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特開2022-105316コンポーネントキャリアをハンドリングするロードポートシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022105316
(43)【公開日】2022-07-13
(54)【発明の名称】コンポーネントキャリアをハンドリングするロードポートシステム
(51)【国際特許分類】
   B65D 90/58 20060101AFI20220706BHJP
   B65D 90/00 20060101ALI20220706BHJP
【FI】
B65D90/58 A
B65D90/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021213882
(22)【出願日】2021-12-28
(31)【優先権主張番号】202023350888.1
(32)【優先日】2020-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】520212406
【氏名又は名称】エーティーアンドエス (チョンチン) カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ジャオヤン ツァオ
(72)【発明者】
【氏名】ルイパン ヘ
【テーマコード(参考)】
3E170
【Fターム(参考)】
3E170AA21
3E170AB26
3E170HA02
3E170HF01
3E170VA20
3E170WE05
3E170WE10
3E170WF10
(57)【要約】      (修正有)
【課題】コンテナと加工機との間に安全なハンドリングシステムを提供する。
【解決手段】コンポーネントキャリアをハンドリングするロードポートシステム100は、ロードポート本体111と、コンポーネントキャリアを格納するための格納容積vsを有するコンテナ120などを備え、コンテナは、コンテナのコンテナドア121によって選択的に閉鎖可能である開口を有し、コンテナドアは、ハウジングに対して直動方向に沿って可動であるように構成され、ロードポートユニット110は、コンテナを配置するためのドッキング部113を有する。ドアは、ドッキング部113に配置されているとき、ドアマニピュレータ112に選択的に結合されるように構成され、ドアマニピュレータ112は、直動方向においてコンテナドア121を動かすためにロードポート本体111に可動的に結合される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンポーネントキャリアをハンドリングするロードポートシステムであって、前記ロードポートシステムは、
ロードポート本体及びドアマニピュレータを有するロードポートユニットと、
コンポーネントキャリアを格納するための格納容積を有するコンテナと
を備え、
前記コンテナは、前記コンテナのコンテナドアによって選択的に閉鎖可能である開口を有するハウジングを有し、
前記コンテナドアは、前記ハウジングに対する直動方向に沿って可動であるように構成され、
前記ロードポートユニットは、前記コンテナを配置するためのドッキング部を有し、
前記コンテナドアは、前記ドッキング部に配置されているとき、前記ドアマニピュレータに選択的に結合されるように構成され、
前記ドアマニピュレータは、直動方向において前記コンテナドアを動かすために、前記ロードポート本体に可動的に結合される、ロードポートシステム。
【請求項2】
前記ロードポート本体は、前記コンポーネントキャリアを格納するためのロードポート容積を有し、
前記ロードポートユニットは、前記コンテナと前記ロードポート容積との間で前記コンポーネントキャリアをハンドリングするコンポーネントキャリアハンドリングユニットを有する、請求項1に記載のロードポートシステム。
【請求項3】
前記ロードポートユニットは、周囲からの空気と前記ロードポート容積からの空気とを交換する空気交換システムを有する、請求項2に記載のロードポートシステム。
【請求項4】
前記空気交換システムは、前記ロードポート容積内の空気をフィルタリングするフィルタユニットを有する、請求項3に記載のロードポートシステム。
【請求項5】
