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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022103054
(43)【公開日】2022-07-07
(54)【発明の名称】衣類処理装置
(51)【国際特許分類】
   D06F 58/10 20060101AFI20220630BHJP
   A61L 2/20 20060101ALI20220630BHJP
   A47B 61/00 20060101ALI20220630BHJP
   D06F 73/02 20060101ALN20220630BHJP
   D06F 58/44 20200101ALN20220630BHJP
   D06F 58/32 20200101ALN20220630BHJP
【FI】
D06F58/10 Z
A61L2/20 100
A47B61/00 503H
D06F73/02
D06F58/44
D06F58/32
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021174198
(22)【出願日】2021-10-25
(31)【優先権主張番号】P 2020218072
(32)【優先日】2020-12-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】391001457
【氏名又は名称】アイリスオーヤマ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100167438
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 淳司
(74)【代理人】
【識別番号】100166800
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 裕治
(72)【発明者】
【氏名】奥村 明彦
(72)【発明者】
【氏名】山本 秀規
(72)【発明者】
【氏名】杉森 俊昭
(72)【発明者】
【氏名】姉▲崎▼ 芳和
【テーマコード(参考)】
3B167
3B168
4C058
【Fターム(参考)】
3B167AB25
3B167AB43
3B167AC14
3B167AE01
3B167AE02
3B167AE04
3B167AE05
3B167AE12
3B167BA23
3B167BA25
3B167BA43
3B167BA78
3B167HA11
3B167JA68
3B167KA84
3B167LA08
3B167LC17
3B167LC20
3B167LC25
3B167LC30
3B167LE06
3B167LF25
3B167LG05
3B168AB25
3B168AB43
3B168AC14
3B168AE01
3B168AE02
3B168AE04
3B168AE05
3B168AE12
3B168BA23
3B168BA25
3B168BA43
3B168BA78
3B168JM01
3B168JM02
3B168JM03
4C058AA05
4C058BB07
4C058CC05
4C058DD05
4C058DD07
4C058DD12
4C058DD16
4C058JJ14
4C058JJ22
4C058JJ28
4C058JJ29
(57)【要約】
【課題】筐体内を衛生的に維持できる衣類処理装置を提供する。
【解決手段】衣類処理装置Xは、衣類等を収容可能な空間を有する筐体1と、筐体1内にオゾンを供給するオゾン供給部31と、筐体1内の空気を除湿する除湿部32と、オゾン供給部31及び除湿部32を制御する制御部33とを備え、制御部33は、オゾン供給部31の動作終了後、又はオゾン供給部31の動作開始後から動作終了前において、除湿部32を動作させる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
衣類等を収容可能な空間を有する筐体と、
前記筐体内にオゾンを供給するオゾン供給部と、
前記筐体内の空気を除湿する除湿部と、
前記オゾン供給部及び前記除湿部を制御する制御部と
を備え、
前記制御部は、前記オゾン供給部の動作終了後、又は前記オゾン供給部の動作開始後から動作終了前において、前記除湿部を動作させる
衣類処理装置。
【請求項2】
前記除湿部の吸気口、吐出口、又は前記吸気口から前記吐出口までを繋ぐ流路に、オゾンを除去するためのオゾン除去部が設けられている
請求項1に記載の衣類処理装置。
【請求項3】
前記オゾン除去部は前記除湿部の前記吸気口側に設けられている
請求項2に記載の衣類処理装置。
【請求項4】
前記筐体内にスチーム又はミストを供給する加湿部を備え、
前記制御部は、前記オゾン供給部と共に前記加湿部を動作させる
請求項1~3の何れか1項に記載の衣類処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、筐体に収容された衣類等を除菌することができる衣類処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、衣類処理装置として、「ロッカー等の収納部の内面に開口する空気吸入口と、空気吹出口とを連通する気流ダクト内に、気流ダクト内の空気を送り出す空気流通ファンと、オゾン発生器と、余剰のオゾンを分解する触媒ユニットと、吹出空気の温度を上昇させる加熱器とが配設されていることを特徴とするロッカー等の脱臭装置」が開示されている。
この脱臭装置では、オゾンセンサーにより収納部内のオゾン濃度が予め設定された所定の濃度に達したことが検知されると、オゾン発生器が停止され、所定時間経過後にオゾン分解装置の触媒ユニットが気流ダクト内に挿入されるため、吸入された空気内に含有する毒性の強い未反応のオゾンの分解処理が行われ、収納部内のオゾン濃度が下降されるとされている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平09-239015号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の脱臭装置では、例えば、衣類に付着した汗や雨が加熱部の加熱により収容部内で蒸発したままとなり、衛生的に劣悪であった。
本発明は、筐体内を衛生的に維持できる衣類処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る衣類処理装置は、衣類等を収容可能な空間を有する筐体と、前記筐体内にオゾンを供給するオゾン供給部と、前記筐体内の空気を除湿する除湿部と、前記オゾン供給部及び前記除湿部を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記オゾン供給部の動作終了後、又は前記オゾン供給部の動作開始後から動作終了前において、前記除湿部を動作させる。
【発明の効果】
【0006】
上記構成によれば、除湿部を備えるため、筐体内を衛生的にできる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】第1実施形態の衣類処理装置の概略である。
図2】装置本体の構成図である。
図3】制御部のフローチャートである。
図4】第2実施形態の衣服処理装置の概略斜視図であり、(a)は前側上方から見た図であり、(b)は後側下方から見た図である。
図5】装置本体の斜視図であり、(a)は前側上方から見た図であり、(b)は後側下方から見た図である。
図6】装置本体のフレームを分解した状態を後側上方から見た斜視図である。
図7】装置本体のフレームを分解した状態を前側下方から見た斜視図である。
図8】(a)は装置本体の左右方向と直交する断面であってオゾン供給部付近の断面図であり、(b)は装置本体の前後方向と直交する断面であってオゾン供給部付近の断面図である。
図9】除湿ユニットの斜視図であり、(a)は前側下方から見た図であり、(b)は後側上方から見た図である。
図10】除湿ユニットを分解した状態を前側下方から見た斜視図である。
図11】除湿ユニットを分解した状態を後側上方から見た斜視図である。
図12】除湿ユニットの前後方向と直交する断面を前側から見た図であって下部側を拡大した図である。
図13】加湿ユニットの左右方向と直交する断面図であり、(a)は開閉手段付近の図であり、(b)は霧化手段付近の図である。
図14】(a)は加湿ユニットの分解状態を前側上方から見た図であり、(b)は本体と加湿用タンク一部を切り欠いた状態の拡大斜視図である。
図15】(a)は加湿ユニットの分解状態を後側下方から見た図であり、(b)は本体と加湿用タンク一部を切り欠いた状態の拡大斜視図である。
図16】(a)は装置本体の下部の上下方向と直交する断面を後側上方から見た斜視図であり、(b)は装置本体の下部の上下方向と直交する断面を上方から見た図である。
図17】(a)はタンクユニットの分解状態であって蓋体を反転させた状態を後側上方から見た斜視図であり、(b)はタンク本体の前後方向と直交する断面を後側から見た図である。
図18】オゾン減少についての評価結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
実施形態の一態様に係る第1の衣類処理装置は、衣類等を収容可能な空間を有する筐体と、前記筐体内にオゾンを供給するオゾン供給部と、前記筐体内の空気を除湿する除湿部と、前記オゾン供給部及び前記除湿部を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記オゾン供給部の動作終了後、又は前記オゾン供給部の動作開始後から動作終了前において、前記除湿部を動作させる。
実施形態の別態様に係る第2の衣類処理装置は、第1の衣類処理装置において、前記除湿部の吸気口、吐出口、又は前記吸気口から前記吐出口までを繋ぐ流路に、オゾンを除去するためのオゾン除去部が設けられている。これにより、安全性を高めることができる。
実施形態の別態様に係る第3の衣類処理装置は、第2の衣類処理装置において、前記オゾン除去部は前記除湿部の前記吸気口側に設けられている。これにより、オゾンが除湿部内に侵入するのを防止できる。
実施形態の別態様に係る第4の衣類処理装置は、第1~第3の衣類処理装置において、前記筐体内にスチーム又はミストを供給する加湿部を備え、前記制御部は、前記オゾン供給部と共に前記加湿部を動作させる。これにより、衣類に対して除菌処理を行えると共に、衣類のしわを少なくできる。
【0009】
<第1実施形態>
1.概要
衣類処理装置Xは、衣服、ハンカチ、手袋、帽子、鞄、靴、スリッパ等の衣類等を収容する筐体1と、筐体1内に配される装置本体3とを備える。装置本体3は、筐体1内に収容された衣類等に対して少なくとも除菌処理を行う。ここでの装置本体3は衣類等に対して除菌処理を行う他、衣服等のしわを取るためのしわ取り処理や、衣類等の湿気を取るための乾燥処理も行うことも可能である。また、除菌処理に合わせて芳香処理を行ってもよい。
以下、各部について説明する。
【0010】
2.筐体
筐体1は、衣類等を出し入れするための開口11aを有する筐体本体11と、筐体本体11の開口11aを開閉するためのドア体12とを備える。
筐体本体11は、例えば、前面が開口し、上下に長い直方体状をしている。筐体1は、ハンガーを介して衣類等を引掛けるためのハンガー掛け13を筐体本体11の上部に備える。
ドア体12は、筐体本体11に設けられているヒンジ(図示省略)により開閉可能に支持されている。筐体1は、ドア体12の開閉用のハンドル(図示省略)をドア体12に備える。
筐体1は、ドア体12を閉状態でロックするロック機構14を有してもよい。これにより、例えば、後述する衣類処理中にドア体12が開状態となるのを規制でき、安全性を高めることができる。ここでのロック機構14は、筐体1に設けられている制御部17の指令により、ドア体12を閉状態でロックしたり、ロック状態を解除したりする。
ロック機構14は、進退自在なロック体を有するロック部15と、ロック体を受ける受け具16とから構成される。ここでのロック部15は、ロック体と、制御部17の指令を受けてロック体を駆動する(進退させる)駆動手段とを備える。ロック部15は筐体本体11に設けられ、受け具16がドア体12に設けられている。
一例として、ロック体は棒状をし、駆動手段はソレノイドを利用し、受け具16は、進出した棒状のロック体が挿入(係合)する貫通孔を有する。なお、ロック部15は、制御部17に接続し、電源部18から駆動電力を受電する。
【0011】
筐体1は、衣類処理に関する操作部19、装置本体3と通信するための通信部20を含むインターフェース部21を有する。ここでのインターフェース部21は、制御部17も含み、電源部18と電気的に接続する。
制御部17は、CPU、メモリ、タイマ等を有する。制御部17は、操作部19で受け付けた操作内容に従って、ロック機構14を制御したり、装置本体3の制御部33に操作内容(処理内容)を送信したりする。
ロック機構14にドア体12のロックをさせるロック指令は、衣類処理が開始すると、制御部17が指示する。具体的に、操作部19により衣類処理指示が受け付けられたときに指示してもよいし、衣類処理の開始を示す開始信号を装置本体3がインターフェース部21に送信するようにして、その開始信号を受信するときに指示してもよい。
