IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッドの特許一覧

<>
  • 特開-表示装置 図1a
  • 特開-表示装置 図1b
  • 特開-表示装置 図2
  • 特開-表示装置 図3
  • 特開-表示装置 図4
  • 特開-表示装置 図5
  • 特開-表示装置 図6a
  • 特開-表示装置 図6b
  • 特開-表示装置 図7a
  • 特開-表示装置 図7b
  • 特開-表示装置 図8
  • 特開-表示装置 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022104804
(43)【公開日】2022-07-11
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/00 20060101AFI20220704BHJP
   H05K 5/02 20060101ALI20220704BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20220704BHJP
【FI】
G09F9/00 351
H05K5/02 H
G09F9/30 308Z
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021203329
(22)【出願日】2021-12-15
(31)【優先権主張番号】10-2020-0186851
(32)【優先日】2020-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(74)【代理人】
【識別番号】100114915
【弁理士】
【氏名又は名称】三村 治彦
(74)【代理人】
【識別番号】100125139
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100209808
【弁理士】
【氏名又は名称】三宅 高志
(72)【発明者】
【氏名】イ スンヒ
(72)【発明者】
【氏名】ハン ミジン
(72)【発明者】
【氏名】イ ヒョスン
【テーマコード(参考)】
4E360
5C094
5G435
【Fターム(参考)】
4E360AB05
4E360AB21
4E360BA03
4E360BD02
4E360CA02
4E360CA03
4E360EA14
4E360EA24
4E360EC13
4E360EC14
4E360ED02
4E360ED07
4E360ED16
4E360ED17
4E360ED24
4E360ED30
4E360FA02
4E360FA12
4E360FA20
4E360GA12
4E360GA13
4E360GA14
4E360GA52
4E360GA53
4E360GB01
4E360GB04
4E360GC03
4E360GC08
5C094AA37
5C094BA03
5C094BA23
5C094BA27
5C094BA43
5C094CA19
5C094DA06
5C094DA20
5G435AA09
5G435BB04
5G435BB05
5G435BB12
5G435CC09
5G435EE02
5G435EE13
5G435EE20
5G435EE50
(57)【要約】
【課題】ワインディングまたはアンワインディング時に表示部の位置が変動して発生する問題を解決できる表示装置を提供する。
【解決手段】本発明の一実施例に係る表示装置は、表示パネル及び表示パネルの背面を支持するバックカバーを含む表示部、表示部をワインディングまたはアンワインディングするように構成されるローラー、表示部がワインディングまたはアンワインディングされる程度に対応するようにローラーを移動させる移動部、及びローラー及び移動部を収容し、表示部が外部に移動できる開口部を含むハウジング部を含む。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示パネル及び前記表示パネルの背面を支持するバックカバーを含む表示部と、
前記表示部をワインディングまたはアンワインディングするように構成されるローラーと、
前記表示部がワインディングまたはアンワインディングされる程度に対応するように前記ローラーを移動させる移動部と、
前記ローラー及び前記移動部を収容し、前記表示部が外部に移動できる開口部を含むハウジング部と、
を含む、表示装置。
【請求項2】
前記移動部は、前記ローラーを水平方向に移動させる、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記移動部は、前記表示部がワインディングされる間、前記開口部から離れる方向に前記ローラーを移動させ、前記表示部がアンワインディングされる間、前記開口部に近くなる方向に前記ローラーを移動させる、請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記移動部は、
前記ローラーの一端から延びた回転軸に配置されたウォームと、
前記ウォームと連動して回転運動する第1ギヤと、
前記第1ギヤと連動して前記第1ギヤの回転方向と垂直方向に回転運動する第2ギヤと、
前記第2ギヤと連動し、前記第2ギヤの回転運動を前記第2ギヤの直線運動に変更し、前記ハウジング部の内面に配置された第3ギヤと、
を含み、
前記ローラーは、前記第2ギヤが前記第3ギヤに沿って直線運動することで直線運動する、
請求項1に記載の表示装置。
【請求項5】
前記第1ギヤは、前記ウォームと連動するウォームギヤ及び前記第2ギヤと連動する第1サブベベルギヤを含み、
前記第2ギヤは、前記第1ギヤと連動する第2サブベベルギヤ及び前記第3ギヤと連動するピニオンギヤを含み、
前記第3ギヤは、ラックギヤである、
請求項4に記載の表示装置。
【請求項6】
前記回転軸が1回転時、前記第1サブベベルギヤ及び前記第2サブベベルギヤは、1ピッチ回転運動し、
前記ピニオンギヤと前記ラックギヤのギヤ比は、1対1であり、
前記第1サブベベルギヤ及び前記第2サブベベルギヤの1ピッチは、前記表示部の厚さに対応する、
請求項5に記載の表示装置。
【請求項7】
前記ローラーの一端に配置され、前記回転軸と連結されて前記ローラーを回転させるための動力を提供するモータをさらに含む、請求項4に記載の表示装置。
【請求項8】
前記ウォーム、前記第1ギヤ、前記第2ギヤ及び前記第3ギヤは、前記ローラーの他端側にさらに配置される、請求項7に記載の表示装置。
【請求項9】
前記ローラーを支持するためのローラー支持部と、
前記ハウジング部の内面に配置され、前記第2ギヤの直線運動方向に延びて前記ローラー支持部の直線運動をガイドするガイド部と、
をさらに含む、請求項4に記載の表示装置。
【請求項10】
前記ガイド部及び前記第3ギヤは、前記ハウジング部の内面のうち底面または天井面に配置される、請求項9に記載の表示装置。
【請求項11】
前記ガイド部及び前記ローラー支持部は、前記ローラーの両端にそれぞれ配置される、請求項9に記載の表示装置。
【請求項12】
