(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022103476
(43)【公開日】2022-07-08
(54)【発明の名称】ニコチンアミドモノヌクレオチドを含む抗糖化・抗酸化組成物及びその使用
(51)【国際特許分類】
A61K 31/706 20060101AFI20220701BHJP
A61P 39/06 20060101ALI20220701BHJP
A61P 17/18 20060101ALI20220701BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20220701BHJP
A61K 38/39 20060101ALI20220701BHJP
A61K 38/05 20060101ALI20220701BHJP
A61K 31/164 20060101ALI20220701BHJP
A61K 31/122 20060101ALI20220701BHJP
A61K 36/87 20060101ALI20220701BHJP
A61K 36/185 20060101ALI20220701BHJP
A61K 36/63 20060101ALI20220701BHJP
A61K 36/82 20060101ALI20220701BHJP
A61K 36/736 20060101ALI20220701BHJP
A61K 31/375 20060101ALI20220701BHJP
A61K 31/525 20060101ALI20220701BHJP
A61K 31/4415 20060101ALI20220701BHJP
A61K 31/01 20060101ALI20220701BHJP
A61K 47/26 20060101ALI20220701BHJP
A61K 47/38 20060101ALI20220701BHJP
A61K 47/04 20060101ALI20220701BHJP
A61K 47/12 20060101ALI20220701BHJP
A61K 9/08 20060101ALI20220701BHJP
A61K 9/14 20060101ALI20220701BHJP
A61K 9/20 20060101ALI20220701BHJP
A61K 9/48 20060101ALI20220701BHJP
A61P 3/10 20060101ALI20220701BHJP
A61P 25/28 20060101ALI20220701BHJP
A61P 9/10 20060101ALI20220701BHJP
【FI】
A61K31/706
A61P39/06
A61P17/18
A61P43/00 121
A61K38/39
A61K38/05
A61K31/164
A61K31/122
A61K36/87
A61K36/185
A61K36/63
A61K36/82
A61K36/736
A61K31/375
A61K31/525
A61K31/4415
A61K31/01
A61K47/26
A61K47/38
A61K47/04
A61K47/12
A61K9/08
A61K9/14
A61K9/20
A61K9/48
A61P3/10
A61P25/28
A61P9/10 101
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020218118
(22)【出願日】2020-12-28
(71)【出願人】
【識別番号】520195235
【氏名又は名称】曙光ライフテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】特許業務法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】郭 婉琳
【テーマコード(参考)】
4C076
4C084
4C086
4C088
4C206
【Fターム(参考)】
4C076AA12
4C076AA29
4C076AA36
4C076AA53
4C076BB01
4C076CC50
4C076DD41
4C076DD67
4C076EE31
4C076EE32
4C076FF34
4C076FF51
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4C076GG04
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4C086MA03
