(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022103998
(43)【公開日】2022-07-08
(54)【発明の名称】野球用捕球具成形装置
(51)【国際特許分類】
A63B 71/14 20060101AFI20220701BHJP
【FI】
A63B71/14 F
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020218954
(22)【出願日】2020-12-28
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-12-22
(71)【出願人】
【識別番号】505248864
【氏名又は名称】株式会社オーゾネ
(74)【代理人】
【識別番号】110000615
【氏名又は名称】特許業務法人 Vesta国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大曽根 観次
(72)【発明者】
【氏名】大曽根 勝子
(72)【発明者】
【氏名】大曽根 忠典
(57)【要約】 (修正有)
【課題】合成樹脂の被膜層を使用することなく、皮革に繰り返し荷重変化を与え、捕球を容易化すると共に強度を向上させ型崩れ等を防ぐ野球用捕球具を提供する。
【解決手段】回転運動及び直線運動として同一中心線上で回転運動及び直線運動を行い、前記同一中心線上で回転運動及び直線運動を行うハンマードリル出力として、垂直線上で回転運動及び直線運動を行う野球用捕球具成形装置において、ハンマードリル出力である同一中心線上に配設した半球体からなる仮想ボール体70Aと、ハンマードリル出力よりも下部、前記仮想ボール体70Aよりも上部に位置する冷却機構50を具備するものである。ここでは、同一中心線上に配設した半球体からなる仮想ボール体70Aによって、野球グラブの皮革の繊維を解き弾性を変化させる。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
垂直線上で回転運動及び直線運動を行う締付チャックの中心にあるハンマードリル出力を行う野球用捕球具成形装置において、
前記ハンマードリル出力よりも下部、前記仮想ボール体よりも上部に位置する冷却機構と、
前記ハンマードリル出力に配設した半球体からなる仮想ボール体と、
前記冷却機構及び前記仮想ボール体の間で構成された作業シャフトと
を具備することを特徴とする野球用捕球具成形装置。
【請求項2】
請求項2の発明の野球用捕球具成形装置の冷却機構は、前記ハンマードリル出力よりも下部に位置し、かつ、前記仮想ボール体の上部に位置するから、アルミニウム板または銅板の4片乃至8片で形成されていることを特徴とする請求項1に記載する野球用捕球具成形装置。
【請求項3】
請求項3の発明の野球用捕球具成形装置は、前記ハンマードリル出力より前記冷却機構及び前記仮想ボール体を具備するので、摩擦熱を発生する個所が前記冷却機構及び前記仮想ボール体から構成され、前記仮想ボール体が全体の前記仮想ボール体の荷重が重いことを特徴とする請求項1または請求項2の何れかに記載の野球用捕球具成形装置。
【請求項4】
請求項4の発明の野球用捕球具成形装置は、前記冷却機構及び前記仮想ボール体の作業シャフト間で構成されているから、前記仮想ボール体の最下面を二次元平面に沿って移動することができ、摺動案内は省略しても冷却機構及び仮想ボール体から構成されているので、作業シャフトを省略しても全体という構成で使用できることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の野球用捕球具成形装置。
【請求項5】
請求項5の発明の野球用捕球具成形装置は、前記冷却機構及び前記仮想ボール体の作業シャフト間に摺動案内が配設されているから、人為的に二次元平面として移動処理したいときには、摺動案内を握って水平方向に移動することにより、前記仮想ボール体の最下面を二次元平面として移動させることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の野球用捕球具成形装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、硬式野球、軟式野球、ソフトボール等の球技の野球用捕球具(野球グラブ等)、例えば、野球グラブ(野球グローブ)、ミット等に関するもので、特に、新品の野球グラブ、ミット等が受ける球筋を一義的に決めることができ、硬式野球、軟式野球、ソフトボール、外野手用グラブ、内野手用グラブ等の特定球筋に案内すべく野球用捕球具に使用する野球用捕球具成形装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の野球用捕球具の従来技術として、特許文献1の技術を挙げることができる。
図1に示す特許文献1の技術、例えば、捕球側の皮革にヒマシ油等の植物油2を加熱しながら浸透させ、かつ、前記皮革1に植物油2を浸透させた部分の裏面にポリウレタン樹脂層3を設け、前記ポリウレタン樹脂層3は前記ポリウレタン樹脂層3の加熱終了後に再度皮革1を加熱した後、ポリウレタン樹脂を塗付して形成している。
【0003】
特許文献1の特開昭56-151072号公報の野球用捕球具に関し、捕球を容易化すると共に野球用捕球具の強度を向上させている。野球用捕球具は、例えば、牛皮等の皮革1で形成されているが、それが新しいときには、比較的曲面加工を施しても容易に癖がつき難い。
したがって、野球用捕球具等、植物油2を塗布して皮革1を柔軟にしているが、油を塗布して皮革1を柔らかすぎると、曲率が大きくできることになる。その反面、皮革1の繊維質が伸びやすくなって、型崩れし易くなり、それが落球となる可能性もある。
また、野球用捕球具の寿命を短くする可能性もある。また、皮革の繊維質の変形を少なくして、型崩れ等を防ぐことも知られている。しかし、皮革1の柔軟性を低下させるから捕球の際に落球する可能性を有している。
【0004】
本実施の形態について説明する。
図1に示す捕球側の皮革1の形状は、皮革1の捕球を反復する部分で、裏面全体に皮革1を軟化させる植物油2、例えば、
図1に示すように、ヒマシ油を塗布し、それを金型4で加熱して皮革1に浸透させる。この加熱は、塗布した植物油2を皮革1に浸透させるものであるから、その目的を達することができる温度と時間を選択すればよく、60~100℃程度の温度で20~60秒程度加熱可能であればよい。
【0005】
