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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022103088
(43)【公開日】2022-07-07
(54)【発明の名称】圧力センサ及び生体情報計測装置
(51)【国際特許分類】
   G01L 19/14 20060101AFI20220630BHJP
   G01L 9/08 20060101ALI20220630BHJP
   A61B 5/02 20060101ALI20220630BHJP
   A61B 5/0245 20060101ALI20220630BHJP
   A61B 5/11 20060101ALI20220630BHJP
【FI】
G01L19/14
G01L9/08
A61B5/02 310K
A61B5/0245 100C
A61B5/11 100
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021202816
(22)【出願日】2021-12-14
(31)【優先権主張番号】P 2020216901
(32)【優先日】2020-12-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】508189599
【氏名又は名称】株式会社リキッド・デザイン・システムズ
(74)【代理人】
【識別番号】100120868
【弁理士】
【氏名又は名称】安彦 元
(72)【発明者】
【氏名】遠山 直也
(72)【発明者】
【氏名】高島 充
【テーマコード(参考)】
2F055
4C017
4C038
【Fターム(参考)】
2F055AA05
2F055BB20
2F055CC60
2F055DD20
2F055EE23
2F055FF43
2F055GG25
4C017AA02
4C017AA10
4C017AA14
4C017AC04
4C017BC11
4C038VA20
4C038VB32
4C038VB33
4C038VC20
(57)【要約】
【課題】筒状体が、圧力センサ本体部に設けた孔から抜け落ちてしまうおそれがなく、量産性に優れる圧力センサを提供する。
【解決手段】圧力センサ1Aは、筐体10を構成する、内部に入力室120を有し、圧電素子116が組み込まれた圧力センサ本体部11と、エアマット2等の受圧部から導出されたチューブ3と接続するための入力室120と連通する筒状体12と、を備え、圧力センサ本体部11と、筒状体12と、が、樹脂の押出成形又は射出成形によって一体的に形成され、少なくとも圧力センサ本体部11には、その表面に金属めっきが施されている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体を構成する、内部に入力室を有し、圧電素子が組み込まれた有底筒状の圧力センサ本体部と、受圧部から導出されたチューブと接続するための前記入力室と連通する筒状体と、を備えた圧力センサであって、
前記圧力センサ本体部と、前記筒状体と、が、樹脂の押出成形又は射出成形によって一体的に形成され、
少なくとも前記圧力センサ本体部には、その表面に金属めっきが施されていること
を特徴とする圧力センサ。
【請求項2】
筐体を構成する、内部に入力室を有し、圧電素子が組み込まれた有底筒状の圧力センサ本体部と、受圧部から導出されたチューブと接続するための前記入力室と連通する筒状体と、を備えた圧力センサであって、
前記圧力センサ本体部と、前記筒状体と、が、合金のダイカスト鋳造によって一体的に形成されていること
を特徴とする圧力センサ。
【請求項3】
前記圧電素子は、円板状であること
を特徴とする請求項1又は2に記載の圧力センサ。
【請求項4】
前記圧力センサ本体部は、有底円筒状であること
を特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載の圧力センサ。
【請求項5】
前記圧力センサ本体部の外径は、17mm~40mmであり、その高さは、5mm~20mmであること
を特徴とする請求項1~4の何れか1項に記載の圧力センサ。
【請求項6】
前記筒状体は、前記圧力センサ本体部の側部に形成され、その肉厚が略1mmに設定されている場合、その外形は、前記圧力センサ本体部の高さ以下であり、その長さは、2mm~20mmであること
を特徴とする請求項5に記載の圧力センサ。
【請求項7】
前記筒状体における前記圧力センサ本体部への付根部が、当該筒状体の一般部よりも肉厚に形成されていること
を特徴とする請求項1~6の何れか1項に記載の圧力センサ。
【請求項8】
前記圧力センサ本体部は、前記入力室の一側が開口されており、前記開口の内方側に形成された第1段差部に、円形シート状の前記圧電素子が嵌め込まれ、接着剤で固定され、前記開口の外方側に形成された前記第2段差部に、前記圧電素子から出力される電気を、必要な電気信号に変換する回路を前記圧電素子側に備えた円板状の基板から成る蓋体が嵌め込まれ、前記蓋体は、固定部材によって固定され、前記筐体が構成されていること
を特徴とする請求項1~7の何れか1項に記載の圧力センサ。
【請求項9】
前記第2段差部には切欠が設けられており、前記切欠から前記蓋体の延設部が前記圧力センサ本体部の外側へ突出し、前記延設部に、前記回路の出力端子が設けられていること
