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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022103492
(43)【公開日】2022-07-08
(54)【発明の名称】コネクタの挿抜試験装置
(51)【国際特許分類】
   H01R 43/00 20060101AFI20220701BHJP
   H01R 13/631 20060101ALI20220701BHJP
【FI】
H01R43/00 Z
H01R13/631
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020218165
(22)【出願日】2020-12-28
(71)【出願人】
【識別番号】514301727
【氏名又は名称】株式会社ケミトックス
(74)【代理人】
【識別番号】100089875
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 茂
(72)【発明者】
【氏名】姉崎 徹
【テーマコード(参考)】
5E021
5E051
【Fターム(参考)】
5E021FA14
5E021FA16
5E021FC38
5E021HA05
5E051GB09
(57)【要約】
【課題】コネクタの外形の如何にかかわらずコネクタを確実に保持でき、挿抜試験の信頼性の向上を図る。
【解決手段】第1コネクタCN1と第2コネクタCN2とを挿抜させるコネクタの挿抜試験装置10であって、第1コネクタCN1および第2コネクタCN2を保持する保持部32、28は、互いに対向しそれらの間で第1コネクタCN1または第2コネクタCN2を挟持する静止板42および可動板48と、静止板42と反対に位置する可動板48の箇所で可動板48に対向する基板50とを備え、静止板42と可動板48と基板50とは、高さと、高さよりも大きい寸法の長さとを有し、可動板48と基板50との間に、可動板48の長さ方向に延在する第1仮想軸V1を中心とした所定の角度範囲内の可動板48の傾動を許容した状態で可動板48を静止板42側に向けて押圧する押圧機構80が設けられている。
【選択図】図16
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに係脱する第1コネクタと第2コネクタとをそれぞれ保持する2つの保持部と、前記2つの保持部の少なくとも一方を往復移動させ前記第1コネクタと前記第2コネクタとを挿抜させる往復移動部とを備えるコネクタの挿抜試験装置であって、
前記保持部は、互いに対向しそれらの間で前記第1コネクタまたは前記第2コネクタを挟持する静止板および可動板と、前記静止板と反対に位置する前記可動板の箇所で前記可動板に対向する基板とを備え、
前記静止板と前記可動板と前記基板とは、高さと、前記高さよりも大きい寸法の長さとを有し、
前記可動板と前記基板との間に、前記可動板の長さ方向に延在する第1仮想軸を中心とした所定の角度範囲内の前記可動板の傾動を許容した状態で前記可動板を前記静止板側に向けて押圧する押圧機構が設けられている、
ことを特徴とするコネクタの挿抜試験装置。
【請求項2】
前記押圧機構は、
前記可動板の前記高さ方向の中央でかつ前記長さ方向の中央に設けられた中央孔と、
前記基板の前記長さ方向の中央にねじ結合され前記中央孔に挿入され前記中央孔の底面を押さえつける中央押さえねじの先部小径部と、
前記先部小径部の外周面と前記中央孔の内周面との間に形成され、前記可動板の高さ方向の中央を通る前記第1仮想軸を中心に所定の角度範囲内の前記可動板の傾動を許容する第1隙間とを含んで構成されている、
ことを特徴とする請求項1記載のコネクタの挿抜試験装置。
【請求項3】
前記先部小径部の先端は凸状の球面で形成されている、
ことを特徴とする請求項2記載のコネクタの挿抜試験装置。
【請求項4】
さらに、前記基板の長さ方向の両端にそれぞれねじ結合されそれらの先部が前記可動板の両端に当接可能な一対の端部押さえねじが設けられている、
ことを特徴とする請求項1~3の何れか1項記載のコネクタの挿抜試験装置。
【請求項5】
さらに、前記可動板の長さ方向の中央を通り前記可動板の高さ方向に延在する第2仮想軸を中心とした前記可動板の傾動を抑制する傾動抑制機構が設けられている、
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項記載のコネクタの挿抜試験装置。
【請求項6】
前記傾動抑制機構は、
前記基板の長さ方向の両側部に設けられたガイド孔と、
前記可動板の長さ方向の両側部からそれぞれ突設され前記ガイド孔に移動可能に挿入されるガイドピンと、
前記ガイドピンの外周面と前記ガイド孔の内周面との間に、前記第1仮想軸を中心とした所定の角度範囲内の前記可動板の傾動を許容し、かつ、前記第2仮想軸を中心とした前記可動板の傾動を抑制する第2隙間とを含んで構成されている、
ことを特徴とする請求項5記載のコネクタの挿抜試験装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コネクタの挿抜試験装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタル機器、通信機器の普及などにより、コネクタの需要が拡大している。
このような機器では、互いに嵌合する一対のコネクタが使用されるが、コネクタは挿抜が繰り返されると、振動や衝撃で端子部分が摺動して磨耗し、接触不良や導通不良、絶縁不良などの不具合を起こしてしまうことがある。
したがって、挿抜を繰り返した際のコネクタの耐久性を評価するために、コネクタの挿抜を繰り返し行う挿抜試験を行う必要がある。
そこで、一対のコネクタを繰り返し挿抜する挿抜試験機が開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003-106969号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した挿抜試験機では、互いに対向する一対の保持具を用意し、一対のコネクタを保持具にそれぞれ固定し、それら一対の保持具を離間接近する方向に直線往復移動させて一対のコネクタを繰り返し挿抜させることで試験を行うものである。
コネクタは、コネクタ本体と、コネクタ本体の先部に設けられた嵌合部とを備えて構成されている。
コネクタ本体の厚さや幅は、用いられる用途に応じて各種の寸法で形成されている。
また、コネクタの中には、コネクタ本体の両側の外側面が、コネクタの挿抜方向に沿って互いに平行した平面で形成されているものもあるが、両側の外側面のうちの一方の外側面が、嵌合部から離れるにつれてコネクタ本体の厚さを減少または増加させる傾斜面で形成されているものもある。