加熱に使用する金型4は、一対の金型4または一方を金型4、他方をゴムで形成した。加熱時における一対の金型4は、それらの間に皮革1を挾持して加熱すればよく、特に、加圧は不要で、軽く一対の金型4を接合させる程度、例えば、1Kg~3Kg程度の圧力でよい。
【0006】
捕球側の皮革1にヒマシ油等の植物油2を加熱状態で浸透させ、前記皮革1の植物油を浸透させた部分の裏面にポリウレタン樹脂層3を設け、ポリウレタン樹脂層3は前記加熱終了後に再度皮革1を加熱し、ポリウレタン樹脂層3を塗付して形成した野球用捕球具に特徴を有する。
【0007】
具体的には、ヒマシ油に対するポリウレタン樹脂層3の1回目の加熱が終了した皮革1は、浸透した植物油2のために柔軟状態となっている。植物油2を浸透させた皮革1は、再度1回目と同様な金型4で加熱する。この2回目の加熱時には、なにも塗布することなく100~170℃程度の温度で、30~120秒間程度加熱する。2回目の加熱時も、圧力は特に特定値は不要で、例えば、圧力2~5Kg程度であればよい。
【0008】
2回目の加熱終了後、皮革1の裏面で、ヒマシ油等に代わる植物油2を塗布した部分の下に塗付硬化させたポリウレタン樹脂層3を形成する。この2回目の加熱は、油を浸透させた皮革1を加熱して、それに対するポリウレタン樹脂層3の塗布を容易化する。皮革1の裏面を乾燥状態としてポリウレタン樹脂層3の付着性をよくするものである。
そして、温度と時間の関係は、前記目的を達するために一例として示したもので、前記目的を達成できるならば、皮革に対する影響のない範囲で更に高温にしても、低温にしてもよく、時間についても、温度に対応して短かくしたり、長くすることができる。
【0009】
このように、ポリウレタン樹脂層3の塗付時には、皮革1が加熱されているから、斑なく容易に塗付できる。そして、皮革1の裏面は粗面であり、その表面部は2回目の加熱によって乾燥状態になっているから、ポリウレタン樹脂層3は容易に強固に付着する。このように処理した皮革1を縫製して野球用捕球具を成形装置で成形することができる。
しかし、野球用捕球具の皮革1にポリウレタン樹脂層3の塗付を行うと、ポリウレタン樹脂層3の塗付の厚みによっては野球用捕球具成形装置の弾性が変化する。ポリウレタン樹脂層3を発泡体としたものでは、発泡条件によって弾性が大きく変化する可能性を持ち、野球用捕球具の形態は同一であっても、野球用捕球具の弾性が変化し、特性が大きく異なる場合がある。
【0010】
経験の豊富な野球選手であれば、自分のプレーに合った野球グラブの選定は、さほど難しいことではないが、学童野球の子供達(特に初めて野球を始める子供達)にとっては、その選定には難しいものがある。
両親が野球選手または草野球選手の経験者で、子供に対して適切な野球グラブ購入、メンテナンスの指示を与えることのできる子供は、野球選手の経験者にあっては幸運である。
逆に、両親が野球を知らない場合、また、子供が本格的に野球を続けるかどうかという親心に駆られて、一時的に捕球構造的に問題はあるものの、コストパフォーマンスでは優れている合成皮革製の野球グラブ等を買い与えられた子供は幸運でない。
【0011】
更に、合成皮革製の野球グラブを買ってもらった子供達は、合成皮革が天然皮革に比べて、使い込む程に応じて馴染んでゆくが、基本的に特性が異なるため、なかなか手に馴染んでくれない。天然皮革製の野球グラブの場合、捕球構造上問題を抱えた野球グラブでも、練習を続けていくうちに、徐々に手に馴染ませて引くことができる。しかし、合成皮革の場合は、それが大変難しい。
【0012】
また、図示しない軟式野球ボールは、ゴム製の中空ボールであり、硬式の天然皮革の野球ボール100に比べ、大変弾み易いという特性を有している。グラブに当たっても、弾いてしまうので、大変捕球がしづらい。
この弾みやすく、グラブで捕球しづらいボールを、学童野球では安全のため、あえて使用しているが、このことは、一生懸命練習してもなかなか上達できないという野球離れの心の動きを青少年に持たせている可能性がある。
【0013】
特に、弾む軟式野球ボールを捕球し易い野球グラブの指数の数が、市場に大量に出回り、逆に、硬式野球の道具が欠乏している現実が見過ごされている可能性もある。
握力の弱い学童でも、容易に捕球面の開閉ができ、弾む軟式野球ボールを、スッポリと確実に捕球することができ、軟式野球ボール用の学童野球専用グラブを開発する必要がある。学童の弱い握力でも容易に捕球面を開閉できるような、野球グラブの材料を使用することが必要である。
【0014】
例としては、通常の野球のグラブ材よりも薄くすいた皮革、床革、ピッグスキン、柔らか目で弾力性がある合成皮革等が挙げられる。
そのような柔らかい野球グラブ100の材料を使用することにより、野球ボールが捕球面に触れる瞬間に捕球面を素早く閉じることができることが必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】特開昭56-151072号公報
【特許文献2】特開2017-113313号公報
【特許文献3】意匠登録第1561119号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
特許文献2の特開2017-113313号公報には、握力の弱い学童でも、容易に捕球面の開閉ができ、弾む軟式野球ボールを確実に捕球することができる軟式野球グラブを提供している。また、軟式野球グラブの捕球面に弾性と柔軟性に富んだ弾性物質を強固に付着させ、その物質の弾性と柔軟性によって、飛来してきたゴム製の軟式野球ボールまたは硬式野球グラブを捕球面に固着、捕球することができる技術を開示している。
【0017】
また、特許文献3の意匠公報には、野球グラブのボールの誘導路に円または長円を穿孔するとともに、そこに紐を通すことにより、野球グラブのセンターの弾性を低くしている。しかし、野球グラブの弾性を低くするために、円または長円を穿孔し、そこに紐を通し、弾性を変化させている。特に、野球グラブに円または長円を穿孔し、そこに紐を通すことから、最初の野球グラブの理解前に、野球グラブが慣れた後を予測し、加工を施すことは素人にとっては困難なことである。
【0018】
そこで、特許文献1乃至特許文献3においては、上記問題点を解消し、ポリウレタン樹脂層の被膜層を使用することなく、皮革に繰り返しの荷重変化を与え、合成樹脂層を使用することなく、また、円または長円を穿孔し、そこに紐を通して弾性を変化させ積層させてバイパスを人差し指、中指に超させると殆ど人差指、中指に力は入らない。また、従来の特許文献1乃至特許文献3では対応できない。また、人の指の長さは大きく違いが出てくるのにたいし、参酌されていないのが一般的である。そこで、新規な野球用捕球具成形装置の提供を課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0019】
