(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022104639
(43)【公開日】2022-07-08
(54)【発明の名称】車両の車線変更制御方法、機器、記憶媒体及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G08G 1/16 20060101AFI20220701BHJP
G08G 1/0968 20060101ALI20220701BHJP
G01C 21/36 20060101ALI20220701BHJP
B60W 30/10 20060101ALI20220701BHJP
B60W 40/04 20060101ALI20220701BHJP
【FI】
G08G1/16 C
G08G1/0968
G01C21/36
B60W30/10
B60W40/04
【審査請求】有
【請求項の数】19
【出願形態】OL
【公開請求】
(21)【出願番号】P 2022056260
(22)【出願日】2022-03-30
(31)【優先権主張番号】202110414486.3
(32)【優先日】2021-04-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】521208273
【氏名又は名称】阿波▲羅▼智▲聯▼(北京)科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】APOLLO INTELLIGENT CONNECTIVITY(BEIJING)TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】101, 1st Floor, Building 1, Yard 7, Ruihe West 2nd Road, Beijing Economic and Technological Development Zone, Beijing 100176, China
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】特許業務法人 ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ 曼▲ニー▼
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ 丙林
【テーマコード(参考)】
2F129
3D241
5H181
【Fターム(参考)】
2F129AA03
2F129DD24
2F129EE02
2F129EE52
2F129EE75
2F129EE77
3D241BA15
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3D241BB37
3D241BB45
3D241CE04
3D241DB01Z
3D241DC57Z
5H181AA01
5H181FF03
5H181FF22
5H181FF27
5H181LL01
5H181LL02
5H181LL04
5H181LL09
5H181MB02
(57)【要約】 (修正有)
【課題】車両の車線変更制御方法、機器、記憶媒体及びプログラムを提供する。
【解決手段】車両走行中に、車両と前方分岐点との距離が車線変更操作の最長距離以下である場合に、前方道路区間のマップデータ及び交通データに基づいて、現在地が車線変更操作を実行開始するための好適な位置であるかどうかを判断し、それによって、車線変更操作を現在地で実行するかどうかを判断し、現在地で車線変更操作を実行すると決定すれば、車線変更操作実行情報を送信するようになっており、車両は現在地で車線変更操作を実行開始し、より好ましくてより合理的な位置を選択して車線変更操作を実行開始可能になり、車両の車線変更の成功率を向上させ、そして、目標車線への切り替えが早すぎないようにすることができ、車両の平均走行効率を向上させる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の車線変更制御方法であって、
車両走行中に、前記車両と前方分岐点との距離が車線変更操作の最長距離以下である場合に、前記車両の現在地と前記分岐点との間の道路を少なくとも含む前方道路区間のマップデータ及び交通データを取得するステップであって、前記車両は、前記分岐点まで走行する前に、現在の車線より目標車線へと変換する必要があるステップと、
前記前方道路区間のマップデータ及び交通データに基づいて、前記現在地で車線変更操作を実行すると決定する場合、車線変更操作実行情報を送信するステップと、を含む車両の車線変更制御方法。
【請求項2】
前記前方道路区間のマップデータ及び交通データに基づいて、前記現在地で車線変更操作を実行すると決定する場合、車線変更操作実行情報を送信するステップは、
前記前方道路区間のマップデータ及び交通データに基づき、前記車両が現在地及び少なくとも1つの前方位置で車線変更操作を実行することに対応する車線変更結果情報を予測するステップと、
前記車両が現在地及び少なくとも1つの前方位置で車線変更操作を実行することに対応する車線変更結果情報に基づき、前記現在地で車線変更操作を実行するかどうかを判断するステップと、
前記現在地で車線変更操作を実行すると決定した場合、車線変更操作実行情報を送信するステップと、を含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記前方道路区間のマップデータ及び交通データに基づき、前記車両が現在地及び少なくとも1つの前方位置で車線変更操作を実行することに対応する車線変更結果情報を予測するステップは、
前記前方道路区間のマップデータ及び交通データ、現時点の天候情報及び前記車両の自動運転車線変更能力情報に基づき、前記車両が現在地及び少なくとも1つの前方位置で車線変更操作を実行することに対応する車線変更結果情報をそれぞれ予測するステップを含み、
前記車線変更結果情報は、車線変更に必要な時間、車線変更操作距離、車線変更成功後の目標車線での走行距離と時間、及び車線変更前後の前記車両の速度差の少なくとも1項を含み、前記車線変更操作距離は車線変更操作実行プロセスでの車両の走行距離である請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記方法は、
前記前方道路区間の道路クラスに応じて、前記前方道路区間の初期車線変更操作距離を決定するステップと、
現在期間の前記前方道路区間の履歴車線変更操作距離に基づき、車線変更操作距離の調整値を決定するステップと、
前記前方道路区間の初期車線変更操作距離及び前記車線変更操作距離の調整値に基づき、前記車線変更操作の最長距離を決定するステップと、をさらに含む請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
車両走行中に、前記車両と前方分岐点との距離が車線変更操作の最長距離以下である場合に、前方道路区間のマップデータ及び交通データを取得するステップの前に、
前記車両の現在地、走行ルート及び車線レベルのナビゲーション情報を取得するステップと、
前記車両の現在地及び走行ルートに基づき、前記車両の次の操縦地点の情報を決定するステップと、
前記次の操縦地点の情報及び前記車線レベルのナビゲーション情報に基づき、前記次の操縦地点まで走行する前、前記車両の車線変更を行う必要があると決定した場合、前記次の操縦地点まで走行する前の前記車両の変換先である目標車線を決定するステップであって、前記次の操縦地点に対応する分岐点が前記前方分岐点であるステップと、をさらに含む請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記次の操縦地点の情報に基づいて、前記次の操縦地点に対応する分岐点を決定し、前記車両が前記次の操縦地点まで走行する前、車線変更する必要がある場合、前記次の操縦地点まで走行する前の前記車両の変換先である目標車線を決定するステップの後、
前記車両の現在地に基づき、前記現在地と前記次の操縦地点との距離を計算し、前記車両と前記分岐点との距離を得るステップと、
前記車両と前記分岐点との距離を前記車線変更操作の最長距離と比較するステップと、をさらに含む請求項5に記載の方法。
【請求項7】
