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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022102574
(43)【公開日】2022-07-07
(54)【発明の名称】液体吐出装置
(51)【国際特許分類】
   B05B 7/04 20060101AFI20220630BHJP
   B65D 83/00 20060101ALI20220630BHJP
   B05B 7/30 20060101ALI20220630BHJP
【FI】
B05B7/04
B65D83/00 K
B05B7/30
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020217387
(22)【出願日】2020-12-25
(71)【出願人】
【識別番号】520514388
【氏名又は名称】株式会社時園製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110002011
【氏名又は名称】特許業務法人井澤国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100072039
【弁理士】
【氏名又は名称】井澤 洵
(74)【代理人】
【識別番号】100123722
【弁理士】
【氏名又は名称】井澤 幹
(74)【代理人】
【識別番号】100157738
【弁理士】
【氏名又は名称】茂木 康彦
(72)【発明者】
【氏名】時園 岳朗
【テーマコード(参考)】
3E014
4F033
【Fターム(参考)】
3E014PA01
3E014PB01
3E014PB07
3E014PD12
3E014PD21
3E014PF07
4F033QA05
4F033QB02Y
4F033QB03X
4F033QB12Y
4F033QB17
4F033QD02
4F033QD04
4F033QD15
4F033QD16
4F033QF01X
4F033QF08Y
(57)【要約】
【課題】ポンプであっても、一定量の液体を噴出する液体吐出装置を提供することを目的とする。また、液体吐出装置を有する噴出装置を提供する。
【解決手段】空気が流入する第1の内径を具備し、かつ長手方向に配置する管状の空気管部と、液体が流出する第2の内径を具備し、かつ長手方向に配置する管状の液体管部と、液体が流入する第3の内径を具備しかつ長手方向と交差する方向に配置する管状の液体流入管と、を有し、液体流入管は、空気管部または液体管部のいずれかに接続するとともに、第2の内径よりも第1の内径が大であり、かつ、第2の内径は、第3の内径と同一又は大であり、さらに、空気管部と液体管部が連通するというものである。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気が流入する第1の内径を具備し、かつ長手方向に配置する管状の空気管部と、
液体が流出する第2の内径を具備し、かつ長手方向に配置する管状の液体管部と、
前記液体が流入する第3の内径を具備しかつ前記長手方向と交差する方向に配置する管状の液体流入管と、を有し、
前記液体流入管は、前記空気管部または前記液体管部のいずれかに接続するとともに、
前記第2の内径よりも前記第1の内径が大であり、かつ、前記第2の内径は、前記第3の内径と同一又は大であり、さらに、前記空気管部と前記液体管部が連通するように接続する液体吐出装置。
【請求項2】
空気が流入する第1の内径を具備し、かつ長手方向に配置する管状の空気管部と、
液体が流出する第2の内径を具備し、かつ長手方向に配置する管状の液体管部と、
前記液体が流入する第3の内径を具備しかつ前記長手方向と交差する方向に配置する管状の液体流入管と、を有し、
前記液体流入管は、前記液体管部に接続するとともに、
前記第2の内径よりも前記第1の内径が大であり、かつ、前記第2の内径が、前記第3の内径より大であり、さらに、前記空気管部と前記液体管部が連通するように接続する液体吐出装置。
【請求項3】
前記第1の内径は、前記第2の内径の3倍より大であり、かつ、前記第3の内径の4倍より大である請求項2記載の液体吐出装置。
【請求項4】
空気を押し出すためのポンプと、
前記ポンプと接続し、当該ポンプから押し出された空気が流入する空気管と、
液体を収納する容器と、
