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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022103617
(43)【公開日】2022-07-08
(54)【発明の名称】便器掃除用具
(51)【国際特許分類】
   A47K 11/10 20060101AFI20220701BHJP
   B08B 1/00 20060101ALI20220701BHJP
   A46B 5/00 20060101ALI20220701BHJP
【FI】
A47K11/10
B08B1/00
A46B5/00 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020218360
(22)【出願日】2020-12-28
(71)【出願人】
【識別番号】596061373
【氏名又は名称】岩谷マテリアル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100097102
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 敬夫
(74)【代理人】
【識別番号】100098796
【弁理士】
【氏名又は名称】新井 全
(74)【代理人】
【識別番号】100121647
【弁理士】
【氏名又は名称】野口 和孝
(74)【代理人】
【識別番号】100187377
【弁理士】
【氏名又は名称】芳野 理之
(72)【発明者】
【氏名】中島 聡子
【テーマコード(参考)】
2D036
3B116
3B202
【Fターム(参考)】
2D036DA22
3B116AA33
3B116AB52
3B116BA02
3B116BA22
3B202AA44
3B202AB00
3B202CA01
(57)【要約】
【課題】便器の表面が傷付くことを抑えることができる便器掃除用具を提供すること。
【解決手段】便器掃除用具2は、第1方向D1に延びて把持可能とされた把持部3と、一方の端部41において把持部3に接続され、把持部3の表面から第1方向D1に交差する第2方向D2に向かって延びた接続部4と、接続部4のうち一方の端部41とは反対側の他方の端部42に接続され、便器の汚れを除去するブラシ部5と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
便器の掃除に利用される便器掃除用具であって、
第1方向に延びて把持可能とされた把持部と、
一方の端部において前記把持部に接続され、前記把持部の表面から前記第1方向に交差する第2方向に向かって延びた接続部と、
前記接続部のうち前記一方の端部とは反対側の他方の端部に接続され、前記便器の汚れを除去するブラシ部と、
を備えたことを特徴とする便器掃除用具。
【請求項2】
前記把持部は、円柱の形状を有し、
前記接続部は、前記円柱の直径の長さよりも薄い厚さの板状部分を有することを特徴とする請求項1に記載の便器掃除用具。
【請求項3】
前記接続部は、前記接続部の表面から前記第1方向に沿って形成された切り欠き部を有することを特徴とする請求項1または2に記載の便器掃除用具。
【請求項4】
前記切り欠き部は、前記一方の端部を含む領域に形成されたことを特徴とする請求項3に記載の便器掃除用具。
【請求項5】
前記接続部は、前記一方の端部を含む領域に形成され前記接続部の外側から前記接続部の内側に向かって湾曲して形成された湾曲部を有することを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の便器掃除用具。
【請求項6】
前記接続部は、ポリプロピレンを含む材料により形成されたことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の便器掃除用具。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、便器の掃除に利用される便器掃除用具に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、作業者が把持するためのホルダー部と、ホルダー部から下方に伸びる柄部と、柄部の端部に設けられたブラシ部と、を有するトイレブラシが開示されている。特許文献1に記載されたブラシ部は、柄部の端部に取り付けられた板状体と、板状体の面に設けられた長短のブラシ毛と、を有する。
