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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022104918
(43)【公開日】2022-07-12
(54)【発明の名称】液体冷却用の高可用性流体コネクタ
(51)【国際特許分類】
   G06F 1/20 20060101AFI20220705BHJP
   G06F 1/16 20060101ALI20220705BHJP
   G06F 1/18 20060101ALI20220705BHJP
   H01L 23/473 20060101ALI20220705BHJP
   H05K 7/20 20060101ALI20220705BHJP
   F16B 21/04 20060101ALI20220705BHJP
【FI】
G06F1/20 C
G06F1/20 A
G06F1/16 312B
G06F1/18 E
H01L23/46 Z
H05K7/20 U
F16B21/04 H
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
【公開請求】
(21)【出願番号】P 2022034354
(22)【出願日】2022-03-07
(31)【優先権主張番号】17/200,145
(32)【優先日】2021-03-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】516357421
【氏名又は名称】バイドゥ ユーエスエイ エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Baidu USA LLC
(74)【代理人】
【識別番号】110000914
【氏名又は名称】特許業務法人 安富国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ガオ, ティエンイー
(57)【要約】      (修正有)
【課題】液体冷却用の複数の嵌合流体コネクタとブラインド嵌合するアダプタユニット、サーバ及び電子ラックを提供する。
【解決手段】ブラインド嵌合アダプタユニット300上の1つ又は複数の流体コネクタの配向とサーバラック内に取り付けられる冷却剤分配マニホールド上の対応する1つ又は複数の嵌合流体コネクタを位置合わせするように、ブラインド嵌合アダプタユニットを回転可能に調整する。楕円形レールを有し、接続チャネルを有する楕円形板に連結される楕円形フレームは、回転軸の周りを連続的又は一定の増分で回転する。コネクタチャネルと楕円形レールは、流体コネクタを位置合わせする回転経路を区画し、且つ、回転軸が回転経路上での流体コネクタの位置を区画する。サーバがサーバラック内の適切な位置に滑り込むと、ブラインド嵌合アダプタユニット上の流体コネクタは冷却剤分配マニホールド上の対応する嵌合流体コネクタと流体的に連結する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブラインド嵌合アダプタユニットであって、ブラインド嵌合を介して電子ラック内のサーバを1つまたは複数の冷却剤分配マニホールドに流体的に連結するように配置され、前記ブラインド嵌合アダプタユニットは、
楕円形フレームであって、前記楕円形フレームの中心点を回る楕円形レールを有し、複数の流体コネクタを前記楕円形レール内に位置決めするように配置される楕円形フレームと、
コネクタチャネルと回転軸を有し、前記回転軸の周りを回転するように配置される楕円形板と、を含み、
前記複数の流体コネクタは、前記楕円形フレームの前記楕円形レールと前記楕円形板の前記コネクタチャネルの両方を横断するように配置され、
前記ブラインド嵌合アダプタユニットは、前記複数の流体コネクタを前記電子ラック内の1つまたは複数の冷却剤分配マニホールドに固定する複数の嵌合流体コネクタを位置合わせするように配置されることにより、サーバハウジングが前記電子ラックに取り付けられる場合、前記複数の流体コネクタは前記1つまたは複数の冷却剤分配マニホールド上の前記複数の嵌合流体コネクタにブラインド嵌合されるブラインド嵌合アダプタユニット。
【請求項2】
取り付けフレームを更に含み、前記楕円形板と前記楕円形フレームは前記取り付けフレームによって調整可能に前記サーバのハウジングに連結され、且つ前記取り付けフレームは前記楕円形板の前記回転軸を前記楕円形フレームの前記中心点に固定する、請求項1に記載のブラインド嵌合アダプタユニット。
【請求項3】
前記複数の流体コネクタは前記回転軸の周りを±90°または±180°回転することができ、前記楕円形板が前記回転軸の周りを回転する変化は、前記ブラインド嵌合アダプタユニット上の前記複数の流体コネクタを前記1つまたは複数の冷却剤分配マニホールドの異なる配置または前記1つまたは複数の冷却剤分配マニホールド上の前記複数の嵌合流体コネクタの異なる相対位置に位置合わせするように配置される、請求項2に記載のブラインド嵌合アダプタユニット。
【請求項4】
前記楕円形レールは1対の平行なチャネルを形成する2つの細長い且つ平行な側を含む、請求項1に記載のブラインド嵌合アダプタユニット。
【請求項5】
前記サーバハウジングにおける前記複数の流体コネクタの位置は、前記電子ラックの前部または後部から前記電子ラックへの方向に対して横方向(x軸)と縦方向(y軸)に調整可能である、請求項2に記載のブラインド嵌合アダプタユニット。
【請求項6】
前記楕円形フレームの前記楕円形レールと前記楕円形板の前記コネクタチャネルは前記複数の流体コネクタに使用される回転経路を形成する、請求項1に記載のブラインド嵌合アダプタユニット。
【請求項7】
前記楕円形フレーム、前記楕円形板及び前記回転軸は取り付けフレームを使用して一緒に連結されることができ、前記回転軸は軸受けアセンブリを含む、請求項6に記載のブラインド嵌合アダプタユニット。
