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  • 特開-生体情報記録装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022104087
(43)【公開日】2022-07-08
(54)【発明の名称】生体情報記録装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/332 20210101AFI20220701BHJP
   H05K 5/00 20060101ALI20220701BHJP
【FI】
A61B5/04 310H
H05K5/00 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020219087
(22)【出願日】2020-12-28
(71)【出願人】
【識別番号】000112602
【氏名又は名称】フクダ電子株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】特許業務法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】取出 優
(72)【発明者】
【氏名】岩本 拓也
【テーマコード(参考)】
4C127
4E360
【Fターム(参考)】
4C127AA02
4C127BB03
4C127KK01
4E360AB33
4E360CA02
4E360ED07
4E360EE08
4E360GA29
4E360GA52
4E360GB87
4E360GC08
(57)【要約】
【課題】部品点数や作業工数を削減すること。
【解決手段】生体情報を計測して記録する生体情報記録装置において、生体情報記録装置の筐体の側面を貫通する導体ピンと、側面の内面から筐体の内側に突出して、導体ピンの周囲を囲う突出部と、突出部を覆うと共に、導体ピンと接続される配線基板と、側面の外面を下方として、突出部と配線基板が形成する空間に接着剤を上方から注入可能な第1孔と、接着剤を注入する際に空間内の空気を上方に排出可能な第2孔と、を備え、空間内に接着剤が充填される。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体情報を計測して記録する生体情報記録装置において、
前記生体情報記録装置の筐体の側面を貫通する導体ピンと、
前記側面の内面から前記筐体の内側に突出して、前記導体ピンの周囲を囲う突出部と、
前記突出部を覆うと共に、前記導体ピンと接続される配線基板と、
前記側面の外面を下方として、前記突出部と前記配線基板が形成する空間に接着剤を上方から注入可能な第1孔と、
前記接着剤を注入する際に前記空間内の空気を上方に排出可能な第2孔と、
を備え、
前記空間内に前記接着剤が充填される、
生体情報記録装置。
【請求項2】
前記第1孔は、前記配線基板、又は、前記突出部と前記配線基板との間に形成され、
前記第2孔は、前記配線基板、又は、前記突出部と前記配線基板との間に形成される、
請求項1に記載の生体情報記録装置。
【請求項3】
前記第1孔は、前記配線基板の第1端部側に形成され、
前記第2孔は、前記配線基板において前記第1端部と反対側の第2端部側に形成される、
請求項1又は2に記載の生体情報記録装置。
【請求項4】
前記第1孔と前記第2孔との間に、前記接着剤を注入する際に前記空間内の空気を上方に排出可能な第3孔を、備える、
請求項3に記載の生体情報記録装置。
【請求項5】
前記第3孔は複数設けられ、
複数の前記第3孔は、前記第1孔から前記第2孔へ向かう方向に沿って配置される、
請求項4に記載の生体情報記録装置。
【請求項6】
前記第3孔の大きさは、前記第1孔より小さい、
請求項4又は5に記載の生体情報記録装置。
【請求項7】
前記第1孔の大きさは、前記第2孔より大きい、
請求項1から6のいずれか一項に記載の生体情報記録装置。
【請求項8】
前記接着剤は、当該接着剤の注入時において、前記配線基板及び前記筐体の少なくとも一方の色と異なる、
請求項1から5のいずれか一項に記載の生体情報記録装置。
【請求項9】
前記接着剤は、当該接着剤の硬化後において、前記配線基板及び前記筐体の少なくとも一方の色と異なる、