一方、ロック機構14にロックを解除させるロック解除指令は、衣類処理が終了すると、制御部17が指示する。具体的に、衣類処理の処理時間が経過したときに指示してもよいし、処理の終了を示す終了信号を装置本体3がインターフェース部21に送信するようにして、終了信号を受信したインターフェース部21が指示してもよい。
【0012】
操作部19は、衣類処理装置Xの電源スイッチ、衣類についての処理内容(例えば、除菌処理)を選択するための処理内容選択スイッチ等を備える。
通信部20は、制御部17からの制御信号を装置本体3に送信したり、装置本体3から処理終了の終了信号等を受信したりする。通信には、無線を利用しており、例えば、赤外線、Bluetooth(登録商標)、Wifi(登録商標)等を利用できる。
インターフェース部21の位置は特に限定しないが、ドア体12を閉めた状態で、操作部19を操作できる位置に設けられている。ここでは、ドア体12の表面(外面)に設けられている。これにより、ドア体12を閉めた状態でも操作部19を操作できる。
なお、インターフェース部21は、選択した処理を表示したり、残り時間を表示したり等する表示部を備えてもよい。
【0013】
3.装置本体
(1)概略
装置本体3は、図2では筐体1外に出た状態で便宜上示しているが、筐体1内に配される。図2に示すように、装置本体3は、筐体1内にオゾンを供給するためのオゾン供給部31と、筐体1内を除湿するための除湿部32とを備える。これにより、筐体1内に、例えば、汗や雨により濡れた状態の衣類に対して除菌処理と除湿処理を行うので、筐体1内の衛生を良好な状態で維持できる。なお、衛生面について着目する装置本体の場合、少なくとも、オゾン供給部31と除湿部32とを備えればよい。
装置本体3は、オゾン供給部31及び除湿部32を制御する制御部33を備えてもよい。これにより、自動運転が可能となり、使い勝手のよい衣類処理装置Xが得られる。
装置本体3は、筐体1内のオゾンを分解(除去)するためのオゾン除去部34を備えてもよい。これにより、筐体1内のオゾンの濃度を低下させることができる。つまり、安全性を向上できる。
装置本体3は、必須の構成ではないが、筐体1内を加湿する加湿部35を備えてもよい。これにより、衣類のしわを延ばすしわ取り処理を行うことができる。加湿部35は制御部33により制御される。なお、除湿部32は制御部33により制御され、これにより、装置本体3は衣類の湿気を取る乾燥処理を行うことができる。
装置本体3は、オゾン除去部34及び加湿部35の内、発明に合わせて少なくとも1つ以上を備えてもよい。
ここでの装置本体3は、オゾン供給部31、除湿部32、加湿部35、オゾン除去部34、制御部33を備え、オゾン供給部31、除湿部32、制御部33、加湿部35は、筐体1の電源部18から受電する。
以下、各部について説明する。
【0014】
(2)装置筐体
装置筐体36は、図1に示すように、装置筐体本体361と、除湿吸気口362と、除湿吐出口363と、加湿吐出口364と、オゾン吐出口365と、除湿部32により除湿された水を貯留する排水タンク323を装着する排水タンク装着部366と、加湿部35が使用する水を貯留する給水タンク351を装着する給水タンク装着部367等を備え、内部にオゾン供給部31、除湿部32、制御部33、オゾン除去部34、加湿部35を収容する。なお、吸気口、吐出口には、他の吐出口等と区別できるように、例えば、「加湿吐出口」のように関連する機能を付している。
【0015】
(3)オゾン供給部
オゾン供給部31はオゾン発生手段を備える。オゾン発生手段は、オゾンを発生できればよく、その構成は特に限定するものではなく、例えば、コロナ放電を利用している。
オゾン供給部31は、装置本体3の上面のうち加湿部35側に配されている。オゾンを筐体1内に拡散させるために、送風手段を用いてもよい。
オゾン発生手段で発生したオゾンは送風手段によりオゾン吐出口365から外部へ強制的に吐出される。一例として、オゾン吐出口365は、加湿部35で生成された水分(例えば、ミストである)を放出する加湿吐出口364の近くに設けられている。ここでは、オゾン吐出口365は、送風手段により送出されるオゾンを加湿吐出口364から吐出されるミストに向けて吐出するように構成されている。
これにより、吐出されるミストにオゾンが付着して、送風手段によりオゾンを筐体1内の広い範囲に供給できる。
【0016】
(4)除湿部
除湿部32は、除湿吸気口362から吸引した空気を除湿し、除湿した空気を除湿吐出口363から吐出する。除湿部32は、空気から水分を除去できればよく、デシカント方式、コンプレッサ方式、両方式を採用したハイブリッド方式等を利用できる。ここでは、デシカント方式を採用している。なお、除去した水は、着脱可能な排水タンク323に貯留される。排水タンク323は、前方に露出しており、前方側に取り外しが可能である。
除湿部32は、除湿された空気(乾燥空気)を装置本体3の外部、つまり、筐体1の内部へと送り出す送風手段を備えており、筐体1の内部の広い範囲で除湿できる。
【0017】
(5)オゾン除去部
オゾン除去部34は筐体1内のオゾンを除去する。オゾン除去部34は、オゾンを除去できればよく、その構成は特に限定されるものではない。ここでのオゾン除去部34は、オゾン除去フィルタを利用している。オゾン除去フィルタとして、例えば、活性炭フィルタ等を利用できる。
オゾン除去部34は、一例として、除湿部32用の除湿吸気口362から除湿吐出口363との間の流路上に設けられている。除湿部32はオゾン供給後に運転を開始するため、供給中のオゾンがオゾン除去部34により除去されることがなく、オゾンを効率よく供給できると共に除去できる。
オゾン除去部34は、他の例として、除湿吸気口362から除湿部32との間に配されている。これにより、オゾンが除湿部32内に侵入するのを防止でき、除湿部32を構成する、ゼオライト、加熱手段、送風手段、熱交換手段等にオゾンが付着するのを防止できる。
オゾン除去部34は、さらに他の例として、オゾン除去フィルタを交換可能に除湿吸気口362に備える。これにより、オゾンが除湿部32内に侵入するのを防止でき、除湿部32を構成する、ゼオライト、加熱手段、送風手段、熱交換手段等にオゾンが付着するのを防止できることに加えて、オゾン除去フィルタの交換や掃除が可能となる。
なお、オゾン除去部34は、除湿部32用の除湿吸気口362から除湿吐出口363との間の流路上に設けられている場合、除湿吸気口362から除湿部32との間に配されている場合、オゾン除去フィルタを交換可能に除湿吸気口362に備える場合を例に説明したが、これら3つの場合の組み合わせで備えることも可能である。
【0018】
(6)加湿部
加湿部35は、蒸気、ミスト等の形態の水分を筐体1内に供給できればよく、気化方式、スチーム方式、ハイブリッド方式、超音波方式等を利用できる。ここでは、超音波方式を採用している。加湿に使用する水は、着脱可能な給水タンク351から供給される。
ここでの加湿部35は、超音波発生手段、給水タンク351等を備える。
超音波により発生したミスト(水滴)は、加湿吐出口364から吐出される。加湿吐出口364は、上述のように、オゾン吐出口365の近くに設けられ、生成されたミストにオゾンが乗る(付着する)ように構成されている。
また、発生したミストとオゾンは、オゾン供給部31の送風手段により、筐体1内の広い範囲へと吐出されることとなる。
加湿部35は、加湿吐出口364とオゾン吐出口365を有する筒状部内に、発生手段を備えている。なお、筒状部内にミストの流路とオゾンの流路とが形成されている。給水タンク351は、加湿吐出口364と連通し、超音波発生手段を内部に有する流路を有する筒状部を囲うよう設けられる。つまり、給水タンク351は、上下方向に延びる筒状部のための空洞(貫通路)を内方に有し、給水タンク351は、この筒状部に沿って上下方向に着脱が可能である。
【0019】
(7)制御部
制御部33は衣類処理に関する制御を行う。
制御部33は、CPU、メモリ、タイマ等を有し、筐体1の制御部17の指示に従ってオゾン供給部31、除湿部32、加湿部35等を制御する。
制御部33は、インターフェース部21の通信部20と通信部37を介して通信可能であり、衣類処理の指示をインターフェース部21から受け付けると、衣類処理を開始する。衣類処理の指示は、筐体1に設けられる操作部19が操作されることで、制御部17が通信部20を介して送信し、装置本体3の通信部37にて受信される。
以下、衣類処理について説明する。
制御部33は、衣類処理として、少なくとも、加湿部35で生成されたミストと、オゾン供給部31から供給されるオゾンとを吐出させる前工程の後に、除湿部32により除湿する運転を行う後工程を実行する。より具体的に言うと、衣類処理は、前工程及び後工程の他に、オゾン供給部31の動作状態に対応して筐体1のドア体12を閉状態でロックするロック工程と、オゾン供給部31の動作状態に対応して筐体1のドア体12の閉状態のロックを解除するロック解除工程とを含む。
なお、ここでは、前工程及び後工程は制御部33が制御し、ドア体12の閉状態のロック・解除は制御部17が制御する。
【0020】
4.制御
(1)概要
衣類処理は、制御部17と制御部33とで実行される。
ここでは、制御部17と制御部33とが協働して行う衣類処理について説明する。
衣類処理は、前工程、後工程、ロック工程、ロック解除工程を含む。
前工程は、操作部19により衣類処理指示が受け付けられると、プログラムをスタートさせる。加湿部35とオゾン供給部31との駆動を開始すると共にタイマをスタートさせ、タイマの計測時間が第1時間になると、加湿部35とオゾン供給部31との駆動を停止する。これにより、ミスト及びオゾンが筐体1内に吐出されるため、衣類等を消臭及び除菌する。
ロック工程においては、前工程の開始により、ロック機構14は、ロック体を駆動手段により受け具16側に進出させる。これにより、オゾン供給中に筐体1のドア体12が開状態となるのを防止できる。なお、ロック工程のタイミングは、加湿部35の駆動開始とオゾン供給部31の駆動開始とのタイミングにズレがある場合には、オゾン供給部31の駆動開始時であってもよい。
【0021】
後工程は、前工程が終了すると、タイマをリセットすると共に除湿部32を駆動させ、タイマの計測時間が第2時間になると、除湿部32の駆動を停止する。これにより、筐体1内のオゾンと水分とが除去される。
ロック解除工程においては、前工程又は後工程が終了すると、制御部17からロック機構14にロック解除指令が送信され、これを受けてロック機構14は、ロック体を駆動手段により受け具16から退入させる。これにより、筐体1のドア体12の開閉が可能となり、オゾンに対して安全に衣類等を取り出すことができる。なお、前工程におけるロック解除工程のタイミングは、オゾン供給部31の駆動終了時より後である。オゾン供給部31の駆動終了時には、筐体1内のオゾン濃度が高いため、ドア体12を閉状態でロックしておくことが好ましいからである。
【0022】
(2)制御例(一例)
以下、衣類処理について、図3を用いて一例を説明する。
操作部19により衣類処理が選択されると、制御部33は前工程を行う。具体的には、制御部33は、タイマをスタートさせ(S1)、制御部17がドア体12の閉状態をロック機構14にロックさせると(S2:ロック工程)、加湿部35とオゾン供給部31とを駆動させる(S3)。これにより、衣類処理中に使用者や子供等がドア体12を空けることができなくなる。特に、オゾンが供給される衣類処理では、使用者や子供等がオゾンに触れるようなことを防止できる。また、オゾンは、加湿吐出口364から吐出されるミストに向かってオゾン吐出口365から吐出されるため、ミストに付着しやすい。特に送風手段を備えることにより、ミストとオゾンとを筐体1内の広い範囲へ拡散できる。これにより、衣類等に付着した匂いや菌がオゾンにより除去される。
【0023】
制御部33は、タイマの計測時間が第1時間になる(S4の「Yes」である)と、加湿部35とオゾン供給部31の駆動を停止する(S5)。これにより、前工程が終了する。なお、第1時間は、筐体1の容積等に対応してあらかじめ設定されており、衣類等に付着した菌を除去したり消臭したりするのに必要な時間以上であればよく、実験等により適宜設定できる。
制御部33は後工程を行う。具体的には、制御部33は、タイマをリセットした(S6)後に、除湿部32を駆動させる(S7)。この際、除湿吸気口362から吸引され且つオゾンを含有する空気はオゾン除去部34を通過する。これにより、オゾンが除去されることとなる。また、除湿部32の送風手段により除湿吐出口363から吐出された乾燥した空気は、筐体1内の衣類等に接触するため、湿気やオゾンを衣類等から離れさせることができる。これにより、衣類等から湿気とオゾンを取り除くことができる。
【0024】
制御部33は、タイマの計測時間が第2時間になる(S8の「Yes」である)と、除湿部32の駆動を停止する(S9)。なお、第2時間は、筐体1の容積等に対応してあらかじめ設定されており、筐体1内のオゾンと水分(湿気)を除去するのに必要な時間以上であればよく、実験等により適宜設定できる。