【請求項8】
前記軸受けアセンブリは複数の所定のブレーキ位置を含み、前記楕円形板は前記回転経路に従って回転可能に前記所定のブレーキ位置に位置決めされることができる、請求項7に記載のブラインド嵌合アダプタユニット。
【請求項9】
前記複数の流体コネクタ内の各流体コネクタは前記サーバハウジング内の冷却モジュールの1つまたは複数の冷却剤パイプラインに連結される、請求項1に記載のブラインド嵌合アダプタユニット。
【請求項10】
前記楕円形板はコネクタチャネルスリーブを更に含み、前記コネクタチャネルスリーブの側部は前記楕円形板に垂直で且つ前記複数の流体コネクタに連結される複数の冷却剤ホースに平行であり、前記冷却剤ホースは前記楕円形フレームと前記楕円形板を横断する、請求項1に記載のブラインド嵌合アダプタユニット。
【請求項11】
電子ラックのサーバであって、
冷却剤供給パイプライン、伝熱ユニット及び冷却剤戻りパイプラインを含み、前記冷却剤供給パイプラインの第1の端と前記冷却剤戻りパイプラインの第1の端は前記伝熱ユニットに連結される冷却モジュールと、
前記サーバのハウジングに調整可能に接続されるブラインド嵌合アダプタユニットと、を含み、前記ブラインド嵌合アダプタユニットは、
楕円形フレームであって、前記楕円形フレームの中心点を回る楕円形レールを有し、複数の流体コネクタを前記楕円形レール内に位置決めするように配置される楕円形フレームと、
コネクタチャネルと回転軸を有し、前記回転軸の周りを回転するように配置される楕円形板と、を含み、
前記複数の流体コネクタ及び前記冷却剤供給パイプラインの第2の端と前記冷却剤戻りパイプラインの第2の端は、前記楕円形フレームの前記楕円形レールと前記楕円形板の前記コネクタチャネルの両方を横断するように配置され、
前記ブラインド嵌合アダプタユニットは、前記複数の流体コネクタを前記電子ラック内の1つまたは複数の冷却剤分配マニホールドに固定する複数の嵌合流体コネクタを位置合わせするように配置されることにより、サーバハウジングが前記電子ラックに取り付けられる場合、前記複数の流体コネクタを前記1つまたは複数の冷却剤分配マニホールド上の前記複数の嵌合流体コネクタにブラインド嵌合する、電子ラックのサーバ。
【請求項12】
前記ブラインド嵌合アダプタユニットは取り付けフレームを更に含み、前記楕円形板と前記楕円形フレームは前記取り付けフレームによって調整可能に前記サーバのハウジングに連結され、且つ前記取り付けフレームは前記楕円形板の前記回転軸を前記楕円形フレームの前記中心点に固定する、請求項11に記載のサーバ。
【請求項13】
前記複数の流体コネクタには前記サーバ内の前記冷却モジュールの前記冷却剤供給パイプラインと前記冷却剤戻りパイプラインが設けられる、請求項11に記載のサーバ。
【請求項14】
前記複数の流体コネクタは前記回転軸の周りを±90°または±180°回転することができ、前記楕円形板が前記回転軸の周りを回転する変化は、前記ブラインド嵌合アダプタユニット上の前記複数の流体コネクタを前記1つまたは複数の冷却剤分配マニホールドの異なる配置または前記1つまたは複数の冷却剤分配マニホールド上の前記複数の嵌合流体コネクタの異なる相対位置に位置合わせするように配置される、請求項12に記載のサーバ。
【請求項15】
前記楕円形レールは1対の平行なチャネルを形成する2つの細長い且つ平行な側を含む、請求項11に記載のサーバ。
【請求項16】
前記サーバハウジングにおける前記複数の流体コネクタの位置は、前記電子ラックの前部または後部から前記電子ラックへの方向に対して横方向(x軸)と縦方向(y軸)に調整可能である、請求項13に記載のサーバ。
【請求項17】
前記楕円形フレームの前記楕円形レールと前記楕円形板の前記コネクタチャネルは前記複数の流体コネクタに使用される回転経路を形成する、請求項11に記載のサーバ。
【請求項18】
前記回転軸は軸受けアセンブリを含み、前記回転軸は前記取り付けフレームに連結される、請求項12に記載のサーバ。
【請求項19】
前記軸受けアセンブリは複数の所定のブレーキ位置を含み、前記楕円形板は前記回転経路に従って回転可能に前記所定のブレーキ位置に位置決めされることができる、請求項18に記載のサーバ。
【請求項20】
電子ラックであって、
1つまたは複数の冷却剤分配マニホールドと、
積み重ねるように配布される複数のサーバと、を含み、各サーバは、
冷却剤供給パイプライン、伝熱ユニット及び冷却剤戻りパイプラインを含み、前記冷却剤供給パイプラインの第1の端と前記冷却剤戻りパイプラインの第1の端は前記伝熱ユニットに連結される冷却モジュールと、
前記サーバのハウジングに調整可能に接続されるブラインド嵌合アダプタユニットと、を含み、前記ブラインド嵌合アダプタユニットは、
楕円形フレームであって、前記楕円形フレームの中心点を回る楕円形レールを有し、複数の流体コネクタを前記楕円形レール内に位置決めするように配置される楕円形フレームと、
コネクタチャネルと回転軸を有し、前記回転軸の周りを回転するように配置される楕円形板と、を含み、
前記複数の流体コネクタ及び前記冷却剤供給パイプラインの第2の端と前記冷却剤戻りパイプラインの第2の端は、前記楕円形フレームの前記楕円形レールと前記楕円形板の前記コネクタチャネルの両方を横断するように配置され、
前記ブラインド嵌合アダプタユニットは、前記複数の流体コネクタを前記電子ラック内の1つまたは複数の冷却剤分配マニホールドに固定する複数の嵌合流体コネクタを位置合わせするように配置されることにより、サーバハウジングが前記電子ラックに取り付けられる場合、前記複数の流体コネクタを前記1つまたは複数の冷却剤分配マニホールド上の前記複数の嵌合流体コネクタにブラインド嵌合する、電子ラック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、一般的に、データセンターの冷却に関する。より具体的に、本発明の実施形態は、液体冷却モジュールに接続されるサーバ機器の取り付けと取り外しを含むサーバラックに関する。
