(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022103382
(43)【公開日】2022-07-07
(54)【発明の名称】Gタンパク質共役受容体を標的化する抗体および使用の方法
(51)【国際特許分類】
C12N 15/13 20060101AFI20220630BHJP
C12N 15/63 20060101ALI20220630BHJP
C07K 16/28 20060101ALI20220630BHJP
C07K 16/46 20060101ALI20220630BHJP
C12N 1/15 20060101ALI20220630BHJP
C12N 1/19 20060101ALI20220630BHJP
C12N 1/21 20060101ALI20220630BHJP
C12N 5/10 20060101ALI20220630BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20220630BHJP
A61K 47/68 20170101ALI20220630BHJP
A61K 51/10 20060101ALI20220630BHJP
A61K 39/395 20060101ALI20220630BHJP
G01N 33/53 20060101ALI20220630BHJP
G01N 33/531 20060101ALI20220630BHJP
【FI】
C12N15/13 ZNA
C12N15/63 Z
C07K16/28
C07K16/46
C12N1/15
C12N1/19
C12N1/21
C12N5/10
A61P35/00
A61K47/68
A61K51/10 100
A61K39/395 L
A61K39/395 N
G01N33/53 D
G01N33/531 A
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022082303
(22)【出願日】2022-05-19
(62)【分割の表示】P 2020140643の分割
【原出願日】2015-12-04
(31)【優先権主張番号】62/088,228
(32)【優先日】2014-12-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】500213834
【氏名又は名称】メモリアル スローン ケタリング キャンサー センター
(71)【出願人】
【識別番号】321002949
【氏名又は名称】ユーリカ セラピューティックス, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(72)【発明者】
【氏名】レニアー ジェイ. ブレントジェンズ
(72)【発明者】
【氏名】エリック エル. スミス
(72)【発明者】
【氏名】チェン リュー
(72)【発明者】
【氏名】ホン リュー
(57)【要約】
【課題】 Gタンパク質共役受容体を標的化する抗体および使用の方法を提供すること。
【解決手段】 本開示の主題は、GPRC5Dに結合する抗体およびその使用方法を提供する。さらに、本開示の主題は、対象における腫瘍を処置する方法を提供する。ある特定の実施形態では、方法は、対象に本明細書に開示されている抗体またはその抗原結合性断片を有効量で投与し、それにより、対象における腫瘍細胞の死滅を誘導するステップを含む。ある特定の実施形態では、方法により、腫瘍細胞の数が減少する。ある特定の実施形態では、方法により、腫瘍のサイズが縮小する。
【選択図】 なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
図面に記載の発明。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2014年12月5日に出願された米国仮特許出願第62/088,228号の優先権を主張し、当該出願の内容は、その全体が参考として援用され、それに対して優先権が主張される。
【0002】
本開示の主題は、Gタンパク質共役受容体(例えば、Gタンパク質共役受容体ファミリーCグループ5メンバーD(GPRC5D))に結合するヒト抗体、およびその使用方法に関する。
【背景技術】
【0003】
Gタンパク質共役受容体は、7回膜貫通ドメイン受容体、7TM受容体、ヘプタヘリカル受容体、セルペンチン受容体、およびGタンパク質連結型受容体としても公知であり、細胞の外側の分子を感知し、内側のシグナルトランスダクション経路、そして最終的に細胞応答を活性化する、受容体の大きなタンパク質ファミリーを構成する。GPCRは、配列相同性および機能的類似性に基づいて6つのクラスに分類することができる:クラスA(ロドプシン様)、クラスB(セクレチン受容体ファミリー)、クラスC(代謝型グルタミン酸/フェロモン)、クラスD(真菌接合フェロモン受容体)、クラスE(サイクリックAMP受容体)、およびクラスF(Frizzled/Smoothened)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
Gタンパク質共役受容体ファミリーCグループ5メンバーD(GPRC5D)は、ヒトにおけるリガンドまたは機能が分かっていないオーファン受容体である。この受容体は、レチノイン酸誘導性Gタンパク質共役受容体のファミリーのメンバーである。この受容体は、
図1に示されている通り、多発性骨髄腫(MM)細胞において過剰発現し、良性または悪性の任意の他の細胞型では発現されないかまたは有意に低いレベルで発現される。いくつかのグループにより、初代MM細胞の遺伝子発現プロファイリングから、正常な組織または他の血液悪性腫瘍と比較して、この遺伝子が高度に示差的に発現することが同定された(Frigyesi, I.ら、Robust isolation of malignant plasma cells in multiple myeloma. Blood、123巻、1336~1340頁(2014年);Cohen, Y.、Gutwein, O.、Garach-Jehoshua, O.、Bar-Haim, A. & Kornberg, A.、GPRC5D is a promising marker for monitoring the tumor load and to target multiple myeloma cells. Hematology(Amsterdam、Netherlands)18巻、348~351頁(2013年);Bam, R.ら、GPRC5D Is a Cell Surface Plasma Cell Marker Whose Expression Is High In Myeloma Cells and Reduced Following Coculture With Osteoclasts. Blood、122巻、3099頁(2013年))。mRNAの高発現が全生存の不良と相関することが示されている(Atamaniuk, J.ら、Overexpression of G protein-coupled receptor 5D in the bone marrow is associated with poor prognosis in patients with multiple myeloma. European journal of clinical investigation、42巻、953~960頁(2012年))。MMの患者由来の骨髄穿刺液の表面染色により、形質細胞特異的な染色が実証されている(Bam, R.ら、GPRC5D Is a Cell Surface Plasma Cell Marker Whose Expression Is High In Myeloma Cells and Reduced Following Coculture With Osteoclasts. Blood、122巻、3099頁(2013年))。多発性骨髄腫におけるGPRC5Dの重要な役割を考慮すると、GPRC5Dを認識する抗体、およびそのような作用剤の使用方法が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の主題は、Gタンパク質共役受容体(例えば、GPRC5D)に結合するヒト抗体、およびその使用方法を提供する。
【0006】
ある特定の実施形態では、本開示の主題は、配列番号1、5、9、13、17、21、25、29、33、37、41、45、49、53、57、61、65、69、73、77、81、85、89、93、274、286、298、310、322、334、346および358からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%相同であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含み、ヒトGPRC5Dに特異的に結合する、単離された抗体またはその抗原結合性断片を提供する。
【0007】
ある特定の実施形態では、本開示の主題は、配列番号2、6、10、14、18、22、26、30、34、38、42、46、50、54、58、62、66、70、74、78、82、86、90、94、275、287、299、311、323、335、347および359からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%相同であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含み、ヒトGPRC5Dに特異的に結合する、単離された抗体またはその抗原結合性断片を提供する。
【0008】
ある特定の実施形態では、本開示の主題は、(a)配列番号1、5、9、13、17、21、25、29、33、37、41、45、49、53、57、61、65、69、73、77、81、85、89、93、274、286、298、310、322、334、346および358からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%相同であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、ならびに(b)配列番号2、6、10、14、18、22、26、30、34、38、42、46、50、54、58、62、66、70、74、78、82、86、90、94、275、287、299、311、323、335、347および359からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%相同であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含み、ヒトGPRC5Dに特異的に結合する、単離された抗体またはその抗原結合性断片を提供する。
【0009】
ある特定の実施形態では、本開示の主題は、重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含む、単離された抗体またはその抗原結合性断片であって、前記重鎖可変領域および軽鎖可変領域は、(i)配列番号1によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号2によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(ii)配列番号5によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号6によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(iii)配列番号9によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号10によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(iv)配列番号13によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号14によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(v)配列番号17によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号18によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(vi)配列番号21によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号22によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(vii)配列番号25によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号26によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(viii)配列番号29によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号30によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(ix)配列番号33によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号34によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(x)配列番号37によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号38によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xi)配列番号41によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号42によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xii)配列番号45によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号46によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xiii)配列番号49によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号50によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xiv)配列番号53によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号54によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xv)配列番号57によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号58によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xvi)配列番号61によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号62によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xvii)配列番号65によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号66によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xviii)配列番号69によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号70によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xix)配列番号73によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号74によって表
される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xx)配列番号77によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号78によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xxi)配列番号81によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号82によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xxii)配列番号85によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号86によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xxiii)配列番号89によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号90によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xxiv)配列番号93によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号94によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xxv)配列番号274によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号275によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xxvi)配列番号286によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号287によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xxvii)配列番号298によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号299によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xxviii)配列番号310によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号311によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xxix)配列番号322によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号323によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xxx)配列番号334によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号335によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xxxi)配列番号346によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号347によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;あるいは(xxxii)配列番号358によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号359によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域からなる群から選択される、抗体またはその抗原結合性断片を提供し、抗体またはその抗原結合性断片は、ヒトGPRC5Dに特異的に結合する。
【0010】
ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、(i)配列番号1によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号2によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(ii)配列番号5によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号6によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(iii)配列番号9によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号10によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(iv)配列番号13によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号14によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(v)配列番号17によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号18によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(vi)配列番号21によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号22によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(vii)配列番号25によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号26によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(viii)配列番号29によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号30によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(ix)配列番号33によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号34によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(x)配列番号37によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号38によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xi)配列番号41によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号42によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xii)配列番号45によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号46によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xiii)配列番号49によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号50によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xiv)配列番号53によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号54によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xv)配列番号57によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号58によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xvi)配列番号61によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号62によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xvii)配列番号65によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号66によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xviii)配列番号69によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号70によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xix)配列番号73によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号74によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xx)配列番号77によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号78によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xxi)配列番号81によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号82によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xxii)配列番号85によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号86によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xxiii)配列番号89によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号90によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xxiv)配列番号93によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号94によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xxv)配列番号274によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号275によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xxvi)配列番号286によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号287によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xxvii)配列番号298によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号299によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xxviii)配列番号310によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号311によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xxix)配列番号322によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号323によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xxx)配列番号334によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号335によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xxxi)配列番号346によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号347によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;あるいは(xxxii)配列番号358によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号359によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域を含む。
【0011】
ある特定の実施形態では、本開示の主題は、配列番号1、5、9、13、17、21、25、29、33、37、41、45、49、53、57、61、65、69、73、77、81、85、89、93、274、286、298、310、322、334、346および358、ならびにその保存的改変からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含み、ヒトGPRC5Dに特異的に結合する、単離された抗体またはその抗原結合性断片を提供する。
【0012】
ある特定の実施形態では、本開示の主題は、配列番号2、6、10、14、18、22、26、30、34、38、42、46、50、54、58、62、66、70、74、78、82、86、90、94、275、287、299、311、323、335、347および359、ならびにその保存的改変からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含み、ヒトGPRC5Dに特異的に結合する、単離された抗体またはその抗原結合性断片を提供する。
【0013】
ある特定の実施形態では、本開示の主題は、配列番号1、5、9、13、17、21、25、29、33、37、41、45、49、53、57、61、65、69、73、77、81、85、89、93、274、286、298、310、322、334、346および358、ならびにその保存的改変からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、ならびに配列番号2、6、10、14、18、22、26、30、34、38、42、46、50、54、58、62、66、70、74、78、82、86、90、94、275、287、299、311、323、335、347および359、ならびにその保存的改変からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含み、ヒトGPRC5Dに特異的に結合する、単離された抗体またはその抗原結合性断片を提供する。
【0014】
本開示の主題はまた、CDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む重鎖可変領域;ならびにCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む軽鎖可変領域を含む単離された抗体またはその抗原結合性断片であって、前記重鎖可変領域および軽鎖可変領域CDR3ドメインは、以下:
(i)配列番号126で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号129で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(ii)配列番号132で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号135で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(iii)配列番号138で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号141で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(iv)配列番号144で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号147で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(v)配列番号150で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号153で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(vi)配列番号156で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号159で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(vii)配列番号162で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号165で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(viii)配列番号168で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号171で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(ix)配列番号174で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号177で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(x)配列番号180で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号183で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(xi)配列番号186で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号189で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(xii)配列番号192で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号195で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(xiii)配列番号198で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号201で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(xiv)配列番号204で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号207で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(xv)配列番号210で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号213で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(xvi)配列番号216で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号219で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(xvii)配列番号222で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号225で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(xviii)配列番号228で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号231で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(xix)配列番号234で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号237で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(xx)配列番号240で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号243で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(xxi)配列番号246で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号249で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(xxii)配列番号252で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号255で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(xxiii)配列番号258で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号261で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(xxiv)配列番号264で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号267で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(xxv)配列番号270で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号273で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(xxvi)配列番号282で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号285で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(xxvii)配列番号294で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号297で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(xxviii)配列番号305で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号308で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(xxix)配列番号318で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号321で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(xxx)配列番号330で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号333で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(xxxi)配列番号342で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号345で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(xxxii)配列番号354で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;および配列番号357で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3その保存的改変とからなる群から選択され、GPRC5Dに特異的に結合する、単離された抗体またはその抗原結合性断片も提供する。
【0015】
ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片の重鎖可変領域および軽鎖可変領域CDR2ドメインは、以下:
(i)配列番号125で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号128で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(ii)配列番号131で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号134で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(iii)配列番号137で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号140で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(iv)配列番号143で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号146で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(v)配列番号149で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号152で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(vi)配列番号155で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号158で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(vii)配列番号161で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号164で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(viii)配列番号167で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号170で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(ix)配列番号173で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号176で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(x)配列番号179で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号182で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(xi)配列番号185で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号188で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(xii)配列番号191で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号194で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(xiii)配列番号197で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号200で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(xiv)配列番号203で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号206で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(xv)配列番号209で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号212で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;(xvi)配列番号215で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号218で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(xvii)配列番号221で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号224で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(xviii)配列番号227で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号230で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(xix)配列番号233で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号236で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(xx)配列番号239で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号242で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(xxi)配列番号245で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号248で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(xxii)配列番号251で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号254で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(xxiii)配列番号257で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号260で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(xxiv)配列番号263で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号266で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(xxv)配列番号269で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号272で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(xxvi)配列番号281で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号284で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(xxvii)配列番号293で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号296で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(xxviii)配列番号304で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号307で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(xxix)配列番号317で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号320で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(xxx)配列番号329で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号332で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(xxxi)配列番号341で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号344で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(xxxii)配列番号353で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;および配列番号356で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と
からなる群から選択され、抗体またはその抗原結合性断片は、GPRC5Dに特異的に結合する。
【0016】
ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片の重鎖可変領域および軽鎖可変領域CDR1ドメインは、以下:
(i)配列番号124で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号127で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(ii)配列番号130で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号133で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(iii)配列番号136で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号139で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(iv)配列番号142で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号145で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(v)配列番号148で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号151で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(vi)配列番号154で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号157で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(vii)配列番号160で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号163で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(viii)配列番号166で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号169で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(ix)配列番号172で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号175で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(x)配列番号178で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号181で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(xi)配列番号184で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号187で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(xii)配列番号190で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号193で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(xiii)配列番号196で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号199で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(xiv)配列番号202で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号205で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(xv)配列番号208で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号211で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(xvi)配列番号214で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号217で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(xvii)配列番号220で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号223で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(xviii)配列番号226で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号229で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(xix)配列番号232で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号235で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(xx)配列番号238で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号241で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(xxi)配列番号244で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号247で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(xxii)配列番号250で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号253で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(xxiii)配列番号256で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号259で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(xxiv)配列番号262で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号265で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(xxv)配列番号268で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号271で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(xxvi)配列番号280で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号283で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(xxvii)配列番号292で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号295で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(xxviii)配列番号303で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号306で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(xxix)配列番号316で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号319で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(xxx)配列番号328で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号331で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(xxxi)配列番号340で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号343で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(xxxii)配列番号352で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;および配列番号355で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と
からなる群から選択され、抗体またはその抗原結合性断片は、GPRC5Dに特異的に結合する。
【0017】
さらに、本開示の主題は、
(i)配列番号124で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号125で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号126で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(ii)配列番号130で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号131で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号132で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(iii)配列番号136で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号137で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号138で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(iv)配列番号142で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号143で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号144で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(v)配列番号148で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号149で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号150で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(vi)配列番号154で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号155で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号156で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(vii)配列番号160で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号161で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号162で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(viii)配列番号166で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号167で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号168で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(ix)配列番号172で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号173で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号174で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(x)配列番号178で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号179で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号180で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(xi)配列番号184で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号185で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号186で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(xii)配列番号190で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1配列番号191で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号192で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(xiii)配列番号196で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号197で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号198で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(xiv)配列番号202で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号203で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号204で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(xv)配列番号208で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号209で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号210で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(xvi)配列番号214で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号215で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号216で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(xvii)配列番号220で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号221で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号222で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(xviii)配列番号226で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号227で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号228で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(xix)配列番号232で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号233で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号234で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(xx)配列番号238で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号239で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号240で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(xxi)配列番号244で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号245で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号246で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(xxii)配列番号250で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号251で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号252で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;および(xxiii)配列番号256で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号257で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号258で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(xxiv)配列番号262で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号263で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号264で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(xxv)配列番号268で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号269で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号270で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(xxvi)配列番号280で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号281で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号282で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(xxvii)配列番号292で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号293で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号294で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(xxviii)配列番号303で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号304で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号305で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(xxix)配列番号316で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号317で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号318で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(xxx)配列番号328で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号329で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号330で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(xxxi)配列番号340で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号341で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号342で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;あるいは
(xxxii)配列番号352で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号353で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号354で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
を含む、単離された抗体またはその抗原結合性断片を提供し、当該抗体またはその抗原結合性断片はGPRC5Dに特異的に結合する。
【0018】
加えて、本開示の主題は、
(i)配列番号127で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号129で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号130で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(ii)配列番号133で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号134で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号135で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(iii)配列番号139で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号140で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号141で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(iv)配列番号145で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号146で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号147で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(v)配列番号151で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号152で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号153で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(vi)配列番号157で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号158で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号159で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(vii)配列番号163で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号164で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号165で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(viii)配列番号169で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号170で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号171で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(ix)配列番号175で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号176で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号177で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(x)配列番号181で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号182で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号183で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xi)配列番号187で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号188で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号189で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xii)配列番号193で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号194で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号195で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xiii)配列番号199で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号200で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号201で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xiv)配列番号205で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号206で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号207で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xv)配列番号211で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号212で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号213で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xvi)配列番号217で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号218で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号219で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xvii)配列番号223で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号224で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号225で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xviii)配列番号229で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号230で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号231で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xix)配列番号235で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号236で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号237で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xx)配列番号241で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号242で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号243で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xxi)配列番号247で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号248で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号249で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xxii)配列番号253で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号254で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号255で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xxiii)配列番号259で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号250で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号261で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;あるいは