前記移動部により前記ローラーの位置が移動される全長は、前記ローラーにフルワインディングされた前記表示部の厚さを全て合わせた長さと同一である、請求項1に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に関し、より詳細には、ローラブル(rollable)表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータのモニタやTV、携帯電話等に使用される表示装置には、自ら光を発光する有機発光表示装置(Organic Light Emitting Display;OLED)等と、別途の光源を要する液晶表示装置(Liquid Crystal Display;LCD)等がある。
表示装置は、コンピュータのモニタ及びTVだけではなく、個人携帯機器までその適用範囲が多様になっており、広い表示面積を有しながらもより小さく軽い表示装置についての研究が進められている。
【0003】
また、近年は、フレキシブル(flexible)素材であるプラスチック等のように柔軟性のある基板に表示部、配線等を形成することで装置自体を丸めることが可能なローラブル表示装置が次世代の表示装置として注目を集めている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2021-076842号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、ワインディング(winding)またはアンワインディング(unwinding)時に表示部の位置が変動して発生する問題を解決できる表示装置を提供することである。
【0006】
本発明が解決しようとする他の課題は、表示部の位置変動を解決するために補助ローラーを使用する場合に発生する表示領域を遮る現象や表示パネルの表面にスクラッチが発生する現象を防止する表示装置を提供することである。
【0007】
本発明の課題は、以上において言及した課題に制限されず、言及されていないまた他の課題は、下記の記載から当業者に明確に理解され得るだろう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施例に係る表示装置は、表示パネル及び表示パネルの背面を支持するバックカバーを含む表示部、表示部をワインディング(winding)またはアンワインディング(unwinding)するように構成されるローラー、表示部がワインディングまたはアンワインディングされる程度に対応するようにローラーを移動させる移動部、及びローラー及び移動部を収容し、表示部が外部に移動できる開口部を含むハウジング部を含むことができる。
【0009】
その他の実施例の具体的な事項は、詳細な説明及び図面に含まれている。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、表示部がワインディングまたはアンワインディングされてローラーにワインディングされた表示部の総厚さが変更されても補助ローラーを使用することなくローラーを移動させて表示部の位置を一定に維持させることができる。
【0011】
本発明は、表示領域を遮るか表示パネルの表面にスクラッチを発生させ得る補助ローラーを使用しなくても表示部の位置変動を解決することができる。
【0012】
本発明に係る効果は、以上において例示された内容により制限されず、さらに多様な効果が本発明内に含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1a】本発明の一実施例に係る表示装置の斜視図である。
図1b】本発明の一実施例に係る表示装置の別の斜視図である。
図2】本発明の一実施例に係る表示装置の断面図である。
図3】本発明の一実施例に係る表示装置の表示部の平面図である。
図4】本発明の一実施例に係る表示装置のローラーと表示部の結合構造を説明するための分解斜視図である。
図5】本発明の一実施例に係る表示装置の平面図である。
図6a】本発明の一実施例に係る表示装置の移動部の分解斜視図である。
図6b】本発明の一実施例に係る表示装置の表示部、駆動部及びハウジングの結合を示した斜視図である。
図7a】本発明の一実施例に係る表示装置のローラーのワインディングまたはアンワインディング時の、ローラーの回転軸の移動を示した断面図である。
図7b】本発明の一実施例に係る表示装置のローラーのワインディングまたはアンワインディング時の、ローラーの回転軸の移動を示した別の断面図である。
図8】本発明の他の実施例に係る表示装置の平面図である。
図9】本発明のまた他の実施例に係る表示装置の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の利点及び特徴、そして、それらを達成する方法は、添付の図面と共に詳細に後述されている実施例を参照すると、明確になるだろう。しかし、本発明は、以下において開示される実施例に制限されるものではなく、互いに異なる多様な形状に具現され、単に、本実施例は、本発明の開示が完全なものとなるようにし、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は、請求項の範疇により定義されるだけである。
【0015】
本発明の実施例を説明するための図面に開示された形状、面積、比率、角度、個数等は、例示的なものであるので、本発明は、図示された事項に制限されるものではない。明細書全体にわたって、同じ参照符号は、同じ構成要素を指す。また、本発明を説明するにあたって、関連した公知技術についての具体的な説明が本発明の要旨を不要に濁す恐れがあると判断される場合、その詳細な説明は省略する。本発明上において言及された「含む」、「有する」、「なされる」等が使用される場合、「~だけ」が使用されない以上、他の部分が加えられ得る。構成要素を単数で表現した場合、特に明示的な記載事項がない限り、複数を含む場合を含む。
【0016】
構成要素を解釈するにあたって、別途の明示的な記載がなくても誤差範囲を含むものと解釈する。
【0017】
位置関係についての説明である場合、例えば、「~上に」、「~上部に」、「~下部に」、「~隣に」等と二部分の位置関係が説明される場合、「すぐ」または「直接」が使用されない以上、二部分の間に一つ以上の他の部分が位置してもよい。
【0018】
素子または層が他の素子または層の「上(on)」と称されるものは、他の素子のすぐ上または中間に他の層または他の素子を介在した場合をいずれも含む。
【0019】
また、第1、第2等が多様な構成要素を述べるために使用されるが、これらの構成要素は、これらの用語により制限されない。これらの用語は、単に一つの構成要素を他の構成要素と区別するために使用するものである。従って、以下において言及される第1構成要素は、本発明の技術的思想内で第2構成要素であってもよい。
【0020】
明細書全体にわたって、同じ参照符号は、同じ構成要素を指す。
【0021】
図面で示された各構成の面積及び厚さは、説明の便宜のために示されたものであり、本発明は、示された構成の面積及び厚さに必ずしも限定されるものではない。
【0022】
本発明の様々な実施例のそれぞれの特徴は、部分的または全体的に互いに結合または組み合わせ可能であり、技術的に多様な連動及び駆動が可能であり、各実施例が互いに対して独立して実施可能であってもよく、関連関係で共に実施してもよい。
【0023】
以下においては、添付の図面を参照して、本発明の多様な実施例を詳細に説明する。
<表示装置-ローラブル表示装置>
【0024】
