コード40の読み取り結果から自動的に導出されてよい。製造製品の特定及び使用した製品ラベル4の数量の入力が完了すると、制御部21は、次のステップS306に処理を進める。
【0134】
ステップS306では、制御部21は、対象成形機の停止時間の入力を受け付ける。停止時間の入力には、入力装置25が用いられてよい。停止時間の入力が完了すると、制御部21は、次のステップS307に処理を進める。
【0135】
ステップS307では、制御部21は、対象成形機の停止理由の入力を受け付ける。停止理由の入力には、入力装置25が用いられてよい。対象成形機の停止理由は、成形機停止理由マスタ56に登録された停止理由の中から選択されてよい。或いは、対象成形機の停止理由は、例えば、テキスト等で直接的に入力されてもよい。停止理由の入力が完了すると、制御部21は、次のステップS308に処理を進める。なお、停止理由を日報に登録しない場合、ステップS306及びステップS307の処理は省略されてよい。
【0136】
ステップS308では、制御部21は、同一の担当者により日報を生成する成形機が他にあるか否かを判定する。日報を生成する成形機が他にもあるか否かは、入力装置25を介したオペレータ(例えば、担当者)の選択により指定されてよい。日報を生成する成形機が他にあることが選択された場合、制御部21は、ステップS303から処理を再度実行する。一方、日報を生成する成形機が他にはないことが選択された場合、制御部21は、次のステップS309に処理を進める。ステップS303から処理を繰り返すことで複数の対象成形機の日報を生成する場合、ステップS309以降の処理は対象成形機毎に実行される。なお、繰り返しの起点は、ステップS303ではなくてもよい。制御部21は、ステップS301又はステップS302から処理を再度実行してもよい。また、処理を繰り返すか否かを判定するタイミングは、このような例に限定されなくてよく、実施の形態に応じて適宜決定されてよい。
【0137】
ステップS309では、制御部21は、指定された対象成形機、製造製品、及び製造製品の生産数の情報を含む成形機日報情報を生成する。ステップS306及びステップS307の処理が実行されている場合、成形機日報情報は、入力された停止時間及び停止理由の情報を更に含むように生成される。ステップS309の処理は、ステップS307(停止理由を登録しない場合は、ステップS305)までの情報の受け付けが完了した時点に実行された(すなわち、ステップS309の処理が完了した)として取り扱われてよい。成形機日報情報の生成が完了すると、制御部21は、次のステップS310に処理を進める。
【0138】
ステップS310では、制御部21は、成形機稼働履歴トラン611に成形機日報情報を追加する。制御部21は、例えば、通信インタフェース23、外部インタフェース24等を介して、成形機稼働履歴トラン611に成形機日報情報を追加するように管理装置1に指示してもよい。或いは、成形機稼働履歴トラン611に端末装置2が直接的にアクセス可能に構成されている場合、制御部21は、成形機稼働履歴トラン611にアクセスして、成形機稼働履歴トラン611に成形機日報情報を追加してもよい。成形機稼働履歴トラン611は、成形機の稼働履歴を示すように適宜構成されてよい。
【0139】
図9Fは、本実施形態に係る成形機稼働履歴トラン611の構成の一例を模式的に例示する。
図9Fの例では、成形機稼働履歴トラン611の各レコードは、成形日付、登録日付、開始時刻、成形時刻、勤務番号、作業時間、成形機コード、成形機名、担当者コード、担当者名、開始ショット数、終了ショット数、ショット数、取り数、生産数、開始ラベル番号、終了ラベル番号、箱数、数量、良品数、不良数、不良金額、風量率、停止時間、停止理由、メーカコード、メーカ名、原料コード、原料名、原料割合、ロット番号、粉砕割合、製品区分コード、グループコード、グループ名、製品コード、製品名、品番、色調、製品単価、製品ロット番号、日報承認者名、及び月報承認者名の各値を格納するためのフィールドを有する。成形日付のフィールドには、対象成形機の稼働(使用)した日付の値が格納される。登録日付のフィールドには、日報を登録する日付の値が格納される。開始時刻のフィールドには、対象成形機の稼働を開始した時刻の値が格納される。成形時刻のフィールドには、成形データ入力時の時刻の値が格納される。制御部21は、対象成形機の日報生成の処理を実行する際に、登録日付の値をタイマから適宜取得してよい。制御部21は、成形日付は成形された日付、開始時刻は成形が開始された時刻、及び成型時刻の各値を取得してよい。勤務番号のフィールドには、ステップS302で入力された値が格納される。作業時間のフィールドには、対象成形機を使用して作業を行った時間の値が格納される。例えば、勤務番号「1」の場合は作業時間が「8時間」のように、作業時間は、勤務番号に対応して特定されてもよい。成形機コード及び成形機名の各フィールドには、ステップS303で指定された対象成形機の値が格納される。対象成形機の各値は、成形機マスタ55から得られてよい。担当者コード及び担当者名のフィールドには、ステップS301で指定された担当者の値が格納される。担当者の各値は、担当者マスタ52から得られてよい。開始ショット数のフィールドには、成形機の使用を開始する時のショット数のカウンタの値が格納される。開始ショット数の値として、前回作業の終了時の値(例えば、前回の成形機日報情報の終了ショット数の値)が利用されてよい。終了ショット数のフィールドには、成形機の使用を終了する時のショット数のカウンタの値が格納される。ショット数のフィールドには、成形機により製造した製造製品のショット数の値が格納される。上記のとおり、終了ショット数及びショット数の各値は、ステップS304において得られてよい。ショット数の値は、終了ショット数の値と開始ショット数の値との差分により導出されてよい。取り数のフィールドには、製造製品の取り数の値が格納される。取り数の値は、製品マスタ51から得られてよい。或いは、品質管理情報が取り数の値を含む場合は、取り数の値は、管理コード40の読み取り結果から得られてよい。生産数のフィールドには、対象の作業により製造製品を製造した数の値が格納される。生産数の値は、ステップS304により得られる。開始ラベル番号のフィールドには、上記開始時のラベル番号の値が格納される。開始ラベル番号の値は、前回作業の終了時の値(例えば、前回の成形機日報情報の終了ラベル番号の値)が利用されてよい。終了ラベル番号のフィールドには、上記終了時のラベル番号の値が格納される。上記のとおり、終了ラベル番号の値は、ステップS305において得られてよい。箱数のフィールドには、製造製品を梱包した数、すなわち、使用した製品ラベル4の数量の値が格納される。上記のとおり、箱数の値は、ステップS305において得られてよい。数量のフィールドには、1箱当たりの入数が格納される。