(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022104148
(43)【公開日】2022-07-08
(54)【発明の名称】室内音響評価システム、音響評価方法
(51)【国際特許分類】
G06F 30/20 20200101AFI20220701BHJP
G06F 30/13 20200101ALI20220701BHJP
G06F 30/10 20200101ALI20220701BHJP
G06Q 10/04 20120101ALI20220701BHJP
G10K 15/00 20060101ALI20220701BHJP
【FI】
G06F17/50 612A
G06F17/50 680B
G06F17/50 622A
G06F17/50 612C
G06Q10/04
G10K15/00 M
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020219177
(22)【出願日】2020-12-28
(71)【出願人】
【識別番号】000002299
【氏名又は名称】清水建設株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100161506
【弁理士】
【氏名又は名称】川渕 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(72)【発明者】
【氏名】清家 裕喜子
(72)【発明者】
【氏名】宮島 徹
(72)【発明者】
【氏名】増田 崇
(72)【発明者】
【氏名】加藤 菖
(72)【発明者】
【氏名】北嶋 哉也
(72)【発明者】
【氏名】三浦 大作
(72)【発明者】
【氏名】太田 望
【テーマコード(参考)】
5B046
5B146
5L049
【Fターム(参考)】
5B046AA03
5B046GA01
5B046HA05
5B046JA01
5B046JA04
5B046KA05
5B146AA04
5B146DG02
5B146DJ11
5B146DJ14
5B146DL08
5B146EA15
5L049AA04
(57)【要約】
【課題】音響に関する専門的な知識を持っていない設計者であっても、空間の音響に対する検討を行うことができる室内音響評価システムを提供する。
【解決手段】音響を評価する項目である音響評価項目と当該音響評価項目における評価基準とについて、音響を評価する対象の空間の室用途に応じて異なる組み合わせを記憶する記憶部と、評価対象の空間について音響シミュレーションが行われた計算結果である音響データを取得する取得部と、前記室用途を指定する室用途の入力を受け付ける入力部と、前記入力された室用途に応じた前記音響評価項目と前記評価基準とを前記記憶部から読み出す評価ルール選定部と、前記音響データに含まれる計算結果うち、前記評価ルール選定部によって読み出された音響評価項目に該当する計算結果について、当該音響評価項目において定められた評価基準を用いて判定し、その判定結果を得る判定部と、を有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
音響を評価する項目である音響評価項目と当該音響評価項目における評価基準とについて、音響を評価する対象の空間の室用途に応じて異なる組み合わせを記憶する記憶部と、
評価対象の空間について音響シミュレーションが行われた計算結果である音響データを取得する取得部と、
前記室用途を指定する室用途の入力を受け付ける入力部と、
前記入力された室用途に応じた前記音響評価項目と前記評価基準とを前記記憶部から読み出す評価ルール選定部と、
前記音響データに含まれる計算結果うち、前記評価ルール選定部によって読み出された音響評価項目に該当する計算結果について、当該音響評価項目において定められた評価基準を用いて判定し、その判定結果を得る判定部と、
を有する室内音響評価システム。
【請求項2】
前記記憶部が記憶する前記音響の評価項目には、少なくとも、平均吸音率、音楽明瞭度、音声明瞭度、エコー妨害度、音圧分布とのうちいずれか1つの項目が含まれる
請求項1に記載の室内音響評価システム。
【請求項3】
前記判定部は、判定結果として、前記音響評価項目において定められた評価基準を満たすか否かに対応する判定結果、検討が必要であることを表す判定結果、のうちいずかを得る
請求項1または請求項2に記載の室内音響評価システム。
【請求項4】
室形状を表す室形状モデルと計算条件との入力を受け付け、前記音響シミュレーションに出力するデータ付与部
を有する請求項1または請求項2に記載の室内音響評価システム。
【請求項5】
音響を評価する対象の室形状を表す三次元モデルである室形状モデルを生成するモデリング部を有し、
前記データ付与部は、前記モデリング部によって生成された室形状モデルを受け付ける
請求項4に記載の室内音響評価システム。
【請求項6】
前記音響シミュレーションを行う音響シミュレーション部を有し、