制御部17は、タイマの計測時間が第2時間になったことに従って、筐体1のドア体12の閉状態のロックをロック機構14に解除させる(S10:ロック解除工程)。これにより、筐体1のオゾンが除去された後に、ドア体12の開閉が可能となる。
【0025】
<第2実施形態>
1.概要
衣類処理装置Yは、衣類等を収容する筐体1001と、筐体1001内に配される装置本体1003とを備える。
装置本体1003は、筐体1001内に収容された衣類等に対して少なくとも除菌処理を行う。ここでの装置本体1003は、除菌処理以外に、しわ取り処理、乾燥処理も行う。また、除菌処理に合わせて芳香処理を行ってもよい。
以下、各部について説明する。
【0026】
2.筐体
筐体1001は、衣類等を出し入れするための開口1011aを有する筐体本体1011と、筐体本体1011の開口1011aを開閉するためのドア体(図示省略)と、ロック機構(図示省略)とを少なくとも備える。
ここで、筐体1001の開口1011a面と直交する方向を筐体1001や装置本体1003の前後方向とし、開口1011aが存在する側を前側とする。また、前後方向と上下方向と直交する方向を筐体1001や装置本体1003の左右方向とし、開口1011aを正面に見たときの右側を右側とする。
なお、制御部(17)、電源部(19)、通信部(20)等を備えてもよく、ここでは、図示及び説明しないが、第1実施形態と同様にこれらを備える。
筐体本体1011は、例えば、前面が開口し、上下に長い直方体状をしている。筐体1001は、ハンガーを介して衣類等を引掛けるためのハンガー掛け1013を筐体本体1011の上部に備える。
筐体1001は、装置本体1003を収容する収容部1010を後部下部側に有し、収容部1010の後側に装置本体1003を設置するための開口1010aを有している。
収容部1010は、装置本体1003のオゾン除去部1034としてのフィルタを交換するための開口1010bを前面に有し、当該開口1010bを覆うカバー1015が収容部1010に着脱可能に設けられている。収容部1010は、その上面に加湿又は除湿した空気を送出するための送出口1010cと、側面に除湿した水を貯留するタンク部1037を取り出すための開口1010dとを有している。
【0027】
3.装置本体
装置本体1003は、第1実施形態と同様に、図6及び図7に示すように、オゾン供給部1031(図8参照)と、筐体1001内を除湿(乾燥)するための除湿部1032とを備える。装置本体1003は、さらに、オゾン除去部1034、スチーム又はミスト等の水分(以下、「ミスト」とすることもある)を供給する加湿部1035、除湿部1032で除湿した水を貯留するタンク部1037、タンク部1037の水を加湿部1035に送る送水部1038等の少なくとも1つを備えてもよく、本実施形態ではすべてを備える。
ここでは、除湿部1032を左右の略左半分に配され、その右側上部に加湿部1035が配されている。加湿部1035の後側にオゾン供給部1031が、除湿部1032の前側にオゾン除去部1034が、除湿部1032と加湿部1035の下方にタンク部1037と送水部1038がそれぞれ配されている。これにより、装置をコンパクト化できる。
装置本体1003は、オゾン供給部1031、除湿部1032、加湿部1035、送水部1038等を制御する制御部や、筐体1001側の通信部と通信するための通信部や、オゾン供給部1031、除湿部1032、加湿部1035、送水部1038、制御部、通信部に電力を供給する電源部等を備える。
なお、制御部、通信部、電源部は、回路部1039により構成され、除湿部1032の上方に配されている。また、オゾン供給部1031、除湿部1032、オゾン除去部1034、加湿部1035、タンク部1037、送水部1038、回路部1039は、フレーム1040により支持されている。
【0028】
(1)フレーム
フレーム1040は、図6に示すように、第1フレーム1401と第2フレーム1402とを備える。フレーム1040は、第1フレーム1401と第2フレーム1402との右側に位置する横カバー1403と、第1フレーム1401と第2フレーム1402の上側に位置する上カバー1404とを備える。
ここでは、除湿部1032は除湿ユニット1032として、加湿部1035は加湿ユニット1035として、回路部1039は回路ユニット1039としてフレーム1040に組み込まれている。なお、フレーム1040は、装置本体1003の筐体を構成するとしてもよい。
上カバー1404は、除湿ユニット1032や回路ユニット1039の上方に位置する左天板部1404aと、左天板部1404aに後側に設けられ且つ除湿ユニット1032からの除湿された空気を排出するための開口(排出口)1404bと、開口1404bの右側に設けられ且つオゾン供給部1031からの空気を吐出するための開口(吐出口)1404cとを有する。
なお、加湿ユニット1035のカバー1352は、右天板部を構成すると共に、左天板部1404aの凹部分1404dの軸部分1404eに係合して回動(開閉)可能とされている。
【0029】
(2)オゾン供給部
オゾン供給部1031はオゾン発生手段1311を備え、当該オゾン発生手段1311は送風路1041内に設けられ、当該送風路1041内に送風ファン1313が設けられている。
つまり、オゾン供給部1031は、オゾン発生手段1311と、発生したオゾンを上カバー1404の開口1404cから吐出するための送風ファン1313とを備える。
【0030】
(2-1)送風路
送風路1041は、図6図7及び図8の(a),(b)の矢印Aに示すように、第1フレーム1401の第1貫通孔1401aから入った空気が、そのまま後方に進んだ後に上方に方向変換して、上方の開口1402aから出ていくように構成されている。
送風路1041は、左右方向の右半分に設けられている。送風路1041の前後方向の通路はタンク部1037と加湿ユニット1035との間に形成され、送風路1041の上下方向の通路は加湿ユニット1035と第2フレーム1402との間に形成されている。これにより、図8の(a)に示すように、オゾンが加湿ユニット1035の後方の開口1404cから吐出されることとなり、開口1404cの前側の加湿ユニット1035の筒状部1352cの開口1352aから吐出されるミストにオゾンが付着して、送風ファン1313によりオゾンを筐体1001内の広い範囲に供給できる。なお、オゾン発生手段1311が稼働しておらず、送風ファン1313が稼働している場合は、オゾン供給部1031はミストを広い範囲に供給する供給部として機能する。なお、送風ファン(送風手段)1313は、発明6における第2送風手段の一例に相当し、開口1404cは発明6における排出口の一例に相当する。
【0031】
送風路1041は、例えば、第1フレーム1401の第1本体部1411から後方に延伸する第1送風形成壁1412(図6参照)と、第2フレーム1402の第2本体部1421から前方に延伸する第2送風形成壁1422(図7参照)とを構成される。
第1送風形成壁1412は、図6に示すように、送風路1041の上側に位置する上形成壁部1412aと、送風路1041の下側に位置する下形成壁部1412bと、送風路1041の右側に位置する右形成壁部1412cとから構成される。
第2送風形成壁1422は、図7に示すように、送風路1041の後側に位置する第2本体部1421の右側部分1421bと、送風路1041の下側に位置する下形成壁部1422aと、送風路1041の左側に位置する左形成壁部1422bと、送風路1041の右側に位置する右形成壁部1422cとから構成される。
【0032】
(2-2)送風ファン
送風ファン(送風手段)1313は、図6及び図7に示すように、送風路1041内に、ファンとモータとがユニット化されて設けられている。これにより、オゾン発生手段1311で発生したオゾンを装置本体1003の外部に強制的に吐出でき、装置本体1003内にオゾンが残るのを防止できる。ここでの送風ファン1313は、その回転軸が前後方向と平行であり、左右方向に並んで2個ある。これにより、オゾン供給部1031の送風ファン1313の送風力が、加湿ユニット1035の送風ファン1353よりも強くなり、オゾンが付着したミストをより広い範囲へと供給することができる。
送風ファン1313は、左右方向から見たときに、前側に延伸する「L」字状をした取付板1405に取り付けられている。取付板1405は第1フレーム1401の上形成壁部1412aに支持され、送風ファン1313が第2フレーム1402の送風ファン支持部1422dにより支持されている。
なお、取付板1405の水平に延伸する水平部分は送風路1041の上形成壁部の一部を構成し、取付板1405の上下に延伸する垂直部分は、加湿ユニット1035の本体1350とで、送風路1041における前形成壁部を構成する。
【0033】
(2-3)オゾン発生手段
オゾン発生手段1311は、オゾンを発生できればよく、その構成は特に限定するものではなく、例えば、コロナ放電を利用した高圧放電タイプを利用している。オゾン発生手段1311は、図8に示すように、送風ファン1313の上方(つまり、下流)側に設けられている。これにより、送風ファン1313がオゾンに触れるのを少なくできる。なお、送風ファン1313は、制御部により、オゾンを発生させず、駆動することも可能であり、この場合、オゾン供給部1031又は衣類処理装置Yは送風部又は送風装置として機能する。
【0034】
(3)除湿ユニット
(3-1)概略
除湿ユニット1032は、図6及び図7に示すように、第1フレーム1401の吸込口1401bから吸い込んだ空気を除湿し、除湿した空気を開口1404bや排出口1326aから排出する。除湿ユニット1032は、空気から水分を除去できればよく、ここではデシカント方式を利用している。除去した水は水路形成体1451を通ってタンク部1037に貯留される。なお、タンク部1037は、着脱可能であり、右側面から左右方向(側方)に取り外しが可能である。
除湿ユニット1032は、図9図12に示すように、吸込口1401bから吸い込んだ空気中の水分を除湿する除湿ロータ1321と、除湿ロータ1321を加熱する加熱器1322と、除湿ロータ1321を回転駆動する駆動モータ1323と、加熱器1322に空気を送り込む送風器1324と、加熱器1322により加熱され且つ送風器1324により除湿ロータ1321を通過した空気と熱交換する熱交換器1325と、送風器1324により空気を循環させる循環路と、除湿ロータ1321を通過した空気を装置本体1003の外部に排出する送風部1326とを除湿フレーム1320に備える。
循環路は、図10及び図11に示すように、第1通路形成体1327と除湿フレーム1320とで形成され且つ送風器1324と加熱器1322とを接続する第1通路と、第2通路形成体1328と除湿フレーム1320とで形成され且つ加熱器1322と熱交換器1325とを接続する第2通路と、第3通路形成体1329と除湿フレーム1320とで形成され且つ熱交換器1325と送風器1324とを接続する第3通路とを有する。
【0035】
除湿ユニット1032の除湿は次のようにして行われる。まず、吸込口1401bから吸い込まれた空気が、除湿ロータ1321を通過する際に空気中の水分(湿気)が除湿ロータ1321に吸着される。除湿ロータ1321において水分を吸着した部分は、除湿ロータ1321の回転により加熱器1322に達すると加熱される。加熱により蒸発した水分は、送風器1324により第2通路を通って熱交換器1325に送られ、熱交換器1325により冷却され凝縮されて水となり、第3通路を通ってタンクユニット1037に貯留される。
一方、除湿ロータ1321において、加熱器1322により加熱された部分は水分を放出(乾燥)し、駆動モータ1323によって回転することにより再び吸込口1401bからの空気の水分を吸着する。
除湿ロータ1321により除湿された空気、つまり、除湿ロータ1321を通過した空気は、送風部1326により装置本体1003の外部に送出される。
以下、各部について、主に図10及び図11を用いて説明する。
【0036】
(3-2)除湿ロータ
除湿ロータ1321は、例えばゼオライト等の吸水材(吸湿材)から構成され、円盤状をし、除湿フレーム1320に回転可能に支持され、駆動モータ1323により回転する。
(3-3)加熱器
加熱器1322は、図10及び図11に示すように、除湿ロータ1321に対して吸込口1401bと反対側に配されたヒータケース1431と、ヒータケース1431に収容されたヒータ(図示省略)と、除湿ロータ1321を挟んでヒータケース1431の反対側に配されたレシーバ1433とを備える。加熱器1322は、全体として扇状をし、除湿フレーム1320に取り付けられている。ヒータケース1431は第1通路と接続し、レシーバ1433は第2通路と接続する。
【0037】
(3-4)送風器
送風器1324は、除湿フレーム1430に対して吸込口1401bと反対側であって、除湿ロータ1321の中心を挟んで加熱器1322と反対側に配され、ファン1434(図10参照)とモータ1435(図11参照)とを備える。送風器1324は、第1通路を構成する第1通路形成体1327の上流側に設けられている。
【0038】
(3-5)熱交換器
