(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022105679
(43)【公開日】2022-07-14
(54)【発明の名称】椅子
(51)【国際特許分類】
A47C 7/62 20060101AFI20220707BHJP
A47C 7/72 20060101ALI20220707BHJP
A47C 17/02 20060101ALI20220707BHJP
【FI】
A47C7/62 A
A47C7/72
A47C17/02 Z
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022085316
(22)【出願日】2022-05-25
(62)【分割の表示】P 2017208398の分割
【原出願日】2017-10-27
(71)【出願人】
【識別番号】000000561
【氏名又は名称】株式会社オカムラ
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(72)【発明者】
【氏名】ハーフォード アレギザンダー
(57)【要約】
【課題】物品載置面上でこぼれた飲食物等により物品載置面上に配置された他の物品が汚れるのを抑えた椅子を提供する。
【解決手段】椅子1は、床面上に配置される下部構造体12と、下部構造体上に支持され、使用者を支持する座部41と、下部構造体上に、座部に隣接する位置に支持され、上面が下部物品載置面70aである下部支持体70と、下部支持体に上方に向かって立設された連結部71と、下部支持体よりも上方で連結部に支持され、上面が上部物品載置面72aである上部支持体72と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
床面上に配置される下部構造体と、
前記下部構造体上に支持され、使用者を支持する座部と、
前記下部構造体上に、前記座部に隣接する位置に支持され、上面が下部物品載置面である下部支持体と、
前記下部支持体に上方に向かって立設された連結部と、
前記下部支持体よりも上方で前記連結部に支持され、上面が上部物品載置面である上部支持体と、
を備える椅子。
【請求項2】
前記下部支持体及び前記上部支持体は、前記連結部から水平面に沿ってそれぞれ延びるとともに、上下方向に対向するように配置されている請求項1に記載の椅子。
【請求項3】
前記連結部のうち、前記連結部から前記下部支持体及び前記上部支持体が延びる側の外面に、電気的な差込み口が設けられている請求項2に記載の椅子。
【請求項4】
前記連結部の前記外面は、前記下部支持体及び前記上部支持体が延びる側に向かうに従い漸次、下方に向かうように傾斜している請求項3に記載の椅子。
【請求項5】
前記下部物品載置面は、前記座部の上面よりも下方に配置されている請求項1から4のいずれか一項に記載の椅子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、椅子に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、オフィスや公共施設等の執務空間や休憩エリア等においては、使用者がリラックスした姿勢で着座できるようなソファ装置等の椅子が設置されるケースが多く見られている。椅子では、椅子としての使い勝手をより良いものとするため、様々なオプション装置を取付けることが望まれている。
【0003】
オプション装置は、椅子の着座空間と椅子の後方もしくは左右方向に隣接する空間とを区画し、椅子を使用することによって、使用者によりパーソナルな空間を提供可能とするパネル体や、電子機器や書籍等を載置可能とするテーブル等である。特に、椅子のオプション装置として着座面と左右方向に隣接した位置にテーブルを配設すると、使用者が手荷物や飲食物等を気軽に置くことができる物品載置面を形成することができるため、椅子としての使い勝手を向上させることができる(例えば、特許文献1及び2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第5939763号公報
【特許文献2】特許第5947521号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、これらの椅子においては、物品載置面が一つの平面として構成されるため、飲食物等とその他の物品とを同一平面に載置することになり、こぼれた飲食物等によってその他の物品が汚れてしまう可能性があった。特に、椅子においては、椅子に着座しながらスマートフォンやノートパソコン等の電子機器を使用するケースが考えられるが、飲食物等をこぼしてしまうと電子機器が破損してしまう虞がある。
【0006】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであって、物品載置面上でこぼれた飲食物等により物品載置面上に配置された他の物品が汚れるのを抑えた椅子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明の椅子は、床面上に配置される下部構造体と、前記下部構造体上に支持され、使用者を支持する座部と、前記下部構造体上に、前記座部に隣接する位置に支持され、上面が下部物品載置面である下部支持体と、前記下部支持体に上方に向かって立設された連結部と、前記下部支持体よりも上方で前記連結部に支持され、上面が上部物品載置面である上部支持体と、を備えることを特徴としている。ここで言う下部構造体上とは、下部構造体上に直接配置されていることだけでなく、下部構造体を覆うように配置されていることも意味する。
この発明によれば、下部物品載置面よりも上方に上部物品載置面が配置されている。このため、例えば、下部物品載置面に置いた飲食物等がこぼれたときに、上部物品載置面に配置された他の物品が汚れるのを抑えることができる。
【0008】
また、上記の椅子において、前記下部支持体及び前記上部支持体は、前記連結部から水平面に沿ってそれぞれ延びるとともに、上下方向に対向するように配置されていてもよい。
