(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022105299
(43)【公開日】2022-07-13
(54)【発明の名称】タッチディスプレイ装置
(51)【国際特許分類】
H05B 33/06 20060101AFI20220706BHJP
H01L 51/50 20060101ALI20220706BHJP
H05B 33/22 20060101ALI20220706BHJP
H05B 33/04 20060101ALI20220706BHJP
H01L 27/32 20060101ALI20220706BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20220706BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20220706BHJP
G06F 3/041 20060101ALI20220706BHJP
G06F 3/044 20060101ALN20220706BHJP
【FI】
H05B33/06
H05B33/14 A
H05B33/22 Z
H05B33/04
H01L27/32
G09F9/00 366A
G09F9/30 348A
G09F9/30 309
G09F9/30 365
G06F3/041 412
G06F3/044 124
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021210959
(22)【出願日】2021-12-24
(31)【優先権主張番号】10-2020-0189502
(32)【優先日】2020-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】リー, ヤンシク
(72)【発明者】
【氏名】ペ, サンヒョク
(72)【発明者】
【氏名】リー, フィドゥク
(72)【発明者】
【氏名】リー, ミンジク
【テーマコード(参考)】
3K107
5C094
5G435
【Fターム(参考)】
3K107AA01
3K107BB01
3K107CC23
3K107CC45
3K107DD38
3K107DD39
3K107DD89
3K107DD90
3K107EE42
3K107EE66
3K107FF00
3K107GG12
5C094AA43
5C094BA03
5C094BA27
5C094CA19
5C094DA07
5C094DA15
5C094DB01
5C094EA04
5C094FA01
5C094FA02
5C094FA04
5G435AA17
5G435BB05
5G435CC09
5G435EE49
5G435HH14
5G435HH20
(57)【要約】
【課題】タッチ感知のための工程を簡素化することができ、使用者及び/又は道具のタッチを感知する電極のための追加工程を最小化することができるタッチディスプレイ装置を提供する。
【解決手段】前記タッチディスプレイ装置は発光領域上に位置する上部電極を含むことができる。前記上部電極は分離領域上に位置する分離隔壁及びバンク絶縁膜の第2開口部によって分離されることができる。それぞれの上部電極が素子基板と前記バンク絶縁膜との間に位置するリンク配線の一つと連結されることができる。これにより、前記タッチディスプレイ装置は、タッチ感知のための工程が簡素化し、工程効率が向上することができる。
【選択図】
図3a
【特許請求の範囲】
【請求項1】
素子基板上に位置するリンク配線と、
前記素子基板上に位置し、前記リンク配線を部分的に露出させるリンクコンタクトホールを含む上部平坦化膜と、
前記上部平坦化膜上に位置し、発光領域を定義する第1開口部及び前記リンク配線の一部と重畳する第2開口部を含むバンク絶縁膜と、
前記発光領域内に位置し、前記上部平坦化膜上に順に積層された画素電極、発光層及び上部電極を含む発光素子と、
前記バンク絶縁膜上に位置し、前記第2開口部の側壁と重畳する側面が逆テーパー状を有する分離隔壁と、
前記バンク絶縁膜、前記発光素子及び前記分離隔壁上に位置する封止部材とを含み、
前記第2開口部は前記第1開口部と前記分離隔壁との間に位置し、
前記発光素子の前記上部電極は、前記第2開口部内に位置し、前記リンク配線と連結される端部を含む、タッチディスプレイ装置。
【請求項2】
前記素子基板に対向する前記分離隔壁の上面上に位置し、前記上部電極から分離される電極パターンをさらに含み、
前記電極パターンは前記上部電極と同じ物質を含む、請求項1に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項3】
前記リンク配線と接触し、前記リンクコンタクトホールの側面に沿って前記上部平坦化膜と前記バンク絶縁膜との間に延びる連結電極をさらに含み、
前記第2開口部は前記連結電極を部分的に露出させ、
前記上部電極の前記端部は前記第2開口部によって露出された前記連結電極の一部と接触する、請求項1に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項4】
前記連結電極は前記画素電極と同じ物質を含む、請求項3に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項5】
前記上部平坦化膜と前記バンク絶縁膜との間に位置する第1中間絶縁膜をさらに含み、
前記リンク配線と前記分離隔壁との間で前記第2開口部に向かう前記第1中間絶縁膜の側面は逆テーパー状を有する、請求項1に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項6】
前記第1中間絶縁膜は前記バンク絶縁膜に対する食刻選択比を有する、請求項5に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項7】
前記第1中間絶縁膜と前記バンク絶縁膜との間に位置する第2中間絶縁膜をさらに含み、
前記リンク配線と前記分離隔壁との間で前記第2開口部に向かう前記第2中間絶縁膜の側面は、前記第2開口部に向かう前記第1中間絶縁膜の側面より前記第2開口部の中心に近くに位置する、請求項5に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項8】
前記リンク配線と前記分離隔壁との間で前記第2開口部に向かう前記第2中間絶縁膜の側面は逆テーパー状を有する、請求項7に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項9】
前記第2中間絶縁膜は前記バンク絶縁膜に対する食刻選択比を有する、請求項7に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項10】
前記第2中間絶縁膜は前記第1中間絶縁膜と同じ物質を含む、請求項9に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項11】
発光領域及び分離領域を含む素子基板と、
前記素子基板の前記発光領域上に位置し、前記分離領域から離隔する画素電極と、
