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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022105349
(43)【公開日】2022-07-14
(54)【発明の名称】クリーニング用具
(51)【国際特許分類】
   A47K 7/02 20060101AFI20220707BHJP
   A47L 13/18 20060101ALI20220707BHJP
【FI】
A47K7/02 Z
A47L13/18
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021000040
(22)【出願日】2021-01-04
(71)【出願人】
【識別番号】521005627
【氏名又は名称】塚越 祐太
(74)【代理人】
【識別番号】100166589
【弁理士】
【氏名又は名称】植村 貴昭
(72)【発明者】
【氏名】塚越祐太
【テーマコード(参考)】
2D134
3B074
【Fターム(参考)】
2D134CD00
3B074AA07
(57)【要約】      (修正有)
【課題】平面的な形状に基づくことにより、製造コストが安いクリーニング用具を提供する。
【解決手段】平面的なクリーニング素材10の周囲に沿って紐20が拘束状態で移動可能に配置され、紐20を絞るようにクリーニング素材10を変形させることにより、クリーニング素材10が人の手やシャワーヘッドを包むことができる巾着袋となるので、巾着袋となったクリーニング素材10に手を入れて、赤ちゃんを洗う際に外れにくく、また、巾着袋となったクリーニング素材10にシャワーヘッドを入れてクリーニング素材20を通じて水又はお湯を赤ちゃんにかけられるという効果を奏する。その結果、入浴時に赤ちゃんを傷つける可能性もなく、シャワーからの水又はお湯を嫌がる赤ちゃんにも対応可能であるという効果を奏する。また、クリーニング素材10に手を入れて洗車や部屋掃除に使用する際に外れにくい。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
平面的なクリーニング素材の周囲に沿って紐が拘束状態で移動可能に配置され、該紐を絞るように移動させて前記クリーニング素材を変形させることにより、前記クリーニング素材が人の手やシャワーヘッドを包むことができる巾着袋となることを特徴とするクリーニング用具。
【請求項2】
前記クリーニング素材の周囲に沿って前記紐が拘束状態で移動可能となるための隙間である紐通し通路が形成されると共に前記クリーニング素材には前記紐の両端が引き出されるための紐引出し口が2箇所に形成されることを特徴とする請求項1記載のクリーニング用具。
【請求項3】
前記紐通し通路は、前記クリーニング素材が周囲で2枚重ねに縫い合わせられることより形成されることを特徴とする請求項2記載のクリーニング用具。
【請求項4】
前記紐は、前記紐通し通路において前記クリーニング素材に少なくとも1箇所に固定されることを特徴とする請求項2又は3記載のクリーニング用具。
【請求項5】
前記クリーニング素材の周囲に沿って前記紐が波縫いにより拘束状態で移動可能に配置されると共に前記クリーニング素材には前記紐の両端が引き出されるための紐引出し口が2箇所に形成されることを特徴とする請求項1記載のクリーニング用具。
【請求項6】
前記紐引出し口から引き出された部分の前記紐に対して摺動自在かつ固定可能な止め具を追加したことを特徴とする請求項2又は5記載のクリーニング用具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、赤ちゃんの身体を洗うときや、洗車又は部屋掃除等に使用するクリーニング用具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、赤ちゃんの身体を洗うのに一般のタオルでは大きすぎ、市販の浴用スポンジでは肌になじみにくく、結局ハンカチほどの大きさに切ったガーゼ等で体を洗うのが常であった。
【0003】
しかし、赤ちゃんはよく動き、また生まれたばかりの赤ちゃんにいたっては、支えるのに精一杯で、その為、両脇、股間、首すじを洗うのに、きわめて煩わしいことであった。
【0004】
そのため、特許文献1には、「タオル地、ガーゼ地、スポンジ等の浴用に適した素材を赤ちゃんの体を洗うのに適した大きさにし、その背面に帯状のバンドを付け指に固定させるようにしたベビー用浴用タオル」が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実全昭60-167592号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1では、浴用に適した素材の背面に帯状のバンドを付けた構造であるため、立体的な形状として作成する必要があり、そのため、製造コストが高くなるという欠点があった。また、帯状のバンドの代りにその背面を袋帯にした場合でも、同様に立体的な形状として作成するために、製造コストが高くなる。
