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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022104352
(43)【公開日】2022-07-08
(54)【発明の名称】マッサージ装置
(51)【国際特許分類】
   A61H 7/00 20060101AFI20220701BHJP
   A61N 1/36 20060101ALI20220701BHJP
【FI】
A61H7/00 322J
A61N1/36
A61H7/00 322E
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020219516
(22)【出願日】2020-12-28
(71)【出願人】
【識別番号】000112406
【氏名又は名称】ファミリーイナダ株式会社
(72)【発明者】
【氏名】稲田 二千武
【テーマコード(参考)】
4C053
4C100
【Fターム(参考)】
4C053JJ13
4C053JJ24
4C053JJ36
4C100BA01
4C100BB05
4C100BC13
4C100CA06
4C100CA07
4C100CA09
4C100DA06
4C100DA10
4C100DA11
4C100EA05
4C100EA06
(57)【要約】
【課題】使用者の下肢への電気刺激と、エアセルによるマッサージで、より効果的で気持ちの良い血行促進マッサージ装置を提供することを目的とする。
【解決手段】少なくとも使用者の足裏を支持するフットレストを有するマッサージ装置において、前記フットレストは、エアセルで構成された使用者の少なくとも下肢を施療するマッサージ部を有し、前記マッサージ部の動作を制御する制御部を有し、前記フットレストには、使用者の身体に電気刺激を付与する電気刺激部が設けられ、前記制御部は、前記電気刺激部による施療と、前記マッサージ部による施療と、を連動させること
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも使用者の足裏を支持するフットレストを有するマッサージ装置において、
前フットレストは、エアセルで構成された使用者の少なくとも下肢を施療するマッサージ部を有し、
前記マッサージ部の動作を制御する制御部を有し、
前記フットレストには、使用者の身体に電気刺激を付与する電気刺激部が設けられ、
前記制御部は、前記電気刺激部による施療と、前記マッサージ部による施療と、を連動させることを特徴とするマッサージ装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記電気刺激部による施療中または施療後に、前記マッサージ部による施療を行うよう連動させることを特徴とする請求項1に記載のマッサージ装置。
【請求項3】
前記マッサージ部は、使用者の下肢の長手方向に沿うように複数設けられ、
前記制御部は、複数設けられた前記マッサージ部を、使用者の足首側から大腿側に向かって順に膨張させることを特徴とする請求項1又は2に記載のマッサージ装置。
【請求項4】
さらに使用者の足裏を施療する足裏マッサージ部と、使用者の足の甲を施療する足甲マッサージ部を有していることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のマッサージ装置。
【請求項5】
さらに座部と、座部に設けられた使用者の臀部を施療する臀部マッサージ部を有し、
前記臀部マッサージ部は、前記電気刺激部を有していることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載のマッサージ装置。
【請求項6】
さらに背凭れ部と、背凭れ部に設けられた使用者の腰部を施療する腰マッサージ部を有していることを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載のマッサージ装置。
【請求項7】
さらに使用者の身体を温めるヒータ部を有していることを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載のマッサージ装置。
【請求項8】
さらに座部を有し、
前記フットレストは、前記座部に対して揺動可能に設けられ、
前記フットレストは、前記座部に対して使用者の下腿の長手方向に伸縮可能であることを特徴とする請求項1~7のいずれかに記載のマッサージ装置。
【請求項9】
前記電気刺激部による刺激の強さを調整可能であり、
前記マッサージ部を複数有し、
該刺激の強さを複数設けられた前記マッサージ部との組み合わせごとに設定可能であることを特徴とする請求項1~8のいずれかに記載のマッサージ装置。
【請求項10】
前記マッサージ部は使用者の下肢の長手方向に沿うように複数設けられ、
前記制御部は、前記電気刺激部による刺激を、複数設けられた前記マッサージ部を使用者の足首側から大腿側に向かって順に膨張させることに連動して強くすることを特徴とする請求項1~9に記載のマッサージ装置