(xxiv)配列番号265で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号266で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号267で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xxv)配列番号271で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号272で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号273で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xxvi)配列番号283で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号284で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号285で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xxvii)配列番号295で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号296で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号297で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xxviii)配列番号306で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号307で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号308で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xxix)配列番号319で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号320で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号321で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xxx)配列番号331で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号332で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号333で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xxxi)配列番号343で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号344で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号345で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;あるいは
(xxxii)配列番号355で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号356で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号357で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3
を含む、単離された抗体またはその抗原結合性断片を提供し、当該抗体またはその抗原結合性断片はGPRC5Dに特異的に結合する。
【0019】
本開示の主題はまた、
(i)配列番号124で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号125で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号126で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号127で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号128で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号129で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(ii)配列番号130で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号131で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号132で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号133で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号134で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号135で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(iii)配列番号136で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号137で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号138で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号139で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号140で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号141で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(iv)配列番号142で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号143で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号144で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号145で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号146で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号147で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(v)配列番号148で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号149で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号150で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号151で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号152で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号153で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(vi)配列番号154で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号155で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号156で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号157で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号158で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号159で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(vii)配列番号160で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号161で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号162で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号163で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号164で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号165で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(viii)配列番号166で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号167で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号168で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号169で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号170で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号171で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(ix)配列番号172で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号173で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号174で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号175で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号176で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号177で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(x)配列番号178で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号179で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号180で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号181で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号182で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号183で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xi)配列番号184で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号185で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号186で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号187で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号188で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号189で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xii)配列番号190で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号191で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号192で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号193で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号194で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号195で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xiii)配列番号196で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号197で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号198で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号199で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号200で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号201で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xiv)配列番号202で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号203で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号204で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号205で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号206で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号207で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xv)配列番号208で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号209で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号210で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号211で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号212で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号213で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xvi)配列番号214で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号215で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号216で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号217で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号218で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号219で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xvii)配列番号220で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号221で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号222で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号223で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号224で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号225で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xviii)配列番号226で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号227で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号228で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号229で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号230で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号231で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xix)配列番号232で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号233で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号234で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号235で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号236で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号237で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xx)配列番号238で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号239で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号240で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号241で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号242で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号243で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xxi)配列番号244で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号245で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号246で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号247で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号248で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号249で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xxii)配列番号250で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号251で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号252で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号253で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号254で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号255で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xxiii)配列番号256で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号257で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号258で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号259で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号260で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号261で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xxiv)配列番号262で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号263で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号264で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号265で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号266で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号267で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xxv)配列番号268で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号269で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号270で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号271で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号272で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および
(vi)配列番号273で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;(xxvi)配列番号280で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号281で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号282で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号283で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号284で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号285で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xxvii)配列番号292で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号293で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号294で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号295で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号296で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号297で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xxviii)配列番号303で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号304で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号305で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号306で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号307で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号308で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xxix)配列番号316で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号317で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号318で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号319で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号320で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号321で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xxx)配列番号328で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号329で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号330で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号331で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号332で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号333で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xxxi)配列番号340で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号341で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号342で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号343で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号344で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号345で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;あるいは
(xxxii)配列番号352で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号353で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号354で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号355で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号356で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号357で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3
を含む、単離された抗体またはその抗原結合性断片も提供する。
【0020】
さらに、本開示の主題は、開示されている抗体のいずれかとヒトGPRC5Dへの結合について交差競合する、単離された抗体またはその抗原結合性部分を提供する。ある特定の実施形態では、本開示の主題は、本明細書に開示されている抗体のいずれかの単離された抗体またはその抗原結合性部分と同じヒトGPRC5D上のエピトープに結合する、単離された抗体またはその抗原結合性部分を提供する。
【0021】
ある特定の実施形態では、本開示の主題は、(i)配列番号1によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号2によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(ii)配列番号5によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号6によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(iii)配列番号9によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号10によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(iv)配列番号13によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号14によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(v)配列番号17によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号18によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(vi)配列番号21によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号22によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(vii)配列番号25によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号26によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(viii)配列番号29によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号30によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(ix)配列番号33によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号34によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(x)配列番号37によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号38によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xi)配列番号41によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号42によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xii)配列番号45によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号46によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xiii)配列番号49によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号50によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xiv)配列番号53によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号54によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xv)配列番号57によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号58によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xvi)配列番号61によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号62によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xvii)配列番号65によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号66によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xviii)配列番号69によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号70によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xix)配列番号73によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号74によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xx)配列番号77によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号78によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xxi)配列番号81によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号82によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xxii)配列番号85によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号86によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xxiii)配列番号89によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号90によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xxiv)配列番号93によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号94によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xxv)配列番号274によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号275によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xxvi)配列番号286によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号287によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xxvii)配列番号298によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号299によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xviii)配列番号310によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号311によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xxi)配列番号322によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号323によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xx)配列番号334によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号335によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xxi)配列番号346によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号347によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;あるいは(xxii)配列番号358によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号359によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域を含む参照抗体またはその参照抗原結合性部分と、ヒトGPRC5Dへの結合について交差競合する、単離された抗体またはその抗原結合性部分を提供する。
【0022】
さらに、本開示の主題は、(i)配列番号1によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号2によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(ii)配列番号5によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号6によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(iii)配列番号9によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号10によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(iv)配列番号13によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号14によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(v)配列番号17によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号18によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(vi)配列番号21によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号22によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(vii)配列番号25によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号26によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(viii)配列番号29によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号30によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(ix)配列番号33によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号34によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(x)配列番号37によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号38によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xi)配列番号41によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号42によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xii)配列番号45によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号46によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xiii)配列番号49によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号50によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xiv)配列番号53によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号54によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xv)配列番号57によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号58によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xvi)配列番号61によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号62によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xvii)配列番号65によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号66によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xviii)配列番号69によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号70によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xix)配列番号73によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号74によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xx)配列番号77によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号78によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xxi)配列番号81によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号82によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xxii)配列番号85によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号86によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xxiii)配列番号89によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号90によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xxiv)配列番号93によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号94によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xxv)配列番号274によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号275によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xxvi)配列番号286によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号287によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xxvii)配列番号298によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号299によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xviii)配列番号310によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号311によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xxi)配列番号322によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号323によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xx)配列番号334によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号335によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xxi)配列番号346によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号347によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;あるいは(xxii)配列番号358によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号359によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域を含む参照抗体またはその参照抗原結合性部分と同じヒトGPRC5D上のエピトープに結合する、単離された抗体またはその抗原結合性部分を提供する。
【0023】
ある特定の実施形態では、本開示の抗体は、配列番号97で表されるアミノ酸配列を含むGPRC5Dに結合する。ある特定の実施形態では、本開示の抗体は、ヒトGPRC5Dに約1×10-9Mから約1×10-8Mまでの結合親和性(Kd)で結合する。
【0024】
ある特定の実施形態では、本開示の抗体は、配列番号97のアミノ酸1~27を含むN末端領域内のエピトープ領域、配列番号97のアミノ酸85~93を含むECL1領域内のエピトープ領域、配列番号97のアミノ酸145~167を含むECL2領域内のエピトープ領域、および配列番号97のアミノ酸226~239を含むECL3領域内のエピトープ領域からなる群から選択される1カ所、2カ所、3カ所または4カ所のエピトープ領域に結合する。ある特定の実施形態では、本開示の抗体は、配列番号97のアミノ酸16~23を含むエピトープ領域に結合する。ある特定の実施形態では、本開示の抗体は、配列番号97のアミノ酸15~23を含むエピトープ領域に結合する。ある特定の実施形態では、本開示の抗体は、配列番号97のアミノ酸16~25を含むエピトープ領域に結合する。ある特定の実施形態では、本開示の抗体は、配列番号97のアミノ酸10~17を含むエピトープ領域に結合する。ある特定の実施形態では、本開示の抗体は、配列番号97のアミノ酸5~17を含むエピトープ領域に結合する。ある特定の実施形態では、本開示の抗体は、配列番号97のアミノ酸85~95を含むエピトープ領域に結合する。ある特定の実施形態では、本開示の抗体は、配列番号97のアミノ酸157~164を含むエピトープ領域に結合する。ある特定の実施形態では、本開示の抗体は、配列番号97のアミノ酸157~167を含むエピトープ領域に結合する。ある特定の実施形態では、本開示の抗体は、配列番号97のアミノ酸230~237を含むエピトープ領域に結合する。ある特定の実施形態では、本開示の抗体は、配列番号97のアミノ酸229~237を含むエピトープ領域に結合する。ある特定の実施形態では、本開示の抗体は、配列番号97のアミノ酸230~243を含むエピトープ領域に結合する。ある特定の実施形態では、本開示の抗体は、配列番号97のアミノ酸227~237を含むエピトープ領域に結合する。
【0025】
本開示の主題は、配列番号100~123、276、288、300、312、324、336、348および360からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む、単離された抗体またはその抗原結合性断片も提供する。
【0026】
ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、ヒト可変領域フレームワーク領域を含む。ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、完全ヒト抗体またはその抗原結合性断片である。ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、キメラ抗体またはその抗原結合性断片である。ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性部分は、ヒト化抗体またはその抗原結合性断片である。ある特定の実施形態では、抗体の抗原結合性断片は、Fab、Fab’、F(ab’)2、Fvまたは単鎖Fv(scFv)である。
【0027】
本開示の主題は、本明細書に開示されている抗体またはその抗原結合性断片と、薬学的に許容される担体とを含む組成物も提供する。
【0028】
さらに、本開示の主題は、本明細書に開示されている抗体またはその抗原結合性断片を治療剤と連結した免疫コンジュゲートを提供する。ある特定の実施形態では、治療剤は、薬物、細胞毒、または放射性同位元素である。本開示の主題は、そのような免疫コンジュゲートと薬学的に許容される担体とを含む組成物も提供する。
【0029】
さらに、本開示の主題は、本明細書に開示されている抗体またはその抗原結合性断片を第2の機能性部分と連結した二重特異性分子を提供する。ある特定の実施形態では、第2の機能性部分は、抗体またはその抗原結合性断片とは異なる結合特異性を有する。ある特定の実施形態では、第2の機能性部分は、免疫細胞に対する結合特異性を有する。ある特定の実施形態では、第2の機能性部分は、CD3に対する結合特異性を有する。
【0030】
本開示の主題は、そのような二重特異性分子と薬学的に許容される担体とを含む組成物も提供する。
【0031】
さらに、本開示の主題は、本明細書に開示されている抗体またはその抗原結合性断片をコードする、単離された核酸、そのような核酸分子を含む発現ベクター、およびそのような発現ベクターを含む宿主細胞を提供する。
【0032】
さらに、本開示の主題は、全細胞または組織中のGPRC5Dを検出するための方法を提供する。ある特定の実施形態では、方法は、細胞または組織を本明細書に開示されている抗体またはその抗原結合性断片と接触させるステップであり、前記抗体またはその抗原結合性断片が検出可能な標識を含むステップと、前記細胞または組織に付随する検出可能な標識の量を測定することによって前記細胞または組織に結合した標識された抗体またはその抗原結合性断片の量を決定するステップであり、結合した抗体またはその抗原結合性断片の量により、前記細胞または組織中のGPRC5Dの量が示されるステップとを含む。
【0033】
さらに、本開示の主題は、対象における腫瘍を処置する方法を提供する。ある特定の実施形態では、方法は、対象に本明細書に開示されている抗体またはその抗原結合性断片を有効量で投与し、それにより、対象における腫瘍細胞の死滅を誘導するステップを含む。ある特定の実施形態では、方法により、腫瘍細胞の数が減少する。ある特定の実施形態では、方法により、腫瘍のサイズが縮小する。ある特定の実施形態では、方法により、対象における腫瘍が根絶する。ある特定の実施形態では、対象は、ヒトである。
【0034】
さらに、本開示の主題は、腫瘍を処置するための、本明細書に開示されている抗体または抗原結合性断片の使用、および、対象における腫瘍の処置において使用するための本明細書に開示されている抗体またはその抗原結合性断片を提供する。
【0035】
さらに、本開示の主題は、腫瘍を処置するためのキットであって、本明細書に開示されている抗体またはその抗原結合性断片を含むキットを提供する。ある特定の実施形態では、キットは、腫瘍を有する対象を処置するための抗体またはその抗原結合性断片の使用に関する使用説明書をさらに含む。
【0036】
ある特定の実施形態では、腫瘍は、多発性骨髄腫またはワルデンシュトレームマクログロブリン血症である。ある特定の実施形態では、腫瘍は、多発性骨髄腫である。
【0037】
例として示されるが、記載されている特定の実施形態に本発明を限定することを意図するものではない以下の詳細な説明は、付属図と併せて理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【
図1A】
図1は、様々な組織におけるヒトGPRC5D発現を示す図である。
【
図1B】
図1は、様々な組織におけるヒトGPRC5D発現を示す図である。
【
図1C】
図1は、様々な組織におけるヒトGPRC5D発現を示す図である。
【
図1D】
図1は、様々な組織におけるヒトGPRC5D発現を示す図である。
【0039】
【
図2】
図2は、CLIPS技術を例示する図である。CLIPS反応は、CLIPS足場のブロモ基とシステインのチオール側鎖の間で起こる。この反応は、穏やかな条件下で急速かつ特異的なものである。このエレガントな化学を使用して、ネイティブなタンパク質配列を、様々な構造を有するCLIPS構築物に変換する。左から右に:2つの異なる単一のT2ループ、T3二重ループ、コンジュゲートしたT2+T3ループ、安定化されたベータシート、および安定化されたアルファヘリックス(Timmermanら、J. Mol. Recognit.、2007年;20巻:283~29頁)。
【0040】
【
図3】
図3は、コンビナトリアルclipsライブラリースクリーニングを例示する図である。不連続なコンフォメーショナルエピトープ(conformational epitope)を含有する標的タンパク質(左側)を、マトリックスライブラリー(中央)に変換する。コンビナトリアルペプチドを独自のミニカード(minicard)上で合成し、空間的に規定されたCLIPS構築物(右側)に化学的に変換する。
【0041】
【
図4】
図4は、T3ループ状のCLIPSTM構築物を示す図である。
【0042】
【
図5】
図5A~5Dは、ヒートマップ技術を例示する図である。(i)「ループ1」および「ループ2」で示される2つのサブ配列を有する組合せペプチドの表。(ii)行列として示したAからのデータ。(iii)ヒートマップを表す色付きの棒。(iv)Aからのデータのヒートマップの可視化。
【0043】
【
図6】
図6は、ET150-2について記録された強度プロファイルを示す図である。単一のペプチドの最初の残基から最後の残基まで、そのペプチドについてのシグナルが記録された高さに線が引かれている。
【0044】
【
図7】
図7は、ET150-5について高ストリンジェンシー条件下で記録されたデータのヒートマップ解析を示す図である。
【0045】
【
図8】
図8は、ET150-18について記録された強度プロファイルを示す図である。
【0046】
【
図9】
図9は、ET150-8について記録された強度プロファイルを示す図である。
【0047】
【
図10】
図10は、7つの膜貫通へリックス(TM)および3つの細胞外領域(ECL)を含有するGPCRの概略図である。色付きの矢印で各抗体の結合性部位が示されている。
【0048】
【
図11】
図11は、各試料について記録された全てのデータの散布図解析について示す図である。対角項には統計学的データ分布が示されている。
【0049】
【
図12】
図12は、抗GPRC5D抗体のFACS分析を示す図である。
【0050】
【
図13】
図13は、抗GPRC5D抗体のFACS分析を示すグラフである。
【0051】
【
図14】
図14は、抗GPRC5D/CD3二重特異性抗体のFACS分析を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0052】
本明細書において引用されている刊行物、特許および他の参考文献は全て、その全体が参照により本開示に組み込まれる。
【0053】
本開示の主題の実施では、分子生物学、微生物学、細胞生物学、生化学、および免疫学における従来の技法が多く使用され、これらは当技術分野の技術の範囲内に入る。これらの技法は、例えば、Molecular Cloning: a Laboratory Manual、第3版、J.F. Sambrook およびD.W. Russell編、Cold Spring Harbor Laboratory Press、2001年;Recombinant Antibodies for Immunotherapy、Melvyn Little編、Cambridge University Press、2009年;「Oligonucleotide Synthesis」(M. J. Gait編、1984年);「Animal Cell Culture」(R. I. Freshney編、1987年);「Methods in Enzymology」(Academic Press, Inc.);「Current Protocols in Molecular Biology」(F. M. Ausubelら編、1987年、および定期的更新);「PCR: The Polymerase Chain Reaction」、(Mullisら編、1994年);「A Practical Guide to Molecular Cloning」(Perbal Bernard V.、1988年);「Phage Display: A Laboratory Manual」(Barbasら、2001年)において、より詳細に記載されている。これらの参考文献、および、製造者の説明書を含めた、当業者に広範に知られており、信頼されている標準のプロトコールを含有する他の参考文献は、その内容がこれによって参照により本開示の一部として組み込まれる。
定義
【0054】
以下の説明では、用語法の使用に関してはある特定の慣例に従う。一般に、本明細書で使用される用語は、一貫してそれらの用語の当業者に公知の意味で解釈されるものとする。
【0055】
「抗原結合性タンパク質」とは、抗原結合性領域または抗原結合性部分を含む、すなわち、それが結合する別の分子に対して強力な親和性を有するタンパク質またはポリペプチドである。抗原結合性タンパク質とは、抗体、キメラ抗原受容体(CAR)および融合タンパク質を包含する。
【0056】
「抗体(antibody)」および「抗体(antibodies)」とは、これらの用語が当技術分野で公知である通り、免疫系の抗原結合性タンパク質を指す。「抗体」という用語は、本明細書で言及される場合、抗原結合性領域を有する全長の抗体全体、および、「抗原結合性部分」もしくは「抗原結合性領域」が保持されているその任意の断片、またはその単鎖、例えば、単鎖可変断片(scFv)を含む。天然に存在する「抗体」とは、ジスルフィド結合によって相互接続した少なくとも2本の重(H)鎖と2本の軽(L)鎖を含む糖タンパク質である。各重鎖は、重鎖可変領域(本明細書ではVHと略される)および重鎖定常(CH)領域で構成される。重鎖定常領域は、3つのドメイン、CH1、CH2およびCH3で構成される。各軽鎖は、軽鎖可変領域(本明細書ではVLと略される)および軽鎖定常CL領域で構成される。軽鎖定常領域は、1つのドメイン、CLで構成される。VH領域およびVL領域は、相補性決定領域(CDR)と称される超可変性の領域と、間に散在するフレームワーク領域(FR)と称される、より保存された領域にさらに細分することができる。各VHおよびVLは、アミノ末端からカルボキシ末端まで以下の順序:FR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3、FR4で配置された3つのCDRと4つのFRで構成される。重鎖および軽鎖の可変領域は、抗原と相互作用する結合性ドメインを含有する。抗体の定常領域は、種々の免疫系の細胞(例えば、エフェクター細胞)および古典的な補体系の第1の構成成分(C1 q)を含めた、宿主組織または因子への免疫グロブリンの結合を媒介し得る。
【0057】
「ヒト抗体」という用語は、本明細書で使用される場合、フレームワーク領域とCDR領域の両方がヒト生殖細胞系列免疫グロブリン配列に由来する可変領域を有する抗体を含むものとする。さらに、抗体が定常領域を含有する場合、その定常領域もヒト生殖細胞系列免疫グロブリン配列に由来するものである。本開示の主題のヒト抗体は、ヒト生殖細胞系列免疫グロブリン配列によりコードされないアミノ酸残基(例えば、in vitroにおいてランダム突然変異誘発もしくは部位特異的突然変異誘発によって、またはin vivoにおいて体細胞突然変異によって導入された突然変異)を含み得る。
【0058】
「モノクローナル抗体」という用語は、本明細書で使用される場合、実質的に均一な抗体の集団から得られた抗体を指す、すなわち、一般には微量で存在する、例えば自然に起こる突然変異を含有するかまたはモノクローナル抗体調製物の作製中に生じる、可能性のあるバリアント抗体は除いて、集団を構成する個々の抗体が同一であり、かつ/または同じエピトープに結合する。一般には異なる決定因子(エピトープ)を対象とする異なる抗体を含むポリクローナル抗体調製物とは対照的に、モノクローナル抗体調製物の各モノクローナル抗体は、抗原上の単一の決定因子を対象とする。したがって、「モノクローナル」という修飾語は、実質的に均一な抗体の集団から得られたものであるという抗体の特性を示し、任意の特定の方法による抗体の作製が必要であると解釈されるものではない。例えば、本開示の主題に従って使用するモノクローナル抗体は、これだけに限定されないが、ハイブリドーマ法、組換えDNA法、ファージディスプレイ法、およびヒト免疫グロブリン遺伝子座の全部または一部を含有する遺伝子導入動物を利用する方法を含めた様々な技法によって作出することができ、そのような方法およびモノクローナル抗体を作出するための他の例示的な方法は本明細書に記載されている。
【0059】
「組換えヒト抗体」という用語は、本明細書で使用される場合、(a)ヒト免疫グロブリン遺伝子を遺伝子導入もしくは染色体導入された動物(例えば、マウス)またはそれらから調製されたハイブリドーマ(下にさらに記載する)から単離された抗体、(b)ヒト抗体を発現するように形質転換された宿主細胞、例えば、トランスフェクトーマ(transfectoma)から単離された抗体、(c)組換えコンビナトリアルヒト抗体ライブラリーから単離された抗体、および(d)ヒト免疫グロブリン遺伝子配列の他のDNA配列へのスプライシングを伴う任意の他の手段によって調製、発現、創出または単離された抗体などの、組換え手段によって調製、発現、創出または単離された全てのヒト抗体を包含する。そのような組換えヒト抗体は、フレームワークおよびCDR領域がヒト生殖細胞系列免疫グロブリン配列に由来する可変領域を有する。しかし、ある特定の実施形態では、そのような組換えヒト抗体を、in vitro突然変異誘発(または、ヒトIg配列が遺伝子導入された動物を使用する場合にはin vivo体細胞突然変異誘発)に供すことができ、したがって、組換え抗体のVH領域およびVL領域のアミノ酸配列は、ヒト生殖細胞系列VH配列およびVL配列に由来し、それに関連するものであるが、in vivoにおいてヒト抗体生殖細胞系列レパートリーに天然に存在するものではない可能性がある配列である。
【0060】
「ヒト化抗体」という用語は、マウスなどの別の哺乳動物種の生殖細胞系列に由来するCDR配列がヒトフレームワーク配列に移植された抗体を指すものとする。ヒトフレームワーク配列内で追加的なフレームワーク領域の改変を行うことができる。
【0061】
「キメラ抗体」という用語は、可変領域配列が1つの種に由来し、定常領域配列が別の種に由来する抗体、例えば、可変領域配列がマウス抗体に由来し、定常領域配列がヒト抗体に由来する抗体を指すものとする。
【0062】
本明細書で使用される場合、「ヒトGPRC5Dに特異的に結合する」抗体とは、ヒトGPRC5Dに、5×10-7Mもしくはそれ未満、1×10-7Mもしくはそれ未満、5×10-8Mもしくはそれ未満、1×10-8Mもしくはそれ未満、5×10-9Mもしくはそれ未満、1×10-9Mもしくはそれ未満、5×10-10Mもしくはそれ未満、または1×10-10Mもしくはそれ未満のKDで結合する抗体を指すものとする。
【0063】
抗原、例えばGRPC5Dへの結合について参照抗体と「結合について競合する抗体」または「結合について交差競合する抗体」とは、競合アッセイにおいて、参照抗体の抗原(例えば、GRPC5D)への結合を50%またはそれ超遮断する抗体を指し、逆に、参照抗体は、競合アッセイにおいて抗体の抗原(例えば、GRPC5D)への結合を50%またはそれ超遮断する。例示的な競合アッセイは、「Antibodies」、HarlowおよびLane(Cold Spring Harbor Press、Cold Spring Harbor、NY)に記載されている。
【0064】
本明細書で使用される場合、「アイソタイプ」とは、重鎖定常領域遺伝子によりコードされる抗体クラス(例えば、IgMまたはIgG1)を指す。
【0065】
「抗原を認識する抗体」および「抗原に特異的な抗体」という句は、本明細書では、「抗原(例えば、GPRC5Dポリペプチド)に特異的に結合する抗体」という用語と互換的に使用される。
【0066】
抗体の「抗原結合性部分」または「抗原結合性領域」という用語は、本明細書で使用される場合、抗原に結合する、抗体に抗原特異性を付与する抗体の領域または部分;抗原結合性タンパク質の断片を指し、例えば、抗体は、抗原(例えば、GPRC5Dポリペプチド)に特異的に結合する能力を保持する1つまたは複数の抗体の断片を含む。抗体の抗原結合性機能は全長抗体の断片により果たされ得ることが示されている。抗体の「抗体断片」という用語に包含される抗原結合性断片の例としては、Fab断片、VL、VH、CLおよびCH1ドメインからなる一価断片;F(ab)2断片、ヒンジ領域におけるジスルフィド架橋によって連結した2つのFab断片を含む二価断片;VHドメインおよびCH1ドメインからなるFd断片;抗体の単一のアームのVLドメインおよびVHドメインからなるFv断片;VHドメインからなるdAb断片(Wardら、1989年、Nature、341巻:544~546頁);ならびに単離された相補性決定領域(CDR)が挙げられる。
【0067】
さらに、Fv断片の2つのドメイン、VLおよびVHは別々の遺伝子によってコードされるが、これらは、組換え方法を使用して、これらをVL領域とVH領域が対合して一価分子を形成した単一のタンパク質鎖にすることが可能な合成リンカーにより、接合することができる。これらは、単鎖Fv(scFv)として公知である;例えば、Birdら、1988年、Science、242巻:423~426頁;およびHustonら、1988年、Proc. Natl. Acad. Sci.、85巻:5879~5883頁を参照されたい。これらの抗体断片は、当業者に公知の従来の技法を使用して得られ、この断片は、有用性についてインタクトな抗体と同じ様式でスクリーニングされる。
【0068】
「単離された抗体」または「単離された抗原結合性タンパク質」とは、その天然の環境の構成成分から同定され、分離および/または回収されたものである。「合成抗体」または「組換え抗体」は、一般に、当業者に公知の組換え技術を使用してまたはペプチド合成技法を使用して生成される。
【0069】
「GPRC5D」および「Gタンパク質共役受容体ファミリーCグループ5メンバーD」という用語は、互換的に使用され、バリアント、アイソフォーム、ヒトGPRC5Dの種ホモログ、およびGPRC5D(例えば、ヒトGPRC5D)と共通のエピトープを少なくとも1つ有する類似体を包含する。例示的なヒトGPRC5D配列は、GenBank Protein Accession No:NP_061124.1の下に見出すことができる。
【0070】
本明細書で使用される場合、「単鎖可変断片」または「scFv」という用語は、免疫グロブリン(例えば、マウスまたはヒト)の重鎖(VH)の可変領域と軽鎖(VL)の可変領域が共有結合により連結してVH::VLヘテロ二量体を形成した融合タンパク質である。重鎖(VH)および軽鎖(VL)は、直接接合しているか、または、VHのN末端とVLのC末端、もしくはVHのC末端とVLのN末端を接続する、ペプチドをコードするリンカー(例えば、10アミノ酸、15アミノ酸、20アミノ酸、25アミノ酸)によって接合している。リンカーは、通常、柔軟性のためにグリシンに富み、加えて、溶解性のためにセリンまたはトレオニンに富む。リンカーは、抗体またはその抗原結合性断片の重鎖可変領域と軽鎖可変領域を連結することが可能なものである。リンカーの非限定的な例は、その内容全体がこれによって参照により組み込まれる、Shenら、Anal. Chem. 80巻(6号):1910~1917頁(2008年)およびWO2014/087010に開示されている。ある特定の実施形態では、リンカーは、G4Sリンカーである。
【0071】
ある特定の実施形態では、リンカーは、以下に提供される配列番号309で表される配列を有するアミノ酸を含む:GGGGSGGGGSGGGGS[配列番号309]。
【0072】
ある特定の実施形態では、配列番号309のアミノ酸配列をコードする核酸配列は、以下に提供される配列番号364で表される:
GGTGGAGGTGGATCAGGTGGAGGTGGATCTGGTGGAGGTGGATCT[配列番号364]。
【0073】
非限定的な1つの例では、リンカーは、以下に提供される配列番号98で表される配列を有するアミノ酸を含む。
SRGGGGSGGGGSGGGGSLEMA[配列番号98]
【0074】
ある特定の実施形態では、配列番号98のアミノ酸配列をコードする核酸配列は、以下に提供される配列番号99で表される:
tctagaggtggtggtggtagcggcggcggcggctctggtggtggtggatccctcgagatggcc[配列番号99]
【0075】
ある特定の実施形態では、リンカーは、以下の配列GGGGS[配列番号365]を有するアミノ酸を含む。
【0076】
ある特定の実施形態では、リンカーは、以下の配列SGGSGGS[配列番号366]を有するアミノ酸を含む。
【0077】
ある特定の実施形態では、リンカーは、以下の配列GGGGSGGGS[配列番号367]を有するアミノ酸を含む。
【0078】
ある特定の実施形態では、リンカーは、以下の配列GGGGSGGGGS[配列番号368]を有するアミノ酸を含む。
【0079】
ある特定の実施形態では、リンカーは、以下の配列GGGGSGGGGSGGGGGGGS[配列番号369]を有するアミノ酸を含む。
【0080】
ある特定の実施形態では、リンカーは、以下の配列GGGGSGGGGSGGGGSGGGGS[配列番号370]を有するアミノ酸を含む。
【0081】
ある特定の実施形態では、リンカーは、以下の配列GGGGSGGGGSGGGGSGGGGSGGGGS[配列番号371]を有するアミノ酸を含む。
【0082】
ある特定の実施形態では、リンカーは、以下の配列GGGGSGGGGSGGGGSGGGGSGGGGSGGGGS[配列番号372]を有するアミノ酸を含む。
【0083】
ある特定の実施形態では、リンカーは、以下の配列GGGGSGGGGSGGGGSGGGGSGGGGSGGGGSGGGGS[配列番号373]を有するアミノ酸を含む。
【0084】
ある特定の実施形態では、リンカーは、以下の配列EPKSCDKTHTCPPCP[配列番号374]を有するアミノ酸を含む。
【0085】
ある特定の実施形態では、リンカーは、以下の配列GGGGSGGGSEPKSCDKTHTCPPCP[配列番号375]を有するアミノ酸を含む。
【0086】
ある特定の実施形態では、リンカーは、以下の配列ELKTPLGDTTHTCPRCPEPKSCDTPPPCPRCPEPKSCDTPPPCPRCPEPKSCDTPP
PCPRCP[配列番号376]を有するアミノ酸を含む。
【0087】
ある特定の実施形態では、リンカーは、以下の配列GSGSGS[配列番号377]を有するアミノ酸を含む。
【0088】
ある特定の実施形態では、リンカーは、以下の配列AAA[配列番号378]を有するアミノ酸を含む。
【0089】
定常領域の除去およびリンカーの導入にもかかわらず、scFvタンパク質は、元の免疫グロブリンの特異性を保持する。単鎖Fvポリペプチド抗体は、Hustonら(Proc. Nat. Acad. Sci. USA、85巻:5879~5883頁、1988年)に記載されている通り、VHをコードする配列およびVLをコードする配列を含む核酸から発現させることができる。米国特許第5,091,513号、同第5,132,405号および同第4,956,778号;ならびに米国特許公開第20050196754号および同第20050196754号も参照されたい。阻害活性を有するアンタゴニスト性scFvが記載されている(例えば、Zhaoら、Hyrbidoma(Larchmt)2008年、27巻(6号):455~51頁;Peterら、J Cachexia Sarcopenia Muscle、2012年8月12日;Shiehら、J Imunol、2009年、183巻(4号):2277~85頁;Giomarelliら、Thromb Haemost、2007年、97巻(6号):955~63頁;Fife eta.、J Clin Invst、2006年、116巻(8号):2252~61頁;Brocksら、Immunotechnology、1997年、3巻(3号):173~84頁;Moosmayerら、Ther Immunol、1995年、2巻(10号:31~40頁)を参照されたい。刺激活性を有するアゴニスト性scFvが記載されている(例えば、Peterら、J Bioi Chern、2003年、25278巻(38号):36740~7頁;Xieら、Nat Biotech、1997年、15巻(8号):768~71頁;Ledbetterら、Crit Rev Immunol、1997年、17巻(5~6号):427~55頁;Hoら、BioChim Biophys Acta、2003年、1638巻(3号):257~66頁を参照されたい)。
【0090】
本明細書で使用される場合、「F(ab)」とは、抗原に結合するが、一価であり、Fc部分を有さない抗体構造の断片、例えば、パパイン酵素によって消化されて2つのF(ab)断片およびFc断片(例えば、重(H)鎖定常領域;抗原に結合しないFc領域)を生じる抗体を指す。
【0091】
本明細書で使用される場合、「F(ab’)2」とは、IgG抗体全体のペプシン消化で生じる抗体断片を指し、この断片は、2つの抗原結合性(ab’)(二価)領域を有し、各(ab’)領域は、抗原への結合のためのS-S結合によって連結した2つの別々のアミノ酸の鎖、H鎖の一部および軽(L)鎖を含み、残りのH鎖部分は、一緒に連結している。「F(ab’)2」断片は、2つの個々のFab’断片に分割することができる。
【0092】
本明細書で使用される場合、「ベクター」という用語は、適切な制御エレメントに付随していると複製することができ、また、遺伝子配列を細胞に移入することができる、プラスミド、ファージ、トランスポゾン、コスミド、染色体、ウイルス、ビリオンなどの任意の遺伝学的エレメントを指す。したがって、この用語は、クローニングおよび発現ビヒクル、ならびにウイルスベクターおよびプラスミドベクターを包含する。
【0093】
「CDR」は、免疫グロブリン重鎖および軽鎖の超可変領域である、抗体の相補性決定領域アミノ酸配列と定義される。例えば、Kabatら、Sequences of Proteins of Immunological Interest、4th U. S. Department of Health and Human Services、National Institutes of Health(1987年)を参照されたい。「超可変領域」または「HVR」という用語は、本明細書で使用される場合、抗体可変ドメインの、配列が超可変である領域(「相補性決定領域」または「CDR」)および/または構造的に定義されたループを形成する領域(「超可変ループ」)および/または抗原と接触する残基を含有する領域(「抗原接触」)のそれぞれを指す。一般に、抗体は、可変領域内に3つの重鎖CDRまたはCDR領域および3つの軽鎖CDRまたはCDR領域を含む。CDRにより、抗体の抗原またはエピトープへの結合のための大多数の接触残基がもたらされる。
【0094】
「単離された抗体」とは、その天然の環境の構成成分から分離された抗体である。ある特定の実施形態では、抗体を、例えば、電気泳動的(例えば、SDS-PAGE、等電点電気泳動(IEF)、キャピラリー電気泳動)またはクロマトグラフィー(例えば、イオン交換または逆相HPLC)によって決定して、95%または99%を超える純度まで精製する。抗体純度を評価するための方法についての総説に関しては、例えば、Flatmanら、J. Chromatogr. B、848巻:79~87頁(2007年)を参照されたい。
【0095】
「単離された核酸」とは、その天然の環境の構成成分から分離された核酸分子を指す。単離された核酸は、普通に核酸分子を含有する細胞に含有される核酸分子であるが、染色体外にまたはその天然の染色体上の位置とは異なる染色体上の位置に存在する核酸分子を含む。
【0096】
「抗体をコードする、単離された核酸」(特定の抗体、例えば抗KLB抗体への言及を含む)とは、単一のベクター、別々のベクター内の核酸分子(複数可)、および宿主細胞において1つまたは複数の位置に存在する核酸分子(複数可)を含めた、抗体重鎖および軽鎖(またはその断片)をコードする1つまたは複数の核酸分子を指す。
【0097】
「ベクター」という用語は、本明細書で使用される場合、それが連結した別の核酸を伝播することができる核酸分子を指す。この用語は、自己複製する核酸構造としてのベクター、ならびに、それが導入された宿主細胞のゲノムに組み入れられるベクターを包含する。ある特定のベクターは、それが作動可能に連結した核酸の発現を導くことが可能なものである。そのようなベクターは、本明細書では「発現ベクター」と称される。
【0098】
「免疫コンジュゲート」とは、これだけに限定されないが細胞傷害性薬剤を含めた1つまたは複数の異種分子とコンジュゲートした抗体である。
【0099】
作用剤、例えば、抗GPRC5D抗体またはその抗原結合性断片、それを含む医薬組成物(comprision)の「有効量」とは、所望の治療的または予防的結果、例えば腫瘍(例えば、多発性骨髄腫)の処置を実現するために必要な投与量で必要な期間にわたって有効な量を指す。
【0100】
「個体」または「対象」は、哺乳動物である。哺乳動物としては、これだけに限定されないが、家畜動物(例えば、ウシ、ヒツジ、ネコ、イヌ、およびウマ)、霊長類(例えば、ヒト、およびサルなどの非ヒト霊長類)、ウサギ、および齧歯類(例えば、マウスおよびラット)が挙げられる。ある特定の実施形態では、個体または対象は、ヒトである。
【0101】
本明細書で使用される場合、「処置(treatment)」(および「処置する(treat)」または「処置すること(treating)」などのその文法上の変形)とは、処置される個体の自然経過を変更する試みにおける臨床的介入を指し、予防法として実施することもでき、臨床病理の経過中に実施することもできる。処置の望ましい効果としては、これだけに限定されないが、疾患の出現または再発の防止、症状の軽減、疾患の任意の直接または間接的な病理学的結果の減弱、転移の防止、疾患の進行の速度の低下、病態の好転または緩和、および寛解または予後の改善が挙げられる。ある特定の実施形態では、疾患の発生を遅延させるため、または、疾患、例えば腫瘍(多発性骨髄腫)の進行を遅くするために本開示の主題の抗体を使用する。
【0102】
本明細書で使用される場合、「約」または「およそ」という用語は、当業者により決定される特定の値の許容される誤差範囲内にあることを意味し、この範囲は、一部において、値の測定または決定の仕方、すなわち、測定システムの限界に依存する。例えば、「約」とは、当技術分野における慣習に従って、3または3超の標準偏差の範囲内にあることを意味し得る。あるいは、「約」とは、所与の値の20%まで、好ましくは10%まで、より好ましくは5%まで、なおより好ましくは1%までの範囲を意味し得る。あるいは、特に生物システムまたはプロセスに関しては、この用語は、値の1桁以内、好ましくは5倍以内、より好ましくは2倍以内であることを意味し得る。
【0103】
本明細書に記載の通り、別段の指定のない限り、濃度範囲、百分率範囲、比率範囲または整数範囲はいずれも、列挙された範囲内のあらゆる整数、および、適切な場合には、その分数(例えば、整数の10分の1および100分の1など)の値を含むものと理解されるべきである。
抗GPRC5D抗体
【0104】
本開示の主題の抗体は、抗体の特定の機能的特徴または性質によって特徴付けられる。例えば、抗体は、GPRC5Dに特異的に結合する(例えば、ヒトGPRC5Dに結合し、マウスなどの他の種に由来するGPRC5Dと交差反応し得る)。ある特定の実施形態では、本開示の主題の抗体は、GPRC5Dに、高親和性、例えば1×10-7Mまたはそれ未満、例えば、約1×10-8Mもしくはそれ未満、約1×10-9Mもしくはそれ未満、または約1×10-10Mもしくはそれ未満のKdで結合する。ある特定の実施形態では、本開示の抗GPRC5D抗体は、GPRC5D(例えば、ヒトGPRC5D)に、約1×10-10Mから約1×10-7Mまで、例えば、約1×10-10Mから約1×10-9Mまで、1×10-9Mから約1×10-8Mまで、または約1×10-8Mから約1×10-7MまでのKdで結合する。ある特定の実施形態では、本開示の抗GPRC5D抗体は、GPRC5D(例えば、ヒトGPRC5D)に、約1×10-8Mまたはそれ未満のKdで結合する。ある特定の実施形態では、本開示の抗GPRC5D抗体は、GPRC5D(例えば、ヒトGPRC5D)に、約1×10-9Mから約1×10-8MまでのKdで結合する。ある特定の実施形態では、本開示の抗GPRC5D抗体は、GPRC5D(例えば、ヒトGPRC5D)に、約1×10-9Mから約1.5×10-9MまでのKdで結合する。ある特定の実施形態では、本開示の抗GPRC5D抗体は、GPRC5D(例えば、ヒトGPRC5D)に、約1.2×10-9MのKdで結合する。ある特定の実施形態では、本開示の抗GPRC5D抗体は、GPRC5D(例えば、ヒトGPRC5D)に、約4×10-9Mから約5×10-9MまでのKdで結合する。ある特定の実施形態では、本開示の抗GPRC5D抗体は、GPRC5D(例えば、ヒトGPRC5D)に、約5×10-9MのKdで結合する。ある特定の実施形態では、本開示の抗GPRC5D抗体は、GPRC5D(例えば、ヒトGPRC5D)に、約4.8×10-9MのKdで結合する。ある特定の実施形態では、本開示の抗GPRC5D抗体は、GPRC5D(例えば、ヒトGPRC5D)に、約8×10-9Mから約9×10-9MまでのKdで結合する。ある特定の実施形態では、本開示の抗GPRC5D抗体は、GPRC5D(例えば、ヒトGPRC5D)に、約8×10-9MのKdで結合する。ある特定の実施形態では、本開示の抗GPRC5D抗体は、GPRC5D(例えば、ヒトGPRC5D)に、約8.1×10-9MのKdで結合する。