液体を吐出する吐出管と、
前記容器内に配置する請求項1から3のいずれかの液体吐出装置と、を有し、
前記空気管を、前記空気管部に接続するとともに、
前記吐出管を、前記液体管部に接続する噴出装置。
【請求項5】
空気が流入する第1の内径を具備し、かつ長手方向に配置する管状の空気管部と、
液体が流出する第2の内径を具備し、かつ長手方向に配置する管状の液体管部と、
前記液体が流入する第3の内径を具備しかつ前記長手方向と交差する方向に配置する管状の液体流入管と、を有し、
前記空気管部と、前記液体管部とは、径差を有するように接続されるとともに、
前記液体流入管は、前記径差に接続するとともに、
前記第1の内径よりも前記第2の内径が大であり、かつ、前記空気管部と前記液体管部が連通するように接続する液体吐出装置と、
空気を押し出すためのポンプと、
前記ポンプと接続し、当該ポンプから押し出された空気が流入する空気管と、
液体を収納する容器と、
液体を吐出する吐出管と、を有し、
前記空気管を、前記空気管部に接続するとともに、
前記吐出管を、前記液体管部に接続する噴出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体を吐出する液体吐出装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近頃、新型コロナウイルス(SARS-Cov-2)の感染症(COVID-19)の流行により、そのウイルスを不活性化するために、アルコールなどを噴射して手指を清浄することが求められている。
【0003】
このような場合、アルコール入りに容器を持ち歩くこともあるが、店頭において、アルコール入りのボトルを設置して、入店時に吹きかけることで手指を清浄することが求められている。
【0004】
このように手指を清浄するために使用するボトルとして、例えば、特開2017-214126号公報において、アルコールなどを噴射して手指を清浄するための噴射製品が開示されている。これは、トリガー部を引くことで液体を噴射することができるものである。しかしながら、不特定多数がこのトリガー部を引くために接触するため、ウイルスの接触感染を防止することが困難である。
【0005】
このようにウイルスの接触感染を防止する観点から、いわゆる足踏み式のポンプを使用する場合がある。しかしながら足踏み式であることから、上述の接触感染は防止することができるものの容器内の消毒液が必要量以上に流出するといった問題がある。
【0006】
また、ウイルス不活性化のためのアルコールのみならず、液体を噴射するときに、一度に所定量の液体を噴射する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2017-214126号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は前記の点に着目してなされたもので、その課題は、ポンプであっても、一定量の液体を噴出する液体吐出装置を提供することを目的とする。また、液体吐出装置を有する噴出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記の課題を解決するために、第1観点の液体吐出装置は、空気が流入する第1の内径を具備し、かつ長手方向に配置する管状の空気管部と、液体が流出する第2の内径を具備し、かつ長手方向に配置する管状の液体管部と、液体が流入する第3の内径を具備しかつ長手方向と交差する方向に配置する管状の液体流入管と、を有し、液体流入管は、空気管部または液体管部のいずれかに接続するとともに、第2の内径よりも第1の内径が大であり、かつ、第2の内径は、第3の内径と同一又は大であり、さらに、空気管部と液体管部が連通するというものである。
【0010】
また、第2観点の液体吐出装置は、空気が流入する第1の内径を具備し、かつ長手方向に配置する管状の空気管部と、液体が流出する第2の内径を具備し、かつ長手方向に配置する管状の液体管部と、液体が流入する第3の内径を具備しかつ長手方向と交差する方向に配置する管状の液体流入管と、を有し、液体流入管は、液体管部に接続するとともに、第2の内径よりも第1の内径が大であり、かつ、第2の内径が、第3の内径より大であり、さらに、空気管部と液体管部が連通するように接続するというものである。
【0011】