請求項1の発明は、締付チャックの中心にあるハンマードリル出力を受けて、前記ハンマードリル出力の中心線(仮想中心も含む)で回転運動及び直線運動を行う野球用捕球具成形装置にあって、前記締付チャックの中心にある前記ハンマードリル出力である前記直線運動及び前記回転運動を行う当該中心線上に配設した下部が半球体からなる仮想ボール体と、前記中心線の運動を行い、前記ハンマードリル出力よりも下部、前記仮想ボール体よりも上部に位置するものである。
【0020】
発熱は、締付チャックの下部が仮想ボール体の垂直から仮想ボール体の振子の移動分だけ前記ハンマードリル出力(締付チャックの中心)以下の下部に位置するから、前記仮想ボール体の上部に位置する間はフィン長等の冷却機構を持つのが望ましい。また、冷却機構は、前記ハンマードリル出力以下で、前記仮想ボール体の上部との間に配設するのが望ましい。
【0021】
そして、作業シャフトの前記下部が半球体からなり、前記ハンマードリル出力よりも下部、前記仮想ボール体部よりも上部に位置する上端部は、野球用捕球具成形装置の操作のし易い空間を形成できればよい。
前記下部が半球体とは、球を1/2にした半球のみを意味するものではなく、楕円が3次元を描く1/2または1/1~1/5の意味するものでもよい。
【0022】
請求項2の発明の前記仮想ボール体は、前記ハンマードリル出力(締付チャックの中心)よりも下部に、かつ、前記仮想ボール体の上部に位置する冷却機構は、アルミニウム板または銅板、鉄板、チタン板、真鍮板の4片乃至8片で形成されているから、冷却効率を上げることができる。締付チャックの下部が仮想ボール体から仮想ボール体の振子の移動分だけ前記ハンマードリル出力以下の垂直下部に位置する。
なお、前記仮想ボール体及び冷却機構及び作業シャフトをアルミニウム板または銅板、鉄板、真鍮板、チタン板等の一体物として形成することができる。
【0023】
請求項3の発明の野球用捕球具成形装置において、前記回転機構の中心軸及び直線運動設定部は何れもハンマードリル出力が通過する中心の締付チャックは、前記冷却機構及び前記仮想ボール体から構成されているので、熱を発生する個所が前記冷却機構及び前記仮想ボール体から構成されているので、前記仮想ボール体が全体の前記仮想ボール体の荷重が重く、重心位置は前記仮想ボール体にある。
前記仮想ボール体の上部位置の冷却機構は、アルミニウム板の4片乃至8片で形成されている。アルミニウム板の4片~8片の何れかの片数で構成されており、野球用捕球具成形装置としての最適な冷却方法を選択ことができる。また、作業シャフトに取り付けたアルミニウム板または銅板、鉄板は、螺子止めしてもよいし、溶接してもよいし、インサート成形してもよい。この時の作業性からアルミニウム板の4片~8片で冷却機構を作成するのが望ましい。そして、最下面を二次元平面として移動させることができる。
【0024】
請求項4の発明の野球用捕球具成形装置は、作業シャフト、冷却機構及び前記仮想ボール体から構成されているので、人為的に前記仮想ボール体を二次元平面として移動したいとき、仮想ボール案内を握って水平方向に移動することにより、前記仮想ボール体の最下面を二次元平面に沿って移動させることができる。前記仮想ボール案内は、省略しても前記冷却機構、作業シャフト、及び前記仮想ボール体から構成されているので、前記仮想ボール案内を省略しても使用できる。
【0025】
請求項5の発明の野球用捕球具成形装置は、前記作業シャフト、摺動案内、前記冷却機構及び前記仮想ボール体から構成されているので、前記冷却機構及び前記仮想ボール体の間に仮想ボール案内が配設されているから、人為的に前記仮想ボール体を二次元平面として移動したいときには、仮想ボール案内を握って水平方向に移動することにより、前記仮想ボール体の最下面を二次元平面として移動させることができる。
【発明の効果】
【0026】
請求項1の発明の野球用捕球具成形装置は、左右の回転運動及び直線的に伸縮する直線運動を行い、そのハンマードリル出力として回転運動及び直線運動を行うハンマードリル出力を用いる野球用捕球具の形を整える成形装置は、具体的には、マキタ(Makita)HR2631Fで、ここで「マキタ」は「商標」で、HR2631Fは「製品番号」である。本実施の形態では、HR2601F、HR23001F、HR4030C、HR202DZK等のハンマードリルは、本実施の形態として使用でき、格別の左右の回転運動から伸縮する回転及び直線運動を行い、その出力として回転及び直線運動を行うハンマードリル出力を格別に用意しなくとも、格別な機構を用意しなくとも専用機として使用できる。
【0027】
また、前記ハンマードリル出力である前記中心線上に配設した仮想ボール体は、下半分が半球体からなる。仮想ボール体の下半分が半球体からなるのは、最下端が野球グラブの弾性を弱くする箇所に弾性力を強く充てるもので、単位面積当たりの外力が大きくなるようにしている。勿論、底面は平面としてもよいが、曲面とした方が、何れかの場所で、野球グラブの圧力を上げることができるから好適である。
【0028】
そして、前記ハンマードリル出力よりも下部、前記仮想ボール体よりも上部に位置する放熱フィン、即ち、冷却機構は、野球用捕球具成形装置として相対する振動により、発熱するので、事前に放熱して装置の寿命を長くすることができる。
冷却機構は、アルミニウム板または銅板で形成しているから、熱交換が効率良く行うことができる。
【0029】
請求項2の発明の前記仮想ボール体は、前記ハンマードリル出力よりも下部に、かつ、前記仮想ボール体の上部に位置する冷却機構は、アルミニウム板または銅板の4片乃至8片で形成されているから、冷却効率を上げることができる。
なお、前記仮想ボール体及び冷却機構及び作業シャフトを金属の一体物として形成することができる。
【0030】
請求項3の発明の野球用捕球具成形装置は、前記ハンマードリル出力よりも下部に位置し、かつ、前記仮想ボール体の上部の位置の冷却機構は、アルミニウム板または銅板の4片乃至8片で形成されている。
アルミニウム板または銅板の締付チャックの中心の4片~8片の何れかで構成されており、野球用捕球具成形装置としての最適な冷却方法を選択ことができる。
【0031】
請求項4の発明の野球用捕球具成形装置は、前記作業シャフト、前記冷却機構及び、前記仮想ボール体から構成されているので、人為的に前記仮想ボール体を二次元平面として移動したいときには、仮想ボール案内を握って水平方向に移動することにより、前記仮想ボール体の最下面を二次元平面に沿って移動させることができる。前記仮想ボール案内は、省略しても前記冷却機構及び前記仮想ボール体から構成されているので、前記摺動案内を省略しても使用できる。
