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▶ トランスポーテーション アイピー ホールディングス,エルエルシーの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022105286
(43)【公開日】2022-07-13
(54)【発明の名称】抵抗グリッドシステム
(51)【国際特許分類】
   B60L 7/02 20060101AFI20220706BHJP
【FI】
B60L7/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021206318
(22)【出願日】2021-12-20
(31)【優先権主張番号】63/132,969
(32)【優先日】2020-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/554,298
(32)【優先日】2021-12-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519447732
【氏名又は名称】トランスポーテーション アイピー ホールディングス,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100082072
【弁理士】
【氏名又は名称】清原 義博
(72)【発明者】
【氏名】クーパー,ローラ
(72)【発明者】
【氏名】ブラウン,セオドア
(72)【発明者】
【氏名】ウォルフ,ジェフリー ジョン
【テーマコード(参考)】
5H125
【Fターム(参考)】
5H125AA05
5H125CB01
5H125CD07
5H125FF25
(57)【要約】      (修正有)
【課題】抵抗グリッド全体で、より均等に電力または熱の再分配行い、抵抗素子からの熱伝達を改善し作動温度を下げる抵抗グリッドシステムを提供する。
【解決手段】抵抗グリッドは、フレームおよび少なくとも1つの抵抗素子120を含む。フレームは、第1のフレーム端部112と、第1のフレーム端部112の反対側にある第2のフレーム端部114を有し、第1のフレーム端部および第2のフレーム端部は、フレーム側面116によって結合されている。第1のフレーム端部は、第2のフレーム端部の第2の長さよりも短い第1の長さを有し、少なくとも1つの抵抗素子は、第1のフレーム端部と第2のフレーム端部との間に延びる。少なくとも1つの抵抗素子は、第1のフレーム端部に近接する第1の部分、および第2のフレーム端部に近接する第2の部分を有し、第1の部分は、第2の部分と比較して、電気抵抗および発熱の一方または両方が減少する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
抵抗グリッドであって、抵抗グリッドは、
第1のフレーム端部および第1のフレーム端部の反対側の第2のフレーム端部を有するフレームであって、第1のフレーム端部および第2のフレーム端部はフレーム側面によって結合されている、フレーム、
第1のフレーム端部と第2のフレーム端部との間に延びる少なくとも1つの抵抗素子であって、少なくとも1つの抵抗素子は第1の部分および第2の部分を有し、ここで、第1の部分は、第2の部分と比較して、減少した発熱または減少した電気抵抗の一方または両方を有するように構成される、少なくとも1つの抵抗素子、
を含む、抵抗グリッド。
【請求項2】
前記第2の部分は、前記第1の部分と比較して増加した空気流を有するように構成される、請求項1に記載の抵抗グリッド。
【請求項3】
前記第1のフレーム端部は、前記第2のフレーム端部の第2の長さよりも短い第1の長さを有し、第1の部分は、前記第1のフレーム端部に近接し、第2の部分は、前記第2のフレーム端部に近接する、請求項1に記載の抵抗グリッド。
【請求項4】
前記第1のフレーム端部は内側半径を規定し、前記第2のフレーム端部は外側半径を規定する、請求項3に記載の抵抗グリッド。
【請求項5】
前記少なくとも1つの抵抗素子は、複数の個別の抵抗プレートを含む、請求項1に記載の抵抗グリッド。
【請求項6】
前記抵抗プレートが、前記抵抗プレートを通過する開口部を含む、請求項5に記載の抵抗グリッド。
【請求項7】
前記フレームは、前記第1のフレーム端部に沿って取り付け点を規定し、前記少なくとも1つの抵抗素子は、交互の取り付け点に接続されている、請求項1に記載の抵抗グリッド。
【請求項8】
前記少なくとも1つの抵抗素子は、前記第1のフレーム端部に沿って不均一に間隔を置いた部分を含む、請求項1に記載の抵抗グリッド。
【請求項9】
前記少なくとも1つの抵抗素子が、可変の深さを有するスタンピングパターンを含む、請求項1に記載の抵抗グリッド。
【請求項10】
前記少なくとも1つの抵抗素子が、空気流に対して可変オフセットを含む、請求項1に記載の抵抗グリッド。
【請求項11】
抵抗グリッドであって、抵抗グリッドは、
第1のフレーム端部および第1のフレーム端部の反対側の第2のフレーム端部を有するフレームであって、第1のフレーム端部および第2のフレーム端部はフレーム側面によって結合され、第1のフレーム端部は第2のフレーム端部の第2の長さよりも短い第1の長さを有する、フレーム、
第1のフレーム端部と第2のフレーム端部との間に延びる複数の抵抗プレートであって、複数の抵抗プレートは第1のフレーム端部に近接する第1のプレート端部、および、第2のフレーム端部に近接する第2のプレート端部を有し、複数の抵抗プレートは第1のプレート端部に近接する第1のプレート部分、第2のプレート端部に近接する第2のプレート部分を有し、ここで、第1のプレート部分は第2のプレート部分と比較して、減少した発熱または減少した電気抵抗の一方または両方を有するように構成される、複数の抵抗プレート、
を含む、抵抗グリッド。
【請求項12】
前記抵抗プレートは、前記抵抗プレートを通過する開口部を有する、請求項11に記載の抵抗グリッド。
【請求項13】
前記第1のプレート端部は、第1の幅を規定し、前記第2のプレート端部は、第2の幅を規定し、第1の幅は第2の幅よりも大きい、請求項11に記載の抵抗グリッド。
【請求項14】
