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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022104222
(43)【公開日】2022-07-08
(54)【発明の名称】団扇兼フェイスガード
(51)【国際特許分類】
   A41D 13/11 20060101AFI20220701BHJP
   A45B 27/00 20060101ALI20220701BHJP
【FI】
A41D13/11 Z
A45B27/00 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020219294
(22)【出願日】2020-12-28
(71)【出願人】
【識別番号】502271771
【氏名又は名称】大森株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083068
【弁理士】
【氏名又は名称】竹中 一宣
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100165489
【弁理士】
【氏名又は名称】榊原 靖
(72)【発明者】
【氏名】井川 昇
【テーマコード(参考)】
3B104
【Fターム(参考)】
3B104ZC02
(57)【要約】
【課題】
従来のガード本体(シールド)は、飲食時、会話時等において、コロナウイルスを始めとするウイルス飛散(唾、せき等の飛沫)防止を図ること、又は指先で簡易、かつ静かに使用し、負担を軽減することは意図しない。
【解決手段】
本発明では、指先の操作で使用できる構造の団扇兼フェイスガードは、樹脂素材、紙素材の何れかでなる板部材で形成し、
団扇兼フェイスガードは、
顔半分か、口、鼻の何れかを隠す面積を備えたガード本体と、
ガード本体の端部に形成した指掛手段と、
ガード本体に設けた折曲げ線と、
を備えている。
指先に本発明の団扇兼フェイスガードを取付けた状態で、飲食、会話ができる。その他の指を活用できる。
【選択図】 図35
【特許請求の範囲】
【請求項1】
指先の操作で使用できる構造の団扇兼フェイスガードは、樹脂素材、紙素材の何れかでなる板部材で形成し、
この団扇兼フェイスガードは、
顔半分か、口、鼻の何れかを隠す面積を備えたガード本体と、
このガード本体の端部に形成した指掛手段と、
前記ガード本体に設けた折曲げ線と、
を備えた団扇兼フェイスガード。
【請求項2】
前記端部は、前記ガード本体の長手方向の一方か、又は一方・他方の双方とする構成とした請求項1に記載の団扇兼フェイスガード。
【請求項3】
前記折曲げ線は、前記ガード本体の長手方向に設け、このガード本体には、左右の折曲げ片を形成する構成とした請求項1に記載の団扇兼フェイスガード。
【請求項4】
前記指掛手段は、前記ガード本体に形成した切欠き片、環体、筒体の何れかでなる指掛け部とする構成とした請求項1に記載の団扇兼フェイスガード。
【請求項5】
前記ガード本体は、飛沫ガード、団扇、又は下敷きの何れかである構成とした請求項1に記載の団扇兼フェイスガード。
【請求項6】
前記折曲げ片は、折畳みできる構成とした請求項3に記載の団扇兼フェイスガード。
【請求項7】
前記板部材が、フイルム素材とする構成とした請求項1に記載の団扇兼フェイスガード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、昨今のコロナウイルスを始めとするウイルス飛散(咳、くしゃみ等による飛沫)防止、併せて、指、殊に、指先で簡易、かつ静かに使用ができる団扇兼フェイスガードに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の団扇は、団扇本体に柄があるタイプの他に、団扇本体に簡易形の丸形の指穴(約20φ)を備えた構造がある。しかし、団扇は、仰ぐときに手首と腕を動かす必要があり、疲れることと、邪魔である。また、柄を持つタイプでは、親指、又は手のひらを使用して持つため、同じ親指等で、物を保持することは、原則としてできない。
【0003】
この改良を視野に先行文献を調べると、次のような文献が見当たる。
【0004】