を特徴とする請求項8に記載の圧力センサ。
【請求項10】
前記圧力センサ本体部における前記入力室の一側と対向する他側には、傾斜部又は凸部が形成され、前記入力室内の容積が小さくされていること
を特徴とする請求項8又は9に記載の圧力センサ。
【請求項11】
前記筒状体の外周面には、チューブ抜止用の凹凸部が形成されていること
を特徴とする請求項1~10の何れか1項に記載の圧力センサ。
【請求項12】
請求項1~11の何れか1項に記載の圧力センサを備えていること
を特徴とする生体情報計測装置。
【請求項13】
上側に乗った被計測体から直接又は間接に圧力を受ける受圧部から導出されたチューブを介して行き来する流体の圧力を検出する前記圧力センサと、前記圧力センサから出力される電気信号を信号処理する信号処理部と、を備え、被計測体の生体情報を計測可能な生体情報計測装置であって、
前記圧力センサは、メイン制御基板上に複数個設けられ、
演算処理部が、前記複数個の圧力センサの検出値から計測値を算出すること
を特徴とする請求項12に記載の生体情報計測装置。
【請求項14】
前記生体情報計測装置は、中継器に接続可能とされ、通信網を介して、測定した計測値のデータを送信可能であること
を特徴とする請求項12又は13に記載の生体情報計測装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧力センサ、及びこの圧力センサを備えた生体情報装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、特許文献1に開示された生体情報計測装置等が知られている。このような生体情報計測装置は、人や動物等の被計測体から圧力を受ける受圧部と、この受圧部から導出されたチューブで送られてきた空気等の流体の圧力を検出する圧力センサと、を備え、この圧力センサから出力される電気信号を演算処理することで、被計測体の心拍数や呼吸数等を計測可能な構成である。
【0003】
この種の生体情報計測装置に用いられる圧力センサには、圧電素子(ピエゾ素子)が組み込まれたものも知られている(特許文献2等を参照)。
【0004】
このような従来の圧電素子が組み込まれた圧力センサは、その筐体を、通常、アルミニウム等の金属製の圧力センサ本体部に、その内部の入力室と連通するように設けた孔にチューブを接続するための真鍮等の金属製の筒状体を圧入接続することによって構成していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005-110969号公報
【特許文献2】特開2017-219341号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記したような従来の圧力センサでは、筒状体は、圧力センサ本体部に設けた孔に圧入接続しただけなので、供用期間中に接続強度が低下し、圧力センサ本体部に設けた孔から抜け落ちてしまうおそれがあった。
【0007】
また、上記したような従来の圧力センサでは、アルミニウム等の金属製の圧力センサ本体部の製造過程を手作業による削り出し加工で行うため、量産性にも問題があった。
【0008】
ここで、このような圧力センサは、通常、メイン制御基板に取り付けて用いられる。そのため、このような圧力センサは、検出性能を落とさないうえでの小型化が求められる。このため、このような圧力センサでは、流体圧力を力学的な優位性の観点から正確に検出できるように、その内部の圧電素子を薄い円板状とし、その外側を覆う圧力センサ本体部を有底円筒状となるようにしている。
【0009】
すなわち、従来においては、このような小型化された圧力センサを製造するには、遮蔽効果を有する金属を旋盤加工等により削り出し、安定した遮蔽効果によるノイズ低減を図れる有底円筒状の圧力センサ本体部を形成し、その側部に設けた孔から細い筒状体を圧入接続する、煩雑で手間の掛かる手作業による製造が行われていた。
【0010】
このため、従来の圧力センサでは、筒状体が、圧力センサ本体部に設けた孔から抜け落ちてしまうおそれがあり、そのうえ、量産性にも優れないという問題点があった。
【0011】
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、筒状体が、圧力センサ本体部に設けた孔から抜け落ちてしまうおそれがなく、量産性に優れる圧力センサ、及びこの圧力センサを備えた生体情報装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記目的を達成するために、第1発明に係る圧力センサは、筐体を構成する、内部に入力室を有し、圧電素子が組み込まれた有底筒状の圧力センサ本体部と、受圧部から導出されたチューブと接続するための前記入力室と連通する筒状体と、を備えた圧力センサであって、前記圧力センサ本体部と、前記筒状体と、が、樹脂の押出成形又は射出成形によって一体的に形成され、少なくとも前記圧力センサ本体部には、その表面に金属めっきが施されていることを特徴とする。
【0013】
第2発明に係る圧力センサは、筐体を構成する、内部に入力室を有し、圧電素子が組み込まれた有底筒状の圧力センサ本体部と、受圧部から導出されたチューブと接続するための前記入力室と連通する筒状体と、を備えた圧力センサであって、前記圧力センサ本体部と、前記筒状体と、が、合金のダイカスト鋳造によって一体的に形成されていることを特徴とする。
【0014】