【0003】
ここで、便器の表面に付着する汚れの量を抑えるために、コーティングが便器の表面に施されていることがある。コーティングが便器の表面に施されている場合において、便器掃除用具により便器の表面を擦って便器の表面に付着した汚れを除去すると、コーティングの少なくとも一部が剥がれたり、便器の表面を傷付けたりすることがある。柔らかい素材のブラシ毛を有する便器掃除用具により便器の表面に付着した汚れを除去する場合であっても、便器の表面が傷付くことがある。
【0004】
すなわち、例えば特許文献1に記載されたトイレブラシのように、ステンレススチール等の金属により形成された柄部がホルダー部から下方に伸びていると、作業者からホルダー部および柄部を介してブラシ部に伝わり便器の表面に作用する力が比較的大きい。そのため、ホルダー部とブラシ部とに接続された柄部がホルダー部から下方に伸びていると、柔らかい素材のブラシ毛を有するトイレブラシにより便器の表面に付着した汚れを除去する場合であっても、便器の表面が傷付くことがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2018-143741号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、便器の表面が傷付くことを抑えることができる便器掃除用具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題は、便器の掃除に利用される便器掃除用具であって、第1方向に延びて把持可能とされた把持部と、一方の端部において前記把持部に接続され、前記把持部の表面から前記第1方向に交差する第2方向に向かって延びた接続部と、前記接続部のうち前記一方の端部とは反対側の他方の端部に接続され、前記便器の汚れを除去するブラシ部と、を備えたことを特徴とする本発明に係る便器掃除用具により解決される。
【0008】
本発明に係る便器掃除用具によれば、把持部は、第1方向に延びている。接続部は、一方の端部において把持部に接続され、他方の端部においてブラシ部に接続されている。そして、把持部とブラシ部とに接続された接続部は、把持部の表面から把持部の延在方向としての第1方向に交差する第2方向に向かって延びている。そのため、便器の掃除を行う作業者から把持部に加えられた力は、把持部から第1方向に交差する第2方向に向かって接続部に伝わる。そして、第2方向に向かって接続部に伝わった力は、ブラシ部に伝わり、便器の表面に作用する。そのため、作業者から把持部および接続部を介してブラシ部に伝わり便器の表面に作用する力を比較的小さい力に抑えることができる。これにより、本発明に係る便器掃除用具は、便器の表面が傷付くことを抑えることができる。
【0009】
本発明に係る便器掃除用具において、好ましくは、前記把持部は、円柱の形状を有し、前記接続部は、前記円柱の直径の長さよりも薄い厚さの板状部分を有することを特徴とする。
【0010】
本発明に係る便器掃除用具によれば、把持部は、円柱の形状を有し、例えば第1方向に対して垂直な面を有するわけではないため、作業者から把持部に加えられ第1方向に向かう力を比較的小さい力に抑えることができる。また、接続部は、把持部の円柱の直径の長さよりも薄い厚さの板状部分を有するため、力が把持部から接続部に伝わると比較的容易に撓むことができる。そのため、接続部は、作業者から把持部に加えられた力を緩和することができる。これにより、本発明に係る便器掃除用具は、便器の表面が傷付くことを抑えることができる。
【0011】
本発明に係る便器掃除用具において、好ましくは、前記接続部は、前記接続部の表面から前記第1方向に沿って形成された切り欠き部を有することを特徴とする。
【0012】
本発明に係る便器掃除用具によれば、接続部は、接続部の表面から第1方向に沿って形成された切り欠き部を有するため、力が把持部から第1方向に交差する第2方向に向かって接続部に伝わると、さらに容易に撓むことができる。そのため、接続部は、作業者から把持部に加えられた力をより一層緩和することができる。これにより、本発明に係る便器掃除用具は、便器の表面が傷付くことをより一層抑えることができる。
【0013】
本発明に係る便器掃除用具において、好ましくは、前記切り欠き部は、前記一方の端部を含む領域に形成されたことを特徴とする。
【0014】