車両走行中に、前記車両と前方分岐点との距離が車線変更操作の最長距離以下である場合に、前方道路区間のマップデータ及び交通データを取得するステップの前に、
前記車両の現在の自動運転状態を取得するステップと、
前記車両の現在の自動運転状態が車線変更操作を実行可能な状態であると決定するステップと、をさらに含む請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記現在地で車線変更操作を実行すると決定した場合、車線変更操作実行情報を送信するステップは、
前記前方道路区間のマップデータ及び交通データに基づいて、前記現在地で車線変更操作を実行すると決定する場合、車線変更操作実行命令を前記車両の自動運転システムに送信することにより、前記自動運転システムが前記車線変更操作実行命令に従って車線変更操作を実行するように前記車両を制御するステップを含む請求項2に記載の方法。
【請求項9】
車両の車線変更制御機器であって、
車両走行中に、前記車両と前方分岐点との距離が車線変更操作の最長距離以下である場合に、前記車両の現在地と前記分岐点との間の道路を少なくとも含む前方道路区間のマップデータ及び交通データを取得するためのデータ取得ユニットであって、前記車両は、前記分岐点まで走行する前、現在の車線より目標車線へと変換する必要があるデータ取得ユニットと、
前記前方道路区間のマップデータ及び交通データに基づいて、前記現在地で車線変更操作を実行すると決定する場合、車線変更操作実行情報を送信するための車線変更判定ユニットと、を含む車両の車線変更制御機器。
【請求項10】
前記車線変更判定ユニットは、
前記前方道路区間のマップデータ及び交通データに基づき、前記車両が現在地及び少なくとも1つの前方位置で車線変更操作を実行することに対応する車線変更結果情報を予測するための車線変更結果予測サブユニットと、
前記車両が現在地及び少なくとも1つの前方位置で車線変更操作を実行することに対応する車線変更結果情報に基づき、前記現在地で車線変更操作を実行するかどうかを判断するための車線変更判定サブユニットと、
前記現在地で車線変更操作を実行すると決定した場合、車線変更操作実行情報を送信するための情報送信サブユニットと、を含む請求項9に記載の機器。
【請求項11】
前記車線変更結果予測サブユニットは、さらに、
前記前方道路区間のマップデータ及び交通データ、現時点の天候情報及び前記車両の自動運転車線変更能力情報に基づき、前記車両が現在地及び少なくとも1つの前方位置で車線変更操作を実行することに対応する車線変更結果情報をそれぞれ予測するために用いられ、
前記車線変更結果情報は、車線変更に必要な時間、車線変更操作距離、車線変更成功後の目標車線での走行距離と時間、及び車線変更前後の前記車両の速度差の少なくとも1項を含み、前記車線変更操作距離は車線変更操作実行プロセスでの車両の走行距離である請求項10に記載の機器。
【請求項12】
前記前方道路区間の道路クラスに応じて、前記前方道路区間の初期車線変更操作距離を決定すること、
現在期間の前記前方道路区間の履歴車線変更操作距離に基づき、車線変更操作距離の調整値を決定すること、及び、
前記前方道路区間の初期車線変更操作距離及び前記車線変更操作距離の調整値に基づき、前記車線変更操作の最長距離を決定すること、に用いられる車線変更操作最長距離決定ユニットをさらに含む請求項9~11のいずれか1項に記載の機器。
【請求項13】
車両走行中に、前記車両と前方分岐点との距離が車線変更操作の最長距離以下である場合に、前方道路区間のマップデータ及び交通データを取得する前に、前記車両の現在地、走行ルート及び車線レベルのナビゲーション情報を取得すること、
前記車両の現在地及び走行ルートに基づき、前記車両の次の操縦地点の情報を決定すること、及び、
前記次の操縦地点の情報及び前記車線レベルのナビゲーション情報に基づき、前記次の操縦地点まで走行する前、前記車両の車線変更を行う必要があると決定した場合、前記次の操縦地点まで走行する前の前記車両の変換先である目標車線を決定すること、に用いられる車線変更モニタリングタイミング決定ユニットをさらに含み、前記次の操縦地点に対応する分岐点が前記前方分岐点である請求項9~11のいずれか1項に記載の機器。
【請求項14】
前記次の操縦地点の情報に基づいて、前記次の操縦地点に対応する分岐点を決定し、前記車両が前記次の操縦地点まで走行する前、車線変更する必要がある場合、前記次の操縦地点まで走行する前の前記車両の変換先である目標車線を決定するステップの後、前記車両の現在地に基づき、前記現在地と前記次の操縦地点との距離を計算し、前記車両と前記分岐点との距離を得ること、及び、
前記車両と前記分岐点との距離を前記車線変更操作の最長距離と比較すること、に用いられる車線変更モニタリングユニットをさらに含む請求項13に記載の機器。
【請求項15】
前記車線変更モニタリングユニットは、さらに、
車両走行中に、前記車両と前方分岐点との距離が車線変更操作の最長距離以下である場合に、前方道路区間のマップデータ及び交通データを取得する前に、前記車両の現在の自動運転状態を取得すること、及び
前記車両の現在の自動運転状態が車線変更操作を実行可能な状態であると決定すること、に用いられる請求項14に記載の機器。
【請求項16】
前記情報送信サブユニットは、さらに、
前記現在地で車線変更操作を実行すると決定した場合、車線変更操作実行命令を前記車両の自動運転システムに送信することにより、前記自動運転システムが前記車線変更操作実行命令に従って車線変更操作を実行するように前記車両を制御するために用いられる請求項10に記載の機器。
【請求項17】
電子機器であって、
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに通信可能に接続されたメモリと、を含み、
前記メモリには、前記少なくとも1つのプロセッサにより実行可能な命令が記憶されており、前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサが請求項1~8のいずれか1項に記載の方法を実行できるように、前記少なくとも1つのプロセッサにより実行される電子機器。
【請求項18】
コンピュータ命令が記憶された非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記コンピュータ命令は、コンピュータに請求項1~8のいずれか1項に記載の方法を実行させるために用いられる非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項19】
コンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムは、プロセッサによって実行されると、請求項1~8のいずれか1項に記載の方法を実施するコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、コンピュータ技術における自動運転、インテリジェント交通、ビッグデータ、クラウドコンピューティングなどの分野に関し、特に、車両の車線変更制御方法、機器、記憶媒体及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
車両は、高速道路や都市高速道路などの道路を走行するとき、分岐点(例えばランプ又は道路の変更)を手前にして分岐道路に切り替えて走行する必要がある場合に、現在の道路において分岐道路に直接切り替え可能な目標車線へと事前に車線変更し、分岐位置で分岐道路に迅速且つ正確に入ることができるようにする必要がある。
【0003】
現在、自動運転車両は、分岐点を手前にして分岐道路に切り替えて走行する必要があるとき、固定距離をとって車線変更を事前に完了する傾向を示しており、自動運転システムは、固定的な事前車線変更距離(例えばRメートル)が予め設定されており、車両は分岐位置のRメートル前まで走行すると、車両は車線変更し始める。
【0004】
事前車線変更距離を短く設定した場合、車両は非常に短時間内に車線変更操作を完了する必要があるが、仮に現在の車線と隣接する車線の車速が速く且つ車両が多いと、車線変更に失敗しやすく、分岐点を通り過ぎてしまう一方、事前車線変更距離を長くした場合、目標車線への切り替えが早すぎると、車両は前方のトラックや客車などの低速車両にブロックされやすくなり、車両の走行効率が低下してしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願は、車両の車線変更制御方法、機器、記憶媒体及びプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願の第1の態様によれば、車両の車線変更制御方法を提供し、
