(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022102373
(43)【公開日】2022-07-07
(54)【発明の名称】情報処理装置およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G16H 10/60 20180101AFI20220630BHJP
A61B 5/00 20060101ALI20220630BHJP
【FI】
G16H10/60
A61B5/00 D
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020217063
(22)【出願日】2020-12-25
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-06-18
(71)【出願人】
【識別番号】505124683
【氏名又は名称】株式会社ヴァイタス
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】特許業務法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小林 巧
【テーマコード(参考)】
4C117
5L099
【Fターム(参考)】
4C117XB05
4C117XF03
4C117XG01
4C117XG17
4C117XG18
4C117XH16
4C117XL01
4C117XL03
4C117XL13
4C117XL14
4C117XM01
4C117XM02
4C117XM03
4C117XM04
4C117XP13
5L099AA23
(57)【要約】
【課題】 ベッドサイド端末の利便性を向上させる。
【解決手段】 情報処理装置は、プロセッサと記憶部とを備える。プロセッサは、患者が使用する第1の端末と、医療従事者が使用する第2の端末と、電子カルテを管理する医療情報システムと通信可能である。記憶部は、医療情報システムによって管理されている電子カルテのうちの少なくとも一部を含む患者データを記憶する。プロセッサは、第1の端末に、記憶部に記憶されている患者データに基づいて生成された画面を表示させ、第2の端末から患者に対するバイタル入力リクエストを受信し、第1の端末に、バイタル入力リクエストに対応するバイタル入力画面を表示させ、第1の端末から患者によって入力されたバイタルデータを受信し、バイタルデータを記憶部に記憶させ、第2の端末からバイタルデータに対する承認を受信した場合に、バイタルデータに基づいて、医療情報システムに、電子カルテを更新させる。
【選択図】
図12
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者が使用する第1の端末と、医療従事者が使用する第2の端末と、電子カルテを管理する医療情報システムと通信可能なプロセッサと、
前記医療情報システムによって管理されている電子カルテのうちの少なくとも一部を含む患者データを記憶する記憶部と、
を具備し、
前記プロセッサは、
前記第1の端末に、前記記憶部に記憶されている前記患者データに基づいて生成された画面を表示させ、
前記第2の端末から前記患者に対するバイタル入力リクエストを受信し、
前記第1の端末に、前記バイタル入力リクエストに対応するバイタル入力画面を表示させ、
前記第1の端末から前記患者によって入力されたバイタルデータを受信し、
前記バイタルデータを前記記憶部に記憶させ、
前記第2の端末から前記バイタルデータに対する承認を受信した場合に、前記バイタルデータに基づいて、前記医療情報システムに、前記電子カルテを更新させる、
情報処理装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、前記第2の端末から前記バイタルデータに対する前記承認を受信した場合に、前記バイタルデータに基づいて前記患者データを更新する、
請求項1の情報処理装置。
【請求項3】
前記第1の端末は、ベッドサイド端末であり、
前記プロセッサは、
前記第1の端末に医療従事者用画面を表示させ、
前記第1の端末から前記医療従事者または他の医療従事者によって入力された入力データを受信すると、前記入力データを前記記憶部に記憶させ、前記第1の端末に前記入力データに対する承認画面を表示させ、
前記第1の端末から前記入力データに対する承認を受信した場合に、前記入力データに基づいて、前記医療情報システムに、前記電子カルテを更新させる、
請求項1または請求項2の情報処理装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、前記第1の端末から前記入力データに対する前記承認を受信した場合に、前記入力データに基づいて、前記患者データを更新する、
請求項3の情報処理装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、前記第2の端末に前記患者と医療機関との間で締結された契約内容の設定画面を表示させ、前記第2の端末から前記医療従事者によって入力された前記契約内容を含む付加データを受信すると、前記付加データを前記記憶部に記憶させ、前記記憶部に記憶されている前記患者データと前記付加データとに基づいて生成された画面を、前記第1の端末に表示させる、
請求項1ないし請求項4のうちのいずれか1項の情報処理装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、前記記憶部に記憶されているスケジュール情報に基づいて、前記第1の端末に、前記バイタル入力画面を表示させる、
請求項1ないし請求項5のうちのいずれか1項の情報処理装置。
【請求項7】
コンピュータに、
医療情報システムによって管理されている電子カルテのうちの少なくとも一部を含む患者データを記憶部に記憶させる機能と、
患者が使用する第1の端末に、前記記憶部に記憶されている前記患者データに基づいて生成された画面を表示させる機能と、
医療従事者が使用する第2の端末から前記患者に対するバイタル入力リクエストを受信する機能と、
前記第1の端末に、前記バイタル入力リクエストに対応するバイタル入力画面を表示させる機能と、
前記第1の端末から前記患者によって入力されたバイタルデータを受信する機能と、
前記バイタルデータを前記記憶部に記憶させる機能と、
前記第2の端末から前記バイタルデータに対する承認を受信した場合に、前記バイタルデータに基づいて、前記医療情報システムに、前記電子カルテを更新させる機能と、
を実現させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば医療情報システムなどで管理されている情報を、ベッドに関連付けられているベッドサイド端末に表示させるための情報処理装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
医療機関で用いられる医療情報システムは、電子カルテを管理する。この電子カルテに含まれている患者情報を、ベッドサイドに備えられているベッドサイド端末に表示するサービスが提供されている。
【0003】
ベッドサイド端末は、管理サーバと連携して動作する。管理サーバは、医療情報システムから電子カルテのうちの少なくとも一部のデータを受信する。医療機関のスタッフ(例えば医師または看護師などの医療従事者)は、例えばベッドサイド端末に患者識別データを入力する。ベッドサイド端末は、患者識別データを管理サーバへ送信する。管理サーバは、電子カルテのうちの少なくとも一部のデータから患者識別データに関連する患者情報を選択し、患者情報をベッドサイド端末へ送信する。これにより、ベッドサイド端末に患者情報が表示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
患者およびスタッフの双方にとってベッドサイド端末の利便性が高いことが望まれる。
【0006】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、ベッドサイド端末の利便性を向上させる情報処理装置およびプログラムに関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の情報処理装置は、プロセッサと記憶部とを備える。プロセッサは、患者が使用する第1の端末と、医療従事者が使用する第2の端末と、電子カルテを管理する医療情報システムと通信可能である。記憶部は、医療情報システムによって管理されている電子カルテのうちの少なくとも一部を含む患者データを記憶する。プロセッサは、第1の端末に、記憶部に記憶されている患者データに基づいて生成された画面を表示させ、第2の端末から患者に対するバイタル入力リクエストを受信し、第1の端末に、バイタル入力リクエストに対応するバイタル入力画面を表示させ、第1の端末から患者によって入力されたバイタルデータを受信し、バイタルデータを記憶部に記憶させ、第2の端末からバイタルデータに対する承認を受信した場合に、バイタルデータに基づいて、医療情報システムに、電子カルテを更新させる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ベッドサイド端末の利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】第1の実施形態に係る情報処理システムの例を示すブロック図。
【
図2】第1の実施形態に係るベッドサイド端末における画面遷移の例を示す図。
【
図3】患者情報フローにおいて表示される画面の例を示す図。
【
図4】スタッフ機能フローにおいて表示される画面およびスタッフ機能フローにおいて実行される処理の例を示す図。
【
図5】第1の実施形態に係る情報処理システムによって実行される処理の例を示すフローチャート。
【
図6】第2の実施形態に係る情報処理システムの例を示すブロック図。
【
図7】第2の実施形態に係るベッドサイド端末における画面遷移の例を示す図。
【
図8】第2の実施形態に係る情報処理システムによって実行される処理の例を示すフローチャート。
【
図9】第3の実施形態に係る情報処理システムの例を示すブロック図。
【
図10】管理端末によって表示される患者管理画面の例を示す図。
【
図11】ベッドサイド端末によって表示される画面の例を示す図。
【
図12】第3の実施形態に係る情報処理システムによって実行される処理の例を示すフローチャート。
【
図13】管理端末によって表示される患者管理画面の変化状態の例を示す図。
【
図14】ベッドサイド端末におけるトップ画面からバイタル入力画面への変化の例を示す図。
【
図15】患者によるバイタルデータの入力の例を示す図。
【
図16】管理端末におけるバイタルデータの承認の例を示す図。
【
図17】ベッドサイド端末によって表示される設定画面の第1の例を示す図。
【
図18】ベッドサイド端末によって表示される設定画面の第2の例を示す図。
【
図19】ベッドサイド端末によって表示されるクリニカルパスの例を示す図。
【
図20】第4の実施形態に係るベッドサイド端末を用いてナースコールを実行可能なトップ画面の例を示す図。
【
図21】ベッドサイド端末と管理端末との間で送受信されたメッセージの例を示す図。
【
図22】スケジュール情報に基づいて自動でナースコールを実行した場合のメッセージの例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して実施形態を説明する。図面において、同一または類似の機能および構成要素については、同一符号を付して説明を省略するか、または、簡単に説明を行う。