前記抵抗プレートが、前記第1のプレート端部と前記第2のプレート端部との間に延びるテーパー側面を含む、請求項13に記載の抵抗グリッド。
【請求項15】
前記抵抗プレートは、前記第1のプレート部分を通過するスロットを含む、請求項13に記載の抵抗グリッド。
【請求項16】
前記抵抗プレートが、前記第1のプレート部分に配置された隆起した特徴を含む、請求項13に記載の抵抗グリッド。
【請求項17】
抵抗グリッドシステムであって、抵抗グリッドシステムは、
第1の抵抗グリッドを含み、第1の抵抗グリッドは、
第1のフレーム端部および第1のフレーム端部の反対側の第2のフレーム端部を有する第1のフレームであって、第1のフレーム端部および第2のフレーム端部はフレーム側面によって結合され、第1のフレーム端部は第2のフレーム端部の第2の長さよりも短い第1の長さを有する、第1のフレーム、
第1のフレーム端部と第2のフレーム端部との間に延びる少なくとも1つの第1の抵抗素子であって、少なくとも1つの第1の抵抗素子は第1のフレーム端部に近接する第1の部分と、第2のフレーム端部に近接する第2の部分を有し、ここで少なくとも1つの第1の抵抗素子は、第1のフレーム端部に沿って不均一に間隔を置いている部分を規定する、少なくとも1つの第1の抵抗素子、
を含む、
抵抗グリッドシステム。
【請求項18】
第1のフレームと位置合わせされた第2のフレームを含む第2の抵抗グリッドをさらに含み、第2の抵抗グリッドは、前記第1のフレーム端部に沿って少なくとも1つの第1の抵抗素子からオフセットされる少なくとも1つの第2の抵抗素子を含む、請求項17に記載の抵抗グリッドシステム。
【請求項19】
前記第1のフレームは前記第1のフレーム端部に沿った第1の取り付け点を含み、前記少なくとも1つの第1の抵抗素子は、交互の第1の取り付け点に接続されている、請求項17に記載の抵抗グリッドシステム。
【請求項20】
前記第1のフレームと位置合わせされた第2のフレームと、前記第1の取り付け点と位置合わせされた第2の取り付け点とを含む第2の抵抗グリッドをさらに備え、第2の抵抗グリッドは前記少なくとも1つの第1の抵抗素子に対してオフセットの取り付け点に結合された少なくとも1つの第2の抵抗素子を含む、請求項19に記載の抵抗グリッドシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
この出願は、「Resistive Grid Systems」(2020年12月31日に出願)と題された米国仮出願番号第63/132,969号の優先権を主張し、その開示全体が参照により組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
説明されている主題は、例えば、車両のダイナミックブレーキに関する抵抗グリッドシステムに関連している。
(先行技術の議論)
【0003】
鉄道車両などの車両のダイナミックブレーキを提供するために、グリッドアセンブリを使用して電力を散逸することができる。多くの同様の抵抗素子がフレームによって支えられ、送風機を使用して冷却される場合がある。さまざまな形状を、さまざまな抵抗グリッドに使用できる。例えば、放射状に成形されたグリッドまたは正方形のグリッドを使用することができる。放射状のグリッドの場合、個々の抵抗素子または部分が内側の半径と外側の半径の両方でサポートされると、その素子または部分は内側の半径範囲でより密に詰め込まれ、その結果、より多くの電力と熱が内側の半径範囲に集中する。現在利用可能なものとは異なるグリッドアセンブリを使用することが望ましい場合がある。
【発明の概要】
【0004】
一例または一態様によれば、抵抗グリッドは、一つのフレームおよび少なくとも1つの抵抗素子を含み得る。フレームは、第1のフレーム端部と、第1のフレーム端部の反対側にある第2のフレーム端部とを有し得る。第1のフレーム端部および第2のフレーム端部は、フレーム側面によって接合され得る。少なくとも1つの抵抗素子は、第1のフレーム端部と第2のフレーム端部との間に延び得る。少なくとも1つの抵抗素子は、第1の部分および第2の部分を有し得る。第1の部分は、第2の部分と比較して、より少ない発熱またはより少ない電気抵抗の、一方または両方を有するように構成され得る。
【0005】
一例または一態様によれば、抵抗グリッドは、一つのフレームおよび複数の抵抗プレートを含み得る。フレームは、第1のフレーム端部と、第1のフレーム端部の反対側にある第2のフレーム端部とを有し得る。第1のフレーム端部および第2のフレーム端部は、フレーム側面によって接合され得る。第1のフレーム端部は、第2のフレーム端部の第2の長さよりも短い、第1の長さを有し得る。複数の抵抗プレートは、第1のフレーム端部と第2のフレーム端部との間に延び得る。抵抗プレートは、第1のフレーム端部に近接する第1のプレート端部と、第2のフレーム端部に近接する第2のプレート端部とを有し得る。第1のプレート端部は、第2のプレート端部と比較して、より少ない発熱またはより少ない電気抵抗の、一方または両方を有するように構成され得る。
【0006】
一例または一態様によれば、抵抗グリッドシステムは、第1のフレームおよび少なくとも1つの第1の抵抗素子を含む第1の抵抗グリッドを含み得る。第1のフレームは、第1のフレーム端部と、第1のフレーム端部の反対側にある第2のフレーム端部とを有し得る。第1のフレーム端部および第2のフレーム端部は、フレーム側面によって接合され得る。第1のフレーム端部は、第2のフレーム端部の第2の長さよりも短い第1の長さを有し得る。少なくとも1つの第1の抵抗素子は、第1のフレーム端部と第2のフレーム端部との間に延びることができる。少なくとも1つの第1の抵抗素子は、第1のフレーム端部に近接する第1の部分、第2のフレーム端部に近接する第2の部分を有していてもよい。少なくとも1つの第1の抵抗素子は、第1のフレーム端部に沿って不均一に間隔が空けられている部分を、規定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の主題は、以下の添付の図面を参照して、非限定的な実施形態の以下の説明を読むことから理解することができる。
【0008】
図1図1は、抵抗グリッドのブロック概略図を示している。
【0009】