4C086MA04
4C086MA05
4C086MA17
4C086MA35
4C086MA37
4C086MA43
4C086MA52
4C086NA05
4C086NA14
4C086ZA16
4C086ZA45
4C086ZC35
4C086ZC37
4C086ZC52
4C086ZC75
4C088AB12
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4C088ZC75
4C206AA01
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4C206BA02
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4C206GA03
4C206GA25
4C206MA03
4C206MA04
4C206MA05
4C206MA37
4C206MA55
4C206MA57
4C206MA63
4C206MA72
4C206NA05
4C206NA14
4C206ZA16
4C206ZA45
4C206ZC35
4C206ZC37
4C206ZC52
4C206ZC75
(57)【要約】
【課題】既存技術における製品の抗糖化・抗酸化の効果が良くなく、かつ皮膚による吸収率が低いということに対し、本発明はニコチンアミドモノヌクレオチドを含む抗糖化・抗酸化組成物及びその使用を提供する。
【解決手段】本発明は、ニコチンアミドモノヌクレオチドを含む抗糖化・抗酸化組成物及びその使用を開示する。前記組成物は、50~70.1部のNMN、8~12部のコラーゲン、6.3~7.5部のカルノシン及び0.7~0.8部のセラミドを含む。前記組成物は、細胞内におけるAGEs及びMDAの生成を顕著に減少し、同時にGSH-Pxの生成を促進し、皮膚の老化を緩和させることができる。NMNと各活性物質の配合により、製剤のコストを減少させ、経口投与製剤でも活性物質の吸收率を向上させることができる。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
50~70.1部のNMN、8~12部のコラーゲン、6.3~7.5部のカルノシン及び0.7~0.8部のセラミドを含むことを特徴とする組成物。
【請求項2】
前記組成物において、前記コラーゲンは8~10部であり、及び/又は、前記カルノシンは6.3~6.7部であることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記組成物は、さらに、0.5~5部の植物抽出物、0.5~2部のアスタキサンチン、0.2~12部のビタミン、0.5~3部の赤ワインエキス末のうちの1種又は複数種を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
前記植物抽出物は0.5~1部のブドウ種子抽出物、0.5~1部のザクロ果実抽出物、0.5~1部のオリーブ葉抽出物、0.5~1部の緑茶抽出物、0.5~1部の桜花抽出物のうちの1種又は複数種であり、前記ビタミンは0.2~1部のビタミンB2、0.2~1部のビタミンB6塩酸塩、5~10部のビタミンCの1種又は複数種であることを特徴とする請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
前記植物抽出物は0.7~4部であり、前記アスタキサンチンは0.7~0.8部であり、前記ビタミンは0.4~8.8部であり、前記赤ワインエキス末は0.7~0.8部であり、好適に、前記植物抽出物は0.7~0.8部のブドウ種子抽出物、0.7~0.8部のザクロ果実抽出物、0.7~0.8部のオリーブ葉抽出物、0.7~0.8部の緑茶抽出物、0.7~0.8部の桜花抽出物のうちの1種又は複数種であり、前記ビタミンは0.4~0.6部のビタミンB2、0.4~0.6部のビタミンB6塩酸塩、6~8部のビタミンCの1種又は複数種であることを特徴とする請求項4に記載の組成物。
【請求項6】
前記コラーゲンはサカナコラーゲンペプチドであり、及び/又は、前記カルノシンはアンセリンであることを特徴とする請求項1~5の何れか一項に記載の組成物。
【請求項7】