第3発明に係る圧力センサは、第1発明又は第2発明において、前記圧電素子は、円板状であることを特徴とする。
【0015】
第4発明に係る圧力センサは、第1発明~第3発明の何れかにおいて、前記圧力センサ本体部は、有底円筒状であることを特徴とする。
【0016】
第5発明に係る圧力センサは、第1発明~第4発明の何れかにおいて、前記圧力センサ本体部の外径は、17mm~40mmであり、その高さは、5mm~20mmであることを特徴とする。
【0017】
第6発明に係る圧力センサは、第5発明において、前記筒状体は、前記圧力センサ本体部の側部に形成され、その肉厚が略1mmに設定されている場合、その外形は、前記圧力センサ本体部の高さ以下であり、その長さは、2mm~20mmであることを特徴とする。
【0018】
第7発明に係る圧力センサは、第1発明~第6発明の何れかにおいて、前記筒状体における前記圧力センサ本体部への付根部が、当該筒状体の一般部よりも肉厚に形成されていることを特徴とする。
【0019】
第8発明に係る圧力センサは、第1発明~第7発明の何れかにおいて、前記圧力センサ本体部は、前記入力室の一側が開口されており、前記開口の内方側に形成された第1段差部に、円形シート状の前記圧電素子が嵌め込まれ、接着剤で固定され、前記開口の外方側に形成された前記第2段差部に、前記圧電素子から出力される電気を、必要な電気信号に変換する回路を前記圧電素子側に備えた円板状の基板から成る蓋体が嵌め込まれ、前記蓋体は、固定部材によって固定され、前記筐体が構成されていることを特徴とする。
【0020】
第9発明に係る圧力センサは、第8発明において、前記第2段差部には切欠が設けられており、前記切欠から前記蓋体の延設部が前記圧力センサ本体部の外側へ突出し、前記延設部に、前記回路の出力端子が設けられていることを特徴とする。
【0021】
第10発明に係る圧力センサは、第8発明又は第9発明において、前記圧力センサ本体部における前記入力室の一側と対向する他側には、傾斜部又は凸部が形成され、前記入力室内の容積が小さくされていることを特徴とする。
【0022】
第11発明に係る圧力センサは、第1発明~第10発明の何れかにおいて、前記筒状体の外周面には、チューブ抜止用の凹凸部が形成されていることを特徴とする。
【0023】
第12発明に係る生体情報計測装置は、第1発明~第11発明に係る圧力センサの何れかを備えていることを特徴とする。
【0024】
第13発明に係る生体情報計測装置は、第12発明において、上側に乗った被計測体から直接又は間接に圧力を受ける受圧部から導出されたチューブを介して行き来する流体の圧力を検出する前記圧力センサと、前記圧力センサから出力される電気信号を信号処理する信号処理部と、を備え、被計測体の生体情報を計測可能な生体情報計測装置であって、前記圧力センサは、メイン制御基板上に複数個設けられ、演算処理部が、前記複数個の圧力センサの検出値から計測値を算出することを特徴とする。
【0025】
第14発明に係る生体情報計測装置は、第12発明又は第13発明において、前記生体情報計測装置は、中継器に接続可能とされ、通信網を介して、測定した計測値のデータを送信可能であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0026】
上述した構成からなる第1発明に係る圧力センサによれば、圧力センサ本体部と、筒状体と、が、樹脂の押出成形又は射出成形によって一体的に形成されているので、筒状体が、圧力センサ本体部に設けた孔から抜け落ちてしまうおそれがなく、金型等を用いて製造されるので、量産性に優れる圧力センサを提供することができる。
【0027】
そのうえ、第1発明に係る圧力センサによれば、少なくとも圧力センサ本体部には、その表面に金属めっきが施されているので、遮蔽効果によるノイズ低減と、機械的強度の向上と、を図ることができる。
【0028】
第2発明に係る圧力センサによれば、圧力センサ本体部と、筒状体と、が、合金のダイカスト鋳造によって一体的に形成されているので、第1発明に係る圧力センサと同様に、筒状体が、圧力センサ本体部に設けた孔から抜け落ちてしまうおそれがなく、金型等を用いて製造されるので、量産性に優れる圧力センサを提供することができる。
【0029】
そのうえ、第2発明に係る圧力センサによれば、第1発明に係る圧力センサとは異なり、金属めっきを施すことなく、遮蔽効果によるノイズ低減と、機械的強度の向上と、を図ることができる。
【0030】
特に、第3発明に係る圧力センサによれば、圧電素子が円板状なので、力学的な優位性の観点から流体圧力を正確に検出できる。
【0031】
特に、第4発明に係る圧力センサによれば、圧力センサ本体部が有底円筒状なので、圧電素子の表面を圧力センサ本体部によって周囲を均一に覆っているため、安定した遮蔽効果によるノイズ低減を図ることができるうえに、有底筒状の中でも、最も小型化が図れる。
【0032】
特に、第5発明に係る圧力センサによれば、圧力センサ本体部の外径は、17mm~40mmであり、その高さは、5mm~20mmであるので、圧力センサが取り付けられるメイン制御基板等をコンパクト化でき、ひいては、メイン制御基板等を内蔵する検出器等のコンパクト化もできる。
【0033】
特に、第6発明に係る圧力センサによれば、筒状体は、圧力センサ本体部の側部に形成され、その肉厚が略1mmに設定されている場合、その外形は、圧力センサ本体部の高さ以下であり、その長さは、2mm~20mmであるので、折れにくい機械的強度と耐久性を持たせることができるうえに、チューブを被せやすく、抜けにくくすることができる。