そのため、挿抜試験を行なう際にこのような種々の形状のコネクタのコネクタ本体を確実に保持することが難しい。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、コネクタの外形の如何にかかわらずコネクタを確実に保持でき、挿抜試験の信頼性の向上を図る上で有利なコネクタの挿抜試験装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した目的を達成するため本発明の一実施形態は、互いに係脱する第1コネクタと第2コネクタとをそれぞれ保持する2つの保持部と、前記2つの保持部の少なくとも一方を往復移動させ前記第1コネクタと前記第2コネクタとを挿抜させる往復移動部とを備えるコネクタの挿抜試験装置であって、前記保持部は、互いに対向しそれらの間で前記第1コネクタまたは前記第2コネクタを挟持する静止板および可動板と、前記静止板と反対に位置する前記可動板の箇所で前記可動板に対向する基板とを備え、前記静止板と前記可動板と前記基板とは、高さと、前記高さよりも大きい寸法の長さとを有し、前記可動板と前記基板との間に、前記可動板の長さ方向に延在する第1仮想軸を中心とした所定の角度範囲内の前記可動板の傾動を許容した状態で前記可動板を前記静止板側に向けて押圧する押圧機構が設けられていることを特徴とする。
【0007】
また、前記押圧機構は、前記可動板の前記高さ方向の中央でかつ前記長さ方向の中央に設けられた中央孔と、前記基板の前記長さ方向の中央にねじ結合され前記中央孔に挿入され前記中央孔の底面を押さえつける中央押さえねじの先部小径部と、前記先部小径部の外周面と前記中央孔の内周面との間に形成され、前記可動板の高さ方向の中央を通る前記第1仮想軸を中心に所定の角度範囲内の前記可動板の傾動を許容する第1隙間とを含んで構成されていることを特徴とする。
【0008】
また、前記先部小径部の先端は凸状の球面で形成されていることを特徴とする。
さらに、前記基板の長さ方向の両端にそれぞれねじ結合されそれらの先部が前記可動板の両端に当接可能な一対の端部押さえねじが設けられていることを特徴とする。
さらに、前記可動板の長さ方向の中央を通り前記可動板の高さ方向に延在する第2仮想軸を中心とした前記可動板の傾動を抑制する傾動抑制機構が設けられていることを特徴とする。
【0009】
前記傾動抑制機構は、前記基板の長さ方向の両側部に設けられたガイド孔と、前記可動板の長さ方向の両側部からそれぞれ突設され前記ガイド孔に移動可能に挿入されるガイドピンと、前記ガイドピンの外周面と前記ガイド孔の内周面との間に、前記第1仮想軸を中心とした所定の角度範囲内の前記可動板の傾動を許容し、かつ、前記第2仮想軸を中心とした前記可動板の傾動を抑制する第2隙間とを含んで構成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の一実施形態によれば、可動板と基板との間に、可動板の長さ方向に延在する第1仮想軸を中心とした所定の角度範囲内の可動板の傾動を許容した状態で可動板を静止板側に向けて押圧する押圧機構が設けられている。
そのため、第1コネクタまたは第2コネクタの両外側面のうちの一方の外側面が傾斜面で形成されている場合であっても、この傾斜面に追従して可動板が傾動し、静止板と可動板とによりコネクタを確実に挟持し固定することができる。
したがって、コネクタの外形の如何にかかわらずコネクタを確実に保持でき、挿抜試験の信頼性の向上を図る上で有利となる。
【0011】
また、本発明の一実施形態によれば、押圧機構を、可動板に設けられた中央孔と、中央孔の底面を押さえつける中央押さえねじの先部小径部と、第1隙間とを含んで構成したので、押圧機構の構造の簡易化を図り、静止板と可動板とによりコネクタを確実に挟持し固定する上で有利となる。
【0012】
また、本発明の一実施形態によれば、中央押さえねじの先部小径部の先端が球面で形成されているので、可動板の中央を中心として可動板の高さ方向の両端が所定の角度範囲内において円滑に傾動しやすく、可動板の挟持面(可動板の静止板に対向する面)をコネクタの傾斜面に密着させ、静止板と可動板とによりコネクタを確実に挟持し固定する上で有利となる。
【0013】
また、本発明の一実施形態によれば、中央押さえねじから離れた基板の両端にそれぞれねじ結合されそれらの先部が可動板の被押圧面の両端に当接可能な一対の端部押さえねじを設けた。
そのため、第1、第2コネクタの外側面が中央押さえねじおよび一対の端部押さえねじにより押圧され、可動板の中央と両側部の3箇所から可動板の挟持面が第1、第2コネクタの外側面に押圧され、第1コネクタ、第2コネクタを静止板と可動板とにより確実に挟持し固定する上で有利となる。
【0014】
また、本発明の一実施形態によれば、第2仮想軸を中心とした可動板の傾動を抑制する傾動抑制機構が設けられているので、コネクタの外側面に対して可動板を接近させる際、第2仮想軸を中心とした可動板の傾動を抑制でき、第1コネクタ、第2コネクタを静止板と可動板とにより確実に挟持し固定する上で有利となる。
【0015】
また、本発明の一実施形態によれば、傾動抑制機構は、基板の長さ方向の両側部に設けられたガイド孔と、可動板からそれぞれ突設されガイド孔に移動可能に挿入されるガイドピンと、ガイドピンの外周面とガイド孔の内周面との間に設けられた第2隙間とを含んで構成されているので、傾動抑制機構の構造を簡単化でき、第1コネクタ、第2コネクタを静止板と可動板とにより確実に挟持し固定する上で有利となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本の実施の形態にかかるコネクタの挿抜試験装置の正面斜めから見た場合の斜視図である。
図2】本実施の形態にかかるコネクタの挿抜試験装置の正面図である。
図3】本実施の形態にかかるコネクタの挿抜試験装置の背面斜めから見た場合の斜視図である。
図4】本実施の形態にかかるコネクタの挿抜試験装置の背面図である。
図5】本実施の形態にかかるコネクタの挿抜試験装置の上面図である。
図6】本実施の形態にかかるコネクタの挿抜試験装置の側面図である。
図7】(A)は本実施の形態にかかる第2コネクタの斜視図であり、(B)は本実施の形態にかかる第1コネクタの斜視図である。
図8】(A)は本実施の形態にかかる第2コネクタを保持した第2保持部の斜視図であり、(B)は本実施の形態にかかる第1コネクタを保持した第1保持部の斜視図である。
図9】本実施の形態にかかる第1支持部の斜視図である。
図10】(A)は本実施の形態にかかる第1支持部の上面図であり、(B)は(A)に示す第1支持部のA-A断面図であり、(C)は(A)に示す第1支持部のB-B断面図である。
図11】本実施の形態にかかる支持枠部材の斜視図である。
図12】(A)は本実施の形態にかかる支持枠部材の上面図であり、(B)は(A)に示す支持枠部材のA-A断面図であり、(C)は(A)に示す支持枠部材のB-B断面図である。
図13】(A)は本実施の形態にかかる収容部材の斜視図であり、(B)は収容部材の上面図であり、(C)は(B)に示す収容部材のA-A断面図であり、(D)は(B)に示す収容部材のB-B断面図である。
図14図3に示す本実施の形態にかかるコネクタの挿抜試験装置のC-C断面図である。
図15】本実施の形態にかかる第1保持部の斜視図である。
図16】(A)は本実施の形態にかかる第1保持部の上面図であり、(B)は(A)に示す第1保持部のA-A断面図である。
図17】(A)は本実施の形態の保持部本体の上面図であり、(B)は保持部本体の正面図である。
図18】(A)は本実施の形態のプレートの正面図であり、(B)はプレートの上面図である。
図19】(A)は本実施の形態の可動板およびガイドピンの上面図であり、(B)は可動板およびガイドピンの正面図であり、(C)は可動板およびガイドピンの側面図である。
図20】(A)は本実施の形態の基板の背面図であり、(B)は基板の上面図であり、(C)は基板の正面図である。
図21】本実施の形態の中央押さえねじの説明図である。
図22】(A)は本実施の形態の止めねじの正面図であり、(B)は止めねじの側面図である。