前記素子基板の前記分離領域上に位置し、前記画素電極から離隔するリンク配線と、
前記素子基板上に位置し、前記画素電極を部分的に露出させる第1開口部及び前記リンク配線を部分的に露出させる第2開口部を含むバンク絶縁膜と、
前記バンク絶縁膜の前記第1開口部によって露出された前記画素電極の一部領域上に位置する発光層と、
前記発光層上に位置し、前記第2開口部を介して前記リンク配線と連結される上部電極と、
前記バンク絶縁膜上に位置し、前記分離領域と重畳する分離隔壁と、
前記素子基板と前記バンク絶縁膜との間に位置し、前記リンク配線と前記分離隔壁との間で前記第2開口部に向かう側面を含み、該側面が逆テーパー形状を有する第1中間絶縁膜と、
前記上部電極及び前記分離隔壁上に位置する封止部材とを含み、
前記第2開口部は前記発光領域と前記分離隔壁との間に位置し、
前記分離隔壁は前記第2開口部の側壁近くに位置し、
前記第1中間絶縁膜の逆テーパー状の側面は前記リンク配線と重畳する、タッチディスプレイ装置。
【請求項12】
前記第2開口部の側壁は前記第1開口部の側壁より大きな傾き角を有する、請求項11に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項13】
前記素子基板と前記画素電極との間に位置し、前記リンク配線を部分的に露出させる上部平坦化膜をさらに含み、
前記第1中間絶縁膜は前記素子基板と前記上部平坦化膜との間に位置する、請求項11に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項14】
前記第1中間絶縁膜は前記上部平坦化膜に対する食刻選択比を有する、請求項13に記載のタッチディスプレイ装置。
【請求項15】
前記第1中間絶縁膜と前記上部平坦化膜との間に位置する第2中間絶縁膜をさらに含み、
前記リンク配線と重畳する前記第2中間絶縁膜の側面は逆テーパー形状を有する、請求項13に記載のタッチディスプレイ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は使用者及び/又は道具のタッチを感知することができるタッチディスプレイ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、イメージの具現のためにディスプレイ装置が提供される。例えば、前記ディスプレイ装置は発光素子を含むことができる。それぞれの発光素子は特定の色を示す光を放出することができる。例えば、それぞれの発光素子は二つの電極の間に位置する発光層を含むことができる。
【0003】
前記ディスプレイ装置は、使用者及び/又は道具のタッチを感知して特定の信号を印加するタッチディスプレイ装置であることができる。例えば、前記タッチディスプレイ装置は、前記発光素子を覆う封止部材上に並んで位置するタッチ電極を含むことができる。それぞれのタッチ電極は前記封止部材の表面に沿って延びるタッチリンクの一つを介して該当タッチパッドと連結されることができる。これにより、前記タッチディスプレイ装置は、前記タッチ電極及び前記タッチリンクの形成によって工程が複雑になり、工程効率が低下することがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題はタッチ感知のための工程を簡素化することができるタッチディスプレイ装置を提供することである。
本発明が解決しようとする他の課題は使用者及び/又は道具のタッチを感知する電極のための追加工程を最小化することができるタッチディスプレイ装置を提供することである。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は前述した課題に限定されず、ここで言及しなかった課題は以下の記載から通常の技術者に明らかに理解可能であろう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記解決しようとする課題を達成するための本発明の技術的思想によるタッチディスプレイ装置は素子基板を含む。素子基板上にはリンク配線及び上部平坦化膜が位置する。上部平坦化膜はリンク配線を部分的に露出させるリンクコンタクトホールを含む。上部平坦化膜上にはバンク絶縁膜が位置する。バンク絶縁膜は発光領域を定義する第1開口部及びリンク配線と重畳する第2開口部を含む。発光領域内には発光素子が位置する。発光素子は、上部平坦化膜上に順に積層された画素電極、発光層及び上部電極を含む。バンク絶縁膜上には分離隔壁が位置する。第2開口部の側壁と重畳する分離隔壁の側面は逆テーパー状を有する。バンク絶縁膜、発光素子及び分離隔壁上には封止部材が位置する。第2開口部は第1開口部と分離隔壁との間に位置する。発光素子の上部電極は第2開口部内に位置する端部を含む。上部電極の端部はリンク配線と連結される。
【0007】
素子基板に対向する分離隔壁の上面上には電極パターンが位置することができる。電極パターンは上部電極と同じ物質を含むことができる。電極パターンは上部電極から分離されることができる。
【0008】
リンク配線と接触する連結電極はリンクコンタクトホールの側面に沿って上部平坦化膜とバンク絶縁膜との間に延びることができる。第2開口部は連結電極を部分的に露出させることができる。上部電極の端部は第2開口部によって露出された連結電極と接触することができる。
【0009】
連結電極は画素電極と同じ物質を含むことができる。
【0010】
上部平坦化膜とバンク絶縁膜との間には第1中間絶縁膜が位置することができる。リンク配線と分離隔壁との間で第2開口部に向かう第1中間絶縁膜の側面は逆テーパー状を有することができる。
【0011】
第1中間絶縁膜はバンク絶縁膜に対する食刻選択比を有することができる。
【0012】
第1中間絶縁膜とバンク絶縁膜との間には第2中間絶縁膜が位置することができる。リンク配線と分離隔壁との間で第2開口部に向かう第2中間絶縁膜の側面は第2開口部に向かう第1中間絶縁膜の側面より第2開口部の中心に近くに位置することができる。
【0013】
リンク配線と分離隔壁との間で第2開口部に向かう第2中間絶縁膜の側面は逆テーパー状を有することができる。
【0014】
第2中間絶縁膜はバンク絶縁膜に対する食刻選択比を有することができる。
【0015】
第2中間絶縁膜は第1中間絶縁膜と同じ物質を含むことができる。
【0016】
前記解決しようとする他の課題を達成するための本発明の技術的思想によるタッチディスプレイ装置は素子基板を含む。素子基板は発光領域及び分離領域を含む。素子基板の発光領域上には画素電極が位置する。画素電極は分離領域から離隔する。素子基板の分離領域上にはリンク配線が位置する。リンク配線は画素電極から離隔する。素子基板上にはバンク絶縁膜が位置する。バンク絶縁膜は画素電極を部分的に露出させる第1開口部及びリンク配線を部分的に露出させる第2開口部を含む。バンク絶縁膜の第1開口部によって露出された画素電極の一部領域上には発光層が位置する。発光上には上部電極が位置する。上部電極は第2開口部を介してリンク配線と連結される。バンク絶縁膜上には分離隔壁が位置する。分離隔壁は分離領域と重畳する。素子基板とバンク絶縁膜との間には第1中間絶縁膜が位置する。リンク配線と分離隔壁との間で第2開口部に向かう第1中間絶縁膜の側面は逆テーパー状を有する。上部電極及び分離隔壁上には封止部材が位置する。第2開口部は発光領域と分離隔壁との間に位置する。分離隔壁は第2開口部の側壁に近くに位置する。第1中間絶縁膜の逆テーパー状の側面はリンク配線と重畳する。