【0105】
本開示の主題の抗体の重鎖および軽鎖は、全長のものであり得る(例えば、抗体は、少なくとも1つ(例えば、1つまたは2つ)の完全な重鎖、および少なくとも1つ(例えば、1つまたは2つ)の完全な軽鎖を含み得る)、または、抗原結合性部分(Fab、F(ab’)2、Fvまたは単鎖Fv断片(「scFv」))を含み得る。ある特定の実施形態では、抗体重鎖定常領域は、例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgM、IgA1、IgA2、IgD、およびIgEから選択され、特に、例えば、IgG1、IgG2、IgG3、およびIgG4、より詳細には、IgG1(例えば、ヒトIgG1)から選択される。別の実施形態では、抗体軽鎖定常領域は、例えば、カッパまたはラムダ、特にカッパから選択される。
1.単鎖可変断片(scFv)
【0106】
ある特定の実施形態では、本開示の主題は、scFv配列と1つまたは複数の定常ドメインを融合してヒト免疫グロブリンのFc領域を有する抗体を形成して二価タンパク質にし、それにより抗体の全体的な結合活性および安定性を増大させた抗体を含む。さらに、Fc部分により、例えば、抗原定量化試験において使用するため、親和性測定のために抗体を固定するため、治療剤の標的化送達のため、免疫エフェクター細胞を使用してFc媒介性細胞傷害性を試験するためおよび多くの他の適用のために、これだけに限定されないが、蛍光色素、細胞毒、放射性同位元素などを含めた他の分子を抗体に直接コンジュゲートすることが可能になる。
【0107】
本明細書において提示されている結果から、GRPC5Dポリペプチドの標的化における本発明の抗体の特異性、感度および有用性が強調される。
【0108】
本発明の分子は、そのアミノ酸配列が目的のGRPC5Dポリペプチドに対する分子の特異性を付与し、本開示の全ての抗原結合性タンパク質の基礎を形成するものである単鎖可変性断片(scFv)の、ファージディスプレイを使用した同定および選択に基づく。したがって、scFvを使用して、例えば、全長抗体、その断片、例えば、FabおよびF(ab’)2など、ミニボディ(minibody)、scFv-Fc融合物を含めた融合タンパク質、多価抗体、すなわち、同じ抗原または異なる抗原に対して1つ超の特異性を有する抗体、例えば、二重特異性抗体、トリボディ(tribody)などを含めた、「抗体」分子の多様なアレイを設計することができる(Cuestaら、Multivalent antibodies: when design surpasses evolution. Trends in Biotechnology、28巻:355~362頁、2010年を参照されたい)。
【0109】
ある特定の実施形態では、抗原結合性タンパク質は、全長抗体であり、本開示の主題の抗体の重鎖および軽鎖とは、全長のものであり得る(例えば、抗体は、少なくとも1つ、好ましくは2つの完全な重鎖、および少なくとも1つ、好ましくは2つの完全な軽鎖を含み得る)、または、抗原結合性部分(Fab、F(ab’)2、Fvまたは単鎖Fv断片(「scFv」))を含み得る。ある特定の実施形態では、抗体重鎖定常領域は、例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgM、IgA1、IgA2、IgD、およびIgEから選択される。ある特定の実施形態では、免疫グロブリンアイソタイプは、IgG1、IgG2、IgG3、およびIgG4、より詳細には、IgG1(例えば、ヒトIgG1)から選択される。抗体のアイソタイプの選択は、それが引き出されるように抗体を設計する免疫エフェクター機能に依存し得る。
【0110】
組換え免疫グロブリンの構築において、種々の免疫グロブリンアイソタイプの定常領域に適したアミノ酸配列および幅広い抗体を作製するための方法は、当業者に公知である。
【0111】
ある特定の実施形態では、抗体または他の抗原結合性タンパク質は、配列番号100のアミノ酸配列を含み、GPRC5Dポリペプチド(例えば、以下に提示する配列番号97のアミノ酸配列を有するGPRC5Dポリペプチド、またはその断片)に特異的に結合する抗原結合性領域を有する抗GPRC5D scFvまたはその抗原結合性断片である。MYKDCIESTGDYFLLCDAEGPWGIILESLAILGIVVTILLLLAFLFLMRKIQDCSQWNVLPTQLLFLLSVLGLFGLAFAFIIELNQQTAPVRYFLFGVLFALCFSCLLAHASNLVKLVRGCVSFSWTTILCIAIGCSLLQIIIATEYVTLIMTRGMMFVNMTPCQLNVDFVVLLVYVLFLMALTFFVSKATFCGPCENWKQHGRLIFITVLFSIIIWVVWISMLLRGNPQFQRQPQWDDPVVCIALVTNAWVFLLLYIVPELCILYRSCRQECPLQGNACPVTAYQHSFQVENQELSRARDSDGAEEDVALTSYGTPIQPQTVDPTQECFIPQAKLSPQQDAGGV[配列番号97]
【0112】
ヒトGPRC5DのN末端領域は、配列番号97のアミノ酸1~27を有する。ヒトGPRC5Dの細胞外ループ1(ECL1)領域は、配列番号97のアミノ酸85~93を有する。ヒトGPRC5Dの細胞外ループ2(ECL2)領域は、配列番号97のアミノ酸145~167を有する。ヒトGPRC5Dの細胞外ループ3(ECL3)領域は、配列番号97のアミノ酸226~239を有する。
【0113】
ある特定の実施形態では、抗体または他の抗原結合性タンパク質は、配列番号100のアミノ酸配列を含み、GPRC5Dポリペプチド(例えば、配列番号97のアミノ酸配列を有するGPRC5Dポリペプチド、またはその断片)に特異的に結合する抗原結合性領域を有する抗GPRC5D scFvまたはその抗原結合性断片であり、ET150-153 scFvと称される(「ET150-3 scFv」とも称される)。
【0114】
ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、配列番号1で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号2で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域を含み、必要に応じて、重鎖可変領域と軽鎖可変領域の間に(iii)リンカー配列、例えばリンカーペプチドを伴う。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号98で表される配列を有するアミノ酸を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、表1から選択されるV
H領域およびV
L領域またはCDRを有するscFv-Fc融合タンパク質または全長ヒトIgGである。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表1に示されている、配列番号1で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表1に示されている、配列番号2で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表1に示されている、配列番号1で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hおよび配列番号2で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表1に示されている、配列番号124で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号125で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、および配列番号126で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表1に示されている、配列番号127で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号128で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号129で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表1に示されている、配列番号124で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号125で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号126で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号127で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号128で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号129で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、配列番号124で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号125で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号126で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号127で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号128で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号129で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。
【表1-1】
【表1-2】
【0115】
ある特定の実施形態では、抗体または他の抗原結合性タンパク質は、配列番号101のアミノ酸配列を含み、GPRC5Dポリペプチド(例えば、配列番号97のアミノ酸配列を有するGPRC5Dポリペプチド、またはその断片)に特異的に結合する抗原結合性領域を有する抗GPRC5D scFvまたはその抗原結合性断片であり、ET150-166 scFvと称される(「ET150-16 scFv」とも称される)。
【0116】
ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、配列番号5で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号6で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域を含み、必要に応じて、重鎖可変領域と軽鎖可変領域の間に(iii)リンカー配列、例えばリンカーペプチドを伴う。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号98で表される配列を有するアミノ酸を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、表2から選択されるV
H領域およびV
L領域またはCDRを有するscFv-Fc融合タンパク質または全長ヒトIgGである。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表2に示されている、配列番号5で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表2に示されている、配列番号6で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表2に示されている、配列番号5で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hおよび配列番号6で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表2に示されている、配列番号130で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号131で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、および配列番号132で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表2に示されている、配列番号133で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、、配列番号134で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号135で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表2に示されている、配列番号130で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号131で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号132で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号133で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号134で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号135で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、配列番号130で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号131で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号132で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号133で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号134で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR2および配列番号135で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。
【表2-1】
【表2-2】
【0117】
ある特定の実施形態では、抗体または他の抗原結合性タンパク質は、配列番号102のアミノ酸配列を含み、GPRC5Dポリペプチド(例えば、配列番号97のアミノ酸配列を有するGPRC5Dポリペプチド、またはその断片)に特異的に結合する抗原結合性領域を有する抗GPRC5D scFvまたはその抗原結合性断片であり、ET150-170 scFvと称される(「ET150-20 scFv」とも称される)。
【0118】
ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、配列番号9で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号10で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域を含み、必要に応じて、重鎖可変領域と軽鎖可変領域の間に(iii)リンカー配列、例えばリンカーペプチドを伴う。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号98で表される配列を有するアミノ酸を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、表3から選択されるV
H領域およびV
L領域またはCDRを有するscFv-Fc融合タンパク質または全長ヒトIgGである。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表3に示されている、配列番号9で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表3に示されている、配列番号10で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表3に示されている、配列番号9で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hおよび配列番号10で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表3に示されている、配列番号136で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号137で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、および配列番号138で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表3に示されている、配列番号139で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号140で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号141で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表3に示されている、配列番号136で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号137で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号138で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H
CDR3、配列番号139で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号140で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号141で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、配列番号136で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号137で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号138で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号139で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号140で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR2および配列番号141で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。
【表3-1】
【表3-2】
【0119】
ある特定の実施形態では、抗体または他の抗原結合性タンパク質は、配列番号103のアミノ酸配列を含み、GPRC5Dポリペプチド(例えば、配列番号97のアミノ酸配列を有するGPRC5Dポリペプチド、またはその断片)に特異的に結合する抗原結合性領域を有する抗GPRC5D scFvまたはその抗原結合性断片であり、ET150-171 scFvと称される(「ET150-21 scFv」とも称される)。
【0120】
ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、配列番号13で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号14で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域を含み、必要に応じて、重鎖可変領域と軽鎖可変領域の間に(iii)リンカー配列、例えばリンカーペプチドを伴う。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号98で表される配列を有するアミノ酸を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、表4から選択されるV
H領域およびV
L領域またはCDRを有するscFv-Fc融合タンパク質または全長ヒトIgGである。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表4に示されている、配列番号13で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表4に示されている、配列番号14で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表4に示されている、配列番号13で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hおよび配列番号14で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表4に示されている、配列番号142で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号143で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、および配列番号144で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表4に示されている、配列番号145で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号146で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号147で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表4に示されている、配列番号142で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号143で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号144で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号145で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号146で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号147で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、配列番号142で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号143で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号144で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号145で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号146で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR2および配列番号147で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。
【表4】
【0121】
ある特定の実施形態では、抗体または他の抗原結合性タンパク質は、配列番号104のアミノ酸配列を含み、GPRC5Dポリペプチド(例えば、配列番号97のアミノ酸配列を有するGPRC5Dポリペプチド、またはその断片)に特異的に結合する抗原結合性領域を有する抗GPRC5D scFvまたはその抗原結合性断片であり、ET150-175 scFvと称される(「ET150-25 scFv」とも称される)。
【0122】
ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、配列番号17で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号18で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域を含み、必要に応じて、重鎖可変領域と軽鎖可変領域の間に(iii)リンカー配列、例えばリンカーペプチドを伴う。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号98で表される配列を有するアミノ酸を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、表5から選択されるV
H領域およびV
L領域またはCDRを有するscFv-Fc融合タンパク質または全長ヒトIgGである。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表5に示されている、配列番号17で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表5に示されている、配列番号18で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表5に示されている、配列番号17で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hおよび配列番号18で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表5に示されている、配列番号148で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号149で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、および配列番号150で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表5に示されている、配列番号151で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号152で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号153で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表5に示されている、配列番号148で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号149で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号150で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号151で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号152で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号153で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、配列番号148で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号149で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号150で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号151で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号152で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR2および配列番号153で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。
【表5-1】
【表5-2】
【0123】
ある特定の実施形態では、抗体または他の抗原結合性タンパク質は、配列番号105のアミノ酸配列を含み、GPRC5Dポリペプチド(例えば、配列番号97のアミノ酸配列を有するGPRC5Dポリペプチド、またはその断片)に特異的に結合する抗原結合性領域を有する抗GPRC5D scFvまたはその抗原結合性断片であり、ET150-154 scFvと称される(「ET150-4 scFv」とも称される)。
【0124】
ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、配列番号21で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号22で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域を含み、必要に応じて、重鎖可変領域と軽鎖可変領域の間に(iii)リンカー配列、例えばリンカーペプチドを伴う。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号98で表される配列を有するアミノ酸を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、表6から選択されるV
H領域およびV
L領域またはCDRを有するscFv-Fc融合タンパク質または全長ヒトIgGである。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表6に示されている、配列番号21で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表6に示されている、配列番号22で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表6に示されている、配列番号21で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hおよび配列番号22で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表6に示されている、配列番号154で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号155で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、および配列番号156で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表6に示されている、配列番号157で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号158で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号159で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表6に示されている、配列番号154で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号155で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号156で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号157で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号158で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号159で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、配列番号154で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号155で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号156で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号157で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号158で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR2および配列番号159で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。
【表6-1】
【表6-2】
【0125】
ある特定の実施形態では、抗体または他の抗原結合性タンパク質は、配列番号106のアミノ酸配列を含み、GPRC5Dポリペプチド(例えば、配列番号97のアミノ酸配列を有するGPRC5Dポリペプチド、またはその断片)に特異的に結合する抗原結合性領域を有する抗GPRC5D scFvまたはその抗原結合性断片であり、ET150-156 scFvと称される(「ET150-6 scFv」とも称される)。
【0126】
ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、配列番号25で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号26で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域を含み、必要に応じて、重鎖可変領域と軽鎖可変領域の間に(iii)リンカー配列、例えばリンカーペプチドを伴う。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号98で表される配列を有するアミノ酸を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、表7から選択されるV
H領域およびV
L領域またはCDRを有するscFv-Fc融合タンパク質または全長ヒトIgGである。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表7に示されている、配列番号25で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表7に示されている、配列番号26で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表7に示されている、配列番号25で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hおよび配列番号26で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表7に示されている、配列番号160で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号161で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、および配列番号162で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表7に示されている、配列番号163で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号164で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号165で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表7に示されている、配列番号160で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号161で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号162で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号163で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号164で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号165で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、配列番号160で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号161で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号162で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号163で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号164で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR2および配列番号165で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。
【表7】
【0127】
ある特定の実施形態では、抗体または他の抗原結合性タンパク質は、配列番号107のアミノ酸配列を含み、GPRC5Dポリペプチド(例えば、配列番号97のアミノ酸配列を有するGPRC5Dポリペプチド、またはその断片)に特異的に結合する抗原結合性領域を有する抗GPRC5D scFvまたはその抗原結合性断片であり、ET150-157 scFvと称される(「ET150-7 scFv」とも称される)。
【0128】
ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、配列番号29で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号30で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域を含み、必要に応じて、重鎖可変領域と軽鎖可変領域の間に(iii)リンカー配列、例えばリンカーペプチドを伴う。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号98で表される配列を有するアミノ酸を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、表8から選択されるV
H領域およびV
L領域またはCDRを有するscFv-Fc融合タンパク質または全長ヒトIgGである。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表8に示されている、配列番号29で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表8に示されている、配列番号30で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表8に示されている、配列番号29で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hおよび配列番号30で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表8に示されている、配列番号166で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号167で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、および配列番号168で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表8に示されている、配列番号169で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号170で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号171で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表8に示されている、配列番号166で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号167で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号168で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号169で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号170で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号171で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、配列番号166で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号167で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号168で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号169で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号170で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR2および配列番号171で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。
【表8-1】
【表8-2】
【0129】
ある特定の実施形態では、抗体または他の抗原結合性タンパク質は、配列番号108のアミノ酸配列を含み、GPRC5Dポリペプチド(例えば、配列番号97のアミノ酸配列を有するGPRC5Dポリペプチド、またはその断片)に特異的に結合する抗原結合性領域を有する抗GPRC5D scFvまたはその抗原結合性断片であり、ET150-159 scFvと称される(「ET150-9 scFv」とも称される)。
【0130】
ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、配列番号33で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号34で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域を含み、必要に応じて、重鎖可変領域と軽鎖可変領域の間に(iii)リンカー配列、例えばリンカーペプチドを伴う。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号98で表される配列を有するアミノ酸を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、表9から選択されるV
H領域およびV
L領域またはCDRを有するscFv-Fc融合タンパク質または全長ヒトIgGである。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表9に示されている、配列番号33で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表9に示されている、配列番号34で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表9に示されている、配列番号33で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hおよび配列番号34で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表9に示されている、配列番号172で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号173で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、および配列番号174で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表9に示されている、配列番号175で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号176で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号177で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表9に示されている、配列番号172で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号173で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号174で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号175で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号176で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号177で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、配列番号172で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号173で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号174で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号175で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号176で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR2および配列番号177で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。
【表9】
【0131】
ある特定の実施形態では、抗体または他の抗原結合性タンパク質は、配列番号109のアミノ酸配列を含み、GPRC5Dポリペプチド(例えば、配列番号97のアミノ酸配列を有するGPRC5Dポリペプチド、またはその断片)に特異的に結合する抗原結合性領域を有する抗GPRC5D scFvまたはその抗原結合性断片であり、ET150-160 scFvと称される(「ET150-10 scFv」とも称される)。
【0132】
ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、配列番号37で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号38で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域を含み、必要に応じて、重鎖可変領域と軽鎖可変領域の間に(iii)リンカー配列、例えばリンカーペプチドを伴う。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号98で表される配列を有するアミノ酸を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、表10から選択されるV
H領域およびV
L領域またはCDRを有するscFv-Fc融合タンパク質または全長ヒトIgGである。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表10に示されている、配列番号37で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表10に示されている、配列番号38で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表10に示されている、配列番号37で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hおよび配列番号38で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表10に示されている、配列番号178で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号179で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、および配列番号180で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表10に示されている、配列番号181で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号182で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号183で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表10に示されている、配列番号178で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号179で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号180で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号181で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号182で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号183で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、配列番号178で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号179で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号180で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号181で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号182で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR2および配列番号183で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。
【表10-1】
【表10-2】
【0133】
ある特定の実施形態では、抗体または他の抗原結合性タンパク質は、配列番号110のアミノ酸配列を含み、GPRC5Dポリペプチド(例えば、配列番号97のアミノ酸配列を有するGPRC5Dポリペプチド、またはその断片)に特異的に結合する抗原結合性領域を有する抗GPRC5D scFvまたはその抗原結合性断片であり、ET150-161 scFvと称される(「ET150-11 scFv」とも称される)。
【0134】
ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、配列番号41で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号42で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域を含み、必要に応じて、重鎖可変領域と軽鎖可変領域の間に(iii)リンカー配列、例えばリンカーペプチドを伴う。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号98で表される配列を有するアミノ酸を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、表11から選択されるV
H領域およびV
L領域またはCDRを有するscFv-Fc融合タンパク質または全長ヒトIgGである。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表11に示されている、配列番号41で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表11に示されている、配列番号42で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表11に示されている、配列番号41で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hおよび配列番号42で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表11に示されている、配列番号184で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号185で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、および配列番号186で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表11に示されている、配列番号187で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号188で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号189で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表11に示されている、配列番号184で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号185で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号186で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号187で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号188で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号189で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、配列番号184で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号185で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号186で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号187で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号188で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR2および配列番号189で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。
【表11-1】
【表11-2】
【0135】
ある特定の実施形態では、抗体または他の抗原結合性タンパク質は、配列番号111のアミノ酸配列を含み、GPRC5Dポリペプチド(例えば、配列番号97のアミノ酸配列を有するGPRC5Dポリペプチド、またはその断片)に特異的に結合する抗原結合性領域を有する抗GPRC5D scFvまたはその抗原結合性断片であり、ET150-162 scFvと称される(「ET150-12 scFv」とも称される)。
【0136】
ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、配列番号45で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号46で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域を含み、必要に応じて、重鎖可変領域と軽鎖可変領域の間に(iii)リンカー配列、例えばリンカーペプチドを伴う。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号98で表される配列を有するアミノ酸を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、表12から選択されるV
H領域およびV
L領域またはCDRを有するscFv-Fc融合タンパク質または全長ヒトIgGである。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表12に示されている、配列番号45で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表12に示されている、配列番号46で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表12に示されている、配列番号45で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hおよび配列番号46で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表12に示されている、配列番号190で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号191で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、および配列番号192で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表12に示されている、配列番号193で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号194で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号195で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表12に示されている、配列番号190で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号191で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号192で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号193で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号194で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号195で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、配列番号190で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号191で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号192で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号193で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号194で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR2および配列番号195で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。
【表12】
【0137】
ある特定の実施形態では、抗体または他の抗原結合性タンパク質は、配列番号112のアミノ酸配列を含み、GPRC5Dポリペプチド(例えば、配列番号97のアミノ酸配列を有するGPRC5Dポリペプチド、またはその断片)に特異的に結合する抗原結合性領域を有する抗GPRC5D scFvまたはその抗原結合性断片であり、ET150-163 scFvと称される(「ET150-13 scFv」とも称される)。
【0138】
ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、配列番号49で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号50で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域を含み、必要に応じて、重鎖可変領域と軽鎖可変領域の間に(iii)リンカー配列、例えばリンカーペプチドを伴う。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号98で表される配列を有するアミノ酸を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、表13から選択されるV
H領域およびV
L領域またはCDRを有するscFv-Fc融合タンパク質または全長ヒトIgGである。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表13に示されている、配列番号49で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表13に示されている、配列番号50で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表13に示されている、配列番号49で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hおよび配列番号50で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表13に示されている、配列番号196で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号197で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、および配列番号198で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表13に示されている、配列番号199で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号200で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号201で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表13に示されている、配列番号196で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号197で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号198で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号199で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号200で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号201で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、配列番号196で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号197で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号198で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号199で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号200で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号201で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。
【表13-1】
【表13-2】
【0139】
ある特定の実施形態では、抗体または他の抗原結合性タンパク質は、配列番号113のアミノ酸配列を含み、GPRC5Dポリペプチド(例えば、配列番号97のアミノ酸配列を有するGPRC5Dポリペプチド、またはその断片)に特異的に結合する抗原結合性領域を有する抗GPRC5D scFvまたはその抗原結合性断片であり、ET150-151 scFvと称される(「ET150-1 scFv」とも称される)。
【0140】
ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、配列番号53で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号54で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域を含み、必要に応じて、重鎖可変領域と軽鎖可変領域の間に(iii)リンカー配列、例えばリンカーペプチドを伴う。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号98で表される配列を有するアミノ酸を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、表14から選択されるV
H領域およびV
L領域またはCDRを有するscFv-Fc融合タンパク質または全長ヒトIgGである。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表14に示されている、配列番号53で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表14に示されている、配列番号54で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表14に示されている、配列番号53で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hおよび配列番号54で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表14に示されている、配列番号202で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号203で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、および配列番号204で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表14に示されている、配列番号205で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号206で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号207で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表14に示されている、配列番号202で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号203で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号204で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号205で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号206で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号207で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、配列番号202で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号203で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号204で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号205で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号206で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR2および配列番号207で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。
【表14-1】
【表14-2】
【0141】
ある特定の実施形態では、抗体または他の抗原結合性タンパク質は、配列番号114のアミノ酸配列を含み、GPRC5Dポリペプチド(例えば、配列番号97のアミノ酸配列を有するGPRC5Dポリペプチド、またはその断片)に特異的に結合する抗原結合性領域を有する抗GPRC5D scFvまたはその抗原結合性断片であり、ET150-152 scFvと称される(「ET150-2 scFv」とも称される)。
【0142】
ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、配列番号57で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号58で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域を含み、必要に応じて、重鎖可変領域と軽鎖可変領域の間に(iii)リンカー配列、例えばリンカーペプチドを伴う。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号98で表される配列を有するアミノ酸を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、表15から選択されるV
H領域およびV
L領域またはCDRを有するscFv-Fc融合タンパク質または全長ヒトIgGである。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表15に示されている、配列番号57で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表15に示されている、配列番号58で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表15に示されている、配列番号57で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hおよび配列番号58で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表15に示されている、配列番号208で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号209で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、および配列番号210で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表15に示されている、配列番号211で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号212で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号213で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表15に示されている、配列番号208で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号209で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号210で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号211で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号212で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号213で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、配列番号208で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号209で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号210で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号211で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号212で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR2および配列番号213で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。
【表15】
【0143】
ある特定の実施形態では、抗体または他の抗原結合性タンパク質は、配列番号115のアミノ酸配列を含み、GPRC5Dポリペプチド(例えば、配列番号97のアミノ酸配列を有するGPRC5Dポリペプチド、またはその断片)に特異的に結合する抗原結合性領域を有する抗GPRC5D scFvまたはその抗原結合性断片であり、ET150-155 scFvと称される(「ET150-5 scFv」とも称される)。
【0144】
ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、配列番号61で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号62で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域を含み、必要に応じて、重鎖可変領域と軽鎖可変領域の間に(iii)リンカー配列、例えばリンカーペプチドを伴う。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号98で表される配列を有するアミノ酸を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、表16から選択されるV
H領域およびV
L領域またはCDRを有するscFv-Fc融合タンパク質または全長ヒトIgGである。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表16に示されている、配列番号61で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表16に示されている、配列番号62で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表16に示されている、配列番号61で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hおよび配列番号62で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表16に示されている、配列番号214で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号215で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、および配列番号216で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表16に示されている、配列番号217で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号218で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号219で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表16に示されている、配列番号214で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号215で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号216で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号217で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号218で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号219で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、配列番号214で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号215で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号216で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号217で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号218で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR2および配列番号219で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。
【表16-1】
【表16-2】
【0145】
ある特定の実施形態では、抗体または他の抗原結合性タンパク質は、配列番号116のアミノ酸配列を含み、GPRC5Dポリペプチド(例えば、配列番号97のアミノ酸配列を有するGPRC5Dポリペプチド、またはその断片)に特異的に結合する抗原結合性領域を有する抗GPRC5D scFvまたはその抗原結合性断片であり、ET150-158 scFvと称される(「ET150-8 scFv」とも称される)。
【0146】
ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、配列番号65で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号66で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域を含み、必要に応じて、重鎖可変領域と軽鎖可変領域の間に(iii)リンカー配列、例えばリンカーペプチドを伴う。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号98で表される配列を有するアミノ酸を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、表17から選択されるV
H領域およびV
L領域またはCDRを有するscFv-Fc融合タンパク質または全長ヒトIgGである。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表17に示されている、配列番号65で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表17に示されている、配列番号66で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表17に示されている、配列番号65で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hおよび配列番号66で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表17に示されている、配列番号220で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号221で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、および配列番号222で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表17に示されている、配列番号223で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号224で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号225で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表17に示されている、配列番号220で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号221で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号222で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号223で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号224で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号225で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、配列番号220で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号221で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号222で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号223で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号224で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR2および配列番号225で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。
