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特開2022-101334コード画像生成装置、コード画像生成方法およびコード画像生成プログラム並びに印刷システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022101334
(43)【公開日】2022-07-06
(54)【発明の名称】コード画像生成装置、コード画像生成方法およびコード画像生成プログラム並びに印刷システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20220629BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20220629BHJP
   H04N 1/387 20060101ALI20220629BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20220629BHJP
【FI】
G06F3/12 344
G06F3/12 304
G06F3/12 353
H04N1/00 127A
H04N1/387 110
B41J29/38 601
B41J29/38 401
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020215853
(22)【出願日】2020-12-24
(71)【出願人】
【識別番号】000250502
【氏名又は名称】理想科学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100128451
【弁理士】
【氏名又は名称】安田 隆一
(72)【発明者】
【氏名】島崎 廉
【テーマコード(参考)】
2C061
5C062
5C076
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AP07
2C061AQ05
2C061AQ06
2C061AR01
2C061AS02
2C061HJ08
2C061HK05
2C061HK11
2C061HN05
2C061HN15
5C062AA02
5C062AA05
5C062AA13
5C062AA29
5C062AB08
5C062AB22
5C062AB38
5C062AB40
5C062AB42
5C062AC04
5C062AC22
5C062AC34
5C062AC58
5C076AA13
5C076AA14
5C076CA10
(57)【要約】
【課題】印刷設定条件の情報量が多い場合でも適切にコード画像を生成することができるコード画像生成装置、コード画像生成方法およびコード画像生成プログラム並びに印刷システムを提供する。
【解決手段】印刷装置が印刷処理の際に要する印刷設定条件を受け付けるユーザ設定情報受付部21と、ユーザ設定情報受付部21によって受け付けられた印刷設定条件に関する情報の情報量と予め設定された1つのコード画像に収容可能な情報量とを比較し、印刷設定条件に関する情報の情報量が1つのコードに収容可能な情報量を超える場合には、印刷設定条件に関する情報を符号化して複数のコード画像を生成するジョブチケット生成部23とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷装置が印刷処理の際に要する印刷設定条件を受け付ける印刷設定条件受付部と、
前記印刷設定条件受付部によって受け付けられた印刷設定条件に関する情報の情報量と予め設定された1つのコード画像に収容可能な情報量とを比較し、前記印刷設定条件に関する情報の情報量が前記1つのコード画像に収容可能な情報量を超える場合には、前記印刷設定条件に関する情報を符号化して複数の前記コード画像を生成するコード画像生成部とを備えたコード画像生成装置。
【請求項2】
前記印刷設定条件に関する情報が、前記印刷設定条件に対応付けて予め設定された識別情報であり、
前記コード画像生成部が、前記識別情報を符号化して前記コード画像を生成する請求項1記載のコード画像生成装置。
【請求項3】
印刷装置が印刷処理の際に要する印刷設定条件を受け付けるステップと、
該受け付けられた印刷設定条件に関する情報の情報量と予め設定された1つのコード画像に収容可能な情報量とを比較し、前記印刷設定条件に関する情報の情報量が前記1つのコード画像に収容可能な情報量を超える場合には、前記印刷設定条件に関する情報を符号化して複数の前記コード画像を生成するステップとをコンピュータに実行させるコード画像生成プログラム。
【請求項4】
請求項1または2記載のコード画像生成装置と、
前記コード画像生成装置によって生成されたコード画像を読み取って前記印刷設定条件に関する情報を取得するコード画像読取部および前記コード画像読取部によって読み取られた印刷設定条件に関する情報と印刷対象の印刷データに基づいて印刷処理を行う印刷処
理部とを有する印刷装置とを備えた印刷システム。
【請求項5】
印刷装置が印刷処理の際に要する印刷設定条件を受け付け、
該受け付けた印刷設定条件に関する情報の情報量と予め設定された1つのコード画像に収容可能な情報量とを比較し、前記印刷設定条件に関する情報の情報量が前記1つのコード画像に収容可能な情報量を超える場合には、前記印刷設定条件に関する情報を符号化して複数の前記コード画像を生成するコード画像生成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷装置の印刷設定条件に基づいてコード画像を生成するコード画像生成
装置、コード画像生成方法およびコード画像生成プログラム並びに印刷システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、印刷装置の印刷設定条件をコード化したコード画像を原稿画像とともに印刷用紙に印刷し、その印刷された原稿画像とコード画像を印刷装置のスキャナで読み取ることによって原稿画像の複写を行う印刷装置が提案されている(たとえば特許文献1参照)。
【0003】