良品数のフィールドには、不良が存在しなかった製造製品の数量の値が格納される。良品数の値は、品質規格を満たしているものの値が格納される、不良数のフィールドには、不良が存在した製造製品の数量の値が格納される。不良数の値は、生産数と良品数の値との差分により導出されてよい。不良金額のフィールドには、不良が存在した製造製品の製造費用の値が格納される。不良金額の値は、製造製品の原価と不良数との積により導出されてよい。製造製品の原価の値は適宜与えられてよい。一例として、製品マスタ51の各レコードは、製造製品の原価の値を格納するフィールドを更に備えてよい。この場合、製造製品の原価の値は、製品マスタ51から得られてよい。不良率のフィールドには、発生した不良の割合の値が格納される。不良率の値は、生産数で不良数を割り算することで導出されてよい。停止時間及び停止理由の各フィールドには、ステップS306及びステップS307それぞれで入力された値が格納される。メーカコード、メーカ名、原料コード、原料名、原料割合、ロット番号、及び粉砕割合の各フィールドには、製造製品の製造に使用した原料の値が格納される。原料の各値は、品質管理情報(原料レシピの情報)、原料マスタ54又は発行履歴トラン600から得られてよい。メーカコード、メーカ名、原料コード、原料名、原料割合、ロット番号及び粉砕割合の各フィールドは、使用された原料の数に応じて設けられてよい。製品区分コード、グループコード、グループ名、製品コード、製品名、品番、色調、製品単価、及び製品ロット番号の各フィールドには、製造製品の値が格納される。製造製品の各値は、品質管理情報(製品情報)、グループマスタ50又は製品マスタ51から得られてよい。日報承認者名のフィールドには、日報を承認した者の氏名が登録される。月報承認者名のフィールドには、月報を承認した者の氏名が登録される。日報及び月報の承認は任意のタイミングで適宜行われてよい。
【0140】
成形機稼働履歴トラン611の1レコードが、1件の成形機日報情報に相当する。成形機稼働履歴トラン611に対する成形機日報情報の追加が完了すると、制御部21は、成形機の日報生成に関する処理手順を終了する。なお、成形機稼働履歴トラン611の各レコードに含まれるフィールドは、
図9Fの例に限定されなくてよく、実施の形態に応じて、フィールドの省略、置換及び追加が適宜行われてもよい。ステップS301からステップS310までの各処理の順序は、従属関係がない限り適宜入れ替えられてよい。
【0141】
<特徴>
上記成形機の日報生成の情報処理によれば、製品ラベル4の管理コード40を用いて、製品の製造に使用する成形機の日報を生成し、生成された日報を成形機稼働履歴トラン611に蓄積することができる。成形機稼働履歴トラン611に蓄積された日報によれば、成形機の稼働履歴を管理することができる。また、本実施形態によれば、ステップS304において、ショット数から生産数を導出することで、製造製品の生産数を入力する作業を簡略化することができる。また、本実施形態によれば、ステップS306及びステップS307の処理により、成形機の停止理由及び停止時間の情報を含む日報を生成することができ、これにより、成形機の稼働履歴において成形機の停止時間及び停止理由をトレースすることができる。
【0142】
(6)シュリンク作業の日報生成
図8Fは、本実施形態に係る端末装置2によるシュリンク作業の日報生成に関する情報処理の手順の一例を示すフローチャートである。ただし、以下のシュリンク作業の日報生成に関する処理手順は、一例に過ぎず、各ステップは可能な限り変更されてよい。シュリンク作業の日報生成に関する処理手順について、実施の形態に応じて、適宜、ステップの省略、置換、及び追加が可能である。なお、シュリンク作業の日報生成に関する以下の各処理は、制御部21がシュリンク日報処理部213として動作することで実行される。以下のシュリンク作業の日報生成に関する処理手順は、出力装置26に出力される画面上で「日報」及び「シュリンク日報」の項目を選択することで開始されてよい。
【0143】
ステップS401では、制御部21は、シュリンク作業により組み立てられる対象完成品に対して発行された製品ラベル4の管理コード40をスキャナ27により読み取る。これにより、制御部21は、対象完成品を特定する。対象完成品は、シュリンク作業で組み立てられ、シュリンク作業の日報を生成する対象となる製品(完成品)である。対象完成品は、製品マスタ51に登録されていることが好ましい。対象完成品を特定すると、制御部21は、次のステップS402に処理を進める。
【0144】
ステップS402では、制御部21は、対象完成品の組み立てに使用された対象半製品に対して発行された製品ラベル4の管理コード40をスキャナ27により読み取る。これにより、制御部21は、対象半製品を特定する。ステップS402の処理は、使用した対象半製品の数だけ繰り返されてよい。対象半製品は、シュリンク作業に使用され、シュリンク作業の日報を生成する対象となる製品(半製品)である。対象半製品は、製品マスタ51に登録されていることが好ましい。対象半製品を特定すると、制御部21は、次のステップS403に処理を進める。
【0145】
ステップS403では、制御部21は、対象完成品の完成数の入力を受け付ける。完成数の入力には、入力装置25が用いられてよい。完成数は、複数の対象完成品を一つにまとめたケース(梱包、パレット)単位でカウントされてよい。完成数の入力が完了すると、制御部21は、次のステップS404に処理を進める。
【0146】
ステップS404では、制御部21は、シュリンク作業で発生した対象完成品の不良数の入力を受け付ける。不良数の入力には、入力装置25が用いられてよい。不良数の入力が完了すると、制御部21は、次のステップS405に処理を進める。
【0147】
ステップS405では、制御部21は、不良内容の入力を受け付ける。不良内容の入力には、入力装置25が用いられてよい。不良理由は、シュリンク不良理由マスタ57に登録された不良理由の中から選択されてよい。或いは、不良理由は、例えば、テキスト等で直接的に入力されてもよい。不良理由の入力が完了すると、制御部21は、次のステップS406に処理を進める。なお、不良理由を日報に登録しない場合、ステップS404及びステップS405の処理は省略されてよい。
【0148】
ステップS406では、制御部21は、対象完成品の作業時間(すなわち、シュリンク作業を行った時間)の入力を受け付ける。作業時間の入力には、入力装置25が用いられてよい。作業時間は、直接的に入力されてよい。或いは、作業時間は、シュリンク作業の開始時刻及び終了時刻から導出されてもよい。この場合、作業時間の入力を受け付けることは、シュリンク作業の開始時刻及び終了時刻の入力を受け付けることにより構成されてよい。作業時間の入力が完了すると、制御部21は、次のステップS407に処理を進める。なお、作業時間は、終了時刻及び開始時刻の間の差分を算出することで導出することができる。ただし、開始時刻及び終了時刻の入力を受け付ける場合、この差分を算出しなくてもよい。開始時刻及び終了時刻の情報を保持していることが、作業時間の情報を保持していることとして取り扱われてよい。