図2図2は、別の抵抗グリッドのブロック概略図を提供する。
【0010】
図3図3は、抵抗グリッドの側面断面図を提供する。
【0011】
図4図4は、抵抗プレートの側面図を提供する。
【0012】
図5図5は、別の抵抗プレートの側面図を提供する。
【0013】
図6図6は、別の抵抗プレートの側面図を提供する。
【0014】
図7図7は、別の抵抗プレートの側面図を提供する。
【0015】
図8図8は、別の抵抗プレートの側面図を提供する。
【0016】
図9図9は、別の抵抗プレートの側面図を提供する。
【0017】
図10図10は、抵抗グリッドの平面図を提供する。
【0018】
図11図11は、不均一な間隔を持つ抵抗グリッドの平面図を提供する。
【0019】
図12図12は、抵抗グリッドシステムの平面図を提供する。
【0020】
図13図13は、図12の抵抗グリッドシステムの側面図を提供する。
【0021】
図14図14は、抵抗グリッドシステムの平面図を提供する。
【0022】
図15図15は、抵抗プレートの側面図を提供する。
【0023】
図16図16は、別の抵抗プレートの側面図を提供する。
【0024】
図17A図17Aは、別の抵抗素子の平面斜視図を提供する。
【0025】
図17B図17Bは、図17Aの抵抗素子の第1の部分の空気の流れの概略図を提供する。
【0026】
図17C図17Cは、図17Aの抵抗素子の第2の部分の空気の流れの概略図を提供する。
【0027】
図18図18は、抵抗プレートの側面図を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本明細書で説明される主題の実施形態は、抵抗グリッドのためのシステム(例えば、車両のダイナミックブレーキで使用するためのもの)に関する。様々な実施形態は、抵抗グリッド全体でより均等に電力または熱の再分配を提供する。さらに様々な実施形態は、特定の送風機によって提供される空気の速度が比較的高くなる可能性がある、グリッドの外半径に向けた電力伝達または熱放散の、再分配を提供する。様々な実施形態は他の設計と比較して、抵抗素子からの熱伝達を改善し、有益な場所で作動温度を下げる。
【0029】
本明細書の様々な例が鉄道車両に関連して議論され得るが、本明細書に記載されるすべての実施形態が鉄道車両システムに限定されるわけではない。例えば、本明細書に記載のシステムおよび方法の1つまたは複数の実施形態は、自動車、トラック、バス、鉱業用車両、船舶、航空機、農業用車両などの他のタイプの車両に関連して使用することができる。いくつかの実施形態では、そのような車両は、ガス動力、ディーゼル動力、電気動力、または車両に動力を供給するための複数のシステムを含むハイブリッドシステムを含む、他の適切な推進システムを介して、動力を供給され得る。他の実施形態では、本明細書に記載のシステムおよび方法は、非車両システムに関連して利用することができる。一例としては、余剰電力が生成されたときの風力タービンや、グリッドシステムの負荷需要のバランスを取ることであり得る。いくつかの実施形態では、抵抗グリッドは、エネルギー貯蔵装置と組み合わせて使用することができる。このような例では、ダイナミックブレーキエネルギーの一部はエネルギー貯蔵装置に向けられ、エネルギーの他の量は抵抗グリッドに向けられる。
【0030】
図1は、抵抗グリッド100の概略図を示している。様々な実施形態における抵抗グリッドは、車両のダイナミックブレーキに関連する追加の同様の抵抗グリッドと共に使用され得る。図示された抵抗グリッドは、フレーム110および少なくとも1つの抵抗素子120を含む。フレームは、少なくとも1つの抵抗素子を支持することができ、少なくとも1つの抵抗素子は、電力を散逸させるために、少なくとも1つの抵抗素子を通過する電流を受け取ることができる。例えば、少なくとも1つの抵抗素子は、そこを通過する電流のために加熱され得、送風機(図示せず)が、少なくとも1つの抵抗素子の上、および/または、少なくとも1つの抵抗素子を通過して、空気を循環させ、生成された熱を散逸させるために使用される。
【0031】
図1に見られるように、描かれたフレームは、第1のフレーム端部112および第2のフレーム端部114を含む。第2のフレーム端部は、第1のフレーム端部の反対側にある。第1のフレーム端部および第2のフレーム端部は、フレーム側面116によって結合されている。フレームの端部とフレームの側面は、フレームの周囲を定義するために結合され、少なくとも1つの抵抗素子が、フレームの周囲によって定義される体積の内部に配置される。
【0032】
第1のフレーム端部と第2のフレーム端部の大きさは異なる。具体的には、図1に示すように、第1のフレーム端部は第1の長さ113を有し、第2のフレーム端部は第2の長さ115を有し、第1の長さ(第1のフレーム端部の長さ)は第2の長さ(第2のフレーム端部の長さ)よりも短い。
【0033】
様々な実施形態において、異なる形状のグリッドを利用することができる。例えば、図2は、第1のフレーム端部が内側半径202を定義し、第2のフレーム端部が外側半径204を定義する抵抗グリッドの例の概略図を示している。外側半径204は内側半径202よりも大きく、第1の長さ113(内側半径202に沿っている)は、図2に示されている抵抗グリッドの例の第2の長さ115(外側半径204に沿っている)よりも短い。
【0034】
一部の抵抗グリッドは、他の抵抗グリッドと組み合わせて、目的の形状を提供することができる。例えば、真っ直ぐなフレーム端部を有する図1に示される抵抗グリッドは、多角形の形状を有するグリッドのグループを提供するために、他の同様の抵抗グリッドと共に使用され得る。別の例として、内側および外側の半径を定義する図2の抵抗グリッドを他の同様の抵抗グリッドとともに使用して、リングの形状を有するグリッドのグループを提供することができる。
【0035】
