IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ サンライズ メモリー コーポレイションの特許一覧

特開2022-105153積層水平アクティブストリップに配置され、垂直制御ゲートを有するマルチゲートNORフラッシュ薄膜トランジスタストリング
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022105153
(43)【公開日】2022-07-12
(54)【発明の名称】積層水平アクティブストリップに配置され、垂直制御ゲートを有するマルチゲートNORフラッシュ薄膜トランジスタストリング
(51)【国際特許分類】
   H01L 27/11582 20170101AFI20220705BHJP
   H01L 27/11573 20170101ALI20220705BHJP
   H01L 21/336 20060101ALI20220705BHJP
【FI】
H01L27/11582
H01L27/11573
H01L29/78 371
【審査請求】有
【請求項の数】21
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022076036
(22)【出願日】2022-05-02
(62)【分割の表示】P 2020190652の分割
【原出願日】2016-07-27
(31)【優先権主張番号】62/235,322
(32)【優先日】2015-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】15/220,375
(32)【優先日】2016-07-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】518109985
【氏名又は名称】サンライズ メモリー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001379
【氏名又は名称】特許業務法人 大島特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ハラリ、エリ
(57)【要約】      (修正有)
【課題】マルチゲートNORフラッシュ薄膜トランジスタ(TFT)ストリングアレイを提供する。
【解決手段】シリコン基板の表面に平行に延びる水平アクティブストリップのスタックとして組成され、各スタック内のTFTはアクティブストリップのスタックの一方又は両方の側壁に沿って設けられた垂直ローカルワードラインによって制御されている。ローカルワードライン208wの各々は、グローバルワードライン208g-aのいずれか1つに接続され、アクティブレイヤー202-6~202-7の上に設けられた1つ以上のレイヤーに配線されているか、グローバルアクティブレイヤー202-6と基板201との間のアクティブレイヤーの下に設けられた1つ以上のレイヤーに配線されたワードライン208g-sを含む。
【選択図】図2I
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板の平坦な表面の上に形成されたNORストリングアレイであって、
第1のNORストリング及び第2のNORストリングを有し、
前記第1のNORストリング及び前記第2のNORストリングの各々は、前記平坦の表面に平行な第1の方向に沿って長手方向に延びるアクティブストリップに沿って形成された薄膜蓄積トランジスタを含み、
各NORストリングにおいて、前記薄膜蓄積トランジスタは、プリチャージデバイス、共通ドレイン端子、及び共通ソース端子を共有し、
前記共通ドレイン端子は、(i)半導体レイヤーと、(ii)前記半導体レイヤーと電気的に接触し、かつ長手方向に実質的に整列している金属レイヤーとを含み、
前記第1のNORストリング内の各薄膜蓄積トランジスタのゲート端子は、前記平坦な表面に実質的に垂直である第2の方向に沿って長手方向に延びる導体によって、前記第2のNORストリング内の対応する薄膜蓄積トランジスタのゲート端子に電気的に接続され、
前記プリチャージデバイスは、各NORストリングに対するプログラム動作、プログラム禁止動作、読み出し動作または消去動作の実施中にソース端子の寄生容量によって実質的に保持される電圧に共通ソース端子をプリチャージし、
前記NORストリングアレイはさらに、第3のNORストリングを有し、
前記第1のNORストリング及び前記第3のNORストリングは、前記平坦な表面に平行な平面上に形成され、
前記第3のNORストリング上の1つ以上の蓄積トランジスタは、基準閾値電圧を有するようにプログラムされ、前記基準閾値電圧は、プログラム動作または読み出し動作中に前記第1のNORストリング内の蓄積トランジスタの閾値電圧と比較されることを特徴とするNORストリングアレイ。
【請求項2】
請求項1に記載のNORストリングアレイであって、
前記第1のNORストリングの前記アクティブストリップ及び前記第2のNORストリングの前記アクティブストリップの両方は、前記平坦な表面に平行な平面上に形成されることを特徴とするNORストリングアレイ。
【請求項3】
請求項1に記載のNORストリングアレイであって、
前記第3のNORストリングは、前記第3のNORストリングの全ての前記蓄積トランジスタをオフ状態に設定することにより、前記第1のNORストリングまたは前記第2のNORストリングの漏れ電流を表す基準電流の電流源を提供することを特徴とするNORストリングアレイ。
【請求項4】
請求項1に記載のNORストリングアレイであって、
複数の基準NORストリングをさらに含み、
前記第1のNORストリングの前記蓄積トランジスタが、マルチビットレベル方式のトランジスタとして使用されてプログラムされるとき、前記複数の基準NORストリングはそれぞれ、異なるマルチビットレベル方式の状態に対する基準を提供することを特徴とするNORストリングアレイ。
【請求項5】
請求項1に記載のNORストリングアレイであって、
前記導体は、N+ドープされたポリシリコン、P+ドープされたポリシリコン、及び二酸化シリコンと比較して高い仕事関数の高融点金属のなかの1つを含むことを特徴とするNORストリングアレイ。
【請求項6】
請求項1に記載のNORストリングアレイであって、
各アクティブストリップは、前記アクティブストリップの反対側に第1の側縁及び第2の側縁を有し、別個独立して制御されるNORストリングが前記第1の側縁及び前記第2の側縁の各々に沿って形成されることを特徴とするNORストリングアレイ。
【請求項7】
請求項1に記載のNORストリングアレイであって、
前記導体と電気的に接触し、かつ前記第1の方向及び前記第2の方向の両方に実質的に垂直な第3の方向に沿って長手方向に延びる第1のグローバル配線をさらに含むことを特徴とするNORストリングアレイ。
【請求項8】
請求項7に記載のNORストリングアレイであって、
メモリ動作のための支持回路は、前記半導体基板上または前記半導体基板内に形成され、前記第1のグローバル配線は、前記支持回路から導体に電気信号を伝えることを特徴とするNORストリングアレイ。
【請求項9】
請求項8に記載のNORストリングアレイであって、
前記支持回路は、各蓄積トランジスタの端子のそれぞれに印加される電圧の複数の構成を提供するための電圧源を含み、前記蓄積トランジスタに記憶されたデータのプログラム充電、前記記憶されたデータの読み出しまたは消去を実行可能とすることを特徴とするNORストリングアレイ。
【請求項10】
請求項7に記載のNORストリングアレイであって、
前記第1のグローバル配線は、前記半導体基板と前記第1のNORストリングのアクティブストリップの間に形成されることを特徴とするNORストリングアレイ。
【請求項11】
請求項7に記載のNORストリングアレイであって、
前記第1のNORストリングのアクティブストリップの上方に形成された第2のグローバル配線をさらに含み、
前記第1のグローバル配線及び前記第2のグローバル配線はそれぞれ、前記第1のNORストリングの異なる蓄積トランジスタのゲート端子と電気的に接触していることを特徴とするNORストリングアレイ。
【請求項12】
請求項1に記載のNORストリングアレイであって、
前記プリチャージデバイスは、前記共通ソース端子の電圧と前記共通ドレイン端子の電圧とを等しくすることを特徴とするNORストリングアレイ。
【請求項13】
請求項11に記載のNORストリングアレイであって、
前記共通ドレイン端子は、前記プリチャージデバイスをオンにする前に、複数の所定の電圧のなかの1つの電圧に充電され、
前記所定の電圧は、前記蓄積トランジスタのプログラム、プログラム禁止、データの読み出し及び消去のうちの1つのために選択されることを特徴とするNORストリングアレイ。
【請求項14】
請求項1に記載のNORストリングアレイであって、
前記共通ソース端子は、共有される仮想接地基準として機能し、前記共通ドレイン端子は各NORストリングの蓄積トランジスタの共通ビットラインとして機能することを特徴とするNORストリングアレイ。
【請求項15】
半導体基板の平坦な表面の上に形成されたNORストリングアレイであって、
第1のNORストリング及び第2のNORストリングを有し、
前記第1のNORストリング及び前記第2のNORストリングの各々は、前記平坦の表面に平行な第1の方向に沿って長手方向に延びるアクティブストリップに沿って形成された薄膜蓄積トランジスタを含み、
各NORストリングにおいて、前記薄膜蓄積トランジスタは、プリチャージデバイス、共通ドレイン端子、及び共通ソース端子を共有し、
前記共通ドレイン端子は、(i)半導体レイヤーと、(ii)前記半導体レイヤーと電気的に接触し、かつ長手方向に実質的に整列している金属レイヤーとを含み、
前記第1のNORストリング内の各薄膜蓄積トランジスタのゲート端子は、前記平坦な表面に実質的に垂直である第2の方向に沿って長手方向に延びる導体によって、前記第2のNORストリング内の対応する薄膜蓄積トランジスタのゲート端子に電気的に接続され、
前記プリチャージデバイスは、各NORストリングに対するプログラム動作、プログラム禁止動作、読み出し動作または消去動作の実施中にソース端子の寄生容量によって実質的に保持される電圧に共通ソース端子をプリチャージし、
前記第1のNORストリング及び前記第2のNORストリングは、前記平坦な表面に平行な第1の平面及び第2の平面の上にそれぞれ形成され、
前記NORストリングアレイはさらに、1つ以上の基準NORストリングを前記第1の平面及び前記第2の平面の上に有し、
前記1つ以上の基準NORストリングの各々について、前記基準NORストリング上の1つ以上の蓄積トランジスタは、基準閾値電圧を有するようにプログラムされ、前記基準閾値電圧は、プログラム動作または読み出し動作中に、前記第1の平面及び前記第2の平面のうちの同じ平面に存在する対応するNORストリングにおける蓄積トランジスタの閾値電圧と比較されることを特徴とするNORストリングアレイ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願への相互参照)
本願は、米国仮特許出願(仮特許出願)9月30日に出願された「積層水平アクティブストリップに配置され、垂直制御ゲートを有するマルチゲートNORフラッシュ薄膜トランジスタストリング」と題する米国特許出願第62/235,322号に関し優先権の利益を主張する。仮特許出願は、参照によってその全体が本明細書に組み込まれるものとする。
【0002】
(技術分野)
本発明は、高密度メモリ構造に関する。特に、本発明は、薄膜蓄積トランジスタなどの薄膜記憶素子が相互接続されることによって形成された高密度メモリ構造に関する。
【背景技術】
【0003】
この開示では、メモリ回路構造が明細書に記載されている。これらの構造は、従来の製造プロセスを用いてプレーナー半導体基板(例えば、シリコンウェハ)上に製造することができる。本明細書の明確性を容易にするために、「垂直」という用語は、半導体基板の表面に垂直な方向を指し、「水平」という用語は、半導体基板の表面に平行な任意の方向を指す。
【0004】