このような印刷装置では、具体的には、コード画像を読み取ることによって印刷設定条件が復元され、その復元された印刷設定条件と原稿画像を読み取った印刷データとを用いて印刷処理が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2019-80213号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述したように印刷設定条件をコード化してコード画像を生成する際、印刷設定条件の設定内容の情報量が増大した場合には、1つのコード画像に収まらない可能性がある。
【0006】
たとえば印刷枚数および部数などの条件の組み合わせが互いに異なる印刷設定条件を多数(たとえば150個)設定する場合がある。このような場合、コード画像を生成する際には150個の印刷設定条件を含める必要があるが、1つのコード画像に収まりきらず、コード画像の生成に失敗し、印刷設定条件を適切に復元できない可能性がある。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑み、印刷設定条件の情報量が多い場合でも適切にコード画像を生成することができるコード画像生成装置、コード画像生成方法およびコード画像生成プログラム並びに印刷システムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のコード画像生成装置は、印刷装置が印刷処理の際に要する印刷設定条件を受け付ける印刷設定条件受付部と、印刷設定条件受付部によって受け付けられた印刷設定条件に関する情報の情報量と予め設定された1つのコード画像に収容可能な情報量とを比較し、印刷設定条件に関する情報の情報量が1つのコード画像に収容可能な情報量を超える場合には、印刷設定条件に関する情報を符号化して複数のコード画像を生成するコード画像生成部とを備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明のコード画像生成装置によれば、印刷装置が印刷処理の際に要する印刷設定条件を受け付け、その受け付けた印刷設定条件に関する情報の情報量と予め設定された1つのコード画像に収容可能な情報量とを比較し、印刷設定条件に関する情報の情報量が1つのコード画像に収容可能な情報量を超える場合には、印刷設定条件に関する情報を符号化して複数のコード画像を生成するようにしたので、印刷設定条件に関する情報の情報量が多い場合でも適切にコード画像を生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明のコード画像生成装置の一実施形態を用いた第1の実施形態のジョブチケット生成システムの概略構成を示すブロック図
図2】ジョブチケットの一例を示す図
図3図1に示すジョブチケット生成システムにおけるジョブチケットの生成処理を説明するためのフローチャート
図4】初期画面の一例を示す図
図5】ジョブチケット作成画面の一例を示す図
図6】印刷設定条件の確認画面の一例を示す図
図7】ジョブチケットのプレビュー画像とジョブチケットの出力条件の設定入力画面の一例を示す図
図8】作業指示の情報の設定入力画面の一例を示す図
図9】作業指示の情報の確認画面の一例を示す図
図10】ジョブチケットのプレビュー画像とジョブチケットの出力条件の設定入力画面の一例を示す図
図11】本発明のコート画像生成装置の一実施形態を用いた第2の実施形態のジョブチケット生成システムの概略構成を示すブロック図
図12】QRコード生成部の一例を示す図
図13】150個の印刷設定条件から4つのQRコードを生成する様子を模式的に示す図
図14】4つのQRコードから150個の印刷設定条件を復元する様子を模式的に示す図
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明のコード画像生成装置の一実施形態を用いた第1の実施形態のジョブチケット生成システムについて詳細に説明する。図1は、本実施形態のジョブチケット生成システム1の概略構成を示すブロック図である。なお、本実施形態においては、ジョブチケット生成システム1が、本発明の印刷システムに相当する。
【0012】
本実施形態のジョブチケット生成システム1は、図1に示すように、端末装置10と、ジョブチケット生成装置20と、印刷装置30とを備えている。
【0013】
端末装置10とジョブチケット生成装置20との間およびジョブチケット生成装置20と印刷装置30との間は、通信回線を介して接続されている。通信回線としては、インターネット回線でもよいし、LAN(Local Area Network)または電話回線でもよい。また、通信回線は、有線でもよいし、無線でもよい。
【0014】
まず、本実施形態のジョブチケット生成システム1を用いた処理の大まかな流れを説明する。
【0015】
最初に、印刷物の依頼者である教員が、端末装置10を用いて、印刷設定条件およびスクールサポートスタッフへの作業指示の情報を含むユーザ設定情報を設定入力する。印刷設定条件とは、印刷装置30が印刷処理の際に要する設定条件である。
【0016】
そして、教員によって設定入力されたユーザ設定情報は、端末装置10からジョブチケット生成装置20に出力され、ジョブチケット生成装置20は、入力されたユーザ設定情報に基づいてジョブチケットを生成し、そのジョブチケットを教員の端末装置10に送信する。
【0017】
教員は、端末装置10によって受信されたジョブチケットを印刷し、そのジョブチケットをスクールサポートスタッフに手渡す。スクールサポートスタッフは、教員から受け取ったジョブチケットに含まれるQRコード(登録商標)を印刷装置30によって読取り、印刷装置30はその読み取った情報に基づいて印刷処理を行う。QRコードに含まれる情報については、後で詳述する。
【0018】
そして、印刷装置30によって印刷処理が施された印刷物がスクールサポートスタッフによって取得され、スクールサポートスタッフは、ジョブチケットに記載された作業指示に基づいて、印刷物に対して作業を行う。
【0019】
以上が、本実施形態のジョブチケット生成システム1を用いた処理の大まかな流れである。次に、本実施形態のジョブチケット生成システム1を構成する各装置の詳細について説明する。
【0020】
端末装置10は、上述したように、スクールサポートスタッフに印刷作業を依頼する依頼者である教員が使用するものである。
【0021】