【0034】
特に、第7発明に係る圧力センサによれば、筒状体における圧力センサ本体部への付根部が、筒状体の一般部よりも肉厚に形成されているので、圧力センサ本体部と筒状体との間の機械的強度の向上を図ることができる。
【0035】
特に、第8発明に係る圧力センサによれば、圧力センサ本体部は、入力室の一側の開口に形成された第1段差部に、シート状の前記圧電素子が嵌め込まれ、接着剤で固定され、開口に形成された第2段差部に、圧電素子から出力される電気を、必要な電気信号に変換する回路を圧電素子側に備えた円板状の基板から成る蓋体が嵌め込まれ、蓋体は、固定部材によって固定され、筐体が構成されている。このため、簡易な構成で、圧電素子が組み込まれた圧力センサとすることができる。
【0036】
特に、第9発明に係る圧力センサによれば、第2段差部には切欠が設けられており、切欠から蓋体の延設部が圧力センサ本体部の外側へ突出し、延設部に、回路の出力端子が設けられているので、簡易な構成で、回路の出力端子を圧力センサ本体部の外側に設けることができ、外側の他の回路等との接続を容易にすることができる。
【0037】
特に、第10発明に係る圧力センサによれば、圧力センサ本体部における入力室の一側と対向する他側には、傾斜部又は凸部が形成され、入力室内の容積が小さくされ、入力室内への空気等の流体の流入出量を多くし、圧電素子の変形を大きくできるので、容易な構成で、感度の高い圧力センサとすることができる。
【0038】
特に、第11発明に係る圧力センサによれば、筒状体の外周面には、チューブ抜止用の凹凸部が形成されているので、簡易な構成で、筒状体にチューブを被せたときの引抜方向に対する抵抗力を大きくし、筒状体からのチューブの抜止力を高めることができる。
【0039】
第12発明に係る生体情報計測装置によれば、第1発明~第11発明に係る圧力センサの何れかを備えているので、上記した第1発明~第11発明に係る圧力センサの何れかの効果を奏する生体情報計測装置を提供することができる。
【0040】
特に、第13発明に係る生体情報計測装置によれば、圧力センサは、メイン制御基板上に複数個設けられているので、例えば、複数個の圧力センサの検出値の平均を計測値として算出したり、複数個の圧力センサの最大の検出値から計測値を算出したりすることができるため、より正確な計測値とすることができる。
【0041】
特に、第14発明に係る生体情報計測装置によれば、生体情報計測装置は、中継器に接続可能とされ、通信網を介して、測定した計測値のデータを送信可能であるので、生体情報計測装置で計測した計測値のデータを、例えば、インターネット等の通信網を介してサーバのデータベース等の記憶部に記憶させることができる。そして、通信網を介してアクセス可能なパーソナルコンピュータやスマートフォン等の通信網を介してアクセス可能な端末によって、医者等の専門家が人や動物等の被計測体の呼吸器系や循環器系等の疾病の検査を行ったり、家族や飼主等が人や動物等の被計測体の健康状態を把握したりすること等ができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
図1図1は、第1実施形態に係る圧力センサの概略構成を示す斜視図である。
図2図2は、第1実施形態に係る圧力センサの構成を示す側面図である。
図3図3は、第1実施形態に係る圧力センサの使用例として、生体情報計測装置の概略構成を示す斜視図である。
図4図4は、第1実施形態に係る生体情報計測装置が使用可能な情報処理システムの一例の概略構成を示す模式図である。
図5図5は、第2実施形態に係る圧力センサの構成を示す側面図である。
図6図6は、第3実施形態に係る圧力センサの構成を示す側面図である。
図7図7は、第4実施形態に係る圧力センサの構成を示す側面図である。
図8図8は、第5実施形態に係る圧力センサの構成を示す側面図である。
図9図9は、第6実施形態に係る圧力センサの構成を示す側面図である。
図10図10は、第7実施形態に係る生体情報計測装置の概略構成を示す平面図である。
図11図11は、第8実施形態に係る生体情報計測装置の概略構成を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0044】
[第1実施形態]
先ず、図1図3を用いて、本発明の第1実施形態に係る圧力センサ1Aについて説明する。図1は、第1実施形態に係る圧力センサ1Aの概略構成を示す斜視図である。図2は、第1実施形態に係る圧力センサ1Aの構成を示す側面図である。図3は、第1実施形態に係る圧力センサ1Aの使用例として、生体情報計測装置100の概略構成を示す斜視図である。図4は、第1実施形態に係る生体情報計測装置が使用可能な情報処理システムの一例の概略構成を示す模式図である。
【0045】
本発明の第1実施形態に係る圧力センサ1Aは、図1及び図2に示すように、筐体10を構成する、圧力センサ本体部11と、圧力センサ本体部11と一体化された筒状体12と、を備えている。
【0046】
(圧力センサ本体部11)
圧力センサ本体部11は、図1及び図2に示すように、樹脂から成る平たい有底円筒状の容器体である。
【0047】