「3次元垂直NANDストリング」と呼ばれることがあるいくつかの高密度不揮発性メモリ構造が従来技術で知られている。これらの高密度メモリ構造の多くは、堆積された薄膜(例えば、ポリシリコン薄膜)から形成され、「メモリストリング」のアレイとして構成された薄膜蓄積トランジスタを用いて組織化される。メモリストリングの1タイプは、NANDメモリストリング又は単に「NANDストリング」と呼ばれる。NANDストリングは、多数の直列接続されたメモリトランジスタ(「TFT」)からなる。直列接続されたTFTのいずれかを読出し又はプログラミングするには、NANDストリング内のすべての直列接続されたTFTのアクティブ化が必要である。このNAND構成の下では、読み出し又はプログラムされていないアクティブ化されたTFTは、望ましくないプログラム妨害又は読み出し妨害状態を経験することがある。さらに、ポリシリコン薄膜から形成されたTFTは、―従って抵抗率が高く―単結晶シリコン基板に形成された従来のトランジスタよりもはるかに低いチャネル移動度を有する。実際、NANDストリングにおけるより高い直列抵抗は、概して、ストリング内のTFTの数を64又は128個以下のTFTに制限する。長いANDストリングを通して導通する必要がある低い読み出し電流は、長い待ち時間をもたらす。
【0005】
別のタイプの高密度メモリ構造は、NORメモリストリング又は「NORストリング」と呼ばれる。NORストリングは、共有ソース領域及び共有ドレイン領域にそれぞれ接続された多数のメモリトランジスタを含む。従って、NORストリング内の読み出し電流は、NANDストリングを通る読み出し電流よりはるかに小さい抵抗で導通するように、NORストリングが並列に接続されている。現時点では、本発明者は、TFTで形成される従来のNORストリングを知らない。NORストリング内のメモリトランジスタを読出し又はプログラムするには、そのメモリトランジスタのみをアクティブ化(すなわち「オン」又は導通)する必要があり、NORストリング内の他のすべてのメモリトランジスタは休止状態(すなわちオフ又は非導通)に置かれる。その結果、NORストリングは、読み出されるべきアクティブ化されたメモリトランジスタのより迅速な感知を可能にし、読み出し又はプログラムされていないNORストリングの他のメモリトランジスタにおけるプログラム妨害又は読み出し妨害状態を回避する。
【0006】
3次元メモリ構造は、米国特許に開示されており、例えば、2013年1月30日出願、2014年11月4日発行の米国特許第8,878,278号、アルスメイア(Alsmeier)らに依る、発明の名称「コンパクト3次元垂直NAND及びその製造方法」がある。Alsmeierは、様々なタイプの高密度NANDメモリ構造を開示し、例えば、「テラビット・セル・アレイ・トランジスタ」(TCAT)NANDアレイ(図1A)、「『パイプ形状のビット・コスト・スケーラブルな(P-BiCS)』フラッシュ・メモリ」(図1B)、及び「垂直NAND」メモリストリング構造などである。同様に、2002年12月31日出願、2006年2月28日発行、Walkerらの米国特許第7,005,350号、発明の名称「直列接続されたトランジスタストリングを組み込んだプログラマブルメモリアレイ構造の製造方法」もまた、多数の3次元高密度NANDメモリ構造を開示する。
【0007】
出願日2005年8月3日、公報発行日2009年11月3日、ウォーカー(Walker)による米国特許第7,612,411号、発明の名称「デュアルゲートデバイス及び方法」は、「デュアルゲート」メモリ構造を開示し、共有アクティブ領域は、共有アクティブ領域の反対側に形成された2つのNANDストリング内の独立制御される記憶素子を提供する。
【0008】
出願日2001年8月24日、公報発行日2004年6月1日に出願された、フォーブス(Forbes)による米国特許第6,744,094号、発明の名称「垂直ボディに隣接する水平ゲートレイヤーを有する浮遊ゲート・トランジスタ」は、垂直隣接する平行な水平ゲートレイヤーを有するボディ・トランジスタを有するメモリ構造を開示する。
【0009】
クレーブス(Cleaves)らの米国特許第6,580,124号、2000年8月14日出願、2003年6月17日公報発行、発明の名称「垂直チャネル電流を有するマルチゲート半導体デバイス及び製造方法」は、トランジスタの垂直面に沿って形成された2つ又は4つの電荷記憶媒体を有するマルチビットメモリトランジスタを開示する。
【0010】
垂直ポリシリコンゲートによって制御される水平NANDストリングを含む三次元メモリ構造が、キム(W.Kim)による論文「テラビット密度記憶のためのスタック限界を克服する積層垂直ゲートNANDフラッシュ」(非特許文献1)に掲載、開示されている。垂直ポリゲートを有する水平な3D NANDストリング。垂直ポリシリコンゲートを有する水平NANDストリングをも含む別の3次元メモリ構造は、H.T.Liuらによる非特許文献2、「非接合埋込チャネルBE-SONOSデバイスを用いた高スケーラブル8レイヤー3D垂直ゲート(VG)TFT NANDフラッシュ」(2010年VLSIシンポジウム:テクニカルペーパーのテックダイジェスト、pp.131-132)に開示されている。
【0011】
ここで議論されているメモリ構造では、格納されている情報は、蓄えられている電荷によって表され、これらは、様々な技術的手段を用いて導入されている。例えば、Eitanによる米国特許第5,768,192号公報(特許文献5、1996年7月23日出願、1998年6月16日公報発行)、発明の名称「非対称電荷トラップを利用した不揮発性半導体メモリセル」は、「ホットエレクトロンチャネル注入技術」に基づくNROM型メモリトランジスタ動作を開示している。他の技術には、TFT NANDストリングに使用されるファウラー・ノルドハイム・トンネリング(Fowler-Nordheim Tunneling)、及び直接トンネリング(direct tunneling)が含まれ、これらはいずれも当業者に知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】米国特許第8,878,278号公報
【特許文献2】米国特許第7,612,411号公報
【特許文献3】米国特許第6,744,094号公報
【特許文献4】米国特許第6,580,124号公報
【特許文献5】米国特許第5,768,192号公報
【非特許文献】
【0013】
【非特許文献1】"Multi-layered Vertical gate NAND Flash Overcoming Stacking Limit for Terabit Density Storage"by W.Kim at al.,2009年Symposium on VLSI Tech.Dig.Of Technical Papers,pp188-189.
【非特許文献2】"A Highly Scalable 8-Layer 3D Vertical-gate(VG) TFT NAND Flash Using Junction-Free Buried Channel BE-SONOS Device,"by H.T. Lue et al.,2010年 Symposium on VLSI:Tech.Dig.Of Technical Papers,pp.131-132.
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の一実施形態によれば、マルチゲートNORフラッシュ薄膜トランジスタ(TFT)ストリングアレイ(「マルチゲートNORストリングアレイ」)は、シリコン基板の表面に平行に走る水平アクティブストリップのスタックとして編成され、各スタック内のTFTは、アクティブストリップのスタックの一方又は両方の側壁に沿って設けられた垂直ローカルワードラインによって制御される。各アクティブストリップは、2つの共有ソース又はドレインレイヤー間に形成された少なくとも1つのチャネルレイヤーを含む。アクティブストリップのTFTにおけるデータストレージは、アクティブストリップと、隣接するローカルワードラインによって提供されるコントロールゲートとの間に設けられた電荷蓄積素子によって提供される。各アクティブストリップは、アクティブストリップの一方又は両方の側が使用されているかどうかに応じて、1つ又は2つのNORストリングに属するTFTを提供可能である。
【0015】
一実施形態では、アクティブストリップ内の共有ソース又はドレインレイヤーの一方のみが供給電圧に接続され、他方のソース又はドレインレイヤーはソース又はドレインレイヤーに堆積された電荷の量によって決定される電圧に保持される。読み出し、書き込み又は消去動作の前に、アクティブ化されないTFTは、ストリップキャパシタとして機能し、一方のプレートはソース又はドレインレイヤー自体であり、他方のプレートはアースへ参照されるNORストリングの制御ゲート電極である。ストリップコンデンサの電荷は、1つ以上のプリチャージTFTによって提供されるが、TFTは、瞬間的にアクティブ化され、接触したソース又はドレインレイヤーに接続された供給電圧からストリップコンデンサへ電荷を転送する。
【0016】
一実施形態では、アクティブなストリップの両方の垂直な側縁部に沿って垂直ローカルワードラインを設けることができるように、各アクティブなストリップの両方の垂直な側縁部にTFTが形成される。その実施形態では、アクティブストリップの垂直縁部の1つに沿ったローカルワードラインを、アクティブストリップの上に設けられた水平グローバルワードラインと接触させ、一方で、他方の垂直縁部に沿ったアクティブストリップのローカルワードラインをアクティブストリップの下に設けられた水平グローバルワードラインを接触させることによって、倍密度が達成されている。すべてのグローバルワードラインは、対応するアクティブストリップの向きに対して垂直な方向に延びてよい。さらに大きな記憶密度は、各TFTに1ビット以上のデータを格納することによって達成可能である。
【0017】
従来技術のNANDではなく、NORストリングにTFTを編成することは、(i)ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)アレイのリードレイテンシに近づくリードレイテンシの減少と、(ii)リードディスターブ及びNANDロングストリングに関係するプログラムディスターブ状態に対する感度低下と、(iii)プレーナーNAND又は3DNANDアレイと対比して低消費電力とコスト低減、との成果となっている。
【0018】
本発明の一実施形態によれば、NORストリングのブロック内の閾値電圧の変動は、ブロック内に電気的にプログラム可能な基準ストリングを設けることによって補償可能である。マルチゲートNORストリングに固有のバックグラウンド・リーク電流による読み出し動作への影響は、読み出し中のTFTの感知結果と、参照NORストリング上の同時読み出しTFTの感知結果とを比較することによって略消去可能である。他の実施形態では、各TFTの電荷蓄積素子はリフレッシュを必要とするより低い保持時間にもかかわらず、高い書込/消去サイクル耐久性を提供するようにモディファイされた構造を有することができる。しかしながら、そのようなリフレッシュは、従来のダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)回路よりも大幅に少ない頻度で要求されるだけで、本発明のNORストリングアレイは、いくつかのDRAMアプリケーションにおいて動作可能である。このようなNORストリングの使用は、従来のDRAMと比較して本質的に低いビット当たりのコスト性能指数、かつ、従来のNANDストリングアレイと比較して本質的に読出し遅延時間低減を可能にする。
【0019】
本発明は、添付の図面と併せ、以下の詳細な説明を鑑みると、より理解される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1A図1Aは、本発明の一実施形態によるメモリセルの構成を示すメモリ構成概念図である。
図1B図1Bは、本発明の一実施形態による、共通の垂直ワードラインを共有するNORストリングの2つのスタックの基本回路図を示す。
図1C図1Cは、図1AのY-Z平面断面における4つのNORストリングのスタックの基本回路図を示す。
図2A図2Aは、本発明の一実施形態による202-0~202-7のアクティブレイヤーが半導体基板上に形成された後、かつ個々のアクティブストリップの形成の前のメモリ構成のY-Z断面図を示す。
図2B-1】図2B-1は、本発明の一実施形態による、図2Aのアクティブレイヤー202-0~202-7のいずれかを実装するために使用され得る構造220aを示す。
図2B-2】図2B-2は、本発明の一実施形態による構造220aの各レイヤー221及び223に隣接する追加の金属サブレイヤー224を含む構造220cを示す。
図2B-3】図2B-3は、本発明の一実施形態による構造220aの各レイヤー221及び223に隣接する他の金属副サブレイヤー224を含む構造220cを示す。
図2C図2Cは、アクティブレイヤー202-0及び202-1のそれぞれのNサブレイヤー223を半導体基板201でコンタクト206-0及び206-1に接続する埋込みコンタクト205-0及び205-1を通るYZ平面内の断面図を示す。