【背景技術】
【0002】
冷却は、コンピュータシステムとデータセンター設計における重要な要素である。サーバにパッケージされている高性能プロセッサなどの高性能電子部品の数は着実に増加しており、サーバの通常の動作中に発生及び発散される熱を増加させる。データセンターで使用されるサーバの操作時の環境が時間の経過とともに温度が上昇するのを許可すると、データセンターで使用されるサーバの信頼性が低下する。適切な熱環境を維持することは、データセンター内のこれらのサーバの通常の動作及びサーバ性能と耐用年数に対して非常に重要である。特にこれらの高性能サーバを冷却する場合、より効果的で効率的な冷却解決手段を必要とする。
【0003】
データセンター内のサーバラックはサーバ及び/又は冷却分配ユニットを含んでもよく、様々なタイプ、サイズ、カテゴリ及び場所の液体冷却剤の接続を有する。通常、サーバラックでは、冷却剤分配ユニットはサーバラックの後部にある冷却剤分配マニホールドに連結される。液体冷却を必要とする各サーバを冷却剤分配マニホールドに接続することになる。冷却剤分配マニホールドは、通常、様々な相互接続されたホースまたは1対の密封された四角管の形態の分配マニホールドを含み、流体コネクタはマニホールドの管に沿って一定の間隔で配置される。サーバラック機器の接続サイズ、場所、コネクタタイプまたはカテゴリについて、異なるタイプのラックマニホールド設計がある。サーバラックにおけるサーバと冷却分配ユニットを定期的に修理する必要があるため、サーバラックの後部にある液体冷却剤の接続を切断する必要があり、サーバを取り外し、修理するようにする。これらの接続は通常、サーバラックの後部の奥深くにあり、容易にアクセスすることができない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の一態様は、ブラインド嵌合アダプタユニットに関し、ブラインド嵌合を介して電子ラック内のサーバを1つまたは複数の冷却剤分配マニホールドに流体的に連結するように配置され、ブラインド嵌合アダプタユニットは、楕円形フレームであって、楕円形フレームの中心点を回る楕円形レールを有し、複数の流体コネクタを楕円形レール内に位置決めするように配置される楕円形フレームと、コネクタチャネルと回転軸を有し、その回転軸の周りを回転するように配置される楕円形板と、を含み、複数の流体コネクタは、楕円形フレームの楕円形レールと楕円形板のコネクタチャネルの両方を横断するように配置され、ブラインド嵌合アダプタユニットは、複数の流体コネクタを電子ラック内の1つまたは複数の冷却剤分配マニホールドに固定する複数の嵌合流体コネクタを位置合わせするように配置されることにより、サーバハウジングが電子ラックに取り付けられる場合、複数の流体コネクタは1つまたは複数の冷却剤分配マニホールド上の複数の嵌合流体コネクタにブラインド嵌合される。
【0005】
本開示の他の態様は、電子ラックのサーバに関し、冷却剤供給パイプライン、伝熱ユニット及び冷却剤戻りパイプラインを含み、冷却剤供給パイプラインの第1の端と冷却剤戻りパイプラインの第1の端は伝熱ユニットに連結される冷却モジュールと、サーバのハウジングに調整可能に接続されるブラインド嵌合アダプタユニットと、を含み、ブラインド嵌合アダプタユニットは、楕円形フレームであって、楕円形フレームの中心点を回る楕円形レールを有し、複数の流体コネクタを楕円形レール内に位置決めするように配置される楕円形フレームと、コネクタチャネルと回転軸を有し、当該回転軸の周りを回転するように配置される楕円形板と、を含み、複数の流体コネクタ及び冷却剤供給パイプラインの第2の端と冷却剤戻りパイプラインの第2の端は、楕円形フレームの楕円形レールと楕円形板のコネクタチャネルの両方を横断するように配置され、ブラインド嵌合アダプタユニットは、複数の流体コネクタを電子ラック内の1つまたは複数の冷却剤分配マニホールドに固定する複数の嵌合流体コネクタを位置合わせするように配置されることにより、サーバハウジングが電子ラックに取り付けられる場合、複数の流体コネクタを1つまたは複数の冷却剤分配マニホールド上の複数の嵌合流体コネクタにブラインド嵌合する。
【0006】
本開示の別の態様は、電子ラックに関し、1つまたは複数の冷却剤分配マニホールドと、積み重ねるように配布される複数のサーバと、を含み、各サーバは、冷却剤供給パイプライン、伝熱ユニット及び冷却剤戻りパイプラインを含み、冷却剤供給パイプラインの第1の端と冷却剤戻りパイプラインの第1の端は伝熱ユニットに連結される冷却モジュールと、サーバのハウジングに調整可能に接続されるブラインド嵌合アダプタユニットと、を含み、ブラインド嵌合アダプタユニットは、楕円形フレームであって、楕円形フレームの中心点を回る楕円形レールを有し、複数の流体コネクタを楕円形レール内に位置決めするように配置される楕円形フレームと、コネクタチャネルと回転軸を有し、当該回転軸の周りを回転するように配置される楕円形板と、を含み、複数の流体コネクタ及び冷却剤供給パイプラインの第2の端と冷却剤戻りパイプラインの第2の端は、楕円形フレームの楕円形レールと楕円形板のコネクタチャネルの両方を横断するように配置され、ブラインド嵌合アダプタユニットは、複数の流体コネクタを電子ラック内の1つまたは複数の冷却剤分配マニホールドに固定する複数の嵌合流体コネクタを位置合わせするように配置されることにより、サーバハウジングが電子ラックに取り付けられる場合、複数の流体コネクタを1つまたは複数の冷却剤分配マニホールド上の複数の嵌合流体コネクタにブラインド嵌合する。
【0007】
本発明の実施形態は、図面に制限ではなく、例示として示され、同様な図面符号は同様な素子を示す。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】一実施形態によるブラインド嵌合アダプタユニットを有するサーバハウジングにおける冷却モジュールの例を示すブロック図である。