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はマッサージ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、エコノミークラス症候群のような血液の流れが滞ることによって発生する症状を予防するための装置として、脚に低周波刺激装置を使用して筋肉を収縮させ、血液の流れを良くする血行促進装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002-224227号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に記載の様な低周波刺激装置では、低周波刺激という単調な刺激しか与えられないため、あまり気持ちよくない又は低周波刺激が不快だと感じるという問題がある。そこで、本発明は、上述した問題を解消するためになされたものであり、使用者の下肢への電気刺激と、エアセルによるマッサージで、より効果的で気持ちの良い血行促進マッサージ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、少なくとも使用者の足裏を支持するフットレストを有するマッサージ装置において、前記被フットレストは、エアセルで構成された使用者の少なくとも下肢を施療するマッサージ部を有し、前記マッサージ部の動作を制御する制御部を有し、前記フットレストには、使用者の身体に電気刺激を付与する電気刺激部が設けられ、前記制御部は、前記電気刺激部による施療と、前記マッサージ部による施療と、を連動させることを特徴とする。
このような構成とすることにより、使用者の下肢に対するマッサージと、電気刺激によって好適に血行を促進することができる。
【0006】
また、前記制御部は、前記電気刺激部による施療中または施療後に、前記マッサージ部による施療を行うよう連動させることが好ましい。
このような構成とすることにより、電気刺激によって筋肉をほぐした状態で、マッサージを行うことができる。
【0007】
また、前記マッサージ部は、使用者の下肢の長手方向に沿うように複数設けられ、前記制御部は、複数設けられた前記マッサージ部を、使用者の足首側から大腿側に向かって順に膨張させることが好ましい。
このような構成とすることにより、下半身の血液を足首側から大腿側に向かって血行を促進することができる。
【0008】
また、前記マッサージ部は、さらに使用者の足裏を施療する足裏マッサージ部と、使用者の足の甲を施療する足甲マッサージ部を有していることが好ましい。
このように構成することにより、足先へのマッサージを行うことができる。
【0009】
また、さらに座部と、座部に設けられた使用者の臀部を施療する臀部マッサージ部を有し、前記臀部マッサージ部は、前記電気刺激部を有していることが好ましい。
このように構成することにより、さらに臀部をマッサージすることが可能となる。
【0010】
また、さらに背凭れ部と、背凭れ部に設けられた使用者の腰部を施療する腰マッサージ部を有していることが好ましい。
このように構成することにより、さらに腰部をマッサージすることが可能となる。
【0011】
また、さらに使用者の身体を温めるヒータ部を有していることが好ましい。
このように構成することにより、使用者の血行を促進させることができる。
【0012】
また、座部を有し、前記フットレストは、前記座部に対して揺動可能に設けられ、前記フットレストは、前記座部に対して使用者の下腿の長手方向に伸縮可能であることを特徴とするであること好ましい。
このように構成することにより、下腿を引っ張るストレッチ動作を行うことができる。
【0013】
また、前記電気刺激部による刺激の強さを調整可能であり、該刺激の強さを複数設けられた前記マッサージ部との組み合わせごとに設定可能であることが好ましい。
このように構成することにより、マッサージ部と電気刺激部の組み合わせに合った刺激の強さを設定することができる。
【0014】
また、前記制御部は、前記電気刺激部による刺激を、複数設けられた前記マッサージ部を使用者の足首側から膝側に向かって順に膨張させることに連動して強くすることが好ましい。
このように構成することにより、マッサージ部と電気刺激部の連動性をより高めることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、使用者の下肢への電気刺激と、エアセルによるマッサージで、より効果的で気持ちの良い血行促進マッサージ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の一実施形態に係るマッサージ装置の正面斜視図である。
図2】本発明の一実施形態に係るマッサージ装置を展開した状態の模式図である。
図3】本発明の一実施形態に係るマッサージ装置のブロック図である。
図4】マッサージ装置の側面図である。
図5】マッサージ装置の開口状態と閉口状態を示す図である。
図6】マッサージ装置の使用状態と収納状態を示す図である。
図7】マッサージ装置の充電状態を示す図である。
図8】マッサージ装置の制御を示すフロー図である。
図9】電気刺激部の強さとエアセルの組み合わせを示す表である。
図10】本発明の他の実施形態に係るマッサージ装置の左側面から見た断面図である。
図11】本発明の他の実施形態に係るマッサージ装置の制御を示すフロー図である。
図12】本発明の他の実施形態2に係るマッサージ装置の正面斜視図である。
図13】本発明の他の実施形態2に係るマッサージ装置のブロック図である。
図14】本発明の他の実施形態2に係るマッサージ装置の(a)フットレストの正面からの模式図(b)座部の上面および背凭れ部の正面からの模式図である。
図15】本発明の他の実施形態2に係るマッサージ装置の姿勢を説明する側面図である。
図16】本発明の他の実施形態2に係るマッサージ装置の制御を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
[マッサージ装置の全体構成]
