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特開2022-101691自動薬物調合器のためのバイアル連結特徴
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022101691
(43)【公開日】2022-07-06
(54)【発明の名称】自動薬物調合器のためのバイアル連結特徴
(51)【国際特許分類】
   A61J 3/00 20060101AFI20220629BHJP
   A61J 1/20 20060101ALI20220629BHJP
【FI】
A61J3/00 310K
A61J1/20 314
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022075642
(22)【出願日】2022-05-02
(62)【分割の表示】P 2019552167の分割
【原出願日】2018-03-23
(31)【優先権主張番号】62/476,692
(32)【優先日】2017-03-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】505403186
【氏名又は名称】ケアフュージョン 303、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】特許業務法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】オダ、トッド
(72)【発明者】
【氏名】フラウスト、トマス
(72)【発明者】
【氏名】ファードウズ、デレク エス.
【テーマコード(参考)】
4C047
【Fターム(参考)】
4C047HH07
4C047JJ04
4C047JJ06
4C047JJ15
4C047JJ18
4C047JJ31
4C047JJ40
(57)【要約】      (修正有)
【課題】調合器システムを提供する。
【解決手段】調合器システムは、カートリッジ16を含み、カートリッジは、少なくとも1つの希釈剤ポートおよび受け入れコンテナ・ポートに流体連結されている複数の制御可能な流体経路と、複数の制御可能な流体経路の中の流体をポンプ送りするように構成されたポンプであって、少なくとも1つの希釈剤ポートは、ドライ・ディスコネクト・シャトル・バルブのメス型部分を含む、ポンプとを有している。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
調合器システムであって、前記調合器システムは、
カートリッジを含み、
前記カートリッジは、
少なくとも1つの希釈剤ポートおよび受け入れコンテナ・ポートに流体連結されている複数の制御可能な流体経路と、
前記複数の制御可能な流体経路の中の流体をポンプ送りするように構成されたポンプであって、前記少なくとも1つの希釈剤ポートは、ドライ・ディスコネクト・シャトル・バルブのメス型部分を含む、ポンプと
を有している、調合器システム。
【請求項2】
前記調合器システムは、前記ドライ・ディスコネクト・シャトル・バルブのオス型部分と、前記ドライ・ディスコネクト・シャトル・バルブの前記オス型部分と希釈剤コンテナとの間に連結されているチュービングとをさらに含む、請求項1に記載の調合器システム。
【請求項3】
前記オス型部分は、サイド・ポートを含み、前記サイド・ポートは、前記メス型部分の中へ延在させられ、前記オス型部分と前記メス型部分との間に流体経路を形成するように構成されている、請求項2に記載の調合器システム。
【請求項4】
前記調合器システムは、前記カートリッジと受け入れコンテナとの間の流体経路の中に配設されているフィルターをさらに含む、請求項1に記載の調合器システム。
【請求項5】
前記ポンプは、シリンジ・ポンプであり、前記シリンジ・ポンプは、テーパー付きの把持ハンドルを有するシリンジ・プランジャーを含む、請求項1に記載の調合器システム。
【請求項6】
前記調合器システムは、把持メカニズムをさらに含み、前記把持メカニズムは、前記シリンジ・プランジャーを把持して作動させ、前記流体をポンプ送りするように構成されており、前記把持メカニズムは、前記テーパー付きの把持ハンドルに相補的なテーパー付きの表面を有している、請求項5に記載の調合器システム。
【請求項7】
前記シリンジ・プランジャーは、少なくとも1つのOリングをさらに含む、請求項6に記載の調合器システム。
【請求項8】
前記把持メカニズムは、クロー・メカニズムを含む、請求項7に記載の調合器システム。
【請求項9】
受け入れコンテナのためのコネクターと、
前記カートリッジの前記受け入れコンテナ・ポートから前記コネクターへ延在するチュービングと、
前記コネクターと前記チュービングとの間のインターフェースに配設されているフィルターと
をさらに含む、請求項1に記載の調合器システム。
【請求項10】
前記調合器システムは、前記コネクターに接続されている前記受け入れコンテナをさらに含み、前記ポンプは、ポンプ・メカニズムを含み、前記ポンプ・メカニズムは、前記調合器システムによって作動可能であり、前記複数の制御可能な流体経路のうちの少なくとも1つを通して前記受け入れコンテナへ流体をポンプ送りする、請求項9に記載の調合器システム。
【請求項11】
前記フィルターは、前記コネクターのハウジングの中に配設されている、請求項9に記載の調合器システム。
【請求項12】
前記フィルターは、フィルター・エレメントの中に配設されており、前記フィルター・エレメントは、第1の端部において、前記チュービングに連結されており、第2の端部において、前記コネクターに連結されている、請求項9に記載の調合器システム。
【請求項13】
調合器システムであって、前記調合器システムは、
カートリッジを含み、
前記カートリッジは、
少なくとも1つの希釈剤ポートおよび受け入れコンテナ・ポートに流体連結されている複数の制御可能な流体経路と、
前記複数の制御可能な流体経路の中の流体をポンプ送りするように構成されたシリンジ・ポンプであって、前記シリンジ・ポンプは、テーパー付きの把持ハンドルを有するシリンジ・プランジャーを含む、シリンジ・ポンプと
を有している、調合器システム。
【請求項14】
前記調合器システムは、把持メカニズムをさらに含み、前記把持メカニズムは、前記シリンジ・プランジャーを把持して作動させ、前記流体をポンプ送りするように構成されており、前記把持メカニズムは、前記テーパー付きの把持ハンドルに相補的なテーパー付きの表面を有している、請求項13に記載の調合器システム。
【請求項15】
前記シリンジ・プランジャーは、少なくとも1つのOリングをさらに含む、請求項14に記載の調合器システム。
【請求項16】
前記把持メカニズムは、クロー・メカニズムを含む、請求項15に記載の調合器システム。
【請求項17】
前記少なくとも1つの希釈剤ポートは、ドライ・ディスコネクト・シャトル・バルブのメス型部分を含む、請求項13に記載の調合器システム。
【請求項18】
前記調合器システムは、前記ドライ・ディスコネクト・シャトル・バルブのオス型部分と、前記ドライ・ディスコネクト・シャトル・バルブの前記オス型部分と希釈剤コンテナとの間に連結されているチュービングとをさらに含む、請求項17に記載の調合器システム。
【請求項19】
前記オス型部分は、サイド・ポートを含み、前記サイド・ポートは、前記メス型部分の中へ延在させられ、前記オス型部分と前記メス型部分との間に流体経路を形成するように構成されている、請求項18に記載の調合器システム。
【請求項20】
前記調合器システムは、前記カートリッジと受け入れコンテナとの間の流体経路の中に配設されているフィルターをさらに含む、請求項17に記載の調合器システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願との相互参照
本出願は、2017年3月24日に出願された「Automatic Drug Compounder」という標題の米国仮特許出願第62/476,692号明細書の優先権を主張し、その開示は、すべての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれている。
【0002】
本開示は、概して、薬物を再構成し、薬物を混合し、バイアルから受け入れコンテナへ薬物を送達する装置に関する。具体的には、本開示は、クローズド・システムの自動薬物調合器のドライ・ディスコネクト特徴に関する。
【背景技術】
【0003】
医薬品調合は、患者の独自の必要性に合うように特定の医薬品を生成させる実務である。実際には、調合は、典型的に、さまざまなツールを使用して適当な成分を組み合わせる薬剤師、技術者、または看護師によって実施される。1つの一般的な調合の形態は、懸濁された医薬品組成物を生成させるために、粉末状の薬物製剤と特定の希釈剤との組み合わせを含む。これらのタイプの組成物は、一般に、静脈内投薬/非経口投薬において使用されている。医薬品および希釈剤は、調合プロセスの間に無菌状態に維持されることが極めて重要であり、混合特性を維持しながらプロセスを自動化する必要性が存在している(すなわち、医薬品が溶液の中へ適正に混合されるが、溶液は泡立てられず、気泡が生成されないような特定の方法で、特定の医薬品は、撹拌されなければならない)。使用しやすく、頻繁に効率的に使用され得り、信頼性が高く、ユーザーのエラーを低減させる調合システムに対する必要性が存在している。
【発明の概要】
【0004】
調合器システムは、希釈剤コンテナから薬物を含有するバイアルへ希釈剤をポンプ送りすることが可能であり、次いで、再構成された薬物を受け入れコンテナへポンプ送りすることが可能である。それぞれの医薬が正しく安全に再構成され、医薬の混合または漏出なしに、受け入れコンテナへ移動させられることを保証するために、使い捨てのカートリッジが提供され、使い捨てのカートリッジは、希釈剤コンテナおよび受け入れコンテナをバイアルに連結し、また、バイアルおよびコンテナへならびにバイアルおよびコンテナから流体をポンプ送りするために、カートリッジのバルブによって制御可能な流体経路を含む。カートリッジの中のポンプ・コンポーネントは、制御可能な流体経路を通して流体を移動させるように作動可能である。
【0005】
制御可能な流体経路のうちの1つまたは複数をバイアルに流体連結するために、カートリッジは、針を含み、針は、カートリッジ本体部から延在しており、制御可能な流体経路のうちの少なくとも1つに流体連結されている。ドライ・ディスコネクトを保証することを助けるために、システムは、カートリッジをバイアルに連結するためのバイアル・パックを設けられ得る。バイアル・パックは、吸湿性部材を含み、針からの流体を吸収することが可能である。システムは、シャトル・バルブを含むことが可能である。また、システムは、医薬のための受け入れコンテナのためのチュービングとチュービングのためのコネクターとの間のインターフェースにおいて、フィルターを含むことが可能である。また、システムは、シリンジ・プランジャーをグリップおよび制御するためのテーパー付きのクロー・フィーチャーを備えたシリンジ・ポンプを含むことが可能である。
【0006】
本開示のさまざまな態様によれば、調合器システムであって、調合器システムは、カートリッジを含み、カートリッジは、少なくとも1つの希釈剤ポートおよび受け入れコンテナ・ポートに流体連結されている複数の制御可能な流体経路を有する、調合器システムが提供される。また、カートリッジは、複数の制御可能な流体経路の中の流体をポンプ送りするように構成されたポンプと、薬物を含有するバイアルに複数の制御可能な流体経路を連結するように構成されている針とを含む。また、調合器システムは、バイアルに取り付けるように構成されたバイアル・パックを含む。バイアル・パックは、針からの流体の一部分を吸収するように構成された吸湿性部材を含む。
【0007】
本開示の他の態様によれば、調合器システムであって、調合器システムは、少なくとも1つの希釈剤ポートおよび受け入れコンテナ・ポートに流体連結されている複数の制御可能な流体経路を有するカートリッジと、受け入れコンテナのためのコネクターと、カートリッジの受け入れコンテナ・ポートからコネクターへ延在するチュービングと、コネクターとチュービングとの間のインターフェースに配設されているフィルターとを含む、調合器システムが提供される。
【0008】
本開示の他の態様によれば、調合器システムであって、調合器システムは、カートリッジを含み、カートリッジは、少なくとも1つの希釈剤ポートおよび受け入れコンテナ・ポートに流体連結されている複数の制御可能な流体経路と、複数の制御可能な流体経路の中の流体をポンプ送りするように構成されたポンプとを有する、調合器システムが提供される。少なくとも1つの希釈剤ポートは、ドライ・ディスコネクト・シャトル・バルブのメス型部分を含む。
【0009】
本開示の他の態様によれば、調合器システムであって、調合器システムは、カートリッジを含み、カートリッジは、少なくとも1つの希釈剤ポートおよび受け入れコンテナ・ポートに流体連結されている複数の制御可能な流体経路と、複数の制御可能な流体経路の中の流体をポンプ送りするように構成されたシリンジ・ポンプであって、シリンジ・ポンプは、テーパー付きの把持ハンドルを有するシリンジ・プランジャーを含む、調合器システムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
添付の図面は、さらなる理解を提供するために含まれており、また、本明細書の中に組み込まれており、本明細書の一部を構成しており、添付の図面は、開示されている実施形態を図示しており、本説明とともに、開示されている実施形態の原理を説明する役割を果たしている。
【0011】
図1】本開示の態様による調合システムの例示的な実施形態の例の正面斜視図である。
図2】本開示の態様による透明なハウジングを備えた図1の調合システムの正面斜視図である。
図3】本開示の態様によるハウジングが除去された状態の図1の調合システムの側面図である。
図4】本開示の態様によるポンプ駆動メカニズムの例示的な実施形態の斜視図である。
図5】本開示の態様による図4のポンプ駆動メカニズムの分解図である。
図6】本開示の態様によるグリッピング・システムおよびバイアル・パックの例示的な実施形態を備えたポンプ・ヘッド・アッセンブリの斜視図である。
図7】本開示の態様による図6のポンプ・ヘッド・アッセンブリ、グリッピング・システム、およびバイアル・パックの斜視図である。
図8】本開示の態様によるプロセスのステップの例示的な実施形態を図示するフローチャートである。
図9】本開示の態様によるカートリッジの例示的な実施形態の斜視図である。
図10】本開示の態様によるカバーを備えたカルーセルの例示的な実施形態の斜視図である。
図11】本開示の態様による調合システムの別の例示的な実施形態の正面斜視図である。
図12】本開示の態様によるハウジングの部分が除去された状態の図11の調合システムの正面斜視図である。
図13】本開示の態様によるハウジングの部分が除去された状態の図11の調合システムの後方斜視図である。
図14】本開示の態様によるさまざまなコンポーネントが明確化のために拡大図に示されている状態の図11の調合システムの斜視図である。
図15】本開示の態様による図9のカートリッジの斜視図である。
図16】本開示の態様による透明なベゼルを備えた図9のカートリッジの斜視図である。
図17】本開示の態様によるバックパック・アタッチメントを備えたカートリッジの例示的な実施形態の斜視図である。
図18】本開示の態様による透明なバックパック・アタッチメントを備えた図17のカートリッジの斜視図である。
図19】本開示の態様によるポンプ・カートリッジの別の実施形態の分解斜視図である。
図20A】本開示の態様による図19のカートリッジの後方平面図である。
図20B】本開示の態様による図19のカートリッジの正面図である。
図21】本開示の態様による取り付けられたバックパックを備えた図19のカートリッジの斜視断面図である。
図22】本開示の態様による図19のカートリッジの側断面図である。
図23】本開示の態様によるバルブおよび流体流路を示す、図19のカートリッジを図示する図である。
図24】本開示の態様による受け入れコンテナ流体経路への希釈剤のためのバルブ構成を示す、図19のカートリッジを図示する図である。
図25】本開示の態様による再構成流体経路のためのバルブ構成を示す、図19のカートリッジを図示する図である。
図26】本開示の態様による調合流体経路のためのバルブ構成を示す、図19のカートリッジを図示する図である。
図27】本開示の態様による空気除去流体経路のためのバルブ構成を示す、図19のカートリッジを図示する図である。
図28】本開示の態様による特定のバルブの位置決めを示すチャートである。
図29A】本開示の態様による複数のポートを示す、図19のカートリッジの側断面図である。
図29B】本開示の態様による図29Aのポートのうちの1つとインターフェース接続することができる針を有する希釈剤マニホールドの一部分の側断面図である。
図29C】本開示の態様による複数のシーリング部材によって形成されたポート・シールを示す、図19のカートリッジの一部分の側断面図である。
図29D】本開示の態様による図29Cのカートリッジの部分に対抗して圧縮されている図29Bのマニホールドの部分の側断面図である。
図30】本開示の態様によるバイアルに隣接して配設されているカートリッジの斜視断面図である。
図31】本開示の態様によるデュアル・ルーメン針の付近の図19のカートリッジの一部分の側断面図である。
図32】本開示の態様による吸湿性部材を有するバイアル・パックの側断面図である。
図33】本開示の態様による吸湿性部材を有するバイアル・パックの別の側断面図である。
図34】本開示の態様による吸湿性部材を有するバイアル・パックの部分的に透明な側面図である。
図35A】本開示の態様による吸湿性部材を有するバイアル・パックの斜視断面図である。
図35B】本開示の態様による吸湿性部材を有するバイアル・パックの斜視断面図である。
図36】本開示の態様による吸湿性部材を有するバイアル・パックの別の側断面図である。
図37】本開示の態様による吸湿性部材を有するバイアル・パックの別の側断面図である。