図1および2を引き続き参照すると、図示された少なくとも1つの抵抗素子は、単一の抵抗素子、例えば、図1および2に示されるような連続リボン126を表すことができる。他の実施形態では、抵抗素子は、それ自体が例えば、個々の抵抗プレートのグループである、抵抗素子のグループを表すことができる。(たとえば、図3-9および関連する説明を参照すること。)いくつかの実施形態では、抵抗素子は同じ材料でできていてもよい。示されていない他の実施形態では、抵抗素子は、同じ材料でできていなくてもよく、むしろ、互いに異なる熱的、機械的、および/または電気的特性を有する材料でできていてもよい。さらに、いくつかの実施形態では、厚さおよび表面形状および仕上がりは、抵抗素子ごとに異なる場合がある。
【0036】
一実施形態では、抵抗素子は、フレーム側面116に平行に延び得、フレーム端部に垂直になるかまたは接することができる。図1および図2に示すように、描かれている抵抗素子は、第1のフレーム端部と第2のフレーム端部との間に延びる。抵抗素子は、第1の部分122および第2の部分124を含む。抵抗素子の第1の部分122は、第1のフレーム端部に近接して配置されるか、または配向され、抵抗素子の第2の部分124は、第2のフレーム端部に近接または配向される。第1の部分122は、第2の部分124と比較して、減少した発熱または減少した電気抵抗の一方または両方を有し得る。したがって、そうでなければ、第1の部分122および第1のフレーム端部の周りのより密に詰まった領域に集中する傾向がある熱および/または電力は、第2の部分124および第2のフレーム端部に向かって、再分配される。再分配を実現するためにさまざまな手法が使用でき、手法は、第2の部分124に対する第1の部分122の相対的なサイジング、第1のフレーム端部に沿った抵抗素子またはその部分の間の間隔を空けること、開口部の使用、および/または他の特徴の使用を含む。様々な実施形態において、抵抗素子は、利用可能な形状および構成において柔軟性を提供するために、押し出しまたは3D印刷され得る。
【0037】
任意のフレーム端部での熱または電力散逸の増加が、様々な実施形態に関連して本明細書で論じられているが、他の実施形態は、抵抗グリッドの他の部分での熱または電力散逸を増加させるように構成され得ることに留意されたい。例えば、抵抗グリッドの中心での熱または電力散逸を増加させることによって、比較的高い温度を中心で利用することができ、より低い温度をフレーム端部で使用することができる。様々な実施形態における抵抗素子は、素子をフレームに取り付けるために使用される支持絶縁体と比較して、比較的高い加熱能力を有する。したがって、より高温の素子部分を中央に押し込み、絶縁体から遠ざけることにより、より高い温度を使用することができる。さらに、図1および2の第1および第2のフレーム端部は異なる大きさとして示されているが(第1のフレーム端部はより短い長さを有する)、他の実施形態では、第1および第2のフレーム端部は同じ長さを有し得る(たとえば、正方形または長方形のフレームの場合)
【0038】
図3は、個々の抵抗プレートを使用する抵抗グリッドの例の側面断面図を提供する。図3に見られるように、描かれた抵抗グリッドは、第1のフレーム端部から第2のフレーム端部まで延びる抵抗プレート128を含む。抵抗プレートは、第1のフレーム端部に近接または配向され、少なくとも1つの抵抗素子の第1の部分122を表すかまたはそれに対応する、第1のプレート端部422を有する。抵抗プレートはまた、第2のフレーム端部に近接または配向され、少なくとも1つの抵抗素子の第2の部分124を表すかまたはそれに対応する、第2のプレート端部424を有する。1つまたは複数のコネクタ403(例えば、図4を参照)を使用して、抵抗プレートをフレーム端部に機械的および/または電気的に結合することができる。いくつかの実施形態では、抵抗プレートは、中実で、連続的で、平らである(例えば、それを通過する穴またはそこから延びる特徴がない)。他の実施形態では、抵抗プレートは、開口または穴、突起、および/または他の表面特徴を有する。例えば、図4は、抵抗プレートを貫通する(例えば、抵抗プレートの厚さを貫通する)複数の穴402を規定する内面を有する、例示的な抵抗プレートの側面図を示している。穴は、抵抗プレートの一部または全部にわたって空気循環(および冷却)を増加させ、重量を減らし、空気の流れを方向付けまたは誘導し、および/または空気流路の圧力低下を減らすことができる。さらに、乱流を追加し、抵抗素子の少なくとも一部にわたる空気流のレイノルズ数を増加させるために、穴および/または隆起した特徴を使用することができ、レイノルズ数を増加させると、熱伝達が増加する。
【0039】
第2のプレート端部424(または第2の部分124)と比較して、第1のプレート端部422(または第1の部分122)の循環および冷却を増加させることができるように、1つまたは複数の穴を配置することができる。図5は、穴502を含む例示的な抵抗プレートの側面図を提供する。図5に見られるように、図示された例示的な穴502は、第1のプレート端部422に向かって配置されているが、第2のプレート端部424に向かっては配置されていない。したがって、穴502は、第1のプレート端部422(または第1の部分122)またはその近くで第2のプレート端部424(または第2の部分124)と比較して増加した空気循環および冷却を提供する。さらに、穴502は、第1のプレート端部422の近くでより集中しているか、または密に詰め込まれており、第1のプレート端部422の近くで循環が増加している。したがって、例えば、第1のプレート端部は、第2のプレート端部よりも空気の流れが少ない領域に配置することができ、穴は、熱収支を改善するために第1のプレート端部に向かって冷却を高める。
【0040】