以下、本発明のマッサージ装置1の全体構成について説明する。
なお、以下の説明で用いる方向の概念は、マッサージ装置1を使用する使用者の下腿の長手方向を上下方向、使用者の足のつま先から踵を前後方向、この二方向に直行する方向を左右方向と定義し、その他の場合は適宜説明するものとする。また、身体の表裏の定義については、起立した使用者の胸側を「表面」、背中側を「背面」として説明する。
【0018】
図1は本発明の一実施形態に係るマッサージ装置1の正面斜視図である。図2はマッサージ装置1を展開した状態の模式図である。図3はマッサージ装置1のブロック図である。図4はマッサージ装置1の側面図である。 図5はマッサージ装置1の開口状態と閉口状態を示す図である。図6はマッサージ装置1の使用状態と収納状態を示す図である。図7はマッサージ装置1の充電状態を示す図である。
【0019】
図1図4に示すとおり、本発明のマッサージ装置1は、主として、使用者の下腿を覆う部分である被覆部3と、被覆部3を支持するフットレストである筐体部6を有している。筐体部6は、使用者の足裏を支持する足裏支持部2を有し、足裏支持部2は、足裏と接する足裏載置面20と、床面等に接する載置底面21と、を有している。足裏載置面20の足裏と接する側には、使用者の身体に電気刺激を付与する電気刺激部22が着脱可能に設けられている。載置底面21には、図4に示すように載置底面21が直接床面等と接しないよう突出部23が設けられている。被覆部3には、使用者の下腿を施療するマッサージ部4を有している。マッサージ部4は、後述するエアセル40によって構成されている。また、マッサージ装置1は、マッサージ部4及び電気刺激部22の駆動を制御する制御部5、各種操作を行わせる操作部51を有している。
【0020】
以下、マッサージ装置1の使用方法について説明する。図6に示すとおり、使用者は、床面から所定の高さに位置する座部Sを有する椅子Cに着座して使用する。この椅子Cに着座した使用者は、膝を曲げて下腿を垂下させた状態で、使用者の足裏を足裏載置面20に載置し、被覆部3で使用者の下腿を覆うように装着する。この際、使用者の下腿は足裏支持部2及び被覆部3で支持された状態となり、使用者の下腿の体重は足裏支持部2にかかるため、使用者の足裏と電気刺激部22が密着することで、使用者の身体に好適に電流を流すことができるようになるため、電気刺激を付与することができる状態となる。この状態でマッサージ部4や電気刺激部22を駆動することにより、使用者はマッサージ部4からのマッサージを受けることや、電気刺激部22からの電気刺激を受けることができる。
【0021】
以下、本発明の一実施形態に係るマッサージ装置1について説明する。図1~3に示す通り、マッサージ装置1の被覆部3は、使用者の下腿の背面に対向する背面被覆部31と、背面被覆部31から左右に延設され、使用者の下腿の側面から前面を覆う側面被覆部32を有する。左右の側面被覆部32は、使用者の下腿の側面から前面にわたって巻き付けるように装着され、係合手段33(ボタン、ホック、面ファスナー、線ファスナー等)によって下腿の側面又は前面で係合する。係合手段33は、使用者の下腿の太さに合わせて調整することができるように所定の長さを有している。この長さは、事業者が使用者を想定し、適宜選択してよい。
【0022】
背面被覆部31と側面被覆部32の内面には、使用者の下腿をマッサージするマッサージ部4を有している。マッサージ部4は、エアの給排気により膨張収縮するエアセル40により構成されており、エアセル40は、使用者の下腿の側面をマッサージする左右対の側面エアセル41と使用者の下腿の背面をマッサージする背面エアセル42からなる。側面エアセル41と背面エアセル42は、それぞれ下腿の長手方向の上側、真ん中側、下側を施療する側面エアセル41A~41C、背面エアセル42A~42Cを有している。被覆部3を支持する筐体部6は、エアセル40に対してエアを給排気するポンプ7A及びバルブ7Bよりなる給排気装置7を有しており、制御部5によって各エアセル40を独立に制御可能である。制御部5は、マッサージ部4や電気刺激部22、操作部51、マッサージの動作を記憶する記憶部52と電気的に接続されている。マッサージ装置1は、記憶部52に記憶された所定のプログラム(マッサージコース)に従ってマッサージ部4や電気刺激部22を動作させる他、使用者による操作部51からの指示に従って動作する。本実施形態では、側面エアセル41及び背面エアセル42を上側、真ん中側、下側の三つに分けたが、上と下の二つに分けても良く、四つ以上に分けても良い。また、側面エアセル41と背面エアセル42でエアセルの分割数を変えても良く、側面エアセル41と背面エアセル42を一体型としても良い。
【0023】
足裏載置面20に着脱可能に設けられた電気刺激部22は、使用者の左右の足裏に接する位置に電極部24を有している。電極部24を左右の足裏に直接または間接的に接触させることで、電気信号を印加し、使用者の体に電流を流すことができる。電流は一方の電極部24から、足裏、脹脛、太腿を通り、他方の太腿、脹脛、足裏を通って他方の電極部24に流れることで、使用者の下肢の神経を電気刺激で刺激し、筋肉を収縮運動させることができる。ここで、電気刺激部22が発する電気信号は、低周波、中周波、高周波から事業者が適宜選択してよい。また、電極部24を両下肢の大腿部やひざ裏や脹脛にそれぞれ設けても良い。このようにすることで、片下肢の足裏から大腿部やひざ裏や脹脛に電流が流れることで、片下肢のそれぞれに電気刺激を与えることができるので、左右で下肢への電気刺激のタイミングを変えたり、強さを変えることができる。