図23】(A)は本実施の形態のガイドブッシュの正面図であり、(B)はガイドブッシュの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
まず、本実施の形態にかかるコネクタの挿抜試験装置10について説明する。
コネクタの挿抜試験装置10は、図7に示す一対のコネクタ(第1コネクタCN1および第2コネクタCN2)を挿抜させて挿抜試験を行うものである。
コネクタ(第1コネクタCN1および第2コネクタCN2)は、ケーブルが接続されるコネクタ本体CN11、CN21と、コネクタ本体CN11、CN21の先部に設けられた嵌合部CN12、CN22とを備えている。
【0018】
図1図6に示すように、コネクタの挿抜試験装置10は、基盤12と、一対の支柱14と、天板16と、昇降板18と、昇降ガイド部20と、高さ調整装置22と、往復移動部24と、第2支持部26と、第2保持部28と、第1支持部30と、第1保持部32とを含んで構成されている。
なお、以下の図面において、左右方向をX方向、前方向をF方向、後方向をR方向、上下方向をZ方向として示す。
【0019】
本実施の形態では、図7に示すように、第1コネクタCN1がオス型のコネクタであり、第2コネクタCN2が第1コネクタCN1に挿抜可能なメス型のコネクタである場合について説明するが、第1、第2コネクタの形態は限定されるものではない。
本実施の形態のコネクタの挿抜試験装置10は、固定された第1コネクタCN1に対して第2コネクタCN2を上下方向(Z方向)に直線往復移動させることで第1コネクタCN1と第2コネクタCN2の挿抜を行うものであり、上下方向(Z方向)が挿抜方向となっている。
【0020】
基盤12は、矩形板状を呈し、その上面にコネクタの挿抜試験装置10の各構成部品が設けられている。
一対の支柱14は、基盤12の前後方向(FR方向)の中間部で基盤12の左右方向(X方向)に間隔をおいた2か所からそれぞれ立設されている。
【0021】
天板16は、その両端がボルトB1を介して一対の支柱14の上端に連結されている。
天板16の上面の長手方向の一方の端部側に、昇降板18を昇降させる高さ調整装置22が取り付けられている。
昇降板18は、後述する高さ調整装置22によって上下方向に移動(昇降)される。
【0022】
昇降ガイド部20は、昇降板18の上下方向の移動を案内するものであって、昇降板18の背面側に設けられたロッド2002と、スライドブッシュ2004とを含んで構成されている。
ロッド2002は、一対の支柱14のうちの一方の支柱1402寄りの箇所で上下方向に延在し、その下端が基盤12に取り付けられ、その上端が天板16に取り付けられている。
スライドブッシュ2004は、ブラケット2004Aを介して昇降板18の背面に取り付けられている。
スライドブッシュ2004にロッド2002が挿通され、したがって、昇降板18は、スライドブッシュ2004、ロッド2002を介して上下方向に移動可能に案内されている。
【0023】
高さ調整装置22は、手動操作により昇降板18を上下方向に昇降させるとともに、任意の高さ位置で昇降板18を固定させるものである。
高さ調整装置22は、送りねじ2202と、ボールねじ2204と、回転伝達部2206とを含んで構成されている。
【0024】
送りねじ2202は、一対の支柱14のうちの他方の支柱1404寄りの箇所に配置されている。
送りねじ2202の下端は、基盤12に設けられた軸受2202Aによって回転可能にかつ上下方向に移動不能に支持されている。
送りねじ2202の上端は、天板16を貫通して回転伝達部2206に連結されている。
【0025】
ボールねじ2204は、ブラケット2204Aを介して昇降板18の背面に取り付けられ、ボールねじ2204は送りねじ2202に螺合されている。
【0026】
回転伝達部2206は、送りねじ2202に対応する天板16の箇所に設けられている。
回転伝達部2206は、ハンドル2210と、歯車機構2212と、ストッパレバー2214とを備えている。
ハンドル2210は、前後方向に延在する軸回りに回転操作可能に設けられている。
歯車機構2212は、送りねじ2202の上端に設けられた歯車(不図示)に噛合する歯車(不図示)を有し、ハンドル2210の回転操作により送りねじ2202を正逆回転させるものである。
【0027】
ストッパレバー2214は、左右方向に延在する軸回りに予め定められた可動位置と固定位置との間で揺動操作可能に設けられ、歯車機構2212の動作を制御している。
ストッパレバー2214が可動位置に揺動されると、歯車機構2212の回転が許容されるとともに、送りねじ2202の回転が許容され、ハンドル2210の操作による回転駆動力が送りねじ2202へ伝達される。
ストッパレバー2214が固定位置に揺動されると、歯車機構2212の回転が禁止されるとともに、送りねじ2202の回転が禁止され、ハンドル2210の操作による回転駆動力が送りねじ2202へ伝達されず、したがって、送りねじ2202の回転位置が固定される。
【0028】
したがって、ストッパレバー2214を可動位置とした状態で、ハンドル2210を正方向に回転させると、ハンドル2210の回転駆動力が回転伝達部2206を介して送りねじ2202に伝達されて送りねじ2202が正方向に回転され、ボールねじ2204を介して昇降板18が上方に移動する。
また、ハンドル2210を逆方向に回転させると、ハンドル2210の回転駆動力が回転伝達部2206を介して送りねじ2202に伝達されて送りねじ2202が逆方向に回転され、ボールねじ2204を介して昇降板18が下方に移動する。
また、ストッパレバー2214を可動位置から固定位置に揺動させると、昇降板18はその高さ位置で固定され、上下方向への移動が禁止される。
【0029】
後述するように、コネクタの挿抜試験装置10は、第2コネクタCN2を保持する第2保持部28が設けられ、また、第2保持部28を支持する第2支持部26が設けられている。
往復移動部24は、昇降板18に一体的に取り付けられ、第2支持部26を上限位置と下限位置との間で上下方向に往復直線移動させることで、第1コネクタCN1に対して第2コネクタCN2を挿抜させるものである。
往復移動部24は、モータ2402と、クランク2404と、リンク2406と、往復移動部材2408と、リニアガイド2410と、を含んで構成されている。
【0030】
モータ2402は、昇降板18の背面の上端寄りの箇所に設けられている。
モータ2402の駆動軸2402Aは、昇降板18に設けられた貫通孔に挿通されて昇降板18の正面に突出されている。
【0031】
クランク2404は、その基部2404Aが昇降板18の正面に突出する駆動軸2402Aの先部に固定され、駆動軸2402Aと一体回転可能に設けられている。
クランク2404の先部2404Bにロッド2412Aが設けられ、リンク2406は、その一端2406Aがロッド2412Aを介してクランク2404の先部2404Bに回転可能に支持されている。
【0032】
往復移動部材2408は、昇降板18の正面に配設され、側方から見て、昇降板18に対向する縦板部2408Aと、縦板部2408Aの下端から基盤12の前方(F方向)に突出する下板部2408Bとを備えている。
リンク2406の他端2406Bは、ロッド2412Bを介して縦板部2408Aの上部に回転可能に連結されている。
下板部2408Bには、後述する第2支持部26が連結されている。
【0033】