ローラブル表示装置は、丸めても画像表示が可能な表示装置と称され得る。ローラブル表示装置は、従来の一般的な表示装置と比較して高いフレキシビリティを有することができる。ローラブル表示装置の使用の有無によって、ローラブル表示装置は、形状が自由に変更され得る。具体的には、ローラブル表示装置を使用しないとき、ローラブル表示装置を丸めて体積を減少させて保管できる。逆に、ローラブル表示装置を使用するとき、丸められたローラブル表示装置をまた広げて使用することができる。
【0025】
図1a及び図1bは、本発明の一実施例に係る表示装置の斜視図である。図2は、本発明の一実施例に係る表示装置の断面図である。
【0026】
まず、図1a及び図1bを参照すると、本発明の一実施例に係る表示装置100は、表示部DP及びハウジング部HPを含む。
【0027】
表示部DPは、ユーザに映像を表示するための構成であり、例えば、表示素子と、表示素子を駆動するための回路、配線及び部品等が配置され得る。このとき、本発明の一実施例に係る表示装置100は、ローラブル表示装置100であるので、表示部DPは、ワインディング及びアンワインディングが可能であるように構成され得る。例えば、表示部DPは、ワインディングまたはアンワインディングが可能であるようにフレキシビリティ(flexibility)を有する表示パネル及びバックカバーからなり得る。表示部DPについてのより詳細な説明は、図3及び図4を参照して後述する。
【0028】
ハウジング部HPは、表示部DPが収納され得るケースである。表示部DPは、ワインディングされてハウジング部HPの内部に収納され得、表示部DPは、アンワインディングされてハウジング部HPの外部に配置され得る。
【0029】
ハウジング部HPには、表示部DPがハウジング部HPの内部及び外部に移動できるように開口部HPOが配置される。表示部DPは、ハウジング部HPの開口部HPOを通過して上下方向に移動できる。
【0030】
一方、表示装置100の表示部DPは、フルアンワインディングされた状態からフルワインディングされた状態に、またはフルワインディングされた状態からフルアンワインディングされた状態に転換され得る。
【0031】
図1aにおいては、表示装置100の表示部DPがフルアンワインディングされた状態を示しており、フルアンワインディングされた状態は、表示装置100の表示部DPがハウジング部HPの外部に配置された状態である。即ち、ユーザが表示装置100を通して映像を視聴するために、表示部DPがアンワインディングされてハウジング部HPの外部に最大限配置され、それ以上アンワインディングできない状態をフルアンワインディングされた状態と定義できる。
【0032】
図1bにおいては、表示装置100の表示部DPがフルワインディングされた状態を示しており、フルワインディングされた状態は、表示装置100の表示部DPがハウジング部HPの内部に収納され、それ以上ワインディングできない状態である。即ち、ユーザが表示装置100を通して映像を視聴しない場合は、表示部DPがハウジング部HPの外部に配置されないことが外観の側面から有利であるので、表示部DPがワインディングされてハウジング部HPの内部に収納された状態をフルワインディングされた状態と定義できる。また、表示部DPがハウジング部HPの内部に収納されたフルワインディングされた状態である場合、表示装置100の体積が小さくなり、運搬が容易であり得る。
【0033】
図2を参照すると、表示部DPは、後述する駆動部MPのローラー151によってフルアンワインディングされた状態またはフルワインディングされた状態に転換され得る。説明の便宜のために、図2においては、ハウジング部HP、表示部DP及びローラー151だけを示している。
ローラー151は、表示部DPがワインディングされる部材である。具体的には、ローラー151は、時計回りまたは反時計回りに回転してローラー151に固定された表示部DPをワインディングまたはアンワインディングする。ローラー151には、表示部DPの下側エッジが固定され得る。ローラー151が回転すると、ローラー151に下側エッジが固定された表示部DPがローラー151にワインディングされ得る。これに対して、ローラー151が反対方向に回転すると、ローラー151にワインディングされた表示部DPがローラー151からアンワインディングされ得る。
【0034】
具体的には、表示部DPをワインディングする場合、ローラー151は回転でき、表示部DPはローラー151にワインディングされ得る。ローラー151が第1方向DR1、即ち、時計回りに回転すると、表示部DPは、視聴方向である表示部DPの正面がローラー151の表面に密着してワインディングされ得る。表示部DPをアンワインディングする場合、ローラー151は回転でき、表示部DPはローラー151からアンワインディングされ得る。ローラー151が第2方向DR2、即ち、反時計回りに回転すると、ローラー151にワインディングされた表示部DPがローラー151からアンワインディングされてハウジング部HPの外部に配置され得る。
【0035】
ローラー151は、ベース部151a及びトップカバー151bを含むことができる。表示部DPの下側エッジは、ベース部151a及びトップカバー151bの間に固定されてローラー151と締結され得る。ローラー151は、円筒形状になされ得る。即ち、ベース部151a、トップカバー151b及び表示部DPが互いに固定された後のローラー151の全体的な形状は、円筒形状であってよい。ただし、ローラー151は、表示部DPをワインディングできる任意の形状であってもよく、これに制限されるものではない。
【0036】
また、ローラー151の少なくとも一側にはばねが配置され、ばねの張力を利用してローラー151のワインディング方向に力を適用できる。そこで、表示部DPとフルアンワインディングされた時に表示部DPに張力が加えられて平らな状態を維持することもでき、表示部DPのワインディングをより容易にすることもできる。
【0037】
<表示部>
図3は、本発明の一実施例に係る表示装置の表示部の平面図である。図3を参照すると、表示装置100の表示部DPは、バックカバー110、表示パネル120、フレキシブルフィルム130及び印刷回路基板140を含む。
【0038】
バックカバー110は、表示パネル120、フレキシブルフィルム130及び印刷回路基板140の背面に配置され、表示パネル120、フレキシブルフィルム130及び印刷回路基板140を支持する。そこで、バックカバー110は、表示パネル120の大きさより大きくてよい。即ち、バックカバー110の外側エッジは、対応する表示パネル120の外側エッジより外側に配置され得る。そこで、表示部DPがハウジング部HPの外部に配置された場合、バックカバー110は、外部の衝撃から表示部DPの他の構成、特に、表示パネル120を保護することができる。
【0039】
バックカバー110は、剛性を有する物質で形成されるが、バックカバー110の少なくとも一部分は、表示パネル120と共にワインディングまたはアンワインディングされるためにフレキシビリティを有し得る。例えば、バックカバー110は、SUS(Steel Use Stainless)またはインバー(Invar)等の金属材質またはプラスチック等の物質からなり得る。ただし、バックカバー110の物質は、設計によって熱変形量、曲率半径、剛性等の物性条件を満たすならば、多様に変更され得、これに制限されない。
【0040】