図38】本開示の態様によるベローズを有するカートリッジの斜視図である。
図39】本開示の態様によるベローズを有するカートリッジの一部分の部分的に透明な側面図である。
図40】本開示の態様によるベローズを有するカートリッジの一部分の部分的に透明な斜視図である。
図41】本開示の態様によるベローズを有するカートリッジの一部分の斜視図である。
図42】本開示の態様によるベローズを有するカートリッジの一部分の側断面図である。
図43】本開示の態様によるベローズを有するカートリッジの一部分の別の側断面図である。
図44】本開示の態様による垂直方向に分離された流体経路およびベント経路を有するデュアル・ルーメン針の一部分の部分的に透明な側面図である。
図45】本開示の態様による図44の針の側断面図である。
図46】本開示の態様による図44の針の斜視断面図である。
図47】本開示の態様による図44の針の斜視図である。
図48】本開示の態様による図44の針の別の斜視図である。
図49】本開示の態様による図44の針の別の斜視図である。
図50】本開示の態様による図44の針の上面図である。
図51】本開示の態様によるカニューレを有するバイアル・パックを含む調合器システムの一部分の側面図である。
図52】本開示の態様による図51の調合器システムの一部分の斜視図である。
図53】本開示の態様によるバイアル・パックのカニューレの側面図である。
図54】本開示の態様によるバイアル・パックのカニューレの側断面図である。
図55】本開示の態様による、バイアルに取り付けられており、カニューレを有する、バイアル・パックの部分的に透明な図である。
図56】本開示の態様によるカニューレが延在させられた状態の図55のバイアル・パックの部分的に透明な図である。
図57】本開示の態様による図55のバイアル・パックの斜視図である。
図58】本開示の態様による図56のバイアル・パックの斜視図である。
図59】本開示の態様によるカニューレを有するバイアル・パックを含む調合器システムの一部分の部分的に透明な側面図である。
図60】本開示の態様によるカニューレを有するバイアル・パックに連結されたカートリッジを含む調合器システムの一部分の部分的に透明な側面図である。
図61】本開示の態様による突出部、ニードルレス流体ポート、およびニードルレス・ベント・ポートを有するカートリッジを含む調合器システムの一部分の側面図である。
図62】本開示の態様によるカニューレおよびベントを有するバイアル・パックを含む調合器システムの一部分の側面図である。
図63】本開示の態様によるカニューレおよび逆止バルブを有するバイアル・パックを含む調合器システムの一部分の側面図である。
図64】本開示の態様によるドライ・ディスコネクト・シャトル・バルブの斜視図である。
図65】本開示の態様による図64のドライ・ディスコネクト・シャトル・バルブの断面図である。
図66】本開示の態様による図64のドライ・ディスコネクト・シャトル・バルブの別の断面図である。
図67】本開示の態様による流体連結されている構成の図64のドライ・ディスコネクト・シャトル・バルブの断面図である。
図68】本開示の態様による図64のドライ・ディスコネクト・シャトル・バルブの別の断面図である。
図69】本開示の態様によるインライン・フィルターを有するコネクターの部分的に透明な斜視図である。
図70】本開示の態様によるインライン・フィルターを有するコネクターの斜視図である。
図71】本開示の態様によるシリンジ・ポンプの一部分の斜視図である。
図72】本開示の態様によるシリンジ・ポンプの一部分の別の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
1) 以下に記載される詳細な説明は、本主題の技術のさまざまな構成を説明しており、本主題の技術が実践され得る唯一の構成を表すことを意図していない。詳細な説明は、本主題の技術の徹底的な理解を提供する目的のための具体的な詳細を含む。したがって、寸法は、非限定的な例として、特定の態様に関して提供され得る。しかし、本主題の技術がこれらの具体的な詳細なしに実践され得るということが当業者に明らかになることとなる。いくつかの場合では、本主題の技術の概念を曖昧にすることを回避するために、周知の構造体およびコンポーネントは、ブロック図で示されている。
【0013】
2) 本開示は、本主題の技術の例を含み、添付の特許請求の範囲を限定するものではないということが理解されるべきである。ここで、本主題の技術のさまざまな態様が、特定的であるが非限定的な例にしたがって開示されることとなる。本開示に説明されているさまざまな実施形態は、異なる方式および変形例で実施され得り、また、所望の用途または実装形態にしたがって実施され得る。
【0014】
本システムは、滅菌環境において医薬品を効率的に再構成することができ、患者に使用するために調合された医薬品を送達バッグへ送達することができる調合システムをともに形成する複数の特徴および技術を含む。
【0015】
図1は、ある実施形態による調合器システム10を図示している。図2は、透明な外側ハウジング12を備えたシステム10を図示しており、図3は、ハウジングが除去された状態のシステムを図示している。システムは、カルーセル・アッセンブリ14を含み、カルーセル・アッセンブリ14は、最大で10個までの個々のカートリッジ16を含有している。カルーセル14は、望まれる場合には、より多いまたはより少ないカートリッジ16を保持することが可能である。カートリッジ16は、使い捨てのものであり、また、粉末状の薬物(または、濃縮された液体薬物)を含有するバイアル18、複数の希釈剤、および受け入れコンテナの間に独自の流体経路を提供する。また、カートリッジ16は、望まれる場合には、蒸気廃棄物コンテナへの流体経路を提供することも可能である。しかし、他の実施形態では、濾過されたまたは濾過されていない無毒廃棄物が、調合器から環境へベントされ、廃棄物ポートの必要性を低減させるかまたは排除することが可能である。それぞれのカートリッジは、ピストン・ポンプおよびバルブを含有しており、バルブは、流体がカートリッジを通って受け入れコンテナの中へ移動するときに、調合プロセスのステップの間の流体の吸入、排出、および流体経路選択を制御する。
【0016】
カルーセル・アッセンブリ14は、装置の上に装着されており、異なるカートリッジ16をポンプ駆動メカニズム20とアライメントした状態に持って行くために、カルーセル・アッセンブリ14が回転することができるようになっている。カルーセル14は、典型的にハウジング12の中に封入されており、ハウジング12は、使用済みのカルーセル14を除去した後に、カルーセル14を新しいカルーセル14と交換するために開けられ得る。図示されているように、カルーセル14は、最大で10個のカートリッジ16を含有することが可能であり、特定のカルーセルが最大で10回まで使用されることを可能にする。この構成では、それぞれのカルーセル・アッセンブリは、実施されることとなる調合のタイプに応じて、たとえば、10個から100個の受け入れコンテナをサポートすることが可能である。たとえば、有害な薬物の調合に関して、カルーセル・アッセンブリは、10個の受け入れコンテナへの調合をサポートすることが可能である。別の例では、抗生物質または鎮痛薬の調合などのような、非有害な薬物の調合に関して、カルーセル・アッセンブリは、100個の受け入れコンテナへの調合をサポートすることが可能である。また、ハウジング12は、スター・ホイール22を含み、スター・ホイール22は、カルーセル14の下に位置決めされている。スター・ホイール22は、カルーセル14の上の特定のカートリッジ16と強調した位置、または、それから分離した位置のいずれかへ、医薬品のバイアル18を回転させる。また、ハウジング12は、スター・ホイール22の上の適切な位置へバイアル18をロードするための開口部24を含むことが可能である。
【0017】
カルーセル14の中のカートリッジ16のそれぞれのものは、使い捨てのユニットであり、使い捨てのユニットは、希釈剤および蒸気廃棄物のための複数の経路を含む。これらの経路は、たとえば、図39以下を参照して、詳細に説明されることとなる。それぞれのカートリッジ16は、小さい単一の使い捨てのユニットであり、それは、「バックパック」を含むことも可能であり、受け入れコンテナ(たとえば、IVバッグ、シリンジ、またはエラストマー・バッグ)への接続のためのチューブが、「バックパック」の中に維持され得る。また、それぞれのカートリッジ16は、カートリッジ16を通して流体および蒸気を移動させるためのピストン・ポンプなどのようなポンピング・メカニズムと、ハウジングの中のデュアル・ルーメン針とを含むことが可能であり、デュアル・ルーメン針は、バイアル18がポンプ駆動メカニズム20によって適切な位置へ移動させられると、バイアル18の上にあるバイアル・パック26を穿孔することが可能である。たとえば、針は、バイアル・パック26の圧縮作用を介してバイアル・パック26を穿孔することが可能であり、バイアル・パック26は、針に向けて移動させられる。また、それぞれのカートリッジ16は、複数の希釈剤マニホールドの針と一致するように設計された複数のポートを含む。また、それぞれのカートリッジ16は、ポンプ・ヘッド・アッセンブリ28から装着用ポストおよびロッキング・バヨネットを受け入れるための開口部を含む。ロッキング・バヨネットが例として本明細書で説明されているが、カートリッジを回収してポンプ・ヘッドにロックするために、他のロッキング・メカニズムも使用され得る(たとえば、グリッパーまたはクランプなどが、ポンプ・ヘッドから延在することも可能である)。また、それぞれのカートリッジ16は、ポンプ・モーター・メカニズムからのバルブ・アクチュエーターがそれぞれのカートリッジ16の上のバルブと相互作用することを可能にする開口部を含む。
【0018】
図に示されているようなIVバッグ32などのような少なくとも1つのコンテナ32を保持するための装置30が、バイアル18およびカルーセル14を保持するハウジング12に隣接している。IVバッグ32は、典型的に、ポート34および36などのような、2つのポートを有している。たとえば、1つの実装形態では、ポート34は、吸入ポート34であり、ポート36は、出口ポート36である。ときには、この実装形態が例として本明細書で議論されているが、ポート34および36のうちのいずれかが、コンテナ32のための入力ポートおよび/または出口ポートとして実装され得る。たとえば、別の実装形態では、チュービング38の端部におけるコネクターを受け入れるための入口部34が、出口ポート36の上に設けられ得る。示されている実施形態では、IVバッグ32は、保持装置30から吊り下がっており、保持装置30は、1つの実施形態では、図1図3に図示されているように、フックを備えたポストである。以降にさらに詳細に議論されているように、希釈剤コンテナ、受け入れコンテナ、または廃棄物コンテナなどのような、コンテナを吊り下げるためのフックのうちの1つまたは複数が、ロード・セルなどのような重量センサーを設けられ得り、重量センサーは、吊り下げられているコンテナの重量を検出およびモニタリングする。保持装置30は、IVバッグ32または他の医薬品コンテナを位置決めするために必要な任意の他の形態をとることが可能である。IVバッグ32が保持装置30の上に位置決めされると、第1のチューブ38(その一部分は図1に示されている)は、カルーセル14の上のカートリッジ16からIVバッグ32の入口部34へ接続される。たとえば、第1のチューブは、カートリッジに取り付けられているバックパックの中に収容され得り、また、IVバッグ32に到達するように、(たとえば、オペレーターによってまたは自動的に)バックパックの中から延在させられ得る。Texium(登録商標)コネクターなどのようなコネクター37が、受け入れコンテナ32の入口部34に接続するために、チューブ38の端部の上に設けられ得る。
【0019】
調合器10の反対側には、複数のIVバッグ32または他のコンテナを保持するための保持装置40のアレイがある。調合器10の図示されているバージョンでは、5つのIVバッグ42、44が描かれている。これらのバッグ42のうちの3つは、希釈剤、たとえば、生理食塩水、D5W、または滅菌水などを含有することが可能であるが、当技術分野で知られている任意の希釈剤も利用され得る。アレイの中の追加的なバッグは、混合プロセスからの潜在的に有害なまたは有毒の蒸気廃棄物などのような、廃棄物を収集するための空の蒸気廃棄物バッグ44であることが可能である。追加的なバッグ44は、液体廃棄物バッグであってもよい。液体廃棄物バッグは、受け入れコンテナから生理食塩水などのような無毒の液体廃棄物を受け入れるように構成され得る。以降でさらに詳細に議論されているように、液体廃棄物は、機械的なポンプを使用して専用チュービングを介して廃棄物バッグへポンプ送りされ得る。動作中に、対応するコンテナ42および44からの希釈剤ラインおよび蒸気廃棄物ラインは、それぞれ、使い捨てのマニホールドを通してカートリッジ16に接続され得る。
【0020】
また、調合システム10は、複数のタイプのバイアル18に取り付けるように設計された特殊なバイアル・パック26を含む。動作中に、バイアル・パック26は、再構成が必要な薬物を含有するバイアル18の上に設置されている。バイアル・パック26が適切な場所になると、バイアル18は、調合器10のスター・ホイール22の中へロードされる。バイアル・パック26の上の嵌合フィーチャーが、バイアル・パック26がスター・ホイール22の中にある間、および、バイアル・パック26が後に適切な位置へ回転させられるときの両方において、適正なアライメントを提供し、調合器10が、さらなるプロセッシングのためにスター・ホイール22からバイアル・パック26を除去することができるようになっている。
【0021】
ある実施形態によるポンプ駆動メカニズム20が、図4に図示されており、また、図5に分解図で図示されている。図4および図5に示されている実施形態では、ポンプ駆動メカニズム20は、複数のセクションを含む。ポンプ駆動メカニズム20の一方の端部には、回転ハウジング46があり、回転ハウジング46は、駆動エレクトロニクスを保持し、また、そのハウジング96の上に、可撓性のチュービング50のためのロッキング・フランジ94を含み、可撓性のチュービング50は、1つまたは複数の希釈剤コンテナおよび/または廃棄物コンテナから1つまたは複数の対応するマニホールドへ走ることが可能である。回転ハウジング46は、ポンプ駆動メカニズム20の残りの部分を回転させるために、その軸線の周りに回転することができる。回転ハウジング46は、その端部に軸受リブ52を含み、軸受リブ52は、回転ハウジング46が回転することを可能にする。たとえば、ポンプ駆動メカニズムは、180°以下または180°超などのような、任意の適切な角度を通して回転するように構成され得る。
【0022】
また、調合器システムは、希釈剤マガジンを含み、希釈剤マガジンは、ポンプ駆動メカニズムの側部に位置付けされているスロット60の中に装着する。希釈剤マガジンは、希釈剤ポートとして動作可能な任意の数の個々の希釈剤マニホールドを受け入れるように構成された使い捨てのピースであることが可能である。希釈剤マニホールドは、モジュール式であることが可能であり、したがって、それらは、容易におよび除去可能に互いに接続し、マガジンに接続し、および/または、ポンプ駆動メカニズム20に接続することが可能である。
【0023】
また、ポンプ駆動メカニズム20は、ポンプ・ヘッド・アッセンブリ28を含む。ポンプ・ヘッド・アッセンブリ28は、バイアル把持アーム76、バイアル・リフト78、ポンプ・カートリッジ把持部80、駆動ピン222を備えたポンプ・ピストン偏心駆動シャフト82、バルブ作動メカニズム84、およびモーターを含み、モーターは、バイアル18の中の医薬品に希釈剤が追加されるとそれを混合するために、ポンプ駆動メカニズム20が前後に移動することおよび回転することを可能にする。また、調合器10は、図に示されているようなタッチ・スクリーン86などのような入力スクリーン86を含み、ユーザーによるデータ入力、ならびに、ユーザーへの通知、インストラクション、およびフィードバックを提供することが可能である。
【0024】
ここで、調合器システム10の動作が、ある実施形態による図8に図示されているフローチャートの中で全体的に説明されることとなる。第1のステップ88において、ユーザーは、複数のマニホールド(たとえば、希釈剤マニホールドおよび廃棄物マニホールド)を有する新しい希釈剤マニホールド・マガジンを、ポンプ・ヘッド・アッセンブリ28の側部にあるスロット60の中へ挿入する。マニホールドは、マガジンをスロット60の中に据え付ける前または後に、マガジンの中へロードされ得る。マニホールドは、カートリッジ16が後に適切な場所にロックされるまで、マニホールドのハウジングの内側に針を維持する。マガジンは、任意の数の希釈剤マニホールドおよび蒸気廃棄物マニホールドを含有することが可能である。1つの例示目的のシステムでは、3つの希釈剤マニホールドおよび1つの蒸気廃棄物マニホールドが存在し得る。次のステップ92では、希釈剤チュービングが、対応する希釈剤バッグに接続される。チューブは、調合器フレームの表面(たとえば、フロント表面)の上のロッキング・フランジを通してルーティングされ、チューブを適切な場所に保持することが可能である。たとえば、図11の図示されている実施形態では、チューブは、調合器のフレームの上のロッキング・フランジ2402によって適切な場所に保持される。代替的に、当技術分野で知られている他のタイプのクリップまたはロッキング・メカニズムが、チューブを適切な場所にしっかりと保持するために使用され得る。図4の図示されている実施形態では、ポンプ駆動メカニズム20の外側ハウジング96の上に位置決めされている追加的なフランジ94が、調合器の内部ワイヤリングを固定するために設けられている。次のステップ98では、廃棄物チュービングが、蒸気廃棄物バッグ44に接続され得る。他の実施形態では、チュービングは、マニホールドと希釈剤コンテナおよび/または廃棄物コンテナなどのような関連のコンテナとの間に事前に連結され得り、ステップ92および98の動作は省略され得る。