熱交換器1325は、除湿ロータ1321に対して吸込口1401b側に配され、吸込口1401bから吸い込まれた温度の低い空気を利用し、加熱器1322で加熱された空気と熱交換する。
熱交換器1325は、多数本の樹脂パイプ1436と、樹脂パイプ1436の上端部を支持する上支持部1437と、樹脂パイプ1436の下端部を支持する下支持部1438とを備える。
上支持部1437は、図11に示すように、第2通路を構成する第2通路形成体1328と除湿フレーム1320とで支持され、第2通路と樹脂パイプ1436とを連通させる貫通孔1437aを有する。下支持部1438は、図10に示すように、第3通路を構成する第3通路形成体1329と除湿フレーム1320とで支持され、第3通路と樹脂パイプ1436とを連通させる貫通孔1438aを有する。
【0039】
(3-6)送風部
送風部1326は、除湿フレーム1320に取り付けられる送風カバー1439と、送風カバー1439に設けられたファン1441と、送風カバー1439に設けられ且つファン1441を回転駆動する駆動モータ1442とを備える。送風カバー1439は、吸引した空気を装置本体1003の外部に送出するための送出風路を第2フレーム1402とで構成し、送出風路の排出口1326a、第2フレーム1402の上壁部1424の開口1424aを経由して上カバー1404の開口1404bから空気を排出する。
【0040】
(3-7)第3通路形成体
第3通路形成体1329は、図10及び図11に示すように、除湿フレーム1320の本体部1320aと対向する前壁部1329aと、底側に位置する底壁部1329bと、前壁部1329aと底壁部1329bの左右両側に位置する側壁部1329cと、底壁部1329bの後端側に位置する後壁部1329dとを有する。底壁部1329bは、左右方向の中間部分が最も低くなるように、中間部分の両側が傾斜している。
第3通路内では、図13に示すように、熱交換器1325で除湿された空気が除湿フレーム1320の本体部1320aの貫通孔1320bから第1通路へと吸引され(矢印Bである)、熱交換器1325で発生した水は下方に流下又は滴下する(矢印Cである)。
この際、底壁部1329bの中間部分の左右両側が傾斜しているため、熱交換器1325で発生した水が底壁部1329bの中間部分へと流れる。
【0041】
(3-8)水路形成体
水路形成体1451は、図12の矢印Dで示すように、除湿フレーム1320の底壁部1320cとで、除湿した水をタンクユニット1037に送るための送水路1450を形成する。
ここでの送水路1450は、第3風路内を通過した第3風路水と、第1風路で発した第1風路水とを、タンクユニット1037側に流すように構成されている。なお、第3風路水は熱交換器1325で凝縮された水(矢印Cである)であり、第1風路水は第1風路で結露した水(矢印Eである)である。
【0042】
水路形成体1451は、第3風路水を受ける第3水受部1451aと、第1風路水を受ける第1水受部1451bと、受け入れた水を一旦貯留する貯留部1451cとを有する。
ここでは、第3水受部1451aは、水路形成体1451の左右方向の左端側に位置し、貯留部1451cは水路形成体1451の左右方向の右端側に位置する。このため、水路形成体1451は、第3水受部1451aと第1水受部1451bとを接続する第1接続路1451dと、第1水受部1451bと貯留部1451cとを接続する第2接続路1451eとを左右方向に有する。水路形成体1451は、水路方向と直交する断面において、上方側(つまり、除湿フレーム1320の底壁部1320c側である)が開放する「コ」字状、「U」字状、「V」字状、これらに似た形状をし、左右方向に延伸する溝部を形成している。
水路形成体1451は、送水路1450内を貯留部1451c側に水が流れるように、底壁が貯留部1451c側(右側である)に傾斜している。これにより、スムーズに水が貯留部1451cへと流れる。
【0043】
第3水受部1451aは、図10に示すように、筒状をし、第3通路形成体1329の筒状凸部1329fと嵌合する。具体的には、第3通路形成体1329の出口1329eを形成する筒状凸部1329fが、除湿フレーム1320の底壁部1320cの開口1320dに嵌合し、この嵌合状態にある第3通路形成体1329の筒状凸部1329fに、筒状の第3水受部1451aが嵌合する又は筒状凸部1329fを囲繞する(図12の拡大図参照)。
第1水受部1451bは、図10に示すように、筒状をし、第1通路形成体1327の筒状凸部1327dと対向する。具体的には、第1通路形成体1327の出口1327cを構成する筒状凸部1327dが、除湿フレーム1320の底壁部1320cの欠け部1320e内に位置し、この第1通路形成体1327の筒状凸部1327dに、第1水受部1451bが対向する(図12の拡大図参照)。
【0044】
水路形成体1451は、図11に示すように、当該水路形成体1451を除湿フレーム1320に取り付けるための取付部1451fを有している。取付部1451fは、除湿フレーム1320の底壁部1320cの欠け部1320eに嵌合する一対の溝部分1451hを取付板部分1451gの両側に有している。これにより、除湿フレーム1320の欠け部1320eに溝部分1452hを嵌合(スライド)させることで、容易に水路形成体1451を除湿フレーム1320に取り付けることができる。
【0045】
貯留部1451cは、第2接続路1451eよりも深く(下方に凹入する)、第1風路や第3風路からの水を貯留できるように構成されている。
水路形成体1451は、加湿ユニット1035の下方に着脱可能に配されたタンクユニット1037が装着された場合に、貯留部1451c内の水を流出させるように構成されている。具体的には、水路形成体1451は、図12の拡大図に示すように、タンクユニット1037と連通するための貫通孔1451jと、当該貫通孔1451jを開閉する開閉弁1453とを有している。
開閉弁1453は、貫通孔1451jを貫通方向に移動可能に支持されたロッド1454と、ロッド1454の一端側に設けられたバルブ1455と、バルブ1455が貫通孔1451jを塞ぐ方向に付勢する付勢ばね1456とを有している。ロッド1454は、貯留部1451cに設けられた架設部1451kにより支持された環状部1451mを挿通することで、移動可能に支持される。付勢ばね1456は、貯留部1451c側の架設部1451kとロッド1454の他端の頭部(フランジ部)1454aとの間に配されている。
【0046】
(4)オゾン除去部
オゾン除去部1034は筐体1001内のオゾンを除去する。オゾン除去部1034は、オゾンを除去できればよく、その構成は特に限定されるものではない。ここでのオゾン除去部1034は、オゾン除去フィルタを利用している。オゾン除去フィルタとしては例えば、活性炭フィルタ等を利用できる。
オゾン除去部1034は、図5図7に示すように、第1フレーム1401の吸込口1401bから上カバー1404の開口1404bとの間の流路上に設けられている。特に、除湿ロータ1321の上流側に配されている。より具体的には、除湿ユニット1032の熱交換器1325の前側、つまり、第1フレーム1401の吸込口1401bに設けられている。
ここでのオゾン除去部1034は交換可能に設けられている。これにより、オゾンが除湿ユニット1032やフレーム1040内に侵入するのを防止でき、除湿ユニット1032を構成する、除湿ロータ1321、加熱器1322、送風器1324、熱交換器1325等にオゾンが付着するのを防止できる。
【0047】
(5)加湿ユニット
加湿ユニット1035は、ミストを筐体1001内に供給する霧化手段1351を備える。霧化手段は、ミストやスチームを発生できればよく、気化方式、スチーム方式、ハイブリッド方式、超音波方式等を利用できる。ここでは、超音波方式を採用している。加湿に使用する水は、着脱可能な加湿用タンク1354及びタンクユニット1037から供給される。
加湿ユニット1035は、図14及び図15に示すように、加湿用の水が貯留される貯留空間を有する本体1350と、本体1350に設けられた霧化手段1351とを少なくとも備える。霧化手段1351は、本体1350の貯留空間に貯留されている水から蒸気を生成する。
加湿ユニット1035は、本体1350に供給するための水を溜める加湿用タンク1549を備える。つまり、加湿用タンク1549から本体1350の貯留空間に水が供給され、供給された水を霧化手段1351が気化(霧化)させる。
本体1350は上方が開口しており、加湿ユニット1035は、本体1350の上側を覆うカバー1352と、霧化手段1351により発生したミストをカバー1352の開口1352a(図13の(a)参照)から吐出させるための送風ファン(送風手段)1353とを備える。
加湿ユニット1035は、本体1350(貯留空間)に供給するための水を貯留する加湿用タンク1354と、加湿用タンク1354の水供給用の貫通孔1531hを開閉するための開閉弁1355と、本体1350内の水量に従って開閉弁1355を開閉する開閉手段1356とを備える。これにより、本体1350内に加湿用タンク1354から水が供給される。なお、加湿用タンク1354は、発明5における第2タンクの一例に相当する。
加湿ユニット1035は、加湿用の水に所定の処理を行う処理手段1357を備える。ここでの処理手段1357は加湿用タンク1354内に設けられている機能材料を備える。
加湿ユニット1035は、送水部1038を利用してタンクユニット1037から水の供給を受けるため水供給手段1358を備える。
以下、各部について説明する。
【0048】
(5-1)本体
本体1350は上方から見ると矩形状をしている。本体1350の底壁1501には、図14に示すように、霧化手段1351、送風ファン1353、開閉手段1356及びダクト部1501eが設けられている。本体1350には、加湿用タンク1354の装着を検知するタンク装着センサ1360が設けられている。
【0049】
(5-1-1)霧化手段
霧化手段1351は、超音波式、スチーム式等を利用できる。ここでは、霧化手段1351は、図13及び図14の(b)に示すように、超音波振動子1511を備える。超音波振動子1511は、本体1350の底壁1501の貫通孔1501aに嵌合するように固定され、本体1350内の水と接触する。なお、超音波振動子1511として、例えば圧電タイプを利用している。
霧化手段1351は水位センサ1513を備える。ここでは、超音波振動子1511と水位センサ1513とがユニット化され、ねじ1515により本体1350に取り付けられている。なお、取り付けられた状態では、水位センサ1513が上方に向かって延伸すると共に超音波振動子1511が若干傾斜している。
水位センサ1513は本体1350内の水位を検知する。水位が設定した閾値より低くなると、超音波振動子1511が停止するように構成されている。
【0050】
(5-1-2)開閉手段
開閉手段1356は、ここではフロート1527を利用している。フロート1527は、図13図15に示すように、本体1350の底壁1501の支持部1501b,1501cにより回動可能に支持された一対の軸部1521と、一対の軸部1521と直交する方向の一方側に設けられたフロート部1523と、直交する方向の他方側に設けられた延伸部1525とを有する。延伸部1525は開閉弁1355と対向又は接触する。これにより、水量が多くなるとフロート部1523が上昇し、延伸部1525が下降する(開閉弁1355から離れる)。したがって、本体1350内の水量(水位)を一定に維持でき、超音波振動子1511によってミストやスチームを効率よく発生できる。
換言すると、開閉手段1356は、本体1350に貯留される加湿用の水量により上下動するフロート部1523と、フロート部1523の上下動により加湿用タンク1354の開閉弁1355を開閉する延伸部1525とを有している。ここでは、軸部1521の延伸方向は、本体1350の長手方向と平行であり、開閉手段1356は、本体1350の長手方向の他方側に配されている。これにより、開閉手段1356と霧化手段1351とが干渉することはない。
支持部1501bは、例えば、底壁1501から延伸する延伸片に形成された貫通孔により構成され、当該貫通孔に軸部1521が挿入される。支持部1501cは、底壁1501から延伸し、互いに遠近する方向に弾性変形可能な一対の係合片により構成され、当該一対の係合片に軸部1521が上方から挿入される。これにより、フロート1527が着脱可能となり、例えば、取り外して清掃できるため、衛生的に使用できる。
【0051】
(5-1-3)送風ファン及びダクト部
送風ファン1353は、底壁1501の外面(例えば、下面)に設けられている。ここでは、本体1350の長手方向の一方側(霧化手段1351側)に設けられている。これにより、加湿用タンク1354の開閉弁1355と送風ファン1353とが長手方向に離れる。ここでの送風ファン1353は、ファンとモータとがユニット化されている。なお、送風ファン(送風手段)1353は、発明6における第1送風手段の一例に相当する。
本体1350は、送風ファン1353の排気口1353aに対向する部分に下開口1501dと、下開口1501dの周囲から上方へ延伸するダクト部1501eとを有している。
