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2022-101330画像投影方法、画像投影装置、無人航空機および画像投影プログラム。
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  • -画像投影方法、画像投影装置、無人航空機および画像投影プログラム。 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022101330
(43)【公開日】2022-07-06
(54)【発明の名称】画像投影方法、画像投影装置、無人航空機および画像投影プログラム。
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/74 20060101AFI20220629BHJP
   G03B 21/00 20060101ALI20220629BHJP
   G03B 21/14 20060101ALI20220629BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20220629BHJP
   G09G 5/36 20060101ALI20220629BHJP
【FI】
H04N5/74 Z
G03B21/00 E
G03B21/14 E
G09G5/00 550C
G09G5/00 510B
G09G5/36 530Y
G09G5/36 520K
G09G5/00 510V
【審査請求】未請求
【請求項の数】47
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020215849
(22)【出願日】2020-12-24
(71)【出願人】
【識別番号】516385310
【氏名又は名称】合同会社酒井総合研究所
(74)【代理人】
【識別番号】100104190
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 昭徳
(72)【発明者】
【氏名】岸田 郁子
【テーマコード(参考)】
2K203
5C058
5C182
【Fターム(参考)】
2K203FA80
2K203FA82
2K203FA92
2K203FA96
2K203FB05
2K203FB06
2K203FB07
2K203GB32
2K203GB44
2K203GB46
2K203GB48
2K203GB54
2K203GB55
2K203GB62
2K203GB69
2K203KA03
2K203KA04
2K203KA10
2K203KA33
2K203KA37
2K203KA42
2K203KA43
2K203KA53
2K203KA56
2K203KA63
2K203MA23
5C058BA05
5C058BA25
5C058BA26
5C058BA35
5C058EA02
5C058EA12
5C058EA26
5C182AA04
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5C182AB08
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5C182AC03
5C182AC35
5C182AC43
5C182BA01
5C182BA03
5C182BA14
5C182BA25
5C182BA26
5C182BA29
5C182BA35
5C182BA45
5C182BA47
5C182BA54
5C182BA56
5C182BA66
5C182BA75
5C182BB02
5C182BB03
5C182BB11
5C182BC01
5C182BC11
5C182BC25
5C182BC26
5C182CA01
5C182CA21
5C182CB12
5C182CB13
5C182CB32
5C182CB34
5C182DA41
5C182DA44
5C182DA52
5C182DA68
(57)【要約】
【課題】携帯端末装置などの表示機器を携帯していなくても、あるいは、ディスプレイやスクリーンなどの表示機器が周囲になくても、画像情報を見るようにできること。
【解決手段】ユーザの視線が向けられた自身の身体の任意の部位を特定し、特定した任意の部位をスクリーンとして、ユーザに対して送信または配信された画像を、ユーザが頭部に装着し、または、耳にかけて装着するタイプのプロジェクター(「ウエアラブルプロジェクター1100)を用いて投影する。これにより、ユーザの左右の手のひらにおいて、「パームトップスクリーン」を実現する。たとえば、右手の「パームトップスクリーン」にはビデオ通話画像、左手の「パームトップスクリーン」にはチャット画像を表示する。身体の部位は手に限らず腕や手首、さらには脚や足などであってもよい。ユーザは、画像を見るのに端末装置やディスプレイや専用スクリーンを必要としない。
【選択図】図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザおよび当該ユーザの身体の任意の部位の位置を特定し、
特定した前記任意の部位をスクリーンとして、前記ユーザに対して送信または配信された画像を投影することを特徴とする画像投影方法。
【請求項2】
前記画像が前記任意の部位に投影可能な位置へ、当該画像を投影する画像投影装置を移動させることを特徴とする請求項1に記載の画像投影方法。
【請求項3】
前記画像投影装置を無人航空機を用いて移動させることを特徴とする請求項2に記載の画像投影方法。
【請求項4】
前記画像投影装置を屋内の設備を用いて移動させることを特徴とする請求項2に記載の画像投影方法。
【請求項5】
前記屋内の設備は、屋内の壁面、天井および床の少なくともいずれか一つであり、当該屋内の設備に沿って前記画像投影装置を移動させることを特徴とする請求項4に記載の画像投影方法。
【請求項6】
前記スクリーンとなる前記ユーザの前記任意の部位は、当該ユーザの指定により設定されることを特徴とする請求項1~5のいずれか一つに記載の画像投影方法。
【請求項7】
前記スクリーンとなる前記ユーザの前記任意の部位は、前記画像の内容に基づいて選定されることを特徴とする請求項1~5のいずれか一つに記載の画像投影方法。
【請求項8】
前記スクリーンとなる前記ユーザの前記任意の部位の状態に基づいて、前記画像を投影する投影方法を変更することを特徴とする請求項1~7のいずれか一つに記載の画像投影方法。
【請求項9】
前記スクリーンとなる前記ユーザの前記任意の部位の周辺の状況に基づいて、前記画像を投影する投影方法を変更することを特徴とする請求項1~8のいずれか一つに記載の画像投影方法。
【請求項10】
前記任意の部位の周辺の状況は、当該周辺の明るさであることを特徴とする請求項9に記載の画像投影方法。
【請求項11】
前記スクリーンに投影された画像を認識し、認識された画像の状況に基づいて、投影方法を変更することを特徴とする請求項1~10のいずれか一つに記載の画像投影方法。
【請求項12】
前記スクリーンとなる前記ユーザの前記任意の部位は、前記ユーザの身体であって当該ユーザが視認可能な部位であることを特徴とする請求項1~11のいずれか一つに記載の画像投影方法。
【請求項13】
前記スクリーンとなる前記ユーザの前記任意の部位は、前記ユーザの手または腕であることを特徴とする請求項12に記載の画像投影方法。
【請求項14】
前記スクリーンとなる前記ユーザの前記任意の部位は、前記ユーザの脚または足であることを特徴とする請求項12に記載の画像投影方法。
【請求項15】
前記スクリーンとなる前記ユーザの前記任意の部位は、前記ユーザの手の指または足の指の爪であることを特徴とする請求項12に記載の画像投影方法。
【請求項16】
前記スクリーンとなる前記ユーザの前記任意の部位は、前記ユーザの身体であって当該ユーザが鏡を用いて視認可能な部位であることを特徴とする請求項1~11のいずれか一つに記載の画像投影方法。
【請求項17】
前記ユーザが鏡を用いて視認可能な部位に前記画像を投影する場合に、当該画像の左右を反転させることを特徴とする請求項16に記載の画像投影方法。
【請求項18】
前記スクリーンとなる前記ユーザの前記任意の部位は、前記ユーザの顔、頭部または頸部であることを特徴とする請求項16に記載の画像投影方法。
【請求項19】
前記スクリーンとなる前記ユーザの前記任意の部位は、前記ユーザの体幹部または臀部であることを特徴とする請求項12または16に記載の画像投影方法。
【請求項20】
ユーザおよび当該ユーザの身体の任意の部位の位置を特定し、
特定した前記任意の部位における着衣をスクリーンとして、前記ユーザに対して送信または配信された画像を投影することを特徴とする画像投影方法。
【請求項21】
前記着衣は、衣服、手袋、靴、靴下、帽子およびマスクの少なくともいずれか一つを含むことを特徴とする請求項20に記載の画像投影方法。
【請求項22】
前記スクリーンとなる前記ユーザの前記任意の部位における着衣の種類または状態に基づいて、前記画像を投影する投影方法を変更することを特徴とする請求項20または21に記載の画像投影方法。
【請求項23】
前記スクリーンとなる前記ユーザの前記任意の部位における着衣の色および材質の少なくともいずれか一方に基づいて、前記画像を投影する投影方法を変更することを特徴とする請求項20または21に記載の画像投影方法。
【請求項24】
ユーザおよび当該ユーザの身体の任意の部位の位置を特定し、
特定した前記任意の部位をスクリーンとして、前記ユーザに対して送信または配信された画像を投影する、
制御部を備えたことを特徴とする画像投影装置。
【請求項25】
ユーザおよび当該ユーザの身体の任意の部位の位置を特定し、
特定した前記任意の部位における着衣をスクリーンとして、前記ユーザに対して送信または配信された画像を投影する、
制御部を備えたことを特徴とする画像投影装置。
【請求項26】
前記制御部は、
前記画像を前記任意の部位に投影可能な位置へ、当該画像を投影する画像投影装置を移動させることを特徴とする請求項25に記載の画像投影装置。
【請求項27】
ユーザおよび当該ユーザの身体の任意の部位の位置を特定し、
特定した前記任意の部位をスクリーンとして、前記ユーザに対して送信または配信された画像を投影することを特徴とする無人航空機。
【請求項28】
ユーザおよび当該ユーザの身体の任意の部位の位置を特定し、
特定した前記任意の部位における着衣をスクリーンとして、前記ユーザに対して送信または配信された画像を投影することを特徴とする無人航空機。
【請求項29】
前記画像が前記任意の部位に投影可能な位置へ移動し、当該画像を投影することを特徴とする請求項27または28に記載の無人航空機。
【請求項30】
ユーザおよび当該ユーザの身体の任意の部位の位置を特定し、
特定した前記任意の部位をスクリーンとして、前記ユーザに対して送信または配信された画像を投影する処理を、
画像投影装置に実行させることを特徴とする画像投影プログラム。
【請求項31】
ユーザおよび当該ユーザの身体の任意の部位の位置を特定し、
特定した前記任意の部位における着衣をスクリーンとして、前記ユーザに対して送信または配信された画像を投影する処理を、
画像投影装置に実行させることを特徴とする画像投影プログラム。
【請求項32】
前記画像投影装置に、前記画像が前記任意の部位に投影可能な位置へ、当該画像を投影する画像投影装置を移動させる処理を実行させることを特徴とする請求項30または31に記載の画像投影プログラム。
【請求項33】
ユーザの視線が向けられた身体の任意の部位をスクリーンとして、前記ユーザに対して送信または配信され、あるいは、事前に記憶された画像を投影する制御部を備え、
前記ユーザが頭部に装着し、または、耳にかけて装着することを特徴とする画像投影装置。
【請求項34】
ユーザの視線が向けられた身体の任意の部位における着衣をスクリーンとして、前記ユーザに対して送信または配信され、あるいは、事前に記憶された画像を投影する制御部を備え、
前記ユーザが頭部に装着し、または、耳にかけて装着することを特徴とする画像投影装置。
【請求項35】
ユーザの視線が向けられた面をスクリーンとして、前記ユーザに対して送信または配信され、あるいは、事前に記憶された画像を投影する制御部を備え、
前記ユーザが頭部に装着し、または、耳にかけて装着することを特徴とする画像投影装置。
【請求項36】
投影部を自装置に着脱可能に設けたことを特徴とする請求項33~35のいずれか一つに記載の画像投影装置。
【請求項37】
複数設けられた前記投影部により、前記画像を同時に投影することを特徴とする請求項33~36のいずれか一つに記載の画像投影装置。
【請求項38】
複数設けられた前記投影部のうちの第1の投影部と第2の投影部とで異なる画像を同時に投影することを特徴とする請求項37に記載の画像投影装置。
【請求項39】
複数設けられた前記投影部のうちの第1の投影部と第2の投影部とで同じ画像を重ねて同時に投影することを特徴とする請求項37に記載の画像投影装置。
【請求項40】
投影する画像を複数個に分割し、複数設けられた各前記投影部によって、それぞれ分割された画像を同時に投影することを特徴とする請求項37に記載の画像投影装置。
【請求項41】
自装置に、画像を受信し、記憶し、投影するための電池を設けたことを特徴とする請求項33~40のいずれか一つに記載の画像投影装置。
【請求項42】
前記制御部は、
前記ユーザによって自装置が装着されていることを検知し、
前記検知の結果、自装置が装着されていると判断した場合に、前記画像を投影することを特徴とする請求項33~41のいずれか一つに記載の画像投影装置。
【請求項43】
前記制御部は、
自装置が装着されているユーザがあらかじめ登録されているユーザであることを認識し、
前記認識の結果、自装置が装着されているユーザがあらかじめ登録されているユーザであると判断した場合に、前記画像を投影することを特徴とする請求項33~42のいずれか一つに記載の画像投影装置。
【請求項44】
自装置に、ID情報およびパスワード情報の少なくともいずれかの入力を受け付ける受付部を備え、
前記制御部は、入力された情報に基づいて、あらかじめ登録されているユーザであることを認識することを特徴とする請求項43に記載の画像投影装置。
【請求項45】
自装置に、ユーザの音声の入力を受け付ける音声受付部を備え、
前記制御部は、入力された音声に基づいて、音声認識によって、あらかじめ登録されているユーザであることを認識することを特徴とする請求項43に記載の画像投影装置。
【請求項46】
前記制御部は、
自装置に対して接触されたことを検知し、
前記検知の結果、接触された場合に、前記画像の投影を開始することを特徴とする請求項33~45のいずれか一つに記載の画像投影装置。
【請求項47】
前記制御部は、
自装置に対して接触されたことを検知し、
前記検知の結果、接触された場合に、前記画像の投影を中止することを特徴とする請求項33~46のいずれか一つに記載の画像投影装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、画像を投影する画像投影方法、当該画像投影方法を実現する画像投影装置、無人航空機、および、画像投影プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スマートフォンなどの情報端末装置での画像を視覚する機会の多様性が高まっている。関連する技術として、従来、具体的には、たとえば、自律走行が可能なロボットに投影部を搭載し、ロボットの周囲に存在する投影面の状態を検知しながら当該投影面に映像を投影することにより、不特定の人から見えやすい映像を表示することができるようにした映像表示システムに関する技術があった(たとえば、下記特許文献1を参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-125816号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、情報端末装置などの表示機器を有していなければ、あるいは、ディスプレイなどの表示装置が設置されていないところでは、画像情報を見ることができなかった。また、プロジェクターは、あらかじめ決められたスクリーンにしか画像を投影することはできなかった。
【0005】
また、上述した特許文献1に記載された従来の技術においては、個人宛の画像情報を見るには適していないという問題点があった。
【0006】