【0025】
望まれる場合には、次のステップ100において、新しいカルーセル14は、調合器システムのカルーセル・ハブなどのようなカルーセル装着ステーションの中へロードされ得る。カルーセル14は、概して円形のアレイで配置されている任意の数の使い捨てのカートリッジ16を含有することが可能である。次のステップ110では、バイアル・パック26は、再構成のために粉末状医薬品または液体医薬品のバイアル18の上に取り付けられ、バイアル18は、次のステップ112において、カルーセル14の下のスター・ホイール22の中へロードされる。ステップ110は、スター・ホイール22の中の複数のバイアル・パック凹部の中へ複数のバイアル18をロードするステップを含むことが可能である。1つまたは複数のバイアルがスター・ホイールの中へロードされた後に、バイアルは、所定の位置へ回転させられ、それぞれのバイアルのバイアル・ラベルのスキャニングを可能にし、開始する。1つの実施形態では、スキャニングが開始される前にすべてのバイアル・スロットがバイアルによって占有されるまで、ユーザーは、スター・ホイールの中へバイアルをロードすることを許容されることとなる。それぞれのバイアルのローディングを検出するセンサーが設けられ得り、そのローディングの後に、次のバイアル・パック凹部が、ユーザーのためにローディング位置へ回転させられる。バイアル・ラベルのスキャニングの前に、ユーザーがすべてのバイアルをスター・ホイールの中へロードすることを可能にすることは、調合の効率を増加させることを助ける。しかし、他の実装形態では、それぞれのバイアルがロードされた後に、または、バイアルのサブセットがロードされた後に、バイアル・ラベルのスキャニングが実施され得る。これらのセットアップ・ステップに続いて、次のステップ114は、ユーザーが入力スクリーンの上の適当な投与量を選択することである。
【0026】
入力スクリーン86の上での選択の後に、調合器10は、動作116を開始する。スター・ホイール22は、バイアルを回転させ、ポンプ・ヘッド・アッセンブリ28のバイアル把持キャリパー76とのアライメント状態118にする。バイアル・パック26は、たとえば、ギヤを含み、ギヤは、回転モーターに連結されているギヤとインターフェース接続しており、回転モーターは、バイアル18が回転120することを可能にし、スキャナー(たとえば、バーコード・スキャナーまたは1つまたは複数のカメラ)がバイアル18の上のラベルをスキャン122することを可能にすることができるようになっている。スキャナーまたはカメラ(および、関連の処理回路)は、バイアルに関するロット番号および有効期限を決定することが可能である。ロット番号および有効期限は、現在の日付および/もしくはリコールなどのような他の情報、または、ロット番号に関連付けられた他のインストラクションと比較され得る。バイアル18がスキャンされ整合させられると、次のステップ124において、ポンプ駆動メカニズム20が、適切な位置へ前方に移動し、キャリパー76によってバイアル18をグリップする。また、前方への移動は、ポンプ・ヘッド・アッセンブリ28のフロントの上の装着用ポスト130およびロッキング・バヨネット128を、カートリッジ16の上の対応する開口部とマッチしたアライメント状態へと持って行く。次のステップ126において、カートリッジ16は、ロッキング・バヨネット128によって、ポンプ・ヘッド・アッセンブリ28の上の適切な場所にロックされ、キャリパー76は、バイアル18の上のバイアル・パック26をグリップする132。次いで、キャリパー76は、後方へ移動することによって、スター・ホイール22からバイアル18を除去し132、同時に、カルーセル14からカートリッジ16を引っ張って外す134。
【0027】
いくつかの実施形態では、カートリッジ16は、コイル状チューブを含むバックパックを含む。この実施形態では、ステップ136において、ポンプ駆動メカニズム20は、カートリッジ16をユーザーに向けて傾け、チューブの端部を露出させ、チューブをバックパックから引っ張り出してそれを受け入れバッグ32に接続するようにユーザーに促す138。代替的な実施形態では、チューブ38は、カートリッジ16がカルーセル14から引き離されると、カルーセル14の側部に露出される。別の代替的な実施形態では、チューブ38は、自動的に(たとえば、バックパックの外に)押し出され、したがって、ユーザーがチューブの端部に位置付けされたコネクターをつかみ、受け入れコンテナに接続することを可能にする。システムは、チューブをカルーセル14から外へ引っ張り出してそれをIVバッグ32の入力34に接続するように、ユーザーに促す138。チューブ38が接続されると、ステップ140において、ユーザーは、入力スクリーン86と相互作用することによって、調合プロセスを継続するように、調合器10に通知することが可能である。
【0028】
ステップ142において、バイアル18は、カートリッジ16に向けて引き上げられ、カートリッジ16の同軸のデュアル・ルーメン針などのような1つまたは複数の針が、バイアル・パック26の上部を穿孔し、バイアル18の内部に進入するようになっている。図8の例は、ユーザーがチューブをカートリッジから受け入れコンテナに取り付けた後に、針をバイアル・パックと係合することを示しているが、これは、単なる例示目的のためのものに過ぎない。別の実施形態では、ステップ138および140は、ステップ142の後に実施され得り、ユーザーがチューブをカートリッジから受け入れコンテナに取り付ける前に、針とバイアル・パックとの係合が起こるようになっている。
【0029】
ステップ144において、希釈剤が、カートリッジ16および第1の針を通して、適正な投与量で、バイアル18の中へポンプ送りされる。必要な場合には、第2または第3の希釈剤が、カートリッジ16に取り付けられている第2または第3の希釈剤マニホールドを介して、バイアル18に追加され得る。同時に、蒸気廃棄物が、バイアル18から、第2の針を通して、カートリッジ16および蒸気廃棄物マニホールドを通して、蒸気廃棄物バッグ44の中へポンプ送りされる144。ポンプ・ヘッド・アッセンブリ28の上のバルブ・アクチュエーター84は、プロセスの間に必要に応じて流体流路を変化させるために、カートリッジ16のバルブを開閉する。希釈剤がバイアル18の中へポンプ送りされると、ポンプ駆動メカニズム20は、次のステップ146において、バイアル18が上下正しい位置と上下逆さまの位置との間で回転させられるように、バイアル・リフト78をたとえば180度まで回転させることによって、バイアル18を撹拌する。撹拌プロセスは、再構成されている医薬品のタイプに応じて、必要な限り繰り返され得る。そのうえ、再構成されている薬物のタイプに応じて、異なる撹拌パターンも使用され得る。たとえば、いくつかの薬物に関して、180度だけ回転させるというよりもむしろ、ポンプ・ヘッドの前後および左右の運動の組み合わせが実施され、バイアルの旋回撹拌を発生させることが可能である。特定の薬物または他の医療用流体のための複数のデフォルト撹拌パターンが、薬物ライブラリの中に含まれ得り、薬物ライブラリは、調合器制御回路の中に記憶されている(および/または、調合器制御回路によってアクセス可能である)。撹拌ステップが完了すると、ポンプ駆動メカニズムは、上下逆さまの位置または他の適切な位置にバイアルを回転させ、バイアルを適切な場所に保持する。いくつかの実施形態では、すでに受け入れコンテナ32の中にある希釈剤などのような流体は、(たとえば、カートリッジを通して、または、別個の経路を介して)液体廃棄物コンテナの中へポンプ送りされ得り、再構成された薬剤を受け入れるための受け入れコンテナの中の空間を可能にする。
【0030】
次のステップ148において、バルブ・アクチュエーター84は、カートリッジのバルブの配向を変え、カートリッジ16のポンピング・メカニズムが活性化させられ、再構成された薬物を、取り付けられたチューブを通して、受け入れバッグ32の中へポンプ送りする150。薬物が受け入れバッグ32の中へポンプ送りされると、次のステップ152において、ポンプ駆動メカニズム20は、別のバルブ調節の後に、濾過された空気またはより多くの希釈剤のいずれかをチューブ38を通して受け入れバッグ32の中へポンプ送りすることによって、チューブ38をクリアし、再構成された薬物のすべてが受け入れバッグ32に提供されることを確実にする。いくつかのシナリオでは、シリンジが、受け入れコンテナ32として使用され得る。シリンジが受け入れコンテナ32として使用されているシナリオでは、シリンジへの再構成された薬物の送達に続いて、真空が、ポンプ駆動メカニズム20によってチューブ38の中に発生させられ、シリンジの中へ押し込まれた可能性のある任意の空気または他の蒸気を除去することが可能であり、シリンジがチューブ38から除去されるときに、再構成された薬物が、患者への送達のための準備ができているようになっており、空気または他の望まれないガスがシリンジの中に存在しないようになっている。
【0031】
次いで、システムは、チューブ38を受け入れコンテナ32から除去するように、ユーザーに促す154。次いで、ユーザーは、コネクター(たとえば、Texium(登録商標)またはSmartSite(登録商標)コネクター)をバックパックまたはカルーセルの中のそのスロットの中へ挿入することが可能であり、ポンプ・ヘッドの中の光学センサーが、コネクターの存在をセンシングし、カルーセルまたはバックパックのいずれかの中へチューブを自動的に後退させることが可能である。チューブは、どのタイプのシステムが使用中であるかに応じて、カルーセル14またはバックパックのいずれかの中へ引き戻される。次のステップ156において、調合器10は、バイアル18を回転させて、スター・ホイール22とのアライメント状態に戻し、バイアル18を解放する。また、使用済みのカートリッジ16は、カルーセル14の上で交換されてもよい。チューブがカートリッジの中で交換されたことを、ポンプ・ドライブの中のセンサーが決定するときに(たとえば、カートリッジのウィンドウを通して、カートリッジのバックパックの中のチューブの端部において、Texium(登録商標)コネクターなどのようなコネクターの存在をセンシングすることによって)、使用済みのカートリッジは解放され得る。次いで、カルーセル14および/またはスター・ホイール22は、新しい未使用のカートリッジ16および/または新しい未使用のバイアル18へと回転することが可能であり158、プロセスが、新しい薬物に関して反復され得る。いくつかの状況では(たとえば、同じ薬物の複数の再構成)、単一のカートリッジが、2つ以上のバイアルによって、2回以上使用され得る。
【0032】
カートリッジ16は、使い捨てのものとなるように設計されており、カルーセル14を交換する前に、ユーザーが所与のカルーセル14の中のすべてのカートリッジ16を利用することを可能にする。カートリッジ16が使用された後に、カルーセル14は次のカートリッジ16へ回転し、システム・ソフトウェアは、カートリッジ16が使用されたということを記録するように更新し、したがって、他の再構成された薬物からの交差汚染を防止する。それぞれのカートリッジ16は、必要な場合には複数の希釈剤によって薬物を再構成するために必要な、再構成された薬物を受け入れコンテナの中へポンプ送りするために必要な、蒸気廃棄物をシステムから廃棄物コンテナの中へポンプ送りするために必要な、および、適正な量の薬物および希釈剤が受け入れコンテナの中に存在していることを確認するために、最終的なQSステップを実施するために必要な、すべての流路、バルブ、フィルター、およびポンプを含有するように設計されている。この完全なパッケージは、カートリッジ16の特定のおよび独自の構築、その流路、およびそのバルブ構築によって可能になる。
【0033】
カートリッジ16の実施形態が、図9に図示されている。図9に示されているように、カートリッジ16は、カートリッジ・フレーム160、カートリッジ・ベゼル164、ならびに、ピストン・ポンプ166、針ハウジング168、および針アッセンブリ170を含むことが可能である。カートリッジ・フレーム160は、それぞれのカートリッジ16のためのメイン・サポートを提供し、また、希釈剤チャンバー、蒸気廃棄物チャンバー、ポンピング・チャンバー、疎水性ベント、出口ポート、および/または、以降で説明されているような他の特徴(それは、受け入れコンテナ32に接続するチューブに接続され得る)を含む。
【0034】
また、カートリッジ16のフレーム160は、位置付けフィーチャーを含み、位置付けフィーチャーは、それぞれのカートリッジ16がポンプ・ヘッド・アッセンブリ28に除去可能に装着されることを可能にする。これらのフィーチャーは、たとえば、ポンプ・ヘッド・アッセンブリ28からの装着用ポスト130を受け入れるための3つの開口部198と、キーホール210とを含み、キーホール210は、ロッキング・バヨネット128がその中に挿入されることを可能にし、また、カルーセル14からの除去のために、カートリッジ16をポンプ・ヘッド・アッセンブリ28にロックするためにロッキング・バヨネット128がターンさせられることを可能にする。いくつかの実施形態では、出口ポート・エクステンション220が存在してもよい。ピストン・ポンプ166は、シリコーン・ピストン・ブートの中に位置決めされたロッド194によって、チャンバーの中に装着されている。そのうえ、ベゼル164は、開口部228を含み、開口部228の中には、シーリング膜のバルブ190が位置付けされ、バルブ・アクチュエーター84によってアクセスされる。そのうえ、ベゼル164は、開口部230を含み、開口部230は、流体マニホールドがカートリッジ16の中の希釈剤チャンバーおよび蒸気廃棄物チャンバーに接続されることを可能にする。以降でさらに詳細に議論されているように、ベゼル164は、また、調合が完了したときに、ユーザーが提供されたスロットの中へコネクターを挿入するときに、コネクター(たとえば、Texium(登録商標)またはSmartSite(登録商標)コネクター)の検出を促進させる開口部を含むことが可能である。動作中に、流体マニホールドの針は、ベゼル164の中の開口部230を通って進入し、シーリング膜を穿孔し、シーリング膜とカートリッジ・フレーム160との間でカートリッジ16の中に画定された希釈剤チャンバーおよび蒸気廃棄物チャンバーへの流体アクセスを得る。カートリッジ16のさまざまな実施形態のさらなる詳細が、以降で議論されることとなる。
【0035】
図10を参照すると、ある実施形態による、調合器10から除去されたカルーセル14の例示的な実施形態が図示されている。図10のカルーセル14は、この実施形態では10個のカートリッジ16のアレイを含むが、より多くのまたはより少ないカートリッジ16がカルーセル14の上に存在し、カルーセル14のポケット500のうちのいくつかを空のままにすることも可能であり、または、カルーセルのフレーム510が、より多くのまたはより少ないカートリッジポケット500を有するように設計され得るということが理解されるべきである。また、いくつかの実装形態では、カルーセル14は、随意的に、カバー511を含むことが可能であり、カバー511は、カートリッジ16のそれぞれに連結されたチューブにユーザーが直接的にアクセスすることを防止する。これらの実装形態では、カバー511は、必要な場合には、カートリッジ16の背面にアクセスするために除去され得る。図10の例示的な実装形態では、Texium(登録商標)アタッチメント548などのようなコネクターが、それぞれのカートリッジ16に隣接して配設されており、アタッチメント548は、チューブ38に取り付けられており、チューブ38は、それぞれのカートリッジ16の上のエクステンション220から走っている。
【0036】
図11図14は、別の実施形態による調合器10を示している。図11に示されているように、保持装置40は、コンテナ42および44のそれぞれの装着用デバイスのためのサポートを提供する延長アームとして実装され得る。保持装置40および保持装置30は、重量センサーなどのような1つまたは複数のセンサーをそれぞれ含むことが可能であり、重量センサーは、適当な量の流体がコンテナに追加されたかもしくはコンテナから除去されたかを決定するための重量測定値を提供するように構成されており、または、流体が適当なコンテナへおよび/もしくは適当なコンテナから移送されていること(たとえば、適当な希釈剤がディスペンスされているということ)を確認するように構成されている。スキャナー2404が設けられ得り、スキャナー2404によって、調合器10への取り付けの前および/または後に、それぞれの希釈剤コンテナおよび/または受け入れコンテナがスキャンされ得る。図11に示されているように、さまざまな実施形態では、カルーセル・カバー2400およびチューブ管理構造体2402も、調合器10の上に設けられ得る。たとえば、コンテナ42および/または44と対応するマニホールドとの間に接続されているチューブは、チューブ管理構造体2402の溝部の中にそれぞれ装着され、調合器10の動作の間のチューブの絡まりまたは詰まりを防止することが可能である。
【0037】
開口部が設けられ得り、その開口部によって、バイアル18がスター・ホイールの中に据え付けられ得る。追加的に、たとえば、受け入れコンテナ32から廃棄物コンテナ44へ無毒液体廃棄物をポンプ送りするために(たとえば、カートリッジおよび/または調合器の他の部分に液体廃棄物を通すことなく迅速に、所望の量の生理食塩水を受け入れコンテナ32からポンプ送りするために)、外部ポンプ2500が設けられ得る。
【0038】
流体モジュール2504が設けられ得り、流体モジュール2504は、いくつかのコンテナ・マウントを含み、コンテナ・マウントは、希釈剤コンテナおよび廃棄物コンテナを吊り下げるために使用され得り、また、コンテナが吊り下げられたときをセンシングするための、および/または、コンテナの重量をセンシングするためのセンサー回路を含むことが可能である。このように、調合器10の動作がモニタリングされ、正しい希釈剤含有物がスキャンされていること、正しい場所に吊り下げられていること、および、廃棄物が予期された量で適当な廃棄物コンテナに提供されているということを保証することが可能である。