請求項1から5のいずれか一項に記載の生体情報記録装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体情報を計測して記録する生体情報記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
人間などの生体の健康状態を把握するため、生体の生体情報を計測して記録する生体情報記録装置、例えば、ホルター心電図記録装置などが知られている(特許文献1)。ホルター心電図記録装置は、被検体の皮膚に電極を貼り付け、被検体の心電波形を電極で計測して記録する装置であり、長時間(例えば、24時間)の心電波形の計測及び記録が可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9-122092号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したホルター心電図記録装置などの生体情報記録装置は、長時間に渡る計測及び記録のため、小型化や防水性などが求められている。ところが、計測用のプローブ(例えば、電極など)が接続される生体情報記録装置のコネクタは、小型化すると、コネクタピンの防水作業が難しくなる。そのため、生体情報記録装置の筐体とは別の部品として、コネクタを作製し、その作製後、コネクタと筐体とを接合していた。この結果、生体情報記録装置の部品点数が多くなると共に、組立作業の作業工数も多くなっていた。
【0005】
本発明の目的は、部品点数や作業工数を削減可能な生体情報記録装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る生体情報記録装置は、
生体情報を計測して記録する生体情報記録装置において、
前記生体情報記録装置の筐体の側面を貫通する導体ピンと、
前記側面の内面から前記筐体の内側に突出して、前記導体ピンの周囲を囲う突出部と、
前記突出部を覆うと共に、前記導体ピンと接続される配線基板と、
前記側面の外面を下方として、前記突出部と前記配線基板が形成する空間に接着剤を上方から注入可能な第1孔と、
前記接着剤を注入する際に前記空間内の空気を上方に排出可能な第2孔と、
を備え、
前記空間内に前記接着剤が充填される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、生体情報記録装置の部品点数や作業工数を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施の形態に係る生体情報記録装置の一例の内部を示す斜視図である。
図2図1に示した生体情報記録装置の内部であって、フレキシブルケーブルを取り外した状態を示す斜視図である。
図3図1に示した生体情報記録装置のフレキシブルケーブルを示す上面図である。
図4図1のA-A線矢視断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0010】
[生体情報記録装置]
図1は、本実施の形態の生体情報記録装置100の内部を示す斜視図である。また、図2は、図1に示した生体情報記録装置100の内部であって、フレキシブルケーブル30を取り外した状態を示す斜視図である。
【0011】
図1及び図2においては、本実施の形態の主要部分を示すため、生体情報記録装置100の筐体10を密閉する蓋部や筐体10の内部に配置される電子機器の図示は省略している。
【0012】
生体情報記録装置100は、生体情報を計測して記録する装置、例えば、ホルター心電図記録装置である。生体情報記録装置100は、電子機器を収容する筐体10と、電極などのプローブ(図示省略)を接続するコネクタ部20と、筐体10の内部において、電子機器とコネクタ部20とを接続する平面形状のフレキシブルケーブル30(配線基板)とを有する。なお、電子機器は、生体情報を計測し、記録する制御装置、記録装置、バッテリーなどを有している。
【0013】
筐体10は、1つの面に開口部11を有する箱形状に形成されている。開口部11を蓋部(図示省略)で密閉することにより、筐体10の内部を水密状態とすることができる。なお、蓋部は、生体情報を表示する表示機器などを有している。
【0014】
筐体10の1つの側面(便宜上、底面と呼ぶ)12に、生体情報を計測するためのプローブが接続されるコネクタ部20が形成されている。コネクタ部20はコネクタ部筐体20aを有し、コネクタ部筐体20aは、筐体10と一体に形成されて、底面12の一部を構成している。プローブは、生体情報記録装置100がホルター心電図記録装置である場合は、心電波形を計測する電極である。