【0007】
また、帯状のバンドを指に固定する場合には、爪の伸びた女性が使用すると、身体を洗う際に赤ちゃんを傷付ける可能性もあった。
【0008】
更には、身体を洗う際にシャワーからの水又はお湯がそのままかかるのを嫌がる赤ちゃんに対応することも出来なかった。
その他、洗車や部屋掃除に使用するクリーニング用具には、平面的な形状として使用できるものも従来あるが、しっかり把持しないと、手から簡単に外れてしまうという問題があった。
【0009】
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであり、平面的な形状に基づくことにより、製造コストが安いクリーニング用具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1の観点における本発明のクリーニング用具は、平面的なクリーニング素材の周囲に沿って紐が拘束状態で移動可能に配置され、該紐を絞るように移動させて前記クリーニング素材を変形させることにより、前記クリーニング素材が人の手やシャワーヘッドを包むことができる巾着袋となることを特徴とする。
【0011】
更に好適には、前記クリーニング素材の周囲に沿って前記紐が拘束状態で移動可能となるための隙間である紐通し通路が形成されると共に前記クリーニング素材には前記紐の両端が引き出されるための紐引出し口が2箇所に形成されることを特徴とする。
【0012】
更に好適には、前記紐通し通路は、前記クリーニング素材が周囲で2枚重ねに縫い合わせられることより形成されることを特徴とする。
【0013】
更に好適には、前記紐は、前記紐通し通路において前記クリーニング素材に少なくとも1箇所に固定されることを特徴とする。
【0014】
更に好適には、前記クリーニング素材の周囲に沿って前記紐が波縫いにより拘束状態で移動可能に配置されると共に前記クリーニング素材には前記紐の両端が引き出されるための紐引出し口が2箇所に形成されることを特徴とする。
【0015】
更に好適には、前記紐引出し口から引き出された部分の前記紐に対して摺動自在かつ固定可能な止め具を追加したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明の第1の観点におけるクリーニング用具によれば、平面的なクリーニング素材を、その周囲に拘束状態で移動可能に配置した紐を絞ることにより、巾着袋に変形させて、人の手やシャワーヘッドを包むことができるため、赤ちゃんの入浴や、洗車及び部屋掃除に使用する際に外れにくく、製造コストが安いという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の第1の実施例に係るクリーニング用具を示す概略図である。
図2】本発明の第1の実施例に係るクリーニング用具の図1中A-A線断面図である。
図3】本発明の第1の実施例に係るクリーニング用具の使用状態を示す斜視図である。
図4】本発明の第2の実施例に係るクリーニング用具を示す概略図である。
図5】本発明の第3の実施例に係るクリーニング用具を示す概略図である。
図6】本発明の第3の実施例に係るクリーニング用具の図5中B-B線断面図である。
図7】本発明の第4の実施例に係るクリーニング用具を示す概略図である。
図8】本発明の第5の実施例に係るクリーニング用具を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[実施例1]
本発明の第1の実施例に係るクリーニング用具を図1図3に示す。
本実施例のクリーニング用具は、図中に示すように、平面的なクリーニング素材10と紐20とから構成され、平面的なクリーニング素材10の周囲に沿って紐20が拘束状態で移動可能に配置されている。
【0019】
クリーニング素材10としては、赤ちゃんの入浴時に使用する用途のときには、赤ちゃんの身体に馴染みやすい柔らかい触感を有すると共に、シャワーヘッドから出た水又はお湯を通すことができる通水性を持ち、容易に変形しやすい素材、例えば、1枚又は2枚以上の平面的な布が使用できる。
クリーニング素材10としては、赤ちゃんの入浴時の用途には、ガーゼ地が最も適する。洗車や部屋掃除の用途に使用するときは、ガーゼ地に代えて、丈夫なタオル地を使用すると良い。
【0020】