前記組成物は70.1部のNMN、8部のサカナコラーゲンペプチド、6.3部のアンセリン、0.8部のセラミド、0.8部のアスタキサンチン、0.8部のブドウ種子抽出物、0.8部の桜花抽出物、0.8部のザクロ果実抽出物、0.8部のオリーブ葉抽出物、0.8部の赤ワインエキス末、0.8部の緑茶抽出物、0.6部のビタミンB2、0.6部のB6塩酸塩、6部のビタミンCを含み、好ましくは、さらに、0.8部のリコピン、及び合計130.12部のマルチトール、微晶質セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、シリカ微粒子及びステアリン酸マグネシウムを含み、或いは、前記組成物は66.7部のNMN、10部のサカナコラーゲンペプチド、6.7部のアンセリン、0.7部のセラミド、0.7部のアスタキサンチン、0.7部のブドウ種子抽出物、0.7部の桜花抽出物、0.7部のザクロ果実抽出物、0.7部のオリーブ葉抽出物、0.7部の赤ワインエキス末、0.7部の緑茶抽出物、0.4部のビタミンB2、0.4部のB6塩酸塩、8部のビタミンCを含み、好ましくは、さらに、0.7部のリコピン、ならびに合計130.12部のマルチトール、微晶質セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、シリカ微粒子及びステアリン酸マグネシウムを含み、或いは、前記組成物は60部のNMN、8部のサカナコラーゲンペプチド、6.3部のアンセリン、0.8部のセラミド、0.8部のアスタキサンチン、0.8部のブドウ種子抽出物、0.8部の桜花抽出物、0.8部のザクロ果実抽出物、0.8部のオリーブ葉抽出物、0.8部の赤ワインエキス末、0.8部の緑茶抽出物、0.6部のビタミンB2、0.6部のB6塩酸塩、6部のビタミンCを含み、好ましくは、さらに、0.8部のリコピン、及び合計130.12部のマルチトール、微晶質セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、シリカ微粒子及びステアリン酸マグネシウムを含み、或いは、前記組成物は50部のNMN、8部のサカナコラーゲンペプチド、6.3部のアンセリン、0.8部のセラミド、0.8部のアスタキサンチン、0.8部のブドウ種子抽出物、0.8部の桜花抽出物、0.8部のザクロ果実抽出物、0.8部のオリーブ葉抽出物、0.8部の赤ワインエキス末、0.8部の緑茶抽出物、0.6部のビタミンB2、0.6部のB6塩酸塩、6部のビタミンCを含み、好ましくは、さらに、0.8部のリコピン、及び合計130.12部のマルチトール、微晶質セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、シリカ微粒子及びステアリン酸マグネシウムを含み、或いは、前記組成物は53.9部のNMN、12部のサカナコラーゲンペプチド、7.5部のアンセリン、0.7部のセラミド、0.7部のアスタキサンチン、0.7部のブドウ種子抽出物、0.7部の桜花抽出物、0.7部のザクロ果実抽出物、0.7部のオリーブ葉抽出物、0.7部の赤ワインエキス末、0.7部の緑茶抽出物、0.4部のビタミンB2、0.4部のB6塩酸塩、8部のビタミンCを含み、好ましくは、さらに、0.7部のリコピン、15部のマルチトール及び10部のマンニトールを含むことを特徴とする請求項6に記載の組成物。
【請求項8】
前記組成物の調製は、
(1)前記組成物の各成分を粉砕し、好ましくは60メッシュの篩にかけて、それぞれ各成分の粉末を得る工程、
(2)前記各成分の粉末を前記部数で均一に混合し、前記組成物を得る工程、を含むことを特徴とする請求項1~7の何れか一項に記載の組成物。
【請求項9】
老化防止製品の調製における請求項1~7の何れか一項に記載の組成物の使用。
【請求項10】
前記老化防止製品は抗糖化・抗酸化に関連する経口投与製剤であり、好適に、前記経口投与製剤は丸剤、経口投与液、カプセル又は固体粉末製剤であることを特徴とする請求項9に記載の組成物の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医薬保健の技術分野に関し、具体的に、ニコチンアミドモノヌクレオチドを含む抗糖化・抗酸化組成物及びその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
現在の研究では、終末糖化産物(Advanced glycosylation end products、AGEs)は人体の老化を加速させ、様々な慢性退行性疾患、例えば、糖尿病、アルツハイマー病、アテローム性動脈硬化などの疾患につながることが示された。終末糖化産物はタンパク質などの分子における遊離アミノ基と還元糖のメイラード(Maillard)反応(非酵素糖化)による最終産物である。