【0039】
図12に示されているように、ポンプ2500およびディスプレイ86が、シャーシー2600に装着され得る。ポンプ・ドライブ20は、シャーシー2600の中に部分的に装着され得り、ポンプ・ヘッド・アッセンブリ28が、ポンプ・ヘッド・アッセンブリが回転する(たとえば、バイアルを反転させるかまたは撹拌する)ことを可能にする位置へシャーシーから延在した状態になっている。また、カルーセル14は、任意のカートリッジがその中に装着されていない状態で図12に示されており、カートリッジ装着用凹部500を見ることができるようになっている。
【0040】
スター・ホイール22(本明細書ではバイアル・トレイと称されることもある)が、いくつかの空のバイアル・パック凹部2604を伴って、図12に示されている。バイアル・トレイ22が回転させられ得り、また、作動ドア2608が開けられ、バイアル・トレイ22の中のバイアル・パック凹部2604の中へのバイアル18のローディングを促進させることが可能である。いくつかの実施形態では、ドア2608は、バイアル・トレイ22の回転の前に閉じられ、オペレーターの指が回転するトレイからの傷害の危険にさらされていないことを保証することが可能である。しかし、これは、単なる例示目的のものに過ぎない。他の実施形態では、センサー2650(たとえば、ライト・カーテン)などのようなセンサーが、ドア2608の代わりに(または、ドア2608に加えて)設けられ、トレイ22の付近のオペレーターの存在をセンシングし、オペレーターまたは任意の他の障害物が検出される場合には、トレイの回転を防止することが可能である。
【0041】
同様に、蓋が、カルーセル14のために設けられ、カルーセル14の中にロードされているカートリッジ16の汚染を防止し、また、カルーセルの回転に起因するオペレーターへの傷害を防止することが可能である。また、蓋の位置(たとえば、開位置または閉位置)を検出するために、蓋センサー(図示せず)が設けられ得る。蓋が蓋センサーによって閉位置において検出されない場合には、カルーセル14の回転が防止され得る。
【0042】
挿入されているそれぞれのバイアル18は、バイアル・パック凹部2604の中に設置されているときに、センサー2652(たとえば、荷重センサーまたは光学センサー)などのようなセンサーを使用して検出され得る。検出されると、挿入されたバイアルは、バイアル・トレイ22を回転させることによってスキャニング位置へ移動させられ得り、次いで、挿入されたバイアル18は、バイアル回転モーター2602を使用して、バイアル・トレイ22の中のその位置の中で回転させられ、バイアル・ラベルがスキャンされることを可能にすることができる。
【0043】
調合器10の逆の斜視図が図13に示されており、図13では、スキャニング・コンポーネントを見ることが可能である。とりわけ、カメラ2700が、シャーシー2600の開口部の中に装着されており、スキャニング位置においてバイアル18を見るように構成されている。モーター2602は、1回または複数回の完全回転を通してバイアル18を回転させることが可能であり、カメラ2700がバイアル・ラベルのイメージをキャプチャーすることができるようになっている。いくつかの実施形態では、カメラ2700によってイメージングするためにバイアル18を照射する照明デバイス2702(たとえば、発光ダイオードまたは他の光源)が設けられ得る。
【0044】
図13に示されているように、モーター2602に連結されている1つまたは複数のギヤ2704が設けられ得り、ギヤ2704は、バイアル18がスキャニング位置において取り付けられているバイアル・パック26の上の対応するギヤに係合している。バイアル・トレイ22が回転させられ得り、バイアル・パック・ギヤが回転モーター・ギヤに係合するようになっており、モーター2602が動作させられると、バイアル18が回転させられるようになっている。
【0045】
また、図13は、1つまたは複数のマニホールドを含有するマガジン2706がポンプ・ヘッド・アッセンブリ28の中の凹部の中にどのように装着されているかということを示している。蒸気廃棄物マニホールドのためのマガジン2706の中のマガジン・スロットは、キー付きになっており、そのスロットの中の希釈剤マニホールド(または、マガジンの中の希釈剤スロットの中の廃棄物マニホールド)の偶発的な接続を防止することが可能である。マガジン2706の中の他の希釈剤スロットは、共通の幾何学形状を有することが可能であり、したがって、任意の希釈剤マニホールドが、マガジン希釈剤スロットの中にフィットすることが可能である。マニホールド・センサー2750(たとえば、光学センサー)などのような1つまたは複数のマニホールド・センサーが、ポンプ・ヘッド・アッセンブリ28の中のマニホールド凹部の中にもうけられ得る。マニホールド・センサー2750は、マガジン2706の中のマニホールド凹部(スロット)の中のマニホールドの存在(または、不存在)を検出するように構成されており、適当なマニホールド(たとえば、希釈剤マニホールドまたは廃棄物マニホールド)が調合動作に関して予期された位置にロードされることを保証することが可能である。このように、ポンプ・ヘッドは、マニホールドの存在を検出することが可能である。ポンプ・ヘッドおよび/またはマニホールド・センサーは、希釈剤荷重センサーと通信し、希釈剤マニホールドの適正な位置決めを保証することが可能である。また、バルブ・アクチュエーター、針アクチュエーター、装着用ポスト、ロッキング・バヨネット、および駆動ピンなどのような、さまざまな動作コンポーネント2708が、ポンプ・ヘッド・アッセンブリ28から延在させられていることを見ることが可能であり、それらは、ポンプ・カートリッジ16を固定して動作させるように構成されている。
【0046】
調合器10は、シャーシー・ベースおよびシャーシー・ハウジングなどのような追加的なコンポーネント、ならびに、内部電子機器アッセンブリを含むことが可能である。ポンプ・ドライブ20が、シャーシー・ハウジングの中の開口部の中に着座させられ得り、それは、ポンプ・ヘッド・アッセンブリ28がシャーシー・ハウジングから突出することを可能にする。調合器システム10の動作を管理するための処理回路が、電子機器アッセンブリの中に含まれ得る。
【0047】
カルーセル14は、カルーセル・ハブの上に設置され得り、バイアル・トレイおよびカルーセル駆動アッセンブリによって回転させられ得り、カルーセル駆動アッセンブリは、ハブを回転させるように動作し、カルーセルの中の選択されたカートリッジを、ポンプ・ドライブ20によって回収および操作されることとなる位置へ移動させる。バイアル・トレイおよびカルーセル駆動アッセンブリは、バイアル・トレイおよびカルーセルに関して別個の駆動アッセンブリを含むことが可能であり、バイアル・トレイ22およびカルーセル14が独立して回転させられ得るようになっている。
【0048】
図14は、調合器10の別の斜視図を示しており、ある実施形態による、カートリッジ16がその中に装着されたカルーセル14、バックパック2900を有するカートリッジ16、バイアル18を装着するためのバイアル・パック26、および、複数のマニホールド2906を含有する希釈剤マガジン2706を備えたポンプ・ヘッド・アッセンブリ28などのような、さまざまな特定のコンポーネントの場所を強調している。調合器10のさらなる特徴が、さまざまな実施形態による図15図73に関連して、以降で説明されることとなる。
【0049】
カートリッジ16は、使い捨てのものとなるように設計されており、カルーセル14を交換する前に、ユーザーが所与のカルーセル14の中のすべてのカートリッジ16を利用することを可能にする。カートリッジ16が使用された後に、カルーセル14は次のカートリッジ16へ回転し、システム・ソフトウェアは、カートリッジ16が使用されたということを記録するように更新し、したがって、他の再構成された薬物からの交差汚染を防止する。それぞれのカートリッジ16は、必要な場合には複数の希釈剤によって薬物を再構成するために必要な、再構成された薬物を受け入れコンテナの中へポンプ送りするために必要な、蒸気廃棄物をシステムから廃棄物コンテナの中へポンプ送りするために必要な、および、適正な量の薬物および希釈剤が受け入れコンテナの中に存在していることを確認するために、最終的なQSステップを実施するために必要な、すべての流路、バルブ、フィルター、ピストン、およびポンプを含有するように設計されている。再構成のためにバイアルの中へポンプ送りされる希釈剤の量、および、バイアルから受け入れコンテナへポンプ送りされる医薬の量が、カートリッジの中の容積式ピストン・ポンプによって制御され、それは、品質制御のために調合器の重量測定用スケール(たとえば、1つまたは複数の希釈剤ロード・セルおよび受け入れコンテナロード・セル)によって取得される重量と比較され得る。この完全なパッケージは、カートリッジ16の特定のおよび独自の構築、その流路、およびそのバルブ構築によって可能になる。
【0050】
カートリッジ16のさまざまな実施形態が、図15図20Bに図示されている。1つの実施形態において、完全に構築されたカートリッジ16が、図15および図16に示されている。カートリッジのためのバックパックとして実装されるチューブ管理構造体を有するカートリッジ16が、図17および図18に示されている。カートリッジ16の分解されたバージョンが、図19に図示されており、ある実施形態による、カートリッジ16の3つの主要部分(すなわち、カートリッジ・フレーム160、カートリッジ・シーリング膜162、カートリッジ・ベゼル164)、ならびに、ピストン・ポンプ166、針ハウジング168、および針アッセンブリ170を示している。1つの実施形態において、完全に構築されたカートリッジ16が、図20Aおよび図20Bに示されている。図19図20A、および図20Bのカートリッジのさまざまな特徴が、図21図31に示されている。
【0051】
図15に示されているように、カートリッジ16の正面図が図示されている。カートリッジ・フレーム160は、それぞれのカートリッジ16のためのメイン・サポートを提供する。ピストン・ポンプ166、および、針アッセンブリ170を保持するためのカートリッジ針ハウジング168が設けられており、それは、受け入れコンテナ32の再構成および充填の間に、液体および廃棄物蒸気をバイアル18へおよびバイアル18から移動させるように動作させられ得る。バルブ190は、希釈剤、蒸気廃棄物、濾過された空気、および再構成された薬物のために、カートリッジ16の中のさまざまな内部流路に関して位置決めされており、望まれるときには、内部流路を修正および制御するように動作可能である。
【0052】
また、カートリッジ16のフレーム160は、位置付けフィーチャーを含み、位置付けフィーチャーは、それぞれのカートリッジ16がポンプ・ヘッド・アッセンブリ28に除去可能に装着されることを可能にする。これらのフィーチャーは、ポンプ・ヘッド・アッセンブリ28からの装着用ポスト130を受け入れるための3つの開口部198と、キーホール210とを含み、キーホール210は、ロッキング・バヨネット128がその中に挿入されることを可能にし、また、カルーセル14からの除去のために、カートリッジ16をポンプ・ヘッド・アッセンブリ28にロックするためにロッキング・バヨネット128がターンさせられることを可能にする。
【0053】
カートリッジ針ハウジング168は、カートリッジ・フレーム160の底部から延在しており、また、針ハウジング168の上の1対のロッキング・フランジ214をカートリッジ・フレーム160の中のフランジ開口部216の中へスナップ留めすることによって、除去可能であるように設計され得る。カートリッジ針ハウジング168は、針アッセンブリ170との偶発的なユーザー接触を防止するように設計されており、また、針アッセンブリの1つまたは複数の針(たとえば、図31の針316および318を参照)の無菌状態を維持するように設計されている。また、針ハウジング168は、バイアル・パック26を適切な位置に受け入れ、針がバイアル・パック26を穿孔することを可能にする。
【0054】
シーリング膜が、フレーム160とベゼル164との間に配設されており、以降でさらに詳細に説明されているように、フレーム160およびベゼル164の内部フィーチャーと協働して、カートリッジ16の中にシールされた内部流路を形成することが可能である。
【0055】
カートリッジ16の中のさまざまな流体流路を説明する前に、ポンピングおよびバルブ・メカニズムの動作が、図3図4図6、および図7を参照して説明されることとなる。ピストン・ポンプ166などのようなピストン・ポンプは、容積移送式ポンプとして作用し、容積移送式ポンプは、従来の蠕動ポンプ・メカニズムを上回る重要な利点を有している。第1に、それは、ポンプの配向または環境の条件にかかわらず、最良のレート精度およびフロー連続性を有している。第2に、それは、過度の50psiをエラストマー・ポンプの中へ押し込むことができる。ピストン・ポンプ166は、シリコーン・ピストン・ポンプ・ブートの中のカートリッジ16の中に位置決めされ得る。ポンプ・メカニズムは、ポンプ・モーター・メカニズム20の中のモーターによって駆動され、それは、ポンプ・ヘッド・アッセンブリ28の上の偏心駆動シャフト82および駆動ピン222を回転させ、それは、ピストン166およびバルブ・アクチュエーター84の移動を制御する。動作中に、カートリッジ16は、位置付け用ポスト130の上で、カートリッジ把持部80の上に設置され、ロッキング・バヨネット128によって適切な場所にロックされる。これは、ベゼル164の開口部228の中に配設されたバルブをバルブ・アクチュエーター84と整合させ、また、偏心駆動シャフト82およびピン222をピストン・ポンプ166と整合させる。ピストン166は、偏心駆動ピン222によって駆動される。ピン222は、駆動シャフトの回転軸線に平行であるが、それからオフセットされており、それは、正弦波形の運動を作り出し、正弦波形の運動は、ピストン166の軸線方向の移動へ変換される。
【0056】
バルブ・アクチュエーター84は、図6および図7に図示されており、図6および図7は、ポンプ・モーター・メカニズム20の残りの部分から除去されたポンプ・ヘッド・アッセンブリ28を示している。開口部228の中のバルブのそれぞれのものが、対応するバルブ・アクチュエーター84を有しており、バルブ・アクチュエーター84は、ギヤ付きのカムによって制御され、バルブと接触するようなバルブ・アクチュエーター84の軸線方向の移動がバルブを閉じることを引き起こし、バルブから離れるようなバルブ・アクチュエーター84の軸線方向の移動がバルブを開けることを引き起こす。1つの実施形態では、8つのバルブ・アクチュエーター84が設けられており、それぞれのバルブに対して1つずつ設けられており、それらは、バルブの位置と整合させられており、したがって、それらは、カートリッジ16のベゼル164の中の開口部228を通って延在することが可能であり、バルブに接触することが可能である。バルブ・アクチュエーター84は、ソフトウェア制御されており、それらは、カートリッジ16の中のどの内部流路が開閉されるべきかに応じて、バルブが開閉することを自動的に引き起こすことできるようになっている。
【0057】
バルブ・アクチュエーター84は、必要とされる流体流路に応じて、ポンピング・サイクルの中の異なる時間において動作させられる。ピストン166の充填部分は、ピストン・ロッド194が移動するときに開始し、入口バルブが開けられ、出口バルブが閉じられる。必要な流体流路に応じて、他のバルブが開閉されることとなる。ピストン166が下死点位置にあるときのサイクルの充填部分の端部において、バルブ作動は、入口部を閉じ、出口バルブを開けるように変化する。この時点において、サイクルの送達部分が開始し、ピストン166が、反対側方向に移動する。ピストン166が上死点場所に到達するときに(それは、ホーム場所である)、サイクルの送達部分は終了する。ピストン166がこの位置に到達するときに、新しいサイクルが開始される。
【0058】
偏心駆動シャフト82の移動は、流体を送達するときの通常条件下において、時計回り方向になっており、流体を引っ張るときには、反時計回り方向になっていることが可能である。ポンプ・メカニズムは、必要とされる流路に応じて、逆方向にポンプ送りさせられ得る。ドライブは、最大で50psiの使い捨てのラインの中の圧力の影響によって、いずれかの方向へ不注意に逆向きに駆動されることが防止され得る。
【0059】
可撓性のチュービング38をコイル状に巻くために「バックパック」を利用するカートリッジ16の代替的な実施形態が、図17および図18に図示されている。バックパック298が、カートリッジ・フレーム160の背面に取り付けられており、可撓性のチューブ38の一方の端部が、カートリッジ・フレーム16の背面にある出口ポートに取り付けられている。バックパック298は、ハウジング310を含み、チャンバーの中に画定されたチューブ制御メカニズムを含むことが可能であり、それは、可撓性のチュービング38をコイル状に巻くために、回転するかまたはその他の方法で動作することが可能である。出口ポートからのチュービングの反対側端部には、コネクター300(たとえば、Texium(登録商標)アタッチメントなどのようなISO Luerコネクター)があり、ユーザーは、バックパック298から外へコネクター300を引っ張り出し、受け入れバッグ32に取り付けることが可能である。いくつかの実施形態では、コネクター300に取り付けられているチュービングは、バックパック298の中から自動的に延在させられ、ユーザーによる取り付けを促進させることが可能である。バッグ32の充填が完了すると、チューブ制御メカニズムは、可撓性のチュービング38をバックパック298の中へ邪魔にならないように引き戻し、カルーセル14の中の次のカートリッジ16が利用され得るようになっている。可撓性のチュービングの後退は、ISO Luerがバックパックの中の開口部の中へ設置されると自動的であることが可能である。
【0060】