前記取得部は、前記音響シミュレーション部によって音響シミュレーションが行われた計算結果を得る
請求項1から請求項5のうちいずれか1項に記載の室内音響評価システム。
【請求項7】
前記音響シミュレーションの結果及び前記判定部の判定結果を出力する出力部
を有する請求項1から請求項6のうちいずれか1項に記載の室内音響評価システム。
【請求項8】
室内音響評価システムが実行する音響評価方法であって、
前記室内音響評価システムの取得部が、評価対象の空間について音響シミュレーションが行われた計算結果である音響データを取得し、
前記室内音響評価システムの入力部が、音響を評価する対象の空間の室用途を指定する室用途の入力を受け付け、
前記室内音響評価システムの評価ルール選定部が、音響を評価する項目である音響評価項目と当該音響評価項目における評価基準とについて、室用途に応じて異なる組み合わせを記憶する記憶部を参照し、前記入力された室用途に応じた前記音響評価項目と前記評価基準とを、前記記憶部から読み出し、
前記室内音響評価システムの判定部が、前記音響データに含まれる計算結果うち、前記評価ルール選定部によって読み出された音響評価項目に該当する計算結果について、当該音響評価項目において定められた評価基準を用いて判定し、その判定結果を得る
音響評価方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、室内音響評価システム、音響評価方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ホールや講堂などの音楽や音声を聴く空間において,適切な残響感や十分な音量感、明瞭性などの確保と、フラッターエコーなどの音響障害を防止するためには、適切な室内音響設計が重要である。
ホールや講堂などの音響的な配慮が必要と考えられる建物を設計する際には、室内の形状や仕上げ材の種類によって変化する残響時間や明瞭度、音圧レベル分布などの室内音響評価指標を統計理論に基づく計算や幾何或いは波動理論に基づくシミュレーション等によって予測・評価し、その結果を踏まえて仕様を決定することがある。
室内音響評価指標の計算・シミュレーション技術として、音響解析ソフトウェアが販売されているほか、ゼネコン各社や建築音響コンサルタントが室内音響シミュレーションシステム(例えば特許文献1)を各自で開発し、使用している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、市販の音響解析ソフトウェアや特許文献1のようなソフトウェアを用いて室内音響シミュレーションを実施し、室内音響評価指標の算出とその評価を行うためには、シミュレーションに関する知識・技術と音響に関する専門的な知識が必要である。
しかし、建物を設計する設計者は、必ずしもシミュレーションに関する知識・技術や音響に関する専門的な知識を有していない。そのため、設計者自らが音響検討を行うことは難しいため、一般的には、建築音響専門家や専門業者の協力を得て行う必要がある。この場合、音響検討に時間を要するとともに、コストも高い。
一方、設計の初期段階で決定する建物のボリュームや室形状、客席の配置などは、室内音響へ大きな影響を与えるため、ホールや講堂などの音響的な配慮が必要な建物を設計する場合は、設計の初期段階から音響的検討を開始する必要がある。しかし,現状では前述の事情により、初期段階より音響に関する専門的な知識を持たない設計者自身でその検討を行うことは難しい。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、音響に関する専門的な知識を持っていない設計者であっても、空間の音響に対する検討を行うことができる室内音響評価システム、音響評価方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明の一態様は、音響を評価する項目である音響評価項目と当該音響評価項目における評価基準とについて、音響を評価する対象の空間の室用途に応じて異なる組み合わせを記憶する記憶部(例えば、記憶部120)と、評価対象の空間について音響シミュレーションが行われた計算結果である音響データを取得する取得部(例えば、制御部150)と、前記室用途を指定する室用途の入力を受け付ける入力部(例えば、室用途入力部130)と、前記入力された室用途に応じた前記音響評価項目と前記評価基準とを前記記憶部から読み出す評価ルール選定部(例えば、評価ルール選定部140)と、前記音響データに含まれる計算結果うち、前記評価ルール選定部によって読み出された音響評価項目に該当する計算結果について、当該音響評価項目において定められた評価基準を用いて判定し、その判定結果を得る判定部(例えば、判定部220)と、を有する。
【0007】
