(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022102577
(43)【公開日】2022-07-07
(54)【発明の名称】評価装置、評価方法および評価プログラム
(51)【国際特許分類】
A63B 69/00 20060101AFI20220630BHJP
G06N 20/00 20190101ALI20220630BHJP
A63B 71/06 20060101ALI20220630BHJP
【FI】
A63B69/00 C
G06N20/00 130
A63B71/06 E
A63B71/06 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020217390
(22)【出願日】2020-12-25
(71)【出願人】
【識別番号】399035766
【氏名又は名称】エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 聡介
(57)【要約】
【課題】測定値からユーザの潜在的な能力を予測して評価する。
【解決手段】取得部15aが、評価対象のユーザの運動に関する測定値を取得する。算出部15cが、取得部15aによって取得された測定値を入力値として、競技者の運動に関する測定値を用いて学習されたモデル14aを用いて、該モデル14aから出力されるスポーツにおける所定の項目の評価値を算出する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
評価対象のユーザの運動に関する測定値を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された測定値を入力値として、競技者の運動に関する測定値を用いて学習されたモデルを用いて、該モデルから出力されるスポーツにおける所定の項目の評価値を算出する算出部と、
を有することを特徴とする評価装置。
【請求項2】
競技者の運動に関する測定値を用いて、前記取得部によって取得された測定値に対してスポーツにおける所定の項目についての評価値を算出する前記モデルを学習する学習部をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の評価装置。
【請求項3】
前記学習部は、複数種類の競技について、各競技の競技者それぞれの運動に関する測定値を用いて、各スポーツの適性を評価値として算出するためのモデルを学習し、
前記算出部は、前記取得部によって取得された測定値を入力値として、前記学習部によって学習されたモデルを用いて、前記ユーザの各スポーツの適性を評価値として算出することを特徴とする請求項2に記載の評価装置。
【請求項4】
前記学習部は、前記競技者の運動に関する測定値と前記競技者の成績とを用いて、所定の項目についての評価値を算出するためのモデルを学習し、
前記算出部は、前記取得部によって取得された測定値を入力値として、前記学習部によって学習されたモデルを用いて、前記ユーザの所定の項目についての評価値を算出することを特徴とする請求項2に記載の評価装置。
【請求項5】
評価装置が実行する評価方法であって、
評価対象のユーザの運動に関する測定値を取得する取得工程と、
前記取得工程によって取得された測定値を入力値として、競技者の運動に関する測定値を用いて学習されたモデルを用いて、該モデルから出力されるスポーツにおける所定の項目の評価値を算出する算出工程と、
を含んだことを特徴とする評価方法。
【請求項6】
評価対象のユーザの運動に関する測定値を取得する取得ステップと、
前記取得ステップによって取得された測定値を入力値として、競技者の運動に関する測定値を用いて学習されたモデルを用いて、該モデルから出力されるスポーツにおける所定の項目の評価値を算出する算出ステップと、
をコンピュータに実行させるための評価プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、評価装置、評価方法および評価プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スポーツ試合中に測定可能なデータを収集し、リアルタイムで表示したり利用したりする技術が知られている(特許文献1参照)。この技術では、例えば、マラソン走者の走行速度や、総工程のどの辺りを走行中か等が、リアルタイムで表示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術では、測定値からユーザの潜在的な能力を予測して評価することはできなかった。例えば、走力や筋力等の体力の測定値だけでは、野球の打者としてどの程度の能力があるかを予測することはできなかった。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、測定値からユーザの潜在的な能力を予測して評価することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る評価装置は、評価対象のユーザの運動に関する測定値を取得する取得部と、前記取得部によって取得された測定値を入力値として、競技者の運動に関する測定値を用いて学習されたモデルを用いて、該モデルから出力されるスポーツにおける所定の項目の評価値を算出する算出部と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、測定値からユーザの潜在的な能力を予測して評価することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、評価装置の概略構成を例示する模式図である。