ダクト部1501eは、図13の(b)及び図14に示すように、本体1350内の加湿用の水の最高水位(図示省略)よりも上方に延伸し、上方側の先端に上開口1501fを有している。これにより、第1フレーム1401の第2貫通孔1401cから本体1350内に空気が送風ファン1353により供給される。また、ダクト部1501eの上開口1501fから水が入り難くできる。
ダクト部1501eの上開口1501fは、加湿用タンク1354の開閉弁1355よりも高い位置に設けられている。これにより、開閉弁1355の開状態の際に、貫通孔1531hから流出する水による水しぶきがダクト部1501e内に入り難くできる。
本体1350の底壁1501において、送風ファン1353が設けられている部分は、霧化手段1351が設けられている部分よりも高くなっている。これにより、ダクト部1501eに水が入り難くより一層できる。また、送風ファン1353の本体1350から張り出し量を少なくできる(本体1350の上下方向の全体の寸法を短くできる)。
【0052】
ダクト部1501eは、図13の(c)に示すように、本体1350の側壁1502(ここでは、短手方向と直交する側壁である)の近傍に設けられ、且つ上開口1501fは側壁1502に対向するように設けられている。これにより、加湿用タンク1354を本体1350にセットする際の水しぶきが、ダクト部1501eに入るようなことを少なくできる。
【0053】
(5-1-4)タンク装着センサ
タンク装着センサ1360は、接触タイプである。タンク装着センサ1360は、本体1350の長手方向において、開閉手段1356と霧化手段1351との間に設けられている。
【0054】
(5-1-5)その他
本体1350は、底壁1501において、図14の(b)に示すように、開閉手段1356、霧化手段1351、タンク装着センサ1360が設けられている平坦部1501gよりも高くなる段差部1501hを平坦部1501gの周囲に有している。なお、送風ファン1353は段差部1501hに設けられている。
段差部1501hは、図13に示すように、加湿用タンク1354を下方から支持する支持部を構成する。
本体1350の平坦部1501gには、本体1350に溜められた水に抗菌作用を付与する機能材料が設けられている。機能材料として、例えば、銀ガラス(図示省略)を利用している。銀ガラスは、連通孔を有するケース1361内に収容され、当該ケース1361が平坦部1501gであって霧化手段1351の近くに設けられた凹入部分1501jに嵌合状態で設けられている。なお、凹入部分1501jを利用することで、ケース1361によって平坦部1501gが凹凸状になるのを抑制できる。
【0055】
本体1350は、送風ファン1353から離れた側壁1503から、対向する側壁1502に向かって凹入し、底壁1501から上方向に延伸する凹入溝部1503aを有している。凹入溝部1503aの上壁部分1503bに、タンクユニット1037(ポンプ1651)や加湿用タンク1354と接続するためのケース側接続部1503cを有している。ケース側接続部1503cは、上壁部分1503bから上下に延伸する円筒部分により構成される。下側の円筒部分には、ポンプ1651と接続する吐出側チューブ1655が接続する。上側の円筒部分には、加湿用タンク1354の接続弁1365が接続する。
【0056】
(5-2)加湿用タンク
加湿用タンク1354は、本体1350内に挿抜可能に構成されている。
加湿用タンク1354は、上方から見ると、本体1350に対応して矩形状をしている。加湿用タンク1354の底壁1531には、図14及び図15に示すように、開閉弁1355と接続弁1365とが設けられている。
加湿用タンク1354は、本体1350内で発生したミストをカバー1352の開口1352aに誘導するための筒状部1531j,1531kを有している。
加湿用タンク1354は、本体1350から取り外したり、取り付けたりする際に利用できるハンドル1363を有している。
加湿用タンク1354の底壁1531は、長手方向の段差状となっており、下底壁部1531aと上底壁部1531bとを有し、下底壁部1351aと上底壁部1531bは長手方向の中央に位置する中側壁1532により連結されている。
【0057】
(5-2-1)開閉弁
開閉弁1355は、本体1350内の水が所定水量以上溜まっている場合に開閉弁1355を閉じ、本体1350内の水が所定水量未満である場合に開閉弁1355を開くように構成されている。
開閉弁1355は下底壁部1531aに設けられている。開閉弁1355は、図13の拡大図に示すように、貫通孔1531hを貫通方向に移動可能に支持されたロッド1541と、ロッド1541の先端に設けられたバルブ1543と、バルブ1543が貫通孔1531hを塞ぐ方向に付勢する付勢ばね1545とを有している。ロッド1541は、下底壁部1531aに設けられた架設部分1531cにより支持された環状部分1531dを挿通することで、移動可能に支持される。付勢ばね1545は、環状部分1531dとロッド1541の頭部(フランジ部)1541aとの間に配されている。
ロッド1541の頭部1541aは、図13の(a)に示すように、開閉手段1356の延伸部1525と対向(接触)し、延伸部1525の上下動に連動し、貫通孔1531hを開閉する。これにより、本体1350内の水が所定水量以上溜まっている場合には、延伸部1525がロッド1541の頭部から離れているため、開閉弁1355が閉じているが、本体1350内の水が所定水量未満である場合には、延伸部1525が頭部を押圧するため、開閉弁1355が開く。
【0058】
(5-2-2)底壁
底壁1531は、図15に示すように、下方に延伸する脚部1531e,1531fを有している。これにより、加湿用タンク1354を本体1350内にセットした際に、開閉弁1355が本体1350に接触するのを防止でき、水の供給を正確に行うことができる。また、開閉弁1355が接触により損傷するのを防止できる。
脚部1531e,1531fは、加湿用タンク1354を本体1350から取り出して、他の場所に載置した際にその載置面に当接する。これにより、加湿用タンク1354を清掃等のために取り出しても、安定して載置することができる。また、開閉弁1355を損傷するのを防止できる。
脚部1531e,1531fは、複数あり、下底壁部1531aに設けられたリブ状の脚部1531eと、上底壁部1531bに設けられた筒状の脚部1531fとがある。
下底壁部1531aは、ケース1530側のタンク装着センサ1360に対応する部分に凹入部分1531gを有している。
【0059】
(5-2-3)筒状部
上底壁部1531bは、下方に延伸する下筒状部1531jと、下筒状部1531jと連通し且つ上方に延伸する上筒状部1531kとを一体で有する。
下筒状部1531jは、図13の(b)及び図15に示すように、2重管構造をしている。下筒状部1531jは、内部に超音波振動子1511の先端部が位置するように、延伸している。下筒状部1531jは、下端部であって送風ファン1353側に欠け部分1531mを有している。これにより、図13の(b)の矢印Fに示すように、送風ファン1353からの空気が、ダクト部1501eから本体1350の内部を入り、下筒状部1531jの欠け部分1531mから下筒状部1531jに入り、上筒状部1531kの上端を経由して、カバー1352の開口(吐出口)1352aから外部へと吐出される。この際、霧化手段1351が稼働している場合、霧化手段1351により発生したミストは、送風ファン1353により下筒状部1531j、上筒状部1531kを通り、カバー1352の開口1352aから吐出される。
なお、矢印Fで示すように、筒状部内とカバー1352の筒状部1352cとで、ミストが通過し且つ吐出口(開口1352a)を有する流路1535が形成される。
下筒状部1531jは、図14に示すように、長手方向の一端側の側壁1533に連結され、中側壁1532に連結壁部1534を介して連結されている。これにより、下筒状部1531jが補強される。
上筒状部1531kは、先細りの筒状をし、先端の開口1531pに筒内の空気の流れを変更する変更板部分1531nが設けられている。
【0060】
(5-2-4)接続弁
接続弁1365は、加湿用タンク1354が本体1350にセットされていない状態では閉状態であり、セットされると開状態となる弁機能を有している。つまり、本体1350のケース側接続部1503cと接続すると、閉状態から開状態となる。これにより、加湿用タンク1354を取り外した際に、内部に水が貯留していても、接続弁1365から水が漏れるのを防止できる。
接続弁1365は、内部が空洞のケース1551と、ケース1551内に配され且つ上下方向(ケース側接続部1503cの筒軸と平行な方向)に貫通孔を有するブッシュ1553と、ブッシュ1553内に上下動可能に配された球体1555と、ブッシュ1553内に配され且つ球体1555をケース側接続部1503c側に付勢する付勢ばね1557とを有する。
ケース1551は、ブッシュ1553の貫通孔と連通し且つブッシュ1553と反対側に延伸する円筒部1551aを有している。
ブッシュ1553の貫通孔は、球体1555よりも大きく構成されているが、ケース側接続部1503c側の端部は球体1555により小さい。ケース側接続部1503cの円筒部分は、球体1555と接触しても、その隙間等から水が流れるように構成されている。
これにより、接続弁1365がケース側接続部1503cと接続すると、球体1555がケース側接続部1503cにより押し上げられて、ケース側接続部1503cとケース1551の円筒部1551aとが連通可能となる。一方、接続弁1365がケース側接続部1503cから抜かれると、球体1555が付勢ばね1557により押し下げられ、ブッシュ1553の貫通孔の端部を塞ぐ。
なお、接続弁1365は、ブッシュ1553の下端が上底壁部1531bの貫通孔1531qに嵌合する状態で、ねじ等により上底壁部1531bに固定されている。
【0061】
(5-3)処理手段
処理手段1357は、図14及び図15に示すように、ケース1561と、ケース1561内に収容される機能材料(図示省略)とを備える。機能材料は、ここでは、イオン交換樹脂が利用され、貯留されている水からカルキを抜く機能を有している(カルキを抜く処理を行う)。なお、ケース1561は、ケース本体1563と蓋体1565とから構成される。ケース本体1563と蓋体1565には貫通孔1563a,1565aが設けられ、ケース1561の内外で水が連通する。蓋体1565には、取り外し用の取手部1565bが設けられ、操作性を高めている。
ケース1561は、加湿用タンク1354の下底壁部1531a側に配され、底壁1563bに、開閉弁1355用の凹入部1563cや、加湿用タンク1354の下底壁部1531aの凹入部分1531g等に対応した複数の凹入部1563dを有する。これにより、ケース1561が定まった形態(姿勢)で設置され、開閉弁1355がケース1561により押圧されることはない。
【0062】
(5-4)カバー
カバー1352は、図13図15に示すように下方が開放する高さの低い箱状をし、天壁部1352bを上下に貫通する筒状部1352cを有する。筒状部1352cの下端は、加湿用タンク1354の上端に当接する。これにより、筒状部1352cの上端側の開口(吐出口)1352aからミストを効率よく吐出できる。
カバー1352の裏面には、リブ1352dが格子状に設けられている。なお、最外周のリブ1352dは、加湿用タンク1354の上端と当接する。
カバー1352は、図5の(a)に示すように、上カバー1404に対して開閉可能に設けられる。具体的には、上カバー1404の軸部分1404eに係合する一対の係合部1352fを備える。一対の係合部1352fは、本体1350の短手方向に間隔を置いて設けられている。
【0063】
(6)タンク部(タンクユニット)
タンクユニット1037は、フレーム1040の下部側に設けられている。より具体的には、図6図8に示すように、加湿ユニット1035の下方であり、オゾン供給部1031が設けられている送風路1041の下方であり、除湿ユニット1032の下方側である。除湿ユニット1032の下方側に配置することで、除湿した水を重力でタンクユニット1037側に流動させることができる。タンクユニット1037は、発明5における第1タンクの一例に相当する。
タンク部1037は、図17に示すように、上方が開放するタンク本体1570と、タンク部1037を取り出す際に使用できる取手1571と、タンク本体1570の上方を塞ぐ蓋体1572とを備える。
タンクユニット1037は、左右方向(右側)から挿抜可能に設けられている。なお、タンクユニット1037に貯留する水は、送水部1038により一定水量になると加湿用タンク1354に送り出される。これにより、タンク部1037を引き出して排水する回数を少なくできる。
【0064】
(6-1)タンク本体
タンク本体1570は、上方から見ると矩形状をし、ここでは、タンク本体1570の長手方向が加湿ユニット1035と除湿ユニット1032とが並ぶ方向(ここでは左右方向である)と一致する。タンク本体1570は、矩形状の底壁1581と、底壁1581の短辺から立設する一対の短側壁1582,1583と、底壁1581の長辺から立設する一対の長側壁1584,1585とを有している。