【0149】
ステップS407では、制御部21は、対象完成品のシュリンク作業の作業者数の入力を受け付ける。作業者数の入力には、入力装置25が用いられてよい。作業者数は、作業者の属性(例えば、実習生、パートタイマ、正社員等)毎に入力されてもよい。作業者数の入力が完了すると、制御部21は、次のステップS408に処理を進める。
【0150】
ステップS408では、制御部21は、日報を生成するシュリンク作業が他にもあるか否かを判定する。日報を生成するシュリンク作業が他にあるか否かは、入力装置25を介したオペレータの選択により指定されてよい。日報を生成するシュリンク作業が他にあることが選択された場合、制御部21は、ステップS401から処理を再度実行する。一方、日報を生成するシュリンク作業が他にはないことが選択された場合、制御部21は、次のステップS409に処理を進める。ステップS401から処理を繰り返すことで複数のシュリンク作業の日報を生成する場合、ステップS409以降の処理は対象のシュリンク作業ごとに実行される。なお、処理を繰り返すか否かを判定するタイミングは、このような例に限定されなくてよく、実施の形態に応じて適宜決定されてよい。
【0151】
ステップS409では、制御部21は、対象完成品、対象半製品、完成数、作業時間、及び作業者数の情報を含むシュリンク作業日報情報を生成する。ステップS404及びステップS405の処理が実行されている場合、シュリンク作業日報情報は、入力された不良数及び不良内容の情報を更に含むように生成される。ステップS409の処理は、ステップS407までの情報の受け付けが完了した時点に実行された(すなわち、ステップS409の処理が完了した)として取り扱われてよい。シュリンク作業日報情報の生成が完了すると、制御部21は、次のステップS410に処理を進める。
【0152】
ステップS410では、制御部21は、シュリンク作業履歴トラン621にシュリンク作業日報情報を追加する。制御部21は、例えば、通信インタフェース23、外部インタフェース24等を介して、シュリンク作業履歴トラン621にシュリンク作業日報情報を追加するように管理装置1に指示してもよい。或いは、シュリンク作業履歴トラン621に端末装置2が直接的にアクセス可能に構成されている場合、制御部21は、シュリンク作業履歴トラン621にアクセスして、シュリンク作業履歴トラン621にシュリンク作業日報情報を追加してもよい。シュリンク作業履歴トラン621は、シュリンク作業の履歴を示すように適宜構成されてよい。
【0153】
図9Gは、本実施形態に係るシュリンク作業履歴トラン621の構成の一例を模式的に例示する。
図9Gの例では、シュリンク作業履歴トラン621の各レコードは、入力日付、入力時刻、作業開始時刻、作業終了時刻、作業時間、数量、完成数(ケース)、完成数、不良数、不良内容、不良率、作業者数、グループコード、グループ名、製品コード、製品名、品番、色調、製品ロット番号、製品単価、日報承認者名、及び月報承認者名の各値を格納するためのフィールドを有する。入力日付及び入力時刻の各フィールドには、シュリンク作業の日報生成に関する情報処理を実行した日付及び時刻の値が格納される。一例として、制御部21は、日付及び時刻の値をタイマから適宜取得してよい。作業開始時刻、作業終了時刻、及び作業時間の各フィールドには、ステップS406の処理により得られた値が格納される。数量のフィールドには、1ケース当たりの対象完成品の数の値が格納される。数量の値は、適宜得られてよい。完成数(ケース)のフィールドには、対象のシュリンク作業により得られた対象完成品のケースの数量の値が格納される。完成数(ケース)の値は、ステップS403の処理により得られてよい。完成数のフィールドには、対象のシュリンク作業により得られた対象完成品の数量の値が格納される。完成数の値は、数量フィールドの値に完成数(ケース)フィールドの値を掛け算することで導出されてよい。不良数のフィールドには、ステップS404で得られた値が格納される。不良内容のフィールドには、ステップS405で得られた値が格納される。不良率のフィールドには、対象のシュリンク作業において発生した不良の割合の値が格納される。不良率の値は、完成数の値(又は、完成数の値及び不良数の値の和)で不良数の値を割り算することで導出されてよい。作業者数のフィールドには、ステップS407の処理により得られた値が格納される。グループコード、グループ名、製品コード、製品名、品番、色調、及び製品ロット番号の各フィールドは、対象完成品及び対象半製品毎に設けられ、ステップS401及びステップS402で特定された対象完成品及び対象半製品の各値が格納される。対象完成品及び対象半製品の各値は、品質管理情報(製品情報)、グループマスタ50又は製品マスタ51から得られてよい。半製品に関するグループコード、グループ名、製品コード、製品名、品番、色調、及び製品ロット番号の各フィールドは、使用された対象半製品の数に応じて設けられてよい。製品単価のフィールドには、対象完成品の製品単価の値が格納される。対象完成品の製品単価の値は、品質管理情報(製品情報)又は製品マスタ51から得られてよい。日報承認者名のフィールドには、日報を承認した者の氏名が登録される。月報承認者名のフィールドには、月報を承認した者の氏名が登録される。日報及び月報の承認は任意のタイミングで適宜行われてよい。
【0154】
シュリンク作業履歴トラン621の1レコードが、1件のシュリンク作業日報情報に相当する。シュリンク作業履歴トラン621に対するシュリンク作業日報情報の追加が完了すると、制御部21は、シュリンク作業の日報生成に関する処理手順を終了する。なお、シュリンク作業履歴トラン621の各レコードに含まれるフィールドは、
図9Gの例に限定されなくてよく、実施の形態に応じて、フィールドの省略、置換及び追加が適宜行われてもよい。ステップS401からステップS410までの各処理の順序は、従属関係がない限り適宜入れ替えられてよい。
【0155】
<特徴>
上記シュリンク作業の日報生成の情報処理によれば、製品ラベル4の管理コード40を用いて、半製品を使用して完成品を組み立てるシュリンク作業の日報を生成し、生成された日報をシュリンク作業履歴トラン621に蓄積することができる。シュリンク作業履歴トラン621に蓄積された日報によれば、シュリンク作業の履歴を管理することができる。また、本実施形態によれば、ステップS404及びステップS405の処理により、シュリンク作業の不良数及び不良内容の情報を含む日報を生成することができ、これにより、シュリンク作業の履歴においてシュリンク作業の不良数及び不良内容をトレースすることができる。
