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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022104296
(43)【公開日】2022-07-08
(54)【発明の名称】除菌おしぼり生成装置
(51)【国際特許分類】
   A47K 7/00 20060101AFI20220701BHJP
【FI】
A47K7/00 102
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020219416
(22)【出願日】2020-12-28
(71)【出願人】
【識別番号】515091588
【氏名又は名称】株式会社ウイング
(74)【代理人】
【識別番号】100166589
【弁理士】
【氏名又は名称】植村 貴昭
(72)【発明者】
【氏名】鈴木大輔
【テーマコード(参考)】
2D134
【Fターム(参考)】
2D134AE00
(57)【要約】
【課題】おしぼりを生成することを可能とする、除菌おしぼり生成装置を提供する。
【解決手段】不織布に水を吹き付ける噴射機構(メインタンク11、ポンプ12、フィルタ装置13、UV装置14、サブタンク15、バルブ16、及び、スプレーノズル17)と、当該噴射機構により水が吹き付けられた不織布を巻き、取出口に送出する送出機構(ロール回転装置18、カッタ装置19、及び、ベルトユニット装置20)とを備えることで、おしぼりを生成することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
不織布に水を吹き付ける噴射機構と、
前記噴射機構により水が吹き付けられた不織布を巻き、送出する送出機構とを備える
ことを特徴とする除菌おしぼり生成装置。
【請求項2】
前記噴射機構は、
上水のカルキを濾過するフィルタ装置と、
前記フィルタ装置によりカルキが濾過された水に紫外線を照射するUV装置と、
前記UV装置により紫外線が照射された水が蓄えられるサブタンクと、
前記サブタンクの水を不織布に吹き付けるノズルとを備える
ことを特徴とする請求項1に記載の除菌おしぼり生成装置。
【請求項3】
前記噴射機構は、
前記サブタンク内の水を加熱することが可能なヒータを備える
ことを特徴とする請求項2に記載の除菌おしぼり生成装置。
【請求項4】
前記送出機構は、
不織布のロールをセットすることが可能であり、セットされた前記ロールから不織布を引き出すことが可能なロール回転装置と、
前記ロールから引き出された不織布を切断するカッタ装置と、
前記カッタ装置により切断され前記噴射機構から水が吹き付けられた不織布を巻き、送出するベルトユニット装置とを備える
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の除菌おしぼり生成装置。
【請求項5】
前記噴射機構及び前記送出機構を内包する筐体、及び、前記筐体の外面に対し着脱可能なコントローラを備え、
前記コントローラは、
物体を検出可能なセンサと、
前記センサにて物体が検出されている時間に基づき、生成するおしぼりの数を決定する判断部とを備え、
前記筐体は、
前記判断部にて決定した前記数に応じて、前記ロール回転装置による不織布の引き出し回数、及び、前記カッタ装置による不織布の切断回数を設定し、この設定に基づき、ロール回転装置を駆動するモータ、及び、カッタ装置を駆動するモータを制御するモータ等制御部を備える
ことを特徴とする請求項4に記載の除菌おしぼり生成装置。
【請求項6】
前記送出機構から送出された不織布の数の累計が記憶される記憶部を備える
ことを特徴とする請求項4又は5に記載の除菌おしぼり生成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、おしぼりを生成する装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば下記特許文献1のように、現在では様々な不織布によるおしぼりが開発されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-063527号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
不織布に水分を与える等のおしぼりを生成する作業を人手によって行おうとすると大変な手間がかかる。また、人手ではなく装置により生成するとしても、水が衛生的でなければ、その用途が極めて限定的なものとなってしまう。
【0005】
