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特開2022-102996磁束電気量変換型センサーとその車両運行制御システム
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  • 特開-磁束電気量変換型センサーとその車両運行制御システム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022102996
(43)【公開日】2022-07-07
(54)【発明の名称】磁束電気量変換型センサーとその車両運行制御システム
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/00 20060101AFI20220630BHJP
   G01B 7/00 20060101ALI20220630BHJP
   G01R 33/02 20060101ALI20220630BHJP
【FI】
G08G1/00 X
G01B7/00 101E
G01R33/02 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2020220083
(22)【出願日】2020-12-25
(71)【出願人】
【識別番号】302004849
【氏名又は名称】樋田 一弘
(72)【発明者】
【氏名】樋田 一弘
【テーマコード(参考)】
2F063
2G017
5H181
【Fターム(参考)】
2F063AA03
2F063BA15
2F063DA01
2F063GA01
2G017AA05
2G017AD02
5H181AA27
5H181CC17
5H181FF13
5H181FF27
5H181LL09
(57)【要約】      (修正有)
【課題】走行によって車線中央から逸脱した車体は規定線上からずれた変位量を検出し常に指定路を走行しうるための修正が可能な信号を得る。
【解決手段】通行路面に設置した一組2本の敷設線に流す交流基本波に加え受信機の確認等に利用する基本波周波数を低周波の(FM)で変調し更なる制御信号を重畳した電流から受信復調後の信号中必要とする走行中の車両自身の同調度のずれの状況や発信元からの指令に含まれる制限速度を含む制御命令により行う運転制御方式で車両等の移動体はセンサーからの受信信号によって走行方向の確認や速度設定等を指令され車両はそれに従う動作を行う。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
路面に2本1対の電線を間隔を取って敷設「図1-11,12」又は「図2-21,25」、に交流波を通電し電線に生じる磁束を効率よく受信する収集形状「図1-10」と外来ノイズに影響が少ない巻線「図2-23,A1,A2」を施し逸脱検出信号として利用する磁束電気量変換型センサーについて記す。
センサーは「図2-26」に示すリング型を基本とするフェライトコアーで指定部分に(A)=A1,A2コイルを差動形に接続し指定された周波数に同調した信号のみを選択受信できる「Q=(L/R)」Qの大きなパラメトリック共振回路を構成する。
分割するA1,A2巻線によって生じるLのパラメーターであるインダクタンスは分割して対照的な巻線作業後に行った電気的試験結果では磁性体コアー上の巻線位置の違いや部分的に異なる透磁率の違いなどで同じ巻数でも特性に違いが生じ此処に示す用途では巻線を逆接続し差動式とする事が要求され端子間は本来、純抵抗値として生成するはずの数値にL成分があり中和できない残留インダクタンスが残る、この残留分と電気的容量C(コンデンサ)で高い周波数の共振回路が成立する。
実際インダクタンスの差異は5%以下であるがリングコアーでしか得られない安定した共振器の性能を確認出来る。
磁束電気変換型センサー上には2種類の機能を持つ巻線を設け(B)=B1,B2巻線とし敷設線「図2-21,2-25」2線上に生じる磁束から生成する電気信号を加算接続し(A)に対する位相基準信号とした(A,B)2要素からなるパラメトリック共振センサである。
【請求項2】
通行路面に設置した一組2本の敷設線に流す交流基本波に加え受信機の確認等に利用する基本波周波数を低周波の(FM)で変調し更なる制御信号を重畳した電流から受信復調後の信号中必要とする走行中の車両自身の同調度のずれの状況や発信元からの指令に含まれる制限速度を含む制御命令により行う運転制御方式で車両等の移動体はセンサーからの受信信号によって走行方向の確認や速度設定等を指令され車両はそれに従う動作を行う。
センサー部分は車体中央付近に取り付ける、敷設した電線はループ接続「終端は短絡」とし磁束の生じる回動方向は電線から法則に従い生じ往復路で電流方向が異なることを利用する、磁束の中和点は敷設線相互の中央位置上下の線上にあり此処を走行車線の中央と定める。
走行によって車線中央から逸脱した車体は規定線上からずれた変位量を検出し常に指定路を走行しうるための修正が可能な信号を得る制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
車両が通行する路面に敷設した一対の電線に特定の周波数に定めた電流により生じる磁束「励磁」を走行車線上の車両が受信し指定線路から逸脱を防止するための自動補正を行う検出器(センサ)と制御システムの説明である。
【0002】
路面に這わす電線は基地を置く発信部から長距離も敷設が出来る、終端部は短絡接続し隣りあう電線上には往復路とも磁束量の等しい方向の異なる電流に比例した大きさの磁束が生じる。
【0003】
磁界の特性は電線が設置された平面上中間の位置が出力ゼロ値で位相逆転の境界となりセンサーの差動巻線によって生じる起電圧も従う、当然ながら境界から位置の偏りに対しゼロ点を境に検出された位相も逆転し対応する信号も離れる距離により検出した電圧も変化増減する。
【0004】
車両側センサーはこの差動特性から電圧の位相と大きさを拾い出し、参照となる位相信号Bpも(B)巻線によって収集する。
【0005】