本発明に係る便器掃除用具によれば、切り欠き部は、接続部の一方の端部を含む領域すなわち接続部が把持部に接続された部分を含む領域に設けられている。言い換えれば、切り欠き部は、把持部と接続部との境界部を含む領域に設けられている。そのため、接続部は、力が把持部から接続部に伝わると、把持部の近傍の領域すなわち接続部が把持部に接続された部分を含む領域において比較的容易に撓むことができる。そのため、接続部は、接続部が把持部に接続された部分を含む領域において作業者から把持部に加えられた力を緩和することができる。これにより、本発明に係る便器掃除用具は、便器の表面が傷付くことをより一層抑えることができる。
【0015】
本発明に係る便器掃除用具において、好ましくは、前記接続部は、前記一方の端部を含む領域に形成され前記接続部の外側から前記接続部の内側に向かって湾曲して形成された湾曲部を有することを特徴とする。
【0016】
本発明に係る便器掃除用具によれば、接続部は、接続部の一方の端部を含む領域すなわち接続部が把持部に接続された部分を含む領域に形成された湾曲部を有する。湾曲部は、接続部の外側から接続部の内側に向かって湾曲して形成されている。そのため、湾曲部は、力が把持部から接続部に伝わったときに、接続部が把持部に接続された部分に応力集中が生ずることを抑えることができる。これにより、接続部が把持部の表面から第1方向に交差する第2方向に向かって延びていたり、接続部が把持部の円柱の直径の長さよりも薄い厚さの板状部分を有していたりする場合であっても、接続部が破損することを抑えることができる。
【0017】
本発明に係る便器掃除用具において、好ましくは、前記接続部は、ポリプロピレンを含む材料により形成されたことを特徴とする。
【0018】
本発明に係る便器掃除用具によれば、接続部がポリプロピレンを含む材料により形成されている。そのため、接続部が把持部の表面から第1方向に交差する第2方向に向かって延びていたり、接続部が把持部の円柱の直径の長さよりも薄い厚さの板状部分を有していたりする場合であっても、力が把持部から接続部に伝わったときに接続部が破損することを抑えることができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、便器の表面が傷付くことを抑えることができる便器掃除用具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の第1実施形態に係る便器掃除用具を表す斜視図である。
図2】本実施形態に係る便器掃除用具を表す正面図である。
図3】本実施形態に係る便器掃除用具を表す背面図である。
図4】本実施形態に係る便器掃除用具を表す平面図である。
図5】本実施形態に係る便器掃除用具を表す底面図である。
図6】本実施形態に係る便器掃除用具を表す右側面図である。
図7】本実施形態に係る便器掃除用具を表す左側面図である。
図8】本発明の第2実施形態に係る便器掃除用具を表す斜視図である。
図9】本実施形態に係る便器掃除用具を表す正面図である。
図10】本実施形態に係る便器掃除用具を表す背面図である。
図11】本実施形態に係る便器掃除用具を表す平面図である。
図12】本実施形態に係る便器掃除用具を表す底面図である。
図13】本実施形態に係る便器掃除用具を表す右側面図である。
図14】本実施形態に係る便器掃除用具を表す左側面図である。
図15】本発明の第3実施形態に係る便器掃除用具を表す斜視図である。
図16】本実施形態に係る便器掃除用具を表す正面図である。
図17】本実施形態に係る便器掃除用具を表す背面図である。
図18】本実施形態に係る便器掃除用具を表す平面図である。
図19】本実施形態に係る便器掃除用具を表す底面図である。
図20】本実施形態に係る便器掃除用具を表す右側面図である。
図21】本実施形態に係る便器掃除用具を表す左側面図である。
図22】本発明の第4実施形態に係る便器掃除用具を表す斜視図である。
図23】本実施形態に係る便器掃除用具を表す正面図である。
図24】本実施形態に係る便器掃除用具を表す背面図である。
図25】本実施形態に係る便器掃除用具を表す平面図である。
図26】本実施形態に係る便器掃除用具を表す底面図である。
図27】本実施形態に係る便器掃除用具を表す右側面図である。
図28】本実施形態に係る便器掃除用具を表す左側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に、本発明の好ましい実施形態を、図面を参照して詳しく説明する。
なお、以下に説明する実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。また、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