車両走行中に、前記車両と前方分岐点との距離が車線変更操作の最長距離以下である場合に、前記車両の現在地と前記分岐点との間の道路を少なくとも含む前方道路区間のマップデータ及び交通データを取得するステップであって、前記車両は、前記分岐点まで走行する前、現在の車線より目標車線へと変換する必要があるステップと、
前記前方道路区間のマップデータ及び交通データに基づいて、前記現在地で車線変更操作を実行すると決定する場合、車線変更操作実行情報を送信するステップと、を含む。
【0007】
本願の第2の態様によれば、車両の車線変更制御機器を提供し、
車両走行中に、前記車両と前方分岐点との距離が車線変更操作の最長距離以下である場合に、前記車両の現在地と前記分岐点との間の道路を少なくとも含む前方道路区間のマップデータ及び交通データを取得するためのデータ取得ユニットであって、前記車両は、前記分岐点まで走行する前、現在の車線より目標車線へと変換する必要があるデータ取得ユニットと、
前記前方道路区間のマップデータ及び交通データに基づいて、前記現在地で車線変更操作を実行すると決定する場合、車線変更操作実行情報を送信するための車線変更判定ユニットと、を含む。
【0008】
本願の第3の態様によれば、電子機器を提供し、
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに通信可能に接続されたメモリと、を含み、
前記メモリには、前記少なくとも1つのプロセッサにより実行可能な命令が記憶されており、前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサが第1の態様に記載の方法を実行できるように、前記少なくとも1つのプロセッサにより実行される。
【0009】
本願の第4の態様によれば、コンピュータ命令が記憶された非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、前記コンピュータ命令は、コンピュータに第1の態様に記載の方法を実行させるために用いられる。
【0010】
本願の第5の態様によれば、コンピュータプログラムを提供し、前記コンピュータプログラムは読み取り可能な記憶媒体に記憶されており、電子機器の少なくとも1つのプロセッサは、前記読み取り可能な記憶媒体から前記コンピュータプログラムを読み取ることができ、前記少なくとも1つのプロセッサは、電子機器が第1の態様に記載の方法を実行するように、前記コンピュータプログラムを実行する。
【発明の効果】
【0011】
本願の技術により、車両の車線変更の成功率及び車両の平均走行効率を向上させる。
【0012】
なお、この一部に記載されている内容は、本願の実施例の主要な又は重要な特徴を特定することを意図しておらず、本願の範囲を限定するものでもない。本願の他の特徴は、以下の説明を通じて容易に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図面は、本技術案をよりよく理解するために使用され、本願を限定するものではない。
【0014】
【
図1】本願の実施例を実現可能な車両の車線変更制御シーンの図である。
【
図2】本願の第1の実施例により提供される車両の車線変更制御方法のフローチャートである。
【
図3】本願の第2の実施例により提供される車両の車線変更制御方法のフローチャートである。
【
図4】本願の第3の実施例により提供される車両の車線変更制御機器の概略図である。
【
図5】本願の第4の実施例により提供される車両の車線変更制御機器の概略図である。
【
図6】本願の実施例に係る車両の車線変更制御方法を実現するための電子機器のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を組み合わせて本願の例示的な実施例を説明し、理解を容易にするために、その中には本願の実施例の様々な詳細事項が含まれており、それらは単なる例示的なものと見なされるべきである。したがって、当業者は、本願の範囲及び精神から逸脱することなく、ここで説明される実施例に対して様々な変更と修正を行うことができる。同様に、わかりやすくかつ簡潔にするために、以下の説明では、周知の機能及び構造の説明を省略する。
【0016】
本願は、コンピュータ技術における自動運転や、インテリジェント交通、ビッグデータ、クラウドコンピューティングなどの分野に適用される、車両の車線変更制御方法、機器、記憶媒体及びプログラムを提供し、それによって車両はより好適な位置で車線変更操作を開始するようになり、車両の車線変更の成功率及び車両の平均走行効率を向上させる。
【0017】
本願により提供される車両の車線変更制御方法は、自動運転自動車又は一般車両に応用されることができ、具体的に、
図1に示されるシーンに応用されることができ、
図1に示すように、車両10は、道路を走行中に、前方に分岐点(例えばランプ、幹線道路と補助幹線道路の切り替え、道路の変更などの分岐)を手前にして、車両10は右前方にある分岐道路11へと走行しようとすれば、現在の道路において現在走行している車線12より分岐道路と隣接する目標車線13へと事前に車線変更する必要があり、それによって車両10は分岐点まで走行するとき迅速且つ正確に分岐道路11に入れるよう確保することができる。本願により提供される車両の車線変更制御方法は、車両走行中に、車両と前方分岐点との距離が車線変更操作の最長距離以下である場合に、前方道路区間のマップデータ及び交通データに基づいて、現在地が車線変更操作を実行開始するための好適な位置であるかどうかを判断することができ、それによって、車線変更操作を現在地で実行するかどうかを判断し、現在地が車線変更操作を実行開始するための好適な位置であると決定し、即ち、車線変更操作を現在地で実行すると決定すれば、車線変更操作実行情報を送信することにより、車両は現在地で車線変更操作を実行開始し、より好ましくてより合理的な位置を選択して車線変更操作を実行開始可能になり、車両の車線変更の成功率を向上させ、そして、目標車線への切り替えが早すぎないようにすることができ、車両の平均走行効率を向上させる。
【0018】
なお、
図1は、本願により提供される車両の車線変更制御方法の応用シーンの一例にすぎず、当該方法は、さらに、他のシーンに応用されることもでき、本実施例は、ここで具体的に限定しない。
【0019】
図2は、本願の第1の実施例により提供される車両の車線変更制御方法のフローチャートである。本実施例の実行主体は、車両の車線変更制御用の電子機器にすることができ、具体的にクラウドサーバ、又は、車両の車載端末などにすることもでき、本実施例は、電子機器を例として例示的に説明する。
図2示すように、当該方法の具体的なステップは以下になっている。
【0020】
ステップS201において、車両走行中に、車両と前方分岐点との距離が車線変更操作の最長距離以下である場合に、車両の現在地と分岐点との間の道路を少なくとも含む前方道路区間のマップデータ及び交通データを取得し、車両は分岐点まで走行する前、現在の車線より目標車線へと変換する必要がある。
【0021】
ここで、目標車線とは、車両は、現在の道路において車線変更を1回実行して目標道路に入る車線のことである。
【0022】
車両走行中に、車両の前方に分岐点があり、且つ、車両は、例えば右折、左折、Uターン、幹線道路と補助幹線道路の切り替え、ランプ入り、分岐道路入りなどをするように、現在の道路を出て他の道路(目標道路と呼ばれる)に入って走行する必要がある場合に、車両は目標車線を走行していないと、分岐点に着く前に、事前に車線変更して目標車線に入らなければ、分岐点で正確且つ順調に目標道路に入ることは保証できない。
【0023】
本実施例において、車両と前方分岐点との距離が車線変更操作の最長距離以下である場合に、前方道路区間のマップデータ及び交通データを取得し、前方道路区間のマップデータ及び交通データに基づき、現在地で車両の車線変更を開始するかどうかを判断する。
【0024】
