(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022104807
(43)【公開日】2022-07-11
(54)【発明の名称】磁気ターボ機械のシール装置
(51)【国際特許分類】
F02C 7/28 20060101AFI20220704BHJP
F01D 11/00 20060101ALI20220704BHJP
F16J 15/12 20060101ALI20220704BHJP
【FI】
F02C7/28 C
F02C7/28 E
F01D11/00
F16J15/12 C
F16J15/12 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021204277
(22)【出願日】2021-12-16
(31)【優先権主張番号】17/136,131
(32)【優先日】2020-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】390041542
【氏名又は名称】ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ
(74)【代理人】
【識別番号】100105588
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 博
(72)【発明者】
【氏名】ジョナサン・ドワイト・ベリー
(72)【発明者】
【氏名】マイケル・ジョン・ヒューズ
【テーマコード(参考)】
3G202
3J040
【Fターム(参考)】
3G202KK11
3G202KK22
3G202KK26
3J040AA13
3J040FA20
(57)【要約】
【課題】ターボ機械用のシール装置が提供される。
【解決手段】シール装置(201)およびターボ機械が提供される。ターボ機械用のシール装置(201)は、上流端(46)および下流端(48)を有する移行ダクト(44)を含む。移行ダクト(44)は、移行ダクト(44)の下流端(48)を周方向に囲む後方フレーム(100)を取り含む。第1段ノズル(700)が後方フレーム(100)から離間し、それらの間に間隙(202)を画定する。シールアセンブリ(400)が間隙(202)を横切って延在する。シールアセンブリ(400)は、後方フレーム(100)に磁気的に結合された第1のシールリンク(602)を含む。シールアセンブリ(400)は、第1のシールリンク(602)および第1段ノズル(700)に磁気的に結合された第2のシールリンク(604)をさらに含む。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上流端(46)および下流端(48)を有する移行ダクト(44)であって、前記移行ダクト(44)の前記下流端(48)を周方向に取り囲む後方フレーム(100)を備える、移行ダクト(44)と、
前記後方フレーム(100)から離間し、それらの間に間隙(202)を画定する第1段ノズル(700)と、
前記間隙(202)を横切って延在するシールアセンブリ(400)であって、
上流端(406)で前記後方フレーム(100)に磁気的に結合され、下流端(408)で前記第1段ノズル(700)に磁気的に結合されるシールリンク(402)
を備える、シールアセンブリ(400)と
を備える、ターボ機械用のシール装置(201)。
【請求項2】
前記シールリンク(402)の前記上流端(406)は、第1の磁気ボールソケットジョイント(614)を介して前記後方フレーム(100)に結合され、前記シールリンク(402)の前記下流端(408)は、第2の磁気ボールソケットジョイント(616)を介して前記第1段ノズル(700)に結合される、請求項1に記載のシール装置(201)。
【請求項3】
前記後方フレーム(100)は、前記シールリンク(402)の前記上流端(406)に回転可能かつ磁気的に結合するように構成されたボール磁石(620)またはソケット磁石(622)の一方を含む、請求項1に記載のシール装置(201)。
【請求項4】
前記第1段ノズル(700)は、前記シールリンク(402)の前記下流端(408)に回転可能かつ磁気的に結合するように構成されたボール磁石(620)またはソケット磁石(622)の一方を含む、請求項1に記載のシール装置(201)。
【請求項5】
前記シールリンク(402)の前記上流端(406)は、凸状磁石端(612)または凹状磁石端(610)のうちの一方を含み、前記シールリンク(402)の前記下流端(408)は、凸状磁石端(612)または凹状磁石端(610)のうちの一方を含む、請求項2に記載のシール装置(201)。
【請求項6】
前記シールリンク(402)が第1のシールリンク(602)であり、前記シールアセンブリ(400)が、前記第1のシールリンク(602)に磁気的に結合された第2のシールリンク(604)をさらに備え、前記第1のシールリンク(602)および前記第2のシールリンク(604)がそれぞれ、凸状磁石端(612)または凹状磁石端(610)の一方を有するそれぞれの上流端(606)と、凸状磁石端(612)または凹状磁石端(610)の一方を有するそれぞれの下流端(608)との間に延在する、請求項1に記載のシール装置(201)。
【請求項7】
前記第1のシールリンク(602)の前記それぞれの上流端(606)は、第1の磁気ボールソケットジョイント(614)を介して前記後方フレーム(100)に磁気的に結合され、前記第2のシールリンク(604)の前記それぞれの下流端(608)は、第2の磁気ボールソケットジョイント(616)を介して前記第1段ノズル(700)に結合され、前記第1のシールリンク(602)の前記それぞれの下流端(608)は、第3の磁気ボールソケットジョイント(618)を介して前記第2のシールリンク(604)の前記それぞれの上流端(606)に結合される、請求項6に記載のシール装置(201)。