リニアガイド2410は、細長状のレール2410Aと、スライダ2410Bとを備えている。
レール2410Aは、往復移動部材2408に対向する昇降板18の正面の箇所に取り付けられ、上下方向に延在している。
スライダ2410Bは、縦板部2408Aに取り付けられ、レール2410Aに沿って直線移動可能に結合されている。
【0034】
したがって、モータ2402の駆動軸2402Aが回転することによって、クランク2404、リンク2406、リニアガイド2410を介して往復移動部材2408が、昇降板18の正面上において上下方向に直線往復移動することになる。
【0035】
第2支持部26は、第2コネクタCN2を保持する第2保持部28を支持するものであり、本実施の形態では、第2支持部26は、往復移動部材2408(往復移動部24)により往復移動される。
第2支持部26は、断面矩形状の第2連結柱2602で構成されている。
【0036】
第2連結柱2602の上端は、往復移動部材2408の下板部2408Bに連結され、第2連結柱2602の下端は、後述する第2保持部28の静止板42に連結されている。
詳細には、第2連結柱2602の上端と下端にはそれぞれ上側ねじ孔(不図示)と下側ねじ孔(不図示)が形成されている。
そして、第2連結柱2602の上端が、往復移動部材2408の下板部2408Bの下面に下方から重ね合わされ、下板部2408Bの上方からねじ挿通孔(不図示)を挿通したボルトB2が第2連結柱2602の上側ねじ孔に螺合することで第2連結柱2602が下板部2408Bに連結されている。
また、第2連結柱2602の下端が第2保持部28に連結されている。
なお、上述した往復移動部24および第2支持部26には従来公知の様々な構造が採用可能であるが、上述の往復移動部24および第2支持部26を用いると装置の簡単化を図り、また、第2コネクタCN2を確実に往復直線移動させる上で有利となる。
【0037】
第2保持部28は、図8(A)に示すように、第2コネクタCN2の嵌合部CN22を下方に向けた状態で第2コネクタCN2を保持するものであり、上述のように第2連結柱2602(第2支持部26)を介して往復移動部材2408の下板部2408Bに連結され、往復移動部材2408と一体的に上下方向に往復直線移動するものである。
第2保持部28は、図8(A)に示すように、保持部本体40と、プレート46と、可動板48と、基板50と、中央押さえねじ52と、可動板ガイド部54と、一対の端部押さえねじ56とを含んで構成されている。
なお、第2保持部28は後述する第1保持部32を上下反転させたものであり、第1保持部32の説明の箇所で詳述するため簡略して説明する。
【0038】
第2コネクタCN2のコネクタ本体CN21は、可動板48とプレート46との間の空間に挿入され、中央押さえねじ52を正回転させて可動板48を移動させることによって可動板48とプレート46との間で第2コネクタCN2が挟持される。
さらに、一対の端部押さえねじ56を正回転させてそれら端部押さえねじ56によって可動板48をプレート46に向けて押圧することで第2コネクタCN2のコネクタ本体CN21が可動板48とプレート46の間に挟持され固定される。
このようにして第2保持部28は第2支持部26を介して往復移動部24に連結され、したがって、第2保持部28は第2支持部26と一体的に上限位置と下限位置との間で昇降するように構成されている。
【0039】
第1支持部30は、第1コネクタCN1のコネクタ本体CN11を保持する第1保持部32を支持するものである。
本実施の形態では、第1支持部30は、基盤12に固定されており、第1連結柱3002を介して第1保持部32を支持している。
第1支持部30は、図9図14に示すように、支持枠部材60と、収容部材62と、移動阻止部70と、付勢部72と、移動回転許容部74とを含んで構成されている。
【0040】
支持枠部材60は、図11図12に示すように、矩形の枠状を呈し、その中央に第1コネクタCN1の挿抜方向である上下方向に延在する断面が正方形の収容部6002が設けられている。
本実施の形態では、収容部6002は、支持枠部材60にコネクタの挿抜方向に貫通して設けられている。
収容部6002の内周面は4つの矩形状の内側面6004で構成され、支持枠部材60の外周面は4つの矩形状の外側面6006で構成されている。
支持枠部材60の上面6008の4つの角部には雌ねじ60Aが形成されている。
また、支持枠部材60には、4つの外側面6006の中央から収容部6002の4つの内側面6004の中央にそれぞれ貫通する雌ねじ60Bが設けられている。
各雌ねじ60Bには、ボールプランジャ64が結合されている。
【0041】
ボールプランジャ64は、図11図12に示すように、雌ねじ60Bに螺合する雄ねじ6402と、雄ねじ6402の内部に収容された剛球6404(突出部)とコイルスプリング(不図示)とを含んで構成され、本実施の形態では市販品が用いられている。
剛球6404は、雄ねじ6402の先端から突出する方向にコイルスプリングにより付勢されることで、突出位置に付勢されている。
剛球6404は、それが突出する方向と逆向きの荷重を与えると突出位置から雄ねじ6402の内部に向かって後退し、荷重がなくなるとコイルスプリングの付勢力で元の突出位置に戻る。
【0042】
また、支持枠部材60の対向する一対の外側面6006の上下方向の中間部に、基盤12の前後方向に延在する取付用凹部60Cが形成されている。
図1図4に示すように、支持枠部材60は、一対の支柱14の間の中央で基盤12に固定されている。
本実施の形態では、支持枠部材60は、一対の固定プレート34を介して基盤12に着脱可能に取り付けられている。
【0043】
固定プレート34は、支持枠部材60の取付用凹部60Cに係合可能な厚さの細長状を呈している。
固定プレート34の延在方向の一端寄りには、固定プレート34の延在方向に沿ってボルト挿通用の長溝34Aが形成されている(図1参照)。
固定プレート34の延在方向の他端寄りの下面には、固定プレート34の延在方向の一端が取付用凹部60Cに係合した状態で基盤12上にその先端が接する凸部3402が設けられている(図2等参照)。
支持枠部材60の基盤12への固定は、支持枠部材60の一対の取付用凹部60Cに、それぞれ固定プレート34の長手方向の一端を係合し、長溝34Aを挿通するボルトB3を基盤12の雌ねじ(不図示)に螺合し、固定プレート34により取付用凹部60Cを介して支持枠部材60を基盤12上に締結することでなされる。
【0044】
収容部材62は、第1保持部32に第1連結柱3002を介して連結され、収容部6002に収容されて配置されている。
収容部材62は、図13に示すように、収容部6002に対応した断面が矩形状を呈し、収容部材62の外周面は、収容部6002の内周面の4つの内側面6004に対向する4つの外側面6202で形成されている。
収容部材62が収容部6002に収容された状態で4つの外側面6202と4つの内側面6004との間に隙間Sが介在される。
本実施の形態では、収容部6002内において挿抜方向と直交する方向における収容部材62の所定範囲内の移動、および収容部6002内において挿抜方向の周りの収容部材62の所定の角度範囲内における回転を許容する移動回転許容部74が、支持枠部材60の収容部6002の4つの内側面6004と、収容部材62の4つの外側面6202と、隙間Sにより構成されている。