【0156】
(7)製品の入庫処理
図8Gは、本実施形態に係る端末装置2による製品入庫に関する情報処理の手順の一例を示すフローチャートである。ただし、以下の製品入庫に関する処理手順は、一例に過ぎず、各ステップは可能な限り変更されてよい。製品入庫に関する処理手順について、実施の形態に応じて、適宜、ステップの省略、置換、及び追加が可能である。なお、製品入庫に関する以下の各処理は、制御部21が製品処理部214として動作することで実行される。以下の製品入庫に関する処理手順は、出力装置26に出力される画面上で「製品」及び「入庫」の項目を選択することで開始されてよい。「製品」の項目は、「完成品」及び「半製品」で別々に設けられてもよい。上記製品ラベル4の発行処理を実行して製品ラベル4を印刷し、印刷された製品ラベル4が貼り付けられた後に、各製品は、保管場所に入庫される。
【0157】
ステップS501では、制御部21は、製品の入庫を担当する担当者の指定を受け付ける。担当者は、担当者コード及び担当者名の少なくともいずれかにより指定されてよい。担当者は、担当者マスタ52に登録された担当者の中から選択されてよい。担当者の指定には、入力装置25が用いられてよい。担当者の指定が完了すると、制御部21は、次のステップS502に処理を進める。なお、担当者を指定しない場合、ステップS501の処理は省略されてよい。この場合、以降の各情報から担当者の情報は省略されてよい。
【0158】
ステップS502では、制御部21は、保管場所に入庫する入庫製品に対して発行された製品ラベル4の管理コード40をスキャナ27で読み取る。管理コード40のデコードは適宜行われてよい。これにより、制御部21は、入庫製品の品質管理情報を取得し、当該入庫製品を特定する。入庫製品は、入庫処理の対象となる製品である。入庫製品は、半製品又は完成品であってよい。入庫製品の特定が完了すると、制御部21は、次のステップS503に処理を進める。
【0159】
ステップS503では、制御部21は、入庫する入庫製品の数量の指定を受け付ける。数量の指定には、入力装置25が用いられてよい。数量の指定が完了すると、制御部21は、次のステップS504に処理を進める。
【0160】
ステップS504では、制御部21は、同一の担当者により同一のロケーションに入庫する他の入庫製品があるか否かを判定する。他の入庫製品があるか否かは、入力装置25を介したオペレータ(例えば、担当者)の選択により指定されてよい。他の入庫製品があることが選択された場合、制御部21は、ステップS502及びステップS503の処理を再度実行する。一方、他の入庫製品がないことが選択された場合、制御部21は、次のステップS505に処理を進める。ステップS502から処理を繰り返すことで複数の入庫製品が指定される場合、ステップS505以降の処理は入庫製品毎に実行される。なお、繰り返しの起点は、ステップS502ではなくてもよい。制御部21は、ステップS501から処理を再度実行してもよい。また、処理を繰り返すか否かを判定するタイミングは、このような例に限定されなくてよく、実施の形態に応じて適宜決定されてよい。
【0161】
ステップS505では、制御部21は、入庫製品の入庫先のロケーションの指定を受け付ける。ロケーションの指定には、入力装置25が用いられてよい。上記ステップS203等と同様に、入庫製品の入庫先となるロケーションは、ロケーションマスタに登録されたロケーションの中から選択されてよい。入庫先のロケーションの指定が完了すると、制御部21は、次のステップS506に処理を進める。
【0162】
ステップS506では、制御部21は、指定された入庫製品、入庫先のロケーション、及び数量の情報を含む製品入庫情報を生成する。ステップS506の処理は、ステップS505までの情報の受け付けが完了した時点に実行された(すなわち、ステップS506の処理が完了した)として取り扱われてもよい。製品入庫情報の生成が完了すると、制御部21は、次のステップS507に処理を進める。
【0163】
ステップS507では、制御部21は、製品入庫実績トランに製品入庫情報を追加する。制御部21は、例えば、通信インタフェース23、外部インタフェース24等を介して、製品入庫実績トランに製品入庫情報を追加するように管理装置1に指示してもよい。或いは、製品入庫実績トランに端末装置2が直接的にアクセス可能に構成されている場合、制御部21は、製品入庫実績トランにアクセスして、製品入庫情報を製品入庫実績トランに追加してもよい。製品入庫実績トランは、各製品の入庫履歴を示すように適宜構成されてよい。本実施形態では、製品入庫実績トランは、半製品及び完成品で別々に保持される。
【0164】
図9Hは、本実施形態に係る半製品入庫実績トラン632の構成の一例を模式的に例示する。
図9Iは、本実施形態に係る完成品入庫実績トラン642の構成の一例を模式的に例示する。半製品入庫実績トラン632及び完成品入庫実績トラン642は、製品入庫実績トランの一例である。半製品の製品入庫情報が半製品入庫実績トラン632に蓄積され、完成品の製品入庫情報が完成品入庫実績トラン642に蓄積される。
図9H及び
図9Iの例では、半製品入庫実績トラン632及び完成品入庫実績トラン642の各レコードは、入庫日、入庫時刻、ロケーション、担当者コード、担当者名、製品区分コード、グループコード、製品コード、管理コード、製品名、品番、色調及び数量の各値を格納するためのフィールドを有する。入庫日及び入庫時刻のフィールドには、入庫製品の入庫を実施する日付及び時刻の値が格納される。一例として、制御部21は、日付及び時刻の値をタイマから適宜取得してよい。ロケーションのフィールドには、ステップS505で指定された値が格納される。担当者コード及び担当者名の各フィールドには、ステップS501で指定された値が格納される。担当者の各値は、担当者マスタ52から得られてよい。製品区分コード、グループコード、製品コード、製品名、品番、及び色調の各フィールドには、ステップS502で特定された入庫製品の値が格納される。入庫製品の各値は、品質管理情報(製品情報)、グループマスタ50又は製品マスタ51から得られてよい。管理コードのフィールドには、ステップS502で読み取られた管理コード40の情報が格納される。数量のフィールドには、ステップS503で指定された値が格納される。
【0165】
半製品入庫実績トラン632及び完成品入庫実績トラン642それぞれの1レコードが、1件の製品入庫情報に相当する。製品入庫実績トランに対する製品入庫情報の追加が完了すると、制御部21は、次のステップS508に処理を進める。なお、半製品入庫実績トラン632及び完成品入庫実績トラン642それぞれの各レコードに含まれるフィールドは、
図9H及び