【請求項8】
前記第1のシールリンク(602)は、前記後方フレーム(100)に対して回転可能であり、前記第2のシールリンク(604)は、前記第1段ノズル(700)に対して回転可能であり、前記第1のシールリンク(602)および前記第2のシールリンク(604)はそれぞれ、互いに対して回転可能である、請求項6に記載のシール装置(201)。
【請求項9】
前記シールリンク(402)が、前記上流端(406)と前記下流端(408)との間に延在する可撓性シール要素(424)を備える、請求項1に記載のシール装置(201)。
【請求項10】
冷却流チャネルが前記後方フレーム(100)内に画定され、前記冷却流チャネルは、出口から出る冷却空気(238)を前記シールアセンブリ(400)に向けて導き、衝突冷却を提供する、請求項1に記載のシール装置(201)。
【請求項11】
圧縮機セクション(14)と、
複数の燃焼器(17)を有する燃焼器セクション(16)であって、各燃焼器(17)は、上流端(46)および下流端(48)を有する移行ダクト(44)を備え、前記移行ダクト(44)は、前記移行ダクト(44)の前記下流端(48)を周方向に取り囲む後方フレーム(100)を備える、燃焼器セクション(16)と、
前記後方フレーム(100)から離間した第1段ノズル(700)を有するタービンセクション(18)であって、前記第1段ノズル(700)と前記後方フレーム(100)との間に間隙(202)が画定される、タービンセクション(18)と、
前記間隙(202)を横切って延在するシールアセンブリ(400)であって、
上流端(406)で前記後方フレーム(100)に磁気的に結合され、かつ下流端(408)で前記第1段ノズル(700)に磁気的に結合されるシールリンク(402)
を備える、シールアセンブリ(400)と
を備える、ターボ機械。
【請求項12】
前記シールリンク(402)の前記上流端(406)は、第1の磁気ボールソケットジョイント(614)を介して前記後方フレーム(100)に結合され、前記シールリンク(402)の前記下流端(408)は、第2の磁気ボールソケットジョイント(616)を介して前記第1段ノズル(700)に結合される、請求項11に記載のターボ機械。
【請求項13】
前記後方フレーム(100)は、前記シールリンク(402)の前記上流端(406)に回転可能かつ磁気的に結合するように構成されたボール磁石(620)またはソケット磁石(622)の一方を含む、請求項11に記載のターボ機械。
【請求項14】
前記第1段ノズル(700)は、前記シールリンク(402)の前記下流端(408)に回転可能かつ磁気的に結合するように構成されたボール磁石(620)またはソケット磁石(622)の一方を含む、請求項11に記載のターボ機械。
【請求項15】
前記シールリンク(402)の前記上流端(406)は、凸状磁石端(612)または凹状磁石端(610)のうちの一方を含み、前記シールリンク(402)の前記下流端(408)は、凸状磁石端(612)または凹状磁石端(610)のうちの一方を含む、請求項12に記載のターボ機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、ターボ機械用のシール装置に関する。特に、本開示は、後方フレームと第1段タービンノズルとの間の改良されたシール装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ターボ機械は、エネルギー伝達の目的で、様々な産業および用途において利用されている。例えば、ガスタービンエンジンは、一般に、圧縮機セクションと、燃焼セクションと、タービンセクションと、排気セクションとを含む。圧縮機セクションは、ガスタービンエンジンに入る作動流体の圧力を徐々に高め、この圧縮された作動流体を燃焼セクションに供給する。圧縮された作動流体および燃料(例えば、天然ガス)が、燃焼セクション内で混合され、燃焼チャンバ内で燃焼して、高圧かつ高温の燃焼ガスを生成する。燃焼ガスは、燃焼セクションからタービンセクションに流れ、そこで膨張して仕事を発生させる。例えば、タービンセクションにおける燃焼ガスの膨張は、例えば、発電機に接続されたロータシャフトを回転させ、電気を発生させることができる。次いで、燃焼ガスは、排気セクションを介してガスタービンから出る。
【0003】
ガスタービンの燃焼セクションは、典型的には、移行ダクトを介してタービンセクションの第1段ノズルに結合された燃焼器を含む。一般的に、各移行ダクトは、タービンセクションの入口側に近接して位置決めされた後方フレームを有する。後方フレームは通常、内側部分および外側部分と呼ばれ、タービンの中心軸に対して半径方向の内側および外側にある2つの弓状部分を有する。後方フレームの内側および外側部分は、側方部分と呼ばれることが多い、半径方向に延在する直線部分によって相互接続される。シールアセンブリは、典型的には、後方フレームとタービンセクションの入口との間をシールするために使用される。特に、内側および外側周方向のシールは、後方フレームの内側および外側部分とタービンセクションの対応する入口との間をシールするために使用される。同様に、半径方向に配向されたサイドシールを近接する後方フレーム間に配置して、1つの後方フレームの側方部分と次の後方フレームとの間の周方向間隙を実質的に閉じてシールすることができる。
【0004】