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、携帯端末装置などの表示機器を携帯していなくても、あるいは、ディスプレイやスクリーンなどの表示機器が周囲になくても、画像情報を見ることができる画像投影方法、当該画像投影方法を実現する画像投影装置、無人航空機、および、画像投影プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明にかかる画像投影方法は、ユーザおよび当該ユーザの身体の任意の部位の位置を特定し、特定した前記任意の部位をスクリーンとして、前記ユーザに対して送信または配信された画像を投影することを特徴とする。
【0008】
また、この発明にかかる画像投影方法は、上記の発明において、前記画像が前記任意の部位に投影可能な位置へ、当該画像を投影する画像投影装置を移動させることを特徴とする。
【0009】
また、この発明にかかる画像投影方法は、上記の発明において、前記画像投影装置を無人航空機を用いて移動させることを特徴とする。
【0010】
また、この発明にかかる画像投影方法は、上記の発明において、前記画像投影装置を屋内の設備を用いて移動させることを特徴とする。
【0011】
また、この発明にかかる画像投影方法は、上記の発明において、前記屋内の設備が、屋内の壁面、天井および床の少なくともいずれか一つであり、当該屋内の設備に沿って前記画像投影装置を移動させることを特徴とする。
【0012】
また、この発明にかかる画像投影方法は、上記の発明において、前記スクリーンとなる前記ユーザの前記任意の部位が、当該ユーザの指定により設定されることを特徴とする。
【0013】
また、この発明にかかる画像投影方法は、上記の発明において、前記スクリーンとなる前記ユーザの前記任意の部位が、前記画像の内容に基づいて選定されることを特徴とする。
【0014】
また、この発明にかかる画像投影方法は、上記の発明において、前記スクリーンとなる前記ユーザの前記任意の部位の状態に基づいて、前記画像を投影する投影方法を変更することを特徴とする。
【0015】
また、この発明にかかる画像投影方法は、上記の発明において、前記スクリーンとなる前記ユーザの前記任意の部位の周辺の状況に基づいて、前記画像を投影する投影方法を変更することを特徴とする。
【0016】
また、この発明にかかる画像投影方法は、上記の発明において、前記任意の部位の周辺の状況が、当該周辺の明るさであることを特徴とする。
【0017】
また、この発明にかかる画像投影方法は、上記の発明において、前記スクリーンに投影された画像を認識し、認識された画像の状況に基づいて、投影方法を変更することを特徴とする。
【0018】
また、この発明にかかる画像投影方法は、上記の発明において、前記スクリーンとなる前記ユーザの前記任意の部位が、前記ユーザの身体であって当該ユーザが視認可能な部位であることを特徴とする。
【0019】
また、この発明にかかる画像投影方法は、上記の発明において、前記スクリーンとなる前記ユーザの前記任意の部位が、前記ユーザの手または腕であることを特徴とする。
【0020】
また、この発明にかかる画像投影方法は、上記の発明において、前記スクリーンとなる前記ユーザの前記任意の部位が、前記ユーザの脚または足であることを特徴とする。
【0021】
また、この発明にかかる画像投影方法は、上記の発明において、前記スクリーンとなる前記ユーザの前記任意の部位が、前記ユーザの手の指または足の指の爪であることを特徴とする。
【0022】
また、この発明にかかる画像投影方法は、上記の発明において、前記スクリーンとなる前記ユーザの前記任意の部位が、前記ユーザの身体であって当該ユーザが鏡を用いて視認可能な部位であることを特徴とする。
【0023】
また、この発明にかかる画像投影方法は、上記の発明において、前記ユーザが鏡を用いて視認可能な部位に前記画像を投影する場合に、当該画像の左右を反転させることを特徴とする。
【0024】
また、この発明にかかる画像投影方法は、上記の発明において、前記スクリーンとなる前記ユーザの前記任意の部位が、前記ユーザの顔、頭部または頸部であることを特徴とする。
【0025】
また、この発明にかかる画像投影方法は、上記の発明において、前記スクリーンとなる前記ユーザの前記任意の部位が、前記ユーザの体幹部または臀部であることを特徴とする。
【0026】
また、この発明にかかる画像投影方法は、ユーザおよび当該ユーザの身体の任意の部位の位置を特定し、特定した前記任意の部位における着衣をスクリーンとして、前記ユーザに対して送信または配信された画像を投影することを特徴とする。
【0027】
また、この発明にかかる画像投影方法は、上記の発明において、前記着衣が、衣服、手袋、靴、靴下、帽子およびマスクの少なくともいずれか一つを含むことを特徴とする。
【0028】
また、この発明にかかる画像投影方法は、上記の発明において、前記スクリーンとなる前記ユーザの前記任意の部位における着衣の種類または状態に基づいて、前記画像を投影する投影方法を変更することを特徴とする。
【0029】
また、この発明にかかる画像投影方法は、上記の発明において、前記スクリーンとなる前記ユーザの前記任意の部位における着衣の色および材質の少なくともいずれか一方に基づいて、前記画像を投影する投影方法を変更することを特徴とする。
【0030】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明にかかる画像投影装置は、ユーザおよび当該ユーザの身体の任意の部位の位置を特定し、特定した前記任意の部位をスクリーンとして、前記ユーザに対して送信または配信された画像を投影する、制御部を備えたことを特徴とする。
【0031】
また、この発明にかかる画像投影装置は、ユーザおよび当該ユーザの身体の任意の部位の位置を特定し、特定した前記任意の部位における着衣をスクリーンとして、前記ユーザに対して送信または配信された画像を投影する、制御部を備えたことを特徴とする。
【0032】
また、この発明にかかる画像投影装置は、上記の発明において、前記制御部が、前記画像が前記任意の部位に投影可能な位置へ、当該画像を投影する画像投影装置を移動させることを特徴とする。
【0033】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明にかかる無人航空機は、ユーザおよび当該ユーザの身体の任意の部位の位置を特定し、特定した前記任意の部位をスクリーンとして、前記ユーザに対して送信または配信された画像を投影することを特徴とする。
【0034】
また、この発明にかかる無人航空機は、ユーザおよび当該ユーザの身体の任意の部位の位置を特定し、特定した前記任意の部位における着衣をスクリーンとして、前記ユーザに対して送信または配信された画像を投影することを特徴とする。
【0035】
また、この発明にかかる無人航空機は、上記の発明において、前記画像が前記任意の部位に投影可能な位置へ移動し、当該画像を投影することを特徴とする。
【0036】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明にかかる画像投影プログラムは、ユーザおよび当該ユーザの身体の任意の部位の位置を特定し、特定した前記任意の部位をスクリーンとして、前記ユーザに対して送信または配信された画像を投影する処理を、画像投影装置に実行させることを特徴とする。
【0037】
また、この発明にかかる画像投影プログラムは、ユーザおよび当該ユーザの身体の任意の部位の位置を特定し、特定した前記任意の部位における着衣をスクリーンとして、前記ユーザに対して送信または配信された画像を投影する処理を、画像投影装置に実行させることを特徴とする。
【0038】
また、この発明にかかる画像投影プログラムは、上記の発明において、前記画像投影装置に、前記画像が前記任意の部位に投影可能な位置へ、当該画像を投影する画像投影装置を移動させる処理を実行させることを特徴とする。
【0039】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明にかかる画像投影装置は、ユーザの視線が向けられた身体の任意の部位をスクリーンとして、前記ユーザに対して送信または配信され、あるいは、事前に記憶された画像を投影する制御部を備え、前記ユーザが頭部に装着し、または、耳にかけて装着することを特徴とする。
【0040】
また、この発明にかかる画像投影装置は、ユーザの視線が向けられた身体の任意の部位における着衣をスクリーンとして、前記ユーザに対して送信または配信され、あるいは、事前に記憶された画像を投影する制御部を備え、前記ユーザが頭部に装着し、または、耳にかけて装着することを特徴とする。
【0041】
また、この発明にかかる画像投影装置は、ユーザの視線が向けられた面をスクリーンとして、前記ユーザに対して送信または配信され、あるいは、事前に記憶された画像を投影する制御部を備え、前記ユーザが頭部に装着し、または、耳にかけて装着することを特徴とする。
【0042】
また、この発明にかかる画像投影装置は、上記の発明において、投影部を自装置に着脱可能に設けたことを特徴とする。
【0043】
また、この発明にかかる画像投影装置は、上記の発明において、複数設けられた前記投影部により、前記画像を同時に投影することを特徴とする。
【0044】
また、この発明にかかる画像投影装置は、上記の発明において、複数設けられた前記投影部のうちの第1の投影部と第2の投影部とで異なる画像を同時に投影することを特徴とする。
【0045】
また、この発明にかかる画像投影装置は、上記の発明において、複数設けられた前記投影部のうちの第1の投影部と第2の投影部とで同じ画像を重ねて同時に投影することを特徴とする。
【0046】
また、この発明にかかる画像投影装置は、上記の発明において、投影する画像を複数個に分割し、複数設けられた各前記投影部によって、それぞれ分割された画像を同時に投影することを特徴とする。
【0047】
また、この発明にかかる画像投影装置は、上記の発明において、自装置に、画像を受信し、記憶し、投影するための電池を設けたことを特徴とする。
【0048】
また、この発明にかかる画像投影装置は、上記の発明において、前記制御部が、前記ユーザによって自装置が装着されていることを検知し、前記検知の結果、自装置が装着されていると判断した場合に、前記画像を投影することを特徴とする。
【0049】
また、この発明にかかる画像投影装置は、上記の発明において、前記制御部が、自装置が装着されているユーザがあらかじめ登録されているユーザであることを認識し、前記認識の結果、自装置が装着されているユーザがあらかじめ登録されているユーザであると判断した場合に、前記画像を投影することを特徴とする。
【0050】
また、この発明にかかる画像投影装置は、上記の発明において、自装置に、ID情報およびパスワード情報の少なくともいずれかの入力を受け付ける受付部を備え、前記制御部が、入力された情報に基づいて、あらかじめ登録されているユーザであることを認識することを特徴とする。
【0051】
また、この発明にかかる画像投影装置は、上記の発明において、自装置に、ユーザの音声の入力を受け付ける音声受付部を備え、前記制御部が、入力された音声に基づいて、音声認識によって、あらかじめ登録されているユーザであることを認識することを特徴とする。
【0052】
また、この発明にかかる画像投影装置は、上記の発明において、前記制御部が、自装置に対して接触されたことを検知し、前記検知の結果、接触された場合に、前記画像の投影を開始することを特徴とする。
【0053】
また、この発明にかかる画像投影装置は、上記の発明において、前記制御部が、自装置に対して接触されたことを検知し、前記検知の結果、接触された場合に、前記画像の投影を中止することを特徴とする。
【発明の効果】
【0054】
この発明にかかる画像投影方法、画像投影装置、無人航空機および画像投影プログラムによれば、ユーザは、携帯端末装置などの表示機器を携帯していなくても、あるいは、ディスプレイやスクリーンなどの表示機器が周囲になくても、画像情報を見ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0055】
図1】画像投影方法の概要(「パームトップスクリーン」)を示す説明図(その1)である。
図2】画像投影方法の概要(「ドローンプロジェクター」)を示す説明図(その2)である。
図3】画像投影方法の概要(「パームトップスクリーン」)を示す説明図(その3)である。
図4】画像投影方法の概要(「アームトップスクリーン」)を示す説明図(その4)である。
図5】画像投影方法の概要(「リストトップスクリーン」)を示す説明図(その5)である。
図6】画像投影装置(「ドローンプロジェクター」)の外観の一例を示す説明図である。
図7】画像投影装置のハードウエア構成の一例を示す説明図である。
図8】画像投影装置の機能的構成の一例を示すブロック図である。
図9】画像投影装置の処理手順の一例を示すフローチャートである。
図10】この発明にかかる別の実施例の画像投影装置(「ムーバブルプロジェクター」)および画像投影装置の移動環境の一例を示す説明図である。
図11】この発明にかかる別の実施の形態(実施の形態2)の画像投影装置(「ウエアラブルプロジェクター」)の一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0056】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる画像投影方法、画像投影方法を実現する画像投影装置、無人航空機および画像投影プログラムの好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0057】
(画像投影方法の概要)
図1図5は、画像投影方法の概要を示す説明図である。図1においては、ユーザの右手(RIGHT HAND)101には、ビデオ通話に関する画像情報110を投影している。また、左手(LEFT HAND)102には、チャットの画面に関する画像情報120を投影している。
【0058】
これに限らず、右手101、左手102には、ユーザの所望の画像情報を投影することができる。たとえば、右手101、左手102の両手にそれぞれ、異なる相手とのビデオ通話に関する画像情報110を投影するようにしてもよい。このように、ユーザの少なくとも一方の手の手のひらに画像を投影する。発明者は、手のひらをスクリーンとして用いることを『パームトップスクリーン(“PALM TOP SCREEN”)』と名付けた。
【0059】
ビデオ通話に関する画像を投影する際のビデオ通話相手からの音声など、画像情報に付随する音声は、ユーザが装着しているイヤホンあるいはユーザの周辺に設置されたスピーカーなどから出力することができる。スピーカーは、図2に示す画像投影装置200に搭載されていてもよい(後述する図7に示すスピーカー707)。また、ユーザの音声は、ユーザが装着しているイヤホンあるいはユーザの周辺に設置されたマイクなどから入力(集音)することができる。マイクは、画像投影装置200に搭載されていてもよい(後述する図7に示すマイク706)。
【0060】
図2は、画像投影装置200がユーザ201の手のひらにビデオ通話に関する画像情報110を投影している様子を示している。図2に示すように、画像投影装置200からユーザ201の身体の任意の部位である手のひらに画像情報110を投影することによって、ユーザ201の身体の任意の部位である手のひらをスクリーンとして用いることができる。
【0061】
画像投影装置200は、プロジェクターをドローン(無人航空機)に搭載し、飛行しながら所定の空間に停止し、そこから画像情報をユーザ201の身体の任意の部位である手のひらに画像を投影する。発明者は、この画像投影装置200を『ドローンプロジェクター(“DRONE PROJECTOR”、略称:「ドロプロ」、「ドロプ」または「ドロップ」)』と名付けた。
【0062】
手のひらをスクリーンとすることによって、画像情報を見るための専用の表示装置を必要としない。手のひらを向ける方向によって、近くにいる他の者に画像情報をのぞき見されることを防止することができる。また、手のひらを向ける方向によって、隣や向かい側にいる他の者と画像情報を共有して見ることもできる。
【0063】