図2D図2Dは、図2Aのメモリ構造200内のトレンチ230の形成を示す、メモリ構造の一部におけるアクティブレイヤー202-7を通るX-Y平面おいて示す断面図である。
図2E図2Eは、トレンチ230に沿ったアクティブストリップの対向する側壁上に電荷トラッピングレイヤー231L及び231Rが堆積することを示す図2Aのメモリ構造200の一部におけるアクティブレイヤー202-7を通るX-Y平面における断面図である。
図2F図2Fは、トレンチ230を充填するためのポリシリコン又は金属208の堆積を示す断面図である。
図2G図2Gは、図2Fのメモリ構造上のフォトリソグラフィパターニング及びエッチングステップ後に、堆積されたポリシリコン208の露出部分を除去することによってローカルワードライン208w及びプリチャージワードライン208-chgが形成され、絶縁材料209又はエアギャップアイ分離部をもたらすシャフトが得られることを示す断面図である。
図2H図2Hは、アクティブレイヤー202-7及び202-6のアクティブストリップを示す、図2Gローカルワードライン208wの行を通るX-Z平面における断面図を示す。
図2I図2Iは、図2Hのローカルワードライン208wの各々が、グローバルワードライン208g-aのいずれか1つに接続され、アクティブレイヤー202-0~202-7の上に設けられた1つ以上のレイヤーに配線されているか、グローバルアクティブレイヤー202-0と基板201との間のアクティブレイヤーの下に設けられた1つ以上のレイヤーに配線されたワードライン208g-sを含む(図4A参照)ことを示す断面図である。
図2J図2Jは、本発明の一実施形態による図2Iに示す実施形態の代替実施形態を示し、トップグローバルワードラインのみ、すなわち、ボトムグローバルワードラインがなく、が設けられ、この実施形態では、アクティブストリップの一方の縁部に沿ったローカルワードラインは、アクティブストリップの他方の縁部上のローカルワードラインに対して互い違いに配置される(図4B参照)ことを示す断面図である。
図2K図2Kは、本発明の一実施形態による、ローカルワードラインの反対側のアクティブストリップから形成されたTFTを制御するローカルワードライン208wの各々を示す(図4C参照)断面図である。
図3図3は、N+サブレイヤー221内のソースライン上にソース電圧(Vss)を設定するために使用される方法及び回路要素を示す回路図であり、具体的には、ソースライン電圧は、ハードワイヤデコードされたソースライン接続280を介して、又はプリチャージTFT303及びビットライン接続270を使用して設定することができることを示す図である。
図4A図4Aは、図2Iに示される本発明の実施形態のために、ローカルワードライン208wをグローバルワードライン208g-aに接続するコンタクト291を示す、X-Y平面における断面図である。
図4B図4Bは、図2Jに示される本発明の実施形態のために、ローカルワードライン208wをトップグローバルワードライン208g-a(又はボトムグローバルワードライン208g-s)に、千鳥配置で接続するコンタクト291を示す、XY平面内における断面図である。
図4C図4Cは、図2Kに示される本発明の実施形態のために、ローカルワードライン208wをグローバルワードライン208g-aに接続するコンタクト291と、隣接するアクティブストリップ対間の分離部209とを示す、X-Y平面内における断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1Aは、概念化されたメモリ構造100を示すが、これは本発明の一実施形態によるメモリセルの編成のこの詳細な説明における例示を容易にする。図1Aに示すように、メモリ構造100は、基板レイヤー101の表面上に堆積され薄膜に形成されたメモリセルの3次元ブロックを表す。基板レイヤー101は、例えば、集積回路を製造するために使用される従来のシリコンウェハであってもよく、それは当業者に馴染みのものである。この詳細な説明では、デカルト座標系(例えば、図1Aに示す)は、議論を容易にするために採用されるにすぎない。この座標系の下では、基板レイヤー101の表面はX-Y平面に平行な平面とみなされる。従って、本明細書で使用する「水平」という用語は、X-Y平面に平行な任意の方向を指し、「垂直」はZ方向を指す。
【0022】
図1Aでは、各垂直列は、記憶素子(すなわち、薄膜メモリトランジスタ又はTFT)を表し、それは水平NORストリングのスタックにおいて垂直共通制御ゲート又はワードラインを共有するが、各NOR列はY方向に沿って延びている。各NORストリングは、「アクティブストリップ」に沿ってTFTから形成され、以下でさらに詳細に記載されている。NANDストリングとは異なり、NORストリング内では、その1つのTFTの書き込み、読み出し又は消去は、NORストリング内の他のTFTのアクティベーションを伴わない。図1Aに示すように、メモリ構造100は、NORストリングの4つのスタックからなるアレイを表すものであって、各スタックは4つのNORストリングを有し、各NORストリングは4つのTFTを有する。気を付けたいのは、概念化された構造として、メモリ構造100は、本発明のメモリ構造の特定の顕著な特徴を抽象的化したものに過ぎない。図1Aには、各々が4つのTFTを有する4×4のNORストリングのアレイとして示されているが、本発明のメモリ構造は、X、Y及びZ方向のいずれに沿っても、任意の数のTFTを有することができる。例えば、X方向及びZ方向のそれぞれに沿って、2,4,8,16,32,64・・・のNOR型ストリングがあってもよく、各NORストリングは2,4,8,16・・・8192又はそれ以上のTFTを有してもよい。数値の使用は、2の整数乗(すなわち、2、nは整数)であり、これは従来のメモリ設計での習慣的なプラクティスに従う。バイナリアドレスをデコードすることによって、アドレス指定可能な各メモリユニットにアクセスすることが慣例である。従って、例えば、本発明の範囲内のメモリ構造は、X及びZ方向のそれぞれに沿ってM個のNORストリングを有することができ、Mは任意の整数nに対して必ずしも2ではない数である。メモリブロック100が8個のNORストリングからなる8192個のスタックを有し、各NORストリングが8192個の記憶素子スタックを有する場合、メモリブロック100は、NORタイプの不揮発性TFTの形態で5億以上の記憶素子を有する。今日では、マルチレベルセル(MLC)技術を使用して記憶素子に2ビット以上記憶することは珍しくないので、メモリブロック100は、10億ビットを超える情報を記憶することができる。1テラビットのメモリチップには、1000個以上のブロックに加えて、欠陥ブロック又は磨耗ブロックを代替するための予備ブロックがあります。
【0023】
概念化された構造として、メモリ構造100は、X、Y、Zのいずれの方向にも正確な縮尺で描かれてはいない。
【0024】
図1Eは、メモリ構造100の概念図のY-Z平面における断面で、4つのNORストリングのスタックの基本回路表現を示す。図1Cに示すように、各NORストリングはY方向に沿って延び、ソースライン153-mとビットライン154-mとの間に接続された記憶素子を有し、mは対応するアクティブストリップの1~4の間のインデックスである。4つのNORストリング内の対応する記憶素子は、対応する垂直ワードライン151-nに接続され、nはアクティブストリップに沿ったワードラインのインデックスである。
【0025】
図1Bは、本発明の一実施形態による、共通の垂直ワードラインを共有するNORストリングの2つのスタックの基本回路表現を示す。この構成の詳細な構造については、図2Kと共に以下に説明する。図1Bに示すように、この基本回路構成は、NORストリング(例えば、NORストリング150L及び15OR)を含み、共通のワードラインを共有するメモリ構造100の隣接する列に設けられる。
【0026】
図1Bに示すように、NORストリング150L及び150Rは、共通ワードライン151aの反対側に位置する2つのアクティブストリップにおけるNORストリングである。メモリトランジスタ152R-1~152R-4及び152L-1~152L-4は、垂直共通ワードライン151aの左側の4つのアクティブストリップ内及び右側の4つのアクティブストリップ内の各記憶素子である。この実施形態では、図2K及び図4Cと共に以下に詳細に示すように、隣接するアクティブストリップのTFTを制御する共通のローカルワードラインを有することにより、より大きな記憶密度を達成することができる。例えば、ワードライン15Iは、ビットライン153R-1,153R-2,153R-3及び153R-4のNORストリング内のTFT及びビットライン153L-1,153L-2,153L-3及び153L-4のNORストリング内のTFTを制御する。以下でより詳細に説明するように、一実施形態では、各NORストリングに固有の寄生容量C(例えば、ストリングのN+拡散とその多数の関連するローカルワードラインとの間の寄生容量)が使用され、いくつかの動作条件で、仮想ソースを提供する。
【0027】
本発明のNORストリング内のTFTは、プログラム、プログラム禁止、消去、又は読み出しが可能であるが、これには、従来のプログラミング、抑制、消去及び読み出し電圧を用いる。本発明の1つ又は複数の実施形態では、TFTは、ファウラー・ノルドハイム・トンネリング又は直接トンネリング・メカニズムを使用してプログラム又は消去される薄膜蓄積トランジスタによって実現される。別の実施形態では、チャネルホットエレクトロン注入をプログラミングに使用することができる。
【0028】
図2Aは、本発明の一実施形態による、アクティブレイヤー202-0~202-7が半導体基板201上に形成された後のメモリ構造200のY-Z平面内の断面を示す。図2Aに示すように、メモリ構造200は、アクティブレイヤー202-0~202-7を含む。半導体基板201は、例えば、アクティブレイヤーを形成する前にメモリ構造200のための支持回路が形成され得るPドープバルクシリコンウエハを表す。このような支持回路は、アナログ回路とデジタル回路の両方を含むことができる。このような支持回路のいくつかの例は、シフトレジスタ、ラッチ、センスアンプ、基準セル、ソースライン、バイアス及び基準電圧発生器、インバータ、Nand、Nor、Exclusive-Or及び他の論理ゲート、入力/出力ドライバ、アドレスデコーダ、ビットライン及びワードラインデコーダ、他のメモリ素子、シーケンサ及び状態機械を含む。これらの支持回路は、従来の装置のビルディングブロックから形成することができる。当業者に知られるように、例えば、N-ウェル、P-ウェル、トリプルウェル、N+、P+拡散領域、絶縁領域、低電圧トランジスタ及び高電圧トランジスタ、キャパシタ、抵抗器、及び配線である。
【0029】
支持回路が半導体基板201内部及び表面に形成された後、絶縁レイヤー203-0が設けられ、これは例えば堆積又は成長した厚い酸化シリコンであってもよい。
【0030】
次に、「グローバルワードライン」を含む1つ又は複数の相互接続レイヤーを形成することが実施形態もいくつかあり、これらを以下で説明する。このような金属配線(例えば、後述する図2Cのグローバルワードラインランディングパッド264)は、後のステップで形成されるアクティブNORストリングに垂直な所定の方向に沿って延びる水平で細長いストリップとして提供されてもよい。この詳細な説明での説明を容易にするために、グローバルワードラインはX方向に沿って延びると仮定される。金属配線は、1つ又は複数の堆積された金属レイヤー上にフォトリソグラフィパターニング及びエッチングステップを適用することによって形成することができる(あるいは、これらの金属配線は、銅ダマシンプロセスなどの従来のダマシンプロセスを使用して形成することができる)。次いで、厚い酸化物203-0が堆積され、続いて従来の化学機械研磨(CMP)を用いて平坦化工程が後に続く。
【0031】
それからアクティブレイヤー202-0~202-7が順次形成され、各アクティブレイヤーは、対応する一の203-1~203-7によって下にある前のアクティブレイヤーと絶縁されている。図2Aでは、8つのアクティブレイヤーが示されているが、任意の数のアクティブレイヤーが設けられてもよい。実際には、設けられるアクティブレイヤーの数は、プロセス技術に制限され、例えば、十分に制御された異方性エッチングプロセスの利用可能な場合は、アクティブレイヤーを切断し半導体基板201に達することも可能となる等である。各アクティブレイヤーは、後述するエッチング工程でエッチングされて、それぞれがY方向に沿って延びる多数の平行なアクティブストリップを形成する。