後方フレームの周りに位置決めされたシールアセンブリは、一般に、高温燃焼ガスがタービンセクションに入る前に、燃焼器を取り囲む加圧空気で希釈されるのを防止するように機能する。このようにして、シールアセンブリは、タービンセクション内で仕事を生成するために高温燃焼ガスが完全に利用されることを保証する。
【0005】
しかしながら、多くの既知のシールアセンブリの使用には問題が存在する。例えば、燃焼ガスの高温は、経時的にシールアセンブリに損傷を引き起こす可能性があり、その結果、アセンブリの寿命が制限され、耐久性が低下する可能性がある。さらに、ガスタービンの動作中の後方フレームおよび第1段ノズルの熱膨張および振動運動が、シールアセンブリの位置ずれおよび/または完全な分離を引き起こし、その結果、構成要素間のシールが不完全になる可能性がある。
【0006】
したがって、当技術分野では、改良されたシールアセンブリが望まれている。特に、耐久性および位置合わせが向上し、それによってアセンブリの全体的な寿命および耐久性が伸びた、ガスタービンエンジンのための改良されたシールアセンブリが望ましい。
【発明の概要】
【0007】
本開示によるシール装置およびターボ機械の態様および利点は、以下の説明に部分的に記載されており、または説明から明らかとなり、または本技術の実施を通して学ぶことができる。
【0008】
一実施形態によれば、ターボ機械用のシール装置が提供される。シール装置は、上流端および下流端を有する移行ダクトを含む。移行ダクトは、移行ダクトの下流端を周方向に取り囲む後方フレームを含む。第1段ノズルが後方フレームから離間し、それらの間に間隙を画定する。シールアセンブリが間隙を横切って延在する。シールアセンブリは、後方フレームに磁気的に結合された第1のシールリンクを含む。シールアセンブリは、第1のシールリンクおよび第1段ノズルに磁気的に結合された第2のシールリンクをさらに含む。
【0009】
別の実施形態によれば、ターボ機械が提供される。ターボ機械は、圧縮機セクションと、複数の燃焼器を有する燃焼器セクションとを含む。各燃焼器は、上流端および下流端を有する移行ダクトを備える。移行ダクトは、移行ダクトの下流端を周方向に取り囲む後方フレームを含む。ターボ機械は、後方フレームから離間した第1段ノズルを有するタービンセクションをさらに含む。第1段ノズルと後方フレームとの間に間隙が画定される。シールアセンブリが間隙を横切って延在する。シールアセンブリは、後方フレームに磁気的に結合された第1のシールリンクを含む。シールアセンブリは、第1のシールリンクおよび第1段ノズルに磁気的に結合された第2のシールリンクをさらに含む。
【0010】
本シール装置およびターボ機械のこれらおよび他の特徴、態様、および利点は、以下の説明および添付の特許請求の範囲を参照すれば、よりよく理解されるはずである。添付の図面は、本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成するものであるが、本技術の実施形態を例示し、明細書における説明と併せて本技術の原理を説明するのに役立つ。
【0011】
当業者へと向けられた本システムおよび方法の作製および使用の最良の態様を含む、本シール装置、およびターボ機械の完全かつ実施可能な開示が本明細書に記載されており、それは添付の図面を参照している。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本開示の実施形態によるターボ機械の概略図である。
【
図2】本開示の実施形態による燃焼器の断面図である。
【
図3】本開示の実施形態による周方向に近接する移行ダクトの斜視図である。
【
図4】本開示の実施形態によるシール装置の断面斜視図である。
【
図5】本開示の実施形態によるシール装置の断面斜視図である。
【
図6】本開示の実施形態によるシール装置の断面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
ここで、本シール装置およびターボ機械の実施形態を詳細に参照するが、その1つまたは複数の例が図面に示されている。各例は、本技術の説明のために提供するものであって、本技術を限定するものではない。実際に、特許請求される技術の範囲または趣旨を逸脱することなく、修正および変更が本技術において可能であることは、当業者にとって明らかであろう。例えば、ある実施形態の一部として図示または記載された特徴を別の実施形態において使用して、またさらなる実施形態をもたらすことができる。したがって、本開示は、添付の特許請求の範囲およびそれらの均等物の範囲内にあるそのような修正および変更を包含することを意図している。
【0014】
詳細な説明は、図面の特徴を参照するために、数字および文字の符号を使用する。図面および説明における類似または同様の符号は、本発明の類似または同様の部分を指すために使用されている。本明細書で使用する場合、「第1の」、「第2の」、および「第3の」という用語は、ある構成要素を別の構成要素から区別するために交換可能に使用することができ、個々の構成要素の場所または重要性を示すことを意図するものではない。
【0015】
本明細書で使用する場合、「上流」(または「前方」)、および「下流」(または「後方」)という用語は、流体経路における流体の流れに関する相対的な方向を指す。例えば、「上流」は、流体が流れてくる方向を指し、「下流」は、流体が流れていく方向を指す。「半径方向に」という用語は、特定の構成要素の軸方向中心線に実質的に垂直な相対的な方向を指し、「軸方向に」という用語は、特定の構成要素の軸方向中心線に実質的に平行および/または同軸に位置合わせする相対的な方向を指し、「周方向に」という用語は、特定の構成要素の軸方向中心線の周りに延在する相対的な方向を指す。「ほぼ」、または「約」などの近似の用語は、記載された値のプラスマイナス10パーセントの範囲内の値を含む。角度または方向の文脈において使用されるとき、そのような用語は、記載された角度または方向のプラスマイナス10度の範囲を含む。例えば、「概して垂直」は、任意の方向、例えば、時計回りまたは反時計回りの垂直から10度の範囲内の方向を含む。
