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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022104051
(43)【公開日】2022-07-08
(54)【発明の名称】アジャスター
(51)【国際特許分類】
   A47B 91/02 20060101AFI20220701BHJP
   A47B 91/12 20060101ALI20220701BHJP
【FI】
A47B91/02
A47B91/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020219035
(22)【出願日】2020-12-28
(71)【出願人】
【識別番号】000145769
【氏名又は名称】株式会社コジマ
(74)【代理人】
【識別番号】110002653
【氏名又は名称】弁理士法人アズテックIP
(72)【発明者】
【氏名】小島 守雄
【テーマコード(参考)】
3B069
【Fターム(参考)】
3B069AA01
3B069AA05
3B069EA03
3B069EA08
(57)【要約】
【課題】本発明は、木材の家具に好適であり、かつ、当該家具に負担の少ない加工で取り付け可能である、家具の高さ調整を行うアジャスターを提供することを目的とする。
【解決手段】本発明のアジャスター100は、雄部110および雌部120からなり、雄部110を家具に取り付け、雄部110の外周部に設けられた雄ネジ111および雌部120の内周部に設けられた雌ネジ121の噛み合わせによって、雄部110と雌部120の有効軸方向長を定め、雄部110および雌部120を含めた家具を所望の高さに調整することを特徴とする。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
雄部および雌部からなり、前記雄部を家具に取り付け、前記雄部の外周部に設けられた雄ネジおよび前記雌部の内周部に設けられた雌ネジの噛み合わせによって、前記雄部と前記雌部の有効軸方向長を定め、前記雄部および前記雌部を含めた前記家具を所望の高さに調整することを特徴とするアジャスター。
【請求項2】
前記家具の脚体の接地面に取り付けることを特徴とする請求項1に記載のアジャスター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、家具用の脚に関するものであって、詳しくは、家具の高さ、傾斜を微調整するアジャスターに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、脚体の接地面に装着して家具用の脚体の高さ調整を行うアジャスターが製造されている。アジャスターの機構は様々であるが、一例として、特許文献1に開示されているアジャスターは、アジャスター本体に雄ネジを、脚体に雌ネジをそれぞれ設け、ネジの回転運動を直線運動に変換できる性質を利用し、脚体の高さを微調整する機構を有する。このような機構においては、雄ネジを回転させて雌ネジに結合する雄ネジの位置を定め、必要な脚体の高さを得る。ネジ機構によるアジャスターは調整が容易であり、広く利用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-117423号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
家具の高さ調整を行うアジャスターは、あとから必要になって取り付けられることがあり、後付け用のアジャスターの需要度は高い。アジャスター本体に雄ネジを、家具に雌ネジをそれぞれ有する機構のアジャスターにおいては、あらかじめ家具に雌ネジが設けられておらず、家具にアジャスター本体を結合するための雌ネジを加工することがある。このような機構のアジャスターは、耐久性の要求を満たすため、ネジの径をそれなりに大きくする必要がある。そのため、加工される家具の負担が大きく、十分な大きさのネジの径を有するアジャスターが家具に適合しないことがある。
【0005】
そこで、本発明は、木材の家具に好適であり、かつ、当該家具に負担の少ない加工で取り付け可能である、家具の高さ調整を行うアジャスターを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