コネクタの大きさや形状にもよるが、例えば、所定範囲内の移動での所定範囲は0.5mmの範囲内であり、所定の角度範囲内における回転での所定の角度範囲とは、例えば、-1度~+1度の範囲内である。
【0045】
収容部材62の中央には、上方に開放状の平面視矩形状の凹部6204が設けられ、この凹部6204の底壁にはねじ挿通孔6206が貫通形成されている。
図14に示すように、第1連結柱3002の下端はこの凹部6204に収容され、ねじ挿通孔6206に挿通されたボルトB4により第1連結柱3002の下端は収容部材62に一体に結合されている。
【0046】
また、収容部材62が収容部6002に収容された状態で、各ボールプランジャ64の剛球6404に対応する各外側面6202の箇所には、剛球6404が係合する係合凹部62Aが設けられている。
係合凹部62Aは、ボールプランジャ64の剛球6404が安定した状態で各外側面6202を押圧するように設けられたものであり、これによって4つのボールプランジャ64により収容部6002の中心位置に、収容部材62の中心位置が位置するように収容部材62が安定した状態で付勢される。
したがって、本実施の形態では、4つのボールプランジャ64が収容部材62を収容部6002の中央に位置するように付勢する付勢部72を構成している。
【0047】
図9図10に示すように、蓋板66は、収容部材62が収容部6002に挿入された状態で、支持枠部材60の上面に取り付けられている。
蓋板66は矩形枠状を呈し、その中央に第1連結柱3002の断面よりも大きい輪郭の開口部6602が設けられている。
蓋板66の外縁は、支持枠部材60の上面の輪郭と同じ大きさの正方形で形成され、蓋板66の4つの角部のボルト挿通孔66Aに挿通したボルトが、支持枠部材60の雌ねじ60Aに螺合することで蓋板66は支持枠部材60の上面に取り付けられている。
【0048】
収容部6002に収容部材62が収容され、支持枠部材60に蓋板66が取り付けられた状態で、収容部6002内における収容部材62の回転を許容できるように、蓋板66の下面と収容部材62の上面とは軽く接触している。
したがって、支持枠部材60は基盤12上に固定され、支持枠部材60の上面に蓋板66が取り付けられることから、収容部材62はコネクタの挿抜方向に移動不能に収容部6002に収容されている。
すなわち、本実施の形態では、図14に示すように、収容部材62の下面に基盤12が位置し、収容部材62の上面の周囲に蓋板66が位置することから、収容部材62が収容部6002に収容された状態でコネクタの挿抜方向における収容部材62の移動を阻止する移動阻止部70が基盤12と蓋板66により構成されている。
【0049】
このように、本実施の形態のような第1支持部30を設けると、第1コネクタCN1と第2コネクタCN2との相対的位置、姿勢が厳密に合致していない場合であっても、収容部材62はコネクタの挿抜方向と直交する方向へ所定範囲内で移動し、あるいは、挿抜方向の周りに所定の角度範囲内で回転できるため、嵌合時に無理な力が端子に加わることなく第1コネクタCN1と第2コネクタCN2とを円滑に嵌合できる。
したがって、人の手を用いて第1コネクタCN1と第2コネクタCN2の挿抜を行なうのと同等の条件で挿抜試験を行なう上で有利となり、挿抜試験の信頼性の向上を図る上で有利となる。
【0050】
第1保持部32は、図8(B)に示すように、第1コネクタCN1の嵌合部CN12を上方に向けた状態で第1コネクタCN1を保持するものであり、上述のように第1連結柱3002および第1支持部30を介して基盤12に取り付けられている。
第1保持部32は、図15図23に示すように、保持部本体40と、プレート46と、可動板48と、基板50と、中央押さえねじ52と、可動板ガイド部54と、一対の端部押さえねじ56とを含んで構成されている。
なお、上述したように、第2保持部28は第1保持部32を上下反転させたものであり、第2保持部28の構成は上述のように簡略説明したが、第1保持部32と同様の構成となっている。
【0051】
図8(B)に示すように、第1コネクタCN1のコネクタ本体CN11は、可動板48とプレート46との間の空間に挿入され、中央押さえねじ52を正回転させて可動板48を移動させることによって可動板48とプレート46との間で第1コネクタCN1のコネクタ本体CN11が挟持され固定される。
さらに、一対の端部押さえねじ56を正回転させてそれら端部押さえねじ56によって可動板48をプレート46に向けて押圧することで第1コネクタCN1のコネクタ本体CN11が可動板48とプレート46の間に挟持され固定される。
【0052】
保持部本体40は、図17に示すように、静止板42と一対の側板44とを備えている。
静止板42は、高さHと、高さよりも大きい寸法の長さL1とを有する断面矩形状の板部材であって、図1に示すように、長さ方向(長さ方向)を基盤12の左右方向(X方向)に合わせて配置されている。
一対の側板44は、静止板42の両端から基盤12の前方(F方向)に突出して設けられている。
静止板42のうち、一対の側板44の間で基盤12の前方に向いた面は長さL2の静止板内側面42Aとなっている。
【0053】
静止板42の下面で静止板42の長さ方向の中央には、平面視矩形状の凹部4202が設けられ、凹部4202の底面4202Aにはねじ挿通孔4204が上下方向に貫通形成されている。
図14に示すように、この凹部4202には、断面が矩形状の第1連結柱3002の上端が挿入され、ねじ挿通孔4204を挿通するボルトB6により第1連結柱3002の上端が静止板42の下面に連結される。
【0054】
また、図17に示すように、静止板内側面42Aの両側部にねじ孔4206が形成され、一対の側板44の先端面44Aの上下にねじ孔4402が形成されている。
【0055】
プレート46は、図18に示すように、静止板42の静止板内側面42Aと同一の高さHおよび長さL2を有する矩形状で均一厚さの薄板部材であって、図16に示すように、静止板内側面42Aに重ね合わされて配置される。
プレート46には、静止板内側面42Aのねじ孔4206に対応する箇所に座ぐり4602が設けられ、プレート46は座ぐり4602に挿通されねじ孔4206に螺合するねじ(不図示)により静止板内側面42Aに取り付けられている。
このプレート46は、第1コネクタCN1を確実に挟持固定するため用いられるものであり、プレート46の厚さは第1コネクタCN1の厚さに応じて適宜変更される。
【0056】
可動板48は、図19に示すように、高さHと、高さよりも大きい寸法の長さL2とを有する断面矩形状の板部材である。
なお、静止板42の静止板内側面42Aの長さL2、プレート46の長さL2、可動板48の長さL2は、第1コネクタCN1のコネクタ本体CN11の幅よりも十分に大きく形成されている。
可動板48は、図16に示すように、一対の側板44の間でプレート46に対向して配置され、プレート46に離間接近する方向に移動可能に設けられている。言い換えると、図1に示すように、長さ方向を基盤12の左右方向(X方向)に合わせて配置され、基盤12の前後方向に移動可能に設けられている。
可動板48のうち、基盤12の前方に向いた面は被押圧面48A、基盤12の後方に向いた面(プレート46に対向する面)は挟持面48Bとなっている。
【0057】
図19に示すように、被押圧面48Aの長さ方向の両側部にねじ孔4802が形成され、このねじ孔4802に後述するガイドピン54Aの先端が螺合している。