前記ドッキング部は、前記ドアマニピュレータに対する前記コンテナの位置を調整するために可動である、請求項1から4のいずれか一項に記載のロードポートシステム。
【請求項6】
前記ロードポートユニットは、前記ドッキング部上の前記コンテナの位置を検出するセンサユニット(115)を有する、請求項1から5のいずれか一項に記載のロードポートシステム。
【請求項7】
前記コンテナドアは、前記ドアマニピュレータに結合されるように構成されたハンドリング要素を有する、請求項1から6のいずれか一項に記載のロードポートシステム。
【請求項8】
前記ドアマニピュレータは、前記ハンドリング要素を収容するとともに、前記ハンドリング要素を前記ドアマニピュレータに固定する収容穴を有する、請求項7に記載のロードポートシステム。
【請求項9】
前記ドアマニピュレータは、前記ロードポート容積を選択的に閉止する可動シャッタ要素を含み、前記コンテナドアが前記可動シャッタ要素とともに動くと、前記コンテナの前記格納容積と前記ロードポート容積とが接続可能であるようになっている、請求項2に記載のロードポートシステム。
【請求項10】
前記ロードポートシステムは、
前記コンポーネントキャリアを加工する加工機を更に備え、
前記ロードポートユニットは、前記加工機とロードポート容積との間で前記コンポーネントキャリアをハンドリングする更なるコンポーネントキャリアハンドリングユニットを有する、請求項1から9のいずれか一項に記載のロードポートシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本考案は、コンポーネントキャリアをハンドリングするロードポートシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
1つ又は複数のコンポーネントを備えるコンポーネントキャリアの製品機能性が向上しているという文脈、及びそのようなコンポーネントが更に小型化しているという文脈、並びにプリント回路基板等のコンポーネントキャリアに接続されるコンポーネントの数が増大しているという文脈において、いくつかのコンポーネントを有するますますより強力なアレイ状のコンポーネント又はパッケージが利用され、これらは、複数の接点又は接続を有し、これらの接点同士の間の間隔は小さくなり続けている。
特に、コンポーネントキャリアは、厳しい条件下でも動作可能であるように、機械的に頑健でかつ電気的に信頼できるものであるべきである。コンポーネントキャリア内に統合される機能がますます増え続けている。
【0003】
したがって、それぞれのコンポーネントキャリアを製造する方法は、非常に厳密であると同時に非常に効率的であるべきである。具体的には、コンポーネントキャリアの製造にとって、全ての加工段階間で、コンポーネントキャリアを、輸送中に一切損傷させることなく迅速かつ安全な方法で輸送することができることが重要である。半製品のコンポーネントキャリアの損傷は、例えば、輸送されるそれぞれのコンポーネントキャリアの表面に沿って傷をつける異物(FM)によって生じる可能性がある。例えば、FM粒子は、コンポーネントキャリアをハンドリングする間、例えばコンポーネントキャリアが支持表面に沿って傷をつける場合、生成され得る。FM粒子は、周囲環境(すなわち、塵埃)にも存在し、重力又は静電引力に起因してコンポーネントキャリア表面に付着し得る。
【0004】
コンポーネントキャリアがそれぞれの加工機に輸送される場合、例えばコンテナからコンポーネントキャリアをそっと取り出すために、コンテナの格納容積への簡単なアクセスが提供されることが重要である。具体的には、コンテナと更なる加工機との間にコンポーネントキャリアを汚染する粒子がないことが重要である。
【0005】
したがって、コンテナと加工機と間に安全なハンドリングシステムを提供することが必要とされ得る。
【発明の概要】
【0006】