(1)実開平5-65217号公報の考案であり、固く強靭な厚紙を長手方向に形成した折り目で二つ折りとする構成であり、長手方向の片縁に、爪板を備える。使用は、下縁を指先と手にひらで抱持し、扇ぐようにする。この考案は、折畳み形態、かつ厚紙素材で形成し、携帯の優位性と低コストを意図する。
【0005】
(2)実全昭58-19628号公報の考案であり、円板三枚の組付けセンスであり、円周縁に、組付け用の巴形(勾玉巴)切欠き部を備えた構造で、この切欠き部を組み付けて、三つ巴の団扇を形成する。この発明は、この考案は、携帯の優位性と低コスト化を意図する。
【0006】
(3)特許第6082963号公報の発明であり、型抜き団扇に関する先行文献であり、折畳み可能であることの開示がある。携帯性の確保と、小さい空間での使用も図れること等の利点がある。しかし、図40図43の如く、折筋を、押えで支持する必要があり、厄介である。
【0007】
この文献(1)~文献(3)は、共に携帯の優位性とか、コストの低廉化等の目的で考案されている。また、文献(3)においては、折筋押えを必要とし構造的に改良の余地がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】実開平5-65217号公報
【特許文献2】実全昭58-19628号公報
【特許文献3】特許第6082963号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、飲食時、会話時等において、コロナウイルスを始めとするウイルス飛散(唾、せき等の飛沫)防止を図ること、又は指先で簡易、かつ静かに使用し、負担を軽減することは意図しない。
【0010】
そこで、本発明は、前述の意図を達成しつつ、かつ指先に本発明を取付けた状態で、飲食、会話ができること、その他の指を活用できること(例えば、箸、グラス、食器等を保持できること)を意図した団扇兼フェイスガードの提供である。また、折曲げ片時での形態を確保できる素材とする。例えは、フイルム素材等の樹脂素材の使用が、好ましい。
【課題を解決するための手段】
【0011】
そこで、本発明では、請求項1-7に示した団扇兼フェイスガードを提供する。
【発明の効果】
【0012】
請求項1の発明は、
指先の操作で使用できる構造の団扇兼フェイスガードは、樹脂素材、紙素材の何れかでなる板部材で形成し、
団扇兼フェイスガードは、
顔半分か、口、鼻の何れかを隠す面積を備えたガード本体と、
ガード本体の端部に形成した指掛手段と、
ガード本体に設けた折曲げ線と、
を備えた団扇兼フェイスガードである。
【0013】
従って、指先に本発明の団扇兼フェイスガードを取付け状態で、飲食、会話ができること、その他の指を活用できること(例えば、箸、グラス、食器等を保持できること)等の特徴を図れる。そして、例えば、ガード本体の指掛手段に、親指以外の指を差し込み固定することで、差込み指以外が自由であって、箸、グラス、食器等を保持でき、飲食、書込み、会話等できる。また必要により、ガード本体を、透明の素材(例えば、フイルム素材)を使用することにより、口の動き、表情を伝える得る利点がある。
【0014】
請求項2の発明は、
端部は、ガード本体の長手方向の一方か、又は一方・他方の双方とする構成とした団扇兼フェイスガードである。
【0015】
従って、請求項1の作用効果を備え得る、また、指掛手段を備える箇所の特定ができる。
【0016】
請求項3の発明は、
折曲げ線は、ガード本体の長手方向に設け、ガード本体には、左右の折曲げ片を形成する構成とした団扇兼フェイスガードである。
【0017】
従って、請求項1の作用効果を備え得る、また、ガード本体(団扇兼フェイスガード)の折曲げ(折畳み)は、折曲げ線により容易にできる。
【0018】
請求項4の発明は、
指掛手段は、ガード本体に形成した切欠き片、環体、筒体の何れかでなる指掛け部とする構成とした団扇兼フェイスガードである。
【0019】
従って、請求項1の作用効果を備え得る、また、ガード本体への指(指先)への取付が容易にできる。
【0020】
請求項5の発明は、
ガード本体は、飛沫ガード、団扇、又は下敷きの何れかである構成とした団扇兼フェイスガードである。
【0021】
従って、請求項1の作用効果を備え得る、殊に、コロナ禍に有効である。
【0022】
請求項6の発明は、