【表17-1】
【表17-2】
【0147】
ある特定の実施形態では、抗体または他の抗原結合性タンパク質は、配列番号117のアミノ酸配列を含み、GPRC5Dポリペプチド(例えば、配列番号97のアミノ酸配列を有するGPRC5Dポリペプチド、またはその断片)に特異的に結合する抗原結合性領域を有する抗GPRC5D scFvまたはその抗原結合性断片であり、ET150-168 scFvと称される(「ET150-18 scFv」とも称される)。
【0148】
ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、配列番号69で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号70で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域を含み、必要に応じて、重鎖可変領域と軽鎖可変領域の間に(iii)リンカー配列、例えばリンカーペプチドを伴う。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号98で表される配列を有するアミノ酸を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、表18から選択されるV
H領域およびV
L領域またはCDRを有するscFv-Fc融合タンパク質または全長ヒトIgGである。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表18に示されている、配列番号69で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表18に示されている、配列番号70で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表18に示されている、配列番号69で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hおよび配列番号70で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表18に示されている、配列番号226で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号227で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、および配列番号228で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表18に示されている、配列番号229で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号230で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号231で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表18に示されている、配列番号226で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号227で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号228で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号229で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号230で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号231で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、配列番号226で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号227で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号228で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号229で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号230で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR2および配列番号231で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。
【表18】
【0149】
ある特定の実施形態では、抗体または他の抗原結合性タンパク質は、配列番号118のアミノ酸配列を含み、GPRC5Dポリペプチド(例えば、配列番号97のアミノ酸配列を有するGPRC5Dポリペプチド、またはその断片)に特異的に結合する抗原結合性領域を有する抗GPRC5D scFvまたはその抗原結合性断片であり、ET150-164 scFvと称される(「ET150-14 scFv」とも称される)。
【0150】
ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、配列番号73で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号74で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域を含み、必要に応じて、重鎖可変領域と軽鎖可変領域の間に(iii)リンカー配列、例えばリンカーペプチドを伴う。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号98で表される配列を有するアミノ酸を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、表19から選択されるV
H領域およびV
L領域またはCDRを有するscFv-Fc融合タンパク質または全長ヒトIgGである。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表19に示されている、配列番号73で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表19に示されている、配列番号74で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表19に示されている、配列番号73で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hおよび配列番号74で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表19に示されている、配列番号232で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号233で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、および配列番号234で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表19に示されている、配列番号235で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号236で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号237で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表19に示されている、配列番号232で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号233で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号234で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号235で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号236で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号237で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、配列番号232で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号233で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号234で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号235で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号236で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR2および配列番号237で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。
【表19-1】
【表19-2】
【0151】
ある特定の実施形態では、抗体または他の抗原結合性タンパク質は、配列番号119のアミノ酸配列を含み、GPRC5Dポリペプチド(例えば、配列番号97のアミノ酸配列を有するGPRC5Dポリペプチド、またはその断片)に特異的に結合する抗原結合性領域を有する抗GPRC5D scFvまたはその抗原結合性断片であり、ET150-165 scFvと称される(「ET150-15 scFv」とも称される)。
【0152】
ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、配列番号77で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号78で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域を含み、必要に応じて、重鎖可変領域と軽鎖可変領域の間に(iii)リンカー配列、例えばリンカーペプチドを伴う。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号98で表される配列を有するアミノ酸を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、表20から選択されるV
H領域およびV
L領域またはCDRを有するscFv-Fc融合タンパク質または全長ヒトIgGである。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表20に示されている、配列番号77で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表20に示されている、配列番号78で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表20に示されている、配列番号77で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hおよび配列番号78で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表20に示されている、配列番号238で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号239で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、および配列番号240で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表20に示されている、配列番号241で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号242で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号243で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表20に示されている、配列番号238で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号239で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号240で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号241で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号242で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号243で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、配列番号238で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号239で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号240で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号241で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号242で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR2および配列番号243で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。
【表20-1】
【表20-2】
【0153】
ある特定の実施形態では、抗体または他の抗原結合性タンパク質は、配列番号120のアミノ酸配列を含み、GPRC5Dポリペプチド(例えば、配列番号97のアミノ酸配列を有するGPRC5Dポリペプチド、またはその断片)に特異的に結合する抗原結合性領域を有する抗GPRC5D scFvまたはその抗原結合性断片であり、ET150-167 scFvと称される(「ET150-17 scFv」とも称される)。
【0154】
ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、配列番号81で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号82で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域を含み、必要に応じて、重鎖可変領域と軽鎖可変領域の間に(iii)リンカー配列、例えばリンカーペプチドを伴う。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号98で表される配列を有するアミノ酸を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、表21から選択されるV
H領域およびV
L領域またはCDRを有するscFv-Fc融合タンパク質または全長ヒトIgGである。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表21に示されている、配列番号81で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表21に示されている、配列番号82で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表21に示されている、配列番号81で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hおよび配列番号82で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表21に示されている、配列番号244で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号245で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、および配列番号246で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表21に示されている、配列番号247で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号248で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号249で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表21に示されている、配列番号244で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号245で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号246で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号247で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号248で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号249で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、配列番号244で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号245で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号246で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号247で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号248で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR2および配列番号249で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。
【表21】
【0155】
ある特定の実施形態では、抗体または他の抗原結合性タンパク質は、配列番号121のアミノ酸配列を含み、GPRC5Dポリペプチド(例えば、配列番号97のアミノ酸配列を有するGPRC5Dポリペプチド、またはその断片)に特異的に結合する抗原結合性領域を有する抗GPRC5D scFvまたはその抗原結合性断片であり、ET150-169 scFvと称される(「ET150-19 scFv」とも称される)。
【0156】
ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、配列番号85で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号86で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域を含み、必要に応じて、重鎖可変領域と軽鎖可変領域の間に(iii)リンカー配列、例えばリンカーペプチドを伴う。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号98で表される配列を有するアミノ酸を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、表22から選択されるV
H領域およびV
L領域またはCDRを有するscFv-Fc融合タンパク質または全長ヒトIgGである。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表22に示されている、配列番号85で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表22に示されている、配列番号86で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表22に示されている、配列番号85で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hおよび配列番号86で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表22に示されている、配列番号250で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号251で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、および配列番号252で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表22に示されている、配列番号253で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号254で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号255で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表22に示されている、配列番号250で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号251で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号252で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号253で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号254で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号255で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、配列番号250で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号251で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号252で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号253で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号254で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR2および配列番号255で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。
【表22-1】
【表22-2】
【0157】
ある特定の実施形態では、抗体または他の抗原結合性タンパク質は、配列番号122のアミノ酸配列を含み、GPRC5Dポリペプチド(例えば、配列番号97のアミノ酸配列を有するGPRC5Dポリペプチド、またはその断片)に特異的に結合する抗原結合性領域を有する抗GPRC5D scFvまたはその抗原結合性断片であり、ET150-172 scFvと称される(「ET150-22 scFv」とも称される)。
【0158】
ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、配列番号89で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号90で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域を含み、必要に応じて、重鎖可変領域と軽鎖可変領域の間に(iii)リンカー配列、例えばリンカーペプチドを伴う。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号98で表される配列を有するアミノ酸を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、表23から選択されるV
H領域およびV
L領域またはCDRを有するscFv-Fc融合タンパク質または全長ヒトIgGである。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表23に示されている、配列番号89で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表23に示されている、配列番号90で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表23に示されている、配列番号89で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hおよび配列番号90で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表23に示されている、配列番号256で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号257で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、および配列番号258で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表23に示されている、配列番号259で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号260で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号261で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表23に示されている、配列番号256で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号257で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号258で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号259で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号260で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号261で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、配列番号256で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号257で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号258で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号259で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号260で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR2および配列番号261で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。
【表23-1】
【表23-2】
【0159】
ある特定の実施形態では、抗体または他の抗原結合性タンパク質は、配列番号123のアミノ酸配列を含み、GPRC5Dポリペプチド(例えば、配列番号97のアミノ酸配列を有するGPRC5Dポリペプチド、またはその断片)に特異的に結合する抗原結合性領域を有する抗GPRC5D scFvまたはその抗原結合性断片であり、ET150-173 scFvと称される(「ET150-23 scFv」とも称される)。
【0160】
ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、配列番号93で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号94で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域を含み、必要に応じて、重鎖可変領域と軽鎖可変領域の間に(iii)リンカー配列、例えばリンカーペプチドを伴う。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号98で表される配列を有するアミノ酸を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、表24から選択されるV
H領域およびV
L領域またはCDRを有するscFv-Fc融合タンパク質または全長ヒトIgGである。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表24に示されている、配列番号93で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表24に示されている、配列番号94で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表24に示されている、配列番号93で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hおよび配列番号94で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表24に示されている、配列番号262で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号263で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、および配列番号264で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表24に示されている、配列番号265で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号266で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号267で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表24に示されている、配列番号262で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号263で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号264で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号265で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号266で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号267で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、配列番号262で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号263で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号264で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号265で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号266で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR2および配列番号267で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。
【表24-1】
【表24-2】
【0161】
ある特定の実施形態では、抗体または他の抗原結合性タンパク質は、配列番号276のアミノ酸配列を含み、GPRC5Dポリペプチド(例えば、配列番号97のアミノ酸配列を有するGPRC5Dポリペプチド、またはその断片)に特異的に結合する抗原結合性領域を有する抗GPRC5D scFvまたはその抗原結合性断片であり、ET150-024 scFvと称される(「ET150-174 scFv」とも称される)。
【0162】
ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、配列番号274で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号275で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域を含み、必要に応じて、重鎖可変領域と軽鎖可変領域の間に(iii)リンカー配列、例えばリンカーペプチドを伴う。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号98で表される配列を有するアミノ酸を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、表25から選択されるV
H領域およびV
L領域またはCDRを有するscFv-Fc融合タンパク質または全長ヒトIgGである。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表25に示されている、配列番号274で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表25に示されている、配列番号275で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表25に示されている、配列番号274で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hおよび配列番号275で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表8に示されている、配列番号268で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号269で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、および配列番号270で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表25に示されている、配列番号271で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号272で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号273で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表25に示されている、配列番号268で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号269で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号270で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号271で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号272で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号273で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、配列番号268で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号269で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号270で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号271で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号272で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR2および配列番号273で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。
【表25-1】
【表25-2】
【0163】
ある特定の実施形態では、抗体または他の抗原結合性タンパク質は、配列番号288のアミノ酸配列を含み、GPRC5Dポリペプチド(例えば、配列番号97のアミノ酸配列を有するGPRC5Dポリペプチド、またはその断片)に特異的に結合する抗原結合性領域を有する抗GPRC5D scFvまたはその抗原結合性断片であり、ET150-026 scFvと称される(「ET150-176 scFv」とも称される)。
【0164】
ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、配列番号286で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号287で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域を含み、必要に応じて、重鎖可変領域と軽鎖可変領域の間に(iii)リンカー配列、例えばリンカーペプチドを伴う。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号98で表される配列を有するアミノ酸を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、表26から選択されるV
H領域およびV
L領域またはCDRを有するscFv-Fc融合タンパク質または全長ヒトIgGである。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表26に示されている、配列番号286で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表26に示されている、配列番号287で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表26に示されている、配列番号286で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hおよび配列番号287で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表26に示されている、配列番号280で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号281で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、および配列番号282で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表26に示されている、配列番号283で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号284で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号285で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表26に示されている、配列番号280で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号281で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号282で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号283で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号284で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号285で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、配列番号280で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号281で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号282で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号283で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号284で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR2および配列番号285で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。
【表26-1】
【表26-2】
【0165】
ある特定の実施形態では、抗体または他の抗原結合性タンパク質は、配列番号300のアミノ酸配列を含み、GPRC5Dポリペプチド(例えば、配列番号97のアミノ酸配列を有するGPRC5Dポリペプチド、またはその断片)に特異的に結合する抗原結合性領域を有する抗GPRC5D scFvまたはその抗原結合性断片であり、ET150-028 scFvと称される(「ET150-178 scFv」とも称される)。
【0166】
ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、配列番号298で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号299で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域を含み、必要に応じて、重鎖可変領域と軽鎖可変領域の間に(iii)リンカー配列、例えばリンカーペプチドを伴う。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号98で表される配列を有するアミノ酸を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、表27から選択されるV
H領域およびV
L領域またはCDRを有するscFv-Fc融合タンパク質または全長ヒトIgGである。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表27に示されている、配列番号298で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表27に示されている、配列番号299で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表27に示されている、配列番号298で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hおよび配列番号299で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表27に示されている、配列番号292で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号293で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、および配列番号294で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表27に示されている、配列番号295で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号296で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号297で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表27に示されている、配列番号292で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号293で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号294で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号295で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号296で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号297で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、配列番号292で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号293で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号294で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号295で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号296で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR2および配列番号297で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。
【表27-1】
【表27-2】
【0167】
ある特定の実施形態では、抗体または他の抗原結合性タンパク質は、配列番号312のアミノ酸配列を含み、GPRC5Dポリペプチド(例えば、配列番号97のアミノ酸配列を有するGPRC5Dポリペプチド、またはその断片)に特異的に結合する抗原結合性領域を有する抗GPRC5D scFvまたはその抗原結合性断片であり、ET150-029 scFvと称される(「ET150-179 scFv」とも称される)。
【0168】
ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、配列番号310で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号311で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域を含み、必要に応じて、重鎖可変領域と軽鎖可変領域の間に(iii)リンカー配列、例えばリンカーペプチドを伴う。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号98で表される配列を有するアミノ酸を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、表28から選択されるV
H領域およびV
L領域またはCDRを有するscFv-Fc融合タンパク質または全長ヒトIgGである。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表28に示されている、配列番号310で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表28に示されている、配列番号311で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表28に示されている、配列番号310で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hおよび配列番号311で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表28に示されている、配列番号303で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号304で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、および配列番号305で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表28に示されている、配列番号306で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号307で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号308で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表28に示されている、配列番号303で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号304で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号305で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号306で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号307で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号308で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、配列番号303で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号304で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号305で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号306で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号307で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR2および配列番号308で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。
【表28-1】
【表28-2】
【0169】
ある特定の実施形態では、抗体または他の抗原結合性タンパク質は、配列番号324のアミノ酸配列を含み、GPRC5Dポリペプチド(例えば、配列番号97のアミノ酸配列を有するGPRC5Dポリペプチド、またはその断片)に特異的に結合する抗原結合性領域を有する抗GPRC5D scFvまたはその抗原結合性断片であり、ET150-030 scFvと称される(「ET150-180 scFv」とも称される)。
【0170】
ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、配列番号322で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号323で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域を含み、必要に応じて、重鎖可変領域と軽鎖可変領域の間に(iii)リンカー配列、例えばリンカーペプチドを伴う。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号98で表される配列を有するアミノ酸を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、表29から選択されるV
H領域およびV
L領域またはCDRを有するscFv-Fc融合タンパク質または全長ヒトIgGである。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表29に示されている、配列番号322で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表29に示されている、配列番号323で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表29に示されている、配列番号322で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hおよび配列番号323で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表29に示されている、配列番号316で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号317で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、および配列番号318で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表29に示されている、配列番号319で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号320で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号321で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表29に示されている、配列番号316で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号317で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号318で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号319で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号320で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号321で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、配列番号316で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号317で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号318で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号319で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号320で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR2および配列番号321で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。
【表29-1】
【表29-2】
【0171】
ある特定の実施形態では、抗体または他の抗原結合性タンパク質は、配列番号336のアミノ酸配列を含み、GPRC5Dポリペプチド(例えば、配列番号97のアミノ酸配列を有するGPRC5Dポリペプチド、またはその断片)に特異的に結合する抗原結合性領域を有する抗GPRC5D scFvまたはその抗原結合性断片であり、ET150-031 scFvと称される(「ET150-181 scFv」とも称される)。
【0172】
ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、配列番号334で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号335で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域を含み、必要に応じて、重鎖可変領域と軽鎖可変領域の間に(iii)リンカー配列、例えばリンカーペプチドを伴う。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号98で表される配列を有するアミノ酸を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、表30から選択されるV
H領域およびV
L領域またはCDRを有するscFv-Fc融合タンパク質または全長ヒトIgGである。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表30に示されている、配列番号334で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表30に示されている、配列番号335で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表30に示されている、配列番号334で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hおよび配列番号335で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表30に示されている、配列番号328で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号329で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、および配列番号330で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表30に示されている、配列番号331で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号332で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号333で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表30に示されている、配列番号328で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号329で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号330で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号331で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号332で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号333で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、配列番号328で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号329で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号330で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号331で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号332で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR2および配列番号333で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。
【表30-1】
【表30-2】
【0173】
ある特定の実施形態では、抗体または他の抗原結合性タンパク質は、配列番号348のアミノ酸配列を含み、GPRC5Dポリペプチド(例えば、配列番号97のアミノ酸配列を有するGPRC5Dポリペプチド、またはその断片)に特異的に結合する抗原結合性領域を有する抗GPRC5D scFvまたはその抗原結合性断片であり、ET150-032 scFvと称される(「ET150-182 scFv」とも称される)。
【0174】
ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、配列番号346で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号347で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域を含み、必要に応じて、重鎖可変領域と軽鎖可変領域の間に(iii)リンカー配列、例えばリンカーペプチドを伴う。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号98で表される配列を有するアミノ酸を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、表31から選択されるV
H領域およびV
L領域またはCDRを有するscFv-Fc融合タンパク質または全長ヒトIgGである。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表31に示されている、配列番号346で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表31に示されている、配列番号347で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表31に示されている、配列番号346で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hおよび配列番号347で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表31に示されている、配列番号340で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号341で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、および配列番号342で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表31に示されている、配列番号343で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号344で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号345で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表31に示されている、配列番号340で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号341で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号342で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号343で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号344で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号345で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、配列番号340で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号341で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号342で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号343で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号344で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR2および配列番号345で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。
【表31-1】
【表31-2】
【0175】
ある特定の実施形態では、抗体または他の抗原結合性タンパク質は、配列番号360のアミノ酸配列を含み、GPRC5Dポリペプチド(例えば、配列番号97のアミノ酸配列を有するGPRC5Dポリペプチド、またはその断片)に特異的に結合する抗原結合性領域を有する抗GPRC5D scFvまたはその抗原結合性断片であり、ET150-033 scFvと称される(「ET150-183 scFv」とも称される)。
【0176】
ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、配列番号358で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号359で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域を含み、必要に応じて、重鎖可変領域と軽鎖可変領域の間に(iii)リンカー配列、例えばリンカーペプチドを伴う。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号98で表される配列を有するアミノ酸を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFv抗体は、表32から選択されるV
H領域およびV
L領域またはCDRを有するscFv-Fc融合タンパク質または全長ヒトIgGである。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表32に示されている、配列番号358で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表32に示されている、配列番号359で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表32に示されている、配列番号358で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Hおよび配列番号359で表される配列を有するアミノ酸を含むV
Lを含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表32に示されている、配列番号352で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号353で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、および配列番号354で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表32に示されている、配列番号355で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号356で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号357で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、表32に示されている、配列番号352で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号353で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号354で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号355で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号356で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR2、および配列番号357で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗GPRC5D scFvは、配列番号352で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR1、配列番号353で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR2、配列番号354で表される配列を有するアミノ酸を含むV
H CDR3、配列番号355で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR1、配列番号356で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR2および配列番号357で表される配列を有するアミノ酸を含むV
L CDR3を含む。
【表32-1】
【表32-2】
【0177】
本開示の主題は、さらに、重鎖可変領域、軽鎖可変領域、重鎖可変領域と軽鎖可変領域の間のリンカーペプチド、ならびにHisタグおよびHAタグを含む抗GPRC5D scFv抗体を提供する。ある特定の実施形態では、HisタグおよびHAタグのアミノ酸配列は、以下に提示する配列番号379のアミノ酸配列を含む:
TSGQAGQHHHHHHGAYPYDVPDYAS[配列番号379]
【0178】
配列番号379をコードするヌクレオチド配列は、以下に提示する配列番号380である:
ACTAGTGGCCAGGCCGGCCAGCACCATCACCATCACCATGGCGCATACCCGTACGACGTTCCGGACTACGCTTCT[配列番号380]
2.モノクローナル抗体
【0179】
本開示の主題は、GPRC5D(例えば、ヒトGPRC5D)に特異的に結合するものであり、実施例2に記載の通り単離され構造的に特徴付けられた、ヒト抗体(例えば、ヒトモノクローナル抗体)を提供する。ヒト抗GPRC5D抗体ET150-153、ET150-166、ET150-170、ET150-171、ET150-175、ET150-154、ET150-156、ET150-157、ET150-159、ET150-160、ET150-161、ET150-162、ET150-163、ET150-151、ET150-152、ET150-155、ET150-158、ET150-168、ET150-165、ET150-167、ET150-169、ET150-172、ET150-173、ET150-024、ET150-026、ET150-028、ET150-029、ET150-030、ET150-031、ET150-032およびET150-033のVHアミノ酸配列は、それぞれ配列番号1、5、9、13、17、21、25、29、33、37、41、45、49、53、57、61、65、69、73、77、81、85、89、93、274、286、298、310、322、334、346および358で示される。ET150-153、ET150-166、ET150-170、ET150-171、ET150-175、ET150-154、ET150-156、ET150-157、ET150-159、ET150-160、ET150-161、ET150-162、ET150-163、ET150-151、ET150-152、ET150-155、ET150-158、ET150-168、ET150-165、ET150-167、ET150-169、ET150-172、ET150-173、ET150-024、ET150-026、ET150-028、ET150-029、ET150-030、ET150-031、ET150-032およびET150-033のVLアミノ酸配列は、それぞれ配列番号2、6、10、14、18、22、26、30、34、38、42、46、50、54、58、62、66、70、74、78、82、86、90、94、275、287、299、311、323、335、347および359で示される。
【0180】
ET150-153、ET150-166、ET150-170、ET150-171、ET150-175、ET150-154、ET150-156、ET150-157、ET150-159、ET150-160、ET150-161、ET150-162、ET150-163、ET150-151、ET150-152、ET150-155、ET150-158、ET150-168、ET150-165、ET150-167、ET150-169、ET150-172、ET150-173、ET150-024、ET150-026、ET150-028、ET150-029、ET150-030、ET150-031、ET150-032およびET150-033抗体のそれぞれがGPRC5Dに結合することが可能であることを考えると、VH配列およびVL配列を「混合し対応させて」、他の抗GPRC5D結合性分子を創出することができる。そのような「混合し対応させた」抗体のGPRC5Dへの結合は、例えば、ELISA、ウエスタンブロット、RIA、Biacore解析を含めた当技術分野で公知の結合アッセイを使用して試験することができる。VH鎖およびVL鎖を混合し対応させる場合、特定のVH/VL対からのVH配列を、構造的に類似したVH配列で置き換えることが好ましい。同様に、特定のVH/VL対からのVL配列を、構造的に類似したVL配列で置き換える。
【0181】
ある特定の実施形態では、本開示の主題は、(i)配列番号1、5、9、13、17、21、25、29、33、37、41、45、49、53、57、61、65、69、73、77、81、85、89、93、274、286、298、310、322、334、346および358からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、ならびに(ii)配列番号2、6、10、14、18、22、26、30、34、38、42、46、50、54、58、62、66、70、74、78、82、86、90、94、275、287、299、311、323、335、347および359からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含み、GPRC5D、例えば、ヒトGPRC5Dに特異的に結合する、単離された抗体またはその抗原結合性部分を提供する。
【0182】
好ましい重鎖および軽鎖の組み合わせとしては:
(i)配列番号1によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号2によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;あるいは
(ii)配列番号5によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号6によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(iii)配列番号9によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号10によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(iv)配列番号13によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号14によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(v)配列番号17によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号18によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(vi)配列番号21によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号22によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(vii)配列番号25によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号26によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(viii)配列番号29によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号30によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(ix)配列番号33によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号34によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(x)配列番号37によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号38によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xi)配列番号41によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号42によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xii)配列番号45によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号46によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xiii)配列番号49によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号50によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xiv)配列番号53によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号54によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xv)配列番号57によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号58によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xvi)配列番号61によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号62によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xvii)配列番号65によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号66によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xviii)配列番号69によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号70によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xix)配列番号73によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号74によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xx)配列番号77によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号78によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xxi)配列番号81によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号82によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xxii)配列番号85によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号86によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xxiii)配列番号89によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号90によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(x)配列番号93によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号94によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域.