本考案の例示的な実施形態によれば、コンポーネントキャリアをハンドリングするロードポートシステムが提示される。ロードポートシステムは、ロードポート本体及びドアマニピュレータを有するロードポートユニットと、コンポーネントキャリアを格納するための格納容積を有するコンテナとを備え、コンテナは、コンテナのコンテナドアによって選択的に閉鎖可能である開口を有するハウジングを有する。コンテナドアは、ハウジングに対する直動方向(translatory direction)(例えば、直線又は曲線に沿った直動直線運動)に沿って可動であるように構成され、ロードポートユニットは、コンテナを配置するためのドッキング部を有する。ドアは、ドッキング部に配置されているとき、ドアマニピュレータに選択的に結合されるように構成され、ドアマニピュレータは、直動方向においてコンテナドアを動かすために、ロードポート本体に可動的に結合される。
【0007】
コンポーネントキャリア、又は複数のコンポーネントキャリアを含むパネルは、上記で説明されたコンテナ内に一時的に格納することができる。コンポーネントキャリアは、少なくとも1つの電気絶縁層構造、及び少なくとも1つの導電層構造のスタックを備えてよい。例えば、コンポーネントキャリアは、特に、所望の場合には熱エネルギーによってサポートされる機械的圧力を印加することによって形成された上記の電気絶縁層構造及び導電層構造の積層板であってよい。上記スタックは、更なるコンポーネントのための大きな取り付け面を提供するにもかかわらず、非常に薄くコンパクトであることが可能であるプレート形状コンポーネントキャリアを提供し得る。「層構造」という用語は特に、連続的な層、パターニングされた層、又は共通平面内の複数の非連続的な島状区域(island)を表し得る。本考案の文脈において、「層構造」という用語は、単層又は多層アセンブリであり得る。
【0008】
一実施形態において、コンポーネントキャリアはプレート形状である。これは、コンパクトな設計に寄与し、それにもかかわらず、コンポーネントキャリアはそこにコンポーネントを取り付けるための大きな土台を提供する。更に、特に、埋め込まれる電子コンポーネントの例として、むき出しのダイを、その薄さのおかげで、プリント回路基板等の薄いプレートに都合よく埋め込むことができる。一実施形態において、コンポーネントキャリアは、プリント回路基板、基板(特にIC基板)、及びインタポーザからなる群の1つとして構成される。
【0009】
コンテナは、コンテナのハウジングの、コンポーネントキャリアを一時的に格納することができる内部容積を画定する格納容積を有する。コンテナは、内部容積へのアクセスを提供するために、それぞれのコンテナドアによって選択的に閉鎖することができる開口を有してよい。
【0010】
コンテナは、2つの所望のロケーション間、特に2つの加工機間で更に輸送可能である。したがって、コンテナは、それぞれ加工機とロードポートユニットとの間で動くために、トロリによってハンドリングされてよく、又は車輪を有してよい。
【0011】
コンテナドアは、直動方向に沿って開放及び閉鎖されるように構成される。例えば、ハウジングの対応するフレーム要素に磁気的に結合することができる磁気要素が、コンテナドアをコンテナ本体に保持することができる。具体的には、ドアは、開放力が磁気要素によって印加された磁気結合力を超えた場合、ドアをコンテナから完全に取り外すことができるようにヒンジを一切有しなくてよい。
【0012】
ロードポートユニットは、コンテナと加工機との間に配置される。ロードポートユニットは、コンポーネントキャリアが例えばロードポートシステムを囲む周囲空気によって汚染されることがないことを保証する。したがって、コンテナの開口は、コンポーネントキャリアをコンテナから取り出すとともに加工機に更にハンドリングすることができるように、ロードポートユニットに一時的に封止されてよい。
【0013】
ロードポートユニットは、それぞれのロードポート容積を有するロードポート本体を有する。ロードポート容積は、コンポーネントキャリアをロードポート本体内で汚染することなくハンドリングすることができるように、クリーンルーム条件を提供し得る。
【0014】
コンテナとロードポートユニットとの間で封止接続を提供するために、コンテナは、ドッキング部上に配置される。ドッキング部は、コンテナがその上に配置され得るドッキングプレートを含んでよい。例えば、コンテナを輸送するトロリは、コンテナを、ドッキング部上の正しい位置に配置してよい。加えて又は代替的に、ドッキング部は、コンテナをロードポート本体に対する正しい位置に位置付ける更なるマニピュレータ又はコンベヤベルト等の調整手段を含んでよい。
【0015】