バックカバー110は、固定領域FA、支持領域PA及び延性領域MAを含む。具体的には、バックカバー110は、最上端の支持領域PA、最下端の固定領域FA及び支持領域PAと固定領域FAとの間の延性領域MAを含む。支持領域PAは、複数の開口部111が配置されず、後述するヘッドバー161と締結される領域である。延性領域MAは、複数の開口部111が配置され、実質的にワインディングまたはアンワインディングがなされる領域である。固定領域FAは、印刷回路基板140及びフレキシブルフィルム130と共にバックカバー110をローラー151に固定させる領域である。
【0041】
バックカバー110の支持領域PAは、バックカバー110の最上端の領域であり、ヘッドバー161と締結される領域である。支持領域PAには、ヘッドバー161との締結のために、第1締結ホールAH1が形成される。そして、ヘッドバー161と第1締結ホールAH1を貫通するスクリューが配置され、ヘッドバー161とバックカバー110の支持領域PAが締結され得る。そして、支持領域PAがヘッドバー161と締結されることで、ヘッドバー161に締結された昇降部160が上昇または下降時、バックカバー110も共に昇降または下降され得、バックカバー110に貼り付けられた表示パネル120もまた共に昇降または下降され得る。図3においては、第1締結ホールAH1が9個であるものと示したが、第1締結ホールAH1の個数は、これに制限されない。また、図3においては、バックカバー110が第1締結ホールAH1を使用してヘッドバー161と締結されるものと説明したが、これに制限されず、別途の締結ホールなしにバックカバー110とヘッドバー161が締結されてもよい。
【0042】
バックカバー110の固定領域FAは、バックカバー110の最下端の領域であり、ローラー151と締結される領域である。固定領域FAには、ローラー151との締結のために第2締結ホールAH2が形成され得る。例えば、ローラー151と第2締結ホールAH2を貫通するスクリューが配置され、ローラー151とバックカバー110の固定領域FAが締結され得る。そして、固定領域FAがローラー151と締結されることで、ローラー151の回転により、バックカバー110がローラー151にワインディングまたはアンワインディングされ得る。一方、図3に示された複数の第2締結ホールAH2の個数は例示的なものであり、複数の第2締結ホールAH2の個数は、印刷回路基板140の個数、フレキシブルフィルム130の個数等に基づいて決定され得る。
【0043】
固定領域FAには、表示パネル120の一端に連結されたフレキシブルフィルム130及び印刷回路基板140が配置されて固定される。第2締結ホールAH2の一部は、フレキシブルフィルム130それぞれの間に配置され、フレキシブルフィルム130をさらに安定して固定できる。固定領域FAは、フレキシブルフィルム130及び印刷回路基板140を保護するために、フレキシブルフィルム130及び印刷回路基板140がローラー151の内部に曲面でない平面形状に締結されるようにすることができる。
【0044】
バックカバー110の延性領域MAは、表示パネル120と共にローラー151にワインディングまたはアンワインディングされる領域である。延性領域MAは、表示パネル120及びフレキシブルフィルム130の一部の領域と重畳し得る。
【0045】
バックカバー110の延性領域MAには、複数の開口部111が配置される。表示部DPがワインディングまたはアンワインディングされるとき、複数の開口部111は、表示部DPに加えられる応力により変形され得る。具体的には、表示部DPがワインディングまたはアンワインディングされるとき、バックカバー110の延性領域MAは、複数の開口部111が収縮または膨張することで変形され得る。そして、複数の開口部111が収縮または膨張することで、バックカバー110の延性領域MA上に配置された表示パネル120のスリップ(slip)現象が最小化されて表示パネル120に加えられる応力、即ち、ストレスを最小化することができる。
【0046】
一方、支持領域PA及び固定領域FAには、延性領域MAに形成されたような複数の開口部111が形成されない。即ち、支持領域PA及び固定領域FAには、第1締結ホールAH1及び第2締結ホールAH2のみが形成されるだけで、延性領域MAに形成されたような複数の開口部111は形成されない。また、第1締結ホールAH1及び第2締結ホールAH2は、複数の開口部111と形状が互いに異なる。支持領域PA及び固定領域FAは、それぞれヘッドバー161及びローラー151に固定される領域であり、延性領域MAより剛性を有しなければならない。具体的には、支持領域PA及び固定領域FAが剛性を有することで、支持領域PA及び固定領域FAは、ヘッドバー161及びローラー151に固く固定され得る。従って、表示部DPが駆動部MPのローラー151及びヘッドバー161に固定され、駆動部MPの動作によってハウジング部HPの内部または外部に移動され得る。
【0047】
本発明の一実施例に係る表示装置100においては、複数の開口部111が形成されたバックカバー110が表示パネル120の背面に配置され、表示パネル120を支持及び保護する。バックカバー110は、金属材質等で形成されて剛性を有することができる。同時に、バックカバー110の表示パネル120が配置される延性領域MAには、複数の開口部111が形成されるので、バックカバー110のフレキシビリティが向上し得る。そこで、表示装置100の表示部DPがハウジング部HPの外部に配置されたフルアンワインディングされた状態で、高い剛性を有するバックカバー110は、表示パネル120が平らに広げられるように支持することができる。これに対して、表示装置100の表示部DPがハウジング部HPの内部に収納されたフルワインディングされた状態で、複数の開口部111により高いフレキシビリティを有するバックカバー110は、表示パネル120と共にローラー151にワインディングされて収納され得る。
【0048】
図3を参照すると、延性領域MAは、支持領域PAから延びた第1延性領域MA1、及び第1延性領域MA1と固定領域FAとの間の第2延性領域MA2を含む。
【0049】
第1延性領域MA1は、複数の開口部111が配置され、表示パネル120が貼り付けられる領域である。第2延性領域MA2は、第1延性領域MA1から固定領域FAに延びた領域である。第2延性領域MA2には、複数の開口部111が配置されるが、表示パネル120が配置されることはない。また、第2延性領域MA2には、表示パネル120から印刷回路基板140に延びたフレキシブルフィルム130の少なくとも一部が配置される。
【0050】
第2延性領域MA2は、表示パネル120の表示領域AAがハウジング部HPの外部に配置され得るように延びた領域である。例えば、バックカバー110及び表示パネル120がフルアンワインディングされた状態であるとき、印刷回路基板140が貼り付けられてローラー151に固定された固定領域FAからフレキシブルフィルム130が貼り付けられた第2延性領域MA2までは、ハウジング部HPの内部に配置され得、表示パネル120が貼り付けられた第1延性領域MA1及び支持領域PAは、ハウジング部HPの外部に配置され得る。このとき、ローラー151に固定された固定領域FAから第2延性領域MA2までの長さが、固定領域FAからハウジング部HPの開口部HPOまでの長さより小さければ、表示パネル120が貼り付けられた第1延性領域MA1の一部がハウジング部HPの内部に配置され得る。従って、表示パネル120の表示領域AAの下端の一部分がハウジング部HPの内部に配置されるので、映像視聴が困難になり得る。それゆえ、ローラー151に固定された固定領域FAから第2延性領域MA2の長さが、ローラー151に固定された固定領域FAからハウジング部HPの開口部HPOまでの長さと同一であるように設計され得る。