【0015】
コネクタ部筐体20aは、筐体10の底面12から内側に向かって凸形状に形成されている。コネクタ部筐体20aは、筐体10の外側から見ると、凹形状に形成された凹部となっており、凹部にプローブ側のコネクタ部を差し込むことで、プローブ側のコネクタ部を筐体10のコネクタ部20と接続する構成となっている。そして、プローブ側のコネクタ部又は筐体10側の上記凹部には、パッキンなどのシール部材(図示省略)が設けられており、これにより、プローブ側のコネクタ部と筐体10のコネクタ部20とを水密状態で接続可能としている。
【0016】
コネクタ部筐体20aの内側の面(コネクタ部内面と呼ぶ)21には、複数のコネクタピン22(導体ピン)が配置されており、コネクタピン22は、底面12の一部を構成するコネクタ部内面21を貫通して設けられている。つまり、コネクタピン22において、その内側端部22aは筐体10の内側に露出され、その外側端部はプローブ側のコネクタ部のコネクタピンと接続可能となっている。
【0017】
このように配置されたコネクタピン22の周囲を囲むように、コネクタ部内面21には、コネクタ部内面21から筐体10の内側に突出する突出部23a、23bが設けられている。
【0018】
本実施の形態では、コネクタ部内面21の中央部分にプローブ側のコネクタ部をロックするロック機構部24が設けられ、ロック機構部24を挟んで、4本のコネクタピン22のグループと6本のコネクタピン22のグループに分けられている。そして、ロック機構部24の側面24aと突出部23aとにより、4本のコネクタピン22のグループの周囲を囲むようにしており、また、側面24aと突出部23bとにより、6本のコネクタピン22のグループの周囲を囲むようにしている。
【0019】
なお、ロック機構部24を設けない構成とする場合には、突出部23aと突出部23bとにより、全10本のコネクタピン22の周囲を囲むようにすればよい。
【0020】
このように形成された突出部23a及び突出部23bを覆うように、フレキシブルケーブル30が配置され、コネクタピン22と接続されている。突出部23a及び突出部23bをフレキシブルケーブル30で覆うことにより、後述の図4に示す空間Sが形成されている。
【0021】
ここで、図3及び図4も参照して、フレキシブルケーブル30及びフレキシブルケーブル30が形成する空間Sを説明する。図3は、図1に示した生体情報記録装置100のフレキシブルケーブル30を示す上面図である。また、図4は、図1のA-A線矢視断面図である。なお、図4では、4本のコネクタピン22のグループ側を図示しているが、6本のコネクタピン22のグループ側も同様の構造である。
【0022】
フレキシブルケーブル30は、柔軟性がある変形可能な配線基板であり、FFC(Flexible Flat Cable)やFPC(Flexible Printed Circuits)などを使用可能である。FFCやFPCは、絶縁性を持った薄く柔らかいベースフィルム(ポリイミドなど)と銅箔などの導電性金属を貼り合わせた基材に配線や電気回路を形成したものであり、極めて薄く、自在に曲げることができる。
【0023】
本実施の形態において、フレキシブルケーブル30は、ベースフィルム31を有し、ベースフィルム31には、図示を省略した電気回路(又は配線)が形成されている。フレキシブルケーブル30においては、ベースフィルム31の覆部31aが突出部23a及び突出部23bを覆っている。
【0024】
また、ベースフィルム31の覆部31aには、コネクタピン22の内側端部22aを挿通する複数の挿通孔32が形成されている。各々の挿通孔32の周囲には、対応する内側端部22aと電気的な接続を行うための電気回路が形成されている。
【0025】
また、4本のコネクタピン22のグループ側において、覆部31aの外側(第1端部側に該当)には、切欠部33aが形成されている。また、覆部31aの内側(第1端部と反対側の第2端部側に該当)には、切欠部34a(第2孔)が形成されている。
【0026】