第1のプレート端部422(または第1の部分122)および第2のプレート端部424(または第2の部分124)の相対的な大きさは、電力または熱を再分配するために追加的または代替的に使用され得る。例えば、第2の部分124と比較して第1の部分122に、より大きな領域を提供することにより、第1の部分122は、第2の部分124と比較して、面積当たりの電力散逸が減少し、したがって温度が低くなり、および/または空気循環による冷却を改善するために表面積が大きくなり得る。さらに、第2の部分が小さくなった断面を有する場合、第2の部分はより高い抵抗を有し、したがって、より多くの電力が第1の部分と比較して第2の部分に向けられる。したがって、第2の部分は、より高流量の気流を有する領域に配置され得(そして第1の部分は、より低流量の空気流を有する領域に配置され)、それに応じて電力は、電力散逸を改善するためにより高流量の空気流の領域に向けられる。たとえば、より多くの電力を、より高流量の気流があり、電力を散逸させやすい場所に向けることができる。断面は、抵抗プレートの変更可能な深さまたは厚さを使用して、追加的または代替的に変更され得ることに留意されたい。したがって、抵抗プレートの幅および/または厚さを変化させて、より高流量の空気流(および/または他の冷却)を受ける領域の抵抗および電力を増加させることによって、電力を抵抗プレートに沿って分配して、熱収支および電力散逸を改善することができる。様々な実施形態において、目盛り付きまたは先細り状の要素断面を利用して、低流量の気流の領域で電力を低減し、高流量の気流の領域で電力を増加させることができる。さらに、隣接する断熱材の温度を下げるために、端部に近接した場所では断面積を大きくすることができる。
【0041】
たとえば、図6は、抵抗プレートの一例の側面図を示す。図6の例では、第1のプレート端部422は第1の幅602を有し、第2のプレート端部424は第1の幅602よりも小さい第2の幅604を有する。したがって、第2の部分は、第1の部分と比較してより増加した抵抗を有する。さらに、第2の部分は、第1の部分と比較してより高流量の気流の位置に配置され得、また、プレートの両端が均等な大きさである設計と比較して、より多くの量の電力または熱を第2の部分に再分配できる。
【0042】
図6に示される例示的な抵抗プレートは、第1のプレート端部422と第2のプレート端部424との間に延びるテーパー側面606を含む。本明細書で使用されるテーパー側面は、様々な実施形態において、プレート端部へ、プレート端部から、またはプレート端部に対し、斜めの角度で延びることができる。
【0043】
別の実施形態では、他の形態のテーパーを使用することができる。たとえば、図7は、抵抗プレートの例の側面図を示す。図7の例では、第1のプレート端部422は第1の幅702を有し、第2のプレート端部424は第1の幅702よりも小さい第2の幅704を有する。したがって、第2の部分は、第1の部分と比較して抵抗が増加している。さらに、第2の部分は、第1の部分に対してより高流量の気流の位置に配置することができ、プレートの両端が均等な大きさである設計と比較して、より多くの量の電力または熱を第2の部分に向けて再分配できる。ただし、図7の例では、抵抗プレートの全長に伸びるテーパー側面がない。代わりに、図7の例示的な抵抗プレートは、部分的に抵抗プレートの長さに沿って第2のプレート端部424から延びる直線側708まで延びるテーパー側面706を含む。図7の例示的な抵抗プレートはまた、抵抗プレートの厚さを通過するスロット710を含む。図示の例のスロットは、第1のプレート端部または第1の部分の近くに配置され、第1の部分の空気循環を介して冷却を強化する。他の実施形態では、スロットは、抵抗プレートの他の位置に代替的または追加的に含まれ得る。
【0044】
図8は、テーパー側面の他の変形を示す抵抗プレートの例の側面図を示す。図8の例では、第1のプレート端部422は第1の幅802を有し、第2のプレート端部424は第1の幅802よりも小さい第2の幅804を有する。この場合も、第2の部分は、第1の部分と比較して抵抗が増加している。さらに、第2の部分は、第1の部分に比較してより高流量の気流の位置に配置することができ、プレートの両端が均等な大きさである設計と比較して、より多くの量の電力または熱を第2の部分に向けて再分配できる。図8の例は、第1のプレート端部422から延びる第1の真っ直ぐな側面808と、第2のプレート端部424から延びる第2の真っ直ぐな側面810とを含む。第1の真っ直ぐな側面808および第2の真っ直ぐな側面810は、対応する中間のテーパー側面806によって結合されている。
【0045】
テーパー側面の代わりに、段付きの側面を使用して、さまざまな実施形態で異なる大きさの第1および第2のプレート端部を達成する。図9は、段付きの面を含む抵抗プレートの例を示す。図6-8の例と同様に、第1のプレート端部422は、第1の幅902を有し、第2のプレート端部424は、第1の幅902よりも小さい第2の幅904を有する。したがって、第2の部分は、第1の部分と比較して抵抗が増加している。さらに、第2の部分は、第1の部分に比較してより高流量の気流の位置に配置することができ、プレートの両端が均等な大きさである設計と比較して、より多くの量の電力または熱を第2の部分に向けて再分配できる。ただし、図9の抵抗プレートの例では、テーパー側面を使用していない。代わりに、図示された抵抗プレートは、第1のプレート端部422から延びる第1の真っ直ぐな側面906と、第2のプレート端部424から延びる第2の真っ直ぐな側面908とを有する。対応する段付きの面909は、第1の真っ直ぐな側面908および第2の真っ直ぐな側面910を結合する。段付きの面909は、真っ直ぐな側面に垂直であり得る(したがって、プレートの端部にほぼ平行であり得る)。
【0046】
図9の例示的な抵抗プレートはまた、第1のプレート端部422に近接する、または第1の部分122上の抵抗プレートの表面から上方に延びる隆起した特徴910を含む。隆起した特徴910は、所望の熱または電力の再分配を提供するのをさらに助けるために、および/または表面の冷却を改善するために使用され得る。
【0047】
いくつかの例では、抵抗素子は、端部のより大きな幅から内部位置のより小さな幅へと先細りになり得、これは、本明細書ではノッチ付き形状を有すると呼ばれ得る。図18は、ノッチ付きデザインを有する抵抗素子1800の側面図を提供する。図18に示される抵抗素子は、抵抗グリッドの内半径に近接して配置されるように構成された第1の端部1802と、抵抗グリッドの外半径に近接して配置されるように構成された第2の端部1804とを有する。
【0048】