ロードポートユニットは、ロードポート本体に可動的に結合されるドアマニピュレータを更に有する。ドアマニピュレータは、コンテナドアに結合されるようにクランプ又は把持手段を含む。更に、ドアマニピュレータは、ドアマニピュレータが直動方向に沿って、例えば鉛直に又は水平に可動であるように、ロードポート本体に結合される。
【0016】
したがって、本考案の手法によれば、コンテナに、直動方向に沿って可動である上記で説明されたコンテナドアを提供することによって、ドアマニピュレータは、コンテナドアに結合されることが可能であり、次の段階において、コンテナ本体からコンテナドアを取り外すために、直動方向に沿ってコンテナドアとともに動いてよい。コンテナドアがドアマニピュレータによってコンテナ本体から取り外されている場合、コンテナの格納容積は、コンポーネントキャリアを汚染することなくロードポート本体とコンテナとの間で動かすことができるように、封止されるようにロードポート容積に接続される。
【0017】
例示的な実施形態によれば、ロードポート本体は、コンポーネントキャリアを格納するためのロードポート容積を有し、ロードポートユニットは、コンテナとロードポート容積との間でコンポーネントキャリアをハンドリングするコンポーネントキャリアハンドリングユニットを有する。マニピュレータは、例えば、コンポーネントキャリアをハンドリングするクランプユニット又は吸引カップを含んでよい。
【0018】
更なる例示的な実施形態によれば、ロードポートユニットは、ロードポート容積内の空気をフィルタリングするフィルタユニットを有する。フィルタユニットは、ロードポート容積の中に清浄な空気を導入するためにそれぞれのファン要素を含んでよい。
【0019】
更なる例示的な実施形態によれば、ドッキング部は、ドアマニピュレータに対するコンテナの位置を調整するために可動である。具体的には、ドッキング部は、コンテナを、それぞれロードポート本体及びドアマニピュレータに対する所望の位置に調整するために、ロードポート本体に対して水平に及び/又は鉛直に可動であってよい。
【0020】
更なる例示的な実施形態によれば、ロードポートユニットは、ドッキング部上のコンテナの位置を検出するセンサユニットを有する。センサユニットは、例えば、コンテナ、及び例えば同様にドッキング部の位置を検出するカメラ又は光バリア(light barrier)を含んでよい。加えて、センサユニットは、コンテナのそれぞれの位置要素に結合されるように適合される物理的接点要素を含んでよい。例えば、コンテナは、センサユニットの接点要素が挿入され得るそれぞれの凹部を有する。接点要素がそれぞれの凹部内に導入可能である場合、ロードポート本体に対するコンテナの正しい位置が特定される。加えて、接点要素は、係止機能を有してよい。コンテナが正しい位置にある場合、接点要素は、例えば、ロードポート本体に対するコンテナの更なるずれが防止されるように、コンテナを係止する。加えて、センサ要素は、コンテナがドッキング部上に配置された後にセンサユニットをコンテナに動かすことができるように、ロードポートユニットに対して可動であってよい。
【0021】
更なる例示的な実施形態によれば、コンテナドアは、ドアマニピュレータに結合されるように構成されたハンドリング要素を有する。ハンドリング要素は、ドアマニピュレータの把持フォーク又は把持ブラケット等のそれぞれの把持ツールがハンドリング要素を把持することができるように、フック又は閉リング形状のハンドルを提供してよい。ハンドリング要素を把持した後、ドアマニピュレータは、コンテナを開放するために、直動方向(鉛直又は水平)に沿ってドアを動かしてよい。
【0022】
更なる例示的な実施形態によれば、ドアマニピュレータは、ハンドリング要素を収容するとともに、ハンドリング要素をドアマニピュレータに固定する収容穴を有する。したがって、ハンドリング要素がドアマニピュレータのそれぞれの収容穴内に挿入可能である場合、コンテナがロードポート本体に対する正しい位置にあることが保証される。
【0023】
