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特開2022-105687コミュニケーション支援サーバ、コミュニケーション支援システム、コミュニケーション支援方法、及びコミュニケーション支援プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022105687
(43)【公開日】2022-07-14
(54)【発明の名称】コミュニケーション支援サーバ、コミュニケーション支援システム、コミュニケーション支援方法、及びコミュニケーション支援プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/00 20120101AFI20220707BHJP
【FI】
G06Q50/00 300
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022085588
(22)【出願日】2022-05-25
(62)【分割の表示】P 2021511695の分割
【原出願日】2019-03-29
(71)【出願人】
【識別番号】519185155
【氏名又は名称】株式会社Aill
(74)【代理人】
【識別番号】100187322
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 直輝
(72)【発明者】
【氏名】豊嶋 千奈
(72)【発明者】
【氏名】川村 秀憲
(57)【要約】
【課題】人間間のチャットによるコミュニケーションにおいて、入力されたコメントに関する真意を入力者に確認することでコミュニケーションの円滑化を支援すること。
【解決手段】第一のユーザが使用する第一の端末装置211a及び/又は第二のユーザが使用する第二の端末装置211bから送信されるメッセージの内容を解析するメッセージ内容解析部113と、メッセージ内容解析部113が解析したメッセージの内容から、第一のユーザに送信するための質問情報を生成する質問情報生成部115と、質問情報についての第一のユーザの回答である回答情報を用いて、第二の端末装置211bのみに送信するためのアシストメッセージを生成するアシストメッセージ生成部117と、を備える。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一のユーザが使用する第一の端末装置及び/又は第二のユーザが使用する第二の端末装置から送信されるメッセージの内容を解析するメッセージ内容解析部と、
前記メッセージ内容解析部が解析したメッセージの内容から、前記第一のユーザに送信するための質問情報を生成する質問情報生成部と、
前記質問情報についての前記第一のユーザの回答である回答情報を用いて、前記第二の端末装置のみに送信するためのアシストメッセージを生成するアシストメッセージ生成部と、
を備えるコミュニケーション支援サーバ。
【請求項2】
前記質問情報生成部により生成された質問情報を前記第一の端末装置に送信し、前記アシストメッセージ生成部により生成されたアシストメッセージを前記第二の端末装置に送信する制御部を備える、
請求項1に記載のコミュニケーション支援サーバ。
【請求項3】
前記メッセージ内容解析部は、前記第一のユーザが使用する第一の端末装置及び/又は第二のユーザが使用する前記第二の端末装置から送信されるメッセージの内容を解析し、前記第一のユーザから前記第二のユーザへのメッセージの真意の判別を行い、
前記質問情報生成部は、前記メッセージ内容解析部が前記解析したメッセージの内容から前記第一のユーザから前記第二のユーザへのメッセージの真意を判別できない場合に、前記質問情報を生成する、
請求項1又は2に記載のコミュニケーション支援サーバ。
【請求項4】
前記質問情報生成部は、前記質問情報を、前記第一のユーザの前記第二のユーザに対する感情、又は前記第一のユーザから前記第二のユーザへのメッセージの真意、を確認するための内容として生成する請求項1から3のいずれか一項に記載のコミュニケーション支援サーバ。
【請求項5】
前記質問情報生成部は、前記質問情報を複数の選択肢として生成し、
前記アシストメッセージ生成部は、前記回答情報における前記複数の選択肢から前記第一のユーザが選択した選択肢に応じた前記アシストメッセージを生成する請求項1から4のいずれか一項に記載のコミュニケーション支援サーバ。
【請求項6】
前記メッセージ内容解析部は、前記回答情報を用いて、第一のユーザが第二のユーザに対して持つ好感度を算出する請求項1から5のいずれか一項に記載のコミュニケーション支援サーバ。
【請求項7】
前記第二のユーザに対してメッセージの入力に関するアシストが必要か否かを判別するアシスト要否判別部を更に備え、
前記アシスト要否判別部は、前記回答情報に基づく好感度を算出し、当該好感度に応じて、前記第一のユーザ又は前記第二のユーザに対してメッセージの入力に関するアシストが必要か否かを判別する請求項1から6のいずれか一項に記載のコミュニケーション支援サーバ。
【請求項8】
第一のユーザが使用する第一の端末装置と、第二のユーザが使用する第二の端末装置と、前記第一の端末装置と前記第二の端末装置とネットワークを介しに接続可能なコミュニケーション支援サーバと、を備えるコミュニケーション支援システムにおいて、
前記コミュニケーション支援サーバは、
前記第一の端末装置及び/又は前記第二の端末装置から送信されるメッセージの内容を解析するメッセージ内容解析部と、
前記メッセージ内容解析部が解析したメッセージの内容から、前記第一のユーザに送信するための質問情報を生成する質問情報生成部と、