例示的に、前方道路区間のマップデータ及び交通データは、車線ライン情報や車線情報、前方道路区間の各車線の交通状況情報、前方道路区間の交通状況情報などを含むことができ、さらに、車両の車線変更に影響を与える他の道路上の要因に関する情報を含むこともできる。前方道路区間のマップデータ及び交通データに基づき、車両の車線変更操作の実行プロセスをシミュレートし、現在地が車両の車線変更操作を実行開始するための好適な位置であるかどうかを予測することができる。
【0025】
選択的に、前方道路区間のマップデータ及び交通データは、高精度マップデータ、標準マップデータ及び他のデータと組み合わせて決定されることができる。
【0026】
ステップS202において、前方道路区間のマップデータ及び交通データに基づいて、車線変更操作を現在地で実行するかどうかを判断する。
【0027】
当該ステップでは、前方道路区間のマップデータ及び交通データに基づいて現在地が車両の車線変更操作を実行開始するための好適な位置であるかどうかを決定することができ、それによって、車線変更操作を現在地で実行するかどうかを判断する。
【0028】
現在地が車両の車線変更操作を実行開始するための好適な位置であれば、現在地で車線変更操作を実行開始することで、分岐点まで走行する前、目標車線に入ることは保証されることができ、そして、目標車線への切り替えが早すぎないようにすることができ、現在地で車線変更操作を実行すると決定する。
【0029】
現在地が車両の車線変更操作を実行開始するための好適な位置でなければ、現在地で車線変更操作を実行しないと決定し、車両は引き続き走行し、一定の時間又は一定の距離を置いた後、改めて車両の前方道路区間のマップデータ及び交通データに基づき、車両の所在地で車線変更操作を実行開始するかどうかを判断し続け、車両は車線変更操作を開始するのに適した位置まで走行すると、当該適した位置で車線変更操作を開始すると決定し、車線変更操作実行情報を送信する。
【0030】
ステップS203において、現在地で車線変更操作を実行すると決定する場合、車線変更操作実行情報を送信する。
【0031】
現在地で車線変更操作を実行すると決定すれば、車線変更操作実行情報を送信することにより、現在地で車両の車線変更操作を実行開始する。
【0032】
本願の実施例は、車両走行中に、車両と前方分岐点との距離が車線変更操作の最長距離以下である場合に、前方道路区間のマップデータ及び交通データに基づいて、現在地が車線変更操作を実行開始するための好適な位置であるかどうかを判断することができ、それによって、車線変更操作を現在地で実行するかどうかを判断し、現在地が車線変更操作を実行開始するための好適な位置であると決定し、即ち、車線変更操作を現在地で実行すると決定すれば、車線変更操作実行情報を送信することにより、車両は現在地で車線変更操作を実行開始し、より好ましくてより合理的な位置を選択して車線変更操作を実行開始可能になり、車両の車線変更の成功率を向上させ、そして、目標車線への切り替えが早すぎないようにすることができ、車両の平均走行効率を向上させる。
【0033】
図3は、本願の第2の実施例により提供される車両の車線変更制御方法のフローチャートである。上記第1の実施例に基づき、本実施例において、車両の前方道路区間のマップデータ及び交通データに基づいて、車線変更操作を現在地で実行するかどうかを判断するステップは、前方道路区間のマップデータ及び交通データに基づいて、車両が現在地及び少なくとも1つの前方位置で車線変更操作を実行することに対応する車線変更結果情報を予測するステップと、車両が現在地及び少なくとも1つの前方位置で車線変更操作を実行することに対応する車線変更結果情報に基づき、車線変更操作を現在地で実行するかどうかを判断するステップと、を含み、現在地が車線変更操作を実行開始するための好適な位置であるかどうかを正確に判断することができ、それによって、車線変更操作を現在地で実行するかどうかを判断する。
図3に示すように、当該方法の具体的なステップは以下になっている。
【0034】
ステップS301において、車両の現在地、走行ルート及び車線レベルのナビゲーション情報を取得する。
【0035】
本実施例において、車両は、走行中に、予め設定された頻度で現在地を電子機器に報告する。電子機器は、車両により報告された現在地を受信した後、車両の現在地に基づき、車両の走行ルート及び車線レベルのナビゲーション情報をリアルタイムに更新することができる。
【0036】
ここで、現在地の報告頻度は、報告の時間間隔又は距離間隔を設定することによって設定されることができ、例えば、車両のナビゲーション情報更新頻度を採用することができ、本実施例は、ここで具体的に限定しない。
【0037】
ステップS302において、車両の現在地及び走行ルートに基づき、車両の次の操縦地点の情報を決定する。
【0038】
車両の現在地及び走行ルートを取得した後、車両の走行ルート上の次の操縦地点の情報を決定することができる。
【0039】
ここで、車両の次の操縦地点は、車両が現在の走行ルートに沿って継続的に走行する中、間もなく通過する予定の操縦地点となる。
【0040】
操縦地点の情報は、操縦地点の座標や操縦地点のタイプ、車両の操縦地点におけるナビゲーション方向及び道路名称などを含む。操縦地点のタイプとして、十字路、T字型の交差点、高速道路の出入口及び幹線道路と補助幹線道路の切り替えポイントなどが挙げられる。
【0041】
走行ルートには、走行ルート上の一連の操縦地点の情報が含まれる。車両の現在地及び走行ルートに基づき、間もなく通過する予定の車両の次の操縦地点を決定する。
【0042】
ステップS303において、次の操縦地点の情報及び車線レベルのナビゲーション情報に基づいて、次の操縦地点まで走行する前、車両の車線変更を行う必要があると決定した場合、次の操縦地点まで走行する前の車両の変換先である目標車線を決定し、次の操縦地点に対応する分岐点が前方分岐点である。
【0043】
車両の次の操縦地点の情報を決定した後、次の操縦地点のタイプ、車両の次の操縦地点におけるナビゲーション方向、及び車線レベルのナビゲーション情報に基づき、車両が次の操縦地点におけるナビゲーション方向に沿って継続的に走行する中、次の操縦地点まで走行する前、入るべき目標車線を決定することができる。現在車両の所在する車線が目標車線でない場合に、車両は、次の操縦地点まで走行する前、目標車線へと変換する必要があり、この場合に、当該車両の車線変更制御処理を開始すべきである。
【0044】
上記ステップS301~S303によって、車両走行中に、前方分岐点まで走行する前、車両の現在の車線より目標車線へと変換する必要があると決定すると、車両の車線変更追跡タイミングに達したとき、車両の車線変更制御処理をタイムリーに開始することにより、車両の車線変更操作を開始するのに好適な位置の選択のために十分な時間及び距離を提供する。
【0045】
ステップS304において、車両の現在の自動運転状態を取得し、車両の現在の自動運転状態が車線変更操作を実行可能な状態であると決定する。
【0046】
当該ステップでは、前方道路区間のマップデータ及び交通データを取得する前、さらに、車両の現在の自動運転状態を取得し、車両の現在の自動運転状態が車線変更操作を実行可能な状態であると決定し、そして、車両と前方分岐点との距離が車線変更操作の最長距離以下である場合に、車両の車線変更追跡タイミングに達したと決定し、前方道路区間のマップデータ及び交通データを取得して、前方道路区間のマップデータ及び交通データに基づき、車線変更操作を現在地で実行するかどうかを判断し、現在地で車線変更操作を実行すると決定する場合、車線変更操作実行情報を送信することにより、自動運転車両の安全性を向上させることができる。
【0047】
例示的に、車両の自動運転状態は、道路に沿った通常の運転、車線変更の準備、車線変更中、ブレーキング、停止などを含む。例えば、車線変更の準備は、右車線変更の準備、左車線変更の準備などを含み、車線変更には、右車線変更中、左車線変更中などを含む。
【0048】
ここで、車線変更の準備、車線変更中、ブレーキング、停止などの状態は、車線変更操作を実行不可な状態であり、道路に沿った通常の運転状態は、車線変更操作を実行可能な状態である。
【0049】
自動運転車両の安全性を向上させるために、自動運転車両は、車線変更の準備、車線変更中、ブレーキング、停止などの状態にある場合に、自動運転車両の車線変更操作を実行不可にしている。なお、車両の自動運転状態はどのような状態を含むか、また、どのような自動運転状態が車線変更操作を実行可能な状態であるかは、実際の応用シーンの必要に応じて設定及び調整されることができ、ここで具体的に限定されない。