【0032】
図2B-1は、本発明の一実施形態による、図2Aのアクティブレイヤー202-0~202-7のいずれかを実装するために使用され得る構造220aを示す。図2B-1に示すように、アクティブレイヤー220aは、堆積されたポリシリコンサブレイヤー221~223を含む。サブレイヤー221~223は、その間に除去することなく、同じプロセスチャンバ内で連続して堆積可能である。サブレイヤー223は、5-50nmのその場でドープされたNポリシリコンを堆積させることによって形成することができる。次いで、サブレイヤー222及び221は、40~100nmの厚さの範囲に、ドープされていないか、あるいは低濃度にドープされたポリシリコンを堆積させることによって形成することができる。サブレイヤー221(すなわち、堆積されたポリシリコンのトップレイヤー)は、次いでNドープされる。このNドーピングは、(i)ヒ素又はアンチモンの低エネルギーの浅いイオン注入、20~50nmのNドープされたトップサブレイヤー221の形成、又は(ii)堆積されたポリシリコンのその場ドーピングによって、20~50nmのNトップサブレイヤー221を含む(熱拡散は、先に形成された下部アクティブレイヤーを上部のアクティブレイヤーよりも大きな拡散に暴露するので、使用されるべきではない)。ボロン(P-)イオン又はリン(N-)イオンの低ドーズ注入はまた、注入された又はその場のNドープされたサブレイヤー221を貫通するのに十分なエネルギーで実施され、トップN+ドープサブレイヤー221とボトムN+ドープサブレイヤー223との間に位置するサブレイヤー222のためのモード閾値電圧を提供する。
【0033】
サブレイヤー221及び222におけるN+及びP-注入種の熱活性化は、好ましくは、従来の急速熱アニール技術(例えば、700℃以上)を用いて、すべてのアクティブレイヤー202-0~202-7が形成された後に行われるべきである、これにより、すべてのアクティブレイヤーがほぼ同じ量の高温処理を受けることが保証される。以下のことに留意すべきである、すなわち、総熱予算を超えるべきでなく、Nサブレイヤー223とN+サブレイヤー221とのマージを回避し、P-サブレイヤー222を消失せないようにすべきである。P-サブレイヤー222は、N+サブレイヤー221及び223にわたって印加される低電圧でのN+P-N+トランジスターパンチスルーを回避するために、十分な厚さのままであることが要求される。
【0034】
サブレイヤー222の最終的な厚さは、TFTチャネルの長さを表し、これは長いアクティブなストリップに対して10nm又はそれ以下のわずかであり得る。一実施形態では、窒化シリコン(例えば、SiN又はSi3N4)の超薄膜(約1nm)、又は別の適切な拡散・ブロッキング・フィルムを堆積し、引き続きN+サブレイヤーを形成して、それから再びN+ポリシリコンサブレイヤー221を堆積する前にサブレイヤー222のポリシリコンを5-30nmの範囲の厚さで堆積し、TFTチャネル長を10nm未満に制御することが可能である。超薄膜窒化ケイ素レイヤーは、化学蒸着、原子レイヤー堆積又は任意の他の手段、例えば低温での高圧窒化によって堆積することができる。各超薄膜シリコン窒化物レイヤーは、拡散バリアとして振舞うが、Nサブレイヤー221及びN+サブレイヤー223のNドーパントがP-サブレイヤー222に拡散することを防止し、なお、これらは、N+サブレイヤー221(ソースとして振舞う)とN+サブレイヤー223(ドレインとして振舞う)との間にある領域内のMOSトランジスタ動作をわずかにしか妨げないように十分に薄い(サブレイヤー222の表面反転レイヤーの電子は、1nmの窒化ケイ素を通し直接容易にトンネリングする)。これらの付加的な超薄膜シリコン窒化物レイヤーは、製造コストを増加させるが、「オフ」状態にあるアクティブストリップに沿った多数のTFTにおけるリーク電流を大幅に低減するのに役立つ一方、「オン」状態でアクセスされるTFTに対し、高リード電流を供給する。
【0035】
オプションとして、Nサブレイヤー223及び221のビットライン及びソースラインに沿ってより低い抵抗率を提供するために、Nサブレイヤー221及び223の対応する1片方に隣接して追加の導電性サブレイヤー224を設けることができる(例えば、図2B-2について)、又はその両方に(例えば、図2B-3)。サブレイヤー224は、1又は複数の堆積された金属レイヤーによって提供されてもよい。例えば、サブレイヤー224は、先ず1~2nmの厚さのTiNレイヤーを堆積させた後、引き続き10~40nmの厚さのタングステン又は類似の高融点金属又はそのシリサイド又はサリサイドのレイヤーを堆積することによって設けることができる。配線抵抗の低減は、長い導電性ストリップにわたる信号の「RC遅延」(すなわち、配線抵抗Rと配線容量Cとの積による時間遅延)を低減するために望ましい。細長いアクティブストリップ(すなわち、電流Iと配線抵抗Rとの積による電圧降下)にわたる「IRドロップ」を最小化するために使用される。しかしながら、アクティブレイヤー202-0~202-7の各々に金属サブレイヤー224を含めることは、製造プロセスにおけるコスト及び複雑さを増加させる可能性があり、他のサブレイヤーでのポリシリコン又は酸化シリコンのような材料に比較して、金属材料のいくつかが異方性エッチングするのが難しいという複雑さを含む。しかしながら、金属サブレイヤー224の使用は、かなり長いアクティブストリップの使用を可能とし、これは優れたアレイ効率をもたらす。一方で、短い方のアクティブストリップは、Nサブレイヤー223とNサブレイヤー221との間のリークに対する優れた耐性を有し、長いストリップよりも低い固有キャパシタンスを有する。集積回路設計者は、低いレイテンシが最も重要である場合に、より短いアクティブストリップ(1つ又は両方の金属レイヤーの有無にかかわらず)を選択することができる。代替的にストリップ抵抗は、一端だけではなく、各アクティブストリップの両端に埋設コンタクトを設けることによって減少させることができる。
【0036】
ブロック形成パターニング及びエッチングステップは、形成されたアクティブレイヤー内に別個のブロックを画定する。各ブロックは、後述するように、Y方向に沿って並列に延びる多数(例えば、数千)のアクティブストリップが形成される領域を画定し、各アクティブストリップは多数(例えば、数千)のTFTを形成することになる。
【0037】
アクティブレイヤー202-0~202-7の各々は順次形成され、各アクティブレイヤーは上記のステップを繰り返すことによって形成される。加えて、各アクティブレイヤーのブロックを画定するブロック形成パターニングにおいて、各々の上レイヤーのアクティブレイヤーは、前のアクティブレイヤーをわずかに超えて延在し(例えば、以下に説明する図2Cに示すように、レイヤー202-1は、レイヤー202-0を超えて延在する)、より上位のアクティブレイヤーが、所定の埋め込みコンタクトを介して半導体基板201内のその特定のデコーダ及び他の回路にアクセスすることを可能にする。
【0038】
図2Cは、埋込みコンタクト205-0及び205-1を通るYZ平面内の断面を示し、これらは、アクティブレイヤー202-0及び202-1において、N+サブレイヤー223を半導体基板201のコンタクト206-0及び206-1に接続する。図2Cに示すように、埋込みコンタクト205-0及び205-1は、半導体基板201内のコンタクト206-0及び206-1を接続し、例えば、アクティブレイヤー202-0及び202-2のそれぞれのNサブレイヤー223から形成されたローカルビットライン又はソースラインに接続する。アクティブレイヤー202-2~202-7(図示せず)のための埋め込みコンタクトは、同様に設けられて、アクティブレイヤー202-2~202-7を、半導体基板201上のアクティブレイヤー202-2~202-7(図示せず)へ接続する。スイッチ回路を介して、コンタクト206-0~206-7にプリチャージ電圧Vblが各ビットライン又はソースラインに印加されてもよく、読み出し動作時には、センスアンプの入力端子又はラッチに接続されてもよい。スイッチ回路は、コンタクト206-0~206-7のそれぞれを、プログラミング電圧(Vprogram)、禁止電圧(Vinhibit)、消去電圧(Verase)、又は電圧のようないくつかの特定の電圧源のいずれかに選択的に接続してもよく、あるいは、任意の他の適切な所定又はプリチャージ基準電圧Vbl又はVssに接続してよい。以下に説明する一実施形態では、ビットライン又はソースラインに沿った比較的大きな寄生容量Cを使用して、仮想接地を各アクティブレイヤーのサブレイヤー221に形成することができる。この実施形態では、アクティブレイヤー202-0~202-7のそれぞれのサブレイヤー221から形成されるビットライン又はソースラインに埋め込みコンタクト及び別個の相互接続部を設ける必要はない。
【0039】
また、図2Cには、半導体基板201のコンタクト262-0~262-nまで、X方向に沿って形成されることになるグローバルワードラインを接続するための埋め込みコンタクト261-0~261-nが示されている。これらのグローバルワードラインは、形成されることになる対応するローカルワードライン208wを接続するために設けられる(例えば、後述の図2G参照)。ランディングパッド264は、グローバルワードライン261-0及び261-nのトップ面にまだ垂直に形成されていないローカルワードライン208wへの接続を可能にするために設けられている。スイッチ回路及びグローバルワードラインデコーダを介して、グローバルワードライン262-0~262-nのそれぞれは、選択的に、又は、個別にいくつかのグローバルワードライン間で多数の、ステップ型プログラミング電圧(Vprogram)、読込電圧(Vread)及び消去電圧(Verase)等の基準電圧源が共有されている。
【0040】
これらの埋め込みコンタクト、グローバルワードライン及びランディングパッドは、従来のフォトリソグラフィパターニング及びエッチングステップ、1つ又は複数の導体の堆積、又は合金化(例えば、タングステン金属又はタングステンシリサイド)によって形成することができる。
【0041】
トップアクティブレイヤー(例えば、アクティブレイヤー202-7)が形成された後、アクティブレイヤーを通じボトムグローバルワードライン(又は半導体基板201)に達するまでエッチングによってトレンチが形成され、ストリップ形成マスクを使用している。ストリップ形成マスクは、Y方向に沿って(すなわち、X方向に沿って延びるグローバルワードラインストリップに垂直に)延びる細長いストリップのフォトレジストレイヤーのパターンからなる。順次の異方性エッチングは、アクティブレイヤー202-7から下方の202-0に至るエッチング、誘電分離レイヤー203-7は下方の203-0にまでエッチングされる。エッチングされるアクティブレイヤーの数として、図2Cの例では8である(より一般的には16以上のアクティブレイヤーがある)。フォトレジストマスクそれ自体は、最も低いアクティブレイヤーをエッチングするのに必要な多数のエッチングを十分に凌ぎ、ストリップパターンを保持するほど十分な強さはない。従って、当業者に知られているように、炭素のようなハードマスク材料による補強が必要とされることがある。エッチングは、グローバルワードラインのランディングパッドの上の誘電体分離で終わる。トレンチエッチングシーケンス中にランディングパッドを保護するために、酸化アルミニウムのようなエッチング停止バリア膜を設けることが有利であり得る。
【0042】
図2Dは、図2Aのメモリ構造200内にトレンチ230を形成することを示す、図2Aのメモリ構造200の一部分におけるアクティブレイヤー202-7を通るX-Y平面内の断面図である。隣接するトレンチ230の間には、高アスペクト比の細長いアクティブストリップのスタックがある。最良のエッチング結果を得るためには、エッチング化学を変えなければならないことがあり、異なるサブレイヤーの材料をエッチングするとき、特に金属サブレイヤー224が存在するときがその場合である。マルチステップエッチングの異方性は重要である。何故ならば、下位レイヤーのアンダーカットはできるだけ避けなければならず、そして下側のアクティブレイヤー(例えば、アクティブレイヤー202-0内のアクティブレイヤー)のアクティブストリップは、トップアクティブレイヤーのアクティブストリップ(すなわち、アクティブレイヤー202-7のアクティブストリップ)における対応する幅及びギャップ間隔と同じ幅及びギャップ間隔を隣接するアクティブストリップで同じにする。当然のことながら、エッチングされるスタック内のアクティブレイヤーの数が多いほど、後続のエッチングの設計がより困難になる。例えば32個のアクティブレイヤーを通しでエッチングすること関する困難を軽減するために、上記のKimが上記文献P188-P189で議論したように、例えばそれぞれが8レイヤーからなるセクションでエッチングを行ってもよい。図2Dに示すように、トレンチ230はY方向に沿って延びる。