底壁1581は、長さ方向に段差状となっており、下底壁部1581aと上底壁部1581bとを有している。なお、下底壁部1581aと上底壁部1581bとを接続する壁を中側壁1586とする。
タンク本体1570は、主に、下底壁部1581aと、一対の長側壁1584,1585と、短側壁1583と、中側壁1586とで構成される貯留空間1587に、除湿ユニット1032からの水を貯留する。貯留空間1587に溜められた水は、ポンプ1651により加湿用タンク1354に送られる。また、貯留空間1587に溜められた水は、脱臭部材又は除菌部材の少なくとも一方によって処理され、加湿用タンク1354に送られる。
タンク本体1570は、除湿ユニット1032からの水を受け入れる第1貯留部1588と、第1貯留部1588から溢れた水を貯留する第2貯留部1589とを貯留空間1587に有する。具体的には、図16の(b)に示すように、第1貯留部1588は、上方からタンク本体1570を見たときに、中側壁1586に隣接し、貯留空間1587の中間側に設けられる。つまり、第1貯留部1588は、短手方向の中間であって長手方向の中側壁1586に隣接して設けられている。第2貯留部1589は、第1貯留部1588の外側に位置し、上方から見ると「コ」字状をしている。
第1貯留部1588は、図16の(a)に示すように、除湿ユニット1032の水路形成体1451の貯留部1451cの下方に配されている。第1貯留部1588の上端は、第1貯留カバー1591により覆われ、図17の(b)に示すように、内部に機能材料が収容される。ここでの機能材料は、貯留水に対して何らかの機能を付加したり、貯留水から何らかの物質を除去したりするものであり、ここでは、貯留水に含まれる異物(匂い成分等)を吸着する機能を有する。具体的には、機能材料は活性炭フィルタ1592である。
第1貯留カバー1591は、図17の(b)に示すように、中央部が最も凹む板状をし、多数の貫通孔1591aを有している。第1貯留カバー1591は、タンク本体1570の短手方向の一方端に凸部を、他方端に凹部をそれぞれ有し、タンク本体1570の第1貯留部1588を構成し且つタンク本体1570の短手方向の一対の立壁部分1588aの凹部と凸部に係合する。これにより、第1貯留カバー1591がタンク本体1570の第1貯留部1588に対して着脱可能となり、第1貯留部1588内の洗浄等が容易となる。
【0065】
タンク本体1570は、図16の(a)に示すように、第2貯留部1589の水量によって上下動するフロート1593を備える。フロート1593には磁石が装着され、フレーム1040に設けられた磁気センサ1595により検知される。なお、磁気センサ1595によりフロート1593が検知されると、制御部は送水部1038のポンプ1651を駆動する。
なお、磁気センサ1595は基板1597に取り付けられ、当該基板1597が第2フレーム1420のタンク区画壁部1423に形成された上下一対の支持溝1423aにより支持される。
タンク本体1570は、フロート1593を上下動可能に支持するガイド壁部1599を有している。ガイド壁部1599は、長側壁1584と短側壁1583との連結部分に設けられている。ガイド壁部1599は、長側壁1584から短手方向に延伸する板部分と、短側壁1583から長手方向に延伸する板部分とから構成され、上方から見ると、「L」字状をしている。ガイド壁部1599の下端は、図16の(a)に示すように、欠けており(欠け部分1583aである)、これにより、ガイド壁部1599内に水が浸入し、フロート1593が上下動する。
なお、ガイド壁部1599の上端は蓋体1601により塞がれている。
【0066】
短側壁1583は、図16及び図17に示すように、除湿ユニット1032の水路形成体1451に対応した部位に、欠け部分1583aを有している。ここでは、タンク本体1570の短手方向の中央であって上部に設けられている。なお、欠け部分1583aは、水路形成体1451の貯留部1451cよりも大きく、タンクユニット1037を右側から挿抜した際に干渉することはない。
短側壁1583は、欠け部分1583aの下側に、水平方向を短手方向に延伸するリブ部分1583bを有している。これにより、タンクユニット1037を引き出す際に、水路形成体1451の貯留部1451cが欠け部分1583aに引っ掛かるのを防止できる。
【0067】
短側壁1583は、送水部1038のポンプ1651と接続するための貫通孔を有し、当該貫通孔に接続弁1603が設けられている。接続弁1603は、加湿ユニット1035の加湿用タンク1354の接続弁1365と同じ構造である。
接続弁1603のケース(1551)の円筒部(1551a)には、吸引チューブ1605が接続され、吸引チューブ1605の先端に吸引口体1607が取り付けられている。吸引口体1607は、タンク本体1570の下底壁部1581aから上方に延伸するリブ状の保持部により保持されている。これにより、吸引口体1607の移動が規制され、安定した状態で吸水できる。
一対の長側壁1584,1585の上部には、タンク本体1570を把持する際に使用できる取手部1609を有している。また、取手部1609は、図8の(a)や図16の(a)に示すように、第1フレーム1401の第1本体部1411と、第2フレーム1402の第2本体部1421に当接又は近接する。これにより、タンクユニット1037をフレーム1040の定まった位置に誘導でき、除湿ユニット1032の水路形成体1451からの水漏れや、送水部1038とタンク本体1570と接続不良とを少なくできる。
【0068】
(6-2)取手
取手1571は、図17に示すように、タンク本体1570の上底壁部1581bの下側に延伸して、タンク本体1570のボス部1581cに固定される下壁部1621と、下壁部1621から立設する立設壁部1623と、立設壁部1623に設けられた凹部1625とを有する。凹部1625は使用者が利用する取手部分として機能する。
取手1571は、下壁部1621と立設壁部1623におけるタンク本体1570の短手方向の両端に位置する一対の側壁部1627と、立設壁部1623の上端に位置する上壁部1629とを有する。
取手1571は、タンク本体1570の一対の長側壁1584,1585と当接する一対のリブ部1630を下壁部1621に有している。これにより、タンク本体1570をガタツキなく、取手1571に固定できる。
【0069】
(6-3)蓋体
蓋体1572は、天壁部1631と、天壁部1631に設けられた水路形成体1451用の欠け部1633と、欠け部1633が形成された天壁部1631の周縁から下方に張り出す鍔部1635と、鍔部1635に設けられた凸部1637とを有する。
蓋体1572は、図16の(a)に示すように、鍔部1635はタンク本体1570の長側壁1584,1585、短側壁1582,1583の内面に対向するように、タンク本体1570の上方を覆う。
【0070】
凸部1637は、タンクユニット1037が左右方向から右側からフレーム1040に装着されると、除湿ユニット1032の水路形成体1451の開閉弁1453のロッド1454の頭部1454aを押し込む(移動させる)。
(7)送水部
送水部1038は、タンクユニット1037に貯留する水を加湿ユニット1035に送水する。送水部1038は、図16に示すように、ポンプ1651と、ポンプ1651とタンクユニット1037とを接続する吸引側チューブ1653と、ポンプ1651と加湿ユニット1035とを接続する吐出側チューブ1655とを有する。
ポンプ1651としては、例えば、ダイヤフラムポンプ等の容積式ポンプや、マグネットポンプ等の非容積式ポンプ等を利用できる。ここでは、ポンプ1651の設置位置が下部側であるため、容積式ポンプが好ましい。
送水部1038は、取付板1657にポンプ1651が取り付けられ、取付板1657がフレーム1040、具体的には、第2フレーム1402の底壁部1425に固定される。
吸引側チューブ1653は、フレーム1040の下部側を左右に区画する区画板1661に接続される。区画板1661は板厚方向を貫通する円筒部を有する。吸引側チューブ1653は、区画板1661からポンプ1651側に延伸する円筒部に接続される。区画板1661のタンクユニット1037側に延伸する円筒部は、タンクユニット1037のタンク本体1570の短側壁1583の貫通孔を挿通して、接続弁1603と接続する。
吐出側チューブ1655は、加湿ユニット1035の本体1350のケース側接続部1503cに接続する(図13の(b)参照)。
【0071】
(8)回路ユニット
回路ユニット1039は、制御部、電源部、通信部を構成する電子部品は基板に実装され、回路ケース1671に収容され、フレーム1040に取り付けられている。
制御部、電源部、通信部は、第1実施形態と略同様の構成及び機能を有する。
制御部は、第1実施形態での制御以外に、除湿した水によりタンクユニット1037内のフロート1593が上昇して磁気センサ1595により検知されると、ポンプ1651を駆動したり、フロート1593が下降して磁気センサ1595に検知されなくなるとポンプ1651の駆動を停止したりする。これにより、ポンプ1651の稼働時間を短くでき、騒音と消費電力を抑えることができる。
【0072】
4.オゾンの吸着について
図18は、装置本体1003を駆動し、オゾンを発生させた後に、オゾン発生手段1311の駆動を停止させた場合の筐体1001内のオゾンの減少を示す図である。オゾン発生手段1311で筐体1001内のオゾン濃度を1ppmにしてから、30秒おきに濃度を計測した結果である。
図中の「1」は、装置本体1003の全ての駆動を停止し、自然にオゾンを減少させた場合である。図中の「2」は、装置本体1003からオゾン除去部(活性炭フィルタ)1034を取り外し、除湿ユニット1032のみを駆動させた場合である。図中の「3」は、装置本体1003から除湿ユニット1032の除湿ロータ(ゼオライト)1321を取り外し、除湿ユニット1032のみを駆動させた場合である。なお、図中の「2」、「3」での除湿ユニット1032のみの駆動は同じ条件で駆動している。
図18から把握できるように、オゾン除去部1034を備えず、除湿ユニット1032を駆動させる「2」において、「1」の自然減少よりは効果的にオゾンを除去できることが確認できる。しかしながら、「2」の場合、除湿ロータ1321がオゾンの酸化により変色し、除湿ロータ1321の本来の給水特性が低下することも分かった。
一方、オゾン除去部(活性炭フィルタ)1034のみを利用した「3」の場合、「2」に比べて、短時間でオゾンの濃度が減少していることが分かる。
このように、オゾン除去部1034として活性炭フィルタを利用することで、短時間でオゾンを除去できると共に除湿ロータ1321の変色(給水特性の低下)も抑制できる。
なお、上記試験結果より、オゾン除去部1034は、除湿ロータ1321の上流側に配することが好ましいと言える。
【0073】
以上のように、第1及び第2実施形態を説明したが、これらの実施形態に限られるものではなく、例えば、以下のような変形例であってもよい。また、実施形態と変形例、変形例同士を組み合わせたものであってもよい。
また、第1及び第2実施形態や変形例に記載していない例や、要旨を逸脱しない範囲の設計変更があっても本発明に含まれる。
【0074】
<変形例>
(1)衣類処理装置Xは、筐体1と、筐体1内に配される装置本体3とを別体で有していたが、一体であってもよい。つまり、装置本体3の各部を筐体1に設けてもよい。この場合、制御部17,33は、1つとして構成されてもよい。
(2)装置本体3は、加湿部35と除湿部32とを装置筐体36内に一体で備えていたが、例えば、加湿部35と除湿部32とを別々の専用の筐体に備えるようにしてもよい。
(3)オゾン供給部31は、オゾンを加湿吐出口364とは独立した別のオゾン吐出口365から吐出している。この際、加湿吐出口364から吐出される水分に向かって(水分に付着するように)オゾンを吐出するようにしてもよいし、オゾン吐出口365から吐出されるオゾンに向かって水分を吐出するようにしてもよいし、水分とオゾンとが交差しないように吐出してもよい。但し、オゾンを広範囲に供給する観点からは、オゾンを水分に付着させる方が好ましい。この観点に着目した衣類処理装置は、オゾン供給部31と加湿部35を備えればよく、ロック機構14、オゾン除去部34、除湿部32等は必須の構成ではない。
また、加湿吐出口364とオゾン吐出口365とを1つの吐出口から吐出するようにしてもよい。つまり、加湿部35で生成された水分(ミスト)の加湿吐出口364を利用してオゾンを供給してもよいし、オゾン供給部31で生成されたオゾンのオゾン吐出口365を利用して水分を供給してもよい。
【0075】
(4)オゾン供給部は、送風手段を設け、当該送風手段により強制的にオゾンを吐出するようにしているが、加湿吐出口364と連通する流路内に送風手段及びオゾン発生手段を設け、該送風手段により強制的に水分とオゾンとを吐出するようにしてもよい。