【0051】
表示パネル120は、ユーザに映像を表示するためのパネルである。表示パネル120は、映像を表示するための表示素子、表示素子を駆動するための駆動素子、及び表示素子及び駆動素子に各種の信号を伝達する配線等が配置され得る。
【0052】
表示素子は、表示パネル120の種類によって異に定義され得、例えば、表示パネル120が有機発光表示パネルである場合、表示素子は、アノード、有機発光層及びカソードを含む有機発光素子であってよい。例えば、表示パネル120が液晶表示パネルである場合、表示素子は、液晶表示素子であってよい。また、表示パネル120がLEDを含む発光表示パネルである場合、表示素子は、LEDであってもよい。以下においては、表示パネル120が有機発光表示パネルであるものと仮定するが、表示パネル120が有機発光表示パネルに制限されるものではない。また、本発明の一実施例に係る表示装置100は、ローラブル表示装置であるので、表示パネル120は、ローラー151にワインディングまたはアンワインディングされるためにフレキシブル表示パネルに具現され得る。
【0053】
図3を参照すると、表示パネル120は、表示領域AA及び非表示領域NAを含む。
【0054】
表示領域AAは、表示パネル120で映像が表示される領域である。表示領域AAには、複数の画素を構成する複数のサブ画素及び複数のサブ画素を駆動するための駆動回路が配置され得る。複数のサブ画素は、表示領域AAを構成する最小単位であり、複数のサブ画素それぞれに表示素子が配置され得る。例えば、複数のサブ画素それぞれには、アノード、有機発光層及びカソードを含む有機発光素子が配置され得るが、これに制限されない。また、複数のサブ画素を駆動するための回路には、駆動素子及び配線等が含まれ得る。例えば、回路は、薄膜トランジスタ、ストレージキャパシタ、ゲート配線、データ配線等からなり得るが、これに制限されない。
【0055】
非表示領域NAは、映像が表示されない領域である。非表示領域NAは、表示領域AAの外郭を囲むようにされる。非表示領域NAには、表示領域AAの有機発光素子を駆動するための多様な配線及び回路等が配置される。例えば、非表示領域NAには、表示領域AAの複数のサブ画素及び回路に信号を伝達するためのリンク配線またはゲートドライバIC、データドライバICのような駆動IC等が配置され得るが、これに制限されない。
【0056】
フレキシブルフィルム130は、延性を有するベースフィルムに各種の部品が配置されたフィルムである。フレキシブルフィルム130の延性を有して一部の領域が第2延性領域MA2と共にローラー151にワインディングまたはアンワインディングされ得る。フレキシブルフィルム130は、表示領域AAの複数のサブ画素及び回路に信号を供給し、表示パネル120と電気的に連結され得る。フレキシブルフィルム130は、表示パネル120の非表示領域NAの一端に配置され、電源電圧、データ電圧等を表示領域AAの複数のサブ画素及び回路に供給する。図3に示されたフレキシブルフィルム130の個数は例示的なものであり、フレキシブルフィルム130の個数は、設計によって多様に変更され得、これに制限されない。
【0057】
一方、フレキシブルフィルム130にも、例えば、ゲートドライバIC、データドライバICのような駆動ICが配置され得る。駆動ICは、映像を表示するためのデータとそれを処理するための駆動信号を処理する部品である。駆動ICは、実装される方式によってチップオングラス(Chip On Glass;COG)、チップオンフィルム(Chip On Film;COF)、テープキャリアパッケージ(Tape Carrier Package;TCP)等の方式で配置され得る。ただし、説明の便宜のために、駆動ICがフレキシブルフィルム130上に実装されたチップオンフィルム方式であるものと説明したが、これに制限されない。
【0058】
印刷回路基板140は、フレキシブルフィルム130の一端に配置され、フレキシブルフィルム130と連結される。印刷回路基板140は、駆動ICに信号を供給する部品である。印刷回路基板140は、駆動信号、データ信号等のような多様な信号を駆動ICに供給する。印刷回路基板140には、各種の部品が配置され得る。例えば、印刷回路基板140には、タイミングコントローラ、電源部等が配置され得る。図3においては、印刷回路基板140が2個であるものと示したが、印刷回路基板140の個数は、設計によって多様に変更され得、これに制限されない。
【0059】
一方、図3には示されていないが、印刷回路基板140と連結される追加印刷回路基板がさらに配置され得る。例えば、印刷回路基板140は、データ駆動部が実装されるソース印刷回路基板(Source PCB;S-PCB)と称され得、印刷回路基板140と連結される追加印刷回路基板は、タイミングコントローラ等が実装されるコントロール印刷回路基板(Control PCB;C-PCB)と称され得る。追加印刷回路基板は、ローラー151内に配置されてもよく、ローラー151の外部でハウジング部HP内に配置されてもよい。
【0060】
<表示部とローラーの結合構造>
図4は、本発明の一実施例に係る表示装置のローラーと表示部の結合構造を説明するための分解斜視図である。
【0061】
図4を参照すると、ローラー151のベース部151a及びトップカバー151bの間に表示部DPの下側エッジが固定される。具体的には、ベース部151aとトップカバー151bとの間にバックカバー110の固定領域FA、フレキシブルフィルム130の一部及び印刷回路基板140が配置される。
【0062】
ベース部151aの外周面の一部分は平面部に形成され、外周面の残りの部分は曲面部に形成される。ベース部151aの平面部は、表示部DPの固定領域FA、フレキシブルフィルム130の一部及び印刷回路基板140が安着される部分であってよい。固定領域FAは、複数の第2締結ホールAH2によってベース部151aの平面部に固定される。
【0063】
トップカバー151bは、ベース部151aの平面部上に締結される。より具体的には、ローラー151のトップカバー151b、バックカバー110の固定領域FA及びローラー151のベース部151aを貫通するスクリューが配置され、ローラー151と固定領域FAが締結され得る。
【0064】
このとき、トップカバー151bの上面は、凸な曲面形状を有し得る。また、トップカバー151bの曲面形状は、ベース部151aの曲面部に対応する形状を有し得る。そこで、ベース部151a及びトップカバー151bが結合された後のローラー151の断面は、実質的に円状を有し得る。従って、固定領域FA、フレキシブルフィルム130の一部及び印刷回路基板140がベース部151aの平面部上に配置された以後、バックカバー110の延性領域MA及び表示パネル120は、円状を有するローラー151の外周面に沿ってワインディングされ得る。
【0065】
一方、固定領域FAに配置された印刷回路基板140は、ベース部151aの平面部に配置されるので、曲げられずに平らな状態を維持できる。従って、印刷回路基板140は、表示部DPがワインディングまたはアンワインディングされることと関係なく常に平らに維持され得、印刷回路基板140が曲げられることで損傷されることが防止され得る。
【0066】
<駆動部>
