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特開2022-104631気泡緩衝材並びにこれを用いたパーティーション及び装飾品
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022104631
(43)【公開日】2022-07-08
(54)【発明の名称】気泡緩衝材並びにこれを用いたパーティーション及び装飾品
(51)【国際特許分類】
   B65D 81/05 20060101AFI20220701BHJP
   A47G 5/00 20060101ALI20220701BHJP
   A47G 7/02 20060101ALI20220701BHJP
   E04B 2/74 20060101ALI20220701BHJP
【FI】
B65D81/05 400
A47G5/00 E
A47G7/02 F
E04B2/74 561Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021214891
(22)【出願日】2021-12-28
(31)【優先権主張番号】P 2020218944
(32)【優先日】2020-12-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】520506051
【氏名又は名称】渡邊 真実子
(74)【代理人】
【識別番号】100108947
【弁理士】
【氏名又は名称】涌井 謙一
(74)【代理人】
【識別番号】100117086
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 典弘
(74)【代理人】
【識別番号】100124383
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 一永
(74)【代理人】
【識別番号】100173392
【弁理士】
【氏名又は名称】工藤 貴宏
(74)【代理人】
【識別番号】100189290
【弁理士】
【氏名又は名称】三井 直人
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 真実子
【テーマコード(参考)】
3E066
【Fターム(参考)】
3E066AA33
3E066AA52
3E066BA02
3E066CA01
3E066GA20
3E066JA01
3E066KA20
(57)【要約】
【課題】新規な気泡緩衝材とこれを利用した新規なパーティーション及び装飾品を提案する。
【解決手段】透明な合成樹脂フィルム製の空気室の内部空間に観賞用の物品が収容されている気泡緩衝材。透明な合成樹脂フィルム製の空気室が隣接する空気室との間で切り離し可能に複数個連接されてなる気泡緩衝材であって、複数の前記空気室の中の少なくとも一つの空気室の内部空間に観賞用の物品が収容されている気泡緩衝材。前記気泡緩衝材を、複数個の前記空気室が連接されている方向に吊設してなるパーティーション。前記気泡緩衝材のいずれかからなる装飾品。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
透明な合成樹脂フィルム製の空気室の内部空間に観賞用の物品が収容されている気泡緩衝材。
【請求項2】
透明な合成樹脂フィルム製の空気室が隣接する空気室との間で切り離し可能に複数個連接されてなる気泡緩衝材であって、
複数の前記空気室の中の少なくとも一つの空気室の内部空間に観賞用の物品が収容されている気泡緩衝材。
【請求項3】
観賞用の前記物品は、植物、乾燥植物、装飾品の何れか又はこれらの中のいくつかの組み合わせである請求項1又は2記載の気泡緩衝材。
【請求項4】
請求項2記載の前記気泡緩衝材を、複数個の前記空気室が連接されている方向に吊設してなるパーティーション。
【請求項5】
請求項2記載の前記気泡緩衝材を、複数個の前記空気室が連接されている方向に直交する方向で隣接させて複数個、それぞれの、前記気泡緩衝材の複数個の前記空気室が連接されている方向で吊設してなるパーティーション。
