(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022101410
(43)【公開日】2022-07-06
(54)【発明の名称】学習リモコンをつかった孤独死早期を目的とした見守りシステム
(51)【国際特許分類】
G08B 25/04 20060101AFI20220629BHJP
G08B 21/02 20060101ALI20220629BHJP
【FI】
G08B25/04 K
G08B21/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2020220052
(22)【出願日】2020-12-24
(71)【出願人】
【識別番号】521019864
【氏名又は名称】株式会社上落合製作所
(72)【発明者】
【氏名】岡野 英司
【テーマコード(参考)】
5C086
5C087
【Fターム(参考)】
5C086AA22
5C086BA01
5C086BA14
5C086DA07
5C086DA14
5C086FA17
5C087AA02
5C087AA10
5C087BB74
5C087DD24
5C087EE02
5C087EE18
5C087FF01
5C087FF02
5C087FF04
5C087GG08
5C087GG11
5C087GG17
5C087GG66
5C087GG70
5C087GG83
(57)【要約】
【課題】専用のセンサーを設置すること無く、ネット接続型学習リモコンと家庭内のネットワークを利用して、安価に簡単に見守り対象者の障害発生や死亡を早期に発見できるシステムを提供すること。
【解決手段】見守り対象者の住居などに設置済みのネット接続型学習リモコンに見守り制御デバイスから家庭内のネットワークなどを経由して接続し、ネット接続型学習リモコンを学習状態にしてリモコン制御情報を受信したら住居内サーバ、またはクラウドサーバ上に受信情報を送信し、見守り時間内にリモコン受信情報が登録されなかったら見守り者パソコンの画面にアラート表示、または見守り者メールにアラートメールを送信する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネット接続型学習リモコンによる見守り対象者のリモコン操作情報を収集する見守り制御デバイスと、前記見守り制御デバイスの内部にあるネット接続型リモコンのセンサーID情報を付与して通知先サーバ情報を元に送信するリモコン操作情報サーバ送信モジュールと、家庭内サーバまたはクラウドサーバ上でセンサー受信情報を保存、識別するリモコン操作情報受信モジュールと、その情報を判断する操作なし判断モジュールと、見守り者のパソコンにアラート情報を表示するアラート表示モジュールとアラートメールなどを送信するアラートメール送信モジュールを特徴とする見守りシステム。
【請求項2】
操作なしと判断する操作なし判断モジュールと、ネット接続型学習リモコンに対応したリモコン操作パターン情報を送信するリモコン操作パターン情報送信モジュールを含むサーバと、それを受信するリモコン操作パターンサーバ受信モジュールとネット接続型学習リモコンリモコン操作パターン送信モジュールを含む見守り制御デバイスと、リモコン操作パターン発信モジュールを含むネット接続型学習リモコンを特徴とする見守りシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は自宅や自室などの居住者が何らかの理由によって障害発生や死亡した時に、その事実を早期に発見する見守りシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
コロナ疾患などの影響による全年齢での外出自粛、それによる自宅や住居にいる時間の長時間化、社会の高齢化と核家族化などによる一人暮らしの増加が社会現象として顕在化してきている。それによる対外的コミュニケーションの減少により全年齢で孤独死の件数が増えている。
【0003】
これに対し、IoTに関連する技術の進歩によるスマートホーム、スマートアパートなど住居で各種センサーの標準設置が進んでいて、居住状況の把握も可能となっている。
【0004】
また、設備の多様化に伴い住居内においてリモコンで制御できる装置もテレビ、エアコンの他に扇風機、照明など多種多様になってきている。反面、インターネット動画配信の普及などで設備としてテレビの設置がない住居も増えており、特定の設備に依存したシステムでは対応できなくなっている。
【0005】
上記のエアコンで制御できる機器の多様化にともに、ネット接続型学習リモコンが一般的に安価に販売され普及が始まっている。学習リモコンではテレビ、エアコンなどの設備本来のリモコンの代わりとして利用できるように、それらのリモコンの操作内容を学習する機能がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載の構成ではテレビがあることが前提となるが、テレビがない家庭も増えてきているため、そのような家庭では対応出来ない。
また、専用の受信デバイスの設置が必要となる。
【0008】
本発明では、IoTデバイスの低価格化とそれにともなう住居での普及が進み、Wifiなどの家庭内ネットワークも普及している住宅事情を反映して、新しい専用センサーなどを追加することなく既存の設備の利用を前提として簡単に孤独死発見などの見守りシステムを提供できることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のシステムでは、見守られる対象者が住んでいる住居のネットワークに接続した見守り制御デバイスから、すでに住居に設置済みのネット接続型学習リモコンに接続し、リモコン制御情報を学習可能な状態にする。
【0010】
学習状態になったネット接続型学習リモコンにおいて、見守られる対象者がテレビ、エアコン、照明などのリモコンを制御した情報を受信した場合に、見守られる対象者が生存していると判断する。なお、リモコンの制御内容については判断しない。
【0011】
学習状態になってから一定時間内にリモコン制御情報を受信しない場合、見守られる対象者が操作しなかったと判断する。
【0012】
リモコンの制御情報を受信して、見守られる対象者が生存していると判断できた場合は、センサーごとの識別番号を追加して、家庭内ネットワークまたは専用の通信装置を経由して住居にあるサーバ、またはインターネット上にあるクラウドサーバに情報を送る。
【0013】
住居にあるサーバ、またはインターネット上にあるクラウドサーバ上では、センサー毎に指定された時間内にリモコンの制御があったとの通知、ひいては見守られる対象者の存在確認がされない場合、見守り者の画面、またはメールなどでアラート通知を行う。またリモコン操作パターンが登録されていた場合は、照明などのリモコン操作を来ない見守られる対象者の住居においてもアラートを通知する。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、高価な専用センサーを設置すること無く、一般住居などに設置されているセンサーとネットワークを使うことで安価に見守り対象者を見守ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の見守りシステムの概略構成を示す図である。
【
図2】
図1に示すネット接続型学習リモコンの内部構成を示す図である。
【
図3】
図1に示す見守り制御デバイスの内部構成を示す図である。
【
図4】
図1に示すネット家庭内サーバ、クラウドサーバの内部構成を示す図である。
【
図5】
図1に示す見守り者パソコンの表示例を示す図である。
【
図6】
図1に示す見守り者メールの表示例を示す図である。