【0011】
(第1の実施形態)
第1の実施形態では、管理サーバが、ベッドサイド端末から患者または医療機関のスタッフによって入力された入力データを受信し、ベッドサイド端末から入力データに対するスタッフの承認を受信し、入力データがスタッフによって承認された場合に、入力データに基づいて医療情報システムで管理されている電子カルテおよび管理サーバで管理されている患者データを更新する情報処理システムを説明する。
【0012】
第1の実施形態において、入力データは、例えば、患者のバイタルデータを含むとする。入力データは、例えば患者またはスタッフなどのベッドサイド端末の操作者によってベッドサイド端末へ入力される。第1の実施形態では、主に、スタッフによって入力データがベッドサイド端末へ入力される場合を説明する。
【0013】
第1の実施形態に係る情報処理システムは、医療分野に適用される場合を例として説明するが、例えば介護分野などの他の分野に適用されてもよい。
【0014】
図1は、第1の実施形態に係る情報処理システム1の例を示すブロック図である。
【0015】
情報処理システム1は、医療サーバSaと、管理サーバSbと、ベッドサイド端末Taとを備える。なお、情報処理システム1は、複数のベッドサイド端末を備えてもよいが、第1の実施形態では、説明を簡略化するため、患者Pに割り当てられたベッドサイド端末Taを備える情報処理システム1を説明する。
【0016】
医療サーバSaと管理サーバSbとは、例えば専用回線、インターネット、LAN(Local Area Network)、または、無線LANなどのようなネットワークN1経由で互いに通信可能である。管理サーバSbとベッドサイド端末Taとは、例えば専用回線、インターネット、LAN、または、無線LANなどのようなネットワークN2経由で互いに通信可能である。以下においては、説明を簡略化するため、ネットワークN1,N2を省略して説明する場合がある。
【0017】
医療サーバSaと、管理サーバSbと、ベッドサイド端末Taとは、例えばコンピュータまたは情報処理装置である。ベッドサイド端末Taは、例えば、タブレット型コンピュータとしてもよい。
【0018】
医療サーバSaは、例えば、通信部C1、記憶部M1、プロセッサP1を備える。
【0019】
記憶部M1は、例えば、ソフトウェア2と電子カルテ3とを記憶する。
【0020】
プロセッサP1は、例えば、記憶部M1に記憶されているソフトウェア2を実行することにより、編集部4およびデータ検索部5としての機能を実現する。ソフトウェア2は、例えば、OS(オペレーティングシステム)、医療情報システムとしての機能を実現するためのアプリケーション・ソフトウェア、通信制御ソフトウェアなどを含むとしてもよい。
【0021】
管理サーバSbは、例えば、通信部C2、記憶部M2、プロセッサP2を備える。
【0022】
記憶部M2は、例えば、ソフトウェア6、表示データ71~7k、患者データ8、端末識別データT1,Tn、患者認証データ9、承認データ10、入力データ11を記憶する。
【0023】
プロセッサP2は、例えば、記憶部M2に記憶されているソフトウェア6を実行することにより、リクエスト処理部12、患者認証部13、承認部14、データ処理部15としての機能を実現する。ソフトウェア6は、例えば、OS、当該OS上で動作し医療サーバSaおよびベッドサイド端末Taと連携するためのアプリケーション・ソフトウェア、通信制御ソフトウェアなどを含むとしてもよい。リクエスト処理部12は、患者認証部13、承認部14、データ処理部15を含むとしてもよい。
【0024】
ベッドサイド端末Taは、例えば、通信部C3、操作受付部R1、表示部D1、記憶部M3、プロセッサP3などを備える。
【0025】
記憶部M3は、例えば、ソフトウェア16、表示データ71~7k、入力データ11を記憶する。
【0026】
プロセッサP3は、例えば、記憶部M3に記憶されているソフトウェア16を実行することにより、リクエスト処理部17としての機能を実現する。ソフトウェア16は、例えば、OS、ブラウザなどを含むとしてもよい。
【0027】
以下で、医療サーバSa、管理サーバSb、ベッドサイド端末Taを順に説明する。
【0028】
まず、医療サーバSaを説明する。
【0029】
医療サーバSaは、例えば、電子カルテ3を管理する医療情報システムである。
【0030】
通信部C1は、管理サーバSbからネットワークN1経由で、例えばデータ、情報、信号、リクエスト、コマンド、通知、指示、応答などを受信する。また、通信部C1は、ネットワークN1経由で管理サーバSbへ、例えばデータ、情報、信号、リクエスト、コマンド、通知、指示、応答などを送信する。なお、以下で説明する他の通信部は、通信部C1と同様のデバイスとしてもよい。
【0031】
記憶部M1は、例えば揮発性メモリと不揮発性メモリとを含む。記憶部M1は、例えば、ハードディスクドライブ(HDD)、または、ソリッドステートドライブ(SSD)などのようなストレージデバイスでもよい。記憶部M1は、主記憶装置を含むとしてもよく、キャッシュメモリを含むとしてもよく、バッファメモリを含むとしてもよい。なお、以下で説明する他の記憶部は、記憶部M1と同様のデバイスとしてもよい。
【0032】
ソフトウェア2は、プロセッサP1によって実行されることにより、医療情報システムとしての各種機能を実現する。医療情報システムとしての機能としては、例えば、電子カルテ3のためのデータの受信機能、電子カルテ3の編集機能および管理機能、電子カルテ3に含まれているデータの送信機能などがある。
【0033】
電子カルテ3は、例えば、患者の個人情報、診察内容、診断結果、処方箋、経過情報、スケジュール情報などを患者ごとに電子的に記録しているデータである。第1の実施形態において、電子カルテ3は、例えば、患者を識別するための患者識別データPID1~PIDnと、患者に対応する各種の情報である患者情報PI1~PInとを関連付けている。患者情報PI1~PInのそれぞれは、例えば、担当の医師を識別するための医師識別データ、患者に関する例えば診察内容、診断結果、処方箋、経過情報、スケジュール情報などのような診療データ、患者が入院かまたは通院かを示す入院/通院データ(フラグ情報)などを含むとしてもよい。
【0034】
第1の実施形態において、患者識別データPID1~PIDnと患者情報PI1~PInとは分かれているが、患者識別データPID1~PIDnは患者情報PI1~PIn内に含まれていてもよい。
【0035】
プロセッサP1は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)などである。プロセッサP1は、通信部C1を使用してネットワークN1経由で管理サーバSbと通信可能である。なお、以下で説明する他のプロセッサは、プロセッサP1と同様のデバイスとしてもよい。
【0036】
プロセッサP1は、記憶部M1から各種データおよび各種ソフトウェアをリード可能であり、記憶部M1へ各種データおよび各種ソフトウェアをライト可能である。
【0037】
編集部4は、他の装置からネットワークN1および通信部C1経由で、または、図示しない医療サーバSaの操作受付部または操作端末から、リクエスト(またはコマンド)を受信し、リクエストにしたがって、記憶部M1に記憶されている電子カルテ3に対するデータ(例えば患者識別データPID1~PIDnまたは患者情報PI1~PInなど)の登録、編集、管理、更新、または、削除などを行う。
【0038】
データ検索部5は、例えば、管理サーバSbからネットワークN1および通信部C1経由で受信したリクエストにしたがって、データ検索を実行し、検索されたデータを、通信部C1およびネットワークN1経由で管理サーバSbへ送信する。
【0039】
より具体的に説明すると、データ検索部5は、例えば、管理サーバSbからネットワークN1および通信部C1経由で、患者情報の検索リクエストを受信する。そして、データ検索部5は、電子カルテ3から、検索条件を満たす患者に関する患者識別データPID1,PIDnおよび患者情報PI1,PInを抽出し、抽出した患者識別データPID1,PIDnおよび患者情報PI1,PInを含む患者データ8を通信部C1およびネットワークN1経由で管理サーバSbへ送信する。
【0040】
例えば、データ検索部5は、管理サーバSbからネットワークN1および通信部C1経由で患者識別データPID1,PIDnと検索リクエストを受信する。この場合、データ検索部5は、電子カルテ3から、患者識別データPID1,PIDnに対応する患者情報PI1,PInを抽出してもよい。
【0041】
例えば、データ検索部5は、管理サーバSbからネットワークN1および通信部C1経由で、入院している患者を抽出する旨の検索リクエストを受信する。この場合、データ検索部5は、電子カルテ3から、入院フラグを含む患者情報PI1,PInと、当該入院フラグを含む患者情報PI1,PInに対応する患者識別データPID1,PIDnを、抽出してもよい。
【0042】
次に、管理サーバSbを説明する。
【0043】
管理サーバSbは、医療サーバSa、ベッドサイド端末Taと連携して動作する。
【0044】
管理サーバSbは、例えば、医療サーバSaから電子カルテ3の少なくとも一部を含む患者データ8を受信し、この受信した患者データ8を用いてベッドサイド端末Taに各種のデータを表示させるサービスを提供する情報処理装置である。管理サーバSbは、ベッドサイド端末Taなどのベッドサイド機器を管理する管理会社によって運営されてもよい。
【0045】
より具体的に説明すると、管理サーバSbは、例えば、患者識別データPID1,PIDnと検索リクエストとを、ネットワークN1経由で医療サーバSaへ送信する。そして、管理サーバSbは、応答として、患者識別データPID1,PIDnと、当該患者識別データPID1,PIDnに対応する患者情報PI1,PInとを含む患者データ8を、医療サーバSaからネットワークN1経由で受信する。
【0046】
あるいは、管理サーバSbは、例えば、入院している患者を抽出するための検索リクエストを、ネットワークN1経由で医療サーバSaへ送信する。そして、管理サーバSbは、応答として、入院フラグを含む患者情報PI1,PInと、当該入院フラグを含む患者情報PI1,PInに対応する患者識別データPID1,PIDnとを含む患者データ8を、医療サーバSaからネットワークN1経由で受信する。
【0047】
なお、管理サーバSbは、例えば、一度、患者データ8を取得すると、その後は、患者データ8に含まれている患者識別データPID1,PIDnに基づいて、周期的に、医療サーバSaから患者識別データPID1,PIDnに対応する患者情報PI1,PInを取得し、取得した患者情報PI1,PInに基づいて患者データ8を更新してもよい。
【0048】
管理サーバSbは、患者データ8に含まれている患者識別データPID1,PIDnに関連する端末識別データT1,Tnを管理する。
【0049】
管理サーバSbは、各種のリクエストをベッドサイド端末TaからネットワークN2経由で受信する。また、管理サーバSbは、各種のリクエストに対応する各種の表示データ71~7kをネットワークN2経由でベッドサイド端末Taへ送信する。
【0050】
ソフトウェア6は、プロセッサP2によって実行されることにより、医療サーバSa、ベッドサイド端末Taと連携し、患者Pによって入力された入力データ11を医療機関のスタッフSが承認するための各種機能を実現する。