図1に示すように、両手を用いることによって、ユーザは、少なくとも2つの異なる画面を同時に見ることができる。2つの異なる画像情報を表示するためには、一機のドローンに2つ以上のプロジェクターを搭載していてもよく、また、複数機のドローンプロジェクターを用いて、それぞれから投影させるようにしてもよい。また、図2に示すように、両手を接近または接触させることによって、一つの画像を両手に渡って拡大して表示することもできる。
【0064】
図1図2からもわかるように、これらの画像情報110、120は、広げられた手のひらに対して、画像投影装置200から投影された投影画像である。このように画像情報110、120をユーザ201の手のひらに投影するためには、画像投影装置200は、まずは画像情報を投影すべきユーザ201を特定する。
【0065】
そして、特定したユーザ201の手のひらの位置を特定し、特定した手のひらをスクリーンとして、当該ユーザ201に対して送信された画像を投影する。それにより、当該ユーザ201は、自身の手のひらに投影された当該画像情報110、120を視認することが可能となる。
【0066】
図3に示すように、画像情報110の向きは、ユーザの視線(両方の眼球の位置)と手のひら101の位置との関係から決定されるようにしてもよい。したがって、指先が向いている方向にかかわらず、ユーザ201の左右の眼球の位置からユーザが見やすい角度を推測し、画像情報の向きを決定するようにしてもよい。
【0067】
図3では、図1とは手のひらにおける画像情報110が投影される向きが違うことがわかる。ユーザ201が右手101をどのような方向に広げるかによって画像情報110の向きを変更する。したがって、ユーザ201は、手の角度を変えても、ユーザ201の視線に対して常に画像が投影される向きが一定となるようにするので、画像情報110の視認性を向上することができる。
【0068】
また、画像情報が投影される向きは、ユーザ201の音声(たとえば、『向かいの人に見えるようにして』など)やジェスチャーなどによる指示によって変更する(たとえば、画像情報の上下を反転するなど)ことができるようにしてもよい。これにより、ユーザ201だけでなく、隣や向かい側にいる他の者が画像情報を見やすくすることができる。
【0069】
手のひらの角度を変えたり、手のひらの位置が移動した場合は、画像投影装置200は、その変化を認識し、手のひらの角度や位置の変化に追従して、引き続き、画像情報を手のひらに投影し続けることができるようにする。したがって、ユーザ201からの投影終了の指示があるまでは、たとえば表示装置などに表示するのと同様に、連続して画像情報を手のひらに投影することができる。
【0070】
画像情報の寸法は、ユーザ201の手のひらの大きさ、形状などに基づいて決定されるようにしてもよい。手のひらに投影する場合の画像情報の寸法は、ユーザ201ごとにあらかじめ定められていてもよい。これにより、手のひらには常に同じ寸法の画像情報が表示されるので、ユーザ201は毎回、画像情報を見る際に違和感を感じることが少なくなる。
【0071】
また、画像情報の寸法は、ユーザ201の指示によって変更できるようにしてもよい。寸法の変更にかかるユーザ201の指示は、音声(たとえば『大きくして』あるいは『小さくして』と発声する)やジェスチャー(たとえば所望のサイズを指で差し示す)などであってもよい。
【0072】
音声は、画像投影装置200などに搭載されたマイク706によって集音し、音声認識などによってユーザ201の指示を判断するようにしてもよい。ジェスチャーは、画像投影装置200などに搭載されたカメラ(後述する図6図7に示すカメラ603)によって撮影し、画像認識などによってユーザ201の指示を判断するようにしてもよい。
【0073】
画像受信の通知は、チャイム、アラーム、音声(『○○さんからメッセージが届いています』)などによっておこなわれる。音声は、後述する図7に示すスピーカー707あるいはユーザのイヤホンに出力することができる。
【0074】
また、画像受信の通知は、発光することや、所持品などを振動(バイブレーション)させることによって通知をおこなうようにしてもよい。さらには、ドローンプロジェクター200がユーザ201の目の前を飛行することによって通知するようにしてもよい。
【0075】
画像受信の通知があった場合、ユーザ201は、投影開始の指示をおこなう。投影開始の指示は、具体的には、たとえば、発声(『表示して』)あるいは所定のジェスチャーなどによっておこなうことができる。つぎに、ユーザ201は、投影位置の指示をおこなう。投影位置の指示は、具体的には、たとえば、発声(『左手の甲』)やジェスチャー(手のひらを上に向けて広げる。腕時計を見る仕草をする。指で所望位置を指し示す。)によっておこなわれる。
【0076】
投影開始の指示と投影位置の指示は一連の動作であってもよい。(たとえば『左足の太ももに表示して』と発声する。また、左腕を右手の人差し指で指し示す。)このようにして、ユーザ201の意志を確認することができる。
【0077】
図4は、ユーザ201の身体部位のうち、手のひら以外の部位に投影した例を示す。図4に示すように、表示する画像情報の表示形態によっては、たとえば、画像情報を左手の手首付近から腕部に沿って肩側へ、長く連続して表示するようにしてもよい。発明者は、このように腕をスクリーンとして用いることを『アームトップスクリーン(“ARM TOP SCREEN”)』と名付けた。
【0078】
図4において、アームトップスクリーン400は、画像情報の一例として地図情報を表示している。このように、腕の長さを利用して、比較的大きな画像を表示することができ、よりわかりやすいナビゲーション機能を実現することができる。アームトップスクリーン400は、地図情報のほか、腕を立てることによって、縦長の画像、たとえばチャット画面を長く(チャット数を多く)投影することができる。
【0079】
(画像情報が投影される身体部位の一例)
画像情報が投影される身体部位は、ユーザ201が視認可能な身体部位であればよい。画像情報が投影される身体部位は、ユーザ201の手または腕であってもよい。ただし、手は、手のひらに限定されない。手のひらに限らず、具体的には、たとえば手の甲であってもよい(図示省略)。発明者は、手のひら以外の手の甲などをスクリーンとして用いることを「ハンドトップスクリーン(“HAND TOP SCREEN”)」と名付けた。
【0080】
また、画像情報が投影される身体部位は、たとえば指であってもよい。発明者は、指(ゆび)をスクリーンとしても用いることを「フィンガートップスクリーン(“FINGER TOP SCREEN”)」と名付けた。指において投影される部分は、手のひら側でもよく、手の甲側でもよく、その両方であってもよく、また、手のひら側と手の甲側の間の部分であってもよい。
【0081】
また、指には、たとえば1行ないし3行程度のメッセージなどの文字情報を指の長手方向に沿って表示することができる。各指にそれぞれ別々の文字情報を表示するようにしてもよく、各指に連続した文字情報などを表示するようにしてもよい。
【0082】
また、「フィンガートップスクリーン」の一例として指の爪をスクリーンとする「ネイルトップスクリーン(“NAIL TOP SCREEN”)」が含まれていてもよい。このように、スクリーンとして肌よりも硬くて光沢がある爪を用いることで、画像をより鮮明に投影することができる。
【0083】
画像情報の送信先によってどの指の爪に投影されるかをあらかじめ決めておくことによって、画像情報の送信先を瞬時にかつ直感的に把握することができる(右手の親指の爪はAさん、左手の中指の爪はBさんなど)ようにしてもよい。また、画像情報の内容に基づいて、どの指の爪に投影するかをあらかじめ決めておいてもよい。たとえば、緊急のメッセージは右手の親指の爪とするなどである。
【0084】
また、画像情報が投影される身体部位であるユーザの手または腕の別の一例として、図5に示す手首であってもよい。発明者は、手首をスクリーンとして用いることを「リストトップスクリーン(“WRIST TOP SCREEN”)」と名付けた。
【0085】
図5に示すように、リストトップスクリーン500は、腕時計の表示位置とほぼ同じ位置に画像情報を投影する。したがって、ユーザは腕時計の表示を見る感覚と同様の感覚で、リストトップスクリーン500を見ることができる。リストトップスクリーン500は、図5に示したように手の甲側の手首であってもよく、その反対側の手のひら側の手首であってもよく、また、手の甲側と手のひら側の間の手首部分であってもよい。
【0086】
また、画像情報が投影される身体部位は、ユーザ201の脚または足であってもよい。たとえば、ユーザ201が座っている場合など、脚または足をスクリーンにすることによって、容易に投影された画像を見ることができる。
【0087】
具体的には、「ラップトップスクリーン(“LAP TOP SCREEN”)」(膝、あるいは、いすなどに座ったときの膝から股関節までの間の脚)、「レッグトップスクリーン(“LEG TOP SCREEN”)」(足を組んだときのふくらはぎなど、脚全体)、「フットトップスクリーン(“FOOT TOP SCREEN”)」(足の甲、足の裏(ソール(sole))、足の指など)であってもよい。足首(アンクル(ankle))は「レッグトップスクリーン」または「フットトップスクリーン」のいずれかに含まれる。
【0088】
脚または足は、手や腕に比べてスクリーンができる面積が比較的大きいため、画像をより大きく投影することができる。また、手や腕とともにスクリーンとして用いることによって、より多くの画像情報を見ることができる。
【0089】
また、指の爪と同様に、「フットトップスクリーン」の一例として足の爪をスクリーンとする「ネイルトップスクリーン」が含まれていてもよい。
【0090】
また、画像情報が投影される身体部位は、通常は視認しづらいが、鏡などを用いることによって視認可能な身体部位であってもよい。
【0091】
たとえば、ユーザ自身の顔(「フェイストップスクリーン(“FACE TOP SCREEN”)」、特に頬など)や、頭部(「ヘッドトップスクリーン(“HEAD TOP SCREEN”)」、特におでこ、あるいは頭髪が生えている部分など)、頸部(「ネックトップスクリーン(“NECK TOP SCREEN”)」)や、肩(ショルダートップスクリーン(“SHOULDER TOP SCREEN”)」などであってもよい。これらの名称は、いずれも発明者が名付けた。
【0092】
また、画像情報が投影される身体部位は、背中(「バックトップスクリーン(“BACK TOP SCREEN”)」)や、腹部(「アブトップスクリーン(”ABD TOP SCREEN”)」)などの体幹部や、臀部(「ヒップトップスクリーン(“HIP TOP SCREEN”)」など)であってもよい。これらの名称も、発明者が名付けた。
【0093】
鏡などを用いる場合は、鏡反転(画像の左右を反転させる)加工を施した画像情報を投影することができる。鼻(ノーズ(nose))や耳(イヤ(ear))は「フェイストップスクリーン」に含まれる。
【0094】
特に、ユーザ201自身の顔(「フェイストップスクリーン」)や頸部(「ネックトップスクリーン」)や肩(「ショルダートップスクリーン」)や頭部(「ヘッドトップスクリーン」)に鏡を用いて画像投影することによって、たとえば化粧をしながら、あるいは、洗髪や散髪をしながら、画像情報を確認することができる。
【0095】
また、体幹部または臀部などである場合は、ユーザ201は、鏡で自身の全身などを見ながら、画像情報を確認することができる。
【0096】
これらの応用として、画像情報を化粧や被服、装着品(眼鏡など)、装飾品(ネックレスなど)、タトゥーにかかる画像とすることができる。これらの画像情報を直接ユーザ201の身体部位に投影し、バーチャルな化粧や試着などを楽しむことができる。
【0097】
また、患部の位置などを身体部位における該当位置に表示するなど、外科手術の際に用いることができる。また、理想とするボディラインなどを直接身体に投影することによって、ダイエットの目標とすることもできる。
【0098】
このように、ユーザの全身の各部位をスクリーンとして用いることで、画像を見るに際して、スクリーンなど専用の装置を必要としない。また、ユーザは、表示画面を備えた情報端末装置を所持する必要もない(いわゆる「手ぶら(Empty-handed)」でよい)。
【0099】
身体のどの部位に画像情報を投影するかは、ユーザの指示により選択される。ユーザの指示は音声(たとえば『右手の甲に表示して』や、『左手の手首』と発声するなど)や、ジェスチャー(たとえば投影を所望する位置を指さすなど)であってもよい。
【0100】
また、画像情報の種類によって、画像情報が投影される身体部位が選択されるようにしてもよい。たとえば、秘密性の高い情報は、手のひらに表示し、手のひらの向きや角度、顔からの距離などを調整することによって、近くにいる者に画像内容が見られないようにすることもできる。
【0101】
また、ユーザの姿勢によって部位が選択されるようにしてもよい。いすなどに座っているときは、膝や脚などに投影することができる。また、片方の手で物を持っていたり、作業などをしている場合は、他方の手や他の身体部位に投影することができる。
【0102】
画像情報の投影は、直接、ユーザの身体部位の肌に投影してもよく、衣服などを着用している場合は、当該衣服(着衣)に投影してもよい。肌に投影する場合と、衣服に投影する場合とで、投影方法(色、光度など)を変更することができる。また、衣服の種類(素材、色など)によっても変更することができる。それらの違いは、画像投影装置に搭載されているカメラによって撮影した画像を解析することで、判断することができる。
【0103】
(画像投影装置200の外観の一例)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の画像投影装置の外観の一例について説明する。図6は、画像投影装置の外観の一例を示す説明図である。図6に示すように、画像投影装置(ドローンプロジェクター)200は、プロジェクター(投影部)601と、ドローン(無人航空機)602と、カメラ603と、人感センサー604と、を備えている。すなわち、プロジェクター601と、カメラ603と、人感センサー604が、ドローン602に搭載されている。
【0104】
プロジェクター601は、プロジェクター光源、光学系、投影レンズなどを備えている(いずれも図示を省略する)。プロジェクター601は、プロジェクター光源から発した光を、光学系により所定経路に導き、投影レンズ601aを介してプロジェクター601の外部に照射することによって、光が照射された場所に画像を投影する。
【0105】
光学系は、プロジェクター光源から発した光の照度の均一性を高めるインテグレーターレンズ、非偏光光源から出射する光を所定の偏光方向に変換(偏光)する偏光変換素子、プロジェクター光からの光をR・G・Bの三原色に分離するダイクロイック・ミラー、R・G・Bの各色の光に応じた画像を表示する液晶パネル、各液晶パネルが表示した各色の画像を合成するダイクロイック・プリズムなどによって構成される(いずれも図示を省略する)。
【0106】
プロジェクター601としては、たとえば、プロジェクター光源にレーザーを採用したレーザー方式のプロジェクターを用いることができる。レーザー方式のプロジェクターを用いることにより、プロジェクター601の小型化を図ることができる。
【0107】
具体的に、レーザー方式のプロジェクターは、プロジェクター光源に水銀ランプを採用した水銀ランプ方式のプロジェクターよりも発熱を低く抑えることができるため、冷却ファンなどの機構を省くことによる小型化および軽量化を図ることができる。
【0108】
また、レーザー方式のプロジェクターを用いることにより、迅速に起動して画像の投影を開始することができる。また、レーザー方式のプロジェクターを用いることにより、水銀ランプ方式のプロジェクターよりも、消費電力を抑えつつ、投影される画像の高輝度化を図ることができる。
【0109】
水銀ランプ方式のプロジェクターは、投影(光軸)方向が水平方向になる状態で使用することが推奨されているため投影方向の自由度が制限される一方で、レーザー方式のプロジェクターは、光軸を水平方向に対して傾けた状態で使用することができる。このため、レーザー方式のプロジェクターは、投影方向の高い自由度を確保することができ、壁面のみならず地面・床面にも画像を投影することができる。
【0110】
ドローン602は、プロジェクター601を移動させる。無人航空機などと称されるドローン602によってプロジェクター601を移動させることにより、プロジェクター601による画像の投影場所を移動させることができる。