【0024】
図5に示す通り、マッサージ装置1は、着脱部35を有している。着脱部35は、足裏載置面20と被覆部3の間に設けられており、切替部36(ボタン、ホック、面ファスナー、線ファスナー等)によって着脱部35が開口している開口状態と、着脱部35が閉口している閉口状態と、を切替可能に構成されている。着脱部35を開口状態に切替えることで、足裏載置面20に設けられている電気刺激部22を容易に取り出すことが可能となる。このように構成することで、使用者の足裏に触れる電気刺激部22と足裏載置面20を清掃しやすくなり、清潔に保つことができるため、複数の使用者が使用する場合においても次に使用する使用者が不快に思うことがない。
【0025】
図6に示す通り、マッサージ装置1は、被覆部3をコンパクトな状態とする収納状態と、被覆部3を使用者の下腿を覆うように巻き付けて使用する使用状態とを切替可能に構成されている。このように構成することで、非使用時においてマッサージ装置1を収納状態にできるので、マッサージ装置1が使用するスペースを小さくすることができる。
【0026】
また、被覆部3は、図6に示す通り、被覆部3内において折り目部34を有しており、この折り目部34に沿って被覆部3を折り曲げることによって容易に収納状態とすることができる。
【0027】
折り目部34は、被覆部3の背面被覆部31と側面被覆部32の左右の境界線上のそれぞれに、下腿の長手方向に沿うように設けられている第一折り目部34Aと、被覆部3の側面エアセル41A~41C及び背面エアセル42A~42Cの境界線上のそれぞれに、下腿の短手方向に沿うように設けられている第二折り目部34Bとを有している。従って、エアセル40は折り目部34と重ならないように設けられている。このように構成することにより、収納状態でエアセル40が折れ曲がり、破損してしまうことを防ぐことができる。第一折り目部34Aに沿って折りたたんだ後に、第二折り目部34Bに沿って折りたたむことで、被覆部3を収納状態とすることができる。ここで、折り目部34の配置はこれに限らず、エアセル40の破損を防ぎつつ収納状態とできるならばどのような形式でもよく、エアセル40の配置や収納状態の形に合わせて種々の変形が可能である。また、第二折り目部34Bに沿って折りたたんだ後に、第一折り目部34Aに沿って折りたたむことで、被覆部3を収納状態としてもよい。
【0028】
図7に示す通り、マッサージ装置1は、足裏支持部2内にワイヤレス電力受電部8を有している。ワイヤレス電力受電部8は、電源と非接触で電力を受信可能であり、受信した電力をバッテリー81に供給することで、マッサージ装置1を駆動する。ワイヤレス電力受電部8は、電力を受信する受信コイル82を有し、充電器84に設けられたワイヤレス電力送電部として機能する送信コイル83と電磁誘導を行うことで、電力を受信する。充電器84は、コンセントなどの電源100につなぐことで送信コイル83から電力を送信する。充電器84は、上部に設置面85を有し、設置面85と載置底面21が近接することにより、充電器84からバッテリー81に電力が供給される。
【0029】
このように構成することで、コードレスでマッサージ装置1を使用することが可能となるので、容易に持ち運びすることができ、充電する際も充電器84に載置するだけでよいので、簡単に充電を行うことが出来る。なお、載置底面21に設けられている突出部23は、充電器84とマッサージ装置1との電磁誘導を妨げない大きさとしていることが好ましい。
【0030】
本実施形態では、コイルを用いた電磁誘導による充電方法を用いたが、周波数を用いた共鳴充電やその他のワイヤレス充電手段を用いても良い。また、マッサージ装置1に、バッテリー81に電源100から直接充電を行うためのケーブル86をさらに設けても良い。このようにすることで、充電器84が故障したときや、バッテリー81が劣化して十分に電力を蓄えることができなくなった場合においてもマッサージ装置1に電力を供給することができるようになる。
【0031】
[操作部の構成]
図1~3に示す通り、マッサージ装置1には、操作部51が設けられている。操作器51は、マッサージ装置1と、コード50を介して有線接続されており、マッサージ装置1を起動する電源ボタン51a、マッサージ部4の強さを調整するマッサージ調整ボタン51b、電気刺激部22の刺激の強さを調整する電気刺激調整ボタン51c、動作させる各種マッサージコースを指定するマッサージコースボタン51d、マッサージ装置1を緊急停止させる緊急停止ボタン51eで構成されている。本実施例では、操作器51はマッサージ装置1に設けられているが、無線でマッサージ装置1と接続しても良いし、使用者のスマートフォンなどの外部装置53にプログラムをインストールしてマッサージ装置1を操作できるようにして操作器51としても良い。
【0032】
