(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022104070
(43)【公開日】2022-07-08
(54)【発明の名称】ホルター心電図記録装置、医療システム、及びホルター心電図記録装置における設定情報共有方法
(51)【国際特許分類】
A61B 5/332 20210101AFI20220701BHJP
【FI】
A61B5/04 310H
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020219060
(22)【出願日】2020-12-28
(71)【出願人】
【識別番号】000112602
【氏名又は名称】フクダ電子株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】特許業務法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】勝俣 豪
(72)【発明者】
【氏名】椴木 拓也
【テーマコード(参考)】
4C127
【Fターム(参考)】
4C127AA02
4C127BB03
4C127HH01
4C127KK05
(57)【要約】
【課題】処理設定値の変更に要する手間及び誤設定を低減し得るホルター心電図記録装置、医療システム、及びホルター心電図記録装置における設定情報共有方法を提供すること。
【解決手段】本発明のホルター心電図記録装置は、表示部と、心電図を取得し記録する心電図記録部と、前記心電図記録部の処理設定値として、それぞれ複数の処理設定値からなる複数の処理設定値パターンを記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶された前記複数の処理設定値パターンを記録媒体に書き出し可能な出力部と、を有する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、
心電図を取得し記録する心電図記録部と、
前記心電図記録部の処理設定値として、それぞれ複数の処理設定値からなる複数の処理設定値パターンを記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶された前記複数の処理設定値パターンを記録媒体に書き出し可能な出力部と、
を有するホルター心電図記録装置。
【請求項2】
前記表示部の表示設定を記憶する記憶部を有し、
前記出力部は、前記複数の処理設定値パターンに加えて、前記表示設定を前記記録媒体に書き出し可能である、
請求項1に記載のホルター心電図記録装置。
【請求項3】
前記出力部は、前記記録媒体に記録心電図データを書き出すときに、前記記憶部に記憶された前記複数の処理設定値パターンも一緒に書き出す、
請求項1に記載のホルター心電図記録装置。
【請求項4】
前記出力部は、それぞれ異なる記憶部に記憶されている、前記心電図記録データと前記複数の処理設定値パターンとを読み出して、同一の前記記録媒体に書き出す、
請求項3に記載のホルター心電図記録装置。
【請求項5】
表示部と、心電図を取得し記録する心電図記録部と、前記心電図記録部の処理設定値として、それぞれ複数の処理設定値からなる複数の処理設定値パターンを記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶された前記複数の処理設定値パターンを記録媒体に書き出し可能な出力部と、を有する第1のホルター心電図記録装置と、
前記記録媒体に記録された前記複数の処理設定値パターンを読み出し可能な読出部と、読み出した複数の処理設定値パターンを記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶された処理設定値パターンを用いて心電図を取得し記録する心電図記録部と、表示部と、を有する第2のホルター心電図記録装置と、
を有する医療システム。
【請求項6】
前記第1のホルター心電図記録装置により前記記録媒体に書き出された前記複数の処理設定値パターンの識別子を、前記第2のホルター心電図記録装置が読み出し可能な識別子に変更するための情報処理装置を、さらに有する、
請求項5に記載の医療システム。
【請求項7】
第1のホルター心電図記録装置が、記憶部に記憶している、それぞれ複数の処理設定値からなる複数の処理設定値パターンを記録媒体に書き出すステップと、
第2のホルター心電図記録装置が、前記記録媒体に記録された前記複数の処理設定値パターンを読み出して記憶部に記憶するステップと、
を含む、ホルター心電図記録装置における設定情報共有方法。
【請求項8】
前記第1のホルター心電図記録装置による前記複数の処理設定値パターンの記録媒体への書き出しは、記録された心電図データの前記記録媒体への書き出しと一緒に行う、