前記質問情報についての前記第一のユーザの回答である回答情報を用いて、前記第二の端末装置のみに送信するためのアシストメッセージを生成するアシストメッセージ生成部と、
を備えるコミュニケーション支援システム。
【請求項9】
メッセージ内容解析部が、第一のユーザが使用する第一の端末装置及び/又は第二のユーザが使用する第二の端末装置から送信されるメッセージの内容を解析する解析ステップと、
質問情報生成部が、前記メッセージ内容解析部が解析したメッセージの内容から、前記第一のユーザに送信するための質問情報を生成する質問情報生成ステップと、
アシストメッセージ生成部が、前記質問情報についての前記第一のユーザの回答である回答情報を用いて、前記第二の端末装置のみに送信するためのアシストメッセージを生成するアシストメッセージ生成ステップと、
を備えるコミュニケーション支援方法。
【請求項10】
第一のユーザが使用する第一の端末装置及び/又は第二のユーザが使用する第二の端末装置から送信されるメッセージの内容を解析する解析ステップと、
解析されたメッセージの内容から、前記第一のユーザに送信するための質問情報を生成する質問情報生成ステップと、
前記質問情報についての前記第一のユーザの回答である回答情報を用いて、前記第二の端末装置のみに送信するためのアシストメッセージを生成するアシストメッセージ生成ステップと、
をコンピュータに実行させるためのコミュニケーション支援プログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人と人の間のネットワークを介したコミュニケーションの支援を行うコミュニケーション支援サーバ、コミュニケーション支援システム、コミュニケーション支援方法、及びコミュニケーション支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
人と人のネットワークを介したコミュニケーションツールとして、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(social networking service,SNS)が広く活用されている。また、ソーシャル・ネットワーキング・サービスには、チャット機能やメッセンジャー機能等が実装されている場合が多く、リアルタイムなコミュニケーションを行うことができる。そして、システムが人間間のコミュニケーションに介入し、コミュニケーションの円滑化を図る技術が提供されている。
【0003】
コミュニケーションの円滑化を図る上で、相手の感情、気持ち(真意、本音)を汲み取り、相手の気持ちに沿ったメッセージのやり取りが重要となる。そこで、相手の気持ちを推定するための技術が知られている。特許文献1には、発話量データ等から会話活性度を変換し、終了希望判定部13は、変換した会話活性度を合計し、合計した会話活性度が一定時間以上閾値α未満である場合、ユーザがコミュニケーションの終了を希望していると判定する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011-108052号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし特許文献1は、発話量データ等から会話活性度により、コミュニケーションの継続を望んでいるかをあくまで推定する技術であり、相手側の真意を直接確認する技術ではない。そのため、より高度なコミュニケーションの円滑化を図ることが困難な場合があった。
【0006】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、人間間のチャットによるコミュニケーションにおいて、入力されたコメントに関する真意を入力者に確認することでコミュニケーションの円滑化を支援することができるコミュニケーション支援サーバ、コミュニケーション支援システム、検査コミュニケーション支援方法、及び検査コミュニケーション支援プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
また、上記した目的を達成するために、本発明に係るコミュニケーション支援サーバは、第一のユーザが使用する第一の端末装置及び/又は第二のユーザが使用する第二の端末装置から送信されるメッセージの内容を解析するメッセージ内容解析部と、前記メッセージ内容解析部が解析したメッセージの内容から、前記第一のユーザに送信するための質問情報を生成する質問情報生成部と、前記質問情報についての前記第一のユーザの回答である回答情報を用いて、前記第二の端末装置のみに送信するためのアシストメッセージを生成するアシストメッセージ生成部と、を備える。
【0008】
また、前記質問情報生成部は、前記質問情報を、前記第一のユーザの前記第二のユーザに対する感情についての内容として生成してもよい。
【0009】
また、前記質問情報生成部は、前記質問情報を複数の選択肢として生成し、前記アシストメッセージ生成部は、前記回答情報における前記複数の選択肢から前記第一のユーザが選択した選択肢に応じた前記アシストメッセージを生成してもよい。
【0010】
また、前記メッセージ内容解析部は、前記回答情報を用いて、第一のユーザが第二のユーザに対して持つ好感度を算出してもよい。
【0011】
また、前記メッセージ内容解析部が算出する前記第二のユーザが前記第一のユーザに対して持つ好感度を、前記第一の端末装置に送信する制御部を更に備えてもよい。
【0012】