図1図4に示すように、切欠部33aにおいては、突出部23aとの間に形成される開口部分(第1孔)が、底面12の外面を下方とする場合、空間Sに接着剤を上方から注入可能な注入孔として機能する。切欠部34aは、空間Sに接着剤を注入する際に空間S内の空気を上方に排出可能であり、また、注入された接着剤が空間Sを満たしたときに接着剤を上方に流出可能であり、排出孔又は流出孔として機能する。注入孔として機能する切欠部33aの開口部分の大きさ(開口面積)は、排出孔又は流出孔として機能する切欠部34aより大きいことが望ましい。
【0027】
同様に、6本のコネクタピン22のグループ側において、覆部31aの外側(第1端部側に該当)には、貫通孔33b(第1孔)が形成されている。また、覆部31aの内側(第1端部と反対側の第2端部側)には、切欠部34b(第2孔)が形成されている。
【0028】
貫通孔33bも、底面12の外面を下方とする場合、空間Sに接着剤を上方から注入可能な注入孔として機能する。切欠部34bも、空間Sに接着剤を注入する際に空間S内の空気を上方に排出可能であり、また、注入された接着剤が空間Sを満たしたときに接着剤を上方に流出可能であり、排出孔又は流出孔として機能する。注入孔として機能する貫通孔33bの大きさ(開口面積)は、排出孔又は流出孔として機能する切欠部34bより大きいことが望ましい。
【0029】
上述したように、注入孔として機能する切欠部33a、貫通孔33bを覆部31aの上面かつ外側に設けることにより、空間Sに接着剤を容易に注入可能となる。本実施の形態では、筐体10の底面12の外面を下方(底側)とする場合、生体情報記録装置100を組み立てる作業者が、フレキシブルケーブル30の上方側から切欠部33a、貫通孔33bにアクセスできるので、接着作業がより容易となる。
【0030】
本実施の形態においては、上述したように、コネクタ部内面21の中央部分にロック機構部24が設けられているので、これに対応して、ロック機構部24を挿通する挿通孔35が形成されている。そして、切欠部34a及び切欠部34bと挿通孔35とは一体の孔となるように形成されている。
【0031】
また、本実施の形態においては、切欠部33aと切欠部34aとの間には、貫通孔36a(第3孔)が形成されている。同様に、貫通孔33bと切欠部34bとの間にも、貫通孔36b(第3孔)が形成されている。貫通孔36a及び貫通孔36bも、空間Sに接着剤を注入する際に空間S内の空気を上方に排出可能であり、また、注入された接着剤が空間Sを満たしたときに接着剤を上方に流出可能であり、排出孔又は流出孔として機能する。排出孔又は流出孔として機能する貫通孔36a及び貫通孔36bは、切欠部34a、34bと同様に、注入孔として機能する切欠部33a、貫通孔33bの大きさ(開口面積)より小さいことが望ましい。
【0032】
貫通孔36aは、切欠部34aから切欠部34aへ向かう方向に沿って配置されている。つまり、貫通孔36a及び切欠部34aは、覆部31aの外側から内側(第1端部から第2端部側)に沿って設けられている。また、貫通孔36bは、貫通孔33bから切欠部34bへ向かう方向に沿って複数配置されている。つまり、貫通孔36b及び切欠部34bも、覆部31aの外側から内側(第1端部から第2端部側)に沿って設けられている。このように貫通孔36a、36b、切欠部34a、34bを配置することで、空間S内の空気を容易に排出可能として、注入された接着剤で空間Sを満たすことができる。
【0033】
本実施の形態では、筐体10の底面12の外面を下方(底側)とする場合、生体情報記録装置100を組み立てる作業者は、貫通孔36a、36b、切欠部34a、34bを、フレキシブルケーブル30の上方側から目視することができる。
【0034】
注入孔として機能する切欠部33a、貫通孔33bから空間Sに接着剤を注入すると、上述したように、排出孔又は流出孔として機能する貫通孔36a、36b、切欠部34a、34bから空気が抜ける。そして、接着剤が空間S内を満たすと、貫通孔36a、36b、切欠部34a、34bから接着剤が流出して、空間S内が接着剤で満たされたことを確認(視認)することが可能となる。
【0035】
この場合、接着剤は、ベースフィルム31の色、及び/又は、コネクタ部筐体20aの色と異なる方が視認性は高くなる。色が異なるとは、色の三属性である色相、彩度及び明度のいずれか1つ以上が異なることである。また、ベースフィルム31は、透明又は透明性が高いものが望ましく、接着剤の色を、例えば、黒とすれば、ベースフィルム31越しに、接着剤の充填状態を確認することができる。
【0036】