【0017】
第2開口部の側壁は第1開口部の側壁より大きな傾きを有することができる。
【0018】
素子基板と画素電極との間には上部平坦化膜が位置することができる。上部平坦化膜はリンク配線を部分的に露出させることができる。第1中間絶縁膜は素子基板と上部平坦化膜との間に位置することができる。
【0019】
第1中間絶縁膜は上部平坦化膜に対する食刻選択比を有することができる。
【0020】
第1中間絶縁膜と上部平坦化膜との間には第2中間絶縁膜が位置することができる。リンク配線と重畳する第2中間絶縁膜の側面は逆テーパー状を有することができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明の技術的思想によるタッチディスプレイ装置は、発光領域上に位置し、分離領域上に位置する分離隔壁及びバンク絶縁膜の第2開口部によって分離される上部電極を含み、それぞれの上部電極が素子基板と前記バンク絶縁膜との間に位置するリンク配線の一つと連結されることができる。これにより、本発明の技術的思想によるタッチディスプレイ装置は、素子基板と封止部材との間に位置するリンク配線及び上部電極を用いて使用者及び/又は道具のタッチを感知することができる。よって、本発明の技術的思想によるタッチディスプレイ装置は工程が簡素化し、工程効率が向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本発明の実施例によるタッチディスプレイ装置を概略的に示した図である。
【
図3a】
図2のI-I’線に沿って切断した断面を示した断面図である。
【
図3b】
図2のII-II’線に沿って切断した断面を示した断面図である。
【
図3c】
図2のIII-III’線に沿って切断した断面を示した断面図である。
【
図5】本発明の他の実施例によるタッチディスプレイ装置を示した図である。
【
図6】本発明の他の実施例によるタッチディスプレイ装置を示した図である。
【
図7】本発明の他の実施例によるタッチディスプレイ装置を示した図である。
【
図8】本発明の他の実施例によるタッチディスプレイ装置を示した図である。
【
図9】本発明の他の実施例によるタッチディスプレイ装置を示した図である。
【
図10】本発明の他の実施例によるタッチディスプレイ装置を示した図である。
【
図11】本発明の他の実施例によるタッチディスプレイ装置を示した図である。
【
図12】本発明の他の実施例によるタッチディスプレイ装置を示した図である。
【
図13】本発明の他の実施例によるタッチディスプレイ装置を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の前記目的と技術的構成及びこれによる作用効果についての詳細な事項は本発明の実施例を示している図面を参照する以下の詳細な説明によってより明らかに理解可能であろう。ここで、本発明の実施例は当業者に本発明の技術的思想を充分に伝達するために提供するものなので、本発明は以下で説明する実施例に限定されずに他の形態に具体化されることができる。
【0024】
また、明細書全般にわたって同じ参照番号で表示する部分は同じ構成要素を意味し、図面において、層又は領域の長さ及び厚さは便宜のために誇張して表現されることがある。さらに、第1構成要素が第2構成要素の“上”にあると記載される場合、前記第1構成要素が前記第2構成要素と直接接触する上側に位置する場合だけではなく、前記第1構成要素と前記第2構成要素との間に第3構成要素が位置する場合も含む。
【0025】
ここで、前記第1、第2などの用語は多様な構成要素を説明するためのものであり、一つの構成要素を他の構成要素と区別する目的で使われる。ただ、本発明の技術的思想を逸脱しない範疇内で第1構成要素と第2構成要素は当業者の便宜によって任意に名付けられることができる。
【0026】
本発明の明細書で使用される用語はただ特定の実施例を説明するために使われるものであり、本発明を限定しようとする意図ではない。例えば、単数で表現された構成要素は、文脈上明白に単数のみ意味しない限り、複数の構成要素を含む。また、本発明の明細書で、“含む”又は“有する”などの用語は明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部分品又はこれらの組合せが存在することを指定しようとするものでああり、一つ又はそれ以上の他の特徴、数字、段階、動作、構成要素、部分品又はこれらの組合せなどの存在又は付加の可能性を予め排除しないものに理解されなければならない。
【0027】
さらに、他に定義しない限り、技術的又は科学的用語を含めてここで使われる全ての用語は本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと同じ意味がある。一般的に使われる辞書に定義されているもののような用語は関連技術の文脈で有する意味と一致する意味があるものに解釈されなければならなく、本発明の明細書で明らかに定義しない限り、理想的又は過度に形式的な意味に解釈されない。
(実施例)
【0028】
図1は本発明の実施例によるタッチディスプレイ装置を概略的に示した図である。
図2は
図1のK領域を拡大した図である。
図3aは
図2のI-I’線に沿って切断した断面を示した断面図である。
図3bは
図2のII-II’線に沿って切断した断面を示した断面図である。
図3cは
図2のIII-III’線に沿って切断した断面を示した断面図である。
図4は
図3aのP1領域を拡大した図である。
【0029】
図1~
図4を参照すると、本発明の実施例によるタッチディスプレイ装置は、表示パネルDP及び駆動部DD、SD、TD、TCを含むことができる。前記駆動部DD、SD、TD、TCはイメージの具現のための多様な信号を前記表示パネルDPに提供することができる。例えば、前記駆動部DD、SD、TD、TCは、データ信号を印加するデータ駆動部DD、スキャン信号を印加するスキャン駆動部SD及びタイミングコントローラーTCを含むことができる。前記タイミングコントローラーTCは、前記データ駆動部DDにデジタルビデオデータ及びソースタイミング制御信号を印加し、前記スキャン駆動部SDにクロック信号、リセットクロック信号及びスタート信号を印加することができる。
【0030】