図2】いくつかの実施形態によるブラインド嵌合アダプタユニットを有するサーバハウジングの実施形態を示す平面図である。
図3】いくつかの実施形態によるブラインド嵌合アダプタユニットを有するサーバハウジングを示す端面図である。
図4】いくつかの実施形態によるサーバハウジングに使用されるブラインド嵌合アダプタユニットを示す断面図である。
図5A】いくつかの実施形態によるブラインド嵌合アダプタユニットの部材を示す詳細図である。
図5B】いくつかの実施形態によるブラインド嵌合アダプタユニットの部材を示す詳細図である。
図6】いくつかの実施形態による2つのブラインド嵌合アダプタユニットを有するサーバハウジングを示す端面図である。
図7】一実施形態によるブラインド嵌合アダプタユニットの部材の詳細を示す端面図である。
図8】一実施形態による2つのサーバハウジングを示す斜視図であり、各サーバハウジングはブラインド嵌合アダプタユニットを有する。
図9】一実施形態によるサーバラック内の複数のサーバハウジングの端面図であり、各サーバはブラインド嵌合アダプタユニットを有する。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の様々な実施形態および態様は、以下で論じられる詳細を参照して説明され、添付の図面は、様々な実施形態を例示する。以下の説明および図面は、本発明を例示するものであり、本発明を限定するものとして解釈されるべきではない。本発明の様々な実施形態の完全な理解を提供するために、数多くの具体的な詳細が説明される。しかしながら、場合によっては、本発明の実施形態の簡潔な議論を提供するために、周知のまたは従来の詳細は記載されていない。
【0010】
明細書で言及される「一つの実施形態」または「実施形態」とは、該実施形態を組み合わせて説明する特定の特徴、構造または特性が本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることができることを意味する。明細書内の様々な場所に現れる「一つの実施形態において」という句は、必ずしもすべてが同じ実施形態を指すとは限らない。
【0011】
第1の態様では、ブラインド嵌合アダプタユニットは、ブラインド嵌合を介して電子ラック(「サーバラック」とも呼ばれる)内のサーバを冷却剤分配マニホールドに流体的に連結するように配置される。ブラインド嵌合は、摺動またはスナップ嵌め動作によって発生し、レンチやその他のツールなしで完成できる。ブラインド嵌合には、セルフアライメント特徴が含まれることができ、嵌合時に小さなミスアライメントを許可する。ブラインド嵌合アダプタユニットはサーバハウジングに取り付けられることができ、且つサーバをサーバラックに挿入する前に位置合わせするように配置される。ブラインド嵌合アダプタユニットは楕円形フレームを含むことができ、楕円形フレームは楕円形フレームの中心点を回る楕円形レールを有し、楕円形フレームが複数の流体コネクタを楕円形レール内に位置決めするように配置される。複数の流体コネクタはサーバ内の冷却モジュールの冷却剤供給と戻りパイプラインにより提供されることができる。ブラインド嵌合アダプタはコネクタチャネルと回転軸を有する楕円形板を更に含むことができる。楕円形板は、楕円形板の回転軸の周りを回転するように配置される。複数の流体コネクタは、楕円形フレームの楕円形レールと楕円形板のコネクタチャネルの両方を横断または貫通するように配置される。ブラインド嵌合アダプタユニットは、複数の流体コネクタをサーバラック内の冷却剤分配マニホールドに固定する複数の嵌合流体コネクタを位置合わせするように配置できる。サーバハウジングがサーバラックに取り付けられる場合、複数の流体コネクタを冷却剤分配マニホールド上の複数の嵌合流体コネクタにブラインド嵌合する。
【0012】
実施形態において、ブラインド嵌合アダプタユニットは取り付けフレームを更に含む。楕円形板、楕円形フレーム及び回転軸は取り付けフレームを介して調整可能にサーバのハウジングに連結される。取り付けフレームは楕円形板の回転軸を楕円形フレームの中心点に固定する。実施形態において、ブラインド嵌合アダプタユニットの流体コネクタは回転軸の周りを±90°または±180°内で回転することができる。楕円形レールは1対の平行なチャネルを形成する2つの細長い且つ平行な側を含む。楕円形板が回転軸の周りを回転する場合、流体コネクタは楕円形レール内で移動可能である。楕円形フレームの楕円形レールと楕円形板のコネクタチャネルは複数の流体コネクタ用の回転経路を形成する。回転軸は軸受けアセンブリを含むことができる。軸受けアセンブリは複数の所定のブレーキ位置を含むことができ、楕円形板は回転経路に従って回転可能に所定のブレーキ位置に位置決めされることができる。ブラインド嵌合アダプタユニットはコネクタチャネルスリーブを更に含んでもよく、コネクタチャネルスリーブの側部は楕円形板に垂直であり、基本的に楕円形フレームと楕円形板を横断(貫通)する複数の冷却剤パイプラインに平行である。
【0013】
実施形態において、支持フレームを使用することによって、サーバハウジングにおけるブラインド嵌合アダプタユニットの位置は電子ラックの前部または後部から電子ラックへの方向に対して水平方向(x軸)に調整可能である。実施形態において、縦方向(y軸)に複数の流体コネクタの位置を調整することができる。楕円形板を回転することによって、取り付けフレームの長さを変化または調整するか、または支持フレームを使用してブラインド嵌合アダプタユニットの縦位置を調整することによって、縦方向における調整を実現することができる。
【0014】
第2の態様では、サーバは冷却剤供給パイプライン、伝熱ユニット及び冷却剤戻りパイプラインを有する冷却モジュールを含んでもよい。サーバは複数の流体コネクタを有するブラインド嵌合アダプタユニットを更に含んでもよく、上記の第1の態様では説明されるように、流体コネクタは冷却剤分配マニホールド上の対応する複数の嵌合流体コネクタにブラインド嵌合するように調整可能に配置される。