【0003】
メイラード反応は、主に3つの段階に分かれている。第1段階では、還元性の糖(例えばブドウ糖、フルクトース)におけるカルボニル基と遊離アミノ基が求核付加反応し、快速に不安定なイミン化合物のシッフ塩基(Schiff base)が生じる。シッフ塩基の形成には、通常、数時間しかかからず、かつ反応が可逆的である。その後、シッフ塩基から自発的な転位反応、及びアマドリ(Amadori)転位反応により、構造が比較的に安定したケトンアミンが生成する。この段階は糖化の早期段階と呼ばれる。第2段階では、アマドリ転位産物からエノラート化、環化、酸化、脱水や分解反応などの過程によって無色又は黄色の活発なカルボニル化合物、例えばグリオキサール、メチルグリオキサール、3-デオキシグルコソン、グルコソンなどが生成する。第3段階では、ジカルボニル化合物が再びタンパク質と結合し、一連の反応によって褐色のメラノイジン、ペントシジン、カルボキシメチルリジンなどのAGEsが生成する。
【0004】
皮膚分野の糖化反応は内因性及び外因性の皮膚老化過程において発生し、コラーゲン及びエラスチンの分子に影響する。外因性の影響、例えば紫外線照射はAGEsの生成を加速させることができる。年齢の増加につれ、AGEsは体内で蓄積していき、皮膚のコラーゲン及びエラスチンの変性につながり、皮膚にくすみ、たるみ、粗いキメ、毛穴の開き、ニキビ頻発、ほうれい線、乾燥などの問題が現れるようになる。皮膚老化の遅延が切望されている中、関連する抗糖化・抗酸化・老化防止の製品ができてきた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、現在、抗糖化・抗酸化の製品は数少なく、かつ市販の多くの抗糖化・抗酸化製品は使用効果が満足できず、皮膚の一部の有効成分に対する吸収率が低いといった問題が存在するため、市場及び女性消費者の需要に満足するには、有効成分の吸収が良く、効果が顕著でかつ無害な皮膚用抗糖化・抗酸化製品の研究・開発が切望されている。
【0006】
既存技術における製品の抗糖化・抗酸化の効果が良くなく、かつ皮膚による吸収率が低いということに対し、本発明はニコチンアミドモノヌクレオチドを含む抗糖化・抗酸化組成物及びその使用を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の発明者は、NMNを様々な物質と配合したところ、本発明で選択した配合により、抗糖化及び抗酸化の面で相乗効果が得られ、同時にNMNの使用量を減少することでコストが削減できることを見出した。前記NMNはニコチンアミドモノヌクレオチド(β-Nicotinamide Mononucleotide)である。
【0008】
上記技術的課題を解決するために、本発明により提供される解決策1は、50~70.1部のNMN、8~12部のコラーゲン、6.3~7.5部のカルノシン及び0.7~0.8部のセラミドを含む組成物である。
【0009】
本発明のすべての解決策に記載の部は質量部である。
【0010】
好ましくは、前記組成物において、前記コラーゲンは8~10部であり、及び/又は、前記カルノシンは6.3~6.7部である。
【0011】
好ましくは、前記組成物は、さらに、0.5~5部の植物抽出物、0.5~2部のアスタキサンチン、0.2~12部のビタミン、0.5~3部の赤ワインエキス末のうちの1種又は複数種を含む。
【0012】
好ましくは、前記植物抽出物は、0.5~1部のブドウ種子抽出物、0.5~1部のザクロ果実抽出物、0.5~1部のオリーブ葉抽出物、0.5~1部の緑茶抽出物、0.5~1部の桜花抽出物のうちの1種又は複数種であり、前記ビタミンは0.2~1部のビタミンB2、0.2~1部のビタミンB6塩酸塩、5~10部のビタミンCの1種又は複数種である。
【0013】
好ましくは、前記植物抽出物は0.7~4部であり、前記アスタキサンチンは0.7~0.8部であり、前記ビタミンは0.4~8.8部であり、前記赤ワインエキス末は0.7~0.8部である。好適に、前記植物抽出物は0.7~0.8部のブドウ種子抽出物、0.7~0.8部のザクロ果実抽出物、0.7~0.8部のオリーブ葉抽出物、0.7~0.8部の緑茶抽出物、0.7~0.8部の桜花抽出物のうちの1種又は複数種であり、前記ビタミンは0.4~0.6部のビタミンB2、0.4~0.6部のビタミンB6塩酸塩、6~8部のビタミンCの1種又は複数種である。
【0014】