また、本発明の一態様は、室内音響評価システムが実行する音響評価方法であって、前記室内音響評価システムの取得部が、評価対象の空間について音響シミュレーションが行われた計算結果である音響データを取得し、前記室内音響評価システムの入力部が、音響を評価する対象の空間の室用途を指定する室用途の入力を受け付け、前記室内音響評価システムの評価ルール選定部が、音響を評価する項目である音響評価項目と当該音響評価項目における評価基準とについて、室用途に応じて異なる組み合わせを記憶する記憶部を参照し、前記入力された室用途に応じた前記音響評価項目と前記評価基準とを、前記記憶部から読み出し、前記室内音響評価システムの判定部が、前記音響データに含まれる計算結果うち、前記評価ルール選定部によって読み出された音響評価項目に該当する計算結果について、当該音響評価項目において定められた評価基準を用いて判定し、その判定結果を得る音響評価方法である。
【発明の効果】
【0008】
以上説明したように、この発明によれば、音響に関する専門的な知識を持っていない設計者であっても、空間の音響に対する検討を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】この発明の一実施形態による室内音響評価システム1の構成を示す概略ブロック図である。
【
図2】記憶部120に記憶される基準データの一例を示す図である。
【
図3】室内音響評価システム1の動作を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態による室内音響評価システムについて図面を参照して説明する。
図1は、この発明の一実施形態による室内音響評価システム1の構成を示す概略ブロック図である。
室内音響評価システム1は、インタフェース装置10と、音響シミュレーション装置20と、判定装置30とを含む。
インタフェース装置10は、音響シミュレーション装置20に対して、音響シミュレーションを行うために必要な各種データを与える。インタフェース装置10は、判定装置30に判定基準(例えば、基準データ)を与える。インタフェース装置10は、音響シミュレーション装置20から判定装置30に音響シミュレーションの結果に対する評価結果が与えられ、判定装置30において評価が行われた結果である評価結果を判定装置30から取得する。
音響シミュレーション装置20は、インタフェース装置10から得られる、音響シミュレーションを行うために必要な各種データに基づいて音響シミュレーションを行い、音響シミュレーションの結果を判定装置30に与える。
判定装置30は、音響シミュレーション装置20から音響シミュレーションの結果を受け取り、音響シミュレーションの結果と、判定基準を用いて音響に関する評価を行い、評価結果をインタフェース装置10に出力する。
【0011】
インタフェース装置10と音響シミュレーション装置20と判定装置30とを1つのコンピュータで構成することで、室内音響評価システム1を実現するようにしてもよいし、インタフェース装置10と音響シミュレーション装置20と判定装置30とについてそれぞれ別のコンピュータで構成するようにしてもよい。
【0012】
インタフェース装置10は、データ付与部110、記憶部120、室用途入力部130、評価ルール選定部140、制御部150、出力部160を含む。また、インタフェース装置10の外部には、キーボードやマウス等の入力装置、表示装置等が接続される。
データ付与部110は、室形状を表す室形状モデルと計算条件との入力を受け付け、音響シミュレーション装置20に出力する。
データ付与部110は、室形状を表す室形状モデルと計算条件等を、インタフェース装置10の外部に設けられる入力装置が操作されることによって入力を受け付ける。また、データ付与部110の機能は、三次元CAD(computer-aided design)ソフトウェア(以下、3DCADソフトとも称する)に設けられていてもよいし、3DCADソフトに対してプラグインツールとして機能するようになっていてもよい。
室形状モデルは、音響を評価する対象の室内の形状を表す三次元モデルのデータである。この室形状モデルは、3DCADソフトによって作成することができる。このような3DCADソフトについては、設計者は、設計対象の建物の三次元形状を設計する場合に一般的に利用しているため、室形状モデルを作成する場合、普段利用しているソフトウェアを利用して作成することができるため、設計者が有している知識を利用して作成することができる。すなわち、室形状モデルを作成するために新たなツールを用いなくてもよいため、設計者にとって、室形状モデルを作成するための負担は少ない。
3DCADソフトとしては、例えば、Rhinoceros(株式会社アプリクラフト社製)等の既存のソフトウェアを用いることができる。また、プラグインツールとしては、例えば、Grasshopper(株式会社アプリクラフト社製)を用いることができる。
計算条件は、音響を評価する対象の室内における、室用途、仕上げ材の種類、その他の計算を行うための各種条件を含むことができる。計算条件を入力する場合、3DCADソフトにおいて入力する機能がある場合には、3DCADソフトを用いて入力してもらうようにしてもよいし、計算条件の項目のうち3DCADソフトにおいて入力する機能がない項目については、3DCADソフトにプラグインツールを用いることで、計算条件を入力するようにしてもよい。この場合、室形状モデルや計算条件を入力するにあたり、汎用的に用いられる既存の3DCADソフトやプラグインツールによって実現することが可能であるため、設計者にとって非常に容易に操作入力をすることができる。