対の敷設線上に発生する磁束+Bp,-Bpの検出のための電磁コイルは(A)と直交する機構的位置に1対2個で構成され敷設線の磁束により生じた電気信号は両者を加算する接続とする、出力値と位相Bpを基準にした位置ずれは(A)コイルから生じる方向と大きさで求めているから車両は常に位相が逆転するゼロ点位置を求めて制御を実行し逸脱した方向が修正され路面に敷設したラインの中間に誘導され進行することが出来る。
【0006】
車両は零位法による信号の零を求めて通行するため励磁線に流れる検出限界を超える制御電流の大きさを確認しながら重畳された変調の深さに関係なく目的とする制御が行われる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
車両は常に安全な走行が出来るとは限らない、天候に左右され積雪で地表が覆われれば側溝に転落したり走行中車線から外れ歩行者に当たったり車両同士の正面衝突もある。
工事箇所の通過時には気付く事が遅れ速度超過の状態で進入する場合もある。
これら全てをシステム化すれば重大な人身及び車両事故を減らす事が可能である。
【課題を解決するための手段】
敷設した励磁線Bでは周波数や電流は(A)センサーの検出感度を良好に保つ観点から何れの地点に於いても効率的なパラメトリック共振が機能しなければならない、この方式は定電流回路によって如何なる地点に於いても磁束が一定で周波数の定めに就いても高周波交流電圧の仕様を決定する、(A)側のセンサーは高周波に対応できる特性を持つリング状のフェライトコアーが適し周囲の様々な磁気ノイズに妨害されにくいトロイダル形状を選択する、他に電子機器類にも悪影響が生じない周波数を選択しなければならない。
励磁線Bの高周波信号には変調度の浅いFMを使用し車両等の共振特性が環境や外乱など変化に影響を受けた場合など受信機側の共振特性の変化を確認でき補正や周波数選択が出来る手段を提供する、またこの信号に必要とする二次変調の為の信号を加え受信側がその指示を受けて追従する制御信号も載せる。
励磁線Bの信号が受信できない異常時は直ちに人的制御に遷らなければならない。
本システムが具備する制御上の問題解決手段としては
▲1▼センサーやシステムが簡潔で高感度、路面状況に影響されないこと
▲2▼人為的に移動した隣り合う車線の設定周波数の追従選択を目的として持つ
▲3▼共振器を持ち同調回路の働きで車線変更による自動認識を目的に含む
▲4▼基地局からは車線上の車両に情報を送信が可能、「逆交弁別、速度指定など」
▲5▼機器の自己確認や複数搭載による信頼性の向上が計れる「フェイルセーフ」
▲6▼工事箇所、通行場所による制御の変更が単純、定電流で設置型のため妨害されにくい
▲7▼誘導路としてのB励磁線の敷設や変更が簡単
逸脱防止制御信号の検出
検出のための差動式センサー(A)は使用周波数帯に適するフェライトコアーを採用し極性を持たないリング型コアーが適している、巻線方法は180度「仮に半円X軸で上下にコイルを分割する場合でこの場合Y軸が進行方向」で、分割する上下2組の巻線を組み合わせ差動式としX軸を貫通する磁界には無反応である、B励磁線から取り込む制御信号等は垂直軸上Y(左右)のX軸上に巻線する、リング型コイル内を貫通する磁界に反応する巻線方法である。
リング型コアー上の巻線は進行方向前後の1組で(A)信号の検出を行い,(B)信号検出は(B1,B2)巻線を左右で棒状フェライトコアー上に展開する、両者2組の巻線から発する交流電圧は位相のずれを後段の移相器「図3-34」によって修正した後に比較「図3-35」する。
走行路中央線を境に変化する入力信号は正負両方向に逆転する直線的信号に調整する。
フェライトコアーへの巻線は円形状に全てを置く事が望ましいが特殊な巻線機が必要になる、従って(A)コイル一式とB1,B2コイル用2個を別部品として製作しシステムの最終調整段階で組み合わせる、B1,B2それぞれのコイルは2個のドラム型のコアーに巻線を施し(A)コイルと干渉しない位置に固定し本来の目的とする。
遠心力が加わる事による補正
差動巻センサーは進行中の車両が左カーブで差し掛かると車体は右外側に沈む現象が普通にありこの時の運転状況はハンドルも併せて操作している、ここに採用するセンサーは車両が傾くことで僅かではあるが恰も車線より内方向に向いたかの如き出力が生じる特徴を持ち補正の必要がある、ハンドル角度信号と速度信号を制御回路に加算入力し補正しなければならない。
積載量による傾き補正
積載荷重が片寄る場合は取り付けられたセンサーも傾くから本来の出力信号は不正を示す、運行初期にバイアス分の補正を実行する。
センサーの設置高さによる影響
空中のある高さに設置した場合「進行方向に設置する励磁線巾を一辺とした60度頂点付近」に於いてセンサーの起電圧が最大になりこれを境に上げ下げした場合、変化に応じ何れも信号が小さくなる、また励磁線を結んだ平面とその中間の直交する上下線を中心で振れるとき位相が180度変化する、しかし中心位置「位相が逆転する左右の中心」出力ゼロ点の位置の変化(誤差)は生じない。
【図面の簡単な説明】
図1】上空から見た走路内に於ける各機能材が配置された様子 リングコアーを中心に左右に励磁線を示す 磁気圏は励磁線を中心に広がる周辺の磁束 磁束電気変換型センサ 10 敷設励磁線「往復路」 11,12 終端短絡線 13 高周波発振器 14
図2】A,B巻線作業図 信号検出用コイルの配置 敷設励磁線「往復路」 21,25 X軸用コアー 22 走行車線逸脱検出コイル 23 (A1,A2巻線C:共振コンデンサ) 制御信号検出コイル 24 B1,B2巻線 フェライトリングコア 26 コイル結線図 27
図3】磁束電気変換センサーと車線逸脱防止制御システム(ブロック図) センサーブロック 30 (A)コイル共振器 31 A増幅器 32 (B)コイル増幅器 33 B移相器 34 位相比較器 35 車線切換器 36 モニタ「動作確認用」 37 B信号データ解読 38 スピード制御「信号出力」 39 制御ブロック 40 ハンドル操作器 41 アクセル操作器 42 オートクルーズ操作器 43
図1
図2
図3