この発明によれば、両支持体が上下方向に重なるように配置されるため、両支持体及び連結部を水平面に沿う方向に小型化することができる。
【0009】
また、上記の椅子において、前記連結部のうち、前記連結部から前記下部支持体及び前記上部支持体が延びる側の外面に、電気的な差込み口が設けられていてもよい。ここで言う、電気的な差込み口とは、コンセント及びLANポート等を意味する。
この発明によれば、下部物品載置面及び上部物品載置面のいずれかに置いた電子機器を差込み口に接続することが可能となり、椅子の使い勝手を良好にすることができる。
【0010】
また、上記の椅子において、前記連結部の前記外面は、前記下部支持体及び前記上部支持体が延びる側に向かうに従い漸次、下方に向かうように傾斜していてもよい。
この発明によれば、差込み口が斜め上方を向いているため、差込み口の視認性を高めることができる。
【0011】
また、上記の椅子において、前記下部物品載置面は、前記座部の上面よりも下方に配置されていてもよい。
この発明によれば、下部物品載置面に置いた飲食物等がこぼれても、座部、及び座部に座る使用者に飲食物等が付着することを抑制することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の椅子によれば、物品載置面上でこぼれた飲食物等により物品載置面上に配置された他の物品が汚れるのを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の一実施形態のクッション装置の斜視図である。
【
図3】同クッション装置の装置本体における下部構造体の斜視図である。
【
図4】同装置本体のオプション支持部及びパネル装置を分解した斜視図である。
【
図8】同クッション装置の中間パネルを分解した側面図である。
【
図9】同ソファシステムのハイテーブルの斜視図である。
【
図10】本発明の変形例の実施形態におけるユニットテーブルの斜視図である。
【
図11】本発明の変形例の実施形態におけるユニットテーブルの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明に係る椅子の一実施形態を、椅子が着座者の身体を支持するクッション装置である場合を例にとって
図1から
図11を参照しながら説明する。
図1及び
図2に示すように、本実施形態のクッション装置1は、装置本体11と、オプション装置であるテーブル66及びパネル装置81と、を備えている。クッション装置1は、装置本体11に、上記テーブル66及びパネル装置81等のオプション装置を選択的に取付けることにより、クッション装置1の構成を様々に変更することができる。
以下では、装置本体11に着座する使用者にとっての前後方向(第2方向)X、左右方向(第1方向)Y、及び上下方向Zを基準にして説明する。例えば、前後方向X及び左右方向Yは、水平面に沿う方向であり、前後方向Xと左右方向Yとは、互いに直交(交差)する。
【0015】
装置本体11は、下部構造体12と、下部構造体12に支持された身体支持部40と、を備えている。本実施形態では、身体支持部40は座部41と、背凭れ部51と、を備えている。下部構造体12は、床面F上に配置され、テーブル66及びパネル装置81が取付けられる。
【0016】
図2及び
図3に示すように、下部構造体12は、床面F上に配置された脚部14と、複数のブラケット15と、を有している。脚部14は、複数の脚体17と、脚体17間に架設された連結部材18と、を有している。本実施形態では、脚部14は、複数の脚体17として、一対の端脚体17Aと、一対の端脚体17Aの間に配された中間脚体17Bとからなる3つの脚体17を備えている。
3つの脚体17は、左右方向Yに互いに間隔を空けて配置されている。各脚体17は、は、前後方向Xに互いに間隔を空けて配置された一対の脚本体19と、一対の脚本体19間を連結する横梁20と、を有している。各脚本体19は、床面F上に配置され、上下方向Zに沿って延びている。脚本体19の下端部には、アジャスタ21が取付けられている。アジャスタ21は、脚本体19の高さを調節する。
横梁20は、前後方向Xに沿って延び、一対の脚本体19の上端部同士を連結している。脚本体19及び横梁20は、金属製の丸パイプ等により形成されている。
なお、脚部14が有する脚体17の数は3つに限定されず、2つでもよいし、4つ以上でもよい。
【0017】
連結部材18は、各脚体17間に架設されており、一対のビーム(杆状部材)23を有している。各ビーム23は左右方向Yに沿って延びていて、それぞれ3つの脚体17に支持されている。一対のビーム23は、前後方向Xに互いに間隔を空けて配置されている。
各ビーム23は、金属製の丸パイプ等により形成されている。各ビーム23の左右方向Yの端部には、板状の端部部材24が共通して取付けられている。端部部材24が各端脚体17Aの横梁20の側面にビス等により固定されることで、連結部材18は端脚体17Aに固定されている。また、中間脚体17Bの横梁20には、図示しないが一対のビーム23が嵌合可能な嵌合凹部が上方に開口するように形成されていて、それぞれの嵌合凹部にビーム23が嵌合されている。中間脚体17Bの横梁20の上面には前後方向Xに沿って、図示しない嵌合凹部に嵌合された一対のビーム23を横断するようにして固定板25が配されている。固定板25は、ビス等により中間脚体17Bの横梁に固定されている。すなわち、固定板25及び中間脚体17Bの横梁20における図示しない嵌合凹部により、一対のビーム23は中間脚体17Bに固定されている。
【0018】
図3及び
図4に示すように、ブラケット15は前後方向Xに沿って延びている。ブラケット15は、下片28と、一対の側片29と、一対の上片30と、を有している。下片28は、平面視において前後方向Xに長い矩形状に形成され、水平面に沿うように配置されている。下片28の後方の端部には、上下方向Zに貫通する後方貫通孔28aが形成されている。後方貫通孔28a及びボルト61で、後述するオプション装置であるバックパネル82の雌ネジ部92aを取付ける後方取付け部(取付け部)28Aを構成する。
同様に、