更なる例示的な実施形態によれば、ドアマニピュレータは、ロードポート容積を選択的に閉止する可動シャッタ要素を含み、コンテナドアがシャッタ要素とともに動くと、コンテナの格納容積とロードポート容積とが接続可能であるようになっている。シャッタ要素は、ロードポート容積を周囲空気から封止する封止閉鎖(sealed closure)を形成する。ドアマニピュレータは、コンテナドアのハンドリング要素を把持する把持ツールを含んでよい。シャッタ要素は、コンテナが正しい位置に配置されている場合にハンドリング要素がロードポート本体の内側に誘導されるときに通されるそれぞれの開口を有し得る。ハンドリング要素がシャッタ要素の開口を通って延びている場合、ドアマニピュレータは、シャッタ要素に対して動くとともに、コンテナドアのハンドリング要素を把持してよい。次の段階において、ドアマニピュレータは、コンテナの格納容積とロードポート容積とが接続されるように、鉛直又は水平方向に沿って動くとともに、コンテナドア及びシャッタ要素を同時に動かしてよい。
【0024】
更なる例示的な実施形態によれば、ロードポートシステムは、コンポーネントキャリアを加工する加工機を備え、ロードポートユニットは、加工機とロードポート容積との間でコンポーネントキャリアをハンドリングする更なるコンポーネントキャリアハンドリングユニットを有する。加工機は、例えば、コンポーネントキャリア内に穴を穿孔するレーザ穿孔機であってよい。更に、加工機は、コンポーネントキャリアの化学的処理のための機械であってもよい。更なるマニピュレータは、例えば、コンポーネントキャリアをハンドリングするクランプユニット又は吸引カップを含んでよい。
【0025】
更に、上記で説明されたロードポートシステムによってコンポーネントキャリアをハンドリングする方法も提示される。まず、トロリは、コンテナをドッキング部に動かす。次に、ドッキング部は、コンテナをトロリから解放するために、コンテナを持ち上げてよい。更なる段階において、ドッキング部は、コンテナがドアマニピュレータに対する予め規定された位置にあるような位置に動かされる。予め規定された位置において、コンテナドアのハンドリング要素は、ロードポート本体の開口を閉止するシャッタ要素のそれぞれの開口を通って突出する。次に、予め規定された位置がセンサユニットによって決定された後、ドアマニピュレータは、コンテナの格納容積とロードポート本体のロードポート容積とが接続されるように、コンテナドアをシャッタ要素とともに持ち上げる。
【0026】
本考案の上記で定義された態様及び更なる態様は、以降で説明される実施形態の例から明らかであり、実施形態のこれらの例を参照して説明される。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】例示的な実施形態に係る、コンポーネントキャリアを有するコンテナを、ロードポートユニットに結合する段階を示すロードポートシステムの概略図である。
図2】例示的な実施形態に係る、コンポーネントキャリアを有するコンテナを、ロードポートユニットに結合する段階を示すロードポートシステムの概略図である。
図3】例示的な実施形態に係る、コンポーネントキャリアを有するコンテナを、ロードポートユニットに結合する段階を示すロードポートシステムの概略図である。
図4】例示的な実施形態に係る、コンポーネントキャリアを有するコンテナを、ロードポートユニットに結合する段階を示すロードポートシステムの概略図である。
図5】例示的な実施形態に係る、コンポーネントキャリアを有するコンテナを、ロードポートユニットに結合する段階を示すロードポートシステムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図面に示されているものは、概略的なものである。異なる図面において、類似又は同一の要素には、同じ参照符号が与えられる。
【0029】
図1は、例示的な実施形態に係る、コンポーネントキャリア501(図5を参照)を有するコンテナ120を、ロードポートユニット110に結合する段階を示すロードポートシステム100の概略図を示している。ロードポートユニット110は、ロードポート本体111及びドアマニピュレータ112を有する。更に、ロードポートシステム100は、コンポーネントキャリア501を格納するための格納容積vsを有するコンテナ120を備え、コンテナ120は、コンテナ120のコンテナドア121によって選択的に閉鎖可能である開口を有するハウジングを有する。コンテナドア121は、ハウジングに対して直動方向に沿って可動であるように構成され、ロードポートユニット110は、コンテナ120を配置するためのドッキング部113を有する。ドアは、ドッキング部113に配置されているとき、ドアマニピュレータ112に選択的に結合されるように構成され、ドアマニピュレータ112は、直動方向においてコンテナドア121を動かすためにロードポート本体111に可動的に結合される。