本発明では、このような課題に鑑み、おしぼりを生成することができる除菌おしぼり生成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の観点における除菌おしぼり生成装置は、
不織布に水を吹き付ける噴射機構と、
前記噴射機構により水が吹き付けられた不織布を巻き、送出する送出機構とを備える
ことを特徴とする。
【0007】
より好適には、
前記噴射機構は、
上水のカルキを濾過するフィルタ装置と、
前記フィルタ装置によりカルキが濾過された水に紫外線を照射するUV装置と、
前記UV装置により紫外線が照射された水が蓄えられるサブタンクと、
前記サブタンクの水を不織布に吹き付けるノズルとを備える
ことを特徴とする。
【0008】
より好適には、
前記噴射機構は、
前記サブタンク内の水を加熱することが可能なヒータを備える
ことを特徴とする。
【0009】
より好適には、
前記送出機構は、
不織布のロールをセットすることが可能であり、セットされた前記ロールから不織布を引き出すことが可能なロール回転装置と、
前記ロールから引き出された不織布を切断するカッタ装置と、
前記カッタ装置により切断され前記噴射機構から水が吹き付けられた不織布を巻き、送出するベルトユニット装置とを備える
ことを特徴とする。
【0010】
より好適には、
前記噴射機構及び前記送出機構を内包する筐体、及び、前記筐体の外面に対し着脱可能なコントローラを備え、
前記コントローラは、
物体を検出可能なセンサと、
前記センサにて物体が検出されている時間に基づき、生成するおしぼりの数を決定する判断部とを備え、
前記筐体は、
前記判断部にて決定した前記数に応じて、前記ロール回転装置による不織布の引き出し回数、及び、前記カッタ装置による不織布の切断回数を設定し、この設定に基づき、ロール回転装置を駆動するモータ、及び、カッタ装置を駆動するモータを制御するモータ等制御部を備える
ことを特徴とする。
【0011】
より好適には、
前記送出機構から送出された不織布の数の累計が記憶される記憶部を備える
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る除菌おしぼり生成装置によれば、おしぼりを生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の実施例1に係る除菌おしぼり生成装置の外観を表わす斜視図である。
図2】本発明の実施例1に係る除菌おしぼり生成装置の構成を説明する概念図である。
図3】本発明の実施例1に係る除菌おしぼり生成装置の処理動作を説明するフローチャートである。
図4】本発明の実施例2に係る除菌おしぼり生成装置の構成の一部を説明する斜視図である。
図5】本発明の実施例2に係る除菌おしぼり生成装置の構成の一部を説明する概念図である。
図6】本発明の実施例3に係る除菌おしぼり生成装置の構成の一部を説明する概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明に係る除菌おしぼり生成装置について、実施例にて図面を用いて説明する。
【0015】
[実施例1]
まず、本実施例に係る除菌おしぼり生成装置1の構成について、図1,2を用いて説明する。ただし、図2において、矢印は水の流路PIを表わし、白抜き矢印はおしぼりの進行方向を表わしている。
【0016】
除菌おしぼり生成装置1は、主たる構成として、筐体1Aに内包されるメインタンク11、ポンプ12、フィルタ装置13、UV装置14、サブタンク15、バルブ16、スプレーノズル17、ロール回転装置18、カッタ装置19、及び、ベルトユニット装置20を備えており、おしぼりを生成することができるものである。
【0017】
このうち、メインタンク11、ポンプ12、フィルタ装置13、UV装置14、サブタンク15、バルブ16、及び、スプレーノズル17は、不織布に水を吹き付ける噴射機構であり、ロール回転装置18、カッタ装置19、及び、ベルトユニット装置20は、この噴射機構により水が吹き付けられた不織布を巻き、取出口1Cに送出する送出機構である。この送出された不織布がおしぼりとなる。以下、各構成について詳述する。
【0018】
メインタンク11には水(上水)が蓄えられる。ポンプ12は、流路PI1を介してメインタンク11の下流側に接続され、メインタンク11に蓄えられた水を下流へ送ることを可能とする。
【0019】
フィルタ装置13は、流路PI2を介してポンプ12の下流側に接続され、活性炭からなるフィルタを有している。メインタンク11から送られてきた上水が当該フィルタを通過することで、上水に含まれるカルキ等の不純物を濾過することができる。
【0020】
UV装置14は、流路PI3を介してフィルタ装置13の下流側に接続され、紫外線ランプを有している。フィルタ装置13を通過した後の水、すなわち、フィルタ13によりカルキが濾過された水に、紫外線を照射することで、除菌を行うことができる。