また、被押圧面48Aの高さ方向の中央でかつ長さ方向の中央に中央孔4804が所定の深さで形成され、可動板48の上面の中央に中央孔4804に連通するねじ孔4806が形成されている。
図8、16に示すように、静止板42の静止板内側面42Aと可動板48の挟持面48Bは互いに対向し、それらの間でプレート46を介して第1コネクタCN1のコネクタ本体CN11(第2保持部28の場合は第2コネクタCN2のコネクタ本体CN21)を挟持する。
【0058】
基板50は、図20に示すように、高さHと、高さよりも大きい寸法の長さL1とを有し、静止板42と同一の高さおよび長さを有する断面矩形状の板部材である。
基板50は、図16に示すように、その両端が一対の側板44の先端面44Aに重ね合わされ、ねじ孔4402に螺合するボルトB5により連結され、図1に示すように、長さ方向を基盤12の左右方向に合わせて配置されている。すなわち、基板50は、静止板42と反対に位置する可動板48の箇所で可動板48に対向するように設けられている。
したがって、静止板42と可動板48と基板50とは、高さ方向と長さ方向を平行させて配置されている。
基板50のうち、基盤12の前方に向いた面は基板外側面50A、基盤12の後方に向いた面は基板内側面50Bとなっている。
【0059】
基板50の高さ方向の中央でかつ長さ方向の中央に、ねじ孔5002が貫通形成されている。
このねじ孔5002には、後述する中央押さえねじ52が螺合される。
【0060】
また、基板内側面50Bの長さ方向の両側部に円形の凹部5004が形成され、凹部5004の底面中央に貫通孔5006が形成されている。
また、凹部5004の底面の上下には、ねじ孔5008が形成されている。
貫通孔5006には、後述するガイドブッシュ54Bおよびガイドピン54Aが貫通される。
【0061】
また、両側の凹部5004の外側の基板50の箇所に、ねじ孔5010が貫通形成されている。
このねじ孔5010には、後述する端部押さえねじ56が貫通される。
【0062】
そして、基板内側面50Bの四隅近傍に、ねじ挿通孔5012が貫通形成されている。
このねじ挿通孔5012には、ボルトが挿通され側板44のねじ孔4402に螺合することで、基板50が保持部本体40の一対の側板44に連結される。
【0063】
中央押さえねじ52は、図21に示すように、六角レンチで回転操作される凹部5202Aを有する頭部5202、頭部5202から突出する雄ねじ部5204、雄ねじ部5204から突出する先部小径部5206を含んで構成されている。
先部小径部5206の長さ方向の中間部に係合溝部5206Aが形成されている。
先部小径部5206の先端は凸状の球面5206Bで形成されている。
【0064】
中央押さえねじ52は、図16に示すように、基板50の長さ方向の中央に設けられたねじ孔5002に雄ねじ部5204が螺合してねじ結合される。
そして、中央押さえねじ52の先部小径部5206は、可動板48の高さ方向の中央でかつ長さ方向の中央に設けられた中央孔4804に挿入されるとともに、先部小径部5206の先端の球面5206Bが中央孔4804の底面4804Aに当接して底面4804Aを押さえ付けることで、第1コネクタCN1のコネクタ本体CN11(第2保持部28の場合は第2コネクタCN2のコネクタ本体CN21)が基板50と可動板48とにより挟持され固定される。
【0065】
図15、16に示すように、先部小径部5206は、可動板48の長さ方向の中央を通り可動板48の高さ方向に延在する第2仮想軸V2を中心として可動板48が傾動でき、かつ、可動板48の長さ方向に延在する第1仮想軸V1を中心とした所定の角度範囲内において可動板48が傾動できる第1隙間G1を先部小径部5206の外周面と中央孔4804の内周面との間に確保して中央孔4804に挿入されている。
したがって、本実施の形態では、可動板48の長さ方向に延在する第1仮想軸V1を中心とした所定の角度範囲内の可動板48の傾動を許容した状態で可動板48を静止板42側に向けて押圧する押圧機構80が、可動板48と基板50との間に設けられている。
また、押圧機構80は、中央孔4804と、中央孔4804の底面4804Aを押さえつける中央押さえねじ52の先部小径部5206と、先部小径部5206の外周面と中央孔4804の内周面との間に形成され、可動板48の高さ方向の中央を通る第1仮想軸V1を中心に所定の角度範囲内の可動板48の傾動を許容する第1隙間G1とを含んで構成されている。
【0066】
また、図22に示す止めねじ58が、図16に示すように、可動板48のねじ孔4806に螺合され、中央押さえねじ52の先部小径部5206の先端が中央孔4804の底面4804Aに当接した状態で、止めねじ58の先部5802が係合溝部5206Aに係合する。
これにより、中央押さえねじ52の先部小径部5206は、中央孔4804内において回転可能、かつ中央孔4804の軸心方向に移動不能に結合される。
したがって、中央押さえねじ52を正逆回転することで、可動板48がプレート46に離間接近する方向に移動する。
【0067】
図16に示すように、可動板ガイド部54は、可動板48をプレート46に対して離間接近する方向に移動可能に案内するものであり、一対のガイドピン54Aと、一対のガイドブッシュ54Bとを含んで構成され、基板50の長さ方向の両側部に設けられている。
【0068】
一対のガイドピン54Aは、図19に示すように、先端に雄ねじ部5402を有する円柱状の棒状部材であって、先端の雄ねじ部5402が可動板48の長さ方向の両端部に形成されたねじ孔4802にそれぞれ螺合して連結され、可動板48の長さ方向の両側部からそれぞれ突設されている。
【0069】
一対のガイドブッシュ54Bは、図23に示すように、頭部5404と軸部5406とを備えている。
頭部5404は、基板50に形成された凹部5004に収容される形状で板状に形成されている。
頭部5404の中央から軸部5406にわたってガイド孔5408が貫通形成されている。
また、頭部5404の上面の両側には座ぐり5404Aが設けられると共に、座ぐり5404Aの底面に、凹部5004に形成されたねじ孔5008に対応するねじ挿通孔5410が設けられている。
【0070】
ガイドブッシュ54Bは、図16図23に示すように、頭部5404を基板50の凹部5004に収容し、軸部5406を貫通孔5006にはめ込み、座ぐり5404Aにその頭部5404を収容したねじ(不図示)を頭部5404のねじ挿通孔5410に挿通し基板50のねじ孔5008に螺合することで基板50に取り付けられている。
そして、可動板48が保持部本体40の一対の側板44の間でプレート46に対向して配置され、基板50が保持部本体40の一対の側板44に連結される際に、一対のガイドブッシュ54Bのガイド孔5408に一対のガイドピン54Aを挿通する。
これにより、可動板48は、挟持面48Bがガイドピン54Aおよびガイドブッシュ54Bを介してプレート46に対して離間接近する方向、すなわちガイド孔5408の軸心方向に移動可能に支持される。
【0071】
このとき、2本のガイドピン54Aは、第1仮想軸V1を中心とした所定の角度範囲内の可動板48の傾動を許容する第2隙間G2をガイドピン54Aの外周面とガイド孔5408の内周面との間に確保してガイド孔5408に挿入される。
この第2隙間G2は、可動板48の長さ方向の中央を通り可動板48の高さ方向に延在する第2仮想軸V2を中心とした可動板48の傾動を抑制する寸法で形成されている。
