(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022101512
(43)【公開日】2022-07-06
(54)【発明の名称】FTTxインフラストラクチャへの異なる技術実装による持続的かつ統合的な分離のためのシステム
(51)【国際特許分類】
H04L 41/0895 20220101AFI20220629BHJP
【FI】
H04L41/0895
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021207710
(22)【出願日】2021-12-22
(31)【優先権主張番号】17/256,022
(32)【優先日】2020-12-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】521559142
【氏名又は名称】サウラブ チャトパディヤエ
【氏名又は名称原語表記】Saurabh Chattopadhyay
【住所又は居所原語表記】E-1, E-2, E-3 Bajaj Nagar MIDC Waluj, Aurangabad, Maharashtra, India, 431136
(74)【代理人】
【識別番号】100142804
【弁理士】
【氏名又は名称】大上 寛
(72)【発明者】
【氏名】サウラブ チャトパディヤエ
(72)【発明者】
【氏名】バドリ ゴマタム
(57)【要約】 (修正有)
【課題】1つ以上のテナント間で共有可能なファイバートゥザx(FTTx)ネットワークインフラストラクチャを提供するための持続的かつ統合的な分離システムを提供する。
【解決手段】持続的かつ統合的な分離システム300は、複数のエンドツーエンド・サービス・パスの各々における1つ以上の利用可能なセグメンテーション技術を識別する。また、複数のエンドツーエンド・サービス・パスの各々におけるセグメンテーションメタデータをカプセル化する。さらに、複数のテナントサービスの各々に対応する分離、かつ、持続的なエンドツーエンド・サービス・パスのチェーンを確立する。さらに、シームレスな移行のために、1つ以上の異なる技術実装の各々の相互接続を可能にする。そして、セグメンテーション性能エンジンユニット、セグメンテーションメタデータユニット及び分離制御機能ユニットが含まれる。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前記1つ以上のテナントの複数のテナントサービスに対応する複数のエンドツーエンド・サービス・パスの各々における1つ以上の利用可能なセグメンテーション技術を識別し、ただし、前記複数のエンドツーエンド・サービス・パスは、1つ以上の異なる技術実装に対応するステップと、
前記1つ以上のテナントの前記複数のテナントサービスに対応する前記複数のエンドツーエンド・サービス・パスの各々におけるセグメンテーションメタデータをカプセル化するステップと、
前記複数のエンドツーエンド・サービス・パスのカプセル化されたセグメンテーションメタデータを動的に利用することにより、前記複数のテナントサービスの各々に対応する分離且つ持続的なエンドツーエンド・サービス・パスのチェーンを確立するステップと、
前記分離且つ持続的なエンドツーエンド・サービス・パスのチェーン上でのトラフィックのシームレスな移行のために、前記1つ以上の異なる技術実装の各々の相互接続を可能にするステップと、を含む、
1つ以上のテナント間で共有可能なファイバートゥザx(FTTx)ネットワークインフラストラクチャを提供するための方法。
【請求項2】
前記1つ以上の異なる技術実装には、イーサネット、受動光ネットワーク(PON)、インターネットプロトコル(IP)、能動光ネットワーク(AON)、光配信ネットワーク(ODN)、メトロネットワーク及びマルチプロトコルラベルスイッチング(MPLS)が含まれる、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記セグメンテーションメタデータのカプセル化及び前記分離且つ持続的なエンドツーエンド・サービス・パスのチェーンの確立は、制御プレーン上でホストされ、ただし、前記制御プレーンは、複数のデータセンターのうちの対応するデータセンターで利用可能である、
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記1つ以上の利用可能なセグメンテーション技術は、前記1つ以上の異なる技術実装の各々のために動的にプログラムされる、
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
1つ以上の利用可能なセグメンテーション技術を識別するように構成され、1つ以上のテナントの複数のテナントサービスに対応する複数のエンドツーエンド・サービス・パスの各々における1つ以上の利用可能なセグメンテーション技術を識別するために用いられ、ただし、前記複数のエンドツーエンド・サービス・パスは、1つ以上の異なる技術実装に対応するセグメンテーション性能エンジンユニットと、
セグメンテーションメタデータをカプセル化するために、前記セグメンテーション性能エンジンユニットに接続され、前記1つ以上のテナントの複数のテナントサービスに対応する前記複数のエンドツーエンド・サービス・パスの各々における前記セグメンテーションメタデータをカプセル化するためのセグメンテーションメタデータユニットと、
カプセル化されたセグメンテーションメタデータを受信するように構成され、前記複数のテナントサービスの各々に対応する分離且つ持続的なエンドツーエンド・サービス・パスのチェーンを確立するための分離制御機能ユニットと、を含む、
1つ以上のテナント間で共有可能なファイバートゥザx(FTTx)ネットワークインフラストラクチャを提供するための持続的かつ統合的な分離システム。
【請求項6】
前記セグメンテーション性能エンジンユニットは、
前記セグメンテーションメタデータユニットのリポジトリから前記セグメンテーションメタデータを選択するための技術抽象化モジュールと、
前記1つ以上の異なる技術実装の各々における前記1つ以上の利用可能なセグメンテーション技術を識別するために用いられ、ただし、前記1つ以上の利用可能なセグメンテーション技術は、前記複数のテナントサービスのテナンシー要件の確立に活用される性能発見エンジンと、
前記複数のテナントサービスのテナンシー要件を識別し、前記1つ以上の異なる技術実装に基づいてテナンシー要件を前記1つ以上の利用可能なセグメンテーション技術に一致させるためのテナンシーハンドラモジュールと、を含む、
請求項5に記載の持続的かつ統合的な分離システム。
【請求項7】
前記セグメンテーションメタデータユニットは、前記セグメンテーションメタデータをカプセル化し、ただし、前記セグメンテーションメタデータには、プロトコルバッファデータ、遠隔手続呼び出し(RPC)データ、マイクロサービス間データ、技術実装プロファイル、キー―値データ、マイクロサービスレジストリデータ、状態データ、SBIデータ及びNBIデータが含まれる、
請求項5に記載の持続的かつ統合的な分離システム。
【請求項8】
前記分離制御機能ユニットは、
共有可能なファイバートゥザx(FTTx)ネットワークインフラストラクチャに使用される複数のデバイス上での抽象化を可能にするために用いられ、ただし、前記複数のデバイスには、光回線端末(OLT)、光ネットワークユニット(ONU)、顧客構内機器(CPE)ゲートウェイ、スイッチドファブリック及び集約スイッチが含まれるデバイスエージェントモジュールと、