図5に示すように、下片28の前方の端部には、上下方向Zに貫通する前方貫通孔28bが形成されている。前方貫通孔28b及びボルト61で、テーブル66の後述するハイテーブル69の雌ネジ部80cを取付ける前方取付け部(取付け部)28Bを構成する(
図5参照)。下片28のうち一対のビーム23が接続される部分には、開口部(不図示)が形成されている。
図3及び
図4に示すように、各側片29は、下片28の左右方向Yの各端部から上方に向かって延びている。
各側片29の後端部には、後方(先端側)に向かうに従い漸次、上方に向かうように傾斜して斜め下方を向く第1受け面29aが形成されている。後方貫通孔28aは、各第1受け面29aよりも前方に配置されている。
【0019】
各上片30は、一対のビーム23の上方で前後方向Xに延びている。また、一対の上片30は、各側片29の上端部から左右方向Yであって互いに離間するする方向に張出している。すなわち、一対の側片29のうち右側の側片29から、一方の上片30が右側に向かって張出している。一対の側片29のうち左側の側片29から、他方の上片30が左側に向かって張出している。各上片30の前後方向Xの各端部には、上下方向Zに貫通する貫通孔30aがそれぞれ形成されている。
ブラケット15の後端部には、脚部14の連結部材18から後方(前後方向Xの一方側)に突出する後方オプション支持部(オプション支持部)15aが形成されている。後方オプション支持部15aは、後方貫通孔28a、及び一対の第1受け面29aを有している。後方オプション支持部15aが連結部材18から突出する突出方向は、後方である。
前方は、後方オプション支持部15aの突出方向とは反対側である。
【0020】
図3に示すように、各側片29の前端部には、前方に向かうに従い漸次、上方に向かうように傾斜して斜め下方を向く第1受け面29bが形成されている。
図5に示すように、前方貫通孔28bは、各第1受け面29bよりも後方に配置されている。
ブラケット15の前端部には、脚部14の連結部材18から前方(前後方向Xの他方側)に突出する前方オプション支持部(オプション支持部)15bが形成されている。前方オプション支持部15bは、前方貫通孔28b、及び一対の第1受け面29bを有している。前方オプション支持部15bが連結部材18から突出する突出方向は、前方である。
図3に示すように、各側片29のうち一対のビーム23に接合する部分には、切欠き29cが形成されている。ブラケット15は、一対の側片29間に隙間を形成することにより、中空状に形成されている。
【0021】
図2に示すように、複数のブラケット15は、左右方向Yに互いに間隔を空けて配置されている。複数のブラケット15は、左右方向Yに一定のピッチで配置されていることが好ましい。
各ブラケット15に後方オプション支持部15a及び前方オプション支持部15bが形成されているため、後方オプション支持部15a、前方オプション支持部15bのそれぞれは、連結部材18に左右方向Yに互い間隔を空けて複数設けられている。
各ブラケット15は、下片28の開口部、及び側片29の切欠き29c内に一対のビーム23を配置した状態で、一対のビーム23に溶接等により固定されている。
【0022】
図2及び
図5に示すように、連結部材18の一対のビーム23には、配線トレー33が着脱可能に取付けられている。配線トレー33は、底板34と、複数の後方腕部35と、複数の前方腕部36と、を有している。
底板34は、平面視で左右方向Yに長い矩形状に形成されている。後方腕部35は、左右方向Yに見たときに、後方に向かって凸となるように湾曲した半円形状に形成され、これにより前方に開口する凹部を形成している。後方腕部35は、底板34の後方の縁部に立設されている。この例では、後方腕部35が、底板34の後方の縁部に左右方向Yに互いに間隔を空けて対をなして配置されている。後方腕部35には、前方に開口する凹部に嵌合するようにして、一対のビーム23のうちの後方のビーム23が係合されている。
【0023】
前方腕部36は、左右方向Yに見たときに、前方に向かって凸となるように湾曲した半円形状に形成され、これにより後方に開口する凹部を形成している。前方腕部36は、底板34の前方の縁部に立設されている。この例では、前方腕部36が底板34の前方の縁部に左右方向Yに互いに間隔を空けて対をなして配置されている。前方腕部36には、後方に開口する凹部に嵌合するようにして、一対のビーム23のうちの前方のビーム23が係合されている。
例えば、底板34、一対の後方腕部35、及び一対の前方腕部36は、弾性を有する金属板をプレス加工すること等により一体に形成されている。
【0024】
各後方腕部35を後方に向かって弾性的に変形させ、各前方腕部36を前方に向かって弾性的に変形させることにより、一対のビーム23から配線トレー33を取外すことができる。
一方で、各後方腕部35を後方に向かって弾性的に変形させ、各前方腕部36を前方に向かって弾性的に変形させた状態で、一対のビーム23を各後方腕部35と各前方腕部36とで前後方向Xに挟むように配置する。各後方腕部35及び各前方腕部36を復元変形させると、各後方腕部35及び各前方腕部36が一対のビーム23に係合し、一対のビーム23に配線トレー33が取付けられる。
【0025】
図6に示すように、一対のビーム23の間となる配線トレー33上の空間が、後述するユニットテーブル67の配線ケーブル75が通される配線挿通空間S1である。
配線挿通空間S1を配線ケーブル75が通ることにより、配線ケーブル75が外部に露出しないため、装置本体11としての体裁を良好にすることができる。
【0026】
図5に示すように、座部41には使用者が着座可能である。座部41は、座フレーム42と、座クッション43と、を有している。座フレーム42は、底板45と、上板46と、前板47と、を有している。
底板45は、水平面に沿って配置されている。底板45には、被連結部となる鬼目ナット49が埋設されている。鬼目ナット49は、底板45の下面から下方に露出して開口している。鬼目ナット49は、ブラケット15の上片30の貫通孔30aの上方となる位置に配置されている。