【0021】
サブタンク15は、流路PI4を介してUV装置14の下流側に接続され、UV装置14を通過した後の水、すなわち、UV装置14により紫外線が照射された水が蓄えられる。また、サブタンク15にはヒータ15Aが設けられており、サブタンク15内の水をヒータ15Aにより加熱することで、水温を60~95℃とすることができる(1℃刻みで調節可能)。当然ヒータ15Aが停止していれば水は常温となる。
【0022】
バルブ16は、流路PI5を介してサブタンク15の下流側に接続され、水の流量を調整することができる。
【0023】
スプレーノズル17は、流路PI6を介してバルブ16の下流側に接続され、バルブ16により流量が調整されたサブタンク15からの水を、後述するカッタ装置19通過後の不織布に吹き付けることで、おしぼりにする。
【0024】
ロール回転装置18は、不織布のロール(帯状の不織布がロール状に巻かれたもの)41をセットすることが可能であり、セットされたロール41を回転させることで、ロール41から不織布を引き出すことができる。ロール回転装置駆動モータ18Aは、ロール回転装置18を駆動するモータである。ただし、1回の引き出しの長さは、1枚のおしぼり分の長さである。なお、生成する1枚のおしぼりの長手方向長さは可変としてもよい。
【0025】
カッタ装置19は、ロール41から引き出された不織布を都度切断するカッタを有する。カッタ装置駆動モータ19Aは、カッタ装置19のカッタを駆動するモータである。なおカッタ装置19は、不織布を長手方向に20~35cmで切断することができる(1cm刻みで調節可能)。
【0026】
すなわち、設定された「生成するおしぼりの数」に基づき、ロール回転装置18による不織布の引き出し回数、及び、カッタ装置19による切断回数が設定される。
【0027】
ベルトユニット装置20は、カッタ装置19により切断されスプレーノズル17から水が吹き付けられた不織布、すなわち、おしぼりを巻くとともに、取出口1Cに送出するものである。ベルトユニット装置駆動モータ20Aは、ベルトユニット装置20を駆動するモータである。取出口1Cは、除菌おしぼり生成装置1の筐体1Aに形成された開口部である。
【0028】
モータ等制御部10は、ポンプ12、UV装置14、ヒータ15A、及び、各モータ18A,19A,20Aを制御する。特に、筐体1Aに設けられた電源ボタン1Bをユーザが操作しON状態とすると、電源ボタン1Bからの電源ON状態の信号、及び、後述するおしぼり数設定ボタン19Bからの生成するおしぼりの数の信号を受信すると、ポンプ12、UV装置14、及び、各モータ18A,19A,20Aを起動する。
【0029】
また、ポンプ12の水量(流量)、ロール回転装置18による不織布の引き出し回数、及び、カッタ装置19による不織布の切断回数は、生成するおしぼりの数に応じて可変である(不織布の引き出し回数=不織布の切断回数=生成するおしぼりの数となる)。
【0030】
そして、生成するおしぼりの数は、筐体1Aに設けられたおしぼり数設定ボタン19Bをユーザが操作することによって設定される。
【0031】
つまり、モータ等制御部10は、電源ボタン1Bをユーザが操作し電源ON状態としたうえで、おしぼり数設定ボタン19Bをユーザが操作することによって設定された、生成するおしぼりの数の情報を受信すると、生成するおしぼりの数に応じて、ポンプ12の水量(流量)、ロール回転装置18による不織布の引き出し回数、及び、カッタ装置19による不織布の切断回数を設定し、この設定に基づき、ポンプ12、UV装置14、及び、各モータ18A,19A,20Aを制御する。
【0032】
また、ヒータ制御部10Aはヒータ15Aを制御する。特に、筐体1Aに設けられたヒータスイッチ15Cをユーザが操作しON状態とすると、ヒータスイッチ15Cから信号を受信し、温度設定ボタン15Bにより設定された温度となるように、ヒータ15Aの制御(ヒータ15Aによるサブタンク15内の水温度調節(常温含む))を開始する。なお、筐体1Aの正面の板体は開放可能となっており、ヒータスイッチ15Cは、筐体1Aの正面の板体を開放すると露出する位置に設けられている。
【0033】
以上が、本実施例に係る除菌おしぼり生成装置1の構成である。以下では、図3のフローチャートを用いて、本実施例に係る除菌おしぼり生成装置1の処理動作を説明する。
【0034】
ステップS1では、ユーザによって、メインタンク11に上水を入れるとともに、ロール回転装置18にロール41をセットする。なお、バルブ16の調整を行う場合は当該ステップにて行うのが好ましい。
【0035】