接着剤としては、注入時と硬化後とで色が変わる接着剤を用いてもよい。このような接着剤を作業者が注入する場合には、注入時における作業者の視認性のため、注入時において、ベースフィルム31及び/又はコネクタ部筐体20aの色と異なる接着剤がよい。また、このような接着剤を装置などで自動的に注入する場合には、硬化後における作業者の視認性のため、硬化後において、ベースフィルム31及び/又はコネクタ部筐体20aの色と異なる接着剤がよい。
【0037】
従来の生体情報記録装置では、その筐体とは別の部品として、コネクタを作製していた。そのため、部品点数が多く、また、作業工数も多くなっていた。これに対して、生体情報記録装置100では、筐体10とコネクタ部20を別の部品として作製していないので、部品点数や作業工数を削減することができる。
【0038】
また、従来の生体情報記録装置では、その筐体とは別の部品として、コネクタを作製し、その作製後、コネクタと筐体とを接合していた。そのため、コネクタと筐体とを接合するための領域が必要であり、その領域が小型化の障害になっていた。これに対して、生体情報記録装置100では、筐体10とコネクタ部20を別の部品として作製していないので、これらを接合する領域が不要となり、その小型化を更に図ることができる。
【0039】
なお、本実施の形態では、切欠部33aの開口部分は、覆部31aと突出部23aとの間に形成したが、貫通孔33bと同様に、フレキシブルケーブル30に設けてもよい。また、貫通孔33bは、フレキシブルケーブル30に設けたが、切欠部33aの開口部分と同様に、覆部31aと突出部23bとの間に形成してもよい。また、開口部分を覆部31aと突出部23aとの間に形成する場合には、切欠部33aを設けず、突出部23aの一部を覆部31aの外側に配置して、空間Sに連通する開口部分を形成してもよい。
【0040】
また、切欠部33aの開口部分、貫通孔33bは、接着剤のノズルが入る大きさに形成されて、接着剤のノズルを切欠部33aの開口部分、貫通孔33bに挿入して、接着剤を注入するようにしてもよい。また、切欠部33a、貫通孔33b側に挿入ノズルを設け、接着剤のノズルを挿入ノズルに挿入して、接着剤を注入するようにしてもよい。
【0041】
[生体情報記録装置のコネクタ部の組立方法]
図2図4を参照して、生体情報記録装置100のコネクタ部20の組立方法を説明する。
【0042】
まず、筐体10及びコネクタ部筐体20a(突出部23a、突出部23bなどを含む)を一体で形成し、その後、コネクタピン22をコネクタ部内面21に貫通して取り付ける。つまり、図2に示す状態とする。
【0043】
次に、図3に示すフレキシブルケーブル30の挿通孔32にコネクタピン22を挿通すると共に、挿通孔35にロック機構部24を挿通して、突出部23a及び突出部23bを覆部31aで覆う。
【0044】
次に、切欠部33aから空間Sに接着剤を注入し、貫通孔36a及び切欠部34aから接着剤が流出したら、接着剤の注入を停止する。同様に、貫通孔33bから空間Sに接着剤を注入し、貫通孔36b及び切欠部34bから接着剤が流出したら、接着剤の注入を停止する。
【0045】
このようにして空間Sに満たされた接着剤は、フレキシブルケーブル30をコネクタ部20側に接着すると共に、筐体10の外部から内部への水の侵入を防止すること、つまり、筐体10の内部を水密状態とすることができる。
【0046】
なお、上記実施の形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、又は、その主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【0047】
例えば、本実施の形態では、生体情報記録装置100として、ホルター心電図記録装置を例示しているが、本発明は、ホルター心電図記録装置以外の装置にも適用可能である。
【符号の説明】
【0048】
10 筐体
11 開口部
12 底面
20 コネクタ部
20a コネクタ部筐体
21 コネクタ部内面
22 コネクタピン
22a 内側端部
23a、23b 突出部
24 ロック機構部
24a 側面
30 フレキシブルケーブル
31 ベースフィルム
31a 覆部
32、35 挿通孔
33a 切欠部
33b 貫通孔
34a、34b 切欠部
36a、36b 貫通孔
100 生体情報記録装置
図1
図2
図3
図4