【0043】
その後、電荷トラップ材料の1つ以上のレイヤーが、トレンチ230内のアクティブストリップの側壁にコンフォーマルに堆積される。電荷トラップレイヤーは、最初に、厚さ2~10nmの薄いトンネリング誘電膜、典型的には二酸化シリコンレイヤー又は酸化シリコン-窒化シリコン-酸化シリコン(「ONO」)三重レイヤーを堆積又は成長させることによって形成され、続けて、厚さ4~10nmの電荷トラッピング材レイヤーを堆積させ、典型的には窒化ケイ素又はケイ素に富んだ窒化物又は酸化物又はナノクリスタル又はナノドットが薄い誘電体膜に埋め込まれたもので、これは、それから、ブロッキング誘電体でキャッピングされる。ブロッキング誘電体は、厚さ5~15nmのレイヤーであってもよく、例えば、例ONOレイヤー、又は酸化アルミニウム、酸化ハフニウム又はそれらのいくつかの組み合わせからなるものでもよい。記憶素子は、SONOS、TANOS、ナノドットメモリ、分離フローティングゲート、又は当業者に知られている任意の適切な電荷トラッピングサンドイッチ構造であり得る。トレンチ230は、隣接するアクティブストリップの2つの対向する側壁上の記憶素子と、これらの対向する側壁上のTFTによって共有される垂直ローカルワードラインとを収容するのに十分な幅でなければならない。図2Eは、トレンチ230に沿ったアクティブストリップの対向する側壁上に堆積された電荷トラッピングレイヤー231L及び231Rを示す、図2のメモリ構造200の一部分におけるアクティブレイヤー202-7を通るXY平面内の断面図である。
【0044】
ボトムグローバルワードラインのコンタクト開口部は、レイヤー202-7のトップにフォトリソグラフィによってパターン化され、トレンチ230の底部の電荷トラップ材料を通し異方性エッチングによって露出され、ボトムグローバルワードラインランディングパッド(例えば、図2Cのグローバルワードラインランディングパッド264)で止まっている。以下の図2Iに関連して説明される一実施形態では、トレンチ230の交互の行(例えば、そこに形成されたワードラインが奇数アドレスに割り当てられた行)のみが、ボトムグローバルワードラインまで下方にエッチングされるべきである。実施形態の中には、エッチングされる前にポリシリコンの超薄膜(例えば、厚さ2~5nm)が堆積され、トレンチ230のボトムで電荷捕獲材料の異方性エッチング中、トレンチ230の側壁上のブロッキング誘電体の垂直表面を保護するという実施形態もある。
【0045】
その後、ドープされたポリシリコン(例えば、PTポリシリコン)を電荷トラップレイヤーの上に堆積させて、制御ゲート又は垂直ローカルワードラインを形成することができる。Pドープポリシリコンは、N+ドープポリシリコンよりも仕事関数が高いので好ましい。あるいは、垂直ローカルワードラインを形成するために、SiO2に対して高い仕事関数を有する金属(例えば、タングステン、タンタル、クロム又はニッケル)を使用することもできる。トレンチ230は、Pドープされたポリシリコン又は金属で充填されてもよい。以下に説明する図2Iの実施形態では、トレンチ230の交互の列(すなわち、奇数アドレスに割り当てられたローカルワードラインをホストする行)でドープされたポリシリコン又は金属は、ボトムグローバルワードラインとオーミック接触する。もう一方のトレンチ230内のポリシリコン(すなわち、偶数アドレスに割り当てられたローカルワードラインをホストする行)は、ボトムグローバルワードラインから分離される(これらのローカルワードラインは、上部アクティブレイヤーの上に配線されたトップグローバルワードラインによって接触されることになる)。ここで、フォトレジスト及びハードマスクを除去可能である。その後、CMPステップを使用して、各ブロックのトップ表面からドープされたポリシリコンを除去することができる。図2Fは、トレンチ230を充填するポリシリコン208の堆積を示す。
【0046】
図2Gは、図2のメモリ構造上のフォトリソグラフィパターニング及びエッチングステップ後に、堆積されたポリシリコン208の露出部分を除去し、得られたシャフトを絶縁材料209で充填することによってローカルワードライン208wができあがることを示す。この場合のドープされたポリシリコンの除去は、かなり狭い空間での高アスペクト比のエッチングであるので、上記の技術を用いてハードマスクが必要とされることがある。得られるシャフトは、絶縁材料209で充填されてもよいし、エアギャップとして残されてもよい。掘削のためにドープされたポリシリコンを露出させるマスクパターンは、X方向に沿って延びる平行ストリップであり、その結果、これらは一実施形態でローカルワードライン208wと接触するように形成されることが要求されるグローバルワードラインと一致することがある。
【0047】
図2Gで、絶縁材料209に隣接する電荷トラップレイヤー231L及び231Rの部分は、堆積されたポリシリコン208の対応する部分の除去後に残っていた。いくつかの実施形態では、電荷トラップレイヤー231L及び231Rのこれらの部分は、シャフトを絶縁材料209で充填する前に、従来のエッチングプロセスによって除去可能である。シャフト内の電荷捕獲材料のエッチングは、ドープされたポリシリコンを除去するのと同時に、又はその後に行うことができる。後続のエッチングは、異方性エッチングが残した微細ポリシリコンストリンガも除去する。そのようなポリシリコンストリンガは、望ましくない電荷リークを引き起こし、隣接する垂直ローカルワードライン間の抵抗性漏れ経路として働く。このような電荷トラップ材料を除去することによって、一のTFTと同じストリングに沿ってそのすぐ左右にある他のTFTとの間でのトラップされた電荷の横方向の拡散も消失する。
【0048】
図2Hは、アクティブレイヤー202-7及び202-6内のアクティブストリップを示すローカル垂直ワードライン208w(X-Y平面内の図2Gにも示される)の行を通るX-Z平面内の断面図を示す。図2Hに示されるように、各アクティブレイヤーは、Nサブレイヤー221、P-サブレイヤー222、Nサブレイヤー223を含む。一実施形態では、N+サブレイヤー221(例えばソースライン)は接地基準電圧Vss(図示せず)に接続され、Nレイヤーサブレイヤー223(例えばビットライン)は、図2Cに示す方法によって基板201のコンタクトに接続される。従って、ローカルワードライン208w、アクティブレイヤー202-7又は202-6のその部分でワードライン208wに面する部分及びワードライン208wとアクティブレイヤー202-7又は202-6の部分との間の電荷トラップレイヤー231Lは、図2Hの符号281及び282によって示されるように、記憶素子又はメモリTFTを形成する。TFT281及び282にワードライン208Wの反対面で対向するのは、各々TFT283及び284であり、電荷トラップレイヤー231Rを組み込んでいる。TFT283及び284を提供するアクティブストリップ202-6及び202-7の他方の側には、TFT285及び286がある。従って、図2Hに示す構成は、最高密度構成のTFTであり、各垂直ワードラインがその辺に沿って2つのアクティブストリップによって共有され、各アクティブストリップがその辺に沿って2本のワードラインによって共有されており、Nサブレイヤー223は、当面のメモリトランジスタの動作に必要な適切な電圧(例えば、プログラム電圧Vprog、禁止電圧Vinhibit、消去電圧Verasc又は読み出し基準電圧Vbl)に充電可能である。図2Hに示すように。追加の金属サブレイヤー224は、メモリデバイスの動作を容易にするために、ビットラインの導電性を増加させる。別の実施形態では、アクティブレイヤー202-0~202-7のいずれかのNサブレイヤー221はフローティング状態のままでよい。各アクティブレイヤーにおいて、1つ又は複数のローカル垂直ワードライン(「プリチャージワードライン」と呼ばれる:例えば、図2Gではプリチャージワードライン208-chg)を使用することができる非メモリTFTとして使用可能である。適切な電圧が印加されると(すなわち、プリチャージTFTを「オン」状態にする)、各プリチャージワードラインはサブレイヤー222を瞬時に反転させ、Nサブレイヤー221は、Nサブレイヤー223上で電圧Vssにプリチャージ可能である。プリチャージワードラインの電圧が落とされ(すなわち、「オフ」状態に戻る)、ストリップの両側の他のすべてのワードラインも「オフ」になると、デバイスの動作が進行し、Nサブレイヤー221は、プリチャージ電圧Vssにおいて仮想基準として電気的に充電されたままであるが、これはNサブレイヤー221のストリップキャパシタの寄生キャパシタンスは、プログラム及び読み出し動作をサポートするのに長さに足りるだけの電荷を保持するのに十分なほど大きいからである(下記参照)。
【0049】
各ローカルワードライン208wは、アクティブレイヤー202-0~202-7のそれぞれに形成されたTFTのうち指定された1つに蓄積された電荷、電荷トラッピング部231L又は231Rのいずれかに位置する電荷を読み出し書き込み又は消去に使用可能であるが、そのときには適当な電圧が印加されている。あるいは、代替的な一実施形態では、以下の図2Kに関連して説明され、各ローカルワードライン208wを使用して、アクティブレイヤー202-0~202-7の各々に形成されたTFTのいずれかに蓄積された電荷、電荷トラッピング部231L又は231Rのいずれかに位置する電荷を読み出し書き込み又は消去に使用可能であるが、そのときには適当な電圧が印加されている。しかしながら、図2Kに示すように、アクティブレイヤー202-0~202-7の2つの側のうちの片側のみが蓄積TFTとして形成され、これにより、本実施形態における下部及び上部の両側のグローバルワードラインの必要性が排除される。
【0050】
その後、絶縁誘電体又は酸化物を堆積させ、その表面を平坦化することができる。半導体基板201及びローカルワードライン208wへのコンタクトは、フォトリソグラフィによってパターン化され、エッチングされてもよい。図2I及び対応する図4Aに関連して説明される一実施形態では、ローカルワードライン208wへのコンタクトは、偶数アドレスに割り当てられたローカルワードライン(奇数アドレスが割り当てられたローカルワードラインは、最下位のグローバルワードラインによるアレイ)。図2Jに示す実施形態については、すべてのローカルワードラインに対してコンタクトが設けられるが、ローカルワードラインは、図4Bに示されるように、対向するワードラインに対して互い違いに配置される。堆積された金属レイヤーは、トップ金属レイヤー及びコンタクトを提供する。このような金属レイヤーは、まず、薄いTiNレイヤーを形成した後、低抵抗の金属レイヤー(例えば、タングステン)を形成することによって設けることができる。金属レイヤーは、その後、フォトリソグラフィによってパターン化されて、トップグローバルワードラインを形成する。あるいは、代替的にこれらのグローバルワードラインは、銅ダマシンプロセスによって提供されてもよい。一実施形態では、これらのグローバルワードラインは水平であり、X方向に沿って延びており、分離酸化物に形成されたコンタクトと電気的に接続し(すなわち、ローカルワードライン208wにコンタクトすし)、半導体基板201とコンタクトする(図示せず)。当然のことながら、当業者に知られている他のマスク及びエッチングプロセスの流れ可能性として、偶数及び奇数アドレスのローカルワードラインを形成し、それらをグローバルワードラインに適切に接続することが可能であり、アレイのトップからトップグローバルワードを通り又はアレイのボトムからボトムグローバルワードラインを通り、両方のグローバルワードラインを通る実施形態もいくつかある。
【0051】
図2Iは、図2Hのローカルワードライン208wの各々が、グローバルワードライン208g-aのいずれか1つに接続され、アクティブレイヤー202-0~202-7の上に設けられた1つ又は複数のレイヤーに配線されているか、グローバルアクティブレイヤー202-0と基板201との間のアクティブレイヤーの下に設けられた1つ又は複数のレイヤーに配線されたワードライン208g-sを含む。ボトムグローバルワードラインに結合されたローカルワードライン208wには奇数アドレスが割り当てられてもよく、トップグローバルワードラインに結合されたローカルワードライン208wには偶数アドレスが割り当てられてもよい。図4Aは、ローカルワードライン208wをグローバルワードライン208g-aに接続するコンタクト291を示す、X-Y平面における断面図である。(対照的に、図2Kの実施形態及び対応する図4Cでは、ローカルワードライン208wは、アクティブストリップの側面のうちの片側のみの各アクティブストリップを制御する)