【0111】
ドローン602は、具体的には、たとえば、4つのプロペラ605を備えたクアッドコプターを採用することができる。ドローン602は、クアッドコプターに限るものではなく、6つのプロペラを備えたヘキサコプター、8つのプロペラを備えたオクトコプターなど、各種のマルチコプターを採用することができる。
【0112】
プロジェクター601は、ドローン602に固定されており、ドローン602の移動(飛行)にともなって移動する。プロジェクター601は、ドローン602に対して、姿勢調整が可能な状態で連結されていてもよい。
【0113】
具体的には、たとえば、プロジェクター601は、ドローン602の底面部にボールジョイントなどの自在継手を介して連結することができる。プロジェクター601を、ボールジョイントなどの自在継手を介してドローン602に連結することにより、プロジェクター601の姿勢の調整にかかる高い自由度を確保することができる。
【0114】
この場合、画像投影装置200は、ドローン602に対するプロジェクター601の姿勢を人手を介さずに調整するために、ドローン602に対するプロジェクター601の姿勢を変化させる駆動機構を備えていてもよい。
【0115】
駆動機構は、たとえば、モーターやギア列などによって構成することができる。ドローン602に対するプロジェクター601の姿勢を調整可能とすることにより、画像を投影する場所に応じた最適な角度で画像を投影することができる。
【0116】
カメラ603は、図2に示したユーザ201の画像を撮影したり、また、プロジェクター601が投影した画像を撮影する。カメラ603は、具体的には、たとえば、汎用的なデジタルカメラによって実現することができる。カメラ603は、たとえば、プロジェクター601による画像の投影方向と同じ方向にレンズ603aを向けた状態で、ドローン602に固定される。
【0117】
カメラ603は、プロジェクター601による画像の投影方向に対する、レンズを向ける方向を調整可能な状態でドローン602に連結されていてもよい。図6においては、カメラ603をドローン602に連結する軸部分を中心として、カメラ603を回動させることができる。
【0118】
カメラ603は、ドローン602の底面部にボールジョイントなどの自在継手を介して連結してもよい。カメラ603を、ボールジョイントなどの自在継手を介してドローン602に連結することにより、カメラ603の姿勢の調整にかかる高い自由度を確保することができる。
【0119】
この場合、画像投影装置200は、レンズ603aを向ける方向を人手を介さずに調整するために、ドローン602に対するカメラ603の姿勢を変化させる駆動機構を備えていてもよい。駆動機構は、たとえば、モーターやギア列などによって構成することができる。
【0120】
プロジェクター601による画像の投影方向に対する、レンズ603aを向ける方向を調整可能とすることにより、1台のカメラ603を用いて、プロジェクター601が投影した画像を撮影したり、画像投影装置200の周囲の画像を撮影したりすることができる。
【0121】
画像投影装置200において、ドローン602に対するプロジェクター601の姿勢を調整する駆動機構と、ドローン602に対するカメラ603の姿勢を調整する駆動機構とは、それぞれ独立して動作するものであってもよい。これにより、プロジェクター601により画像を投影しながら、投影した画像をカメラ603により撮影することができる。また、当該カメラ603の姿勢を調整して画像の投影方向とは異なる方向を撮影することができる。
【0122】
カメラ603は、汎用的なデジタルカメラに限るものではなく、たとえば、光に対して感度を増幅させることによって暗い場所を撮影する暗視カメラや、赤外線に感度を有する赤外線カメラによって実現してもよい。
【0123】
このようなカメラ603を搭載することにより、夜間であっても、撮像補助用の光源を用いることなく、ユーザおよびユーザの任意の部位や、プロジェクター601が投影した画像を鮮明に撮影することができる。これによって、画像投影装置200の重量や消費電力の増大を抑制することができる。
【0124】
人感センサー604は、画像投影装置200から所定範囲内に存在するユーザを検出する。ユーザは、画像投影装置200が投影する画像を視覚させる対象となる。人感センサー604は、具体的には、たとえば、赤外線センサーによって実現することができる。
【0125】
赤外線センサーは、ユーザなどの被検知体が放射する赤外線を、受光素子が吸収することによる温度上昇(温度変化)を温度センサーで検出し、所定の電気信号を出力する。赤外線センサーを用いることにより、視覚者の有無および当該視覚者の移動を検出することができる。
【0126】
赤外線センサーによって実現される人感センサー604によるユーザの検出範囲は、たとえば、赤外線センサーの感度、センサー素子(画素)の数や配置形状、センサー素子(画素)が感知した電流の増幅率などを調整することにより、調整することができる。
【0127】
人感センサー604は、赤外線センサーによって実現されるものに限らず、たとえば、超音波や可視光などを用いてユーザ201を検出するものであってもよく、赤外線と超音波とを組み合わせた方式によりユーザ201を検出するものであってもよい。
【0128】
このように、画像投影装置200は、屋内、屋外において、飛行することで空間における位置を移動することができるドローンプロジェクターである。このドローンプロジェクターは、個人専用のドローンプロジェクターであってもよく、また、複数のユーザで共有する公共のドローンプロジェクターであってもよい。
【0129】
(画像投影装置200のハードウエア構成)
つぎに、画像投影装置200のハードウエア構成について説明する。図7は、画像投影装置200のハードウエア構成を示す説明図である。
【0130】
図7に示すように、画像投影装置200のハードウエアは、バッテリー701、制御回路702、通信I/F703、GPS受信機704、モーター705、プロジェクター601、カメラ603、人感センサー604、マイク706、スピーカー707などによって構成される。画像投影装置200が備える各部601、603、604、701~707は、バス700によって接続されている。
【0131】
バッテリー701は、画像投影装置200が備える各部の動作に要する電源を供給する。バッテリー701は、たとえば、リチウム電池などの二次電池(充電式電池、蓄電池)によって実現することができる。二次電池によって実現されるバッテリー701は、ドローン602に対して着脱可能であってもよい。
【0132】
また、画像投影装置200は、バッテリー701の充電のための充電用接点を備えていてもよい。充電用接点は、たとえば、端子が露出した形状であってもよく、コネクタ形状であってもよい。
【0133】
画像投影装置200は、バッテリー701の充電のための充電用接点に代えて、あるいは、加えて、ワイヤレス電力伝送(Wireless Power Transfer、Contactless Power Transmission)における受電コイルを備えていてもよい。
【0134】
ワイヤレス給電は、バッテリー701に対して、充電用接点を介することなく電力を受電する技術であって、非接触給電あるいは無線給電などとも称される。受電コイルは、ドローン602の外装面よりも内側に設けられている。これにより、雨露などの水滴による画像投影装置200の劣化や故障を回避することができる。なおバッテリー701は、直流電力の放電のみをおこなう一次電池によって実現してもよい。
【0135】
制御回路702は、CPUやメモリなどによって構成され、画像投影装置200が備える各部を駆動制御する。CPUは、メモリに記憶されたプログラムを実行することによって、画像投影装置200の装置全体の制御をつかさどる。メモリは、CPUが実行するプログラムを記憶する。また、メモリは、たとえば、投影する画像に関する画像情報を含む各種情報を記憶する。
【0136】
メモリは、具体的には、たとえば、ICメモリやSSD(Solid State Drive)などによって実現することができる。また、メモリは、画像投影装置200に対して、画像投影装置200に設けられたカードスロットを介して着脱可能なメモリカードであってもよい。
【0137】
メモリカードは、たとえば、SD(Secure Digital)メモリカードなどのICカードによってその機能を実現することができる。メモリは、外付けのハードディスクやUSBメモリなどによって、その機能を実現するようにしてもよい。
【0138】
制御回路702は、具体的には、たとえば、フライトコントローラやESC(Electronic Speed Controller)などを備えている。制御回路702は、さらに、BEC(Battery Elimination Circuit)やUBEC(Universal BEC)を備えていてもよい。また、バッテリー701を二次電池によって実現する場合、制御回路702は、バッテリー701への充電(蓄電)をおこなう充電回路を含んでいてもよい。
【0139】
フライトコントローラは、モーター705の回転制御にかかる演算をおこない、制御信号を出力する。ESCは、フライトコントローラから出力された制御信号に基づきモーター705を回転制御する。フライトコントローラは、画像投影装置200の飛行中、画像投影装置200の傾きなどを検知して演算を繰り返しおこない、モーター705に対する制御信号を再帰的に出力する。
【0140】
フライトコントローラは、ESCに対して、プロペラ(プロペラのモーター705)の回転方向や回転数を制御する制御信号を出力する。具体的には、たとえば、隣り合うプロペラどうしを逆回転させるように制御する制御信号を出力することによって画像投影装置200の回転を防止する。
【0141】
また、たとえば、進行方向前方のプロペラを進行方向後方のプロペラよりも遅く回転させるように制御することによって画像投影装置200を前進させる。また、たとえば、進行方向右側のプロペラを進行方向左側のプロペラよりも遅く回転させるように制御することによって画像投影装置200を右方向に旋回させる。
【0142】
また、制御回路702は、具体的には、たとえば、プロジェクター601が投影する画像にかかる画像処理に特化したGPU(Graphics Processing Unit)を含んでいる。GPUを備えることにより、動きの速い動画などを高画質で投影することができる。
【0143】
通信I/F703は、通信回線を通じて画像投影装置200とネットワークNとを接続するインタフェースであって、ネットワークNと画像投影装置200の内部とのインタフェースをつかさどり、ネットワークNを介して接続されている外部装置からのデータの入力および外部装置へのデータの出力を制御する。ネットワークNは、たとえば、インターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などによって実現される。
【0144】
通信I/F703は、たとえば、Wi-Fi(登録商標)による無線インタフェースである。また、通信I/F703は、携帯電話回線(たとえばLTE(Long Term Evolution)、PHS(Personal Handy-phone System)などの無線通信のインタフェースであってもよい。
【0145】
制御回路702は、通信I/F703を介して外部装置と通信をおこなうことにより、たとえば、投影対象とする画像に関する画像情報を含む各種情報を、当該外部装置から取得することができる。また、制御回路702は、外部装置から各種情報を取得するごとに、取得した情報をメモリに記憶したり、取得した情報に基づいてメモリの記憶内容を更新したりしてもよい。
【0146】
GPS受信機704は、画像投影装置200の現在位置を特定する。GPS受信機704は、具体的には、たとえば、GPSアンテナ、RF(Radio Frequency)部、ベースバンド部などを備えている。GPSアンテナは、GPS衛星が放送する電波を受信する。RF部は、GPSアンテナが受信した変調前の信号をベースバンド信号に復調する。ベースバンド部は、RF部が復調したベースバンド信号に基づいて画像投影装置200の現在位置を算出する。
【0147】
GPS受信機704は、さらに、不要成分を除去するフィルタや、LNA(Low Noise Amplifier)やパワーアンプPA(Power Amplifier)などの増幅器を備えていてもよい。
【0148】
画像投影装置200の現在位置は、複数のGPS衛星から送信される電波に基づく測位によって特定することができる。ベースバンド部は、4機のGPS衛星との距離をそれぞれ算出し、それぞれの距離が一つに交わる位置を算出することによって測位をおこなう。GPS衛星から受信した電波に基づいて、GPS衛星と画像投影装置200との幾何学的位置を求めるGPSに代えて、みちびき、グローナス(GLONASS)、ガリレオ(Galileo)などの衛星測位システムを用いて画像投影装置200の現在位置を特定してもよい。
【0149】
モーター705は、制御回路702によって制御され、回転することによってプロペラ605を回転させる。モーター705は、具体的には、たとえば、回転子が永久磁石であって、固定子がコイルによって構成されるブラシレスモーターを使用することができる。モーター705は、プロペラ605の数と同数設けることができる。これにより、各プロペラ605をそれぞれ独立して回転させ、画像投影装置200を前進させたり、後進させたり左右方向に旋回させたりすることができる。
【0150】
プロジェクター601やカメラ603の姿勢を調整する駆動機構を備えている場合、制御回路702は、これらの駆動機構がそれぞれ備えるモーター705の動作も制御する。これにより、画像投影装置200は移動しながら、プロジェクター601やカメラ603の姿勢をそれぞれ独立(個別)に調整することができる。
【0151】
上記のように、プロジェクター601は、プロジェクター光源から発した光を、光学系により所定経路に導き、投影レンズ601aを介してプロジェクター601の外部に照射することによって、光が照射された場所に画像を投影する。プロジェクター601は、画像を投影する位置からの距離に応じて、プロジェクター光源から発する光の強度を調整することにより、投影される画像の画質を調整するようにしてもよい。
【0152】
プロジェクター601と、画像を投影する位置との間の距離は、たとえば、距離センサーを用いて特定することができる。距離センサーは、たとえば、レーザー距離センサー、超音波センサー、赤外線センサーなど公知の各種のセンサーを用いることができる。
【0153】
カメラ603は、撮像素子を備え、撮像素子が撮影レンズを通して受光した光を電気信号に変換することによって、画像情報(撮影データ)を生成する。生成した画像情報は、制御回路702に出力される。カメラ603は、静止画を撮影するものであってもよく、動画を撮影するものであってもよい。
【0154】
動画は、所定時間間隔で撮影された静止画を連続して再生するものを含む。画像情報は、所定の動画・音声データの圧縮方式の標準規格(たとえば、MPEG(Moving Picture Experts Group)など)によって圧縮されたものであってもよい。
【0155】
人感センサー604は、受光素子が赤外線を吸収することによる温度変化に応じた電気信号を、制御回路702に対して出力する。具体的に、人感センサー604は、たとえば、温度変化に応じた電流信号を電圧信号に変換して増幅し、増幅した電圧信号が所定の閾値を超えた場合に、制御回路702に対して所定の電気信号を出力する。制御回路702は、人感センサー604から出力された所定の電気信号の入力を受け付けた場合に、ユーザ201を検出する。
【0156】
マイク706は、画像投影装置200の周囲の音声を集音する。マイク706は、アナログデータとして入力された音声を電気信号に変換する。具体的に、マイク706は、アナログデータとして入力されたアナログの音声信号を、アナログ/デジタル変換し、デジタル形式の音声データを生成する。
【0157】
スピーカー707は、音声信号である電気信号によって振動板を振動させて音を発生させる。また、スピーカー707は、音声信号を出力する出力端子であってもよく、当該出力端子に外部スピーカーを接続して、音を発生させるようにしてもよい。
【0158】