【請求項6】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の前記気泡緩衝材からなる装飾品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は気泡緩衝材とこれを用いたパーティーション、装飾品に関する。
【背景技術】
【0002】
所定の大きさ・形状を有する物品を運搬する際に、箱のように所定の大きさ・形状の内部空間を有している収容体の中に前記物品を収容し、前記収容体の内壁面と、前記物品の外壁面との間に形成されている隙間(空間)に緩衝材を充填することが行われている。
【0003】
このような際に使用される緩衝材として、透明な合成樹脂フィルム製の空気室が隣接する空気室との間で切り離し可能に複数個連接されてなる気泡緩衝材が知られている(例えば、特許文献1、2)。
【0004】
一方、屋内空間などの空間部に吊設することで空間部を間仕切り、等する透明なパーティーション、等についても従来から種々の提案が行われている(例えば、特許文献3、4、5)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開平4-48173号公報
【特許文献2】特開平11-189275号公報
【特許文献3】実用新案登録第3227065号公報
【特許文献4】実用新案登録第3228271号公報
【特許文献5】実用新案登録第3228491号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この発明は、新規な気泡緩衝材とこれを利用した新規なパーティーション及び装飾品を提案することを目的にしている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
透明(すなわち、無色透明、有色透明、無色半透明、有色半透明)な合成樹脂フィルム製の空気室の内部空間に観賞用の物品が収容されている気泡緩衝材である。また、透明(すなわち、無色透明、有色透明、無色半透明、有色半透明)な合成樹脂フィルム製の空気室が隣接する空気室との間で切り離し可能に複数個連接されてなる気泡緩衝材であって、複数の前記空気室の中の少なくとも一つの空気室の内部空間に観賞用の物品が収容されている気泡緩衝材であり、この気泡緩衝材を、複数個の前記空気室が連接されている方向に吊設してなるパーティーションである。また、前記気泡緩衝材のいずれかからなる装飾品である。次のように例示することができる。
【0008】
[1]
透明な合成樹脂フィルム製の空気室の内部空間に観賞用の物品が収容されている気泡緩衝材。
【0009】
[2]
透明な合成樹脂フィルム製の空気室が隣接する空気室との間で切り離し可能に複数個連接されてなる気泡緩衝材であって、
複数の前記空気室の中の少なくとも一つの空気室の内部空間に観賞用の物品が収容されている気泡緩衝材。
【0010】
[3]
観賞用の前記物品は、植物、乾燥植物、装飾品の何れか又はこれらの中のいくつかの組み合わせである[1]又は[2]の気泡緩衝材。
【0011】
[4]
[2]の前記気泡緩衝材を、複数個の前記空気室が連接されている方向に吊設してなるパーティーション。
【0012】
[5]
[2]の前記気泡緩衝材を、複数個の前記空気室が連接されている方向に直交する方向で隣接させて複数個、それぞれの前記気泡緩衝材の複数個の前記空気室が連接されている方向で吊設してなるパーティーション。
【0013】
[6]
[1]乃至[3]のいずれかの前記気泡緩衝材からなる装飾品。
【発明の効果】
【0014】
この発明によれば、新規な気泡緩衝材とこれを利用した新規なパーティーションや装飾品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施形態に係る気泡緩衝材の一例を表す一部を省略した正面図。
図2図1図示の実施形態の気泡緩衝材における他の例の気泡緩衝材で各空気室の内部構造を説明する一部を省略した断面図。
図3】本発明の他の実施形態に係る気泡緩衝材の一例を表す一部を省略した正面図。
図4図3図示の実施形態の気泡緩衝材で各空気室の内部構造を説明する一部を省略した断面図。
図5】本発明の一実施形態に係るパーティーションの一例を説明する一部を省略した正面図。
図6】所定の大きさ・形状を有する物品が、箱のように所定の大きさ・形状の内部空間を有している収容体の中に収容され、収容体の内壁面と、物品の外壁面との間に形成されている隙間(空間)に本発明の一実施形態に係る気泡緩衝材が充填された状態を説明する一部を省略した平面図。