【0013】
記憶部120は、基準データを記憶する。基準データは、音響を評価する項目である音響評価項目と当該音響評価項目における評価基準とについて、音響を評価する対象の空間の室用途に応じて異なる組み合わせを含むデータである。
図2は、記憶部120に記憶される基準データの一例を示す図である。
基準データは、室用途と、音響評価項目と、当該評価項目における評価基準とを含むデータである。
室用途は、設計対象の空間であって音響の評価をする対象の空間の用途である。評価をする対象の空間は、主に、壁、床、天井、扉、窓等で区切られた室である。空間の用途は、例えば、コンサートホール、多目的ホール、学校講堂、多目的ホール、ライブハウス、会議室、教室等である。ここでは、「コンサートホール」等の空間の名称から用途が把握可能な場合には、空間の名称を室用途として用いることができる。また、空間の名称以外に「音楽演奏用途」、「講演・式典用途」等のように、用途や目的等を室用途として用いてもよい。例えば、主な目的がアコースティック楽器を用いた演奏であるコンサートホール、多目的ホール、学校講堂等については、「音楽演奏用途」、電気音響装置を用いる多目的ホール、ライブハウス等ついては、「講演・式典用途」等を用いることもできる。
【0014】
音響評価項目は、音響を評価する項目であり、少なくとも、平均吸音率、音楽明瞭度、音声明瞭度、エコー妨害度、音圧分布とのうちいずれか1つの項目が含まれる。
【0015】
平均吸音率は、空間内で発生した音の、室内における総合的な吸音率を表す。例えば、室の天井や壁等の内装(仕上げ材)に用いられる各材料の吸音の度合いを、室内全体において総合的に求めた値が用いられる。
音楽明瞭度は、楽器等を用いて演奏を行った際に生じる音楽の聞き取りやすさの度合いを表す。
音声明瞭度は、音声の聞き取りやすさの度合いを表す。
エコー妨害度は、音源からの音が当該音のエコーによって妨害される(影響を受ける)度合いを表す。
音圧分布は、音を聞く位置に応じた音圧の室内における分布状況を表す。
【0016】
評価基準は、音響評価項目に基づいて評価をするための基準を表す。評価基準には、基準範囲を表す値とその基準範囲に応じた評価結果とが含まれる。
【0017】
図2において、例えば、室用途「コンサートホール・多目的ホール・学校講堂」については、音響評価項目として、平均吸音率、音楽明瞭度、エコー妨害度、音圧分布が対応付けられている。そして、音響評価項目のうち平均吸音率には、評価基準として、「適:a1~a2,要検討:a3~a4,不適:a3~a4」が対応付けられている。この評価基準は、シミュレーションの結果として得られた平均吸音率がa1~a2の範囲にある場合には、その評価結果として「適」すなわち適正範囲であることが示されており、シミュレーションの結果として得られた平均吸音率がa3~a4の範囲にある場合には、その評価結果として「要検討」すなわち検討が必要であることが示されており、シミュレーションの結果として得られた平均吸音率がa5~a6の範囲にある場合には、その評価結果として「不適」すなわち不適正範囲であることが示されている。
また、音響評価項目のうち音楽明瞭度、エコー妨害度、音圧分布についても、それぞれに応じた評価基準がそれぞれ対応付けされている。
【0018】
室用途「多目的ホール・ライブハウス」については、音響評価項目として、平均吸音率、エコー妨害度が対応付けられている。そして、音響評価項目における平均吸音率、エコー妨害度については、それぞれに応じた評価基準がそれぞれ対応付けされている。
室用途「会議室(中~大)・教室」については、音響評価項目として、平均吸音率、音声明瞭度、エコー妨害度が対応付けられている。そして、音響評価項目における平均吸音率、音声明瞭度、エコー妨害度については、それぞれに応じた評価基準がそれぞれ対応付けされている。
このように、記憶部120には、室用途に応じて、音響の評価項目と当該評価項目における評価基準とについて異なる組み合わせが記憶されている。
【0019】
ここで、コンサートホール、多目的ホール、学校講堂のそれぞれの室は、それぞれ室用途「コンサートホール・多目的ホール・学校講堂」に該当する。すなわち、コンサートホールは、「コンサートホール・多目的ホール・学校講堂」に該当し、学校講堂は、「コンサートホール・多目的ホール・学校講堂」に該当する。
【0020】
また、多目的ホール、ライブハウスのそれぞれの室は、それぞれ室用途「多目的ホール・ライブハウス」に該当する。すなわち、多目的ホールは、「多目的ホール・ライブハウス」に該当し、ライブハウスは、「多目的ホール・ライブハウス」に該当する。
【0021】