【0032】
請求項5の発明の野球用捕球具成形装置は、前記作業シャフト、前記冷却機構及び前記仮想ボール体の間に摺動案内、仮想ボール案内が配設されているから、人為的に前記仮想ボール体を二次元平面として移動したいときには、摺動案内を握って水平方向に移動することにより、前記仮想ボール体の最下面を二次元平面として移動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図1】
図1は従来の野球用捕球具成形装置の層の厚みの全体の構成例である。
【
図2】
図2は本発明の実施の形態の野球用捕球具成形装置の実施例を示すものである。
【
図3】
図3は本発明の実施の形態の野球用捕球具成形装置で野球グラブを処理する途中の実施例1を示すものである。
【
図4】
図4は本発明の実施の形態の野球用捕球具成形装置の摺動案内を取り付けた全体の構成例である。
【
図5】
図5は本発明の実施の形態の野球用捕球具成形装置の摺動案内の無い全体の構成例である。
【
図6】
図6は本発明の実施の形態の野球用捕球具成形装置の摺動案内を特定する範囲の構成例である。
【
図7】
図7は本発明の実施の形態の野球用捕球具成形装置の摺動案内を取付た範囲の構成例である。
【
図8】
図8は本発明の実施の形態の野球用捕球具成形装置の摺動案内を取り外した構成例である。
【
図9】
図9は野球グラブから左手人差指を外に出した野球グラブの野球用捕球具成形装置の実施の形態の捕球部仮想導入路の説明図である。
【
図10】
図10は野球グラブから左手中指を外に出した野球グラブの野球用捕球具成形装置の実施の形態の捕球部仮想導入路の説明図である。
【
図11】
図11は野球用捕球具成形装置の実施の形態の捕球面と小径の仮想ボール体の比較を記した説明図である。
【
図12】
図12は野球用捕球具成形装置の実施の形態の捕球面と大径の仮想ボール体の比較を記した説明図である。
【
図13】
図13は野球用捕球具成形装置の実施の形態の捕球面と土手を示した説明図である。
【
図14】
図14は本発明の実施の形態の野球用捕球具成形装置の全体の構成例であり、野球グラブの事例の使用例の説明図である。
【
図15】
図15は本発明の実施の形態の野球用捕球具成形装置の補球面を示す構成例である。
【
図16】
図16は本発明の実施の形態の野球用捕球具成形装置の摺動案内を取り付けた構成例である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。なお、実施の形態において、図示の同一記号及び同一符号は、同一または相当する機能部分であるから、ここではその重複する説明を省略する。
図2乃至
図16を用いて、本実施の形態の説明を行う。
【0035】
[実施の形態]
締付チャック16の中心にあるハンマードリル出力を受けて、前記ハンマードリル出力の中心線(仮想中心も含む)で回転運動R及び直線運動Vを行う野球用捕球具成形装置にあって、ハンマードリル出力の回転機構10は廻転切替スイッチ12の指示を受けて、正転、逆転を行う。回転機構10は、廻転切替スイッチ12の動作で、正転、逆転を行う機構であり、廻転切替スイッチ12の正転、逆転指示されたメインスイッチ11の入切に従って、回転機構10内部に配設された図示しない電機子13の回転を行う。廻転切替スイッチ12の正転、逆転指示された回転方向は、メインスイッチ11の入切に従って、特定された廻転方向で定められた直線で伸縮出力を行う。
【0036】
ハンマードリル出力設定器14は、直線機構20と回転機構10が
図2の廻転切替スイッチ12の正転、逆転指示されたメインスイッチ11に従って出力される。回転機構10の回転運動Rは、廻転切替スイッチ12の正転、逆転指示されたメインスイッチ11の入切に従って指定された特定方向に回転する。
回転及び直線運動を行うハンマードリル出力設定器14は、廻転切替スイッチ12の正転、逆転指示を受け、それに従って廻転切替スイッチ12の正転、逆転指示されたハンマードリル出力設定器14に従って回転運動R、直線運動V、廻転運動及び直線運動の特定動作を行う。
即ち、回転運動R及び/または直線運動Vを行うハンマードリル出力設定器14は、回転及び直線運動を行うハンマードリル出力設定器14の直線運動を重畳するものである。
【0037】
また、直線運動設定部15は、左右の回転運動Rに直線方向に伸縮する。その伸縮運動Vとして直線運動設定部15で直線往復動を行う。直線運動設定部15の具体例としては、マキタ(Makita)HR2631F、HR2601F、HR23001F、HR4030C、HR202DZK等のハンマードリルは、回転及び直線運動を行う直線運動設定部15を有している。
【0038】
直線運動設定部15は、直線運動機構の具体例として、「マキタ」の製造に限られるものではなく、一般的に、「ハンマードリル」と呼称されているものであれば、使用可能である。例えば、「BOSCH」、「VOLTAGA」、「HIKOKI」、「パナソニック」の販売製品は使用が可能である。
回転機構10の中心軸及び直線運動設定部15は何れも中心が通過する締付チャック16は、回転機構10及び直線運動設定部15の何れも「ハンマードリル」の中心が通過する位置にある。
【0039】
弾性部材18Aと弾性部材18Bは、補助レバー17が載置される上リング31及び下リング32からなるスタンド30で補助レバー17を挟持するものである。弾性部材18Aと弾性部材18Bの上面は傾斜ゴム18aと傾斜ゴム18bから構成されている。傾斜ゴム18aと傾斜ゴム18bは、補助レバー17を挟持し、自己の振動によって傾斜ゴム18a及び傾斜ゴム18bの厚みが、飛び出し難くなっている。弾性部材18Aと弾性部材18Bの厚みは傾斜によって、作業シャフト19、冷却機構50、仮想ボール体70Aの垂直線はスタンド30の垂直線P0と同一である。
【0040】
弾性部材18A、18Bの上面の傾斜ゴム18aと傾斜ゴム18bの厚みは、補助レバー17の長さ方向、補助レバー17の幅方向に図示しない金具を使用して締め付けている。したがって、回転機構10の上面に拘束されて、傾斜ゴム18aと傾斜ゴム18bに補助レバー17が支持されるから、補助レバー17で、仮想ボール体70の垂直線の中心線P0が廻転円を描くことになる。
具体的には、傾斜ゴム18aと傾斜ゴム18bの厚みの変化は僅少であり、結果は、作業シャフト19に固定される。
【0041】