クリーニング素材10の平面形状は、円形又は四角形とすることができ、また、円形又は四角形の中間的な形状や、更に、多角形とすることも出来る。図中に示すクリーニング素材10の平面的形状は、凡そ円形としてある。
クリーニング素材10の寸法は、特に制限はないが、人の手やシャワーヘッドを包むことができる程度の面積を有するものとする。
【0021】
本実施例では、クリーニング素材10として、一例として、1枚の布を使用するものとして説明する。
紐20とは、線維を適当な太さに束ね、必要であれば撚りを加えて細長くした加工品のことである。紐20として、クリーニング素材10と同様な布を使用することもできる。
【0022】
図2に示すように、クリーニング素材10の周囲は、折り返されて部分的に2枚重ね11になって縫い目12により縫われて、紐20が拘束状態で移動可能になるための隙間である紐通し通路aを構成している。図1において、紐20が紐通し通路aに通されて外部より見えない部分は破線で描かれている。縫い目12は、図1において、クリーニング素材10の周囲に沿って略円形にとなるように破線として描かれている。ここで、「拘束状態」とは、紐20がクリーニング素材10に対してある程度の位置関係を保持し、紐20を移動させる際にクリーニング素材10と接触する部分で抵抗を生じて、クリーニング素材10が変形を起こすことが可能な程度を言うものとする。
【0023】
更に、クリーニング素材10には2箇所に紐引出し口13が形成されており、紐通し通路a内において拘束状態で移動可能な紐20の両端を夫々の紐引出し口13から外部に引き出すことが可能である。紐引出し口13より外部に引き出された紐20の部分は実線で描いている。
従って、図3に示すように、紐引出し口13から外部に引き出された紐20の両端を引っ張って紐20を絞るように移動させるとクリーニング素材10にギャザー(布を縫い縮めたひだ)14が寄って、クリーニング素材10を変形させて立体的な巾着袋(ポーチ形状)とすることが可能である。
【0024】
また、図1に示すように、紐20をクリーニング素材10に対して固定する固定部15が設けられている。
この固定部15により紐20はクリーニング素材10に固定されているため、紐20の一端を強く引っ張っても、紐引出し口13の一方から完全に抜けてしまうことはない。なお、固定部15に代えて、紐20の両端部に玉部(図示省略)を形成することも可能である。
【0025】
上記構成を有する本実施例のクリーニング用具によれば、平面的なクリーニング素材10の周囲に沿って紐20が紐通り通路a内において拘束状態で移動可能に配置され、紐引出し口13から外部に引き出された紐20の両端を引っ張って紐20を絞るように移動させるとギャザー14が寄って、図3に示すように、クリーニング素材10を変形させて立体的な巾着袋とすることができるという効果を奏する。
【0026】
その結果、巾着袋となったクリーニング素材10に手(図示省略)を入れて、赤ちゃんを洗うときに外れにくく、また、巾着袋となったクリーニング素材10にシャワーヘッド(図示省略)を入れてクリーニング素材20を通じて水又はお湯を赤ちゃんにかけられるという効果を奏する。
そのため、爪の伸びた女性であっても赤ちゃんを傷つけることもなく、また、シャワーヘッドからの水やお湯を嫌がる赤ちゃんにも対応できる。
更には、巾着袋となったクリーニング素材10に手を入れて、洗車や部屋掃除に使用する際にも外れにくい。この時、紐引出し口13から外部に引き出された紐20の両端を、手首やシャワーヘッドに縛り付けることにより、本実施例のクリーニング用具を固定することができる。
【0027】
特に、クリーニング素材10としては平面的な1枚又は2枚以上の布を使用するので、立体的な構造として作成するよりは、製造コストを削減できるという効果を奏する。
本実施例では、クリーニング素材10として、周囲の2枚重ね11を除き、1枚の布地を使用しているが、比較的薄い布地を使用する場合には全体的に2枚の布地を重ねて使用することも可能である。
【0028】
[実施例2]
本発明の第2の実施例に係るクリーニング用具を図4に示す。
本実施例のクリーニング用具は、図中に示すように、平面的なクリーニング素材110と紐120とから構成され、平面的なクリーニング素材110の周囲に沿って紐120が拘束状態で移動可能に配置されたことを特徴とする点で第1の実施例と共通である。
【0029】
但し、第1の実施例では、クリーニング素材10の周囲における紐通し通路a内に通すことにより紐20を拘束状態で移動可能としていたのに対し、本実施例では、クリーニング素材110の周囲において波縫いbにより紐120を拘束状態で移動可能としている点で相違する。