また、第3観点の液体吐出装置は第2観点において、第1の内径は、第2の内径の3倍より大であり、かつ、第3の内径の4倍より大であるというものである
【0012】
また、第4観点の噴出装置は、空気を押し出すためのポンプと、ポンプと接続し、当該ポンプから押し出された空気が流入する空気管と、液体を収納する容器と、液体を吐出する吐出管と、容器内に配置する第1観点から第4観点の液体吐出装置と、を有し、空気管を、空気管部に接続するとともに、吐出管を、液体管部に接続するというものである。
【0013】
また、第5観点の噴出装置は、空気が流入する第1の内径を具備し、かつ長手方向に配置する管状の空気管部と、液体が流出する第2の内径を具備し、かつ長手方向に配置する管状の液体管部と、液体が流入する第3の内径を具備しかつ長手方向と交差する方向に配置する管状の液体流入管と、を有し、空気管部と、液体管部とは、径差を有するように接続されるとともに、液体流入管は、径差に接続するとともに、第1の内径よりも第2の内径が大であり、かつ、空気管部と液体管部が連通するように接続する液体吐出装置と、空気を押し出すためのポンプと、ポンプと接続し、当該ポンプから押し出された空気が流入する空気管と、液体を収納する容器と、液体を吐出する吐出管と、を有し、空気管を、空気管部に接続するとともに、吐出管を、液体管部に接続するというものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明は以上のように構成され、かつ、作用するものであるから、ポンプであっても、一定量の液体を噴出する液体吐出装置を提供することを目的とする。また、液体吐出装置を有する噴出装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】Aは、第1実施例の液体吐出装置の側面図である。Bは、Aの断面図である。
図2】Aは、第2実施例の液体吐出装置の側面図である。Bは、Aの断面図である。
図3】Aは、第3実施例の液体吐出装置の側面図である。Bは、Aの断面図である。
図4】噴出装置の使用状態図である。
図5】Aは、噴出装置における第1実施例の液体吐出装置の使用状態図である。Bは、液体が噴射される状態を示した図である。
図6】A’は、噴出装置における第2実施例の液体吐出装置の使用状態図である。B’は、液体が噴射される状態を示した図である。
図7】A″は、噴出装置における第3実施例の液体吐出装置の使用状態図である。B″は、液体が噴射される状態を示した図である。
図8】第1実施例の液体吐出装置および第2実施例の液体吐出装置、第3実施例の液体吐出装置の各サイズ別の試験結果を表にしたものである。
図9】Aは、第1実施例の液体吐出装置における図8の表の各サイズを表した図である。Bは第2実施例の液体吐出装置における図8の表の各サイズを表した図である。
図10】第3実施例の液体吐出装置における図8の表の各サイズを表した図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図示の実施形態を参照して、第1実施例の液体吐出装置10について説明する。液体吐出装置10は、長手方向Hの長さLを有するものである。また、液体吐出装置10は、液体吐出装置本体20を有し、この液体吐出装置本体20は、全体として、長手方向Hに沿うように細長い形状を呈している。また、液体吐出装置本体20は、複数のテーパー状の突起21を有し、いわゆるタケノコタイプの継ぎ手として、ホースなどに接続の際の抜け止めとして機能するものである。
【0017】
また、液体吐出装置本体20と、その内部に配置する管状を呈する空気管部30と、管状の液体管部40と、管状を呈する液体流入管50と、を有する。空気管部30は長手方向Hの長さL1を有するものである。また、空気管部30は、外部に露出するとともに開口する開口空気外端部31と、内方に配置する空気内端部32とを有し、空気管部30は筒状を呈し、その第1の内径d1は一定である。また、管状を呈する空気管部30は、長手方向Hに沿うように配置されている(図1、9A参照)。
【0018】
液体管部40は、外部に露出するとともに開口する開口液体外端部41と、内方に配置する液体内端部42とを有し、液体管部40は、筒状を呈し、その第2の内径d2は一定である。また、管状を呈する液体管部40は、長手方向Hに沿うように配置されている。
【0019】