折曲げ片は、折畳みできる構成とした団扇兼フェイスガードである。
【0023】
従って、請求項1・3の作用効果を備え得る、また、ガード本体の持運びと、小型化に寄与できる。
【0024】
請求項7の発明は、
板部材が、フイルムと素材する構成とした団扇兼フェイスガードである。
【0025】
従って、請求項1の作用効果を備え得る、また、ガード本体の持運びと、小型化に寄与でき、かつ軽量化が可能となり有効である。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】第1実施例の正面図
図2】第1実施例の背面図
図3】第1実施例の平面図
図4】第1実施例の側面図
図5】第1実施例の斜視図
図6】指に、第1実施例のガード本体(団扇兼フェイスガード、以下、省略)を取付けた正面図
図7】第1実施例のガード本体の使用の一例を示した正面図
図8】第1実施例の折畳み(折曲げ)状態の一例の図
図9】第1実施例の各方向よりみた図
図10】第2実施例の正面図
図11】第2実施例の背面図
図12】第2実施例の平面図
図13】第2実施例の斜視図
図14】指に、第2実施例のガード本体を取付けた正面図で、(イ)と(ロ)
図15】第2実施例のガード本体の使用の一例を示した正面図
図16】第2実施例の各方向よりみた図
図17】第3実施例の展開図
図18】第3実施例の正面図
図19】第3実施例の斜視図
図20】指に、第3実施例のガード本体を取付けた正面図
図21】第3実施例のガード本体の使用の一例を示した正面図
図22】第3実施例の折畳み(折曲げ)状態の一例の図
図23】第4実施例の展開図
図24】第4実施例の正面図
図25】第4実施例の斜視図
図26】(イ)、(ロ)は、指に、第4実施例のガード本体を取付けた正面図
図27】第4実施例のガード本体の使用の一例を示した正面図
図28】第4実施例の折畳み(折曲げ)状態の一例の図
図29】(イ)、(ロ)は、図26の他の例を示した正面図
図30】第5実施例のガード本体の斜視図
図31】第5実施例のガード本体を団扇として使用する際の正面図
図32】第5実施例のガード本体に指を通す様子を示した斜視図
図33】第5実施例のガード本体の使用の一例を示した正面図
図34】第5実施例のガード本体の使用の他の一例を示した正面図。
図35】ガード本体で、顔面を隠し、食事する一例の参考図
図36】ガード本体と顔面の距離感を示した一例の参考図
図37】ガード本体で、顔面を隠し、食事する他の一例の参考図
図38】ガード本体で、顔面を隠し、カラオケする一例の参考図
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の各実施例を説明する。各実施例は、好ましい一例であり、各実施例の説明、及び/又は、図面に限定されない。従って、発明の趣旨の範囲において構成の一部を変更する構造、又は同じ特徴と効果を達成できる構造、等は、本発明の範疇である。
【0028】
1) 図1図9に示した図面を参照し、第1実施例(指掛手段が縦一文字切欠き、T型)に関して説明すると、図1図5(原則として示した。以下同じ)に示すように、一部、又は全部の隅部をカット1aした(以下、図に基づくものであり、全て何ら限定されない。以下同じ)ガード本体1(ガード本体1とは、団扇兼フェイスガードAのことである、以下同じ)であり、このガード本体1は、樹脂素材、紙素材の何れかでなる板部材で形成し、望ましくは、フイルム素材とする。なお、隅部をカット1aするのは、人や物に優しい手段(傷発生防止)としてであって、カット1aの形態は、この例では、波型である。また、カット1aを施す箇所は、隅部に限定されず、ガード本体1のいずれの端部、いずれの辺、及びいずれの切欠きにも適用できる。ガード本体1の形態は、縦長で、方形とし、縦横がほぼ均等とする。例えば、大人の顔面Hの略1/2(半分、以下同じ)をカバーできる大きさであり、使用・携帯・体裁・美感等の有利性に配慮する。そして、フイルム素材のような薄手素材では、長手方向に折曲げ線2を複数本設ける。例えば、折畳みの大きさとか、使用・携帯・体裁・美感等の有利性に配慮する(以下、配慮の考えとする、以下同じ)。尚、少なくとも(以下、同じであり、かつ省略)、長手方向に亘る構造の折曲げ線2を設ける。好ましい一例は、図2図5に示した程度が、強度性、配慮の考えからよい。また、折曲げ線2をもって、ガード本体1には、少なくとも、基片100aと左右の折曲げ片100b、100cが形成される。基片100a、左右の折曲げ片100b、100cの形態は限定されない(以下、同じ)。なお、折曲げ線2は、山折り、谷折りのいずれも可能である。