すなわち、本発明は前記した目的を達成せんとするもので、アジャスターは雄部および雌部からなり、前記雄部を家具に取り付け、前記雄部の外周部に設けられた雄ネジおよび前記雌部の内周部に設けられた雌ネジの噛み合わせによって、前記雄部と前記雌部の有効軸方向長を定め、前記雄部および前記雌部を含めた前記家具を所望の高さに調整することを特徴とする。アジャスターは、前記家具の脚体の接地面に取り付けてもよい。
【発明の効果】
【0007】
本発明のアジャスターは、ネジの回転運動を直線運動に変換できる性質を利用して家具の高さを調整する機構のアジャスターにおいて、ネジの軸を家具の脚体と同程度の太さとすることが可能であり、十分な強度と耐久性を得ることができる。
【0008】
また、本発明のアジャスターは、家具への取り付けに際し、被取り付け部位の雌ネジ加工が不要であり、家具の負担を軽減でき、取付けに要する時間を少なくすることができる。
【0009】
さらに、本発明のアジャスターは、家具の脚体の接地面に用いるのみならず、脚体を有さない家具、例えば、棚、キャビネット、カラーボッククスといった家具にも取り付け可能であり、高さ調整機能つきの脚体そのものとして用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の第1の実施例のアジャスターの雄部と雌部のネジ山が噛み合った状態の斜視図である。
図2】本発明の第1の実施例のアジャスターの雄部と雌部のネジ山が噛み合った状態の正面図である。
図3】本発明の第1の実施例のアジャスターの雄部と雌部のネジ山が噛み合った状態の平面図である。
図4】本発明の第1の実施例のアジャスターの雄部と雌部のネジ山が噛み合った状態の底面図である。
図5】本発明の第1の実施例のアジャスターの雄部と雌部のネジ山が噛み合った状態の断面図である。
図6】本発明の第1の実施例のアジャスターの雄部を脚体に取り付けた状態にあって、雌部を雄部から取り外した状態を示す斜視図である。
図7】本発明の第1の実施例のアジャスターの雄部を脚体に取り付けた状態にあって、雄部と雌部のネジ山が噛み合った状態を示す正面図である。
図8】本発明の第1の実施例のアジャスターの雄部の上面側の斜視図である。
図9】本発明の第1の実施例のアジャスターの雄部の下面側の斜視図である。
図10】本発明の第1の実施例のアジャスターの雄部の正面図である。
図11】本発明の第1の実施例のアジャスターの雄部の背面図である。
図12】本発明の第1の実施例のアジャスターの雄部の平面図である。
図13】本発明の第1の実施例のアジャスターの雄部の底面図である。
図14】本発明の第1の実施例のアジャスターの雄部の右側面図である。
図15】本発明の第1の実施例のアジャスターの雄部の左側面図である。
図16】本発明の第1の実施例のアジャスターの雄部の断面図である。
図17】本発明の第1の実施例のアジャスターの雄部の断面図である。
図18】本発明の第1の実施例のアジャスターの雌部の上面側の斜視図である。
図19】本発明の第1の実施例のアジャスターの雌部の下面側の斜視図である。
図20】本発明の第1の実施例のアジャスターの雌部の正面図である。
図21】本発明の第1の実施例のアジャスターの雌部の平面図である。
図22】本発明の第1の実施例のアジャスターの雌部の底面図である。
図23】本発明の第1の実施例のアジャスターの雌部の断面図である。
図24】本発明の第2の実施例のアジャスターの雄部と雌部のネジ山が噛み合った状態の斜視図である。
図25】本発明の第2の実施例のアジャスターの雄部と雌部のネジ山が噛み合った状態の正面図である。
図26】本発明の第2の実施例のアジャスターの雄部と雌部のネジ山が噛み合った状態の平面図である。
図27】本発明の第2の実施例のアジャスターの雄部と雌部のネジ山が噛み合った状態の底面図である。
図28】本発明の第2の実施例のアジャスターの雄部と雌部のネジ山が噛み合った状態の断面図である。
図29】本発明の第2の実施例のアジャスターの雄部を脚体に取り付けた状態にあって、雌部を雄部から取り外した状態を示す斜視図である。
図30】本発明の第2の実施例のアジャスターの雄部を脚体に取り付けた状態にあって、雄部と雌部のネジ山が噛み合った状態を示す正面図である。
図31】本発明の第2の実施例のアジャスターの雄部の上面側の斜視図である。
図32】本発明の第2の実施例のアジャスターの雄部の下面側の斜視図である。
図33】本発明の第2の実施例のアジャスターの雄部の正面図である。
図34】本発明の第2の実施例のアジャスターの雄部の背面図である。
図35】本発明の第2の実施例のアジャスターの雄部の平面図である。