また、図2に示すように、圧力センサ本体部11は、その内部において、開口111の底部112寄りの内方側に、第1段差部113が形成され、その上の外方側に、この第1段差部113よりも径の大きい第2段差部114が形成されている。さらに、開口111の第2段差部114には、後述する筒状体12と対向する位置に切欠115が設けられている。
【0048】
そして、第1段差部113に、薄い円板状であり、換言すれば、円形でシート状の圧電素子116が嵌め込まれ、接着剤で固定され、第2段差部114に、円形の蓋体本体部117aに矩形の延設部117bを有する平面視で鍵穴形状の蓋体117が、延設部117bが切欠115から圧力センサ本体部11の外側へ突出するように嵌め込まれている。そのうえで、図1に示すように、蓋体117は、固定部材としての2本のネジ118,118によって、圧力センサ本体部11に固定されている。
【0049】
ここで、蓋体117は、後述する入力室120内の空気等の流体の圧力変化によって圧電素子116の変形で出力される電気を、例えば、図3を用いて後述する体情報計測装置100において被計測体の心拍数や呼吸数を計測するのに必要な電気信号に変換する回路119を圧電素子116側に備えた円板状の基板から成り、延設部117bに、回路119の出力端子119aと接地端子119bとが設けられている。なお、回路119を構成する電子素子は、半田付け等で取り付けられている。
【0050】
これにより、圧力センサ本体部11の内部において、底部112と圧電素子116との間に、空気等の流体が出入りする入力室120が形成されている。
【0051】
(筒状体12)
筒状体12は、図1及び図2に示すように、圧力センサ本体部11と同じ樹脂から成り、圧力センサ本体部11の側部に一体的に形成され、その内部の長さ方向に設けられた貫通孔121は、入力室120と連通している。この筒状体12は、図3を用いて後述する生体情報計測装置100におけるエアマット2等の受圧部から導出されたゴム製のチューブ3の先端を被せて接続するための部分である。
【0052】
そして、圧力センサ本体部11と、筒状体12と、は、樹脂の押出成形又は射出成形によって一体的に形成されている。
【0053】
さらに、一体的に形成された、樹脂製の圧力センサ本体部11と、筒状体12と、は、その表面に金属めっきが施されている。
【0054】
第1実施形態に係る圧力センサ1Aの各部分のサイズは、次の通りである。圧力センサ本体部11の外径は、21mmで、高さは8mmである。圧力センサ本体部11の内部の入力室120の径は、14mmで、高さは、3.5mmである。第1段差部113の部分の径は、16mmで、高さは、2.3mmであり、その内部に嵌め込まれ、接着剤で固定される圧電素子116は、接着層を確保する分、その径及び高さは、これよりも若干小さい。第2段差部114の部分の径は、19mmで、高さは、1.5mmで、切欠115の幅は、6.3mmであり、その内部に嵌め込まれ、ネジ118,118で固定される蓋体117は、蓋体本体部117aの径は、嵌め込むための遊びをつくるため、これよりも若干小さく、高さは、ネジ118,118の頭部が上部に突出しないように、これよりも若干小さい。延設部117bの幅は、嵌め込むための遊びをつくるため、切欠115の幅よりも若干小さく、長さは、4mmである。筒状体12の外径は、2.5mmで、長さは、8mmであり、内径である貫通孔121の径は、1.5mmで、肉厚は1mmである。
【0055】
なお、圧力センサ本体部11は、その外径は、17mm~40mmであり、その高さは、5mm~20mmであることが好ましい。
【0056】
また、筒状体12は、その肉厚が略1mmに設定されている場合、その外形は、圧力センサ本体部11の高さ以下であり、その長さは、2mm~20mmであることが好ましい。
【0057】
次に、図3及び図4を用いて、第1実施形態に係る圧力センサ1Aの使用例として、生体情報計測装置100について説明する。
【0058】
生体情報計測装置100は、受圧部としてのエアマット2と、エアマット2から導出されたチューブ3と、チューブ3と接続され、圧力センサ1Aが組み込まれた検出部としての検出器4と、を備えている。
【0059】
エアマット2は、内部に空気層を有し、ベッド等の寝床に敷いて、人や動物等の呼吸や心臓の心拍によって身体が伸縮する被計測体から圧力を受ける受圧部である。
【0060】
チューブ3は、内部の空気層と連通するようにエアマット2から導出し、検出器4と接続されている。
【0061】
検出器4は、内部のメイン制御基板40に圧力センサ1Aの底部112側が取り付けられて組み込まれており、チューブ3と圧力センサ1A内の入力室120とが連通している(図2を参照)。
【0062】
そして、検出器4によって、人や動物等の被計測体における呼吸数や心拍数等に異常があることが検出されると、スピーカー41もしくはクラウド経由の遠隔の端末から警告音を発生させ、周囲の人に知らせるようになっている。
【0063】
さらに、検出器4には、不図示の情報出力端子が設けられており、図4に示すように、この情報出力端子が有線又は無線でゲートウェイ等の中継器Gと接続可能とされ、インターネット等の通信網Nを介して、人や動物等の被計測体の特定情報と紐付けられた測定した計測値のデータを送信可能とされている。そして、このデータは、通信網Nに接続されたサーバS1のデータベース等の記憶部に記憶させることができるようになっている。そのうえで、このサーバS1は、通信網Nを介して、不図示のパーソナルコンピュータやスマートフォン等の端末によってアクセス可能とされている。