ここで図19を見てみると、カートリッジ16の別の実施形態の分解斜視図は、カートリッジ16の3つの主要部分(すなわち、カートリッジ・フレーム160、カートリッジ・シーリング膜162、カートリッジ・ベゼル164)、ならびに、ピストン・ポンプ166、針ハウジング168、および針アッセンブリ170を示している。図19の例では、カートリッジ・ベゼル164は、追加的な開口部3022を含み、膜162の上に形成された圧力ドームへのアクセスを提供し、カートリッジ16の流体経路の中の圧力のセンシングを可能にする。また、エア・イン・ライン・センサー・フィットメント3000が設けられており、それは、調合器の中のエア・イン・ライン(AIL)センサーと嵌合するように構成されている。
【0061】
カートリッジの中の蒸気廃棄物および無菌空気などのようなガスのフローを制御するために、カートリッジ16は、空気フィルター3006および1つまたは複数の逆止バルブ・ディスク3004などのようなガス・フロー制御構造体を設けられ得り、1つまたは複数の逆止バルブ・ディスク3004は、逆止バルブ・カバー3002によってフレーム160に装着する。空気フィルター3006、逆止バルブ・ディスク3004、および逆止バルブ・カバー3002は、協働することが可能であり、バイアルから廃棄物ポートへ蒸気廃棄物が1つの方向のみに流れることを可能にし、空気フィルターに隣接するベントからバイアルへカートリッジの中へ無菌(濾過された)空気が1つの方向のみに流れることを可能にする。このように、望まれない蒸気廃棄物は、ポンプ・カートリッジから外へ流れることを防止され得り、その代わりに、蒸気廃棄物コンテナへガイドされ得る。
【0062】
図19に示されているように、ピストン166は、ピストン・ブート3007を含むことが可能であり、ピストン・ブート3007は、たとえば、ピストン166が作動させられるときにポンプ・チャンバーの体積を制御するための1つまたは複数の可動シール(たとえば、2つの可動シール)を提供する。また、図19は、針ハウジング168の別の実施形態の制御のためのさまざまな構造体を示しており、針ハウジング168の中において、針アッセンブリ170は、第1の針オーバーモールド317A、第2の針オーバーモールド317B、針スプリング3014、および針膜3008を備えたデュアル・ルーメン針を含む。ベゼル164の中の開口部3020が設けられ得り、それは、フレーム160の中の対応する開口部3021と整合し、以降でさらに詳細に説明されることとなるように、カートリッジ16に装着されているバックパックの中を(たとえば、ポンプ駆動メカニズムのセンサーによって)カートリッジ16を通して見ることを可能にする。カートリッジ・フレーム160の上部側に形成された突出部3016は、バックパックのための装着用構造体として設けられ得る。
【0063】
図20Aおよび図20Bは、それぞれ、ベゼル側およびフレーム側からの、図67に示されているカートリッジ実施形態の組み立てられた図を示しており、そこでは、カートリッジ16通して完全に見ることを可能にする開口部3120(図19の開口部3020および3021によって形成される)を見ることができる。図20Aに示されているように、いくつかの実施形態では、カートリッジ16は、4つの希釈剤および廃棄物ポート3100および圧力ドーム3101を含むことが可能である。たとえば、ポート3100のうちの3つは、希釈剤ポートとして構成され得り、ポート3100のうちの1つは、廃棄物ポートとして構成され得る。ポンプ・ヘッド・アッセンブリ28の中の圧力センサーは、圧力ドーム3101に接触することによって、カートリッジ16の中の流体経路の中の圧力を決定することが可能である。ポート3100のそれぞれは、ベゼル164の中の開口部、および、フレーム160の中の膜162の一部分の後ろに位置付けされているチャンバーから形成され得る。
【0064】
図21は、バックパック3202(たとえば、図14のバックパック2900の実装形態)を有する組み立てられたカートリッジ16の側断面斜視図であり、バックパック3202は、カートリッジ16に取り付けられ、カートリッジおよびバックパック・アッセンブリ3203を形成している。図21に示されているように、突出部3016が、バックパック3202の中の開口部3201の中へ延在し、上部側においてバックパックをカートリッジ16にラッチ係合させることが可能である。底部側における追加的なラッチ係合構造体が、以降でさらに詳細に説明されることとなる。追加的な構造体3200は、バックパック3202とカートリッジ16との間に配設され得る。構造体3200は、実質的に平面的であることが可能であり、カートリッジおよびバックパック・アッセンブリ3203をカルーセル14にラッチ係合させるように形状決めおよび位置決めされ得る。たとえば、バックパック3202の上部から延在する突出部3206は、カルーセルの中へのおよびカルーセルの中からのカートリッジおよびバックパック・アッセンブリの据え付けおよび除去を促進させるように作動可能である。たとえば、突出部3206がロック位置までスナップ留めし、カルーセルの中にカートリッジおよびバックパック・アッセンブリを固定するまで、カルーセルの上の傾斜構造体は、カートリッジおよびバックパック・アッセンブリ3203がカルーセルの中へ押し込まれるときに、突出部3206を圧縮することが可能である。調合動作のためにカルーセルからカートリッジおよびバックパック・アッセンブリ3203を除去するために、開口部210の中へ延在するバヨネット128は、下側突出部3206を低下させるようにターンさせられ、カートリッジおよびバックパック・アッセンブリをカルーセルから解放することが可能である。カルーセルへのカートリッジおよびバックパック・アッセンブリ3203の連結のさらなる特徴は、以降で説明されることとなる。
【0065】
カートリッジ16を受け入れコンテナ32に流体連結するためのチュービング(たとえば、可撓性のチュービング38)は、バックパック3202の中に収容され得る。たとえば、チュービングは、出力ポート180(たとえば、受け入れコンテナ・ポート、たとえば、図20Bを参照)においてカートリッジ16に連結され得り、バックパック3202の内部キャビティーの中でコイル状に巻かれ、開口部3210を通って延在し、チュービングの端部が、受け入れコンテナに連結するためにチュービングを延在させるために、オペレーターによって引っ張られ得るようになっている。追加的な開口部3204が設けられ得り、カートリッジおよびバックパック・アッセンブリが使用中でないときに、チュービングの端部に連結されたTexium(登録商標)コネクターなどのようなコネクターが、追加的な開口部3204の中に貯蔵され得る。(たとえば、ディスプレイ86の上のオンスクリーン・インストラクションによって)指示されるときに、オペレーターは、コネクターを開口部3204から除去し、バックパック3202の中からチュービングを引っ張り、コネクターを受け入れコンテナに接続することが可能である。たとえば、調合器システムの処理回路は、ディスプレイを使用して、(a)チュービングに連結されているコネクターをバックパックの中の追加的な開口部から除去するように、(b)バックパックから引っ張るように、および、(c)コネクターを受け入れコンテナに接続するように、インストラクションを提供することが可能である。別の実施形態では、可撓性のチュービングの延在は自動的である(たとえば、ソフトウェアが、可撓性のチューブが延在させられるべき正確な瞬間を決定し、ポンプ・ヘッドが、チュービングを延在させるようにスクリュー・メカニズムを動作させ、ISO Luerをバックパック開口部から引っ張り出すためのユーザーへの信号が提供される)。調合器10は、(たとえば、開口部3120を通してコネクターを見ることによって、)コネクターが開口部3204の中に存在するかどうかを決定する光学センサーなどのようなセンサーを含むことが可能である。
【0066】
調合器10は、コネクターが開口部3204の中にあるかどうかに基づいて、カートリッジおよびバックパック・アッセンブリをポンプ・ヘッド・アッセンブリから解放するかどうか、および、いつ解放するかということを決定することが可能である。たとえば、調合動作に続いて、オペレーターは、コネクターを受け入れコンテナから除去するように、および、コネクターを開口部3204の中へ戻すように指示され得る。バックパック3202は、チュービングの保管、および、内部キャビティーの中からのチュービングの抽出を促進させるための特徴およびコンポーネントを含むことが可能である。コネクターが開口部3204の中に検出されるときには、ポンプ駆動メカニズム20は、バックパック3202の中の1つまたは複数のコイル巻きメカニズムを動作させ、延在させられたチュービングをバックパックの中へ引っ張り戻すことが可能であり、また、バヨネットをターンさせ、突出部3206を低下させることが可能であり、カートリッジおよびバックパック・アッセンブリがカルーセルに戻され得るようになっている。
【0067】
また、図21は、カートリッジ16の一部分の拡大図を示しており、ベゼル164の中の開口部228の中のバルブ190のうちの2つを通して、断面がとられている。拡大図に示されているように、それぞれのバルブ190は、シーリング膜162の上昇した部分6908から形成され得り、上昇した部分6908は、シーリング膜162の平面的な部分6906からカートリッジ・ベゼル164の中の対応する開口部228の中へ延在している。たとえば、図19図21に示されている例では、上昇した部分6908は、開口部228の中に形成されたピラミッド形状のドームである。シーリング膜162とそれぞれのバルブ190に隣接するフレーム160との間に形成された流体経路6900の一部分の中において、フレーム160は、そのバルブのためのシーリング膜の上昇した部分6908に対して間隔を置いて対抗したリブ6902を含むことが可能である。上昇した部分6908が上昇した位置にあるときには、流体および/または蒸気は、オープン・バルブを通ってリブ6902の上方を流れることが可能である。動作中に、ポンプ・ヘッド・アッセンブリ28から延在し、ポンプ・ヘッド・アッセンブリ28によって動作可能なバルブ・アクチュエーター84が、開口部228を通って延在し、リブ6902に対抗して上昇した部分6908を圧縮し、バルブを閉じ、およびを流体がバルブを通って流れることを防止することが可能である。
【0068】
図22は、カートリッジの側断面図であり、ピストン・ポンプ166を示している。図22に示されているように、ピストン・ポンプ166は、第1および第2のシール7102および7104を有するシリコン・ブート7100を含むことが可能である。前方シール7104は、ポンプ・チャンバー6106の移動境界部を形成することが可能である。後方シール7102は、ダストまたは他の汚染物質が前方シール7104に接触することを防止することが可能である。ポンプ・チャンバー7106は、1つまたは複数のバルブ190に隣接して形成され得る(たとえば、1対のバルブが、ポンプ・チャンバーの両側に配設され、ポンプ・チャンバーの中へのおよびポンプ・チャンバーから外への流体フローを制御することが可能である)。
【0069】
図23では、本明細書での議論の目的のために、バルブ190は、3つのバルブ・グループV1、V2、およびV3の中にラベル付けされている。バルブ・グループV1は、3つのバルブP1、P2、およびP3を有する希釈剤バルブ・グループであることが可能である。バルブ・グループV2は、3つのバルブP1、P2、およびP3を有する再構成バルブ・グループであることが可能である。バルブ・グループV3(たとえば、ピストン・ポンプ・バルブ・グループ)のピストン・ポンプ・バルブP1およびP2は、ピストン・ポンプ166と協働して交互に動作させられ得る。たとえば、ピストン・ポンプ166の前進ストロークの間に、バルブV3/P1は閉じられ得り、かつ、バルブV3/P2は開けられ得り、また、ピストン・ポンプ166の後進ストロークの間に、バルブV3/P1は開けられ得り、かつ、バルブV3/P2は閉じられ得り、カートリッジ16の流体経路の中を第1の方向に流体をポンプ送りする。別の例では、カートリッジ16の流体経路の中を反対側の第2の方向に流体をポンプ送りするために、ピストン・ポンプ166の前進ストロークの間に、バルブV3/P1は開けられ得り、かつ、バルブV3/P2は閉じられ得り、また、ピストン・ポンプ166の後進ストロークの間に、バルブV3/P1は閉じられ得り、かつ、バルブV3/P2は開けられ得る。
【0070】
図24図27は、参照のために図23に示されているバルブ・ラベルを使用して、調合動作のさまざまな部分に関してカートリッジ16を通して流体をポンプ送りするためのバルブ構成のさまざまな例を示している。図24の例では、バルブ・グループV1およびV2のバルブは、希釈剤コンテナから受け入れコンテナへ直接的に希釈剤をポンプ送りするように構成されている(たとえば、グループV1のバルブP1およびP3が閉じられており、グループV1のバルブP2が開いており、グループV2のバルブP1およびP2が閉じられており、グループV2のバルブP3が開いており、希釈剤ポート3100のうちの1つから受け入れコンテナ・ポート7302への流体経路7300を形成している)。
【0071】
図25の例では、バルブ・グループV1およびV2のバルブは、再構成動作のために、希釈剤コンテナからバイアルへ希釈剤をポンプ送りするように構成されている(たとえば、グループV1のバルブP1およびP3が閉じられており、グループV1のバルブP2が開いており、グループV2のバルブP2およびP3が閉じられており、グループV2のバルブP1が開いており、希釈剤ポート3100のうちの1つからバイアル・ポート7402への流体経路7400を形成している)。示されているように、再構成動作の間に、有害な蒸気経路7404が、バイアル廃棄物ポート7406から廃棄物ポート3100へ形成され、廃棄物コンテナ44に提供され得る。いくつかの実施形態では、非有害な廃棄物経路7408が、非有害なバイアル廃棄物ポート7405から空気フィルター・ポート7410へ提供され得る。しかし、これは、単なる例示目的のものに過ぎない。いくつかの実施形態では、空気フィルター・ポート7410は、空気フィルター逆止バルブ構造体3004、3004、および3006に関連付けられ得り、それは、経路7408に沿った任意の蒸気廃棄物のフローを防止し、バイアル18からのすべての蒸気廃棄物が経路7404に沿って廃棄物ポート3100を通して移動させられることを保証する。
【0072】
図26の例では、バルブ・グループV1およびV2のバルブは、調合動作のために、バイアルから受け入れコンテナへ、再構成された薬物をポンプ送りするように構成されている(たとえば、グループV1のバルブP1およびP2が閉じられており、グループV1のバルブP3が開いており、グループV2のバルブP1およびP1が閉じられており、グループV2のバルブP3が開いており、バイアル・ポート7402から受け入れコンテナ・ポート7302への流体経路7500を形成している)。示されているように、調合動作の間に、経路7502が、空気フィルター・ポート7410から非有害な蒸気バイアル・ポート7405へ形成され、濾過された無菌空気をカートリッジ16の外側からバイアルの中へ提供し、薬物がバイアルからポンプ送りされているときに、真空が発生させられることを防止することが可能である。
【0073】
受け入れコンテナ32が、IVバッグとして、たとえば、図1図3、および図11に示されているが、いくつかのシナリオでは、受け入れコンテナ32は、シリンジとして実装され得る。たとえば、受け入れコンテナ・ポート7302などのような出力ポートにチュービングによって連結されているTexium(登録商標)コネクターが、SmartSite(登録商標)コネクターなどのようなニードル・フリー・バルブ・コネクターに接続され得り、SmartSite(登録商標)コネクターは、追加的なチュービングによって別のニードル・フリー・バルブ・コネクター(たとえば、別のSmartSite(登録商標)コネクター)に連結されており、それは、再構成された薬物を受け入れるために、シリンジに接続されている。受け入れコンテナがシリンジであるシナリオでは、バイアルからシリンジの中へ薬物をポンプ送りした後に、空気または他の蒸気をシリンジから除去することが望ましい可能性がある。
【0074】
図27の例では、バルブ・グループV1およびV2のバルブは、シリンジなどのような受け入れコンテナから空気をポンプ送りするように構成されている(たとえば、グループV1のバルブP1およびP3が閉じられており、グループV1のバルブP2が開いており、グループV2のバルブP2およびP3が閉じられており、グループV2のバルブP1が開いており、受け入れコンテナ・ポート4302から廃棄物ポート3100への流体経路7600を形成している)。いくつかの構成では、グループV3のバルブP1およびP2は、ピストン・ポンプ166の運動と協働して交互に開閉させられ、バルブ190によって画定される流体経路に沿って、所望の流体または蒸気を移動させることが可能である。
【0075】
図28は、図24図27に関連して上記に説明されているような再構成/調合プロセスのさまざまな部分の間の、図23の中にラベル付けされているようなバルブ190の位置および動作を示すチャートである。
【0076】
図29Aは、カートリッジ16の側断面図であり、希釈剤ポート3100D、廃棄物ポート3100W、および受け入れコンテナ・ポート7302を通して断面がとられている。図29Aの例に示されているように、それぞれの希釈剤ポート3100Dは、膜162の一部分によって形成され得り、その膜162の一部分は、ベゼル164の中の開口部の中に形成され、希釈剤チャンバー8200Dに隣接して形成されている。廃棄物ポート3100Wは、膜162の一部分によって形成され得り、その膜162の一部分は、ベゼル164の中の開口部の中に形成され、蒸気廃棄物チャンバー8200Wに隣接して形成されている。受け入れコンテナ・ポート7302は、受け入れコンテナ・チャンバー8202につながる開口部から形成され得り、バックパック3202の中へ延在するチュービングが、受け入れコンテナ・チャンバー8202の中に配設され、受け入れコンテナからカートリッジ16へ流体経路を形成することが可能である。
【0077】