請求項7に記載のホルター心電図記録装置における設定情報共有方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホルター心電図記録装置、医療システム、及びホルター心電図記録装置における設定情報共有方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、心電図記録装置の一つとして、ホルター心電図記録装置がある。ホルター心電図記録装置は、長時間に亘って患者に装着する必要があることから、患者への負担を軽減するために、小型化及び軽量化が求められる。このような小型、軽量化されたホルター心電図記録装置は、例えば特許文献1に記載されている。
【0003】
ホルター心電図記録装置は、複数の処理設定値、具体的には、記録時間や心電図の誘導数、サンプリング周波数等の処理設定値に基づいて、心電図の記録処理を行うようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、病院等の複数台のホルター心電図記録装置を使用する施設では、全てのホルター心電図記録装置に対して処理設定値を変更するのは手間である。また、処理設定値を誤設定してしまうと、検査結果に悪影響を及ぼしたり、再検査しなければならないおそれがある。特に、ホルター心電図記録装置は、小型化が進んでいるので、小さな画面上で処理設定値を手入力すると、入力ミスが起こり易い欠点がある。
【0006】
本発明は、以上の点を考慮してなされたものであり、処理設定値の変更に要する手間及び誤設定を低減し得るホルター心電図記録装置、医療システム、及びホルター心電図記録装置における設定情報共有方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のホルター心電図記録装置の一つの態様は、
表示部と、
心電図を取得し記録する心電図記録部と、
前記心電図記録部の処理設定値として、それぞれ複数の処理設定値からなる複数の処理設定値パターンを記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶された前記複数の処理設定値パターンを記録媒体に書き出し可能な出力部と、
を有する。
【0008】
本発明の医療システムの一つの態様は、
表示部と、心電図を取得し記録する心電図記録部と、前記心電図記録部の処理設定値として、それぞれ複数の処理設定値からなる複数の処理設定値パターンを記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶された前記複数の処理設定値パターンを記録媒体に書き出し可能な出力部と、を有する第1のホルター心電図記録装置と、
前記記録媒体に記録された前記複数の処理設定値パターンを読み出し可能な読出部と、読み出した複数の処理設定値パターンを記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶された処理設定値パターンを用いて心電図を取得し記録する心電図記録部と、表示部と、を有する第2のホルター心電図記録装置と、
を有する。
【0009】
本発明のホルター心電図記録装置における設定情報共有方法の一つの態様は、
第1のホルター心電図記録装置が、記憶部に記憶している、それぞれ複数の処理設定値からなる複数の処理設定値パターンを記録媒体に書き出すステップと、
第2のホルター心電図記録装置が、前記記録媒体に記録された前記複数の処理設定値パターンを読み出して記憶部に記憶するステップと、
を含む。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、処理設定値の変更に要する手間及び誤設定を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】実施の形態に係るホルター心電図記録装置の外観を示す斜視図
【
図2】実施の形態のホルター心電図記録装置の回路構成を示すブロック図
【
図3】実施の形態による処理設定値のコピー動作の様子を示す図
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0013】
<1>全体構成
図1は、本発明の実施の形態に係るホルター心電図記録装置の外観を示す斜視図である。
【0014】
ホルター心電図記録装置100は、装置本体110と、装置本体110に開閉自在に取り付けられた電池蓋120と、を有する。電池蓋120は、回転軸122を介して装置本体110に取り付けられている。
【0015】