図18に見られるように、図示された例示的な抵抗素子は、各端部に最大幅1810を有し、内部位置1806に最小幅1812を有し、それにより、幅が減少したノッチ部分1808を規定する。このような設計は、たとえば、発生した熱を端から遠ざけて絶縁性の取り付け材料を保護する、および/または利用可能な空気の流れが多い内部の場所に熱を向けるのに役立つ。様々な例において、長方形またはノッチのない設計と比較して、約10%から約30%の間の面積の減少が提供され得る。図18の図の例では、各端部の幅は同じである。ただし、他の例では、端部の幅が異なる場合がある。たとえば一方の端部の幅は、もう一方の端部の幅よりも小さいが、内部位置の最小幅よりも大きい場合がある。さらに、描かれている例は、幅の間の滑らかな湾曲した遷移を示す。ただし、他の例では、線形、段付き、または滑らかでない遷移を使用することができる。
【0049】
非限定的な例として、様々な例において、図18の抵抗素子の最大幅は、2.0インチから3.5インチの間(例えば、2.88インチ、最小幅2.2インチ)であり得る。厚さは、0.040インチから0.070インチの間(例えば、0.050インチ)であり得る。厚さは、いくつかの例では一定であり得るか、または本明細書で論じられるように変化し得る。図示の例はまた、長さ1820、および第1の端部から最小幅の位置までの距離1822を有する。たとえば、いくつかの例では、最小幅の位置は、第1の端部から全長の、70%から92%の間にある。例として、全長は、9インチから14インチの間(例えば、11.75インチ)であり得る。上記の例示的な寸法は、限定ではなく例示として提供され、他の実施例において他の寸法が使用され得ることに留意されたい。抵抗素子の特定の大きさおよび形状は、散逸される熱量、抵抗素子に使用される材料、絶縁体取り付けに使用される材料、および/または空気の流れの利用可能性(たとえば、冷却に利用できる空気の流れの量と分配)を含む要因に基づいて決定され得る。
【0050】
追加的または代替的に、抵抗素子またはその態様の間の間隔は、熱または電力散逸のさらなる制御を提供するために制御され得る。たとえば、図10は、抵抗素子(またはその一部)が均一または等間隔に配置されている抵抗グリッドの例を示す。図10の例では、抵抗素子は、内側半径上の接続点1012と外側半径上の接続点1022との間に延びる連続リボン126として形成されている。接続点は、対応する半径に沿って等間隔に配置され、すべての接続点は、連続リボン126によって利用される。
【0051】
しかしながら、図11の例では、連続リボン126によって利用される接続点は不均一な間隔で配置されており、その結果、抵抗素子には内側半径または第1のフレーム端部に沿った不均一な間隔の部分が生じる。不均一な間隔は、空気循環のためのより広い領域を提供するために使用でき、一方で接続点が等間隔に配置されたフレームの使用を可能にする(たとえば、既存の設備を変更および改造するためにさまざまな実施形態を使用できるようにする)。図示された例では、接続点は図10の例のように等間隔に配置されるが、連続リボン126は、内側半径の接続点1012Aと外側半径の1022Aとの間でのみ延在し、内側半径の接続点1012Bおよび外側半径の1022Bを利用しない。したがって、図示された抵抗グリッドは、第1のフレーム端部(内側半径に対応する)に沿った、抵抗素子の不均一な間隔の部分を有する。例えば、抵抗素子の部分1108は、部分1110から距離1102で離間しているが、部分1110は、部分1112から距離1104で離間しており、距離1104は、距離1102の距離の2倍である。
【0052】
接続点の代替的な使用の様々な形態が使用できる。例えば、いくつかの実施形態では、連続リボンは1つおきに接続点を省略することができる。または、別の例として、連続リボンは接続点を3つおきに省略する場合がある。もう1つの例として、省略パターンは変化するか、ランダムにされる可能性がある。
【0053】
複数の抵抗グリッドを組み合わせて、抵抗グリッドシステムを提供することができる。たとえば、図12は、抵抗グリッドシステム1200の例の俯瞰図を示し、図13は、図12の抵抗グリッドシステム1200の例の側面図を示す。図示された例では、抵抗グリッドは、互いに横方向に結合または配置され、また、互いの上に積み重ねられている。たとえば、図12に示すように、4つの抵抗グリッドがそれぞれ個別に形成されて90度の円弧を規定し、4つの抵抗グリッドが隣り合って配置されてリング構造を形成する。他の例では、他の量の抵抗グリッドとその対応する角度方向の長さを使用できる。一例として、いくつかの実施形態では、それぞれが60度の弧を規定する6つのグリッドを使用することができる。図13に見られるように、抵抗グリッドは、抵抗グリッド100Aの上部に積み重ねられている。したがって、図12に見られるような様々な数のリング状構造を互いに積み重ねることができる。これらの積み重ねは、様々な実施形態において異なって配向され得ることに留意されたい。例えば、いくつかの実施形態では、積み重ねは、垂直に(例えば、地平線に垂直に)配向され得、他の実施形態では、積み重ねは、水平に(例えば、地平線に平行に)配向され得る。したがって空気は積み重ねから、例えば上向きに、または別の例として、横方向に排出され得る。
【0054】
いくつかの実施形態では、積み重ねの異なる層のグリッドは、互いにわずかに異なる場合がある。例えば、 図11および13を参照すると、 図13の積み重ねの上部にある抵抗グリッドは、図11に示すように配置でき、抵抗素子(図11の抵抗素子126Aの実線で示されている)が接続点1012Aおよび1022Bに結合されているが、接続点1012Bおよび1022Bを利用していない。しかしながら、抵抗グリッド100Aは、接続点1012Bおよび1022B(図11の抵抗素子126Bの点線で部分的に示される)を利用するが接続点1012Aおよび1022Aを利用しない、異なる抵抗素子の配置を利用することができる。抵抗素子126Aおよび126Bは、相互にオフセットされた結合点に結合される抵抗素子の例を提供する。様々な実施形態におけるそのような配置は、(例えば、積み重ねられた配置の層の間の)空気の流れの効率を良くする。
【0055】