ステップS2では、ユーザが、温度設定ボタン15Bをそれぞれ操作することにより、サブタンク15内の水温度(常温、すなわち加熱しない場合を含む)を設定する。
【0036】
ステップS3では、ユーザが電源ボタン1Bを押し、おしぼり数設定ボタン19Bにて生成するおしぼりの数を設定することで、ポンプ12、UV装置14、及び、各モータ18A,19A,20Aが起動する。
【0037】
ステップS4Aでは、メインタンク11内の水がポンプ12によって吸い上げられ、流路PI1,PI2を通りフィルタ装置13を通過する。これにより水が濾過される。
【0038】
ステップS5Aでは、フィルタ装置13通過後の水が流路PI3を通り、UV装置14を通過する。この水がUV装置14内の紫外線ランプから紫外線を浴びることにより、水中に含まれる雑菌が除菌される。
【0039】
ステップS6Aでは、UV装置14通過後、流路PI4を通った水をサブタンク15内に溜め、加熱を行う(ヒータスイッチ15Cにおいて常温に設定されている場合は、加熱は行わない)。
【0040】
一方、ステップS4Bでは、ロール回転装置18により、セットされたロールから不織布を引き出す。
【0041】
ステップS5Bでは、カッタ装置19により、ロール41から引き出された不織布を切断する。
【0042】
ステップS7では、サブタンク15内の水がスプレーノズル17から不織布に吹き付けられる。その後、ポンプ12、ロール回転装置駆動モータ18A、及び、カッタ装置駆動モータ19Aは自動的に停止する。
【0043】
ステップS8では、カッタ装置19により切断されスプレーノズル17から水が吹き付けられた不織布、すなわち、おしぼりを、ベルトユニット装置20により巻くとともに、取出口1Cに送る。
以上が、本実施例に係る除菌おしぼり生成装置1の処理動作の説明である。
【0044】
本実施例では、不織布に水を吹き付ける噴射機構、及び、噴射機構により水が吹き付けられた不織布を巻き、取出口に送出する送出機構を備えるので、おしぼりを生成することができる。
【0045】
また、一般的に上水中に含まれるカルキは、化学反応を起こしやすい。本実施例では、フィルタ装置13を用いてカルキを濾過しているため、これを防ぐことができる。また本実施例では、ヒータ15Aによる加熱を行っているが、この加熱だけでは除菌効果を期待することができないため、UV装置14にて除菌を行う。このようにすることで、医療現場等にも使用可能な衛生レベルのおしぼりを提供することができる。
【0046】
さらに本実施例では、フィルタ装置13の下流側にUV装置14を設けている。このようにすることで、UV装置14の内部へのカルキの付着及び堆積を防ぐことができ、UV装置14の性能の低下を防ぐことができる。
【0047】
そして本実施例では、カルキを濾過しかつ除菌を行った水を、ヒータ15Aが設けられたサブタンク15に溜めることで、一度に大量の水を使う場合(おしぼりを纏めて大量に生成するなど)に対応することができる。すなわち、もしサブタンク15がなければ、上水を一からカルキを濾過しかつ除菌を行わなければならず、さらには加熱する必要がある場合には加熱の時間もかかってしまう。本実施例ではこのような問題を防ぐことができる。
【0048】
[実施例2]
本実施例は、実施例1に係る除菌おしぼり生成装置1の構成に、さらに赤外線センサを設けたものである。以下では、実施例1と重複する部分については極力省略し、実施例1と異なる部分を中心に説明する。
【0049】
図4,5に示すように、本実施例に係る除菌おしぼり生成装置2は、コントローラ21を備えている。
【0050】
コントローラ21は、筐体1Aの外面に対し着脱可能となっている。またコントローラ21は、通信制御手段21A、赤外線センサ22、判断部23、及び、コントローラ側表示部24を備えている。
【0051】
通信制御手段21Aは、有線通信によりおしぼり数設定ボタン19Bに信号(情報)を送信可能である。すなわち、通信制御部21Aからおしぼり数設定ボタン19Bに有線にてパルス信号を直接伝達する。当該信号により、おしぼり数設定ボタン19Bからモータ等制御部25に、生成するおしぼりの数の情報が送信される。
【0052】
赤外線センサ22は、コントローラ21が除菌おしぼり生成装置2の筐体1Aの外面に取り付けられた状態において、筐体1Aの外面(図4中では正面)から外側を向く角度に設けられ、赤外線により物体を検出可能なものである。
【0053】