【0015】
図1は一実施形態によるブラインド嵌合アダプタユニットを有するサーバハウジングにおける冷却モジュールの例を示すブロック図である。冷却モジュール100はプロセッサチップ101から熱を除去するプロセッサ/コールドプレートアセンブリを含むことができる。図1を参照し、プロセッサ101はプリント回路基板(PCB)またはマザーボード102に取り付けられるプロセッサソケットに挿入され、プリント回路基板(PCB)またはマザーボード102はデータ処理システムまたはサーバの他の電子部品または回路に連結される。プロセッサ101はその上に附設されるコールドプレート103を含み、コールドプレート103は冷却剤分配マニホールドに連結され、冷却剤分配マニホールドは冷却剤供給パイプライン131及び/又は冷却剤戻りパイプライン132に連結される。冷却剤パイプライン131及び132を介したコールドプレート103と冷却剤分配マニホールドとの連結は本明細書に記載のブラインド嵌合アダプタユニットを介して行うことができる。プロセッサ101から生成された熱の一部分は冷却剤パイプライン131及び132を通過してコールドプレート103を介して除去される。残された熱は下方または上方の空気空間に入り、冷却ファン(図示せず)から生成された気流によって除去されることができる。本明細書に記載されるように、ブラインド嵌合アダプタユニット110はフレーム(図示せず)を使用してサーバハウジング105に連結されることができる。冷却剤パイプライン131及び132はサーバハウジングに取り付けられるフレームのブラインド嵌合アダプタユニット110に連結されることができ、サーバの冷却パイプラインをサーバハウジング105を収納するサーバラック内の1つまたは複数の冷却剤分配マニホールドにブラインド嵌合するようにする。冷却剤供給パイプライン131と冷却剤戻りパイプライン132はいずれか1つのブラインド嵌合コネクタを有するホースであってもよい。サーバハウジング105に含まれる冷却モジュール100は異なるタイプのサーバとサーバラックに使用できる。ブラインド嵌合アダプタユニット110はサーバラックとサーバ内の(複数の)冷却モジュールとの間の流体システムの正確な嵌合と配置を確保できる。
【0016】
図2はいくつかの実施形態によるブラインド嵌合アダプタユニットを有するサーバ203の実施形態を示す平面図である。ブラインド嵌合アダプタユニットはサーバ203などの1つの情報技術(IT)機器をサーバラック200に滑り込ませることを可能にし、ブラインド嵌合アダプタユニットを介して冷却剤分配マニホールド201と202(201/2と総称)上の流体コネクタの一部にブラインド嵌合する。ブラインド嵌合アダプタユニット上の流体コネクタ120は最初に冷却剤分配マニホールド201/2上の対応する流体コネクタを位置合わせするように配置される。サーバ203は、サーバラックから繰り返して取り外され、ブラインド嵌合によって再び取り付けられることができ、さらに調整する必要がない。実施形態において、ブラインド嵌合アダプタユニットはサーバ203をサーバラックに挿入する前にサーバ203のハウジング内に取り付けて、位置合わせするように配置される。ブラインド嵌合アダプタユニットはサーバラック冷却剤分配マニホールド上の流体コネクタにブラインド嵌合されることができ、サーバハウジング内の異なる冷却モジュールと異なるラック設計に使用される。
【0017】
図2では、サーバ203が示され、上記で図1を参照して説明されるように、サーバ203に含まれる冷却モジュール(図示せず)を有する。冷却モジュールは図1を参照して上記で説明した。サーバ203内の冷却モジュールは1つまたは複数のホース、チューブまたはパイプ、例えば冷却剤供給パイプライン131と冷却剤戻りパイプライン132または他の冷却剤パイプラインを含むことができる。冷却剤パイプラインは一端ではサーバ203内の冷却モジュール(図示せず)に流体的に連結されることができる。冷却剤供給パイプライン131と冷却剤戻りパイプライン132内のそれぞれの他端は調整可能にブラインド嵌合アダプタユニットに連結され、本明細書に記載されるように、図3図9を参照する。実施形態において、冷却剤パイプライン131及び132はその端部には流体コネクタ120を含んでもよい。
【0018】
ブラインド嵌合アダプタユニットは楕円形フレーム330と楕円形板340を横断する複数の冷却剤パイプライン131及び132に複数の流体コネクタ120を位置合わせすることができる。楕円形フレーム330とコネクタチャネルまたは楕円形板340の楕円形レールは回転経路を形成し、流体コネクタ120と冷却剤パイプライン131及び132は該回転経路内で回転軸(図示せず)の周りを回転することができる。楕円形フレーム330、楕円形板340及び回転軸(図示せず)はサーバ203のハウジングに連結される取り付けフレーム310に組み立てられることができ、その結果、流体コネクタ120と関連する冷却剤パイプライン131及び132は回転経路内で回転可能に調整できる。流体コネクタ120を回転して冷却剤分配マニホールド201/2上の対応する嵌合流体コネクタ212に位置合わせする。位置合わせした後、サーバ203が取り外されてブラインド嵌合によってサーバラック内に再び取り付けられることができ、さらに調整する必要がない。
【0019】
ブラインド嵌合アダプタユニットは取り付けフレーム310と支持フレーム302を使用して調整可能にサーバ203のハウジングに取り付けられることができる。ブラインド嵌合アダプタユニットの取り付けフレーム310は調整可能に支持フレーム302に連結され、流体コネクタ120と冷却剤分配マニホールド201/2上の対応する嵌合流体コネクタ212を位置合わせするようにする。
【0020】