上板46は、底板45の上方に底板45との間に隙間を空けて配置されている。前板47は、底板45の前端部と上板46の前端部とを連結している。前板47は、底板45と上板46との間の隙間を保持する。
座クッション43は、例えばクッション材を、表皮材で覆って構成されている。クッション材は、ウレタンフォーム材等で形成されている。表皮材は、皮革、布、ビニール等の樹脂等で形成されている。座クッション43は、上板46の上方を覆い、さらに、底板45、上板46、及び前板47の前方を覆っている。
なお、座フレーム42の左右方向Yの端部は、座クッション43によりそれぞれ側方まで張りくるまれている。
【0027】
背凭れ部51は、背フレーム52と、背クッション53と、を有している。背フレーム52は、背面板55と、第1前面板56と、第2前面板57と、を有している。
背面板55は、座フレーム42の底板45の後端部から上方に向かって延びている。第1前面板56は、背面板55の上端部から、前方に向かうに従い漸次、下方に向かうように傾斜した向きに配置されている。第1前面板56の下端部は、底板45から上方に離間している。
第2前面板57は、底板45の前後方向Xの中間部から上方に向かって延びている。第2前面板57の上端部は、第1前面板56の下端部に連結されている。第2前面板57は、座フレーム42の上板46の後端部に連結されている。
背クッション53は、例えば座クッション43と同様に、クッション材及び表皮材で構成されている。背クッション53は、背面板55及び第1前面板56の上方を覆い、さらに、第2前面板57の上部の前方を覆っている。背クッション53は、背面板55の後方も覆っている。
なお、背フレーム52の左右方向Yの端部は、背クッション53によりそれぞれ側方まで張りくるまれている。
このように構成された座部41及び背凭れ部51は、座部41及び背凭れ部51上に乗る使用者を支持する。
【0028】
図5に示すように、座部41及び背凭れ部51は、ブラケット15上に配置されている。このブラケット15の上片30の貫通孔30aには、ボルト(連結部材)61がそれぞれ挿入されている。これらのボルト61は、鬼目ナット49に嵌め合っている。座部41及び背凭れ部51は、下部構造体12のブラケット15に支持された状態で、ブラケット15に固定されている。下部構造体12の複数のブラケット15は、座部41及び背凭れ部51を下方から支持する。
なお、連結部材18に支持されている全てのブラケット15が座部41及び背凭れ部51を支持しているとは限られず、座部41同士の間にブラケット15が配されていてもよい。また、ブラケット15のうち、座部41及び背凭れ部51を支持しているもの全てが座部41及び背凭れ部51に固定されているとは限られず、座部41の鬼目ナット49と対応する位置にブラケット15を配して連結するとともに、当該ブラケット15と左右方向Yに位置をずらして座部41の下方にて他のブラケット15を配するようにしてもよい。
【0029】
図1及び
図2に示すように、テーブル66は、オプション装置であるユニットテーブル67、簡易テーブル68、及びハイテーブル69(
図9参照)を有している。なお、ユニットテーブル67、簡易テーブル68、及びハイテーブル69は、装置本体11の複数のブラケット15に着脱可能に取付けられる。
図2及び
図6に示すように、ユニットテーブル67は、下棚(下部支持体)70と、壁部(連結部)71と、上棚(上部支持体)72と、を有している。下棚70及び上棚72は、板状に形成されている。
下棚70は、水平面に沿って延び、平面視で前後方向Xに長い矩形状に形成されている。下棚70は、壁部71の後述する後方壁部71bから前方((棚70,72が延びる側))に向かって延びている。
下棚70の上面は、物品が置かれる下部物品載置面70aとして機能する。下部物品載置面70aとしては、物品として飲食物等が置かれる載置面として利用されることが好ましい。下棚70の前端部は、上棚72の前端部よりも前方に突出している。
図2に示すように、下部物品載置面70aは、座部41の上面よりも下方に配置されている。
【0030】
図6に示すように、下棚70の前後方向Xの中間部には、上下方向Zに貫通する貫通孔70bが形成されている。貫通孔70bは、後述する前方壁部71aの下端部と後方壁部71bの下端部との間に形成されている。下棚70には、被連結部となる鬼目ナット49が埋設されている。鬼目ナット49は、下棚70の下面から下方に露出し開口している。
鬼目ナット49は、ブラケット15の上片30の貫通孔30aの上方となる位置に配置されている。
【0031】
壁部71は、下棚70の後端部に上方に向かって立設されている。壁部71は、前方壁部71aと、後方壁部71bと、を有している。
後方壁部71bは、下棚70の後端部に上方に向かって立設されている。
前方壁部71aは、後方壁部71bよりも前方に配置されている。前方壁部71aの前方の外面は、前方に向かうに従い漸次、下方に向かうように傾斜している。前方壁部71aのうち上下方向Zの中間部には、前後方向Xに貫通する貫通孔71cが形成されている。貫通孔71c内には、接続ユニット74が取付けられている。接続ユニット74の前方の外面は、前方壁部71aの前方の外面に沿っている。接続ユニット74の前方の外面には、コンセント(電気的な差込み口)74aが設けられている。
なお、電気的な差込み口はコンセント74aであるとしたが、電気的な差込み口はこれに限定されず、LAN(Local Area Network)ポートや、USB(Universal Serial Bus)ポート等でもよい。
【0032】
接続ユニット74の後面には、配線ケーブル75の一方の端部が電気的に接続されている。配線ケーブル75は、接続ユニット74から前方壁部71aと後方壁部71bとの間を通って下方に向かって延び、下棚70の貫通孔70b内に挿入されている。配線ケーブル75は、配線トレー33上の配線挿通空間S1で左右方向Yに引き回されている。配線ケーブル75の他方の端部には、図示しないプラグが接続されている。
【0033】