紐120は、波縫いbにより、クリーニング素材110の周囲において表面と裏面を一定間隔で出入りすると共に、その両端はクリーニング素材110に2箇所に形成された引出し口113より外部へ引き出されることになる。
【0030】
従って、紐引出し口113から外部に引き出された紐120の両端を引っ張って紐120を絞るようにするとギャザーが寄って、クリーニング素材110を変形させて立体的な巾着袋とすることが可能である。
また、紐120をクリーニング素材110に対して固定する固定部115が設けられている。そのため、紐120の一端を強く引っ張っても、紐引出し口113の一方から完全に抜けてしまうことはない。
【0031】
上記構成を有する本実施例のクリーニング用具によれば、平面的なクリーニング素材110の周囲に沿って紐120が波縫いbにより拘束状態で移動可能に配置され、紐引出し口113から外部に引き出された紐120の両端を引っ張って紐120を絞るように移動させるとギャザーが寄って、クリーニング素材110を変形させて立体的な巾着袋とすることができるという効果を奏し、これに伴い様々な効果を生じる点で前述した実施例と共通する。
【0032】
更には、本実施例では、紐120を波縫いbにより拘束状態で移動可能に配置するために、紐通し通路aを使用する前述した実施例に比較し、2枚重ね11及び縫い目12を省略して、1枚の布地をクリーニング素材110としてそのまま使用でき、製造コストをより一層低減できるという効果を奏する。
【0033】
[実施例3]
本発明の第3の実施例に係るクリーニング用具を図5及び図6に示す。
本実施例のクリーニング用具は、図中に示すように、平面的なクリーニング素材210と紐220とから構成され、平面的なクリーニング素材210の周囲に沿って紐220が拘束状態で移動可能に配置されたことを特徴とする点で第1の実施例と共通である。
【0034】
但し、本実施例のクリーニング素材210は、図6に示すように、全体的に2枚の布地210a,210bを重ねている点で第1の実施例と相違する。
即ち、クリーニング素材210を構成する2枚の布地210a,210bの周囲に内側縫い目212a及び外側縫い目212bを形成することにより、2枚の布地210a,210bの間であって内側縫い目212a及び外側縫い目212bの間に紐220が移動可能となる隙間である紐通し通路cを形成するのである。これに伴い、内側縫い目212aの内側にも2枚の布地210a,210bの間に隙間dが形成される。内側縫い目212a及び外側縫い目212bは、図5において、略円形にとなるように破線として描かれている。
本実施例では、クリーニング素材210が全体として2枚の布地210a,210bとなっているため、薄い素材でも十分な強度を発揮できる利点がある。
また、図5において、紐220が紐通し通路cに通されて外部より見えない部分は破線で描かれている。
【0035】
更に、クリーニング素材210を構成する一方の布地210a,210bには2箇所に紐引出し口213が形成されており、紐通し通路c内において拘束状態で移動可能な紐220の両端を夫々の紐引出し口213から外部に引き出すことが可能である点も同様である。
従って、紐引出し口213から外部に引き出された紐220の両端を引っ張って紐220を絞るように移動させるとクリーニング素材210である2枚の布地210a,210bにギャザーが寄って、2枚の布地210a,210bを変形させて立体的な巾着袋とすることが可能である。
【0036】
また、図5に示すように、紐220をクリーニング素材210に対して固定する固定部215が設けられている。
【0037】
上記構成を有する本実施例のクリーニング用具によれば、平面的なクリーニング素材210である2枚の布地210a,210bの周囲に沿って紐220が紐通し通路cに通されて拘束状態で移動可能に配置され、紐引出し口213から外部に引き出された紐220の両端を引っ張って紐220を絞るように移動させると2枚の布地210a,210bにギャザーが寄って、2枚の布地210a,210bを変形させて立体的な巾着袋とすることができるという効果を奏し、これに伴い様々な効果を生じる点で前述した実施例と共通する。
【0038】
更に、実施例では、クリーニング素材210が全体として2枚の布地210a,210bとなっているため、薄い素材でも十分な強度を発揮するという効果を奏する。
【0039】
[実施例4]
本発明の第4の実施例に係るクリーニング用具を図7に示す。
本実施例のクリーニング用具は、図中に示すように、平面的なクリーニング素材310と紐320とから構成され、平面的なクリーニング素材310の周囲に沿って紐320が拘束状態で移動可能に配置されたことを特徴とする点で第1の実施例と共通である。
【0040】