(xvi)配列番号274によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号275によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xvii)配列番号286によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号287によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xviii)配列番号298によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号299によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xix)配列番号310によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号311によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xx)配列番号322によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号323によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xxi)配列番号334によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号335によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xxii)配列番号346によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号347によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;あるいは
(xxiii)配列番号358によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号359によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域
が挙げられる。
【0183】
ある特定の実施形態では、本開示の主題は、ET150-153、ET150-166、ET150-170、ET150-171、ET150-175、ET150-154、ET150-156、ET150-157、ET150-159、ET150-160、ET150-161、ET150-162、ET150-163、ET150-151、ET150-152、ET150-155、ET150-158、ET150-168、ET150-165、ET150-167、ET150-169、ET150-172、ET150-173、ET150-024、ET150-026、ET150-028、ET150-029、ET150-030、ET150-031、ET150-032およびET150-033抗体の重鎖および軽鎖CDR1、CDR2およびCDR3を含む抗体を提供する。ET150-153、ET150-166、ET150-170、ET150-171、ET150-175、ET150-154、ET150-156、ET150-157、ET150-159、ET150-160、ET150-161、ET150-162、ET150-163、ET150-151、ET150-152、ET150-155、ET150-158、ET150-168、ET150-165、ET150-167、ET150-169、ET150-172、ET150-173、ET150-024、ET150-026、ET150-028、ET150-029、ET150-030、ET150-031、ET150-032およびET150-033のVH CDR1のアミノ酸配列は、それぞれ配列番号124、130、136、142、148、154、160、166、172、178、184、190、196、202、208、214、220、226、232、238、244、250、256、262、268、280、292、303、316、328、340および352で示される。ET150-153、ET150-166、ET150-170、ET150-171、ET150-175、ET150-154、ET150-156、ET150-157、ET150-159、ET150-160、ET150-161、ET150-162、ET150-163、ET150-151、ET150-152、ET150-155、ET150-158、ET150-168、ET150-165、ET150-167、ET150-169、ET150-172、ET150-173、ET150-024、ET150-026、ET150-028、ET150-029、ET150-030、ET150-031、ET150-032およびET150-033抗体のVH CDR2のアミノ酸配列は、それぞれ配列番号125、131、137、143、149、155、161、167、173、179、185、191、197、203、209、215、221、227、233、239、245、251、257、263、269、281、293、304、317、329、341および353で示される。ET150-153、ET150-166、ET150-170、ET150-171、ET150-175、ET150-154、ET150-156、ET150-157、ET150-159、ET150-160、ET150-161、ET150-162、ET150-163、ET150-151、ET150-152、ET150-155、ET150-158、ET150-168、ET150-165、ET150-167、ET150-169、ET150-172、ET150-173、ET150-024、ET150-026、ET150-028、ET150-029、ET150-030、ET150-031、ET150-032およびET150-033のVH CDR3のアミノ酸配列は、それぞれ配列番号126、132、138、144、150、156、162、168、174、180、186、192、198、204、210、216、222、228、234、240、246、252、258、264、270、282、294、305、318、330、342および354で示される。
【0184】
1 ET150-153、ET150-166、ET150-170、ET150-171、ET150-175、ET150-154、ET150-156、ET150-157、ET150-159、ET150-160、ET150-161、ET150-162、ET150-163、ET150-151、ET150-152、ET150-155、ET150-158、ET150-168、ET150-165、ET150-167、ET150-169、ET150-172、ET150-173、ET150-024、ET150-026、ET150-028、ET150-029、ET150-030、ET150-031、ET150-032およびET150-033のVL CDR1のアミノ酸配列は、それぞれ配列番号127、133、139、145、151、157、163、169、175、181、187、193、199、205、211、217、223、229、235、241、247、253、259、265、271、283、295、306、319、331、343および355で示される。ET150-153、ET150-166、ET150-170、ET150-171、ET150-175、ET150-154、ET150-156、ET150-157、ET150-159、ET150-160、ET150-161、ET150-162、ET150-163、ET150-151、ET150-152、ET150-155、ET150-158、ET150-168、ET150-165、ET150-167、ET150-169、ET150-172、ET150-173、ET150-024、ET150-026、ET150-028、ET150-029、ET150-030、ET150-031、ET150-032およびET150-033のVL CDR2のアミノ酸配列は、それぞれ配列番号128、134、140、146、152、158、164、170、176、182、188、194、200、206、212、218、224、230、236、242、248、254、260、266、272、284、296、307、320、332、344および356で示される。ET150-153、ET150-166、ET150-170、ET150-171、ET150-175、ET150-154、ET150-156、ET150-157、ET150-159、ET150-160、ET150-161、ET150-162、ET150-163、ET150-151、ET150-152、ET150-155、ET150-158、ET150-168、ET150-165、ET150-167、ET150-169、ET150-172、ET150-173、ET150-024、ET150-026、ET150-028、ET150-029、ET150-030、ET150-031、ET150-032およびET150-033のVL CDR3のアミノ酸配列は、それぞれ配列番号129、135、141、147、153、159、165、171、177、183、189、195、201、207、213、219、225、231、237、243、249、255、261、267、273、285、297、308、321、333、345および357で示される。CDR領域は、Kabat系を使用して示される(Kabat, E. A.ら、(1991年)、Sequences of Proteins of Immunological Interest、第5版、U.S. Department of Health and Human Services、NIH Publication No. 91-3242)。
【0185】
これらの抗体のそれぞれがGPRC5Dに結合することが可能であること、ならびに抗原結合性特異性が主にCDR1、CDR2、およびCDR3領域によってもたらされることを考えると、VH CDR1配列、CDR2配列、およびCDR3配列ならびにVL CDR1配列、CDR2配列、およびCDR3配列を「混合し対応させて」(すなわち、異なる抗体に由来するCDRを混合し対応させることができるが、各抗体は、VH CDR1、CDR2、およびCDR3、ならびにVL CDR1、CDR2、およびCDR3を含有しなければならない)、他の抗GPRC5D結合性分子を創出することができる。そのような「混合し対応させた」抗体のGPRC5Dへの結合は、上記の結合アッセイを使用して試験することができる。VH CDR配列を混合し対応させる場合、特定のVH配列に由来するCDR1、CDR2および/またはCDR3配列を、構造的に類似したCDR配列(複数可)と置き換える。同様に、VL CDR配列を混合し対応させる場合、特定のVL配列に由来するCDR1、CDR2および/またはCDR3配列を、構造的に類似したCDR配列(複数可)と置き換えることが好ましい。1つまたは複数のVHおよび/またはVL CDR領域配列を、本明細書に開示されている抗体ET150-153、ET150-166、ET150-170、ET150-171、ET150-175、ET150-154、ET150-156、ET150-157、ET150-159、ET150-160、ET150-161、ET150-162、ET150-163、ET150-151、ET150-152、ET150-155、ET150-158、ET150-168、ET150-165、ET150-167、ET150-169、ET150-172、ET150-173、ET150-024、ET150-026、ET150-028、ET150-029、ET150-030、ET150-031、ET150-032およびET150-033のCDR配列に由来する、構造的に類似した配列で置換することにより、新規のVH配列およびVL配列を創出することができることが当業者には容易に明らかになろう。
【0186】
ある特定の実施形態では、本開示の主題は、(ix)配列番号124、130、136、142、148、154、160、166、172、178、184、190、196、202、208、214、220、226、232、238、244、250、256、262、268、280、292、303、316、328、340および352からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域CDR1;(ii)配列番号125、131、137、143、149、155、161、167、173、179、185、191、197、203、209、215、221、227、233、239、245、251、257、263、269、281、293、304、317、329、341および353からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域CDR2;(iii)配列番号126、132、138、144、150、156、162、168、174、180、186、192、198、204、210、216、222、228、234、240、246、252、258、264、270、282、294、305、318、330、342および354からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域CDR3;(iv)配列番号127、133、139、145、151、157、163、169、175、181、187、193、199、205、211、217、223、229、235、241、247、253、259、265、271、283、295、306、319、331、343および355からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域CDR1;(v)配列番号128、134、140、146、152、158、164、170、176、182、188、194、200、206、212、218、224、230、236、242、248、254、260、266、272、284、296、307、320、332、344および356からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域CDR2;ならびに(f)配列番号129、135、141、147、153、159、165、171、177、183、189、195、201、207、213、219、225、231、237、243、249、255、261、267、273、285、297、308、321、333、345および357からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域CDR3を含み、GPRC5D、例えばヒトGPRC5Dに特異的に結合する、単離された抗体またはその抗原結合性部分を提供する。
【0187】
ある特定の実施形態では、抗体は、
(i)配列番号124で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;
(ii)配列番号125で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;(iii)配列番号126で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(iv)配列番号127で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;(v)配列番号128で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および
(vi)配列番号129で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3
を含む。
【0188】
ある特定の実施形態では、抗体は、
(i)配列番号130で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;
(ii)配列番号131で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;(iii)配列番号132で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(iv)配列番号133で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;(v)配列番号134で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および
(vi)配列番号135で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3を含む。
【0189】
ある特定の実施形態では、抗体は、
(i)配列番号136で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;
(ii)配列番号137で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;(iii)配列番号138で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(iv)配列番号139で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;(v)配列番号140で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および
(vi)配列番号141で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3を含む。
【0190】
ある特定の実施形態では、抗体は、
(i)配列番号142で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;
(ii)配列番号143で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;(iii)配列番号144で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(iv)配列番号145で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;(v)配列番号146で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および
(vi)配列番号147で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3を含む。
【0191】
ある特定の実施形態では、抗体は、
(i)配列番号148で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;
(ii)配列番号149で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;(iii)配列番号150で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(iv)配列番号151で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;(v)配列番号152で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および
(vi)配列番号153で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3を含む。
【0192】
ある特定の実施形態では、抗体は、
(i)配列番号154で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;
(ii)配列番号155で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;(iii)配列番号156で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(iv)配列番号157で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;
(v)配列番号158で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および
(vi)配列番号159で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3を含む。
【0193】
ある特定の実施形態では、抗体は、
(i)配列番号160で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;
(ii)配列番号161で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;(iii)配列番号162で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(iv)配列番号163で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;(v)配列番号164で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および
(vi)配列番号165で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3を含む。
【0194】
ある特定の実施形態では、抗体は、
(i)配列番号166で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;
(ii)配列番号167で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;(iii)配列番号168で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(iv)配列番号169で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;(v)配列番号170で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および
(vi)配列番号171で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3を含む。
【0195】
ある特定の実施形態では、抗体は、
(i)配列番号172で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;
(ii)配列番号173で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;(iii)配列番号174で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(iv)配列番号175で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;(v)配列番号176で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および
(vi)配列番号177で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3を含む。
【0196】
ある特定の実施形態では、抗体は、
(i)配列番号178で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;
(ii)配列番号179で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;(iii)配列番号180で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(iv)配列番号181で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;(v)配列番号182で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および
(vi)配列番号183で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3を含む。
【0197】
ある特定の実施形態では、抗体は、
(i)配列番号184で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;
(ii)配列番号185で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;(iii)配列番号186で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(iv)配列番号187で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;(v)配列番号188で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および
(vi)配列番号189で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3を含む。
【0198】
ある特定の実施形態では、抗体は、
(i)配列番号190で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;
(ii)配列番号191で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;(iii)配列番号192で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(iv)配列番号193で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;(v)配列番号194で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および
(vi)配列番号195で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3を含む。
【0199】
ある特定の実施形態では、抗体は、
(i)配列番号196で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;
(ii)配列番号197で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;(iii)配列番号198で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(iv)配列番号199で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;(xxii)配列番号200で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および
(vi)配列番号201で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3を含む。
【0200】
ある特定の実施形態では、抗体は、
(i)配列番号202で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;
(ii)配列番号203で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;(iii)配列番号204で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(iv)配列番号205で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;(xxii)配列番号206で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および
(vi)配列番号207で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3を含む。
【0201】
ある特定の実施形態では、抗体は、
(i)配列番号208で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;
(ii)配列番号209で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;(iii)配列番号210で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(iv)配列番号211で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;(xxii)配列番号212で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および
(vi)配列番号213で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3を含む。
【0202】
ある特定の実施形態では、抗体は、
(i)配列番号214で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;
(ii)配列番号215で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;(iii)配列番号216で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(iv)配列番号217で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;(xxii)配列番号218で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および
(vi)配列番号219で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3を含む。
【0203】
ある特定の実施形態では、抗体は、
(i)配列番号220で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;
(ii)配列番号221で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;(iii)配列番号222で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(iv)配列番号223で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;(xxii)配列番号224で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および
(vi)配列番号225で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3を含む。
【0204】
ある特定の実施形態では、抗体は、
(i)配列番号226で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;
(ii)配列番号227で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;(iii)配列番号228で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(iv)配列番号229で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;(xxii)配列番号230で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および
(vi)配列番号231で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3を含む。
【0205】
ある特定の実施形態では、抗体は、
(i)配列番号232で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;
(ii)配列番号233で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;(iii)配列番号234で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(iv)配列番号235で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;(xxii)配列番号236で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および
(vi)配列番号237で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3を含む。
【0206】
ある特定の実施形態では、抗体は、
(i)配列番号238で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;
(ii)配列番号239で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;(iii)配列番号240で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(iv)配列番号241で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;(xxii)配列番号242で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および
(vi)配列番号243で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3を含む。
【0207】
ある特定の実施形態では、抗体は、
(i)配列番号244で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;
(ii)配列番号245で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;(iii)配列番号246で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(iv)配列番号247で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;(xxii)配列番号248で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および
(vi)配列番号249で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3を含む。
【0208】
ある特定の実施形態では、抗体は、
(i)配列番号250で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;
(ii)配列番号251で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;(iii)配列番号252で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(iv)配列番号253で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;(xxii)配列番号254で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および
(vi)配列番号255で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3を含む。
【0209】
ある特定の実施形態では、抗体は、
(i)配列番号256で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;
(ii)配列番号257で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;(iii)配列番号258で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(iv)配列番号259で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;(xxii)配列番号260で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および
(vi)配列番号261で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3を含む。
【0210】
ある特定の実施形態では、抗体は、
(i)配列番号262で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;
(ii)配列番号263で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;(iii)配列番号264で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(iv)配列番号265で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;(xxii)配列番号266で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および
(vi)配列番号267で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3を含む。
【0211】
ある特定の実施形態では、抗体は、
(i)配列番号268で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;
(ii)配列番号269で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;(iii)配列番号270で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(iv)配列番号271で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;(xxii)配列番号272で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および
(vi)配列番号273で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3を含む。
【0212】
ある特定の実施形態では、抗体は、
(i)配列番号280で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;
(ii)配列番号281で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;(iii)配列番号282で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(iv)配列番号283で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;(xxii)配列番号284で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および
(vi)配列番号285で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3を含む。
【0213】
ある特定の実施形態では、抗体は、
(i)配列番号292で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;
(ii)配列番号293で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;(iii)配列番号294で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(iv)配列番号295で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;(xxii)配列番号296で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および
(vi)配列番号297で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3を含む。
【0214】
ある特定の実施形態では、抗体は、
(i)配列番号303で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;
(ii)配列番号304で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;(iii)配列番号305で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(iv)配列番号306で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;(xxii)配列番号307で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および
(vi)配列番号308で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3を含む。
【0215】
ある特定の実施形態では、抗体は、
(i)配列番号316で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;
(ii)配列番号317で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;
(iii)配列番号318で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(iv)配列番号319で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;(xxii)配列番号320で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および
(vi)配列番号321で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3を含む。
【0216】
ある特定の実施形態では、抗体は、
(i)配列番号328で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;
(ii)配列番号329で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;(iii)配列番号330で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(iv)配列番号331で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;(xxii)配列番号332で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および
(vi)配列番号333で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3を含む。
【0217】
ある特定の実施形態では、抗体は、
(i)配列番号340で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;
(ii)配列番号341で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;(iii)配列番号342で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(iv)配列番号343で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;(xxii)配列番号344で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および
(vi)配列番号345で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3を含む。
【0218】
ある特定の実施形態では、抗体は、
(i)配列番号352で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;
(ii)配列番号353で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;(iii)配列番号354で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(iv)配列番号355で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;(xxii)配列番号356で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および
(vi)配列番号357で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3を含む。
【0219】
本明細書に開示されている抗GPRC5D抗体の定常領域/フレームワーク領域は、抗体の性質を改変するために(例えば、以下の1つまたは複数を増大または低下させるため:抗原結合親和性、Fc受容体への結合、抗体の炭水化物、例えば、グリコシル化、フコシル化など、システイン残基の数、エフェクター細胞機能、エフェクター細胞機能、補体機能またはコンジュゲーション部位の導入)、例えばアミノ酸置換によって変更することができる。
【0220】
ある特定の実施形態では、本開示の抗GPRC5D抗体は、完全ヒト抗体、例えば、ET150-153、ET150-166、ET150-170、ET150-171、ET150-175、ET150-154、ET150-156、ET150-157、ET150-159、ET150-160、ET150-161、ET150-162、ET150-163、ET150-151、ET150-152、ET150-155、ET150-158、ET150-168、ET150-165、ET150-167、ET150-169、ET150-172、ET150-173、ET150-024、ET150-026、ET150-028、ET150-029、ET150-030、ET150-031、ET150-032およびET150-033のいずれか1つである。マウス抗体をヒトに投与すると、HAMA(ヒト抗マウス抗体)応答(Azinovic Iら
、Survival benefit associated with human anti-mouse antibody (HAMA) in patients with B-cell malignancies. Cancer Immunol Immunother、2006年;55巻(12号):1451~8頁;Tjandra JJら、Development of human anti-murine antibody(HAMA)response in patients. Immunol Cell Biol、1990年
;68巻(6号):367~76頁)として公知の免疫原性反応が引き起こされ、それにより、アナフィラキシーおよび過敏症反応を含めた重篤な副作用が引き起こされるので、ヒトにおける治療的使用に関しては完全ヒトmAbが好ましい。この免疫原性反応は、天然のヒト抗体とはわずかに異なるアミノ酸配列が原因で、マウス抗体を外来として認識するヒト免疫系によって誘発される。当技術分野で公知のヒト化方法(Riechmann Lら、Reshaping human antibodies for therapy. Nature、1988年;332巻(616
2号):332巻:323頁;Queen Cら、A humanized antibody that binds to
the interleukin 2 receptor. Proc Natl Acad Sci USA、1989年;86巻(24号):10029~33頁)を使用して、マウス由来の抗体の免疫原性を低下させることができる(Gerd Rら、Serological Analysis of Human Anti-Human Antibody Responses in Colon Cancer Patients Treated with Repeated Doses of Humanized Monoclonal Antibody A33. Cancer Res、2001年;61巻、6851
~6859頁)。
【0221】
ファージディスプレイライブラリーの使用により、非常に規定されたエピトープに対する独特であり希少なAbについて多数のAbレパートリーを選択することが可能になった(ファージディスプレイに関するさらなる詳細については、McCaffertyら、Phage antibodies: filamentous phage displaying antibody variable domains. Nature、348巻:552~554頁を参照されたい)。したがって、腫瘍抗原由来のペプチド-MHC複合体分子に高度に特異的なヒトFabまたは単鎖Fv(ScFV)断片の迅速な同定が可能になった(19~22)。最近、黒色腫Ag MART-1 26-35/A2またはgp100 280-288/A2に特異的なTCR様Fabと短縮型のPseudomonas内毒素を融合することによって生成された免疫毒素により、ヒト黒色腫の成長がin vitroおよびin vivoのどちらにおいても阻害されることが示されている(Klechevsky Eら、Antitumor activity of immunotoxins with T-cell receptor-like specificity against human melanoma xenografts. Cancer Res、2008年;68巻(15号):6360~6367頁)。さらに、Fab断片を使用して全長mAbを工学的に作製することにより、治療用mAbの開発に通常必要である数か月もの時間のかかる研究を回避して、治療用ヒトmAbを直接生成することが可能である。本開示の主題は、がん治療のための、例えばヒトGPRC5Dポリペプチド(例えば、配列番号97で表されるアミノ酸配列を有するポリペプチド)を認識する完全ヒトmAbを開発することを伴う。
3.相同な抗体
【0222】
ある特定の実施形態では、本開示の主題の抗体は、本明細書に記載の抗体(例えば、ET150-153、ET150-166、ET150-170、ET150-171、ET150-175、ET150-154、ET150-156、ET150-157、ET150-159、ET150-160、ET150-161、ET150-162、ET150-163、ET150-151、ET150-152、ET150-155、ET150-158、ET150-168、ET150-165、ET150-167、ET150-169、ET150-172、ET150-173、ET150-024、ET150-026、ET150-028、ET150-029、ET150-030、ET150-031、ET150-032およびET150-033抗体)のアミノ酸配列と相同であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含み、当該抗体は、本開示の主題の抗PGPRC5D抗体の所望の機能的性質を保持する。
【0223】
例えば、本開示の主題は、重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含み、
(a)重鎖可変領域が、配列番号1、5、9、13、17、21、25、29、33、37、41、45、49、53、57、61、65、69、73、77、81、85、89、93、274、286、298、310、322、334、346および358からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%相同であるアミノ酸配列を含み、
(b)軽鎖可変領域が、配列番号2、6、10、14、18、22、26、30、34、38、42、46、50、54、58、62、66、70、74、78、82、86、90、94、275、287、299、311、323、335、347および359からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%相同であるアミノ酸配列を含む、
単離された抗体またはその抗原結合性部分であって、ヒトGPRC5Dに1×10-7Mまたはそれ未満のKdで結合する、単離された抗体またはその抗原結合性部分を提供する。
【0224】
ある特定の実施形態では、VHおよび/またはVLアミノ酸配列は、上記の配列と少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%相同なものであってよい。上記の配列のVH領域およびVL領域に対して高い(すなわち、80%またはそれ超)相同性を有する、VH領域およびVL領域を有する抗体は、突然変異誘発(例えば、部位特異的なまたはPCR媒介性突然変異誘発)を行い、その後、コードされる変更された抗体を、保持される機能(すなわち、結合親和性)について、本明細書に記載の結合アッセイを使用して試験することによって得ることができる。
【0225】
本明細書で使用される場合、2つのアミノ酸配列間のパーセント相同性は、2つの配列間のパーセント同一性と等しい。2つの配列間のパーセント同一性は、2つの配列を最適にアラインメントするために導入する必要があるギャップの数および各ギャップの長さを考慮に入れた、それらの配列が共有する同一の位置の数の関数(すなわち、%相同性=同一の位置の数/位置の総数×100)である。配列の比較および2つの配列間のパーセント同一性の決定は、以下の非限定的な例に記載の通り、数学的アルゴリズムを使用して実現することができる。
【0226】
2つのアミノ酸配列間のパーセント相同性は、ALIGNプログラム(バージョン2.0)に組み入れられたE. MeyersおよびW. Miller(Comput. Appl. Biosci.、4巻:11~17頁(1988年))のアルゴリズムを使用し、PAM120重み付け残基表(weight residue table)、ギャップ長ペナルティ(gap length penalty)12およびギャップペナルティ(gap penalty)4を使用して決定することができる。さらに、2つのアミノ酸配列間のパーセント相同性は、GCGソフトウェアパッケージ(www.gcg.comにおいて入手可能)中のGAPプログラムに組み入れられたNeedlemanおよびWunsch(J. Mol. Biol.、48巻:444~453頁(1970年))アルゴリズムを使用し、Blossum62行列またはPAM250行列、およびギャップ重み付け(gap weight)16、14、12、10、8、6、または4、および長さ重み付け(length weight)1、2、3、4、5、または6を使用して決定することができる。
【0227】
それに加えて、またはその代わりに、本開示の主題のタンパク質配列は、さらに、例えば、関連する配列を同定するために、公共のデータベースに対する検索を実施するための「クエリ配列」として使用することができる。そのような検索は、Altschulら、(1990年)、J. Mol. Biol.、215巻:403~10頁のXBLASTプログラム(バージョン2.0)を使用して実施することができる。XBLASTプログラム、スコア=50、ワード長(wordlength)=3を用いてBLASTタンパク質検索を実施して、本発明の抗体分子と相同であるアミノ酸配列を得ることができる。比較する目的でギャップを挿入したアラインメントを得るために、Altschulら、(1997年)、Nucleic Acids Res.、25巻(17号):3389~3402頁に記載されている通り、Gapped BLASTを利用することができる。BLASTおよびGapped BLASTプログラムを利用する場合、それぞれのプログラム(例えば、XBLASTおよびNBLAST)の初期パラメータを使用することができる(www.ncbi.nlm.nih.govを参照されたい)。
4.保存的改変を伴う抗体
【0228】
ある特定の実施形態では、本開示の主題の抗体は、CDR1配列、CDR2配列およびCDR3配列を含む重鎖可変領域、ならびにCDR1配列、CDR2配列およびCDR3配列を含む軽鎖可変領域を含み、これらのCDR配列のうちの1つまたは複数は、本明細書に記載の好ましい抗体(例えば、ET150-153、ET150-166、ET150-170、ET150-171、ET150-175、ET150-154、ET150-156、ET150-157、ET150-159、ET150-160、ET150-161、ET150-162、ET150-163、ET150-151、ET150-152、ET150-155、ET150-158、ET150-168、ET150-165、ET150-167、ET150-169、ET150-172、ET150-173、ET150-024、ET150-026、ET150-028、ET150-029、ET150-030、ET150-031、ET150-032およびET150-033抗体)に基づく特定のアミノ酸配列またはその保存的改変を含み、また、当該抗体は、本開示の主題の抗GPRC5D抗体の所望の機能的性質を保持する。
【0229】
本開示の主題は、CDR1配列、CDR2配列、およびCDR3配列を含む重鎖可変領域、ならびにCDR1配列、CDR2配列、およびCDR3配列を含む軽鎖可変領域を含み、
(a)重鎖可変領域CDR3配列が、配列番号126、132、138、144、150、156、162、168、174、180、186、192、198、204、210、216、222、228、234、240、246、252、258、264、270、282、294、305、318、330、342および354のアミノ酸配列、ならびにその保存的改変からなる群から選択されるアミノ酸配列を含み、
(b)軽鎖可変領域CDR3配列が、配列番号129、135、141、147、153、159、165、171、177、183、189、195、201、207、213、219、225、231、237、243、249、255、261、267、273、285、297、308、321、333、345および357、および431のアミノ酸配列、ならびにその保存的改変からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む、
単離された抗体またはその抗原結合性部分であって、ヒトGPRC5Dに1×10-7Mまたはそれ未満のKdで結合する、単離された抗体またはその抗原結合性部分を提供する。
【0230】
ある特定の実施形態では、重鎖可変領域CDR2配列は、配列番号125、131、137、143、149、155、161、167、173、179、185、191、197、203、209、215、221、227、233、239、245、251、257、263、269、281、293、304、317、329、341および353のアミノ酸配列、ならびにその保存的改変からなる群から選択されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域CDR2配列は、配列番号128、134、140、146、152、158、164、170、176、182、188、194、200、206、212、218、224、230、236、242、248、254、260、266、272、284、296、307、320、332、344および356のアミノ酸配列、ならびにその保存的改変からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む。
【0231】
ある特定の実施形態では、重鎖可変領域CDR1配列は、配列番号124、130、136、142、148、154、160、166、172、178、184、190、196、202、208、214、220、226、232、238、244、250、256、262、268、280、292、303、316、328、340および352のアミノ酸配列、ならびにその保存的改変からなる群から選択されるアミノ酸配列を含み、軽鎖可変領域CDR1配列は、配列番号127、133、139、145、151、157、163、169、175、181、187、193、199、205、211、217、223、229、235、241、247、253、259、265、271、283、295、306、319、331、343および355のアミノ酸配列、ならびにその保存的改変からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む。
【0232】
本明細書で使用される場合、「保存的配列改変」という用語は、当該アミノ酸配列を含有する抗体の結合特性に有意な影響を及ぼさないまたはそれを変更させないアミノ酸の改変を指すものとする。そのような保存的改変は、アミノ酸の置換、付加および欠失を含む。改変は、部位特異的突然変異誘発およびPCR媒介性突然変異誘発などの当技術分野で公知の標準の技法によって本発明の抗体に導入することができる。
【0233】
保存的アミノ酸置換とは、アミノ酸残基が、同様の側鎖を有するアミノ酸残基で置き換えられたものである。同様の側鎖を有するアミノ酸残基のファミリーは、当技術分野で定義されている。例示的な保存的アミノ酸置換を表33に示す。アミノ酸置換を目的の抗体に導入し、産物を所望の活性、例えば、抗原結合性の保持/改善、免疫原性の低下、またはADCCもしくはCDCの改善についてスクリーニングすることができる。ある特定の実施形態では、本明細書に開示されている配列、例えば、CDR配列、VH配列またはVL配列は、改変および/または置換されたアミノ酸残基を約1個まで、約2個まで、約3個まで、約4個まで、約5個まで、約6個まで、約7個まで、約8個まで、約9個までまたは約10個まで有し得る。
【表33】
【0234】
アミノ酸は、共通する側鎖の性質に応じて群分けすることができる:
・疎水性:ノルロイシン、Met、Ala、Val、Leu、Ile;
・中性、親水性:Cys、Ser、Thr、Asn、Gln;
・酸性:Asp、Glu;
・塩基性:His、Lys、Arg;
・鎖の方向に影響を及ぼす残基:Gly、Pro;
・芳香族:Trp、Tyr、Phe。
【0235】
非保存的置換は、これらのクラスのうちの1つのメンバーと別のクラスを交換することを伴う。
5.本発明の抗GPRC5D抗体と、GPRC5Dへの結合について交差競合する抗GPRC5D抗体
【0236】
本開示の主題は、開示されている抗GPRC5D抗体のいずれかと、GPRC5D(例えば、ヒトGPRC5D)への結合について交差競合する抗体を提供する。限定するものではなく、例えば、交差競合する抗体は、本開示の主題の抗GPRC5D抗体のいずれかと同じエピトープ領域、例えば、同じエピトープ、隣接するエピトープ、または重複したエピトープに結合し得る。ある特定の実施形態では、交差競合試験のための参照抗体は、本明細書に開示されている抗GPRC5D抗体、例えば、ET150-153、ET150-166、ET150-170、ET150-171、ET150-175、ET150-154、ET150-156、ET150-157、ET150-159、ET150-160、ET150-161、ET150-162、ET150-163、ET150-151、ET150-152、ET150-155、ET150-158、ET150-168、ET150-165、ET150-167、ET150-169、ET150-172、ET150-173、ET150-024、ET150-026、ET150-028、ET150-029、ET150-030、ET150-031、ET150-032およびET150-033抗体の任意の1つであってよい。
【0237】
ある特定の実施形態では、交差競合する抗体は、配列番号97のアミノ酸14~22を含むエピトープ領域に結合する。ある特定の実施形態では、交差競合する抗体は、配列番号97のアミノ酸5~17、10~17、1~27、15~23、16~23、16~25、85~93、85~95、145~167、157~164、157~167、226~239、230~237、229~237、230~243および227~237からなる群から選択される1カ所、2カ所、3カ所、4カ所、5カ所、6カ所、または7カ所のエピトープ領域に結合する。
【0238】
そのような交差競合する抗体は、標準のGPRC5D結合アッセイにおいて本開示の抗GPRC5D抗体の任意の1つと交差競合する能力に基づいて同定することができる。例えば、Biacore解析、ELISAアッセイまたはフローサイトメトリーを、本開示の主題の抗体との交差競合を実証するために使用することができる。試験抗体が、例えば、本開示のGPRC5D抗体(例えば、ET150-153、ET150-166、ET150-170、ET150-171、ET150-175、ET150-154、ET150-156、ET150-157、ET150-159、ET150-160、ET150-161、ET150-162、ET150-163、ET150-151、ET150-152、ET150-155、ET150-158、ET150-168、ET150-165、ET150-167、ET150-169、ET150-172、ET150-173、ET150-024、ET150-026、ET150-028、ET150-029、ET150-030、ET150-031、ET150-032およびET150-033抗体)の任意の1つのヒトGPRC5Dへの結合を阻害できることにより、当該試験抗体が、本開示の抗GPRC5D抗体の任意の1つと、ヒトGPRC5Dへの結合について競合し得る、したがって、本開示の抗GPRC5D抗体の任意の1つと同じヒトGPRC5D上のエピトープ領域に結合することが実証される。ある特定の実施形態では、交差競合する抗体は、本開示の抗GPRC5D抗体の任意の1つと同じヒトGPRC5D上のエピトープに結合する。
6.抗原への抗体の結合の特徴付け
【0239】
本開示の主題の抗体は、GPRC5Dへの結合について、例えば、標準のELISAによって試験することができる。選択された抗GPRC5D抗体が独特のエピトープに結合するものであるかを決定するために、各抗体を、市販の試薬(Pierce、Rockford、IL)を使用してビオチン化することができる。無標識モノクローナル抗体およびビオチン化モノクローナル抗体を使用した競合試験を、上記の通りGPRC5DをコーティングしたELISAプレートを使用して実施することができる。ビオチン化mAbの結合をストレプトアビジン(strep-avidin)-アルカリホスファターゼプローブを用いて検出することができる。
【0240】
精製された抗体のアイソタイプを決定するために、アイソタイプELISAを、特定のアイソタイプの抗体に特異的な試薬を使用して実施することができる。抗GPRC5DヒトIgGを、GPRC5D抗原との反応性についてウエスタンブロット法によってさらに試験することができる。
【0241】
ある特定の実施形態では、放射標識抗原結合アッセイ(RIA)によってKdを測定する。ある特定の実施形態では、目的の抗体のFabバージョンおよびその抗原を用いてRIAを実施する。例えば、Fabを、タイトレーションした一連の無標識抗原の存在下で最小濃度の(125I)標識した抗原を用いて平衡化し、次いで、抗Fab抗体をコーティングしたプレートに結合した抗原を捕捉することにより、Fabの抗原に対する溶液結合親和性を測定する(例えば、Chenら、J. Mol. Biol.、293巻:865~881頁