【0050】
選択的に、車両は、現在地とともに自動運転状態を報告することができる。
【0051】
ステップS305において、車両と前方分岐点との距離が車線変更操作の最長距離以下であるかどうかを判断する。
【0052】
当該ステップでは、前方分岐点まで走行する前、車両の現在の車線より目標車線へと変換する必要があると決定した場合に、車両により報告された位置を受信するたびに、車両の現在地に基づき、現在地と次の操縦地点との距離を計算し、車両と分岐点との距離を得ることができ、車両と分岐点との距離を車線変更操作の最長距離と比較して、車両と前方分岐点との距離が車線変更操作の最長距離以下であるかどうかを決定することができる。
【0053】
車両と前方分岐点との距離が車線変更操作の最長距離以下である場合に、車両の車線変更追跡タイミングに達したと決定し、車両の車線変更タイミングを評価し始め、前方道路区間のマップデータ及び交通データを取得し、前方道路区間のマップデータ及び交通データに基づき、車線変更操作を現在地で実行するかどうかを判断し、現在地で車線変更操作を実行すると決定する場合、車線変更操作実行情報を送信する。
【0054】
選択的に、他の実施形態において、先に車両と前方分岐点との距離が車線変更操作の最長距離以下であるかどうかを判断し、車両と前方分岐点との距離が車線変更操作の最長距離以下であると決定した場合に、車両の現在の自動運転状態が車線変更操作を実行可能な状態であるかどうかを判断してもよい。上記ステップS304とステップS305の実行順序は、具体的に限定されない。
【0055】
車線変更追跡タイミングに達した場合に、車両は車線変更追踪状態となり、車線変更追踪状態にある車両について、予め設定追踪ルールに従ってステップS306~S309の車線変更制御処理を実行し、前方道路区間のマップデータ及び交通データに基づいて、車線変更操作を現在地で実行するかどうかを判断し、現在地で車線変更操作を実行すると決定する場合、車線変更操作実行情報を送信する。
【0056】
ここで、予め設定追踪ルールは、車両がその位置を報告するたびに、又は一定の時間を置いて、又は、一定の距離を置いて、ステップS306~S309の車線変更制御処理を1回実行するスールにすることができる。車線変更操作実行情報は、車両の車線変更操作を実行開始するための情報であり、車両は、車線変更操作を実行開始すると、車線変更の準備状態となる。
【0057】
1つの選択的な実施形態において、車線変更追跡タイミングに達したと決定するまでの処理プロセスは、車両の車線変更モニタで実行することができ、車線変更モニタでは、車線変更追跡タイミングに達したと決定した場合に、車線変更モニタは、リモートサーバ(クラウドサーバなど)に車線変更追踪情報を送信する。リモートサーバは、車線変更追踪情報を受信した後、ステップS306~S309を実行し始め、車両の車線変更制御処理を行う。
【0058】
他の選択的な実施形態において、ステップS301~S309では、車両の車線変更追跡タイミングに達したかどうかを判断するステップ、及び、車両の車線変更追跡タイミングに達したと決定した後、車両の車線変更制御処理を行うステップは、リモートサーバにより実行されてもよいし、又は、車載端末により実行されてもよい。
【0059】
ステップS306において、前方道路区間のマップデータ及び交通データを取得する。
【0060】
例示的に、前方道路区間のマップデータ及び交通データは、車線ライン情報や車線情報、前方道路区間の各車線の交通状況情報、前方道路区間の交通状況情報などを含むことができ、さらに、車両の車線変更に影響を与える他の道路上の要因に関する情報を含むこともできる。さらに、取得されたマップデータ及び交通データは、車両の車線変更に影響を与える他の要因に関するデータを含んでもよい。ここで具体的に限定されない。
【0061】
ここで、車線ライン情報は、車線ラインの位置やタイプ(破線や実線など)及び距離などの情報を含んでもよい。車線情報は、道路上の車線の数や位置などの情報を含んでもよい。交通状況は、混雑情報、平均車速などを含む。
【0062】
1つの選択的な実施形態において、車線変更操作の最長距離は、
前方道路区間の道路クラスに応じて、前方道路区間の初期車線変更操作距離を決定し、現在期間の前方道路区間の履歴車線変更操作距離に基づき、車線変更操作距離の調整値を決定し、前方道路区間の初期車線変更操作距離及び車線変更操作距離の調整値に基づき、車線変更操作の最長距離を決定するような方法、によって決定されることができる。
【0063】
このように、車両の前方道路区間における車線変更操作の最長距離を正確に決定することができ、車両の車線変更モニタリングを行うタイミングを正確に決定することができ、車線変更操作を開始するための好適な位置を通り過ぎてしまわないようにしていると同時に、資源の浪費を回避することができる。
【0064】
ここで、異なる道路クラスに対応する初期車線変更操作距離は、異なるものにすることができ、各道路クラスに対応する初期車線変更操作距離は、実際の応用シーン及び経験値に応じて設定及び調整されることができ、ここで具体的に限定されない。
【0065】
車線変更操作距離の調整値は、履歴データに基づいて得られた、現在の車両走行道路上の車線変更操作距離の調整値であって、現在期間の車両の前方道路区間における車両事前車線変更の距離に基づいて深層学習モデルによって得られた調整値である。車線変更操作距離の調整値は、正の数にしてもよいし、負の数にしてもよい。
【0066】
選択的に、車線変更操作の最長距離は、前方道路区間の初期車線変更操作距離と車線変更操作距離の調整値との和にすることができる。なお、車線変更操作の最長距離は、さらに、前方道路区間の初期車線変更操作距離と車線変更操作距離の調整値の加重和の結果にするか、又は、他の方法で計算して決定された結果にすることもできる。
【0067】
ステップS307において、前方道路区間のマップデータ及び交通データに基づいて、車両が現在地及び少なくとも1つの前方位置で車線変更操作を実行することに対応する車線変更結果情報を予測する。
【0068】
ここで、車線変更結果情報は、車線変更に必要な時間、車線変更操作距離、車線変更成功後の目標車線での走行距離と時間、及び車線変更前後の車両の速度差の少なくとも1項を含む。
【0069】
車線変更に必要な時間は、車線変更操作実行プロセスの所要時間、即ち、車両の車線変更操作実行開始から車線変更成功までにかかる時間である。
【0070】
車線変更操作距離は、車線変更操作実行プロセスでの車両の走行距離、即ち、車両の車線変更操作実行開始から車線変更成功までの車両の前進距離である。
【0071】
例示的に、前方道路区間の高精度マップデータと標準マップデータを取得し、前方道路区間の高精度マップデータと標準マップデータを前処理及び統合することにより、前方道路区間のマップデータ及び交通データを得ることができる。
【0072】
本実施例において、前方道路区間のマップデータ及び交通データを車線変更判定モデルに入力し、車線変更判定モデルを利用して、車両が現在地及び少なくとも1つの前方位置で車線変更操作を実行するすることに対応する車線変更結果情報を予測することができる。
【0073】
選択的に、車線変更判定モデルは、深層学習の組み合わせモデルにすることができ、前方道路区間のマップデータ及び交通データに基づいて、現在地で車両の車線変更操作を実行開始すると、目標車線に切り替える車線変更結果情報を予測することができ、位置シフトによって、少なくとも1つの前方位置で車両の車線変更操作を実行開始すると、目標車線に切り替える車線変更結果情報を予測することができる。
【0074】
実際の応用には、天候及び車両自体の自動運転車線変更能力は、車両の車線変更に影響を与えるものとなり、車両が特定の位置で車線変更操作を実行するすることに対応する車線変更結果情報を予測するとき、当日の天候及び車両自体の自動運転車線変更能力を考慮に入れることもできる。
【0075】
例示的に、車線変更判定モデルの入力として、前方道路区間の各データ情報は、高精度マップデータ、標準マップデータ及び他のデータと組み合わせて決定されることができる。例えば、前方道路区間の各データ情報及びデータ情報に対応するデータソースは、表1に示されるものにすることができる。