図29Bのマニホールド8250のシーリング・マニホールド膜8252などのようなシーリング・マニホールド膜によって圧縮されると、希釈剤ポートおよび/または廃棄物ポート3100を形成するシーリング膜162の部分は、マニホールド8250とカートリッジとの間にドリップ・フリー接続を生成させる。選択された希釈剤マニホールド8250のマニホールド針8254、および、廃棄物マニホールドのマニホールド針は、対応するマニホールド膜8252、ならびに、それぞれの希釈剤ポートおよび廃棄物ポートの中のシーリング膜162を通って延在し、再構成動作および調合動作に関して、希釈剤および廃棄物蒸気のために、シーリング膜162を通る(たとえば、針8254の開口部8256、中心ボア8257、および開口部8258を通る)流体経路を形成する可能性がある。
【0078】
しかし、図29Aの例は、単なる例示目的のためのものに過ぎず、図29Aでは、ポート3100Dおよび3100Wのシールは、ベゼル164の中の開口部の中へ延在する膜162の一部分だけによって形成されている。いくつかの実施形態では、改善されたドリップ・フリー・シールを提供するために、ポート3100Dおよびポート3100Wのそれぞれのシールは、複数のシーリング部材によって形成され得る。1つの例では、3つのシーリング部材は、カートリッジ16のためのポート・シールを形成するために設けられ得る。
【0079】
図29Cは、3つのシーリング部材を備えた実装形態におけるカートリッジ16のポートの断面図を示している。図29Cに示されているように、ポート3100(たとえば、希釈剤ポート3100Dまたは廃棄物ポート3100Wのうちの1つ)は、外側シーリング部材8262(ベゼル164の中の開口部8260の中に形成されている)と内側シーリング部材8264との間に配設されている膜162の一部分から形成され得る。内側シーリング部材8264は、膜162とチャンバー8200との間に配設され得る。
【0080】
図29Cに示されているように、外側シーリング部材8262は、開口部8260を通って延在する一部分を含むことが可能であり、また、膜162に隣接する内部表面の上に凹部8268を含むことが可能である。また、膜162は、内側シーリング部材8264に隣接する内部表面の上に凹部8266を含むことが可能である。3つのシーリング部材(すなわち、部材8262、部材8264、および、部材8262と部材8264との間に形成された膜162の部分)などのような複数のシーリング部材をポート3100に提供することは、強化された針8254のワイピングを提供し、単一のシーリング部材を備えた実装形態と比較して、改善されたドライ・ディスコネクトを提供することが可能である。しかし、これは、単なる例示目的のためのものに過ぎない。さまざまな実施形態では、それぞれのポートに関して、1つの、2つの、3つの、または、4つ以上のシーリング部材が設けられ得る。同様に、凹部8266および8268から形成された介在性スペースが、針8254のワイピングの効率をさらに増加させることが可能であるが、しかし、さまざまな実施形態では、シーリング部材は、凹部8266および/または8268を備えて提供されても、凹部8266および/または8268なしで提供されてもよい。
【0081】
図29Dは、ポート3100の外側シーリング部材8262に対抗して圧縮されたマニホールド・シーリング部材8252を備えたマニホールド8250を示している。図29Dに示されているように、針8254は、マニホールド8250から、シーリング部材8252および8262を通して、介在性スペース8268を通して、膜162を通して、介在性スペース8266を通して、および、内側シーリング部材8264を通して延在させられており、開口部8256および8258ならびに中心ボア8257が、カートリッジ16とマニホールド8250との間の流体経路を形成するようになっている。
【0082】
図29Aの例では、ポート3100の中のベゼル164の中の開口部の中へ延在する膜162の部分は、圧縮されており(たとえば、半径方向に10%だけ圧縮されており)、希釈剤針に対するワイピング効果を引き起こすことが可能であり、希釈剤針は、それを通して延在させられ、また、それから引き抜かれ、希釈剤針がマニホールドの中へ後退させるときに、希釈剤針の上に、または、カートリッジもしくは膜の外側表面の上に、液体が残されないようになっている。
【0083】
図29Cおよび図29Dの例では、ポート3100の中のベゼル164の中の開口部の中へ延在するシーリング部材8262の部分は、圧縮されており(たとえば、半径方向に10%だけ圧縮されており)、希釈剤針に対するワイピング効果を引き起こすことが可能であり、希釈剤針は、それを通して延在させられ、また、それから引き抜かれ、希釈剤針がマニホールドの中へ後退させるときに、希釈剤針の上に、または、カートリッジもしくは膜の外側表面の上に、液体が残されないようになっている。図29Cおよび図29Dの複数のシーリング部材は、(たとえば、他の部材のピーク・ワイピング力に対して角度方向に間隔を置いて配置された場所において、それぞれの部材によって、針の上にピーク・ワイピング力を提供することによって、)他のシーリング部材のワイピング効果を補完する、針8254に対するワイピング効果をそれぞれ提供するように配置され得る。
【0084】
図30は、カートリッジおよびバックパック・アッセンブリ3203の側断面斜視図であり、そこでは、カートリッジ・フレーム160の突出部3016および突出部3304が、カートリッジ16をバックパック3202に連結し、カートリッジおよびバックパック・アッセンブリ3203を形成するために協働していることを見ることができる。バックパック3202をカートリッジ16の上に据え付けるために、バックパック3202の開口部3201は、突出部3016の上方に位置決めされ得り、バックパック3202は、(たとえば、方向3401に)回転させられ、ラッチ係合突出部3304がラッチ係合フィーチャー3302同士の間の位置へスナップ留めするまで、バックパック3202のラッチ係合フィーチャー3302をラッチ係合突出部3304に押し付けることが可能である。示されているように、突出部3016は、カートリッジ16の追加的なラッチ係合構造体の上に、たとえば、可撓性のアーム3400などの上に形成され得る。可撓性のアーム3400は、突出部3304の上にラッチ係合フィーチャー3302を押し付けるようにバックパック3202が回転させられるときに、バックパック3202が小さい距離だけ下向きに引っ張られることを可能にすることができる。可撓性のアーム3400は、突出部3304に対してラッチ係合された位置にラッチ係合フィーチャー3302を保持する上向きの力を維持するように、弾性であることが可能である。
【0085】
図30の例では、バイアル18およびバイアル・パック26は、カートリッジおよびバックパック・アッセンブリ3203に隣接して位置決めされており、針アッセンブリ170は、カートリッジ16のシーリング部材3402およびバイアル・パック26のシーリング部材3404を通して、バイアルの中へ延在させられた状態になっており、それは、ドリップ・フリー・シールを提供することが可能であり、流体がバイアル18の中へ提供されることおよび/またはバイアル18から除去されることを可能にする。シーリング部材3402は、たとえば、シーリング部材3008の実装形態であることが可能である。示されているように、針アッセンブリ170がバイアルの中へ延在させられるときには、バイアル・パック26の部分は、バックパック3202のラッチ係合フィーチャー3302に隣接して位置付けされ得る。
【0086】
図31は、針アッセンブリ170の一部分の拡大図とともに、カートリッジ16の一部分の断面図を示している。図31に示されているように、針ハウジング186は、シーリング膜3402を含むことが可能であり、シーリング膜3402は、環状のハウジング部材8404の中に形成されており、環状のハウジング部材8404は、1つまたは複数のハウジングアーム8408を介してカートリッジ・フレーム160に取り付けられている。スプリング8410が設けられ得り、スプリング8410は、針ハウジング317Bから針ハウジング186の中へ延在しており、スプリング8410の圧縮が、シーリング膜3402を通して針316および318を延在させるために必要であるようになっている。このように、カートリッジ16を取り扱っているユーザーは、針アッセンブリ170へのアクセスによって傷害を受けることを防止される。動作中に、バイアル・パックは、環状のハウジング部材8404に押し付けられ、スプリング8410を圧縮することが可能であり、針アッセンブリ170が、シーリング膜3402を通って、および、バイアル・パックのシーリング膜を通って、バイアルの中へ延在するようになっている。
【0087】
デュアル・ルーメン針316および318は、それぞれ、開口部8400および8402を設けられ得り、開口部8400および8402は、針の中心ボアへの流体アクセスを提供する。針316は、たとえば、高密度ポリエチレン(HDPE)オーバーモールド317Aによってカートリッジ・フレーム160の中に保持された24ゲージ針であることが可能であり、針は、薬物バイアルをベンとするための開口部8400を有している。開口部8400は、スロットを使用して形成され得り、スロットは、示されているようにカットされ、針が挿入および後退させられるときに、シーリング膜のコアリングを低減させる。針318は、たとえば、高密度ポリエチレン(HDPE)オーバーモールド317Bによってカートリッジ・フレームの中に保持された18ゲージ針であることが可能であり、バイアルの中へのおよび/またはバイアルから外への流体フローのための1つまたは複数の開口部8402を備えている。開口部8402は、2つのドリル孔を含むことが可能であり、2つのドリル孔は、コアリングを低減させるように、および、最大で、たとえば、60mL/minまでの流体フローを可能にするように構成されている。
【0088】
このように、再構成動作の間に、希釈剤は、針318の開口部8402を介してバイアルの中へ提供され得り、蒸気廃棄物は、同時に、針316の中の開口部8400を介してバイアルから抽出され得る。調合動作の間に、再構成された薬物は、針318の開口部8402を介してバイアルから引っ張り出され得り、無菌空気が、針316の開口部8400を介してバイアルの中へ提供され得る。
【0089】
ドライ・ディスコネクトのさまざまな態様が説明されている(たとえば、バイアル・パック26を介したカートリッジ16とバイアル18との間のドライ・ディスコネクト)。たとえば、ドライ・ディスコネクトは、カートリッジ16の針がきれいに拭き取られるかまたは「搾り取られる」ときに実現され得る。その理由は、カートリッジ16の針が、パック26およびカートリッジ16のシーリング膜を通って後退するからである。しかし、調合器10は、特定のプロセスが「第1の空気」から起こることを必要とするクローズド・システム移送デバイス(CSTD)である。第1の空気から実施されるプロセスのうちの1つは、カートリッジ針をバイアル18の中へ挿入することである。これは、バイアルがカートリッジ針から除去されるときに、リーク・フリー・ディスコネクトも可能にしながら、「外側の」空気からバイアル針を保護することを必要とする。したがって、さまざまな実装形態では、追加的な特徴が、ドライ・ディスコネクトを保証することを助けるために提供され得る。
【0090】
たとえば、図32図35は、バイアル・パック13202の例示的な実装形態(たとえば、バイアル・パック26の実装形態)を示しており、それは、シーリング膜13200(たとえば、シーリング膜3402の実装形態)に加えて吸湿性部材13210を含む。
【0091】
図32図35Bの例では、単一のルーメン針13204が示されているが、しかし、これは、単なる例示目的のためのものに過ぎず、吸湿性媒体およびシーリング膜を有するパックは、任意の針構成に適合され得る。図32図35Bの例では、バイアル・キャップ13206のバイアル・セプタム13208は、バイアル・パック膜13200とともに働き、針の外側から任意の流体を「搾り取る」。追加的に、図32の断面図に示されているように、吸湿性材料13210(たとえば、スポンジ)が、バイアル・パック膜13200とバイアル・セプタム13208との間に位置付けされており、吸湿性材料13210は、「フィーチャー・フレキシブル」になっており、角部および流体通路開口部などのような、針13204の到達し難いエリアの中の流体を、吸湿性材料13210が吸収することを可能にする。
【0092】
たとえば、図33は、所定の構成の断面図を示しており、その構成では、針13204の開口部13334が、バイアル・キャップ13206からの針の後退の間に、吸湿性材料13210の中に配設されており、一方、シーリング膜13200が、インターフェース13300において針の一部分を拭き取り、バイアル・セプタム13208が、インターフェース13336において針13204の別の部分を拭き取る。図33に示されているような到達し難いエリアの中の流体を吸収することは、バイアル針が後退させるときに、良好なドライ・ディスコネクトの可能性を大きくすることが可能である。
【0093】
図34は、パック13202およびバイアル・キャップ13206の部分的に透明な図を示しており、そこでは、パック13202の外部側、および、バイアル・パック膜13200の一部分を見ることができ(部分的な透明性で示されているパック13202のハウジングの中を見ることができ、吸湿性材料13210を見ることを可能にしている)、バイアル・パック膜13200、吸湿性材料13210、およびバイアル・セプタム13208を通過するベベル・カット13402を有する針を備えている。
【0094】
図35Aは、バイアル・セプタムに隣接する吸湿性媒体を通過する針の斜視断面図を示しており、そこでは、吸湿性媒体は、複数の半径方向のスリット13500を設けられている。図35Bは、例示的な実装形態を示しており、そこでは、スリットを備えた吸湿性媒体のスタック13502は、パック・シーリング膜から間隔を離して設けられ得る。
【0095】
バイアル・パック膜13200とバイアル・セプタム13208との間に挟まれた吸湿性材料13210を有することは、成功的なドライ・ディスコネクトが、さまざまなバイアル針構成およびサイズとともに行われることを可能にする。たとえば、本明細書で説明されている同軸の針316および318(たとえば、図31を参照)は、メイン針と空気ブリード針との間に急激なステップを含むことが可能であり、流体のそのエリアをクリアすることを困難にする。しかし、フィーチャー・コンフォーミング(feature conforming)の吸湿性材料13210は、針インターフェース・ステップ・エリアが、針抽出の前に流体をクリアされることを可能にする。
【0096】
パック13202の中に吸湿性材料13210を提供することに加えて、いくつかの実装形態では、バイアル・セプタム13208から完全に針13204を引き抜く前に、わずかな真空が、(図36の矢印13600によって示されているように)流体針13204の上に一定に引かれ、針の内部流体通路をクリアすることが可能である(それは、デュアル・ルーメン針構成の流体のベント針通路をクリアすることも可能である)。針流体通路をクリアすることは、針がバイアル・パック・ドライ・ディスコネクトから分離し始めると、任意の流体がドライ・ディスコネクト表面のいずれかの外側の上につたう可能性を低減させるかまたは排除することが可能である。加えて、針のポートがさまざまな膜を通して引かれているときに、一定の真空を引くことは、針13204と膜通路との間に残っている任意の流体を除去することを助ける。
【0097】
たとえば、図37に示されているように、針13204とパック・シーリング膜13200との間に配設され得る流体13708が、針13204のサイド・ポート13334が膜13200を通ってトラベルするときに、真空によって針13204の中へ引き込まれ得り、針13204の表面13702が乾燥しているようになっている。針13204の後退の間に真空が適用される実装形態では、針13204は、真空特徴を促進させるように構成された開口部を設けられ得る(たとえば、針130204は、針の上に互いから垂直方向に位置付けされた同じサイズの2つの孔部なしで提供され、真空プロセスの間に、底部開口部が流体をクリアされてない状態で、上部開口部のみが流体をクリアされることを防止し、ドライ・ディスコネクト欠陥を引き起こす可能性がある)。
【0098】
ドライ・ディスコネクトを保証することを助けるために、吸湿性媒体を備えたバイアル・パック26/13202および/または内部真空圧力を提供することに加えて、または、その代わりに、カートリッジ160は、針13204(または、針316/318)を取り囲むベローズを設けられ得る。図38図43は、ベローズを含む針アッセンブリのさまざまな図を示している。図38は、針を取り囲むベローズ13800を備えた針アッセンブリ170を有する(および、膜バルブの代わりにダイアルバルブを有する)カートリッジ16の例示的な実装形態の斜視図を示している。図39は、部分的な透明性でベローズ13800を示しており、ベローズ13800の中の針13204の位置を見ることができるようになっている。図38図43の例の中の針13204は、金属またはプラスチックから形成されたデュアル・ルーメン針として実装され得る。
【0099】
図40は、再び部分的な透明性でベローズ13800を示しており、また、ベローズ13800の中のおよび針13204の周りの内部エクステンション・スプリング14000が、どのように、伸長させられた構成でベローズ13800を付勢するように提供され得るかということを示しており、伸長させられた構成では、針13204は、(たとえば、スプリング14000の張力に打ち勝つ外力の不存在下において)ベローズ13800によって完全に取り囲まれている(および、ベローズ13800の中にシールされている)。図41に示されているように、ベローズ13800は、下側表面14102(たとえば、カートリッジ・フレーム160の下側表面)に結合され、下側表面14102と気密シールを形成することが可能である。
【0100】