図9Iの例に限定されなくてよく、実施の形態に応じて、フィールドの省略、置換及び追加が適宜行われてもよい。入庫実績を残さない場合、半製品入庫実績トラン632及び完成品入庫実績トラン642は省略されてよく、ステップS507の処理も省略されてよい。また、半製品入庫実績トラン632及び完成品入庫実績トラン642は、別々に保持されなくてもよく、同一の製品入庫実績トランに半製品及び完成品の製品入庫情報が蓄積されてもよい。
【0166】
図8Gに戻り、ステップS508では、制御部21は、製品入庫情報に基づいて、入庫製品の在庫情報を製品在庫トランに追加する。制御部21は、製品入庫情報に基づいて、入庫製品の在庫情報を製品在庫トランに追加するように管理装置1に指示してもよい。或いは、製品在庫トランに端末装置2が直接的にアクセス可能に構成されている場合、制御部21は、製品在庫トランにアクセスして、製品入庫情報に基づいて入庫製品の在庫情報を製品在庫トランに追加してもよい。製品在庫トランは、各製品の在庫情報を格納するように適宜構成されてよい。本実施形態では、製品在庫トランも、半製品及び完成品で別々に保持される。
【0167】
図9Jは、本実施形態に係る半製品在庫トラン631の構成の一例を模式的に例示する。
図9Kは、本実施形態に係る完成品在庫トラン641の構成の一例を模式的に例示する。半製品在庫トラン631及び完成品在庫トラン641は、製品在庫トランの一例である。半製品の在庫情報が半製品在庫トラン631に蓄積され、完成品の在庫情報が完成品在庫トラン641に蓄積される。
図9J及び
図9Kの例では、半製品在庫トラン631及び完成品在庫トラン641の各レコードは、入庫日、ロケーション、製品区分コード、グループコード、製品コード、管理コード、製品名、品番、色調、及び数量の各値を格納するためのフィールドを有する。入庫日のフィールドには、入庫製品の入庫を実施した日付が格納される。ロケーションのフィールドには、入庫製品が入庫されているロケーションの値が格納される。製品を入庫する場面では、ロケーションのフィールドには、ステップS505で指定された値が格納される。製品区分コード、グループコード、製品コード、製品名、品番、及び色調の各値は、品質管理情報(製品情報)、グループマスタ50又は製品マスタ51から得られてよい。管理コードのフィールドには、ステップS502で読み取られた管理コード40の情報が格納される。数量のフィールドには、対象のロケーションに入庫された製品の数量の値が格納される。入庫製品の在庫情報を製品在庫トランに追加する方法は、原料を製品に置き換えた上で上記ステップS209と同様であってよい。
【0168】
半製品在庫トラン631及び完成品在庫トラン641それぞれの1レコードが、対象のロケーションの対象の製品が入庫されていることを示す1件の在庫情報に相当する。製品在庫トランに対する入庫製品の在庫情報の追加が完了すると、制御部21は、製品の入庫に関する処理手順を終了する。なお、半製品在庫トラン631及び完成品在庫トラン641それぞれの各レコードに含まれるフィールドは、
図9J及び
図9Kの例に限定されなくてよく、実施の形態に応じて、フィールドの省略、置換及び追加が適宜行われてもよい。半製品在庫トラン631及び完成品在庫トラン641は別々に保持されなくてもよく、同一の製品在庫トランに半製品及び完成品の在庫情報が蓄積されてもよい。また、ステップS501からステップS508までの各処理の順序は、従属関係がない限り適宜入れ替えられてよい。
【0169】
<特徴>
上記製品入庫の情報処理によれば、製品ラベル4の管理コード40を用いて、保管場所に入庫される製品の在庫情報を管理することができる。また、本実施形態によれば、ステップS507の処理により、製品入庫実績トランに製品入庫情報が蓄積される。これにより、製品の入庫実績をトレースすることができる。
【0170】
(8)製品の移動処理
図8Hは、本実施形態に係る端末装置2による製品移動に関する情報処理の手順の一例を示すフローチャートである。ただし、以下の製品移動に関する処理手順は、一例に過ぎず、各ステップは可能な限り変更されてよい。製品移動に関する処理手順について、実施の形態に応じて、適宜、ステップの省略、置換、及び追加が可能である。なお、製品移動に関する以下の各処理は、制御部21が製品処理部214として動作することで実行される。以下の製品移動に関する処理手順は、出力装置26に出力される画面上「製品」及び「移動」の項目を選択することで開始されてよい。「製品」の項目は、「完成品」及び「半製品」で別々に設けられてもよい。
【0171】
ステップS531では、制御部21は、製品の移動を担当する担当者の指定を受け付ける。担当者は、担当者コード及び担当者名の少なくともいずれかにより指定されてよい。担当者は、担当者マスタ52に登録された担当者の中から選択されてよい。担当者の指定には、入力装置25が用いられてよい。担当者の指定が完了すると、制御部21は、次のステップS532に処理を進める。なお、担当者を指定しない場合、ステップS531の処理は省略されてよい。この場合、以降の各情報から担当者の情報は省略されてよい。
【0172】
ステップS532では、制御部21は、保管場所の変更により移動する移動対象製品に対して発行された製品ラベル4の管理コード40をスキャナ27により読み取る。管理コード40のデコードは適宜行われてよい。これにより、制御部21は、移動対象製品を特定する。移動対象製品は、上記入庫処理により保管場所に入庫されており、保管場所の変更により移動する対象となる製品である。移動対象製品は、半製品又は完成品であってよい。移動対象製品の特定が完了すると、制御部21は、次のステップS533に処理を進める。
【0173】
ステップS533では、制御部21は、移動対象製品の数量の指定を受け付ける。数量の指定には、入力装置25が用いられてよい。数量の指定が完了すると、制御部21は、次のステップS534に処理を進める。
【0174】
ステップS534では、制御部21は、同一の担当者が移動処理する別の移動対象製品を指定するために、ステップS532及びステップS533の処理を繰り返すか否かを判定する。移動対象製品の指定処理を繰り返すか否かは、入力装置25を介したオペレータ(例えば、担当者自身)の選択により指定されてよい。繰り返すことが選択された場合、制御部21は、ステップS532及びステップS533の処理を再度実行する。一方、繰り返さないことが選択された場合、制御部21は、次のステップS535に処理を進める。ステップS532及びステップS533の処理を繰り返すことで複数の移動対象製品が指定されている場合、ステップS535以降の処理は、移動対象製品毎に実行される。なお、繰り返しの起点は、ステップS532ではなくてもよい。制御部21は、ステップS531から処理を再度実行してもよい。また、処理を繰り返すか否かを判定するタイミングは、このような例に限定されなくてよく、実施の形態に応じて適宜決定されてよい。