前記複数のデバイスの各々の相互作用を可能にするためのアダプタエージェントモジュールと、
前記1つ以上の利用可能なセグメンテーション技術及び前記分離且つ持続的なエンドツーエンド・サービス・パスのチェーンに基づいて、前記デバイスエージェントモジュールの論理分割を設定するための論理デバイスエージェントと、
対応するカプセル化メカニズムを実施するために、前記1つ以上の利用可能なセグメンテーション技術の技術要件を活用するための技術ハンドラモジュールと、
前記カプセル化されたセグメンテーションメタデータを動的に利用することによって、前記複数のテナントサービスの各々に対応する前記分離且つ持続的なエンドツーエンド・サービス・パスのチェーンを確立し、前記複数のテナントサービスのテナンシー要件を維持するためのチェーンハンドラモジュールと、
前記分離且つ持続的なエンドツーエンド・サービス・パスのチェーン上でのトラフィックのシームレスな移行のために、前記1つ以上の異なる技術実装の各々の相互接続を可能にし、前記1つ以上の異なる技術実装の各々の統合作業を確立するための分離コントローラモジュールと、を含む、
請求項5に記載の持続的かつ統合的な分離システム。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
適さない。
【連邦政府の後援を受ける研究又は開発に関する声明】
【0002】
適さない。
【0003】
シーケンスリスト、テーブル、又はコンピュータプログラムリストの光ディスク付録の一覧表示:
適さない。
【技術分野】
【0004】
本開示は、ネットワークインフラストラクチャの分野に関する。より具体的には、本開示は、ファイバートゥザx(FTTx)インフラストラクチャへの異なる技術実装によるに持続的かつ統合的な分離のためのシステムに関する。本願は、2019年4月8日に出願されたインド出願番号201921013989、及び2020年4月1日に出願されたPCT/IN2020/050316に基づいており、かつそれらの優先権を主張し、その開示内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0005】
ここ数年間で、インフラストラクチャ及びビジネス要件の変化により、企業にとって、ネットワークを再考することが必要となっている。企業は、ネットワーク効率、柔軟性、及びコスト削減を向上させるネットワークインフラストラクチャを探している。このような状況の中、ファイバートゥザx(FTTx)インフラストラクチャは、有望な企業ネットワークのソリューションとして、ここ数年にわたって大きな注目を集めている。しかしながら、ネットワーク共有のためのFTTxインフラストラクチャの既存の配備方法では、イーサネット、受動光ネットワーク(PON)、マルチプロトコルラベルスイッチング(MPLS)などの異なる技術が複数のテナント間又は複数のサービス間で共有され得るように、個々のファイバ束、光ネットワークユニット(ONU)、光回線端末(OLT)カード、及び集約スイッチを維持することを必要とする。ほとんどの場合、このような物理的分離は、全く最適化されておらず、実現不可能である。さらに、異機種環境かつ異なるFTTxインフラストラクチャ上で展開されるすべてのサービスについて、持続的かつ統合的な分離のためのメカニズムがない。また、異機種環境かつ異なるFTTxインフラストラクチャ上でエンドツーエンドのインフラストラクチャを再利用し、かつ、動的な容量割り当てを実行するために利用できるメカニズムもない。さらに、現在のソフトウェア定義の仮想化技術は、物理リソースから仮想リソースを表現することに焦点を当てている。しかしながら、エンドツーエンド・サービス・パスに異なる技術が実装されているため、仮想リソースは、ネットワーク全域で断片化されている。また、異なる技術の実装における各技術は、論理リソース又は仮想リソースの特定の実現を有してもよい。しかしながら、論理リソース又は仮想リソースの特定の実現は、異なる技術実装における各技術の特定の実装範囲に限定される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の議論から、上記の欠点を克服するために、共用可能なFTTxインフラストラクチャを必要とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一態様では、本開示は、1つ以上のテナント間で共有可能なファイバートゥザx(FTTx)インフラストラクチャを提供するための方法を提供する。当該方法は、1つ以上のテナントの複数のテナントサービスに対応する複数のエンドツーエンド・サービス・パスの各々における1つ以上の利用可能なセグメンテーション技術を識別するための第1ステップを含む。また、当該方法は、1つ以上のテナントの複数のテナントサービスに対応する複数のエンドツーエンド・サービス・パスの各々におけるセグメンテーションメタデータをカプセル化する第2ステップを含む。さらに、当該方法は、複数のテナントサービスの各々に対応する分離且つ持続的なエンドツーエンド・サービス・パスのチェーンを確立する第3ステップを含む。さらに、当該方法は、トラフィックのシームレスな移行のために、1つ以上の異なる技術実装の各々の相互接続を可能にする第4ステップを含む。そして、複数のエンドツーエンド・サービス・パスは、1つ以上の異なる技術実装に対応する。さらに、分離且つ持続的なエンドツーエンド・サービス・パスのチェーンは、複数のエンドツーエンド・サービス・パスのカプセル化されたセグメンテーションメタデータを動的に利用することによって確立される。さらに、1つ以上の異なる技術実装の各々は、分離且つ持続的なエンドツーエンド・サービス・パスのチェーン上で相互接続されている。
【0008】
本開示の主な目的は、共有FTTxインフラストラクチャのための異なる技術実装による持続的かつ統合的な分離のためのシステムを提供することである。
【0009】
本開示の別の目的は、ハードウェアリソースを重複することなく、FTTxネットワークインフラストラクチャの規模及び容量を増大させるためのシステムを提供することである。
【0010】
本開示の又の目的は、FTTxネットワークインフラストラクチャの容量割り当てを動的かつ分離的に再利用できるシステムを提供することである。
【0011】
本開示の又の目的は、FTTxネットワークインフラストラクチャのエンドツーエンドインフラストラクチャを動的かつ分離的に再利用できるシステムを提供することである。
【0012】
本開示の又の目的は、FTTxネットワークインフラストラクチャの営業費用及び資本費用を削減するためのシステムを提供することである。
【0013】
本開示の一実施形態では、1つ以上の異なる技術実装には、イーサネット、受動光ネットワーク(PON)、インターネットプロトコル(IP)及び能動光ネットワーク(AON)が含まれる。本開示の別の実施形態では、1つ以上の異なる技術実装には、光配信ネットワーク(ODN)、メトロネットワーク及びマルチプロトコルラベルスイッチング(MPLS)が含まれる。
【0014】
本開示の一実施形態では、セグメンテーションメタデータのカプセル化及び分離且つ持続的なエンドツーエンド・サービス・パスのチェーンの確立は、制御プレーン上でホストされる。また、制御プレーンは、複数のデータセンターのうちの対応するデータセンターで利用可能である。