本発明の一つの好適な実施例において、前記コラーゲンはサカナコラーゲンペプチドであり、及び/又は、前記カルノシンはアンセリンである。
【0015】
本発明の一つの好適な実施例において、前記組成物は、70.1部のNMN、8部のサカナコラーゲンペプチド、6.3部のアンセリン、0.8部のセラミド、0.8部のアスタキサンチン、0.8部のブドウ種子抽出物、0.8部の桜花抽出物、0.8部のザクロ果実抽出物、0.8部のオリーブ葉抽出物、0.8部の赤ワインエキス末、0.8部の緑茶抽出物、0.6部のビタミンB2、0.6部のB6塩酸塩、6部のビタミンCを含み、好ましくは、さらに、0.8部のリコピン、ならびに合計130.12部のマルチトール、微晶質セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、シリカ微粒子及びステアリン酸マグネシウムを含み、あるいは、前記組成物は66.7部のNMN、10部のサカナコラーゲンペプチド、6.7部のアンセリン、0.7部のセラミド、0.7部のアスタキサンチン、0.7部のブドウ種子抽出物、0.7部の桜花抽出物、0.7部のザクロ果実抽出物、0.7部のオリーブ葉抽出物、0.7部の赤ワインエキス末、0.7部の緑茶抽出物、0.4部のビタミンB2、0.4部のB6塩酸塩、8部のビタミンC、好ましくは、さらに、0.7部のリコピン、ならびに合計130.12部のマルチトール、微晶質セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、シリカ微粒子及びステアリン酸マグネシウムを含み、あるいは、前記組成物は60部のNMN、8部のサカナコラーゲンペプチド、6.3部のアンセリン、0.8部のセラミド、0.8部のアスタキサンチン、0.8部のブドウ種子抽出物、0.8部の桜花抽出物、0.8部のザクロ果実抽出物、0.8部のオリーブ葉抽出物、0.8部の赤ワインエキス末、0.8部の緑茶抽出物、0.6部のビタミンB2、0.6部のB6塩酸塩、6部のビタミンCを含み、好ましくは、さらに、0.8部のリコピン、及び合計130.12部のマルチトール、微晶質セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、シリカ微粒子及びステアリン酸マグネシウムを含み、あるいは、前記組成物は50部のNMN、8部のサカナコラーゲンペプチド、6.3部のアンセリン、0.8部のセラミド、0.8部のアスタキサンチン、0.8部のブドウ種子抽出物、0.8部の桜花抽出物、0.8部のザクロ果実抽出物、0.8部のオリーブ葉抽出物、0.8部の赤ワインエキス末、0.8部の緑茶抽出物、0.6部のビタミンB2、0.6部のB6塩酸塩、6部のビタミンCを含み、好ましくは、さらに、0.8部のリコピン、及び合計130.12部のマルチトール、微晶質セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、シリカ微粒子及びステアリン酸マグネシウムを含み、あるいは、前記組成物は、30部のNMN、8部のサカナコラーゲンペプチド、6.3部のアンセリン、0.8部のセラミド、0.8部のアスタキサンチン、0.8部のブドウ種子抽出物、0.8部の桜花抽出物、0.8部のザクロ果実抽出物、0.8部のオリーブ葉抽出物、0.8部の赤ワインエキス末、0.8部の緑茶抽出物、0.6部のビタミンB2、0.6部のB6塩酸塩、6部のビタミンCを含み、好ましくは、さらに、0.8部のリコピン、及び合計130.12部のマルチトール、微晶質セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、シリカ微粒子及びステアリン酸マグネシウムを含み、あるいは、前記組成物は、53.9部のNMN、12部のサカナコラーゲンペプチド、7.5部のアンセリン、0.7部のセラミド、0.7部のアスタキサンチン、0.7部のブドウ種子抽出物、0.7部の桜花抽出物、0.7部のザクロ果実抽出物、0.7部のオリーブ葉抽出物、0.7部の赤ワインエキス末、0.7部の緑茶抽出物、0.4部のビタミンB2、0.4部のB6塩酸塩、8部のビタミンCを含み、好ましくは、さらに、0.7部のリコピン、15部のマルチトール及び10部のマンニトールを含む。
【0016】
一部の具体的な実施例において、前記「含む」は「・・・からなる」に置き換えてもよい。
【0017】
好ましくは、前記組成物の調製は、
(1)前記組成物の各成分を粉砕し、好ましくは60メッシュの篩にかけて、それぞれ各成分の粉末を得る工程、