【0051】
表示データ71~7kは、例えばHTML(HyperText Markup Language)形式またはXML(Extensible Markup language)などのデータとしてもよい。表示データ71~7kのうちのいずれかは、患者情報PI1をベッドサイド端末Taに表示させるための画面データでもよく、ベッドサイド端末Taを使用する患者PまたはスタッフSに様々な操作または確認を促すための画面データでもよい。
【0052】
患者データ8は、電子カルテ3の少なくとも一部を含み、管理サーバSbがネットワークN1経由で医療サーバSaから受信したデータである。患者データ8は、例えば、医療サーバSaへ送信された患者識別データPID1,PIDnと、当該患者識別データPID1,PIDnによって指定される患者の患者情報PI1,PInを含むとしてもよい。患者データ8は、例えば、入院している患者の患者識別データPID1,PIDnおよび患者情報PI1,PInを含むとしてもよい。
【0053】
端末識別データT1,Tnのそれぞれは、複数のベッドサイド端末のそれぞれを識別するためのデータである。端末識別データT1,Tnのそれぞれは、例えば、端末識別データT1,Tnのそれぞれに対応するベッドサイド端末に対する通信に使用されるアドレス(例えばIPアドレス:Internet Protocol Address)を含むとしてもよい。
【0054】
第1の実施形態において、端末識別データT1は、例えば、患者データ8に含まれており当該端末識別データT1で指定されるベッドサイド端末Taに対応する患者Pの患者識別データPID1と関連付けられている。端末識別データTnは、当該端末識別データTnで指定されるベッドサイド端末に対応する患者の患者識別データPIDnと関連付けられている。
【0055】
患者認証データ9は、ベッドサイド端末Taの使用を許可されている患者の患者識別データPID1~PIDnと、当該患者識別データPID1~PIDnのそれぞれに対応する例えばパスワードなどのような認証データPP1~PPnとを関連付けている。言い換えれば、患者認証データ57は、認証成功と判断すべき患者識別データと認証データとの組み合わせを含む。
【0056】
承認データ10は、入力データ11の承諾を行う権限を有するスタッフのスタッフ識別データSID1~SIDmと、当該スタッフ識別データSID1~SIDmのそれぞれに対応する認証データSP1~SPmとを関連付けている。言い換えれば、スタッフ認証データ58は、入力データ11を承認可能なスタッフのスタッフ識別データと認証データとの組み合わせを含む。
【0057】
リクエスト処理部12は、ベッドサイド端末Taから通信部C2経由で、各種のリクエストなどを受信する。リクエスト処理部12は、リクエストにしたがって表示データ71~7kを生成し、表示データ71~7kを記憶部M2に記憶させる。そして、リクエスト処理部12は、記憶部M2に記憶されている表示データ71~7kを通信部C2経由でベッドサイド端末Taへ送信する。
【0058】
例えば、リクエスト処理部12は、ベッドサイド端末TaからネットワークN2および通信部C2経由で、患者認証リクエストと患者識別データとを受信した場合に、患者認証部13を用いて患者認証を実行し、表示データ71~7kのうちの患者認証結果に対応するデータを、通信部C2およびネットワークN2経由でベッドサイド端末Taへ送信する。
【0059】
例えば、リクエスト処理部12は、ベッドサイド端末TaからネットワークN2および通信部C2経由で、入力リクエストを受信した場合に、表示データ71~7kのうちのバイタルデータ入力を促すバイタル入力画面を表示するためのデータを、通信部C2およびネットワークN2経由でベッドサイド端末Taへ送信する。次に、リクエスト処理部12は、ベッドサイド端末TaからネットワークN2および通信部C2経由で、入力データ11と患者識別データとを受信した場合に、入力データ11を患者識別データと関連付けた状態で記憶部M2に記憶させる。
【0060】
例えば、リクエスト処理部12は、ベッドサイド端末TaからネットワークN2および通信部C2経由で、入力データ11の承認リクエストとスタッフ識別データとを受信した場合に、承認部14を用いて承認を許可するか否かを判断し、表示データ71~7kのうちの承認結果に対応するデータを、通信部C2およびネットワークN2経由でベッドサイド端末Taへ送信する。
【0061】
例えば、リクエスト処理部12は、ベッドサイド端末TaからネットワークN2および通信部C2経由で、ログアウトリクエストを受信した場合に、ベッドサイド端末Taに対するログアウト処理を実行する。
【0062】
患者認証部13は、例えば、ベッドサイド端末Taから受信された患者認証リクエストと、患者識別データとに基づいて、患者認証を実行する。より具体的に説明すると、例えば、患者認証部13は、患者認証リクエストに対応する患者識別データおよび認証データの組み合わせが、患者認証データ9に登録されている場合に、認証成功と判断する。患者認証部13は、患者認証リクエストに対応する患者識別データおよび認証データの組み合わせが、患者認証データ9に登録されていない場合に、認証失敗と判断する。
【0063】
承認部14は、例えば、ベッドサイド端末Taから受信された承認リクエストと、スタッフ識別データとに基づいて、承認を許可するか否かを判断する。より具体的に説明すると、例えば、承認部14は、承認リクエストに対応するスタッフ識別データおよび認証データの組み合わせが、承認データ10に登録されている場合に、入力データ11を承認する。承認部14は、承認リクエストに対応するスタッフ識別データおよび認証データの組み合わせが、承認データ10に登録されていない場合に、入力データ11を承認しない。
【0064】
データ処理部15は、承認部14によって承認された入力データ11に基づいて電子カルテ3を更新するために、更新リクエストおよび入力データ11を、通信部C2およびネットワークN2経由で医療サーバSaへ送信する。また、データ処理部15は、承認部14によって承認された入力データ11、または、更新後の電子カルテ3に基づいて、患者データ8を更新する。
【0065】
次に、ベッドサイド端末Taを説明する。
【0066】
ベッドサイド端末Taは、管理サーバSbとネットワークN2経由で通信可能である。
【0067】
ベッドサイド端末Taは、患者Pのベッドと関連付けられ、ベッド近傍に配置されるコンピュータである。ベッドサイド端末Taは、例えば、医師または看護師などの医療機関のスタッフS、患者P、患者Pの家族などによって使用される。
【0068】
操作受付部R1は、例えば、マウス、タッチパネル、タッチパッドなどのポインティングデバイス、または、キーボードなどである。なお、以下で説明する他の操作受付部は、操作受付部R1と同様のデバイスとしてもよい。
【0069】
表示部D1は、例えば、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ、または、液晶ディスプレイなどである。表示部D1は、例えば、プロセッサP3による制御にしたがって各種のデータまたは情報を表示する。なお、以下で説明する他の表示部は、表示部D1と同様のデバイスとしてもよい。
【0070】
リクエスト処理部17は、ベッドサイド端末Taを操作する例えば患者PまたはスタッフSから操作受付部R1経由で、各種の指示または操作を受け付ける。そして、リクエスト処理部17は、各種の指示または操作に対応する各種のリクエストを、通信部C3経由で管理サーバSbへ送信する。
【0071】
リクエスト処理部17は、例えば、スタッフSまたは患者Pから操作受付部R1経由で受け付けた入力データ11、または、他のデバイスから通信部C3経由で受信した入力データ11を、記憶部M3に記憶させ、記憶部M3に記憶されている入力データ11を通信部C3経由で管理サーバSbへ送信する。
【0072】
リクエスト処理部17は、各種のリクエストの応答として、例えば表示データ71~7kを、管理サーバSbから通信部C3経由で受信する。すると、リクエスト処理部17は、受信した表示データ71~7kを記憶部M3に記憶させ、記憶部M3に記憶されている表示データ71~7kを表示部D1に表示させる。
【0073】
図2は、第1の実施形態に係るベッドサイド端末Taにおける画面遷移の例を示す図である。
【0074】
ベッドサイド端末Taは、スタート画面リクエストを管理サーバSbへ送信する。管理サーバSbは、スタート画面リクエストに応じてスタート画面I1用の表示データ71をベッドサイド端末Taへ送信する。ベッドサイド端末Taは、管理サーバSbから表示データ71を受信し、表示データ71を表示する。この結果、ベッドサイド端末Taの表示部D1に、スタート画面I1が表示される。
【0075】
スタート画面I1は、例えばカレンダーおよび時刻情報を含む。
【0076】
ベッドサイド端末Taは、患者Pの指示にしたがって、患者ID入力リクエストを管理サーバSbへ送信する。管理サーバSbは、患者ID入力リクエストに応じて、患者ID入力画面I2用の表示データ72をベッドサイド端末Taへ送信する。ベッドサイド端末Taは、管理サーバSbから表示データ72を受信し、表示データ72を表示する。この結果、ベッドサイド端末Taの表示部D1に、患者ID入力画面I2が表示される。
【0077】
患者ID入力画面I2は、患者識別データ(患者ID)の入力領域と、各種ボタンを含む操作受付領域とを含む。なお、患者ID入力画面I2は、パスワードなどの認証データの入力領域を含むとしてもよいが、以下では、説明を簡素化するため、認証データに関する説明は省略する。
【0078】
ベッドサイド端末Taは、患者Pの指示にしたがって、患者認証リクエストと患者識別データとを管理サーバSbへ送信する。管理サーバSbは、患者認証リクエストと患者識別データとに応じて、患者認証を実行し、患者認証に成功した場合、患者識別データに対応する患者情報に基づいてトップ画面I3用の表示データ73を生成し、表示データ73をベッドサイド端末Taへ送信する。ベッドサイド端末Taは、管理サーバSbから表示データ73を受信し、表示データ73を表示する。この結果、ベッドサイド端末Taの表示部D1に、患者情報を含むトップ画面I3が表示される。
【0079】
ベッドサイド端末Taは、患者Pの指示にしたがって、患者情報フローf1に属する画面を表示するための患者情報リクエスト、または、スタッフ機能フローf2に属する画面を表示するためのスタッフ機能リクエストを、管理サーバSbへ送信する。
【0080】
管理サーバSbは、患者情報リクエストに応じて、患者情報フローf1に属する画面を表示するための表示データを生成し、生成した表示データをベッドサイド端末Taへ送信する。この結果、ベッドサイド端末Taの表示部D1に、患者情報フローf1に属する画面が表示される。その後、管理サーバSbは、患者情報フローf1に属する画面からトップ画面I3へ戻るように、トップ画面I3用の表示データ73をベッドサイド端末Taへ送信し、ベッドサイド端末Taの表示部D1に表示されている画面を切り替えてもよい。
【0081】