金属製からなる上リング31は、同じく金属製からなる下リング32に溶接接続またはボルト・ナットによって一定に螺合固着されている。下リング32は、皮革40に対して野球グラブ100を重ね置きし、野球グラブ100と
図2、
図3、
図7及び
図8、15、
図16に示す皮革40との間で上からハンマードリル出力(作業シャフト19の機械的中心)を機能させることにより、皮革40及び野球グラブ100に外力を与えている。
皮革40は、野球グラブ100の下敷きとなって機能するもので、上部から仮想ボール体70A,70Bの垂直線である中心線P
0を上下に衝突させるもので、中心線P
0に当接し、往復動し、皮革40の構成体である筋等を5~10回の打ち加えによって柔らかくする。弾性を弱くする。即ち、反発力を弱くする。
なお、皮革40は金網とすることができるし、平面な皮革40或いは合板を皮革40に、合成樹脂板に変えることができる。したがって、皮革40は特定の形態及び材料が限定されるものではない。
【0042】
野球グラブ100を
図7、
図8、
図11乃至
図16に示すように開くと、小指芯止め側、即ち、硬球野球ボール200の表面は小指側からボールが侵入して、ウェブ103間、即ち、親指と人指指の間のポケットに当接して補給される。
しかし、ヘリ皮105はグローブのヘリ(縁)を覆う皮であるから、皮の三次元空間の占有率は、譬え、人差指であっても、中指であっても、ここを通過するには違和感を禁じ得ない。
【0043】
小指芯止め201側が弱いと、野球グラブ100側から野球ボール200が落球し、簡単な凡フライであっても、補球できない場合がある。土手108についても、掌で硬球野球ボール200の速度や球力の入っている程度を検知するから適当な弾性が必要である。
図7乃至
図16に示すように、弾性部材18Aと弾性部材18Bが作業シャフト19の先端よりも下部、前記仮想ボール体70A、70Bよりも上部に位置する冷却機構50を具備し、前記ハンマードリルの中心軸に対し、前記ハンマードリル出力に冷却機構50及び仮想ボール体70A、70Bを設け、必要に応じて、それらの中間に
図6のように、摺動案内60を設けそれを二次元的に移動させると、位置が異なる弾性部材18Aと弾性部材18Bは、弾性変化により、
図12に示すように、0~5°の変化を作ることができる。
【0044】
直線運動設定部15の締付チャック16から突出した作業シャフト19よりも下部に位置し、仮想ボール体70A、70Bの上部に位置する本実施の形態の冷却機構50は、本実施の形態では、アルミニウム板の4片~8片の羽根で形成されている。
具体的には、締付チャック16から突出したハンマードリル出力、即ち、締付けチャック16にアルミニウム板の4片~8片の羽根を固着している。作業シャフト19は鋼、チタン、アルミニウム板の周囲を巻き込んだものである。4枚乃至8枚の羽根はハンマードリル出力に接合されており、勿論、4枚以下、8枚以上の羽根とすることもできる。この場合には、野球用捕球具成形装置の制御重量を考慮する必要がある。
【0045】
一見すると糸巻状である摺動案内60及び上端部62及び下端部63は、円筒状のハンマードリル出力に挿入されており、摺動案内60によって垂線とハンマードリル出力の半球体との間には、半球体の垂直線P0から離れる位置にハンマードリル出力の垂直線P0との間の角度を調整することにより、野球グラブ100に外力を与えている。
また、作業シャフト19には、その周りに環状溝65が形成され、そこに弾性に富んだストッパー61が装着されていて、摺動案内60はその長さとストッパー61の間を上下移動する。
【0046】
仮想ボール体70A,70Bは、重さ300g~重さ2kg程度の硬式野球ボール200に見做している。仮想ボール体70A,70Bは、野球グラブ100に傷を付けないように木材を圧密加工したものを錘として使用している。仮想ボール体70A,70Bは
図6のように、仮想ボール体70Aのカバー71によって重さ300~2kg程度の硬式ボールと見做している。金属製のカバー71と仮想ボール体70Aとは接着剤によって接合している。勿論、金属製のカバー71と仮想ボール体70とを金属のボルト・ナツトで固着してもよいし、接着剤で接着してもよい。
【0047】
金属製からなる上リング31は小径に、下リング32は大径に形成されている。下リング32は6本の支柱41,42,43,44,(支柱45、支柱46は図略)に皮革40を介して接続されている。下リング32は6本の支柱41,42,43,44,(支柱45、支柱46図略)によって、野球グラブ100の必要な個所に外力が供給されるようになっている。下リング32は6本の支柱41,42,43,44,45,46に限定されるものではなく、安定して載置可能な支柱が3本以上であればよい。
図2及び
図3、
図6、
図11に示すように、上リング31は小径、下リング32は大径に形成されて、スタンド30を構成している。
【0048】
野球グラブ100を乗せた皮革40は、スプリング81、スプリング82、スプリング83、スプリング84及び図示しない複数のスプリング、スプリング列(スプリングの長さの変化)により、野球グラブ100を乗せた状態で皮革40との間に3~10mm以下であればよい。野球グラブ100を乗せた状態で、皮革40との間に10mm程度の隙間に設定するのは、野球グラブ100、ミット等に受ける球筋を一義的に決定するものである。
【0049】
皮革40に野球グラブ100を乗せた時、スプリング81、スプリング82、スプリング83、スプリング84及び図示しない複数のスプリング、スプリング列(スプリングの長さの変化)により、球筋を形骸化している。野球グラブ100に公式ボールが入るには、球筋通過するときには負荷が大きく、野球グラブ100、ミット等に入った時には一義的に固定されるものである。皮革40は、落球しない球筋を形成するポケットに如何に誘導するかを形成するものである。
なお、以下の説明でポケットとは、落球しない球筋を形成する捕球面を形成するもので、硬式野球ボール200から輪郭を形成した円を一般にポケットと呼んでいます。
硬式野球ボール200から輪郭を形成した捕球面を一般にポケットと呼んでいますが、これは、野球グラブ100毎に決まった形状を有するのである。
【0050】
野球グラブ100を
図8乃至
図16に示すように開くと、
図14に示す硬式球(NPB統一試合球)200は、羊毛、天然皮革(牛革)、ゴム、コルク、アクリル、ポリスチレン、綿等から構成されており、弾性に富んでいる。したがって、野球グラブ100を硬式野球(NPB統一試合球)200でたたいても、硬式野球200及び野球グラブ100が同時に弾性変形し、野球グラブ100を変形させる程度にまで変形するには行かない。