図36】本発明の第2の実施例のアジャスターの雄部の底面図である。
図37】本発明の第2の実施例のアジャスターの雄部の右側面図である。
図38】本発明の第2の実施例のアジャスターの雄部の左側面図である。
図39】本発明の第2の実施例のアジャスターの雄部の断面図である。
図40】本発明の第2の実施例のアジャスターの雄部の断面図である。
図41】本発明の第2の実施例のアジャスターの雌部の上面側の斜視図である。
図42】本発明の第2の実施例のアジャスターの雌部の下面側の斜視図である。
図43】本発明の第2の実施例のアジャスターの雌部の正面図である。
図44】本発明の第2の実施例のアジャスターの雌部の平面図である。
図45】本発明の第2の実施例のアジャスターの雌部の底面図である。
図46】本発明の第2の実施例のアジャスターの雌部の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、2種類のアジャスターの実施例を示す。それぞれのアジャスターは、主に径の大きさが異なり、脚体の太さに応じてアジャスターのサイズを選択する。適切なサイズのアジャスターを用いることによって、十分な強度と耐久性を得ることができる。
【0012】
なお、本発明のアジャスターは、家具の脚体の接地面に用いるのみならず、脚体のない家具、例えば、棚、キャビネット、カラーボッククスといった家具にも取り付け可能であり、高さ調整機能つきの脚体そのものとして用いることもできる。
【実施例0013】
図1から図23は、本発明の第1の実施例としてのアジャスター100を示す図である。アジャスター100は、雄部110および雌部120からなり、雄部110を家具に取り付け、雄部110の外周部に設けられた雄ネジ111および雌部120の内周部に設けられた雌ネジ121の噛み合わせによって、雄部110と雌部120の有効軸方向長を定め、雄部110および雌部120を含めた家具を所望の高さに調整することを特徴とする。
【0014】
図1から図5は、アジャスター100の雄部110と雌部120のネジ山が噛み合った状態の組合せの図であり、図1は斜視図を、図2は正面図を、図3は平面図を、図4は底面図を、図5図3のA-A線断面図を、それぞれ表す。なお、アジャスター100の雄部110と雌部120のネジ山が噛み合った状態の組合せの図においては、背面図、右側面図および左側面図は、正面図と同一である。
【0015】
図6および図7は、アジャスター100の使用状態を示す参考図であり、図6はアジャスター100の雄部110を家具の脚体130の接地面131に取り付けた状態にあって、雌部120を雄部110から取り外した状態を示す斜視図である。また、図7はアジャスター100の雄部110を家具の脚体130の接地面131に取り付けた状態にあって、雄部110と雌部120のネジ山が噛み合った状態を示す正面図である。
【0016】
図7の左側は、雌部120を深く雄部110に噛み合わせた状態であり、このとき、雄部110と雌部120の有効軸方向長は最小となる。また、図7の右側は、雌部120を浅く雄部110に噛み合わせ、雄部110と雌部120の有効軸方向長を大きくした状態である。本実施例のアジャスター100は、雌部120を回転させて雄部110と雌部120の有効軸方向長を定める。
【0017】
図8から図17は、雄部110の図である。雄部110は略円柱状に成形される。以下、円柱の両底面のうち、脚体130の接地面131に当接する側を上面とし、反対側の底面を下面とする。図8は雄部110の上面側の斜視図を、図9は雄部110の下面側の斜視図を、図10は雄部110の正面図を、図11は雄部110の背面図を、図12は雄部110の平面図を、図13は雄部110の底面図を、図14は雄部110の右側面図を、図15は雄部110の左側面図を、図16図12のB-B線断面図を、図17図12のC-C線断面図を、それぞれ表す。
【0018】
雄部110の側面には雄ネジ111が設けられる。本実施例の雄部110は正面側と背面側にネジ山を切除した平らな面を有するが、この部分にストッパーを当てて緩み止めとするために、雌部120を、外周からストッパーを差し込み可能な構造としてもよい。
【0019】
雄部110の下面側には、中心から両側等距離に段部112が円形状に設けられる。段部112の底面には雄部110の上面まで貫通する2つの大ネジ穴113が設けられる。また、雄部110の下面には、中心から正面、背面、および両側面の4方向に至る溝114が設けられ、雄部110と雌部120との間の空気を外側に逃がすことができる構造となっている。