装置本体110は、表示部111、イベントボタン112a及びエンターボタン112b等を有する。表示部111は例えば液晶表示デバイスから構成されている。ユーザーは、イベントボタン112aとエンターボタン112bを操作することで、表示の切り替えや各種の設定等を行うことができる。また、イベントボタン112aが押圧操作されると心電図の記録が開始される。なお、心電図の記録は、もしもイベントボタン112aが押圧操作されなくても、電源投入から所定時間(例えば10分)が経過したらタイマーにより自動的に開始されるようになっている。
【0016】
電池蓋120には、ロック部121が設けられている。ロック部121が図に示されている状態にあるときには、電池蓋120は開状態とすることができないロック状態とされる。一方、ロック部121が下方に移動操作された状態にあるときには、電池蓋120は開状態とすることができるアンロック状態とされる。ユーザーは、ロック部121をアンロック状態とし電池蓋120を開状態とすることで、装置本体110内への電池151(
図2)の装着及び装脱を行うことができる。
【0017】
図2は、ホルター心電図記録装置100の回路構成を示すブロック図である。
【0018】
ホルター心電図記録装置100は、CPU(Central Processing Unit)131を有する。CPU131は、表示部111、イベントボタン112a、エンターボタン112b、ECG部133、NANDフラッシュメモリー部134、SDカード部135、ブザー部136、シリアル通信コネクター137及び加速度検出部138に接続されており、これらを制御する或いはこれらからの信号を入力して所定の処理を施す。
【0019】
CPU131は、演算部131a、FRAM(Ferroelectric Random Access Memory)(登録商標)131b及びRAM(Random Access Memory)131c等を有する。FRAM131bには、CPU131が所定の処理を実行するためのプログラム等が格納されている。CPU131では、演算部131aがFRAM131bからプログラムを読み出しRAM131cを用いながらプログラムに従った演算処理を行うことにより所定の処理を実行する。
【0020】
また、FRAM131bには、心電図記録を行うための処理設定値が記憶される。例えば処理設定値として、記録形式(互換モード、ノーマルモード)、記録時間、記録チャネル(12誘導、2ch、3ch)、サンプリング周波数、ドリフトフィルター(ON、OFF)、ペースメーカ検出(ON、OFF)、ペースメーカ検出感度等が記憶される。
【0021】
これらは、主に、ECG部133及びCPU131の処理設定値として用いられるものである。
【0022】
ECGコネクター132には、患者に装着された電極が接続される。
【0023】
ECG部133は、ECGコネクター132から入力された心電信号に対して、サンプリング及びフィルタリングなどの所定の処理を施すことにより、心電図を取得する。
【0024】
また、NANDフラッシュメモリー部134には、ECG部133によって取得された心電図が記憶される。
【0025】
SDカード部135には、SDカードが挿入される。CPU131とSDカード部135は、連携することで、ECG部133によって取得された心電図をSDカードに書き込むことができる。また、CPU131とSDカード部135は、連携することで、SDカードに書き込まれた情報を読み出すことができる。
【0026】
また、CPU131とSDカード部135は、連携することで、FRAM131bに記憶された複数の設定値パターンを記録媒体としてのSDカードに書き出すことができる。また、CPU131とSDカード部135は、連携することで、SDカードに複数の設定値パターンが書き込まれている場合には、この複数の記録設定値をSDカードから読み出してFRAM131bに記憶させることができる。
【0027】
ブザー部136は、CPU131によって制御され、例えば心電図の記録中に患者によってイベントボタン112aが押されたことや、装置のエラー発生時にブザー音を発することにより、このことを患者または操作者に知らせることができる。
【0028】
シリアル通信コネクター137は、例えば外部の解析装置やパソコン等の外部機器にケーブルを介して接続され、例えばNANDフラッシュメモリー部134に記憶されている心電図を外部の解析装置に出力することが可能となっている。また、シリアル通信コネクター137を介して、上記処理設定値を入力することもできる。
【0029】
加速度検出部138は、ホルター心電図記録装置100が装着された患者の体の動きを加速度として検出する。この検出結果は、NANDフラッシュメモリー部134やSDカードに記憶される。
【0030】
<2>処理設定値の記憶及びコピー