【0015】
本開示の一実施形態では、1つ以上の利用可能なセグメンテーション技術は、1つ以上の異なる技術実装の各々のために動的にプログラムされる。
【0016】
別の態様では、本開示は、1つ以上のテナント間で共有可能なファイバートゥザx(FTTx)インフラストラクチャを提供するための持続的かつ統合的な分離システムを提供する。当該持続的かつ統合的な分離システムには、セグメンテーション性能エンジンユニットが含まれる。また、セグメンテーション性能エンジンユニットは、1つ以上の利用可能なセグメンテーション技術を識別するように構成される。さらに、セグメンテーション性能エンジンユニットは、複数のテナントサービスに対応する複数のエンドツーエンド・サービス・パスの各々における1つ以上の利用可能なセグメンテーション技術を識別する。さらに、複数のエンドツーエンド・サービス・パスは、1つ以上の異なる技術実装に対応する。持続的かつ統合的な分離システムには、セグメンテーションメタデータユニットが含まれる。また、セグメンテーションメタデータユニットは、セグメンテーションメタデータをカプセル化するために、セグメンテーション性能エンジンユニットに接続される。さらに、セグメンテーションメタデータユニットは、1つ以上のテナントの複数のテナントサービスに対応する複数のエンドツーエンド・サービス・パスの各々におけるセグメンテーションメタデータをカプセル化する。持続的かつ統合的な分離システムには、分離制御機能ユニットが含まれる。また、分離制御機能ユニットは、カプセル化されたセグメンテーションメタデータを受信するように構成される。さらに、分離制御機能ユニットは、複数のテナントサービスの各々に対応する分離且つ持続的なエンドツーエンド・サービス・パスのチェーンを確立する。
【0017】
本開示の一実施形態では、セグメンテーション性能エンジンユニットには、技術抽象化モジュールが含まれる。また、技術抽象化モジュールは、セグメンテーションメタデータユニットのリポジトリからセグメンテーションメタデータを選択する。セグメンテーション性能エンジンユニットには、性能発見エンジンが含まれる。また、性能発見エンジンは、1つ以上の異なる技術実装の各々における1つ以上の利用可能なセグメンテーション技術を識別する。さらに、1つ以上の利用可能なセグメンテーション技術は、複数のテナントサービスのテナンシー要件の確立に活用される。セグメンテーション性能エンジンユニットには、テナンシーハンドラモジュールが含まれる。また、テナンシーハンドラモジュールは、複数のテナントサービスのテナンシー要件を識別する。さらに、テナンシーハンドラモジュール、1つ以上の異なる技術実装にしたがって、テナンシー要件を1つ以上の利用可能なセグメンテーション技術に一致させる。
【0018】
本開示の一実施形態では、セグメンテーションメタデータユニットは、セグメンテーションメタデータをカプセル化する。また、セグメンテーションメタデータには、プロトコルバッファデータ、遠隔手続呼び出し(RPC)データ、マイクロサービス間データ及び技術実装プロファイルが含まれる。さらに、セグメンテーションメタデータには、キー―値データ、マイクロサービスレジストリデータ、状態データ、SBIデータ及びNBIデータが含まれる。
【0019】
本開示の一実施形態では、分離制御機能ユニットには、デバイスエージェントモジュールが含まれる。また、デバイスエージェントモジュールは、共有可能なファイバートゥザx(FTTx)ネットワークインフラストラクチャに使用される複数のデバイス上での抽象化を可能にする。さらに、当該複数のデバイスには、光回線端末(OLT)、光ネットワークユニット(ONU)、顧客構内機器(CPE)ゲートウェイ、スイッチドファブリック及び集約スイッチが含まれる。分離制御機能ユニットには、アダプタエージェントモジュールが含まれる。また、アダプタエージェントモジュールは、複数のデバイスの各々の相互作用を可能にする。分離制御機能ユニットには、論理デバイスエージェントが含まれる。また、論理デバイスエージェントは、1つ以上の利用可能なセグメンテーション技術及び分離且つ持続的なエンドツーエンド・サービス・パスのチェーンに基づいて、デバイスエージェントモジュールの論理分割を設定する。分離制御機能ユニットには、技術ハンドラモジュールが含まれる。また、技術ハンドラモジュールは、対応するカプセル化メカニズムを実施するために、1つ以上の利用可能なセグメンテーション技術の技術要件を活用する。分離制御機能ユニットには、チェーンハンドラモジュールが含まれる。また、チェーンハンドラモジュールは、複数のテナントサービスの各々に対応する分離且つ持続的なエンドツーエンド・サービス・パスのチェーンを確立する。さらに、チェーンハンドラモジュールは、複数のテナントサービスのテナンシー要件を維持する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
上記の実施形態が実施される方法を最もよく説明するために、並びに本開示の他の利点及び特徴を定義するために、以下、より具体的な説明を提供するとともに、添付図面に示す。これらの添付図面は、本発明の例示的な実施形態を説明するものにすぎず、範囲を限定するものとして見なされるべきではないことを理解されたい。以下、添付図面を参照しながら、付加的な特性及び詳細を利用して、これらの実施例をさらに説明する。
【
図1】本開示の各実施形態に係る、1つ以上のテナント間で共有可能なファイバートゥザx(FTTx)ネットワークインフラストラクチャを提供するためのインタラクティブコンピューティング環境を示す。
【
図2】本開示の各実施形態に係る、1つ以上のテナント間で共有可能なファイバートゥザx(FTTx)ネットワークインフラストラクチャによって提供される様々な利点のブロック図を示す。
【
図3】本開示の各実施形態に係る、1つ以上のテナント間で共有可能なファイバートゥザx(FTTx)ネットワークインフラストラクチャを提供するための持続的かつ統合的な分離システムを示す。
【
図4】本開示の各実施形態に係る、1つ以上のテナント間で共有可能なファイバートゥザx(FTTx)ネットワークインフラストラクチャを提供するためのフローチャートを示す。
【
図5】本開示の各実施形態に係る、コンピューティングデバイスのブロック図を示す。
【0021】
添付図面は、本開示のいくつかの例示的な実施形態の説明を提示することを意図していることを理解されたい。これらの添付図面は、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。さらに、添付図面が必ずしも一定の縮尺で描かれているわけではないことも理解されたい。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下の詳細な説明は、本発明を実施するための例示的な実施形態の現在の最適な形態である。この詳細な説明は、限定的な意味で解釈されるべきではなく、単に本発明の一般的な原理を説明するためのものである。
【0023】
本明細書に言及された「一実施形態」又は「実施形態」は、実施形態で説明される特定の特徴、構造、又は特性が本技術の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。本明細書の様々な箇所において、「一実施形態において」という語句は、必ずしもすべてが同じ実施形態を指すものではなく、他の実施形態と排他的な別々の又は代替的な実施形態でもない。そして、他の実施形態ではなく、一部の実施形態によって示され得る様々な特徴について説明した。同様に、他の実施形態の要件ではなく、一部の実施形態の要件であり得る各要件が説明されている。