図3はいくつかの実施形態によるブラインド嵌合アダプタユニットを有するサーバハウジングを示す端面図である。この図は、その内にサーバハウジングが取り付けられたサーバラックの後面から見たものである。サーバはサーバラックの前面から取り付けられ、サーバラック内部の適切な位置に滑り込む。サーバハウジング105がサーバラックに滑り込む場合、ブラインド嵌合アダプタユニット300上の流体コネクタ120はサーバラック(図示せず)の後面にある冷却剤分配マニホールド201/202(図示せず)上の対応する嵌合流体コネクタに連結される。ブラインド嵌合アダプタユニット300上の流体コネクタ120は、最初に冷却剤分配マニホールド(図示せず)上の対応する流体コネクタに位置合わせするように配置される。サーバハウジング105が取り外されてブラインド嵌合によって再び取り付けられることができ、さらに調整する必要がない。実施形態において、ブラインド嵌合アダプタユニット300がサーバハウジング105に取り付けられ、且つサーバハウジング105をサーバラックに挿入する前に位置合わせするように配置される。
【0021】
点線105はサーバのハウジングを示す。ブラインド嵌合アダプタユニット300は取り付けフレーム310、楕円形フレーム330、楕円形板340及び回転軸350を含むことができる。楕円形フレーム330、楕円形板340及び回転軸350は取り付けフレーム310によって連結可能である。取り付けフレーム310は調整可能に支持フレーム302に連結されることができる。実施形態において、取り付けフレーム310はサーバハウジング105の長辺に亘って左右方向(x軸)に調整可能である。支持フレーム302はサーバハウジング105に連結されることができる。
【0022】
楕円形フレーム330は2つの細長い平行側336を有する細長い楕円形または「滑走路」形状を含む。楕円形板340は丸い端部を帯びたまっすぐなコネクタチャネル345を有する長方形板を含む。楕円形フレーム330は楕円形レール335と呼ばれる開放チャネルを形成する。流体コネクタ120及びその関連する冷却剤供給と戻りパイプライン(図示せず)は楕円形レール335と楕円形板340のコネクタチャネル345を横断または「貫通」する。流体コネクタ120及びその関連する冷却剤供給及び戻りパイプライン(図示せず)の位置は流体コネクタ120及び冷却剤パイプラインと楕円形板340を回転させることができるコネクタチャネル345及び楕円形フレーム330の楕円形レール335との交差点によって決定される。楕円形板340は回転軸350の周りを回転でき、その結果、流体コネクタ120の位置は楕円形板340を回転させることができるコネクタチャネル345と楕円形フレーム330の楕円形レール335に従う。流体コネクタ120は位置合わせ可能であり、冷却剤分配マニホールド201/2(図示せず)上の対応する嵌合流体コネクタにブラインド嵌合するようにする。
【0023】
冷却剤パイプライン(図示せず)及び流体コネクタ120とブラインド嵌合アダプタユニット300との組立方式は、冷却剤パイプラインがサーバに使用される冷却モジュールをどのように装備するかに依存し得る。典型的な取り付けでは、冷却剤パイプラインは、各冷却剤パイプラインの一端がサーバ内の冷却モジュールに予め連結されるように装備されることができる。サーバプロバイダーは通常、特定のユーザの冷却剤分配マニホールドとサーバラック配置に基づき、各冷却剤パイプラインの他端をサーバラック内の冷却剤分配マニホールドに連結する方法を決定するのは端末ユーザの責任であると想定できる。したがって、サーバメーカーはサーバの冷却剤パイプラインを、冷却剤分配マニホールドに接続される各冷却剤パイプラインの端部が(1)流体コネクタを装備しないか、(2)緩んだ、取り付けられていない流体コネクタを装備するか、(3)冷却剤分配マニホールドに連結される冷却剤パイプラインの端部に取り付けられる流体コネクタを装備するように装備することができる。後者の場合、即ち(3)の場合、冷却剤パイプラインに取り付けられた流体コネクタは取り外されることができる。次に、すべての場合(1)、(2)及び(3)に対して、冷却剤パイプラインはブラインド嵌合アダプタユニットの後側(サーバ内の冷却モジュールに向かう一側)に挿入可能であり、楕円形レール335を貫通し、且つコネクタチャネル345を貫通する。次に、流体コネクタ120は冷却剤パイプライン(図示せず)の端部に取り付けられる。
【0024】
楕円形レール335、コネクタチャネル345及び流体コネクタ120は、(1)楕円形レール335とコネクタチャネル345を介して冷却剤パイプライン(流体コネクタ120が取り外される)に摺動可能に嵌合し、(2)冷却剤パイプラインと流体コネクタ120を連結する場合に楕円形板340を回転可能にし、(3)サーバをサーバラックに取り付ける場合、流体コネクタ120がブラインド嵌合の力によって押されコネクタチャネル及び/又は楕円形レール335を通過するのを防止し、及び(4)流体コネクタ120をブラインド嵌合アダプタユニットに固定し、サーバを取り外してブラインド嵌合流体コネクタを切断する力によって冷却剤パイプラインをブラインド嵌合アダプタユニット、サーバまたは冷却モジュールから引き出さないようにするように配置される。これらの問題を解決するために、楕円形レール335の幅とコネクタチャネル345の幅は、冷却剤パイプライン(図示せず)の外径よりやや大きいように選択可能である。やや大きいとは冷却剤パイプラインの外径よりも1mm~2mmまたは1/32’’~1/16’’大きくすることができる。このように、楕円形板340が回転すると、冷却剤パイプラインは楕円形レール335とコネクタチャネル345内で自由に移動する。同様に、楕円形レール335の幅とコネクタチャネル345の幅は流体コネクタ120の外部サイズよりやや小さいように選択可能である。サーバをサーバラックに取り付ける場合、流体コネクタ120は流体コネクタ120が冷却剤分配マニホールド上の対応する嵌合流体コネクタにブラインド嵌合する力によって押されてコネクタチャネル345または楕円形レール335を通過するのを防止する。実施形態において、ガスケットまたは同様な機械物体は流体コネクタ120と楕円形板340との間に置かれることができ、流体コネクタ120がブラインド嵌合中に押されてコネクタチャネル345を通過するのを防止する。実施形態において、楕円形レール335とコネクタチャネル345を貫通して冷却剤パイプライン(図示せず)に挿入する前に、冷却剤パイプラインにホースクランプ、ゴムカラーまたはその他の機械式リミッターなどのような機械保持素子を取り付けることができ、サーバラックからサーバを取り外す際にブラインド嵌合を切断する流体コネクタの力によって冷却剤パイプラインをサーバから引き出すのを防止する。