【
図2】
図2は、評価処理の結果の提示例を示す図である。
【
図6】
図6は、評価処理手順を示すフローチャートである。
【
図7】
図7は、評価処理手順を示すフローチャートである。
【
図8】
図8は、評価プログラムを実行するコンピュータを例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではない。また、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付して示している。
【0010】
[評価装置の構成]
図1は、評価装置の概略構成を例示する模式図である。
図1に例示するように、評価装置10は、パソコン等の汎用コンピュータで実現され、入力部11、出力部12、通信制御部13、記憶部14、および制御部15を備える。
【0011】
入力部11は、キーボードやマウス等の入力デバイスを用いて実現され、操作者による入力操作に対応して、制御部15に対して処理開始などの各種指示情報を入力する。出力部12は、液晶ディスプレイなどの表示装置、プリンター等の印刷装置等によって実現される。
【0012】
通信制御部13は、NIC(Network Interface Card)等で実現され、ネットワークを介したサーバ等の外部の装置と制御部15との通信を制御する。例えば、通信制御部13は、後述する評価処理に用いられる測定値を収集する測定装置等と制御部15との通信を制御する。
【0013】
記憶部14は、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。本実施形態において、記憶部14には、例えば、後述する評価処理において生成されたモデル14aや、評価処理の結果等が記憶される。なお、記憶部14は、通信制御部13を介して制御部15と通信する構成でもよい。
【0014】
制御部15は、CPU(Central Processing Unit)等を用いて実現され、メモリに記憶された処理プログラムを実行する。これにより、制御部15は、
図1に例示するように、取得部15a、学習部15bおよび算出部15cとして機能する。なお、これらの機能部は、それぞれあるいは一部が異なるハードウェアに実装されてもよい。例えば、学習部15bは、取得部15aおよび算出部15cとは別の装置に実装されてもよい。また、制御部15は、その他の機能部を備えてもよい。
【0015】
取得部15aは、評価対象のユーザの運動に関する測定値を取得する。具体的には、取得部15aは、入力部11を介して、あるいは測定装置等から通信制御部13を介して、後述する評価処理の対象のユーザの運動に関する測定値を取得する。
【0016】
ここで、ユーザの運動に関する測定値とは、例えば、ユーザの体格や体質等の身体に関する情報である。体格に関する情報とは、例えば、ユーザの身長、体重等である。また、体質に関する情報とは、血圧、心拍数、体脂肪率あるいは遺伝子等の情報である。
【0017】
また、ユーザの運動に関する測定値とは、運動能力に関する情報でもよい。運動能力に関する情報とは、例えば、短距離タイムや長距離タイム等の走力、スピードや遠投距離等の投力、握力、三角筋力等の筋力、あるいは静止視力、動体視力等の視力の情報である。取得部15aは、このような運動に関する測定値のうち、所定の1種類以上の情報を取得する。なお、取得部15aは、取得した測定値を記憶部14に記憶してもよい。
【0018】
学習部15bは、競技者の運動に関する測定値を用いて、取得部15aによって取得された測定値に対してスポーツにおける所定の項目についての評価値を算出するモデル14aを学習する。また、算出部15cは、取得部15aによって取得された測定値を入力値として、競技者の運動に関する測定値を用いて学習されたモデル14aを用いて、該モデル14aから出力されるスポーツにおける所定の項目の評価値を算出する。
【0019】
例えば、学習部15bは、複数種類の競技について、各競技の競技者それぞれの運動に関する測定値を用いて、各スポーツの適性を評価値として算出するためのモデル14aを学習する。この場合に、算出部15cは、取得部15aによって取得された測定値を入力値として、学習部15bによって学習されたモデル14aを用いて、評価対象のユーザの各スポーツの適性を評価値として算出する。
【0020】