【0064】
なお、検出器4内部のメイン制御基板40における圧力センサ1A以外の演算部等の構成要素については、図示と詳細な説明を省略する。また、検出器4の電源は、内蔵型でもよいし、外付型でもよい。
【0065】
以上説明した第1実施形態に係る圧力センサ1Aによれば、図1及び図2に示すように、圧力センサ本体部11と、筒状体12と、が、樹脂の押出成形又は射出成形によって一体的に形成されているので、筒状体12が、圧力センサ本体部11に設けた孔から抜け落ちてしまうおそれがなく、金型等を用いて製造されるので、量産性に優れる圧力センサ1Aを提供することができる。
【0066】
そのうえ、この圧力センサ1Aでは、圧力センサ本体部11及び筒状体12には、その表面に金属めっきが施されていので、容易且つ安価に、遮蔽効果によるノイズ低減と、機械的強度の向上と、を図ることができる。
【0067】
また、この圧力センサ1Aでは、圧電素子116が円板状なので、力学的な優位性の観点から空気圧等の流体圧力を正確に検出できる。
【0068】
さらに、この圧力センサ1Aでは、圧力センサ本体部11と、筒状体12と、が一体的に形成され、その接続強度が従来よりも高いので、筒状体12の長さを、従来よりも長くすることもでき、筒状体12にチューブ3を被せたときの引抜方向に対する抵抗力を大きくし、筒状体12からのチューブ3の抜止力をより高めることもできる。
【0069】
具体的には、この圧力センサ1Aでは、筒状体12は、圧力センサ本体部11の側部に形成され、その肉厚が略1mmに設定されている場合、その外形は、圧力センサ本体部11の高さ以下であり、その長さは、2mm~20mmである。このため、この圧力センサ1Aでは、筒状体12に折れにくい機械的強度と耐久性を持たせることができるうえに、チューブ3を被せやすく、抜けにくくすることができる。
【0070】
また、この圧力センサ1Aでは、圧力センサ本体部11が有底円筒状なので、圧電素子116の表面を圧力センサ本体部11によって周囲を均一に覆っているため、安定した遮蔽効果によるノイズ低減を図ることができるうえに、有底筒状の中でも、最も小型化が図れる。
【0071】
また、この圧力センサ1Aでは、圧力センサ本体部11の外径は、17mm~40mmであり、その高さは、5mm~20mmであるので、この圧力センサ1Aが取り付けられるメイン制御基板40等をコンパクト化でき、ひいては、メイン制御基板40等を内蔵する検出器4等のコンパクト化もできる。
【0072】
また、この圧力センサ1Aでは、圧力センサ本体部11は、開口111に形成された第1段差部113に、シート状の圧電素子116が嵌め込まれ、接着剤で固定され、上側に形成された第2段差部114に、圧電素子116から出力される電気を、必要な電気信号に変換する回路119を圧電素子116側に備えた円板状の基板から成る蓋体117が嵌め込まれ、蓋体117は、固定部材としてのネジ118,118によって固定され、筐体10が構成されている。このため、簡易な構成で、圧電素子116が組み込まれた圧力センサ1Aとすることができる。
【0073】
さらに、この圧力センサ1Aでは、第2段差部114には切欠115が設けられており、切欠115から蓋体117の延設部117bが圧力センサ本体部11の外側へ突出し、延設部117bに、回路119の出力端子119aと接地端子119bとが設けられている。このため、この圧力センサ1Aでは、簡易な構成で、回路119の出力端子119aと接地端子119bとを圧力センサ本体部11の外側に設けることができ、例えば、図3を用いて後述する生体情報計測装置100における検出器4内部のメイン制御基板40等の外側の他の回路等との接続を容易にすることができる。
【0074】
上記図3及び図4に例示した生体情報計測装置100によれば、第1実施形態に係る圧力センサ1Aを備えている。このため、上記した第1実施形態に係る圧力センサ1Aの作用効果を奏する生体情報計測装置100を提供することができる。
【0075】
さらに、この生体情報計測装置100では、中継器Gに接続可能とされ、通信網Nを介して、測定した計測値のデータを送信可能であるので、生体情報計測装置100で計測した計測値のデータを、例えば、インターネット等の通信網Nを介してサーバS1のデータベース等の記憶部に記憶させることができる。そして、通信網Nを介してアクセス可能なパーソナルコンピュータやスマートフォン等の端末によって、医者等の専門家が人や動物等の被計測体の呼吸器系や循環器等の疾病の検査を行ったり、家族や飼主等が人や動物等の被計測体の健康状態を把握したりすること等ができる。
【0076】
なお、生体情報計測装置100に、以下で説明する実施形態に係る圧力センサ1B~1Fを備えさせれば、これらの実施形態に係る圧力センサ1B~1Fの作用効果を奏する生体情報計測装置100を提供することができる。
【0077】
[第2実施形態]
次に、図5を用いて、本発明の第2実施形態に係る圧力センサ1Bについて説明する。図5は、第2実施形態に係る圧力センサ1Bの構成を示す側面図である。上述の第1実施形態に係る圧力センサ1Aと相違する点は、主に、全体の材質が違うことなので、その点について主に説明し、同一構成は同一符号を付し、説明を省略する。
【0078】
この圧力センサ1Bでは、圧力センサ本体部11と、筒状体12と、が、アルミニウム合金や亜鉛合金等の合金のダイカスト鋳造によって一体的に形成されていることが、第1実施形態に係る圧力センサ1Aと異なる。