【0024】
添付図面を参照しながら、本開示の選択された実施形態について詳細に説明する。本明細書に記載の実施形態は、本開示の範囲を限定するものではなく、本開示は、記載されている実施形態に限定されるものと解釈されるべきではない。本開示は、本開示の範囲精神を逸脱せず、異なる形態で実施され得る。添付図面は、以下の本開示の実施形態を説明するために提供され、添付図面は、必ずしも一定の縮尺で描かれているわけではないことを理解されたい。添付図面において、同じ数字は、全体を通して同様の要素を示し、より明確で理解しやすいようにするために、一部のコンポーネントの厚さ及び寸法が誇張されている場合がある。
【0025】
さらに、以下の説明には、説明という目的のために多くの詳細が含まれるが、当業者であれば、詳細の多数の変更及び/又は修正はいずれも本技術の範囲内であることを理解するであろう。同様に、本技術の特徴の多くは、互いに依存して又は互いに関連して説明されるが、当業者であれば、これらの特徴の多くは他の特徴から独立して提供され得ることを理解できるであろう。したがって、このような説明は、本技術に対する一般性を失わず、また本技術に制限を課すことなくなされる。
【0026】
本明細書において「第1」、「第2」などの用語は、任意の順序、ランク付け、数量、又は重要性を意味するものではなく、ある要素を別の要素から区別するために使用されることに留意されたい。さらに、本明細書において「一」及び「1つ」は、数量の制限を意味するものではなく、むしろ、少なくとも1つの参照項目が存在することを意味する。
【0027】
図1は、本開示の各実施形態に係る、1つ以上のテナント122間で共有可能なファイバートゥザx(FTTx)ネットワークインフラストラクチャを提供するためのインタラクティブコンピューティング環境100を示す。一般に、FTTxは、光ファイバを使用してラストマイル通信に使用されるローカルループのすべて又は一部を提供する任意のブロードバンドネットワークアーキテクチャに使用される用語である。一般に、光ファイバは、ガラス又はプラスチックの細いファイバであり、一端から他端まで光を伝送することができる。また、光ファイバは、主に通信やネットワークに使用される。さらに、光ファイバは、照明、センサー、おもちゃ、及び狭い空間を見るための専用カメラなどに使用される。本開示の一実施形態では、1つ以上の異なる技術実装には、イーサネット、受動光ネットワーク(PON)、インターネットプロトコル(IP)及びマルチプロトコルラベルスイッチング(MPLS)が含まれるが、これらに限定されない。
【0028】
一般に、FTTxは、ファイバアトウザx又はファイバトウザループを表す。また、FTTxは、光ファイバ配備の様々な構成を一般化したものである。さらに、光ファイバ配備の様々な構成には、第1構成及び第2構成が含まれる。第1構成には、FTTP、FTTH及びFTTBが含まれるが、これらに限定されない。FTTP(Fiber to the Premises)は、光ファイバを施設まで引くということを表す。FTTH(Fiber to the Home)は、光ファイバをホームまで引くことを表す。FTTB(Fiber to the Building)は、光ファイバをビルまで引くことを表す。第2構成には、FTTC及びFTTNが含まれるが、これらに限定されない。FTTC(Fiber to the Cabinet)は、光ファイバをキャビネットまで引くことを表す。FTTN(Fiber to the Node)は、光ファイバをノードまで引くことを表す。しかしながら、光ファイバ配備の様々な構成は、上記の構成に限定されない。
【0029】
本開示は、1つ以上のテナント122のために、プログラム可能なファイバートゥザx(FTTx)ネットワークインフラストラクチャの提供を開示した。一般に、複数のテナント又はマルチテナンシーとは、ソフトウェアの単一インスタンス又はサービス提供環境及びそのサポートインフラストラクチャが複数の顧客に提供されることを意味する。本開示には、さらに、ハードウェアリソースを重複することなく、共有可能なFTTxインフラストラクチャを配備することが開示されている。本開示は、共有可能なファイバートゥザx(FTTx)ネットワークインフラストラクチャの規模及び容量の増大について述べている。一般に、規模とは、FTTxインフラストラクチャのサイズ又は範囲を言う。通常、容量は、サービス加入、消費、変更、維持、又は解除要求を含み得るトラフィックの量であり、ネットワークが任意の所与時間で処理することができる。また、容量は、リンク又はネットワークパスを介してネットワーク位置間で伝送できる最大データ量の尺度である。
【0030】
インタラクティブコンピューティング環境100には、1つ以上のセントラルオフィス、1つ以上の集約スイッチ及び1つ以上の光リンク端末が含まれる。1つ以上のセントラルオフィスには、第1セントラルオフィス102及び第2セントラルオフィス104が含まれる。1つ以上の集約スイッチには、第1集約スイッチ106及び第2集約スイッチ108が含まれる。1つ以上の光リンク端末には、第1光回線端末110及び第2光回線端末112が含まれる。また、インタラクティブコンピューティング環境100には、エッジクラウド設定114、リーフスパインアーキテクチャ(leaf spine fabric)116及びコンピューティングとストレージクラスタ118が含まれる。さらに、インタラクティブコンピューティング環境100には、1つ以上のスプリッタ120及び1つ以上のテナント122が含まれる。
【0031】
インタラクティブコンピューティング環境100には、第1セントラルオフィス102及び第2セントラルオフィス104が含まれる。通常、セントラルオフィスは、受動光ネットワークの初期点である。また、光ファイバは、セントラルオフィスからユーザの家又は施設に提供される。通常、セントラルオフィスが光回線端末(OLT)及び光配線フレーム(ODF)をホストする。また、セントラルオフィスは、必要な電力を供給し、コアネットワークの一部の重要なコンポーネントを含む。本開示の一実施形態では、第1セントラルオフィス102は、第2セントラルオフィス104に接続される。
【0032】
第1セントラルオフィス102はエッジクラウド設定114をホストする。また、第2セントラルオフィス104は、エッジクラウド設定114をホストする。一般に、エッジクラウドコンピューティングは、集中型クラウド環境内で主に行われるのではなく、デバイスノード上で主に又は完全に実行される分散コンピューティングの範例である。また、分散デバイスノードは、スマートデバイス又はエッジデバイスとも呼ばれる。一般に、エッジクラウドは、ネットワークのエッジでコンピューティング容量(トラフィックに近い)を占有する。
【0033】