【0052】
図2Jは、図2Iの実施形態に対する代替の実施形態を示し、トップグローバルワードラインのみが提供される(あるいは、代替的にボトムグローバルワードラインのみが提供される)本発明の一実施形態を示す。この実施形態では、アクティブストリップの一方の縁部に沿ったローカルワードラインは、アクティブストリップの他方の縁部上のローカルワードラインに対して互い違いになっている。これは図4Bに示されるとおりであり、ローカルワードライン208wをトップグローバルワードライン208g-a(又はボトムグローバルワードライン208g-s)に互い違いの構成で接続するコンタクト291を示す、X-Y平面内の対応する断面図である。この実施形態は、ボトムグローバルワードライン(又はトップグローバルワードラインの場合もあり得る)を形成するために必要なプロセスステップを省略してプロセスフローを単純化する。図2Iの実施形態及び対応する図4Aの実施形態では、トップ及びボトムのグローバルワードラインの両方が設けられ、グローバルワードラインの1ピッチ内で各アクティブストリップの各アクティブレイヤーに2つのTFTを設けることができるアクティブストリップの一方の側壁を用いて1つのTFTが形成され、ボトム・グローバルワードラインから制御され、他方のTFTがアクティブストリップの他方の側壁を用いて形成され、トップグローバルワードラインから制御される(ピッチは、1つの最小線幅+隣接する線間の必要最小間隔である)。対照的に、図2J及び対応する図4Bに示されているように、各アクティブレイヤー内の1つのグローバルワードラインピッチ内に1つのTFTのみを設けることができる。各ストリップの2つの側の2つのローカルワードライン208wは、互いに相対的に互い違いに配されてよく、2つのグローバルワードラインピッチが双方のコンタクトを要する。互い違いの実施形態に対するペナルティは、各アクティブストリップの両端が各グローバルワードラインの1ピッチ内にTFTを提供するという固有の倍密度TFTを放棄することである。
【0053】
図2Kは、本発明の一実施形態による、ローカルワードラインの反対側にあるアクティブストリップから形成されたTFTを制御するローカルワードライン208wの各々を示す。図4Cは、ローカルワードライン208wをグローバルワードライン208g-aに接続するコンタクト291と、隣接するアクティブストリップ対間の分離部209とを示すX-Y平面内の対応する断面である。図2Kに示すように、各TFTは、共通のローカルワードラインの反対側に位置する二重対のアクティブストリップのいずれか一方から形成され、アクティブストリップの各二重対は、酸化物又は同様に形成された隣接するアクティブストリップの二重対からの空隙209を含む。隣接するアクティブストリップの対の間の分離トレンチは、電荷トラップ材料231又はポリシリコン208を収容する。局所ワードライン208wがエッチングによって画定された後、保護された分離トレンチは酸化物又は誘電材料209で充填されるか、又は空隙として残される。
【0054】
図3は、各アクティブストリップのサブレイヤー221(例えば、図2B-1参照)は、ハードワイヤ280(点線)によって、金属又はN+ドープされたポリシリコン導体によってソース基準電圧Vssに接続される。ハードワイヤ280の各々は、独立して接続されてもよく、その結果、異なるレイヤーのソース電圧は同じである必要はない。サブレイヤー221は、サブレイヤー223が形成された後にのみ形成されるので、サブレイヤー221を基準電圧Vssに接続するための金属又はN+ドープされたポリシリコン導体は、アクティブレイヤー202-0~202-7の各々に対して1回又は2回の追加のパターニング及びエッチングステップを必要とし、従って、処理コストが増加する。この付加コストを回避するために、各アクティブNORストリングの大きな固有寄生容量Cが使用される。固有の寄生容量Cを利用すると、ハード・ワイヤ280は不要であり、ビットラインサブレイヤー223からプリチャージワードライン208-chgによって制御されるローカル垂直プリチャージTFTの作用によって電圧Vssに一時的にプリチャージされた後、各アクティブストリップのサブレイヤー221は、浮遊のままにおかれる。長い水平NORストリング(例えば、1,024個以上のメモリTFTを有する)では、いくつかのプリチャージTFTをアクティブストリップのいずれかの側に(例えば、512個のTFTごとに1つずつ)設けることができる。1つのプレートとしての各ローカルワードラインと他のプレートとしてのN+/P-/N+アクティブレイヤーとの間のローカルキャパシタを仮定すると、このようなTFTの各々は、典型的には約3×10-18ファラッドであるキャパシタを提供する。ストリップの両側から静電容量に寄与する約2,000個のTFTが存在するので、ストリングの総容量Cは0.01ピコファラドに近づき、これは、書込み、消去又はプリチャージ動作の直後に続く読み出し動作を実行するのに必要なミリ秒をはるかに超えるプリチャージ電圧を維持するのに十分である。キャパシタンスCは、ストリングの各辺に沿って数千個のTFTを収容するようにNORストリングを長くすることによって増加させることができ、それに応じて、Nサブレイヤー221上のプリチャージ電圧Vssの保持時間を増加させる。しかしながら、より長いNORストリングは、Nサブレイヤー221とNサブレイヤー223との間のリーク電流の増加を被り、そのようなリーク電流は、アドレス指定されている1つのTFTを読み取るとき、検出された電流を妨害することがある。また、読み出し動作中に大きなキャパシタをプリチャージするのにかかる時間が長くなる可能性は、読出し低レイテンシ(すなわち、高速読み出しアクセス時間)必要条件と競合する可能性がある。長いNORストリングのキャパシタンスCのプリチャージを高速化するためには、代表的には、複数のプリチャージTFTを設けることを必要とするが、このようなプリチャージTFTは、NORストリングの全長にわたって分布していてもよい。
【0055】
また、図3には、基板201からのバックバイアス電圧VbbにアクセスするためのP-サブレイヤー222へのオプションの接続290が示されている。各アクティブストリップに沿ったTFTの閾値電圧を変調するために、よく用いられるのが負のVbb電圧の使用であり、これによってN+ソースサブレイヤー221とN+ドレインサブレイヤー223との間のリーク電流サブ閾値を低減する。消去動作の間に高い正の電圧Vbbを付与し、制御ゲートが接地電位に保持されたTFTをトンネル消去してもよい。
【0056】
NORストリング内のTFTが並列に接続されているので、本発明のNORストリングの読み出し動作条件は、好ましくは、アクティブストリップの両端に沿うすべてのTFTがエンハンスメントモードで動作することを保証すべきであるすなわち、それらは、制御ゲート151nとそれらのソース221電圧Vssとの間に正の閾値電圧を持ち、ストリップの両側の制御ゲートが全て電圧Vssで、又はそれより低い電圧に保持されるとき、アクティブストリップのN+サブレイヤー221と223との間のリーク電流は抑制される。このエンハンスメント閾値電圧は、サブレイヤー222にP-ドーパント濃度(典型的には1×1016~1×1017/cmの濃度のホウ素)をドーピングして、その結果、約1ボルトのネイティブのTFT閾値電圧が生じ、アクティブストリップの両側のすべてのアドレスされていないローカルワードラインを0ボルトに保持することにより達成され得る。あるいは、代替的に、アクティブストリングに沿ったTFTの中に負の閾値電圧(すなわち、空乏モード閾値電圧)を有するものがあれば、Nサブレイヤー221上のVss電圧を約1.5ボルトに、かつNサブレイヤー223上のVbl電圧をすべてのローカルワードラインを0ボルトに保ちながら、約1.5ボルトから約0.5ボルトの電圧まで、上昇させことによって漏れ電流抑制を達成することができる。これは、ソースに対して-1.5ボルトのワードライン電圧を保持するのと同じ効果をもたらし、それによって、わずかに空乏化された閾値電圧にあるTFTによるリークを抑制する。また、NORストリングを消去した後、消去動作は、好ましくは過剰消去され空乏モードの閾値電圧になったすべてのTFTをシフトさせてエンハンスメントモードの閾値電圧に戻すソフトプログラミング動作を含むべきである。
【0057】
上述した電荷トラッピング材料(例えば、ONOスタック)は、長いデータ保持時間(典型的には何年も測定される)を有するが、耐久性は低い。耐久性とは、何回かの書込み消去サイクルの後のメモリトランジスタの性能低下の尺度であるが、それが10000サイクル未満である場合、通常は低いと考えられる。しかしながら、電荷トラップ材料を変えて、保持時間を短縮すると、耐久性を著しく高めることもある(例えば、保持時間を数時間に短縮する一方で、数千万の書き込み/消去サイクルの耐久性向上)。例えば、ONO膜又は電荷トラップレイヤーの同様の組み合わせでは、典型的には6~8nmの酸化シリコンのトンネル誘電体を2nm以下の酸化シリコンに薄くするか、又はすべて全く別の誘電体(例えば、窒化シリコン又はSiN)に置換も可能である。適度な正の制御ゲート電圧の下で、電子は、直接トンネリング(ファウラー・ノルドハイム・トンネリングとは異なる)によって窒化シリコン電荷トラップレイヤーへ引き寄せられ、ここでは、一時的に数分間から数時間又は数日間、トラップされる。電荷トラップ窒化シリコンレイヤー及び酸化シリコン又は酸化アルミニウムのブロッキングレイヤーは、これらの電子が制御ゲートワードラインに逃げないようにするが、最終的にアクティブサブレイヤーに逆リークする(電子は負に帯電し、互いに反発する)。過サイクル後に2nm以下のトンネル誘電体が局部的に破壊されても、トラップされた電子は窒化シリコンレイヤー中のトラップから離れるのが遅くなる。電荷ストレージ材料の他の組合せは、高耐久性であるが、低保持(「半揮発性」)TFTをもたらす可能性がある。そのようなTFTは、失われた電荷を補充するために周期的な書き込みリフレッシュを必要とすることがある。このようなTFTは、低レイテンシで比較的速い読み出しアクセス時間を提供するので、このようなTFTを有する本発明のNORストリングアレイは、現在、比較的遅いDRAMで得ることができるアプリケーションにおいて有用であり得る。
【0058】
このようなNORストリングアレイのDRAM上に勝る利点には、ビットあたりの低コストがある。DRAMは3次元ブロックで構成できないし、現DRAMテクノロジーでは、リフレッシュ・サイクルはミリ秒という短サイクルであるのに比較して、略数分おき又は2,3時間おきにリフレッシュサイクルを回すだけで済むように、電力消費がずっと低いからである。本発明のNORストリングアレイは、電荷トラップ材料(例えば、図2Eの電荷トラップレイヤー231L及び231R)の構成を変更し、プログラム/読み出し/消去条件を適切に構成し定期的なデータのリフレッシュを組み込む。
【0059】
本発明の別の実施形態によれば、NORストリングアレイはまた、当業者に知られているNROM/ミラービットトランジスタで使用されるものと同様のチャネルホット電子注入法を用いてプログラムすることができる。NROM/ミラービットトランジスタでは、1ビットを表す電荷は、ドレイン領域との接合部に隣接するチャネル領域の一端にストアされ、ソース及びドレインの極性が反転することにより、第2のビットを表す電荷がプログラムされ、ソース接合部に隣接するチャネル領域の反対側の端部にストアされる。典型的なプログラミング電圧は、ドレイン上で5ボルトであり、ソース上に0ボルト、制御ゲート上に8ボルトである。両方のビットを読み出すことは、当業者には周知のように、ソースとドレインの逆の読み出しを必要とする。しかしながら、チャネルホットエレクトロンプログラミングは、トンネルプログラミングよりはるかに効率が悪いため、トンネリングによって可能な超並列プログラミングには向いていない。しかし、チャネルホットエレクトロン注入アプローチは、ビット密度を倍密にし、アーカイブメモリなどの用途には魅力的である。
【0060】
次に、本発明のNORストリングについて、例示的な動作を説明する。
(読み取り動作)
【0061】