したがって、本実施の形態では、可動板48の長さ方向の中央を通り可動板48の高さ方向に延在する第2仮想軸V2を中心とした可動板48の傾動を抑制する傾動抑制機構82が設けられている。
そして、傾動抑制機構82は、基板50の長さ方向の両側部に設けられたガイド孔5408と、可動板48の長さ方向の両側部からそれぞれ突設されガイド孔5408に移動可能に挿入されるガイドピン54Aと、ガイドピン54Aの外周面とガイド孔5408の内周面との間に、第1仮想軸V1を中心とした所定の角度範囲内の可動板48の傾動を許容し、かつ、第2仮想軸V2を中心とした可動板48の傾動を抑制する第2隙間G2とを含んで構成されている。
なお、傾動抑制機構82を省略してもよいが、その場合は、第2仮想軸V2を中心とした可動板48の傾動の角度範囲が、押圧機構80で許容された第1仮想軸V1を中心にした可動板48の所定角度範囲と同一となる。
そのため、傾動抑制機構82を省略した場合、可動板48の両端が第2仮想軸V2を中心として大きな角度範囲で傾動することになる。
したがって、傾動抑制機構82を設けると、コネクタ本体CN11およびコネクタ本体CN21の外側面に対して可動板48を接近させる際、可動板48の中央を中心とする可動板48の長さ方向の両端の傾動を抑制し、第1コネクタCN1の本体CN11および第2コネクタCN2のコネクタ本体を可動板48とプレート46とにより確実に挟持し固定する上で有利となる。
【0072】
一対の端部押さえねじ56は、図16に示すように、回転操作される頭部5602と雄ねじ部5604を含んで構成され、基板50の両端のねじ孔5010に雄ねじ部5604が螺合され、一対の端部押さえねじ56の先部5606が可動板48の両端に当接可能となっている。
したがって、一対の端部押さえねじ56を正回転することで可動板48がプレート46に近づく方向に移動し、一対の端部押さえねじ56を逆回転することで可動板48がプレート46から離れる方向に移動する。
【0073】
上述したように、第1保持部32は、中央押さえねじ52の先部小径部5206の外周面と中央孔4804の内周面との間に第1隙間G1、ガイドピン54Aの外周面とガイド孔5408の内周面との間に第2隙間G2を確保しているため、可動板48の中央を中心として可動板48の高さ方向の両端が所定の角度範囲内において傾動できるように構成されている。
【0074】
このような第1保持部32によって第1コネクタCN1を挟持する場合は、中央押さえねじ52、一対の端部押さえねじ56を逆回転させて、可動板48とプレート46との間に空間を形成し、その空間に挿抜方向を上方に向けた状態で第1コネクタCN1を挿入する。
このとき、図7(B)に示すように、第1コネクタCN1のコネクタ本体CN11の向かい合う外側面CN14、CN16のうち、いずれかの外側面がコネクタの挿抜方向に平行に形成されていない場合は、すなわち、いずれかの外側面がコネクタの嵌合部CN12から離れるにつれてコネクタの厚みを減少あるいは増加する方向の傾斜面として形成されている場合は、コネクタの挿抜方向に平行に形成された外側面(例えば外側面CN14)をプレート46に対向するように配置し、傾斜面で形成されている外側面(例えば外側面CN16)を可動板48に対向するように配置する。
そして、中央押さえねじ52を正回転させて第1コネクタCN1を可動板48によってプレート46との間で挟持させるとともに、一対の端部押さえねじ56を正回転させてそれら端部押さえねじ56によって可動板48をプレート46に向けて押圧することで第1コネクタCN1を可動板48とプレート46の間に挟持させる。
【0075】
このように、コネクタの挿抜方向に平行に形成された外側面CN14を傾動しないプレート46に対向するように配置することで、コネクタの挿抜方向を往復移動部24が往復移動する上下方向に一致させることができる。
なお、第2コネクタCN2の外側面CN24、CN26についても同様に、コネクタの挿抜方向に平行に形成された外側面をプレート46に対向させて配置することで、同様の効果を奏することができる。
【0076】
以下に、コネクタの挿抜試験装置10の動作について説明する。
初期状態において、基盤12に固定された第1支持部30に第1連結柱3002を介して第1保持部32が支持され、往復移動部材2408に第2支持部26である第2連結柱2602を介して第2保持部28が支持されている。
そして、第1保持部32および第2保持部28にはコネクタが保持されておらず、昇降板18が基盤12から上方に離れた箇所に位置し、したがって、第2保持部28が第1保持部32から上方に離間した箇所に位置しているものとする。
【0077】
まず、第1保持部32および第2保持部28の双方の中央押さえねじ52、一対の端部押さえねじ56を逆回転させて、可動板48とプレート46との間に空間を形成する。
試験対象となる第1コネクタCN1および第2コネクタCN2を予め嵌合させた状態としておく。
【0078】
次いで、第1コネクタCN1を下方に、第2コネクタCN2を上方に位置させた状態で、第2コネクタCN2を第2保持部28の可動板48とプレート46との間の空間に挿入し、中央押さえねじ52、一対の端部押さえねじ56を正回転させて第2コネクタCN2を可動板48とプレート46の間に挟持させる。
このとき、第2コネクタCN2がいずれかの外側面が第2コネクタCN2の挿抜方向に平行に形成されていない場合は、挿抜方向に平行に形成された外側面をプレート46に対向するように第2コネクタCN2を配置する。
第2コネクタCN2を挟持すると、第1コネクタCN1は第2コネクタCN2の下方に位置した状態となっている。
【0079】
次に、往復移動部24のモータ2402を回転させ、第2保持部28を下限位置に位置決めする。
高さ調整装置22のストッパレバー2214を固定位置から可動位置に揺動させて、昇降板18の移動を可能な状態とし、ハンドル2210を回転操作して昇降板18を下降させ、第1コネクタCN1を第1保持部32の可動板48とプレート46との間の空間に挿入し、中央押さえねじ52、一対の端部押さえねじ56を正回転させて第1コネクタCN1を可動板48とプレート46の間に挟持させる。
【0080】
次に、高さ調整装置22のストッパレバー2214を可動位置から固定位置に揺動させて昇降板18の位置を固定したのち、往復移動部24のモータ2402をゆっくりと回転させ、第2保持部28を下限位置と上限位置との間で昇降させる。
これにより第2コネクタCN2が第1コネクタCN1に挿抜される。
【0081】
ここで、第1コネクタCN1と第2コネクタCN2との挿抜方向の位置ずれ、あるいは、第1コネクタCN1と第2コネクタCN2との挿抜方向と直交する方向の位置ずれがあるか否か、すなわち第1コネクタCN1と第2コネクタCN2の挿抜動作が正常になされているか否かを確認する。
上記の位置ずれが生じているならば、高さ調整装置22を操作して第2保持部28の高さ位置を調整し、また、第1保持部32の基盤12上での位置決め調整を行ない、第2コネクタCN2に対する、挿抜方向と直交する方向での第1コネクタCN1の位置を調整したのち、再度上記の動作確認を行う。
【0082】
位置ずれが生じていなければ、第1コネクタCN1と第2コネクタCN2の挿抜動作が正常になされているため、往復移動部24を不図示の制御装置によって制御して挿抜試験を開始する。
すなわち、不図示の制御装置によりモータ2402が所定の回転速度で回転され、往復移動部24により第2保持部28に保持された第2コネクタCN2が昇降し、基盤12に固定された第1保持部32に保持された第1コネクタCN1に対して第2コネクタCN2が繰り返して挿抜される。