また、前記第二のユーザに対してメッセージの入力に関するアシストが必要か否かを判別するアシスト要否判別部を更に備え、前記アシスト要否判別部は、前記好感度を用いて、前記第一のユーザ又は前記第二のユーザに対してメッセージの入力に関するアシストが必要か否かを判別してもよい。
【0013】
また、前記第一のユーザの個人情報である第一個人情報及び前記第二のユーザの個人情報である第二個人情報を記憶する個人情報記憶部と、前記第一個人情報と前記第二個人情報とを用いて、前記第一のユーザと前記第二のユーザのマッチングの程度を判別し、前記マッチングの程度が所定の条件を満たすか否かを判別するマッチング候補抽出部と、を更に備え、前記マッチング候補抽出部は、前記マッチングの程度が所定の条件を満たすと判別した場合に、前記第一の端末装置及び/又は前記第二の端末装置に対する友達申請情報を生成してもよい。
【0014】
また、前記メッセージ内容解析部は、前記解析されたメッセージの内容を前記第一個人情報及び/又は前記第二個人情報として記憶してもよい。
【0015】
上記した目的を達成するために、本発明に係るコミュニケーション支援システムは、第一のユーザが使用する第一端末装置と、第二のユーザが使用する第二端末装置と、前記第一の端末装置と前記第二の端末装置とネットワークを介しに接続可能なコミュニケーション支援サーバと、を備えるコミュニケーション支援システムにおいて、前記コミュニケーション支援サーバは、前記第一の端末装置及び/又は前記第二の端末装置から送信されるメッセージの内容を解析するメッセージ内容解析部と、前記メッセージ内容解析部が解析したメッセージの内容から、前記第一のユーザに送信するための質問情報を生成する質問情報生成部と、前記質問情報についての前記第一のユーザの回答である回答情報を用いて、前記第二の端末装置のみに送信するためのアシストメッセージを生成するアシストメッセージ生成部と、を備える
【0016】
また、上記した目的を達成するために、本発明に係るコミュニケーション支援方法は、メッセージ内容解析部が、第一のユーザが使用する第一の端末装置及び/又は第二のユーザが使用する第二の端末装置から送信されるメッセージの内容を解析する解析ステップと、質問情報生成部が、前記メッセージ内容解析部が解析したメッセージの内容から、前記第一のユーザに送信するための質問情報を生成する質問情報生成ステップと、アシストメッセージ生成部が、前記質問情報についての前記第一のユーザの回答である回答情報を用いて、前記第二の端末装置のみに送信するためのアシストメッセージを生成するアシストメッセージ生成ステップと、を備える。
【0017】
また、上記した目的を達成するために、本発明に係るコミュニケーション支援プログラムは、第一のユーザが使用する第一の端末装置及び/又は第二のユーザが使用する第二の端末装置から送信されるメッセージの内容を解析する解析ステップと、解析されたメッセージの内容から、前記第一のユーザに送信するための質問情報を生成する質問情報生成ステップと、前記質問情報についての前記第一のユーザの回答である回答情報を用いて、前記第二の端末装置のみに送信するためのアシストメッセージを生成するアシストメッセージ生成ステップと、を備える。
【発明の効果】
【0018】
上記手段を用いる本発明のコミュニケーション支援サーバ、コミュニケーション支援システム、検査コミュニケーション支援方法、及び検査コミュニケーション支援プログラムによれば、人間間のチャットによるコミュニケーションにおいて、入力されたコメントに関する真意を入力者に確認することでコミュニケーションの円滑化を支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の実施形態に係るコミュニケーション支援システムを示すシステム構成図である。
図2】マッチング候補情報を受信した状態のユーザAの端末装置211aの画面を示す概略図である。
図3】ユーザAのフレンド一覧を示すユーザAの端末装置211aの画面を示す概略図である。
図4】ユーザAとチャット中のユーザBの端末装置211bの画面を示す概略図である。
図5】ユーザAとチャット中のユーザBの端末装置211bの画面を示す概略図である。
図6】ユーザBとチャット中のユーザAの端末装置211aの画面を示す概略図である。
図7】ユーザAとチャット中のユーザBの端末装置211bの画面を示す概略図である。
図8】本発明の実施形態に係るコミュニケーション支援システム1の動作手順を示すフローチャートである。
図9】本発明の実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
【0021】
<構成>
図1は、本発明の実施形態に係るコミュニケーション支援サーバ101を含むコミュニケーション支援システム1を示すシステム構成図である。コミュニケーション支援システム1は、サービス事業者(以下、事業者という)が運営する、登録されたユーザのマッチング支援と、マッチングの結果、フレンドとなった人同士のコミュニケーションを支援するためのシステムである。当該サービスは、具体的には、マッチングしたい相手の希望条件や、自分の個人情報を登録した複数のユーザの中から、マッチングの候補者を提案し、申請、承諾によりフレンドとなる。フレンドとなったユーザ同士は、チャットによるコミュニケーションを行い、コミュニケーション支援システム1は、チャットにおけるメッセージの内容に応じてコミュニケーションに介入し、それぞれのユーザにアシストを行うことで円滑なコミュニケーションを図ることを目的とするものである。なお、本発明においてアシストとは、助言や、提案、提言を示す行為である。
【0022】