【0175】
ステップS535では、制御部21は、移動対象製品の現在(すなわち、移動元)のロケーションの入力を受け付ける。現在のロケーションの入力には、入力装置25が用いられてよい。上記ステップS203等と同様に、現在のロケーションは、ロケーションマスタに登録されたロケーションの中から選択されてよい。或いは、現在のロケーションは、製品在庫トランから特定されてもよい。現在のロケーションの入力が完了すると、制御部21は、次のステップS536に処理を進める。
【0176】
ステップS536では、制御部21は、移動対象製品の移動先のロケーションの指定を受け付ける。上記ステップS203と同様に、移動先のロケーションの指定には、入力装置25が用いられてよい。移動先のロケーションは、ロケーションマスタに登録されたロケーションの中から選択されてよい。移動先のロケーションの指定が完了すると、制御部21は、次のステップS537に処理を進める。
【0177】
ステップS537では、制御部21は、指定された移動対象製品、移動対象製品の現在のロケーション、指定された移動先のロケーション、及び指定された数量の情報を含む製品移動情報を生成する。ステップS537の処理は、ステップS536までの情報の受け付けが完了した時点に実行された(すなわち、ステップS537の処理が完了した)として取り扱われてもよい。製品移動情報の生成が完了すると、制御部21は、次のステップS538に処理を進める。
【0178】
ステップS538では、制御部21は、製品移動実績トランに製品移動情報を追加する。制御部21は、例えば、通信インタフェース23、外部インタフェース24等を介して、製品移動実績トランに製品移動情報を追加するように管理装置1に指示してもよい。或いは、製品移動実績トランに端末装置2が直接的にアクセス可能に構成されている場合、制御部21は、製品移動実績トランにアクセスして、製品移動情報を製品移動実績トランに追加してもよい。製品移動実績トランは、各製品の移動履歴を示すように適宜構成されてよい。本実施形態では、製品移動実績トランは、半製品及び完成品で別々に保持される。
【0179】
図9Lは、本実施形態に係る半製品移動実績トラン633の構成の一例を模式的に例示する。
図9Mは、本実施形態に係る完成品移動実績トラン643の構成の一例を模式的に例示する。半製品移動実績トラン633及び完成品移動実績トラン643は、製品移動実績トランの一例である。半製品の製品移動情報が半製品移動実績トラン633に蓄積され、完成品の製品移動情報が完成品移動実績トラン643に蓄積される。
図9L及び
図9Mの例では、半製品移動実績トラン633及び完成品移動実績トラン643の各レコードは、移動日、移動時刻、移動前ロケーション、移動後ロケーション、担当者コード、担当者名、製品区分コード、グループコード、製品コード、管理コード、製品名、品番、色調及び数量の各値を格納するためのフィールドを有する。移動日及び移動時刻のフィールドには、移動対象製品の移動を実施する日付及び時刻の値が格納される。一例として、制御部21は、移動処理を実行する際に、日付及び時刻の値をタイマから適宜取得してよい。移動前ロケーションのフィールドには、ステップS535で入力されたロケーションの値が格納される。移動後ロケーションのフィールドには、ステップS536で指定されたロケーションの値が格納される。担当者コード及び担当者名の各フィールドには、ステップS531で指定された担当者の値が格納される。担当者の各値は、担当者マスタ52から得られてよい。製品区分コード、グループコード、製品コード、製品名、品番、及び色調の各フィールドには、ステップS532で特定された移動対象製品の値が格納される。移動対象製品の各値は、品質管理情報(製品情報)、グループマスタ50又は製品マスタ51から得られてよい。管理コードのフィールドには、ステップS532で読み取られた管理コード40の情報が格納される。管理コードの値は、製品在庫トランから得られてもよい。数量のフィールドには、ステップS533で指定された値が格納される。
【0180】
半製品移動実績トラン633及び完成品移動実績トラン643それぞれの1レコードが、1件の製品移動情報に相当する。製品移動実績トランに対する製品移動情報の追加が完了すると、制御部21は、次のステップS539に処理を進める。なお、半製品移動実績トラン633及び完成品移動実績トラン643それぞれの各レコードに含まれるフィールドは、
図9L及び
図9Mの例に限定されなくてよく、実施の形態に応じて、フィールドの省略、置換及び追加が適宜行われてもよい。移動実績を残さない場合、半製品移動実績トラン633及び完成品移動実績トラン643は省略されてよく、ステップS538の処理も省略されてよい。また、半製品移動実績トラン633及び完成品移動実績トラン643は、別々に保持されなくてもよく、同一の製品移動実績トランに半製品及び完成品の製品移動情報が蓄積されてもよい。
【0181】
図8Hに戻り、ステップS539では、制御部21は、製品移動情報に基づいて、製品在庫トランにおける移動対象製品の在庫情報を修正する。制御部21は、製品移動情報に基づいて、移動対象製品の在庫情報を修正するように管理装置1に指示してもよい。或いは、製品在庫トランに端末装置2が直接的にアクセス可能に構成されている場合、制御部21は、製品在庫トランにアクセスし、製品移動情報に基づいて、移動対象製品の在庫情報を修正してもよい。移動対象製品の在庫情報の修正(製品在庫トランの更新)方法は、原料を製品に置き換えた上で上記ステップS239と同様であってよい。制御部21は、半製品の製品移動情報に基づいて、半製品在庫トラン631を更新し、完成品の製品移動情報に基づいて、完成品在庫トラン641を更新する。移動対象製品の在庫情報の修正が完了すると、制御部21は、製品の移動に関する処理手順を終了する。なお、ステップS531からステップS539までの各処理の順序は、従属関係がない限り適宜入れ替えられてよい。
【0182】
<特徴>
上記製品移動の情報処理によれば、製品ラベル4の管理コード40を用いて、保管場所の変更に応じて製品の在庫情報を修正することができる。これにより、製品の移動があっても、その移動をトレースし、製品の在庫を適切に管理することができる。また、本実施形態によれば、ステップS538の処理により、製品移動実績トランに製品移動情報が蓄積される。これにより、製品の移動実績をトレースすることができる。
【0183】
(9)製品の出庫処理