ベローズ13800は、シリコーンまたは他の可撓性の材料から形成され得る。また、ベローズ13800は、バイアルまたはバイアル・パック・ドライ・ディスコネクト特徴と嵌合するように構成されたドライ・ディスコネクト嵌合エリア14104を含むことが可能である。図42に示されているように、ドライ・ディスコネクト嵌合エリア14104は、シール14200を含むことが可能であり、バイアル・リフト78が、バイアル/バイアル・パック・アッセンブリをカートリッジ16に向けて(たとえば、方向14202に)持ち上げ、針13204が固定されたままの状態でベローズ13800を圧縮するときに、シール14200は、針13204によって穿孔されるように構成されている。図42に示されている構成では、シール14200は、ベローズ13800の中のシールされたキャビティーを維持する。
【0101】
バイアル/バイアル・パック・アッセンブリがカートリッジ16に向けて引っ張られるときに、最終的に針13204がドライ・ディスコネクトのすべてを通って突出するまで、ベローズ13800が圧縮する。後に、バイアル/バイアル・パック・アッセンブリが(たとえば、図43の方向14300に)後退させられ、針13204が抽出されるときに、ベローズ13800は、膨張し始め、ベローズ13800のキャビティー14204の中にわずかな真空を生成させる。この真空は、針13204とドライ・ディスコネクト膜との間の任意の残っている流体を引き込むことを助ける。任意の余剰流体を除去することは、2つの膜表面の間のより良好なドライ・ディスコネクトを推進することを助ける。
【0102】
以前に述べられたように、いくつかの実装形態では、針13204は、デュアル・ルーメン・プラスチック針であることが可能である。図44図50は、カートリッジ16のためのデュアル・ルーメン・プラスチック針の例示的な実装形態のさまざまな図を示している。図44の部分的な透明性の側面図に示されているように、針13204は、上側流体ポート14400、下側流体ポート14404、上側ベント・ポート14402、および下側ベント・ポート14406を設けられ得る。図45は、針13204の断面図を示しており、針13204の中に、ディバイダー14500を見ることができ、ディバイダー14500は、針のベント側(ベント経路)から流体側(流体経路)を分離している。図46に示されているように、レッジ部14600などのような1つまたは複数の内部フィーチャーが、ディバイダー14500の据え付けを支援するためのガイドとして設けられ得る。図47に示されているように、針13204は、カートリッジ16の中の対応する流体経路およびベント経路へのポートの超音波溶接のために、上側流体ポートおよびベント・ポートの上にエネルギー・ディレクター14700を設けられ得る。図48に示されているように、針13204は、シーリング膜のコアリングを防止するために、滑らかな針先端部14800を設けられ得る。図49は、ディバイダー14500を備えた針13204の上面斜視図を示している。ディバイダー14500は、針の主本体部に溶媒結合され得り、または、主本体部と一体的に形成され得る。図50に示されているように、チャネル画定部材15000などのような追加的なチャネル画定部材が、デュアル・ルーメン針の流体ルーメンおよびベント・ルーメンを形状決めおよびサイズ決めするために設けられ得る。チャネル画定部材15000などのようなチャネル画定部材は、針の主本体部と一体的に形成され得り、または、別個の部材であることが可能である。
【0103】
図44図50の例では、カートリッジ16は、デュアル・ルーメン・バイアル/ベント・プラスチック針13204を使用して、薬物を含有するバイアル18と相互作用する。針13204は、幅広い範囲の流体粘度を取り扱うのに十分に大きい流体通路を有しており、また、バイアルの中の圧力または真空構築を防止するためにバイアルがベントされることを可能にするための通路を有している。加えて、針13204は、バイアルおよびドライ・ディスコネクト膜のコアリングを防止する特徴を含む。たとえば、針の先端部に向けて退出する流体通路の代わりに、図44図50の例の中の針13204は、針の先端部というよりもむしろ針の側部に位置付けされた流体ポート14404およびベント・ポート14406を含み、ときにはコアリングを引き起こす可能性のある鋭い縁部を低減させる。
【0104】
さまざまな実装形態において、針13204は、主本体部およびディバイダー(たとえば、ディバイダー14500)から構成された2ピースのプラスチック針であることが可能であり、ディバイダーは、空気ベント通路から流体通路を分離している。2つのピースは、恒久的なアッセンブリを形成するために、一緒に溶接されているかまたは溶媒結合されているかのいずれかである。流体ポート14404および空気ポート14406は、針の先端部を通るというよりもむしろ、針の側部から退出する。これは、バイアルおよびドライ・ディスコネクト膜のコアリングを防止することを助ける。また、ポート14404および14406は、成形性のために互いに対して180度に位置付けされ得る(たとえば、図44を参照)。
【0105】
バイアル・パック26を通してカートリッジ16をバイアル18に連結するための針がカートリッジの中に配設されているさまざまな実装形態が説明されてきたが、他の実装形態では、針またはカニューレが、バイアル18をカートリッジ16に連結するためにバイアル・パック26の中に配設され得るということが認識されるべきである。図51図63は、デュアル・ルーメン・カニューレがパック26の中に配設されている例示的な実装形態のさまざまな図を示している。たとえば、図51および図52は、組み込まれたカニューレ(図51および図52には見ることができない;図53および図54を参照)を備えたバイアル・パック26、ならびに、バイアル18とカートリッジ16との間の嵌合を作製するために使用される2つのドライ・ディスコネクト・バルブ15102および15104の側面図および斜視図をそれぞれ示している。バイアル・ストッパーの材料は、典型的に、医薬品会社によって選ばれ、バイアルごとにさまざまである可能性があるので、バイアル・パック26の一部としてカニューレを提供することは、バイアルが1回だけこのカニューレによってアクセスされるときに、バイアル・ストッパーのコアリングのリスクを低減させることが可能である。
【0106】
追加的に、図51および図52に示されている初期状態では、カニューレは、後退位置にあり、後退位置は、ストッパーを穿孔することなく、バイアルに取り付けられることを可能にする。カートリッジが最初にバイアル・パック26に嵌合させられるときに、カートリッジ16の上の突出部15100は、カニューレをバイアル18の中へ前進させる。
【0107】
この構成は、パックが取り付けられる始まりのときから、それが最初にカートリッジに嵌合させられるときへ、薬物の使用可能寿命を増加させることが可能であり、薬物が必要とされる前に、パックが多くの時間またはさらには何日も据え付けられることを可能にする。また、パックは、バイアル18へのおよびバイアル18からのニードルレス流体移送を可能にする2つのドライ・ディスコネクト・バルブ15102および15104を組み込んでいる。接続は、柔軟なプラスチック面と一体となるリッジ付きのプラスチック面によって実現される。示されているように、柔軟な面は、ベローズに取り付けられており、それが圧縮するときに、リッジ付きのコンポーネントの上のポートが露出され、流体移送を可能にする。流体は2つの面を横切って移送されないので、接続が終端されるときに、面は乾燥したままになることとなる。キャップの上にこれらの接続のうちの2つを設置することによって、流体および廃棄物空気は、バイアルから独立して移送されることができる。
【0108】
流体をバイアル18に追加/除去するときには、等しい量の空気がバイアルに排出/導入され、バイアルの中の圧力を等しくすることが望ましい。図51図63の例では、流体が、カートリッジ16からバイアル18に追加されるときには、この空気は、上述のドライ・ディスコネクト・バルブを通して変位させられる。流体がバイアル18から除去されるときには、大気が、逆止バルブ/フィルター組み合わせを通してバイアル18に導入される。
【0109】
バイアル・パックの中へ組み込まれたカニューレを有することは、バイアル・ストッパー・コアリングのリスクを著しく低減させ、したがって、破片がカートリッジに進入して最終的に患者に進入する可能性を低減させる。また、パックを据え付け、後の時間に針/プラスチック・カニューレにバイアルを穿孔させる能力は、キャップが据え付けられた後に、薬物/パック組み合わせが使用され得る時間の量を増加させる。また、図51図63の例の中にあるようなドライ・ディスコネクト・バルブを含むことは、カートリッジ16の中の針の使用を排除することが可能であり、また、切り離しにおいてリーク・フリー・シールを維持しながら、幅広い範囲の流量を可能にする。
【0110】
図53は、突出部15100によって作動させられることとなる、パック26の中に設けられ得るデュアル・ルーメン・プラスチック・カニューレ15400の例示的な実装形態の側面図を示している。図54は、カニューレ15400の断面図を示しており、そこでは、流体経路15402および空気/ベント経路15404を見ることができる。図55は、バイアル18に取り付けられているパック26の部分的に透明な側面図を示しており、そこでは、カニューレ15400は、パック26の中に完全に配設されており、バイアル18は、まだアクセスされていない。図56は、バイアル18に取り付けられているパック26の部分的に透明な側面図を示しており、そこでは、カニューレ15400は、パック26の上の突出部15100によって、バイアル18の中へ延在させられている。図57は、パック26の底面斜視図を示しており、そこでは、カニューレ15400は、パック26の開口部15500の中に完全に配設されている。図58は、パックの底面斜視図を示しており、そこでは、カニューレ15400は、パック26の凹部15600の中へ延在させられており、凹部15600は、バイアル18の上部に取り付けるように構成されている。
【0111】
図55および図57の後退状態は、バイアルを突き刺すことなく、パック26が取り付けられることを可能にする。これは、パックが取り付けられる始まりのときから、それが最初にカートリッジに嵌合させられるときへ、薬物の使用可能寿命を前進させ、バイアルの中の薬物が必要とされる前に、パックが多くの時間またはさらには何日も据え付けられることを可能にする。バイアル・ストッパーの材料は、典型的に、医薬品会社によって選ばれ、制御することが困難である可能性があるので、バイアル・パック26の中へ組み込まれた針またはカニューレ15400を備えたパックを提供することは、バイアルが1回だけこの針/カニューレによってアクセスされるときに、バイアル・ストッパーのコアリングのリスクを低減させることを助けることが可能である。
【0112】
図59は、連結のために整合させられたカートリッジ16およびバイアル・パック26を示している。図60に示されているように、ドライ・ディスコネクト・バルブのそれぞれのベローズ16000は、挿入のときに圧縮し、パック26の面に対抗してシールし、ドライ・ディスコネクト・バルブのそれぞれの導管16002が露出されることを可能にし、バイアル18とカートリッジ16との間に(たとえば、カニューレの経路15402および15404を介して)、所望の流体および/またはベント経路を生成させる。図61は、カートリッジ16の一部分の側面図を示しており、そこでは、ベローズ16000は、それぞれのドライ・ディスコネクト・バルブの導管を保護して取り囲んでいる。図62および図63の中のパック26の側面図に示されているように、図51図63の例では、パック26は、大気フィルター16200および逆止バルブ16204を設けられ得り、大気フィルター16200は、入って来る大気を濾過し、逆止バルブ16204は、廃棄物空気がシステムから逃げることができないことを保証する。
【0113】
たとえば、図29Aに関連して、上記に説明されているように、カートリッジ16は、1つもしくは複数の希釈剤ポート3100Dおよび/または1つもしくは複数の廃棄物ポートを設けられ得る。針をそれぞれ有する1つまたは複数のマニホールドが、それぞれの希釈剤コンテナまたは廃棄物コンテナに連結され得る。それぞれのマニホールドの針は、ポンプ・ヘッドによって対応するポート3100の中へ延在させられ、希釈剤コンテナまたは廃棄物コンテナをカートリッジ16に連結することが可能である。しかし、いくつかの実装形態では、ポート3100および関連のマガジンは、針を含まないドライ・ディスコネクティング・インターフェースによって実装され得る。図64図68は、たとえば、コンテナ42または44をカートリッジ16に連結するために使用され得る、面シールおよびサイド・ポート付きシャトル・バルブを使用する、ドライ・ディスコネクティング・インターフェースの例示的な実装形態を示している。
【0114】
図64図68のドライ・ディスコネクティング・インターフェースは、調合器マニホールドとカートリッジ希釈剤ポートとの間のドライ・ディスコネクションを可能にする。面シールは、シャトリング・バルブがフローを有効および無効にするために使用されている間に、流体が環境の中へリークしないように維持する。面シールおよびシャトリング・バルブを有することは、針の使用を排除し、また、切り離しにおいてリーク・フリー・シールを維持しながら、幅広い範囲の流量を可能にする。図64は、ドライ・ディスコネクト・シャトル・バルブのオス型部分16402およびメス型部分16400を示している。たとえば、オス型部分16402は、チュービングを介して希釈剤コンテナに接続され得り、メス型部分16400は、カートリッジ16の希釈剤ポート3100Dのうちの1つの実装形態であることが可能である。
【0115】
図65は、オス側16402およびメス側16400を断面で示しており、オス側16402およびメス側16400は、ギャップ16500によって間隔を離して配置されて切り離されている。図66は、オス側16402およびメス側16400を断面で示しており、オス側16402およびメス側16400は、インターフェース16600において接触しており、オス側16402とメス側16400との間の流体経路は、依然として閉じられた状態になっている。図67は、オス側16402およびメス側16400を断面で示しており、オス側16402およびメス側16400は、オス側16402のシャトル・バルブ16702がメス側16400の中へ延在させられた状態で接続されており、サイド・ポート16704がオス側16402からメス側16400への流体経路16700を提供するようになっている。図68は、流体経路が閉じた状態のオス側16402およびメス側16400のより広い図を断面で示している。
【0116】
調合器10のいくつかの実装形態では、1つまたは複数のフィルターは、(たとえば、バイアル・セプタムの任意のコアリング材料またはカートリッジの中に残された任意の異物が、受け入れコンテナの中へ流入することを防止するために、)カートリッジ16と受け入れコンテナ32との間の流体流路の中に設けられ得る。調合された薬物は、いくつかの実施形態では「ピッグテール」チュービングなどのようなチュービングを介して、カートリッジ16と受け入れコンテナ32との間で移送される。たとえば、フィルターおよび/またはスクリーンが、カートリッジの中に設けられ得り、または、受け入れコンテナの前にピッグテールの端部に位置付けされたインライン流体フィルターが設けられ得る。図69および図70は、受け入れコンテナ入力34に連結するためのコネクター(たとえば、Texium(登録商標)コネクター)の例示的な実装形態を示しており、そこでは、フィルター16900が、コネクターとカートリッジ16に連結されるためのチュービングとの間のインターフェースに設けられている。図69の例では、コネクターは、コネクターの中のフィルター16900を見ることができるように、部分的な透明性で示されている。図70の例では、別個のフィルター/スクリーンエレメント17000が、コネクターとチュービングとの間に配設されている。
【0117】
振動ピストン・ポンプ(たとえば、図21のピストン166を参照)が、カートリッジ16を通して希釈剤コンテナから受け入れコンテナへ流体および/またはガスを移動させるように動作させられる、カートリッジ16のさまざまな実装形態が説明されてきたが、他の実装形態では、シリンジ・ポンプは、振動ピストン・ポンプの代わりにまたは振動ピストン・ポンプに加えて使用され得る。図71は、シリンジ・ピストン17103および(たとえば、シリンジ・ピストンを把持し作動させるための)関連の把持メカニズム17101の例示的な実装形態を示している。図71の例では、シリンジ・ピストン17103は、テーパー付きのグラブ・ハンドル17102、および、1つまたは複数のシール、たとえば、Oリング17100などを含む。たとえば、プランジャー先端部の端部の上にフィットするゴム「ブート」(たとえば、それは、いくつかの状況では、プランジャーが引っ張られているかまたは押されているので、プランジャーが方向を変化させるときに、ゴム・ブートが前後に撓む場合には、体積的な不正確さを可能にすることができる)の代わりに、Oリング17100は、シリンジ・ポンプ(図示せず)のボアに対してプランジャーをシールするために設けられ得る。したがって、Oリング17100は、とりわけ、マイクロ・ドージング・シナリオにおいて役に立つ可能性がある。
【0118】