さらに、エッジクラウド設定114には、リーフスパインアーキテクチャ116及びコンピューティングとストレージクラスタ118が含まれる。一般に、リーフスパインアーキテクチャは、リーフスイッチ(leaf switch)とスパインスイッチ(spine switch)からなる2階層ネットワークトポロジーである。通常、サーバ及びストレージは、いずれもリーフスイッチに接続される。また、リーフスイッチはスパインスイッチに接続される。さらに、リーフスイッチは、サーバノードからのトラフィックを集約し、ネットワークのコアに接続される。さらに、リーフスイッチは、スパインスイッチと組み合わせて、サーバにネットワーク接続ポイントを提供するアクセス層を形成する。
【0034】
さらに、エッジクラウド設定114には、コンピューティングとストレージクラスタ118が含まれる。一般に、コンピューティング集約型アプリケーションを処理するためのコンピューティングは、長期間にわたって大量のコンピューティング性能を必要とする。一般に、コンピューティングは、サーバ及びデータセンタースペース内で使用又は提供される1つ以上のリソースを指すための用語である。1つ以上のリソースには、メモリリソース、ストレージリソース、ネットワークリソース及びI/Oリソースが含まれるが、これらに限定されない。通常、ストレージとは、あらゆるシステムのストレージを容易にするために必要なハードウェア及びソフトウェアコンポーネントの集合全体を指す。通常、ストレージは、デジタルデータを保持するためのコンピュータコンポーネントと記録媒体とからなる技術である。コンピューティングとストレージクラスタ118は、エッジクラウド設定114の適切な実行のために、コンピューティングとストレージの集合作業を担う。
【0035】
第1セントラルオフィス102は第1光回線端末110をホストする。第2セントラルオフィス104は第2光回線端末112をホストする。一般に、光回線端末は、受動光ネットワーク(PON)のサービスプロバイダエンドポイントとして機能するデバイスである。通常、受動光ネットワークは、家庭用及び商用の両方の最終消費者に光ファイバを提供するための通信技術である。また、光回線端末は、サービスプロバイダーの機器によって使用される電気信号と、受動光ネットワークによって使用される光ファイバ信号との間の変換を実行する。さらに、光回線端末は、ネットワークの他端にある変換機器間の多重化を調整する。変換デバイスには、光ネットワーク端末(ONT)及び光ネットワークユニット(ONU)が含まれるが、これらに限定されない。
【0036】
本開示の一実施形態では、第1光回線端末110及び第2光回線端末112は、1つ以上の異なる技術実装の各々における1つ以上の利用可能なセグメンテーション技術を活用するようにプログラムされる。既存の1つ以上のネットワークセグメンテーション方法は、複数のエンドツーエンド・サービス・パスの持続的な分離バージョンを作成するようにプログラムされている。本開示の一実施形態では、第1光回線端末110は、最初に、セグメンテーション性能発見方法でプログラムされる。本開示の一実施形態では、第2光回線端末112は、最初に、セグメンテーション性能発見方法でプログラムされる。セグメンテーション性能発見方法は、1つ以上の異なる技術実装の各々における1つ以上の利用可能なセグメンテーション技術を発見する。
【0037】
インタラクティブコンピューティング環境100には、1つ以上の集約スイッチが含まれる。1つ以上の集約スイッチには、第1集約スイッチ106及び第2集約スイッチ108が含まれる。本開示の一実施形態では、第1セントラルオフィス102内の第1集約スイッチ106は、第2セントラルオフィス104内の第2集約スイッチ108に接続される。一般に、集約スイッチは、単一の接続が維持できるスループットを上回るスループットまで増大させるために、複数のネットワーク接続を並列に組み合わせる方法を提供する。また、集約スイッチは、リンクの1つが故障する可能性がある冗長性を提供する。
【0038】
インタラクティブコンピューティング環境100には、1つ以上のスプリッタ120が含まれる。一般に、スプリッタ(即ち、光スプリッタ)は、信号のパワーを分割する。一例では、スプリッタに入る各光ファイバリンクは、スプリッタを出る所定数の光ファイバに分割され得る。インタラクティブコンピューティング環境100には、1つ以上のテナント122が含まれる。一般に、テナントは、ソフトウェアインスタンスへの特定の公開アクセス権を共有するユーザのグループである。一例では、1つ以上のテナントは、可以包括企業内のユーザ、ビル内のユーザ、宅内のユーザ、施設内のユーザなどを含み得る。
【0039】
本開示は、1つ以上のテナント122間で共有可能な的FTTxインフラストラクチャを提供することについて検討した。本開示の一実施形態では、プログラム可能なFTTxインフラストラクチャは、複数のテナントサービス間で共有される。1つ以上の利用可能なセグメンテーション技術が、1つ以上の異なる技術実装の各々のために動的にプログラムされることによって、プログラム可能なFTTxインフラストラクチャが共有される。
【0040】
本開示の一実施形態では、プログラム可能なFTTxインフラストラクチャは、インフラストラクチャ及びモバイル仮想ネットワーク事業者(MVNO)ライセンスを所有する通信事業者にとって有用である。一般に、MVNOは、無線通信サービスの再販業者である。一般に、MVNOは、サードパーティモバイルネットワーク事業者(MNO)から無線容量を卸売価格でリースし、自社のビジネスブランドの比較的低い小売価格で消費者に再販する。本開示の別の実施形態では、プログラム可能なFTTxインフラストラクチャは、政府機関がラストマイル光学インフラストラクチャを再利用するのに有用である。本開示の別の実施形態では、プログラム可能なFTTxインフラストラクチャは、インフラ企業にとって有用である。
【0041】
本開示の一実施形態では、キューとスケジューラセグメンテーションは、プログラム可能なFTTxインフラストラクチャのためのネットワークのGPON又はxPON部分で活用される。一般に、キューは、一連の処理待ちの作業対象である。一般に、イーサネットはローカルエリアネットワーク(LAN)、メトロネットワーク(MAN)及びワイドエリアネットワーク(WAN)で一般的に使用されるコンピュータネットワーク技術のファミリーである。GPONという用語は、ギガビット受動光ネットワークを表す。GPONには、その全ての後続技術が含まれる。一般に、GPONは、イーサネット、時分割多重(TDM)及びATM(非同期伝送モード)トラフィックを送信することができるポイントツーマルチポイントアクセスメカニズムである。本開示の別の実施形態では、キュー及びスケジューラのセグメンテーションは、イーサネットのためのQ-in-Q分離のために、イーサネット及びネットワークのGPON又はxPON部分で活用される。一般に、Q-in-Q分離により、イーサネットアクセスネットワーク上のサービスプロバイダーが、2つの顧客サイト間のレイヤ2イーサネット接続を拡張することが可能になる。本開示のさらなる一実施形態では、キューとスケジューラセグメンテーションは、テナンシー固有のSVRNAのために、イーサネット及びネットワークのGPON又はxPON部分で活用される。一般に、SVLANは、サービスVLANを表す。そして、VLANは、仮想LANを表す。通常、VLANは、実際には複数の異なるLANセグメントに配置されている場合でも、同一のワイヤに接続されているかのように通信するように構成された1つ以上のLAN上のデバイスグループである。本開示の又の一実施形態では、キューとスケジューラセグメンテーションは、専用のGEM(GPONカプセル化方法)ポートのために、ネットワークのGPON又はxPON部分で活用される。一般に、GEMポートは、サービストラフィックの分類に使用されるセグメント化された接続を提供する。