【0025】
図4はいくつかの実施形態によるサーバハウジングに使用されるブラインド嵌合アダプタユニットを示す断面図である。支持フレーム302はサーバ(図示せず)のハウジングに附設されることができる。取り付けフレーム310は楕円形フレーム330、楕円形板340及び回転軸350を支持フレーム302に連結することができる。この断面図では、流体コネクタ120は基本的に水平に位置決めされ、その結果、第1の流体コネクタ120(影付き)を回転軸350の前に出現させる。第2の流体コネクタ120(見えない)は第1の流体コネクタ120(影付き)と回転軸350の両方の後に位置決めされる。各冷却剤パイプライン131及び132(131/2と総称)の第1の端は流体コネクタを有し、流体コネクタはブラインド嵌合アダプタユニットによって冷却剤パイプライン131/2に連結される。各冷却剤パイプライン131/2の第2の端(図示せず)はサーバ(図示せず)内の冷却モジュールに連結されることができる。
【0026】
図5A図5Bはいくつかの実施形態によるブラインド嵌合アダプタユニットの部材を示す詳細図である。
【0027】
まず、図5Aを参照し、ブラインド嵌合アダプタユニットの一部は楕円形板340を含み、楕円形板340は回転軸350を中心とするコネクタチャネル345を有する。上記のように、図2図4を参照し、楕円形フレーム(ここで図示せず)、楕円形板340及び回転軸350は取り付けフレーム(ここで図示せず)を介して一緒に連結される。また上記のように、図2図4を参照し、冷却剤パイプライン131及び132は楕円形フレーム(ここで図示せず)と楕円形板340を貫通して、ブラインド嵌合アダプタユニットの後部(サーバ内部の冷却モジュール)から挿入することができる。冷却剤パイプライン131及び132は、楕円形フレーム(図示せず)の楕円形レールと楕円形板340のコネクタチャネル345により区画される回転経路に沿って回転または調整可能であるように配置される。楕円形板340はコネクタチャネルスリーブ346を有してもよく、冷却剤パイプライン131及び132の回転経路に沿った円滑な回転を容易にするように配置され、冷却剤パイプライン131及び132が回転経路に沿って回転する際の制限を減少または除去し、冷却剤パイプラインを冷却剤分配マニホールド(図示せず)上の嵌合流体コネクタにガイドするようにする。コネクタチャネルスリーブ346は例えば金属ストリップであり、例えば幅が1/2’’~1’’であり、形状が図5Aに示すようなものであり、溶接、ろう付けまたは他の方式で楕円形板340に物理的に附設されてもよい。実施形態において、楕円形板340は、1/16’’の厚さの鋼、アルミニウムまたはステンレス鋼などの金属の単一部分として開始することができ、且つコネクタチャネル345とコネクタチャネルスリーブ346は金属プレスまたはスタンピング操作によって形成されることができる。
【0028】
次に、図5Bを参照し、回転軸350は固定部分351を含むユニットであり、固定部分351は回転せずに取り付けフレーム(図示せず)に固定的に連結される。楕円形板340が回転する場合、回転部分352は自由に回転する。楕円形板340が回転することにより、冷却剤パイプライン131及び132とそれらのそれぞれの流体コネクタ(図示せず)を冷却剤分配マニホールド上の嵌合コネクタに位置合わせするように位置決めする。実施形態において、回転部分352は固定部分351に対して円滑で連続的に回転する。実施形態において、複数の所定の位置決め点353が存在し、ブレーキ装置として使用され、所定の点353のうちの1つで回転を停止するようにする。楕円形板340を回転する際に、回転部分352は位置決め点353のうちの1つに機械的に停止することができる。楕円形板340に印加される付加回転力によって、ブレーキ装置を克服でき、且つ楕円形板340の回転は次の位置決め点353に停止できる。
【0029】
図6はいくつかの実施形態による2つの楕円形ブラインド嵌合アダプタユニット300を有するサーバハウジング105を示す端面図である。ブラインド嵌合アダプタユニット300は上記で図2図4及び図5A図5Bを参照して説明したようなものであってもよい。例えば、単一のサーバハウジング105は2つの冷却モジュールを含み、各冷却モジュールはそれぞれの1対の冷却剤供給及び戻りパイプラインを有する場合、図6に示すような実施形態を使用することができる。単一の冷却モジュールは単一の冷却剤分配マニホールドにより供給できるより大きな冷却剤流れを必要とする場合、図6を使用してもよい。このような場合で、左側からの楕円形ブラインド嵌合アダプタユニット300の冷却剤供給パイプラインは例えばサーバハウジング内の2対1コネクタを使用して右側からの楕円形ブラインド嵌合アダプタユニット300の冷却剤供給パイプラインに連結することができ、且つ冷却モジュール上の単一の大きな冷却剤供給パイプラインに連結することができる。同様に、冷却モジュールからの単一の、大きな冷却剤戻りパイプラインはサーバ内の1対2コネクタを使用して仕切ることができ、且つ2つの冷却剤戻りパイプラインのうちの一方は左にある楕円形ブラインド嵌合アダプタユニット300に連結されることができ、冷却剤戻りパイプラインのうちの他方は右側にある楕円形ブラインド嵌合アダプタユニット300の冷却剤戻りパイプラインに連結されることができる。
【0030】