【0016】
ここで図面を参照すると、
図1は、ターボ機械の一実施形態の概略図を示しており、これは、図示の実施形態ではガスタービン10である。産業用または陸上用のガスタービンが本明細書に示されて説明されているが、本開示は、特許請求の範囲に特に明記されない限り、陸上用および/または産業用ガスタービンに限定されない。例えば、本明細書に記載の本発明は、限定はしないが、蒸気タービン、航空機用ガスタービン、または船舶用ガスタービンを含む任意のタイプのターボ機械に使用することが可能である。
【0017】
図示のように、ガスタービン10は、一般に、入口セクション12と、入口セクション12の下流に配置された圧縮機セクション14と、圧縮機セクション14の下流に配置された燃焼器セクション16内の複数の燃焼器(図示せず)と、燃焼器セクション16の下流に配置されたタービンセクション18と、タービンセクション18の下流に配置された排気セクション20とを含む。加えて、ガスタービン10は、圧縮機セクション14とタービンセクション18との間に結合された1つまたは複数のシャフト22を含むことができる。
【0018】
圧縮機セクション14は、一般に、複数のロータディスク24(そのうちの1つが図示されている)と、各々のロータディスク24に接続され、各々のロータディスク24から半径方向外側に延在する複数のロータブレード26と、を含むことができる。次いで、各々のロータディスク24を、圧縮機セクション14を通って延在するシャフト22の一部分に結合させることができ、あるいは各々のロータディスク24が、そのような一部分を形成することができる。
【0019】
タービンセクション18は、一般に、複数のロータディスク28(そのうちの1つが図示されている)と、各々のロータディスク28から半径方向外側に延在し、各々のロータディスク28に相互接続されている複数のロータブレード30と、を含むことができる。次に、各ロータディスク28は、タービンセクション18を通って延在するシャフト22の一部に結合されるか、またはシャフト22の一部を形成してもよい。タービンセクション18は、シャフト22の一部およびロータブレード30を円周方向に囲む外側ケーシング31をさらに含み、それによってタービンセクション18を通る高温ガス経路32を少なくとも部分的に画定する。
【0020】
動作時に、空気36などの作動流体が入口セクション12を通って圧縮機セクション14に流入し、圧縮機セクション14において空気36は徐々に圧縮され、したがって加圧空気または圧縮空気38が燃焼器セクション16の燃焼器17(
図2)へともたらされる。圧縮空気38は燃料40と混合され、各燃焼器17(
図2)内で燃焼して燃焼ガス34を生成する。燃焼ガス34は、高温ガス経路32を通って燃焼器セクション16からタービンセクション18に流入し、ここで、エネルギー(運動エネルギーおよび/または熱エネルギー)が燃焼ガス34からロータブレード30に伝達されることにより、シャフト22が回転する。機械的回転エネルギーは、その後、圧縮機セクション14への動力供給および/または発電に使用することができる。タービンセクション18から排出された燃焼ガス34は次に、排気セクション20を介してガスタービン10から排気され得る。
【0021】
図2に示すように、燃焼器17は、圧縮機吐出ケーシングなどの外側ケーシング31によって少なくとも部分的に取り囲まれてもよい。外側ケーシング31は、移行ダクト44などの燃焼器17の様々な部品を少なくとも部分的に取り囲む高圧プレナム42を少なくとも部分的に画定することができる。高圧プレナム42は、圧縮機14(
図1)と流体連通し、圧縮空気38をそこから受け取ることができる。
図2に示すように、燃焼器17は、後方フレーム100を含む移行ダクト44を介してタービン18の第1段ノズル700に接続されてもよい。移行ダクト44は、流路Pを画定する。また、
図2には、タービン18の中心軸Aも示されており、中心軸Aは、軸Aに実質的に平行かつ/または軸Aに沿う軸方向と、軸Aに垂直な半径方向R(
図3)と、軸Aの周りに延在する周方向C(
図3)とを画定する。
【0022】
ここで
図3を参照すると、それぞれ上流端46および下流端48を有する、周方向に配列された1対の移行ダクト44が示されている。図示するように、後方フレーム100は、移行ダクト44のそれぞれの下流端48を取り囲む。
図3に示すように、いくつかの実施形態では、後方フレーム100は内側部分102および外側部分104を有していてもよく、内側部分102と外側部分104との間に半径方向に延在する、1対の対向する側方部分106および108を有していてもよい。また、
図3には、各後方フレーム100の内側部分102および外側部分104にそれぞれ配置された、内側シール200および外側シール300が示されている。後方フレーム100は、内側シール200および/または外側シール300を部分的に受けるためのノッチまたはスロット101(
図4に示す)を含むことができる。いくつかの実施形態では、ノッチ101は、内側シール200および外側シール300の両方、ならびに近接する後方フレーム100の間に設けられ得る半径方向に配向されたサイドシール(図示せず)を受けるために、後方フレーム100の周囲の全周に延在することができる(例えば、ノッチ101は、側方部分106および108ならびに内側部分102および外側部分104を通って連続してもよい)。いくつかの実施形態では、シール200および300の各々に別個のスロットまたはノッチを設けることも可能である。