図7】所定の大きさ・形状を有する物品が、箱のように所定の大きさ・形状の内部空間を有している収容体の中に収容され、収容体の内壁面と、物品の外壁面との間に形成されている隙間(空間)に本発明の他の実施形態に係る気泡緩衝材が充填された状態を説明する一部を省略した平面図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
<気泡緩衝材の実施形態>
この実施形態の気泡緩衝材1は、従来から公知のように、透明な合成樹脂フィルム製の空気室が隣接する空気室との間で切り離し可能に複数個連接されてなるものである。透明な合成樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリエチレンテレフタレート製フィルム、等、従来公知の種々の素材からなる合成樹脂フィルムが採用される。この実施形態で「透明」とは、無色透明、有色透明、無色半透明、有色半透明のいずれであってもよい。
【0017】
図1図4図示の実施形態では、図面において上下方向に並んでいる、横長で、図2図4図示のように枕状の空気室2、3、4、5が、空気室2と空気室3との間で、空気室3と空気室4との間で及び、空気室4と空気室5との間でそれぞれ切り離し可能に接続されて気泡緩衝材1が構成されている。
【0018】
透明な合成樹脂フィルム製の空気室2と、透明な合成樹脂フィルム製の空気室3とは、図示では、符号2b、2cで示す箇所で切り離し可能に接続されている。隣接する空気室同士が切り離し可能に接続されている構造については種々の形態を採用できるが、例えば、図示していないが、空気室2の下端縁と空気室3の上端縁とが連続していて、両者の間に破断部となるミシン目、等の切り離し部が形成されている形態にすることもできる。透明な合成樹脂フィルム製の空気室3と透明な合成樹脂フィルム製の空気室4との間、透明な合成樹脂フィルム製の空気室4と透明な合成樹脂フィルム製の空気室5との間の構造も同様であるので、説明を省略する。
【0019】
なお、図面では省略されているが、透明な合成樹脂フィルム製の空気室5の下側にも、同様に、横長で枕状の透明な合成樹脂フィルム製の空気室が連続される実施形態にすることができる。
【0020】
この実施形態の気泡緩衝材1では、複数の空気室2、3、4、5の中の少なくとも一つの空気室の内部空間に観賞用の物品が収容されている。
【0021】
図1図2図示の実施形態では、空気室2、3、4、5それぞれの内部空間2a、3a、4a、5a内に観賞用の物品としてドライフラワー40、41、42、43が収容されている。
【0022】
図3図4図示の実施形態では、星形状、球体状、三角形状、六角形状の観賞用の物品40、41、42、43が空気室2、3、4、5それぞれの内部空間2a、3a、4a、5a内に収容されている。星形状、球体状、三角形状、六角形状の観賞用の物品40、41、42、43は、例えば、紙、合成樹脂などの素材からなる薄紙状、薄板状で、種々の彩色が施されていて、視覚的な興趣を高めることのできるものを採用できる。
【0023】
空気室の内部空間内に収容される観賞用の物品は、図1図4に図示し、上述したように、視覚的に美感を感得でき、興趣を高めることのできるものであれば、種々のものを採用することができる。例えば、植物、乾燥植物、装飾品の何れか又はこれらの中のいくつかの組み合わせにすることができる。
【0024】
ここで、植物としては、例えば、生きている植物であって、生花や、野菜、植物の花、葉、茎などを例示できる。
【0025】
乾燥植物には、ドライフラワー、ドライフルーツ、乾燥野菜などを例示することができる。
【0026】
装飾品には、上述した観賞用の物品40、41、42、43のように、所定の形状・形態を有していて、視覚的な興趣を高めることのできるもの、例えば、衣服・帽子・頭髪や贈り物の装飾に用いられるリボン、種々の身飾品や装身具、色紙、折り紙、布切れ、などを例示することができる。
【0027】
図6は、所定の大きさ・形状を有する物品31、32が、所定の大きさ・形状の内部空間を有している収容体(箱30)の中に収容され、前記収容体(箱30)の内壁面と、物品31、32の外壁面との間に形成されている隙間(空間)50に、図1図2図示の実施形態に係る気泡緩衝材1の空気室2、3部分が充填されて、箱30が運搬される際における緩衝材に使用される状態を説明する一部を省略した平面図である。