管理サーバSbは、スタッフ機能リクエストに応じて、スタッフ機能フローf2に属する画面を表示するための表示データを生成し、生成した表示データをベッドサイド端末Taへ送信する。この結果、ベッドサイド端末Taの表示部D1に、スタッフ機能フローf2に属する画面が表示される。その後、管理サーバSbは、スタッフ機能フローf2に属する画面からトップ画面I3へ戻るように、トップ画面I3用の表示データ73をベッドサイド端末Taへ送信し、ベッドサイド端末Taの表示部D1に表示されている画面を切り替えてもよい。また、管理サーバSbは、スタッフ機能フローf2に属する画面からスタート画面I1へ戻るように、スタート画面I1用の表示データ71をベッドサイド端末Taへ送信し、ベッドサイド端末Taの表示部D1に表示されている画面を切り替えてもよい。
【0082】
図3は、患者情報フローf1において表示される画面の例を示す図である。
【0083】
患者情報フローf1において表示される画面としては、例えば、患者情報画面I4、検査画面I5、離床報告画面I6、伝言板画面I7、バイタル表示画面I8、検査結果画面I9などがある。
【0084】
図4は、スタッフ機能フローf2において表示される画面およびスタッフ機能フローf2において実行される処理の例を示す図である。
【0085】
患者情報フローf1において表示される画面としては、例えば、バイタル入力画面I10、ピクトグラム編集画面I11、患者登録解除画面I12、スタッフ承認画面I13などがある。
【0086】
スタッフ機能フローf2において、管理サーバSbは、バイタル入力画面I10をベッドサイド端末Taに表示させる。ベッドサイド端末Taは、スタッフSによるバイタルデータの入力を受け付け、バイタルデータを含む入力データ11を管理サーバSbへ送信する。
【0087】
管理サーバSbは、ベッドサイド端末Taから入力データ11を受信すると、スタッフ承認画面I13をベッドサイド端末Taに表示させる。ベッドサイド端末Taは、スタッフSのスタッフ識別データを管理サーバSbへ送信する。
【0088】
管理サーバSbは、ベッドサイド端末Taからスタッフ識別データを受信し、入力データ11がスタッフ識別データの示すスタッフSによって承認された場合に、電子カルテ3と患者データ8とを入力データ11に基づいて更新するための処理18を実行する。第1の実施形態において、管理サーバSbは、処理18の後、ベッドサイド端末Taの画面をトップ画面I3へ切り替えてもよい。
【0089】
スタッフ機能フローf2において、管理サーバSbは、ピクトグラム編集画面I11をベッドサイド端末Taに表示させる。ベッドサイド端末Taは、スタッフSによるピクトグラムの編集指示を受け付け、編集内容を含む入力データ11を管理サーバSbへ送信する。
【0090】
管理サーバSbは、ベッドサイド端末Taから編集内容を含む入力データ11を受信すると、スタッフ承認画面I13をベッドサイド端末Taに表示させる。ベッドサイド端末Taは、スタッフSのスタッフ識別データを管理サーバSbへ送信する。
【0091】
管理サーバSbは、ベッドサイド端末Taからスタッフ識別データを受信し、編集内容を含む入力データ11がスタッフ識別データの示すスタッフSによって承認された場合に、編集内容に基づいて表示データ71~7kのうちのいずれか(例えば、トップ画面I3用の表示データ73)を更新するための処理19を実行する。第1の実施形態において、管理サーバSbは、処理19の後、ベッドサイド端末Taの画面をトップ画面I3へ切り替えてもよい。
【0092】
スタッフ機能フローf2において、管理サーバSbは、患者登録解除画面I12をベッドサイド端末Taに表示させる。ベッドサイド端末Taは、スタッフSによる患者登録解除指示を受け付け、患者登録を解除する患者の患者識別データを管理サーバSbへ送信する。
【0093】
管理サーバSbは、ベッドサイド端末Taから患者登録を解除する患者の患者識別データを受信すると、スタッフ承認画面I13をベッドサイド端末Taに表示させる。ベッドサイド端末Taは、スタッフSのスタッフ識別データを管理サーバSbへ送信する。
【0094】
管理サーバSbは、ベッドサイド端末Taからスタッフ識別データを受信し、患者登録解除がスタッフ識別データの示すスタッフSによって承認された場合に、患者認証データ9から受信した患者識別データおよび当該患者識別データに対応する認証データを削除するための処理20を実行する。第1の実施形態において、管理サーバSbは、処理20の後、ベッドサイド端末Taの画面をスタート画面I1へ切り替えてもよい。
【0095】
図5は、第1の実施形態に係る情報処理システム1によって実行される処理の例を示すフローチャートである。
【0096】
ベッドサイド端末Taは、スタート画面リクエストを管理サーバSbへ送信する。管理サーバSbは、スタート画面リクエストに応じて、スタート画面I1用の表示データ71をベッドサイド端末Taへ送信する。ベッドサイド端末Taは、管理サーバSbから表示データ71を受信し、表示データ71を表示する。この結果、ベッドサイド端末Taの表示部D1に、スタート画面I1が表示される(S501)。
【0097】
ベッドサイド端末Taは、患者Pの指示にしたがって、患者ID入力リクエストを管理サーバSbへ送信する。管理サーバSbは、患者ID入力リクエストに応じて、患者ID入力画面I2用の表示データ72をベッドサイド端末Taへ送信する。ベッドサイド端末Taは、管理サーバSbから表示データ72を受信し、表示データ72を表示する。この結果、ベッドサイド端末Taの表示部D1に、患者ID入力画面I2が表示される(S502)。
【0098】
ベッドサイド端末Taは、患者Pの指示にしたがって、患者認証リクエストと患者識別データとを管理サーバSbへ送信する。管理サーバSbは、患者認証リクエストと患者識別データとに応じて、患者認証を実行し、患者認証に成功した場合、患者識別データに対応する患者情報を含むトップ画面I3用の表示データ73をベッドサイド端末Taへ送信する。ベッドサイド端末Taは、管理サーバSbから表示データ73を受信し、表示データ73を表示する。この結果、ベッドサイド端末Taの表示部D1に、患者情報を含むトップ画面I3が表示される(S503)。
【0099】
ベッドサイド端末Taは、患者Pから患者情報フローf1へ進むための指示、または、スタッフSからスタッフ機能フローf2へ進むための指示を受け付ける。ベッドサイド端末Taは、患者PまたはスタッフSから受け付けた指示に応じて、リクエストを管理サーバSbへ送信する。管理サーバSbは、リクエストに応じて、患者情報フローf1またはスタッフ機能フローf2へ進む(S504)。
【0100】
患者情報フローf1において、管理サーバSbは、患者情報フローf1に属する患者用画面に対応する表示データを、ベッドサイド端末Taへ送信する。ベッドサイド端末Taは、管理サーバSbから患者用画面に対応する表示データを受信し、患者用画面に対応する表示データを表示する。この結果、ベッドサイド端末Taの表示部D1に、例えば、患者情報フローf1に属する患者用画面(例えば画面I4~I9のいずれか)が表示される(S505)。
【0101】
ベッドサイド端末Taは、患者Pの指示を受け付け、指示に応じたリクエストを管理サーバSbへ送信する(S506)。
【0102】
管理サーバSbは、ベッドサイド端末Taから受信したリクエストに応じて、患者Pの指示に対応する処理を実行する(S507)。
【0103】
管理サーバSbは、ベッドサイド端末Taからログアウトのリクエストを受信したか否か判断する(S508)。
【0104】
S508において管理サーバSbがベッドサイド端末Taからログアウトのリクエストを受信していない場合、管理サーバSbは、患者情報を含むトップ画面I3用の表示データ73をベッドサイド端末Taへ送信する。ベッドサイド端末Taは、管理サーバSbから表示データ73を受信し、表示データ73を表示する。この結果、ベッドサイド端末Taの表示部D1に、トップ画面I3が表示される(S509)。そして、処理はS504へ移動する。
【0105】
S508において管理サーバSbがベッドサイド端末Taからログアウトのリクエストを受信した場合、処理はS520へ移動する。
【0106】
スタッフ機能フローf2において、管理サーバSbは、スタッフ機能フローf2に属するスタッフ用画面に対応する表示データを、ベッドサイド端末Taへ送信する。ベッドサイド端末Taは、管理サーバSbからスタッフ用画面に対応する表示データを受信し、スタッフ用画面に対応する表示データを表示する。この結果、ベッドサイド端末Taの表示部D1に、例えば、スタッフ機能フローf2に属するスタッフ用画面(例えば画面I10~I12のいずれか)が表示される(S510)。以下においては、例としてベッドサイド端末Taにバイタル入力画面I10が表示されたとする。
【0107】
ベッドサイド端末Taは、スタッフSによって入力された入力データ11を受け付け、入力データ11を管理サーバSbへ送信する(S511)。
【0108】
管理サーバSbは、ベッドサイド端末Taから入力データ11を受信すると、入力データ11を記憶部M2に記憶させ、スタッフ承認画面I13用の表示データを、ベッドサイド端末Taへ送信する。ベッドサイド端末Taは、管理サーバSbからスタッフ承認画面I13用の表示データを受信し、表示データを表示する。この結果、ベッドサイド端末Taの表示部D1に、例えば、スタッフ承認画面I13が表示される(S512)。
【0109】
ベッドサイド端末Taは、スタッフSの指示にしたがって、承認リクエストとスタッフ識別データとを管理サーバSbへ送信する。管理サーバSbは、承認リクエストとスタッフ識別データとに基づいて、入力データ11を承認するか否かを判断する(S513)。
【0110】
S513において入力データ11を承認しない場合、管理サーバSbは、承認しないことをスタッフSへ通知するための表示データを、ベッドサイド端末Taへ送信する。ベッドサイド端末Taは、管理サーバSbから承認しないことを通知するための表示データを受信し、表示データを表示する(S514)。そして、処理は、例えばS512へ移動する。
【0111】
S513において入力データ11を承認する場合、管理サーバSbは、ベッドサイド端末Taから受信した入力データ11に対応する処理18を実行する(S515)。
【0112】
管理サーバSbは、ベッドサイド端末Taからログアウトのリクエストを受信したか否か判断する(S516)。
【0113】
S516において管理サーバSbがベッドサイド端末Taからログアウトのリクエストを受信した場合、処理はS520へ移動する。
【0114】
S516において管理サーバSbがベッドサイド端末Taからログアウトのリクエストを受信していない場合、管理サーバSbは、S515で実行された処理が患者Pの登録を解除するための処理20か否か判断する。
【0115】
S515で処理20が実行された場合、管理サーバSbは、スタート画面I1用の表示データ71をベッドサイド端末Taへ送信する。ベッドサイド端末Taは、管理サーバSbから表示データ71を受信し、表示データ71を表示する。この結果、ベッドサイド端末Taの表示部D1に、スタート画面I1が表示される(S518)。そして、処理はS502へ移動する。
【0116】
S515で処理20ではない処理が実行された場合、管理サーバSbは、患者識別データに対応する患者情報を含むトップ画面I3用の表示データ73をベッドサイド端末Taへ送信する。ベッドサイド端末Taは、管理サーバSbから表示データ73を受信し、表示データ73を表示する。この結果、ベッドサイド端末Taの表示部D1に、患者情報を含むトップ画面I3が表示される(S519)。そして、処理はS504へ移動する。