端末装置10は、コンピュータから構成されるものであり、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)などの半導体メモリ、ハードディスクなどのストレージ、および通信I/F(Interface)などを備えている。
【0022】
端末装置10には、プリンタ11が接続されており、端末装置10のストレージには、プリンタ11のプリンタドライバがインストールされている。
【0023】
教員は、ジョブチケットを生成する際、端末装置10を用いてジョブチケット生成装置20にアクセスし、ジョブチケット生成装置20が提供するサイト上において、印刷対象の印刷データを設定入力するとともに、ジョブチケットの生成に必要な、上述したユーザ設定情報を設定入力する。
【0024】
端末装置10において設定入力された印刷対象の印刷データおよびユーザ設定情報は、通信回線を介してジョブチケット生成装置20に出力され、ジョブチケット生成装置20は、その印刷データおよびユーザ設定情報を受け付ける。そして、ジョブチケット生成装置20は、入力されたユーザ設定情報に基づいて、ジョブチケットを生成し、そのジョブチケットを端末装置10に出力する。
【0025】
端末装置10は、ジョブチケット生成装置20から出力されたジョブチケットを受信し、端末装置10からの指示に応じて、ジョブチケットをプリンタ11に出力し、プリンタ11によってジョブチケットが印刷される。そして、プリンタ11によって印刷されたジョブチケットは、教員からスクールサポートスタッフに手渡される。
【0026】
ジョブチケット生成装置20は、上述したようにジョブチケットを生成し、端末装置10に出力する。
【0027】
ジョブチケット生成装置20は、コンピュータから構成されるものであり、CPU、ROMおよびRAMなどの半導体メモリ、ハードディスクなどのストレージ、および通信I/Fなどを備えている。
【0028】
ジョブチケット生成装置20は、ユーザ設定情報受付部21と、判別部22と、ジョブチケット生成部23と、印刷ジョブ管理部24とを備えている。なお、本実施形態においては、ジョブチケット生成装置20が、本発明のコード画像生成装置に相当し、ユーザ設定情報受付部21が、本発明の印刷設定条件受付部に相当し、ジョブチケット生成部23が、本発明のコード画像生成部に相当する。
【0029】
そして、ジョブチケット生成装置20のストレージには、本発明のコード画像生成プログラムの一実施形態を含むジョブチケット生成プログラムがインストールされており、このジョブチケット生成プログラムが、CPUによって実行されることによって上述した各部が機能する。
【0030】
また、本実施形態においては、CPUによってジョブチケット生成プログラムを実行することによってジョブチケット生成装置20の上述した各部を機能させるようにしたが、ジョブチケット生成プログラム(コード画像生成プログラム)が実行する一部の機能または全部の機能をASCI(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field-Programmable Gate Array)、その他の電気回路などのハードウェアから構成するようにしてもよい。
【0031】
ユーザ設定情報受付部21は、端末装置10から出力されたユーザ設定情報を受け付ける。ユーザ設定情報は、上述したように印刷装置30における印刷処理の際に印刷装置30が必要とする印刷設定条件および印刷装置30を用いて印刷作業を行う作業者に対する作業指示の情報を含む。
【0032】
印刷設定条件としては、たとえば印刷枚数、印刷部数、印刷用紙の種類、印刷用紙のサイズ、カラー印刷またはモノクロ印刷の情報、片面印刷または両面印刷の情報、並びにソート処理、ステープル処理および折り処理などの後処理の情報、印刷可能な印刷装置の機種の情報などがある。
【0033】
なお、印刷可能な印刷装置の機種の情報については、たとえば印刷装置30に予め記憶された機種の情報と比較され、印刷設定条件の機種の情報と予め記憶された機種の情報が一致する場合のみ印刷装置30における印刷処理を可能とし、異なる場合には、印刷装置30における印刷処理を禁止するか、機種情報が異なる旨を示すメッセージを印刷装置30において表示させる。
【0034】
作業指示の情報は、上述したようにスクールサポートスタッフに対する指示情報であって、教員が任意に設定入力できる情報である。作業指示の情報としては、たとえば「作業内容の詳細・補足」や「印刷後の保管場所」などの情報がある。「作業内容の詳細・補足」については、たとえば「印刷後、左上をステープラ止め1か所でお願いします。」というコメントが設定入力され、「印刷後の保管場所」については、たとえば「自分の机の上」というコメントが設定入力される。なお、作業指示の情報は、上述した「作業内容の詳細・補足」や「印刷後の保管場所」に限らず、作業者に対する作業指示の情報であればその他の情報を含めるようにしてもよい。
【0035】
判別部22は、ユーザ設定情報受付部21によって受け付けられたユーザ設定情報に基づいて、符号化する情報と、テキスト化する情報と、符号化かつテキスト化する情報とを判別する。具体的には、判別部22は、ユーザ設定情報に含まれる作業指示の情報についてはテキスト化する情報と判別し、印刷設定条件については、符号化する情報と判別するとともに、一部に印刷設定条件については、符号化かつテキスト化する情報と判別する。すなわち、印刷設定条件は、全ての印刷設定条件について符号化する情報と判別されるが、一部の印刷設定条件については、符号化だけでなく、テキスト化も行う情報として判別さされる。なお、本実施形態において、符号化する情報とは、QRコード化する情報である。
【0036】
印刷設定条件について、符号化する情報と判別するか、もしくは符号化かつテキスト化する情報と判別するかは、各印刷設定条件に対して予め設定されているものとする。ただし、ユーザが、符号化する情報と判別するか、もしくは符号化かつテキスト化する情報と判別するかを、たとえばプルダウンメニューなどによって選択可能に構成するようにしてもよい。
【0037】
本実施形態においては、ユーザ設定情報に含まれる印刷設定条件のうち、印刷枚数(〇〇枚)、印刷部数(〇〇部)、印刷用紙の種類(更紙)、印刷用紙のサイズ(原本と同じ)および印刷可能な印刷装置の機種の情報(A1234,B5678などの機種名)の印刷設定条件が、符号化かつテキスト化する情報と判定される。