【0029】
第1実施例の指掛手段Bは、基片100aに設けられた縦一文字切欠き片3で、切欠き片3は、基片100aに、正面視して略縦ボビン形(紡錘形)を呈し、かつ縦に設けた構成である。切欠き片3は、図1の上下側の二辺において基片100aと接続しており、左右側の二辺では、基片100aと切り離されている。なお、この切り離された二辺も、前述した波型でカット1aされているが、カット1aの形態は限定されず、人や物を傷つけない他の形態もあり得る。第1実施例では、素材の特性よりして、この左右側の二辺を用いて切欠き片3を押し出すことにより、切欠き片3は、容易に基片100aから膨出形態を確保できる。そして、この例では、この切欠き片3と、基片100aの裏面を利用して、図6図7のように、一本(図示しない、以下同じ)又は複数の指H1を差込み、ガード本体1は手H2に保持される。この例では、残りの指H1でビール(ジョッキC)を保持している状態であり、違和感は、全く感じないと云える。切欠き片3は、望ましくは、基片100aの内側に膨出することが望ましいが、限定されない。ガード本体1の表面(外面であり、例えば、他人との対峙面)によって飛沫防止が図れる。またジョッキCも同じである。このようにして、ガード本体1を指H1で保持し、顔面H(口、鼻、顎、耳を含む、以下同じ)をガードでき、かつ距離感を確保できることで、食事等を楽しむこともできる(後述で説明する、以下同じ)。
【0030】
また、図示しないが、切欠き片3は、左右の折曲げ片100b、100cに設けることも有り得る。
【0031】
図8は、折曲げ線2を用いて、基片100aに対し、左右の折曲げ片100b、100cに角度を付けた状態を示した図である。尚、図9は、第1実施例の各方向よりみた図であり、全体の理解に役立てる趣旨である。
【0032】
2) 図10図16に示した図面を参照し、第2実施例(指掛手段が横一文字切欠き、Y型)に関して説明すると、図10図13に示すように、一部、又は全部の隅部をカット1aしたガード本体1であり、このガード本体1は、樹脂素材、紙素材の何れかでなる板部材で形成し、望ましくは、フイルム素材とする。形態は、縦長で、方形とし、縦横がほぼ均等とする。例えば、大人の顔面Hの略1/2をカバーできる大きさで、使用・携帯・体裁・美感等の有利性に配慮する。そして、フイルム素材のような薄手素材では、長手方向に折曲げ線2を複数本設ける。例えば、折畳みの大きさとか、使用・携帯・体裁・美感等の有利性に配慮する(以下、配慮の考えとする、以下同じ)。尚、折曲げ線2を設ける、好ましい例は、図10図13等に示した程度が、強度性、配慮の考えからよい。また、この折曲げ線2をもって、ガード本体1には、基片100aと左右の折曲げ片100b、100cが形成される。その他は、前述の第1実施例に準ずる。
【0033】
第2実施例の指掛手段Bは、基片100aに設けられた横一文字切欠き片3で、切欠き片3は、基片100aに、正面視して略ボビン形(紡錘形)を呈し、かつ横に設けた構成である。切欠き片3は、図10の左右側の二辺において基片100aと接続しており、上下側の二辺では、基片100aと切り離されている。なお、この切り離された二辺も、前述した波型でカットされているが、カットの形態は、人や物を傷つけない他の形態もあり得る。また、素材の特性よりして、縦筋5を(例えば、この例では切欠き3の上辺中央を下端として)形成したことで、切欠き片3は容易に基片100aから膨出形態を確保できる。なお、この例では縦筋5を設けたが、縦筋5はなくても良い。そして、この例では、この切欠き片3と、基片100aの裏面を利用して、図14(イ)、(ロ)、図15のように、一本又は複数の指H1を差込み、ガード本体1を手H2に保持する。図15の例では、他の指H2でビール(ジョッキC)を保持している状態であり、違和感は、全く感じないと云える。切欠き片3は、望ましくは、基片100aの内側に膨出することが望ましい。ガード本体1の表面によって飛沫防止が図れる。またジョッキCも同じである。このようにして、ガード本体1を指H1で保持し、顔面Hをガードでき、かつ距離感を確保できることで、食事等を楽しむこともできる。