【0117】
患者情報フローf1またはスタッフ機能フローf2において、管理サーバSbがベッドサイド端末Taからログアウトのリクエストを受信した場合、管理サーバSbはログアウト処理を実行する(S520)。
【0118】
以上説明した第1の実施形態においては、患者PまたはスタッフSが入力した入力データ11をスタッフSが承認する。第1の実施形態においては、スタッフSが入力データ11をベッドサイド端末Taに入力することに先立ってスタッフSの認証を実行する必要がない。したがって、入力データ11の収集を早く開始することができ、ベッドサイド端末Taの利便性を向上させることができる。
【0119】
第1の実施形態においては、例えばバイタルデータなどのような入力データ11を、スタッフSではなく患者Pがベッドサイド端末Taへ入力してもよい。この場合、バイタルデータ収集のためにスタッフSが病院内を移動する機会を減らすことができ、病院内でスタッフSが感染症に感染する可能性を低くすることができる。
【0120】
第1の実施形態において、患者Pが入力データ11を入力する場合、スタッフSの労力を軽減することができる。
【0121】
(第2の実施形態)
ベッドサイド端末Taは、患者PとスタッフSの双方からの入力を受け付け可能である。したがって、患者PとスタッフSの双方に対してベッドサイド端末Taの利便性を高くすることが望まれる。
【0122】
第2の実施形態では、患者PとスタッフSの双方にとってベッドサイド端末Taの利便性を高くし、患者PおよびスタッフSの負荷を軽減させる情報処理システムを説明する。
【0123】
図6は、第2の実施形態に係る情報処理システム21の構成の例を示すブロック図である。
【0124】
情報処理システム21は、医療サーバSaと、管理サーバSbと、ベッドサイド端末Taとを備える。なお、医療サーバSaは上記第1の実施形態で説明されているため、第2の実施形態では医療サーバSaの説明を省略する。
【0125】
管理サーバSbの記憶部M2は、例えば、ソフトウェア6、患者データ8、端末識別データT1,Tn、患者認証データ9、スタッフ認証データ22、表示データ231~23k、登録情報24を記憶する。
【0126】
管理サーバSbのプロセッサP2は、例えば、記憶部M2に記憶されているソフトウェア6を実行することにより、リクエスト処理部12、患者認証部13、スタッフ認証部25としての機能を実現する。なお、リクエスト処理部12、患者認証部13、スタッフ認証部25は、適宜、組み合わされてもよく、または、分割されてもよい。
【0127】
ベッドサイド端末Taの記憶部M3は、例えば、ソフトウェア16、表示データ231~23k、登録情報24を記憶する。
【0128】
以下で、第2の実施形態に係る管理サーバSbおよびベッドサイド端末Taを順に説明する。
【0129】
まず、管理サーバSbを説明する。
【0130】
第2の実施形態において、管理サーバSbは、患者データ8、端末識別データT1,Tn、患者認証データ9、スタッフ認証データ22、登録情報24を管理している。
【0131】
管理サーバSbは、ベッドサイド端末Taから各種のリクエストを受信し、必要に応じて患者認証またはスタッフ認証を実行し、受信したリクエストまたは認証結果に応じて、表示データ231~23kを生成および記憶し、表示データ231~23kをベッドサイド端末Taへ送信する。
【0132】
第2の実施形態において、管理サーバSbは、スタッフ認証の後、患者認証を実行する。また、管理サーバSbは、患者認証後からログアウトするまでの間においてスタッフ認証を実行しない。
【0133】
第2の実施形態において、管理サーバSbとベッドサイド端末Taとの間で、登録情報24が送信および受信される。管理サーバSbは、ベッドサイド端末Taから、リクエストおよび登録情報24を受信した場合に、リクエストおよび登録情報24に基づいて、例えば患者情報を含む表示データを生成および記憶する。そして、管理サーバSbは、生成した表示データをベッドサイド端末Taへ送信する。
【0134】
登録情報24は、ベッドサイド端末Taに表示された患者ID入力画面I2に対して入力され、管理サーバSbによってユーザ認証が成功した患者識別データなどを含む情報、データ、または、ファイルとしてもよい。登録情報24は、例えば、トップ画面I3の生成に使用される情報、データ、または、ファイルとしてもよい。登録情報24は、例えばCookieなどでもよい。登録情報24は、例えば、テキストデータとしてもよい。ベッドサイド端末Taと管理サーバSbとは、登録情報24を互いに送受信することで、例えば過去に使用した情報などの様々な情報を利用可能である。
【0135】
スタッフ認証データ22は、ベッドサイド端末Taの使用を許可されているスタッフのスタッフ識別データSID1~SIDmと、当該スタッフ識別データSID1~SIDmのそれぞれに対応する認証データSP1~SPmとを関連付けている。言い換えれば、スタッフ認証データ22は、認証成功と判断すべきスタッフ識別データと認証データとの組み合わせを含む。
【0136】
リクエスト処理部12は、例えば、ベッドサイド端末TaからネットワークN2および通信部C2経由で、リクエストおよび登録情報24を受信し、リクエストおよび登録情報24に基づいて、表示データ231~23kを生成し、表示データ231~23kおよび登録情報24を記憶部M2に記憶させ、表示データ231~23kおよび登録情報24を、通信部C2およびネットワークN2経由でベッドサイド端末Taへ送信する。
【0137】
例えば、リクエスト処理部12は、ベッドサイド端末TaからネットワークN2および通信部C2経由で、患者認証リクエストと、患者識別データまたは登録情報24とを受信した場合に、患者認証部13を用いて患者認証を実行し、患者認証結果に対応する表示データと登録情報24とを、通信部C2およびネットワークN2経由でベッドサイド端末Taへ送信する。
【0138】
例えば、リクエスト処理部12は、ベッドサイド端末TaからネットワークN2および通信部C2経由で、スタッフ認証リクエストと、スタッフ識別データまたは登録情報24とを受信した場合に、スタッフ認証部25を用いてスタッフ認証を実行し、スタッフ認証結果に対応する表示データと登録情報24とを、通信部C2およびネットワークN2経由でベッドサイド端末Taへ送信する。
【0139】
例えば、リクエスト処理部12は、ベッドサイド端末TaからネットワークN2および通信部C2経由で、ログアウトリクエストを受信した場合に、ベッドサイド端末Taに対するログアウト処理を実行する。
【0140】
例えば、リクエスト処理部12は、ベッドサイド端末TaからネットワークN2および通信部C2経由で、リクエストおよび登録情報24を受信した場合に、登録情報24を更新し、更新した登録情報24を記憶部M2に記憶させ、リクエストに対するレスポンスおよび更新した登録情報24を、通信部C2およびネットワークN2経由でベッドサイド端末Taへ送信する。なお、リクエスト処理部12は、登録情報24をレスポンスとともにベッドサイド端末Taへ送信しなくてもよい場合もある。言い換えれば、管理サーバSbからベッドサイド端末Taへの登録情報24の提供は、必要な場合に行われるとしてもよい。
【0141】
スタッフ認証部25は、例えば、ベッドサイド端末Taから受信されたスタッフ認証リクエストと、スタッフ識別データとに基づいて、スタッフ認証を実行する。より具体的に説明すると、例えば、スタッフ認証部25は、スタッフ認証リクエストに対応するスタッフ識別データおよび認証データの組み合わせが、スタッフ認証データ22に登録されている場合に、認証成功と判断する。スタッフ認証部25は、スタッフ認証リクエストに対応するスタッフ識別データおよび認証データの組み合わせが、スタッフ認証データ22に登録されていない場合に、認証失敗と判断する。
【0142】
次に、ベッドサイド端末Taを説明する。
【0143】
リクエスト処理部17は、ベッドサイド端末Taを操作する患者PまたはスタッフSから操作受付部R1経由で、各種の指示を受け付ける。そして、リクエスト処理部17は、受け付けた指示に応じて、記憶部M3に記憶されている登録情報24を更新し、指示に対応するリクエストおよび記憶部M3に記憶されている登録情報24を、通信部C3およびネットワークN2経由で管理サーバSbへ送信する。ここで、リクエスト処理部17は、登録情報24を、リクエストとともにネットワークN2経由で管理サーバSbへ送信しなくてもよい。言い換えれば、ベッドサイド端末Taから管理サーバSbへの登録情報24の提供は、必要な場合に行われるとしてもよい。
【0144】
リクエスト処理部17は、リクエストに対する応答として、管理サーバSbからネットワークN2および通信部C3経由で表示データ231~23kのいずれかおよび登録情報24を受信し、表示データ231~23kのいずれかおよび登録情報24を記憶部M3に記憶させる。そして、リクエスト処理部17は、記憶部M3からリードした表示データ231~23kのいずれかを表示部D1へ表示させるための制御を実行する。
【0145】
図7は、第2の実施形態に係るベッドサイド端末Taの画面遷移の例を示す図である。
【0146】
図8は、第2の実施形態に係る情報処理システム56によって実行される処理の例を示すフローチャートである。
【0147】
ベッドサイド端末Taは、スタート画面リクエストを管理サーバSbへ送信する。管理サーバSbは、スタート画面リクエストに応じて、スタート画面I1用の表示データ231をベッドサイド端末Taへ送信する。ベッドサイド端末Taは、管理サーバSbから表示データ231を受信し、表示データ231を表示する。この結果、ベッドサイド端末Taの表示部D1に、スタート画面I1が表示される(S801)。
【0148】
スタート画面I1は、カレンダー、トップページボタン26、スタッフメニューボタン27を含む。
【0149】
ベッドサイド端末Taは、スタート画面I1に対する患者情報フローf1の指定またはスタッフ機能フローf2の指定を受け付ける(S802)。患者情報フローf1は、患者Pの患者情報をベッドサイド端末Taに表示させる画面のフローである。スタッフ機能フローf2は、スタッフSによる各種操作を受け付けるための画面のフローである。
【0150】
ベッドサイド端末Taにおいてトップページボタン26が押下された場合、患者情報フローf1が実行される。
【0151】
ベッドサイド端末Taは、スタート画面I1のトップページボタン26が押下された場合に、患者ID入力リクエストを管理サーバSbへ送信する。管理サーバSbは、患者ID入力リクエストに応じて、患者ID入力画面I2用の表示データ232をベッドサイド端末Taへ送信する。ベッドサイド端末Taは、管理サーバSbから表示データ232を受信し、表示データ232を表示する。この結果、ベッドサイド端末Taの表示部D1に、患者ID入力画面I2が表示される(S803)。
【0152】
患者ID入力画面I2は、患者識別データ(患者ID)の入力領域28と操作受付領域29とを含む。なお、患者ID入力画面I2と、後で説明するスタッフ認証画面I14および患者認証画面I15は、パスワードなどの認証データの入力領域を含むとしてもよいが、以下では、説明を簡素化するため、認証データに関する説明は省略する。
【0153】