画像投影装置200は、その他、図示は省略するが、画像投影装置200の状態を案内するLEDランプや、画像投影装置200に対する入力指示をおこなうキーまたはボタンなどの入出力デバイスなどを備えていてもよい。入出力デバイスは、他の情報処理装置を接続可能な接続端子などによって実現されるものであってもよい。
【0159】
また、画像投影装置200は、カードスロットを介して画像投影装置200と接続されるインタフェースであるメモリカードI/Fを備えていてもよい。メモリカードI/Fは、メモリカードと内部のインタフェースをつかさどり、メモリカードからのデータの入力およびメモリカードへのデータの出力を制御する。
【0160】
これにより、画像投影装置200が投影する画像をメモリカードに記憶しておき、メモリカードを交換するだけで画像投影装置200が投影する画像を切り替えることができる。
【0161】
(画像投影装置200の機能的構成の一例)
つぎに、画像投影装置200の機能的構成の一例について説明する。図8は、画像投影装置200の機能的構成の一例を示すブロック図である。
【0162】
図8に示すように、この発明にかかる実施の形態の画像投影装置200の機能は、ユーザ指示受付部801と、投影対象ユーザ特定部802と、身体部位情報取得部803と、投影画像情報取得部804と、身体部位特定部805と、投影位置・投影寸法決定部806と、警告出力部807と、移動位置・投影角度決定部808と、移動・投影角度制御部809と、画像情報投影部810と、投影画像撮影部811、指示出力部812と、によって実現される。したがって、これらの構成部801~812によって、画像投影装置200の制御部の機能を実現することができる。
【0163】
ユーザ指示受付部801は、ユーザ201に対する画像情報の投影指示を受け付ける。そして、受け付けた投影指示を投影対象ユーザ特定部802へ出力する。ユーザ指示受付部801は、具体的には、たとえば、図6図7に示したカメラ603、マイク706、図7に示した制御回路702、通信I/F703などによってその機能を実現することができる。ユーザ指示受付部801は、投影終了の指示を受け付けることができる。受け付け投影終了の指示を画像情報投影部810へ出力する。
【0164】
また、ユーザ指示受付部801は、投影されている画像情報に対する各種操作指示を受け付けることができる。受け付けた各種指示は、指示出力部812から外部へ出力(送信)することができる。なお、ユーザからの各種指示の全部または一部は、画像投影装置200を介することなく、直接外部へ送信するようにしてもよい。
【0165】
投影対象ユーザ特定部802は、ユーザ指示受付部801によって投影指示を受け付けた投影対象ユーザを特定する。投影対象ユーザ特定部802は、具体的には、たとえば、図7に示したカメラ603、マイク706、図7に示した制御回路702、通信I/F703によってその機能を実現することができる。投影対象ユーザ特定部802は、以下のようにして投影対象ユーザを特定する。
【0166】
ユーザ専用の画像投影装置200の場合は、あらかじめユーザの情報(ユーザが発信するID情報あるいはユーザの身体的特徴から特定された情報)を記憶しているので、その情報に基づいて、ユーザの現在位置を特定する。ユーザの位置は、一定の時間間隔で把握する。そして、ユーザが移動した場合は、その位置を捕捉する。
【0167】
共用の画像投影装置の場合は、ユーザの情報を受信し、その情報に基づいて、該当するユーザ201を探索する。ユーザ201の探索は、たとえばユーザ201が発信するユーザID信号に基づいて算出されたユーザ201の位置情報に基づいておこなうようにしてもよい。また、ユーザ201の探索は、ユーザ201の形態の特徴にかかる情報に基づいて、カメラ603によって撮影した画像を解析することで該当するユーザ201を特定することでおこなうようにしてもよい。
【0168】
ユーザ201の現在位置が探索できた場合は、そのユーザ201の位置の現在位置を特定し、一定の時間間隔で把握する。そして、ユーザ201が移動した場合は、その位置を捕捉する。
【0169】
投影対象ユーザ特定部802は、特定した投影対象ユーザ201に関する情報、具体的には、当該ユーザの位置情報などを、身体部位特定部805へ出力する。
【0170】
身体部位情報取得部803は、画像情報を投影するスクリーンとなる身体部位に関する情報を取得する。身体部位情報取得部803は、具体的には、たとえば、図7に示したカメラ603、マイク706、通信I/F703によってその機能を実現することができる。
【0171】
身体部位情報取得部803は、ユーザ201からの身体部位の指定があった場合にその指定情報をカメラ603、マイク706、通信I/F703などを用いて取得する。身体部位情報取得部803は、取得した身体部位情報を、身体部位特定部805へ出力する。
【0172】
投影画像情報取得部804は、投影する画像情報を取得する。投影画像情報取得部804は、具体的には、たとえば、図7に示した通信I/F703によってその機能を実現することができる。投影画像情報は、静止画であっても動画であってもよい。
【0173】
また取得する画像情報には、画像の内容(プロファイル)に関する情報も含まれる。具体的には、画像の種類(チャットか、ビデオ通話かなど)、当該画像の解像度、データ量などである。投影画像情報取得部804は、取得した画像情報を画像情報投影部810へ出力する。また、取得した画像情報のうちの画像の内容に関する情報を、身体部位特定部805および投影位置・投影寸法決定部806へ出力する。
【0174】
身体部位特定部805は、投影対象ユーザ特定部802によって特定された投影対象ユーザに関する情報、身体部位情報取得部803によって取得された身体部位に関する情報、画像情報を投影するスクリーンとなる身体部位を特定する。
【0175】
さらには投影画像情報取得部804によって取得された画像の内容に関する情報に基づいて、身体部位を特定するようにしてもよい。たとえば、比較的大きな画像であれば、ユーザ201が手のひらを指定していても、腕に変更することができる。その際は、指定された身体部位を変更する旨もあわせてユーザに通知(投影)することができる。
【0176】
身体部位特定部805は、具体的には、たとえば、図6図7に示したカメラ603、人感センサー604、図7に示した制御回路702などによってその機能を実現することができる。
【0177】
身体部位特定部805は、具体的には、以下のようにして身体部位を特定する。身体部位が手のひらの場合、まず、画像情報の投影指示があった場合は、位置を把握しているユーザの手のひらがどの位置にあるかを特定する。位置の特定は、画像投影装置200に搭載しているカメラ603によって撮影された画像を解析しておこなう。
【0178】
また、カメラの代替えとしてあるいはカメラの補足として、赤外線センサーなどの人感センサー604を用いて位置を特定するようにしてもよい。具体的には、ユーザの身体の各部位の位置、頭、肩、腕などから、ユーザの向いている向きや姿勢を特定し、ユーザの手のひらの位置を推測する。
【0179】
そして、手のひらの形状に基づいて、手のひらの位置を把握する。さらに、手のひらの身体的特徴(指の長さ、指紋、手相、静脈など)から、当該ユーザの手のひらであることを認証するようにしてもよい。
【0180】
身体部位特定部805は、このようにして、身体部位(手のひら)を特定する。その他の各身体部位は、それぞれの特徴に基づいて、特定することができる。身体部位特定部805は、特定した身体部位に関する情報を投影位置・投影寸法決定部806へ出力する。
【0181】
投影位置・投影寸法決定部806は、身体部位特定部805によって特定された身体部位に基づいて、画像情報を投影する投影位置および投影画像の寸法を決定する。また、投影画像情報取得部804によって取得した画像情報の内容などを参照し、当該内容に基づいて、画像情報を投影する投影位置および投影画像の寸法を決定するようにしてもよい。
【0182】
投影位置・投影寸法決定部806は、具体的には、たとえば、図7に示した制御回路702によってその機能を実現することができる。
【0183】
投影位置・投影寸法決定部806は、具体的には、身体部位特定部805によって特定された身体部位にかかるユーザ201の手のひらの位置に関する情報に基づいて、指の方向、手首の角度などから、投影位置、投影向きを特定するようにしてもよい。
【0184】
また、身体部位特定部805によって特定された身体部位にかかるユーザ201の手のひらに関する情報から、当該手のひらの大きさを把握し、当該手のひらに画像が収まるように、投影する画像情報の寸法を決定するようにしてもよい。
【0185】
また、投影位置・投影寸法決定部806は、身体部位特定部805によって特定された身体部位の状態に基づいて、画像を投影する投影方法を変更するようにしてもよい。身体部位の状態は、具体的には、手袋をしているなどである。投影位置・投影寸法決定部806は、決定した投影位置・投影寸法などに関する情報を移動位置・投影角度決定部808へ出力する。
【0186】
また、投影位置・投影寸法決定部806は、指の方向、手首の角度などから、手のひらには投影できないと判断した場合は、警告出力部807へ、投影できない旨の情報、さらには手のひらの位置を変更するように促す情報を出力する。
【0187】
警告出力部807は、投影位置・投影寸法決定部806が投影位置および投影寸法を決定する際、身体部位特定部805によって特定された身体部位には投影ができない場合などに、その旨およびユーザの位置や身体部位の位置を移動させることを促すような警告を出力する。警告出力部807は、具体的には、たとえば、図7に示した通信I/F703、スピーカー707などによってその機能を実現することができる。
【0188】
移動位置・投影角度決定部808は、投影位置・投影寸法決定部806によって決定された投影位置および投影寸法に基づいて、画像投影装置200の移動位置および画像投影装置200の投影角度の少なくともいずれかを決定する。移動位置・投影角度決定部808は、具体的には、移動させる位置の緯度経度情報およびプロジェクター601の投影角度を算出し、算出結果を移動・投影角度制御部809へ出力する。
【0189】
移動位置・投影角度決定部808は、具体的には、たとえば、図7に示した制御回路702によってその機能を実現することができる。
【0190】
移動・投影角度制御部809は、移動位置・投影角度決定部808によって決定された画像投影装置200の移動位置に基づいて、モーター705を制御して自装置を移動させる。また、移動位置・投影角度決定部808によって決定された画像投影装置200の移動位置に基づいて、画像投影装置200の投影角度を調整する。
【0191】
移動・投影角度制御部809は、具体的には、たとえば、図7に示した制御回路702、GPS受信機704、モーター705などによってその機能を実現することができる。
【0192】
画像情報投影部810は、投影画像情報取得部804によって取得した画像情報を、特定した身体部位をスクリーンとして投影する。また、画像情報投影部810は、ユーザ指示受付部801によって受け付けた投影の終了の指示に応じて、当該画像情報の投影を中止するようにしてもよい。
【0193】
画像情報投影部810は、具体的には、たとえば、図6図7に示したプロジェクター601、図7に示した制御回路702などによって実現することができる。
【0194】
投影画像撮影部811は、任意の身体部位をスクリーンとして投影された画像を撮影し、または当該画像の周辺の状況を撮影または取得する。投影画像撮影部811は、撮影した画像または取得した当該画像の周辺の状況に関する情報は、投影位置・投影寸法決定部806へ出力する。
【0195】
投影画像撮影部811は、具体的には、たとえば、図6図7に示したカメラ603、人感センサー604などによってその機能を実現することができる。
【0196】
投影位置・投影寸法決定部806は、取得された任意の部位の周辺の状況に基づいて、画像を投影する投影方法を変更し、変更した投影方法にかかる情報を画像情報投影部810へ出力するようにしてもよい。任意の部位の周辺の状況は、具体的には、当該周辺の明るさであってもよい。周辺が比較的明るい場合は、投影画像の照度を高くするようにしてもよい。一方、夜間など、周辺が比較的暗い場合は、投影画像の照度を低くするようにしてもよい。
【0197】
投影位置・投影寸法決定部806は、投影画像撮影部811によって撮影された画像を認識(解析)し、認識された画像の状況に基づいて、投影方法を変更するようにしてもよい。具体的には、投影されている画像の画質が低下していたり、ユーザ201が当該画像を視認しづらくなっている場合には、投影位置や投影寸法などを変更し、視認性を改善するようにしてもよい。そして、変更した投影方法にかかる情報を画像情報投影部810へ出力するようにしてもよい。
【0198】
指示出力部812は、ユーザ指示受付部801によって受け付けた、投影されている画像情報に対するユーザ201の指示に関する情報を出力する。指示出力部812は、具体的には、たとえば、図7に示した通信I/F703などによってその機能を実現することができる。また、バス700を介して、指示に関する情報を各構成部へ送信するようにしてもよい。
【0199】
(画像投影装置200の処理手順の一例)
つぎに、画像投影装置200の処理手順の一例について説明する。図9は、画像投影装置200の処理手順の一例を示すフローチャートである。図9のフローチャートにおいて、画像投影装置200は、まず、画像情報を投影する投影対象ユーザの現在位置を特定する(ステップS901)。
【0200】
つぎに、特定した投影対象ユーザの身体部位のうち、画像情報を投影する身体部位に関する情報を取得する(ステップS902)。そして、取得した身体部位に関する情報に基づいて、現時点における投影する身体部位の位置・向きを特定する(ステップS903)。そして、特定した身体部位の位置・向きに基づいて、当該位置・向きにかかる身体部位に対して画像情報を投影することが可能か否かを判断する(ステップS904)。
【0201】
ステップS904において、投影が可能でないと判断した場合(ステップS904:No)は、投影できない旨の警告を当該投影対象ユーザに対しておこなう(ステップS905)。これにより、当該投影対象ユーザに対して、位置を移動したり、身体部位の位置や向きを変えることを促す。その後、ステップS901へ戻り、ステップS901~S905の処理を繰り返しおこなう。
【0202】
ステップS904において、投影が可能であると判断した場合(ステップS904:Yes)は、投影する画像情報の投影位置・投影寸法を決定する(ステップS906)。そして、決定された画像情報の投影位置・投影寸法に基づいて、画像投影装置200の投影位置を決定する(ステップS907)。
【0203】
つぎに、決定された投影位置に、画像投影装置(自装置)200を移動させ、投影角度を調整し(ステップS908)、移動・調整の終了後、(特定した)身体部位をスクリーンとして画像情報を投影する(ステップS909)。
【0204】
その後、投影する身体部位の位置・向きが変更になったか否かを判断する(ステップS910)。投影する身体部位の位置・向きが変更になったか否かの判断は、たとえば、図8に示した身体部位特定部805による特定を所定時間(たとえば0.5秒)ごとにおこない、前回(たとえば0.5秒前)に特定した身体部位の位置に関する情報との差異に基づいて判断することができる。
【0205】
ここで、投影する身体部位の位置・向きが変更になったと判断した場合(ステップS910:Yes)は、ステップS903へ戻り、再度、投影する身体部位の位置・向きを特定し(ステップS903)、以後、ステップS904以降の処理をおこなう。
【0206】
ステップS910において、投影する身体部位の位置・向きが変更になっていないと判断した場合(ステップS910:No)は、つぎに、投影する身体部位が変更になったか否かを判断する(ステップS911)。投影する身体部位が変更になったか否かの判断は、たとえば、図8に示した身体部位情報取得部803において取得した情報に基づいて判断することができる。
【0207】
ここで、投影する身体部位が変更になった場合(ステップS911:Yes)は、ステップS902へ戻り、再度、画像情報を投影する身体部位に関する情報を取得し(ステップS902)、以後、ステップS903以降の処理をおこなう。
【0208】