【0038】
そして、判別部22は、ユーザ設定情報に含まれる「印刷後の保管場所」および「作業内容の詳細・補足」などの作業指示の情報については、テキスト化する情報と判別する。
【0039】
次に、印刷ジョブ管理部24は、端末装置10から出力された印刷データおよびユーザ設定情報受付部21によって受け付けられたユーザ設定条件のうちの印刷設定条件を、印刷ジョブ毎に管理して記憶する。具体的には、本実施形態の印刷データ管理部24は、端末装置10から出力された印刷データおよび印刷設定条件の組み合わせに対してジョブ識別情報を付与し、印刷データおよび印刷設定条件とジョブ識別情報とを対応づけて記憶する。印刷データおよび印刷設定条件に付与されたジョブ識別情報は、ジョブチケット生成部23に出力される。
【0040】
ジョブチケット生成部23は、判別部22による判別結果に基づいて、印刷設定条件に対応付けられたジョブ識別情報を符号化し、作業指示の情報をテキスト化し、さらに符号化かつテキスト化する情報と判別された一部の印刷設定条件をテキスト化し、その符号化の情報およびテキスト化の情報を含むジョブチケットを生成する。なお、本実施形態においては、ジョブ識別情報が、本発明の印刷設定条件に関する情報に相当する。ジョブチケット生成部23は、印刷設定条件に対する符号化する情報との判別結果に応じて、印刷設定条件に関する情報であるジョブ識別情報を符号化する。
【0041】
図2は、ジョブチケット生成部23によって生成されたジョブチケットの一例を示す図である。図2に示すように、ジョブチケットには、上述した印刷設定条件および作業指示の情報の他に、教員がスクールサポートスタッフに印刷作業を依頼した「依頼日」の情報、「依頼者」の情報、印刷作業の「納期」の情報などが含まれる。
【0042】
そして、本実施形態では、符号化かつテキスト化する情報と判別された印刷枚数(〇〇枚)、印刷部数(〇〇部)、印刷用紙の種類(更紙)、印刷用紙のサイズ(原本と同じ)および印刷可能な印刷装置の機種の情報(A1235,B4567などの機種名)の印刷設定条件が、テキスト化されてジョブチケットに示される。また、上述したように印刷設定条件に対応付けられたジョブ識別情報が符号化されてQRコード化され(図2に示すQRコード1およびQRコード2)、ジョブチケットに含まれる。
【0043】
上述したように、ユーザ設定情報に含まれる印刷設定条件のうちの一部の印刷設定条件については、テキスト化することによって、作業者が、ジョブチケットを見てその条件の設定内容を迅速に把握することができる。特に、印刷装置の機種の情報については、作業者がジョブチケットを見て確認することができるので、印刷可能な印刷装置に即座にアクセスすることができる。
【0044】
また、ジョブチケット生成部23は、上述したようにジョブ識別番号を符号化してQRコードを生成する際、ジョブ識別番号の情報量と予め設定された1つのQRコードに収容可能な情報量とを比較し、ジョブ識別番号の情報量が1つのQRコードに収容可能な情報量を超える場合には、ジョブ識別番号を符号化して複数のQRコードを生成する。なお、このQRコードの生成については、後で詳述する。
【0045】
また、図2に示す「印刷後の保管場所」および「作業内容の詳細・補足」の作業指示の情報については、それぞれ教員によって設定入力された「印刷後、左上をステープラ止め1か所でお願いします。」というコメントと「自分の机の上」というコメントがテキスト化されてジョブチケットに示される。
【0046】
ジョブチケット生成部23は、図2に示すように生成したジョブチケットを端末装置10に出力する。
【0047】
印刷装置30は、上述したように、スクールサポートスタッフが、教員から依頼された印刷作業を行うために使用される。印刷装置30は、図1に示すように、QRコード読取部31と、印刷データ取得部32と、印刷設定条件取得部33と、印刷処理部34とを備えている。なお、本実施形態においては、QRコード読取部31が、本発明のコード画像読取部に相当する。
【0048】
QRコード読取部31は、上述したジョブチケットに示されたQRコードを読み取り、復号化してジョブ識別情報を取得する。QRコード読取部31によって取得されたジョブ識別情報は、印刷装置30から通信回線を介してジョブチケット生成装置20に出力される。印刷装置30から出力されたジョブ識別情報は、ジョブチケット生成装置20の印刷ジョブ管理部24に入力され、印刷ジョブ管理部24は、入力されたジョブ識別情報に紐付けされた印刷データおよび印刷設定条件を読み出して印刷装置30に出力する。なお、本実施形態では、印刷ジョブ管理部24が、印刷データおよび印刷設定条件を印刷装置30に出力するようにしたが、これに限らず、ジョブチケット生成装置20に印刷装置30のプリンタドライバを設け、そのプリンタドライバを介して印刷装置30に印刷データおよび印刷設定条件を出力するようにしてもよい。
【0049】
印刷データ取得部32は、上述したようにしてジョブチケット生成装置20の印刷ジョブ管理部24から出力された印刷データを取得する。
【0050】
印刷設定条件取得部33は、上述したようにジョブチケット生成装置20の印刷ジョブ管理部24から出力された印刷設定条件を取得する。
【0051】
印刷処理部34は、印刷データ取得部32によって取得された印刷データと印刷設定条件取得部33によって取得された印刷設定条件に基づいて印刷処理を行う。印刷処理部34の印刷方式としては、インクジェット印刷方式、レーザ方式および孔版印刷方式などがある。
【0052】
次に、本実施形態のジョブチケット生成システム1におけるジョブチケットの生成処理について、図3に示すフローチャートを参照しながら、詳細に説明する。
【0053】