【0030】
コンテナ120は、コンテナ120のハウジングの、コンポーネントキャリア501を一時的に格納することができる内部容積を画定する格納容積vsを有する。コンテナ120は、格納容積vsへのアクセスを提供するために、それぞれのコンテナドア121によって選択的に閉鎖することができる開口を有する。
【0031】
コンテナ120は、2つの所望のロケーション間、特に2つの加工機503間で更に輸送可能である。したがって、コンテナは、それぞれ加工機503とロードポートユニット110との間で動くために、トロリ101によってハンドリングされてよく、又は車輪を有してよい。
【0032】
ロードポートユニット110は、それぞれのロードポート容積vlpを有するロードポート本体111を有する。ロードポート容積vlpは、コンポーネントキャリア501をロードポート本体111内で汚染することなくハンドリングすることができるように、クリーンルーム条件を提供し得る。
【0033】
ドッキング部113は、コンテナ120がその上に配置されるドッキングプレートを含む。例えば、コンテナ120を輸送するトロリ101は、コンテナ120を、ドッキング部113上の正しい位置に配置する。
【0034】
ロードポートユニット110は、ロードポート容積vlp内の空気をフィルタリングするフィルタユニット114を有する。フィルタユニット114は、ロードポート容積vlpの内部に及び/又はそこから外部に空気を移送するためにそれぞれのファン要素を含んでよい。それゆえ、例えば、清浄な空気は、ロードポート容積vlp内に導入されてよい。
【0035】
図2は、ドッキング部113がドアマニピュレータ112に対するコンテナ120の位置を調整するために可動であることを示している。具体的には、ドッキング部113は、コンテナ120を、それぞれロードポート本体111及びドアマニピュレータ112に対する所望の位置に調整するために、ロードポート本体111に対して水平に及び/又は鉛直に可動であってよい。図2において、トロリ101は、コンテナ120をロードポートユニット110に動かし、ロードポートユニットは、コンテナ120の到着を検出する。次の段階において、ドッキング部113は、コンテナ120を所望の位置に持ち上げる。コンテナ120は、ロードポート本体111の近くに摺動してよい。
【0036】
ドアマニピュレータ112は、ロードポート容積vlpを選択的に閉止する可動シャッタ要素116を含み、コンテナドア121がシャッタ要素116とともに動くと、コンテナ120の格納容積vsとロードポート容積vlpとが接続可能であるようになっている。シャッタ要素116は、封止閉鎖を形成する。
【0037】
コンテナドア121は、ドアマニピュレータ112に結合されるように構成されたハンドリング要素122を含む。ドアマニピュレータ112は、コンテナドア121のハンドリング要素122を把持する把持ツールを含んでよい。シャッタ要素116は、コンテナ120が正しい位置に配置されている場合にハンドリング要素122がロードポート本体111の内側に誘導されるときに通されるそれぞれの開口を有する。ハンドリング要素122がシャッタ要素116の開口を通って延びている場合、ドアマニピュレータ112は、シャッタ要素116に対して動くとともに、コンテナドア121のハンドリング要素122を把持することができる。したがって、ハンドリング要素122がドアシャッタ要素116のそれぞれの収容穴内に挿入可能である場合、コンテナ120がロードポート本体111に対する正しい位置にあることが保証される。
【0038】
図3において、コンテナ120は、ドッキング部113上に位置し、ハンドリング要素122は、シャッタ要素116の開口を通って延びている。ドアマニピュレータ112は、ハンドリング要素122を固定する。
【0039】