液体流入管50は、外部に露出するとともに開口する開口流入外端部51と、内方に配置する流入内端部52とを有し、液体流入管50は、筒状を呈し、その第3の内径d3は、一定である。また、管状を呈する液体流入管50は、長手方向Hと交差する方向に配置されている。具体的には、液体流入管50は、長手方向Hとほぼ垂直に配置されている。
【0020】
第1実施例の液体吐出装置10における上述の空気管部30の第1の内径d1と液体管部40の第2の内径d2については、第2の内径d2よりも第1の内径d1が大であることが好ましい。特に第1の内径d1は、第2の内径d2の3倍より大であることが好ましい。
【0021】
このように、管状を呈する空気管部30と、管状の液体管部40と、はそれぞれ第1の内径d1と第2の内径d2とを有し、それらはそれぞれの内径が異なる径差Pを有し、かつ連通するように接続されている。具体的には、空気管部30における内方に配置する空気内端部32と、液体管部40における液体内端部42が、径差Pを有するように接続されている。すなわち、空気管部30から管状の液体管部40に径差Pを有するように接続されているので、圧力差を生じる。
【0022】
また、液体流入管50は、液体管部40に連通するように接続されている。具体的には、液体流入管50における流入内端部52が、液体管部40に、長手方向Hに交差するように、かつ連通するように接続部45において接続されている。本実施例においては、液体管部40に、ほぼ垂直に交差するように接続されている。なお、空気管部30における開口空気外端部31から、内方に配置する空気内端部32までの長さLpは、開口空気外端部31から、液体流入管50における流入内端部52が液体管部40に接続されている接続部45までの長さ位置L0よりも小である(図1、9A参照)。
【0023】
第1実施例の液体吐出装置10における上述の液体管部40の、第2の内径d2と、液体流入管50の第3の内径d3とは、第3の内径d3よりも、第2の内径d2が、同一又は大であることが好ましい。また、第1の内径d1は、第3の内径d3の4倍より大であることがさらに好ましい。
【0024】
次に、第2実施例の液体吐出装置100について説明する。液体吐出装置100は、長手方向Hの長さLを有するものである。また、液体吐出装置100は、液体吐出装置本体120を有し、この液体吐出装置本体120は、全体として、長手方向Hに沿うように細長い形状を呈している。また、液体吐出装置本体120は、複数のテーパー状の突起121を有し、いわゆるタケノコタイプの継ぎ手として、ホースなどに接続の際の抜け止めとして機能するものである。
【0025】
第2実施例の液体吐出装置100と、第1実施例の液体吐出装置10との相違について説明する。なお、第1実施例の液体吐出装置10と同一の部分は同一の符号を付しその説明を省略する場合がある。第2実施例の液体吐出装置100と、第1実施例の液体吐出装置10との相違は、空気管部30における開口空気外端部31から、内方に配置する空気内端部32までの長さL1は、開口空気外端部31から、液体流入管150における流入内端部152が液体管部40に接続されている接続部135までの長さ位置L0よりも大であることである(図2、9B参照)。すなわち、第2液体流入管150は、空気管部30に連通するように接続されている。具体的には、液体流入管150における流入内端部152が、空気管部30に、長手方向Hに交差するように、かつ連通するように接続部135において接続されている。液体流入管150における開口端部151は、液体吐出装置本体120において開口している。
【0026】
このように、第2実施例の液体吐出装置100における管状を呈する空気管部30と、管状の液体管部40と、は径差P2を有し、かつ連通するように接続されている。具体的には、空気管部30における内方に配置する空気内端部32と、液体管部40における液体内端部42が、径差P2を有するように接続されている。すなわち、空気管部30から管状の液体管部40に径差P2を有するように接続されているので、圧力差を生じる。
【0027】
なお図4において、第1実施例の液体吐出装置10または、第2実施例の液体吐出装置100を、噴出装置300に取りつける。噴出装置300は、ポンプ400から空気を送る空気管410と、液体Wを収納する容器500と、その液体Wを吐出する吐出管510とを有する。蛇口600はその吐出管510を内部に配置している。
【0028】