【0051】
図6に示すように、仮想ボール体70A、70Bは、ハンマードリル出力である垂直線P
0に対して、摺動案内60に水平方向の外力を作用させて中心線を得ている。
したがって、水平に移動とハンマードリルの垂直線P
Oの範囲で弾性変形することができる。
特に、ハンマードリル出力である垂直線P
Oによって野球グラブ100の特定の面に球筋の皮革を解すことができる。
【0052】
野球グラブ100の開いた形状の
図7、
図8乃至
図16は、仮想ボール体70A、70Bから見れば、細い外径の仮想ボール体70Aよりも、太い外径の仮想ボール体70Bの方が球筋の皮革を解すことになる。しかし、単位面積に当たる変化が小さくなるから、細い仮想ボール体70Aの使用が好適である。
野球グラブ100の開いた形状の野球グラブ100の
図11は、硬式球NPBの硬式野球ボール200を野球グラブ100が同時に弾性変形し、野球グラブ100を変形させる程度にまで変形することはない。
【0053】
皮革40に野球グラブ100を設定した時、スプリング81、スプリング82、スプリング83、スプリング84及び図示しない複数のスプリング、スプリング列(スプリングの長さの変化)により、球筋を導くように野球グラブ100対して、野球グラブ100にボールが入るには、捕球の球筋を通過するときには負荷が大きくなり、野球グラブ100、ミット等に入る時には一義的に固定されるものである。
【0054】
また、使用状態を示す
図9乃至
図10は、左手人差指102を野球グラブ100の
図9の補給面101から食み出させている。使用状態を示す
図10は、左手中指104を野球グラブ100の
図11のように形成する食み出させた使用である。
【0055】
前記ハンマードリル出力の中心に半球体を形成してなる半径の小さい仮想ボール体70Aと、半径の大きい仮想ボール体70Bでは、半径の小さい仮想ボール体70Aでは、ヒラ裏(捕球面の裏側)を叩いて、ヒラ裏の弾性変化を作るとき、単位面積当たりの上下動が大きいほど、ヒラ裏の弾性変化を大きくすることができる。
【0056】
しかし、半径の小さい仮想ボール体70Aでは、ヒラ裏111を叩いて、ヒラ裏111の弾性変化を作るとき、単位面積当たりの上下動が大きいから、仮想ボール体70Bの弾性変化も大きくなる。このとき、半径の小さい仮想ボール体70Aではヒラ裏111を叩いて弾性変化を作るとき、叩いてない個所と、叩いてある箇所との差が大きくなるから、それを考慮してヒラ裏(野球グラブ100の手を入れる構成部分)111を叩く仮想ボール体70A、仮想ボール体70Bを選択する必要がある。
【0057】
前記ハンマードリル出力よりも下部に位置し、かつ、前記仮想ボール体70A,70Bの上部に位置する冷却機構50は、締付チャック16側によって堅固に接続されている。作業シャフト19の上端部は締付チャック16に噛まれており、摩擦熱の発生により、その摩擦熱を除去するためにアルミニウム板または銅板の4片~8片の羽根で形成したが、具体的には、締付チャック16から突出したハンマードリル出力に、アルミニウム板、鋼板、チタン板、銅板、真鍮板、鉄板等の使用が可能であり、人為的に熱伝導の大小は大差が感じられなかった。
【0058】
金属製からなる下リング32は、皮革40に対して野球グラブ100を重ね置きし、野球グラブ100と皮革40との間で上からハンマードリル出力を作業シャフト19に機能させることにより、皮革40及び野球グラブ100に外力を与えている。本実施の形態では、皮革40及び野球グラブ100に外力を与えているが、皮革40に変えて、金属板、網板等を使用することもできる。特に、フロア等の上で作業するには金属板の使用が望ましい。
【0059】
作業シャフト19の上端部側には、締付チャック16側によって堅固に接続されている。作業シャフト19の上端部は締付チャック16に噛まれており、摩擦熱の発生により、その摩擦熱を除去するために、作業シャフト19が設けられている。
本実施の形態で使用する作業シャフト19は、上部に配設され、糸巻状によって、人が握って水平方向に移動させることよって、仮想ボール体70A、仮想ボール体70Bの軌道を異にして、半径の小さい仮想ボール体70Aではヒラ裏を叩いて弾性変化を作るとき、叩いてない個所と、叩いてある箇所との差が大きくなるから、それを考慮してヒラ裏を叩くことになる。
【0060】
本実施の形態の野球用捕球具は、硬式野球、軟式野球、ソフトボール等の球技の野球用捕球具に関するもので、例えば、硬式野球、軟式野球、ソフトボール等の特定球筋に案内すべく野球用捕球具に使用する形状を整える成形装置に関するものである。
【0061】
図5に記載した右または左の回転運動R及び膨張伸縮する直線運動Vとして同一中心状で回転運動R及び直線運動Vを行い、前記同一中心で回転運動R及び直線運動Vを行う締付チャック16を介してハンマードリル出力を得て、垂直線上で回転運動R及び直線運動Vを行う野球用捕球具成形装置において、締付チャック16を介して前記ハンマードリル出力である配設した半球体からなる仮想ボール体70Aと、前記ハンマードリル出力、締付チャック16よりも下部、前記仮想ボール体70Bよりも上部に位置する冷却機構50を具備するものである。
【0062】
この実施の形態の野球用捕球具成形装置は、左右の回転運動から直線的に伸縮する回転運動R及び直線運動Vを行い、その締付チャック16を介して得るハンマードリル出力として回転運動R及び直線運動Vを行うハンマードリル出力を用いる成形装置は、マキタ(Makita)HR2631F、HR2601F、HR23001F、HR4030C、HR202DZK等のハンマードリルは、本実施の形態として使用でき、格別の左右の回転運動Rから伸縮する回転及び直線運動Vを行い、その出力として回転運動R及び直線運動Vを行うハンマードリル出力を格別に用意しなくとも、格別な機構を用意しなくとも専用機として使用できる。
【0063】
また、前記ハンマードリル出力である締付チャック16の前記同一垂直線上に配設した仮想ボール体70Aは下半分が半球体からなる。仮想ボール体70Aの下半分が半球体からなるのは、最下端が野球グラブ100の弾性を弱くする箇所に弾性力を強く充てるもので、単位面積当たりの外力が大きくなるようにしている。勿論、底面は平面としてもよいが、曲面とした方が、何れかの場所で、野球グラブ100の圧力を上げることができるから好適となる。
【0064】
そして、締付チャック16を介してハンマードリル出力よりも下部、仮想ボール体70A、70Bよりも上部に位置する放熱フィン51、52、53、54、55、56、即ち、冷却機構50は、野球用捕球具成形装置として相対する振動により、発熱するので、事前に放熱して装置の寿命を長くすることができる。