上棚72は、下棚70よりも上方で壁部71に支持されている。この例では、上棚72は、壁部71の後方壁部71bの上端部に設けられ、後方壁部71bから水平面に沿って前方に延びている。上棚72は、前方壁部71aにより下方から支持されている。上棚72の上面は、物品が置かれる上部物品載置面72aとして機能する。上部物品載置面72aとしては、物品としてスマートフォンやノートパソコン等の電子機器等が置かれる載置面として利用されることが好ましい。上部物品載置面72aは、下部物品載置面70aよりも上方に配置されている。このため、例えば、下部物品載置面70aに置いた飲食物等がこぼれたときに、上部物品載置面72aに配置された他の物品が汚れるのが抑えられる。
【0034】
図2に示すように、上部物品載置面72aは、座部41の上面よりも上方であって、背凭れ部51の上端部よりも下方に配置されている。上棚72は、下棚70と上下方向Zに対向するように配置されている。
上棚72の左右方向Yの長さと前方壁部71aの左右方向Yの長さと、後方壁部71bの左右方向Yの長さとは、互いに同等である。下棚70の左右方向Yの長さは、上棚72の左右方向Yの長さよりも長い。下棚70、前方壁部71a、後方壁部71b、及び上棚72それぞれの左右方向Yの中央部は、互いに一致している。
前方壁部71a、後方壁部71b、及び上棚72を左右方向Yに挟むように、一対の化粧板76が配置されている。化粧板76は、左右方向Yに見たときに上縁部よりも下縁部が長い台形状に形成されている。
上棚72の左右方向Yの長さ及び一対の化粧板76の左右方向Yの長さ(厚さ)の合計と、下棚70の左右方向Yの長さとは、互いに同等である。
ユニットテーブル67は、左右方向Yに見たときにコ字状(C字状)に形成されている。
【0035】
図2及び
図6に示すように、ユニットテーブル67の下棚70は、下部構造体12のブラケット15上であって、座部41に対して左側に隣接する位置に支持されている。このブラケット15の上片30の貫通孔30aには、前述のボルト61がそれぞれ挿入されている。これらのボルト61は、被連結部となる鬼目ナット49に嵌め合っている。下棚70は、下部構造体12のブラケット15に支持された状態で、ブラケット15に固定されている。
【0036】
図2に示すように、簡易テーブル68は、天板77を有している。天板77には、図示しない鬼目ナットが埋設されている。天板77の上面とユニットテーブル67の下部物品載置面70aとは、上下方向Zにおいて互いに同等である。
なお、ハイテーブル69は、パネル装置81の後述するバックパネル82の後で説明する。
【0037】
図1及び
図2に示すように、パネル装置81は、オプション装置であるバックパネル82、サイドパネル83、及び第1中間パネル84を有している。パネル82,83,84は、上下方向Zに沿うように配置されている。
図2及び
図7に示すように、バックパネル82は、パネル本体86と、一対の固定機構87と、を有している。パネル本体86は、例えば、有色のアクリル樹脂等によって矩形の平板状に形成されている。
パネル本体86は、厚さ方向が前後方向Xとなるように配置されている。
【0038】
パネル本体86には、下面に開口するとともに上方に向かって延びる保持穴86aが形成されている。保持穴86aは、パネル本体86の上下方向Zの中間部まで延びている。
例えば、保持穴86aの上下方向Zに直交する断面形状は、前後方向X及び左右方向Yに沿う辺を有する矩形状である。保持穴86aは、左右方向Yに互いに間隔を空けて一対形成されている。
パネル本体86のうち、各保持穴86aの下端部の前方の部分には、保持穴86aを前方に露出させる切欠き86bが形成されている。切欠き86bは、下方に開口している。
切欠き86bの左右方向Yの長さと保持穴86a左右方向Yの長さとは、互いに同等である。
【0039】
図4及び
図7に示すように、固定機構87は、本体部89と、支持棒90と、を有している。本体部89は、固定部材92と、一対の受け部材93と、上部固定片94と、下部固定片95と、一対の支持部材96と、を有している。
固定部材92は、前後方向Xに長い直方体状に形成されている。固定部材92の左右方向Yの長さとブラケット15の一対の側片29間の距離とは、互いに同等であり、固定部材92は一対の側片29間に嵌合される。固定部材92の下面のうち前方の部分には、ボルト61に嵌め合う雌ネジ部(被取付け部)92aが形成されている。雌ネジ部92aは、ブラケット15の後方貫通孔28aに挿入されたボルト61に嵌め合うことにより、後方オプション支持部15aに取付けられている。
【0040】
各受け部材93は、固定部材92の右側面及び左側面にそれぞれ設けられている。すなわち、一対の受け部材93は、固定部材92を左右方向Yに挟むように配置されている。
各受け部材93の前方の面は、前方(先端側)に向かうに従い漸次、下方に向かうように傾斜して斜め上方を向く第2受け面93aである。この例では、本体部89に一対の第2受け面93aが形成されている。一対の第2受け面93aは、雌ネジ部92aよりも後方に配置されている。各第2受け面93aは、ブラケット15の第1受け面29aに接触する(
図3参照)。固定部材92及び一対の受け部材93の全体としての左右方向Yの長さは、ブラケット15の一対の側片29間の距離よりも長い。固定部材92の前端部(先端部)は、ブラケット15における下片28上であって一対の側片29の間に配置されている。
【0041】
ブラケット15の後方オプション支持部15aとバックパネル82の本体部89とは、雌ネジ部92aが後方取付け部28Aに取付けられ、第2受け面93aが第1受け面29aに接触することにより、互いに嵌合している。すなわち、本体部89は、ブラケット15の後方オプション支持部15aに内嵌している。
なお、本体部89には第2受け面93aが1つ形成されていればよい。この場合、ブラケット15には、1つの第2受け面93aに対応する第1受け面29a及び第1受け面29bがそれぞれ1つだけ形成されていればよい。
【0042】