上記で図1図4及び図5A図5Bを参照して説明したように、2つの楕円形ブラインド嵌合アダプタユニットのそれぞれは自分の取り付けフレーム310に組み立てられることができ、各取り付けフレーム310は摺動可能に支持フレーム302に連結されることができる。支持フレーム302はサーバハウジング105に連結される。
【0031】
図7は一実施形態によるブラインド嵌合アダプタユニットの部材の詳細を示す端面図である。より具体的に、図7は回転軸350の所定の固定位置、楕円形板340と冷却剤パイプライン131及び132の対応する位置、及びサーバラック200内の冷却剤分配マニホールド201及び202の間の関係を示す。
【0032】
図7は3つの関連部分に分けられる。図7の左側は上記で図5Bを参照して説明した回転軸350である。回転軸350には所定の固定位置#1~#5が示される。図7の中央には、回転軸350を有する楕円形板340が所定の固定位置#1~#5に示され、回転軸350の位置#1~#5に対応する。楕円形板340は、上記で図5Aを参照して説明した。図7の右側には、複数のサーバ203を含むサーバラック200を示す。各サーバ203は、上記図1図6に示されるブラインド嵌合アダプタユニットを使用してサーバ203からの冷却剤パイプライン131及び132を冷却剤分配マニホールド201及び202にブラインド嵌合するように配置される。各サーバ203の冷却剤パイプライン131及び132の位置は、回転軸350の対応する位置#1~#5と回転軸350を有する楕円形板340の位置#1~#5に示されるものである。図面符号131及び132は冷却剤供給パイプラインと冷却剤戻りパイプラインの端部として理解されてもよく、流体コネクタである。冷却剤分配マニホールド上の対応する流体コネクタにブラインド嵌合される流体コネクタとして理解されてもよい。
【0033】
図8は一実施形態による2つのサーバハウジングを示す斜視図であり、各サーバハウジングはブラインド嵌合アダプタユニットを有する。図8に示すように、異なるブラインド嵌合アダプタユニットは、冷却剤分配マニホールド201及び202(図示せず)の異なる分離または配置に使用される異なる側楕円形レール335と異なる楕円形板を有することができる。ブラインド嵌合アダプタユニットは摺動可能に支持フレーム302に連結され、支持フレーム302はサーバハウジング105に連結されることができる。サーバハウジング105内のそれぞれをサーバラック(図示せず)に取り付ける場合、ブラインド嵌合アダプタユニットの流体コネクタは、冷却剤分配マニホールド(図示せず)上の対応する嵌合コネクタにブラインド嵌合するように配置される。実施形態において、支持フレームを使用することにより、サーバハウジングにおけるブラインド嵌合アダプタユニットの位置は電子ラックの前部または後部から電子ラックへの方向に対して水平方向(x軸)に調整可能である。実施形態において、縦方向(y軸)に複数の流体コネクタの位置を調整できる。楕円形板340を回転するか、取り付けフレーム310の長さを変化または調整するか、または支持フレーム302を使用することでブラインド嵌合アダプタユニットの縦位置を調整することによって、縦方向における調整を実現できる。
【0034】
図9はサーバラック200内の複数のサーバ203を示す端面図であり、各サーバ203は楕円形フレーム330、楕円形レール335及び楕円形板340付きのブラインド嵌合アダプタユニットを有する。コネクタチャネル345と楕円形レール334により冷却剤パイプライン(図示せず)の流体コネクタ120の回転経路が区画される。楕円形フレーム330、楕円形板340及び回転軸350は取り付けフレーム310に連結される。取り付けフレーム310は摺動可能に支持フレーム302に連結される。取り付けフレーム310は、回転軸350を冷却剤分配マニホールド201と202との間に中央揃えさせるように摺動可能に調整する。楕円形板340を回転することで、流体コネクタ120を位置合わせし、それにより冷却剤分配マニホールド201及び202上の対応する嵌合流体コネクタにブラインド嵌合する。サーバ上のブラインド嵌合アダプタユニット及び流体コネクタと冷却剤分配マニホールド上の対応する嵌合コネクタとの初期位置合わせの後、サーバを繰り返して取り外し、再び取り付けることができ、ブラインド嵌合アダプタユニットを使用して流体コネクタをさらに位置合わせする必要がない。
【0035】
サーバ#2(203)について、2つの使用されていない流体コネクタ212の例を例示する。使用されていない流体コネクタ212は冷却剤分配マニホールド201及び202上の嵌合コネクタである。図7に示すように、位置#5を参照し、ユーザは選択可能に楕円形板340を、図9に示すようなサーバ#2(203)用の位置から反時計回りに約90°回転させることができ、その結果、図9に示すようなサーバ#2(203)用の冷却剤分配マニホールド流体コネクタを使用せず、冷却剤分配マニホールドコネクタ212を使用してブラインド嵌合する。
【0036】
前述の明細書では、本発明の特定の例示的な実施形態を参照して本発明の実施形態を説明した。本開示の当業者はコネクタタイプ、ホース、チューブ、パイプ、構造フレーム部材、及びアセンブリの配向の異なる選択を実現できる。本開示を使用して様々なサーバラックの配向、例えば縦方向または上向き/下向きを実現できる。無論、添付の特許請求の範囲に記載されている本発明のより広い精神および範囲から逸脱することなく、様々な修正を行うことができる。したがって、明細書と図面は、限定的ではなく例示的であると見なされる。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9
【外国語明細書】
Title of Invention
Figure 1
Figure 2
Figure 3
Figure 4
Figure 5A
Figure 5B
Figure 6
Figure 7
Figure 8
Figure 9