【0022】
図1は、本発明の第1実施形態に係る便器掃除用具を表す斜視図である。
図2は、本実施形態に係る便器掃除用具を表す正面図である。
図3は、本実施形態に係る便器掃除用具を表す背面図である。
図4は、本実施形態に係る便器掃除用具を表す平面図である。
図5は、本実施形態に係る便器掃除用具を表す底面図である。
図6は、本実施形態に係る便器掃除用具を表す右側面図である。
図7は、本実施形態に係る便器掃除用具を表す左側面図である。
【0023】
本実施形態に係る便器掃除用具2は、便器の掃除に利用される掃除用具であり、把持部3と、接続部4と、ブラシ部5と、を備える。
【0024】
把持部3は、便器掃除用具2の利用者が把持する部分である。図2および図3に表したように、把持部3は、第1方向D1に延びている。図2および図3に表した便器掃除用具2において、第1方向D1は、上下方向である。図4および図5に表したように、把持部3は、円柱の形状を有する。すなわち、第1方向D1に沿ってみたとき、把持部3の形状は、円形である。把持部3は、樹脂により形成されている。把持部3の材料としては、例えば、ポリプロピレン(PP)を含む材料などが挙げられる。但し、把持部3の材料は、ポリプロピレンを含む材料に限定されるわけではない。
【0025】
接続部4は、一方の端部41において把持部3に接続され、一方の端部41とは反対側の他方の端部42においてブラシ部5に接続されている。すなわち、接続部4は、把持部3とブラシ部5との間に設けられ、把持部3とブラシ部5とを接続する部分である。図2および図3に表したように、接続部4は、把持部3の表面から第2方向D2に向かって延びている。第2方向D2は、第1方向D1に交差する方向である。図2に表したように、第1方向D1と第2方向D2との間の角度A11は、例えば約100度以上、150度以下程度である。但し、第1方向D1と第2方向D2との間の角度A11は、この範囲に限定されるわけではない。
【0026】
図2および図3に表したように、接続部4は、板状部分43を有する。板状部分43は、一方の端部41と他方の端部42との間に設けられている。図4に表したように、板状部分の厚さL2は、円柱を呈する把持部3の直径の長さL1よりも薄い。板状部分の厚さL2は、例えば約3mm以上、8mm以下程度である。また、把持部3の直径の長さL1は、例えば約10mm以上、20mm以下程度である。
【0027】
接続部4は、樹脂により形成されている。接続部4の材料としては、例えば、ポリプロピレンを含む材料などが挙げられる。但し、接続部4の材料は、ポリプロピレンを含む材料に限定されるわけではない。接続部4は、把持部3と一定的に形成されていてもよく、把持部3とは別体として形成され接合されていてもよい。
【0028】
ブラシ部5は、便器の汚れを除去する部分であり、接続部4の他方の端部42に接続されている。ブラシ部5は、基部51と、先端部52と、を有する。基部51は、接続部4の他方の端部42に接続された部分であり、第3方向D3に延びている。第3方向D3は、第1方向D1に対して略平行である。図2および図3に表した便器掃除用具2では、第3方向D3は、第1方向D1に対して平行であり、すなわち上下方向である。先端部52は、第4方向D4に延びている。第4方向D4は、第3方向D3に交差する方向である。具体的には、図2および図3に表したように、先端部52は、基部51に対して屈曲しており、基部51に接続された部分から先端部に向かうにつれて把持部3の仮想的な延長部分に向かって延びている。図2に表したように、第3方向D3と第4方向D4との間の角度A12は、例えば約140度以上、160度以下程度である。但し、第3方向D3と第4方向D4との間の角度A12は、この範囲に限定されるわけではない。
【0029】
ブラシ部5は、樹脂により形成されている。具体的には、ブラシ部5は、例えばポリエステル等の比較的柔らかい材料により形成されている。なお、ブラシ部5の材料は、ポリエステルに限定されるわけではない。
【0030】
ここで、便器の表面に付着する汚れの量を抑えるために、コーティングが便器の表面に施されていることがある。コーティングが便器の表面に施されている場合において、便器掃除用具により便器の表面を擦って便器の表面に付着した汚れを除去すると、コーティングの少なくとも一部が剥がれたり、便器の表面を傷付けたりすることがある。柔らかい素材のブラシ毛を有する便器掃除用具により便器の表面に付着した汚れを除去する場合であっても、便器の表面が傷付くことがある。
