(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022105862
(43)【公開日】2022-07-15
(54)【発明の名称】問診情報取得システム、問診情報取得方法、および、コンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
G16H 10/60 20180101AFI20220708BHJP
【FI】
G16H10/60
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021000458
(22)【出願日】2021-01-05
(71)【出願人】
【識別番号】000001993
【氏名又は名称】株式会社島津製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100104433
【弁理士】
【氏名又は名称】宮園 博一
(74)【代理人】
【識別番号】100155608
【弁理士】
【氏名又は名称】大日方 崇
(72)【発明者】
【氏名】中矢 知宏
(72)【発明者】
【氏名】武藤 実由
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA04
5L099AA23
(57)【要約】
【課題】個人情報および問診情報を取得する際に、インターネットなどのネットワークを介して個人情報が漏洩することを抑制することが可能な問診情報取得システムを提供する。
【解決手段】この問診情報取得システム100は、個人情報5と問診情報6と患者識別情報7とを患者が入力する患者端末1と、問診情報6と患者識別情報7とを記憶する問診情報サーバ2と、問診情報サーバ2から問診情報6を取得する医療機関システム3と、個人情報5と問診情報6とを対応付けて記憶する医療機関情報サーバ4と、を備え、医療機関システム3は、医療機関システム通信部3aと、患者端末1から個人情報5と患者識別情報7とを直接取得する個人情報取得部3bと、患者識別情報7に基づいて問診情報サーバ2から問診情報6を取得する問診情報取得部3fと、個人情報5と問診情報6とを対応付けた状態で医療機関情報サーバ4に記憶させる記憶制御部3gと、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の個人情報と、前記個人情報以外の情報である問診情報と、前記個人情報とは異なる患者識別情報と、を前記患者が入力する患者端末と、
前記患者が前記患者端末で入力した前記問診情報と、前記患者識別情報とを記憶する問診情報サーバと、
前記問診情報サーバとは別個に設けられ、前記問診情報サーバから前記問診情報を取得する医療機関システムと、
前記個人情報と前記問診情報とを対応付けて記憶する医療機関情報サーバと、を備え、
前記医療機関システムは、
前記問診情報サーバとネットワークを介して接続する通信部と、
前記患者端末から、前記個人情報と、前記患者識別情報とを直接取得する個人情報取得部と、
前記患者識別情報に基づいて前記問診情報サーバから前記問診情報を取得する問診情報取得部と、
前記個人情報と前記問診情報とを対応付けた状態で前記医療機関情報サーバに記憶させる記憶制御部と、を備える、問診情報取得システム。
【請求項2】
前記個人情報取得部は、前記患者端末に表示された識別情報を読み取るか、または、前記患者端末とネットワークを介さずに通信することにより、前記個人情報および前記患者識別情報を直接取得するように構成されている、請求項1に記載の問診情報取得システム。
【請求項3】
前記個人情報取得部は、バーコードまたは2次元コードの読み取り、近接無線通信、近距離無線通信、および、赤外線通信のいずれかにより、前記患者が所有する端末から、前記個人情報および前記患者識別情報を直接取得するように構成されている、請求項2に記載の問診情報取得システム。
【請求項4】
前記個人情報は、少なくとも、前記患者の氏名、生年月日、および、住所を含み、
前記患者識別情報は、前記患者の氏名、生年月日、および、住所を含まない問診患者IDを含み、
前記問診情報取得部は、前記患者の氏名、生年月日、および、住所を用いずに、前記問診患者IDによって前記問診情報を取得するように構成されている、請求項1~3のいずれか1項に記載の問診情報取得システム。
【請求項5】
前記問診情報は、少なくとも、前記患者の既往歴、前記患者が飲用している薬品の有無、前記患者の喫煙習慣の有無、前記患者の飲酒習慣の有無を含む医療基礎情報をさらに含み、
前記問診情報取得部は、前記個人情報取得部が前記患者端末から取得した前記問診患者IDに基づき、前記問診情報とともに前記医療基礎情報を取得するように構成されており、
前記記憶制御部は、前記問診情報取得部が取得した前記医療基礎情報を、前記個人情報および前記問診情報と対応付けて前記医療機関情報サーバに記憶させるように構成されている、請求項4に記載の問診情報取得システム。