上部固定片94及び下部固定片95は、前後方向Xが厚さ方向となる板状に形成されている。上部固定片94は、固定部材92の後端部の上面から、上方に向かって延びている。上部固定片94には、前後方向Xに貫通する貫通孔94aが形成されている。下部固定片95は、固定部材92の後端部の下面から、下方に向かって延びている。下部固定片95には、前後方向Xに貫通する貫通孔95aが形成されている。
固定部材92及び一対の受け部材93の全体としての左右方向Yの長さ、上部固定片94の左右方向Yの長さ、及び下部固定片95の左右方向Yの長さは、互いに同等である。
これらの長さは、パネル本体86の切欠き86bの左右方向Yの長さよりも短い。
下部固定片95の左右方向Yの端部と一対の受け部材93の下面とは、補強リブ98によりそれぞれ接合されていることが好ましい。
【0043】
一対の支持部材96は、下部固定片95を左右方向Yに挟むように配置されている。各支持部材96は、第1支持片100と、第2支持片101と、を有している。第1支持片100は、水平面に沿って延びている。第1支持片100は、下部固定片95よりも下方に配置され、下部固定片95よりも後方に突出している。第2支持片101は、第1支持片100の前端部から上方に向かって延びている。一対の支持部材96の第1支持片100は、左右方向Yに一体化されていてもよい。
固定部材92、一対の受け部材93、上部固定片94、下部固定片95、一対の支持部材96、及び一対の補強リブ98は、ダイキャストによって金属製部材として一体的に形成されていている。また、金属製の板材等をプレス加工したり、溶接したりすることにより、これらの部材を一体に形成してもよい。
【0044】
図4及び
図7に示すように、支持棒90は、上下方向Zに沿って延びる棒状に形成されている。支持棒90の上下方向Zに直交する断面形状は、パネル本体86の保持穴86aに挿入可能な矩形状である。支持棒90の下端部には、一対の雌ネジ部90a,90bが形成されている。雌ネジ部90aは、雌ネジ部90bよりも上方に配置されている。
雌ネジ部90aには、上部固定片94の貫通孔94aに挿入されたボルト61が嵌め合っている。雌ネジ部90bには、下部固定片95の貫通孔95aに挿入されたボルト61が嵌め合っている。これら2本のボルト61により、本体部89に支持棒90が固定されている。
本実施形態では、1本のブラケット15の後方オプション支持部15aに、1つの固定機構87が取付けられる。
【0045】
パネル本体86の一対の保持穴86aに一対の固定機構87の支持棒90を挿入することにより、一対の固定機構87にパネル本体86が取付けられる。このとき、パネル本体86の下端部が、固定機構87の第1支持片100によりパネル本体86の下方から支持される。パネル本体86、及び一対の固定機構87により、バックパネル82が構成される。すなわち、本実施形態では、2本のブラケット15に1つのバックパネル82が取付けられる。
一方で、各支持棒90に対してパネル本体86を上方に引き上げることにより、一対の固定機構87からパネル本体86が取外される。
なお、バックパネル82の雌ネジ部92aに後方貫通孔28aを介して挿入されたボルト61を嵌め合わせることによって、後方取付け部28Aにバックパネル82の雌ネジ部92aが取付けられたときに、第1受け面29aと第2受け面93aとが接触するため、バックパネル82が、雌ネジ部92aに対して第2受け面93aが上方に移動するように後方取付け部28A周りに回転すること(
図4において矢印B1のように回転すること)が規制される。
【0046】
以上のように、ユニットテーブル67、簡易テーブル68、及びバックパネル82を下部構造体12のブラケット15に取付けるのに、ボルト61を共通に用いている。このため、装置本体11を簡易的かつ安価に構成することができる。
【0047】
なお、
図1及び
図2に示すように、ソファシステム1は、一対のバックパネル82を備えている。一対のバックパネル82は、左右方向Yに並べて配置されている。以下では、一対のバックパネル82を区別して言うときに、装置本体11に着座する使用者にとっての右側のバックパネル82をバックパネル82Aと言い、左側のバックパネル82をバックパネル82Bと言う。
すなわち、バックパネル82Aの構成については、符号に「A」を付加して示し、バックパネル82Bの構成については、符号に「B」を付加して示す。例えば、バックパネル82Aのパネル本体86をパネル本体(第1パネル体)86Aと言い、バックパネル82Bのパネル本体86をパネル本体(第2パネル体)86Bと言う。
【0048】
図9に示すように、ハイテーブル69は、天板78と、第1支持部材79と、第2支持部材80と、を有している。
天板78は、平面視において矩形状に形成され、水平面に沿うように配置されている。
第1支持部材79は、上下方向Zに沿って延びる棒状に形成されている。第1支持部材79の上端部は、天板78の下面に接続されている。第1支持部材79の上端部は、平面視において天板78の対角線の中心からずらした位置に接続されている。天板78は、図示しない回転機構により、第1支持部材79の軸線周りに回転可能に第1支持部材79に接続されていることが好ましい。
【0049】
第2支持部材80は、第1支持部材79の下端部から後方に向かって延びている。第2支持部材80の後端部には、バックパネル82の固定部材92、一対の受け部材93と同一の構成の固定部材80a、一対の受け部材80bが設けられている。固定部材80aの下面には、バックパネル82の雌ネジ部92aと同一の構成の雌ネジ部(被取付け部)80cが形成されている。受け部材80bの後方の面は、後方に向かうに従い漸次、下方に向かうように傾斜して斜め上方を向く第2受け面80dである。
このように構成されたハイテーブル69は、ボルト61を用いてブラケット15の前方取付け部28Bに取付けられる。
【0050】
図2に概略構成を示すように、サイドパネル83は、バックパネル82のパネル本体86、固定機構87と同様に構成されたパネル本体106、固定機構107を有している。
固定機構107が下部構造体12の端部部材24に締結部材等により取付けられることにより、下部構造体12にサイドパネル83が固定されている。