図8Iは、本実施形態に係る端末装置2により製品出庫に関する情報処理の手順の一例を示すフローチャートである。ただし、以下の製品出庫に関する処理手順は、一例に過ぎず、各ステップは可能な限り変更されてよい。製品出庫に関する処理手順について、実施の形態に応じて、適宜、ステップの省略、置換、及び追加が可能である。なお、製品出庫に関する以下の各処理は、制御部21が製品処理部214として動作することで実行される。半製品の出庫は、例えば、シュリンク作業先に持ち出す等の場面で生じる。完成品の出庫は、例えば、納品先に出荷する等の場面で生じる。以下の製品出庫に関する処理手順は、出力装置26に出力される画面上で「製品」及び「出庫」の項目を選択することで開始されてよい。「製品」の項目は、「完成品」及び「半製品」で別々に設けられてもよい。「出庫」の項目は、例えば、「持出(使用)」、「出荷」等、出庫の理由に対応するように設けられてよい。
【0184】
ステップS551では、制御部21は、製品の出庫を担当する担当者の指定を受け付ける。担当者は、担当者コード及び担当者名の少なくともいずれかにより指定されてよい。担当者は、担当者マスタ52に登録された担当者の中から選択されてよい。担当者の指定には、入力装置25が用いられてよい。担当者の指定が完了すると、制御部21は、次のステップS552に処理を進める。なお、担当者を指定しない場合、ステップS551の処理は省略されてよい。この場合、以降の各情報から担当者の情報は省略されてよい。
【0185】
ステップS552では、制御部21は、保管場所から出庫する出庫対象製品に対して発行された製品ラベル4の管理コード40をスキャナ27で読み取る。管理コード40のデコードは適宜行われてよい。これにより、制御部21は、出庫対象製品の品質管理情報を取得し、当該出庫対象製品を特定する。出庫対象製品は、出庫処理の対象となる製品である。出庫対象製品は、半製品又は完成品であってよい。出庫対象製品の特定が完了すると、制御部21は、次のステップS553に処理を進める。
【0186】
ステップS553では、制御部21は、出庫対象製品の数量の指定を受け付ける。数量の指定には、入力装置25が用いられてよい。数量の指定が完了すると、制御部21は、次のステップS554に処理を進める。
【0187】
ステップS554では、制御部21は、同一の担当者が処理する別の出庫対象製品を指定するために、ステップS552及びステップS553の処理を繰り返すか否かを判定する。上記ステップS534と同様に、出庫対象製品の指定処理を繰り返すか否かは、入力装置25を介したオペレータの選択により指定されてよい。繰り返すことが選択された場合、制御部21は、ステップS552及びステップS553の処理を再度実行する。一方、繰り返さないことが選択された場合、制御部21は、次のステップS555に処理を進める。ステップS552及びステップS553の処理を繰り返すことで複数の出庫対象製品が指定される場合、ステップS555以降の処理は、出庫対象製品毎に実行される。なお、繰り返しの起点は、ステップS552ではなくてもよい。制御部21は、ステップS551から処理を再度実行してもよい。また、処理を繰り返すか否かを判定するタイミングは、このような例に限定されなくてよく、実施の形態に応じて適宜決定されてよい。
【0188】
ステップS555では、制御部21は、出庫対象製品の現在のロケーションの入力を受け付ける。現在のロケーションの入力には、入力装置25が用いられてよい。上記ステップS535と同様に、現在のロケーションは、ロケーションマスタに登録されたロケーションの中から選択されてよい。或いは、現在のロケーションは、製品在庫トランから特定されてもよい。現在のロケーションの入力が完了すると、制御部21は、次のステップS556に処理を進める。
【0189】
ステップS556では、制御部21は、出庫対象製品の出庫先の指定を受け付ける。出庫先の指定には、入力装置25が用いられてよい。端末装置2は、半製品の持出先、完成品の出荷先等の出庫先の情報を格納する出庫先マスタ(不図示)にアクセス可能に構成されてよい。出庫先マスタは、半製品及び完成品で別々に保持されてよい。この場合、出庫対象製品の出庫先は、出庫先マスタに登録された出庫先の中から選択されてよい。出庫先の指定が完了すると、制御部21は、次のステップS557に処理を進める。なお、出庫先を指定しない場合、ステップS556の処理は省略されてよい。この場合、以降の各情報から出庫先の情報は省略されてよい。
【0190】
ステップS557では、制御部21は、指定された出庫対象製品、出庫対象製品のロケーション、及び指定された数量の情報を含む製品出庫情報を生成する。ステップS556の処理が実行されている場合、製品出庫情報は、出庫先の情報を更に含むように生成されてよい。ステップS557の処理は、ステップS556(出庫先を登録しない場合は、ステップS555)までの情報の受け付けが完了した時点に実行された(すなわち、ステップS557の処理が完了した)として取り扱われてもよい。製品出庫情報の生成が完了すると、制御部21は、次のステップS558に処理を進める。
【0191】
ステップS558では、制御部21は、製品出庫実績トランに製品出庫情報を追加する。制御部21は、例えば、通信インタフェース23、外部インタフェース24等を介して、製品出庫実績トランに製品出庫情報を追加するように管理装置1に指示してもよい。或いは、製品出庫実績トランに端末装置2が直接的にアクセス可能に構成されている場合、制御部21は、製品出庫実績トランにアクセスして、製品出庫情報を製品出庫実績トランに追加してもよい。製品出庫実績トランは、各製品の出庫履歴を示すように適宜構成されてよい。本実施形態では、製品出庫実績トランは、半製品及び完成品で別々に保持される。
【0192】
図9Nは、本実施形態に係る半製品使用実績トラン634の構成の一例を模式的に例示する。
図9Oは、本実施形態に係る完成品出荷実績トラン644の構成の一例を模式的に例示する。半製品使用実績トラン634及び完成品出荷実績トラン644は、製品出庫実績トランの一例である。半製品の製品出庫情報が半製品使用実績トラン634に蓄積され、完成品の製品出庫情報が完成品出荷実績トラン644に蓄積される。
図9N及び
図9Oの例では、半製品使用実績トラン634及び完成品出荷実績トラン644の各レコードは、ロケーション、担当者コード、担当者名、製品区分コード、グループコード、製品コード、管理コード、製品名、品番、色調及び数量の各値を格納するためのフィールドを有する。半製品使用実績トラン634の各レコードは、使用日、使用時刻、持出先コード、及び持出先名の各値を格納するためのフィールドを更に有する。完成品出荷実績トラン644の各レコードは、出庫日、出庫時刻、出荷先コード、及び出荷先名の各値を格納するためのフィールドを更に有する。半製品の使用日及び使用時刻並びに完成品の出庫日及び出荷時刻のフィールドには、出庫対象製品を出庫する日付及び時刻の値が格納される。一例として、制御部21は、出庫処理を実行する際に、日付及び時刻の値をタイマから適宜取得してよい。ロケーションのフィールドには、ステップS555で入力されたロケーションの値が格納される。担当者コード及び担当者名の各フィールドには、ステップS551で指定された担当者の値が格納される。担当者の各値は、担当者マスタ52から得られてよい。半製品の持出先コード及び持出先名並びに完成品の出荷先コード及び出荷先名の各フィールドには、ステップS556で指定された出庫先の値が格納される。出庫先の各値は、出庫先マスタから得られてよい。製品区分コード、グループコード、製品コード、製品名、品番、及び色調の各フィールドには、ステップS552で特定された出庫対象製品の値が格納される。出庫対象製品の各値は、品質管理情報(製品情報)、グループマスタ50又は製品マスタ51から得られてよい。管理コードのフィールドには、ステップS552で読み取られた管理コード40の情報が格納される。管理コードの値は、製品在庫トランから得られてもよい。数量のフィールドには、ステップS553で指定された値が格納される。