当該サービスを利用するユーザは、サービス登録時に個人情報の登録を行う。個人情報は、ユーザの名前情報(ニックネームでも可)、年齢、職業、収入、趣味、価値観、ライフプラン等、登録時にユーザ自身のプロフィールとして入力する項目と、マッチング相手として希望する、年齢、職業、収入、趣味、価値観、ライフプラン等の項目がある。さらに、各ユーザの個人情報には、コミュニケーション支援システム1での過去のチャットによるメッセージの内容に応じた性格を示す特性情報を含めることができる。
【0023】
図1に示すように、本実施形態に係るコミュニケーション支援システム1は、インターネット、VPN(Virtual Private Network)等のネットワークNWを介して、ユーザ側が使用する端末装置である端末装置211(端末装置211a、端末装置211b)と、事業者のコミュニケーション支援サーバ101とが接続されて構成されている。なお、説明の簡略化のため図1では2人のユーザを想定して端末装置211a(第一端末装置)と端末装置211b(第二端末装置)のみを示しているが、コミュニケーション支援サーバ101はネットワークNWを介して3人以上のユーザと接続可能である。
【0024】
コミュニケーション支援サーバ101は、制御部111と、マッチング候補抽出部112と、メッセージ内容解析部113と、質問情報生成部114と、アシスト要否判別部115と、アシストメッセージ生成部116と、個人情報記憶部121と、メッセージ記憶部122と、を備える。
【0025】
制御部111は、端末装置211a、211bと、コミュニケーション支援サーバ101との情報のやり取りの制御を行う。端末装置211aや端末装置211bから送信されるメッセージの送受信や、端末装置211bに対しての質問情報の送信や、端末装置211bからの質問情報に対する回答情報を受信する。
【0026】
マッチング候補抽出部112は、後述する個人情報記憶部121に記憶されている複数のユーザの個人情報から、マッチング候補を抽出する。具体的には、個人情報として記録されているマッチング候補相手の、年齢情報や、年収情報、趣味情報等の情報を、それぞれ重みづけを行い、点数化してマッチング度を算出し、マッチング度の高いユーザを、マッチング候補として抽出する。また、個人情報には、過去にそのユーザが行ったメッセージのやり取りから解析された性格の指標としての特性情報を含むことができる。例えば、過去のメッセージのやり取りにおいて、アシストメッセージに従ってメッセージの入力を行うユーザは、素直な性格であるという指標の特性情報を付与することができる。そして、特性情報に応じて、マッチング候補を抽出しても構わない。また、マッチング候補抽出部112は、マッチング候補として抽出されたユーザに対して、フレンド申請情報(友達申請情報)を生成し送信する。マッチング候補抽出部112は、過去の各ユーザのやり取りやマッチング状況を教師データとした機械学習を用いてマッチング候補の抽出を行うことができる。
【0027】
メッセージ内容解析部113は、ユーザA(第一のユーザ)又はユーザB(第二のユーザ)が入力したメッセージの内容を解析する。メッセージ内容解析部113は、メッセージの内容の解析をメッセージのやり取りの流れにより解析することができる。具体的には、例えば、複数のメッセージのやり取りから、一回のメッセージの長さや、一度チャットを開始した場合のメッセージの数、やり取りの時間等の情報から解析することができる。また、他のユーザとの比較により解析を行ってもよい。例えば、ユーザAとユーザBのやり取りと、ユーザAとユーザB以外の他のユーザとのやり取りの比較や、他のユーザ同士のやり取りと比較を行い、肯定的な流れか否定的な流れかの解析を行ってもよい。また、メッセージ内容解析部113は、ユーザA(第一のユーザ)又はユーザB(第二のユーザ)が入力したメッセージの内容から、入力されたメッセージの解析結果から、メッセージが本音であるか、社交辞令であるのか、ユーザBがユーザAに対してよい印象を持っているか等、そのメッセージの真意(本音)の推定を試みる。メッセージ内容解析部113は、真意の推定ができないと判別すると、後述する質問情報生成部114により、ユーザAに送信するための質問情報を生成する。
【0028】
また、メッセージ内容解析部113は、メッセージの内容を解析し、ユーザAのユーザBに対する好感度、ユーザBのユーザAに対する好感度を算出してもよい。例えば、ユーザAとユーザBの過去のメッセージのやり取りの流れから、肯定的な内容のやり取りである場合には好感度を加算し、好感度を高く算出することができる。また否定的な内容のやり取りである場合には、好感度を減算し、好感度を低く算出することができる。また、メッセージ内容解析部113は、後述する質問情報に対する回答情報からユーザBがユーザAに対して持つ好感度を算出してもよい。例えば、ユーザBのユーザAに対する印象に関する質問情報が、「良い」「まぁまぁ良い」「ふつう」「あまり良くない」「悪い」の5段階の選択肢であり、ユーザBからの回答情報が「まぁまぁ良い」であった場合、ユーザBのユーザAに対する好感度を加算することができる。ユーザBからの回答情報が「悪い」であった場合、ユーザBのユーザAに対する好感度を減算することができる。メッセージ内容解析部113が算出したユーザAのユーザBに対する好感度の情報は、制御部111を通じてユーザBの使用する端末装置211bに送信する。また、メッセージ内容解析部113が算出したユーザBのユーザAに対する好感度の情報は、制御部111を通じてユーザAの使用する端末装置211aに送信する。メッセージ内容解析部113は、過去のメッセージのやり取りを教師データとした機械学習を用いてメッセージの解析を行うことができる。