また、中程度の規模の会議室、広めの規模の会議室、教室のそれぞれの室は、それぞれ室用途「会議室(中~大)・教室」に該当する。すなわち、中程度の規模の会議室は、「会議室(中~大)・教室」に該当し、教室は、「会議室(中~大)・教室」に該当する。
【0022】
このような記憶部120は、記憶媒体、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、RAM(Random Access read/write Memory)、ROM(Read Only Memory)、またはこれらの記憶媒体の任意の組み合わせによって構成される。また、この記憶部120は、例えば、不揮発性メモリを用いることができる。
【0023】
次に、
図1に戻り、室用途入力部130は、室用途を指定する室用途の入力を受け付ける。例えば、室用途入力部130は、インタフェース装置10の外部に設けられるキーボードやマウス等の入力装置が操作されることによって室用途の入力を受け付ける。一例としては、室用途入力部130は、室用途を選択することが可能なプルダウンメニューを表示画面に表示させ、そのプルダウンメニューの中から、いずれの室用途であるかの選択入力を受け付けることもできる。また、室用途入力部130は、データ付与部110から計算条件の一つとして室用途が入力される場合には、データ付与部110によって入力された室用途を得るようにしてもよい。
【0024】
評価ルール選定部140は、入力された室用途に応じた音響の評価項目と評価基準とを記憶部から読み出す。また、評価ルール選定部140は、読み出された評価項目と評価基準とのうち、少なくともいずれか1つについて、外部から入力される変更する指示に応じて変更する。評価ルール選定部140は、音響の評価項目と評価基準とを音響シミュレーション装置20に出力する。
【0025】
制御部150は、装置各部を制御する。
出力部160は、判定結果を外部に出力する。例えば、出力部160は、インタフェース装置10の外部に設けられた表示装置に判定結果を表示させる、または、インタフェース装置10に設けられた液晶表示パネルに判定結果を表示させる。
【0026】
ここでこの実施形態において、インタフェース装置10は、音響シミュレーション装置20と判定装置30とは異なる装置として構成されている場合について説明するが、インタフェース装置10の少なくとも一部の機能が、音響シミュレーション装置20または判定装置30に設けられていてもよい。また、インタフェース装置10の少なくとも一部の機能が、音響シミュレーション装置20または判定装置30のプラグインツール(音響シミュレーション装置20の拡張機能を実現するソフトウェア)として組み込まれていてもよい。
【0027】
音響シミュレーション装置20は、室内の音響についてシミュレーションを行う。この室内音響シミュレーションは、例えば、幾何音響的手法に基づく幾何音響計算によって行う。幾何音響計算は、インタフェース装置10の機能を実現するプラグインツールの持つ計算機能を用いて計算しても良いし、例えばPython等のコンピュータ言語を用いて構築された外部のプログラムをプラグインツールから呼び出し実行する形態としても良い。
【0028】
音響シミュレーション装置20は、音響シミュレーションを行う。この音響シミュレーションについては、既存の音響シミュレーションシステムやソフトウェアを用いてもよい。音響シミュレーションを行うシミュレーションプログラムとしては、例えば、特許文献1においては、「音線法」と「虚像法」を用い、「音線法」によって室形状の概略を検討し、「虚像法」によって各種評価指標・インパルス応答の算出を行うシミュレーションプログラムが提供されているが、この実施形態において、シミュレーション部210は、「音線法」のみを用いて各種評価指標・インパルス応答の算出を行うシミュレーションプログラムを用いる場合について説明する。ここで、室形状は、3DCADソフトを用いて作成する。
【0029】
判定装置30は、音響シミュレーション装置20によって音響シミュレーションが行われた計算結果(音響データ)のうち、評価ルール選定部140によって読み出された音響評価項目に該当する計算結果について、当該音響評価項目において定められた評価基準を用いて判定し、その判定結果を得る。
また、判定装置30は、判定結果として、音響評価項目において定められた評価基準を満たすか否かに対応する判定結果(例えば、「適」、「不適」)、検討が必要であることを表す判定結果(例えば、「要検討」)、のうちいずかを得る。
判定装置30が、音響評価項目において定められた「評価基準」に従い、音響シミュレーションの計算結果がどの範囲(評価基準が示す範囲)に該当する数値であるかを判定することによって、○(適),△(要検討),×(不適)の判定を行うことができる。すなわち、設計者自身が、音響シミュレーションの計算結果を基に評価対象の空間について音響に対する検討を行わなくて済む。
【0030】