【0079】
この第2実施形態に係る圧力センサ1Bでは、第1実施形態に係る圧力センサ1Aとは異なり、圧力センサ本体部11と、筒状体12と、が、金属製なので、金属めっきを施すことなく、遮蔽効果によるノイズ低減と、機械的強度の向上と、を図ることができる。
【0080】
[第3実施形態]
次に、図6を用いて、本発明の第3実施形態に係る圧力センサ1Cについて説明する。図6は、第3実施形態に係る圧力センサ1Cの構成を示す側面図である。上述の第1実施形態に係る圧力センサ1A又は第2実施形態に係る圧力センサ1Bと相違する点は、主に、筒状体12の形状を変えただけなので、その点について主に説明し、同一構成は同一符号を付し、説明を省略する。
【0081】
この圧力センサ1Cでは、筒状体12における圧力センサ本体部11への付根部122が、筒状体12の一般部よりも肉厚に形成されていることが、第1実施形態に係る圧力センサ1A又は第2実施形態に係る圧力センサ1Bと異なる。
【0082】
この第3実施形態に係る圧力センサ1Cでは、筒状体12の圧力センサ本体部11への付根部が、筒状体の一般部よりも肉厚なので、圧力センサ本体部11と筒状体12との間の機械的強度の向上を図ることができ、筒状体12の横方向等から無理な力が加わっても、折れてしまうおそれを低減することができる。
【0083】
[第4実施形態]
次に、図7を用いて、本発明の第4実施形態に係る圧力センサ1Dについて説明する。図7は、第4実施形態に係る圧力センサ1Dの構成を示す側面図である。上述の第1実施形態に係る圧力センサ1A又は第2実施形態に係る圧力センサ1Bと相違する点は、主に、筒状体12の外周面の形状を変えただけなので、その点について主に説明し、同一構成は同一符号を付し、説明を省略する。
【0084】
この圧力センサ1Dでは、筒状体12の外周面に、チューブ抜止用の凹凸部12aが形成されていることが、第1実施形態に係る圧力センサ1A又は第2実施形態に係る圧力センサ1Bと異なる。
【0085】
この第4実施形態に係る圧力センサ1Dでは、筒状体12の外周面に、チューブ抜止用の凹凸部12aが形成されているので、簡易な構成で、筒状体12にチューブ3を被せたときの引抜方向に対する抵抗力をより大きくし、筒状体12からのチューブ3の抜止力をより高めることができる。
【0086】
[第5実施形態]
次に、図8を用いて、本発明の第5実施形態に係る圧力センサ1Eについて説明する。図8は、第5実施形態に係る圧力センサ1Eの構成を示す側面図である。上述の第1実施形態に係る圧力センサ1A又は第2実施形態に係る圧力センサ1Bと相違する点は、主に、入力室120の形状を変えただけなので、その点について主に説明し、同一構成は同一符号を付し、説明を省略する。
【0087】
この圧力センサ1Eでは、圧力センサ本体部11における入力室120の底部112側に、傾斜部112aが形成され、入力室120内の容積が小さくされていることが、第1実施形態1に係る圧力センサ1A又は第2実施形態に係る圧力センサ1Bと異なる。
【0088】
この第5実施形態に係る圧力センサ1Eでは、圧力センサ本体部11における入力室120の底部112側に、傾斜部112aが形成され、入力室120内の容積が小さくされ、入力室120内への空気等の流体の流入出量を多くし、圧電素子116の変形を大きくできる。このため、容易な構成で、より感度の高い圧力センサ1Eとすることができる。
【0089】
[第6実施形態]
次に、図9を用いて、本発明の第6実施形態に係る圧力センサ1Fについて説明する。図9は、第6実施形態に係る圧力センサ1Fの構成を示す側面図である。上述の第1実施形態に係る圧力センサ1A又は第2実施形態に係る圧力センサ1Bと相違する点は、主に、入力室120の形状を変えただけなので、その点について主に説明し、同一構成は同一符号を付し、説明を省略する。
【0090】
この圧力センサ1Fでは、圧力センサ本体部11における入力室120の底部112側に、山形の凸部112bが形成され、入力室120内の容積が小さくされていることが、第1実施形態に係る圧力センサ1A又は第2実施形態に係る圧力センサ1Bと異なる。
【0091】
この第6実施形態に係る圧力センサ1Fでは、圧力センサ本体部11における入力室120の底部112側に、山形の凸部112bが形成され、入力室120内の容積が小さくされ、入力室120内への空気等の流体の流入出量を多くし、圧電素子116の変形を大きくできる。このため、第5実施形態に係る圧力センサ1Fと同様、容易な構成で、より感度の高い圧力センサ1Fとすることができる。
【0092】
[第7実施形態]
次に、図10を用いて、本発明の第7実施形態に係る生体情報計測装置101について説明する。図10は、第7実施形態に係る生体情報計測装置101の概略構成を示す平面図である。上述の第1実施形態で例示した生体情報計測装置100と相違する点は、主に、メイン制御基板40上に複数個の圧力センサ1が設けられ、これら圧力センサ1と受圧部であるエアマット2との間が複数本のチューブ31で接続されていることなので、その点について主に説明し、同一構成は同一符号を付し、説明を省略する。
【0093】
この生体情報計測装置101では、検出器4内のメイン制御基板40上に複数個(4個)の圧力センサ1(1A~1Fの何れか)が設けられている。
【0094】