(2)前記各成分の粉末を前記部数で均一に混合し、前記組成物を得る工程を含む。
【0018】
上記技術的課題を解決するために、本発明の解決策2は、老化防止製品の調製における解決策1のうちの何れかに記載の組成物の使用である。
【0019】
好ましくは、前記老化防止製品は抗糖化・抗酸化に関連する経口投与製剤である。好適に、前記経口投与製剤は丸剤、経口投与液、カプセル又は固体粉末製剤である。
【0020】
本分野の常識に合うことを前提に、上記各好適な条件を任意に組み合わせれば、本発明の各好適な実例が得られる。
【0021】
本発明で用いられる試薬及び原料はいずれも市販品として得られる。
【発明の効果】
【0022】
本発明の積極的な進歩効果は以下の通りである。
【0023】
本発明によって提供されるニコチンアミドモノヌクレオチドを含む抗糖化・抗酸化組成物は、NMNを複数種の抗糖化・抗酸化物質と適切な配合比率で配合して経口投与製剤を形成した。各成分は相乗効果を発揮し、マウス老化モデルにおいて大幅にAGEs及びMDAの生成を減少させ、同時にGSH-Pxの生成を促進することができる。ボランティアの使用実験において、好ましくは18~50歳の女性の糖化を顕著に抑制し、そして30%のシワを減少させ、皮膚ハリ度を72%向上させることができる。NMNと各活性物質の配合は、製剤のコストを削減することができる。経口投与製剤は安全に、効率的に生体に吸収することができる。本発明の製剤の調製方法は、プロセスフローが簡単で、プロセス時間が短く、副産物がなく、生産コストが低く、大規模の生産が実現しやすい。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、実施例によってさらに本発明を説明するが、これによって本発明を記載された実施例の範囲内に限定するわけではない。以下の実施例において、具体的な条件が記載されていない実験方法は、通常の方法及び条件、あるいは商品の説明書に従って選ばれる。
【0025】
本発明によって提供される解決策では、特定の成分の特定の配合比率により、処方が合理的で、配合が適切で、中医薬と現代医薬を組み合わせた理論に合致し、使用が便利で、吸収効果が良く、不良反応及び毒性・副作用がない。
【0026】
下記実施例で使用された試薬は、特別に説明しない限り、通常の市販品として得られる。
【0027】
【実施例0028】
〔実施例1〕
ニコチンアミドモノヌクレオチドを含む丸剤の調製
原料(組成物1):ニコチンアミドモノヌクレオチド(NMN)70.1g、サカナコラーゲンペプチド8g、アンセリン6.3g、セラミド0.8g、アスタキサンチン0.8g、ブドウ種子抽出物0.8g、桜花抽出物0.8g、ザクロ果実抽出物0.8g、オリーブ葉抽出物0.8g、赤ワインエキス末0.8g、緑茶抽出物0.8g、ビタミンB2 0.6g、ビタミンB6塩酸塩0.6g、ビタミンC 6g。
【0029】
添加剤:本分野の通常の添加剤を使用し、好ましくは0.8gのリコピン、及び合計130.12gのマルチトール、微晶質セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、シリカ微粒子及びステアリン酸マグネシウムを使用した。
【0030】
乾燥された原料及び添加剤を配合比率で量り、粉砕し、ふるいにかけて薬物の微細粉末を得た後、通常のプロセスで湿潤丸に調製し、さらに乾燥し、処理して乾燥丸にし、乾燥丸を平滑化し、コーティングして丸剤を得た。
【0031】
調製方法は、以下の工程を含む。
(1)上記原料・添加剤を粉砕し、60メッシュのふるいにかけて、使用に備えた。
(2)原料・添加剤成分の粉末を処方量で均一に混合し、組成物を得た。
(3)組成物を湿潤丸に調製し、乾燥・処理して乾燥丸を得た。
(4)乾燥丸を平滑化し、コーティングして丸剤を得たが、丸剤は320mg/粒であった。
【0032】
上記混合、湿潤丸の調製、乾燥、平滑化及びコーティングはいずれも本分野の通常の操作であればよい。実験製品1を得た。
【0033】
〔実施例2〕
ニコチンアミドモノヌクレオチドを含む丸剤の調製
原料(組成物2):ニコチンアミドモノヌクレオチド(NMN)66.7g、サカナコラーゲンペプチド10g、アンセリン6.7g、セラミド0.7g、アスタキサンチン0.7g、ブドウ種子抽出物0.7g、桜花抽出物0.7gm、ザクロ果実抽出物0.7g、オリーブ葉抽出物0.7g、赤ワインエキス末0.7g、緑茶抽出物0.7g、ビタミンB2 0.4g、ビタミンB6塩酸塩0.4g、ビタミンC 8g。