以下、マッサージ装置1のマッサージ部4と電気刺激部22との一連のマッサージコースについて、図8に基づいて説明する。マッサージ装置1は、操作部51で選択されたマッサージコースを開始する。(ステップS1)ステップS1に続いて、電気刺激部22が駆動し、電極部24から使用者の下肢に電流を流す。(ステップS2)電気刺激部22からの電気刺激によって、使用者の下肢の筋肉が収縮と弛緩を繰り返し、下肢の血行を促進させる。ステップS2に続いて、マッサージ部4が駆動する。(ステップS3)具体的には、側面エアセル41C及び背面エアセル42Cを膨張させ、続いて側面エアセル41B及び背面エアセル42Bを膨張させ、最後に側面エアセル41A及び背面エアセル42Aを膨張させる。つまり、足首側のエアセル40から膝側のエアセル40に向かって順にエアセル40を膨張させ、押圧する。このとき、各エアセル40は、膨張状態を維持させる。このようにすることで、使用者の体の末端から心臓に向かって、血液を循環させることができる。ステップS3に続いて、側面エアセル41A~41C及び背面エアセル42A~42Cを同時に収縮させる。(ステップS4)この後、ステップS3とステップS4を繰り返すことで、使用者の下肢の血行を促進させることができる。ステップS3、S4を所定の回数または所定の時間行った後、電気刺激部22及びマッサージ部4の動作を終了し、マッサージ動作を終了させる。(ステップS5)このようにすることで、ステップS1~S5の一連のステップを行うマッサージコースを実行でき、使用者の下肢をマッサージし、血行促進を行うことができる。
【0033】
また、上記の動作を行う場合、電気刺激部22と側面エアセル41A~41C、背面エアセル42A~42Cの駆動を連動させるようにしてもよい。
【0034】
例えば、足首側の側面エアセル41C、背面エアセル42Cを膨張させるタイミングで、電気刺激部22から電気信号を印加することで、電気刺激による筋肉の収縮と、マッサージ部4による押圧が組み合わさり、より効果的に血液を循環させることができる。
【0035】
また、足首側のエアセル40(側面エアセル41C、背面エアセル42C)から膝側のエアセル40(側面エアセル41A、背面エアセル42A)に向かって順にエアセル40を膨張させる際に、各エアセル40が膨張するタイミングに合わせて、電気刺激部22からの刺激を強くするようにしても良い。このようにすることで、エアセル40による施療部位が心臓側に移動するのと合わせて、電気刺激部22からの刺激の強さが強くなることで、押圧刺激と電気刺激の連動性が生まれ、使用者に好適な施療感を与えることができる。
【0036】
ここで、電気刺激調整ボタン51cでエアセル40ごとに電気刺激部22の刺激の強さを設定できるようにしてもよい。例えば、図9に示すように、電気刺激部22の刺激の強さが弱い方から順に1~10の10段階で設定できる場合において、図9の1に示すように、側面エアセル41A、41B、41Cのそれぞれ強さが8、4、1と設定されているとする。この場合、側面エアセル41Aが膨張するタイミングで強さ8の電気刺激が使用者に与えられ、側面エアセル41Bが膨張するタイミングで強さ4の電気刺激が使用者に与えられ、側面エアセル41Cが膨張するタイミングで強さ1の電気刺激が使用者に与えられる。なお、ここでは、背面エアセル42A~42Cも側面エアセル41A~41C同様に設定されるものとする。
【0037】
図9の1に示すように、例えば、使用者が刺激をより強くしたい場合は、側面エアセル41A、41B、41Cのそれぞれ強さを10、4、1と設定することができる。
【0038】
反対に、強さを弱く設定したい場合は、図9の2に示すように、側面エアセル41A、41B、41Cのそれぞれ強さを4、3、1と設定することができる。このとき、41Cが4に設定された時点で、自動的に41Bを4未満の数字に設定変更するようにしても良い。また、強さの上昇幅を緩やかにしたい場合は、図9の3に示すように、側面エアセル41A、41B、41Cのそれぞれ強さを8、6、4や6、3、1などに設定することで実現できる。また、電気刺激部22だけでなく、各エアセル40の強さも同様にエアセル40ごとに設定できるようにしても良い。
【0039】
また、前述したマッサージコースでは、ステップS3で側面エアセル41A~41C及び背面エアセル42A~42Cを膨張させ、ステップS4で側面エアセル41A~41C及び背面エアセル42A~42Cを収縮させたが、これに限らず、ステップS3とステップS4を組み合わせても良い。例えば、側面エアセル41C及び背面エアセル42Cを膨張させて押圧(ステップS3)し、収縮させた(ステップS4)後に、側面エアセル41B及び背面エアセル42Bを膨張(ステップS3)及び収縮させ(ステップS4)、続いて側面エアセル41A及び背面エアセル42Aを膨張(ステップS3)及び収縮させる(ステップS4)。このように、側面エアセル41及び背面エアセル42の上側、真ん中側、下側の各部分ごとにステップS3とステップS4を行うようにしても良い。
【0040】
また、電気刺激部22を動作しているときにマッサージ部4を動作しないようにし、電気刺激部22による電気刺激とマッサージ部4によるマッサージを交互に行うようにしてもいい。このようにすることで、例えば、電気刺激部22で筋肉を内側からほぐし、マッサージ部4で外側から筋肉を押圧して血行を促進することができる。また、反対にマッサージ部4で外側から筋肉をほぐし、電気刺激部22で筋肉を内側から刺激して血行を促進してもよい。どちらで実行するかは、電気刺激部22とマッサージ部4の出力やコストで事業者が選択しても良いし、体感の良さを元に使用者が選択できるようにしてもよい。
【0041】
[他の実施形態]
図10に示すように、前述したマッサージ装置1に加えて、マッサージ部4として使用者の足を施療する足マッサージ部43や、使用者の体を温めるヒータ部44をさらに設けても良い。
【0042】
足マッサージ部43は、エアセル40から構成され、足裏を施療する足裏マッサージ部43aと足甲マッサージ部43bを有している。足裏マッサージ部43aと足甲マッサージ部43bは、制御部5によってそれぞれ独立に制御されている。足裏マッサージ部43aと足甲マッサージ部43bで同時に足を押圧することで、身体の末端の血液を押し出し、血行促進をすることができる。また、足裏マッサージ部43aと足甲マッサージ部43bを交互に押圧することで、足先を上下に動かすことによって足首へのストレッチを行うことができる。