(5)制御部17は、オゾン供給部の動作状態によってドア体の閉状態をロックしており、実施形態では、衣類処理が選択され且つオゾン供給部31の駆動前としているが、オゾン供給部31の駆動後であってもよい。但し、この場合、筐体1内のオゾンの濃度が高まる(人体に害を与える濃度)までに閉状態をロックすることが好ましい。オゾンの濃度で管理する場合、例えば、オゾンの濃度を検知する濃度検知部を設け、濃度検出部からの検知結果がオゾンの濃度の第1閾値以上の場合に、ロック機構14のドア体12の閉状態をロックするようにしてもよい。
(6)制御部33は、オゾン供給部31の動作(オゾン供給工程)終了後に、除湿部を動作させているが、オゾン供給部31の動作終了前に除湿部を動作させてもよい。つまり、オゾン供給部31の動作開始後から動作終了前に、除湿部を動作させてもよい。
(7)図3における制御では、ロック(S2)は、タイマスタート(S1)と加湿部35とオゾン供給部31の駆動(S3)との間で行っているが、タイマスタート(S1)の前でもよいし、加湿部35とオゾン供給部31の駆動(S3)の後でもよい。
タイマーリセット(S6)は加湿部35とオゾン供給部31の駆動停止(S5)の後で行っているが、加湿部35とオゾン供給部31の駆動停止(S5)の前で行ってもよいし、除湿部32の駆動(S7)の後で行ってもよい。
ロック解除(S10)は、除湿部32の駆動停止(S9)後に行っているが、除湿部32の駆動停止(S9)の前に行ってもよい。
(8)制御部33は、オゾン供給部の動作状態によってドア体12の閉状態のロックを解除しており、実施形態では、除湿部32の駆動が停止された後としているが、除湿部32の駆動の停止前でもよい。但し、この場合、オゾンの除去が開始して濃度が下がった後にロック状態を解除することが好ましい。オゾンの濃度で管理する場合、例えば、オゾンの濃度を検知する濃度検知部を設け、濃度検知部からの検知結果がオゾンの濃度の第2閾値以下の場合に、ロックを解除するようにしてもよい。
【0076】
(9)制御部17は、ロック機構14のロック又はロック解除の指令を有線を使って行っているが、無線通信を使って指令するようにしてもよい。この場合、制御部とロック機構は、無線通信部を有することで実施できる。なお、ここでは一方向通信であれば実施でき、無線として、赤外線、Bluetooth(登録商標)、Wifi(登録商標)を利用できる。
(10)制御部33は、第2時間を計測するために、前工程が終了すると、タイマをリセットしているが、タイマをリセットせずに、第2時間を計測するようにしてもよい。この場合、第2時間には、前工程の第1時間が含まれることとなる。
【0077】
(11)衣類処理装置は、実施形態では、オゾンの供給に合わせて、ドア体12の閉状態をロックしているが、例えば、ドア体12が開いた状態でオゾンが供給されないように構成されてもよい。つまり、衣類処理装置は、ドア体の開閉を検知する開閉検知部と、オゾン供給の際に開閉検知部によりドア体12の開状態が検知された場合、開状態を報知する報知部とを備えてもよい。開閉検知部は、例えば、接触タイプ、非接触タイプのセンサ等を利用できる。報知部はブザー等を利用できる。また、衣類処理装置は、ドア体12の開閉を検知する開閉検知部と、オゾン供給の際に開閉検知部によりドア体12の開状態が検知された場合、オゾン供給しないように制御する制御部とを備えてもよい。なお、制御部は、ドア体の閉状態の検知結果を受けてから、オゾンを供給するようにしてもよい。
開閉検知部を利用する場合、衣類処理装置はロック機構を備えてもよいし、備えなくてもよい。開閉検知部とロック機構を備える場合、例えば、使用者がドア体を開状態のままでスイッチを操作した場合、報知部により、ドア体12を閉めるように報知できる。
【0078】
(12)装置本体1003は、オゾン供給部1031、除湿部1032、オゾン除去部1034、加湿部1035、タンク部1037、送水部1038を備えている。
しかしながら、オゾン供給に着目する場合、筐体1001内に少なくともオゾン供給部1031があればよく、筐体1001の内面に取り付ける構成であってもよい。このように、ミスト又はスチームの供給源から避けた位置に設けられることによってオゾン供給部の性能又はオゾンの効果が低下することを避けることができる。
また、加湿機能に着目する場合少なくとも加湿部1035があればよく、送水機能に着目する場合少なくとも加湿部1035と除湿部1032と送水部1038とがあればよい。
また、除湿部1032は、除湿した水を貯留するタンク部1037を含む構造としてもよい。この場合、タンク部1037を組み込んだ1つのユニットとして備えてもよいし、第2実施形態のように、別ユニットとして備えてもよい。
【0079】
(13)フレーム1040は、主に、第1フレーム1401と第2フレーム1402とを備え、第1フレーム1401と第2フレーム1402とは、フレーム1040を前後方向に2分割したような形状をしているが、例えば、左右方向又は上下方向で複数分割(例えば2分割)してもよく、左右方向の一方側に除湿部1032を、他方側に加湿部1035を設けてもよい。
また、第1フレームを後方又は上方が開放する箱状に構成し、第1フレームを後方又は上方を覆うように第2フレームを板状に構成してもよい。
(14)オゾン供給部1031は、コロナ放電を利用した高圧放電タイプのオゾン発生手段1311を備えていたが、例えば、ランプタイプのオゾン発生手段を備えてもよい。
オゾン供給部1031の上流側には、2個の送風ファン1313を備えていたが、オゾンを筐体1001側に吐出できればよく、送風ファンは1個でも、3個以上でもよい。
(15)オゾン供給部1031は、発明6において、加湿部の一部として機能してもよい。この場合、オゾン発生手段1311を備えてもよいし、備えなくてもよい。
【0080】
(16)除湿部1032は、除湿ロータ1321を備えたデシカント式であったが、デシカント式とコンプレッサ式とを組み合わせたハイブリッド式であってもよいし、除湿ロータ1321を備えないコンプレッサ式であってもよい。
除湿部1032の水路形成体1451は除湿フレーム1320の欠け部1320eに嵌合することで、除湿フレーム1320に取り付けられているが、ねじ等で取り付けられてもよい。
(17)加湿部1035の加湿用タンク1354は、加湿用の水を溜めると共にポンプ1651から移送される水を蓄えているが、加湿用の水を溜めるタンクと、ポンプからの水を溜めるタンクとを別々に備えてもよい。
(18)加湿部1035は、ポンプ1651からの水を受け入れる加湿用タンク1354にイオン交換樹脂が配されているが、イオン交換樹脂を備えなくてもよい。
(19)タンク部1037は、第1貯留部1588と第2貯留部1589とを有していたが、例えば、第1貯留部1588に機能材料の一例である活性炭フィルタ1592を配置し、第1貯留部1588に溜められた水をポンプ1651で送り出すようにしてもよい。
(20)加湿部1035は、上カバー1404に回動可能に設けられたカバー1352を備えているが、カバー1352は、上カバー1404に設けずに加湿用タンク1354に着脱可能に設けてもよい。流路1535は、加湿用タンク1354の筒状部と、カバー1352の筒状部1352cとで構成されていたが、例えば、両筒状部を一体成形により一体構造としてもよい。この場合、カバー1352を加湿用タンク1354に対して上方に着脱可能とし、カバー1352に流路を構成する筒状部を一体で設けることで実施できる。
【0081】
(21)タンク部1037は、タンク本体1570に取手部を一体で設けてもよい。タンク部1037は、平坦状をしているが、他のユニットの位置関係で縦長状としてもよいし、横長状としてもよい。
タンク部1037は、貯留した水が送水部1038により送出されるため、比較的小型のタンクで対応できるが、送水部1038を備えない場合、上述のような縦長状、横長状、さらに、深底状としてもよい。
【0082】
(22)タンク部1037は、左右方向から挿抜可能とされているが、例えば、前後方向に挿抜可能としてもよいし、他のユニットの位置関係で縦長状とする場合は、上方から挿抜可能としてもよい。
タンク部1037は、貯留する水に対して脱臭機能のある活性炭フィルタ1592を備えているが、例えば、加湿用タンク1354に送水されない場合は、活性炭フィルタ1592を備えなくてもよいし、備えてもよい。また、例えば、活性炭フィルタ1592に相当する機能材料が加湿用タンク1354にある場合は、活性炭フィルタを備えなくてもよいし、備えてもよい。
(23)タンク本体1570の底壁1581は、段差状をしていたが、段差状をしなくてもよい。第1貯留部1588は、中側壁1586を利用しているが、中側壁から離れて形成されてもよい。この場合、例えば、第2貯留部1589を第1貯留部を囲繞する「ロ」字状であってもよい。
タンク本体1570の下底壁部1581aは、水平な平坦状であったが、送水部1038を備える場合、吸引口体1607側が低くなる傾斜面であってもよい。
(24)
タンク部1037は、左右方向から挿抜可能とされているが、タンク本体1570の貯留した水を送水部1038により送水する場合、タンク部1037をフレーム1040に固定してもよい。つまり、挿抜不可能としてもよい。この場合、筐体1001の開口1010aはなくてもよい。
【0083】
(25)送水部
ポンプ1651は、タンク部1037と略同じ高さに配されていたが、タンク部1037よりも高い位置に配されてもよい。但し、ポンプ効率を考慮すると、加湿部1035の水供給手段1358よりも低い方が好ましい。
(26)送水部
ポンプ1651は、タンク本体1570の第2貯留部1589の液位が閾値に達すると、加湿用タンク1354に水を送り出しているが、除湿部1032又は加湿部1035が稼働している間、水を送りするようにしてもよいし、除湿部1032及び加湿部1035の稼働に関係なく、所定の時間帯で水を送り出すようにしてもよい。これにより、ポンプの作動による騒音と消費電力を抑制できる。
【0084】
<その他>
1.発明2
「背景技術」で説明した衣類処理装置では、触媒ユニット20によるオゾンの分解前に使用者が扉8を開けることが可能である。このため、使用者が収容部2内のオゾンに触れてしまうという第2の課題がある。発明2は第2の課題を解決する。
発明2に係る第1の衣類処理装置は、開閉可能なドア体を有し、衣類処理対象物を収容可能な筐体と、前記筐体内にオゾンを供給するオゾン供給部と、前記ドア体を閉状態でロックするロック機構とを備え、前記ロック機構は、前記オゾン供給部の動作状態で、閉状態の前記ドア体をロックする。
第1の衣類処理装置は、ロック機構が機能する構成を有していればよく、加湿部、除湿部、制御部、オゾン除去部は備えなくてもよい。但し、オゾン除去部を備える方が効率よくオゾンを除去でき、安全性を高めることができる。
発明2に係る第2の衣類処理装置は、第1の衣類処理装置において、前記筐体内のオゾン濃度を検知する濃度検知部を備え、前記ロック機構は、前記濃度検知部により検知されたオゾン濃度が閾値以下の場合に、前記ドア体を閉状態でロックしている前記ロック機構のロックを解除する。これにより、オゾン濃度が閾値より高い場合、ドア体の閉状態のロックが解除されないため、安全性を高めることができる。さらに、使用者は、オゾンの濃度検知手段を有していなくても、筐体内での安全性が確保されているか否かがドア体のロック状態で把握できる。
発明2に係る第3の衣類処理装置は、第1又は第2の衣類処理装置において、タイマを備え、前記ロック機構は、前記タイマにより計測された時間が閾値以上の場合に、前記ロック機構のロックを解除する。ここでの閾値は、筐体の容積、オゾンの供給量、オゾンの除去量等からあらかじめ設定された時間である。これにより、タイマの計測時間が閾値に達していない場合、ドア体の閉状態のロックが解除されないため、安全性を高めることができる。さらに、使用者は、オゾン発生時間を計測しなくても、筐体内での安全性が確保されているか否かがドア体のロック状態で把握できる。
ここでのタイマは、時間を計測できればよく、例えば、カウンタでもよく、加算式で時間を計測してもよいし、減算式で時間を計測してもよい。
【0085】
2.発明3
「背景技術」で説明した衣類処理装置では、使用者が扉8を開けたまま、オゾンが発生してしまう可能性があるという第3の課題がある。発明3は第3の課題を解決する。
発明3に係る第1の衣類処理装置は、開閉可能なドア体を有し、衣類処理対象物を収容可能な筐体と、前記筐体内にオゾンを供給するオゾン供給部と、前記ドア体の開閉を検知する開閉検知部と、前記オゾン供給の際に前記開閉検知部により前記ドア体の開状態が検知されている場合、報知する報知部とを備える。これにより、ドア体が開いた状態でオゾンが供給されるのを防止できる。なお、ここでの「オゾン供給の際」とは、オゾンの供給を開始する前、オゾンの供給を開始した後、供給を開始するときを含む概念である。第1の衣類処理装置は、筐体、オゾン供給部、開閉検知部、報知部を備えればよく、加湿部、除湿部、オゾン除去部は備えてもよいし、備えなくてもよい。
発明3に係る第2の衣類処理装置は、開閉可能なドア体を有し、衣類処理対象物を収容可能な筐体と、前記筐体内にオゾンを供給するオゾン供給部と、オゾン濃度を検知する濃度検知部と、前記オゾンの供給を開始した後に前記濃度検知部の濃度が所定時間を経過しても閾値以上にならない場合、報知する報知部とを備える。これにより、ドア体が開いた状態でオゾンが供給され続けるのを防止できる。第2の衣類処理装置は、筐体、オゾン供給部、濃度検知部、報知部を備えればよく、加湿部、除湿部、オゾン除去部は備えてもよいし、備えなくてもよい。