まず、教員が、端末装置10を用いてジョブチケット生成装置20が提供するサイトにアクセスし、印刷対象の印刷データの設定入力を行う(S10)。具体的には、端末装置10には、図4に示す初期画面が表示される。図4に示す初期画面では、上述した印刷作業(印刷業務)を行うジョブチケットの生成と、印刷作業(印刷業務)以外のジョブチケットの生成と選択可能である。そして、印刷作業を行うジョブチケットを生成する場合には、図4に示す「PDFデータで印刷する場合には、ここにドラッグ&ドロップしてください」のメッセージが表示された点線四角の枠内に、印刷対象の印刷データがドラッグ&ドロップされる。また、既に印刷データを印刷済みの原稿を用いるとともに、印刷作業を行うジョブチケットを生成する場合には、「印刷済みジョブチケット作成」のボタンがクリックされる。なお、「印刷済みジョブチケット作成」は、後述するオフライン第2の実施形態のジョブチケット生成システム2で選択されるボタンである。また、印刷作業(印刷業務)以外のジョブチケットを生成する場合には、「その他の業務」のボタンがクリックされる。ここでは、印刷作業を行うジョブチケットを生成する場合であって、印刷対象の印刷データがドラッグ&ドロップされた場合について説明を進める。
【0054】
上述したように印刷対象の印刷データが初期設定画面内にドラッグ&ドロップされることによって、端末装置10に保存された印刷データがジョブチケット生成装置20にアップロードされる。ジョブチケット生成装置20にアップロードされた印刷データは、上述したように印刷ジョブ管理部24に入力される。
【0055】
次に、端末装置10において、ユーザ設定情報が設定入力される(S12)。具体的には、端末装置10において、図5に示すジョブチケット作成画面が表示され、このジョブチケット作成画面内にユーザ設定情報が設定入力される。図5に示すジョブチケット作成画面では、依頼者および納期がテキスト入力可能に表示され、印刷用紙の種類(紙の種類)および印刷用紙のサイズ(用紙サイズ)が、プルダウンメニューによって選択可能に表示されている。また、作業指示の情報である「印刷後の保管場所」や「内容の詳細・補足」については、テキスト入力可能に表示される。
【0056】
また、図5に示すジョブチケット作成画面では、印刷可能な印刷装置の機種(プリンタの選択)、モノクロ印刷またはカラー印刷(カラーモード)、片面印刷または両面印刷(両面/片面)、印刷部数および倍率などの印刷設定条件が設定入力可能に表示される。
【0057】
また、図5に示すジョブチケット作成画面の左端には、設定入力された印刷データのサムネイルが表示される。
【0058】
そして、上述したユーザ設定情報の設定入力が完了した後、「次へ」のボタンがクリックされると、図6に示すような印刷設定条件の確認画面が表示され、一部の印刷設定条件の設定入力内容が表示される。続いて、図6に示す「印刷」ボタンがクリックされると、ジョブチケット生成装置20におけるジョブチケットの生成処理が開始される。
【0059】
具体的には、端末装置10において設定入力されたユーザ設定情報が、ユーザ設定情報受付部21によって受け付けられ、ユーザ設定情報に含まれる印刷設定条件が印刷ジョブ管理部24に入力され、その印刷設定条件およびS10でアップロードされた印刷データの組み合わせとジョブ識別情報とが対応付けられて印刷ジョブ管理部24に記憶される。
【0060】
そして、判別部22において、受け付けられたユーザ設定情報に基づいて、符号化する情報(QRコード化する情報)と、テキスト化する情報と、符号化かつテキスト化する情報とが判別される。すなわち、ユーザ設定情報のうち、作業指示の情報については(S14,作業指示の情報)、テキスト化する情報として判別する(S16)。また、ユーザ設定情報のうち、印刷設定条件については(S14,印刷設定条件)、テキスト化が設定されていない印刷設定条件の場合には(S18,NO)、符号化する情報として判別する(S20)。また、印刷設定条件について(S14,印刷設定条件)、テキスト化が設定されている印刷設定条件の場合には(S18,YES)、符号化かつテキスト化する情報として判別する(S22)。
【0061】
そして、ジョブチケット生成部23は、判別部22による判別結果に基づいて、符号化する情報または符号化かつテキスト化する情報として判別された印刷設定条件については、印刷設定条件に紐付けされたジョブ識別情報を印刷ジョブ管理部24から取得し、その識別情報を符号化してQRコードを生成する。また、ジョブチケット生成部23は、テキスト化する情報として判別された作業指示の情報をテキスト化し、符号化かつテキスト化する情報として判別された印刷設定条件をテキスト化する。そして、上述したように生成されたQRコードとテキスト化された情報を含むジョブチケットが生成される(S24)。
【0062】
そして、図7に示すように、ジョブチケット生成部23において生成されたジョブチケットのプレビュー画像とジョブチケットの出力条件の設定入力画面が端末装置10に表示される。ジョブチケットの出力条件としては、送信先、出力ページ数およびレイアウトなどが設定入力される。
【0063】
図7に示す出力条件の設定入力画面において、送信先としてプリンタ11が選択され、図示省略した「印刷」ボタンがクリックされた場合には、ジョブチケット生成部23で出力されたジョブチケットは、端末装置10に送信された後、プリンタ11において印刷されて出力される(S26)。また、図7に示す出力条件の設定入力画面において、送信先として「PDFに保存」が選択され、「保存」ボタンがクリックされた場合には、ジョブチケット生成部23で出力されたジョブチケットは、端末装置10に送信された後、端末装置10に保存される。
【0064】
一方、S10において、図4に示す初期画面の「その他の業務」のボタンがクリックされた場合には、図8に示す作業指示の情報の設定入力画面が表示される。そして、教員は、図8に示す設定入力画面上において、印刷作業(業務)以外の作業指示の情報を設定入力する(S12)。図8に示す設定入力画面においては、「仕分け業務」、「掲示業務」および「××業務」などの作業(業務)の種類を選択するラジオボタンが表示されるとともに、「タイトル」、「依頼者」、「納期」、「依頼業務」および「メモ」などの項目が表示され、教員は、それぞれの項目に対してテキスト入力する。
【0065】
そして、図8に示す「次へ」のボタンがクリックされた場合には、図9に示すような作業指示の情報の確認画面が表示される。続いて、図9に示す「印刷」ボタンがクリックされると、ジョブチケット生成装置20におけるジョブチケットの生成処理が開始される。
【0066】
具体的には、端末装置10において設定入力された作業指示の情報が、ユーザ設定情報受付部21によって受け付けられ、判別部22において、テキスト化する情報として判別される(S14,作業指示の情報,S16)。
【0067】