【0042】
本開示の一実施形態では、第1セントラルオフィス102及び第2セントラルオフィス104のコンピューティングインフラストラクチャ内で実行されるソフトウェアインスタンスは、コンテナ化と呼ばれるプロセスの下で分離される。一般に、コンテナ化とは、独自のオペレーティング環境を備えたコンテナにアプリケーションをカプセル化することを含む、全マシン仮想化の軽量な代替手段である。本開示の一実施形態では、第1セントラルオフィス102及び第2セントラルオフィス104でeBGPを使用して集約アンダーレイファブリックに分離を提供する。一般に、eBGP(外部ボーダーゲートウェイプロトコル)とは、異なる自律システム及び番号(ASN)にあるBGPピア又はネイバーを指すときに使用される用語又はプロセスである。さらに、eBGPは、異なる自律システム間でルート情報を交換するためにも使用される。本開示の別の実施形態では、第1セントラルオフィス102及び第2セントラルオフィス104でVXLANを使用して集約アンダーレイファブリックに分離を提供する。一般に、VXLAN(仮想拡張可能LAN)は、大規模クラウドコンピューティング配備に関するスケーラビリティ問題に対処しようとするネットワーク仮想化技術である。本開示の又の一実施形態では、第1セントラルオフィス102及び第2セントラルオフィス104でMPLSを使用して集約アンダーレイファブリックに分離を提供する。一般に、MPLS(マルチプロトコルラベルスイッチング)は、プロトコルに依存しないルーティング技術であり、企業の広域及びサービスプロバイダーネットワーク全体のトラフィックフローを加速、形成するように設計されている。
【0043】
図2は、本開示の各実施形態に係る、1つ以上のテナント122(
図1に示すよう)間で共有可能なファイバートゥザx(FTTx)ネットワークインフラストラクチャによって提供される様々な利点のブロック
図200を示す。本開示の一実施形態では、プログラム可能なFTTxインフラストラクチャは、eBGP、MPLS、テナント固有の擬似配線などの技術を使用した共有伝送の利点を提供する。一般に、擬似配線は、イーサネット、IP又はMPLSを用いたパケット交換ネットワーク全体で様々なネットワーク又は通信サービスをエミュレートするためのメカニズムである。
【0044】
本開示の一実施形態では、プログラム可能なFTTxインフラストラクチャは、共有POD(プログラム可能な、オープン、非集約型ソリューション)の利点を提供する。プログラム可能なFTTxインフラストラクチャは、データプレーン及び制御アプリケーションを使用した共有PODの利点を提供する。本開示の一実施形態では、プログラム可能なFTTxインフラストラクチャは、共有PON又はODN(光配信ネットワーク)の利点を提供する。一般に、ODNは、電気通信ネットワークのユーザに信号を配信する物理的なファイバ及び光デバイスを指す。プログラム可能なFTTxインフラストラクチャは、イーサネットのQ-in-Q分離、テナンシー固有のSVLAN、Gemポートなどを使用して、共有PON又はODNの利点を提供する。
【0045】
図3は、本開示の各実施形態に係る、1つ以上のテナント122(
図1に示すよう)間で共有可能なファイバートゥザx(FTTx)ネットワークインフラストラクチャを提供するための持続的かつ統合的な分離システム300を示す。持続的な統合された分離システム300は、複数のエンドツーエンド・サービス・パスの各々における1つ以上の利用可能なセグメンテーション技術を識別する。また、複数のエンドツーエンド・サービス・パスの各々は、1つ以上のテナント122の複数のテナントサービスに対応する。さらに、複数のエンドツーエンド・サービス・パスは、1つ以上の異なる技術実装に対応する。本開示の一実施形態では、1つ以上の異なる技術実装には、イーサネット、受動光ネットワーク(PON)、インターネットプロトコル(IP)及び能動光ネットワーク(AON)が含まれる。本開示の別の実施形態では、1つ以上の異なる技術実装には、光配信ネットワーク(ODN)及びメトロネットワーク並びにマルチプロトコルラベルスイッチング(MPLS)が含まれる。
【0046】
持続的かつ統合的な分離システム300は、複数のテナントサービスに対応する複数のエンドツーエンド・サービス・パスの各々におけるセグメンテーションメタデータをカプセル化する。また、セグメンテーションメタデータのカプセル化は、制御プレーン上でホストされる。さらに、制御プレーンは、複数のデータセンターのうちの対応するデータセンターで利用可能である。
【0047】
持続的かつ統合的な分離システム300は、複数のテナントサービスの各々に対応する分離且つ持続的なエンドツーエンド・サービス・パスのチェーンを確立する。また、分離且つ持続的なエンドツーエンド・サービス・パスのチェーンは、複数のエンドツーエンド・サービス・パスのカプセル化されたセグメンテーションメタデータを動的に利用することによって確立される。さらに、分離且つ持続的なエンドツーエンド・サービス・パスのチェーンの確立は、制御プレーン上でホストされる。さらに、制御プレーンは、複数のデータセンターのうちの対応するデータセンター利用可能である。
【0048】
持続的かつ統合的な分離システム300は、トラフィックのシームレスな移行のために、1つ以上の異なる技術実装の各々の相互接続を可能にする。また、1つ以上の異なる技術実装の各々の移行は、分離且つ持続的なエンドツーエンド・サービス・パスのチェーン上で行われる。さらに、1つ以上の利用可能なセグメンテーション技術は、1つ以上の異なる技術実装の各々のために動的にプログラムされる。
【0049】
持続的かつ統合的な分離システム300には、セグメンテーション性能エンジンユニット302が含まれる。また、セグメンテーション性能エンジンユニット302は、1つ以上の利用可能なセグメンテーション技術を識別するように構成される。さらに、セグメンテーション性能エンジンユニット302は、複数のテナントサービスに対応する複数のエンドツーエンド・サービス・パスの各々における1つ以上の利用可能なセグメンテーション技術を識別する。さらに、複数のエンドツーエンド・サービス・パスは、1つ以上の異なる技術実装に対応する。
【0050】
セグメンテーション性能エンジンユニット302には、技術抽象化モジュールが含まれる。また、技術抽象化モジュールは、セグメンテーションメタデータユニット304のリポジトリからセグメンテーションメタデータを選択する。さらに、セグメンテーション性能エンジンユニット302には、性能発見エンジンが含まれる。さらに、性能発見エンジンは、1つ以上の異なる技術実装の各々における1つ以上の利用可能なセグメンテーション技術を識別する。さらに、1つ以上の利用可能なセグメンテーション技術は、複数のテナントサービスのテナンシー要件の確立に活用される。さらに、セグメンテーション性能エンジンユニット302には、テナンシーハンドラモジュールが設けられる。さらに、テナンシーハンドラモジュールは、複数のテナントサービスのテナンシー要件を識別する。さらに、テナンシーハンドラモジュールは、1つ以上の異なる技術実装にしたがって、テナンシー要件を1つ以上の利用可能なセグメンテーション技術に一致させる。
【0051】