ベッドサイド端末Taは、患者ID入力画面I2に対して患者識別データが入力された場合、患者識別データを含む登録情報24を生成し、登録情報24を記憶する。そして、ベッドサイド端末Taは、トップ画面リクエストと、登録情報24または患者識別データとを、管理サーバSbへ送信する。管理サーバSbは、トップ画面リクエストと、登録情報24または患者識別データとに応じて患者認証を実行し(S804)、患者認証に成功した場合、トップ画面I3用の表示データ233と登録情報24とをベッドサイド端末Taへ送信する。ベッドサイド端末Taは、管理サーバSbから表示データ233と登録情報24とを受信し、表示データ233と登録情報24とを記憶し、表示データ233を表示する。この結果、トップ画面I3に対応する登録情報24がベッドサイド端末Taに記憶される(S805)とともに、ベッドサイド端末Taの表示部D1に、トップ画面I3が表示される(S806)。
【0154】
トップ画面I3およびトップ画面I3より後にベッドサイド端末Taに表示される画面は、患者情報を含むため、ベッドサイド端末Taに、患者情報が表示される。ベッドサイド端末Taによる患者情報の表示は、管理サーバSbによりログアウト処理が実行されるまで継続される(S807)。
【0155】
ここで、ベッドサイド端末Taに表示されているトップ画面I3またはトップ画面I3より後にベッドサイト端末Taに表示される画面に対して、患者PまたはスタッフSが、ログアウトを指示したとする(S808)。
【0156】
この場合、ベッドサイド端末Taは、ログアウトリクエストを管理サーバSbへ送信する。管理サーバSbは、ベッドサイド端末Taから受信したログアウトリクエストに応じて、ログアウト処理を実行する(S809)。
【0157】
なお、管理サーバSbは、ログアウト処理の後、スタート画面I1用の表示データ231をベッドサイド端末Taへ送信してもよい。この場合、処理はS801に戻り、ベッドサイド端末Taは、表示データ231を表示する。この結果、ベッドサイド端末Taの表示部D1に、スタート画面I1が表示される。
【0158】
ベッドサイド端末Taにおいてスタート画面I1のスタッフメニューボタン27が押下された場合、スタッフ機能フローf2が実行される。
【0159】
ベッドサイド端末Taは、スタッフメニューボタン27が押下された場合に、スタッフ認証リクエストを管理サーバSbへ送信する。管理サーバSbは、スタッフ認証リクエストに応じて、スタッフ認証画面I14用の表示データ234をベッドサイド端末Taへ送信する。ベッドサイド端末Taは、管理サーバSbから受信した表示データ234を表示する。この結果、ベッドサイド端末Taの表示部D1に、スタッフ認証画面I14が表示される(S810)。
【0160】
スタッフ認証画面I14は、スタッフ識別データ(スタッフID)の入力領域30と操作受付領域31とを含む。
【0161】
ベッドサイド端末Taは、スタッフ認証画面I14に対してスタッフ識別データが入力された場合、スタッフ認証リクエストとスタッフ識別データとを、管理サーバSbへ送信する。管理サーバSbは、ベッドサイド端末Taから受信したスタッフ認証リクエストとスタッフ識別データとに応じてスタッフ認証を実行し(S811)、スタッフ認証に成功した場合、患者認証画面I15用の表示データ235をベッドサイド端末Taへ送信する。ベッドサイド端末Taは、管理サーバSbから受信した表示データ235を表示する。この結果、ベッドサイド端末Taの表示部D1に、患者認証画面I15が表示される(S812)。
【0162】
患者認証画面I15は、患者識別データの入力領域32と操作受付領域33とを含む。
【0163】
第2の実施形態において、ベッドサイド端末Taは、上記の患者ID入力画面I2に入力されユーザ認証に成功した患者識別データを含む登録情報24を所有している場合、登録情報24に基づいて、患者識別データの入力領域32に対して、患者ID入力画面I2に入力されユーザ認証に成功した患者識別データをセットしてもよい。
【0164】
ベッドサイド端末Taは、患者認証画面I15上で患者識別データが決定された場合、患者認証リクエストと患者識別データとを、管理サーバSbへ送信する。管理サーバSbは、患者認証リクエストと患者識別データとに応じて患者認証を実行し(S813)、患者認証に成功した場合、スタッフメニュー画面I16用の表示データ236をベッドサイド端末Taへ送信する。ベッドサイド端末Taは、管理サーバSbから受信した表示データ236を表示する。この結果、ベッドサイド端末Taの表示部D1に、スタッフメニュー画面I16が表示される(S814)。
【0165】
ベッドサイド端末Taは、スタッフメニュー画面I16に対するスタッフSの指示を受け付ける(S815)。
【0166】
スタッフSは、スタッフメニュー画面I16に対して、スタッフ機能フローf2に属する処理の実行を指示したとする。
【0167】
この場合、ベッドサイド端末Taは、管理サーバSbと協働して、例えば、患者の解除・変更、患者情報の編集、患者のバイタルデータの入力、離床報告などのスタッフ用の画面I17を表示する(S816)。スタッフ機能フローf2では、画面I17からスタッフメニュー画面I16へ戻ることも可能である。
【0168】
スタッフSは、スタッフメニュー画面I16または画面I7に対して、ログアウトを指示したとする(S817)。
【0169】
この場合、ベッドサイド端末Taは、ログアウトリクエストを管理サーバSbへ送信する。管理サーバSbは、ベッドサイド端末Taから受信したログアウトリクエストに応じて、ログアウト処理を実行する(S809)。
【0170】
スタッフSが、スタッフメニュー画面I16、または、画面I17に対して、ログアウトを指示しない場合(S817)、管理サーバSbは、ベッドサイド端末Taに、スタッフメニュー画面I16を表示させ、処理はS815に戻る。
【0171】
スタッフSが、上記のS815におけるスタッフメニュー画面I16、または、画面I17に対して、トップ画面I3の表示を指示したとする。
【0172】
この場合、ベッドサイド端末Taは、トップ画面リクエストと、トップ画面I3を表示するために必要となる登録情報24とを、管理サーバSbへ送信する(S818)。
【0173】
管理サーバSbは、トップ画面リクエストと登録情報60とに応じて、トップ画面I3用の表示データ233をベッドサイド端末Taへ送信する。ベッドサイド端末Taは、管理サーバSbから受信した表示データ233を表示する。この結果、ベッドサイド端末Taの表示部D1に、トップ画面I3が表示される(S806)。
【0174】
なお、ベッドサイド端末Taは、スタッフ機能フローf2においてスタッフSからトップ画面I3の表示が指示された場合に、登録情報24に基づいて、ベッドサイド端末Taの記憶部M3に記憶済みの表示データ233を表示してもよい。
【0175】
このような画面遷移および処理を実行する第2の実施形態においては、スタッフメニュー画面I16またはスタッフメニュー画面I16より後にベッドサイト端末Taに表示される例えば画面I17から、トップ画面I3へ遷移する場合、管理サーバSbは、患者認証を実行しなくてもよい。そして、トップ画面I3がベッドサイド端末Taに表示された後、ログアウトが実行されるまで、管理サーバSbはスタッフ認証を実行しない。
【0176】
以上説明した第2の実施形態においては、スタート画面I1で患者情報フローf1またはスタッフ機能フローf2のいずれかが選択される。第2の実施形態においては、患者認証の後、ログアウトをすることなくスタッフ認証が実行されることはない。
【0177】
第2の実施形態においては、患者情報の閲覧のための操作と、スタッフによる操作の受け付けとを明確に区別することができ、患者PまたはスタッフSによる誤操作を防止することができ、患者PおよびスタッフSの負荷を軽減して作業効率を向上させ、ベッドサイド端末Taの利便性を向上させることができる。
【0178】
第2の実施形態においては、登録情報24を用いることにより、例えばスタッフメニュー画面I16または画面I17から患者認証を実行することなく患者情報を含むトップ画面I3などへ容易に遷移することができる。すなわち、スタッフSは、スタッフ機能フローf2から容易に患者情報フローf1へ切り替えることができる。したがって、スタッフSに対してベッドサイド端末Taの利便性を向上させることができる。
【0179】
(第3の実施形態)
第3の実施形態においては、管理サーバSbが、患者データ8とともに、入力データ11および付加データを管理し、入力データ11に基づいて医療サーバSaの電子カルテ3を更新し、付加データに含まれている情報をベッドサイド端末に送信する情報処理システムを説明する。第3の実施形態は、上記第1の実施形態または上記第2の実施形態と組み合わせてもよい。
【0180】
図9は、第3の実施形態に係る情報処理システム34の例を示すブロック図である。
【0181】
情報処理システム34は、医療サーバSaと、管理サーバSbと、ベッドサイド端末Taと、管理端末Tbとを備える。医療サーバSaと、管理サーバSbと、ベッドサイド端末Taと、管理端末Tbとは、例えば専用回線、インターネット、または、LAN(Local Area Network)などのようなネットワークN経由で他の装置と通信可能である。以下においては、説明を簡略化するため、ネットワークNを省略して説明する場合がある。
【0182】
具体的には、情報処理システム34において、管理サーバSbは、医療サーバSa、ベッドサイド端末Ta、および、管理端末Tbと通信可能である。
【0183】
管理端末Tbは、例えばコンピュータまたは情報処理装置である。
【0184】
管理サーバSbの記憶部M2は、例えば、ソフトウェア6、患者データ8、端末識別データT1~Tn、表示データ351~35k、入力データ11、付加データ36を記憶する。
【0185】
管理端末Tbは、例えば、通信部C4、操作受付部R2、表示部D2、記憶部M4、プロセッサP4などを備える。
【0186】
記憶部M4は、例えば、ソフトウェア37、表示データ351、付加データ36を記憶する。
【0187】
プロセッサP4は、例えば、記憶部M4に記憶されているソフトウェア37を実行することにより、リクエスト処理部38としての機能を実現する。ソフトウェア37は、例えば、OS、ブラウザなどを含むとしてもよい。
【0188】
ベッドサイド端末Taの記憶部M3は、例えば、ソフトウェア16、表示データ352~354、入力データ11を記憶する。
【0189】
以下で、第3の実施形態に係る管理端末Tb、管理サーバSb、ベッドサイド端末Taの連携動作を説明する。
【0190】
管理端末Tbのリクエスト処理部38は、スタッフSの指示を操作受付部R2経由で受け付け、患者管理リクエストを通信部C4経由で管理サーバSbへ送信する。
【0191】
管理サーバSbのリクエスト処理部12は、管理端末Tbから通信部C2経由で患者管理リクエストを受信すると、患者管理画面用の表示データ351を記憶部M2からリードし、表示データ351を通信部C2経由で管理端末Tbへ送信する。
【0192】
管理端末Tbのリクエスト処理部38は、管理サーバSbから通信部C4経由で患者管理画面用の表示データ351を受信すると、表示データ351を記憶部M4に記憶させる。そして、リクエスト処理部38は、記憶部M4に記憶されている表示データ351を表示部D2に表示させる。
【0193】
図10は、管理端末Tbによって表示された患者管理画面I18の例を示す図である。
【0194】