【請求項6】
前記個人情報取得部は、医療機関の受付窓口に設けられた受付端末を含み、
前記受付端末は、前記患者が前記受付窓口において受付手続きを行う際に、前記患者端末から前記個人情報および前記患者識別情報を取得するように構成されている、請求項1~5のいずれか1項に記載の問診情報取得システム。
【請求項7】
前記記憶制御部は、前記患者識別情報を、前記個人情報および前記問診情報と対応付けた状態で前記医療機関情報サーバに記憶させるように構成されている、請求項1~6のいずれか1項に記載の問診情報取得システム。
【請求項8】
患者が所有する患者端末によって、前記患者が前記患者の個人情報以外の情報である問診情報と、前記個人情報とは異なる患者識別情報とを問診情報サーバに記憶するステップと、
前記患者が来院した際に、前記患者端末から、前記個人情報と、前記患者識別情報とを直接取得するステップと、
前記患者識別情報に基づいて前記問診情報サーバから前記問診情報を取得するステップと、
前記個人情報と前記患者識別情報と前記問診情報とを対応付けた状態で、医療機関情報サーバに記憶するステップと、を備える、問診情報取得方法。
【請求項9】
前記直接取得するステップは、前記患者端末に表示されたコード情報を読み取るか、または、前記患者端末とネットワークを介さずに通信することにより、前記個人情報および前記患者識別情報を直接取得するステップを含む、請求項8に記載の問診情報取得方法。
【請求項10】
前記問診情報を取得するステップは、前記患者の氏名、生年月日、および、住所を含まない問診患者IDによって、前記問診情報を取得するステップを含む、請求項8または9に記載の問診情報取得方法。
【請求項11】
問診情報サーバで実行されるコンピュータプログラムであって、
患者が所有する患者端末によって入力される、前記患者の個人情報以外の情報である問診情報と、前記個人情報とは異なる患者識別情報とを、前記患者端末から受信するステップと、
受信した前記問診情報と、前記患者識別情報とを紐付けて記憶するステップと、
前記問診情報サーバとは別個に設けられる医療機関システムが前記患者端末から前記個人情報とともに直接取得した前記患者識別情報を、前記医療機関システムからネットワークを通じて受信するステップと、
前記医療機関システムから受信した前記患者識別情報と、記憶された前記患者識別情報とを対応付ける処理により、記憶された前記患者識別情報に紐づく前記問診情報を特定するステップと、
特定した前記問診情報を、前記患者識別情報とともに前記医療機関システムに送信するステップと、を実行させる、コンピュータプログラム。
【請求項12】
患者の個人情報と、前記個人情報以外の情報である問診情報と、前記個人情報とは異なる患者識別情報と、を前記患者が入力する患者端末と、
前記患者が前記患者端末で入力した前記問診情報と、前記患者識別情報とを記憶する問診情報サーバとは別個に設けられ、前記問診情報サーバから前記問診情報を取得する医療機関システムと、
前記個人情報と前記問診情報とを対応付けて記憶する医療機関情報サーバと、を備え、
前記医療機関システムは、
前記問診情報サーバとネットワークを介して接続する通信部と、
前記患者端末から、前記個人情報と、前記患者識別情報とを直接取得する個人情報取得部と、
前記患者識別情報に基づいて前記問診情報サーバから前記問診情報を取得する問診情報取得部と、
前記個人情報と前記問診情報とを対応付けた状態で前記医療機関情報サーバに記憶させる記憶制御部と、を備える、問診情報取得システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、問診情報取得システム、問診情報取得方法、および、コンピュータプログラムに関し、特に、患者が入力した問診情報を、ネットワークを介して取得する問診情報取得システム、問診情報取得方法、および、コンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、患者が入力した問診情報を、ネットワークを介して取得する診療支援システムが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1に記載されている診療支援システムは、診療支援装置と、病院端末と、患者端末と、カルテ情報データベースと、問診情報データベースとを備えている。上記特許文献1に開示されている病院端末、カルテ情報データベース、および、問診情報データベースは、各々がインターネットを介して互いに接続されている。また、上記特許文献1に開示されている病院端末は、患者端末と近距離通信可能なネットワークを介して接続されている。
【0004】