前記表示パネルDPは使用者に提供されるイメージを生成することができる。例えば、前記表示パネルDPは素子基板100上に位置する発光素子300を含むことができる。前記素子基板100は多重層構造を有することができる。例えば、前記素子基板100は、第1基板層101、基板絶縁層102及び第2基板層103の積層構造を有することができる。前記第2基板層103は前記第1基板層101と同じ物質を含むことができる。例えば、前記第1基板層101及び前記第2基板層103はポリイミド(Poly-Imide;PI)のような高分子物質を含むことができる。前記基板絶縁層102は絶縁性物質を含むことができる。これにより、本発明の実施例によるタッチディスプレイ装置は前記素子基板100が高い柔軟性を有することができる。よって、本発明の実施例によるタッチディスプレイ装置は外部衝撃による前記発光素子300の損傷を防止することができる。
【0031】
前記素子基板100上には駆動回路が位置することができる。それぞれの駆動回路は前記発光素子300の一つと電気的に連結されることができる。それぞれの駆動回路は前記駆動部DD、SD、TD、TCから伝達された信号に応じて制御されることができる。例えば、それぞれの駆動回路は前記ゲート信号に応じて前記データ信号に対応する駆動電流を該当発光素子300に供給することができる。それぞれの駆動回路は少なくとも一つの薄膜トランジスタ200を含むことができる。例えば、前記薄膜トランジスタ200は、半導体パターン210、ゲート絶縁膜220、ゲート電極230、層間絶縁膜240、ソース電極250及びドレイン電極260を含むことができる。
【0032】
前記半導体パターン210は半導体物質を含むことができる。例えば、前記半導体パターン210は非晶質シリコン(a-Si)又は多結晶シリコン(poly-Si)を含むことができる。前記半導体パターン210は酸化物半導体であることができる。例えば、前記半導体パターン210はIGZOのような金属酸化物を含むことができる。前記半導体パターン210は、ソース領域、ドレイン領域及びチャネル領域を含むことができる。前記チャネル領域は前記ソース領域と前記ドレイン領域との間に位置することができる。前記ソース領域及び前記ドレイン領域は前記チャネル領域より低い抵抗を有することができる。
【0033】
前記ゲート絶縁膜220は前記半導体パターン210上に位置することができる。前記ゲート絶縁膜220は前記半導体パターン210の外側に延びることができる。例えば、前記半導体パターン210の側面は前記ゲート絶縁膜220によって覆われることができる。前記ゲート絶縁膜220は絶縁性物質を含むことができる。例えば、前記ゲート絶縁膜220はシリコン酸化物(SiO)及び/又はシリコン窒化物(SiN)を含むことができる。前記ゲート絶縁膜220は高い誘電率を有する物質を含むことができる。例えば、前記ゲート絶縁膜220はハフニウム酸化物(HfO)のようなHigh-K物質を含むことができる。前記ゲート絶縁膜220は多重層構造を有することができる。
【0034】
前記ゲート電極230は前記ゲート絶縁膜220上に位置することができる。前記ゲート電極230は導電性物質を含むことができる。例えば、前記ゲート電極230は、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、銅(Cu)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)及びタングステン(W)のような金属を含むことができる。前記ゲート電極230は前記ゲート絶縁膜220によって前記半導体パターン210と絶縁されることができる。前記ゲート電極230は前記半導体パターン210の前記チャネル領域と重畳することができる。例えば、前記半導体パターン210の前記チャネル領域は前記ゲート電極230に印加された電圧に対応する電気伝導度を有することができる。
【0035】
前記層間絶縁膜240は前記ゲート電極230上に位置することができる。前記層間絶縁膜240は前記ゲート電極230の外側に延びることができる。例えば、前記ゲート電極230の側面は前記層間絶縁膜240によって覆われることができる。前記層間絶縁膜240は前記ゲート電極230の外側で前記ゲート絶縁膜220と直接接触することができる。前記層間絶縁膜240は絶縁性物質を含むことができる。例えば、前記層間絶縁膜240はシリコン酸化物(SiO)を含むことができる。
【0036】
前記ソース電極250は前記層間絶縁膜240上に位置することができる。前記ソース電極250は導電性物質を含むことができる。例えば、前記ソース電極250は、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、銅(Cu)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)及びタングステン(W)のような金属を含むことができる。前記ソース電極250は前記層間絶縁膜240によって前記ゲート電極230と絶縁されることができる。例えば、前記ソース電極250は前記ゲート電極230と異なる物質を含むことができる。前記ソース電極250は前記半導体パターン210の前記ソース領域と電気的に連結されることができる。例えば、前記ゲート絶縁膜220及び前記層間絶縁膜240は前記半導体パターン210の前記ソース領域を部分的に露出させるソースコンタクトホールを含むことができる。前記ソース電極250は前記半導体パターン210の前記ソース領域と重畳する領域を含むことができる。例えば、前記ソース電極250は前記ソースコンタクトホール内で前記半導体パターン210の前記ソース領域と直接接触することができる。
【0037】
前記ドレイン電極260は前記層間絶縁膜240上に位置することができる。前記ドレイン電極260は導電性物質を含むことができる。例えば、前記ドレイン電極260は、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、銅(Cu)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)及びタングステン(W)のような金属を含むことができる。前記ドレイン電極260は前記層間絶縁膜240によって前記ゲート電極230と絶縁されることができる。例えば、前記ドレイン電極260は前記ゲート電極230と異なる物質を含むことができる。前記ドレイン電極260は前記ソース電極250と同じ物質を含むことができる。前記ドレイン電極260は前記半導体パターン210の前記ドレイン領域と電気的に連結されることができる。前記ドレイン電極260は前記ソース電極250から離隔することができる。例えば、前記ゲート絶縁膜220及び前記層間絶縁膜240は前記半導体パターン210の前記ドレイン領域を部分的に露出させるドレインコンタクトホールを含むことができる。前記ドレイン電極260は前記半導体パターン210の前記ドレイン領域と重畳する領域を含むことができる。例えば、前記ドレイン電極260は前記ドレインコンタクトホール内で前記半導体パターン210の前記ドレイン領域と直接接触することができる。
【0038】
前記素子基板100と前記駆動回路との間には第1バッファー層110が位置することができる。前記第1バッファー層110は前記薄膜トランジスタ200の形成工程で前記素子基板100による汚染を防止することができる。例えば、前記第1バッファー層110は前記発光素子300に向かう前記素子基板100の上面を完全に覆うことができる。前記第1バッファー層110は絶縁性物質を含むことができる。例えば、前記第1バッファー層110はシリコン酸化物(SiO)及び/又はシリコン窒化物(SiN)を含むことができる。前記第1バッファー層110は多重層構造を有することができる。