【0031】
これに対して、本実施形態に係る便器掃除用具2によれば、把持部3とブラシ部5とに接続された接続部4は、把持部3の表面から把持部3の延在方向としての第1方向D1に交差する第2方向D2に向かって延びている。そのため、便器の掃除を行う作業者から把持部3に加えられた力は、把持部3から第1方向D1に交差する第2方向D2に向かって接続部4に伝わる。そして、第2方向D2に向かって接続部4に伝わった力は、ブラシ部5に伝わり、便器の表面に作用する。そのため、作業者から把持部3および接続部4を介してブラシ部5に伝わり便器の表面に作用する力を比較的小さい力に抑えることができる。これにより、本実施形態に係る便器掃除用具2は、便器の表面が傷付くことを抑えることができる。
【0032】
また、把持部3は、円柱の形状を有し、例えば第1方向D1に対して垂直な面を有するわけではないため、作業者から把持部3に加えられ第1方向D1に向かう力を比較的小さい力に抑えることができる。また、接続部4は、把持部3の円柱の直径の長さL1よりも薄い厚さL2の板状部分43を有するため、力が把持部3から接続部4に伝わると比較的容易に撓むことができる。本願明細書において、接続部4が「撓む」とは、便器の表面が傷付くことを抑えることができる程度の撓み、すなわち作業者から把持部3に加えられた力を緩和することができる程度の撓みをいうものとし、ゴムなどの弾性体に生ずるほどの撓みを有していなくともよい。そのため、接続部4は、作業者から把持部3に加えられた力を緩和することができる。これにより、本実施形態に係る便器掃除用具2は、便器の表面が傷付くことを抑えることができる。
【0033】
また、接続部4がポリプロピレンを含む材料により形成されている。そのため、接続部4が把持部3の表面から第1方向D1に交差する第2方向D2に向かって延びていても、力が把持部3から接続部4に伝わったときに接続部4が破損することを抑えることができる。
【0034】
さらに、図2に関して前述したように、ブラシ部5の先端部52がブラシ部5の基部51に対して屈曲しているため、ブラシ部5は、便器の縁部の裏面に付着した汚れを綺麗に除去することができる。
【0035】
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
なお、第2実施形態に係る便器掃除用具2Aの構成要素が、図1図7に関して前述した第1実施形態に係る便器掃除用具2の構成要素と同様である場合には、重複する説明は適宜省略し、以下、相違点を中心に説明する。
【0036】
図8は、本発明の第2実施形態に係る便器掃除用具を表す斜視図である。
図9は、本実施形態に係る便器掃除用具を表す正面図である。
図10は、本実施形態に係る便器掃除用具を表す背面図である。
図11は、本実施形態に係る便器掃除用具を表す平面図である。
図12は、本実施形態に係る便器掃除用具を表す底面図である。
図13は、本実施形態に係る便器掃除用具を表す右側面図である。
図14は、本実施形態に係る便器掃除用具を表す左側面図である。
【0037】
本実施形態に係る便器掃除用具2Aは、把持部3と、接続部4Aと、ブラシ部5と、を備える。把持部3およびブラシ部5は、図1図7に関して前述した通りである。
【0038】
本実施形態の接続部4Aは、湾曲部44を有する。この点において、本実施形態に係る便器掃除用具2Aは、図1図7に関して前述した便器掃除用具2とは異なる。図9および図10に表したように、湾曲部44は、接続部4Aの一方の端部41を含む領域A1、すなわち接続部4Aが把持部3に接続された部分を含む領域A1に形成されている。具体的には、図9および図10に表した便器掃除用具2Aにおいて、湾曲部44は、接続部4Aの上部と把持部3の表面との間において形成されている。
【0039】
湾曲部44は、接続部4Aの外側から接続部4Aの内側に向かって湾曲して形成されている。すなわち、図9および図10に表した便器掃除用具2Aにおいて、湾曲部44に関する曲率円の中心(曲率中心)は、接続部4Aの上方の外側に存在する。その他の構造は、図1図7に関して前述した便器掃除用具2の構造と同様である。
【0040】