【0076】
【0077】
当該ステップは、具体的に、
前方道路区間のマップデータ及び交通データ、現時点の天候情報及び車両の自動運転車線変更能力情報に基づいて、車両が現在地及び少なくとも1つの前方位置で車線変更操作を実行することに対応する車線変更結果情報をそれぞれ予測する方法を用いて実施することができる。このように、車両が現在地及び少なくとも1つの前方位置で車線変更操作を実行することに対応する車線変更結果情報を正確に予測することができ、それによって、現在地で車線変更操作を実行開始するかどうかをより正確に判断することができる。
【0078】
選択的に、車両の現在地に基づき、車両所在地の現時点の天候情報を取得することができる。
【0079】
選択的に、自動運転車線変更能力情報は、車両自動運転システムの車線変更ロジック及び履歴データに基づいて自動運転システムの自動運転車線変更能力に対して行ったシステムスコアリングであって、車両の自動運転システムのバージョンなどの識別情報に基づいて、自動運転システムの評価プラットフォームから取得されることができるものである。
【0080】
ここで、自動運転システムの評価プラットフォームは、各バージョンの自動運転システムの車線変更ロジック及び履歴データに基づき、各バージョンの自動運転システムの自動運転車線変更能力を評価し、評価結果を提供するために用いられる。
【0081】
ステップS308において、車両が現在地及び少なくとも1つの前方位置で車線変更操作を実行することに対応する車線変更結果情報に基づき、車線変更操作を現在地で実行するかどうかを判断する。
【0082】
本実施例において、車線変更判定モデルは、さらに、車両が現在地及び少なくとも1つの前方位置で車線変更操作を実行することに対応する車線変更結果情報に基づき、各位置で車両の車線変更操作を実行開始するときの車両の車線変更の難易度、合理性及び安全性を包括的に考慮し、車線変更操作を現在地で実行するかどうかを判断することもできる。
【0083】
当該ステップでは、現在地で車線変更操作を実行する結果と判断された場合、現在地が車両の車線変更操作を実行開始するための好適な位置であり、現在地で車線変更操作を実行開始することで、分岐点まで走行する前、目標車線に入ることは保証され、そして、目標車線への切り替えが早すぎないようにすることができることを意味し、ステップS307を実行し、車線変更操作実行情報を送信する。
【0084】
現在地で車線変更操作を実行しない結果と判断された場合、現在地が車両の車線変更操作を実行開始するための好適な位置でないことを意味し、引き続きステップS304を実行し、車両の最新位置に基づき、前方道路区間のマップデータ及び交通データを更新し、車両の所在地で車線変更操作を実行開始するかどうかを判断し、車両は車線変更操作を開始するのに適した位置まで走行すると、当該適した位置で車線変更操作を開始すると決定し、車線変更操作実行情報を送信する。
【0085】
ステップS309において、現在地で車線変更操作を実行すると決定する場合、車線変更操作実行情報を送信する。
【0086】
ここで、車線変更操作実行情報は、車両の自動運転システムに送信された車線変更操作実行命令であってもよいし、又は、車両の出力装置により送信された車線変更操作実行プロンプトであってもよいし、又は、車両の車線変更操作を実行開始するよう促すための他の情報であってもよい。ここで具体的に限定されない。
【0087】
選択的に、現在地で車線変更操作を実行すると決定すると、車線変更操作実行命令が電子機器から車両の自動運転システムに送信され、それによって、自動運転システムは、車線変更操作実行命令に従って車線変更操作を実行するように車両を制御し、車両の車線変更の制御を実現する。
【0088】
例示的に、車線変更操作実行命令が車両の自動運転システムに送信されるとき、車線変更操作実行命令を、車両に送信された更新されたナビゲーション情報に融合して車両の車載マップに送信してもよい。車載マップはナビゲーション情報を分析して車線変更操作実行命令を取得し、車線変更操作実行命令を車両の自動運転システムに伝送し、車両の自動運転システムは車線変更操作を実行開始するように車両を制御する。
【0089】
例示的に、車線変更操作実行命令を車両の車載マップに直接送信し、車載マップが受信された車線変更操作実行命令を車両の自動運転システムに伝送し、車両の自動運転システムは車線変更操作を実行開始するように車両を制御してもよい。
【0090】
車両は、車線変更操作を実行開始すると、車線変更の準備状態となり、車両の自動運転状態を次回報告するとき、車両の自動運転状態が車線変更の準備状態となる。
【0091】
選択的に、実際の応用には、運転手は車両を運転して道路を走行中に、運転手の視野が制限されており、前方道路区間の状況をよく観察できないため、車線変更を早すぎたり又は遅すぎたりする場合がある。本実施例により提供される方法は、さらに、一般車両にも適用でき、車両の車線変更を実行するように運転手を支援することができる。現在地で車線変更操作を実行すると決定する場合、車線変更操作実行プロンプトを送信し、現在地で車線変更操作を開始できるように運転手に注意する。
【0092】
選択的に、本実施例の実行主体は、車両の自動運転システムにすることができ、現在地で車線変更操作を実行すると決定する場合、自動運転システムは、車線変更操作を実行するように車両を制御する。
【0093】
自動運転システムが車線変更操作を実行開始するように車両を制御することは、車線変更の準備を開始するように車両を制御し、車両の各センサーからの感知情報に基づき、車線変更に適したとき、目標車線へと切り替える。自動運転車両を、車線変更及び車線切り替えの準備を開始するように制御するプロセスは、従来の方法を利用して実施することができ、ここで繰り返して説明しない。
【0094】
本願は、高精度マップが車線レベルのマップ情報及び交通状況を含むような利点を発揮し、履歴ビッグデータの蓄積を利用して、異なる車両の異なる走行環境下での車線変更策略を体系的に評価することにより、車両が車線変更操作を行うための最適な位置を見つけることに協力し、車両の目標車線への切り替えが成功するように確保するとともに平均走行効率を向上させ、固定的な車線変更距離の制限のため、車両の車線変更が成功できないか、又は遅い車線への変更が早すぎる可能性を回避する。
【0095】
図4は、本願の第3の実施例により提供される車両の車線変更制御機器の概略図である。本願の実施例により提供される車両の車線変更制御機器は、車両の車線変更制御方法の実施例により提供される処理フローを実行することができる。
図4示すように、当該車両の車線変更制御機器40は、データ取得ユニット401及び車線変更判定ユニット402を含む。
【0096】
具体的に、データ取得ユニット401は、車両走行中に、車両と前方分岐点との距離が車線変更操作の最長距離以下である場合に、車両の現在地と分岐点との間の道路を少なくとも含む前方道路区間のマップデータ及び交通データを取得するために用いられ、車両は分岐点まで走行する前、現在の車線より目標車線へと変換する必要がある。
【0097】
車線変更判定ユニット402は、前方道路区間のマップデータ及び交通データに基づいて、現在地で車線変更操作を実行すると決定した場合、車線変更操作実行情報を送信するために用いられる。
【0098】
本願の実施例により提供される機器は、具体的に、上記第1の実施例により提供される方法を実行するために使用されることができ、具体的な機能はここで繰り返して説明されない。
【0099】
本願の実施例は、車両走行中に、車両と前方分岐点との距離が車線変更操作の最長距離以下である場合に、前方道路区間のマップデータ及び交通データに基づいて、現在地が車線変更操作を実行開始するための好適な位置であるかどうかを判断することができ、それによって、車線変更操作を現在地で実行するかどうかを判断し、現在地が車線変更操作を実行開始するための好適な位置であると決定し、即ち、車線変更操作を現在地で実行すると決定すれば、車線変更操作実行情報を送信し、車両は現在地で車線変更操作を実行開始し、より好ましくてより合理的な位置を選択して車線変更操作を実行開始可能になり、車両の車線変更の成功率を向上させ、そして、目標車線への切り替えが早すぎないようにすることができ、車両の平均走行効率をも向上させる。