上述したように本実施の形態のホルター心電図記録装置100は、FRAM131bに、ECG部133及びCPU131の処理設定値を記憶できるようになっている。なお、ECG部133及びCPU131は、心電図を取得し記憶する心電図記録部としての機能を果たす。
【0031】
処理設定値は、SDカード部135を介して入力することができる。また、処理設定値は、シリアル通信コネクター137から入力することができる。さらに、処理設定値は、表示部111、イベントボタン112a及びエンターボタン112bを用いて選択及び変更することができる。
【0032】
処理設定値は、ホルター心電図記録装置100を用いたホルター心電図記録検査が開始される前にホルター心電図記録装置100に入力され記憶される。このホルター心電図記録装置100への処理設定値の入力及び記憶は、例えばホルター心電図記録装置100の出荷時や稼働開始前に、例えばホルター心電図記録装置100の販売者によって行われる。また、処理設定値の入力及び記憶は、ホルター心電図記録装置100のユーザー又はホルター心電図記録装置100を運用する病院関係者等により行われる。
【0033】
処理設定値とは、上述したように、記録形式(互換モード、ノーマルモード)、記録時間、記録チャネル(12誘導、2ch、3ch)、サンプリング周波数、ドリフトフィルター(ON、OFF)、ペースメーカ検出(ON、OFF)、ペースメーカ検出感度等である。
【0034】
本実施の形態のホルター心電図記録装置100は、処理設定値として、それぞれ複数の処理設定値からなる複数の処理設定値パターンを記憶できるようになっている。本実施の形態の例では、ホルター心電図記録装置100は、5つの処理設定値パターン(つまり、第1の処理設定値パターン、第2の処理設定値パターン、第3の処理設定値パターン、第4の処理設定値パターン、第5の処理設定値パターン)を記憶できるようになっている。
【0035】
具体的に説明する。第1の処理設定値パターン、……、第5の処理設定値パターンは、それぞれ、それらを構成している複数の処理設定値のうち少なくとも1つが異なる。例えば、第1の処理設定値パターンは、第2の処理設定値パターンと比較して、記録時間、記録chが異なり、その他の処理設定値は同じである。なお、第1~第5の処理設定値パターンは、全く同じであってもよい。
【0036】
ホルター心電図記録装置100は、このように複数の処理設定値パターンが記憶されていることにより、ユーザーは、ホルター心電図記録検査を行うときに、複数の処理設定値パターンの中から所望の1つを選択できる。
【0037】
図3は、本実施の形態の医療システムによって行われる処理設定値パターンのコピーの様子を示す図である。
【0038】
先ず、手順[1]において、コピー元のホルター心電図記録装置100aが処理設定値を変更し短時間の記録(具体的には心電図の取得及び記録)を行う。
【0039】
次に、手順[2]において、ホルター心電図記録装置100aがSDカードに処理設定値パターンを書き出す。ここで、ホルター心電図記録装置100aは、SDカードに記録心電図データを書き出すときに、FRAM131bに記憶された処理設定値パターンも一緒に書き出すようになっている。換言すれば、コピー元のホルター心電図記録装置100aは、短時間の心電図の取得及び記録を行い、それをSDカードに記録する際に複数の(全ての)処理設定値パターンの情報もSDカードに記録してしまう。これにより、メニュー画面などを開いて処理設定値パターンをSDカードに記録する場合と比較して、少ない操作・機能で処理設定値パターンをSDカードに記録できるようになる。
【0040】
次に、手順[3]において、SDカードを情報処理装置としてのパソコン(PC)(図示せず)で読み込む。
【0041】
次に、手順[4]において、パソコンがSDカードに記録されている処理設定値読み出しデータの識別子を読み出し可能な識別子に変更する。つまり、パソコンは、ホルター心電図記録装置100aによりSDカードに書き出された処理設定値パターンの識別子を、ホルター心電図記録装置100bが読み出し可能な識別子に変更する。
【0042】
次に、手順[5]において、コピー先のホルター心電図記録装置100bにSDカードをセットする。
【0043】
次に、手順[6]において、コピー先のホルター心電図記録装置100bの電源を入れる。これにより、ホルター心電図記録装置100bは、SDカードに記録されている処理設定値パターンを自身のFRAM131bに記憶する。ここで、コピー先のホルター心電図記録装置100bは、識別子に基づいて、そのデータを読み込むようになっている。これにより、コピー先のホルター心電図記録装置100bは、SDカードが差し込まれるだけで、何の操作も無しで(画面がない場合でも)、処理設定値パターンを読み込むことができる。