判断部23は、赤外線センサ22にて所定範囲に物体が検出されている時間Tに基づき、生成するおしぼりの数を決定する。そして、決定したおしぼりの数の情報をコントローラ側表示部23に送信するとともに、決定したおしぼりの数及び起動指示の情報を、通信制御手段21A、おしぼり数設定ボタン19Bを介してモータ等制御部25に送信する。これは、例えば、3秒間<時間T≦5秒間であればおしぼりが1個、5秒間<時間T≦8秒間であればおしぼりが10個、8秒間<時間T≦12秒間であればおしぼりが20個、といった具合である。なお、12秒間<時間Tである場合には、おしぼりが0個、すなわち、おしぼり生成のキャンセルと見做すようにしてもよい。
【0054】
コントローラ側表示部24は、判断部23から生成するおしぼりの数の情報を受信すると、これをコントローラ21上に表示するものである(例えばLED基板等)。
【0055】
モータ等制御部25は、実施例1のモータ等制御部10同様、筐体1A内に設けられ、当該モータ等制御部10の機能に加えて、判断部23から通信制御手段21A、おしぼり数設定ボタン19Bを介して、生成するおしぼりの数、及び、起動指示の信号を受信し、生成するおしぼりの数に応じて、ポンプ12の水量(流量)、ロール回転装置18による不織布の引き出し回数、及び、カッタ装置19による不織布の切断回数を設定し、この設定に基づき、実施例1で説明したポンプ12、UV装置14、及び、各モータ18A,19A,20Aを制御する(実施例1同様、ヒータ15Aはヒータ制御部10Aにより制御される)。
【0056】
本実施例では、ユーザが赤外線センサ22に手をかざすと、赤外線センサ22がこれを検出する。そしてユーザは、手をかざしている時間を調整することで、所望するおしぼりの数を要求する。判断部23によって、この時間に基づいたおしぼりの数が決定され、これに基づきモータ等制御部25がカッタ装置駆動モータ19A、及び、ロール回転装置駆動モータ18Aを制御する。その他、おしぼりの生成の処理動作については実施例1と同様である。
【0057】
なお本実施例では、実施例1で説明した、電源ボタン1B、及び、おしぼり数設定ボタン19Bも備えている。そして、繰り返しの説明になるが、モータ等制御部25は実施例1の機能も有している。
【0058】
本実施例では、実施例1の作用効果に加え、ユーザが手をかざすだけで所望の数のおしぼりが生成されるので、利便性が向上する。
【0059】
[実施例3]
本実施例は、実施例1,2に係る除菌おしぼり生成装置1,2の構成に、さらに表示装置を設けたものである。以下では、実施例1,2と重複する部分については極力省略し、実施例1,2と異なる部分を中心に説明する。
【0060】
図6に示すように、本実施例に係る除菌おしぼり生成装置3は、表示パネル装置31を備えている。表示装置31は、表示制御部32、及び、パネル部33を備えている。このうち表示制御部32は筐体1A内に設けられる。
【0061】
表示制御部32は、実施例1で説明したおしぼり数設定ボタン19B、あるいは、実施例2で説明した判断部23から、生成するおしぼりの数の情報を受信すると、これを表示するようにパネル部33を制御する。
【0062】
筐体表示部33は、筐体1Aの外面(図6では正面)に設けられており、表示制御部32の制御に基づき、数を表示するものである。
【0063】
さらに本実施例においては、筐体1A内部に設けられ、おしぼり数設定ボタン19Bからの情報、あるいは、判断部23からの情報を都度受信することで、過去に生成したおしぼりの数(換言すれば送出機構から送出された不織布の数)の累計が記憶される記憶部34を(筐体1A内に)備えるようにしてもよい。そして、表示制御部32は、生成したおしぼりの数の累計数を表示するように、パネル部33を制御してもよい。
【0064】
このようにして本実施例では、生成するおしぼりの数、及び、過去に生成したおしぼりの数の累計を、ユーザが一目で把握することができ、利便性が向上する。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明は、おしぼりを生成する装置として好適である。
【符号の説明】
【0066】
1~3 除菌おしぼり生成装置
1A 筐体
1B 電源ボタン
1C 取出口
10 モータ等制御部
10A ヒータ制御部
11 メインタンク
12 ポンプ
13 フィルタ装置
14 UV装置
15 サブタンク
15A ヒータ
15B 温度設定ボタン
15C ヒータスイッチ
16 バルブ
17 スプレーノズル
18 ロール回転装置
18A ロール回転装置駆動モータ
19 カッタ装置
19A カッタ装置駆動モータ
19B おしぼり数設定ボタン
20 ベルトユニット装置
20A ベルトユニット装置駆動モータ
21 コントローラ
21A 通信制御手段
22 赤外線センサ
23 判断部
24 コントローラ側表示部
25 モータ等制御部
31 表示パネル装置
32 表示制御部
33 パネル部
34 記憶部
41 ロール
PI1~PI6 流路
図1
図2
図3
図4
図5
図6