図5は、本発明の一実施例に係る表示装置の平面図である。このとき、図5においては、図示の便宜のために、ハウジング部HPの内面のうち天井面HPCを含む面だけを示している。
【0067】
図5を参照すると、駆動部MPは、ローラー部150、昇降ユニット160及び移動部170を含む。
【0068】
ローラー部150は、ローラー151を時計回りまたは反時計回りに回転してローラー151に固定された表示部DPをワインディングまたはアンワインディングする。ローラー部150は、図1a乃至図2に示されたハウジング部HPの内部に配置される。ローラー部150は、ローラー151、ローラー支持部152及び回転軸153を含む。
【0069】
ローラー151には、表示部DPの下側エッジが固定される。そこで、ローラー151が時計回りまたは反時計回りに回転すると、表示部DPは、ローラー151にワインディングまたはアンワインディングされ得る。
【0070】
回転軸153は、モータ162と連結され、モータ162の回転によって共に回転する。回転軸153は、ローラー151と連結され、モータ162の回転運動をローラー151に伝達してモータ162と共に回転できる。
【0071】
ローラー支持部152は、ローラー151の両側でローラー151を支持する。例えば、ローラー支持部152は、ローラー151に連結された回転軸153を支持する方式でローラー151を支持することもできるが、これに制限されず、ローラー151そのものを支持することもできる。このとき、回転軸153は、ローラー支持部152に回転可能であるように結合され得る。
【0072】
ローラー支持部152は、ハウジング部HPの天井面HPCと連結される。そこで、ローラー支持部152は、ローラー151がハウジング部HPの天井面HPCから離隔されるように支持することができる。
【0073】
昇降部160は、ローラー部150の駆動に合わせて表示部DPを上下方向に移動させる。昇降部160は、ヘッドバー161及びモータ162を含む。図5において示されてはいないが、昇降部160は、例えば、リンク部及びチェーン部をさらに含むことができる。即ち、昇降部160は、ヘッドバー161に連結されるリンク部やチェーン部をさらに含み、ヘッドバー161を昇降させる方式で表示部DPを上下方向に移動させることができる。
【0074】
ヘッドバー161は、表示部DPの正面で表示される映像を遮ることのないように表示部DPの最上端のエッジに隣接する面の一部分だけを覆う。表示部DPとヘッドバー161は、スクリューで固定され得るが、これに制限されるものではない。
【0075】
モータ162は、別途の外部電源または内蔵バッテリー等のような電源生成部に連結され、電源の供給を受けることができる。モータ162は、回転力を発生させて回転軸153に駆動力を提供する。
【0076】
いくつかの実施例において、上述したローラー部150及び昇降部160以外に他の構造を有するローラー部150及び昇降部160が表示装置100に適用されてもよい。即ち、表示部DPをワインディング及びアンワインディングすることができれば、上述したローラー部150及び昇降部160の構成が変更されてもよく、一部の構成が省略されるか、他の構成がさらに加えられてもよい。
【0077】
移動部170は、図1a乃至図2に示されたハウジング部HPの内部に配置され、ローラー151の一端に配置されてローラー151のワインディングまたはアンワインディング時にローラー151を水平方向に移動させる。移動部170がローラー151を水平方向に移動させる内容に関する具体的な内容は、図6a乃至図7bを参照して後述する。
【0078】
図6aは、本発明の一実施例に係る表示装置の移動部の分解斜視図である。図6bは、本発明の一実施例に係る表示装置の表示部、駆動部及びハウジングの結合を示した斜視図である。図7a及び図7bは、ローラーのアンワインディング時、ローラーの回転軸の移動を示した断面図である。図7a及び図7bにおいては、説明の便宜のために、ハウジング部HP、表示部DP及びローラー151だけを示している。
【0079】
移動部170は、表示部DPがワインディングまたはアンワインディングされる程度に対応するようにローラー151を移動させる。具体的には、表示部DPが垂直方向に昇降されるとしたとき、移動部170は、ローラー151を水平方向に移動させることができる。
【0080】
図6a及び図6bを参照すると、移動部170は、ウォーム171、第1ギヤ172、第2ギヤ173及び第3ギヤ174を含む。
【0081】
まず、ウォーム171は、ローラー151の一端から延びた回転軸153に配置される。そこで、ウォーム171は、ローラー151と同じ回転軸153を中心に回転できる。即ち、ウォーム171は、ローラー151の回転運動と同じ方向に回転運動できる。
【0082】
ウォーム171は、例えば、複数のねじ山を有するスクリュー形状であってよいが、これに制限されるものではない。
【0083】
第1ギヤ172は、ウォーム171と連動して回転運動する。具体的には、第1ギヤ172は、ウォーム171と連動するように複数の歯車を有するウォームギヤ172Aを含む。そこで、第1ギヤ172は、ウォーム171と連動して回転運動するウォームギヤ172Aによりウォーム171の回転方向と垂直な方向に回転運動する。
【0084】
そして、第1ギヤ172は、第2ギヤ173と連動する第1サブベベルギヤ172Bを含む。第1サブベベルギヤ172Bは、後述する第2ギヤ173の第2サブベベルギヤ173Aと連動してベベルギヤとして動作できる。
【0085】
第1ギヤ172は、ローラー支持部152に連結されたさらなる固定部材を通してローラー支持部152に固定され得るが、これに制限されず、ハウジング部HPに直接固定されてもよい。
【0086】
第2ギヤ173は、第1ギヤ172と連動して第1ギヤ172の回転方向と垂直方向に回転運動する。具体的には、第2ギヤ173は、第1ギヤ172の第1サブベベルギヤ172Bと連動する第2サブベベルギヤ173Aを含む。第2サブベベルギヤ173Aは、第1サブベベルギヤ172Bと互いに噛み合うことができるように配置され得る。そこで、第2ギヤ173は、第1ギヤ172の第1サブベベルギヤ172Bと連動して回転運動する第2サブベベルギヤ173Aにより第1ギヤ172の回転方向と垂直方向に回転運動できる。
【0087】
第2ギヤ173は、第3ギヤ174と連動するピニオンギヤ173Bを含む。ピニオンギヤ173Bは、後述する第3ギヤ174と連動してラックピニオンギヤとして動作できる。
【0088】
第2ギヤ173は、ローラー支持部152に連結されたさらなる固定部材を通してローラー支持部152に固定され得るが、これに制限されない。
【0089】
第3ギヤ174は、第2ギヤ173と連動し、第2ギヤ173の回転運動を第2ギヤ173の直線運動に変更する。具体的には、第3ギヤ174は、ハウジング部HPの内面のうち天井面HPCに配置されたラックギヤである。そこで、第2ギヤ173のピニオンギヤ173Bと第3ギヤ174が噛み合って、第3ギヤ174が延長方向に沿って第2ギヤ173が直線運動できる。これによって、第3ギヤ174は、第2ギヤ173と連動し、第2ギヤ173の回転運動は、第2ギヤ173の直線運動に変更される。
【0090】