持続的かつ統合的な分離システム300には、セグメンテーションメタデータユニット304が含まれる。また、セグメンテーションメタデータユニット304は、セグメンテーションメタデータをカプセル化するために、セグメンテーション性能エンジンユニット302に接続される。さらに、セグメンテーションメタデータユニット304は、は、複数のテナントサービスに対応する複数のエンドツーエンド・サービス・パスの各々におけるセグメンテーションメタデータをカプセル化する。本開示の一実施形態では、セグメンテーションメタデータには、プロトコルバッファデータ、遠隔手続呼び出し(RPC)データ、マイクロサービス間データなどが含まれる。本開示の別の実施形態では、セグメンテーションメタデータには、技術実装プロファイル、キー―値データ、マイクロサービスレジストリデータ、状態データ、SBIデータ、NBIデータなどが含まれる。
【0052】
本開示の一実施形態では、遠隔手続呼び出し(RPC)データ、プロトコルバッファデータ及びSBIデータは、制御プレーンソフトウェアからデバイスへの通信に使用される。本開示の別の実施形態では、遠隔手続呼び出し(RPC)データ、プロトコルバッファデータ及びマイクロサービス間データは、制御プレーンソフトウェア内のマイクロサービス間の通信に使用される。本開示の又の一実施形態では、技術実装プロファイル及びキー―値データは、制御プレーンソフトウェアの進行中の機能のマイクロサービスレジストリ及び状態データをキャプチャするために使用される。本開示の又の一実施形態では、NBIデータ/RESTデータは、ノースバウンドアプリケーションプログラミングインターフェース(API)を提供するために用いられる。また、セグメンテーションメタデータのリポジトリは、テナンシー固有のプロファイルを分離するために使用される。
【0053】
持続的かつ統合的な分離システム300には、分離制御機能ユニット306が含まれる。分離制御機能ユニット306は、カプセル化されたセグメンテーションメタデータを受信するように構成される。また、分離制御機能ユニット306は、複数のテナントサービスの各々に対応する分離且つ持続的なエンドツーエンド・サービス・パスのチェーンを確立する。
【0054】
分離制御機能ユニット306には、デバイスエージェントモジュールが含まれる。また、デバイスエージェントモジュールは、共有可能なファイバートゥザx(FTTx)ネットワークインフラストラクチャに使用される複数のデバイス上での抽象化を可能にする。さらに、当該複数のデバイスには、光回線端末(OLT)、光ネットワークユニット(ONU)、顧客施設機器(CPE)ゲートウェイ、スイッチドファブリック、1つ以上の集約スイッチなどが含まれる。さらに、分離制御機能ユニット306には、アダプタエージェントモジュールが含まれる。そして、アダプタエージェントモジュールは、複数のデバイスの各々の相互作用を可能にする。
【0055】
分離制御機能ユニット306には、論理デバイスエージェントが含まれる。また、論理デバイスエージェントは、1つ以上の利用可能なセグメンテーション技術及び分離且つ持続的なエンドツーエンド・サービス・パスのチェーンに基づいて、デバイスエージェントモジュールの論理分割を設定する。さらに、分離制御機能ユニット306には、技術ハンドラモジュールが含まれる。さらに、技術ハンドラモジュールは、対応するカプセル化メカニズムを実施するために、1つ以上の利用可能なセグメンテーション技術の技術要件を活用する。
【0056】
分離制御機能ユニット306には、チェーンハンドラモジュールが含まれる。また、チェーンハンドラモジュールは、カプセル化されたセグメンテーションメタデータを動的に利用することによって、複数のテナントサービスの各々に対応する分離且つ持続的なエンドツーエンド・サービス・パスのチェーンを確立する。さらに、チェーンハンドラモジュールは、複数のテナントサービスのテナンシー要件を維持する。さらに、分離制御機能ユニット306には、分離コントローラモジュールが含まれる。そして、分離コントローラモジュールは、分離且つ持続的なエンドツーエンド・サービス・パスのチェーン上でのトラフィックのシームレスな移行のために、1つ以上の異なる技術実装の各々の相互接続を可能にする。さらに、分離コントローラモジュールは、1つ以上の異なる技術実装の各々の統合作業を確立する。
【0057】
図4は、本開示の各実施形態に係る、1つ以上のテナント112(
図1に示すよう)間で共有可能なファイバートゥザx(FTTx)ネットワークインフラストラクチャを提供するための方法のフローチャート400を示す。フローチャート400の方法のステップを説明するために、
図3に説明された要素を参照することに留意されたい。フローチャート400において、ステップ402で開示する。ステップ404において、持続的かつ統合的な分離システム300が、複数のテナントサービスに対応する複数のエンドツーエンド・サービス・パスの各々における1つ以上の利用可能なセグメンテーション技術を識別する。ステップ406において、持続的かつ統合的な分離システム300が、複数のテナントサービスに対応する複数のエンドツーエンド・サービス・パスの各々におけるセグメンテーションメタデータをカプセル化する。ステップ408において、持続的かつ統合的な分離システム300が、カプセル化されたセグメンテーションメタデータを介して、複数のテナントサービスの各々に対応する分離且つ持続的なエンドツーエンド・サービス・パスのチェーンを確立する。ステップ410において、持続的かつ統合的な分離システム300が、分離且つ持続的なエンドツーエンド・サービス・パスのチェーン上でのトラフィックのシームレスな移行のために、1つ以上の異なる技術実装の各々の相互接続を可能にする。
【0058】
フローチャート400は、ステップ412で終了する。フローチャート400は、上記のプロセスのステップを有すると説明されたことに留意されたい。しかしながら、当業者は、フローチャート400が、本開示の上記のすべての実施形態を可能にし得るより多くの/より少ない数のプロセスステップを有することができることを理解するであろう。
【0059】
図5は、本開示の各実施形態に係る、コンピューティングデバイス500のブロック図を示す。コンピューティングデバイス500には、メモリ504、1つ以上のプロセッサ506、1つ以上の提示コンポーネント508、1つ以上の入力/出力(I/O)ポート510、1つ以上の入力/出力コンポーネント512及び例示的な電源514を直接的又は間接的に結合するバス502が含まれる。バス502は、1つ以上のバス(例えばアドレスバス、データバス又はそれらの組合せなど)であり得るものを表す。明確にするために、
図5に様々なブロックが線で示されているが、実際には、様々な構成要素の描写はそれほど明確ではなく、例えば、より正確に言えば、これらの線は灰色でぼやけている。例えば、ディスプレイデバイスなどの提示コンポーネントをI/Oコンポーネントと見なすことができる。さらに、プロセッサには、メモリがある。本発明者らは、それが当技術分野の性質であることを認識し、
図5の図は、本発明の1つ以上の実施形態と併せて使用できる例示的なコンピューティングデバイス500の単なる例示である。「ワークステーション」、「サーバ」、「ラップトップ」、「ハンドヘルドデバイス」などのようなカテゴリの間は、すべてが
図5及び「コンピューティングデバイス」の参照範囲内にあると想定されるので、それらの間には区別がない。
【0060】