患者管理画面I18は、医療機関と患者との間で締結された契約内容を設定するための画面である。患者管理画面I18は、患者ごとに入院セットの種類を指定する部分39と、患者ごとにテレビジョン、冷蔵庫、洗濯機、その他のアメニティに関する契約内容(使用の有無、定額制か否か)を指定する部分40とを含む。
【0195】
入院セットは、例えば、患者の入院中に、患者にレンタルされるおむつ、所定のサイズの病衣などを含む。
【0196】
管理端末Tbのリクエスト処理部38は、スタッフSの指示を操作受付部R2経由で受け付け、患者ごとの入院セットの種類および患者ごとのテレビジョン、冷蔵庫、洗濯機の使用の有無を含む付加データ36を記憶部M4に記憶させ、記憶部M4に記憶されている付加データ36を通信部C4経由で管理サーバSbへ送信する。
【0197】
管理サーバSbのリクエスト処理部12は、管理端末Tbから通信部C2経由で付加データ36を受信すると、記憶部M2に付加データ36を記憶させる。
【0198】
ベッドサイド端末Taのリクエスト処理部17は、患者PまたはスタッフSの指示を操作受付部R1経由で受け付け、トップ画面リクエストおよび患者識別データを通信部C3経由で管理サーバSbへ送信する。
【0199】
管理サーバSbのリクエスト処理部12は、ベッドサイド端末Taから通信部C2経由でトップ画面リクエストおよび患者識別データを受信する。すると、リクエスト処理部12は、患者データ8から患者識別データに対応する患者情報をリードし、付加データ36から患者識別データに対応する付加情報をリードし、患者情報と付加情報とを含むトップ画面I3用の表示データ352を生成する。そして、リクエスト処理部12は、表示データ352を記憶部M3に記憶させ、記憶部M3に記憶されている表示データ352を通信部C2経由でベッドサイド端末Taへ送信する。
【0200】
ベッドサイド端末Taのリクエスト処理部17は、管理サーバSbから通信部C3経由で表示データ352を受信すると、表示データ352を記憶部M3に記憶させる。そして、リクエスト処理部17は、表示データ352を表示部D1に表示させる。この結果、ベッドサイド端末Taの表示部D1に、患者情報と付加情報とを含むトップ画面I3が表示される。
【0201】
図11は、ベッドサイド端末Taによって表示されたトップ画面I3の例を示す図である。
【0202】
トップ画面I3は、患者Pに対応する入院セットの種類と、患者Pに対応するテレビジョン、冷蔵庫、洗濯機の使用の有無とを表記する部分41を含む。
【0203】
以下において、
図12ないし
図16を用いて、管理端末Tbを用いてスタッフSが患者Pによるバイタルデータの入力を指示し、ベッドサイド端末Taを用いて患者Pがバイタルデータを入力する情報処理システム34を説明する。
【0204】
管理端末Tbのリクエスト処理部38は、スタッフSの指示を操作受付部R2経由で受け付け、患者管理リクエストを通信部C4経由で管理サーバSbへ送信する。
【0205】
管理サーバSbのリクエスト処理部12は、管理端末Tbから通信部C2経由で患者管理リクエストを受信すると、患者管理画面I18用の表示データ351を記憶部M2からリードし、表示データ351を通信部C2経由で管理端末Tbへ送信する。
【0206】
管理端末Tbのリクエスト処理部38は、管理サーバSbから通信部C4経由で表示データ351を受信すると、表示データ351を記憶部M4に記憶させる。そして、リクエスト処理部38は、記憶部M4に記憶されている表示データ351を表示部D2に表示させる。この結果、
図13に示すような患者管理画面I18が表示される(S1201)。
【0207】
図13は、管理端末Tbによって表示される患者管理画面I18の変化状態の例を示す図である。
【0208】
患者管理画面I18は、ベッドサイド端末Taの表示画面を、バイタル入力画面I10へ変更する指示を受け付けるための部分42を含む。部分42は、患者ごとの入力画面表示ボタン43を含む。
【0209】
スタッフSは、患者Pにベッドサイド端末Taを用いてバイタルデータを入力させる場合に、管理端末Tbに表示されており患者Pに対応する入力画面表示ボタン43を押下する。
【0210】
すると、管理端末Tbのリクエスト処理部38は、操作受付部R2経由で、患者Pに対応する入力画面表示ボタン43の押下、すなわち入力画面表示の指示を受け付ける(S1202)。
【0211】
管理端末Tbのリクエスト処理部38は、入力画面表示ボタン43の押下を受け付けると、ベッドサイド端末Taにバイタル入力画面I10を表示させることをスタッフSに承認させるためのウィンドウ44を、表示部D2に表示させる。
【0212】
スタッフSは、ベッドサイド端末Taにバイタル入力画面I10を表示させることの承認をウィンドウ44に対して行ったとする。
【0213】
すると、管理端末Tbのリクエスト処理部38は、操作受付部R2経由でスタッフSの承認を受け付け、入力リクエストおよび患者識別データを通信部C4経由で管理サーバSbへ送信する(S1203)。
【0214】
管理サーバSbのリクエスト処理部12は、管理端末Tbから通信部C2経由で入力リクエストおよび患者識別データを受信する(S1204)。
【0215】
すると、管理サーバSbのリクエスト処理部12は、入力リクエストに対応するバイタル入力画面I10用の表示データ352を記憶部M2からリードし、表示データ352を通信部C2経由で患者識別データに対応するベッドサイド端末Taへ送信する。
【0216】
第3の実施形態において、管理サーバSbのリクエスト処理部12は、管理端末Tbから入力リクエストを受信したことをトリガとして、バイタル入力画面I10用の表示データ352をベッドサイド端末Taへ送信している。しかしながら、管理サーバSbのリクエスト処理部12は、記憶部M2に記憶されている患者データ8または付加データ36に含まれている患者Pのスケジュール情報に基づいて、バイタル入力の実行タイミングを経過したと判断した場合に、バイタル入力画面I10用の表示データ352をベッドサイド端末Taへ送信してもよい。
【0217】
ベッドサイド端末Taのリクエスト処理部17は、管理サーバSbから通信部C3経由で表示データ352を受信すると、表示データ352を記憶部M3に記憶させる。そして、リクエスト処理部17は、記憶部M3に記憶されている表示データ352を表示部D1に表示させる。この結果、
図14に示すようなバイタル入力画面I10が表示される(S1205)。
【0218】
図14は、ベッドサイド端末Taにおけるトップ画面I3からバイタル入力画面I10への変化の例を示す図である。
【0219】
ベッドサイド端末Taは、例えばトップ画面I3などの画面を表示している状態であっても、管理サーバSbからバイタル入力画面I10用の表示データ352を受信すると、表示データ352に基づいてバイタル入力画面I10を表示する。
【0220】
図15は、患者Pによるバイタルデータの入力の例を示す図である。
【0221】
患者Pは、ベッドサイド端末Taにバイタル入力画面I10が表示された場合に、ベッドサイト端末Taの操作受付部R1を用いて、または、バイタルデータの測定デバイス45aおよびデータリーダ45bを用いて、ベッドサイド端末Taに対してバイタルデータを入力する。
【0222】
例えば、測定デバイス45aをデータリーダ45bへかざすことにより、バイタルデータは、測定デバイス45aからデータリーダ45bへ移動する。データリーダ45bは、ベッドサイド端末Taへバイタルデータを送信する。測定デバイス45aとデータリーダ45bとの間の通信、または、データリーダ45bとベッドサイド端末Taとの間の通信として、例えば近距離無線通信が使用されてもよい。
【0223】
ベッドサイド端末Taのリクエスト処理部17は、患者Pによって入力されたバイタルデータを受け付ける(S1206)。
【0224】
ベッドサイド端末Taのリクエスト処理部17は、入力されたバイタルデータを含む入力データ11を記憶部M3に記憶させ、患者Pにバイタルデータを確認させるために、入力されたバイタルデータをバイタル入力画面I10に組み込んで表示部D1に表示させる。
【0225】
患者Pは、ベッドサイド端末Taの操作受付部R1を用いて、バイタル入力画面I10上の送信ボタンを押下する。
【0226】
すると、ベッドサイド端末Taのリクエスト処理部17は、入力データ11および患者識別データを通信部C3経由で管理サーバSbへ送信する(S1207)。
【0227】
管理サーバSbのリクエスト処理部12は、ベッドサイド端末Taから通信部C2経由で入力データ11および患者識別データを受信する(S1208)。
【0228】
すると、管理サーバSbのリクエスト処理部12は、入力データ11と患者識別データとを関連付けて記憶部M2に記憶させる(S1209)。記憶部M2は、入力データ11を一時的に保存するとしてもよい。
【0229】
そして、管理サーバSbのリクエスト処理部12は、入力データ11と患者識別データとを通信部C2経由で管理端末Tbへ送信する。
【0230】
管理端末Tbのリクエスト処理部38は、管理サーバSbから通信部C4経由で入力データ11と患者識別データとを受信する。
【0231】
図16は、管理端末Tbにおけるバイタルデータの承認の例を示す図である。
【0232】
管理端末Tbのリクエスト処理部38は、入力データ11と患者識別データとを受信すると、患者識別データで特定される患者Pに対応する位置に、測定値確認ボタン46を配置した患者管理画面I18を、表示部D2に表示させる。
【0233】
管理端末Tbのリクエスト処理部38は、スタッフSから操作受付部R2経由で測定値確認ボタン46の押下を受け付けた場合に、入力データ11に含まれているバイタルデータをスタッフSに確認させ、バイタルデータを電子カルテ3へ登録することをスタッフSに承認させるためのウィンドウ47を、表示部D2に表示させる(S1210)。
【0234】
スタッフSは、バイタルデータを電子カルテ3へ登録することの承認をウィンドウ47に対して行ったとする。
【0235】
管理端末Tbのリクエスト処理部38は、操作受付部R2経由で承認を受け付け(S1211)、承認リクエストおよび患者識別データを通信部C4経由で管理サーバSbへ送信する(S1212)。
【0236】
管理サーバSbのリクエスト処理部12は、管理端末Tbから通信部C2経由で承認リクエストおよび患者識別データを受信する(S1213)。
【0237】
すると、管理サーバSbのリクエスト処理部12は、更新リクエスト、入力データ11、患者識別データを、通信部C2経由で医療サーバSaへ送信する。また、リクエスト処理部12は、入力データ11、患者識別データに基づいて、記憶部M2に記憶されている患者データ8を更新してもよい。
【0238】
医療サーバSaの編集部4は、管理サーバSbから通信部C1経由で、更新リクエスト、入力データ11、患者識別データを受信した場合に、入力データ11および患者識別データに基づいて、例えば電子カルテ3における患者識別データに対応するバイタルデータを更新する(S1214)。
【0239】
以下において、
図17および
図18を用いて、管理サーバSbに記憶される付加データ36を説明する。
【0240】
図17は、付加データ36を設定するために、ベッドサイド端末Taに表示される設定画面I19の第1の例を示す図である。設定画面I19は、患者の活動度を設定するための画面である。
【0241】
図18は、付加データ36を設定するために、ベッドサイド端末Taに表示される設定画面I20の第2の例を示す図である。設定画面I20は、患者の心不全離床プログラムを設定するための画面である。