本実施形態に係る便器掃除用具2Aによれば、接続部4Aの湾曲部44は、接続部4Aの外側から接続部4Aの内側に向かって湾曲して形成されている。そのため、湾曲部44は、力が把持部3から接続部4Aに伝わったときに、接続部4Aが把持部3に接続された部分に応力集中が生ずることを抑えることができる。これにより、接続部4Aが把持部3の表面から第1方向D1に交差する第2方向D2に向かって延びていたり、接続部4Aが把持部3の円柱の直径の長さL1よりも薄い厚さL2の板状部分43を有していたりする場合であっても、接続部4Aが破損することを抑えることができる。
【0041】
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
なお、第3実施形態に係る便器掃除用具2Bの構成要素が、図1図7に関して前述した第1実施形態に係る便器掃除用具2および図8図14に関して前述した第2実施形態に係る便器掃除用具2Aの構成要素と同様である場合には、重複する説明は適宜省略し、以下、相違点を中心に説明する。
【0042】
図15は、本発明の第3実施形態に係る便器掃除用具を表す斜視図である。
図16は、本実施形態に係る便器掃除用具を表す正面図である。
図17は、本実施形態に係る便器掃除用具を表す背面図である。
図18は、本実施形態に係る便器掃除用具を表す平面図である。
図19は、本実施形態に係る便器掃除用具を表す底面図である。
図20は、本実施形態に係る便器掃除用具を表す右側面図である。
図21は、本実施形態に係る便器掃除用具を表す左側面図である。
【0043】
本実施形態に係る便器掃除用具2Bは、把持部3と、接続部4Bと、ブラシ部5と、を備える。把持部3およびブラシ部5は、図1図7に関して前述した通りである。
【0044】
本実施形態の接続部4Bは、切り欠き部45を有する。この点において、本実施形態に係る便器掃除用具2Bは、図1図7に関して前述した便器掃除用具2とは異なる。図17および図18に表したように、切り欠き部45は、接続部4Bの一方の端部41を含む領域A2、すなわち接続部4Bが把持部3に接続された部分を含む領域A2に形成されている。切り欠き部45は、接続部4Bの表面から第1方向D1に沿って形成されている。図17および図18に表した便器掃除用具2Bにおいて、切り欠き部45は、接続部4Bの下側の表面46(下面)から第1方向D1に沿って上向きに形成されている。図16に表したように、切り欠き部45の幅W1は、例えば約1mm以上、5mm以下程度である。但し、切り欠き部45の幅W1は、この範囲に限定されるわけではない。
【0045】
図15に表したように、本実施形態に係る便器掃除用具2Bは、容器6に収容される。すなわち、便器掃除用具2Bが利用されないときには、便器掃除用具2Bは、容器6に収容され保管される。容器6は、便器掃除用具2Bのブラシ部5が通過可能な開口部61を有する。便器掃除用具2Bの接続部4Bの切り欠き部45は、容器6の開口部61の縁部62に嵌まることができる。切り欠き部45が縁部62に嵌まることにより、便器掃除用具2Bは、容器6に安定した状態で収容され保管される。その他の構造は、図1図7に関して前述した便器掃除用具2の構造と同様である。
【0046】
本実施形態に係る便器掃除用具2Bによれば、接続部4Bは、接続部4Bの表面から第1方向D1に沿って形成された切り欠き部45を有するため、力が把持部3から第1方向D1に交差する第2方向D2に向かって接続部4Bに伝わると、さらに容易に撓むことができる。そのため、接続部4Bは、作業者から把持部3に加えられた力をより一層緩和することができる。これにより、本実施形態に係る便器掃除用具2Bは、便器の表面が傷付くことをより一層抑えることができる。
【0047】
また、切り欠き部45は、接続部4Bの一方の端部41を含む領域A2すなわち接続部4Bが把持部3に接続された部分を含む領域A2に設けられている。言い換えれば、切り欠き部45は、把持部3と接続部4Bとの境界部を含む領域A2に設けられている。そのため、接続部4Bは、力が把持部3から接続部4Bに伝わると、把持部3の近傍の領域A2すなわち接続部4Bが把持部3に接続された部分を含む領域A2において比較的容易に撓むことができる。そのため、接続部4Bは、接続部4Bが把持部3に接続された部分を含む領域A2において作業者から把持部3に加えられた力を緩和することができる。これにより、本実施形態に係る便器掃除用具2Bは、便器の表面が傷付くことをより一層抑えることができる。
【0048】
次に、本発明の第4実施形態について説明する。