更に、本実施例では、紐引出し口313から外部に引き出された部分の紐320に摺動自在かつ固定可能な止め具30を追加した点に特徴がある。
止め具30は、その中央に設けたボタン31を押している間は、紐320の両端に対して図中矢印で示すように長手方向に沿って摺動自在であり、ボタン31から手を離すと紐320との摩擦力が増大して、紐320に対してその位置が固定されるものである。
縫い目312、紐引出し口313、固定部315については、第1の実施例と同様である。
【0041】
上記構成を有する本実施例によれば、平面的なクリーニング素材310の周囲に沿って紐320が拘束状態で移動可能に配置され、紐引出し口313から外部に引き出された紐320の両端を引っ張って紐320を絞るように移動させるとクリーニング素材310にギャザーが寄って、クリーニング素材310を変形させて立体的な巾着袋とすることができ、ボタン31を押して止め具30を摺動させて適当な位置でボタン31から手を離してその位置で止め具を固定すると巾着袋に変形したクリーニング素材310の形状を保持できるという効果を奏し、これに伴い様々な効果を生じる点で前述した実施例と共通する。
【0042】
更に、本実施例では、ボタン31を離すことにより止め具30を紐320に対して固定することにより、巾着袋に変形したクリーニング素材310の形状を保持できるという効果を奏し、そのため、手首やシャワーヘッドに紐320を縛り付ける必要がないので便利である。
【0043】
なお、本実施例の止め具30としては、ボタン31を押すことにより紐320との摩擦力が変化するものであったが、これに限るものではない。例えば、皮製品に設けた紐320と同程度の大きさの二つの穴に紐320を通して、紐320に対して一定の摩擦力を作用させるものでも良い。
【0044】
また、本実施例では、図7に示すように、止め具30がクリーニング素材310から離隔した状態であるものとして説明したが、これに限らず、止め具30がクリーニング素材310に取り付けられた(固定された)ものとしてもよい。
【0045】
[実施例5]
本発明の第5の実施例に係るクリーニング用具を図8に示す。
本実施例のクリーニング用具は、図中に示すように、平面的なクリーニング素材410と紐420とから構成され、平面的なクリーニング素材410の周囲に沿って紐420が拘束状態で移動可能に配置されたことを特徴とする点で第1の実施例と共通である。
【0046】
特に、本実施例では、紐420がループ状(無端状)となっている点に特徴がある。そのため、本実施例では、紐420が引っ張られたときに抜けるのを防止するための固定部が省略されている点で第1の実施例と異なる。
縫い目412、紐引出し口413については、第1の実施例と同様である。
紐420は、その両端を紐引出し口413から引き出して、相互に結合することによりループ状とすることも出来るし、また、当初からループ状として作成することも出来る。
【0047】
上記構成を有する本実施例によれば、平面的なクリーニング素材410の周囲に沿って紐420が拘束状態で移動可能に配置され、紐引出し口413から外部に引き出された部分の紐420を引っ張って紐420を絞るように移動させるとクリーニング素材410にギャザーが寄って、クリーニング素材410を変形させて立体的な巾着袋とすることができるという効果を奏し、これに伴い様々な効果を生じる点で前述した実施例と共通する。
【0048】
更に、本実施例では、紐420がループ状となっているため、引っ張られたときに抜けるのを防止するための固定部が不要となる効果がある。
特に、本実施例においても、第4の実施例と同様に止め具30を併用することにより、巾着袋に変形したクリーニング素材410の形状を保持でき、手首やシャワーヘッドに紐420を固定する必要がないので便利である。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明のクリーニング用具は、人の手やシャワーヘッドを包むことができるため、赤ちゃんの入浴や、洗車及び部屋掃除に使用する際に外れにくく、製造コストが安いことから、産業上広く使用可能なものである。
【符号の説明】
【0050】
10,110,210,310,410 クリーニング素材
11 2枚重ね
12,212,312,412 縫い目
13,113,213,313,413 紐引出し口
14 ギャザー
15,115,215,315 固定部
20,120,220,320,420 紐
30 止め具
31 ボタン
210a,210b 布地
212a 内側縫い目
212b 外側縫い目
a,c 紐通し通路
b 波縫い
d 隙間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8