【0043】
ヒータ部44は、制御部5によって制御されており、各エアセル40の内側面側(身体側)に設けると良い。このように構成することで、エアセル40を膨張させた場合に、ヒータ44が使用者の体に押し付けられ、好適に熱を伝えることができる。このように構成することで、被施療部を温めて血管を拡張させることで血行を促進することができる。
【0044】
図11に示すように、前述のマッサージコースに、足マッサージ部43やヒータ部44を組み合わせても良い。具体的には、ステップS3において、ヒータ部44を駆動する。その後、足裏マッサージ部43aと足甲マッサージ部43bを膨張させ、足先を施療した後に側面エアセル41C及び背面エアセル42Cを膨張させる。続いて側面エアセル41B及び背面エアセル42Bを膨張させ、最後に側面エアセル41A及び背面エアセル42Aを膨張させる。つまり、足先から膝に向かって順にエアセル40を膨張させ、押圧する。このように構成することで、足先までのさらに広範囲にマッサージを行うことができる。
【0045】
[他の実施形態2]
図1の実施形態では、ブーツ型の実施例を示したが、図12図15に示すように、前述したマッサージ装置1と同様の構造を持つイス型のマッサージ装置9としても良い。なお、当該イス型マッサージ装置9を使用する使用者は、電気刺激部22の電気を通しやすくするため、通電性の良い服を着用していることが好ましい。
【0046】
マッサージ装置9は、前述したマッサージ装置1に加え、使用者が着座する座部90と、座部90の後部に設けられた使用者の少なくとも腰を支持することができる背凭れ部91と、座部90の前部に上下揺動可能に設けられた使用者の下肢を支持するフットレスト93と、使用者の腕を支持する肘掛け部99をさらに有している。ここで、前述のマッサージ装置1は、フットレスト93に設けられている。以下、マッサージ装置1と同様の部分に関しては説明を省略する。
【0047】
[座部の構成]
座部90の後方(背凭れ部91側)には、マッサージ部4としてエアの給排気により膨脹収縮するエアセル40により構成された使用者の臀部をマッサージするための臀部マッサージ部901が設けられている。臀部マッサージ部901は、使用者の臀部(右)をマッサージするための臀部(右)マッサージ部901Rと使用者の臀部(左)をマッサージするための臀部(左)マッサージ部901Lである。臀部マッサージ部901は、制御部5によって左右別々に膨脹収縮をすることができる。臀部マッサージ部901の内側面側(身体側)には、電気刺激部22が左右対に設けられており、使用者の臀部と電気刺激部22が密着もしくは使用者の服越しに接することで、使用者の身体に好適に電流を流すことができるようになるため、電気刺激を付与することができる状態となる。また、臀部マッサージ部901は、カバー部材(図示せず)に内装するように構成してもよい。
【0048】
また、座部90の前方(フットレスト93側)には、使用者の大腿部を支持する大腿支持部902が設けられており、大腿支持部902は、マッサージ部4として使用者の大腿部を施療する左右対の大腿マッサージ部902aと、使用者の大腿部を外側から覆うことが可能な左右対の大腿被覆部902bを有している。大腿マッサージ部902aは、エアの給排気により膨脹収縮するエアセル40により構成されており、制御部5によって膨脹収縮をすることができる。大腿マッサージ部902aの内側面側(身体側)には、電気刺激部22が設けられており、使用者の身体と電気刺激部22が密着もしくは使用者の服越しに接することで、使用者の身体に好適に電流を流すことができるようになるため、電気刺激を付与することができる状態となる。
【0049】
[背凭れ部の構成]
背凭れ部91は、図15に示すリクライニング姿勢から起立姿勢までリクライニング可能に構成されている。背凭れ部91の下方には、マッサージ部4として使用者の腰部をマッサージするための腰マッサージ部911が左右に設けられている。腰マッサージ部911は、エアの給排気により膨脹収縮するエアセル40により構成されており、制御部5によって膨脹収縮をすることができる。さらに、腰マッサージ部911の内側面側(身体側)には、電気刺激部22が設けられており、使用者の背中と電気刺激部22が密着もしくは使用者の服越しに接することで、使用者の身体に好適に電流を流すことができるようになるため、電気刺激を付与することができる状態となる。また、腰マッサージ部911は、カバー部材(図示せず)に内装するように構成してもよい。
【0050】
背凭れ部91には、さらに、マッサージ部としてマッサージユニット94を設けても良い。この場合、背凭れ部91は、硬質の背フレーム91aと、マッサージユニット94の昇降をガイドする背フレーム91aに組み付けられたガイドレール91bと、により構成されている。背フレーム91aは、左右中央に形成された前後方向に開口する開口部91cを有し、正面視で略門型をなしている。マッサージユニット94は、開口部91cより前方へ突出しており、カバー部材(図示せず)を介して使用者の背部を後方からマッサージできるようになっている。具体的には、左右で対をなすアーム95と、アーム95の上下両端部に設けられた施療子96と、により構成されており、マッサージモータM1、M2の駆動により左右の施療子96が近接離反する揉みマッサージ、及び左右の施療子96が交互に使用者側へ進退する叩きマッサージを行わせることができ、昇降モータM3の駆動により身長方向に沿って上方又は下方へ移動して、身体に対する位置を変更したり、ローリングマッサージを行わせたりすることができる。なお、マッサージユニット94を設ける場合、腰マッサージ部911とマッサージユニット94が干渉しないように、腰マッサージ部911を背フレーム91aの左右にそれぞれ設けるようにしても良い。左右に設けられた腰マッサージ部911は、左右別々に膨張収縮するように設けても良い。