【0051】
図8に示すように、第1中間パネル84は、パネル本体(第3パネル体)111と、前方固定機構112と、後方固定機構113と、を有している。
パネル本体111は、矩形の平板状に形成され、厚さ方向が左右方向Yとなるように配置されている。パネル本体111の前縁部111a及び後縁部111bは、上下方向Zに沿って延びている。パネル本体111の下縁部111c及び上縁部(
図8では不図示)は、前後方向Xに沿って延びている。
パネル本体111の下方かつ後方の隅部には、パネル本体111を左右方向Yに貫通する切欠き115が形成されている。
切欠き115の上縁部115aは、パネル本体111の後縁部111bにおける上下方向Zの中間部から前方に向かって延びている。切欠き115の前縁部115bは、パネル本体111の下縁部111cにおける前後方向Xの中間部から上方かつ後方に向かって斜めに延びている。
切欠き115は、ユニットテーブル67の化粧板76の形状に対応させて形成されている。
【0052】
パネル本体111には、前方保持穴111d及び後方保持穴111eが形成されている。前方保持穴111dは、後方保持穴111eよりも前方に配置されている。
前方保持穴111dは、パネル本体111の下縁部111cにおける前後方向Xの中間部から上方に向かって延びている。後方保持穴111eは、切欠き115の前縁部115bにおける前後方向Xの中間部から上方に向かって延びている。保持穴111d,111eは、パネル本体111の上下方向Zの中間部まで延びている。
【0053】
図8に示すように、前方固定機構112は、固定金具118と、支持棒119と、を有している。
固定金具118は、支持片121と、第1連結片122と、第2連結片123と、を有している。例えば、支持片121、第1連結片122、及び第2連結片123は、板状に形成されている。支持片121は、前後方向Xに沿って延びている。第1連結片122は、支持片121の前端部から、下方に向かって突出している。第2連結片123は、第1連結片122の下端部から、後方に向かって突出している。支持片121と第2連結片123との距離と、ユニットテーブル67の下棚70における上下方向Zの長さ(厚さ)とは、互いに同等である。
例えば、支持片121、第1連結片122、及び第2連結片123は、金属製の板材を折り曲げること等により一体に形成されている。
支持棒119は、上下方向Zに沿って延びる棒状に形成されている。支持棒119の下端部は、支持片121の前後方向Xの中間部に、溶接等により固定されている。
【0054】
後方固定機構113は、固定金具126と、支持棒127と、を有している。
固定金具126は、支持片129と、連結片130と、下向片131と、を有している。例えば、支持片129、連結片130、及び下向片131は、板状に形成されている。
支持片129は、前方に向かうに従い漸次、下方に向かうように傾斜している。支持片129は、ユニットテーブル67の前方壁部71aに対応して傾斜している。連結片130は、支持片129の後端部から後方に向かって延びている。下向片131は、連結片130の後端部から下方に向かって垂下する。下向片131は、ユニットテーブル67の上棚72の後面、及び後方壁部71bに沿って配置されている。
支持棒127は、上下方向Zに沿って延びる棒状に形成されている。支持棒127の下端部は、支持片129の前後方向Xの中間部に、溶接等により固定されている。
【0055】
このように構成されたパネル本体111、前方固定機構112、及び後方固定機構113は、以下のようにしてユニットテーブル67に固定される。
まず、ユニットテーブル67の下棚70の前方から前方固定機構112の固定金具118を後方に移動させ、下棚70の前端部に前方固定機構112の固定金具118を係合させる。こうして、ユニットテーブル67に前方固定機構112が取付けられる。
【0056】
一方で、ユニットテーブル67において、前方壁部71aに固定金具126の支持片129を直接配置し、上棚72に連結片130を直接配置し、上棚72の後面及び後方壁部71bに沿って下向片131を配置する。こうして、ユニットテーブル67に後方固定機構113が取付けられる。
固定機構112,113の支持棒119,127にパネル本体111の保持穴111d,111eをそれぞれ外挿することにより、固定機構112,113にパネル本体111が取付けられる。パネル本体111、前方固定機構112、及び後方固定機構113により、第1中間パネル84が構成される。
ユニットテーブル67から第1中間パネル84を取外す手順は、上記とは逆の手順となる。第1中間パネル84は、装置本体11にユニットテーブル67が取付けられている部分に中間パネルを取付けるときに用いられる。
【0057】
このように構成された、バックパネル82Aのパネル本体86、サイドパネル83のパネル本体106、第1中間パネル84のパネル本体111は、使用者が着座する座部41の周囲に形成される着座空間を仕切る。ここで言う着座空間を仕切るとは、座部41と座部41との間、座部41と座部41の前後方向X及び左右方向Yとの間、を仕切ることを意味する。
【0058】
このように、パネル本体86,106,111の下方の部分は、固定機構87,107,112,113により支持されている。一方で、パネル本体86,106,111の上方の部分は、
図1及び
図2に示す把持クリップ146,181で連結されている。
【0059】
以上説明したように、本実施形態のクッション装置1によれば、下部物品載置面70aよりも上方に上部物品載置面72aが配置されている。このため、例えば、下部物品載置面70aに置いた飲食物等がこぼれたときに、上部物品載置面72aに配置された他の物品が汚れるのを抑えることができる。
下棚70及び上棚72は、連結部71から水平面に沿ってそれぞれ延びるとともに、上下方向に対向する。これにより、棚70,72が上下方向Zに重なるように配置されるため、棚70,72及び連結部71を水平面に沿う方向に小型化することができる。
【0060】