【0023】
図3に示すように、内側シール200および外側シール300は、ガスタービン10の周方向Cに対して周方向に配向されてもよい。例えば、各内側シール200は、近接する後方フレーム100の他方の内側シール200と周方向に位置合わせされ、各外側シール300は、近接する後方フレーム100の他方の外側シール300と周方向に位置合わせされる。したがって、内側シール200および外側シール300は集合的に、周方向に配向されたシールと呼ばれる場合がある。
【0024】
本明細書の説明では、後方フレーム100、第1段ノズル700、およびシール200、300の特定の特徴を、内側部分102/内側シール200および外側部分104/外側シール300の一方または他方を参照して説明するが、それにもかかわらず、当業者であれば、このような特徴は、内側部分102および/または外側部分104のいずれかまたは両方に付随し得ることが理解されるであろう。
【0025】
図4~
図6は、本開示の実施形態によるシール装置201の断面図を示す。例えば、
図4は、シールアセンブリ400を有するシール装置201の断面図を示し、
図5は、シールアセンブリ500を有するシール装置201の断面図を示し、
図6は、シールアセンブリ600を有するシール装置201の断面図を示す。本明細書に記載のシールアセンブリ400、500、および600は、内側シール200、外側シール300、またはその両方を表すことができる。
図4~
図6に示すように、シール装置201は、上流端46および下流端48(
図3に示す)を有する移行ダクト44を含む。多くの実施形態では、後方フレーム100は、移行ダクト44の下流端48を周方向に取り囲む。タービン18の第1段ノズル700は、後方フレーム100から離間してもよく、第1段ノズル700と後方フレーム100との間に間隙202を画定してもよい。具体的には、第1段ノズル700および後方フレーム100は、ガスタービン10の動作中に第1段ノズル700および/または後方フレーム100の移動および/または熱膨張を可能にするために、軸方向に離間してもよい。間隙202は、後方フレーム100の後面204と第1段ノズル700の前面206との間に軸方向に画定されてもよい。
【0026】
図4~
図6に示すように、後方フレーム100は、ガスタービン10の軸方向中心線に対して後方フレーム100内で軸方向および周方向に延在する第1のスロット101を画定してもよい。同様に、第1段ノズル700は、ガスタービン10の軸方向中心線に対して第1段ノズル700内で軸方向および周方向に延在する第2のスロット701を画定してもよい。シールアセンブリ400、500、および600は、第1のスロット101および第2のスロット701内に部分的に配置されてもよく、シールアセンブリ400、500、600を高温燃焼ガス34から有利に遮蔽する。
【0027】
図4に示すように、シール装置201は、移行ダクト44を出る燃焼ガス34が高圧プレナム42からの加圧空気38で希釈されるのを防止するために、間隙202を横切って延在するシールアセンブリ400を含むことができる。図示するように、シールアセンブリ400は、間隙202を横切って延在するシールリンク402を含むことができる。シールリンク402は、上流端406で後方フレーム100に磁気的に結合され、下流端408で第1段ノズル700に磁気的に結合されてもよい。例えば、シールリンク402は、後方フレーム100に磁気的に結合する上流端406の第1の磁石端403と、第1段ノズル700に磁気的に結合する第2の磁石端404とを含むことができる。様々な実施形態では、磁石端403、404は、材料が磁気の特性、例えば他の鉄含有物体を引き付けること、または外部磁場内で自己整合することを発揮するようにその構成原子が並べられた金属材料片の形態であってもよい。例示的な実施形態では、磁石端403、404は、アルミニウム、ニッケル、およびコバルトの組み合わせで主に構成される永久磁石であるが、銅、鉄、およびチタンも含むことができるアルニコ磁石であってもよい。アルニコ磁石は、1000°F以上などの極めて高い温度での動作を可能にすることができる。
【0028】
いくつかの実施形態では、後方フレーム100および/または第1段ノズル700は、後方フレーム100および/または第1段ノズル700が磁気端403、404に引き付けられ、それに結合されるように、鉄(または鉄含有)金属から形成されてもよい。他の実施形態では、後方フレーム100および/または第1段ノズル700は、非鉄金属から形成されてもよい。そのような実施形態では、後方フレーム100および第1段ノズル700内に1つまたは複数の磁石410を埋め込み、磁石410とシールリンク402の磁石端403、404との間に吸引磁力を生成してもよい。
図4に示す実施形態では、シールリンク402は、加圧空気38によって付与される圧力荷重を介して、後方フレーム100および第1段ノズル700に対してシールされてもよい。さらに、シールリンク402は、吸引磁力を介して後方フレーム100および第1段ノズル700に対してシールされてもよい。
【0029】
図4に示すように、シールリンク402は、上流端406と下流端408との間に延在する可撓性シール要素424を含むことができる。可撓性シール要素424は、主に布材料から構成されてもよく、布材料は、適切な金属材料、例えば合金L605の織メッシュ布であってもよい。可撓性シール要素424の材料は、積層することができ、例えば、