【0100】
図5は、本願の第4の実施例により提供される車両の車線変更制御機器の概略図である。本願の実施例により提供される車両の車線変更制御機器は、車両の車線変更制御方法の実施例により提供される処理フローを実行することができる。
図5示すように、当該車両の車線変更制御機器50は、データ取得ユニット501及び車線変更判定ユニット502を含む。
【0101】
具体的に、データ取得ユニット501は、車両走行中に、車両と前方分岐点との距離が車線変更操作の最長距離以下である場合に、車両の現在地と分岐点との間の道路を少なくとも含む前方道路区間のマップデータ及び交通データを取得するために用いられ、車両は分岐点まで走行する前、現在の車線より目標車線へと変換する必要がある。
【0102】
車線変更判定ユニット502は、前方道路区間のマップデータ及び交通データに基づいて、現在地で車線変更操作を実行すると決定した場合、車線変更操作実行情報を送信するために用いられる。
【0103】
選択的に、車線変更判定ユニット502は、
前方道路区間のマップデータ及び交通データに基づいて、車両が現在地及び少なくとも1つの前方位置で車線変更操作を実行することに対応する車線変更結果情報を予測するための車線変更結果予測サブユニット5021と、
車両が現在地及び少なくとも1つの前方位置で車線変更操作を実行することに対応する車線変更結果情報に基づき、車線変更操作を現在地で実行するかどうかを判断するための車線変更判定サブユニット5022と、
現在地で車線変更操作を実行すると決定する場合、車線変更操作実行情報を送信するための情報送信サブユニット5023と、を含む。
【0104】
選択的に、車線変更結果予測サブユニット5021は、さらに、
前方道路区間のマップデータ及び交通データ、現時点の天候情報及び車両の自動運転車線変更能力情報に基づいて、車両が現在地及び少なくとも1つの前方位置で車線変更操作を実行することに対応する車線変更結果情報をそれぞれ予測するために用いられる。
【0105】
ここで、車線変更結果情報は、車線変更に必要な時間、車線変更操作距離、車線変更成功後の目標車線での走行距離と時間、車線変更前後の車両の速度差の少なくとも1項を含み、車線変更操作距離は車線変更操作実行プロセスでの車両の走行距離である。
【0106】
選択的に、
図5示すように、当該車両の車線変更制御機器50は、さらに、
前方道路区間の道路クラスに応じて、前方道路区間の初期車線変更操作距離を決定すること、現在期間の前方道路区間の履歴車線変更操作距離に基づき、車線変更操作距離の調整値を決定すること、及び前方道路区間の初期車線変更操作距離及び車線変更操作距離の調整値に基づき、車線変更操作の最長距離を決定すること、に用いられる車線変更操作最長距離決定ユニット503を含む。
【0107】
選択的に、
図5示すように、当該車両の車線変更制御機器50は、さらに、
車両走行中に、車両と前方分岐点との距離が車線変更操作の最長距離以下である場合に、前方道路区間のマップデータ及び交通データを取得する前、車両の現在地、走行ルート及び車線レベルのナビゲーション情報を取得すること、車両の現在地及び走行ルートに基づき、車両の次の操縦地点の情報を決定すること、及び次の操縦地点の情報及び車線レベルのナビゲーション情報に基づいて、次の操縦地点まで走行する前、車両の車線変更を行う必要があると決定した場合、次の操縦地点まで走行する前の車両の変換先である目標車線を決定すること、に用いられる車線変更モニタリングタイミング決定ユニット504を含み、次の操縦地点に対応する分岐点が前方分岐点である。
【0108】
選択的に、
図5示すように、当該車両の車線変更制御機器50は、さらに、
次の操縦地点の情報に基づいて、次の操縦地点に対応する分岐点を決定し、車両が次の操縦地点まで走行する前、車線変更する必要がある場合、次の操縦地点まで走行する前の車両の変換先である目標車線を決定した後、車両の現在地に基づき、現在地と次の操縦地点との距離を計算し、車両と分岐点との距離を得ること、及び車両と分岐点との距離を車線変更操作の最長距離と比較すること、に用いられる車線変更モニタリングユニット505を含む。
【0109】
選択的に、車線変更モニタリングユニット505は、さらに、
車両走行中に、車両と前方分岐点との距離が車線変更操作の最長距離以下である場合に、前方道路区間のマップデータ及び交通データを取得する前に、車両の現在の自動運転状態を取得すること、及び車両の現在の自動運転状態が車線変更操作を実行可能な状態であると決定すること、に用いられる。
【0110】
選択的に、情報送信サブユニット5023は、さらに、
前方道路区間のマップデータ及び交通データに基づいて、現在地で車線変更操作を実行すると決定した場合、車線変更操作実行命令を車両の自動運転システムに送信することにより、自動運転システムが車線変更操作実行命令に従って、車線変更操作を実行するように車両を制御するために用いられる。
【0111】
本願の実施例により提供される機器は、具体的に、上記第2の実施例により提供される方法の実施例を実行するために使用することができ、具体的な機能はここで繰り返して説明されない。
【0112】
本願は、高精度マップが車線レベルのマップ情報及び交通状況を含むような利点を発揮し、履歴ビッグデータの蓄積を利用して、異なる車両の異なる走行環境下での車線変更策略を体系的に評価することにより、車両が車線変更操作を行うための最適な位置を見つけることに協力し、車両の目標車線への切り替えが成功するように確保するとともに平均走行効率を向上させ、固定的な車線変更距離の制限のため、車両の車線変更が成功できないか、又は遅い車線への変更が早すぎる可能性を回避する。
【0113】
本願の実施例によれば、本願は、さらに、電子機器及び読み取り可能な記憶媒体を提供する。
【0114】
本願の実施例によれば、本願は、さらに、読み取り可能な記憶媒体に記憶されたコンピュータプログラムを提供し、電子機器の少なくとも1つのプロセッサは、読み取り可能な記憶媒体からコンピュータプログラムを読み取ることができ、少なくとも1つのプロセッサは、電子機器が上記いずれか1つの実施例により提供される解決案を実行するように、コンピュータプログラムを実行する。
【0115】
図6は、本願の実施例を実施するために使用可能な例示的な電子機器600の概略ブロック図を示している。電子機器は、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ワークステーション、パーソナルデジタルアシスタント、サーバ、ブレードサーバ、メインフレームコンピュータ、及び他の適切なコンピュータなどの様々な形態のデジタルコンピュータを表すことを目的とする。電子機器は、パーソナルデジタルアシスタント、セルラ電話、スマートフォン、ウェアラブルデバイス、他の類似する計算デバイスなどの様々な形態のモバイルデバイスを表すこともできる。本明細書で示されるコンポーネント、それらの接続と関係、及びそれらの機能は単なる例であり、本明細書の説明及び/又は要求される本願の実施を制限することを意図したものではない。
【0116】
図6に示すように、電子機器600は、計算ユニット601を含み、該計算ユニット601は読み取り専用メモリ(ROM)602に記憶されたコンピュータプログラム、または、記憶ユニット608からランダムアクセスメモリ(RAM)603にロードされたコンピュータプログラムに基づき、さまざまな、適当な動作及び処理を実行することができる。RAM603には、さらに、機器600の操作に必要なさまざまなプログラム及びデータが記憶されることができる。計算ユニット601、ROM602及びRAM603は、バス604を介して接続される。入力/出力(I/O)インタフェース605も、バス604に接続される。
【0117】
キーボードやマウスなどの入力ユニット606と、さまざまなタイプのモニタやスピーカーなどの出力ユニット607と、磁気ディスクや光ディスクなどの記憶ユニット608と、ネットワークカードや、モデム、無線通信トランシーバーなどの通信ユニット609と、を含む機器600における複数のコンポーネントは、I/Oインタフェース605に接続される。通信ユニット609は、機器600がインターネットなどのコンピュータネットワーク及び/又はさまざまな電気通信デットワークを介して他の機器と情報/データを交換することを可能にさせる。
【0118】