なお、第4実施形態に係る便器掃除用具2Cの構成要素が、図1図7に関して前述した第1実施形態に係る便器掃除用具2、図8図14に関して前述した第2実施形態に係る便器掃除用具2A、および図15図21に関して前述した第3実施形態に係る便器掃除用具2Bの構成要素と同様である場合には、重複する説明は適宜省略し、以下、相違点を中心に説明する。
【0049】
図22は、本発明の第4実施形態に係る便器掃除用具を表す斜視図である。
図23は、本実施形態に係る便器掃除用具を表す正面図である。
図24は、本実施形態に係る便器掃除用具を表す背面図である。
図25は、本実施形態に係る便器掃除用具を表す平面図である。
図26は、本実施形態に係る便器掃除用具を表す底面図である。
図27は、本実施形態に係る便器掃除用具を表す右側面図である。
図28は、本実施形態に係る便器掃除用具を表す左側面図である。
【0050】
本実施形態に係る便器掃除用具2Cは、把持部3と、接続部4Cと、ブラシ部5と、を備える。把持部3およびブラシ部5は、図1図7に関して前述した通りである。
【0051】
本実施形態の接続部4Cは、湾曲部44を有する。また、本実施形態の接続部4Cは、切り欠き部45を有する。これらの点において、本実施形態に係る便器掃除用具2Cは、図1図7に関して前述した便器掃除用具2とは異なる。図23および図24に表したように、湾曲部44は、接続部4Cの一方の端部41を含む領域A3、すなわち接続部4Cが把持部3に接続された部分を含む領域A3に形成されている。具体的には、図23および図24に表した便器掃除用具2Cにおいて、湾曲部44は、接続部4Cの上部と把持部3の表面との間において形成されている。
【0052】
湾曲部44は、接続部4Cの外側から接続部4Cの内側に向かって湾曲して形成されている。すなわち、図23および図24に表した便器掃除用具2Cにおいて、湾曲部44に関する曲率円の中心(曲率中心)は、接続部4Cの上方の外側に存在する。
【0053】
図23および図24に表したように、切り欠き部45は、接続部4Cの一方の端部41を含む領域A3、すなわち接続部4Cが把持部3に接続された部分を含む領域A3に形成されている。切り欠き部45は、接続部4Cの表面から第1方向D1に沿って形成されている。図23および図24に表した便器掃除用具2Cにおいて、切り欠き部45は、接続部4Cの下側の表面46(下面)から第1方向D1に沿って上向きに形成されている。図23に表したように、切り欠き部45の幅W1は、例えば約1mm以上、5mm以下程度である。但し、切り欠き部45の幅W1は、この範囲に限定されるわけではない。
【0054】
図22に表したように、本実施形態に係る便器掃除用具2Cは、容器6に収容される。すなわち、便器掃除用具2Cが利用されないときには、便器掃除用具2Cは、容器6に収容され保管される。容器6は、便器掃除用具2Cのブラシ部5が通過可能な開口部61を有する。便器掃除用具2Cの接続部4Cの切り欠き部45は、容器6の開口部61の縁部62に嵌まることができる。切り欠き部45が縁部62に嵌まることにより、便器掃除用具2Cは、容器6に安定した状態で収容され保管される。その他の構造は、図1図7に関して前述した便器掃除用具2の構造と同様である。
【0055】
図22図28に関して前述したように、本実施形態に係る便器掃除用具2Cは、図8図14に関して前述した便器掃除用具2Aと、図15図21に関して前述した便器掃除用具2Bと、を組み合わせた構造を有する。これにより、図8図14に関して前述した効果と、図15図21に関して前述した効果と、を組み合わせた効果が得られる。
【0056】
以上、本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明は、上記実施形態に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。上記実施形態の構成は、その一部を省略したり、上記とは異なるように任意に組み合わせたりすることができる。
【符号の説明】
【0057】
2、2A、2B、2C:便器掃除用具、 3:把持部、 4、4A、4B、4C:接続部、 5:ブラシ部、 6:容器、 41、一方の端部、 42:他方の端部、 43:板状部分、 44:湾曲部、 45:切り欠き部、 46:表面、 51:基部、 52:先端部、 61:開口部、 62:縁部、 A1:領域、 A11、A12:角度、 A2、A3:領域、 D1:第1方向、 D2:第2方向、 D3:第3方向、 D4:第4方向、 L1:長さ、 L2:厚さ、 W1:幅
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