使用者Mは、ポンプ400を押圧し、空気を、空気管410を通じて、第1実施例の液体吐出装置10または、第2実施例の液体吐出装置100に送る。第1実施例の液体吐出装置10または、第2実施例の液体吐出装置100は、その空気によって、液体Wを、吐出管510から外部に噴射する。すなわち、第1実施例の液体吐出装置10および、第2実施例の液体吐出装置100は、その空気の分だけ適量の液体Wを吐出管510から外部に吐出することができる。また、第1実施例の液体吐出装置10および、第2実施例の液体吐出装置100を使用することで容器500内の圧力を高める必要がなく、その容器500を破損する恐れが低くなるというものである。
【0029】
ここで、図8における表において、上述の空気管部30の第1の内径d1、液体管部40の第2の内径d2、液体流入管50の第3の内径d3、液体吐出装置10の長手方向Hの長さL、空気管部30における開口空気外端部31から内方に配置する空気内端部32までの長さL0、空気管部30は長手方向Hの長さL1について、様々なサイズを試験した結果である。この表によると、番号13(L0=L1)、14、15が特に噴射量が良好であった。これは、第1実施例の液体吐出装置10であり(図9A参照)、上記の通り、空気管部30の第1の内径d1が液体管部40の第2の内径d2よりもその径が大であり、かつ、液体管部40の第2の内径d2が、液体流入管50の第3の内径d3よりもその径が大であり、さらに、空気管部30における開口空気外端部31から、内方に配置する空気内端部32までの長さLpは、開口空気外端部31から、液体流入管50における流入内端部52が液体管部40に接続されている接続部45までの長さ位置L0よりも小である。すなわち、液体流入管50は、液体管部40に接続されているというものである。なお、番号13(L0=L1)については図示しないが、液体流入管50が、空気管部30と、液体管部40との境界に配置したものである。
【0030】
なお、ここで、図8における表において、番号1から3、番号5、番号7、8、10、は、上記の通り、空気管部30の第1の内径d1が液体管部40の第2の内径d2よりもその径が大であり、かつ、液体管部40の第2の内径d2が、液体流入管50の第3の内径d3よりもその径が大であり、さらに、空気管部30における開口空気外端部31から、内方に配置する空気内端部32までの長さL1は、開口空気外端部31から、液体流入管50における流入内端部52が液体管部40に接続されている接続部45までの長さ位置L0よりも大である。すなわち、液体流入管50は、空気管部30に接続されているというものである。これについても、噴射量が良好であったことが示されている。特に第1の内径d1は、第2の内径d2の3倍より大であり、かつ第3の内径d3の4倍より大であることがさらに好ましい。例えば、番号1、2、5および番号7、8、10、12から15、また、内方に配置する空気内端部32までの長さL1と、開口空気外端部31から、液体流入管50における流入内端部52が液体管部40に接続されている接続部45までの長さ位置L0とは同一であるが、番号19、20、21も好ましい。
【0031】
また、番号4、番号9は、空気管部30の第1の内径d1が液体管部40の第2の内径d2よりもその径が大であり、かつ、液体管部40の第2の内径d2が、液体流入管50の第3の内径d3と同一であり、さらに、液体流入管50における開口空気外端部31から、内方に配置する空気内端部32までの長さL0は、開口空気外端部31から、液体流入管50における流入内端部52が液体管部40に接続されている接続部45までの長さ位置L1よりも大である。すなわち、液体流入管50は、空気管部30に接続されているというものである。これについても、噴射量が良好であった。なお図8において、径D1は、液体吐出装置本体20あるいは、液体吐出装置本体120の一端部22の直径であり、径D2は、他端部23の直径である。尚、L1とL0が同一である番号20も第2の内径d2と第3の内径d3が同一であり好ましい。
【0032】
次に第3実施例の液体吐出装置200について説明する。第3実施例の液体吐出装置200は、長手方向Hの長さLを有するものである。また、液体吐出装置200は、液体吐出装置本体220を有し、この液体吐出装置本体220は、全体として、長手方向Hに沿うように細長い形状を呈している。また、液体吐出装置本体220は、複数のテーパー状の突起221を有し、いわゆるタケノコタイプの継ぎ手として、ホースなどに接続の際の抜け止めとして機能するものである。