ここで、音響シミュレーション装置20が実行する、室内音響評価指標(音響評価項目)の算出と判定の処理については、3DCADソフトのプラグインツールの持つ計算機能を用いて計算しても良いし、例えばPython等のコンピュータ言語を用いて構築された外部のプログラムをプラグインツールから呼び出し実行する形態としても良い。
【0031】
また、インタフェース装置10、音響シミュレーション装置20、判定装置30のそれぞれの機能を実現するために、上述の外部プログラムをそれぞれ組込む場合は、操作者(例えば設計者)が直接操作するものではなく、3DCADソフトのプラグインツールの操作と連動して実行され、計算結果は3DCADソフトおよびそのプラグインツール上に表示されるようにしてもよい。この場合、操作者(例えば設計者)が外部プログラムの実行を意識する必要がない。
【0032】
次に、上述した室内音響評価システム1の動作について説明する。
図3は、室内音響評価システム1の動作を説明するフローチャートである。
設計者は、インタフェース装置10の外部に接続された入力装置を介して、室形状を表す室形状モデルと計算条件とを入力する。例えば、室形状モデルは、3DCADソフトを用いて、建物三次元形状を作成することで、室形状モデルを生成することができる。計算条件は、3DCADソフトのプラグインツールを用いて入力する。
インタフェース装置10のデータ付与部110は、入力装置に対して操作された操作内容に基づいて室形状モデルを取得する(ステップS101)とともに、計算条件を取得する(ステップS102、ステップS103、ステップS104)。ここで、計算条件として入力されるデータには、仕上げ材の種類(ステップS102)、音源・受音位置(ステップS103)、その他の各種計算条件(ステップS104)等がある。
「仕上げ材の種類」は、例えば、室の壁、天井、床などに内装として用いられる材料である。仕上げ材の種類が異なると、空間内における音響特性(吸音特性等)も異なる。
「音源・受音位置」は、室の内部において音が発生する位置(音源の位置)と、客席等において音の受聴する位置を表す。受音位置は個別に配置してもよいし、領域を指定して自動的に配列してもよい。
「その他の各種計算条件」は、音響シミュレーションを行う上で用いられるデータが含まれていればよく、例えば、シミュレーションの精度に関する設定条件である。このシミュレーションの精度を低く設定した場合には計算時間が短くなり、シミュレーションの精度を高く設定した場合には、計算時間が長くなる。シミュレーションの精度については、設計者(操作者)が任意に設定するようにしてもよい。
データ付与部110は、室形状モデルと計算条件を取得すると、取得した室形状モデルと計算条件を音響シミュレーション装置20に出力する。
【0033】
室用途入力部130は、入力装置を介して設計者から入力される室用途を取得する(ステップS105)。
室用途が取得されると、評価ルール選定部140は、室用途入力部130が取得した室用途に応じた音響評価項目と評価基準とを記憶部120から読み出す(ステップS106)。例えば、取得された室用途が「コンサートホール」である場合、評価ルール選定部140は、記憶部120から音響評価項目として、「平均吸音率」、「音楽明瞭度」、「エコー妨害度」、「音圧分布」を読み出すとともに、「平均吸音率」に対応する評価基準として「適:a1~a2,要検討:a3~a4,不適:a5~a6」、「音楽明瞭度」に対応する評価基準として「適:b1~b2,要検討:b3~b4,不適:b5~b6」、「エコー妨害度」に対応する評価基準として「適:c1~c2,要検討:c3~c4,不適:c5~c6」、「音圧分布」に対応する評価基準として「適:d1~d2,要検討:d3~d4,不適:d5~d6」を読み出す。
評価ルール選定部140は、音響評価項目と評価基準とを読み出すと、読み出した音響評価項目と評価基準とを評価に用いる条件として設定(一時記憶)し(ステップS107,ステップS108)、設定された内容をインタフェース装置10に接続された表示装置に表示する。
【0034】
図4は、表示画面の一例を示す図である。表示画面には、設定内容に基づいて、例えば、室用途(符号401)と、音響評価項目(符号402)と、評価基準(符号403)が表示される。
設計者は、この表示画面に表示された内容に基づいて、室用途と、この室用途に対して適用される音響評価項目と、評価基準とについて、現在設定されている内容を確認することができる。ここでは、評価ルール選定部140が音響評価項目と評価基準とを読み出すことによって、「音響評価項目」と「評価基準」とについては、前述したとおり操作者が設定する「室用途」に応じて自動的に設定されるが、これらの設定値については、操作者が任意に入力することもできる。設計者は、表示画面に表示された内容を確認し、音響評価項目や評価基準について、変更したい事項がある場合には、入力装置を介して入力することによって、音響評価項目と評価基準とのうち少なくともいずれか一方について設定内容を変更することができる。
