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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022101416
(43)【公開日】2022-07-06
(54)【発明の名称】有溝敷石
(51)【国際特許分類】
   E04H 13/00 20060101AFI20220629BHJP
【FI】
E04H13/00 C
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2020220084
(22)【出願日】2020-12-24
(71)【出願人】
【識別番号】516018728
【氏名又は名称】吉田 修一
(72)【発明者】
【氏名】吉田 修一
(57)【要約】
【課題】敷石等を安全確実に吊下移動でき、かつ敷石等載置後の吊下用ロープ抜き取りを容易とする手段を提供する。
【解決手段】直方体形状石板による敷石の中央に、該敷石上面から下面に至る貫通孔を設けるとともに、該敷石下面において、2本の吊下用溝を所定間隔を有して平行に設けたことを特徴とする。
【選択図】図15
【特許請求の範囲】
【請求項1】
直方体形状石板による敷石の中央に、該敷石上面から下面に至る貫通孔を設けるとともに、該敷石下面において、2本の吊下用溝を所定間隔を有して平行に設けたことを特徴とする有溝敷石。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、その底面に敷石吊下用の平行溝を有する有溝敷石に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、墓石の石材として敷石が用いられるが、それなりの重量と大きさを有するために、通常は重機にてロープ吊下して移動させるが、本発明にて示すように敷石に吊下用溝を設けたものは見当たらない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
敷石移動や設置のためにはロープ吊下が行われるが、従来はこの敷石の2カ所にロープを掛け渡して吊下するので、ロープのかけ具合によっては重心位置が不適切となり、危険であるとともに、その作業には熟練を要するものであった。
また、敷石載置後には、ロープに敷石重量がかかってロープを容易に抜くことができないものであった。
本発明は以上に鑑み、敷石下面に2本の平行溝を設けることにより、より容易な敷石移動および載置後のロープの容易な抜き取りを可能とする、新規かつ有用なる手段を提供することを目的として発明されたものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
課題を解決する手段として本発明は以下の構成とした。すなわち、直方体形状石板による敷石の中央に、該敷石上面から下面に至る貫通孔を設けるとともに、該敷石下面において、2本の吊下用溝を所定間隔を有して平行に設ける。
本発明は以上の構成よりなる有溝敷石である。
【発明の効果】
【0005】
本発明は下記の効果を有する。
1.敷石下面に平行な2本の溝部を設けたので、この溝部に吊下用ロープを掛け渡すこと にて、ロープの位置が定まってロープ位置のずれを防いで安全確実に敷石を吊下移動さ せることができる。
2.ロープは敷石溝内に位置するので、敷石載置後にロープを簡単に抜き取ることができ る。
3.該溝の両端に傾斜面を設けることにて、溝の端部に対するロープ角度を鈍角とするこ とができ、長期間のロープ使用におけるロープの損傷を緩和することができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】本発明の平面図
図2】本発明の底面図
図3】本発明の正面図
図4】本発明の要部説明図
図5】本発明の要部説明図(吊下時)
図6】本発明の変化例正面図
図7】本発明の変化例説明図
図8】本発明の変化例説明図(吊下時)
図9】本発明の変化例蓋体拡大斜視図
図10】本発明を用いた完成墓図
図11】本発明の別例における敷石斜視図
図12】本発明の別例における敷石斜視図
図13】本発明の別例における敷石斜視図
図14】本発明の別例における墓石全体図
図15】本発明の別例における墓石全体図