(1999年)を参照されたい)。
【0242】
ある特定の実施形態では、BIACORE(登録商標)表面プラズモン共鳴アッセイを使用してKdを測定する。例えば、BIACORE(登録商標)-2000またはBIACORE(登録商標)-3000(BIAcore,Inc.、Piscataway、NJ)を使用したアッセイ。
エピトープマッピング
【0243】
ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号97で表されるアミノ酸配列を含むヒトGPRC5Dポリペプチドに結合する。ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、N末端領域(配列番号97のアミノ酸1~27)、ECL1領域(配列番号97のアミノ酸85~93)、ECL2領域(配列番号97のアミノ酸145~167)、およびECL3領域(配列番号97のアミノ酸226~239)のうちの1カ所、2カ所、3カ所または4カ所に結合する。ある特定の実施形態では、本開示の主題の抗体またはその抗原結合性断片は、これだけに限定されないが、配列番号97のアミノ酸16~23を含むエピトープ領域、および配列番号97のアミノ酸10~17を含むエピトープ領域を含めた、N末端領域内のエピトープ領域に結合する。ある特定の実施形態では、N末端領域内のエピトープ領域は、配列番号97のアミノ酸15~23を含む。ある特定の実施形態では、N末端領域内のエピトープ領域は、配列番号97のアミノ酸16~25を含む。ある特定の実施形態では、N末端領域内のエピトープ領域は、配列番号97のアミノ酸10~17を含む。ある特定の実施形態では、N末端領域内のエピトープ領域は、配列番号97のアミノ酸5~17を含む。
【0244】
ある特定の実施形態では、本開示の主題の抗体またはその抗原結合性断片は、これだけに限定されないが、配列番号97のアミノ酸85~95を含むエピトープ領域を含めた、ECL1領域内のエピトープ領域に結合する。
【0245】
ある特定の実施形態では、本開示の主題の抗体またはその抗原結合性断片は、これだけに限定されないが、配列番号97のアミノ酸157~164を含むエピトープ領域を含めた、ECL2領域内のエピトープ領域に結合する。ある特定の実施形態では、ECL2領域内のエピトープ領域は、配列番号97のアミノ酸157~164を含む。ある特定の実施形態では、ECL2領域内のエピトープ領域は、配列番号97のアミノ酸157~167を含む。
【0246】
ある特定の実施形態では、本開示の主題の抗体またはその抗原結合性断片は、これだけに限定されないが、配列番号97のアミノ酸230~237を含むエピトープ領域を含めた、ECL3領域内のエピトープ領域に結合する。ある特定の実施形態では、ECL3領域内のエピトープ領域は、配列番号97のアミノ酸229~237を含む。ある特定の実施形態では、ECL3領域内のエピトープ領域は、配列番号97のアミノ酸230~243を含む。ある特定の実施形態では、ECL3領域内のエピトープ領域は、配列番号97のアミノ酸227~237を含む。
【0247】
ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号97のアミノ酸16~25を含むエピトープ領域、配列番号97のアミノ酸157~164を含むエピトープ領域、および配列番号97のアミノ酸229~237を含むエピトープ領域に結合する。例えば、抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号57で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号58で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域を含み、必要に応じて、重鎖可変領域と軽鎖可変領域の間に(iii)リンカー配列、例えばリンカーペプチドを伴う。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号98で表される配列を有するアミノ酸を含む。ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、scFvである。ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、表15から選択されるVH領域およびVL領域またはCDRを有するscFv-Fc融合タンパク質または全長ヒトIgGである。ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号57で表されるアミノ酸配列と少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%相同であるアミノ酸配列を含むVHを含む。ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号57で表される配列を有するアミノ酸を含むVHを含む。ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号58で表されるアミノ酸配列と少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%相同であるアミノ酸配列を含むVLを含む。ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号58で表される配列を有するアミノ酸を含むVLを含む。ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号57で表される配列を有するアミノ酸を含むVHおよび配列番号58で表される配列を有するアミノ酸を含むVLを含む。ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号208で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むVH CDR1、配列番号209で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むVH CDR2、および配列番号210で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むVH CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号211で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むVL CDR1、配列番号212で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むVL CDR2、および配列番号213で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むVL CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号208で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むVH CDR1、配列番号209で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むVH CDR2、配列番号210で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むVH CDR3、配列番号211で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むVL CDR1、配列番号212で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むVL CDR2、および配列番号213で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むVL CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号208で表される配列を有するアミノ酸を含むVH CDR1、配列番号209で表される配列を有するアミノ酸を含むVH CDR2、配列番号210で表される配列を有するアミノ酸を含むVH CDR3、配列番号211で表される配列を有するアミノ酸を含むVL CDR1、配列番号212で表される配列を有するアミノ酸を含むVL CDR2、および配列番号213で表される配列を有するアミノ酸を含むVL CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、ET150-2 scFv(またはET150-152 scFv)である。
【0248】
ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号97のアミノ酸5~17を含むエピトープ領域、配列番号97のアミノ酸85~95を含むエピトープ領域、および配列番号97のアミノ酸157~164を含むエピトープ領域に結合する。例えば、抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号61で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号62で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域を含み、必要に応じて、重鎖可変領域と軽鎖可変領域の間に(iii)リンカー配列、例えばリンカーペプチドを伴う。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号98で表される配列を有するアミノ酸を含む。ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、scFvである。ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、表16から選択されるVH領域およびVL領域またはCDRを有するscFv-Fc融合タンパク質または全長ヒトIgGである。ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号61で表されるアミノ酸配列と少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%相同であるアミノ酸配列を含むVHを含む。ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号61で表される配列を有するアミノ酸を含むVHを含む。ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号62で表されるアミノ酸配列と少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%相同であるアミノ酸配列を含むVLを含む。ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号62で表される配列を有するアミノ酸を含むVLを含む。ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号61で表される配列を有するアミノ酸を含むVHおよび配列番号62で表される配列を有するアミノ酸を含むVLを含む。ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号214で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むVH CDR1、配列番号215で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むVH CDR2、および配列番号216で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むVH CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号217で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むVL CDR1、配列番号218で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むVL CDR2、および配列番号219で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むVL CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号214で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むVH CDR1、配列番号215で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むVH CDR2、配列番号216で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むVH CDR3、配列番号217で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むVL CDR1、配列番号218で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むVL CDR2、および配列番号219で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むVL CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号214で表される配列を有するアミノ酸を含むVH CDR1、配列番号215で表される配列を有するアミノ酸を含むVH CDR2、配列番号216で表される配列を有するアミノ酸を含むVH CDR3、配列番号217で表される配列を有するアミノ酸を含むVL CDR1、配列番号218で表される配列を有するアミノ酸を含むVL CDR2および配列番号219で表される配列を有するアミノ酸を含むVL CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、ET150-155 scFv(またはET150-5 scFv)である。
【0249】
ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号97のアミノ酸15~23を含むエピトープ領域、および配列番号97のアミノ酸230~243を含むエピトープ領域に結合する。例えば、抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号65で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号66で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域を含み、必要に応じて、重鎖可変領域と軽鎖可変領域の間に(iii)リンカー配列、例えばリンカーペプチドを伴う。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号98で表される配列を有するアミノ酸を含む。ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、scFvである。ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、表17から選択されるVH領域およびVL領域またはCDRを有するscFv-Fc融合タンパク質または全長ヒトIgGである。ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号65で表されるアミノ酸配列と少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%相同であるアミノ酸配列を含むVHを含む。ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号65で表される配列を有するアミノ酸を含むVHを含む。ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、表17に示されている通り配列番号66で表されるアミノ酸配列と少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%相同であるアミノ酸配列を含むVLを含む。ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号66で表される配列を有するアミノ酸を含むVLを含む。ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号65で表される配列を有するアミノ酸を含むVHおよび配列番号66で表される配列を有するアミノ酸を含むVLを含む。ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号220で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むVH CDR1、配列番号221で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むVH CDR2、および配列番号222で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むVH CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号223で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むVL CDR1、配列番号224で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むVL CDR2、および配列番号225で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むVL CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号220で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むVH CDR1、配列番号221で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むVH CDR2、配列番号222で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むVH CDR3、配列番号223で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むVL CDR1、配列番号224で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むVL CDR2、および配列番号225で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むVL CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号220で表される配列を有するアミノ酸を含むVH CDR1、配列番号221で表される配列を有するアミノ酸を含むVH CDR2、配列番号222で表される配列を有するアミノ酸を含むVH CDR3、配列番号223で表される配列を有するアミノ酸を含むVL CDR1、配列番号224で表される配列を有するアミノ酸を含むVL CDR2、および配列番号225で表される配列を有するアミノ酸を含むVL CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、ET150-8 scFv(またはET150-158 scFv)である。
【0250】
ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号97のアミノ酸10~17を含むエピトープ領域、配列番号97のアミノ酸157~167を含むエピトープ領域、および配列番号97のアミノ酸227~237を含むエピトープ領域に結合する。例えば、抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号69で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号70で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域を含み、必要に応じて、重鎖可変領域と軽鎖可変領域の間に(iii)リンカー配列、例えばリンカーペプチドを伴う。ある特定の実施形態では、リンカーは、配列番号98で表される配列を有するアミノ酸を含む。ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、scFvである。ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、表18から選択されるVH領域およびVL領域またはCDRを有するscFv-Fc融合タンパク質または全長ヒトIgGである。ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号69で表されるアミノ酸配列と少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%相同であるアミノ酸配列を含むVHを含む。ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号69で表される配列を有するアミノ酸を含むVHを含む。ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号70で表されるアミノ酸配列と少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%相同であるアミノ酸配列を含むVLを含む。ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号70で表される配列を有するアミノ酸を含むVLを含む。ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号69で表される配列を有するアミノ酸を含むVHおよび配列番号70で表される配列を有するアミノ酸を含むVLを含む。ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号226で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むVH CDR1、配列番号227で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むVH CDR2、および配列番号228で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むVH CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号229で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むVL CDR1、配列番号230で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むVL CDR2、および配列番号231で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むVL CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号226で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むVH CDR1、配列番号227で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むVH CDR2、配列番号228で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むVH CDR3、配列番号229で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むVL CDR1、配列番号230で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むVL CDR2、および配列番号231で表される配列またはその保存的改変を有するアミノ酸を含むVL CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号226で表される配列を有するアミノ酸を含むVH CDR1、配列番号227で表される配列を有するアミノ酸を含むVH CDR2、配列番号228で表される配列を有するアミノ酸を含むVH CDR3、配列番号229で表される配列を有するアミノ酸を含むVL CDR1、配列番号230で表される配列を有するアミノ酸を含むVL CDR2、および配列番号231で表される配列を有するアミノ酸を含むVL CDR3を含む。ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、ET150-18 scFv(またはET150-168 scFv)である。
7.免疫コンジュゲート
【0251】
本開示の主題は、細胞毒、薬物(例えば、免疫抑制剤)または放射性毒などの治療用部分とコンジュゲートした抗GPRC5D抗体またはその断片を提供する。そのようなコンジュゲートは、本明細書では「免疫コンジュゲート」と称される。1つまたは複数の細胞毒を含む免疫コンジュゲートは、「免疫毒素」と称される。細胞毒または細胞傷害性薬剤は、細胞に対して有害である(例えば、死滅させる)任意の作用剤を含む。例としては、タキソール(例えば、リシン、ジフテリア、ゲロニンなど)、サイトカラシンB、グラミシジンD、臭化エチジウム、エメチン、マイトマイシン、エトポシド、テニポシド(tenoposide)、ビンクリスチン、ビンブラスチン、コルヒチン、ドキソルビシン、ダウノルビシン、ジヒドロキシアントラシンジオン(dihydroxy anthracin dione)、ミトキサントロン、ミトラマイシン、アクチノマイシンD、1-デヒドロテストステロン、グルココルチコイド、プロカイン、テトラカイン、リドカイン、プロプラノロール、およびピューロマイシンならびにその類似体またはホモログが挙げられる。治療剤としては、例えば、カリケアミシン(calecheamicin)、アウリスタチン(aureastatin)、代謝拮抗薬(例えば、メトトレキサート、6-メルカプトプリン、6-チオグアニン、シタラビン、5-フルオロウラシルデカルバジン)、アルキル化剤(例えば、メクロレタミン、チオテパ(thioepa)クロラムブシル、メルファラン、カルムスチン(BSNU)およびロムスチン(CCNU)、シクロホスファミド(cyclothosphamide)、ブスルファン、ジブロモマンニトール、ストレプトゾトシン、マイトマイシンC、およびシス-ジクロロジアミン白金(II)(DDP)シスプラチン)、アントラサイクリン(例えば、ダウノルビシン(以前はダウノマイシン)およびドキソルビシン)、抗生物質(例えば、ダクチノマイシン(以前はアクチノマイシン)、ブレオマイシン、ミトラマイシン、およびアントラマイシン(AMC))、および抗有糸分裂薬(例えば、ビンクリスチンおよびビンブラスチン)も挙げられる。
【0252】
本明細書に開示されている抗GPRC5D抗体とコンジュゲートすることができる治療用細胞毒の他の例としては、デュオカルマイシン、カリチアマイシン、マイタンシンおよびアウリスタチン、ならびにそれらの誘導体が挙げられる。カリチアマイシン抗体コンジュゲートの例が市販されている(Mylotarg(商標);Wyeth-Ayerst)。
【0253】
細胞毒は、当技術分野において利用可能なリンカー技術を使用して、本明細書に開示されている抗GPRC5D抗体とコンジュゲートすることができる。細胞毒を抗体にコンジュゲートするために使用されているリンカー型の例としては、これだけに限定されないが、ヒドラゾン、チオエーテル、エステル、ジスルフィドおよびペプチドを含有するリンカーが挙げられる。例えば、リソソーム区画内の低pHによる切断を受けやすい、またはプロテアーゼ、例えば、カテプシン(例えば、カテプシンB、C、D)などの腫瘍組織において優先的に発現するプロテアーゼなどによる切断を受けやすいリンカーを選択することができる。治療剤を抗体にコンジュゲートするための細胞毒、リンカーおよび方法の型に関するさらなる考察については、Saito, G.ら、(2003年)、Adv. Drug Deliv. Rev.、55巻:199~215頁;Trail, P.A.ら、(2003年)、Cancer Immunol. Immunother.、52巻:328~337頁;Payne, G.、(2003年)、Cancer Cell、3巻:207~212頁;Allen, T.M.、(2002年)、Nat. Rev. Cancer、2巻:750~763頁;Pastan, I.およびKreitman, R. J.、(2002年)、Curr. Opin. Investig. Drugs、3巻:1089~1091頁;Senter, P.D.およびSpringer, C.J.、(2001年)、Adv. Drug Deliv. Rev.、53巻:247~264頁も参照されたい。
【0254】
本開示の主題の抗GPRC5D抗体を放射性同位元素とコンジュゲートして、放射性免疫コンジュゲートとも称される細胞傷害性放射性医薬品を生成することもできる。診断上または治療上で使用するために抗体とコンジュゲートすることができる放射性同位元素の例としては、これだけに限定されないが、90Y、131I、225Ac、213Bi、223Raおよび227Thが挙げられる。放射性免疫コンジュゲートを調製するための方法は、当技術分野において確立されている。放射性免疫コンジュゲートの例は、Zevalin(商標)(IDEC Pharmaceuticals)およびBexxar(商標)(Corixa Pharmaceuticals)を含め市販されており、また、同様の方法を使用して、本発明の抗体を使用した放射性免疫コンジュゲートを調製することができる。
【0255】
本開示の主題の抗体コンジュゲートは、所与の生物学的応答を改変するために使用することができ、薬物部分は、古典的な化学治療剤に限定されるとは解釈されない。例えば、薬物部分は、所望の生物学的活性を有するタンパク質またはポリペプチドであってよい。そのようなタンパク質としては、例えば、アブリン、リシンA、シュードモナス外毒素、もしくはジフテリア毒素などの酵素的に活性な毒素もしくはその活性断片;腫瘍壊死因子(TNF)もしくはインターフェロン-γなどのタンパク質;または、例えば、リンフォカイン、インターロイキン-1(「IL-1」)、インターロイキン-2(「IL-2」)、インターロイキン-6(「IL-6」)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(「GM-CSF」)、顆粒球コロニー刺激因子(「G-CSF」)、もしくは他の増殖因子などの生物学的反応修飾物質を挙げることができる。
【0256】
そのような治療用部分を抗体にコンジュゲートするための技法は周知である。例えば、Arnonら、「Monoclonal Antibodies For Immunotargeting Of Drugs In Cancer Therapy」、Monoclonal Antibodies And Cancer Therapy、Reisfeldら(編)、243~56頁(Alan R. Liss, Inc.、1985年);Hellstromら、「Antibodies For Drug Delivery」、Controlled Drug Delivery(第2版)、Robinsonら(編)、623~53頁(Marcel Dekker, Inc.、1987年);Thorpe、「Antibody Carriers Of Cytotoxic Agents In Cancer Therapy: A Review」、Monoclonal Antibodies '84:Biological And Clinical Applications、Pincheraら(編)、475~506頁(1985年);「Analysis, Results, And Future Prospective Of The Therapeutic Use Of Radiolabeled Antibody In Cancer Therapy」、Monoclonal Antibodies For Cancer Detection And Therapy、Baldwinら(編)、303~16頁(Academic Press、1985年)、およびThorpeら、「The Preparation And Cytotoxic Properties Of Antibody-Toxin Conjugates」、Immunol. Rev.、62巻:119~58頁(1982年)を参照されたい。
8.二重特異性分子
【0257】
本開示の主題は、本明細書に開示されている抗GPRC5D抗体またはその断片を含む二重特異性分子を提供する。本開示の主題の抗体またはその抗原結合性部分を、誘導体化するか、または別の機能性分子、例えば、別のペプチドもしくはタンパク質(例えば、別の抗体または受容体のリガンド)と連結して、少なくとも2つの異なる結合性部位または標的分子に結合する二重特異性分子を生成することができる。実際、本開示の主題の抗体を、誘導体化するかまたは1つ超の他の機能性分子と連結して、2つ超の異なる結合性部位および/または標的分子に結合する多重特異性分子を生成することができ、そのような多重特異性分子も、本明細書で使用される「二重特異性分子」という用語に包含されるものとする。二重特異性分子を創出するために、本開示の抗GPRC5D抗体を、別の抗体、抗体断片、ペプチドまたは結合模倣体などの1つまたは複数の他の結合性分子と機能的に連結し(例えば、化学的カップリング、遺伝子融合、非共有結合性の会合または他のやり方によって)、その結果、二重特異性分子をもたらすことができる。
【0258】
本開示の主題は、少なくともGRPC5Dに対する第1の結合特異性部分(binding specificity)および第2の標的エピトープに対する第2の結合特異性部分を含む二重特異性分子を提供する。第2の標的エピトープは、GPRC5Dエピトープであってもよく、または非GPRC5Dエピトープ、例えば異なる抗原であってもよい。ある特定の実施形態では、二重特異性分子は多重特異性であり、当該分子は、第3の結合特異性部分をさらに含んでよい。二重特異性抗体の第1の部分が、例えば腫瘍細胞上の抗原に結合し、二重特異性抗体の第2の部分がヒト免疫エフェクター細胞の表面上の抗原を認識する場合、当該抗体は、ヒト免疫エフェクター細胞上のエフェクター抗原に特異的に結合することによってそのエフェクター細胞の活性を動員することができる。したがって、ある特定の実施形態では、二重特異性抗体は、エフェクター細胞、例えばT細胞と腫瘍細胞の間の連結を形成し、それにより、エフェクター機能を増強することができる。ある特定の実施形態では、本開示の二重特異性抗体は、GPRC5Dへの少なくとも第1の結合および免疫細胞への少なくとも第2の結合を含む。限定するものではなく、例えば、本開示の二重特異性抗体は、GPRC5Dへの少なくとも第1の結合および免疫細胞の表面上に存在する受容体、例えばCD3への少なくとも第2の結合を含む。
【0259】
本開示の主題の二重特異性分子は、当技術分野で公知の方法を使用して、構成物である結合特異性部分をコンジュゲートすることによって調製することができる。例えば、二重特異性分子の各結合特異性部分を別々に生成し、次いで、互いとコンジュゲートすることができる。結合特異性部分がタンパク質またはペプチドである場合、種々のカップリング剤または架橋剤を共有結合性コンジュゲーションのために使用することができる。架橋剤の例としては、プロテインA、カルボジイミド、N-スクシンイミジル-S-アセチル-チオアセテート(SATA)、5,5’-ジチオビス(2-ニトロ安息香酸)(DTNB)、o-フェニレンジマレイミド(oPDM)、N-スクシンイミジル-3-(2-ピリジルジチオ)プロピオン酸(SPDP)、およびスルホサクシニミジル4-(N-マレイミドメチル)シクロヘキサン-1-カルボキシレート(スルホ-SMCC)が挙げられる(例えば、Karpovskyら、(1984年)、J. Exp. Med.、160巻:1686頁;Liu, MAら、(1985年)、Proc. Natl. Acad. Sci. USA、82巻:8648号を参照されたい)。他の方法としては、Paulus、(1985年)、Behring Ins. Mitt.、78巻、118~132頁;Brennanら、(1985年)、Science、229巻:81~83頁)、およびGlennieら、(1987年)、J. Immunol.、139巻:2367~2375頁)に記載されているものが挙げられる。好ましいコンジュゲート剤はSATAおよびスルホ-SMCCであり、これらはどちらもPierce Chemical Co.(Rockford、IL)から入手可能である。
【0260】
結合特異性部分が抗体である場合、これらは、2つの重鎖のC末端ヒンジ領域のスルフヒドリル結合を介してコンジュゲートすることができる。ある特定の実施形態では、コンジュゲーションの前に、ヒンジ領域を、スルフヒドリル残基が奇数、好ましくは1つ含有されるように改変する。
【0261】
あるいは、結合特異性部分の両方を同じベクターにコードさせ、同じ宿主細胞において発現および集合させることができる。この方法は、二重特異性分子がmAb×mAb、mAb×Fab、Fab×F(ab’)2またはリガンド×Fab融合タンパク質である場合に特に有用である。
【0262】
二重特異性分子の、それらの特異的な標的への結合は、例えば、酵素結合免疫吸着検定法(ELISA)、ラジオイムノアッセイ(RIA)、FACS分析、バイオアッセイ(例えば、成長阻害)、またはウエスタンブロットアッセイによって確認することができる。これらのアッセイのそれぞれでは、一般に、特に目的とするタンパク質-抗体複合体の存在を、目的の複合体に特異的な標識された試薬(例えば、抗体)を使用することによって検出する。あるいは、複合体は、種々の他のイムノアッセイのいずれかを使用して検出することができる。例えば、抗体を放射標識し、ラジオイムノアッセイ(RIA)において使用することができる(例えば、参照により本明細書に組み込まれる、Weintraub, B.、Principles of Radioimmunoassays, Seventh Training Course on Radioligand Assay Techniques、The Endocrine Society、1986年3月を参照されたい)。放射性同位元素は、γカウンターもしくはシンチレーションカウンターの使用などの手段によって、またはオートラジオグラフィーによって検出することができる。
9.GPRC5Dポリペプチドに対する高親和性ScFvの選択
【0263】
次のステップは、目的の標的抗原に高親和性で結合するファージを、ヒトファージディスプレイライブラリー内の結合しないファージまたは低親和性で結合するファージから選択することである。これは、固体支持体、例えば、ビーズまたは哺乳動物細胞に結合させた抗原にファージを反復的に結合させ、その後、結合していないファージを除去し、特異的に結合したファージを溶出させることによって実現される。ある特定の実施形態では、まず、抗原を、例えば、ストレプトアビジンとコンジュゲートしたDynabeads M-280に固定化するためにビオチン化する。ファージライブラリーを、細胞、ビーズまたは他の固体支持体と一緒にインキュベートし、洗浄することによって結合していないファージを除去する。結合するクローンを選択し、試験する。
【0264】
選択されたら、陽性scFvクローンを、生3T3細胞表面上のGPRC5D(ヒトGPRC5D)へのそれらの結合についてフローサイトメトリーによって試験する。簡単に述べると、ファージクローンを、GPRC5Dを過剰発現する3T3細胞と一緒にインキュベートする。細胞を洗浄し、次いで、マウス抗M13コートタンパク質mAbと一緒にインキュベートする。細胞を再度洗浄し、FITC-ヤギ抗マウスIgを用いて標識した後にフローサイトメトリーを行う。
【0265】
他の実施形態では、抗GPRC5D抗体に、タンパク質の安定性、抗体の結合、発現レベルが改善されるように、または治療剤のコンジュゲーション部位が導入されるように設計された1つまたは複数のフレームワーク領域アミノ酸置換を含めることができる。次いで、当業者に公知の方法に従って、これらのscFvを使用して組換えヒトモノクローナルIgを作製する。
10.選択されたScFv断片を使用した全長mAbの工学的作製
【0266】
ファージディスプレイ技術により、それ自体として有用である、またはさらに発展させて完全な抗体、抗原結合性タンパク質もしくはその抗原結合性断片をもたらすことができる、抗原特異的なscFvおよびFab断片の迅速な選択および作製が可能になる。Fcドメインを有する完全なmAbには、scFvおよびFab抗体に勝るいくつもの利点がある。第1に、全長Abのみが、Fcドメインを介したCDCおよびADCC媒介性などの免疫学的機能を発揮する。第2に、二価mAbにより、単量体Fab Abよりも強力な抗原結合性親和性がもたらされる。第3に、血漿中半減期および腎クリアランスがFabと二価mAbとで異なる。それぞれの特定の特徴および利点を、計画されるエフェクター戦略に適合させることができる。第4に、二価mAbは、scFvおよびFabとは異なる速度で内部移行し得、それにより、免疫機能または担体機能が変更される。例えば、アルファエミッターは標的を死滅させるために内部移行する必要はないが、多くの薬物および毒素には免疫複合体の内部移行が有益である。したがって、ある特定の実施形態では、GRPC5Dに特異的なscFvクローンがファージディスプレイライブラリーから得られたら、scFv断片を使用して全長IgG mAbを作製した。
【0267】
チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞において組換えヒトモノクローナルIgGを産生させるために、当業者に公知の方法に基づいて全長IgG mAbを工学的に作製することができる(Tomomatsuら、Production of human monoclonal antibodies against FceRIa by a method combining in vitro immunization with phage display. Biosci Biotechnol Biochem、73巻(7号):1465~1469頁、2009年)。簡単に述べると、抗体可変領域を哺乳動物の発現ベクターに、ラムダまたはカッパ軽鎖定常配列およびIgG1サブクラスFc(例えば)を適合させてサブクローニングすることができる(Lidija Pら、An integrated vector system for the eukaryotic expression of antibodies or their fragments after selection from phage display libraries. Gene、1997年;187巻(1号):9~18頁;Lisa JHら、Crystallographic structure of an intact lgG1 monoclonal antibody. Journal of Molecular Biology、1998年;275巻(5号):861~872頁)。カイネティクス結合解析(Yasmina NAら、Probing the binding mechanism and affinity of tanezumab, a recombinant humanized anti-NGF monoclonal antibody, using a repertoire of biosensors. Protein Science、2008年;17巻(8号):1326~1335頁)を使用して、全長IgGのGRPC5Dへのナノモル範囲のKDでの特異的な結合を確認することができる。
医薬組成物および処置の方法
【0268】
本開示の主題の抗GPRC5D抗体は、腫瘍(例えば、多発性骨髄腫)に罹患している患者に対する治療的処置のために、腫瘍の進行を防止する、阻害する、または低下させるために十分な量で投与することができる。進行とは、例えば、腫瘍の成長、侵襲、転移および/または再発を含む。この使用に関して有効な量は、疾患の重症度および患者自身の免疫系の一般的状態に依存する。投薬スケジュールも、病態および患者の状態と共に変動し、一般には、単回のボーラス投薬もしくは持続注入から1日に多数回の投与(例えば、4~6時間ごと)までにわたるか、または処置にあたる医師および患者の状態によって指示される通りである。
【0269】
本開示の主題の抗GPRC5D抗体によって処置可能な医学的状態の同定は、十分に当業者の能力および知見の範囲内である。例えば、多発性骨髄腫に罹患しているヒト個体または多発性骨髄腫が発生するリスクがあるヒト個体は、本開示の抗GPRC5D抗体の投与に適する。当技術分野における熟練臨床医は、例えば、臨床検査、身体検査および病歴/家族歴を使用することにより、個体がそのような処置の候補になるかどうかを容易に決定することができる。
【0270】
ある特定の実施形態では、本開示の主題は、本開示の抗GPRC5D抗体を1つまたは複数の他の作用剤と組み合わせて投与することによって腫瘍を処置する方法を提供する。例えば、本開示の主題は、本開示の抗GPRC5D抗体を抗新生物剤と共に投与することによって腫瘍を処置する方法を提供する。抗GPRC5D抗体は、化学的にまたは生合成により、抗新生物剤の1つまたは複数と連結することができる。
【0271】
適切な腫瘍の非限定的な例としては、多発性骨髄腫およびワルデンシュトレームマクログロブリン血症が挙げられる。ある特定の実施形態では、腫瘍は、多発性骨髄腫である。
【0272】
本開示の抗GPRC5D抗体を投与するため、および必要に応じて、抗新生物剤を共投与するために、任意の適切な方法または経路を使用することができる。投与経路としては、例えば、経口投与、静脈内投与、腹腔内投与、皮下投与、または筋肉内投与が挙げられる。しかし、本開示の主題は任意の特定の方法または投与経路に限定されないことが強調されるべきである。
【0273】
本開示の抗GPRC5D抗体は、受容体に特異的に結合し、リガンド-毒素の内部移行に伴って毒性の致死的なペイロードを送達するコンジュゲートとして投与することができることに留意する。
【0274】
本開示の主題の抗GPRC5D抗体は、薬学的に許容される担体をさらに含む組成物の形態で投与することができることが理解される。適切な薬学的に許容される担体としては、例えば、水、生理食塩水、リン酸緩衝生理食塩水、デキストロース、グリセロール、エタノールなどのうちの1つまたは複数、ならびにこれらの組合せが挙げられる。薬学的に許容される担体は、湿潤剤または乳化剤、防腐剤または緩衝液などの、結合性タンパク質の貯蔵寿命または効果を増強する微量の補助物質をさらに含んでよい。注射用の組成物を、当技術分野で周知の通り、哺乳動物への投与後に活性成分の急速放出、持続放出または
遅延放出がもたらされるように製剤化することができる。
【0275】
本開示の主題は、抗体およびそれらをコードする核酸の、腫瘍(例えば、多発性骨髄腫)を処置するため、診断および予後判定への適用のための使用、ならびに細胞および組織中のGPRC5Dを検出するための研究ツールとしての使用も提供する。開示されている抗体および核酸を含む医薬組成物は本開示の主題に包含される。ベクターを用いた免疫療法(vectored immunotherapy)による抗体に基づく処置のための、本開示の主題の核酸を含むベクターも本開示の主題により意図されている。ベクターとしては、抗体の発現および分泌を可能にする発現ベクター、ならびに、キメラ抗原受容体などの抗原結合性タンパク質の細胞表面発現を対象とするベクターが挙げられる。
【0276】
核酸を含む細胞、例えば本発明のベクターをトランスフェクトされた細胞も本開示の主題に包含される。
キット
【0277】
本開示の主題は、腫瘍(例えば、多発性骨髄腫)を処置または防止するためのキットを提供する。ある特定の実施形態では、キットは、有効量の抗GPRC5D抗体を単位剤形で含有する治療用組成物を含む。ある特定の実施形態では、キットは、治療用または予防用ワクチンを含有する滅菌容器を含み、そのような容器は、箱、アンプル、ビン、バイアル、チューブ、バッグ、ポーチ、ブリスター包装、または当技術分野で公知の他の適切な容器形態であってよい。そのような容器は、プラスチック製、ガラス製、ラミネート紙製、金属箔製、または医薬の保持に適した他の材料製であってよい。
【0278】
所望であれば、抗GPRC5D抗体は、腫瘍(例えば、多発性骨髄腫)を有するまたはそれが発生するリスクがある対象に細胞を投与するための説明書と共に提供される。説明書は、一般に、腫瘍(例えば、多発性骨髄腫)を処置または防止するための、組成物の使用に関する情報を含む。他の実施形態では、説明書は、以下の少なくとも1つを含む:治療剤についての記載;新形成(例えば、多発性骨髄腫)もしくはその症状を処置もしくは防止するための投薬スケジュールおよび投与;注意;警告;適応症;禁忌症;過量投与情報;有害反応;動物薬理;臨床試験;ならびに/または参照。説明書は、容器(存在する場合)に直接印刷されていてもよく、容器に貼付されたラベルであってもよく、容器内に入れられてまたは容器と一緒に供給される別個のシート、小冊子、カード、またはフォルダであってもよい。
方法
【0279】
フローサイトメトリー分析。細胞表面染色のために、細胞を、適切なmAbと一緒に氷上で30分インキュベートし、洗浄し、必要であれば二次抗体試薬と一緒にインキュベートすることができる。フローサイトメトリーのデータをFACS Calibur(Becton Dickinson)で収集し、FlowJo V8.7.1および9.4.8ソフトウェアを用いて解析することができる。
【0280】
GPRC5Dに特異的なscFvの選択および特徴付け。ヒトscFv抗体ファージディスプレイライブラリーをmAbクローンの選択に使用する。簡単に述べると、まず、ビオチン化抗原を、ヒトscFvファージライブラリーと混合し、次いで、抗原-scFv抗体複合体をストレプトアビジンとコンジュゲートしたDynabeads M-280により、磁気ラックを通じてプルダウンすることができる。次いで、結合したクローンを溶出し、それを使用してE.Coli XL1-Blueに感染させることができる。細菌において発現させたscFvファージクローンを精製することができる(Yasmina NA
ら、Probing the binding mechanism and affinity of tanezumab, a recombinant humanized anti-NGF monoclonal antibody, using a repertoire of biosensors. Protein Science、2008年;17巻(8号):1326~1335頁;Roberts WKら、Vaccination with CD20 peptides induces a biologically active, specific immune response in mice. Blood、2002年:99巻(10号):3748~3755頁)。パニングを3~4サイクル実施して、GPRC5Dに特異的に結合するscFvファージクローンを富化することができる。ビオチン化単鎖GPRC5Dに対するフローサイトメトリー法によって陽性クローンを決定することができる。陽性クローンを、生細胞表面におけるそれらのGPRC5Dへの結合について、GPRC5D+細胞株である3T3を使用し、フローサイトメトリーによってさらに試験することができる。細胞を洗浄することができ、続くステップで染色を実施することができる。
【0281】
細胞を、まず、精製scFvファージクローンを用いて染色し、その後、マウス抗M13 mAbを用いて染色し、最終的に、ヤギ抗マウスIgとFITCのコンジュゲートを用いて染色することができる。染色の各ステップは氷上で30~60分の間行うことができ、染色の各ステップ間に細胞を2回洗浄した。
【0282】
選択されたScFv断片を使用した全長mAbの工学的作製。選択されたファージクローンの全長ヒトIgGを、記載されている通り、HEK293およびチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞株において産生させることができる(Caron PC、Class K、Laird W、Co MS、Queen C、Scheinberg DA.、Engineered humanized dimeric forms of IgG are more effective antibodies. J Exp Med、176巻:1 191~1 195頁(1992年)。簡単に述べると、抗体可変領域を、ヒトラムダまたはカッパ軽鎖定常領域およびヒトlgG定常領域配列を適合させて、哺乳動物の発現ベクターにサブクローニングすることができる。精製全長IgG抗体の分子量を電気泳動によって還元条件下および非還元条件の両方で測定することができる。
【0283】
GPRC5Dに対する全長ヒトIgGの特徴付け。最初に、完全ヒトIgG mAbのGPRC5Dに対する特異性を、GPRC5Dが過剰発現されるように形質導入した3T3細胞を染色し、その後、二次的なヤギ抗ヒトIgG mAbとPEまたはFITCのコンジュゲートで染色することによって決定することができる。蛍光強度はフローサイトメトリーによって測定することができる。同じ方法を使用して、mAbの新鮮な腫瘍細胞および細胞株への結合を決定することができる。
【0284】
抗体依存性細胞傷害(ADCC)。ADCCに使用する標的細胞は、GPRC5Dを過剰発現している3T3細胞であってよい。抗GPRC5D抗体またはその対照ヒトIgGを、様々な濃度で、標的細胞および新鮮なPBMCと一緒に、異なるエフェクター:標的(E:T)比で16時間インキュベートすることができる。上清を収集することができ、PromegaからのCytotox96非放射性キットを説明書に従って使用し、LDH放出アッセイによって細胞傷害性を測定することができる。細胞傷害性は、標準の4時間51Cr放出アッセイによって測定することもできる。
【実施例0285】
以下の実施例は、本開示の主題の、抗体、二重特異性抗体、それを含む組成物の作出および使用の仕方、スクリーニング、ならびに治療方法についての完全な開示および記載を当業者に提供するために提示され、本発明者らが本開示の主題と考える範囲を限定するものではない。上で提供された一般的な説明を考慮すると、種々の他の実施形態を実施することができることが理解される。
(実施例1)
様々な組織におけるGPRC5D発現
【0286】
がん細胞株百科事典およびBioGPSなどのデータベースにおいて遺伝子発現プロファイルを調査することにより、悪性組織および正常組織におけるヒトGPRC5Dの発現を評価した。
図2に示されている通り、ヒトGPRC5Dは、多発性骨髄腫において高度に発現していたが、他の悪性組織ではそうではなかった。正常な発現は形質細胞に限定されているように思われた。この正常細胞型の潜在的なGPRC5D標的化CAR T細胞根絶には、CD19標的化CAR T細胞での発明者らの患者の経験に基づいて、重大な有害作用はない可能性がある。生理的な抗体産生の欠如はいずれも、静脈注射用免疫グロブリンによる処置を用いて対処することができる。
(実施例2)
完全ヒトファージディスプレイライブラリーを使用した、GPRC5Dに特異的なScFvの選択。
【0287】
GPRC5Dに対するファージディスプレイを、4回のパニングラウンドで行って、GPRC5Dに特異的に結合するscFvファージクローンを富化した。GPRC5Dを過剰発現する3T3細胞に対して12種の異なるファージライブラリーを用いて4回の独立したパニングを行い、80の陽性クローンを同定した。GPRC5Dについて陽性である個々のscFvファージクローンをELISAによって決定し、独特のDNAコード配列を有するクローンをさらなる特徴付けに供した。ScFvが生細胞上のGPRC5Dに結合するかどうかを試験するために、陽性ファージクローンを、GPRC5D陽性細胞株である3T3への結合について試験した。FACSスクリーニングした80クローンのうち72の陽性クローンが同定され、陽性クローンの率は90%であった。配列決定後、配列決定された72の陽性クローンのうち、32の独特かつGPRC5D-3T3陽性結合クローンが見出され、独特のクローンの率は45%であった。
(実施例3)
抗GPRC5D抗体のエピトープマッピング
【0288】
4つの抗GPRC5D抗体:ET150-2、ET150-5、ET150-8、およびET150-18 mIgG1。全ての実施例において使用した「mIgG1」は、可変領域が完全ヒト可変領域であり、Fc部分がマウスIgG1のものであることを表す。表34参照。
【表34】
【0289】
標的タンパク質は、配列番号97で表されるアミノ酸配列を有するヒトGPRC5Dである。ヒトGPRC5DのN末端領域は、配列番号97のアミノ酸1~27を有する。ヒトGPRC5Dの細胞外ループ1(ECL1)領域は、配列番号97のアミノ酸85~93を有する。ヒトGPRC5Dの細胞外ループ2(ECL2)領域は、配列番号97のアミノ酸145~167を有する。ヒトGPRC5Dの細胞外ループ3(ECL3)領域は、配列番号97のアミノ酸226~239を有する。
方法
【0290】
clips技術の原理。CLIPS技術は、ペプチドを定義済みの三次元構造に構造的に固定するものである。これにより、最も複雑な結合性部位の機能模倣体さえもたらされる。CLIPS技術は現在、ペプチドライブラリーを単一、二重または三重ループ構造ならびにシート様フォールディングおよびへリックス様フォールディングに形づくるために常套的に使用されている(
図2)。
【0291】
コンビナトリアルclipsライブラリースクリーニングの詳細。CLIPSライブラリースクリーニングは、標的タンパク質を、コンビナトリアルマトリックス設計を使用して、10,000種までの重複したペプチド構築物のライブラリーに変換することから開始される。固体担体上で、直鎖状ペプチドのマトリックスを合成し、その後、それを空間的に定義済みのCLIPS構築物に形づくる(
図3)。不連続なエピトープの両方の部分を正しいコンフォメーションで表す構築物は、抗体に高親和性で結合し、これは検出され、数量化される。不完全なエピトープを提示する構築物は抗体により低い親和性で結合し、エピトープを含有しない構築物は、全く結合しない。親和性情報は、反復的なスクリーニングにおいて、エピトープの配列およびコンフォメーションを詳細に定義するために使用される。
【0292】
ヒートマップ解析。ヒートマップは、2次元マップにおいて変数が取った値を色で表した、データの画像表示である。二重ループCLIPSペプチドに関しては、そのような2次元マップは、第1のループおよび第2のループの独立した配列に由来するものであってよい。例えば、
図5に示されている16種のCLIPSペプチドの配列は、ループ1内の4つの独特のサブ配列(
図4において青色で示される)とループ2内の4つの独特のサブ配列(
図4において緑色で示される)の有効な順列である。したがって、観察されたELISAデータ(
図5Aにおいて赤色で示される)を、4×4行列にプロットすることができ、ここで、各X座標は第1のループの配列に対応し、各Y座標は第2のループの配列に対応する。例えば、CLIPSペプチドCLSSERERVEDLFEYECELLTSEPIFHCRQEDC(
図4Aにおいて矢印で示される)について観察されたELISA値は、
図5Bの3行目、3列目に見出すことができる(矢印および赤色の四角で示される)。可視化をさらに容易にするために、ELISA値を、連続的な勾配の色に置き換えることができる。この場合、非常に低い値は緑色で示され、非常に高い値は赤色で示され、平均値は黒色で示される(
図5C参照)。上述の例に関して、平均値は0.71である。このカラーマップを
図5Bに示されているデータ行列に適用すると、カラーヒートマップが得られる(
図5D参照、特別明瞭にするために、元のデータもなお示されている)。
【0293】
ペプチドの合成。標的分子のエピトープを再構築するために、ペプチドのライブラリーを合成した。アミノ官能性をもたせたポリプロピレン支持体を、独自の親水性ポリマー製剤を移植し、その後、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)をNヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)と共に使用してt-ブチルオキシカルボニル-ヘキサメチレンジアミン(BocHMDA)と反応させ、その後、トリフルオロ酢酸(TFA)を使用してBoc基を切断することによって得た。特別に改変されたJANUS liquid handling stations(Perkin Elmer)により、標準のFmoc-ペプチド合成を使用してアミノ官能性をもたせた固体支持体上でペプチドを合成した。Pepscanの独自の足場上へのペプチドの化学的連結(Chemically Linked Peptides on Scaffolds)(CLIPS)技術を使用して構造模倣体の合成を行った。CLIPS技術により、ペプチドを単一ループ、二重ループ、三重ループ、シート様フォールディング、へリックス様フォールディングおよびこれらの組合せの構造にすることが可能になる。CLIPS鋳型はシステイン残基とカップリングする。ペプチド内の多数のシステインの側鎖を1つまたは2つのCLIPS鋳型にカップリングした。例えば、P2 CLIPS(2,6-ビス(ブロモメチル)ピリジン)の0.5mM溶液を炭酸水素アンモニウム(20mM、pH7.8)/アセトニトリル(1:3(v/v))中に溶解させた。この溶液をペプチドアレイに添加した。CLIPS鋳型は、ペプチド-アレイ(3μlのウェルを伴う455ウェルプレート)の固相結合ペプチド内に存在する2つのシステインの側鎖に結合した。ペプチドアレイを溶液中で、溶液で完全に覆いながら30~60分にわたって穏やかに振とうした。最後に、ペプチドアレイを過剰なH2Oで広範囲にわたって洗浄し、PBS中1%SDS/0.1%ベータ-メルカプトエタノールを含有する破壊緩衝液(pH7.2)中、70℃で30分にわたって超音波処理し、その後、H2O中でさらに45分にわたって超音波処理した。同様であるが今回は3つのシステインを用いて、T3 CLIPSを担持するペプチドを作出した。
【0294】
ELISAスクリーニング。合成されたペプチドのそれぞれへの抗体の結合をPEPSCANに基づくELISAにおいて試験した。ペプチドアレイを、一次抗体溶液と一緒にインキュベートした(4℃で一晩)。洗浄後、ペプチドアレイを、適切な抗体ペルオキシダーゼコンジュゲート(SBA)の1/1000希釈物と一緒に25℃で1時間インキュベートした。洗浄後、ペルオキシダーゼ基質である2,2’-アジノ-ジ-3-エチルベンゾチアゾリンスルホン酸(ABTS)および2μl/mlの3パーセントH2O2を添加した。1時間後、呈色を測定した。呈色を、電荷結合素子(CCD)カメラおよび画像加工システムを用いて数量化した。
【0295】
データ処理。CCDカメラから得られた値は、0mAUから3000mAUまでにわたり、これは標準の96ウェルプレートELISAリーダーと同様であった。結果を数量化し、Peplabデータベースに保存した。時々、気泡を含有するウェルにより偽陽性値が生じ、カードを手動で検査し、気泡によって引き起こされた値は全て0とスコア化した。
【0296】
合成品質管理--合成されたペプチドの品質を検証するために、陽性対照ペプチドおよび陰性対照ペプチドの別々のセットを並行して合成した。これらを、抗体57.9を用いてスクリーニングした(参考文献Posthumusら、J. Virology、1990年、64巻:3304~3309頁)。
結果
【0297】
スクリーニング。抗体の結合は、ELISA緩衝液中の抗体の濃度ならびに競合するタンパク質の量および性質を含めた因子の組合せに依存する。また、プレコーティング条件(実験試料と一緒にインキュベートする前のペプチドアレイの特定の処理)が結合に影響を及ぼした。これらの詳細を表35に要約する。Pepscan緩衝液およびプレコンディショニング(SQ)に関しては、数字は競合するタンパク質の相対量(ウマ血清とオボアルブミンの組合せ)を示す。
【表35】
【0298】
抗体ET150-2。中程度のストリンジェンシー条件下で試験したところ、抗体ET150-2は、全てのセットからのペプチドに非常に高度に結合した(
図6)。累積的なデータ解析から、当該抗体が、ペプチドのひと続き
16CDAEGPWGII
25(N末端)、
157MFVNMTPC
164(ECL2)および
229PQFQRQPQW
237(ECL3)で構成される不連続なエピトープを認識し、結合には、ペプチドのひと続き
16CDAEGPWGII
25および
229PQFQRQPQW
237単独で十分であることが示される。
【0299】
抗体ET150-5。高ストリンジェンシー条件下で試験したところ、抗体ET150-5は、全てのセットからのペプチドに非常に高度に結合した(
図7)。累積的なデータ解析から、当該抗体が、ペプチドのひと続き
5CIESTGDYFLLCD
17(N末端)、
85NQQTAPVRYFL
95(ECL1)および
157MFVNMTPC
164(ECL2)で構成される不連続なエピトープを認識し、結合には、ペプチドのひと続き
5CIESTGDYFLCD
17単独で十分であることが示される。
【0300】
抗体ET150-18。高ストリンジェンシー条件下で試験したところ、抗体ET150-18は、構造的に制約されたペプチドを含有するセット4およびセット7からのペプチドに結合した。直鎖状ペプチドを含有するセットに関しては有意な結合は記録されなかった(
図8)。累積的なデータ解析から、当該抗体が、ひと続き
10GDYFLLCD
17(N末端)、
157MFVNMTPCQLN
167(ECL2)および
227GNPQFQRQPQW
237(ECL3)で構成される不連続なエピトープを認識することが示される。ペプチドのひと続き
10GDYFLLCD
17および
227GNPQFQRQPQW
237はエピトープのコアを表し、どちらのペプチドのひと続きも、別々に、結合に十分である。
【0301】
抗体ET150-8。高ストリンジェンシー条件下で試験したところ、抗体ET150-8は、セット2以外の全てのセットからのペプチドに結合した(
図9)。累積的なデータ解析から、当該抗体が、ペプチドのひと続き
15LCDAEGPWG
23(N末端)および
230QFQRQPQWDDPVVC
243(ECL3)で構成される不連続なエピトープを認識し、ペプチドのひと続き
15LCDAEGPWG
23が、単独で結合に十分であるので、エピトープの優性部分であることが示される。さらに、セット1(直鎖状)に関して得られた結果とセット4(ループ)に関して得られた結果の比較から、エピトープ模倣体への構造的制約の導入により、特に配列
230QFQRQPQWDDPVVC
243を含有するペプチドの場合に、ペプチドの結合が増強されることが示される。
結論
【0302】
調査した全ての抗体が不連続なエピトープを認識し、これを、Pepscanアレイを使用してマッピングした。コア試験的エピトープを表36に列挙する。全ての抗体が、一般に、タンパク質のN末端の重複する領域を1つまたは2つのECLに由来する領域と組み合わせて認識した。2つの抗体ET150-18およびET150-8では、抗体の結合を支持するために構造的制約の必要性が示され、これにより、これらの2つの抗体が不連続なエピトープだけでなく、コンフォメーショナルエピトープも認識することが示唆される。抗体ET150-2およびET150-5では、直鎖状ペプチドとループ状ペプチドの間でペプチド結合に注目すべき不一致は示されなかった。
