IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社バンビの特許一覧

<>
  • 特開-連結部材およびそれを備えた装身具 図1
  • 特開-連結部材およびそれを備えた装身具 図2
  • 特開-連結部材およびそれを備えた装身具 図3
  • 特開-連結部材およびそれを備えた装身具 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022104667
(43)【公開日】2022-07-11
(54)【発明の名称】連結部材およびそれを備えた装身具
(51)【国際特許分類】
   A44C 7/00 20060101AFI20220704BHJP
【FI】
A44C7/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020219764
(22)【出願日】2020-12-29
(71)【出願人】
【識別番号】000135759
【氏名又は名称】株式会社バンビ
(74)【代理人】
【識別番号】100113804
【弁理士】
【氏名又は名称】岩田 敏
(72)【発明者】
【氏名】百々 哲也
(72)【発明者】
【氏名】関口 由季乃
【テーマコード(参考)】
3B114
【Fターム(参考)】
3B114EA02
(57)【要約】
【課題】 確実な嵌合状態の維持と着脱自在を両立させることのできる新規な連結部材を提供することにある。
【解決手段】 連結部材10は、切欠部21を有するリング状の弾性体である本体20を備え、その切欠部21から本体20のリング内に延伸する一対の係止部25,25を備える。一対の係止部25,25は、突起部41の最大径よりも小さい間隔で平行して延伸する一方、リング状の本体20の弾性力でこの間隔を一時的に広げることができる。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
凹状体の内部に取り付けられて、凸状体を着脱自在に嵌合するための連結部材であって、
切欠部を有するリング状の弾性体である本体と、
切欠部からリング内に延伸し、凸状体の拡径された突起部を係止する一対の係止部と、
を備えたことを特徴とする連結部材。
【請求項2】
一対の係止部は、凸状体の突起部の最大径よりも小さい間隔で平行して延伸させたことを特徴とする請求項1記載の連結部材。
【請求項3】
請求項1又は2記載の連結部材を用いたことを特徴とする装身具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、凸状体と凹状体とを着脱自在に嵌合するための連結部材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、装身具の分野では、図3に図示する連結部材(Cリングバネ8)で、図4に図示するように凸状体(ピン2)と凹状体(キャッチ本体5)とを着脱自在に嵌合している(特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第3147200号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、図3に図示するような従来の金属のCリング(連結部材)には、以下のような課題を有していた。
(1)Cリングと凸状体が円周状のため、少しの歪み・ガタで凸状体が凹状体から抜けなくなってしまうこと(スタック状態:stuck)があった。
(2)一方で、Cリングと凸状体のサイズが合致しない場合には、確実な嵌合状態を維持できない場合もあった。
(3)従って、確実な嵌合状態の維持と着脱自在を両立させるためにはCリングに対して高い寸法精度が要求されていた。
【0005】
そこで、本願発明者は、上記するCリングの課題を解決して、確実な嵌合状態の維持と着脱自在を両立させることのできる新規な連結部材の提供を目的として、鋭意試験・研究の結果、本願発明を完成するに至った。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願発明の第1の発明は、凹状体の内部に取り付けられて、凸状体を着脱自在に嵌合するための連結部材であって、切欠部を有するリング状の弾性体である本体と、切欠部からリング内に延伸し、凸状体の拡径された突起部を係止する一対の係止部と、を備えたことを特徴とするものである。
第2の発明は、一対の係止部が、凸状体の突起部の最大径よりも小さい間隔で平行して延伸させたことを特徴とする同連結部材である。
第3の発明は、上記する第1の発明又は第2の発明に係る連結部材を用いたことを特徴とする装身具である。
【発明の効果】
【0007】
本願発明によれば、以下のような効果を有する。
(1)本願発明の連結部材は、リング状の本体の弾性力を用いた一対の係止部による2点支持となるので、凸状体が抜けなくなることや抜けやすくなることなどの不具合が発生しにくく、耐久性もある。
(2)このため、連結部材に対する精度要求が高くなくてもよい。
(3)着脱の感覚もCリングより滑らかである。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本願発明の実施形態を示す説明図(1)。
図2】本願発明の実施形態を示す説明図(2)。
図3】従来の技術を示す説明図(1)。
図4】従来の技術を示す説明図(2)。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は、本願発明の実施形態を示す説明図(1)であり、連結部材の全体構造を示す。
図1に図示するように、連結部材10は、切欠部21を有するリング状の弾性体である本体20を備え、その切欠部21から本体20のリング内に延伸する一対の係止部25,25を備える。
【0010】
図2は、本願発明の実施形態を示す説明図(2)であり、連結部材の使用態様を示す。
図2に図示するように、連結部材10は、凹状体30の内部に取り付けられて用いられる。そして、凹状体30に嵌合する凸状体40が設ける突起部41と連結部材10の一対の係止部25,25とが係止することで、凹状体30と凸状体40とが着脱自在に嵌合する。
【0011】
すなわち、連結部材10の一対の係止部25,25は、突起部41の最大径よりも小さい間隔で平行して延伸する一方、リング状の本体20の弾性力でこの間隔を一時的に広げることができるので、突起部41を本体20内に挿通した後に2点支持で係止する。
また、凸状体40に反凹状体30側への応力がかかれば、係止部25,25がその間隔を一時的に広げることができるので、2点支持での係止状態を解消する。
【0012】
このように、連結部材10を用いることで、係止部25,25による2点支持と本体20の弾性力とにより、確実な嵌合状態の維持と着脱自在を両立させることができるとともに、長期間の使用にも耐えうる耐久性も兼ね備えることができる。
【産業上の利用可能性】
【0013】
本願発明の連結部材は、ネックレスやブレスレット、時計バンドなどの装身具に利用できるものであるが、これに限られるものではなく、広く着脱を必要とする連結用具の部材として利用できるものである。
【符号の説明】
【0014】
10 連結部材
20 本体
21 切欠部
25 係止部
30 凹状体
40 凸状体
41 突起部
図1
図2
図3
図4