コンピューティングデバイス500は、通常、様々なコンピュータ可読媒体を含む。コンピュータ可読媒体は、コンピューティングデバイス500がアクセスできる任意の利用可能な媒体であってもよく、揮発性媒体と不揮発性媒体、及び取り外し可能な媒体と取り外し不可能な媒体の両方を含む。限定ではなく例として、コンピュータ可読媒体は、コンピュータストレージ媒体及び通信媒体を含み得る。コンピュータストレージ媒体は、任意の方法又は技術で実装された、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール又は他のデータなどの情報を記憶するための揮発性媒体と不揮発性媒体、及び取り外し可能な媒体と取り外し不可能な媒体を含む。
【0061】
コンピュータストレージ媒体には、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ又は他のメモリ技術、CD-ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)又は他の光ディスクストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ又は他の磁気ストレージデバイス、又は所望の情報をストレージするために使用できるとともにコンピューティングデバイス500によってアクセスできる他の任意の媒体が含まれるが、これらに限定されない。通信媒体は、通常、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、又は搬送波もしくは他の輸送メカニズムなどの変調データ信号中の他のデータとして具現化され、任意の情報配信媒体を含む。「変調データ信号」という用語は、信号内の情報を符号化するように設定又は変更された1つ又は複数の特性を有する信号を指す。限定ではなく例として、通信媒体は、有線ネットワーク又は直接有線接続などの有線媒体と、音響、RF、赤外線及び他の無線媒体などの無線媒体とを含む。上記のいずれかの組み合わせも、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0062】
メモリ504には、揮発性及び/又は不揮発性メモリ形態のコンピュータストレージ媒体が含まれる。メモリ504は、取り外し可能なもの、取り外し不可能なもの又はそれらの組合せであってもよい。例示的なハードウェアデバイスには、ソリッドステートメモリ、ハードドライブ、光ディスクドライブなどが含まれる。コンピューティングデバイス500には、メモリ504又はI/Oコンポーネント512などの様々なエンティティからデータを読み取る1つ以上のプロセッサが含まれる。1つ以上の提示コンポーネント508は、ユーザ又は他のデバイスにデータ指示を提示する。例示的な提示コンポーネントには、ディスプレイデバイス、スピーカー、印刷コンポーネント、振動コンポーネントなどが含まれる。1つ以上のI/Oポート510は、コンピューティングデバイス500が、1つ以上のI/Oコンポーネント512を含む他のデバイスに論理的に結合されることを可能にし、その一部が内部に組み込まれてもよい。実例となるコンポーネントには、マイク、ジョイスティック、ゲームパッド、サテライトディッシュ、スキャナー、プリンター、無線デバイスなどが含まれる。
【0063】
従来技術と比べ、本開示は多くの利点を有する。プログラム可能なFTTxインフラストラクチャは、OPEX及びCAPEXのコストを削減できるという利点を提供する。一般に、OPEX(営業費用)は、企業の日常業務に必要な費用である。通常、CAPEX(資本費用)は、企業が将来、利益を生み出すために負担する費用である。本開示は、資本資産の解放の利点を有する。プログラム可能なFTTxインフラストラクチャにより、ネットワークの実行に必要なハードウェアリソースの重複を少なくすることを可能にする。
【0064】
プログラム可能なFTTxインフラストラクチャは、既存のFTTxインフラストラクチャ上でのネットワーク及びカバレッジの拡張を可能にする。プログラム可能なFTTxインフラストラクチャは、既存のFTTxインフラストラクチャよりも低いサービス価格を提供する。プログラム可能FTTxインフラストラクチャは、既存のFTTxインフラストラクチャよりも視覚的及び環境的影響が小さい。プログラム可能なFTTxインフラストラクチャは、既存のFTTxインフラストラクチャに対する占有及び接続性を増大させることを可能にする。プログラム可能なFTTxインフラストラクチャは、既存のFTTxインフラストラクチャよりも多くの経済的及び社会的利益を提供する。
【0065】
本技術の特定の実施形態は、例示および説明の目的で、前述のように説明された。それらは、網羅的であること、又は本技術を開示された正確な形式に限定することを意図するものではなく、多くの修正及び変形が上記の教示に照らして行われ得ることは明らかである。実施形態は、本技術の原理及びその実際の用途を最もよく説明するために選択及び説明され、それにより、当業者は、本技術と、想定される特定の用途に適した様々な修正を伴う様々な実施形態とを最もよく利用できる。場合によって、示唆又は提示の可能性のために等価物の様々な省略又は置換を考量したが、これらの省略又は置換は、本技術の特許請求の範囲又は精神から逸脱することなく、用途又は実装を包含することを意図することを理解されたい。
【0066】
以上、本開示の実施形態について説明したが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、多くの他の可能な修正及び変更が行われ得ることが理解されるべきである。したがって、添付の特許請求の範囲は、本発明の真の範囲内にあるそのような変更を包含することが意図される。
【符号の説明】
【0067】
100、インタラクティブコンピューティング環境
102、第1セントラルオフィス
104、第2セントラルオフィス
106、第1集約スイッチ
108、第2集約スイッチ
110、第1光回線端末
112、第2光回線端末
114、エッジクラウド設定
116、リーフスパインアーキテクチャ
118、コンピューティングとストレージクラスタ
120、スプリッタ
122、テナント
300、持続的かつ統合的な分離システム
302、セグメンテーション性能エンジンユニット
304、セグメンテーションメタデータユニット
306、分離制御機能ユニット
400、フローチャート
402、開始ステップ
404、1つ以上のテナントの複数のテナントサービスに対応する複数のエンドツーエンド・サービス・パスの各々における1つ以上の利用可能なセグメンテーション技術を識別する
406、1つ以上のテナントの複数のテナントサービスに対応する複数のエンドツーエンド・サービス・パスの各々におけるセグメンテーションメタデータをカプセル化する
408、カプセル化されたセグメンテーションメタデータを介して、複数のテナントサービスの各々に対応する分離且つ持続的なエンドツーエンド・サービス・パスのチェーンを確立する
410、分離且つ持続的なエンドツーエンド・サービス・パスのチェーン上でのトラフィックのシームレスな移行のために、1つ以上の異なる技術実装の各々の相互接続を可能にする
412、終了ステップ
500、コンピューティングデバイス
502、バス
504、メモリ
506、プロセッサ
508、提示コンポーネント
510、入力/出力(I/O)ポート
512、入力/出力(I/O)コンポーネント
514、電源