そして、ジョブチケット生成部23において、判別部22による判別結果に基づいて、作業指示の情報がテキスト化され、そのテキスト化の情報を含むジョブチケットが生成される(S24)。
【0068】
そして、図10に示すように、ジョブチケット生成部23において生成されたジョブチケットのプレビュー画像とジョブチケットの出力条件の設定入力画面が端末装置10に表示される。ジョブチケットの出力条件としては、送信先、出力ページ数およびレイアウトなどが設定入力される。
【0069】
図10に示す出力条件の設定入力画面において、送信先としてプリンタ11が選択され、図示省略した「印刷」ボタンがクリックされた場合には、ジョブチケット生成部23で出力されたジョブチケットは、端末装置10に送信された後、プリンタ11において印刷されて出力される(S26)。また、図10に示す出力条件の設定入力画面において、送信先として「PDFに保存」が選択され、「保存」ボタンがクリックされた場合には、ジョブチケット生成部23で出力されたジョブチケットは、端末装置10に送信された後、端末装置10に保存される。
【0070】
上記第1の実施形態のジョブチケット生成システム1によれば、印刷装置30の印刷設定条件および作業者に対する作業指示の情報を含むユーザ設定情報を受け付け、そのユーザ設定情報のうち、印刷設定条件をQRコード化する情報として判別し、作業指示の情報をテキスト化する情報として判別し、その判別結果に基づいて、印刷設定条件に紐付けされたジョブ識別情報をQRコード化するとともに、作業指示の情報をテキスト化し、QRコードおよびテキストを含むジョブチケットを生成する。
【0071】
したがって、その生成したジョブチケットを作業者に受け渡すことによって、作業者は、QRコードを用いて、依頼者が希望する印刷設定条件を簡易かつ迅速に取得することができ、かつテキストを確認することによって、作業者に対する作業指示を簡易かつ迅速に把握することができる。
【0072】
以上が、第1の実施形態のジョブチケット生成システム1の説明である。
【0073】
なお、上記第1の実施形態のジョブチケット生成システム1においては、ジョブチケット生成装置20において、印刷対象の印刷データおよび印刷設定条件の組み合わせとジョブ識別情報とを対応づけて記憶しておき、印刷装置30が、QRコードを読み取って上記ジョブ識別情報を復元し、そのジョブ識別情報に基づいて、ジョブチケット生成装置20から印刷データおよび印刷設定条件を取得するようにしたが、印刷データだけを上記ジョブ識別情報に紐づけてジョブチケット生成装置20に記憶しておき、QRコードにジョブ識別番号と印刷設定条件そのものを含めるようにしてもよい。
【0074】
そして、印刷装置30においてQRコードを読み取って印刷設定条件およびジョブ識別情報を復元し、そのジョブ識別情報に基づいて、ジョブチケット生成装置20からその識別情報に対応する印刷データを取得し、印刷処理を行うようにしてもよい。
【0075】
次に、本発明のコード画像生成装置の一実施形態を用いた第2の実施形態のジョブチケット生成システムについて詳細に説明する。図11は、本実施形態のジョブチケット生成システム2の概略構成を示すブロック図である。なお、本実施形態においては、ジョブチケット生成システム2が、本発明の印刷システムに相当する。
【0076】
上述した第1の実施形態のジョブチケット生成システム1は、印刷装置30がオンラインで印刷データおよび印刷設定条件をジョブチケット生成装置20から取得するように構成でされたものである。
【0077】
これに対し、第2の実施形態のジョブチケット生成システム2は、印刷装置30が、原稿を読み取ることによって印刷データを取得する。また、ジョブチケット生成装置60が、印刷設定条件そのものをQRコード化してジョブチケットに含め、印刷装置30が、そのジョブチケットのQRコードを読み取ることによって印刷設定条件を取得する。
【0078】
第2の実施形態のジョブチケット生成システム2は、図11に示すように、端末装置40と、印刷装置50と、ジョブチケット生成装置60とを備えている。
【0079】
そして、第2の実施形態のジョブチケット生成システム2は、教員が、端末装置40を用いてジョブチケットを印刷するとともに、印刷対象の印刷データを印刷して原稿を作成する。
【0080】
そして、端末装置40を用いて印刷したジョブチケットと原稿が、教員からスクールサポートスタッフに手渡される。スクールサポートスタッフは、教員から受け取ったジョブチケットに含まれるQRコードを印刷装置30によって読取るとともに、原稿を読取り、印刷装置50を用いて印刷処理を行う。
【0081】
そして、印刷装置50によって印刷処理が施された印刷物がスクールサポートスタッフによって取得され、スクールサポートスタッフは、ジョブチケットに記載された作業指示に基づいて、印刷物に対して作業を行う。
【0082】
以下、第2の実施形態のジョブチケット生成システム2について、第1の実施形態のジョブチケット生成システム1と異なる点を中心に詳細に説明する。
【0083】
端末装置40は、第1の実施形態の端末装置10と同様に、コンピュータから構成されるものであり、CPU、ROMおよびRAMなどの半導体メモリ、ハードディスクなどのストレージ、および通信I/Fなどを備えている。
【0084】
端末装置40には、プリンタ41が接続されており、端末装置40のストレージには、プリンタ41のプリンタドライバがインストールされている。
【0085】
ジョブチケット生成装置60は、ユーザ設定情報受付部61と、判別部62と、ジョブチケット生成部63を備えている。なお、本実施形態においては、ジョブチケット生成装置60が、本発明のコード画像生成装置に相当し、ユーザ設定情報受付部61が、本発明の印刷設定条件受付部に相当し、ジョブチケット生成部63が、本発明のコード画像生成部に相当する。また、本実施形態のジョブチケット生成装置60は、第1の実施形態と異なり、印刷ジョブ管理部24に相当する構成は備えていない。
【0086】
そして、ジョブチケット生成装置60のストレージには、本発明のコード画像生成プログラムの一実施形態を含むジョブチケット生成プログラムがインストールされており、このジョブチケット生成プログラムが、CPUによって実行されることによって上述した各部が機能する。
【0087】