【0034】
添加剤:本分野の通常の添加剤であり、好ましくは0.7gのリコピン、及び合計130.12gのマルチトール、微晶質セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、シリカ微粒子及びステアリン酸マグネシウムを使用した。
【0035】
乾燥された原料及び添加剤を配合比率で量り、粉砕し、ふるいにかけて薬物の微細粉末を得た後、通常のプロセスで湿潤丸に調製し、さらに乾燥し、処理して乾燥丸にし、乾燥丸を平滑化し、コーティングして丸剤を得た。
【0036】
調製方法は、以下の工程を含む。
(1)上記原料・添加剤を粉砕し、60メッシュの篩にかけて、使用に備えた。
(2)原料・添加剤成分の粉末を処方量で均一に混合し、組成物を得た。
(3)組成物を湿潤丸に調製し、乾燥・処理して乾燥丸を得た。
(4)乾燥丸を平滑化し、コーティングして丸剤を得たが、丸剤は320mg/粒であった。
【0037】
上記混合、湿潤丸の調製、乾燥、平滑化及びコーティングはいずれも本分野の通常の操作であればよい。実験製品2を得た。
【0038】
〔実施例3〕
ニコチンアミドモノヌクレオチド(NMN)の量を60g、50g、30gに調整し、組成物3~5を得た。ほかの条件及び調製方法は実施例1と同様で、実験製品3、4、5を得た。
【0039】
〔実施例4〕
実施例1との相違点は、サカナコラーゲンペプチド、アンセリン及びセラミドを入れなかったことであり、ほかの成分の含有量及び調製方法は実施例1と同様である。実験製品6を得た。
【0040】
〔実施例5〕
実施例1との相違点は、植物抽出物及びアスタキサンチンを入れなかったことであり、ほかの成分の含有量及び調製方法は実施例1と同様である。実験製品7を得た。
【0041】
〔実施例6〕
実施例1との相違点は、ビタミンを入れなかったことであり、ほかの成分の含有量及び調製方法は実施例1と同様である。実験製品8を得た。
【0042】
〔実施例7〕
ニコチンアミドモノヌクレオチドを含む経口投与液の調製
ニコチンアミドモノヌクレオチドを含む経口投与液は、以下の原料成分を含む:ニコチンアミドモノヌクレオチド(NMN)53.9g、サカナコラーゲンペプチド12g、アンセリン7.5g、セラミド0.7g、アスタキサンチン0.7g、ブドウ種子抽出物0.7g、桜花抽出物0.7gm、ザクロ果実抽出物0.7g、オリーブ葉抽出物0.7g、赤ワインエキス末0.7g、緑茶抽出物0.7g、ビタミンB2 0.4g、ビタミンB6塩酸塩0.4g、ビタミンC 8g。
【0043】
添加剤:リコピン0.7g、マルチトール15g。
【0044】
調製方法:
(1)上記原料を粉砕し、50メッシュの篩にかけて、使用に備えた。
(2)原料・添加剤成分の粉末を処方量で5~20分混合・撹拌し、均一に混合して組成物を得た。
(3)工程(2)で調製された混合粉末を5倍重量の純水に入れ、超音波で沸騰させて溶液体積が加熱前の溶媒体積の1/5になるようにし、沈殿をろ過で除去した。溶液重量の1/10のマンニトール(約10g)を入れ、均一に撹拌した。
(4)10mL/瓶でボトリングして得た。
【0045】
〔実施例8〕
抗糖化組成物の効果の検証
終末糖化産物(Advanced glycosylation end products、AGEs)はタンパク質などの分子における遊離アミノ基と還元糖のメイラード(Maillard)反応(非酵素糖化)による最終産物である。
【0046】
グルタチオンペルオキシダーゼ(Glutathione peroxidase、GSH-Px)は生体内で幅広く存在する重要な過酸化物分解酵素である。GSH-Pxの活性中心はセレノシステインであり、その活性の大きさが生体のセレンレベルを反映する。セレンはGSH-Px酵素系の構成成分であり、GSHからGSSGへの変換を触媒し、有毒な過酸化物を無毒なヒドロキシ化合物に還元させることで、細胞膜の構造及び機能を過酸化物の損害から保護することができる。
【0047】
マロンジアルデヒド(Malonic Dialdehyde、MDA)は膜脂質過酸化の最も重要な産物の一つであり、過剰なMDAの生成により膜の損傷を加速化し、細胞毒性を有するため、MDAは老化テストの重要な指標の一つである。
【0048】
本発明によって開示されたニコチンアミドモノヌクレオチドを含む抗糖化・抗酸化組成物製剤でマウステストを行うことによってその効果及び安全性を検証した。
【0049】