冷却機構50は、アルミニウム板で形成しているから、熱交換を効率良く行うことができる。この冷却機構50は、6片からなる放熱フィン51、52、53、54、55、56を所要しているが、2片以上であればよく、冷却機構50に対する傷の入り難さから4片以上であればよい。
【0065】
また、ハンマードリル出力よりも下部に位置し、かつ、摺動案内60の上部に位置する冷却機構50は、アルミニウム板の4片乃至8片で形成されている。
仮想ボール体70A,70Bは、前記ハンマードリル出力よりも下部に、かつ、前記仮想ボール体70A,70Bの上部に位置する冷却機構50は、アルミニウム板の4片乃至8片で形成されているから、冷却効率を挙げることができる。
なお、仮想ボール体70A,70B及び冷却機構50及び作業シャフト19を、作業シャフト19の金属の一体物として形成することができる。また、作業シャフト19と仮想ボール体70A,70B及び冷却機構50とを組み付けてもよい。
【0066】
本実施の形態の前記ハンマードリル出力は、それを受ける冷却機構50及び仮想ボール体70A,70Bから構成されているので、熱を発生する個所が冷却機構50及び仮想ボール体70A,70Bから構成されているので、前記仮想ボール体70A,70Bが全体の仮想ボール体70A,70Bの荷重が重いことから、摺動過熱は仮想ボール体70A,70Bに加わることなく、冷却機構50を高効率で冷却することができる。
【0067】
本実施の形態の野球用捕球具成形装置は、前記ハンマードリル出力よりも下部に位置し、かつ、前記仮想ボール体の上部な位置する冷却機構は、アルミニウム板または銅板の4片乃至8片で形成されている通りである。発明者らの実験によれば、アルミニウム板の4片乃至8片でアルミニウム板の厚み、及びアルミニウム板の形状、熱伝導の在り方からすれば、アルミニウムの4片~8片の何れかで構成されていれば、野球用捕球具成形装置としての最適な冷却方法を選択ことができる。
【0068】
前記ハンマードリル出力よりも下部、仮想ボール体70A,70Bよりも上部に位置する冷却機構50する野球用捕球具成形装置は、前記ハンマードリルの軸心に対し、前記ハンマードリル出力に同芯して冷却機構50、仮想ボール体70A,70Bを設けたものであり、冷却機構50と仮想ボール体70A,70Bの間には、摺動案内60を摺動自在に嵌められ、上下に摺動自在となっている。
したがって、本実施の形態は、冷却機構50、摺動案内60及び仮想ボール体70A,70Bから構成されているので、人為的に仮想ボール体70A,70Bを二次元平面として移動したいときには、摺動案内60を握って水平方向に移動することにより、前記仮想ボール体70A,70Bの最下面を二次元平面に沿って移動させることができる。
【0069】
ハンマードリル出力の中心とは、半球体を形成してなる人為的に仮想ボール体70A,70Bに、冷却機構50、摺動案内60及び仮想ボール体70A,70Bから構成されているので、仮想ボール体70A,70Bの何れでも、省略したり、仮想ボール体70A,70Bの1/2をボルト・ナットで取り外したり、作業シャフト19を縦に2分割することができる。
【0070】
半球体を形成してなる人為的に仮想ボール体70A,70Bに、冷却機構50、摺動案内60及び仮想ボール体70A,70Bから構成され、仮想ボール体70A,70Bの何れでも、摺動案内60を取り付けることができ、取り付け、取り外しに差を感じることがない。
特に、摺動案内60を水平方向に移動させると、仮想ボール体70A,70Bの位置が変化、軽快に制御ができる。
【0071】
仮想ボール体70Aと仮想ボール体70Bと比較すると、仮想ボール体70Aの半径が小さく、仮想ボール体70Bの半径が大きい。仮想ボール体70Aの半径が小さいことは、単位面積当たりの仮想ボール体70Aの半径が小さいことを意味する。したがって、仮想ボール体70Bよりも仮想ボール体70Aの方が小径であればそれだけ皮革40の筋の解離が容易になる。しかし、最初から仮想ボール体70Aの方が小径であれば、それだけ皮革40の筋の解離が容易になるものの、仮想ボール体70Aの方が小径であれば、その結果が残るから、仮想ボール体70Aと仮想ボール体70Bとの大小関係を考慮して解離を行うべきである。
本実施の形態では、仮想ボール体70Aを先行させて、次いで、仮想ボール体70Bによって解離している。しかし、仮想ボール体70Aをピンポイントで叩くものであるから同じ位置を複数回叩く必要がある。したがって、解離しようとする成形装置をメモリに記憶させて自動解離を行うとよい。
【0072】
回転運動R及び直線運動Vとして中心軸上で回転運動R及び直線運動Vを行い、前記同一中心線上で回転運動R及び直線運動Vを行う締付チャック16の中心位置であるハンマードリル出力として、垂直線上で回転運動R及び直線運動Vを行う野球用捕球具成形装置において、締付チャック16の中心位置であるハンマードリル出力である前記中心線上に配設した半球体からなる仮想ボール体70A,70Bと、前記ハンマードリル出力よりも下部、前記仮想ボール体70A,70Bよりも上部に位置する冷却機構50を具備する。
【0073】
締付チャック16の中心位置であるハンマードリル出力よりも下部に位置し、かつ、前記仮想ボール体70A,70Bの上部に位置する冷却機構50は、アルミニウム板または銅板、真鍮板等の4乃至8片で形成されているものである。
【0074】
締付チャック16の中心位置であるハンマードリル出力より冷却機構50及び仮想ボール体70A,70Bから構成されているので、熱を発生する個所が冷却機構50及び仮想ボール体70A,70Bから構成されているので、仮想ボール体70A,70Bが全体の仮想ボール体70A,70Bの荷重が重いことになる。
【0075】
締付チャック16の中心位置であるハンマードリル出力よりも下部、前記仮想ボール体よりも上部に位置する冷却機構50を具備する野球用捕球具成形装置は、前記ハンマードリル出力の中心軸に対し、前記ハンマードリル出力に同芯して冷却機構50及び前記仮想ボール体70A,70Bを設けたものである。
【0076】
締付チャック16の中心位置であるハンマードリル出力よりも下部は、冷却機構50及び仮想ボール体70A,70Bから構成されているので、人為的に仮想ボール体70A,70Bを二次元平面として移動したいときには、摺動案内60を握って水平方向に移動することにより、前記仮想ボール体70A,70Bの最下面を二次元平面に沿って移動させることができる。摺動案内60は、省略しても前記冷却機構50及び前記仮想ボール体70A,70Bから構成されているので、摺動案内60を省略しても使用できる。