【0083】
このようなコネクタの挿抜は、予め制御装置に設定された所定の設定挿抜回数に到達するまでなされ、挿抜回数が設定挿抜回数に到達したならば、制御装置によりモータ2402の回転が停止される。
挿抜試験の終了後、第1コネクタCN1および第2コネクタCN2について電気的、機械的な測定がなされ、耐久性の評価がなされる。
【0084】
本実施の形態によれば、静止板42の静止板内側面42Aの長さL2、プレート46の長さL2、可動板48の長さは、第1コネクタCN1のコネクタ本体CN11および第2コネクタCN2のコネクタ本体CN21の幅よりも十分に大きく、また、プレート46に対して可動板48は離間接近する方向に移動可能であるため、コネクタ本体CN11、CN21の厚さや幅が各種の寸法で形成されている場合であってもコネクタ本体CN11、CN21を確実に保持する上で有利となる。
【0085】
また、本実施の形態では、可動板48と基板50との間に、可動板48の長さ方向に延在する第1仮想軸V1を中心とした所定の角度範囲内の可動板の傾動を許容した状態で可動板48を静止板42側に向けて押圧する押圧機構80が設けられている。
そのため、第1コネクタCN1のコネクタ本体CN11および第2コネクタCN2のコネクタ本体CN21の両外側面のうちの一方の外側面が傾斜面で形成されている場合であっても、この傾斜面に追従して可動板48がその高さ方向の両端が所定の角度範囲内において傾動し、可動板48の挟持面がコネクタ本体CN11、CN21の傾斜面に密着し、静止板42に配置されたプレート46と可動板48とによりコネクタ本体CN11、CN21を確実に挟持し固定することができる。
したがって、コネクタ本体CN11、CN21の外形の如何にかかわらずコネクタ本体CN11、CN21を確実に保持でき、挿抜試験の信頼性の向上を図る上で有利となる。
【0086】
また、本実施の形態では、押圧機構80は、可動板48に設けられた中央孔4804と、基板50にねじ結合され中央孔4804に挿入され中央孔4804の底面4804Aを押さえつける中央押さえねじ52の先部小径部5206と、先部小径部5206の外周面と中央孔4804の内周面との間に形成された第1隙間G1とを含んで構成されているので、押圧機構80の構造の簡易化を図り、静止板42に配置されたプレート46と可動板48とによりコネクタ本体CN11、CN21を確実に挟持し固定する上で有利となる。
【0087】
また、中央押さえねじ52の先部小径部5206の先端が球面5206Bで形成されているので、可動板48の中央を中心として可動板48の高さ方向の両端が所定の角度範囲内において円滑に傾動しやすく、可動板48の挟持面48Bをコネクタ本体CN11、CN21の傾斜面に密着させ、静止板42に配置されたプレート46と可動板48とによりコネクタ本体CN11、CN21を確実に挟持し固定する上で有利となる。
【0088】
また、さらに、中央押さえねじ52から離れた基板50の両端にそれぞれねじ結合されそれらの先部が可動板の被押圧面48Aの両端に当接可能な一対の端部押さえねじ56を設けた。
そのため、第1コネクタCN1のコネクタ本体CN11および第2コネクタCN2のコネクタ本体CN21の外側面が中央押さえねじ52および一対の端部押さえねじ56により押圧され、可動板48の中央と両側部の3箇所から可動板48の挟持面48Bが第1コネクタCN1のコネクタ本体CN11および第2コネクタCN2のコネクタ本体CN21の外側面に押圧される。
したがって、第1コネクタCN1のコネクタ本体CN11および第2コネクタCN2のコネクタ本体CN21を可動板48とプレート46とにより確実に挟持し固定する上で有利となる。
【0089】
また、本実施の形態では、可動板48の長さ方向の中央を通り可動板48の高さ方向に延在する第2仮想軸V2を中心とした可動板48の傾動を抑制する傾動抑制機構82が設けられているので、可動板48の中央を中心として可動板48の高さ方向の両端の傾動を許容すると共に、コネクタ本体CN11およびコネクタ本体CN21の外側面に対して可動板48を接近させる際、可動板48の中央を中心とする可動板48の長さ方向の両端の傾動を抑制でき、第1コネクタCN1の本体CN11および第2コネクタCN2のコネクタ本体を可動板48とプレート46とにより確実に挟持し固定する上で有利となる。
【0090】
また、本実施の形態では、傾動抑制機構82は、基板50の長さ方向の両側部に設けられたガイド孔5408と、可動板48の長さ方向の両側部からそれぞれ突設されガイド孔5408に移動可能に挿入されるガイドピン54Aと、ガイドピン54Aの外周面とガイド孔5408の内周面との間に、第1仮想軸V1を中心とした所定の角度範囲内の可動板48の傾動を許容し、かつ、第2仮想軸V2を中心とした可動板48の傾動を抑制する第2隙間G2とを含んで構成されているので、傾動抑制機構82の構造を簡単化でき、第1コネクタCN1のコネクタ本体CN11および第2コネクタCN2のコネクタ本体CN21を可動板48とプレート46とにより確実に挟持し固定する上で有利となる。
【0091】
また、中央押さえねじ52の両側部の基板50の箇所にガイド孔5408を有するガイドブッシュ54Bが設けられ、可動板48の長さ方向の両側部からそれぞれ突設されたガイドピン54Aがガイド孔5408にガイド孔5408の軸心方向に移動可能に挿入され、ガイドピン54Aの外周面とガイド孔5408の内周面との間に、可動板48の中央を中心として可動板48の高さ方向の両端が所定の角度範囲内において傾動でき、かつ、可動板48の中央を中心として可動板48の長さ方向の両端が僅かしか傾動できない寸法の隙間G2が確保されている。
【0092】
なお、本実施の形態では、往復移動部24により第1コネクタCN1と第2コネクタCN2とを上下方向において挿抜させた場合について説明したが、挿抜方向は水平方向や、上下方向および水平方向に交差する方向でもよく、任意である。
【符号の説明】
【0093】
10 挿抜試験装置
12 基盤
14 支柱
16 天板
18 昇降板
20 昇降ガイド部
22 高さ調整装置
24 往復移動部
26 第2支持部
28 第2保持部
30 第1支持部
32 第1保持部
40 保持部本体
42 静止板
42A 静止板内側面
44 側板
44A 先端面
46 プレート
48 可動板
48A 被押圧面
48B 挟持面
4804 中央孔
4804A 底面
4806 ねじ孔
50 基板
50A 基板外側面
50B 基板内側面
52 中央押さえねじ
5202 頭部
5204 雄ねじ部
5206 先部小径部
5206A 係合溝部
5206B 球面
54 可動板ガイド部
54A ガイドピン
54B ガイドブッシュ
5404 頭部
5406 軸部
5408 ガイド孔
56 端部押さえねじ
5602 頭部
5604 雄ねじ部
5606 先部
58 止めねじ
5802 先部
80 押圧機構(中央孔4804、先部小径部5206、第1隙間G1)
82 傾動抑制機構(ガイド孔5408、ガイドピン54A、第2隙間G2)
CN1 第1コネクタ
CN2 第2コネクタ
CN11、CN21 コネクタ本体
CN12、CN22 嵌合部
CN14、CN16、CN24、CN26 外側面
G1 第1隙間
G2 第2隙間
図1
図2
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