ステップS911において、投影する身体部位が変更になっていない場合(ステップS911:No)は、つぎに、投影対象ユーザが移動したか否かを判断する(ステップS912)。投影対象ユーザが移動したか否かの判断は、たとえば、図8に示した投影対象ユーザ特定部802による特定を所定時間(たとえば0.5秒)ごとにおこない、前回(たとえば0.5秒前)に特定した投影対象ユーザの位置に関する情報との差異に基づいて判断することができる。
【0209】
ここで、投影する投影対象ユーザが移動した場合(ステップS912:Yes)は、ステップS901へ戻り、再度、投影対象ユーザの現在位置を特定し(ステップS901)、以後、ステップS902以降の処理をおこなう。
【0210】
ステップS912において、投影対象ユーザが移動していない場合(ステップS912:No)は、つぎに、投影終了指示があったか否かを判断する(ステップS913)。投影終了指示があったか否かの判断は、たとえば、ユーザ指示受付部801からの投影終了の指示があったか否かによって判断することができる。
【0211】
ここで、投影終了の指示がない場合(ステップ913:No)は、ステップS910へ移行し、以後、ステップS910~S913の各処理を繰り返しおこなう。一方、投影終了の指示があった場合(ステップS913:Yes)は、画像情報の投影を停止し(ステップS914)、一連の処理を終了する。
【0212】
このようにして、画像投影装置200は、ユーザ201の身体の任意の部位に画像を投影することができる。また、身体部位の位置や向きが変更になった場合や、投影する身体部位が変更になった場合や、ユーザ201が移動した場合であっても、継続して画像の投影をおこなうことができる。
【0213】
(別の実施例)
画像投影装置として、ドローンプロジェクター200について説明したが、画像投影装置は、これに限定されない。たとえば、屋内の壁、天井に移動可能に設けられた画像投影装置であってもよい。発明者はこの画像投影装置を「ムーバブルプロジェクター(movable projector、略称:「ムバプロ」または「ムバプ」)」と名付けた。ムーバブルプロジェクターは、投影方向が可変、プロジェクター自体が、壁、天井を移動可能である。
【0214】
図10は、この発明にかかる別の実施例の画像投影装置(「ムーバブルプロジェクター」)1000および画像投影装置1000の移動環境の一例を示す説明図である。図10においては、上述した画像投影装置200と同一部分については、同一符号で示している。
【0215】
図10に示すように、画像投影装置(「ムーバブルプロジェクター」)1000は、移動体1001を備えている。移動体1001は、本体部1002、転動体1003、磁石1004、スライドシュー1005を備えている。
【0216】
本体部1002は、略箱形状をなし、内側に制御回路702、アンテナ、モーター、バッテリーなどを収容する。制御回路702は、CPUやメモリなどによって構成され、画像投影装置1000が備える各部を駆動制御する。具体的には、たとえば、転動体1003に連結されたモーター705を駆動制御して、転動体1003を回転させ、画像投影装置1000を移動させる。
【0217】
転動体1003は、本体部1002に対して回動(転動)可能に連結されている。転動体1003は、本体部1002の端面よりも、天井1006や壁1007側に突出している。転動体1003は、3つ以上設けられていることが好ましい。これにより、画像投影装置1000を安定して円滑に移動させることができる。
【0218】
転動体1003は、具体的には、たとえば、ローラやボールあるいはコロによって実現することができる。ボールやコロによって転動体1003を実現することにより、移動体1001の回転半径を小さくすることができるので、小回りが効き、移動にかかる高い自由度を確保することができる。ローラによって転動体1003を実現する場合、トー角やキャスター角を適宜調整する。
【0219】
磁石1004は、本体部1002に対して、転動体1003と同じ側に設けられている。磁石1004は、磁力により画像投影装置1000を天井1006や壁1007に吸着させる。スライドシュー1005は、シート形状または平板形状をなす。スライドシュー1005は、具体的には、たとえば、硬質シリコンゴムなどを用いて形成することができる。
【0220】
スライドシュー1005は、画像投影装置1000を天井1006や壁1007に吸着させる磁石1004の磁力を損なわずかつ、画像投影装置1000の移動に際して抵抗とならない材料によって形成されている。
【0221】
スライドシュー1005は、本体とは反対側の端面が、転動体1003の先端(転動体1003における天井1006や壁1007との接触位置)の位置と同一位置あるいは若干本体側の位置に位置するように設けられている。これにより、転動体1003を天井1006や壁1007に確実に接触させることができ、画像投影装置1000を良好に移動させることができる。
【0222】
スライドシュー1005は、磁石1004あるいは本体部1002に対して、接離可能に設けられていてもよい。具体的には、たとえば、スライドシュー1005は、磁石1004あるいは本体部1002に対して、バネなどの弾性部材を介して連結されていてもよい。これにより、転動体1003を天井1006や壁1007に確実に接触させることができ、画像投影装置1000を良好に移動させることができる。
【0223】
このような画像投影装置1000は、上記のようにGPS受信機704を用いて現在位置を特定してもよいが、これに限るものではない。画像投影装置1000は、たとえば、PHS(Personal Handy-phone System)などに用いられる三角測量の原理を用いて現在位置を特定してもよい。
【0224】
具体的には、たとえば、天井1006や壁1007にPHSの基地局(図示を省略する)を複数設け、これらの基地局から出力される電波をアンテナを介して受信することにより自装置の位置を特定する。
【0225】
これにより、天井1006や壁1007の存在によりGPS衛星からの電波を受信しにくい環境においても、画像投影装置1000の位置を高精度に特定し、制御することができる。そして、これにより、建物内における任意の位置に画像を投影することができる。画像投影装置1000は、天井1006や壁1007に沿って移動するため、ユーザ201が衝突することを確実に抑制し、ユーザ201の安全を確保することができる。
【0226】
このように、画像投影装置1000を屋内の設備を用いて移動させることができる。屋内の設備は、屋内の壁面、天井、さらには床の少なくともいずれか一つであればよく、当該屋内の設備に沿って画像投影装置1000を移動させるようにすることができる。これにより、屋内において、所望の位置に画像投影装置1000を移動させ、ユーザ201の当該任意の部位に対して確実に画像を投影することができる。
【0227】
また、実施の形態として、画像投影装置は、図示を省略するが、ユーザ201の身体に取り付けられたプロジェクターであってもよい。たとえばユーザ201が着用する眼鏡や帽子などに充電式のプロジェクターが内蔵されていたり、あるいは、取り付けられている。後述する実施の形態2において、詳細に説明する。
【0228】
その他、片手で保持して操作する携帯型情報端末装置(たとえばスマートフォン)型プロジェクターであってもよい。その場合は、ユーザが所有する携帯型情報端末装置であってもよく、また、当該ユーザ以外の者が所有する携帯型情報端末装置であってもよい。
【0229】
以上説明したように、この発明にかかる実施の形態の画像投影方法は、ユーザ201および当該ユーザ201の身体の任意の部位(たとえば符号101、102など)の位置を特定し、特定した任意の部位をスクリーン110、120、400、500として、ユーザ201に対して送信または配信された画像を投影することを特徴とする。これにより、身体をスクリーンとすることができるので、携帯端末装置などの表示機器を携帯していなくても、あるいは、ディスプレイやスクリーンなどの表示機器が周囲になくても、画像を見ることができる。
【0230】
また、この発明にかかる実施の形態の画像投影方法は、さらに、画像が任意の部位に投影可能な位置へ、当該画像を投影する画像投影装置200、1000を移動させることを特徴とする。これにより、ユーザ201の当該任意の部位に対して確実に画像を投影することができる。
【0231】
また、この発明にかかる実施の形態の画像投影方法は、画像投影装置200を無人航空機602を用いて移動させることを特徴とする。これにより、三次元の空間を自由に飛行し、所望の位置に画像投影装置200を移動させることができる。
【0232】
また、この発明にかかる実施の形態の画像投影方法は、画像投影装置1000を屋内の設備を用いて移動させることを特徴とする。さらに、屋内の設備が、屋内の壁面、天井および床の少なくともいずれか一つであり、当該屋内の設備に沿って画像投影装置1000を移動させるようにしてもよい。これにより、屋内において、所望の位置に画像投影装置1000を移動させ、ユーザ201の当該任意の部位に対して確実に画像を投影することができる。
【0233】
また、この発明にかかる実施の形態の画像投影方法は、さらに、スクリーンとなるユーザ201の任意の部位が、当該ユーザ201の指定により設定されることを特徴とする。これにより、ユーザ201は、自ら所望する位置に画像を投影させて当該画像を見ることができる。
【0234】
また、この発明にかかる実施の形態の画像投影方法は、さらに、スクリーンとなるユーザ201の任意の部位が、画像の内容に基づいて選定されることを特徴とする。これにより、ユーザ201の任意の部位のうち、当該画像にとって最適な部位をスクリーンとすることができ、当該画像の視認性を向上することができる。
【0235】
また、この発明にかかる実施の形態の画像投影方法は、さらに、スクリーンとなるユーザ201の任意の部位の状態に基づいて、画像を投影する投影方法を変更することを特徴とする。これにより、任意の部位の状態、具体的には、たとえば手のひらの場合、素手なのか、手袋をしているのかなどの違いを認識し、その違いに応じて投影方法を変更でき、より最適な投影を実現し、当該画像の視認性を向上することができる。
【0236】
また、この発明にかかる実施の形態の画像投影方法は、さらに、スクリーンとなるユーザ201の任意の部位の周辺の状況に基づいて、画像を投影する投影方法を変更することを特徴とする。これにより、任意の部位の周辺の状況、具体的には、たとえば周辺の明るさや人の密集度合いなどの違いを認識し、その違いに応じて投影方法を変更でき、より最適な投影を実現し、当該画像の視認性を向上することができる。
【0237】
また、この発明にかかる実施の形態の画像投影方法は、上記の発明において、スクリーンに投影された画像を認識し、認識された画像の状況に基づいて、投影方法を変更することを特徴とする。これにより、投影された画像を撮影し、撮影された画像を解析し、その解析結果に基づいて、投影画像を補正するように投影方法を変更でき、より最適な投影を実現し、当該画像の視認性を向上することができる。
【0238】
また、この発明にかかる実施の形態の画像投影方法は、上記の発明において、スクリーンとなるユーザ201の任意の部位が、ユーザ201の身体であって当該ユーザ201が視認可能な部位であることを特徴とする。たとえば、スクリーンとなるユーザ201の任意の部位が、ユーザ201の手または腕であることを特徴とする。これにより、手や腕を動かすだけで、簡単にスクリーンとすることができ、より迅速に画像を投影することができる。
【0239】
また、たとえば、スクリーンとなるユーザ201の任意の部位が、ユーザ201の脚または足であることを特徴とする。これにより、たとえば、ユーザ201が座っている場合など、容易に投影された画像を見ることができる。また、脚または足は手や腕に比べてスクリーンのできる面積が比較的大きいため、画像を大きく投影することができる。
【0240】
また、たとえば、スクリーンとなるユーザ201の任意の部位が、ユーザ201の手の指または足の指の爪であることを特徴とする。このように、スクリーンとして肌よりも硬くて光沢がある爪を用いることで、画像をより鮮明に投影することができる。
【0241】
また、この発明にかかる実施の形態の画像投影方法は、さらに、スクリーンとなるユーザ201の任意の部位が、ユーザ201の身体であって当該ユーザ201が鏡を用いて視認可能な部位であることを特徴とする。これにより、鏡に映ったユーザ201自身の身体をスクリーンとして用いることができ、鏡を見ながら、画像の内容も同時に見ることができる。
【0242】
また、この発明にかかる実施の形態の画像投影方法は、さらに、ユーザ201が鏡を用いて視認可能な部位に画像を投影する場合に、当該画像の左右を反転させることを特徴とする。これにより、画像情報が文字情報などの場合にも文字が鏡反転してしまって読みづらくなるのを解消することができる。
【0243】
また、この発明にかかる実施の形態の画像投影方法は、さらに、スクリーンとなるユーザ201の任意の部位が、ユーザ201の顔、頭部または頸部であることを特徴とする。これにより、ユーザ201は、鏡で自身の顔などを見ながら、画像の内容を確認することができる。
【0244】
また、この発明にかかる実施の形態の画像投影方法は、さらに、スクリーンとなるユーザ201の任意の部位が、ユーザ201の体幹部または臀部であることを特徴とする。これにより、ユーザ201は、鏡で自身の全身などを見ながら、画像の内容を確認することができる。
【0245】
また、この発明にかかる実施の形態の画像投影方法は、ユーザ201および当該ユーザ201の身体の任意の部位の位置を特定し、特定した任意の部位における着衣をスクリーンとして、ユーザ201に対して送信または配信された画像を投影することを特徴とする。たとえば、着衣は、衣服、手袋、靴、靴下、帽子およびマスクの少なくともいずれか一つを含んでいてもよい。
【0246】
これにより、ユーザ201は、着衣をスクリーンとすることができるので、携帯端末装置などの表示機器を携帯していなくても、あるいは、ディスプレイやスクリーンなどの表示機器が周囲になくても、画像を見ることができる。
【0247】
また、この発明にかかる実施の形態の画像投影方法は、さらに、スクリーンとなるユーザ201の任意の部位における着衣の種類または状態に基づいて、画像を投影する投影方法を変更することを特徴とする。たとえば、スクリーンとなるユーザ201の任意の部位における着衣の色および材質の少なくともいずれか一方に基づいて、画像を投影する投影方法を変更することを特徴とする。
【0248】
これにより、着衣の色や材質などの違いを認識し、その違いに応じて投影方法を変更でき、より最適な投影を実現し、当該画像の視認性を向上することができる。
【0249】
また、この発明にかかる実施の形態の画像投影装置200、1000は、ユーザ201および当該ユーザ201の身体の任意の部位の位置を特定し、特定した任意の部位をスクリーンとして、ユーザ201に対して送信または配信された画像を投影する、制御部(制御回路702)を備えたことを特徴とする。
【0250】
これにより、ユーザ201は、身体をスクリーンとすることができるので、携帯端末装置などの表示機器を携帯していなくても、あるいは、ディスプレイやスクリーンなどの表示機器が周囲になくても、画像を見ることができる。
【0251】
また、この発明にかかる実施の形態の画像投影装置200、1000は、ユーザ201および当該ユーザ201の身体の任意の部位の位置を特定し、特定した任意の部位における着衣(「clothes」)をスクリーンとして、ユーザ201に対して送信または配信された画像を投影する、制御部(制御回路702)を備えたことを特徴とする。
【0252】
これにより、ユーザ201は、着衣をスクリーンとすることができるので、携帯端末装置などの表示機器を携帯していなくても、あるいは、ディスプレイやスクリーンなどの表示機器が周囲になくても、画像を見ることができる。
【0253】
また、この発明にかかる実施の形態の画像投影装置200、1000は、さらに、制御部(制御回路702)が、画像が任意の部位に投影可能な位置へ、当該画像を投影する画像投影装置200、1000を移動させることを特徴とする。これにより、ユーザ201の当該任意の部位に対して確実に画像を投影することができる。
【0254】