【0033】
また、液体吐出装置本体220と、その内部に配置する管状を呈する空気管部230と、管状の液体管部240と、管状を呈する液体流入管250と、を有する。空気管部230は長手方向Hの長さL1を有するものである。また、空気管部230は、外部に露出するとともに開口する開口空気外端部231と、内方に配置する空気内端部232とを有し、空気管部230は筒状を呈し、その第1の内径d1は一定である。また、管状を呈する空気管部230は、長手方向Hに沿うように配置されている(図3、10参照)。
【0034】
液体管部240は、外部に露出するとともに開口する開口液体外端部241と、内方に配置する液体内端部242とを有し、液体管部240は、筒状を呈し、その第2の内径d2は一定である。また、管状を呈する液体管部240は、長手方向Hに沿うように配置されている(図3、10参照)。
【0035】
液体流入管250は、外部に露出するとともに開口する開口流入外端部251と、内方に配置する流入内端部252とを有し、液体流入管250は、筒状を呈し、その第3の内径d3は、一定である。また、管状を呈する液体流入管250は、長手方向Hと交差する方向に配置されている。具体的には、液体流入管250は、長手方向Hとほぼ垂直に配置されている。
【0036】
第3実施例の液体吐出装置200における上述の空気管部230の第1の内径d1と液体管部240の第2の内径d2とは、d1よりもd2が大であることが好ましい。
【0037】
しかしながら、空気管部230に、空気管410を接続すると、その空気管部230の内径d1と空気管410の内径412との径差p4を有することにより圧量差を生じる(図4、7参照)。なお、第1実施例の液体吐出装置10および第2実施例の液体吐出装置100も同様である(図5、6参照)。
【0038】
なお、ここで、図8における表の番号16、17において、空気管部230の第1の内径d1が液体管部240の第2の内径d2よりもその径が小であり、かつ、液体管部40の第2の内径d2が、液体流入管50の第3の内径d3よりもその径が大であり、さらに、液体流入管250における開口空気外端部231から、内方に配置する空気内端部232までの長さL0と、開口空気外端部231から、液体流入管250における流入内端部252が液体管部240に接続されている接続部245までの長さ位置L1とは同一である(図3、10参照)。すなわち、液体流入管50は、径差P3に接続されているというものである。
【0039】
なお図4において、第3実施例の液体吐出装置200を噴出装置300に取りつける。噴出装置300は、ポンプ400から空気を送る空気管410と、液体Wを収納する容器500と、その液体Wを吐出する吐出管510とを有する。蛇口600はその吐出管510を内部に配置している。使用者Mは、ポンプ400を押圧し、空気を、空気管410を通じて、第3実施例の液体吐出装置200に送る。第3実施例の液体吐出装置200は、その空気によって、液体Wを、吐出管510から外部に噴射する(図4、7参照)。すなわち、第3実施例の液体吐出装置200は、その空気の分だけ適量の液体Wを吐出管510から外部に吐出することができる。また、第3実施例の液体吐出装置200を使用することで容器500内の圧力を高める必要がなく、その容器500を破損する恐れが低くなるというものである。
【0040】
なお、空気管410を接続すると、その空気管部230の内径d1と空気管410の内径412と径差p4を有することにより圧量差を生じることで、噴射量が良好であったことが示されている。なお、この点については、空気管410と空気管部30を接続することで生じる径差p4を有するので第1実施例の液体吐出装置10および第2実施例の液体吐出装置100も同様である。
【符号の説明】
【0041】
10 第1実施例の液体吐出装置
20 液体吐出装置本体
21 テーパー状の突起
30 空気管部
d1 空気管部の内径
40 液体管部
d2 液体管部の内径
50 液体流入
d3 液体流入管の内径
100 第2実施例の液体吐出装置
150 液体流入管
200 第3実施例の液体吐出装置
230 空気管部
240 液体管部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10