連結部71にコンセント74aが設けられているため、下部物品載置面70a及び上部物品載置面72aのいずれかに置いた電子機器をコンセント74aに接続することが可能となり、クッション装置1の使い勝手を良好にすることができる。
前方連結部71aの前方の外面が傾斜しているため、コンセント74aが斜め上方を向いている。従って、コンセント74aの視認性を高めることができる。
下部物品載置面70aは、座部41の上面よりも下方に配置されている。これにより、下部物品載置面70aに置いた飲食物等がこぼれても、座部41、及び座部41に座る使用者に飲食物等が付着することを抑制することができる。
【0061】
以上、本発明の一実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の構成の変更、組み合わせ、削除等も含まれる。
例えば、前記実施形態では、
図10に示すように、ユニットテーブル136が下棚70と、壁部(連結部)137と、上棚72と、を有していてもよい。この変形例では、壁部137は、1枚の板材により形成され、下棚70の後端部に上方に向かって立設されている。壁部137の上端部は、上棚72よりも上方に突出している。
【0062】
図11に示すユニットテーブル141は、下棚70と、連結部142と、上棚72と、を有している。
連結部142は丸棒状に形成され、下棚70の後端部に上方に向かって立設されている。連結部142は、下棚70の左右方向Yの中間部に配置されている。連結部142の径は、下棚70の左右方向Yの長さ、及び上棚72の左右方向Yの長さのいずれよりも小さい。上棚72は、連結部142の上端部から、前方及び後方にそれぞれ延びている。
【0063】
前記実施形態では、椅子がクッション性を有する座部41及び背凭れ部51を有するクッション装置1であるとした、しかし、座部及び背凭れ部は、クッション性を有さない硬質のものであってもよい。椅子は、背凭れ部51を備えなくてもよい。
ユニットテーブル67に、コンセント74aが設けられていなくてもよい。
前方連結部71aの前方の外面は、上下方向Zに沿っていたり、前方に向かうに従い漸次、上方に向かうように傾いていてもよい。
下部物品載置面70aは、座部41の上面よりも上方に配置されていてもよい。
【符号の説明】
【0064】
1 クッション装置(椅子)
12 下部構造体
41 座部
70 下棚(下部支持体)
70a 下部物品載置面
71,137 壁部(連結部)
72 上棚(上部支持体)
72a 上部物品載置面
74a コンセント(電気的な差込み口)
142 連結部
F 床面
【手続補正書】
【提出日】2022-06-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
床面上に配置される下部構造体と、
前記下部構造体上に支持され、使用者を支持する座部と、
前記下部構造体上に、前記座部に隣接する位置に支持され、上面が下部物品載置面である下部支持体と、
前記下部支持体に上方に向かって立設された連結部と、
前記下部支持体よりも上方で前記連結部に支持され、上面が上部物品載置面である上部支持体と、
を備え、
前記連結部は、前後方向が自身の厚さ方向となる板状に形成された前方壁部を有し、
前記下部支持体は、前記前方壁部よりも後方に延び、
前記上部支持体は、前記前方壁部よりも後方に延びる椅子。
【請求項2】
前記連結部は、前記前後方向が自身の厚さ方向となる板状に形成され、前記前方壁部から後方に離間した後方壁部を有する請求項1に記載の椅子。
【請求項3】
前記上部支持体は、前記座部の上面よりも上方に配置されている請求項1又は2に記載の椅子。
【請求項4】
前記下部支持体の前記上面であって、前記前方壁部よりも前方の部分が、前記下部物品載置面である請求項1から3のいずれか一項に記載の椅子。
【請求項5】
前記前方壁部の前方の外面に、前記前方壁部よりも後方を通る配線ケーブルが接続される電気的な差込み口が設けられている請求項1から4のいずれか一項に記載の椅子。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明の椅子は、床面上に配置される下部構造体と、前記下部構造体上に支持され、使用者を支持する座部と、前記下部構造体上に、前記座部に隣接する位置に支持され、上面が下部物品載置面である下部支持体と、前記下部支持体に上方に向かって立設された連結部と、前記下部支持体よりも上方で前記連結部に支持され、上面が上部物品載置面である上部支持体と、を備え、前記連結部は、前後方向が自身の厚さ方向となる板状に形成された前方壁部を有し、前記下部支持体は、前記前方壁部よりも後方に延び、前記上部支持体は、前記前方壁部よりも後方に延びることを特徴としている。ここで言う下部構造体上とは、下部構造体上に直接配置されていることだけでなく、下部構造体を覆うように配置されていることも意味する。
この発明によれば、下部物品載置面よりも上方に上部物品載置面が配置されている。このため、例えば、下部物品載置面に置いた飲食物等がこぼれたときに、上部物品載置面に配置された他の物品が汚れるのを抑えることができる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
また、上記の椅子において、前記連結部は、前記前後方向が自身の厚さ方向となる板状に形成され、前記前方壁部から後方に離間した後方壁部を有してもよい。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
また、上記の椅子において、前記上部支持体は、前記座部の上面よりも上方に配置されていてもよい。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
また、上記の椅子において、前記下部支持体の前記上面であって、前記前方壁部よりも前方の部分が、前記下部物品載置面であってもよい。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
また、上記の椅子において、前記前方壁部の前方の外面に、前記前方壁部よりも後方を通る配線ケーブルが接続される電気的な差込み口が設けられていてもよい。