発明3に係る第3の衣類処理装置は、開閉可能なドア体を有し、衣類処理対象物を収容可能な筐体と、前記筐体内にオゾンを供給するオゾン供給部と、前記ドア体の開閉を検知する開閉検知部とを備え、前記オゾン供給の際に前記開閉検知部により前記ドア体の開状態が検知されている場合、オゾン供給部はオゾンを供給しない。第3の衣類処理装置は、筐体、オゾン供給部、開閉検知部を備えればよく、加湿部、除湿部、オゾン除去部は備えてもよいし、備えなくてもよい。
【0086】
3.発明4
「背景技術」で説明した衣類処理装置では、触媒ユニットよる分解が進む前に、ユーザが扉を開けてしまうことがあった場合、収納部内の空気に含まれるオゾンにユーザが触れてしまうという第4の課題がある。発明4は、第4の課題を解決する。
【0087】
発明4に係る第1の衣類処理装置は、衣類を収容可能な空間を有する筐体内に、オゾンを供給するオゾン供給部と、除湿ロータを有し且つ前記筐体内の空気を除湿する除湿部と、空気を前記除湿部に吸い込むための吸込口と、除湿された空気を排出するための排出口と、オゾンを除去するためのオゾン除去部とを有し、前記オゾン除去部は、前記吸込口、前記排出口、又は前記吸込口から前記排出口までつながる流路の何れかに設けられている。これにより、オゾンを除去でき、安全性を考慮した衣類処理装置を提供できる。
ここでの除湿部は、デシカント式と、デシカント式とコンプレッサ式とを組みわせたハイブリッド式とを含む概念である。
第1の衣類処理装置は、筐体、オゾン供給部、除湿部、オゾン除去部を備えればよく、加湿部、送水部は備えてもよいし、備えなくてもよい。
【0088】
発明4に係る第2の衣類処理装置は、衣類を収容可能な空間を有する筐体内に、オゾンを供給するオゾン供給部と、除湿ロータを有し且つ前記筐体内の空気を除湿する除湿部と、前記除湿部を通過する流路と、オゾンを除去するためのオゾン除去部とを有し、前記オゾン除去部は、前記流路における前記除湿ロータの上流側に設けられている。これにより、オゾンを除去でき、安全性を考慮した衣類処理装置を提供できる。また、これにより、除湿ロータにオゾンが付着するのを抑制できる。
ここでの除湿部は、デシカント式と、デシカント式とコンプレッサ式とを組みわせたハイブリッド式とを含む概念である。
第2の衣類処理装置は、筐体、オゾン供給部、除湿部、オゾン除去部を備えればよく、加湿部、送水部は備えてもよいし、備えなくてもよい。
【0089】
発明4に係る第3の衣類処理装置は、第1の衣類処理装置において、前記吸込口に前記オゾン除去部が設けられている。これにより、吸い込んだ空気に対してオゾンの除去処理がなされる。また、除湿ロータにオゾンが付着するのを抑制できる。
発明4に係る第4の衣類処理装置は、第1又は第3の衣類処理装置において、前記除湿部は、前記除湿ロータと、当該除湿ロータを通過した水分を含んだ加熱空気を凝縮する熱交換器とを備え、前記オゾン除去部は、前記熱交換器を介して、前記除湿ロータと対向するよう配されている。これにより、熱交換器にオゾンが付着するのを抑制できる。
【0090】
4.発明5
特開2011-12860号公報には、給水タンクから供給される水を蓄える給水部と、前記水を蒸発させて吹出口から吹出させる蒸発部と、を備えた加湿器が開示されている。この装置では、吸水タンク内の水が無くなるたびに、吸水タンクに水を補給する必要性が生じる。
一方で、特開2001-205036号公報には、ケーシング内に形成した除湿通路と再生通路とに跨って除湿ロータを回転駆動可能に設け、該除湿ロータに除湿通路を通過する空気から吸湿させ、再生通路を循環する熱風により水蒸気とした後、熱交換器で凝縮させて貯水タンクに回収する除湿処理を実行する除湿機が開示されている。この装置では、貯水タンク内に溜まる水は、貯水タンクが満水になると、廃棄する必要がある。
このため、除湿部と加湿部とを備える装置では、加湿器のタンクへの水の補充や除湿器のタンクの水の廃棄が面倒であるという第5の課題がある。発明5は第5の課題を解決する。
【0091】
発明5に係る第1の衣類処理装置は、衣類を収容可能な空間を有する筐体と、前記筐体内の空気を除湿した水を溜めるための第1タンクを有する除湿部と、前記第1タンクと連通する第2タンクを有し且つ前記筐体内にミスト又はスチームを供給する加湿部と、前記第1タンクに溜められた水を前記第2タンクに移送するポンプとを備える。
これにより、第1タンクの水の廃棄、第2タンクへの水の供給を抑制できる。
除湿部は、デシカント式、コンプレッサ式、ハイブリッド式の除湿器を含む概念である。加湿器は、超音波式、スチームファン式、フィルタ気化式、フィルタ気化式にヒータを設けたハイブリッド式の加湿器を含む概念である。除湿部、加湿部、第1タンク、第2タンク及びポンプの位置は特に限定するものでない。
加湿部は、第2タンクに蓄えられた水を直接スチームやミストにしてもよいし、第2タンクから供給された水をスチームやミストにしてもよい。第2タンクに蓄えられた水を直接スチームやミストにする場合、スチームやミストにする霧化手段が第2タンクに設けられてもよい(逆に、霧化手段が設けられている本体を第2タンクしてもよい)。
第1の衣類処理装置は、筐体、除湿部、加湿部、ポンプを備えればよく、オゾン供給部、オゾン除去部は備えてもよいし、備えなくてもよい。
【0092】
発明5に係る第2の衣類処理装置は、第1の衣類処理装置において、前記第1タンクは、機能材料が配された第1貯留部を含み、前記ポンプは、前記第1貯留部に溜められた水を前記第2タンクに送り出す。
発明5に係る第3の衣類処理装置は、第1の衣類処理装置において、前記第1タンクは、機能材料が配された第1貯留部と、前記第1貯留部から流出する水を溜めるための第2貯留部とを含み、前記ポンプは、第2貯留部に溜められた水を前記第2タンクに送り出す。
機能材料は、第1タンクに蓄えられる水又は蓄えられた水に対して処理を行うことができる材料であり、脱臭機能のある材料、除菌機能のある材料、芳香機能のある材料、防腐機能のある材料等を含む概念である。
【0093】
発明5に係る第4の衣類処理装置は、第1~第3の何れかの衣類処理装置において、前記第1タンクは、前記第2タンクの下方に配されている。ここでの下方は、第2タンクの上端を通り且つ上下方向と直交する仮想線よりも、第1タンクが下側にあることをいい、例えば、第1タンクが、第2タンクの直下にある場合、上方から見たときに第1タンクの一部が第2タンクで隠れる状態で第2タンクの斜め下方にある場合、上方から見たときに第1タンクが第2タンクに隠れない状態で第2タンクの斜め下方にある場合等を含む概念である。
発明5に係る第5の衣類処理装置は、第1~第4の何れかの衣類処理装置において、前記加湿部は、ミスト又はスチームを生成する霧化手段が配された本体を有し、前記第2タンクは、前記本体に着脱可能である。これにより、第2タンクを取り外して清掃又は洗浄することができる。第2タンクは、加湿用のタンクとポンプからの水を溜めるタンクとを1つのタンクで構成するタンクと、ポンプからの水のみを溜める専用のタンクとを含む概念である。第2タンクの本体から着脱方向は、上下方向、前後方向、左右方向、これらの方向と交差する方向を含む。
【0094】
発明5に係る第6の衣類処理装置は、第1~第5の何れかの衣類処理装置において、前記ポンプは、前記第1タンクの液位が閾値に達すると、前記第2タンクに水を送り出す。
これにより、ポンプの稼働による騒音と消費電力を抑制できる。「第1タンクの液位が閾値に達すると、前記第2タンクに水を送り出す」には、ポンプの停止状態を基準にした場合の「第1タンクの液位が閾値に達すると、前記第2タンクに水を送り出す」と、ポンプの稼働状態を基準にした場合の「第1タンクの液位が閾値を下回ると、第2タンクへの水の送り出しを停止する」とを含む概念である。
発明5に係る第7の衣類処理装置は、第1~第6の何れかの衣類処理装置において、前記第2タンクには、イオン交換樹脂が配されている。これにより、蓄えられた水からカルキを抜くことができる。
【0095】
5.発明6
特開2011-12860号公報には、給水タンクから供給される水を蓄える給水部と、前記水を蒸発させて吹出口から吹出させる蒸発部と、を備えた加湿器が開示されている。
しかしながら、この加湿器では、蒸発した水を空間に拡散させることは困難であるという第6の課題がある。発明6は第6の課題を解決する。
【0096】
発明6に係る第1の衣類処理装置は、衣類を収容可能な空間を有する筐体と、ミスト又はスチームを生成する霧化手段を有し且つ前記筐体内にミスト又はスチームを吐出口を介して供給する加湿部と、送風手段とを備え、前記送風手段は、生成されたミスト又はスチームを前記空間に向けて送り出す。これにより、加湿器により供給されるミスト又はスチームを効果的に拡散させることができる。
霧化手段は、超音波式、スチームファン式、フィルタ気化式にヒータを設けたハイブリッド式を含む概念である。霧化手段と送風手段の位置関係は特に限定するものではない。
第1の衣類処理装置は、筐体、霧化手段を有する加湿部、送風手段を備えればよく、オゾン供給部、除湿部、オゾン除去部は備えてもよいし、備えなくてもよい。
【0097】
発明6に係る第2の衣類処理装置は、第1の衣類処理装置において、前記加湿部は、前記霧化手段により生成されたミスト又はスチームが通過し、前記吐出口を有する流路を有する。これにより、生成されたミスト又はスチームを効率よく吐出できる。
【0098】
発明6に係る第3の衣類処理装置は、第1又は第2の衣類処理装置において、前記送風手段は、前記霧化手段により生成されたミスト又はスチームを前記吐出口に送り出す第1送風手段を含む。
【0099】
発明6に係る第4の衣類処理装置は、第1~第3の衣類処理装置において、前記吐出口と並ぶよう配された排出口を有し、前記送風手段は、前記排出口の上流側の第2送風手段を含む。これにより、ミスト又はスチームを広い範囲へと供給できる。
「吐出口と並ぶよう配された排出口」は、左右方向に並ぶ排出口、前後方向に並ぶ排出口、これらの方向と交差する方向に並ぶ排出口を含む概念である。第2送風手段は、排出口と連通すればよく、その位置関係は特に限定するものでない。
【0100】
発明6に係る第5の衣類処理装置は、第4の衣類処理装置において、前記吐出口からの吐出方向と前記排出口からの排出方向とが交差する。これにより、ミスト又はスチームを広い範囲に供給できる。
発明6に係る第6の衣類処理装置は、第4の衣類処理装置において、前記筐体内の空気を除湿し、除湿した空気を排出口から前記空間に向けて第3送風手段により排出する除湿部を備え、前記第3送風手段から前記排出口までの流路と前記第2送風手段から前記排気口までの流路とが前記排出口及び前記排気口の上流側で連通する。
【0101】
6.発明7
除湿部と加湿部とを備える湿度調整装置において、加湿器のタンクへの水の補充や除湿器のタンクの水の廃棄が面倒であるという第7の課題がある。発明7は第7の課題を解決する。
発明7に係る第1の湿度調整装置は、空気を除湿した水を溜めるための第1タンクを有する除湿部と、前記第1タンクと連通する第2タンクを有し且つミスト又はスチームを供給する加湿部と、前記第1タンクに溜められた水を前記第2タンクに移送するポンプとを備える。これにより、第1タンクの水の廃棄、第2タンクへの水の供給を抑制できる。
除湿部は、デシカント式、コンプレッサ式、ハイブリッド式の除湿器を含む概念である。加湿器は、超音波式、スチームファン式、フィルタ気化式、フィルタ気化式にヒータを設けたハイブリッド式の加湿器を含む概念である。除湿部、加湿部、第1タンク、第2タンク及びポンプの位置は特に限定するものでない。
加湿部は、第2タンクに蓄えられた水を直接スチームやミストにしてもよいし、第2タンクから供給された水をスチームやミストにしてもよい。第2タンクに蓄えられた水を直接スチームやミストにする場合、スチームやミストにする霧化手段が第2タンクに設けられてもよい(逆に、霧化手段が設けられている本体を第2タンクしてもよい)。
【0102】
7.発明8
加湿部を備える加湿装置において、蒸発した水を空間に拡散させることは困難であるという第8の課題がある。発明8は第8の課題を解決する。
発明8に係る第1の加湿装置は、ミスト又はスチームを供給する加湿部を備え、前記加湿部は、ミスト又はスチームを生成する霧化手段と、生成されたミスト又はスチームを前記空間に向けて送り出す送風手段とを有する。これにより、加湿器により供給されるミスト又はスチームを効果的に拡散させることができる。
霧化手段は、超音波式、スチームファン式、フィルタ気化式にヒータを設けたハイブリッド式を含む概念である。霧化手段と送風手段の位置関係は特に限定するものではない。
【符号の説明】
【0103】
1 筐体
11 筐体本体
12 ドア体
14 ロック機構
31 オゾン供給部
32 除湿部
33 制御部
34 オゾン除去部
35 加湿部
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