具体的には、学習部15bは、野球やサッカー等のプロの選手等の競技者それぞれの運動に関する測定値と、各スポーツの選手としての評価値を教師データとして用いて、測定値と各スポーツの評価値との相関関係を学習する。これにより、学習部15bは、ユーザの運動に関する測定値を入力すると、各スポーツに対する評価値すなわち各スポーツの適性を出力するモデル14aを生成する。
【0021】
ここでモデル14aに入力される測定値は、1項目に限定されず、複数項目の測定値が入力されてもよい。また、ここで生成されるモデル14aは、例えば、野球について投手、打者、または守備、サッカーについてフォワード、ミッドフィールダ、ディフェンダまたはゴールキーパ等といった所定の項目についての評価値を出力する。このモデル14aは、例えば、所定の項目として「野球の打者」が指定された場合に、「野球の打者」としての評価値として、例えば、偏差値、100点満点の点数、あるいは所定の人数中の順位等を出力する。このように、モデル14aは、「野球の打者」、「サッカーのゴールキーパ」等の所定の項目ごとに、入力された測定値と評価値との相関関係が学習されたものである。
【0022】
この場合には、算出部15cは、生成されたモデル14aを用いて、評価対象のユーザの運動に関する測定値に対する各スポーツの適性を算出し、出力部12を介してユーザに提示する。ここで、
図2は、評価処理の結果の提示例を示す図である。
図2(a)に示す例は、「野球の打者」としての評価値を出力するように学習されたモデル14aを用いた場合であって、評価対象のユーザについて、野球の打者としての適性が「偏差値78」として示されている。なお、評価結果の提示形式は1つに限定されない。例えば、「野球の打者」としての適性を偏差値××、順位××位、点数××点というように、複数の形式で出力されてもよい。
【0023】
あるいは、学習部15bは、競技者の運動に関する測定値と該競技者の成績とを用いて、所定の項目についての評価値を算出するためのモデル14aを学習する。この場合には、算出部15cは、取得部15aによって取得された測定値を入力値として、学習部15bによって学習されたモデル14aを用いて、評価対象のユーザの所定の項目についての評価値を算出する。
【0024】
例えば、学習部15bは、プロ野球選手の運動に関する測定値と、当該選手の防御率や打率等の成績とを教師データとして用いて、測定値と成績との相関関係を学習する。これにより、学習部15bは、測定値を入力すると、野球における防御率や打率等の所定の項目についての成績を評価値として出力するモデル14aを生成する。このモデル14aは、例えば、所定の項目として「野球の打率」が指定された場合に、「野球の打率」の予測値を評価値として出力する。このように、モデル14aは、「野球の防御率」、「野球の打率」等の所定の項目ごとに、入力された測定値と評価値(成績)との相関関係が学習されたものである。
【0025】
この場合にも、上記と同様に、モデル14aに入力される測定値は、1項目に限定されず、複数項目の測定値が入力されてもよい。またモデル14aは、評価値として、例えば、打率3割というような各項目の一般的な表記の他、偏差値、100点満点の点数、あるいは所定の人数中の順位等を出力してもよい。
図2(b)に示す例は、「野球における打率」を評価値として出力するように学習されたモデル14aを用いた場合であって、評価対象のユーザが野球では「打率3割超レベル」であることが示されている。
【0026】
なお、この場合にも、評価結果の提示形式は1つに限定されず、例えば、「野球の打率」の評価値を××割(超レベル)、偏差値××、順位××位、点数××点というように、複数の形式で出力されてもよい。
【0027】
また、モデル14aの学習について、上記のように、所定の項目ごとに1から学習させる場合に限定されない。例えば、あらゆるスポーツの競技者の運動に関する測定値と評価値を用いて学習させた基本のモデル14aを学習により生成しておき、評価したい項目について追加の学習を行うことにより、所定の項目の評価値を出力するモデル14aを生成してもよい。これにより、効率よくモデル14aを生成することが可能となる。
【0028】
このように、評価装置10の評価処理によれば、評価対象のユーザについて客観的に測定可能な情報や遺伝子情報等を用いて、潜在的な能力を予測して評価することが可能となる。これにより、例えば、野球やサッカーの経験が浅い高校生であっても、潜在的な能力を評価してプロ野球やプロサッカーの選手としてスカウトすること等が可能となる。
【0029】
なお、
図3~5は、モデル14aを説明するための図である。
図3~5には、学習部15bが生成したモデル14aに内蔵される各測定値と評価値との相関関係を表す値が例示されている。各図の相関関係は、低い方から順に1~5の5段階で表されている(n/aは該当なし)。
【0030】
例えば、
図3には、各測定値と野球についての評価値との相関関係を表す値(相関値)が例示されている。
図3には、例えば、身長と野球の防御率との相関値が「4」であることが示されている。
【0031】
同様に、
図4には、各測定値とサッカーについての評価値との相関値が例示されている。