また、本実施形態においては、CPUによってジョブチケット生成プログラムを実行することによってジョブチケット生成装置60の上述した各部を機能させるようにしたが、ジョブチケット生成プログラム(コード画像生成プログラム)が実行する一部の機能または全部の機能をASCIやFPGA、その他の電気回路などのハードウェアから構成するようにしてもよい。
【0088】
ジョブチケット生成装置60のユーザ設定情報受付部61および判別部62の処理については、第1の実施形態のジョブチケット生成装置20のユーザ設定情報受付部21および判別部22の処理と同様である。
【0089】
そして、本実施形態のジョブチケット生成部63は、ユーザ設定情報受付部61によって受け付けられたユーザ設定情報のうちの、印刷設定条件を符号化してQRコードを生成する。
【0090】
教員は、ジョブチケットを生成する際、端末装置40を用いて印刷対象の印刷データを作成してプリンタ41によって原稿を印刷するとともに、端末装置40にに表示された図4に示す初期画面において、「印刷済みジョブチケット生成」のボタンをクリックし、第1の実施形態と同様に、ユーザ設定情報を設定入力する。なお、端末装置40に表示される画面は、図4~10に示す画面と同様である。
【0091】
そして、ジョブチケット生成装置60は、第1の実施形態のジョブチケット生成装置20と同様に、ユーザ設定情報に基づいてジョブチケットを生成するが、この際、上述したように印刷設定条件を符号化してQRコードを生成する。ジョブチケット生成装置60におけるジョブチケットの生成処理の流れは、アップロードされた印刷データと印刷設定条件とを紐付けして印刷ジョブ管理部24に記憶する処理以外の処理は、基本的に、図3に示す第1の実施形態のジョブチケット生成装置20におけるジョブチケット生成処理の流れと同様である。ジョブチケット生成装置60によって生成されたジョブチケットは、端末装置40に出力される。
【0092】
そして、端末装置40は、ジョブチケットをプリンタ41に出力し、プリンタ41によってジョブチケットが印刷される。
【0093】
そして、プリンタ41によって印刷されたジョブチケットおよび原稿は、教員からスクールサポートスタッフに手渡される。
【0094】
印刷装置50は、図11に示すように、原稿読取部51と、QRコード読取部52と、印刷データ取得部53と、印刷設定条件取得部54と、印刷処理部55とを備えている。なお、本実施形態においては、QRコード読取部52が、本発明のコード画像読取部に相当する。
【0095】
原稿読取部51は、教員から手渡された原稿を読み取るスキャナである。原稿読取部51によって読み取られた印刷データは、印刷データ取得部53によって取得される。
【0096】
QRコード読取部52は、ジョブチケットに含まれるQRコードを読み取って復号化して印刷設定条件を生成する。QRコード読取部52によって生成された印刷設定条件は、印刷設定条件取得部54によって取得される。
【0097】
印刷処理部55は、第1の実施形態の印刷処理部34と同様に、印刷データ取得部32によって取得された印刷データと印刷設定条件取得部33によって取得された印刷設定条件に基づいて印刷処理を行う。
【0098】
以上が、第2の実施形態のジョブチケット生成システム2の説明である。
【0099】
次に、上述した第1の実施形態および第2の実施形態のジョブチケット生成システム1,2における印刷設定条件の符号化について、より詳細に説明する。なお、ここでは第2の実施形態のジョブチケット生成システム2の構成における印刷設定条件の符号化について説明する。
【0100】
第2の実施形態においては、ジョブチケット生成部63によって印刷設定条件を符号化してQRコードを生成するようにしたが、具体的には、ジョブチケット生成部63は、図12に示すようにQRコード生成部63aを備えている。
【0101】
QRコード生成部63aは、教員によって設定入力された印刷設定条件を符号化してQRコードを生成する。
【0102】
ここで、教員によって設定入力される印刷設定条件の設定方法として、プログラム印刷設定がある。プログラム印刷設定とは、互いに異なる条件を有する印刷設定条件を複数設定する方法である。具体的には、たとえば印刷枚数、印刷部数、カラー印刷またはモノクロ印刷、および片面印刷または両面印刷の条件のうちの、少なくとも1つの条件が互い異なる複数の印刷設定条件を設定する。なお、ここでは印刷枚数および印刷部数などの複数の条件からなる1つのグループを1つの印刷設定条件として扱っている。
【0103】
そして、このようなプログラム印刷設定を行う際、印刷設定条件の数が増えると、その情報量が増え、符号化した際に1つのQRコードに収まらない場合がある。
【0104】
そこで、本実施形態のQRコード生成部63aは、ユーザ設定情報受付部61によって受け付けられた全ての印刷設定条件を符号化してQRコードを生成する際、全ての印刷設定条件の情報量に応じて、QRコードの数を変更する。
【0105】
具体的には、QRコード生成部63aは、全ての印刷設定条件の情報量と1つのQRコードに収容可能な情報量とを比較し、全ての印刷設定条件の情報量が、1つのQRコードに収容可能な情報量を超える場合には、全ての印刷設定条件から複数のQRコードを生成する。一方、全ての印刷設定条件の情報量が、1つのQRコードに収容可能な情報量以下であるには1つのQRコードを生成する。図13は、150個の印刷設定条件から4つのQRコードを生成する様子を模式的に示す図である。また、図2に示すジョブチケットでも2つのQRコードが生成される例を示している。なお、ここではプログラム印刷設定の場合に複数のQRコードを生成する例について説明したが、プログラム印刷設定に限定されるものではない。
【0106】
そして、上述したようにQRコード生成部63aにおいて複数のQRコードが生成された場合には、図2に示すようにジョブチケット上に複数のQRコードが印刷される。
【0107】
スクールサポートスタッフは、印刷作業を行う際、ジョブチケットに印刷された複数のQRコードをQRコード読取部52によって順番に読み取る。そして、QRコード読取部52は、複数のQRコードを復号化することによって全ての印刷設定条件を復元する。図14は、図13に示す4つのQRコードから150個の印刷設定条件を復元する様子を模式的に示す図である。図14に示すように、4つのQRコードを全て読み取ることによって、150個の印刷設定条件が復元される。すなわち、4つのQRコードのうちの1つのQRコードでも欠けた場合、全ての印刷設定条件が復元不可能である。