アクティブストリップ上の多くのTFTの中のTFTを読み取るために、アクティブストリップの両側のTFTは、最初に「オフ」状態に設定され、その結果、選択されたブロック内のすべてのグローバル及びローカルワードラインは、0ボルトに保持される。図3では、アドレス指定されたNORストリングは、復号化回路を介していくつかのNORストリングの中のセンス回路を共用するか、又は各NORストリングを専用のセンス回路に直接接続し、同じ平面を共有する多くの他のアドレス指定NORストリングは並行してセンス可能である。各アドレスされたNORストリングは、ソース(Nサブレイヤー221)はVss~0Vにセットされているが、それは、ハードワイヤ280を介して又はビットライン接続270のいずれかを介して、プリチャージワードライン208-chgも共に0Vにセットされている(この場合、Vblは、プリチャージ段階の間に0ボルトで最初に保持されている)。プリチャージ段階の後、ビットライン(すなわち、Nサブレイヤー223)は、次に、ビットライン接続270を介してVbl~2ボルト付近に設定される。Vbl電圧は、アドレス指定されたNORストリングに対するセンスアンプにおけるセンス電圧である。1つのアドレスされたグローバルワードライン及びそれに関連するすべての垂直ローカルワードラインは、ゼロボルトから典型的には約2ボルトまで上昇され、ブロック内の他のすべてのグローバルワードラインはオフ状態にある。アドレス指定されたTFTが消去状態(すなわち、Vth~1ボルト)にある場合、ビットライン電圧Vblはソース電圧Vssに向かって放電を開始する。この電圧低下は、それぞれのセンスアンプによって検出される。しかしながら、アドレス指定されたTFTがプログラム状態であれば(例えば、Vth、~3ボルト)、電圧降下は検出されない。
【0062】
MLCが使用される場合(すなわち、1ビット以上の情報が各TFTに記憶される場合)、アドレス指定されたTFTは、いくつかの閾値電圧(例えば、1ボルト(消去状態の場合)、2.5ボルト、4ボルト又は5.5ボルトが2ビットのデータを表す4つの状態を表す)。アドレスされたグローバルワードライン及びそのローカルワードラインは、それぞれのセンスアンプによってアドレス指定されたTFTにおいて導通が検出されるまで、増分電圧ステップで上昇させることができる。あるいは、代替的に、単一のワードライン電圧Vblを印加することができ(例えば、Vbl=6ボルト)、電圧Vblの放電率は、TFTに記憶されたビットを表す4つの電圧状態を表すいくつかのプログラム可能な基準電圧のそれぞれの放電率と比較することができる。このアプローチは、8つの状態(3ビットMLC TFTの場合)又は状態の連続を格納するように拡張することができ、それによってアナログ記憶を効果的に提供する。プログラム可能な基準電圧は、同じブロック内の基準NORストリングとして専用のNORストリングに記憶され、ブロックは好ましくはアドレス指定されたNORストリングと同じ平面に位置する。MLCが使用されるとき、プログラムされた状態の各々を検出するために、2つ以上のプログラム可能な参照NORストリングが提供されてもよい。例えば、3ビットMLCが使用される場合、少なくとも7つの参照NORストリングが存在するだろう。好ましくは、各アクティブレイヤー及び各ブロックに対して、参照NORストリングの全セットが提供されるべきである。プログラム可能な参照NORストリングは、読み出し、プログラム、及びバックグラウンドのリークによる、同じブロック内のNOR動作ストリングの特性を詳細に追跡する。アクティブストリップの2つの側のうちの1つにあるTFTのみが読み出し動作に参加することができ、アクティブストリップの反対側の各TFTは「オフ」状態に設定されなければならない。マルチ状態TFTの正しい状態を読み取る他の方法は、当業者に知られているとおりである。
【0063】
読み取りが早いのは、NORストリングでは、読み取られる1つのTFTと直列のTFTが「オン」でなければならないNANDストリングと比較して、読み出されるTFTのみが「オン」であればよいからである。金属サブレイヤー224がアクティブレイヤーに設けられていない実施形態(例えば、図2B-1の220a参照)において、各側に1,024個のTFTを有するストリングについて、典型的な抵抗Rは、~100,000オームであり、典型的なキャパシタンスC~10-14ファラドであり、その結果1ナノ秒のオーダーのRC時間遅延が与えられる。アクティブストリップの両側の各NORストリングに4,098個のTFTがあっても、RC遅延時間は20ナノ秒未満である。金属サブレイヤー224が提供され、アクティブストリップの抵抗Rが低減されたら、時間遅延は大幅に低減可能であろう。読み出しレイテンシをさらに減少させるために、選択されたアクティブブロックがある一部又は全部のプレーンは、それらの読み出し電圧Vss及びVblに常にプリチャージされ、それにより、それらがアドレスされたTFTを直ちに感知する準備をする(すなわち、読み出し動作直前のプリチャージ段階を不要とする)。このようなレディスタンバイも待機電力をほとんど必要としないが、その理由は電荷漏れを補償するためにコンデンサCを周期的に再充電するのに必要な電流が非常に小さいからである。各ブロック内で、全8以上のプレーンがある全ストリングは高速読み込みができるようにプリチャージ可能であり、例えば、プレーン207-0(図2A)内のすべてのストリングを読み取った後、プレーン207-1は、そのVss及びVblが既にそれ以前の読み取りのために設定されているため、迅速に読み取り可能である。
【0064】
メモリブロック100において、1回の動作では、NORストリング毎あたり1つのTFTのみが読み取り可能である。8000個のNORストリングを有する平面では、各NORストリングがそれ自身のセンスアンプに接続されるならば、共通のグローバルワードラインを共有する8000個のTFTをすべて同時に読み出すことができる。各センスアンプが共有される場合、例えば、同じ平面内の4つのNORストリングの間で1つのストリング復号回路が使用される場合、4つの読み出し動作が4つの連続するステップで行われる必要があり、各読み出し動作には2千のTFTが関与する。各プレーンはそれ自身の専用センスアンプのセットを提供することができ、あるいは、代替的にプレーン復号セレクタによって、8つ以上のプレーンのNORストリング間で1セットのセンスアンプを共有することができる。各プレーンに別々のセンスアンプを設けることにより、すべてのプレーンのNORストリングの同時読出し動作が可能になり、これに対応して読出しスループットが向上する。しかしながら、そのようなスループットは、付加的なセンスアンプに必要とされる余分なチップ領域のコストがかかり、多数のTFTが一度に読み出されるとき、接地電圧バウンスを生じさせる恐れもある。その点に関して、実施形態はとりわけ有利であるのは、プリチャージされたコンデンサCによって仮想のVss電圧を設定し、全てのNORストリングのソース電圧VssがチップのVss接地ラインに接続されないから、このような接地電圧バウンスは取り除かれているというわけである。
【0065】
(プログラム(書き込み)及びプログラム禁止動作)
【0066】
アドレス指定されたTFTを意図された閾値電圧にプログラムするには、いくつかの方法がある。最も一般的な方法は、トンネリング、すなわち直接トンネリング又はファウラー・ノルドハイム・トンネリングによるものである。これらのトンネリング及び電荷トラップメカニズムのいずれかが非常に効率的であるため、TFTをプログラムするのに必要な電流はごくわずかであり、最小限の電力消費で数万個のTFTのコンカレントプログラミングが許容される。説明のために、トンネルによるプログラミングでは、アドレス指定されたワードライン(制御ゲート)に印加される100マイクロ秒(μs)の持続時間の20ボルトパルスが必要であり、0ボルトがアクティブストリップ(例えば、図2Aの202-0参照)に印加される。これらの条件下で、TFTのN+ソース及びドレイン(図2B-1のサブレイヤー221,223参照)及びTFTのP-チャネル(サブレイヤー222)は、表面で反転され、電子は電荷トラップレイヤーにトンネルする。TFTプログラミングは、半選択電圧(例えば、この例では10ボルト)を印加することによって抑制することができる。プログラム禁止は、例えば、ワードライン電圧を0ボルトに保ちながらワードライン電圧を10ボルトに下げることによって、又はワードライン電圧を20に維持しながらアクティブストリップ電圧を10ボルトに上昇させることのいずれかによって達成することができるが、あるいは、これら2つの何らかの組合せによっても可能である。一度にプログラムすることができるのは、アドレス指定されたアクティブストリップ上の1つのTFTのみであるが、他のストリップ上のTFTは同じプログラミングサイクルでプログラム可能である。一の側にあるアドレス指定されたアクティブストリップ(例えば、偶数アドレス指定されたNORストリング)の数多くのTFTのうちの1つをプログラミングするとき、そのNORストリングの他のすべてのTFTはプログラミング禁止され、それは、もう一方の側のアクティブストリップ(例えば、奇数アドレスNORストリング内のすべてのTFT)も同様である。一旦、アドレス指定されたTFTがその指定された状態の目標電圧閾値にプログラムされると、そのTFTのプログラミング禁止が必要であるのは、その目標電圧のオーバーシュートはTFTに不必要なストレスを及ぼすからである。MFCが使用される場合、目標電圧をオーバーシュートすると、次のより高い目標閾値電圧状態の閾値電圧でオーバーステップ又はマージを引き起こす恐れがある。同一のグローバルワードラインとそれに関連するローカルワードラインを共有する同一平面上の隣接するアクティブストリップ内のすべてのTFTは、従って、20ボルトのプログラミング電圧にさらされ、プログラミング禁止される必要があることに留意すべきである。同様に、同一のブロック内にあり、同一のグローバルワードライン及びそれに関連するローカルワードラインを共有する他のプレーン上のすべてのTFTは、従って、20ボルトのプログラミング電圧にさらされ、プログラミング禁止が要求される。これらのプログラム及びプログラム禁止条件は、本発明の下では全て満足可能である、というのは、各アクティブストリップの偶数及び奇数側が異なるグローバルワードライン及びそれらに関連するローカルワードラインによって制御されているからであり、かつどのプレーンにあろうが各々のアクティブクティブストリップの電圧は、他のすべてのアクティブストリップ又は他のプレーンから独立して設定可能だからである。
【0067】
一例では、ブロック内のすべてのTFTは、最初に約1ボルトの閾値電圧まで消去される。次いで、各アドレス指定されたTFTのアクティブストリップ上の電圧は、(図3に示されているように、プリチャージワードライン208-chgと共に接続270を介して、又は接続280を介して)0ボルトに設定される、もしアドレス指定されたTFTがプログラムされるべきものであれば。そうでなければ、アドレス指定されたTFTのアクティブストリップ上の電圧は10ボルトに設定される、もし消去された状態(すなわち、プログラム禁止)に留まる場合には。次に、アドレス指定されたTFTに関連するグローバルワードラインは、1ステップで、あるいは、短期間の段階的電圧逓増ステップで、約14ボルトから開始して、20ボルトに上昇される。
このような段階的電圧増加ステップは、TFTの電気的ストレスを低減し、目標閾値電圧のオーバーシュートを回避する。ブロック内の他の全てのグローバルワードラインは半選択10ボルトに設定される。ブロック内でアドレス指定されていないすべてのプレーンのすべてのアクティブストリップ、及びアドレス指定されたプレーン内の個別にアドレス指定されていないすべてのアクティブストリップも10ボルトに設定されているか、あるいは浮動でもよい。これらのアクティブストリップは、10ボルトのローカルワードラインに強く容量結合されており、従って10ボルトに近い浮動状態にある。段階的に高い電圧プログラミングパルスが読み出しサイクルに引き続いて印加され、アドレスされたTFTがその目標閾値電圧に達したかどうかを決定する。目標閾値電圧に達すると、アクティブストリップ電圧は10ボルトに上昇される(あるいは代替的にストリップが浮動し、ブロック内の1つのアドレスされたグローバルワードラインを除くすべてが10ボルトに上昇されたとき10ボルトに近くまで上げられる)、追加のプログラミングは禁じられる一方で、グローバルワードラインは、目標とする閾値電圧をまだ達成していない同一平面上の他のアドレス指定されたストリップをプログラミングし続ける。アドレス指定されたすべてのTFTが正しくプログラムされるようにリードベリファイされると、プログラミングシーケンスは終了する。MLCが使用されるとき、複数の閾値電圧状態のうちの正しい1つのプログラミングは、すべてのアドレス指定されたアクティブストリップのコンデンサCを最初にプリチャージすることによって、いくつかの電圧のうちの1つ(例えば、各TFTに2ビットの情報が記憶される場合には、0,1.5,3.0,又は4.5ボルト)へ加速することができる(例えば、接続270及びプリチャージワードライン208-chg、図3参照)。次いで、20ボルトのパルスがアドレス指定されたグローバルワードラインに印加され、TFTを異なる有効トンネリング電圧(すなわち、それぞれ20,18.5,17又は15.5ボルト)に暴露し、その結果、単一コースのプログラミングステップでプログラムされた4つの閾値のうちの正しい1つをもたらす電圧に落ち着く。その後、個々のTFTレベルで精細なプログラミングパルスを印加することができる。