【0034】
また、図示しないが、切欠き片3は、左右の折曲げ片100b、100cに設けることも有り得る。
【0035】
尚、図16は、第2実施例の各方向よりみた図であり、全体の理解に役立てる趣旨である。
【0036】
図中100dは基片100aの下辺100a1に設けた曲面凹辺である(他の例も有り得る)。横一文字切欠き片3の動き確保(例えば、膨出化)とか、作用・戻り等の容易化に有効である。
【0037】
3) 図17図22に示した図面を参照し、第3実施例(指掛手段Bが環体7、E型)に関して説明すると、図17図19に示すように、一部、又は全部の隅部をカット1aしたガード本体1であり、このガード本体1は、樹脂素材、紙素材の何れかでなる板部材で形成し、望ましくは、フイルム素材とする。形態は、縦長で、方形とし、縦横がほぼ均等とする。例えば、大人の顔面Hの略1/2をカバーできる大きさであり、使用・携帯・体裁・美感等の有利性に配慮する。また、下辺100a1に延設された環体帯片6を備え、かつこの環体帯片6に、例えば、対の掛止め片6a、6b(掛止め片6bは切欠き掛止め片である)を備える。そして、この掛止め片6a、6bは、基片100aの下部に形成した差込み切欠き溝7a、7bにそれぞれ差込み係止される。この差込み係止で、後述する第3実施例の指掛手段B(環体7)ができ上がる。なお、この環体帯片6、掛止め片6a、6b、及び切欠き溝7a、7bも、前述した波型でカット1aされているが、カット1aの形態は限定されず、人や物を傷つけない他の形態もあり得る。その他は、前述の第1・第2実施例に準ずる。
【0038】
第3実施例の環体7は、前述した如く、下辺100a1の環体帯片6と、環体帯片6に備えた対の掛止め片6a、6b、及び基片100aの下部に形成した差込み切欠き溝7a、7bでなり、前述の如く、この環体帯片6の対の掛止め片6a、6bを、差込み切欠き溝7a、7bに、それぞれ差込み係止することで、基片100aの裏面に環状の指掛手段B、すなわち環体7が簡易に形成される。その開放は、原則として、前述の逆の所作で可能である。
【0039】
尚、掛止め片6a、6b、及び切欠き溝7a、7bを、対峙関係に形成することで、環体7を容易に形成でき、かつ指H1を差し入れる丁度良い形状となる。また、ガード本体1を支持するに最適である(他の実施例も同じである)。
【0040】
そして、この例では、この環体7と、基片100aの裏面を利用して、図20、21のように、一本又は複数の指H1を差込み、ガード本体1は手H2に保持される。なお、環体7は、指H1の指先から指の付け根まで自由に移動することができ、使用する状況と使用する人の指の大きさ等に合わせて、ガード本体1の位置を適宜調節できる。この例では、他の指H1でビール(ジョッキC)を保持している状態であり、違和感は、全く感じないと云える。環体7は、望ましくは、基片100aの内側にすることが望ましい。ガード本体1によって飛沫防止が図れる。またジョッキCも同じである。このようにして、ガード本体1を指H1で保持し、顔面Hをガードでき、かつ距離感を確保できることで、食事等を楽しむこともできる。
【0041】
また、図示しないが、環体7は、左右の折曲げ片100b、100cに設けることも有り得る。
【0042】
尚、図22は、ガード本体1を折曲げ線2を用いて、少なくとも、三つ折りにして携帯、収納、整理等の状況にし、利用する(各実施例でも、同じであり、省略する)例を示す。コンパクトになり、携帯、収納等に便利である。その他は、第1-2実施例に準ずる。
【0043】
4) 図23図29に示した図面を参照し、第4実施例(指掛手段が筒体、V型)に関して説明すると、図23図29に示すように、一部、又は全部の隅部をカット1aしたガード本体1であり、このガード本体1は、樹脂素材、紙素材の何れかでなる板部材で形成し、望ましくは、フイルム素材とする。形態は、縦長で、方形とし、縦横がほぼ均等とする。尚、この下辺100a1は傾斜辺100a2であり、傾斜辺の収れん部には、環状の指掛手段B(一個、又は複数の筒体8、9)を形成する筒体帯片10、11を形成する(後述する)。その他は前述の第1-第3実施例に準ずる。