【0242】
第3の実施形態において、上記の設定画面I19,I20を用いて実行される付加データ36の設定は、ベッドサイド端末Taにより行われる場合を例に説明するが、管理端末Tbにより行われてもよい。
【0243】
ベッドサイド端末Taのリクエスト処理部17は、スタッフSの指示を操作受付部R1経由で受け付け、設定画面リクエストを通信部C3経由で管理サーバSbへ送信する。
【0244】
管理サーバSbのリクエスト処理部12は、ベッドサイド端末Taから通信部C2経由で設定画面リクエストを受信すると、設定画面I19または設定画面I20用の表示データ353を記憶部M2からリードし、表示データ353を通信部C2経由でベッドサイド端末Taへ送信する。
【0245】
ベッドサイド端末Taのリクエスト処理部17は、管理サーバSbから通信部C3経由で表示データ353を受信すると、表示データ353を記憶部M3に記憶させる。そして、リクエスト処理部17は、表示データ353を表示部D3に表示させる。この結果、
図17に示すような設定画面I19または
図18に示すような設定画面I20が表示される。
【0246】
スタッフSは、設定画面I19または設定画面I20を表示しているベッドサイド端末Taを用いて設定を行う。
【0247】
すると、ベッドサイド端末Taのリクエスト処理部17は、操作受付部R1経由で設定画面I19または設定画面I20に対する設定を受け付け、設定リクエストと設定データと患者識別データとを、通信部C3経由で管理サーバSbへ送信する。
【0248】
管理サーバSbのリクエスト処理部12は、ベッドサイド端末Taから通信部C2経由で設定リクエストと設定データと患者識別データとを受信すると、設定データと患者識別データとに基づいて、付加データ36を更新する。
【0249】
リクエスト処理部12は、更新後の付加データ36に基づいて、例えば、表示データ351~35kなどを更新してもよい。
【0250】
図19は、ベッドサイド端末Taによって表示されるクリニカルパス(クリティカルパス)48の例を示す図である。
【0251】
第3の実施形態では、患者に対する治療・説明に用いられるクリニカルパス48は、患者識別データと関連付けて付加データ36に含まれている場合を例として説明する。しかしながら、クリニカルパス48は、例えば患者データ8に含まれるとしてもよい。また、クリニカルパス48は、管理端末Tbにおいて表示可能としてもよい。
【0252】
ベッドサイド端末Taのリクエスト処理部17は、スタッフSまたは患者Pの指示を操作受付部R1経由で受け付け、クリニカルパスリクエストと患者識別データとを通信部C3経由で管理サーバSbへ送信する。
【0253】
管理サーバSbのリクエスト処理部12は、ベッドサイド端末Taから通信部C2経由でクリニカルパスリクエストと患者識別データとを受信すると、患者識別データに対応するクリニカルパス48を記憶部M2の付加データ36の中からリードし、患者識別データに対応するクリニカルパス48を含む表示データ354を通信部C2経由でベッドサイド端末Taへ送信する。
【0254】
ベッドサイド端末Taのリクエスト処理部17は、管理サーバSbから通信部C3経由で表示データ354を受信すると、表示データ354を記憶部M3に記憶させる。そして、リクエスト処理部17は、表示データ354を表示部D3に表示させる。この結果、
図19に示すようなクリニカルパス48が表示される。
【0255】
以下において、
図20および
図22を用いて、ナースコールシステムとして利用可能であり、ベッドサイド端末Taと管理端末Tbとの間でメッセージが送受信される情報処理システム34を説明する。メッセージの送受信は、ベッドサイド端末Taと管理端末Tbとの間で実行されてもよく、例えば管理サーバSbがベッドサイド端末Taと管理端末Tbとの間でメッセージを中継してもよい。
【0256】
図20は、ベッドサイド端末Taを用いてナースコールを実行可能なトップ画面I3の例を示す図である。
【0257】
トップ画面I3は、ナースコールボタン49を含む。患者Pは、ナースコールをしたい場合に、ナースコールボタン49を押下する。
【0258】
ベッドサイド端末Taのリクエスト処理部17は、操作受付部R1経由でナースコールボタン49の押下を受け付けた場合に、ナースコールリクエスト、患者識別データまたは端末識別データを通信部C3経由で管理サーバSbへ送信する。
【0259】
管理サーバSbのリクエスト処理部12は、管理端末Tbから通信部C2経由でナースコールリクエスト、患者識別データまたは端末識別データを受信すると、患者識別データまたは端末識別データで特定されるベッドサイド端末Taと、ナースコールを受け付ける管理端末Tbとの間で、メッセージの送受信を実現させるための制御を実行する。
【0260】
図21は、ベッドサイド端末Taと管理端末Tbとの間で送受信されたメッセージMS1~MS3の表示の例を示す図である。
【0261】
この
図21で示すように、例えば、メッセージMS1~MS3がベッドサイド端末Taと管理端末Tbとの間で送受信され、メッセージMS1~MS3がベッドサイド端末Taと管理端末Tbによって表示される。
【0262】
図22は、管理サーバSbで管理されている患者データ8または付加データ36が患者のスケジュール情報を含み、スケジュール情報に基づいて自動でナースコールを実行した場合のメッセージMS4~MS6の表示例を示す図である。
【0263】
管理サーバSbは、患者データ8または付加データ36に含まれているスケジュール情報に基づいて、メッセージMS4,MS5を、ベッドサイド端末Taと管理端末Tbとに送信する。
【0264】
メッセージMS4は、例えば、病棟、病室、ベッド番号、患者識別データなどを含む。メッセージMS5は、イベントの内容を含む。
【0265】
ベッドサイド端末Taと管理端末Tbとは、管理サーバSbからスケジュール情報に基づいて発行されたメッセージMS4,MS5を表示する。その後、ベッドサイド端末Taと管理端末Tbは、例えばメッセージMS6などを一方から他方へ送受信し、表示する。
【0266】
以上説明した第3の実施形態において、例えば看護師などのスタッフSは、患者Pの入院セットの種類などの契約内容を、ベッドサイド端末Taに表示されている画面から容易に認識することができ、患者Pに対して適切に入院セットを供給することができる。
【0267】
第3の実施形態において、例えば、スタッフSは、患者Pのテレビジョン、冷蔵庫、洗濯機、その他のアメニティに関する契約内容を、ベッドサイド端末Taに表示されている画面から容易に認識することができ、スタッフの管理労力を軽減することができる。
【0268】
したがって、第3の実施形態においては、患者PおよびスタッフSに対してベッドサイド端末Taの利便性を向上させることができる。
【0269】
第3の実施形態において、スタッフSは、管理端末Tbを操作し、ベッドサイド端末Taに対してバイタル入力画面I10を表示させる。患者Pは、バイタルデータをベッドサイド端末Taに入力し、バイタルデータを管理サーバSbへ送信する。第3の実施形態において、スタッフSは、患者Pの病室に行かなくても、ベッドサイド端末Taに対応する患者Pに対してバイタルデータの入力を促すことができる。患者Pは、自分で例えばバイタルデータを測定し、測定したバイタルデータなどを含む入力データ11をベッドサイド端末Taへ入力し、入力データ11を管理サーバSbへ送信することができる。
【0270】
したがって、第3の実施形態においては、スタッフSの病院内の移動を抑制することができ、スタッフSが感染症へ感染する可能性を低くすることができる。
【0271】
第3の実施形態において、管理サーバSbは、記憶部M2に記憶されている患者データ8または付加データ36に含まれている患者Pのスケジュール情報に基づいて、ベッドサイド端末Taに対してバイタル入力画面I10を表示させてもよい。この場合、患者Pによるバイタルデータの入力を、自動で患者Pに通知することができる。
【0272】
第3の実施形態において、患者PまたはスタッフSは、ベッドサイド端末Taを用いてベッドサイド端末Taの設定を更新することができる。
【0273】
したがって、第3の実施形態においては、患者PおよびスタッフSに対してベッドサイド端末の利便性を向上させることができる。
【0274】
例えば、スタッフSは、入院前または入院時に,患者Pに対して、治療内容等を標準化したクリニカルパス48を使って説明する場合がある。この説明は詳細、かつ、正確であることが望ましい。第3の実施形態において、患者PまたはスタッフSは、ベッドサイド端末Taを用いて患者Pに関するクリニカルパス48を、容易に、かつ、迅速に、確認することができる。スタッフSは、治療の内容を詳細、かつ、正確に、患者Pに説明することができる。第3の実施形態に係るベッドサイド端末Taは、クリニカルパス48を患者、診療科、病名などと関連付けて表示することができる。クリニカルパス48を表示可能なベッドサイド端末Taは、チーム医療を支援することができ、医療サービスの質を向上させることができる。
【0275】
第3の実施形態においては、ベッドサイド端末Taと管理端末Tbとの間でメッセージを交換することによりナースコールを実現することができる。第3の実施形態においては、患者Pは、ベッドサイド端末Taに表示された画面上のナースコールボタン49を押下する。ナースコールが発生した場合に、ベッドサイド端末Taは、看護師などが対応に向かう時間などを表示可能であり、管理端末Tbは、患者の状態などを表示可能である。ベッドサイド端末Taを用いてナースコールを実現することにより、病室に騒音が生じることを防止することができ、聴力の低い患者Pのナースコールを支援することができる。
【0276】
第3の実施形態においては、患者Pのスケジュール情報に基づいてナースコールが自動発信される。管理サーバSbは、例えば検査時間の迫った項目に対応するナースコールを行う。これにより、患者Pのスケジュール情報にそった措置を確実に行うことができる。
【0277】
上記の各実施形態において、情報処理システム1,21,34が介護分野(介護施設)に適用される場合、患者Pは被介護者であり、スタッフSは介護職員などである。
【0278】
なお、本願発明は、上記各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具現化できる。また、上記各実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明を形成できる。例えば、各実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削減してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組合せてもよい。
【符号の説明】
【0279】
1,21,34…情報処理システム、Sa…医療サーバ、Sb…管理サーバ、Ta…ベッドサイド端末、Tb…管理端末、C1~C4…通信部、M1~M4…記憶部、P1~P4…プロセッサ、2,6,16,37…ソフトウェア、3…電子カルテ、4…編集部、5…データ検索部、71~7k,231~23k,351~35k…表示データ、8…患者データ、PI1~PIn…患者情報、PID1~PIDn…患者識別データ、T1,Tn…端末識別データ、12,17,38…リクエスト処理部、9…患者認証データ、10…承認データ、11…入力データ、24…登録情報、36…付加データ