【表36】
【0303】
図10は、GPCRの全体的な組織化に関する試験の結果についての図である。N末端は高度に柔軟であり、構造化されていないので、不連続な免疫優性領域を形成するECLと一過性に相互作用する可能性がある。
【0304】
ペプチド結合の差異および共通性は、
図11の散布図解析を用いて例示することができる。左上および右下の端のデータ点は、結合の差異を示す。著しいエピトープの重複にもかかわらず、個々の抗体のエピトープに対する精細な特異性は大きな程度に異なる。
(実施例4)
抗GPRC5D抗体についてのスクリーニングデータ
【0305】
FACSスクリーニング。
図12は、GPRC5D特異的ファージ抗体クローン(ET150-1、ET150-2、ET150-5、ET150-8、ET150-18)のFACS分析を示す。ファージクローンを、3T3-GPRC5D細胞株と一緒にインキュベートし、次いで、抗M13マウス抗体と一緒にインキュベートした。最終的に、再度洗浄後、APC標識した抗マウスIgG二次抗体を反応に添加した。結合をFACSによって測定し、平均蛍光強度(MFI)として表した。M13 K07ヘルパーファージと一緒にインキュベートした細胞、および細胞のみを陰性対照として使用した。
(実施例5)
抗GPRC5D抗体の結合親和性
【0306】
図13は、GPRC5D特異的ファージ抗体クローン(ET150-2、ET150-5、ET150-8、ET150-18)のFACS分析を示す。各抗体(ET150-1、ET150-2、ET150-5、ET150-8、ET150-18)を、3T3細胞または3T3-GPRC5D細胞と一緒に、10μg/mLまたは1μg/mLでインキュベートし、次いで、抗M13マウス抗体と一緒にインキュベートした。最終的に、PE標識した抗マウスIgG二次抗体を反応に添加した。結合をFACSによって測定し、平均蛍光強度(MFI)として表した(
図13)。細胞を、二次抗体単独、ET901
mIgG1アイソタイプ対照と一緒にインキュベートし、また、細胞のみを陰性対照として使用した。
(実施例6)
GPRC5DおよびCD3に特異的な二重特異性抗体
【0307】
図14は、本明細書に開示されているET150-2、ET150-5、ET150-8、ET150-18クローンを使用して生成した抗GPRC5D/抗CD3二重特異性抗体のFACS分析を示す。各抗体を3T3細胞または3T3-GPRC5D細胞と一緒に、10μg/mlでインキュベートし、その後、FITCとコンジュゲートした抗Hisタグ抗体と一緒にインキュベートした。結合をFACSによって測定し、平均蛍光強度(MFI)として表した。細胞を、二次抗体単独、ET901二重特異性抗体対照と一緒にインキュベートし、また、細胞のみを陰性対照として使用した。
図14に示されている通り、開示されているscFvを使用して生成した抗GPRC5D/CD3二重特異性抗体は、GPRC5Dを発現する3T3細胞に特異的に結合した。
【0308】
理解を明瞭にするために前述の本開示の主題を図表および実施例によって一部詳細に記載したが、説明および実施例は、本開示の主題の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。本明細書において引用されている全ての特許および科学文献の開示は、それらの全体が参照により明白に組み入れられる。
本発明の実施形態の例として、以下の項目が挙げられる。
(項目1)
配列番号1、5、9、13、17、21、25、29、33、37、41、45、49、53、57、61、65、69、73、77、81、85、89、93、274、286、298、310、322、334、346および358からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%相同であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含み、ヒトGPRC5Dに特異的に結合する、単離された抗体またはその抗原結合性断片。
(項目2)
配列番号2、6、10、14、18、22、26、30、34、38、42、46、50、54、58、62、66、70、74、78、82、86、90、94、275、287、299、311、323、335、347および359からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%相同であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含み、ヒトGPRC5Dに特異的に結合する、単離された抗体またはその抗原結合性断片。
(項目3)
(a)配列番号1、5、9、13、17、21、25、29、33、37、41、45、49、53、57、61、65、69、73、77、81、85、89、93、274、286、298、310、322、334、346および358からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%相同であるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、ならびに
(b)配列番号2、6、10、14、18、22、26、30、34、38、42、46、50、54、58、62、66、70、74、78、82、86、90、94、275、287、299、311、323、335、347および359からなる群から選択されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%相同であるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域
を含み、
ヒトGPRC5Dに特異的に結合する、単離された抗体またはその抗原結合性断片。
(項目4)
重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含む、単離された抗体またはその抗原結合性断片であって、前記重鎖可変領域および軽鎖可変領域は、
(i)配列番号1によって表される配列と、少なくとも約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号2によって表される配列と、少なくとも約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(ii)配列番号5によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号6によって表される配列と、少なくとも約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(iii)配列番号9によって表される配列と、少なくとも約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号10によって表される配列と、少なくとも約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(iv)配列番号13によって表される配列と、少なくとも約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号14によって表される配列と、少なくとも約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(v)配列番号17によって表される配列と、少なくとも約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号18によって表される配列と、少なくとも約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(vi)配列番号21によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号22によって表される配列と、少なくとも約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(vii)配列番号25によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号26によって表される配列と、少なくとも約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(viii)配列番号29によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号30によって表される配列と、少なくとも約80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(ix)配列番号33によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号34によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(x)配列番号37によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号38によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xi)配列番号41によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号42によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xii)配列番号45によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号46によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xiii)配列番号49によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号50によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xiv)配列番号53によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号54によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xv)配列番号57によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号58によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xvi)配列番号61によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号62によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xvii)配列番号65によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号66によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xviii)配列番号69によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号70によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xix)配列番号73によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号74によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xx)配列番号77によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号78によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xxi)配列番号81によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号82によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xxii)配列番号85によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号86によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xxiii)配列番号89によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号90によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xxiv)配列番号93によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号94によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xxv)配列番号274によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号275によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xxvi)配列番号286によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号287によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xxvii)配列番号298によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号299によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xxviii)配列番号310によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号311によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xxix)配列番号322によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号323によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xxx)配列番号334によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号335によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xxxi)配列番号346によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号347によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;あるいは
(xxxii)配列番号358によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域および配列番号359によって表される配列と、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%相同である配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域
からなる群から選択される、抗体またはその抗原結合性断片。
(項目5)
(i)配列番号1によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号2によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(ii)配列番号5によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号6によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(iii)配列番号9によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号10によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(iv)配列番号13によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号14によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(v)配列番号17によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号18によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(vi)配列番号21によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号22によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(vii)配列番号25によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号26によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(viii)配列番号29によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号30によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(ix)配列番号33によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号34によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(x)配列番号37によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号38によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xi)配列番号41によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号42によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xii)配列番号45によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号46によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xiii)配列番号49によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号50によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xiv)配列番号53によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号54によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xv)配列番号57によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号58によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xvi)配列番号61によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号62によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xvii)配列番号65によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号66によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xviii)配列番号69によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号70によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xix)配列番号73によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号74によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xx)配列番号77によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号78によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xxi)配列番号81によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号82によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xxii)配列番号85によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号86によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xxiii)配列番号89によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号90によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xxiv)配列番号93によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号94によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xxv)配列番号274によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号275によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xxvi)配列番号286によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号287によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xxvii)配列番号298によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号299によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xxviii)配列番号310によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号311によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xxix)配列番号322によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号323によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xxx)配列番号334によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号335によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xxxi)配列番号346によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号347によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;あるいは
(xxxii)配列番号358によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号359によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域
を含む、項目1から4までのいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
(項目6)
配列番号1、5、9、13、17、21、25、29、33、37、41、45、49、53、57、61、65、69、73、77、81、85、89、93、274、286、298、310、322、334、346および358、ならびにその保存的改変からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含み、ヒトGPRC5Dに特異的に結合する、単離された抗体またはその抗原結合性断片。
(項目7)
配列番号2、6、10、14、18、22、26、30、34、38、42、46、50、54、58、62、66、70、74、78、82、86、90、94、275、287、299、311、323、335、347および359、ならびにその保存的改変からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含み、ヒトGPRC5Dに特異的に結合する、単離された抗体またはその抗原結合性断片。
(項目8)
(a)配列番号1、5、9、13、17、21、25、29、33、37、41、45、49、53、57、61、65、69、73、77、81、85、89、93、274、286、298、310、322、334、346および358、ならびにその保存的改変からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、ならびに
(b)配列番号2、6、10、14、18、22、26、30、34、38、42、46、50、54、58、62、66、70、74、78、82、86、90、94、275、287、299、311、323、335、347および359、ならびにその保存的改変からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域
を含み、
ヒトGPRC5Dに特異的に結合する、単離された抗体またはその抗原結合性断片。
(項目9)
CDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む重鎖可変領域;ならびにCDR1、CDR2およびCDR3ドメインを含む軽鎖可変領域を含む単離された抗体またはその抗原結合性断片であって、前記重鎖可変領域および軽鎖可変領域CDR3ドメインは、以下:
(i)配列番号126で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号129で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(ii)配列番号132で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号135で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(iii)配列番号138で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号141で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(iv)配列番号144で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号147で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(v)配列番号150で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号153で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(vi)配列番号156で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号159で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(vii)配列番号162で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号165で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(viii)配列番号168で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号171で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(ix)配列番号174で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号177で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(x)配列番号180で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号183で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(xi)配列番号186で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号189で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(xii)配列番号192で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号195で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(xiii)配列番号198で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号201で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(xiv)配列番号204で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号207で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(xv)配列番号210で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号213で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(xvi)配列番号216で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号219で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(xvii)配列番号222で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号225で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(xviii)配列番号228で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号231で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(xix)配列番号234で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号237で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(xx)配列番号240で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号243で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(xxi)配列番号246で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号249で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(xxii)配列番号252で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号255で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(xxiii)配列番号258で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号261で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(xxiv)配列番号264で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号267で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(xxv)配列番号270で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号273で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(xxvi)配列番号282で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号285で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(xxvii)配列番号294で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号297で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(xxviii)配列番号305で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号308で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(xxix)配列番号318で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号321で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(xxx)配列番号330で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号333で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(xxxi)配列番号342で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号345で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と;
(xxxii)配列番号354で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3およびその保存的改変;ならびに配列番号357で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3およびその保存的改変と
からなる群から選択され、
GPRC5Dに特異的に結合する、単離された抗体またはその抗原結合性断片。
(項目10)
前記重鎖可変領域および軽鎖可変領域CDR2ドメインは、以下:
(i)配列番号125で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号128で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(ii)配列番号131で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号134で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(iii)配列番号137で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号140で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(iv)配列番号143で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号146で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(v)配列番号149で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号152で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(vi)配列番号155で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号158で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(vii)配列番号161で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号164で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(viii)配列番号167で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号170で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(ix)配列番号173で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号176で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(x)配列番号179で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号182で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(xi)配列番号185で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号188で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(xii)配列番号191で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号194で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(xiii)配列番号197で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号200で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(xiv)配列番号203で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号206で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(xv)配列番号209で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号212で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(xvi)配列番号215で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号218で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(xvii)配列番号221で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号224で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(xviii)配列番号227で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号230で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(xix)配列番号233で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号236で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(xx)配列番号239で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号242で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(xxi)配列番号245で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号248で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(xxii)配列番号251で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号254で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(xxiii)配列番号257で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号260で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(xxiv)配列番号263で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号266で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(xxv)配列番号269で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号272で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(xxvi)配列番号281で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号284で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(xxvii)配列番号293で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号296で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(xxviii)配列番号304で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号307で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(xxix)配列番号317で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号320で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(xxx)配列番号329で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号332で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(xxxi)配列番号341で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号344で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と;
(xxxii)配列番号353で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2およびその保存的改変;ならびに配列番号356で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2およびその保存的改変と
からなる群から選択され、
GPRC5Dに特異的に結合する、項目9に記載の単離された抗体またはその抗原結合性断片。
(項目11)
前記重鎖可変領域および軽鎖可変領域CDR1ドメインは、以下:
(i)配列番号124で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号127で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(ii)配列番号130で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号133で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(iii)配列番号136で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号139で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(iv)配列番号142で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号145で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(v)配列番号148で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号151で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(vi)配列番号154で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号157で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(vii)配列番号160で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号163で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(viii)配列番号166で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号169で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(ix)配列番号172で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号175で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(x)配列番号178で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号181で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(xi)配列番号184で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号187で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(xii)配列番号190で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号193で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(xiii)配列番号196で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号199で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(xiv)配列番号202で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号205で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(xv)配列番号208で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号211で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(xvi)配列番号214で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号217で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(xvii)配列番号220で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号223で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(xviii)配列番号226で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号229で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(xix)配列番号232で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号235で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(xx)配列番号238で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号241で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(xxi)配列番号244で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号247で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(xxii)配列番号250で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号253で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(xxiii)配列番号256で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号259で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(xxiv)配列番号262で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号265で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(xxv)配列番号268で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号271で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(xxvi)配列番号280で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号283で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(xxvii)配列番号292で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号295で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(xxviii)配列番号303で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号306で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(xxix)配列番号316で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号319で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(xxx)配列番号328で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号331で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(xxxi)配列番号340で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号343で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と;
(xxxii)配列番号352で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1およびその保存的改変;ならびに配列番号355で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1およびその保存的改変と
からなる群から選択され、
GPRC5Dに特異的に結合する、項目9または10に記載の単離された抗体またはその抗原結合性断片。
(項目12)
(i)配列番号124で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号125で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号126で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(ii)配列番号130で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号131で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号132で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(iii)配列番号136で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号137で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号138で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(iv)配列番号142で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号143で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号144で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(v)配列番号148で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号149で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号150で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(vi)配列番号154で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号155で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号156で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(vii)配列番号160で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号161で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号162で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(viii)配列番号166で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号167で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号168で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(ix)配列番号172で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号173で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号174で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(x)配列番号178で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号179で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号180で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(xi)配列番号184で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号185で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号186で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(xii)配列番号190で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1配列番号191で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号192で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(xiii)配列番号196で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号197で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号198で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(xiv)配列番号202で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号203で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号204で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(xv)配列番号208で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号209で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号210で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(xvi)配列番号214で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号215で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号216で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(xvii)配列番号220で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号221で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号222で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(xviii)配列番号226で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号227で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号228で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(xix)配列番号232で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号233で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号234で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(xx)配列番号238で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号239で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号240で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(xxi)配列番号244で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号245で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号246で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(xxii)配列番号250で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号251で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号252で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(xxiii)配列番号256で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号257で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号258で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(xxiv)配列番号262で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号263で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号264で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(xxv)配列番号268で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号269で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号270で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(xxvi)配列番号280で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号281で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号282で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(xxvii)配列番号292で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号293で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号294で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(xxviii)配列番号303で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号304で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号305で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(xxix)配列番号316で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号317で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号318で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(xxx)配列番号328で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号329で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号330で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
(xxxi)配列番号340で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号341で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号342で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;ならびに
(xxxii)配列番号352で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号353で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;および配列番号354で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;
を含み、GPRC5Dに特異的に結合する、単離された抗体またはその抗原結合性断片。(項目13)