成年のマウスを120匹選び、すべてのマウスは動物部屋で2週間適応性飼育を行い、12時間昼のリズムで光照射を調節した。飼育期間において、自由に摂食と飲水をさせ、飼育環境温度を20℃~22℃に維持し、相対湿度が50%~60%であった。
【0050】
2週間の適応期間を経てから実験を行い、マウスを体重によって均等に正常群、モデル群(経口投与、D-gal 100mg/kg/日、代表的な投与量)、実験群(経口投与、実施例1~5の製品組成物(実験製品1~8)50mg/kg/日、代表的な投与量)に、20匹/群で分けた。
【0051】
モデルの構築:正常群以外、ほかの群では、100mg/kg bw/日でD-galを腹腔内に注射し、正常群では、同じ投与量で同様の方法によって生理食塩水を腹腔内に注射し、10週間持続し、亜急性老化モデルを構築した。
【0052】
7週目から、実験群では、胃内投与の手段でそれぞれ相応する被験薬である実施例1~5の製品組成物(実験製品1~8)を投与し、投与量は上記の通りであった。正常群、モデル群では、100mg/kg bwで生理食塩水を胃内投与し、4週間持続し、10週目の実験終了後、水を摂取させながら断食させ、すべての実験マウスを殺処分した。
【0053】
マウスを殺処分した後、小脳組織を収集し、正確に0.1gの小脳組織を量って2mL Ep管に置き、0.9mLの予め冷却された生理食塩水を入れ、さらに均質化し、遠心し、上清液を収集し、使用に備えて分注し、質量分率が10%の均質化液を調製した。まず、均質化液のタンパク質濃度を測定し、さらに厳格に相応する各キットの説明書に従って操作してAGEs、GSH-Px及びMDAの含有量を測定した。
【0054】
実験結果は下記表に示す。
【0055】
【0056】
実験データから以下のことが分かる。
【0057】
実験群1、2、3、7、8の製品組成物(実験製品1、2、3、7、8)で処理された実験マウスはモデル群と比べ、AGEs含有量がいずれもモデル群よりもずっと低く、ひいては正常群よりもやや低く、GSH-Px含有量がいずれもモデル群よりも高く、MDA含有量がいずれもモデル群よりも低かった。実験群1、2、3、7、8の製品組成物は優れた抗糖化・抗酸化の効果に達したことが示された。
【0058】
実験群4の製品組成物(実験製品4)で処理された実験マウスはモデル群と比べ、AGEs含有量がいずれもモデル群よりも低く、GSH-Px含有量がいずれもモデル群よりも高く、MDA含有量がいずれもモデル群よりも低かった。実験群4の製品組成物は良い抗糖化・抗酸化の効果に達したことが示された。
【0059】
実験群1~8の間の比較から、NMN、コラーゲン、カルノシン及びセラミドが抗糖化・抗酸化の相乗効果を有し、これに基づいてさらにアスタキサンチン、植物抽出物、ビタミン、赤ワインエキス末などの物質を配合することにより、さらに抗糖化・抗酸化の相乗効果を向上させることができることが分かる。
【0060】
〔実施例9〕
ボランティアによる試食研究
1.ボランティアの選択:50名の年齢が18~50歳の間の女性ボランティアを選択し、試食志願契約書を締結した。
2.薬物の選択:実施例2で調製された丸剤。
3.投与方法:毎日2回で、朝晩1回ずつで、毎回320mg(1粒)で、連続して3か月投与し、テスト期間でほかの製品を一切使用しなかった。
4.Reveal面部画像分析装置によって本分野の通常の設定でテストを行い、糖化抑制率の結果を得た。
【0061】
統計結果から、3か月の丸剤の投与を経た後、糖化抑制率が96%以上に達し、中では、シワが30%顕著に減少し、皮膚ハリ度が72%向上したことが示された。
【0062】
安全性の考察:長さが3か月の投与過程において、選ばれた一般のボランティアには、毒性・副作用及び不良反応の事例がまだ見られていなかった。
【0063】
上記実験について、使用過程の一部の典型的な事例の様子を簡単に紹介する。
【0064】
(1)陳○:女、28歳で、皮膚が乾燥でキメが粗く、くすみ、ニキビができやすかったが、毎日2回、昼晩1回ずつ、毎回320mg(1粒)のニコチンアミドモノヌクレオチドを含む組成物の丸剤を、連続して3か月投与した後、皮膚に明るみが出て滑らかになり、ニキビが顕著に減少し、顔色がよくなった。
【0065】
(2)李○:女、34歳で、皮膚にほうれい線が顕著であったが、毎日2回、朝晩1回ずつ、毎回320mg(1粒)のニコチンアミドモノヌクレオチドを含む組成物の丸剤を、連続して3か月投与した後、ほうれい線が顕著に減少し、面部全体が引き締められた。