図4に示すように、単一シートの布材料をそれ自体の上に折り畳むことができ、および/または布材料の複数の層を互いに溶接することができる。
【0030】
図5に示すように、シール装置201は、移行ダクト44を出る燃焼ガス34が高圧プレナム42からの加圧空気38で希釈されるのを防止するために、間隙202を横切って延在するシールアセンブリ500を含むことができる。図示するように、シールアセンブリ500は、間隙202を横切って延在するシールリンク502を含むことができる。シールリンク502は、上流端506で後方フレーム100に磁気的に結合され、下流端508で第1段ノズル700に磁気的に結合されてもよい。図示するように、シールリンク502の上流端506は、凸状磁石端512または凹状磁石端510の一方を含むことができる。同様に、シールリンク502の下流端508は、凸状磁石端512または凹状磁石端510の一方を含むことができる。凸状磁石端512は、後方フレーム100または第1段ノズル700の一方に回転可能かつ磁気的に結合するように構成された突出部、ボール、またはほぼ丸形の軸方向外向面の形態であってもよい。同様に、凹状磁石端510は、後方フレーム100または第1段ノズル700の一方に回転可能かつ磁気的に結合するように構成された窪み、ソケット、またはほぼ丸形の軸方向内向面の形態であってもよい。例えば、
図5に示すように、シールリンク502の凸状磁石端512は、第1段ノズル700に回転可能かつ磁気的に結合され、凹状磁石端510は、後方フレーム100に回転可能かつ磁気的に結合される。
【0031】
図5に示すように、シール装置は、第1の磁気ボールソケットジョイント514および第2の磁気ボールソケットジョイント516を含むことができる。図示するように、シールリンク502の上流端506は、第1の磁気ボールソケットジョイント514を介して後方フレーム100に結合されてもよい。特定の実施形態では、図示するように、シールリンク502の下流端608は、第2の磁気ボールソケットジョイント516を介して第1段ノズル700に結合されてもよい。
【0032】
様々な実施形態では、後方フレームは、シールリンク502の上流端506に回転可能かつ磁気的に結合するように構成されたボール磁石520またはソケット磁石522の一方を含むことができる。例えば、
図5に示す実施形態では、後方フレーム100は、後方フレーム100に固定的に結合されたボール磁石520を含み、シールリンク502は、後方フレーム100のボール磁石520に結合し、かつ第1の磁気ボールソケットジョイント514を形成するために、対応する凹状磁石端510を含む。しかしながら、他の実施形態(図示せず)では、後方フレーム100は、ソケット磁石を含んでもよい。そのような実施形態では、シールリンク502は、後方フレーム100のソケット磁石に結合するために、対応する凸状シール端を含んでもよい。
【0033】
同様に、第1段ノズル700は、シールリンク502の下流端508に回転可能かつ磁気的に結合するように構成されたボール磁石520またはソケット磁石522の一方を含むことができる。例えば、
図5に示す実施形態では、第1段ノズル700は、第1段ノズル700に固定的に結合されたソケット磁石522を含み、シールリンク502は、第1段ノズル700のソケット磁石522に結合し、第2の磁気ボールソケットジョイント516を形成するために、対応する凸状磁石端512を含む。しかしながら、他の実施形態(図示せず)では、第1段ノズル700はボール磁石を含んでもよい。そのような実施形態では、シールリンク502は、第1段ノズル700のボール磁石に結合するために、対応する凹状シール端を含んでもよい。
【0034】
図5に描写されたボールソケットジョイント514、516は、シールリンク502の上流端506に配置されたソケットまたは凹状磁石端510、およびシールリンク502の下流端508に配置されたボールまたは凸状磁石端512を示しているが、ボールまたは凸状磁石端のうちの1つまたは複数が上流端506に設置され、対応するソケットまたは凹状磁石端が下流端508に配置されることは、本開示の範囲内であると想定される。
【0035】
多くの実施形態では、シールリンク502は、上流端506と下流端508との間に延在する可撓性シール要素524を含むことができる。可撓性シール要素524は、主に布材料から構成されてもよく、布材料は、適切な金属材料、例えば合金L605の織メッシュ布であってもよい。可撓性シール要素524の材料は、積層することができ、例えば、
図5に示すように、単一シートの布材料をそれ自体の上に折り畳むことができ、および/または布材料の複数の層を互いに溶接することができる。
【0036】
図6に示すように、シールアセンブリ600は、第1のシールリンク602および第2のシールリンク604を含むことができる。第1のシールリンク602は、後方フレーム100に磁気的に結合されてもよく、第1段ノズル700に向かってほぼ軸方向に延在してもよい。同様に、第2のシールリンク604は、第1段ノズル700に磁気的に結合されてもよく、後方フレーム100に向かってほぼ軸方向に延在してもよい。例示的な実施形態では、第1のシールリンク602および第2のシールリンク604は、後方フレーム100と第1段ノズル700との間で、例えば間隙202内で互いに磁気的に結合されてもよい。このようにして、第1のシールリンク602および第2のシールリンクは、互いに向かって延在し、間隙202内の位置で磁気的に共に結合してもよい。
【0037】