評価ルール選定部140は、設計者から音響評価項目または評価基準の変更の指示が入力された場合には、その変更の指示に応じて、音響評価項目または評価基準を変更する。例えば、評価ルール選定部140は、設計者から音響評価項目の変更の指示が入力された場合には、その変更の指示に応じて、音響評価項目を変更する。音響評価項目の変更は、例えば、音響評価項目の追加、音響評価項目の入れ替え、音響評価項目のうちいずれかの削除、のうち少なくともいずれか1つであってもよい。
また、評価ルール選定部140は、設計者から評価基準の変更の指示が入力された場合には、その変更の指示に応じて、評価基準を変更する。評価基準の変更は、例えば、「適」に対応する基準値の範囲、「要検討」に対応する基準値の範囲、「不適」に対応する基準値の範囲のうち少なくともいずれか1つであってもよい。
設計者は、音響評価項目や評価基準を変更することで、必要に応じて任意の条件で音響の評価をすることができる。
【0035】
また、設計者は、評価結果の表示方法を指定する指示を入力装置を介して入力する。制御部150は、設計者によって入力装置から入力された、評価結果の表示方法を指定する指示を取得する(ステップS109)。この「評価結果の表示方法」は、3DCADおよびそのプラグインツールに表示するシミュレーション結果の項目や表示態様を指定するための設定内容である。
ここでは、室形状モデル、室用途、音響評価項目、評価基準、その他各種計算条件など全ての条件が設定された後、例えば「実行ボタン」等がクリックされることで、設定条件の出力およびシミュレーションの実行、評価、判定までの一連の機能が動作するようになっていてもよい。
【0036】
音響シミュレーション装置20は、制御部150から音響評価項目と評価基準とが出力されると、この音響評価項目と評価基準とを取得するとともに、データ付与部110から出力される室形状モデルと計算条件とを取得する。シミュレーション部210は、室形状モデルと計算条件とに基づいて音響シミュレーションを実行する(ステップS201)。
判定装置30は、音響シミュレーション装置20によって音響シミュレーションが行われると、音響シミュレーションの計算結果として、複数の音響評価項目と、その音響評価項目に対する評価値を得る(ステップS202)。ここでは、音響シミュレーションの計算結果に、複数の音響評価項目及びその音響評価項目に対する評価値そのものが含まれていない場合には、シミュレーション部210が、音響評価項目に対応する評価値を、音響シミュレーションの結果から算出するようにしてもよい。
【0037】
判定装置30は、音響シミュレーションの計算結果が得られると、評価ルール選定部140から得られた音響評価項目と評価基準とを用いて、音響シミュレーションの計算結果に対する評価を行う(ステップS203)。
例えば、判定装置30は、音響シミュレーションの計算結果として得られた複数の音響評価項目と、その音響評価項目に対する評価値のうち、評価ルール選定部140から得られた音響評価項目に対応する音響評価項目の評価値を特定し、この特定された評価値が、評価ルール選定部140から得られた音響評価項目に対応する評価基準のいずれの範囲に属するかを判定することで、「適」、「要検討」、「不適」のいずれに該当するかの判定結果を得る。
例えば、「室用途」が「コンサートホール」として設定されていた場合、「平均吸音率」、「音楽明瞭度」、「エコー妨害度」、「音圧分布」が音響評価項目として用いられ、これらの用いられる各「音響評価項目」に対応する「評価基準」が、評価を行う際に用いる評価基準として割り当てられる。例えば「平均吸音率」には、「適:a1~a2,要検討:a3~a4,不適:a5~a6」が割り当てられ、「音楽明瞭度」には、「適:b1~b2,要検討:b3~b4,不適:b5~b6」が割り当てられる。
【0038】
例えば判定装置30は、「平均吸音率」の評価値が、「a1~a2」の間に該当する場合には、評価結果が「適」であると判定し、「平均吸音率」の評価値が、「a3~a4」の間に該当する場合には、評価結果が「要検討」であると判定する。判定装置30が、このような判定を、制御部150から得られた音響評価項目のそれぞれについて行う。
ここでは、設計者によって入力された室用途に応じ音響評価項目や評価基準が、評価ルール選定部140によって読み出され、これらの音響評価項目と評価基準とを用いて、音響シミュレーションの計算結果に対する評価が行われる。そのため、設計者自身が、室用途に対応する音響評価項目や評価基準をどのように設定すればよいかを判断し、入力する必要がない。また、設計者自身が、音響シミュレーションの計算結果に対する評価を行う必要がない。
【0039】
判定装置30は、評価を行う対象の音響評価項目のそれぞれについて判定が行われた判定結果が得られると、音響シミュレーションの計算結果と得られた判定結果とをインタフェース装置10に出力する。なお、対する音響シミュレーションの計算結果は、判定装置30からインタフェース装置10に出力するのではなく、音響シミュレーション装置20からインタフェース装置10に出力するようにしてもよい。
【0040】