【0051】
[フットレストの構成]
図12図14に示すように、フットレスト93は、使用者の脹脛を支持する脹脛支持部932と、使用者の足裏を支持する足裏支持部933と、を有している。脹脛支持部932はマッサージ部4として使用者の脹脛を施療する左右対の脹脛マッサージ部932aと、使用者の脹脛部を外側から覆うことが可能な脹脛被覆部932bを有している。脹脛マッサージ部932aは、それぞれエアの給排気により膨脹収縮するエアセル40により構成されており、制御部5によって膨脹収縮をすることができる。脹脛マッサージ部932a、足裏支持部933のそれぞれの内側面側(身体側)には、電気刺激部22が設けられており、使用者の身体と電気刺激部22が密着もしくは使用者の服越しに接することで、使用者の身体に好適に電流を流すことができるようになるため、電気刺激を付与することができる状態となる。
【0052】
本実施例では、大腿マッサージ部902a、脹脛マッサージ部932aは、巻き付けるように装着するタイプ(図14(a)参照)を用いているが、これに限らず、大腿支持部902又は脹脛支持部932の左右に側壁(図示せず)を設け、左右の側壁にそれぞれ大腿マッサージ部902a又は脹脛マッサージ部932aを設けるようにしても良い。このように構成することで、使用者が大腿マッサージ部902a又は脹脛マッサージ部932aを下肢に巻き付ける手間を省くことができる。
【0053】
フットレスト93は、座部90の下方に設けられた揺動アクチュエータ97により、座部90に対して上下に揺動可能に構成されており、図15に示す垂下姿勢から膝を伸ばした状態で下腿及び足部が支持される上昇姿勢(図15参照)まで変更可能となっている。また、フットレスト93の背面側に設けられたスライド機構である伸縮アクチュエータ98(図15参照)により、フットレスト93を座部90に対して前方又は後方に移動させることができる。このように構成することで、電気刺激部22による電気刺激と、マッサージ部4によるマッサージと、フットレスト93の揺動と伸縮によるストレッチを組み合わせることができる。なお、伸縮アクチュエータ98を複数設け、脹脛支持部932、足裏支持部933をそれぞれ伸縮できるように構成しても良い。
【0054】
[電気の流れ]
以下、電気刺激部22により使用者の体内を流れる電気の流れについて、図14に基づいて説明する。図14(a)は、フットレスト93の正面からの模式図であり、図14(b)は座部90の上面および背凭れ部の正面からの模式図である。なお、説明に関係ない部位は省略して記載しており、電流の経路E1~E5の向きは逆であっても良い。
【0055】
図14(a)に基づいて、足裏支持部933に設けられた電気刺激部22を駆動して電気刺激を行う場合の電気の流れを説明する。使用者の右足裏側に設けられた電気刺激部22(電極部24)から電気信号を印加すると、電流は使用者の体を経路E1の矢印に沿って右側の足裏、脹脛、太腿を通り、左側の太腿、脹脛、足裏に向かって電流が流れ、左足裏側の電気刺激部22(電極部24)に流れ、使用者の下肢の神経を電気刺激で刺激して、筋肉を収縮運動させることができる。同様に図14(a)に示すように、大腿マッサージ部902aに設けられた電気刺激部22を駆動して電気刺激を行う場合は、使用者の大腿部外側の電気刺激部22から内側の電気刺激部22に向かって経路E2に沿って電流が流れる。脹脛マッサージ部932aに設けられた電気刺激部22を駆動して電気刺激を行う場合は、使用者の脹脛の外側の電気刺激部22から内側の電気刺激部22に向かって経路E3に沿って電流が流れる。同様に図14(b)に示すように、臀部マッサージ部901に設けられた電気刺激部22を駆動して電気刺激を行う場合は、臀部(右)マッサージ部901Rに設けられた電気刺激部22から使用者の右側臀部、左側臀部を通り、臀部(左)マッサージ部901Lの電気刺激部22に経路E4に沿って電流が流れる。腰マッサージ部911に設けられた電気刺激部22を駆動して電気刺激を行う場合は、右側の腰マッサージ部911に設けられた電気刺激部22から使用者の右側の腰、左側の腰を通り、左側の腰マッサージ部911に設けられた電気刺激部22に経路E5に沿って電流が流れる。
【0056】
なお、電気の流れる経路は、前述の経路に限られず、例えば、右足の足裏と右下肢の大腿の間及び左足の足裏と左下肢の大腿の間で流すようにしても良いし、右の臀部から右の腰の間及び左の臀部から左の腰の間に流すようにしてもよい。その他、右の臀部から左の腰の間及び左の臀部から右の腰の間に流すように、電流を交差させるように流してもよい。このように、各電気刺激部22の間の組み合わせで多様な電気の流し方ができる。
【0057】
[マッサージコース]