【0068】
ブロック内のすべてのアクティブストリップの固有キャパシタンスCのために、ブロック内のすべてのプレーン上のすべてのアクティブストリップは、アドレス指定されたグローバルワードラインに高電圧パルスを印加する前に、プリチャージ電圧状態を正常に設定することができる。その結果、非常に多くのTFTのコンカレント・プログラミングが達成可能である。その後、個々のリードベリファイ、及び必要に応じて適切にプログラムされたアクティブストリップのプログラム禁止モードへのリセットが実行可能である。プリチャージが有利であるのは、プログラミング時間が比較的長く(例えば、約100マイクロ秒)、すべてのキャパシタCをプリチャージするか、又はアドレス指定されたTFTのリードベリファイが、1.000倍の短時間枠にわたって実行可能だからである。従って、単一のグローバルワードラインプログラミングシーケンスにおいてできるだけ多くのTFTをプログラムすることが有利である。
【0069】
(消去動作)
【0070】
いくつかの電荷トラップレイヤーでは、トラップされた電荷のリバーストンネリングによって消去が達成され、これはかなり遅い場合がある(例えば、数十ミリ秒の消去パルスを必要とすることもある)。従って、消去動作は、ブロックレベルで頻繁に、しばしばバックグラウンドで、実施される。典型的なブロックは、8プレーンある場合、両側に4000TFTを有するアクティブストリップが各面に8,000あり、一ブロック内に合計50億個のTFTを有する結果、もし各TFTに2ビットの情報が格納されるなら、1テラビットチップには約1,000のこのようなブロックを含むことになる。理想的には、ブロック消去は、接続290を介して各アクティブストリップのP-サブレイヤー222(例えば、図2B-1参照)に、ブロック内のすべてのグローバルワードラインを0ボルトに保ちながら、約20ボルトを印加することによって実行される。消去パルスの持続時間は、ほとんどのTFTが0ボルトと1ボルトとの間のわずかなエンハンスメントモード閾値電圧まで消去されるようなものでなければならない。TFTの中には、オーバーシュートして空乏モードに消去されるものもあるだろう(すなわち、わずかに負の閾値電圧を有する)。このようなTFTは、消去コマンドの一部として、消去パルスの終了に続いてわずかなエンハンスメントモードの閾値電圧にプログラムされることが要求される。
【0071】
あるいは、代替的に、VbbがP-サブレイヤーに適用される代わりに、全てのアクティブストリップ上のサブレイヤー221及び223は約20ボルトまで上昇され、その間、消去パルスの持続時間中、全てのグローバルワードラインはゼロボルトに保持されている。このスキームは、ストリップ選択復号器(図2Cにおいて、206-0,206-1)が、それらの接合部で20ボルトに耐えることができるトランジスタを使用することを必要とする。あるいは、代替的に、アドレスされたグローバルワードライン以外のすべては0ボルトに保持し、アドレスされたグローバルワードラインを-20ボルトにパルスし、プレーン202-0から202-7上のすべてのアクティブストリップをゼロボルトに保持する。この方法は、1つのアドレスされたグローバルビットラインによってタッチされる全てのTFTのX-Zスライスのみを消去する。
【0072】
NROM TFTの消去の実装は、バンド間トンネル誘起ホットホール注入の従来のNROM消去メカニズムを使用して達成可能である。トラップされた電子の電荷を中和するには、ワードラインに-5ボルトを印加し、ソースサブレイヤー221にゼロボルトを、ドレインサブレイヤー223に5ボルトを印加する。
【0073】
上記の詳細な説明は、本発明の特定の実施形態を例示するために提供されるものであって、限定することを意図するものではない。本発明の範囲内で多くの変形及び変更が可能である。本発明は、添付の特許請求の範囲に記載されている。
図1A
図1B
図1C
図2A
図2B-1】
図2B-2】
図2B-3】
図2C
図2D
図2E
図2F
図2G
図2H
図2I
図2J
図2K
図3
図4A
図4B
図4C
【手続補正書】
【提出日】2022-05-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリ構造であって、
略平坦な表面を有する半導体基板であって、その上または内部に回路が形成されている、該半導体基板と、
前記半導体基板上の絶縁レイヤーと、
前記絶縁レイヤー上に形成された第1のアクティブストリップ及び第2のアクティブストリップであって、前記第1及び第2のアクティブストリップの各々が、前記平坦な表面に対して略平行な第1の方向に沿って延在し、かつ同様に前記平坦な表面に対して略平行な第2の方向に沿って所定の距離だけ互いに分離されるように設けられ、前記第1及び第2のアクティブストリップの各々が、(i)複数の電界効果トランジスタにそれぞれのチャネル領域を提供するためのチャネル材料と、(ii)前記複数の電界効果トランジスタの共通ソース領域及び共通ドレイン領域をそれぞれ形成するためのソース材料及びドレイン材料とを有する、該第1のアクティブストリップ及び第2のアクティブストリップと、
前記第1及び第2のアクティブストリップのそれぞれの両側壁に設けられたストレージ材料と、
それぞれが前記平坦な表面に対して略垂直な第3の方向に沿って長さ方向に延びる複数のローカルワードライン導体であって、各ローカルワードライン導体は、前記第1のアクティブストリップまたは前記第2のアクティブストリップから前記ストレージ材料によって離間されている、該複数のローカルワードライン導体とを備えることを特徴とするメモリ構造。
【請求項2】
請求項1に記載のメモリ構造であって、
前記第1及び第2のアクティブストリップの各々は、酸化シリコン、窒化シリコン、及びエアギャップからなる群から選択される誘電体材料をさらに含むことを特徴とするメモリ構造
【請求項3】
請求項1に記載のメモリ構造であって、
相互接続部をさらに含み、
前記共通ソース領域及び前記共通ドレイン領域が、相互接続部によって、前記半導体基板の上または内部の前記回路に接続される。ことを特徴とするメモリ構造
【請求項4】
請求項1に記載のメモリ構造であって、
前記半導体基板の前記平坦な表面上に形成された2つ以上の埋め込みコンタクトをさらに含み、
前記共通ソース領域及び前記共通ドレイン領域の少なくとも1つは、前記埋め込みコンタクトによって、前記半導体基板の上または内部の前記回路に接続されていることを特徴とするメモリ構造
【請求項5】
請求項1に記載のメモリ構造であって、
前記第1及び第2のアクティブストリップの各々の前記チャネル領域、前記共通ドレイン領域、前記共通ソース領域、前記ストレージ材料、及び各アクティブストリップの側面に沿った前記ローカルワードライン導体が、複数の蓄積トランジスタを形成することを特徴とするメモリ構造
【請求項6】
請求項に記載のメモリ構造であって、
前記複数の蓄積トランジスタは複数のNORメモリストリングを形成することを特徴とするメモリ構造
【請求項7】
請求項1に記載のメモリ構造であって、
それぞれが前記第1及び第2のアクティブストリップの一方に関連付けられた複数のプリチャージデバイスをさらに含み、
各プリチャージデバイスは、該プリチャージデバイスに関連付けられたアクティブストリップ上の前記蓄積トランジスタのデータ読み出し、プログラム、データ消去、または操作禁止の動作の前に、前記アクティブストリップの前記共通ソース領域を所定の電圧にプリチャージすることを特徴とするメモリ構造
【請求項8】
請求項に記載のメモリ構造であって、
前記所定の電圧は、データ読み出し、プログラム、消去、または操作禁止の動作中に、前記共通ソース領域の寄生容量によって実質的に保持される電圧である。ことを特徴とするメモリ構造
【請求項9】
請求項8に記載のメモリ構造であって、
前記所定の電圧は、読み出し、プログラム、消去、または操作禁止の動作のいずれが実行されているかに応じて決定される大きさを有することを特徴とするメモリ構造
【請求項10】
請求項に記載のメモリ構造であって、
各プリチャージデバイスは、前記蓄積トランジスタとは異なる構成を有する1つ以上のプリチャージトランジスタを含むことを特徴とするメモリ構造
【請求項11】
請求項に記載のメモリ構造であって、
前記複数の蓄積トランジスタは複数のNORメモリストリングを形成し、
各NORメモリストリングにおいて、前記共通ソース領域は、共有される仮想接地基準として機能し、前記共通ドレイン端子は前記複数の蓄積トランジスタの共通ビットラインとして機能することを特徴とするメモリ構造
【請求項12】
請求項に記載のメモリ構造であって、
各蓄積トランジスタの前記ストレージ材料に蓄積された電荷は、前記蓄積トランジスタに記憶されたデータを表すことを特徴とするメモリ構造
【請求項13】
請求項12に記載のメモリ構造であって、
前記回路は、各蓄積トランジスタに所定の電圧の構成を選択的に印加して、前記蓄積トランジスタに記憶されたデータの読み出し、プログラム、操作禁止、または消去動作を実行させるための電圧源を含むことを特徴とするメモリ構造
【請求項14】
請求項13に記載のメモリ構造であって、
前記データは、前記記憶要素に記憶された2ビット以上のバイナリ情報を表すことを特徴とするメモリ構造
【請求項15】
請求項13に記載のメモリ構造であって、
前記データは、アナログメモリに格納された一連の状態を表すことを特徴とするメモリ構造
【請求項16】
請求項5に記載のメモリ構造であって、
前記複数の蓄積トランジスタは複数のNORメモリストリングを形成し、
読み出しまたはプログラム操作では、各NORストリングのアドレス指定された蓄積トランジスタに関連付けられた前記ローカルワードライン導体の電圧のみが一定期間だけ読み出しまたはプログラム動作に必要な所定のゲート電圧まで上昇し、前記NORストリングの他の全ての蓄積トランジスタに関連付けられた前記ローカルワードライン導体の各々は、消去された蓄積トランジスタの閾値電圧よりも低い電圧に保持されることを特徴とするメモリ構造。
【請求項17】
請求項16に記載のメモリ構造であって、
いずれかの蓄積トランジスタが、前記第1のアクティブストリップにおけるプログラムまたは消去のためにアドレス指定されている間、前記第2のアクティブストリップの共通ソース領域または共通ドレイン領域は、浮遊状態とされるかまたは禁止電圧にプリチャージされることを特徴とするメモリ構造。
【請求項18】
請求項16に記載のメモリ構造であって、
前記第1及び第2のアクティブストリップに関連付けられた蓄積トランジスタは、単一の並行プログラム操作でプログラムされることを特徴とするメモリ構造。
【請求項19】
請求項18に記載のメモリ構造であって、
前記並行プログラム操作中、前記第1及び第2のアクティブストリップの各々の前記共通ソース領域は、プログラムまたはプログラム禁止動作に関連する前記選択された所定の電圧に適切にプリチャージされ、次にプログラミング電圧パルスが、1つ以上のアドレス指定されたローカルワードライン導体に印加され、アドレス指定されたローカルワードライン導体に関連付けられた全ての蓄積トランジスタが読み出しされ、それぞれの意図されたプログラム状態に到達したことが確認された後に、前記並行プログラム操作は終了することを特徴とするメモリ構造。
【請求項20】
請求項19に記載のメモリ構造であって、
前記プログラミング電圧は、プログラミングシーケンス内のいくつかのプログラミング電圧のうちの1つであり、前記プログラミング電圧は、異なるデータ値を表すことを特徴とするメモリ構造。
【請求項21】
請求項12に記載のメモリ構造であって、
前記回路は、前記蓄積トランジスタに記憶されたデータを感知するための1つ以上のセンスアンプをさらに備えることを特徴とするメモリ構造。