図4には、例えば、身長とサッカーのゴール力との相関値が「4」であることが示されている。また、
図5には、各測定値とラグビーについての評価値との相関値が例示されている。
図5には、例えば、身長とラグビーのキック力との相関値が「3」であることが示されている。
【0032】
評価装置10は、
図3~5に例示したように、生成されたモデル14aに内蔵される各測定値と評価値との相関関係を出力してもよい。これにより、評価装置10から出力される評価値の内容を具体的に把握しやすくなる。
【0033】
[評価処理手順]
次に、
図6および
図7を参照して、本実施形態に係る評価装置10による評価処理について説明する。
図6よび
図7は、評価処理手順を示すフローチャートである。本実施形態の評価処理は、学習処理と算出処理とを含む。まず、
図6は、学習処理手順を示す。
図6のフローチャートは、例えば、学習処理の開始を指示する入力があったタイミングで開始される。
【0034】
まず、取得部15aが、競技者の運動に関する測定値を取得する(ステップS1)。
【0035】
次に、学習部15bは、競技者の運動に関する測定値を用いて、取得部15aによって取得された測定値に対してスポーツにおける所定の項目についての評価値を算出するモデル14aを学習する(ステップS2)。
【0036】
例えば、学習部15bは、複数種類の競技について、各競技の競技者それぞれの運動に関する測定値を用いて、各スポーツの適性を評価値として算出するためのモデル14a1を学習する。
【0037】
あるいは、学習部15bは、競技者の運動に関する測定値と該競技者の成績とを用いて、所定の項目についての評価値を算出するためのモデル14a2を学習する。これにより、一連の学習処理が終了する。
【0038】
次に、
図7は、算出処理手順を示す。
図7のフローチャートは、例えば、算出処理の開始を指示する入力があったタイミングで開始される。
【0039】
まず、取得部15aが、評価対象のユーザの運動に関する測定値を取得する(ステップS11)。
【0040】
次に、算出部15cは、取得部15aによって取得された測定値を入力値として、競技者の運動に関する測定値を用いて学習されたモデル14aを用いて、該モデル14aから出力されるスポーツにおける所定の項目の評価値を算出する(ステップS12)。
【0041】
例えば、算出部15cは、取得部15aによって取得された測定値を入力値として、学習部15bによって学習されたモデル14a1を用いて、評価対象のユーザの各スポーツの適性を評価値として算出する。
【0042】
あるいは、算出部15cは、取得部15aによって取得された測定値を入力値として、学習部15bによって学習されたモデル14a2を用いて、評価対象のユーザの所定の項目についての評価値を算出する。これにより、一連の算出処理が終了する。
【0043】
以上、説明したように、上記実施形態の評価装置10では、取得部15aが、評価対象のユーザの運動に関する測定値を取得する。算出部15cが、取得部15aによって取得された測定値を入力値として、競技者の運動に関する測定値を用いて学習されたモデル14aを用いて、該モデル14aから出力されるスポーツにおける所定の項目の評価値を算出する。これにより、評価装置10は、客観的に測定可能な情報や遺伝子情報等からユーザの潜在的な能力を予測して評価することが可能となる。
【0044】
また、学習部15bが、競技者の運動に関する測定値を用いて、取得部15aによって取得された測定値に対してスポーツにおける所定の項目についての評価値を算出するモデル14aを学習する。これにより、評価装置10は、精度高くスポーツにおける評価値を算出することが可能となる。
【0045】
例えば、学習部15bは、複数種類の競技について、各競技の競技者それぞれの運動に関する測定値を用いて、各スポーツの適性を評価値として算出するためのモデル14aを学習する。この場合に、算出部15cは、取得部15aによって取得された測定値を入力値として、学習部15bによって学習されたモデル14aを用いて、評価対象のユーザの各スポーツの適性を評価値として算出する。これにより、例えば、各スポーツの経験が浅いユーザにも、潜在能力に応じたスポーツを提案することが可能となる。
【0046】
または、学習部15bは、競技者の運動に関する測定値と該競技者の成績とを用いて、所定の項目についての評価値を算出するためのモデル14aを学習する。この場合には、算出部15cは、取得部15aによって取得された測定値を入力値として、学習部15bによって学習されたモデル14aを用いて、評価対象のユーザの所定の項目についての評価値を算出する。これにより、例えば、スポーツの経験が浅いユーザにも、潜在能力に応じたトレーニングやポジション等を提案することが可能となる。
【0047】
[システム構成等]
図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。さらに、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUやGPUおよび当該CPUやGPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