【0028】
図7は、所定の大きさ・形状を有する物品31、32が、所定の大きさ・形状の内部空間を有している収容体(箱30)の中に収容され、前記収容体(箱30)の内壁面と、物品31、32の外壁面との間に形成されている隙間(空間)50に図3図4図示の実施形態に係る気泡緩衝材1の空気室2、3部分が充填されて、箱30が運搬される際における緩衝材に使用される状態を説明する一部を省略した平面図である。
【0029】
このように本実施形態の気泡緩衝材1は、従来公知の、透明な合成樹脂フィルム製の空気室が隣接する空気室との間で切り離し可能に複数個連接されてなる気泡緩衝材のように、所定の大きさ・形状の内部空間を有している収容体の中に、所定の大きさ・形状を有する物品を収容し、前記収容体の内壁面と、前記物品の外壁面との間に形成されている隙間(空間)に充填されて、前記収容体(箱30)が搬送、運搬されている間における緩衝材としての役割を果たすものになる。
【0030】
この際に、本実施形態の気泡緩衝材1では、透明な合成樹脂フィルム製の空気室2、3、4、5の中の少なくとも一つの空気室2、3、4、5の内部空間2a、3a、4a、5aに上述した観賞用の物品40、41、42、43が収容されているので、図6図7図示のように使用されているときに、外部から観賞用の物品40、41を視認することができる。
【0031】
そこで、この実施形態の気泡緩衝材1が、図6図7図示のように緩衝材として隙間(空間部)50に充填されて使用される際にも、外部から観賞用の物品40、41を視認することができて興趣をそそり、趣向を高めることができるという効果が発揮される。
【0032】
例えば、図6図7における物品31、32が贈り物であって、箱30の中に贈り物となる物品31、32が収容されている場合、これを受け取った人が箱30を開くと、隙間(空間)50に充填されている気泡緩衝材1の空気室2、3内に収容されている観賞用の物品40、41が直ちに目に入ることになり、贈り物の趣向を高めることができる。
【0033】
図1図4図示の実施形態では、互いに切り離し可能に接続されて連続している空気室2、3、4、5の内部空間2a、3a、4a、5aの中にそれぞれ観賞用の物品40、41、42、43が収容されていた。しかし、気泡緩衝材1は、透明な合成樹脂フィルム製の空気室が隣接する空気室との間で切り離し可能に複数個連接されてなるものであるから、連続している複数個の空気室の中の少なくとも一個の内部空間に観賞用の物品が収容されていれば、図6図7図示のように、気泡緩衝材1が空隙部に充填されて緩衝材として使用されているときに、前記観賞用の物品を外部から視認することができ、上述した本発明の作用・機能を発揮することができる。
【0034】
そこで、例えば、連続している複数個の空気室の中で一個おきの空気室の内部空間にのみ観賞用の物品が収容されている、あるいは、連続している複数個の空気室の中で二個おきの空気室の内部空間にのみ観賞用の物品が収容されている、等、連続している複数個の空気室の中の少なくとも一個の内部空間に観賞用の物品が収容されている種々の実施形態にすることが可能である。
【0035】
なお、この実施形態の気泡緩衝材は、透明な合成樹脂フィルム製の空気室の一個からなり、この一個の空気室の内部空間の中に、上述した観賞用の物品(植物、乾燥植物、装飾品の何れか又はこれらの中のいくつかの組み合わせ)が収容されている形態にすることもできる。
【0036】
このような気泡緩衝材としても上述した作用・効果を同じように発揮させることができる。
【0037】
<パーティーションの実施形態>
図5は、この発明の一実施形態に係るパーティーションの一例を説明する一部を省略した正面図である。
【0038】
図5の左側では、図1、2の実施形態に係る気泡緩衝材1を、吊り下げ用のロッド(あるいは、ロープ)20に、取り付け具21aを介して取り付け、複数個の空気室2、3、4、5、6が連接されている方向に吊設している。
【0039】
このように吊設されている気泡緩衝材1の図5中の右隣に、気泡緩衝材1に隣接させて、図1、2の実施形態に係る気泡緩衝材11を、吊り下げ用のロッド(あるいは、ロープ)20に、取り付け具21bを介して取り付け、複数個の空気室12、13、14、15、16が連接されている方向に吊設している。