以下、マッサージ装置9のマッサージ部4と電気刺激部22とフットレスト93の揺動と伸縮によるストレッチとの一連のマッサージコースについて、図16に基づいて説明する。マッサージ装置9は、操作部51で選択されたマッサージコースを開始する。(ステップS1)ステップS1に続いて、足裏支持部933に設けられた電気刺激部22が駆動し、電極部24から使用者の下肢に電流を流す。(ステップS2)電気刺激部22からの電気刺激によって、使用者の下肢の筋肉が収縮と弛緩を繰り返し、下肢の血行を促進させる。ステップS2に続いて、マッサージ部4が駆動する。(ステップS3)具体的には、脹脛マッサージ部932aを膨張させ、続いて大腿マッサージ部902aを膨張させ、続いて臀部マッサージ部901を膨張させ、続いて腰マッサージ部911を膨張させる。なお、各マッサージ部4による押圧の刺激の際に、各マッサージ部4に設けられた電気刺激部22を駆動し、電極部24から使用者の電極部24が接している身体に電流を流す。つまり、足首側のエアセル40から腰側のエアセル40に向かって順にエアセル40を膨張させ、押圧しながら電気刺激を与える。このとき、各エアセル40は、膨張状態を維持させる。このようにすることで、使用者の体の末端から心臓に向かって、血液を循環させることができる。ステップS3に続いて、下腿のストレッチを行う。(ステップS4)具体的には、揺動アクチュエータ97を駆動してフットレスト部93を上昇姿勢にし、伸縮アクチュエータ98を駆動して、脹脛支持部932を座部90に対して前方に移動させる。ステップS4に続いて、脹脛マッサージ部932a、大腿マッサージ部902a、臀部マッサージ部901、腰マッサージ部911を同時に収縮させる。(ステップS5)この後、ステップS3からステップS5を繰り返すことで、使用者の下肢の血行を促進させることができる。ステップS3からS5を所定の回数または所定の時間行った後、電気刺激部22及びマッサージ部4の動作を終了し、伸縮アクチュエータ98を駆動して、脹脛支持部932を座部90に対して後方に移動させ、揺動アクチュエータ97を駆動してフットレスト部93を垂下姿勢にし、マッサージ動作を終了させる。(ステップS6)このようにすることで、ステップS1~S6の一連のステップを行うマッサージコースを実行でき、使用者の下肢をマッサージし、血行促進を行いつつストレッチを行うことができる。
【0058】
前述のマッサージコースは一例であり、各マッサージ部4と各電気刺激部22と揺動アクチュエータ97及び伸縮アクチュエータ98の駆動の順番、選択の組み合わせにより種々の変更が可能である。例えば、一のマッサージ部4が膨張しているときは、他のマッサージ部4は収縮しているようにしても良いし、電気刺激部22による電気刺激の強さを足首側から腰側に行くにつれて強くなるように変更しても良い。また、さらに前述のマッサージユニット94を設け、マッサージユニット94を使用者の頭側から腰側に移動させる動作を組み合わせても良い。
【0059】
本発明は、使用者の下肢への電気刺激と、エアセルによるマッサージで、より効果的で気持ちの良い血行促進を行うことができるマッサージ装置に適用することができる。
【0060】
[付記]
本開示は以下の内容も含み得る。
(1)前記電気刺激部は、前記マッサージ装置から着脱可能に取り付けられていることが好ましい。
このような構成とすることにより、人体に触れる電気刺激部を使用者に応じて付け替えたり、清掃したりすることができる。
【0061】
(2)前記マッサージ装置は、前記電気刺激部を着脱するための着脱部を有し、前記着脱部は、前記着脱部が開口して前記電気刺激部を着脱可能とする開口状態と、前記着脱部が閉口して前記電気刺激部を着脱できなくする閉口状態を有し、前記開口状態と前記閉口状態を切替可能とする切替部を有していることが好ましい。
このような構成とすることにより、着脱部で電気刺激部の着脱を簡単に行うことができる。
【0062】
(3)また、前記マッサージ装置は、非接触で電力を受信可能なワイヤレス電力受電部を有することが好ましい。
このような構成とすることにより、マッサージ装置における充電ケーブルが不要となるため、マッサージ装置の持ち運びを簡単に行うことができる。
【0063】
(4)また、前記ワイヤレス電力受電部は、前記足裏支持部に設けられていることが好ましい。
このような構成とすることにより、ワイヤレス充電機の上に足裏支持部を載せるだけで充電を行うことができる。
【0064】
(5)また、前記足裏支持部は、床面に向けて突出した突出部を有し、前記マッサージ装置は、前記突出部を介して床面に載置されることが好ましい。
このような構成とすることにより、床面と足裏支持部の設置面積が小さくなるので、マッサージ装置を床の汚れから汚れにくくすることができる。
【0065】
(6)また、前記マッサージ装置は、前記被覆部を使用者の下肢を被覆可能な使用状態と、前記被覆部を収納した収納状態と、を切替可能に構成されていることが好ましい。
このような構成とすることにより、マッサージ装置をコンパクトに収納することができる。
【0066】
(7)また、前記被覆部は、前記被覆部内において、折り目を有し、前記折り目に沿って前記収納状態に切替可能であることが好ましい。
このような構成とすることにより、被覆部を簡単に収納状態にすることができる。
【符号の説明】
【0067】
1 マッサージ装置
2 足裏支持部
3 被覆部
4 マッサージ部
5 制御部
6 筐体部
8 ワイヤレス電力受電部
9 マッサージ装置
20 足裏載置面
21 載置底面
22 電気刺激部
40 エアセル
44 ヒータ部
51 操作器
90 座部
91 背凭れ部
93 フットレスト
901 臀部マッサージ部
902a 大腿マッサージ部
932a 脹脛マッサージ部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図10
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