計算ユニット601は、処理能力や計算能力を有するさまざまな汎用及び/又は専用処理コンポーネントであってもよい。計算ユニット601のいくつかの例は、中央処理装置(CPU)、グラフィックスプロセッシングユニット(GPU)、さまざまな専用な人工知能(AI)計算チップ、機械学習モデルアルゴリズムを実行するさまざまな計算ユニット、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、および任意の適当なプロセッサ、コントローラー、マイクロコントローラーなどを含むが、それらに限定されない。計算ユニット601は、車両の車線変更制御方法などの上記に記載の各方法や処理を実行する。例えば、いくつかの実施例では、車両の車線変更制御方法は、コンピュータソフトウェアプログラムとして実現されることができ、記憶ユニット608などの機械読み取り可能な媒体に有形的に含まれている。いくつかの実施例では、コンピュータプログラムの一部またはすべては、ROM602及び/又は通信ユニット609を介して機器600にロード及び/又はインストールされることができる。コンピュータプログラムは、RAM603にロードされて計算ユニット601により実行されると、上記に記載の車両の車線変更制御方法の1つ又は複数のステップを実行することができる。選択的に、他の実施例では、計算ユニット601は、他の任意の適当な手段(例えば、ファームウェアに頼る)を用いて車両の車線変更制御方法を実行するように構成されることができる。
【0119】
本明細書において、上記に記載のシステム及び技術的さまざまな実施形態は、デジタル電子回路システム、集積回路システム、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、特定用途向け標準製品(ASSP)、システムオンチップ(SOC)、複雑なプログラマブルロジックデバイス(CPLD)、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、及び/又はそれらの組み合わせにより実施されることができる。これらのさまざまな実施形態は、1つまたは複数のコンピュータプログラムに実施され、当該1つまたは複数のコンピュータプログラムは、少なくとも1つのプログラマブルプロセッサが含まれるプログラマブルシステムで実行及び/又は解釈されることができ、当該プログラマブルプロセッサは、専用または汎用プログラマブルプロセッサであってもよく、記憶システムや、少なくとも1つの入力装置、及び少なくとも1つの出力装置からデータや命令を受信し、且つ、データや命令を当該記憶システム、当該少なくとも1つの入力装置、及び当該少なくとも1つの出力装置に伝送することができる。
【0120】
本開示に係る方法を実施するためのプログラムコードは、1つ又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせを採用してプログラミングされることができる。これらのプログラムコードは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ又はその他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサ又はコントローラーに提供されることができ、これにより、プログラムコードは、プロセッサ又はコントローラーにより実行されると、フロー図及び/又はブロック図に示される機能/操作が実施される。プログラムコードは、完全に機械で実行され、部分的に機械で実行されてもよく、独立したソフトウェアパッケージとして部分的に機械で実行され、且つ、部分的にリモートマシンで実行されるか、又は完全にリモートマシン又はサーバで実行されることができる。
【0121】
本開示のコンテキストでは、機械読み取り可能な媒体は、有形的な媒体であってもよく、命令実行システム、装置又は機器に使用されるプログラム、または、命令実行システム、装置又は機器と組み合わせて使用されるプログラムを含むか又は記憶することができる。機械読み取り可能な媒体は、機械読み取り可能な信号媒体又は機械読み取り可能な記憶媒体であってもよい。機械読み取り可能な媒体は、電子的なもの、磁気的なもの、光学的なもの、電磁気的なもの、赤外線的なもの、又は半導体システム、装置又は機器、または上記に記載の任意の適合な組み合わせを含むが、それらに限定されない。機械読み取り可能な記憶媒体のより具体的な例として、1つ又は複数の配線に基づく電気的接続、ポータブルコンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、光学的記憶デバイス、磁気的記憶デバイス、又は上記に記載の任意の適合な組み合わせを含む。
【0122】
ユーザとのインタラクションを提供するために、コンピュータ上で、ここで説明されているシステム及び技術を実施することができ、当該コンピュータは、ユーザに情報を表示するためのディスプレイ装置(例えば、CRT(陰極線管)又はLCD(液晶ディスプレイ)モニタ)と、キーボード及びポインティングデバイス(例えば、マウス又はトラックボール)とを有し、ユーザは、当該キーボード及び当該ポインティングデバイスによって入力をコンピュータに提供することができる。他の種類の装置も、ユーザとのインタラクションを提供することができ、例えば、ユーザに提供されるフィードバックは、任意の形態のセンシングフィードバック(例えば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、又は触覚フィードバック)であってもよく、任意の形態(音響入力と、音声入力と、触覚入力とを含む)でユーザからの入力を受信することができる。
【0123】
ここで説明されるシステム及び技術は、バックエンドコンポーネントを含む計算システム(例えば、データサーバとする)、又はミドルウェアコンポーネントを含む計算システム(例えば、アプリケーションサーバ)、又はフロントエンドコンポーネントを含む計算システム(例えば、グラフィカルユーザインタフェース又はウェブブラウザを有するユーザコンピュータであり、ユーザは、当該グラフィカルユーザインタフェース又は当該ウェブブラウザによってここで説明されるシステム及び技術の実施形態とインタラクションする)、又はこのようなバックエンドコンポーネントと、ミドルウェアコンポーネントと、フロントエンドコンポーネントの任意の組み合わせを含む計算システムで実施することができる。任意の形態又は媒体のデジタルデータ通信(例えば、通信ネットワーク)によってシステムのコンポーネントを相互に接続することができる。通信ネットワークの例は、ローカルネットワーク(LAN)と、ワイドエリアネットワーク(WAN)と、インターネットとを含む。
【0124】
計算システムは、クライアントとサーバとを含むことができる。クライアントとサーバは、一般に、互いに離れており、通常に通信ネットワークを介してインタラクションする。対応するコンピュータ上で実行され、かつ互いにクライアント-サーバの関係を有するコンピュータプログラムによって、クライアントとサーバとの関係が生成される。サーバは、クラウドサーバであってもよく、クラウドコンピューティングサーバ又はクラウドホストとも呼ばれ、クラウドコンピューティングサービスシステムにおけるホスト製品であり、伝統的な物理ホスト及びVPS(「Virtual Private Server」、又は略称「VPS」)に存在する管理が難しく、サービスのスケーラビリティが弱い欠点を解決する。サーバは、さらに、分散システムのサーバであるか、またはブロックチェーンを組み合わせたサーバであってもよい。
【0125】
上記に示される様々な形態のフローを使用して、ステップを並べ替え、追加、又は削除することができることを理解すべきである。例えば、本願に記載されている各ステップは、並列に実行されてもよいし、順次的に実行されてもよいし、異なる順序で実行されてもよいが、本願で開示されている技術案が所望の結果を実現することができれば、本明細書では限定しない。
【0126】
上記の発明を実施するための形態は、本願の保護範囲を制限するものではない。当業者は、設計要件と他の要因に基づいて、様々な修正、組み合わせ、サブコンビネーション、及び代替を行うことができる。本願の精神と原則内で行われる任意の修正、同等の置換、及び改善などは、いずれも本願の保護範囲内に含まれるべきである。