【0029】
質問情報生成部114は、メッセージ内容解析部113が解析したメッセージの内容から、ユーザBに送信するための質問情報を生成する。例えば、質問情報は、ユーザAのユーザBに対して抱いている感情についての内容であり、ユーザBがユーザAに対して送信したメッセージが本音であるか、社交辞令であるのか、ユーザBがユーザAに対してよい印象を持っているか等、そのメッセージの真意をコミュニケーション支援システム1が確認するための情報である。
【0030】
アシスト要否判別部115は、メッセージ内容解析部113が解析したメッセージの解析内容や、質問情報生成部114が生成した質問情報に対するユーザBから送信された回答情報、好感度の情報から、ユーザAとユーザBのメッセージのやり取りに対して、コミュニケーション支援サーバ101が介入するアシストが必要か否かを判別する。例えば、ユーザBのユーザAに対する印象に関する質問情報が、「良い」「まぁまぁ良い」「ふつう」「あまり良くない」「悪い」の5段階の選択肢であり、ユーザBからの回答情報が「まぁまぁ良い」であった場合、ユーザBのユーザAに対する印象は肯定的と判別される。また、その肯定的な程度は、例えば80%程度のようなパラメータの指標として割り当てても良い。また、ユーザBのユーザAに対する好感度が所定の値を満たしている場合に、積極的なコミュニケーションを取るためのアシストをユーザAに送信する必要があると判別してもよい。さらに、ユーザAの積極的な申し出に対して、ユーザBが消極的な回答であると解析された場合、ユーザAに対して状況を改善するためのアシストが必要と判別してもよい。
【0031】
アシストメッセージ生成部116は、解析されたメッセージの内容に応じたアシストメッセージを生成する。アシストメッセージ生成部は、過去のメッセージのやり取りや、その結果、例えば、コミュニケーションが円滑に進んだか否か等の情報を教師データとした機械学習により、解析されたメッセージの内容に適したアシストメッセージを生成することができる。
【0032】
個人情報記憶部121は、当該サービスに登録する各ユーザの個人情報を記憶する記憶部である。また、各ユーザ間の好感度を記憶する。例えば、ユーザAのユーザBに対する好感度や、ユーザBのユーザAに対する好感度を、各ユーザの個人情報と紐づけて記憶する。
【0033】
メッセージ記憶部122は、ユーザ同士のチャットによるメッセージの内容を記憶する記憶部である。
【0034】
端末装置211(端末装置211a、211b)は、例えばPCや、スマートフォン、タブレットPC、及び携帯電話のような携帯端末であり、少なくともweb情報を表示可能な端末である。端末装置211(端末装置211a、211b)は、端末にインストールされた専用のアプリケーションソフトウェアによってコミュニケーション支援サーバ101にアクセスしてもよい。また、コミュニケーション支援サーバ101が提供する動作環境(API(アプリケーションプログラミングインタフェース)、プラットフォーム等)を利用してコミュニケーション支援サーバ101にアクセスしてもよい。
【0035】
端末表示部212(端末表示部212a、212b)は、例えば、スマートフォンにおける液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等の表示部である。また、端末装置211と独立したディスプレイ装置であっても構わない。端末表示部212は、コミュニケーション支援サーバ101から送信されるメッセージや、好感度情報を表示する。
【0036】
端末入力部213(端末入力部213a、213b)は、例えば、スマートフォンにおける液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等の端末表示部212(端末表示部212a、212b)と一体であるタッチパネルなどの入力装置である。また、端末表示部212(端末表示部212a、212b)と独立したキーボードで会ってもよいし、端末装置211と独立したキーボードなどであっても構わない。さらに、音声入力装置であっても構わない。
【0037】
<端末装置画面>
次に、本発明の実施形態に係る端末装置211に表示される表示画面について、図2から図7を参照しながら説明する。
【0038】
図2は、ユーザ同士のマッチング候補を通知する際のユーザAが使用する端末装置211aを示す概略図である。図2はユーザAである「ケンタ」さんに対して、ユーザBである「aya」さんがマッチング候補として紹介されている画面である。また、「ケンタ」さんと「aya」さんのマッチング度は80%であることを示している。「ケンタ」さんが、「aya」さんを気に入った場合、フレンド申請情報に基づいて表示される「フレンド申請」のボタンを押すことにより、「aya」さんに対してフレンド申請を行うことができる。また、画面下のRECEIVEは、「ケンタ」さんに対してフレンド申請を行ったユーザを示している。「じゅん」さんは、マッチング度が80%、「eri」さんはマッチング度が70%であり、「kyoko」さんはマッチング度が75%であることを示している。「ケンタ」さんは、例えば「じゅん」さんを気に入った場合、「じゅん」さんの下にある「フレンド承諾」ボタンを押すことにより、「じゅん」さんとフレンド(友達)になることができる。
【0039】
図3は、ユーザAである「ケンタ」さんのフレンドの一覧を示す端末装置211aを示す概略図である。ユーザAは、フレンドを選択する事によりチャット画面へ移行し、チャットによるメッセージのやり取りを行うことができる。
【0040】