(i)配列番号127で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号129で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号130で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(ii)配列番号133で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号134で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号135で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(iii)配列番号139で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号140で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号141で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(iv)配列番号145で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号146で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号147で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(v)配列番号151で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号152で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号153で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(vi)配列番号157で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号158で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号159で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(vii)配列番号163で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号164で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号165で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(viii)配列番号169で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号170で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号171で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(ix)配列番号175で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号176で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号177で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(x)配列番号181で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号182で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号183で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xi)配列番号187で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号188で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号189で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xii)配列番号193で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号194で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号195で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xiii)配列番号199で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号200で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号201で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xiv)配列番号205で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号206で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号207で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xv)配列番号211で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号212で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号213で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xvi)配列番号217で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号218で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号219で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xvii)配列番号223で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号224で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号225で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xviii)配列番号229で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号230で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号231で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xix)配列番号235で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号236で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号237で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xx)配列番号241で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号242で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号243で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xxi)配列番号247で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号248で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号249で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xxii)配列番号253で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号254で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号255で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xxiii)配列番号259で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号250で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号261で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xxiv)配列番号265で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号266で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号267で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xxv)配列番号271で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号272で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号273で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xxvi)配列番号283で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号284で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号285で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xxvii)配列番号295で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号296で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号297で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xxviii)配列番号306で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号307で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号308で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xxix)配列番号319で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号320で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号321で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xxx)配列番号331で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号332で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号333で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xxxi)配列番号343で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号344で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号345で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xxxii)配列番号355で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号356で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号357で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
を含み、GPRC5Dに特異的に結合する、単離された抗体またはその抗原結合性断片。
(項目14)
(i)配列番号124で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号125で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号126で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号127で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号128で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号129で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(ii)配列番号130で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号131で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号132で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号133で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号134で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号135で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(iii)配列番号136で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号137で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号138で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号139で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号140で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号141で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(iv)配列番号142で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号143で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号144で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号145で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号146で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号147で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(v)配列番号148で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号149で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号150で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号151で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号152で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号153で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(vi)配列番号154で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号155で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号156で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号157で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号158で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号159で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(vii)配列番号160で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号161で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号162で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号163で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号164で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号165で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(viii)配列番号166で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号167で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号168で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号169で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号170で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号171で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(ix)配列番号172で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号173で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号174で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号175で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号176で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号177で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(x)配列番号178で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号179で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号180で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号181で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号182で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号183で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xi)配列番号184で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号185で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号186で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号187で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号188で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号189で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xii)配列番号190で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号191で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号192で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号193で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号194で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号195で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xiii)配列番号196で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号197で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号198で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号199で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号200で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号201で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xiv)配列番号202で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号203で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号204で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号205で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号206で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号207で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xv)配列番号208で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号209で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号210で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号211で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号212で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号213で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xvi)配列番号214で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号215で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号216で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号217で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号218で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号219で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xvii)配列番号220で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号221で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号222で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号223で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号224で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号225で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xviii)配列番号226で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号227で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号228で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号229で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号230で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号231で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xix)配列番号232で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号233で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号234で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号235で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号236で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号237で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xx)配列番号238で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号239で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号240で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号241で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号242で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号243で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xxi)配列番号244で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号245で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号246で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号247で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号248で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号249で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xxii)配列番号250で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号251で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号252で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号253で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号254で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号255で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xxiii)配列番号256で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号257で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号258で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号259で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号260で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号261で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xxiv)配列番号262で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号263で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号264で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号265で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号266で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号267で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xxv)配列番号268で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号269で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号270で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号271で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号272で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および(vi)配列番号273で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xxvi)配列番号280で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号281で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号282で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号283で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号284で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号285で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xxvii)配列番号292で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号293で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号294で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号295で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号296で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号297で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xxviii)配列番号303で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号304で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号305で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号306で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号307で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号308で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xxix)配列番号316で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号317で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号318で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号319で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号320で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号321で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xxx)配列番号328で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号329で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号330で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号331で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号332で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号333で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;
(xxxi)配列番号340で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号341で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号342で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号343で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号344で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号345で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3;あるいは
(xxxii)配列番号352で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR1;配列番号353で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR2;配列番号354で表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域CDR3;配列番号355で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR1;配列番号356で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR2;および配列番号357で表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域CDR3
を含む、単離された抗体またはその抗原結合性断片。
(項目15)
CDR配列の1つまたは複数が、最大約5カ所のアミノ酸置換を有する、項目9から14までのいずれか一項に記載の単離された抗GPRC5D抗体またはその抗原結合性断片。
(項目16)
CDR配列の1つまたは複数が、最大約3カ所のアミノ酸置換を有する、項目9から15までのいずれか一項に記載の単離された抗GPRC5D抗体またはその抗原結合性断片。
(項目17)
項目1から16までのいずれか一項に記載の単離された抗体またはその抗原結合性部分とヒトGPRC5Dへの結合について交差競合する、単離された抗体またはその抗原結合性部分。
(項目18)
項目1から16までのいずれか一項に記載の単離された抗体またはその抗原結合性部分と同じヒトGPRC5D上のエピトープに結合する、単離された抗体またはその抗原結合性部分。
(項目19)
(i)配列番号1によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号2によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(ii)配列番号5によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号6によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(iii)配列番号9によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号10によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(iv)配列番号13によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号14によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(v)配列番号17によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号18によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(vi)配列番号21によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号22によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(vii)配列番号25によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号26によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(viii)配列番号29によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号30によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(ix)配列番号33によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号34によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(x)配列番号37によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号38によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xi)配列番号41によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号42によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xii)配列番号45によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号46によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xiii)配列番号49によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号50によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xiv)配列番号53によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号54によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xv)配列番号57によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号58によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xvi)配列番号61によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号62によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xvii)配列番号65によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号66によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xviii)配列番号69によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号70によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xix)配列番号73によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号74によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xx)配列番号77によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号78によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xxi)配列番号81によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号82によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xxii)配列番号85によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号86によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xxiii)配列番号89によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号90によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xxiv)配列番号93によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号94によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xxv)配列番号274によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号275によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xxvi)配列番号286によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号287によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xxvii)配列番号298によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号299によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xviii)配列番号310によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号311によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xxi)配列番号322によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号323によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xx)配列番号334によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号335によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xxi)配列番号346によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号347によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;あるいは
(xxii)配列番号358によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号359によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域
を含む参照抗体またはその参照抗原結合性部分と、ヒトGPRC5Dへの結合について交差競合する、単離された抗体またはその抗原結合性部分。
(項目20)
(i)配列番号1によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号2によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(ii)配列番号5によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号6によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(iii)配列番号9によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号10によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(iv)配列番号13によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号14によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(v)配列番号17によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号18によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(vi)配列番号21によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号22によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(vii)配列番号25によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号26によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(viii)配列番号29によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号30によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(ix)配列番号33によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号34によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(x)配列番号37によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号38によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xi)配列番号41によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号42によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xii)配列番号45によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号46によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xiii)配列番号49によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号50によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xiv)配列番号53によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号54によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xv)配列番号57によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号58によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xvi)配列番号61によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号62によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xvii)配列番号65によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号66によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xviii)配列番号69によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号70によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xix)配列番号73によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号74によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xx)配列番号77によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号78によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xxi)配列番号81によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号82によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xxii)配列番号85によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号86によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xxiii)配列番号89によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号90によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xxiv)配列番号93によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号94によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xxv)配列番号274によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号275によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xxvi)配列番号286によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号287によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xxvii)配列番号298によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号299によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xviii)配列番号310によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号311によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;(xxi)配列番号322によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号323によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xx)配列番号334によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号335によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;
(xxi)配列番号346によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号347によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域;あるいは
(xxii)配列番号358によって表される配列を有するアミノ酸を含む重鎖可変領域、および配列番号359によって表される配列を有するアミノ酸を含む軽鎖可変領域
を含む参照抗体またはその参照抗原結合性部分と同じヒトGPRC5D上のエピトープに結合する、単離された抗体またはその抗原結合性部分。
(項目21)
前記GPRC5Dが、配列番号97で表されるアミノ酸配列を含む、項目1から20までのいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
(項目22)
配列番号97のアミノ酸1~27を含むN末端領域内のエピトープ領域、配列番号97のアミノ酸85~93を含むECL1領域内のエピトープ領域、配列番号97のアミノ酸145~167を含むECL2領域内のエピトープ領域、および配列番号97のアミノ酸226~239を含むECL3領域内のエピトープ領域からなる群から選択される1カ所、2カ所、3カ所または4カ所のエピトープ領域に結合する、項目1から20までのいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
(項目23)
配列番号97のアミノ酸16~23を含むエピトープ領域に結合する、項目1から20までのいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
(項目24)
配列番号97のアミノ酸15~23を含むエピトープ領域に結合する、項目1から20までのいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
(項目25)
配列番号97のアミノ酸16~25を含むエピトープ領域に結合する、項目1から20までのいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
(項目26)
配列番号97のアミノ酸10~17を含むエピトープ領域に結合する、項目1から20までのいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
(項目27)
配列番号97のアミノ酸5~17を含むエピトープ領域に結合する、項目1から20までのいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
(項目28)
配列番号97のアミノ酸85~95を含むエピトープ領域に結合する、項目1から20までのいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
(項目29)
配列番号97のアミノ酸157~164を含むエピトープ領域に結合する、項目1から20までのいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
(項目30)
配列番号97のアミノ酸157~167を含むエピトープ領域に結合する、項目1から20までのいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
(項目31)
配列番号97のアミノ酸230~237を含むエピトープ領域に結合する、項目1から20までのいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
(項目32)
配列番号97のアミノ酸229~237を含むエピトープ領域に結合する、項目1から20までのいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
(項目33)
配列番号97のアミノ酸230~243を含むエピトープ領域に結合する、項目1から20までのいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
(項目34)
配列番号97のアミノ酸227~237を含むエピトープ領域に結合する、項目1から20までのいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
(項目35)
配列番号100~123、276、288、300、312、324、336、348および360からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む、単離された抗体またはその抗原結合性断片。
(項目36)
軽鎖可変領域、重鎖可変領域、ペプチドリンカーならびにHisタグおよびHAタグを含み、前記HisタグおよびHAタグが、配列番号379のアミノ酸配列を含む、単離された抗GPRC5D scFv抗体。
(項目37)
ヒトGPRC5Dに約1×10-9Mから約1×10-8Mまでの結合親和性(Kd)で結合する、項目1から36までのいずれか一項に記載の単離された抗体またはその抗原結合性部分。
(項目38)
ヒト可変領域フレームワーク領域を含む、項目1から37までのいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
(項目39)
完全ヒト抗体またはその抗原結合性断片である、項目1から37までのいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
(項目40)
キメラ抗体またはその抗原結合性断片である、項目1から37までのいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
(項目41)
ヒト化抗体またはその抗原結合性断片である、項目1から37までのいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合性部分。
(項目42)
前記抗体の抗原結合性断片が、Fab、Fab’、F(ab’)2、Fvまたは単鎖Fv(scFv)である、項目1から41までのいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
(項目43)
項目1から42までのいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合性断片と、薬学的に許容される担体とを含む組成物。
(項目44)
項目1から42までのいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合性断片を治療剤と連結した免疫コンジュゲート。
(項目45)
前記治療剤が、薬物、細胞毒、または放射性同位元素である、項目44に記載の免疫コンジュゲート。
(項目46)
項目44または45に記載の免疫コンジュゲートと、薬学的に許容される担体とを含む組成物。
(項目47)
項目1から42までのいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合性断片を第2の機能性部分と連結した二重特異性分子。
(項目48)
前記第2の機能性部分が、前記抗体またはその抗原結合性断片とは異なる結合特異性を有する、項目47に記載の二重特異性分子。
(項目49)
前記第2の機能性部分が、免疫細胞に対する結合特異性を有する、項目48に記載の二重特異性分子。
(項目50)
前記第2の機能性部分が、CD3に対する結合特異性を有する、項目48に記載の二重特異性分子。
(項目51)
項目47、48、49または50に記載の二重特異性分子と、薬学的に許容される担体とを含む組成物。
(項目52)
項目1から42までのいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合性断片をコードする、単離された核酸。
(項目53)
項目52に記載の核酸分子を含む発現ベクター。
(項目54)
項目53に記載の発現ベクターを含む宿主細胞。
(項目55)
全細胞または組織中のGPRC5Dを検出するための方法であって、
細胞または組織を項目1から42までのいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合性断片と接触させるステップであり、前記抗体またはその抗原結合性断片が検出可能な標識を含むステップと、
前記細胞または組織に付随する検出可能な標識の量を測定することによって前記細胞または組織に結合した標識された抗体またはその抗原結合性断片の量を決定するステップであり、結合した抗体またはその抗原結合性断片の量により、前記細胞または組織中のGPRC5Dの量が示されるステップと
を含む方法。
(項目56)
対象における腫瘍を処置する方法であって、前記対象に項目1から42までのいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合性断片を有効量で投与し、それにより、前記対象における腫瘍細胞の死滅を誘導するステップを含む方法。
(項目57)
前記腫瘍細胞の数を減少させる、項目56に記載の方法。
(項目58)
前記腫瘍のサイズを縮小させる、項目56に記載の方法。
(項目59)
前記対象における前記腫瘍を根絶する、項目56に記載の方法。
(項目60)
前記腫瘍が、多発性骨髄腫またはワルデンシュトレームマクログロブリン血症である、項目56から59までのいずれか一項に記載の方法。
(項目61)
前記腫瘍が、多発性骨髄腫である、項目60に記載の方法。
(項目62)
前記対象がヒトである、項目56から61までのいずれか一項に記載の方法。
(項目63)
腫瘍を処置するための、項目1から42までのいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合性断片の使用。
(項目64)
前記腫瘍が多発性骨髄腫またはワルデンシュトレームマクログロブリン血症である、項目63に記載の使用。
(項目65)
前記腫瘍が多発性骨髄腫である、項目63または64に記載の使用。
(項目66)
対象における腫瘍の処置において使用するための、項目1から42までのいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
(項目67)
前記腫瘍が多発性骨髄腫またはワルデンシュトレームマクログロブリン血症である、項目66に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
(項目68)
前記腫瘍が多発性骨髄腫である、項目66または67に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
(項目69)
項目1から42までのいずれか一項に記載の抗体またはその抗原結合性断片を含む、腫瘍を処置するためのキット。
(項目70)
腫瘍を有する対象を処置するための前記抗体またはその抗原結合性断片の使用に関する使用説明書をさらに含む、項目69に記載のキット。
(項目71)
前記腫瘍が多発性骨髄腫またはワルデンシュトレームマクログロブリン血症である、項目69または70に記載のキット。
(項目72)
前記腫瘍が多発性骨髄腫である、項目69、70または71に記載のキット。