また、エアマット2は、エアマット本体部20の内部において、このエアマット本体部20の幅方向に長い平面視が略長方形状の4つの空気等の流体が収容された流体パッド21が、面方向の幅側に略等間隔で間隔をあけて設けられている。
【0095】
また、エアマット本体部20は、その内部において、流体パッド21の間隔位置には、これら流体パッド21よりも高い厚さ方向の可撓性を有するクッション層22が設けられている。
【0096】
これらのクッション層22は、シート状部材20a,20b間に流体パッド21内の不図示のスポンジ材よりも密度が低いウレタン素材等からなるクッション材としてのスポンジ材220の周囲を縫合等により固定することで、エアマット本体部20内に収納固定され、形成されている。なお、これらのクッション層22の厚さは、流体パッド21の厚さ以下に設定されている。
【0097】
ここで、中間のクッション層22,22は、間隔をあけて半分の幅とされている。そして、この間隔部分の中間部、すなわち、エアマット本体部20の長さ方向の中間部に、折目23が設けられており、エアマット本体部20は、折目23の部分で折畳み可能とされている。また、エアマット本体部20内における流体パッド21及びクッション層22が、長さ方向に左右対称に配置されている。
【0098】
そして、エアマット本体部20内の複数の流体パッド21と複数個の圧力センサ1とは、チューブ31を介してそれぞれ個別に接続されており、不図示の演算処理部が、複数個の圧力センサ1の検出値から計測値を算出することが、第1実施形態に例示した情報計測装置100と主に異なる。
【0099】
この第7実施形態に係る生体情報計測装置101では、例えば、複数個の圧力センサ1の検出値の平均を計測値として算出したり、複数個の圧力センサ1のうち、最大の検出値から計測値を算出したりすることができるため、より正確な計測値とすることができる。
【0100】
なお、より一層正確な計測値とするには、チューブ31の材質、長さ、外径、及び内径を全て同一とするとともに、複数個の圧力センサ1も同一のものを用いて実施するとよい。
【0101】
[第8実施形態]
次に、図11を用いて、本発明の第8実施形態に係る生体情報計測装置102について説明する。図11は、第8実施形態に係る生体情報計測装置102の概略構成を示す平面図である。上述の第7実施形態に係る生体情報計測装置101と相違する点は、主に、複数の流体パッド21と複数個の圧力センサ1との間のチューブの配管なので、その点について主に説明し、同一構成は同一符号を付し、説明を省略する。
【0102】
この生体情報計測装置102では、圧力センサ1は、エアマット本体部20内の流体パッド21から導出された第1のチューブ31は、左右の分岐ジョイント30aにそれぞれ接続され、これら分岐ジョイント30aから導出された第2のチューブ32は、分岐ジョイント30bに接続され、この分岐ジョイント30bから導出された1本の第3のチューブ33は、分岐ジョイント30cに接続されている。そして、この生体情報計測装置102では、分岐ジョイント30cから再度分岐された第4のチューブ34は、複数個の圧力センサ1にそれぞれ個別に接続されており、不図示の演算処理部が、複数個の圧力センサ1の検出値から計測値を算出することが、第7実施形態に係る生体情報計測装置101と主に異なる。
【0103】
この第8実施形態に係る生体情報計測装置102では、分岐ジョイント30cから再度分岐させたチューブ34を介して各圧力センサ1内に略均一の圧力の空気等の流体が流入し、例えば、複数個の圧力センサ1の検出値の平均を計測値として算出したり、複数個の圧力センサ1のうち、最大の検出値から計測値を算出したりすることができるため、より正確な計測値とすることができる。
【0104】
なお、より一層正確な計測値とするには、チューブ31,32,34の材質、長さ、外径、及び内径をそれぞれ同一とするとともに、複数個の圧力センサ1も同一のものを用いて実施するとよい。
【0105】
本発明の実施形態を説明したが、実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。
【0106】
上記した実施形態では、圧力センサ1A~1Fを、平たい円筒形状で上記したサイズとしたが、これに限定されず、例えば平たい角筒形状等、その他の形状で、サイズも異なるようにして実施してもよい。
【0107】
また、上記した実施形態では、圧力センサ1A~1Fを、呼吸数や心拍数の異常を知らせる生体情報計測装置100に使用したが、これに限定されず、例えば血圧計等、その他の物に使用してもよい。
【符号の説明】
【0108】
1 圧力センサ
1A~1F 圧力センサ
2 エアマット(受圧部)
3 チューブ
31 (第1の)チューブ
32 (第2の)チューブ
33 (第3の)チューブ
34 (第4の)チューブ
41 メイン制御基板
10 筐体
11 圧力センサ本体部
12 筒状体
12a チューブ抜止用の凹凸部
111 開口
112a 傾斜部
112b 凸部
113 第1段差部
114 第2段差部
115 切欠
116 圧電素子
117 蓋体
117b 蓋体の延設部
118 ネジ(固定部材)
119 回路
119a 出力端子
120 入力室
122 付根部
100 生体情報計測装置
101 生体情報計測装置
102 生体情報計測装置
G 中継器
N 通信網
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11