把持メカニズム17101は、把持ハンドル17102を把持するように作動させられ得るアームを備えたクローであることが可能である。把持メカニズム17101は、流体および/またはガスをポンプ送りするために、シリンジ・ピストン17103をゆっくりと移動させるように作動可能であり得る。図71に示されているように、シリンジ・ピストン17103をゆっくりと作動させることによってポンプ送りされる流体および/またはガスの体積的な正確さを保証することを助けるために、把持メカニズム17101は、テーパー付きの表面17200を含むことが可能であり、テーパー付きの表面17200は、把持ハンドル17102のテーパー付きの形状に対して相補的になっている。テーパー付きのクロー17101を提供することは、(たとえば、嵌合しているパーツ同士の間のクリアランスを低減させるかまたは排除することによって)把持メカニズム17101とシリンジ・プランジャー17103のテーパー付きの把持ハンドル17102とを嵌合させるときに、バックラッシュを低減させるかまたは排除することが可能である。たとえば、シリンジ・プランジャー17103のテーパー付きの端部17102は、クロー17101などのようなシリンジ活性化デバイスのテーパー付きの溝部の中へスライドさせられ得る。シリンジ・プランジャー17103は、シリンジ活性化デバイスによるおおよそ180度の接触によって、しっかりと保持され得る。
【0119】
把持メカニズム17101のクロー部分は、スプリング・ロードされるかまたは機械的に作動させられ得る。他の実装形態では、把持メカニズム17101は、可動パーツなしのピッチフォーク設計を有するクローであることが可能である。
【0120】
本開示は、任意の当業者が本明細書で説明されているさまざまな態様を実践することを可能にするために提供される。本開示は、本主題の技術のさまざまな例を提供しており、本主題の技術は、これらの例に限定されない。これらの態様に対するさまざまな修正例が、当業者に容易に明らかになることとなり、本明細書で定義されている一般的な原理は、他の態様にも適用され得る。
【0121】
本主題の技術は、たとえば、上記に説明されているさまざまな態様にしたがって図示されている。これらの態様のさまざまな例は、便宜上、付番された概念または節(1、2、3など)として説明されている。これらの概念または節は、例として提供されており、本主題の技術を限定するものではない。独立した概念を形成するために、従属する概念のいずれかが、互いにとのまたは1つまたは複数の他の独立した概念との任意の組み合わせで、組み合わせられ得るということが留意される。以下は、本明細書で提示されたいくつかの概念の非限定的な概要である。
【0122】
概念1. 調合器システムであって、調合器システムは、
カートリッジを含み、
カートリッジは、
少なくとも1つの希釈剤ポートおよび受け入れコンテナ・ポートに流体連結されている複数の制御可能な流体経路と、
複数の制御可能な流体経路の中の流体をポンプ送りするように構成されたポンプと、
薬物を含有するバイアルに複数の制御可能な流体経路を連結するように構成されている針と
を有しており、
また、調合器システムは、
バイアルに取り付けるように構成されたバイアル・パックであって、バイアル・パックは、針からの流体の一部分を吸収するように構成された吸湿性部材を含む、バイアル・パック
を含む、調合器システム。
【0123】
概念2. ポンプは、針がバイアルおよびバイアル・パックから抽出されるときに、針の中に真空圧力を発生させるようにさらに構成されている、概念1または任意の他の概念の調合器システム。
【0124】
概念3. 吸湿性部材は、針の中の流体通路開口部からの流体の一部分を吸収するようにフィーチャー・フレキシブルになっている、概念1または任意の他の概念の調合器システム。
【0125】
概念4. バイアル・パックは、シーリング膜をさらに含む、概念1または任意の他の概念の調合器システム。
【0126】
概念5. 吸湿性部材は、バイアル・パックがバイアルに取り付けられているときに、バイアルのバイアル・セプタムに隣接して設置されるように構成されている、概念4または任意の他の概念の調合器システム。
【0127】
概念6. 吸湿性部材は、バイアル・パックがバイアルに取り付けられているときに、バイアル・パックのシーリング膜とバイアルのバイアル・セプタムとの間に配設されるように構成されている、概念5または任意の他の概念の調合器システム。
【0128】
概念7. バイアル・パックのシーリング膜およびバイアル・セプタムは、針がバイアルから引き抜かれるときに、シーリング膜、吸湿性部材、およびバイアル・セプタムを通って延在している針の外側表面から、流体を拭き取るように構成されている、概念6または任意の他の概念の調合器システム。
【0129】
概念8. 吸湿性部材は、針がバイアルから引き抜かれるときに、流体の一部分が針によってバイアル・セプタムを通過するときに、流体の一部分を吸収するように構成されている、概念7または任意の他の概念の調合器システム。
【0130】
概念9. 調合器システムであって、調合器システムは、
少なくとも1つの希釈剤ポートおよび受け入れコンテナ・ポートに流体連結されている複数の制御可能な流体経路を有するカートリッジと、
受け入れコンテナのためのコネクターと、
カートリッジの受け入れコンテナ・ポートからコネクターへ延在するチュービングと、
コネクターとチュービングとの間のインターフェースに配設されているフィルターと
を含む、調合器システム。
【0131】
概念10. 調合器システムは、コネクターに接続されている受け入れコンテナをさらに含み、カートリッジは、ポンプ・メカニズムを含み、ポンプ・メカニズムは、調合器システムによって作動可能であり、複数の制御可能な流体経路のうちの少なくとも1つを通して受け入れコンテナへ流体をポンプ送りする、概念9または任意の他の概念に記載の調合器システム。
【0132】
概念11. フィルターは、コネクターのハウジングの中に配設されている、概念9または任意の他の概念に記載の調合器システム。
【0133】
概念12. フィルターは、フィルター・エレメントの中に配設されており、フィルター・エレメントは、第1の端部において、チュービングに連結されており、第2の端部において、コネクターに連結されている、概念9または任意の他の概念の調合器システム。
【0134】
概念13. 調合器システムであって、調合器システムは、
カートリッジを含み、
カートリッジは、
少なくとも1つの希釈剤ポートおよび受け入れコンテナ・ポートに流体連結されている複数の制御可能な流体経路と、
複数の制御可能な流体経路の中の流体をポンプ送りするように構成されたポンプであって、少なくとも1つの希釈剤ポートは、ドライ・ディスコネクト・シャトル・バルブのメス型部分を含む、ポンプと
を有している、調合器システム。
【0135】
概念14. 調合器システムは、ドライ・ディスコネクト・シャトル・バルブのオス型部分と、ドライ・ディスコネクト・シャトル・バルブのオス型部分と希釈剤コンテナとの間に連結されているチュービングとをさらに含む、概念13または任意の他の概念の調合器システム。
【0136】
概念15. オス型部分は、サイド・ポートを含み、サイド・ポートは、メス型部分の中へ延在させられ、オス型部分とメス型部分との間に流体経路を形成するように構成されている、概念14または任意の他の概念の調合器システム。
【0137】
概念16. 調合器システムは、カートリッジと受け入れコンテナとの間の流体経路の中に配設されているフィルターをさらに含む、概念13または任意の他の概念の調合器システム。
【0138】
概念17. 調合器システムであって、調合器システムは、
カートリッジを含み、
カートリッジは、
少なくとも1つの希釈剤ポートおよび受け入れコンテナ・ポートに流体連結されている複数の制御可能な流体経路と、
複数の制御可能な流体経路の中の流体をポンプ送りするように構成されたシリンジ・ポンプであって、シリンジ・ポンプは、テーパー付きの把持ハンドルを有するシリンジ・プランジャーを含む、調合器システム。
【0139】
概念18. 調合器システムは、把持メカニズムをさらに含み、把持メカニズムは、シリンジ・プランジャーを把持して作動させ、流体をポンプ送りするように構成されており、把持メカニズムは、テーパー付きの把持ハンドルに相補的なテーパー付きの表面を有している、概念17または任意の他の概念の調合器システム。
【0140】
概念19. シリンジ・プランジャーは、少なくとも1つのOリングをさらに含む、概念18または任意の他の概念に記載の調合器システム。
【0141】
概念20. 把持メカニズムは、クロー・メカニズムを含む、概念19または任意の他の概念の調合器システム。
【0142】
本明細書で説明されている主題の1つまたは複数の態様または特徴は、デジタル電子回路、集積回路、特別に設計されたASIC(特定用途向け集積回路)、コンピューター・ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、および/または、それらの組み合わせにおいて実現され得る。たとえば、本明細書で開示されている注入ポンプ・システムは、1つまたは複数のプロセッサーを備えた電子システムを含むことが可能であり、1つまたは複数のプロセッサーは、電子システムの中に埋め込まれているか、または、電子システムに連結されている。そのような電子システムは、さまざまなタイプのコンピューター可読の媒体、および、さまざまな他のタイプのコンピューター可読の媒体のためのインターフェースを含むことが可能である。電子システムは、たとえば、バス、処理ユニット、システム・メモリー、リード・オンリー・メモリー(ROM)、永久ストレージ・デバイス、入力デバイス・インターフェース、出力デバイス・インターフェース、およびネットワーク・インターフェースを含むことが可能である。
【0143】
バスは、注入ポンプ・システムの電子システムの多数の内部デバイスを通信可能に接続するすべてのシステム・バス、周辺バス、およびチップセット・バスを集合的に表すことが可能である。たとえば、バスは、処理ユニットをROM、システム・メモリー、および永久ストレージ・デバイスに通信可能に接続することが可能である。これらのさまざまなメモリー・ユニットから、処理ユニットは、さまざまなプロセスを実行するために、実行すべきインストラクション、および、処理すべきデータを取り出すことが可能である。処理ユニットは、異なる実装形態では、単一のプロセッサーまたはマルチ・コア・プロセッサーであることが可能である。
【0144】
単数形におけるエレメントへの言及は、具体的にそのように述べられていなければ、「1つの、および、1つだけの」を意味することを意図しておらず、むしろ、「1つまたは複数の」を意味することを意図している。具体的に別段の定めのない限り、「いくつかの」という用語は、1つまたは複数を表している。男性系の代名詞(たとえば、彼の)は、女性および中性の性別(たとえば、彼女の、および、その)を含み、また、その逆も同様である。見出しおよび小見出しは、存在する場合には、便宜的にのみ使用され、本発明を限定するものではない。
【0145】
「例示的な」という語句は、本明細書においては、「例または図示としての役割を果たす」ということを意味するために使用される。本明細書で「例示的な」として説明されている任意の態様または設計は、必ずしも、他の態様または設計に対して好適であるかまたは有利であるとして解釈されるべきであるわけではない。1つの態様では、本明細書で説明されているさまざまな代替的な構成および動作は、少なくとも均等物であると考えられ得る。
【0146】
本明細書で使用されているように、一連のアイテムに先行する「のうちの少なくとも1つの」という語句は、アイテムのいずれかを分離するために「または」という用語を用いて、リストのそれぞれのアイテムではなく、全体としてリストを修飾している。「のうちの少なくとも1つの」という語句は、少なくとも1つのアイテムの選択を必要としない。むしろ、この語句は、アイテムのうちのいずれか1つ、および/または、アイテムの任意の組み合わせのうちの少なくとも1つ、および/または、アイテムのそれぞれのうちの少なくとも1つ、のうちの少なくとも1つを含む意味を可能にする。例として、「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」という語句は、Aのみ、Bのみ、もしくはCのみ、または、A、B、およびCの任意の組み合わせを表すことが可能である。
【0147】
「態様」などのような語句は、そのような態様が本主題の技術にとって必須であるということ、または、そのような態様が本主題の技術のすべての構成に適用されるということを暗示しているものではない。態様に関する開示は、すべての構成、または、1つもしくは複数の構成に適用され得る。態様は、1つまたは複数の例を提供することが可能である。態様などのような語句は、1つまたは複数の態様を表すことが可能であり、また、その逆も同様である。「実施形態」などのような語句は、そのような実施形態が本主題の技術にとって必須であるということ、または、そのような実施形態が本主題の技術のすべての構成に適用されるということを暗示するものではない。実施形態に関する開示は、すべての実施形態、または、1つもしくは複数の実施形態に適用され得る。実施形態は、1つまたは複数の例を提供することが可能である。実施形態などのような語句は、1つまたは複数の実施形態を表すことが可能であり、また、その逆も同様である。「構成」などのような語句は、そのような構成が本主題の技術に対して必須であるということ、または、そのような構成が本主題の技術のすべての構成に適用されるということを暗示するものではない。構成に関する開示は、すべての構成、または、1つもしくは複数の構成に適用され得る。構成は、1つまたは複数の例を提供することが可能である。構成などのような語句は、1つまたは複数の構成を表すことが可能であり、また、その逆も同様である。
【0148】
1つの態様では、別段の記載がない限り、本明細書(以下に続く特許請求の範囲を含む)に記述されているすべての測定値、値、レーティング、位置、大きさ、サイズ、および他の仕様は、正確ではなく、近似である。1つの態様では、それらは、それらが関連する機能と一致する、および、それらが関連する技術分野において慣習的であるものと一致する合理的な範囲を有することが意図されている。
【0149】
開示されているプロセスまたは方法のおけるステップまたは動作の具体的な順序または階層は、例示的なアプローチの図示であるということが理解される。実装形態の好みまたはシナリオに基づいて、ステップ、動作、またはプロセスの具体的な順序または階層が、再配置され得るということが理解される。ステップ、動作、またはプロセスのうちのいくつかは、同時に実施され得る。いくつかの実装形態の好みまたはシナリオでは、特定の動作が、実施されてもよく、または、実施されなくてもよい。ステップ、動作、またはプロセスのうちのいくつかまたはすべては、ユーザーの介入なしに、自動的に実施され得る。添付の方法概念は、サンプル順序におけるさまざまなステップ、動作、またはプロセスのエレメントを提示しており、提示された具体的な順序または階層に限定されることを意味していない。
【0150】
当業者に知られているかまたは後に知られることとなる、本開示全体を通じて説明されているさまざまな態様のエレメントに対するすべての構造的および機能的な均等物は、参照により明示的に本明細書に組み込まれており、本概念によって包含されることが意図されている。そのうえ、本明細書で開示されているものは、そのような開示が本概念の中に明示的に記載されているかどうかにかかわらず、公衆に捧げられるようには意図されていない。本概念のエレメントは、エレメントが「~するための手段」という語句を用いて明示的に記載されているか、または、方法概念ケースでは、エレメントが「~するためのステップ」という語句を使用して記載されているのでない限り、米国特許法第112条(f)項の規定に基づいて解釈されるべきではない。そのうえ、「含む(include)」または「有する(have)」などの用語が使用される範囲において、そのような用語は、「含む(comprise)」が概念において移行語として用いられるときに解釈されるように、「含む(comprise)」という用語と同様の様式で包括的であるように意図されている。
【0151】
本開示の発明の名称、背景技術、概要、図面の簡単な説明、および要約書は、本開示に組み込まれ、限定的な説明としてではなく、本開示の例示目的の例として提供される。本開示は、それらが本概念の範囲または意味を限定するために使用されることとはならないということを理解した上で提出される。加えて、詳細な説明では、説明は例示目的の例を提供しており、さまざまな特徴は、本開示を合理化する目的のためにさまざまな実施形態においてともにグループ化されるということが理解され得る。この開示の方法は、特許請求されている主題が、それぞれの概念の中に明示的に記載されているよりも多くの特徴を必要とするという意図を反映するものと解釈されるべきではない。むしろ、以下の概念が反映するように、本発明の主題は、単一の開示されている構成または動作のすべての特徴よりも少ないものにある。以下の概念は、これによって、詳細な説明の中へ組み込まれ、それぞれの概念は別個に開示されている主題としてそれ自体で独立している。
【0152】
本概念は、本明細書で説明されている態様に限定されることを意図されておらず、文言上の概念と一致する全範囲が与えられ、すべての法的均等物を包含するものとする。それにもかかわらず、本概念のいずれも米国特許法第101条、第102条、または第103条の要件を満たさない主題を包含するようには意図されておらず、そのように解釈されるべきでもない。
図1
図2
図3
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図5
図6
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図10
図11
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図14
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図20A
図20B
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図23
図24
図25
図26
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図29A
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図29C
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