【0039】
前記第1バッファー層110とそれぞれの薄膜トランジスタ200との間には遮光パターン115が位置することができる。前記遮光パターン115は外光によるそれぞれの薄膜トランジスタ200の特性変化を防止することができる。例えば、前記遮光パターン115はそれぞれの薄膜トランジスタ200の前記半導体パターン210と重畳する領域を含むことができる。前記遮光パターン115は、光を遮断することができる物質又は光を吸収することができる物質を含むことができる。例えば、前記遮光パターン115は、アルミニウム(Al)、銀(Ag)及び銅(Cu)のような金属を含むことができる。
【0040】
前記遮光パターン115はそれぞれの薄膜トランジスタ200の前記半導体パターン210と絶縁されることができる。例えば、前記遮光パターン115と前記薄膜トランジスタ200との間には第2バッファー層120が位置することができる。前記第2バッファー層120は絶縁性物質を含むことができる。例えば、前記第2バッファー層120はシリコン酸化物(SiO)又はシリコン窒化物(SiN)を含むことができる。前記第2バッファー層120は前記第1バッファー層110と同じ物質を含むことができる。前記第2バッファー層120は前記遮光パターン115の外側に延びることができる。例えば、前記第2バッファー層120は前記遮光パターン115の外側で前記第1バッファー層110と直接接触することができる。
【0041】
前記駆動回路上には下部保護膜130が位置することができる。前記下部保護膜130は外部衝撃及び水分による前記駆動回路の損傷を防止することができる。例えば、前記素子基板100に対向するそれぞれの薄膜トランジスタ200の上面は前記下部保護膜130によって覆われることができる。前記下部保護膜130は絶縁性物質を含むことができる。例えば、前記下部保護膜130はシリコン酸化物(SiO)及びシリコン窒化物(SiN)のような無機絶縁物質を含むことができる。
【0042】
前記下部保護膜130上には下部平坦化膜140及び上部平坦化膜150が順に積層されることができる。前記下部平坦化膜140及び前記上部平坦化膜150は前記駆動回路による段差を除去することができる。例えば、前記発光素子300に向かう前記上部平坦化膜150の上面は平らな平面(flat surface)であることができる。前記下部平坦化膜140及び前記上部平坦化膜150は絶縁性物質を含むことができる。例えば、前記下部平坦化膜140及び前記上部平坦化膜150は有機絶縁物質を含むことができる。前記上部平坦化膜150は前記下部平坦化膜140と異なる物質を含むことができる。これにより、本発明の実施例によるタッチディスプレイ装置は、前記駆動回路による段差を効果的に除去することができる。
【0043】
前記発光素子300は前記上部平坦化膜150上に位置することができる。それぞれの発光素子300は特定の色を示す光を放出することができる。例えば、それぞれの発光素子300は、前記上部平坦化膜150上に順に積層された画素電極310、発光層320及び上部電極330を含むことができる。
【0044】
前記画素電極310は導電性物質を含むことができる。前記画素電極310は高い反射率を有することができる。例えば、前記画素電極310は、アルミニウム(Al)及び銀(Ag)のような金属を含むことができる。前記画素電極310は多重層構造を有することができる。例えば、前記画素電極310は、ITO及びIZOのような透明な導電性物質からなる透明電極の間に金属からなる反射電極が位置する構造を有することができる。
【0045】
前記発光層320は前記画素電極310と前記上部電極330との間の電圧差に対応する輝度の光を生成することができる。例えば、前記発光層320は発光物質を含む発光物質層(Emission Material Layer;EML)を含むことができる。前記発光物質は、有機物質、無機物質又はハイブリッド物質を含むことができる。例えば、本発明の実施例によるタッチディスプレイ装置の前記表示パネルDPは有機物質からなる発光物質層を含む有機電界発光表示装置であることができる。前記発光層320は多重層構造を有することができる。例えば、前記発光層320は、正孔注入層(Hole Injection Layer;HIL)、正孔輸送層(Hole Transport Layer;HTL)、電子輸送層(Electron Transport Layer;ETL)及び電子注入層(Eletron Injection Layer;EIL)の少なくとも一つをさらに含むことができる。よって、本発明の実施例によるタッチディスプレイ装置は、それぞれの発光素子300の発光効率が向上することができる。
【0046】
前記上部電極330は導電性物質を含むことができる。前記上部電極330は前記画素電極310と異なる物質を含むことができる。前記上部電極330は前記画素電極310より高い透過率を有することができる。例えば、前記上部電極330はITO及びIZOのような透明な導電性物質からなる透明電極であることができる。これにより、本発明の実施例によるタッチディスプレイ装置は、前記発光層320によって生成された光が前記上部電極330を介して放出されることができる。
【0047】
前記上部平坦化膜150上にはバンク絶縁膜160が位置することができる。前記バンク絶縁膜160は絶縁性物質を含むことができる。例えば、前記バンク絶縁膜160は有機絶縁物質を含むことができる。前記バンク絶縁膜160は前記下部平坦化膜140及び前記上部平坦化膜150と異なる物質を含むことができる。前記バンク絶縁膜160は前記素子基板100上に発光領域EAを定義することができる。例えば、前記バンク絶縁膜160はそれぞれの発光素子300の前記画素電極310を部分的に露出させる第1開口部161hを含むことができる。それぞれの発光素子300の前記発光層320及び前記上部電極330は前記バンク絶縁膜160の前記第1開口部161hの一つによって露出された当該画素電極310の一部領域上に積層されることができる。
【0048】
それぞれの発光素子300の前記画素電極310は前記薄膜トランジスタ200の一つと電気的に連結されることができる。前記下部平坦化膜140と前記上部平坦化膜150との間には中間電極510が位置することができる。前記中間電極510は導電性物質を含むことができる。例えば、前記中間電極510は、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、銅(Cu)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)及びタングステン(W)のような金属を含むことができる。それぞれの中間電極510は前記下部平坦化膜140を貫通して前記薄膜トランジスタ200の一つの前記ドレイン電極260と連結されることができる。例えば、それぞれの発光素子300の前記画素電極310は前記中間電極510の一つを介して当該薄膜トランジスタ200と連結されることができる。それぞれの中間電極510は、前記薄膜トランジスタ200の一つの前記ドレイン電極260と重畳する領域及び前記発光素子300の一つの前記画素電極310と重畳する領域を含むことができる。例えば、それぞれの発光素子300の前記画素電極310は前記上部平坦化膜150を貫通して当該中間電極510と連結されることができる。