最終的に、モータ162による回転軸153の回転運動は、第2ギヤ173の直線運動に変更される。このとき、第2ギヤ173は、ローラー支持部152に固定されるので、第2ギヤ173の直線運動は、ローラー支持部152の直線運動に変更され、ローラー支持部152の直線運動は、ローラー151の直線運動に変更される。従って、モータ162による回転運動は、ローラー151の直線運動に最終的に変更される。ここで、ローラー151の直線運動方向は、水平方向であってよい。
【0091】
図6a及び図6bを参照すると、ガイド部HPGは、第2ギヤ173の直線運動方向に延びてローラー支持部152の直線運動をガイドする。このために、ガイド部HPGは、ハウジング部HPの内面に配置され得る。
【0092】
ガイド部HPGは、ローラー支持部152の直線運動を可能とするようにローラー支持部152と結合できる。例えば、ガイド部HPGは、互いに平行に配置された両側壁及び両側壁から突出した2個の突出部を含むことができる。ローラー支持部152は、ガイド部HPGにより形成された空間に挿入され、ガイド部HPGの形状に沿って直線運動できる。即ち、ガイド部HPGとローラー支持部152はレール構造をなして、ローラー支持部152がガイド部HPGの形状に沿って直線運動できる。このとき、図6a及び図6bを参照すると、ガイド部HPGの断面形状は、コ字状であるものと示されたが、ガイド部HPGの断面形状は、テーパ(taper)形状または逆テーパ形状であってもよく、これに制限されない。
【0093】
ガイド部HPGは、ハウジング部HPの内面のうち天井面HPCに配置され得る。そこで、表示装置100の組み立てが容易になり得る。例えば、表示部DPが出入するハウジング部HPの開口部HPOと表示部DPをワインディングまたはアンワインディングするローラー151は、互いに正確な位置に配置されるように、ローラー151は、ハウジング部HPの開口部HPOが配置された天井面HPCと連結され得る。これによって、ローラー151を支持するローラー支持部152と締結されるガイド部HPGが天井面HPCに配置される場合、ローラー支持部152とガイド部HPGの締結が容易になり得る。そこで、表示装置100の組み立てがさらに容易になり得る。
【0094】
このとき、移動部170は、表示部DPがワインディングまたはアンワインディングされる程度に対応するようにローラー151を移動させる。このために、回転軸153の1回転時、第1サブベベルギヤ172B及び第2サブベベルギヤ173Aは、1ピッチ回転運動できる。また、ピニオンギヤ173Bとラックギヤのギヤ比は、1対1であり、第1サブベベルギヤ172B及び第2サブベベルギヤ173Aの1ピッチは、表示部DPの厚さに対応できる。ただし、これに制限されず、第1サブベベルギヤ172B及び第2サブベベルギヤ173Aのピッチ大きさ、ピニオンギヤ173Bとラックギヤのギヤ比等は、設計によって多様に変更され得る。
【0095】
より具体的な説明のために、図7a及び図7bを参照すると、表示部DPは、図7aに示されたように、ローラー151に表示部DPが3回ワインディングされた状態であってよい。このとき、ローラー151と表示部DPを一つの円筒形状の客体と見なしたとき、該当客体の半径R1は、ローラー151の半径rと表示部DPの厚さtの3倍であるr+3tと定義され得る。ここで、表示部DPの厚さtは、表示パネル120が位置した表示部DP部分の断面上の厚さと定義され得る。即ち、表示部DPの厚さtは、ローラー151にワインディングされる表示部DPの断面上の厚さと定義され得る。以後、表示部DPがアンワインディングされて図7bに示された状態となった場合、前記客体の半径R2は、ローラー151の半径rと同一であり得る。即ち、前記客体の半径R1は、アンワインディング過程で3tだけ減少し得るので、移動部170は、ローラー151を図7a及び図7b基準に右側方向である開口部から近くなるA矢印方向に3tだけ移動させることができる。
【0096】
逆に、図7bに示された状態から図7aに示された状態に表示部DPがワインディングされる場合、移動部170は、ローラー151を図7a及び図7b基準に左側方向である開口部から離れるB矢印方向に3tだけ移動させることができる。
【0097】
従来の表示装置においては、ローラー151のワインディング時、表示部DPがローラー151にワインディングされるほど表示部DPの厚さtだけローラー151と表示部DPがなす円筒形状の客体の半径R2が増加した。このように、前記客体の半径R1が増加することで垂直方向に配置された表示部DPの下端が水平方向に突出するようになった。そこで、ユーザが表示部DPを視聴する場合、表示部DPの下端がユーザの位置する方向またはユーザの位置の反対方向に突出して、表示部DPが平らでないものと視認される問題点が存在した。逆に、ローラー151のアンワインディング時、表示部DPがローラー151にアンワインディングされるほど表示部DPの厚さだけローラー151と表示部DPがなす円筒形状の客体の半径R2が減少した。このように、前記客体の半径R2が減少することで垂直方向に配置された表示部DPの下端が水平方向に引かれるようになった。そこで、ユーザが表示部DPを視聴する場合、表示部DPの下端がユーザの位置する方向またはユーザの位置の反対方向に引かれるようになり、表示部DPが平らでないものと視認される問題点が存在した。
【0098】
上述した問題点を解決するために、表示部DPに所定の張力を加える補助ローラーが使用された。補助ローラーは、表示部DPの下端がユーザの位置する方向またはユーザの位置の反対方向に移動することを防止するために、ユーザに表示部DPが常に平らに視認され得るように表示部DPに張力を加えることができる。ただし、補助ローラーを使用する場合、補助ローラーが表示部DPの表示パネル120の表面をひっかいて表示パネル120が損傷される問題が発生した。また、補助ローラーが表示パネル120の表示領域を遮る問題が発生することもあった。
【0099】
本発明の一実施例に係る表示装置100においては、ローラー151のワインディングまたはアンワインディング時、移動部170がローラー151を水平移動させて、ハウジング部HPの外部にアンワインディングされた表示部DPを平らに維持させることができる。具体的には、表示部DPがローラー151にワインディングまたはアンワインディングされる場合、移動部170は、ローラー151にワインディングまたはアンワインディングされる表示パネル120の厚さに基づいて表示部DPを水平方向に移動させることができる。そこで、本発明の一実施例に係る表示装置100においては、ユーザは、表示部DPが常に平らな状態に維持されることを視認することができる。また、別途の補助ローラーを使用しなくても表示部DPの平らな状態を提供できるので、補助ローラーにより発生する表示領域の遮り現象や表示パネル120の表面が損傷される現象を防止することができる。
【0100】
図8は、本発明の他の実施例に係る表示装置の平面図である。図8の表示装置800は、図1乃至図7bの表示装置100と比較して移動部870のみが異なるだけで、他の構成は実質的に同一であるので、重複した説明は省略する。
【0101】
図8を参照すると、本発明の他の実施例に係る表示装置800においては、移動部870は、ローラー151の両端に配置される。即ち、ウォーム、第1ギヤ、第2ギヤ及び第3ギヤは、モータ162に隣接したローラー151の一端及び反対側のローラー151の他端にそれぞれ配置される。そこで、移動部870は、ローラー151の両端に対して対称的に配置され得る。
【0102】