【0040】
このようにして本実施形態のパーティーションを構成している。気泡緩衝材1、気泡緩衝材11の空気室2、3、4、5、6、12、13、14、15、16の内部空間には図1図2の実施の形態で説明したドライフラワーからなる観賞用の物品が収容されている。図示していないが、空間室の空間部内には、上述した実施形態で説明した、視覚的に美感を感得でき、興趣を高めることのできるものであれば、種々の観賞用の物品を収容することができる。
【0041】
図示していないが、気泡緩衝材1の図面中の左隣や、気泡緩衝材11の図面中の右隣に、更に、同じようにして図1、2の実施形態に係る気泡緩衝材を吊設し、カーテン状のパーティーションにすることができる。
【0042】
また、図示していないが、図1、2の実施形態に係る気泡緩衝材1の1本(1個)のみを吊り下げ用のロッド(あるいは、ロープ)20に吊設してこの実施形態のパーティーションにすることもできる。
【0043】
屋内空間や、室内空間などを仕切る、あるいは間仕切りすることに用いられるこの実施形態のパーティーションは、図1図4を用いて説明した実施形態に係る気泡緩衝材を、複数個の空気室が連接されている方向で、例えば、上下(鉛直)方向に吊設することで構成できる。あるいは、上下(鉛直)方向に直交する左右(水平)方向に吊設することで構成できる。また、複数個の空気室が連接されている方向で、上下(鉛直)方向に斜交する任意の方向に吊設することで構成できる。
【0044】
そこで、パーティーションを設置することで空間を仕切りたい、間仕切りしたいと考えた任意の箇所に、どの方向にでも、いつでも、この実施形態のパーティーションを設けることができる。
【0045】
この場合、図5図示の実施形態でいえば、気泡緩衝材1の図5中の左隣や、気泡緩衝材11の図5中の右隣に更に、同じようにして図1図4図示の実施形態に係る気泡緩衝材を吊設することで、図5における横(左右)方向の幅を任意に調整できるパーティーションにすることができる。
【0046】
しかも、隣接する気泡緩衝材1と気泡緩衝材11との間は接合されていないので、図5図示のように吊設したパーティーションを間に挟んで会話が行われる際に、聞き取りにくい、等の不具合が生じるおそれを少なくすることができる。
【0047】
今日では、ウィルスの感染防止を目的として透明のフィルム状パーティーションを吊設することが行われている。この実施形態のパーティーションによれば、吊設されている気泡緩衝材1、11の空気室2、3、4、5、6、12、13、14、15、16の内部空間2a、3a、4a、5a、6a、12a、13a、14a、15a、16aに収容されている観賞用の物品を外部から視認できる。
【0048】
そこで、単に、無機質な合成樹脂製フィルムによって間仕切りされている状態の従来のフィルム状パーティーションに比較すると、図1図4図示の実施形態で説明した、視覚的に美感を感得でき、興趣を高めることのできる観賞用の物品が、図5図示のように、空気室の内部空間内に収容されていることよって醸し出される雰囲気により、周囲を落ち着いた雰囲気、環境にすることが可能になる。
【0049】
<装飾品の実施形態>
図1などを用いて説明したこの実施形態の気泡緩衝材1は、無色透明、有色透明、無色半透明あるいは、有色半透明な合成樹脂フィルム製の空気室が、隣接する空気室との間で切り離し可能に複数個連接されてなり、複数の空気室2、3、4、5の中の少なくとも一つの空気室の内部空間に観賞用の物品(植物、乾燥植物、装飾品の何れか又はこれらの中のいくつかの組み合わせ)が収容されているものである。
【0050】
そこで、この実施形態の気泡緩衝材1は、図6図7図示のように、所定の大きさ・形状の内部空間を有している収容体(箱30)の中に、所定の大きさ・形状を有する物品を収容し、前記収容体の内壁面と、前記物品の外壁面との間に形成されている隙間(空間)に充填されて、前記収容体(箱30)が搬送、運搬されている間における緩衝材としての役割を果たすものになり、同時に、緩衝材として隙間(空間部)50(図6図7)に充填されて使用される際にも、空気室2、3、4、5の内部空間に収容されている観賞用の物品40、41(図6図7)を外部から視認することができて、興趣をそそり、趣向を高めることができるものである。