【0049】
それぞれの発光素子300から放出された光は隣接した発光素子300から放出された光と異なる色を示すことができる。例えば、それぞれの発光素子300の前記発光層320は隣接した発光素子300の前記発光層320と異なる物質を含むことができる。それぞれの発光素子300の前記発光層320は隣接した発光素子300の前記発光層320から離隔することができる。例えば、それぞれの発光素子300の前記発光層320は前記バンク絶縁膜160上に位置する端部を含むことができる。
【0050】
それぞれの発光素子300の前記上部電極330に印加される電圧は隣接した発光素子300の前記上部電極330に印加される電圧と同一であることができる。例えば、それぞれの発光素子300の前記上部電極330は隣接した発光素子300の前記上部電極330と電気的に連結されることができる。それぞれの発光素子300の前記上部電極330は隣接した発光素子300の前記上部電極330と同じ物質を含むことができる。例えば、それぞれの発光素子300の前記上部電極330は隣接した発光素子300の前記上部電極330と同時に形成されることができる。
【0051】
前記発光領域EAは分離領域SAによってグループ化することができる。例えば、前記分離領域SAは第1方向及び前記第1方向に垂直な第2方向に延びる格子状を有し、前記分離領域SAによって取り囲まれた前記素子基板100の一部領域上には多数の発光領域EAが位置することができる。前記分離領域SA上には分離隔壁175が位置することができる。前記分離隔壁175は絶縁性物質を含むことができる。例えば、前記分離隔壁175は有機絶縁物質を含むことができる。前記分離隔壁175は逆テーパー状の側面を含むことができる。それぞれの発光領域EA上に位置する前記上部電極330は前記分離隔壁175によってブロック化することができる。例えば、前記分離領域SAによって取り囲まれた前記素子基板100の一部領域上に位置する前記上部電極330は前記分離領域SAによって取り囲まれた前記素子基板100の他の領域上に位置する前記上部電極330から前記分離隔壁175によって分離されることができる。これにより、本発明の実施例によるタッチディスプレイ装置は、別途のパターニング工程なしに、前記上部電極330がブロック化することができる。前記分離領域SAによって取り囲まれた前記素子基板100の各領域上に位置する前記上部電極330は同時に形成されることができる。例えば、前記素子基板100に対向する前記分離隔壁175の上面上には前記上部電極330と同じ物質を含む電極パターン330pが位置することができる。前記電極パターン330pは前記上部電極330から離隔することができる。よって、本発明の実施例によるタッチディスプレイ装置は工程効率が向上することができる。
【0052】
前記バンク絶縁膜160は前記分離領域SA上に位置する第2開口部162hを含むことができる。前記分離隔壁175は前記バンク絶縁膜160の前記第2開口部162hに近くに位置することができる。例えば、前記第2開口部162hの一側側壁は前記分離隔壁175の逆テーパー状の側面と重畳することができる。これにより、本発明の実施例によるタッチディスプレイ装置は、前記第2開口部162hによる段差により、前記上部電極330がより確かに分離されることができる。前記第2開口部162hの側壁は前記第1開口部161hの側壁より大きな傾きを有することができる。
【0053】
前記下部平坦化膜140と前記上部平坦化膜150との間にはリンク配線550が位置することができる。前記リンク配線550は導電性物質を含むことができる。例えば、前記リンク配線550は、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、銅(Cu)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)及びタングステン(W)のような金属を含むことができる。前記リンク配線550は前記中間電極510と同じ物質を含むことができる。前記リンク配線550は前記中間電極510と絶縁されることができる。前記リンク配線550は前記第1方向に並んで延びることができる。例えば、前記リンク配線550は前記第2方向に前記中間電極510から離隔することができる。
【0054】
それぞれのリンク配線550は前記第2方向に延びる前記分離領域SAと重畳する領域を含むことができる。それぞれの上部電極330は前記リンク配線550の一つと電気的に連結されることができる。例えば、前記上部平坦化膜150はそれぞれのリンク配線550の一部領域を露出させるリンクコンタクトホール150hを含むことができる。それぞれのリンクコンタクトホール150hは前記バンク絶縁膜160の前記第2開口部162hと重畳することができる。例えば、それぞれのリンクコンタクトホール150hの一側壁は前記分離隔壁175の逆テーパー状の側面と重畳することができる。それぞれの上部電極330は前記第2開口部162h内で該当リンク配線550と電気的に連結される端部を含むことができる。これにより、本発明の実施例によるタッチディスプレイ装置は、それぞれの上部電極330に隣接した上部電極330とは違う信号が印加されることができる。例えば、本発明の実施例によるタッチディスプレイ装置は、前記駆動部DD、SD、TD、TCが使用者及び/又は道具のタッチを感知するためのタッチ感知部TDを含み、前記リンク配線550が前記タッチ感知部TDと選択的に連結されることができる。すなわち、本発明の実施例によるタッチディスプレイ装置は、それぞれの発光素子300の前記上部電極330に電源電圧又はタッチ信号が印加されることができる。これにより、本発明の実施例によるタッチディスプレイ装置は、それぞれの発光素子300の前記上部電極330を用いて使用者及び/又は道具のタッチを感知することができる。
【0055】
前記上部電極330及び前記分離隔壁175上には封止部材400が位置することができる。前記封止部材400は外部の衝撃及び水分による前記発光素子300の損傷を防止することができる。前記封止部材400は多重層構造を有することができる。例えば、前記封止部材400は、順に積層された第1封止層410、第2封止層420及び第3封止層430を含むことができる。前記第1封止層410、前記第2封止層420及び前記第3封止層430は絶縁性物質を含むことができる。前記第2封止層420は前記第1封止層410及び前記第3封止層430と異なる物質を含むことができる。例えば、前記第1封止層410及び前記第3封止層430は無機絶縁物質を含み、前記第2封止層420は有機絶縁物質を含むことができる。これにより、本発明の実施例によるタッチディスプレイ装置は外部の衝撃及び水分による前記発光素子300の損傷を効果的に防止することができる。前記発光素子300及び前記分離隔壁175による段差は前記第2封止層420によって除去されることができる。例えば、前記素子基板100に対向する前記封止部材400の上面は平らな平面であることができる。前記分離隔壁175の逆テーパー状の側面は前記封止部材400によって覆われることができる。