また、この発明にかかる実施の形態の無人航空機602は、ユーザ201および当該ユーザ201の身体の任意の部位の位置を特定し、特定した任意の部位をスクリーンとして、ユーザ201に対して送信または配信された画像を投影することを特徴とする。また、この発明にかかる実施の形態の無人航空機602は、ユーザ201および当該ユーザ201の身体の任意の部位の位置を特定し、特定した任意の部位における着衣をスクリーンとして、ユーザ201に対して送信または配信された画像を投影する、制御部(制御回路702)を備えたことを特徴とする。さらに、この発明にかかる実施の形態の無人航空機602は、画像が任意の部位に投影可能な位置へ移動し、当該画像を投影することを特徴とする。
【0255】
これにより、三次元の空間を自由に飛行し、所望の位置に移動し、画像を投影することができる。ユーザ201は、身体または着衣をスクリーンとすることができるので、携帯端末装置などの表示機器を携帯していなくても、あるいは、ディスプレイやスクリーンなどの表示機器が周囲になくても、画像を見ることができる。
【0256】
また、この発明にかかる実施の形態の画像投影プログラムは、ユーザ201および当該ユーザ201の身体の任意の部位の位置を特定し、特定した任意の部位をスクリーンとして、ユーザ201に対して送信または配信された画像を投影する処理を、画像投影装置に実行させることを特徴とする。
【0257】
また、この発明にかかる実施の形態の画像投影プログラムは、ユーザ201および当該ユーザ201の身体の任意の部位の位置を特定し、特定した任意の部位における着衣をスクリーンとして、ユーザ201に対して送信または配信された画像を投影する処理を、画像投影装置に実行させることを特徴とする。
【0258】
さらに、この発明にかかる実施の形態の画像投影プログラムは、画像投影装置200、1000に、画像が任意の部位に投影可能な位置へ、当該画像を投影する画像投影装置を移動させる処理を実行させることを特徴とする。
【0259】
これにより、画像投影装置200、1000を所望の位置に移動させて、画像を投影することができる。ユーザ201は、身体または着衣をスクリーンとすることができるので、携帯端末装置などの表示機器を携帯していなくても、あるいは、ディスプレイやスクリーンなどの表示機器が周囲になくても、画像を見ることができる。
【0260】
<実施の形態2>
上述の実施の形態では、画像投影装置として、ドローンプロジェクター200、ムーバブルプロジェクター1000について説明したが、画像投影装置は、これに限定されない。頭部に装着し、または、耳にかけて装着するタイプのプロジェクターによる画像投影装置であってもよい。
【0261】
発明者はこの画像投影装置を、「ウエアラブルプロジェクター(WEARABLE PROJECTOR、略称:「ウェアプロ」、「ウエプ」または「ウエップ」)」と名付けた。
【0262】
図11は、この発明にかかる別の実施の形態(実施の形態2)の画像投影装置(「ウエアラブルプロジェクター」)の一例を示す説明図である。
【0263】
図11において、画像投影装置(ウエアラブルプロジェクター)1100は、ユーザが頭部に装着し、または、耳にかけて装着する。より具体的には、ウエアラブルプロジェクター1100は、本体1102と、本体1102の先端に投影部1101が設けられている。
【0264】
本体1102の投影部1101とは反対側には、ユーザの耳にかけて、頭部に固定する装着部1103が設けられている。また、投影部1101は、本体1102から着脱可能に取り付けるようにしてもよい。
【0265】
装着部1103は、耳の上部にかけることで本体1102を固定してもよい。また装着部1103は、耳には触れずに、頭部に巻き付けたりして本体1102を固定してもよい。
【0266】
このように本体1102、あるいは、本体1102に配置される投影部1101は、左耳側のみであってもよく、また、図示は省略するが、右耳側のみであってもよい。また、図示は省略するが、右耳側と左耳側の両方の本体1102に配置されるようにしてもよい。
【0267】
また、図11においては、投影部1101は、一つのみ配置したが、それには限定されない。右耳側と左耳側の両方の本体1102に対して投影部1101がそれぞれ複数個(2つ以上)であってもよい。複数個ある場合は、投影画像が重ならないように、それぞれの投影部1101の投影方向をずらして配置するようにしてもよい。
【0268】
着脱可能に配置された投影部1101は本体1102に対して投影される投影方向を調整することができる。具体的には、投影部1101を把持して、投影方向を調整し、調整した方向を固定する。
【0269】
これにより、本体1102の装着具合を調整することなく、視線を向けている方向とは無関係に、ユーザが所望する方向(位置)に画像を投影することができる。特に、複数の投影部によって同時に画像を投影する場合に、互いの投影画像の位置を調整することができる。
【0270】
投影部1101は、具体的には、たとえば、図6に示したプロジェクター(投影部)601などによってその機能を実現することができる。
【0271】
また、図示は省略するが、本体1102には、電池(バッテリー701)が設けられていてもよい。電池は、本体1102に内蔵されていてもよく、また装着部1103に取り付けられていてもよい。この電池を用いて、画像を受信し、記憶し、投影することができる。
【0272】
さらに、図示を省略するが、カメラ603、マイク706、スピーカー707などが、本体1102に設けられていてもよい。また、本体1102には、図示は省略するが、各種の操作キーなどを備えていてもよい。
【0273】
そして、これらの投影部1101を制御して、ユーザの視線が向けられた自身の身体の任意の部位をスクリーンとして、ユーザに対して送信または配信され、あるいは、事前に記憶された画像を投影する制御部を備えている。
【0274】
通常、正面に視線の焦点を合わせる場合に、頭を動かすため、その動きに合わせて、頭部に本体1102に設けられた投影部1101もその方向を変えることができる。したがって、投影部1101を本体1102に設けることによって、ユーザがウエアラブルプロジェクター1100(本体1102)を装着している限り、ユーザの視線が向けられた自身の身体の任意の部位に対して、確実に画像を投影することができる。
【0275】
また、投影位置については、ユーザは、本体1102の装着具合を調整したり、頭を動かして本体1102に設けられた投影部1100の投影方向を微調整することによって、所望の位置に画像を正確に投影することができる。
【0276】
制御部は、本体1102内に内蔵され、または、外付けされており、有線または無線により投影部1101と接続されるようにしてもよい。
【0277】
制御部は、図示は省略するが、CPU(マイコン)がメモリに記憶されたプログラムを実行することによって、その機能を実現することができる。また、制御部は、画像情報を送受信する通信インタフェースによってその機能を実現することができる。また、メモリは、投影する画像情報を記憶するようにしてもよい。
【0278】
また、制御部は、投影部1101を制御して、ユーザの視線が向けられた自身の身体の任意の部位における着衣をスクリーンとして、ユーザに対して送信または配信され、あるいは、事前に記憶された画像を投影するようにしてもよい。
【0279】
ユーザは本体1102を装着しているので、本体1102を装着した状態で視線を向けた方向に存在するユーザの身体の任意の部位、あるいは、身体の任意の部位における着衣の面をスクリーンとすることができる。
【0280】
また、制御部は、投影部1101を制御して、ユーザの視線が向けられた面をスクリーンとして、ユーザに対して送信または配信され、あるいは、事前に記憶された画像を投影するようにしてもよい。
【0281】
ユーザの視線が向けられた面とは、平面であってもよく、また平面以外の面(たとえば曲面など)であってもよい。ユーザの視線が向けられた面は、具体的には、たとえば、壁面、机の上面、窓、鏡、床面、天井面などであってもよい。
【0282】
ユーザは本体1102を装着しているので、本体1102を装着した状態で視線を向けた方向に存在する各種の面をスクリーンとすることができる。
【0283】
制御部は、複数設けられた投影部1101を制御して、当該複数設けられた投影部1101により、画像を同時に投影するようにしてもよい。
【0284】
ここで、複数設けられた投影部1101により、画像を同時に投影する際に、複数設けられた投影部1101のうちの第1の投影部(たとえば右耳側の本体1102に配置された投影部1101)と第2の投影部(たとえば左耳側の本体1102に配置された投影部1101)とで異なる画像を同時に投影するようにしてもよい。
【0285】
具体的には、たとえば、図1に示したように、右手101、左手102のパームトップスクリーンに、それぞれ異なる画像情報を投影することができる。
【0286】
また、複数設けられた投影部1101のうちの第1の投影部と第2の投影部とで同じ画像を重ねて同時に投影するようにしてもよい。これにより、投影画像をより明るくすることができる。また、重なり具合を少しずらすことで、ユーザに画像を立体的(3D)に見せるようにすることができる。
【0287】
また、制御部は、投影する画像を複数個に分割し、複数設けられた各投影部を制御して、各投影部によって、それぞれ分割された画像を同時に投影するようにしてもよい。この場合に、各投影部1101の投影方向は、手動または自動で調整することができる。
【0288】
また、制御部は、ユーザによってウエアラブルプロジェクター1100が装着されていることを検知し、検知の結果、ウエアラブルプロジェクター1100が装着されていると判断した場合に、画像を投影できるようにしてもよい。
【0289】
これにより、不要な投影を回避し、消費電力を節約することができる。ユーザは、画像の投影を所望する場合は、ウエアラブルプロジェクター1100を装着し、画像の投影を所望しない場合は、ウエアラブルプロジェクター1100を外せばよい。
【0290】
ウエアラブルプロジェクター1100が装着されているか否かは、たとえば、ウエアラブルプロジェクター1100の装着部1103の部分に接触センサーを設けて、その接触センサーによる検出結果に基づいて判断することができる。
【0291】
また、ウエアラブルプロジェクター1100が装着されているか否かは、通常、ウエアラブルプロジェクター1100が装着されている場合には接触することがない部分に接触センサーを設けて、その接触センサーによる検出結果に基づいて判断するようにしてもよい。
【0292】
より具体的には、たとえば、本体1102や装着部1103のうち、装着時にはユーザの顔または頭部が接触しない部分が接触されていると検出した場合は、ウエアラブルプロジェクター1100(本体1102)が外されて、置かれている状態であると推測し、その場合には、ウエアラブルプロジェクター1100(本体1102)は装着されていないと判断することができる。
【0293】
また、制御部は、ウエアラブルプロジェクター1100(本体1102)が装着されているユーザがあらかじめ登録されているユーザであることを認識し、認識の結果、ウエアラブルプロジェクター1100(本体1102)が装着されているユーザがあらかじめ登録されているユーザであると判断した場合に、画像を投影するようにしてもよい。
【0294】
これにより、ユーザ以外の登録されていない者がウエアラブルプロジェクター1100(本体1102)を装着した場合であっても、ユーザ宛の画像情報が投影されないようにすることができる。したがって、ユーザに無断でのユーザ宛の情報の漏洩を防止することができる。
【0295】
また、本体1102に、ID情報およびパスワード情報の少なくともいずれかの入力を受け付ける受付部を備えていてもよい。受付部は、図示を省略するが、本体1102に所定のキーを設け、そのキーを押下または接触することによって入力することができる。また、本体1102に接触センサーを設け、あらかじめ定められたユーザのみが知る接触の仕方(たとえばタッチの位置、タッチの回数など)によって、ID情報またはパスワード情報としてもよい。
【0296】
制御部は、入力された情報に基づいて、入力されたID情報およびパスワード情報が一致するか否かを判断し、その判断の結果、一致する場合に、あらかじめ登録されているユーザであることを認識することができる。
【0297】
また、本体1102に、図示を省略する、ユーザの音声の入力を受け付ける音声受付部を備えていてもよい。音声受付部は、具体的には、たとえば、マイク706などによってその機能を実現することができる。
【0298】
制御部は、入力された音声に基づいて、音声認識によって、あらかじめ登録されているユーザであることを認識するようにしてもよい。
【0299】
また、制御部は、ウエアラブルプロジェクター1100に対して接触されたことを検知し、検知の結果、接触された場合に、画像の投影を開始することができる。ウエアラブルプロジェクター1100に対して接触されたことの検知は、具体的には、たとえば、ウエアラブルプロジェクター1100(本体1102または装着部1103)の所定の位置に設けられた接触センサーなどによってその機能を実現することができる。
【0300】
このように、ユーザは、ウエアラブルプロジェクター1100に触れることで、容易に画像投影の開始の指示をおこなうことができる。
【0301】
また、制御部は、ウエアラブルプロジェクター1100に対して接触されたことを検知し、検知の結果、接触された場合に、投影されている画像の投影を中止することができる。このように、ユーザは、ウエアラブルプロジェクター1100に触れることで、容易に画像投影の中止(終了)の指示をおこなうことができる。
【0302】
画像投影の開始と中止では、同じ接触センサーを用いることができる。1回目のタッチで画像の投影を開始し、同じ接触センサーの2回目のタッチで画像の投影を中止するようにしてもよい。このように、同じ接触センサーのタッチにより、投影の開始と中止を交互におこなうようにしてもよい。
【0303】
また、画像の投影の開始の指示と、投影されている画像の投影の中止の指示は、それぞれ別の接触センサーによっておこなうことができる。具体的には、たとえば、右耳側の本体1102に設けられた接触センサーに触れると画像の投影が開始され、左耳側の本体1102に設けられた接触センサーに触れると投影されている画像の投影が中止されるようにしてもよい。
【0304】
このようにして、ウエアラブルプロジェクター1100(本体1102)に触れるという簡単な操作によって画像の投影の開始、終了の指示をおこなうことができる。
【0305】
以上説明したように、この発明にかかる実施の形態2の画像投影装置は、ユーザの視線が向けられた身体の任意の部位をスクリーンとして、ユーザに対して送信または配信され、あるいは、事前に記憶された画像を投影する制御部を備え、ユーザが頭部に装着し、または、耳にかけて装着することを特徴とする。
【0306】
これにより、ユーザは、ユーザの視線が向けられた自身の身体の任意の部位において、所望する画像を容易に見ることができる。
【0307】
また、この発明にかかる実施の形態2の画像投影装置は、ユーザの視線が向けられた身体の任意の部位における着衣をスクリーンとして、ユーザに対して送信または配信され、あるいは、事前に記憶された画像を投影する制御部を備え、前記ユーザが頭部に装着し、または、耳にかけて装着することを特徴とする。
【0308】
これにより、ユーザは、ユーザの視線が向けられた自身の身体の任意の部位における着衣において、所望する画像を容易に見ることができる。
【0309】
また、この発明にかかる実施の形態2の画像投影装置は、ユーザの視線が向けられた面をスクリーンとして、ユーザに対して送信または配信され、あるいは、事前に記憶された画像を投影する制御部を備え、前記ユーザが頭部に装着し、または、耳にかけて装着することを特徴とする。
【0310】
これにより、ユーザは、ユーザの視線が向けられた方向(位置)において、所望する画像を容易に見ることができる。
【0311】
また、この発明にかかる実施の形態2の画像投影装置は、さらに、投影部1101をウエアラブルプロジェクター1100(本体1102)に着脱可能に設けたことを特徴とする。これにより、不要な場合には取り外すことができる。
【0312】
また、この発明にかかる実施の形態2の画像投影装置は、さらに、複数設けられた投影部1101により、画像を同時に投影することを特徴とする。
【0313】
これにより、ユーザは複数の画像を同時に見ることができる。