センサユニット115は、ドッキング部113上のコンテナ120の位置を検出する。センサユニット115は、コンテナ120のそれぞれの位置要素に結合されるように適合される物理的接点要素を含んでよい。例えば、コンテナ120は、センサユニット115の接点要素が挿入され得るそれぞれの凹部を有する。接点要素がそれぞれの凹部内に導入可能である場合、ロードポート本体111に対するコンテナの正しい位置が特定される。加えて、接点要素は、係止機能を有してよい。コンテナ120が正しい位置にある場合、接点要素は、例えば、ロードポート本体111に対するコンテナ120の更なるずれが防止されるように、コンテナ120を係止する。
【0040】
図4は、コンテナドア121が直動方向に沿って開放及び閉鎖されるように構成されることを示している。具体的には、コンテナドア121は、コンテナドア121をコンテナ120から完全に取り外すことができるようにヒンジを一切有しなくてよい。ハンドリング要素122は、ドアマニピュレータ112の把持フォーク又は把持ブラケット等のそれぞれの把持ツールがハンドリング要素を把持することができるように、フック又はリング形状のハンドルを提供してよい。ハンドリング要素を把持した後、ドアマニピュレータは、コンテナを開放するために、直動方向(鉛直又は水平)に沿ってドアを動かしてよい。図4において示される段階において、ドアマニピュレータ112は、コンテナドア121をコンテナ120から離れるように水平に動かす。
【0041】
図5において示される段階において、ドアマニピュレータ112は、コンテナの格納容積vsとロードポート容積vlpとが接続されるように、鉛直方向に沿って動くとともに、コンテナドア121及びシャッタ要素116を同時に動かす。
【0042】
ロードポートユニット110は、コンテナ120と加工機503との間に配置される。ロードポートユニット110は、コンポーネントキャリア501が例えばロードポートシステム100を囲む周囲空気によって汚染されることがないことを保証する。したがって、コンテナ120の開口は、コンポーネントキャリア501をコンテナ120から取り出すとともに加工機503に更にハンドリングすることができるように、ロードポートユニット110に一時的に封止される。要約すると、コンテナ120に、直動方向に沿って可動であるコンテナドア121を提供することによって、ドアマニピュレータ112は、コンテナドア121に結合されることが可能であり、次の段階において、コンテナ本体からコンテナドア121を取り外すために、直動方向に沿ってコンテナドア121とともに動いてよい。コンテナドア121がドアマニピュレータ112によってコンテナ本体から取り外されている場合、コンテナ120の格納容積vsは、コンポーネントキャリア501をハンドリングユニット502によってロードポート本体111とコンテナ120との間で動かすことができるように、封止されるようにロードポート容積vlpに接続される。
【0043】
ロードポートシステム100は、コンポーネントキャリア501を加工する加工機503を更に備え、コンポーネントキャリアハンドリングユニット502は、加工機503とロードポート容積vlpとの間でコンポーネントキャリア501をハンドリングする。
【0044】
「備える(有する、含む)(comprising)」という用語は、他の要素又は段階を除外せず、「a」又は「an」は複数性を除外しないことが留意されるべきである。また、異なる実施形態に関連して説明される要素が組み合わされてもよい。
【0045】
実用新案登録請求の範囲における参照符号は、実用新案登録請求の範囲を限定するものとして解釈されるべきでないことも留意されるべきである。
【0046】
本考案の実施態様は、図に示され上記で説明された好ましい実施形態に限定されない。その代わりに、本質的に異なる実施形態の場合でさえも、示す解決策、及び本考案による原理を使用する、多数の変形形態が可能である。
【符号の説明】
【0047】
100 ロードポートシステム
101 トロリ
110 ロードポートユニット
111 ロードポート本体
112 ドアマニピュレータ
113 ドッキング部
114 フィルタユニット
115 センサユニット
116 シャッタ要素
120 コンテナ
121 コンテナドア
122 ハンドリング要素
501 コンポーネントキャリア
502 ハンドリングユニット
503 加工機
vs 格納容積
vlp ロードポート容積
図1
図2
図3
図4
図5
【外国語明細書】