【0077】
冷却機構50及び仮想ボール体70A,70Bの間に摺動案内60が配設されているから、人為的に仮想ボール体70A,70Bを二次元平面として移動したいときには、摺動案内60を握って水平方向に移動することにより、仮想ボール体70A,70Bの最下面を二次元平面として移動させることができる。
仮想ボール体70Aは、仮想ボール体70Bの直径が仮想ボール体70Bの直径よりも小さいから、
図14に示すポケット121よりも仮想ボール体70Aの直径で何度も解くのが望ましい。
図14に示すポケット121及びウェブに向かって硬式球ホールが移動を停止する。
図9に示すポケット121は、本来、野球グラブのジャストミートの位置を意味する。
なお、
図14に示すポケット121は、捕球面という場合もある。
【0078】
ここで、ポケット121の径と仮想ボール体70Aの直径との間に寸法差があっても、仮想ボール体70Aの直径の下面は、半球であるから、仮想ボール体70Aと皮革40の筋の解離がそれらの軸心を中心に容易に分離可能となる。
逆に、ポケット121の径と仮想ボール体70Bの直径との間に寸法差があると、仮想ボール体70Bの直径の下面は、半球であるから、仮想ボール体70Aと皮革40の筋の解離がそれらの軸心を中心に容易に分離可能となる。ポケット121の径と仮想ボール体70Bの直径との間に寸法差が少ないものは、仕上げを行う場合に使用するのが望ましい。
【0079】
垂直線上で回転運動R及び直線運動Vを行う締付チャック16の中心にあるハンマードリル出力を行う野球用捕球具成形装置において、ハンマードリル出力、即ち、締付チャック16よりも下部、仮想ボール体70A、70Bよりも上部に位置する冷却機構50と、ハンマードリル出力である前記同一中心線上に配設した半球体からなる仮想ボール体70A,70Bと、冷却機構50及び仮想ボール体の間で構成された作業シャフト19とを具備するものである。
【0080】
本実施の形態の野球用捕球具成形装置は、前記ハンマードリル出力より冷却機構50及び仮想ボール体70A,70Bが構成の一部となっているので、摩擦熱を発生する個所が前記冷却機構50及び仮想ボール体70A,70Bから構成されており、前記仮想ボール体70A,70Bが全体の仮想ボール体70A,70Bの荷重が重いことである。
ハンマードリル出力より冷却機構50及び仮想ボール体70A,70Bから摩擦熱が生じているが、仮想ボール体70A,70Bが自由端になっているから、摩擦熱の発生は冷却機構50側が大きい。
【0081】
冷却機構50及び仮想ボール体70A,70Bの作業シャフト19間で構成されているから、仮想ボール体70A,70Bの最下面を二次元平面に沿って移動することができ、摺動案内60は、省略しても冷却機構50及び仮想ボール体70A,70Bから構成されているので、作業シャフト19を省略しても全体という構成で使用できる。
【0082】
本実施の形態の野球用捕球具成形装置は、冷却機構50及び仮想ボール体70の作業シャフト19間に摺動案内60が配設されているから、人為的に二次元平面として移動処理したいときには、摺動案内60を握って水平方向に移動することにより、前記仮想ボール体70A,70Bの最下面を二次元平面として移動させることができる。
【0083】
摺動案内60を握って水平方向に移動することにより、作業シャフト19が水平方向に移動するが、仮想ボール体70A,70Bの下面が曲面で、しかも、その曲がりが、曲率半径からきているから、小径の仮想ボール体70Aと大径の仮想ボール体70Bでは、原理的には、細い程、処理ができるが、傾斜ゴム18aと傾斜ゴム18bの弾性により、弾性部材18Aと弾性部材18Bの傾斜を変化させるが、作業シャフト19の基本構造を変化させるものではない。
【0084】
本実施の形態では、仮想ボール体70A,70Bの下面と皮革40との間で、垂直線上で回転運動R及び直線運動Vを行う締付チャック16の中心にあるハンマードリル出力を行う野球用捕球具成形装置である。
また、野球用捕球具成形装置として、ハンマードリル出力、即ち、締付チャック16よりも下部、仮想ボール体70A、70Bよりも上部に位置する冷却機構50と、ハンマードリル出力である前記同一中心線上に配設した半球体からなる仮想ボール体70A,70Bと、冷却機構50及び仮想ボール体の間で構成された作業シャフト19とを具備するものである。
【0085】
傾斜ゴム18aと傾斜ゴム18bの弾性により、弾性部材18Aと弾性部材18Bの傾斜を変化させるのは、Web(網)、ヘリ裏、芯とじ、ヘリ革等の弾性を変化させるにも同様に使用できる。
【符号の説明】
【0086】
10,R 回転機構
12 廻転切替スイッチ
14 ハンマードリル出力設定器
15 直線運動設定部
16 締付チャック
17 補助レバー
19 作業シャフト
20,V 直線機構
30 スタンド
40 皮革
50 冷却機構
60 摺動案内
70A,70B 仮想ボール体
100 野球グラブ
200 野球ボール(硬式野球ボール)
【手続補正書】
【提出日】2021-01-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正書】
【提出日】2021-04-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業する垂直線上で回転運動及び直線運動を行う締付チャックの中心にあるハンマードリル出力を行う野球用捕球具成形装置において、
前記ハンマードリル出力よりも締付チャックの中心より下部、前記ハンマードリル出力よりも締付チャックの中心より上部に位置する冷却機構と、
前記ハンマードリル出力に配設した半球体からなる仮想ボール体と、
前記冷却機構及び前記仮想ボール体の間で構成された作業シャフトと
を具備することを特徴とする野球用捕球具成形装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正書】
【提出日】2021-10-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業する垂直線上で回転運動及び直線運動としてハンマードリルの出力を行う野球用捕球具成形装置であって、
前記ハンマードリルの出力側の軸心を同芯にして設けた半球体からなる仮想ボール体と、
前記ハンマードリルの出力側にある締付チャックよりも下部、前記仮想ボール体よりも上部に位置する冷却機構と、
前記冷却機構及び前記仮想ボール体の間で構成された作業シャフトと
を具備することを特徴とする野球用捕球具成形装置。