【0051】
上述したように、図6図7における物品31、32が贈り物であって、箱30の中に贈り物となる物品31、32が収容されている場合、これを受け取った人が箱30を開くと、隙間(空間)50に充填されている気泡緩衝材1の空気室2、3内に収容されている観賞用の物品40、41が直ちに目に入ることになり、贈り物の趣向を高めることができる。そこで、贈り物を受け取った人は、緩衝材としての役割を果たし終えた、この実施形態の気泡緩衝材1を、収容体(箱30)から取り出して、室内あるいは、室外の所定の場所に配置することで、その場の雰囲気などを明るくしたり、華やいだものにする、等の装飾品としての役割を果たさせることができる。
【0052】
なお、この実施形態の気泡緩衝材1は、緩衝材として使用する際に、図6図7図示のように、隣接する空気室の連接部で屈曲させることが可能である。そこで、室内、室外において観賞用の装飾物を配置したいと考える場所で、この実施形態の気泡緩衝材1を、隣接する空気室同士の間における任意の連接部で屈曲させ、空気室2、3、4、5などに収容されている観賞用の物品40、41(図6図7)を周囲から視認できるように、希望する形状・形態にし、室内あるいは室外に配置することで、この実施形態の気泡緩衝材1そのものを装飾品として使用することができる。
【0053】
上述の気泡緩衝材の実施形態で説明したように、透明な合成樹脂フィルム製の空気室の一個からなり、この一個の空気室の内部空間の中に、上述した観賞用の物品(植物、乾燥植物、装飾品の何れか又はこれらの中のいくつかの組み合わせ)が収容されている形態の気泡緩衝材も採用可能である。
【0054】
そこで、透明な合成樹脂フィルム製の空気室の一個からなり、この一個の空気室の内部空間の中に、上述した観賞用の物品(植物、乾燥植物、装飾品の何れか又はこれらの中のいくつかの組み合わせ)が収容されている形態の気泡緩衝材そのものを装飾品として用いることもこの実施形態の装飾品に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本発明の気泡緩衝材は、透明な合成樹脂フィルム製の空気室が隣接する空気室との間で切り離し可能に複数個連接されてなる従来公知の気泡緩衝材と同じく、箱のように所定の大きさ・形状の内部空間を有している収容体の中に所定の大きさ・形状を有する物品を収容したときに、前記収容体の内壁面と、前記物品の外壁面との間に形成されている隙間(空間)に充填されて、前記収容体が運搬されている間における緩衝材として使用できる。
【0056】
この際に、本発明の気泡緩衝材では、透明な合成樹脂フィルム製の空気室の中の少なくとも一つの空気室の内部空間に観賞用の物品が収容されているので、前記のように緩衝材として隙間(空間部)に充填されて使用される際にも、外部から観賞用の物品を視認することができて、興趣をそそり、趣向を高めることができるという効果が発揮される。
【0057】
更に、本発明の気泡緩衝材は、複数個の空気室が連接されている方向で、例えば、上下(鉛直)方向や、上下(鉛直)方向に直交する左右(水平)方向や、上下(鉛直)方向に斜交する任意の方向に吊設することで、パーティーションを設けたいと希望した任意の箇所に、いつでも、簡単にパーティーションを形成できるものになる。
【0058】
例えば、間仕切り的に枠(フレーム構造体)を作成し、これに本発明の気泡緩衝材を吊設し、テーブル面の上に置いて間仕切りとして用いたり、本発明の気泡緩衝材が吊設されている間仕切り的な枠(フレーム構造体)を壁にかけて使用することもできる。
【0059】
また、本発明の気泡緩衝材そのものを、室内や室外の任意の箇所に配置することでその場の雰囲気を明るく、華やいだもの等にする装飾品として使用することもできる。
【0060】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上述した実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲の記載から把握される技術的範囲において種々に変更可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7