【0044】
このようにして、ホルター心電図記録装置100aの処理設定値パターンが、ホルター心電図記録装置100bにコピーされる。
【0045】
以上説明したように、本実施の形態のホルター心電図記録装置100は、表示部111と、心電図を取得し記録する心電図記録部(ECG部133、CPU131)と、心電図記録部の処理設定値として、それぞれ複数の処理設定値からなる複数の処理設定値パターンを記憶する記憶部(FRAM131b)と、記憶部に記憶された複数の処理設定値パターンを記録媒体(SDカード)に書き出し可能な出力部(SDカード部135、CPU131)と、を有する。
【0046】
また、本実施の形態のホルター心電図記録装置100は、表示部111の表示設定を記憶する記憶部を有し、出力部(SDカード部135、CPU131)は、複数の処理設定値パターンに加えて、表示設定を記録媒体に書き出し可能であってもよい。この表示設定とは、例えば表示部111の表示方向を記録中のみ上下方向で反転させるか否かを指定するものである。
【0047】
また、本実施の形態のホルター心電図記録装置100は、出力部(SDカード部135、CPU131)は、記録媒体(SDカード)に記録心電図データを書き出すときに、記憶部(FRAM131b)に記憶された複数の処理設定値パターンも一緒に書き出す。
【0048】
本実施の形態の医療システムは、表示部111と、心電図を取得し記録する心電図記録部(ECG部133、CPU131)と、心電図記録部の処理設定値として、それぞれ複数の処理設定値からなる複数の処理設定値パターンを記憶する記憶部(FRAM131b)と、記憶部に記憶された複数の処理設定値パターンを記録媒体(SDカード)に書き出し可能な出力部(SDカード部135、CPU131)と、を有する第1のホルター心電図記録装置100aと、記録媒体(SDカード)に記録された複数の処理設定値パターンを読み出し可能な読出部(SDカード部135、CPU131)と、読み出した複数の処理設定値パターンを記憶する記憶部(FRAM131b)と、記憶部に記憶された処理設定値パターンを用いて心電図を取得し記録する心電図記録部(ECG部133、CPU131)と、表示部と、を有する第2のホルター心電図記録装置100bと、有する。
【0049】
本実施の形態のホルター心電図記録装置における設定情報共有方法は、第1のホルター心電図記録装置100aが、記憶部(FRAM131b)に記憶している、それぞれ複数の処理設定値からなる複数の処理設定値パターンを記録媒体(SDカード)に書き出すステップ(手順[2])と、第2のホルター心電図記録装置100bが、記録媒体(SDカード)に記録された複数の処理設定値パターンを読み出して記憶部(FRAM131b)に記憶するステップと、を含む。
【0050】
本実施の形態によれば、最初の1台のホルター心電図記録装置100aの処理設定値パターンを手動で入力すれば、残りのホルター心電図記録装置100bの処理設定値パターンは最初の1台のホルター心電図記録装置100aの処理設定値パターンのコピーで済むので、病院のように複数台のホルター心電図記録装置100を運用する場合でも、処理設定値の変更に要する手間及び誤設定を低減できる。
【0051】
上述の実施の形態は、本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することの無い範囲で、様々な形で実施することができる。
【0052】
上述の実施の形態では、心電図記録部(ECG部133、CPU131)の処理設定値を記憶する記憶部としてFRAM131bを用いた場合について述べたが、本発明はこれに限らず、FRAM131b以外の記憶部を用いてもよい。
【0053】
また上述の実施の形態では、記憶部(FRAM131b)に記憶された処理設定値パターンを書き出す記録媒体としてSDカードを用いた場合について述べたが、記録媒体はこれに限らず、要は、データを書き込み及び読み出し可能な記録媒体であればよい。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明は、ホルター心電図記録検査の処理設定値を変更可能なホルター心電図記録装置に広く適用可能である。
【符号の説明】
【0055】
100 ホルター心電図記録装置
110 装置本体
111 表示部
112a イベントボタン
112b エンターボタン
120 電池蓋
121 ロック部
122 回転軸
131 CPU
131a 演算部
131b FRAM
131c RAM
132 ECGコネクター
133 ECG部
134 NANDフラッシュメモリー部
135 SDカード部
136 ブザー部
137 シリアル通信コネクター
138 加速度検出部
151 電池