【0056】
前記素子基板100上には少なくとも一つの封止ダム106が位置することができる。前記封止ダム106は相対的に高い流動性を有する前記第2封止層420の流れを遮断することができる。例えば、前記第2封止層420は前記封止ダム106によって定義された前記素子基板100の一部領域上に位置することができる。前記第1封止層410及び前記第3封止層430は前記封止ダム106の表面に沿って延びることができる。例えば、前記第3封止層430は前記封止ダム106の外側で前記第1封止層410と直接接触することができる。前記封止ダム106は絶縁性物質を含むことができる。例えば、前記封止ダム106は有機絶縁物質を含むことができる。前記封止ダム106は前記下部保護膜130上に位置することができる。例えば、前記封止ダム106は前記下部平坦化膜140と同じ物質を含むことができる。
【0057】
前記表示パネルDPはパッド104、304を介して前記駆動部DD、SD、TD、TCと電気的に連結されることができる。例えば、前記素子基板100の一部領域上には、それぞれの駆動回路と電気的に連結される表示パッド104が位置する表示パッド領域DA、及び前記リンク配線550と電気的に連結されるタッチパッド304が位置するタッチパッド領域TAが位置することができる。それぞれの表示パッド104は第1連結リンク610を介して該当駆動回路と連結されることができる。それぞれのタッチパッド304は第2連結リンク620を介して該当リンク配線550と連結されることができる。前記表示パッド領域DAは前記タッチパッド領域TAに並んで位置することができる。例えば、それぞれの第2連結リンク620は少なくとも一つの前記第1連結リンク610と交差することができる。前記第2連結リンク620は前記第1連結リンク610と絶縁されることができる。例えば、前記第2連結リンク620は前記第1連結リンク610とは違う層上に位置することができる。前記第1連結リンク610及び前記第2連結リンク620は前記素子基板100と前記画素電極310との間に位置する導電層の一つと同じ物質を含むことができる。例えば、前記第1連結リンク610はそれぞれの薄膜トランジスタ200の前記ゲート電極230と同じ物質を含み、前記第2連結リンク620は前記遮光パターン115と同じ物質を含むことができる。前記第1連結リンク610は前記ゲート絶縁膜220と前記層間絶縁膜240との間に位置することができる。前記第2連結リンク620は前記第1バッファー層110と前記第2バッファー層120との間に位置することができる。それぞれのリンク配線550は、前記第2バッファー層120、前記ゲート絶縁膜220、前記層間絶縁膜240、及び前記下部保護膜130を貫通して該当第2連結リンク620と連結されることができる。前記表示パッド104及び前記タッチパッド304は前記第1連結リンク610及び前記第2連結リンク620と異なる物質を含むことができる。例えば、前記タッチパッド304はそれぞれの薄膜トランジスタ200の前記ソース電極250及び前記ドレイン電極260と同じ物質を含むことができる。例えば、前記タッチパッド304は前記層間絶縁膜240と前記下部保護膜130との間に位置することができる。それぞれのタッチパッド304は、前記第2バッファー層120、前記ゲート絶縁膜220、前記層間絶縁膜240及び前記下部保護膜130を貫通して該当第2連結リンク620と連結されることができる。前記下部保護膜130はそれぞれのタッチパッド304を部分的に露出させることができる。前記表示パッド104は前記タッチパッド304と同じ物質を含むことができる。
【0058】
結果的に、本発明の実施例によるタッチディスプレイ装置は前記分離領域SA上に位置する前記分離隔壁175及び前記分離隔壁175によって分離された上部電極330を含み、それぞれの上部電極330が前記リンク配線550の一つと連結されることができる。これにより、本発明の実施例によるタッチディスプレイ装置は前記分離隔壁175によって分離された前記上部電極330を用いて使用者及び/又は道具のタッチを感知することができる。すなわち、本発明の実施例によるタッチディスプレイ装置は、前記発光素子300及び前記分離隔壁175上に位置する前記封止部材400上に別途のタッチ電極及びタッチリンクを形成するための工程を省略することができる。よって、本発明の実施例によるタッチディスプレイ装置は工程を簡素化することができる。
【0059】
また、本発明の実施例によるタッチディスプレイ装置は、前記分離領域SA上に位置する前記バンク絶縁膜160が前記リンク配線550と重畳する前記第2開口部162hを含み、前記第2開口部162hの一側壁が前記分離隔壁175の逆テーパー状の側面と重畳することができる。これにより、本発明の実施例によるタッチディスプレイ装置は、前記上部電極330のブロック化が効果的に遂行されることができる。よって、本発明の実施例によるタッチディスプレイ装置は工程効率が向上することができる。
【0060】
本発明の実施例によるタッチディスプレイ装置は、前記バンク絶縁膜160の前記第2開口部162hが前記分離隔壁175の一側面と重畳するものとして説明される。しかし、
図5に示したように、本発明の他の実施例によるタッチディスプレイ装置は、前記分離領域SA内で前記分離隔壁175の周辺に位置する前記バンク絶縁膜160が全て除去されることができる。これにより、本発明の他の実施例によるタッチディスプレイ装置は、前記上部電極330の分離をより効果的に遂行することができる。
【0061】
本発明の実施例によるタッチディスプレイ装置はそれぞれの上部電極330の端部が該当リンク配線550と直接接触するものとして説明される。しかし、
図6に示したように、本発明の他の実施例によるタッチディスプレイ装置は、連結電極350を介してそれぞれの上部電極330が該当リンク配線550と電気的に連結されることができる。前記連結電極350は前記上部平坦化膜150を貫通して該当リンク配線550と連結されることができる。前記連結電極350は前記上部平坦化膜150と前記バンク絶縁膜160との間に延びることができる。例えば、前記バンク絶縁膜160の前記第2開口部は前記連結電極350を部分的に露出させることができる。それぞれの上部電極330の端部は前記第2開口部によって露出された前記連結電極350の一部領域と直接接触することができる。これにより、本発明の他の実施例によるタッチディスプレイ装置は、前記上部平坦化膜150の厚さ及びリンクコンタクトホールの側壁の傾きによるそれぞれの上部電極330の分離を防止することができる。前記連結電極350は導電性物質を含むことができる。例えば、前記連結電極350はアルミニウム(Al)及び銀(Ag)のような金属を含むことができる。前記連結電極350は前記画素電極310と同じ物質を含むことができる。例えば、前記連結電極350は前記画素電極310と同時に形成されることができる。これにより、本発明の他の実施例によるタッチディスプレイ装置は、工程効率が効果的に向上することができる。