多くの実施形態では、第1のシールリンク602は、後方フレーム100に対して回転可能であってもよい。同様に、第2のシールリンク604は、第1段ノズル700に対して回転可能であってもよい。様々な実施形態において、第1のシールリンク602および第2のシールリンク604はそれぞれ、互いに対して回転可能である。例えば、第1のシールリンク602および第2のシールリンク604は、それぞれの取り付け点で回転可能であってもよく、これにより、有利には、シールアセンブリ600の位置ずれおよび/または完全な分離を引き起こすことなく、後方フレーム100と第1段ノズル700との間の熱膨張および相対移動を可能にする。
【0038】
特定の実施形態では、第1のシールリンク602および第2のシールリンク604はそれぞれ、それぞれの上流端606とそれぞれの下流端608との間に延在してもよい。様々な実施形態では、シールリンク602、604のそれぞれの上流端606は、凸状磁石端612または凹状磁石端610の一方を含むことができる。同様に、シールリンク602、604の下流端608は、凸状磁石端612または凹状磁石端610の一方を含むことができる。凸状磁石端612は、隣接するシールリンクの対応する凹状磁石端610に回転可能かつ磁気的に結合するように構成された突出部、ボール、またはほぼ丸形の軸方向外向面の形態であってもよい。同様に、凹状磁石端610は、隣接するシールリンクの対応する凸状磁石端612に回転可能かつ磁気的に結合するように構成された窪み、ソケット、またはほぼ丸形の軸方向内向面の形態であってもよい。例えば、
図6に示すように、第1のシールリンク602の凸状磁石端612は、第2のシールリンク604の凹状磁石端610に回転可能かつ磁気的に結合してもよい。
【0039】
図6に示すように、シール装置は、第1の磁気ボールソケットジョイント614、第2の磁気ボールソケットジョイント616、および第3の磁気ボールソケットジョイント618を含むことができる。図示するように、第1のシールリンク602の上流端606は、第1の磁気ボールソケットジョイント614を介して後方フレーム100に結合されてもよい。多くの実施形態では、第1のシールリンク602の下流端608は、第2の磁気ボールソケットジョイント616を介して第2のシールリンク604の上流端606に結合されてもよい。特定の実施形態では、図示するように、第2のシールリンク604の下流端608は、第3の磁気ボールソケットジョイント618を介して第1段ノズル700に結合されてもよい。
【0040】
様々な実施形態では、後方フレームは、第1のシールリンク602の上流端606に回転可能かつ磁気的に結合するように構成されたボール磁石620またはソケット磁石622の一方を含むことができる。例えば、
図6に示す実施形態では、後方フレーム100は、後方フレーム100に固定的に結合されたボール磁石620を含み、第1のシールリンク602は、後方フレーム100のボール磁石620に結合し、かつ第1の磁気ボールソケットジョイント614を形成するために、対応する凹状磁石端610を含む。しかしながら、他の実施形態(図示せず)では、後方フレーム100は、ソケット磁石を含んでもよい。そのような実施形態では、第1のシールリンク602は、後方フレーム100のソケット磁石に結合するために、対応する凸状シール端を含んでもよい。
【0041】
同様に、第1段ノズル700は、第2のシールリンク604の下流端608に回転可能かつ磁気的に結合するように構成されたボール磁石620またはソケット磁石622の一方を含むことができる。例えば、
図6に示す実施形態では、第1段ノズル700は、第1段ノズル700に固定的に結合されたソケット磁石622を含み、第2のシールリンク604は、第1段ノズルのソケット磁石622に結合し、第3の磁気ボールソケットジョイント618を形成するために、対応する凹状磁石端610を含む。しかしながら、他の実施形態(図示せず)では、第1段ノズル700はボール磁石を含んでもよい。そのような実施形態では、第2のシールリンク604は、第1段ノズル700のボール磁石に結合するために、対応する凹状シール端を含んでもよい。
【0042】
図6に描写されたボールソケットジョイント614、616、618は、第1のシールリンク602および第2のシールリンク604の上流端606に配置されたソケットまたは凹状磁石端610、ならびに第1のシールリンク602および第2のシールリンク604の下流端608に配置されたボールまたは凸状磁石端612を示しているが、ボールまたは凸状磁石端のうちの1つまたは複数が上流端606に設置され、対応するソケットまたは凹状磁石端が下流端608に配置されることは、本開示の範囲内であると想定される。
【0043】
多くの実施形態では、第1のシールリンク602および第2のシールリンク604の各々は、それぞれの上流端606とそれぞれの下流端608との間に延在する可撓性シール要素624を含んでもよい。可撓性シール要素624は、主に布材料から構成されてもよく、布材料は、適切な金属材料、例えば合金L605の織メッシュ布であってもよい。可撓性シール要素624の材料は、積層することができ、例えば、
図6に示すように、単一シートの布材料をそれ自体の上に折り畳むことができ、および/または布材料の複数の層を互いに溶接することができる。
【0044】
図4~