図4は、ユーザAである「ケンタ」さんとチャット中のユーザBである「aya」さんの端末装置211bの画面を示す概略図である。ゲージ220は、ユーザBに対するユーザAの好感度を示す表示であり、ゲージのレベルが上がるほど好感度が高いことを示している。ゲージ220によって、ユーザBは、相手側であるユーザAの好感度を適時知ることができる。そのため、ゲージ220は、表示される好感度に応じたメッセージ内容を考える動機付けとすることができる。また、メッセージ221はユーザAが入力したメッセージであり、メッセージ222はユーザBが入力したメッセージである。
【0041】
図5は、図4の時系列的に続きの状態を示す端末装置211bの画面を示す概略図である。メッセージ221、メッセージ222のやり取りから、ユーザBに、ユーザAの印象を訪ねる質問情報223を表示する。質問情報223は、ユーザAに対する印象を問うものであり、「良い」「まぁまぁ良い」「ふつう」「あまり良くない」「悪い」の5段階の選択肢として表示されている。図5において、ユーザBは、太線で囲った「まぁまぁ良い」を選択している状態である。ユーザBは、ユーザAに対して比較的肯定的な印象を持っていることを入力することで、コミュニケーション支援システム1は、ユーザBの感情に関する情報を収集することができる。
【0042】
図6は、ユーザBである「aya」さんとチャット中のユーザAである「ケンタ」さんの端末装置211aの画面を示す概略図である。ゲージ230は、ユーザAに対するユーザBの好感度を示す表示であり、ゲージのレベルが上がるほど好感度が高いことを示している。ゲージ230によって、ユーザAは、相手側であるユーザBの好感度を適時知ることができる。そのため、ゲージ230は、表示される好感度に応じたメッセージ内容を考える動機付けとすることができる。また、メッセージ231、236はユーザAが入力したメッセージであり、メッセージ232、237はユーザBが入力したメッセージである。また、アシストメッセージ233、234及び235(点線で囲まれたメッセージ)は、コミュニケーション支援サーバ101のアシストメッセージ生成部116が生成したメッセージである。アシストメッセージ233、234及び235は、図5の説明で示したように、ユーザBのユーザAに対する比較的肯定的な印象から生成されたメッセージである。それまでのメッセージのやりとりからサッカーの話題であること、及び肯定的な印象の情報から、コミュニケーション支援システム1は、アシストメッセージ233に示すようにユーザAに対してユーザBを「サッカー観戦」に誘うことを促すアシストメッセージを表示する。さらに、ユーザBからの回答情報である「まぁまぁ良い」の選択肢に紐づけられている80%程度の成功率をアシストメッセージ234として表示する。
【0043】
図7は、図4図5の時系列的に続きの状態を示す端末装置211bの画面を示す概略図である。図6のメッセージ231、232、236及び237は、図7にも表示されており、ユーザA、ユーザBの両者が見ることができる。しかし、図6のアシストメッセージ233、234及び235は、アシスト要否判別部115が、ユーザAに対してのアシストメッセージが必要と判別した結果生成されたメッセージであるため、ユーザAのみが見える、すなわち、端末装置211aの端末表示部212aのみに表示されるメッセージである。そのため、コミュニケーションの相手にアシストメッセージを知られることなく、アシストに従うことができる。
【0044】
<処理の流れ>
次に、本発明の実施形態に係るコミュニケーション支援システム1の動作について、図8に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0045】
図8のフローチャートは、コミュニケーション支援サーバ101、ユーザAが使用する端末装置211aと、ユーザBが使用する端末装置211bの各動作の関連状態を示している。
【0046】
ステップS101において、コミュニケーション支援サーバ101のマッチング候補抽出部112は、個人情報記憶部121に記憶されている複数のユーザの個人情報から、マッチング候補を抽出する。また、個人情報には、過去にそのユーザが行ったメッセージのやり取りから解析された性格の指標としての特性情報を含むことができる。そして、特性情報に応じて、マッチング候補を抽出しても構わない。
【0047】
ステップS102において、制御部111は、ステップS101で抽出されたマッチング候補のそれぞれにマッチング候補情報を通知する(図2の今日の一期一会の情報に相当)。具体的には、マッチング候補となる相手の情報である、例えばユーザAの情報を端末装置211bに送信し、ユーザBの情報を端末装置211aに送信する。
【0048】
ステップS103において、ステップS102でマッチング候補が送信されたユーザAが、ユーザBを気に入った場合、フレンド申請(友達申請)を行うことができる。具体的には、端末装置211aの端末入力部213aから「フレンド申請」ボタンを押すことにより、フレンド申請の情報をコミュニケーション支援サーバ101に送信する。
【0049】
ステップS104において、制御部111は、ステップS103で送信されたフレンド申請の情報に基づいて、ユーザBに当該情報を送信する。具体的には、ユーザAからのフレンド申請情報を、端末装置211bに送信する。
【0050】
ステップS105において、ステップS104でフレンド申請情報が送信されたユーザBが、ユーザAを気に入った場合、フレンド承諾(友達承諾)を行うことができる。具体的には、端末装置211bの端末入力部213bから「フレンド承諾」ボタンを押すことにより、フレンド承諾の情報をコミュニケーション支援サーバ101に送信する。