【0062】
本発明の実施例によるタッチディスプレイ装置は前記分離隔壁175の逆テーパー状の側面及び前記バンク絶縁膜160の前記第2開口部を介して前記上部電極330がブロック化するものとして説明される。しかし、
図7及び
図8に示したように、本発明の他の実施例によるタッチディスプレイ装置は、上部平坦化膜150とバンク絶縁膜160との間に位置し、逆テーパー状の側面を有する中間絶縁膜710、720によって上部電極330が分離されることができる。前記中間絶縁膜710、720は、リンク配線550と分離隔壁175との間で前記バンク絶縁膜160の第2開口部に向かう一側面710S、720Sが逆テーパー状を有することができる。前記中間絶縁膜710、720は前記バンク絶縁膜160に対する食刻選択比を有することができる。例えば、前記中間絶縁膜710、720は無機絶縁物質を含むことができる。前記中間絶縁膜710、720は多重層構造を有することができる。例えば、前記中間絶縁膜710、720は、第1中間絶縁膜710、及び前記第1中間絶縁膜710と前記バンク絶縁膜160との間に位置する第2中間絶縁膜720を含むことができる。前記第2中間絶縁膜720は前記第1中間絶縁膜710と同じ物質を含むことができる。これにより、本発明の他の実施例によるタッチディスプレイ装置は、前記分離隔壁175の側面が正テーパー状を有することができる。よって、本発明の他の実施例によるタッチディスプレイ装置は、前記分離隔壁175の形状に対する自由度が向上することができる。
【0063】
前記バンク絶縁膜160の第1開口部に向かう前記第1中間絶縁膜710の側面及び前記第2中間絶縁膜720の側面は正テーパー状を有することができる。例えば、前記発光領域EAに向かう前記第1中間絶縁膜710の側面及び前記第2中間絶縁膜720の側面は正テーパー状を有することができる。これにより、本発明の他の実施例によるタッチディスプレイ装置は、それぞれの発光領域EA内で上部電極330の分離を防止することができる。
【0064】
前記第2中間絶縁膜720の逆テーパー状の側面720Sは前記第1中間絶縁膜710の逆テーパー状の側面710Sより前記第2開口部の中心に近くに位置することができる。これにより、本発明の他の実施例によるタッチディスプレイ装置は、前記第1中間絶縁膜710の逆テーパー状の側面710Sと前記第2中間絶縁膜720の逆テーパー状の側面720Sによるアンダーカット領域が増加することができる。よって、本発明の他の実施例によるタッチディスプレイ装置は、前記中間絶縁膜710、720による前記上部電極330の分離を効果的に遂行することができる。
【0065】
本発明の他の実施例によるタッチディスプレイ装置は、
図9に示したように、下部平坦化膜140と上部平坦化膜150との間に第1中間絶縁膜710及び第2中間絶縁膜720が積層されることができる。前記第1中間絶縁膜710の一側面及び前記第2中間絶縁膜720の一側面は逆テーパー状を有することができる。例えば、前記リンク配線550と前記分離隔壁175との間で前記第1中間絶縁膜710の側面及び前記第2中間絶縁膜720の側面は逆テーパー状を有することができる。前記第1中間絶縁膜710は前記上部平坦化膜150に対する食刻選択比を有することができる。前記第2中間絶縁膜720は前記第1中間絶縁膜710と同じ物質を含むことができる。例えば、前記第1中間絶縁膜710及び前記第2中間絶縁膜720は無機絶縁物質を含むことができる。前記第1中間絶縁膜710の逆テーパー状の側面及び前記第2中間絶縁膜720の逆テーパー状の側面は前記リンク配線550と重畳することができる。これにより、本発明の他の実施例によるタッチディスプレイ装置は、それぞれの上部電極330が前記リンク配線550から分離されることができる。よって、本発明の他の実施例によるタッチディスプレイ装置は分離領域SAの面積が最小化することができる。
【0066】
本発明の他の実施例によるタッチディスプレイ装置は、
図10に示したように、上部平坦化膜150とバンク絶縁膜160との間に位置する第1中間絶縁膜710の逆テーパー状の側面及び第2中間絶縁膜720の逆テーパー状の側面が分離隔壁175の逆テーパー状の側面と重畳することができる。これにより、本発明の他の実施例によるタッチディスプレイ装置は、それぞれの上部電極330が隣接した他の上部電極330から確かに分離されることができる。よって、本発明の他の実施例によるタッチディスプレイ装置は分離された上部電極330の間の干渉を防止することができる。
【0067】
本発明の実施例によるタッチディスプレイ装置は分離領域SAによってブロック化した上部電極330を用いて自己静電容量(self capacitance)方式で使用者及び/又は道具のタッチを感知するものとして説明される。しかし、本発明の他の実施例によるタッチディスプレイ装置は相互静電容量(mutual capacitance)方式でタッチを感知することができる。例えば、
図11に示したように、本発明の他の実施例によるタッチディスプレイ装置は、上部電極330がリンク配線550に垂直な方向に延びるように分離され、それぞれの上部電極330が互いに異なるリンク配線550と連結されることができる。これにより、本発明の他の実施例によるタッチディスプレイ装置は、隣接した二つの上部電極330にタッチ駆動信号Tx及びタッチセンシング信号Rxがそれぞれ印加されることができる。よって、本発明の他の実施例によるタッチディスプレイ装置はタッチ駆動方式に対する自由度が向上することができる。
【0068】
本発明の他の実施例によるタッチディスプレイ装置は、
図12及び13に示したように、それぞれの上部電極330が発光領域EA上に位置する第1電極領域330a及び前記発光領域EAの外側に位置する第2電極領域330bに分離されることができる。それぞれの第1電極領域330aは第1リンク配線550の一つと連結され、前記第2電極領域330bは第2リンク配線520と連結されることができる。前記第1リンク配線550と前記第2リンク配線520には互いに異なる信号が印加されることができる。例えば、前記第1リンク配線550には電源電圧信号が印加され、前記第2リンク配線520にはタッチ信号が印加されることができる。前記第1リンク配線550と前記第2リンク配線520との間には信号配線540が位置することができる。これにより、本発明の他の実施例によるタッチディスプレイ装置は、それぞれの発光素子によるイメージの具現とタッチ感知を同時に具現することができる。よって、本発明の他の実施例によるタッチディスプレイ装置はタッチ感知の信頼性が向上することができる。
【符号の説明】
【0069】
100 素子基板
175 分離隔壁
200 薄膜トランジスタ
300 発光素子
330 上部電極
400 封止部材
550 リンク配線