いくつかの実施形態では、積み重ねの層は、積み重ねの1つまたは複数の隣接する層とは異なる形状または向きを有し得る。例えば、図14は、第1のフレーム1410(実線で示される)および第2のフレーム1420(点線で示される)を有し、第2のフレームが第1のフレームの上に配置される積み重ね1400の上面図を示す。第1のフレームと第2のフレームは、対応する半径が反対側になるように配置され、これにより、放射状グリッド上の流れに起因する異常な圧力分布を打ち消すことができる。様々な実施形態において、1つのグリッドの外側の抵抗素子密度は、隣接するグリッドの内側の抵抗素子密度と一致している。したがって、第2のフレームに対して第1のフレームには異なる抵抗素子が使用される。図14の例は、背圧と熱プロファイルを変更して、気流と熱分布を均一にするのに役立つ。放射状フレームの抵抗素子プロファイルは、半径の中心に近いほど素子密度が高いことに留意されたい。ただし、ほとんどのファンは先端付近でより高い流量を生成するため、同様の熱プロファイルが得られる。
【0056】
さまざまなプレート幅については、図6-9に関連して説明した。追加的または代替的に、プレートの厚さを変化させて、異なる熱または電力散逸能力を達成することができる。例えば、図15は、第1のフレーム端部の近くに配置されるように構成されたプレートの第1の端部1504に近接する第1の厚さ1502を有する例示的なプレートを示している。プレートはまた、第2のフレーム端部の近くに配置されるように構成されたプレートの第2の端部1514に近接する第2の厚さ1512を有する。第1の厚さ1502は、第2の厚さ1512よりも大きく、その結果、第2の厚さを有する第2のフレーム端部に対して、より高い抵抗および電力がもたらされる。
【0057】
別の例として、 図16は、第1の端部1604および第2の端部1606の両方に近接する第1の厚さ1602と、第1の厚さ1602よりも大きい第2の厚さ1612を有し、第2の厚さ1612がプレートの中央部分1608に配置された例示的なプレートを示す。 したがって、抵抗および電力は、中央部分に比べて端部の方が高くなる。
【0058】
様々な実施形態において、素子(抵抗素子など)を生成するために可変スタンピングパターンが使用される。スタンピングパターンは、素子の所望の位置に機械的な頑健性および/または剛性を提供するために利用され得るが、スタンピングパターンは、追加的または代替的に、気流抵抗および/または他の冷却または熱放散特性に影響を与えるように設計され得る。たとえば、スタンピングが深いほど、より多くの空気の流れが制限またはピンチオフされ、他の場所に流れるように強制される。
【0059】
たとえば、空気の流れが少ない領域でスタンピングの深さを減らすと、空気の流れに対する抵抗が低くなるため、その領域の空気の流れが増える可能性がある。別の例として、逆に、自然に過剰な流量のある領域でスタンピングの深さを増やすと、空気の流れに対する抵抗が増える可能性があり、これによって、空気の流れを局所的に遮断または妨害し、空気を素子アレイ内の他の場所に強制的に流し、気流の増加から恩恵を受ける可能性のある領域に気流を向けなおす。したがって、素子のスタンピングの深さを使用して、気流の増加から利益を得る可能性のある部分に向かって、および/またはそうでなければ過剰な気流を有する可能性のある部分から離れる方向に、気流を有利に向けることができる。
【0060】
例えば、図17Aは、外径1703に沿って配置された第1の部分1702と、内径1705に沿って配置された第2の部分1704とを有する素子1700を示している。第1の部分は、比較的低い素子密度(例えば、第2の部分の密度よりも低い)を有し、第2の部分は、比較的高い素子密度(例えば、第1の部分の密度よりも高い)を有する。図17に示される例では、素子は可変スタンピングを有し、第1の部分は、第2の部分の第2のスタンピング深さ1720よりも大きい第1のスタンピング深さ1710を有する。したがって、空気流は、より低い素子密度を有する第1の部分からより高い素子密度を有する第2の部分に向けられ、2つの部分の間の空気流のバランスをとるのを助けるか、さもなければ第2の部分への空気流を改善する。
【0061】
様々な実施形態において、追加的または代替的に、図17Aの素子は、気流に対して可変オフセットを含み得る。例えば、第1の部分での気流に対する素子のオフセットは、第2の部分での気流に対する素子のオフセットとは異なる場合がある。例えば、図示の例では、図17Bは、第1の部分のオフセットを概略的に示しており、図17Cは、第2の部分のオフセットを示している。図17Bに見られるように、図示の例の外径またはその近くで、素子は、気流1750に対してある角度で配向されている。ただし、図17Cでは、内径またはその近くで、素子は気流と平行に配向されている。したがって、外径での気流は部分的に制限され、内径に向け直される。
【0062】
オフセットの特定の角度または量は、異なる実施形態で変えることができ、図17に関連して示される特定の向きは、限定ではなく例として提供されることに留意されたい。角速度を持つファンの羽根を離れる空気をより適切に捕捉するために、またレイノルズ数を増やして熱伝達を改善するために、気流に対する角度オフセットを調整できることに注意されたい。さらに、さまざまな例において、角度オフセットの増加(気流を減少させ、冷却性能を低下させるという制限を形成する可能性がある)と角度オフセットの減少(局所的に低い気流制限、より高い気流速度、および熱伝達性能の増加を形成する可能性がある)の間にはトレードオフがあることに留意されたい。
【0063】
1つの例または態様によれば、抵抗グリッドは、1つのフレームおよび少なくとも1つの抵抗素子を含み得る。フレームは、第1のフレーム端部と、第1のフレーム端部の反対側にある第2のフレーム端部とを有し得る。第1のフレーム端部および第2のフレーム端部は、フレーム側面によって接合され得る。少なくとも1つの抵抗素子は、第1のフレーム端部と第2のフレーム端部との間に延在することができる。少なくとも1つの抵抗素子は、第1の部分および第2の部分を有し得る。第1の部分は、第2の部分と比較して、発熱の減少または電気抵抗の減少の一方または両方を有するように構成され得る。
【0064】
任意選択で、第2の部分は、第1の部分と比較して増加した空気流を有するように構成され得る。
【0065】