【0051】
ステップS106において、制御部111は、ユーザBからフレンド申請の承諾があったことをユーザAに通知する。具体的には、制御部111が、端末装置211aに、フレンド申請の承諾情報を送信し、ユーザAとユーザBがメッセージのやり取りをできる状態になった旨を通知する。
【0052】
ステップS107において、コミュニケーション支援サーバ101は、ステップS124との間の処理を繰り返す。当該処理は、端末装置211aのステップS108からステップS125までの処理の繰り返し、及び端末装置211bのステップS109からステップS126までの処理の繰り返しと同期するものである。なお、端末装置211a又は端末装置211bの処理の繰り返しが終了した場合、ステップS107からステップS124の間の処理の繰り返しは終了する。
【0053】
ステップS108において、端末装置211aのステップS108からステップS124までの処理を繰り返す。同様に、ステップS109において、端末装置211bのステップS109からステップS125までの処理を繰り返す。
【0054】
ステップS110において、ユーザAは、端末装置211aの端末入力部213aから、ユーザBに対して送信するためのメッセージを入力する。端末装置211aは、入力されたメッセージをコミュニケーション支援サーバ101に送信する。
【0055】
ステップS111において、制御部111は、ステップS110で送信されたメッセージを、ユーザBに送信する。具体的には、ステップS110で送信されたメッセージをメッセージ記憶部に記憶し、記憶されたメッセージを、ユーザBが使用する端末装置211bに送信する。
【0056】
ステップS112において、端末装置211bは、ステップS111で送信されたメッセージを端末表示部212bで表示する。
【0057】
ステップS113において、ユーザBは、端末装置211bの端末入力部213bから、ユーザAに対して送信するためのメッセージを入力する。端末装置211bは、入力されたメッセージをコミュニケーション支援サーバ101に送信する。
【0058】
ステップS114において、制御部111は、ステップS113で送信されたメッセージを、ユーザAに送信する。具体的には、ステップS113で送信されたメッセージをメッセージ記憶部122に記憶し、記憶されたメッセージを、ユーザAが使用する端末装置211aに送信する。
【0059】
ステップS115において、端末装置211aは、ステップS114で送信されたメッセージを端末表示部212aで表示する。
【0060】
ステップS116において、メッセージ内容解析部113は、ステップS111、ステップS114で記憶されたメッセージの内容を解析する。解析するメッセージは、過去に送信されたメッセージを併せて解析してもよい。また、メッセージ内容解析部113は、メッセージの内容を解析し、ユーザAのユーザBに対する好感度、ユーザBのユーザAに対する好感度を算出することができる。
【0061】
ステップS117において、メッセージ内容解析部113は、入力されたメッセージの解析結果から、メッセージが本音であるか、社交辞令であるのか、ユーザBがユーザAに対してよい印象を持っているか等、そのメッセージの真意(本音)の判別を行う。判別の結果、真意と判別できない場合にはステップS118へ処理を進め、真意と判別できる場合にはステップS121へ処理を進める。
【0062】
ステップS118において、質問情報生成部114は、メッセージ内容解析部113が解析したメッセージの内容から、ユーザBに送信するための質問情報を生成する。制御部111は、生成された質問情報を、端末装置211bに送信する。
【0063】
ステップS119において、ユーザBは、ステップS118で送信された質問情報に対して、回答の入力を行う。具体的には、端末装置211bの端末入力部213bで、質問情報の選択肢を選択し入力する。端末装置211bは、入力された情報を回答情報として、コミュニケーション支援サーバ101へ送信する。
【0064】
ステップS120において、メッセージ記憶部122は、ステップS119で送信された回答情報を、ユーザBのメッセージ情報と紐づけて記憶する。
【0065】
ステップS121において、アシスト要否判別部115は、ステップS113で解析したメッセージの解析内容や、ステップS120で記憶された回答情報から、ユーザAとユーザBのメッセージのやり取りに対して、コミュニケーション支援サーバ101が介入するアシストが必要か否かを判別する。
【0066】
ステップS122において、アシストメッセージ生成部116は、ユーザAに対するアシストメッセージを生成する。例えば、図6で示す、「よし!!ayaさんを、サッカー観戦に誘ってみようぜ♪」や「OKの確率80%以上だよ♪頑張って」や、「スポーツバーとかで観戦がいいかもね!」のようなメッセージである。制御部111は、生成されたアシストメッセージを端末装置211aに送信する。
【0067】
ステップS123において、端末装置211aは、ステップS122で送信されたアシストメッセージを端末表示部212aのみで表示する。ユーザAは、表示されたアシストメッセージに従って、例えば、ステップS110でメッセージを入力し、ユーザBに送信することができる。なお、ステップS123は、ステップS122でアシストメッセージが生成されていない場合にはスキップして構わない。
【0068】