【0193】
半製品使用実績トラン634及び完成品出荷実績トラン644それぞれの1レコードが、1件の製品出庫情報に相当する。製品出庫実績トランに対する製品出庫情報の追加が完了すると、制御部21は、次のステップS559に処理を進める。なお、半製品使用実績トラン634及び完成品出荷実績トラン644それぞれの各レコードに含まれるフィールドは、
図9N及び
図9Oの例に限定されなくてよく、実施の形態に応じて、フィールドの省略、置換及び追加が適宜行われてもよい。出庫実績を残さない場合、半製品使用実績トラン634及び完成品出荷実績トラン644は省略されてよく、ステップS558の処理も省略されてよい。また、半製品使用実績トラン634及び完成品出荷実績トラン644は、別々に保持されなくてもよく、同一の製品出庫実績トランに半製品及び完成品の製品出庫情報が蓄積されてもよい。
【0194】
図8Iに戻り、ステップS559では、制御部21は、製品出庫情報に基づいて、製品在庫トランにおける出庫対象製品の在庫情報を修正する。制御部21は、製品出庫情報に基づいて、出庫対象製品の在庫情報を修正するように管理装置1に指示してもよい。或いは、製品在庫トランに端末装置2が直接的にアクセス可能に構成されている場合、制御部21は、製品在庫トランにアクセスし、製品出庫情報に基づいて、出庫対象製品の在庫情報を修正してもよい。出庫対象製品の在庫情報の修正(製品在庫トランの更新)方法は、原料を製品に置き換えた上で上記ステップS258と同様であってよい。制御部21は、半製品の製品出庫情報に基づいて、半製品在庫トラン631を更新し、完成品の製品出庫情報に基づいて、完成品在庫トラン641を更新する。出庫対象製品の在庫情報の修正が完了すると、制御部21は、製品の出庫に関する処理手順を終了する。なお、ステップS551からステップS559までの各処理の順序は、従属関係がない限り適宜入れ替えられてよい。
【0195】
<特徴>
上記製品出庫の情報処理によれば、製品ラベル4の管理コード40を用いて、製品の出庫に応じて製品の在庫情報を修正することができる。これにより、製品の出庫があっても、その出庫をトレースし、製品の在庫を適切に管理することができる。また、本実施形態によれば、ステップS558の処理により、製品出庫実績トランに製品出庫情報が蓄積される。これにより、製品の出庫実績をトレースすることができる。
【0196】
§4 変形例
以上、本発明の実施の形態を詳細に説明してきたが、前述までの説明はあらゆる点において本発明の例示に過ぎない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良又は変形を行うことができることは言うまでもない。例えば、以下のような変更が可能である。なお、以下では、上記実施形態と同様の構成要素に関しては同様の符号を用い、上記実施形態と同様の点については、適宜説明を省略した。以下の変形例は適宜組み合わせ可能である。
【0197】
上記実施形態では、各マスタ50-57及び各トラン(600-604、611、621、631-634、641-644)は記憶部12に格納されていることで、管理装置1は、各マスタ50-57及び各トラン(600-604、611、621、631-634、641-644)にアクセス可能に構成されている。端末装置2は、管理装置1を介して各マスタ50-57及び各トラン(600-604、611、621、631-634、641-644)にアクセス可能に構成されている。しかしながら、各マスタ50-57及び各トラン(600-604、611、621、631-634、641-644)の保存先は、このような例に限定されなくてよく、実施の形態に応じて適宜選択されてよい。その他の一例として、各マスタ50-57及び各トラン(600-604、611、621、631-634、641-644)の少なくともいずれかは、外部記憶装置、NAS(Network Attached Storage)等の外部の記憶領域に保存されてもよい。各マスタ50-57及び各トラン(600-604、611、621、631-634、641-644)へのアクセス手段は、保存先に応じて適宜選択されてよい。
【0198】
また、上記実施形態における各情報処理の各ステップは、必ずしも連続的に実行されなくてもよい。例えば、ステップS208等のトランの更新は、他のステップとは別のタイミング(例えば、バッチ処理の設定時刻、管理装置1に接続された任意の時刻等)に実行されてもよい。また、上記実施形態において、「(2)原料の入庫処理」-「(9)製品の出庫処理」の少なくともいずれかは省略されてよい。この場合、対応するソフトウェアモジュールも省略されてよい。省略される情報処理は、他の方法の情報処理に置き換えられてもよい。
【符号の説明】
【0199】
1…管理装置、
11…制御部、12…記憶部、13…通信インタフェース、
14…外部インタフェース、
15…入力装置、16…出力装置、17…ドライブ、
2…端末装置、
21…制御部、22…記憶部、23…通信インタフェース、
24…外部インタフェース、
25…入力装置、26…出力装置、27…スキャナ、
3…プリンタ、
4…製品ラベル、40…管理コード、
50…グループマスタ、51…製品マスタ、
52…担当者マスタ、53…メーカマスタ、
54…原料マスタ、55…成形機マスタ、
56…成形機停止理由マスタ、57…シュリンク不良理由マスタ、
600…発行履歴トラン、601…原料在庫トラン、
602…原料入庫実績トラン、603…原料移動実績トラン、
604…原料使用実績トラン、
611…成形機稼働履歴トラン、
621…シュリンク作業履歴トラン、
631…半製品在庫トラン、632…半製品入庫実績トラン、
633…半製品移動実績トラン、634…半製品使用実績トラン、
641…完成品在庫トラン、642…完成品入庫実績トラン、
643…完成品移動実績トラン、644…完成品出荷実績トラン、
7…入庫ラベル、70…入庫管理コード