【0020】
雄部110の上面側には、大ネジ穴113の間に角丸長方形状の穴115、および、2つの大ネジ穴113をそれぞれ挟む位置の4箇所に略角丸三角形状の穴116が設けられ、雄部110の上面が脚体130の接地面131に当接したときに密着しやすい構造となっている。
【0021】
本実施例の雄部110は、図6および図7に示すとおり、2個の大ネジ140を大ネジ穴113から挿し込んで脚体130にネジ止めすることによって、脚体130に固定される。2個の大ネジ140を用いて雄部110を脚体130に固定することによって、雄部110が脚体130に対して回転することが防止される。本発明の大ネジ140は、市販の木ネジを用いることができる。脚体130のようなネジ径に対して十分な高さ(厚さ)がある被取り付け物であれば、通常は、下穴加工は不要である。
【0022】
図18から図24は、雌部120の図である。雌部120は略円柱状に成形される。以下、円柱の両底面のうち、雄部110と噛み合う雌ネジ121が形成される側を上面とし、反対側の丸く面取りされる底面を下面とする。図18は雌部120の上面側の斜視図を、図19は雌部120の下面側の斜視図を、図20は雌部120の正面図を、図21は雌部120の平面図を、図22は雌部120の底面図を、図24図21のD-D線断面図を、それぞれ表す。なお、雌部120の図においては、背面図、右側面図および左側面図は、正面図と同一である。
【0023】
雌部120の円柱の上面は凹状にくり抜かれ、雌ネジ121が設けられる。本実施例の雌ネジ121の深さは、雄部110の高さと一致する。したがって、雌部120が最も深く雄部110に挿し込まれた状態にあっては、雌部120の上面は脚体130の接地面131に当接し、かつ、雌ネジ121の底面は雄部110の下面と当接する。
【0024】
雌部120の下面は、中心から2箇所の異なる径の位置に溝122が設けられ、設置面との吸着性を向上させる構造となっている。
【0025】
本実施例の雌部120の外形は、下面と側面が丸く面取りされた円柱状に成形されるが、円柱以外、例えば四角柱、六角柱やローレット状、その他幾何学的な図形でもよく、彫刻が施されていても、模様が描かれていてもよい。外形によってアジャスター100としての機能は損なわれない。
【0026】
本実施例の雄部110および雌部120は、成形が容易、かつ、耐久性に優れた材質が好ましく、ポリヘキサメチレンアジパミドが好適であるが、これに限るものではない。
【実施例0027】
図24から図46は、本発明の第2の実施例としてのアジャスター200を示す図である。アジャスター200は、雄部210および雌部220からなり、雄部210を家具に取り付け、雄部210の外周部に設けられた雄ネジ211および雌部220の内周部に設けられた雌ネジ221の噛み合わせによって、雄部210と雌部220の有効軸方向長を定め、雄部210および雌部220を含めた脚体230を所望の高さに調整することを特徴とする。
【0028】
図24から図29は、アジャスター200の雄部210と雌部220のネジ山が噛み合った状態の組合せの図であり、図24は斜視図を、図25は正面図を、図26は平面図を、図27は底面図を、図28図26のE-E線断面図を、それぞれ表す。なお、アジャスター200の雄部210と雌部220のネジ山が噛み合った状態の組合せの図においては、背面図、右側面図および左側面図は、正面図と同一である。
【0029】
図29および図30は、アジャスター200の使用状態を示す参考図であり、図29はアジャスター200の雄部210を家具の脚体230の接地面231に取り付けた状態にあって、雌部220を雄部210から取り外した状態を示す斜視図である。また、図30はアジャスター200の雄部210を家具の脚体230の接地面231に取り付けた状態にあって、雄部210と雌部220のネジ山が噛み合った状態を示す正面図である。
【0030】
図30の左側は、雌部220を深く雄部210に噛み合わせた状態であり、このとき、雄部210と雌部220の有効軸方向長は最小となる。また、図30の右側は、雌部220を浅く雄部210に噛み合わせ、雄部210と雌部220の有効軸方向長を大きくした状態である。本実施例のアジャスター200は、雌部220を回転させて雄部210と雌部220の有効軸方向長を定める。
【0031】