そこで、上述したように、モータ162による回転軸153の回転運動は、ローラー151の両端に配置されたウォーム、第1ギヤ、第2ギヤ及び第3ギヤにより第2ギヤの直線運動に変更される。また、第2ギヤの直線運動は、ローラー支持部152の直線運動に変更され、ローラー支持部152の直線運動は、ローラー151の直線運動に変更される。従って、モータ162による回転運動は、ローラー151の直線運動に最終的に変更される。ここで、ローラー151の直線運動方向は、水平方向であってよい。
【0103】
そこで、本発明の他の実施例に係る表示装置800においては、移動部870がローラー151の両端に対して対称的に配置されることで、ローラー151をさらに安定して水平移動させながらハウジング部HPの外部にアンワインディングされた表示部DPを平らに維持させることができる。具体的には、表示部DPがローラー151にワインディングまたはアンワインディングされる場合、移動部870は、ローラー151にワインディングまたはアンワインディングされる表示パネル120の厚さに基づいて表示部DPを水平方向に移動させることができる。このとき、移動部870は、ローラー151の両端に対称的に配置されることで、ローラー151の両端でローラー151を対称的に水平移動させるのでローラー151をさらに安定して水平移動させることができる。そこで、本発明の他の実施例に係る表示装置800においては、ユーザは、表示部DPが常に平らな状態に維持されることを視認することができる。また、別途の補助ローラーを使用しなくても表示部DPの平らな状態を提供できるので、補助ローラーにより発生する表示領域の遮り現象や表示パネル120の表面が損傷される現象を防止することができる。
【0104】
図9は、本発明のまた他の実施例に係る表示装置の平面図である。図9の表示装置900は、図8の表示装置800と比較して移動部970のみが異なるだけで、他の構成は実質的に同一であるので、重複した説明は省略する。
【0105】
図9を参照すると、ガイド部HPG及び第3ギヤ174は、ハウジング部HPの底面HPFに配置される。そこで、ガイド部HPGと結合するローラー支持部152がハウジング部HPの内面のうち底面HPFと連結されて配置され得る。
【0106】
本発明の他の実施例に係る表示装置900においては、ローラー支持部152は、ハウジング部HPの内面のうち底面HPFと連結されて配置され得、そこで、ローラー支持部152は、ガイド部HPGが配置されたハウジング部HPの底面HPF上で直線運動できる。具体的には、ガイド部HPG及び第3ギヤ174は、ハウジング部HPの底面HPFに配置され、ガイド部HPGは、第3ギヤ174と連結される第2ギヤ173の直線運動方向に延びる。そして、ガイド部HPGは、ローラー支持部152の直線運動を可能とするようにローラー支持部152と結合できる。例えば、ローラー支持部152は、ハウジング部HPの底面HPFに配置されたガイド部HPGにより形成された空間に挿入され得、ガイド部HPGとローラー支持部152はレール構造をなして、ローラー支持部152がガイド部HPGの形状に沿って直線運動できる。従って、本発明の他の実施例に係る表示装置900においては、ローラー支持部152は、ハウジング部HPの内面のうち底面HPFと連結されて配置され得、ローラー支持部152は、ガイド部HPGが配置されたハウジング部HPの底面HPF上で直線運動できる。そこで、ローラー支持部152により支持されるローラー151もまた直線運動できる。
【0107】
本発明の多様な実施例に係る表示装置は、下記のように説明され得る。
【0108】
本発明の一実施例に係る表示装置は、表示パネル及び表示パネルの背面を支持するバックカバーを含む表示部、表示部をワインディング(winding)またはアンワインディング(unwinding)するように構成されるローラー、表示部がワインディングまたはアンワインディングされる程度に対応するようにローラーを移動させる移動部、及びローラー及び移動部を収容し、表示部が外部に移動できる開口部を含むハウジング部を含む。
【0109】
本発明の他の特徴によれば、移動部は、ローラーを水平方向に移動させることができる。
【0110】
本発明のまた他の特徴によれば、移動部は、表示部がワインディングされる間、開口部から離れる方向にローラーを移動させ、表示部がアンワインディングされる間、開口部に近くなる方向にローラーを移動させることができる。
【0111】
本発明のまた他の特徴によれば、移動部は、ローラーの一端から延びた回転軸に配置されたウォーム、ウォームと連動して回転運動する第1ギヤ、第1ギヤと連動して第1ギヤの回転方向と垂直方向に回転運動する第2ギヤ、第2ギヤと連動し、第2ギヤの回転運動を第2ギヤの直線運動に変更し、ハウジング部の内面に配置された第3ギヤを含み、ローラーは、第2ギヤが第3ギヤに沿って直線運動することで直線運動できる。
【0112】
本発明のまた他の特徴によれば、第1ギヤは、ウォームと連動するウォームギヤ及び第2ギヤと連動する第1サブベベルギヤを含み、第2ギヤは、第1ギヤと連動する第2サブベベルギヤ及び第3ギヤと連動するピニオンギヤ173Bを含み、第3ギヤは、ラックギヤであってよい。
【0113】
本発明のまた他の特徴によれば、回転軸が1回転時、第1サブベベルギヤ及び第2サブベベルギヤ173Aは、1ピッチ回転運動し、ピニオンギヤ173Bとラックギヤのギヤ比は、1対1であり、第1サブベベルギヤ及び第2サブベベルギヤ173Aの1ピッチは、表示部の厚さに対応できる。
【0114】
本発明のまた他の特徴によれば、ローラーの一端に配置され、回転軸と連結されてローラーを回転させるための動力を提供するモータをさらに含むことができる。
【0115】
本発明のまた他の特徴によれば、ウォーム、第1ギヤ、第2ギヤ及び第3ギヤは、ローラーの他端側にさらに配置され得る。
【0116】
本発明のまた他の特徴によれば、ローラーを支持するためのローラー支持部、及びハウジング部の内面に配置され、第2ギヤの直線運動方向に延びてローラー支持部の直線運動をガイドするガイド部をさらに含むことができる。
【0117】
本発明のまた他の特徴によれば、ガイド部及び第3ギヤは、ハウジング部の内面のうち底面または天井面に配置され得る。
【0118】
本発明のまた他の特徴によれば、ガイド部及びローラー支持部は、ローラーの両端にそれぞれ配置され得る。
【0119】
本発明のまた他の特徴によれば、移動部によりローラーの位置が移動される全長は、ローラーにフル-ワインディングされた表示部の厚さを全て合わせた長さと同一であり得る。
【0120】
以上、添付の図面を参照して、本発明の実施例をさらに詳細に説明したが、本発明は、必ずしもこのような実施例に限定されるものではなく、本発明の技術思想を外れない範囲内で多様に変形実施され得る。従って、本発明に開示された実施例は、本発明の技術思想を制限するためのものではなく、説明するためのものであり、このような実施例によって本発明の技術思想の範囲が制限されるものではない。それゆえ、以上において記述した実施例は、全ての面で例示的なものであり、制限的ではないものと理解すべきである。本発明の保護範囲は、下記の請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと同等な範囲内にある全ての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
図1a
図1b
図2
図3
図4
図5
図6a
図6b
図7a
図7b
図8
図9