図6に示すように、後方フレーム100は、ガスタービン10の軸方向中心線に対して後方フレーム100内で軸方向および周方向に延在する第1のスロット101を画定してもよい。同様に、第1段ノズル700は、ガスタービン10の軸方向中心線に対して第1段ノズル700内で軸方向および周方向に延在する第2のスロット701を画定してもよい。多くの実施形態では、第1のシールリンク602の少なくとも一部は、後方フレーム100によって画定された第1のスロット101内に延在し、これにより第1のシールリンク602を高温燃焼ガス34から有利に遮蔽する。同様に、第2のシールリンク604の少なくとも一部は、第1段ノズル700によって画定された第2のスロット701内に延在してもよく、これにより第2のシールリンク604を高温燃焼ガス34から有利に遮蔽する。
【0045】
図4~
図6に示すように、後方フレーム100は、シール装置201の様々な構成要素を冷却するように機能する冷却チャネル234を画定してもよい。図示するように、冷却チャネル234は、後方フレーム100に沿って延在してもよい。多くの実施形態では、冷却チャネル234は、燃焼ガス34が後方フレーム100内を流れる方向に(上流端から下流端まで)、ガスタービン10の軸方向中心線Aに対して半径方向内向きに広がってもよい。冷却チャネル234は、出口236をさらに含むことができる。出口236は、冷却空気238の流れをシールアセンブリ400、500、600に向けて導くために、ほぼ半径方向に配向されてもよい。冷却空気238の流れは、シールアセンブリ400、500、600の様々な構成要素への衝突冷却を提供することができる。冷却空気238の流れは、シールアセンブリ400、500、600内の様々な磁石が動作可能な温度を維持すること、すなわち、磁石が過熱しないことを保証することができる。
【0046】
多くの実施形態では、本明細書に記載のシールアセンブリ400、500、および600は、周方向Cに連続的に(
図4~
図6のページの内外に)延在してもよい。このようにして、本明細書に記載のボールソケットジョイントはそれぞれ、周方向Cに連続的に延在することができる。他の実施形態では、ボールソケットジョイントは、互いに周方向に離間した複数のボールソケットジョイントであってもよい。
【0047】
動作中、燃焼ガス34は、後方フレーム100を介して燃焼器17から出る場合があり、第1段ノズル700を介してタービンセクション18に入る前に間隙202を横切って移動しなければならない。本明細書に記載のシールアセンブリ400、500、600は、燃焼ガス34がタービンセクションに入る前に加圧空気38で希釈されないことを保証することができる。このようにして、シールアセンブリ400は、燃焼ガス34からの熱エネルギーのすべてがタービンセクション18によって利用され、それによってターボ機械の高い動作効率を維持することを保証する。本明細書に記載の磁気ボールソケットジョイント614、616、618は、シールアセンブリ600全体の適切な位置合わせを維持しながら、シールリンク602、602間の相対移動を有利に提供することができる。例えば、ターボ機械の動作中に、後方フレーム100および第1段ノズル700は、熱膨張および/または一般的な動作振動によって互いに対して移動する場合がある。本明細書に記載のシールアセンブリ600は、後方フレーム100および第1段ノズル700と共に移動および回転することができ、磁石は、シールアセンブリ600が位置合わせを維持することを保証する。
【0048】
本明細書は、最良の態様を含む本発明を開示するため、およびどのような当業者も、任意のデバイスまたはシステムの作製および使用ならびに任意の組み込まれた方法の実施を含む本発明の実践を可能にするために、実施例を使用している。本発明の特許可能な範囲は、特許請求の範囲によって規定され、当業者であれば想到できる他の例を含むことができる。そのような他の例は、特許請求の範囲の文言から相違しない構造要素を含む場合や、特許請求の範囲の文言から実質的には相違しない同等の構造要素を含む場合に、特許請求の範囲の技術的範囲に包含される。
【符号の説明】
【0049】
10 ガスタービン
12 入口セクション
14 圧縮機セクション、圧縮機
16 燃焼器セクション
17 燃焼器
18 タービンセクション、タービン
20 排気セクション
22 シャフト
24 ロータディスク
26 ロータブレード
28 ロータディスク
30 ロータブレード
31 外側ケーシング
32 高温ガス経路
34 高温燃焼ガス
36 空気
38 圧縮空気、加圧空気
40 燃料
42 高圧プレナム
44 移行ダクト
46 上流端
48 下流端
100 後方フレーム
101 ノッチ、第1のスロット
102 内側部分
104 外側部分
106 側方部分
200 内側シール
201 シール装置
202 間隙
204 後面
206 前面
234 冷却チャネル
236 出口
238 冷却空気
300 外側シール
400 シールアセンブリ
402 シールリンク
403 第1の磁石端、磁気端
404 第2の磁石端、磁気端
406 上流端
408 下流端
410 磁石
424 可撓性シール要素
500 シールアセンブリ
502 シールリンク
506 上流端
508 下流端
510 凹状磁石端
512 凸状磁石端
514 第1の磁気ボールソケットジョイント
516 第2の磁気ボールソケットジョイント
520 ボール磁石
522 ソケット磁石
524 可撓性シール要素
600 シールアセンブリ
602 第1のシールリンク
604 第2のシールリンク
606 上流端
608 下流端
610 凹状磁石端
612 凸状磁石端
614 第1の磁気ボールソケットジョイント
616 第2の磁気ボールソケットジョイント
618 第3の磁気ボールソケットジョイント
620 ボール磁石
622 ソケット磁石
624 可撓性シール要素
700 第1段ノズル
701 第2のスロット
A 中心軸、軸方向中心線
C 周方向
P 流路
R 半径方向
【外国語明細書】