インタフェース装置10の制御部150は、音響シミュレーションの計算結果と、判定装置30において判定された判定結果とを取得すると、取得した音響シミュレーションの計算結果と判定結果とを出力部160によって出力させる。インタフェース装置10の出力部160は、音響シミュレーション装置20から得られた音響シミュレーションの計算結果を表示装置の表示画面に表示するとともに(ステップS301)、音響シミュレーション装置20から得られた計算結果について音響評価項目に基づいて判定された判定結果を評価結果として表示装置の表示画面に表示する(ステップS302)。
【0041】
例えば、出力部160は、「平均吸音率」における評価結果が「適」である場合には、「平均吸音率」が「適」であることを表示画面に表示する。出力部160は、他の音響評価項目についても同様に、「適」、「要検討」、「不適」のいずれの評価結果であるかをそれぞれの音響評価項目毎に表示画面に表示する。
ここで、出力部160は、評価結果「適」については「○」のように記号を用いて表示することもできる。同様に、出力部160は、評価結果が「要検討」である場合には、「要検討」として表示することもできるが、「△」のように記号を用いて表示することもでき、評価結果が「不適」の場合には、「不適」として表示することもできるが、「×」のように記号を用いて表示することもできる。どちらの表示方式で表示するかについては、ステップS109における「結果表示方法の設定」において指定されていてもよい。出力部160は、「結果表示方法の設定」によって指定された表示方法に従って表示する。これにより、設計者は、自身が把握し易い態様で判定結果を視認することができる。
【0042】
以上説明した実施形態によれば、設計担当者が音響に関する専門的な知識を持っていなくても、設計者が有する設計知識・技術の範囲において、計算モデルの作成と計算条件の設定、および音響シミュレーションの実行が可能である。そして、音響シミュレーション結果が得られると、音響シミュレーションの計算結果に対して室内音響評価システム1が音響評価項目と評価基準に基づいて、評価・判定を行い、その結果を出力するため、計算およびシミュレーション結果に対して設計者(操作者)自身が評価を行わなくても、評価結果を得ることができる。そのため設計者は、室内音響評価システム1の利用にあたり、一貫して音響の専門的な知識を不要とすることがきる。
【0043】
なお、上述した特許文献1においては,システムがシミュレーションの計算結果を音場再生と音線経路の三次元表示によって提示し、設計者がそれらを見聞きして評価を行うため、設計者は、音響に関する知識や経験が必要となってしまう。
一方、本実施形態によれば、室用途を設定することで、音響シミュレーションの結果から得られる複数の音響評価項目と、その音響評価項目に対する評価値が室用途によって適しているかを判定する音響評価項目と評価基準が自動的に設定される。そして、本実施形態によれば、音響シミュレーションの計算に対する評価を行った評価結果について、「○」、△」、「×」或いは「適」、「要検討」、「不適」等の態様で結果が表示される。これにより、設計者は音響的専門知識を持たなくても、評価結果を基に判断することが可能となる。
【0044】
また、特許文献1においては,室形状の入力や各種設定等の操作を行うインタフェースについての説明はないが、本実施形態においては、全ての操作を汎用の3DCADソフトとそのプラグインツールを用いて構築することができるため、設計者にとって操作が非常に容易である。
【0045】
また、上述した実施形態によれば、建築音響専門家や専門業者に評価や音響検討を委託せずに室内音響の予測・評価ができるため、検討に対するハードルを下げることができ、委託するために必要となる費用面のコストを削減することができ、また、委託に伴って必要となる時間を削減することができるため時間短縮をすることができる。
また、室内空間の設計の初期段階で本室内音響評価システム1を用いた場合には、いち早く検討すべき音響面の課題を明らかにすることができ、初期段階から対策を検討することでコストパフォーマンスの高い設計が可能になる。
また、設計の初期段階から詳細検討に至るまでパターンスタディを数多く実施でき、完成度の高い音響設計が可能になる。
【0046】
上述した実施形態におけるデータ付与部110、記憶部120、室用途入力部130、評価ルール選定部140、制御部150、出力部160、判定部220、音響シミュレーション装置20、判定装置30の機能をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
【0047】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0048】
1…室内音響評価システム、10…インタフェース装置、20…音響シミュレーション装置、30…判定装置、110…データ付与部、120…記憶部、130…室用途入力部、140…評価ルール選定部、150…制御部、160…出力部、210…シミュレーション部、220…判定部