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明の実施形態について説明する。
図において、1は敷石で、直方体形状の石板で、その中央には上面から下面に渡る角形の貫通孔2が形成される。3は敷石短辺方向下面に所定間隔にて平行に設けられる断面角形の吊下用溝である。
この敷石吊下の際は、上記の溝に吊下用ロープ4を掛け渡して、吊下移動させるが、この敷石を所望箇所に置いたとき、敷石の重圧がロープにかからず、ロープを簡単に抜き去ることができる。また、吊下時にはロープ位置が定まるので、安全確実に吊下移動ができる。なお、既述の貫通孔は遺骨を収納するカロートへのための孔である。
【0008】
図6図9は、本発明の変化例を示すものである。
図において、10は前例同様の吊下用溝、11は該溝の両端に形成される傾斜面である。
この傾斜面は吊下用溝の上部と両側部に同一角度にて設けられる、いわゆる面取りの部分である。この例は吊下用ロープの損傷を緩和するためのものである。
前例ではロープは溝に対し略直角に折れ曲がって上方へ向かうために、接触圧力が高くなり、損傷しやすくなる。しかし本例では、図のごとく溝部端面に135度を繰り返す傾斜面を設けているために、圧力分散となってロープ損傷は緩和される。
【0009】
既例においては、敷石を載置後に溝部が露出するので、この溝部の閉塞が必要である。
それで、初例では溝部よりわずかに小さい角形小平板(図示略)を設けて、これを溝部内に挿入して接着固定することとなる。このとき、この小平板外面と敷石側面とは同一平面となる。
次の例では傾斜面があるために、図9にて示す側面に傾斜面を有する蓋体12を用いる。この傾斜面は前記溝部の傾斜面と一致し、接着剤にて溝部内に固定し、同様にその外面と敷石側面とは同一平面となる。初例では角形小平板の位置決めが微妙であるが、本例では傾斜面同士が接触するので、その位置決めは容易となる。
【0010】
図11図15は本発明の別例を示すものである。
図において、30は敷石で、後方を厚く前方を薄く形成しており、吊下用溝31は後方にのみ形成される。なお、敷石載置後は従前通り蓋体にて閉塞される。
以上本発明について記したが、本発明は敷石下面に平行溝を有し、吊下時の安全と敷石載置後の吊下ロープの抜き取りを容易としたところにその特徴を有するものである。
なお、この溝のサイズは任意であり、また本発明方式は、敷石以外の重量のある墓用石材にも利用可能である。なお、ロープに代えてベルトを用いてもよい。
以上のごとく、本発明は墓石組み立て時における有用なる手段を提供するものである。
【符号の説明】
【0011】
1 敷石
2 貫通孔
3 吊下用溝
4 吊下用ロープ
10 吊下用溝
11 傾斜面
12 蓋体
20 芝台
21 上台
22 竿石
23 供物台
24 水鉢
25 花立て
26 墓誌
30 敷石
31 吊下用溝
32 貫通孔
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
【手続補正書】
【提出日】2022-04-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
直方体形状石板による敷石を設け、該敷石の中央に、該敷石上面から下面に至る貫通孔を設けるとともに、該敷石下面において、2本の吊下用溝を所定間隔を有して平行に設け、該吊下用溝の両端上面に各々傾斜面を設けることにて、該吊下用溝に掛け渡されるロープの損傷を軽減できるよう構成したことを特徴とする有溝敷石。
【請求項2】
傾斜面を、吊下用溝の上面および左右面に形成してなる請求項1記載の有溝敷石。
【請求項3】
吊下用溝の両端を閉塞するための蓋体を設け、この蓋体の側面に、吊下用溝に設けた傾斜面と一致する角度の傾斜面を設けて、この蓋体にて吊下用溝両端を閉塞できるよう構成 してなる請求項2記載の有溝敷石。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0004】
課題を解決する手段として本発明は以下の構成とした。すなわち、
直方体形状石板による敷石を設け、該敷石の中央に、該敷石上面から下面に至る貫通孔を設けるとともに、該敷石下面において、2本の吊下用溝を所定間隔を有して平行に設け、該吊下用溝の両端に各々傾斜面を設けることにて、該吊下用溝に掛け渡されるロープの損傷を軽減できるよう構成する。本発明は以上の構成よりなる有溝敷石である。