ステップS124において、コミュニケーション支援サーバ101は、ステップS107との間の処理を繰り返す。なお、前述したように、端末装置211a又は端末装置211bの処理の繰り返しが終了した場合、ステップS107からステップS124の間の処理の繰り返しは終了する。
【0069】
ステップS125において、端末装置211aのステップS108からステップS125までの処理を繰り返す。同様に、ステップS126において、端末装置211bのステップS109からステップS126までの処理を繰り返す。ユーザA又はユーザBが、メッセージのやり取りの終了を希望した場合には、これらの処理の繰り返しは終了する。
【0070】
以上のように、本実施形態におけるコミュニケーション支援システム1では、ユーザが入力したメッセージの内容を解析し、解析されたメッセージの内容に応じたユーザのコミュニケーション相手に対する感情やメッセージの真意についての質問情報を生成し、質問情報の回答情報により、ユーザの真意を確認することができる。それにより、コミュニケーション支援システム1は、ユーザの真意に基づいて、相手のユーザに対して適切なアシストメッセージの生成を行うことができ、円滑なメッセージによるコミュニケーションを図ることができる。
【0071】
さらに、アシスト要否判別部115は、アシストの要否を判別するのみなく、ユーザが入力したメッセージを、相手のユーザに送信することを一旦停止させるように機能してもよい。たとえば、ユーザに対して「今、送信しない方がよい」等のアシストメッセージを、アシストメッセージ生成部116が生成し、ユーザに通知する。それと同時に、送信するか否かを選択するボタンを端末装置211に表示し、ユーザが送信を希望する場合には、とは入力されたメッセージを送信できるようにしても構わない。それにより、悪いタイミングでのメッセージ送信を思いとどまらせることができ、より円滑なメッセージによるコミュニケーションを図ることができる。
【0072】
また、上記フローの説明において、メッセージ内容の解析はメッセージの送信後に行っているが、コミュニケーション支援サーバ101が入力されたメッセージを受信する毎にメッセージ内容の解析を行っても構わない。また、メッセージの入力順序は、ユーザA、ユーザBが交互でなくても、ユーザA又はユーザBが連続で入力を行っても構わない。
【0073】
(プログラム)
ここで、本実施形態に係るコミュニケーション支援サーバ101を構成する各機能を実現するためのプログラムの詳細について説明する。
【0074】
コミュニケーション支援サーバ101は、図9で示すコンピュータ801に実装される。そして、コミュニケーション支援サーバ101の各構成要素の動作は、プログラムの形式で補助記憶装置804に記憶されている。CPU802は、プログラムを補助記憶装置804から読み出して主記憶装置803に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU802は、プログラムに従って、上記の記憶部に対応する記憶領域を主記憶装置803に確保する。
【0075】
当該プログラムは、具体的には、コンピュータに、第一のユーザが使用する第一の端末装置及び/又は第二のユーザが使用する第二の端末装置から送信されるメッセージの内容を解析する解析ステップと、解析されたメッセージの内容から、前記第一のユーザに送信するための質問情報を生成する質問情報生成ステップと、前記質問情報についての前記第一のユーザの回答である回答情報を用いて、前記第二の端末装置のみに送信するためのアシストメッセージを生成するアシストメッセージ生成ステップと、を実行させるものである。
【0076】
なお、補助記憶装置は、一時的でない有形の媒体の一例である。一時的でない有形の媒体の他の例としては、インタフェースを介して接続される磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等が挙げられる。また、このプログラムがネットワークを介してコンピュータに配信される場合、配信を受けたコンピュータが当該プログラムを主記憶装置に展開し、上記処理を実行しても構わない。
【0077】
また、当該プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても構わない。更に、当該プログラムは、前述した機能を補助記憶装置に既に記憶されている他のプログラムとの組み合わせで実現するもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても構わない。
【0078】
これまで説明してきた実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものとする。また本発明は、ビジネス交渉や、BtoB営業、リクルーティング活動、夫婦間のコミュニケーション、交友関係を広げるため等の、2者以上のコミュニケーションの支援を必要とする場面において適用することができる。
【符号の説明】
【0079】
1…コミュニケーション支援システム
101…コミュニケーション支援サーバ
111…制御部
112…マッチング候補抽出部
113…メッセージ内容解析部
114…質問情報生成部
115…アシスト要否判別部
116…アシストメッセージ生成部
121…個人情報記憶部
122…メッセージ記憶部
211、211a、211b…端末装置
212、212a、212b…端末表示部
213、213a、213b…端末入力部
801…コンピュータ
802…CPU
803…主記憶装置
804…補助記憶装置
805…インタフェース
NW…ネットワーク

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9