【0108】
そして、QRコード読取部52によって復元された複数の印刷設定条件は、印刷設定条件取得部54によって取得され、印刷処理部55における印刷処理に用いられる。
【0109】
上述したように、QRコード生成部63aが、全ての印刷設定条件の情報量と1つのQRコードに収容可能な情報量とを比較し、全ての印刷設定条件の情報量が、1つのQRコードに収容可能な情報量を超える場合には、全ての印刷設定条件から複数のQRコードを生成するようにすれば、プログラム印刷設定のような印刷設定条件の情報量が多い場合でも、適切にQRコード化することができる。
【0110】
なお、上記実施形態においては、印刷設定条件を符号化してQRコードを生成するようにしたが、QRコードに限らず、バーコードなどその他のコードを生成するようにしてもよい。
【0111】
また、上記実施形態においては、プログラム印刷設定の際に、複数の印刷設定条件からQRコードを生成するようにしたが、このように印刷設定条件自体からQRコードを生成するのではなく、たとえばプログラム印刷設定に使用される複数の印刷設定条件に対してインデックス番号などの印刷設定識別番号を付与して印刷装置50に予め記憶しておき、ジョブチケットを生成する際には、プログラム印刷設定に使用する複数の印刷設定条件に対応する複数の印刷設定識別番号を符号化してQRコードを生成するようにしてもよい。
【0112】
そして、この場合においても、QRコード生成部63aが、全ての印刷設定識別番号の情報量と1つのQRコードに収容可能な情報量とを比較し、全ての印刷設定識別番号の情報量が、1つのQRコードに収容可能な情報量を超える場合には、全ての印刷設定識別番号から複数のQRコードを生成するようにしてもよい。なお、本発明の印刷設定条件に関する情報には、印刷設定条件自体だけでなく、上述したように印刷設定条件に対応づけて予め設定された印刷設定識別情報も含む。
【0113】
そして、印刷装置50のQRコード読取部52によって上記印刷設定識別番号を復元し、印刷設定条件取得部54が、復元された複数の印刷設定識別番号に対応する複数の印刷設定条件を読み出して取得するようにしてもよい。
【0114】
また、上記説明は、印刷装置50に識別番号を予め記憶しておく例であるが、第1の実施形態のジョブチケット生成システム1で説明したように、ジョブチケット生成装置20が、印刷データおよび印刷設定条件とジョブ識別番号とを対応付けて記憶し、上記ジョブ識別番号をQRコード化してジョブチケットを生成する場合においても、ジョブチケット生成部23が、ジョブ識別番号の情報量と1つのQRコードに収容可能な情報量とを比較し、ジョブ識別番号の情報量が、1つのQRコードに収容可能な情報量を超える場合には、ジョブ識別番号から複数のQRコードを生成するようにしてもよい。
【0115】
上述したように印刷設定条件自体をQRコード化するのではなく、印刷設定条件に対応付けて予め設定された印刷設定識別番号やジョブ識別番号をQRコード化することによって、QRコードの数を減らすことができるので、QRコードを読み取る手間を削減することができる。
【0116】
また、上記実施形態では、複数のQRコードを読み取って、プログラム印刷設定に使用される複数の印刷設定条件を復元し、その複数の印刷設定条件に基づいて印刷処理を行うようにしたが、復元した複数の印刷設定条件のうちの、一部の印刷設定条件を選択可能とし、選択された一部の印刷設定条件のみを実行するようにしてもよい。一部の印刷設定条件の選択については、たとえば印刷装置30,50が備える操作パネル上に選択画面を表示させ、スクールサポートスタッフが選択するようすればよい。
【0117】
本発明に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記)
【0118】
本発明のコード画像生成装置において、印刷設定条件に関する情報は、印刷設定条件に対応付けて予め設定された識別情報とすることができ、コード画像生成部は、識別情報を符号化してコード画像を生成することができる。
【0119】
本発明のコード画像生成プログラムは、印刷装置が印刷処理の際に要する印刷設定条件を受け付けるステップと、その受け付けられた印刷設定条件に関する情報の情報量と予め設定された1つのコード画像に収容可能な情報量とを比較し、印刷設定条件に関する情報の情報量が1つのコード画像に収容可能な情報量を超える場合には、印刷設定条件に関する情報を符号化して複数のコード画像を生成するステップとをコンピュータに実行させる。
【0120】
本発明の印刷システムは、上記本発明のコード画像生成装置と、コード画像生成装置によって生成されたコード画像を読み取って印刷設定条件に関する情報を取得するコード画像読取部およびコード画像読取部によって読み取られた印刷設定条件に関する情報と印刷対象の印刷データに基づいて印刷処理を行う印刷処理部とを有する印刷装置とを備える。
【0121】
本発明のコード画像生成方法は、印刷装置が印刷処理の際に要する印刷設定条件を受け付け、その受け付けた印刷設定条件に関する情報の情報量と予め設定された1つのコード画像に収容可能な情報量とを比較し、印刷設定条件に関する情報の情報量が1つのコード画像に収容可能な情報量を超える場合には、印刷設定条件に関する情報を符号化して複数のコード画像を生成する。
【符号の説明】
【0122】
1,2 ジョブチケット生成システム
10 端末装置
11 プリンタ
20 ジョブチケット生成装置
21 ユーザ設定情報受付部
22 判別部
23 ジョブチケット生成部
24 印刷データ管理部
30 印刷装置
31 QRコード読取部
32 印刷データ取得部
33 印刷設定条件取得部
34 印刷処理部
40 端末装置
41 プリンタ
50 印刷装置
51 原稿読取部
52 QRコード読取部
53 印刷データ取得部
54 印刷設定条件取得部
55 印刷処理部
60 ジョブチケット生成装置
61 ユーザ設定情報受付部
62 判別部
63 ジョブチケット生成部
63a QRコード生成部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14