【0314】
また、この発明にかかる実施の形態2の画像投影装置は、さらに、複数設けられた投影部1101のうちの第1の投影部と第2の投影部とで異なる画像を同時に投影することを特徴とする。
【0315】
これにより、ユーザは別々の情報を同時に確認することができる。
【0316】
また、この発明にかかる実施の形態2の画像投影装置は、さらに、複数設けられた投影部1101のうちの第1の投影部と第2の投影部とで同じ画像を重ねて同時に投影することを特徴とする。
【0317】
これにより、投影される画像をより明るく見ることができる。また、ユーザは立体画像を楽しむことができる。
【0318】
また、この発明にかかる実施の形態2の画像投影装置は、さらに、投影する画像を複数個に分割し、複数設けられた各投影部によって、それぞれ分割された画像を同時に投影することを特徴とする。これにより、ユーザは、解像度を下げることなく、画像を見ることができる。
【0319】
また、この発明にかかる実施の形態2の画像投影装置は、さらに、本体1102に、画像を受信し、記憶し、投影するための電池を設けたことを特徴とする。
【0320】
これにより、ユーザは移動しながら、画像を受信したり、受信した画像を記憶したり、受信した画像や記憶された画像を投影して見ることができる。
【0321】
また、この発明にかかる実施の形態2の画像投影装置は、さらに、制御部が、ユーザによってウエアラブルプロジェクター1100(本体1102)が装着されていることを検知し、検知の結果、ウエアラブルプロジェクター1100(本体1102)が装着されていると判断した場合に、画像を投影することを特徴とする。
【0322】
これにより、所望の位置以外に画像が投影されることを防止することができる。また、投影が不要な場合に、電力消費を抑えることができる。
【0323】
また、この発明にかかる実施の形態2の画像投影装置は、さらに、制御部が、ウエアラブルプロジェクター1100(本体1102)が装着されているユーザがあらかじめ登録されているユーザであることを認識し、認識の結果、ウエアラブルプロジェクター1100(本体1102)が装着されているユーザがあらかじめ登録されているユーザであると判断した場合に、画像を投影することを特徴とする。
【0324】
また、この発明にかかる実施の形態2の画像投影装置は、さらに、本体1102に、ID情報およびパスワード情報の少なくともいずれかの入力を受け付ける受付部を備え、制御部が、入力された情報に基づいて、あらかじめ登録されているユーザであることを認識することを特徴とする。
【0325】
これにより、ユーザ以外がウエアラブルプロジェクター1100(本体1102)を装着し、ユーザの情報を見てしまうことを防止することができる。
【0326】
また、この発明にかかる実施の形態2の画像投影装置は、さらに、本体1102に、ユーザの音声の入力を受け付ける音声受付部を備え、制御部が、入力された音声に基づいて、音声認識によって、あらかじめ登録されているユーザであることを認識することを特徴とする。
【0327】
これにより、声を発するだけで容易にユーザを認識することができ、個人認証の手間を簡素にすることができる。
【0328】
また、この発明にかかる実施の形態2の画像投影装置は、さらに、制御部が、ウエアラブルプロジェクター1100(本体1102)に対して接触されたことを検知し、検知の結果、接触された場合に、画像の投影を開始することを特徴とする。
【0329】
これにより、本体1102に触るという簡易な仕草によって、画像投影の開始の指示を容易におこなうことができる。
【0330】
また、この発明にかかる実施の形態2の画像投影装置は、さらに、制御部が、ウエアラブルプロジェクター1100(本体1102)に対して接触されたことを検知し、検知の結果、接触された場合に、画像の投影を中止することを特徴とする。
【0331】
これにより、本体1102に触るという簡易な仕草によって、投影されている画像の投影中止の指示を容易におこなうことができる。
【0332】
なお、この実施の形態で説明した画像投影方法は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、CD-ROM、MO、DVD、USBメモリ、SSDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。
【0333】
以下、実施の形態の内容について付記として記載する。
【0334】
(付記1)
ユーザおよび当該ユーザの身体の任意の部位の位置を特定し、
特定した前記任意の部位をスクリーンとして、前記ユーザに対して送信または配信された画像を投影することを特徴とする画像投影方法。
【0335】
(付記2)
前記画像が前記任意の部位に投影可能な位置へ、当該画像を投影する画像投影装置を移動させることを特徴とする付記1に記載の画像投影方法。
【0336】
(付記3)
前記画像投影装置を無人航空機を用いて移動させることを特徴とする付記2に記載の画像投影方法。
【0337】
(付記4)
前記画像投影装置を屋内の設備を用いて移動させることを特徴とする付記2に記載の画像投影方法。
【0338】
(付記5)
前記屋内の設備は、屋内の壁面、天井および床の少なくともいずれか一つであり、当該屋内の設備に沿って前記画像投影装置を移動させることを特徴とする付記4に記載の画像投影方法。
【0339】
(付記6)
前記スクリーンとなる前記ユーザの前記任意の部位は、当該ユーザの指定により設定されることを特徴とする付記1~5のいずれか一つに記載の画像投影方法。
【0340】
(付記7)
前記スクリーンとなる前記ユーザの前記任意の部位は、前記画像の内容に基づいて選定されることを特徴とする付記1~5のいずれか一つに記載の画像投影方法。
【0341】
(付記8)
前記スクリーンとなる前記ユーザの前記任意の部位の状態に基づいて、前記画像を投影する投影方法を変更することを特徴とする付記1~7のいずれか一つに記載の画像投影方法。
【0342】
(付記9)
前記スクリーンとなる前記ユーザの前記任意の部位の周辺の状況に基づいて、前記画像を投影する投影方法を変更することを特徴とする付記1~8のいずれか一つに記載の画像投影方法。
【0343】
(付記10)
前記任意の部位の周辺の状況は、当該周辺の明るさであることを特徴とする付記9に記載の画像投影方法。
【0344】
(付記11)
前記スクリーンに投影された画像を認識し、認識された画像の状況に基づいて、投影方法を変更することを特徴とする付記1~10のいずれか一つに記載の画像投影方法。
【0345】
(付記12)
前記スクリーンとなる前記ユーザの前記任意の部位は、前記ユーザの身体であって当該ユーザが視認可能な部位であることを特徴とする付記1~11のいずれか一つに記載の画像投影方法。
【0346】
(付記13)
前記スクリーンとなる前記ユーザの前記任意の部位は、前記ユーザの手または腕であることを特徴とする付記12に記載の画像投影方法。
【0347】
(付記14)
前記スクリーンとなる前記ユーザの前記任意の部位は、前記ユーザの脚または足であることを特徴とする付記12に記載の画像投影方法。
【0348】
(付記15)
前記スクリーンとなる前記ユーザの前記任意の部位は、前記ユーザの手の指または足の指の爪であることを特徴とする付記12に記載の画像投影方法。
【0349】
(付記16)
前記スクリーンとなる前記ユーザの前記任意の部位は、前記ユーザの身体であって当該ユーザが鏡を用いて視認可能な部位であることを特徴とする付記1~11のいずれか一つに記載の画像投影方法。
【0350】
(付記17)
前記ユーザが鏡を用いて視認可能な部位に前記画像を投影する場合に、当該画像の左右を反転させることを特徴とする付記16に記載の画像投影方法。
【0351】
(付記18)
前記スクリーンとなる前記ユーザの前記任意の部位は、前記ユーザの顔、頭部または頸部であることを特徴とする付記16に記載の画像投影方法。
【0352】
(付記19)
前記スクリーンとなる前記ユーザの前記任意の部位は、前記ユーザの体幹部または臀部であることを特徴とする付記12または16に記載の画像投影方法。
【0353】
(付記20)
ユーザおよび当該ユーザの身体の任意の部位の位置を特定し、
特定した前記任意の部位における着衣をスクリーンとして、前記ユーザに対して送信または配信された画像を投影することを特徴とする画像投影方法。
【0354】
(付記21)
前記着衣は、衣服、手袋、靴、靴下、帽子およびマスクの少なくともいずれか一つを含むことを特徴とする付記20に記載の画像投影方法。
【0355】
(付記22)
前記スクリーンとなる前記ユーザの前記任意の部位における着衣の種類または状態に基づいて、前記画像を投影する投影方法を変更することを特徴とする付記20または21に記載の画像投影方法。
【0356】
(付記23)
前記スクリーンとなる前記ユーザの前記任意の部位における着衣の色および材質の少なくともいずれか一方に基づいて、前記画像を投影する投影方法を変更することを特徴とする付記20または21に記載の画像投影方法。
【0357】
(付記24)
ユーザおよび当該ユーザの身体の任意の部位の位置を特定し、
特定した前記任意の部位をスクリーンとして、前記ユーザに対して送信または配信された画像を投影する、
制御部を備えたことを特徴とする画像投影装置。
【0358】
(付記25)
ユーザおよび当該ユーザの身体の任意の部位の位置を特定し、
特定した前記任意の部位における着衣をスクリーンとして、前記ユーザに対して送信または配信された画像を投影する、
制御部を備えたことを特徴とする画像投影装置。
【0359】
(付記26)
前記制御部は、
前記画像を前記任意の部位に投影可能な位置へ、当該画像を投影する画像投影装置を移動させることを特徴とする付記25に記載の画像投影装置。
【0360】
(付記27)
ユーザおよび当該ユーザの身体の任意の部位の位置を特定し、
特定した前記任意の部位をスクリーンとして、前記ユーザに対して送信または配信された画像を投影することを特徴とする無人航空機。
【0361】
(付記28)
ユーザおよび当該ユーザの身体の任意の部位の位置を特定し、
特定した前記任意の部位における着衣をスクリーンとして、前記ユーザに対して送信または配信された画像を投影することを特徴とする無人航空機。
【0362】
(付記29)
前記画像が前記任意の部位に投影可能な位置へ移動し、当該画像を投影することを特徴とする付記27または28に記載の無人航空機。
【0363】
(付記30)
ユーザおよび当該ユーザの身体の任意の部位の位置を特定し、
特定した前記任意の部位をスクリーンとして、前記ユーザに対して送信または配信された画像を投影する処理を、
画像投影装置に実行させることを特徴とする画像投影プログラム。
【0364】
(付記31)
ユーザおよび当該ユーザの身体の任意の部位の位置を特定し、
特定した前記任意の部位における着衣をスクリーンとして、前記ユーザに対して送信または配信された画像を投影する処理を、
画像投影装置に実行させることを特徴とする画像投影プログラム。
【0365】
(付記32)
前記画像投影装置に、前記画像が前記任意の部位に投影可能な位置へ、当該画像を投影する画像投影装置を移動させる処理を実行させることを特徴とする付記30または31に記載の画像投影プログラム。
【0366】
また、以下、実施の形態2の内容について付記として記載する。
【0367】
(付記33)
ユーザの視線が向けられた身体の任意の部位をスクリーンとして、前記ユーザに対して送信または配信され、あるいは、事前に記憶された画像を投影する制御部を備え、
前記ユーザが頭部に装着し、または、耳にかけて装着することを特徴とする画像投影装置。
【0368】
(付記34)
ユーザの視線が向けられた身体の任意の部位における着衣をスクリーンとして、前記ユーザに対して送信または配信され、あるいは、事前に記憶された画像を投影する制御部を備え、
前記ユーザが頭部に装着し、または、耳にかけて装着することを特徴とする画像投影装置。
【0369】
(付記35)
ユーザの視線が向けられた面をスクリーンとして、前記ユーザに対して送信または配信され、あるいは、事前に記憶された画像を投影する制御部を備え、
前記ユーザが頭部に装着し、または、耳にかけて装着することを特徴とする画像投影装置。
【0370】
(付記36)
投影部を自装置に着脱可能に設けたことを特徴とする付記33~35のいずれか一つに記載の画像投影装置。
【0371】
(付記37)
複数設けられた前記投影部により、前記画像を同時に投影することを特徴とする付記33~36のいずれか一つに記載の画像投影装置。
【0372】
(付記38)
複数設けられた前記投影部のうちの第1の投影部と第2の投影部とで異なる画像を同時に投影することを特徴とする付記37に記載の画像投影装置。
【0373】
(付記39)
複数設けられた前記投影部のうちの第1の投影部と第2の投影部とで同じ画像を重ねて同時に投影することを特徴とする付記37に記載の画像投影装置。
【0374】
(付記40)
投影する画像を複数個に分割し、複数設けられた各前記投影部によって、それぞれ分割された画像を同時に投影することを特徴とする付記37に記載の画像投影装置。
【0375】
(付記41)
自装置に、画像を受信し、記憶し、投影するための電池を設けたことを特徴とする付記33~40のいずれか一つに記載の画像投影装置。
【0376】
(付記42)
前記制御部は、
前記ユーザによって自装置が装着されていることを検知し、
前記検知の結果、自装置が装着されていると判断した場合に、前記画像を投影することを特徴とする付記33~41のいずれか一つに記載の画像投影装置。
【0377】
(付記43)
前記制御部は、
自装置が装着されているユーザがあらかじめ登録されているユーザであることを認識し、
前記認識の結果、自装置が装着されているユーザがあらかじめ登録されているユーザであると判断した場合に、前記画像を投影することを特徴とする付記33~42のいずれか一つに記載の画像投影装置。
【0378】
(付記44)
自装置に、ID情報およびパスワード情報の少なくともいずれかの入力を受け付ける受付部を備え、
前記制御部は、入力された情報に基づいて、あらかじめ登録されているユーザであることを認識することを特徴とする付記43に記載の画像投影装置。
【0379】
(付記45)
自装置に、ユーザの音声の入力を受け付ける音声受付部を備え、
前記制御部は、入力された音声に基づいて、音声認識によって、あらかじめ登録されているユーザであることを認識することを特徴とする付記43に記載の画像投影装置。
【0380】
(付記46)
前記制御部は、
自装置に対して接触されたことを検知し、
前記検知の結果、接触された場合に、前記画像の投影を開始することを特徴とする付記33~45のいずれか一つに記載の画像投影装置。
【0381】
(付記47)
前記制御部は、
自装置に対して接触されたことを検知し、
前記検知の結果、接触された場合に、前記画像の投影を中止することを特徴とする付記33~46のいずれか一つに記載の画像投影装置。
【産業上の利用可能性】
【0382】
以上のように、この発明にかかる画像投影方法、画像投影装置、無人航空機および画像投影プログラムは、画像を投影する画像投影方法、画像投影装置、無人航空機および画像投影プログラムに有用であり、特に、身体をスクリーンとして画像を投影する画像投影方法、画像投影装置、無人航空機および画像投影プログラムに適している。
【符号の説明】
【0383】
110、120 パームトップスクリーン
200 画像投影装置(ドローンプロジェクター)
201 ユーザ
400 アームトップスクリーン
500 リストトップスクリーン
601 プロジェクター
602 ドローン
603 カメラ
604 人感センサー
801 ユーザ指示受付部
802 投影対象ユーザ特定部
803 身体部位情報取得部
804 投影画像情報取得部
805 身体部位特定部
806 投影位置・投影寸法決定部
807 警告出力部
808 移動位置・投影角度決定部
809 移動・投影角度制御部
810 画像情報投影部
811 投影画像撮影部
812 指示出力部
1000 画像投影装置(ムーバブルプロジェクター)
1100 画像投影装置(ウエアラブルプロジェクター)
1101 投影部
1102 本体
1103 装着部
図1
図2
図3
図4
図5
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図7
図8
図9
図10
図11