任意選択で、第1のフレーム端部は、第2のフレーム端部の第2の長さよりも短い第1の長さを有し得、第1の部分は第1のフレーム端部に近接し、第2の部分は第2のフレーム端部に近接する。例えば、第1のフレーム端部は、内側半径を規定し得、第2のフレーム端部は、外側半径を規定し得る。
【0066】
任意選択で、少なくとも1つの抵抗素子は、複数の個別の抵抗プレートを含み得る。いくつかの例では、抵抗プレートは、抵抗プレートを通過する開口部を含む。
【0067】
任意選択で、フレームは、第1のフレーム端部に沿って取り付け点を規定することができ、少なくとも1つの抵抗素子は、交互の取り付け点に接続することができる。
【0068】
任意選択で、少なくとも1つの抵抗素子は、第1のフレーム端部に沿って不均一に間隔を置いた部分を含み得る。
【0069】
任意選択で、少なくとも1つの抵抗素子は、可変の深さを有するスタンピングパターンを含み得る。
【0070】
任意選択で、少なくとも1つの抵抗素子は、気流に対して可変オフセットを有することができる。
【0071】
一例または一態様によれば、抵抗グリッドは、フレームおよび複数の抵抗プレートを含み得る。フレームは、第1のフレーム端部と、第1のフレーム端部の反対側にある第2のフレーム端部とを有し得る。第1のフレーム端部および第2のフレーム端部は、フレーム側面によって接合され得る。第1のフレーム端部は、第2のフレーム端部の第2の長さよりも短い第1の長さを有し得る。複数の抵抗プレートは、第1のフレーム端部と第2のフレーム端部との間に延在することができる。抵抗プレートは、第1のフレーム端部に近接する第1のプレート端部と、第2のフレーム端部に近接する第2のプレート端部とを有し得る。第1のプレート端部は、第2のプレート端部に対して減少した発熱または減少した電気抵抗の一方または両方を有するように構成され得る。
【0072】
任意選択で、抵抗プレートはそれを通過する開口部を有することができる。
【0073】
任意選択で、第1のプレート端部は第1の幅を規定することができ、第2のプレート端部は第2の幅を規定することができ、第1の幅は第2の幅よりも大きい。
【0074】
任意選択で、抵抗プレートは、第1のプレート端部と第2のプレート端部との間に延びるテーパー側面を含み得る。
【0075】
任意選択で、抵抗プレートは、第1のプレート部分を通過するスロットを含み得る。
【0076】
任意選択で、抵抗プレートは、第1のプレート部分に配置された隆起した特徴を含み得る。
【0077】
一例または一態様によれば、抵抗グリッドシステムは、第1のフレームおよび少なくとも1つの第1の抵抗素子を含む第1の抵抗グリッドを含み得る。第1のフレームは、第1のフレーム端部と、第1のフレーム端部の反対側にある第2のフレーム端部とを有し得る。第1のフレーム端部および第2のフレーム端部は、フレーム側面によって接合され得る。第1のフレーム端部は、第2のフレーム端部の第2の長さよりも短い第1の長さを有し得る。少なくとも1つの第1の抵抗素子は、第1のフレーム端部と第2のフレーム端部との間に延びることができる。少なくとも1つの第1の抵抗素子は、第1の部分が第1のフレーム端部に近接し、第2の部分が第2のフレーム端部に近接していてもよい。少なくとも1つの第1の抵抗素子は、第1のフレーム端部に沿って不均一に間隔が空けられている部分を、規定することができる。
【0078】
任意選択で、抵抗グリッドシステムは、第1のフレームと位置合わせされた第2のフレームを含む第2の抵抗グリッドを含み得る。第2の抵抗グリッドは、第1のフレーム端部に沿って少なくとも1つの第1の抵抗素子からオフセットされた少なくとも1つの第2の抵抗素子を含み得る。
【0079】
任意選択で、第1のフレームは、第1のフレーム端部に沿って第1の取り付け点を含み得、少なくとも1つの第1の抵抗素子は、交互の第1の取り付け点に接続され得る。さらに、抵抗グリッドシステムは、第1のフレームと位置合わせされた第2のフレームと、第1の取り付け点と位置合わせされた第2の取り付け点とを含む第2の抵抗グリッドを含み得る。第2の抵抗グリッドは、少なくとも1つの第1の抵抗素子に対してオフセットされた取り付け点に結合された少なくとも1つの第2の抵抗素子を含み得る。
【0080】
本明細書で使用される様々な例は、例示として提供されており、網羅的ではない。例えば、熱または電力を再分配するように設計された様々な実施形態(例えば、間隔、プレート幅、プレートの厚さ、穴、特徴)の態様は、電力または熱の所望の再分配を提供するために他の実施形態の態様と組み合わせることができる。単数形の「a」、「an」、および「the」には、文脈で明確に指示されていない限り、複数形の参照が含まれる。「任意選択の」または「任意選択で」とは、それに続けて説明する事象または状況が発生する場合と発生しない場合があり、事象が発生する例と発生しない例が説明に含まれる場合があることを意味する。本明細書および特許請求の範囲全体で使用される近似的な言語は、それが関連し得る基本機能の変化をもたらすことなく許容可能に変化し得る任意の定量的表現を修正するために適用され得る。したがって、「約」、「実質的に」、「概算」などの1つまたは複数の用語によって修正された値は、指定された正確な値に限定されない場合がある。少なくともいくつかの例では、近似的な言語は、値を測定するための機器の精度に対応する場合がある。本明細書および特許請求の範囲全体を通して、範囲制限を組み合わせおよび/または交換することができ、文脈または言語が別段の指示をしない限り、そのような範囲を識別し、そこに含まれるすべての部分範囲を含めることができる。
【0081】
この明細書による説明は、例を使用して、最良の様式を含む実施形態を開示し、当業者が任意のデバイスまたはシステムを作成および使用し、任意の組み込まれた方法を実行することを含む実施形態を実施できるようにする。特許請求の範囲は、開示の特許性のある範囲を定義し、当業者に生じる他の例を含む。そのような他の例は、特許請求の範囲の文字通りの言語と異ならない構造要素を有する場合、または特許請求の範囲の文字通りの言語と実質的に異なる同等の構造要素を含む場合、特許請求の範囲内にあることを意図している。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17A
図17B
図17C
図18
【外国語明細書】