【0044】
そして、この例では、例えば、左右対の筒体帯片10、11において、それぞれ筒体8、9(併用する時には、原則として筒体8で説明する)を形成するが、左右とも構造と作り方が同じである。即ち、筒体8、9は、それぞれ折曲げ線10a、10b、10c、又は対峙側の折曲げ線11a、11b、11cを有する、筒体帯片10、又は対峙側の筒体帯片11で形成される。筒体帯片10、11は、筒体8、又は対峙側の筒体9を形成するための掛止め片10d、又は対峙側の掛止め片11dを有する。そして、基片100aの下部に、この掛止め片10dを差し入れる切欠き溝10e、又は対峙側の掛止め片11dを差し入れる切欠き溝11eを形成する。この例では、三本折曲げ線10a、10b、10c、又は対峙側の三本折曲げ線11a、11b、11cを介して、筒体帯片10、11を環状にしつつ、掛止め片10d、11dを基片100aに備えた切欠き溝10e、11eに差込み支持することで、筒体8、9が形成される。
【0045】
第4実施例の筒体8、9は、前述した如く、形成される。その開放は、原則として、前述の逆の所作で可能である。
【0046】
そして、使用の状態は、図26図27、及び図29の(イ)と(ロ)の如く、筒体8、9にそれぞれ一本の指を入れ、この筒体8、9の間で、基片100aの筒体8、9と反対側の面に三本目の指を添接して、団扇としての使用と、フェイスガードとしての使用が図れる。なお、筒体8、9は、指H1の指先から指の付け根まで自由に移動することができ、使用する状況と使用する人の指の大きさ等に合わせて、ガード本体1の位置を適宜調節できる。
【0047】
尚、掛止め片10d、11d、及び切欠き溝10e、11eを、それぞれ対峙関係に形成することで、筒体8、9を容易に形成でき、かつ指H1を差し入れるのに丁度良い形状となる。また、ガード本体1を支持するに最適である(他の実施例も同じである)。その他は、第1-3実施例に準ずる。
【0048】
また、図示しないが、筒体8、9は、左右の折曲げ片100b、100cに設けることも有り得る。
【0049】
尚、図28は、ガード本体1を折曲げ線2を用いて、少なくとも、三つ折りにして携帯、収納、整理等の状況にし、利用する(各実施例でも、同じであり、省略する)例を示す。コンパクトになり、携帯、収納等に便利である。その他は、第1-3実施例に準ずる。
【0050】
5) 図30図34に示した図面を参照し、第5実施例(指掛手段Bが環体7、E型、第3実施例の変形例)に関して説明すると、図30図34に示すように、一部、又は全部の隅部をカット1aしたガード本体1であり、このガード本体1は、樹脂素材、紙素材の何れかでなる板部材で形成し、望ましくは、フイルム素材とする。形態は、縦長で、方形とし、縦横がほぼ均等とする。例えば、大人の顔面Hの略1/2をカバーできる大きさであり、使用・携帯・体裁・美感等の有利性に配慮する。また、下辺100a1に延設された環体帯片6を備え、かつこの環体帯片6に、例えば、掛止め片6aを備える。そして、この掛止め片6aは、基片100aの下部に形成した差込み切欠き溝7aに差込み係止される。この差込み係止で、第5実施例の指掛手段B(環体7)ができ上がる。その他は、前述の第3実施例に準ずる。
【0051】
第5実施例の環体7は、前述した如く、下辺100a1の環体帯片6と、環体帯片6に備えた掛止め片6a、及び基片100aの下部に形成した差込み切欠き溝7aでなり、前述の如く、この環体帯片6の掛止め片6aを、差込み切欠き溝7aに、差込み係止することで、基片100aの裏面に環状の指掛手段B、すなわち環体7が簡易に形成される。その開放は、原則として、前述の逆の所作で可能である。
【0052】
尚、掛止め片6a、及び切欠き溝7aを、対峙関係に形成することで、環体7を容易に形成でき、かつ指H1を差し入れる丁度良い形状となる。また、ガード本体1を支持するに最適である(他の実施例も同じである)。なお、環体7は、指H1の指先から指の付け根まで自由に移動することができ、使用する状況と使用する人の指の大きさ等に合わせて、ガード本体1の位置を適宜調節できる。
【0053】