図31から図40は、雄部210の図である。雄部210は略円柱状に成形される。以下、円柱の両底面のうち、脚体230の接地面231に当接する側を上面とし、反対側の底面を下面とする。図31は雄部210の上面側の斜視図を、図32は雄部210の下面側の斜視図を、図33は雄部210の正面図を、図34は雄部210の背面図を、図35は雄部210の平面図を、図36は雄部210の底面図を、図37は雄部210の右側面図を、図38は雄部210の左側面図を、図39図35のF-F線断面図を、図40図35のG-G線断面図を、それぞれ表す。
【0032】
雄部210の側面には雄ネジ211が設けられる。本実施例の雄部210は正面側と背面側にネジ山を切除した平らな面を有するが、この部分にストッパーを当てて緩み止めとするために、雌部220を、外周からストッパーを差し込み可能な構造としてもよい。
【0033】
雄部210の下面側には、段部212が角丸長方形状に設けられる。段部212の底面の中心には雄部210の上面まで貫通する1つの小ネジ穴213と、小ネジ穴213の両側等距離に同じく雄部210の上面まで貫通する2つの大ネジ穴214が設けられる。また、雄部210の下面には、段部212から外周に至る溝215が4方向に設けられ、雄部210と雌部220との間の空気を外側に逃がすことができる構造となっている。
【0034】
雄部210の上面側には、小ネジ穴213の両側等距離であって、小ネジ穴213を中心に大ネジ穴214から90度の位置に環状扇形状の穴216が2箇所に設けられ、雄部210の上面が脚体230の接地面231に当接したときに密着しやすい構造となっている。
【0035】
本実施例の雄部210は、図29および図30に示すとおり、2個の大ネジ240を大ネジ穴214から挿し込んで脚体230にネジ止めすることによって、脚体230に固定される。2個の大ネジ240に加えて、図示しない小ネジを小ネジ穴213から挿し込んで脚体230にネジ止めしてもよい。2個の大ネジ240を用いて雄部210を脚体230に固定することによって、雄部210が脚体230に対して回転することが防止される。本発明の大ネジ140および小ネジは、市販の木ネジを用いることができる。脚体230のようなネジ径に対して十分な高さ(厚さ)がある被取り付け物であれば、通常は、下穴加工は不要である。
【0036】
図41から図46は、雌部220の図である。雌部220は略円柱状に成形される。以下、円柱の両底面のうち、雄部210と噛み合う雌ネジ221が形成される側を上面とし、反対側の丸く面取りされる底面を下面とする。図41は雌部220の上面側の斜視図を、図42は雌部220の下面側の斜視図を、図43は雌部220の正面図を、図44は雌部220の平面図を、図45は雌部220の底面図を、図46図44のH-H線断面図を、それぞれ表す。なお、雌部220の図においては、背面図、右側面図および左側面図は、正面図と同一である。
【0037】
雌部220の円柱の上面は凹状にくり抜かれ、雌ネジ221が設けられる。本実施例の雌ネジ221の深さは、雄部210の高さと一致する。したがって、雌部220が最も深く雄部210に挿し込まれた状態にあっては、雌部220の上面は脚体230の接地面231に当接し、かつ、雌ネジ221の底面は雄部210の下面と当接する。
【0038】
雌部220の下面は、中心から2箇所の異なる径の位置に溝222が設けられ、設置面との吸着性を向上させる構造となっている。
【0039】
本実施例の雌部220の外形は、下面と側面が丸く面取りされた円柱状に成形されるが、円柱以外、例えば四角柱、六角柱やローレット状、その他幾何学的な図形でもよく、彫刻が施されていても、模様が描かれていてもよい。外形によってアジャスター200としての機能は損なわれない。
【0040】
本実施例の雄部210および雌部220は、成形が容易、かつ、耐久性に優れた材質が好ましく、ポリヘキサメチレンアジパミドが好適であるが、これに限るものではない。
【符号の説明】
【0041】
100…アジャスター。
110…雄部、111…雄ネジ、112…段部、113…大ネジ穴、114…溝、115…穴、116…穴。
120…雌部、121…雌ネジ、122…溝。
130…脚体、131…接地面。
140…大ネジ。
200…アジャスター。
210…雄部、211…雄ネジ、212…段部、213…小ネジ穴、214…大ネジ穴、215…溝、216…穴。
220…雌部、221…雌ネジ、222…溝。
230…脚体、231…接地面。
240…大ネジ。

図1
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