【0048】
また、本実施形態において説明した各処理のうち、自動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を手動的におこなうこともでき、あるいは、手動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的におこなうこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0049】
[プログラム]
上記実施形態において説明した評価装置が実行する処理をコンピュータが実行可能な言語で記述したプログラムを作成することもできる。例えば、実施形態に係る評価装置10が実行する処理をコンピュータが実行可能な言語で記述したプログラムを作成することもできる。この場合、コンピュータがプログラムを実行することにより、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、かかるプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータに読み込ませて実行することにより上記実施形態と同様の処理を実現してもよい。
【0050】
図8は、評価プログラムを実行するコンピュータの一例を示す図である。コンピュータ1000は、例えば、メモリ1010と、CPU1020と、ハードディスクドライブインタフェース1030と、ディスクドライブインタフェース1040と、シリアルポートインタフェース1050と、ビデオアダプタ1060と、ネットワークインタフェース1070とを有する。これらの各部は、バス1080によって接続される。
【0051】
メモリ1010は、ROM(Read Only Memory)1011およびRAM1012を含む。ROM1011は、例えば、BIOS(Basic Input Output System)等のブートプログラムを記憶する。ハードディスクドライブインタフェース1030は、ハードディスクドライブ1031に接続される。ディスクドライブインタフェース1040は、ディスクドライブ1041に接続される。ディスクドライブ1041には、例えば、磁気ディスクや光ディスク等の着脱可能な記憶媒体が挿入される。シリアルポートインタフェース1050には、例えば、マウス1051およびキーボード1052が接続される。ビデオアダプタ1060には、例えば、ディスプレイ1061が接続される。
【0052】
ここで、ハードディスクドライブ1031は、例えば、OS1091、アプリケーションプログラム1092、プログラムモジュール1093およびプログラムデータ1094を記憶する。上記実施形態で説明した各情報は、例えばハードディスクドライブ1031やメモリ1010に記憶される。
【0053】
また、評価プログラムは、例えば、コンピュータ1000によって実行される指令が記述されたプログラムモジュール1093として、ハードディスクドライブ1031に記憶される。具体的には、上記実施形態で説明した評価装置10が実行する各処理が記述されたプログラムモジュール1093が、ハードディスクドライブ1031に記憶される。
【0054】
また、評価プログラムによる情報処理に用いられるデータは、プログラムデータ1094として、例えば、ハードディスクドライブ1031に記憶される。そして、CPU1020が、ハードディスクドライブ1031に記憶されたプログラムモジュール1093やプログラムデータ1094を必要に応じてRAM1012に読み出して、上述した各手順を実行する。
【0055】
なお、評価プログラムに係るプログラムモジュール1093やプログラムデータ1094は、ハードディスクドライブ1031に記憶される場合に限られず、例えば、着脱可能な記憶媒体に記憶されて、ディスクドライブ1041等を介してCPU1020によって読み出されてもよい。あるいは、評価プログラムに係るプログラムモジュール1093やプログラムデータ1094は、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等のネットワークを介して接続された他のコンピュータに記憶され、ネットワークインタフェース1070を介してCPU1020によって読み出されてもよい。
【0056】
以上、本発明者によってなされた発明を適用した実施形態について説明したが、本実施形態による本発明の開示の一部をなす記述および図面により本発明は限定されることはない。すなわち、本実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施形態、実施例および運用技術等は全て本発明の範疇に含まれる。
【符号の説明】
【0057】
10 評価装置
11 入力部
12 出力部
13 通信制御部
14 記憶部
14a モデル
15 制御部
15a 取得部
15b 学習部
15c 算出部