そして、この例では、この環体7と、基片100aの裏面を利用して、図32、33のように、例えば二本の指H1を環体7に差込み、他の一本の指H1を基片100aの下部に添えて、ガード本体1を手H2に保持する。図33は、残りの指H1でビール(ジョッキC)を保持している状態であり、違和感は、全く感じないと云える。環体7は、望ましくは、基片100aの内側にすることが望ましいが、限定されない。ガード本体1によって飛沫防止が図れる。またジョッキCも同じである。このようにして、ガード本体1を指H1で保持し、顔面Hをガードでき、かつ距離感を確保できることで、食事等を楽しむこともできる。
【0054】
また、図34のように、環体7を平らにして手H2で保持することにより、団扇として使用することができる。
【0055】
また、図示しないが、環体7は、左右の折曲げ片100b、100cに設けることも有り得る。
【0056】
その他は、第1-4実施例に準ずる。
【0057】
図35図38は、本発明の使用状態の各例であり、その特徴を示している。例えば、図35図37は、第1実施例の団扇兼フェイスガードA(ガード本体1)の使用状態の図であって、団扇兼フェイスガードAを使用しながら食事中をしている状態を示している。図35では、ジョッキCと団扇兼フェイスガードAを一方の手H2(例えば、指H1か、指H1先)で持ちながら、他方の手H2(例えば、他の指H1か、指H1の先)で箸を持って食事をしており、一方の手H2で全ての所作ができる。また、図37では、ジョッキCを口元に運んでいるが、ガード本体1で、食物や顔の略1/2はガイドされており、飛沫防止に最適である。安心して食事が楽しめる。また、化粧崩れ等もなく女性に優しい。
【0058】
図36は、第2実施例の団扇兼フェイスガードAの使用状態の図であって、ジョッキCと団扇兼フェイスガードAを同時に一方の手H2で持ちながら、同時に、同じ手H2でジョッキCを口元に運んでいる状態を示している。距離感が理解できる。飛沫防止に最適である。
【0059】
図38は、第1実施例の団扇兼フェイスガードAの使用状態の図であって、団扇兼フェイスガードAを使用しながらカラオケをしている状態を示している。団扇兼フェイスガードAと、カラオケマイク(符号なし)を、一つの手H2で、同時に持って歌う様子を示している。従って、ガード本体1で、顔の略1/2と、マイクを隠して所作が行える。従って、飛沫防止に最適である。安心してカラオケが楽しめる。
【0060】
この使用状態を示した、各図において、理解できるように、団扇兼フェイスガードAが顔面Hの略1/2をガードしている。
【0061】
尚、前述した如く、フイルム素材を使用することで、水に強く、屋外や飲食店での繰り返しの使用が可能である。通常のマウスガ-ド(ガード本体1)は、顔Hに固定され、当然、顔Hとの距離が一定のため、飲食時にはシ-ルドを取り外す必要がある。しかし、本発明のガード本体1は、従来の固定のシ-ルドに比し、手H2(指H1の先)の動きだけで口元との距離、位置を自由に調整可能できて重宝すること、シ-ルド、及び/又は、マスクを取り外す必要がなく重宝するし、更に息による曇りも解消される。
【0062】
さらに、団扇としての使用に際しては、ガード本体1の折曲げ線2の折る角度により本体の強度の調整と、風量が調整可能となる。従来の団扇は、手首、腕を動かす必要があるが、本発明では、指H1を動かすだけで仰ぐことが可能で、より長く仰いでも疲れ難い利点がある。
【0063】
前述した、各実施例は、好ましい一例である。この各実施例の趣旨の範囲において、構成の一部を変更する構造、又は同じ特徴と効果を達成できる構造、等は、本発明の範疇である。
【符号の説明】
【0064】
1 ガード本体
1a カット
100a 基片
100b 折曲げ片
100c 折曲げ片
100d 曲面凹辺
100a1 下辺
100a2 傾斜辺
2 折曲げ線
3 切欠き片
5 縦筋
6 環体帯片
6a 掛止め片
6b 掛止め片
7 環体
7a 切欠き溝
7b 切欠き溝
8 筒体
9 筒体
10 筒体帯片
10a 折曲げ線
10b 折曲げ線
10c 折曲げ線
10d 掛止め片
10e 切欠き溝
11 筒体帯片
11a 折曲げ線
11b 折曲げ線
11c 折曲げ線
11d 掛止め片
11e 切欠き溝
A 団扇兼フェイスガード
B 指掛手段
C ジョッキ
H 顔面
H1 指
H2 手
図1
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