上記特許文献1に開示されているカルテ情報データベースには、患者の生年月日などの個人情報が記憶されている。また、問診情報データベースには、患者が回答する問診項目を含む問診フォーマット情報が記憶されている。また、上記特許文献1に開示されている病院端末は、インターネットを介してカルテ情報データベースおよび問診情報データベースから情報を取得する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、上記特許文献1に記載されている診療支援システム(問診情報取得システム)では、問診情報を取得する際に、インターネット(ネットワーク)を介して問診情報を取得する。上記特許文献1には開示されていないが、問診情報データベース(問診情報サーバ)において、患者を識別するために、患者の氏名や生年月日、住所などが記憶されている場合がある。この場合、上記特許文献1に開示されている構成では、問診情報とともに、患者の氏名や生年月日、住所などの個人情報もネットワークを介して取得することになる。しかしながら、患者の個人情報を、ネットワークを介して取得することは、インターネットなどのネットワークを介して情報が漏洩する可能性があり、患者の心理的負担が増加するという問題点がある。
【0007】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、個人情報および問診情報を取得する際に、インターネットなどのネットワークを介して個人情報が漏洩することを抑制することが可能な問診情報取得システム、問診情報取得方法、および、コンピュータプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面における問診情報取得システムは、患者の個人情報と個人情報以外の情報である問診情報と個人情報とは異なる患者識別情報とを患者が入力する患者端末と、患者が患者端末で入力した問診情報と患者識別情報とを記憶する問診情報サーバと、問診情報サーバとは別個に設けられ、問診情報サーバから問診情報を取得する医療機関システムと、個人情報と問診情報とを対応付けて記憶する医療機関情報サーバと、を備え、医療機関システムは、問診情報サーバとネットワークを介して接続する通信部と、患者端末から個人情報と患者識別情報とを直接取得する個人情報取得部と、患者識別情報に基づいて問診情報サーバから問診情報を取得する問診情報取得部と、個人情報と問診情報とを対応付けた状態で医療機関情報サーバに記憶させる記憶制御部と、を備える。
【0009】
この発明の第2の局面における問診情報取得方法は、患者が所有する患者端末によって、患者が患者の個人情報以外の情報である問診情報と個人情報とは異なる患者識別情報とを問診情報サーバに記憶するステップと、患者が来院した際に、患者端末から個人情報と患者識別情報とを直接取得するステップと、患者識別情報に基づいて問診情報サーバから問診情報を取得するステップと、個人情報と患者識別情報と問診情報とを対応付けた状態で、医療機関情報サーバに記憶するステップと、を備える。
【0010】
この発明の第3の局面におけるコンピュータプログラムは、問診情報サーバで実行されるコンピュータプログラムであって、患者が所有する患者端末によって入力される患者の個人情報以外の情報である問診情報と個人情報とは異なる患者識別情報とを患者端末から受信するステップと、受信した問診情報と患者識別情報とを紐付けて記憶するステップと、問診情報サーバとは別個に設けられる医療機関システムが患者端末から個人情報とともに直接取得した患者識別情報を医療機関システムからネットワークを通じて受信するステップと、医療機関システムから受信した患者識別情報と記憶された患者識別情報とを対応付ける処理により、記憶された患者識別情報に紐づく問診情報を特定するステップと、特定した問診情報を患者識別情報とともに医療機関システムに送信するステップと、を実行させる。
【0011】
この発明の第4の局面における問診情報取得システムは、患者の個人情報と個人情報以外の情報である問診情報と個人情報とは異なる患者識別情報とを患者が入力する患者端末と、患者が患者端末で入力した問診情報と患者識別情報とを記憶する問診情報サーバとは別個に設けられ、問診情報サーバから問診情報を取得する医療機関システムと、個人情報と問診情報とを対応付けて記憶する医療機関情報サーバと、を備え、医療機関システムは、問診情報サーバとネットワークを介して接続する通信部と、患者端末から個人情報と患者識別情報とを直接取得する個人情報取得部と、患者識別情報に基づいて問診情報サーバから問診情報を取得する問診情報取得部と、個人情報と問診情報とを対応付けた状態で医療機関情報サーバに記憶させる記憶制御部と、を備える。
【発明の効果】
【0012】
上記第1の局面における問診情報取得システムは、上記のように、患者端末から個人情報と患者識別情報とを直接取得する個人情報取得部と、患者識別情報に基づいて問診情報サーバから問診情報を取得する問診情報取得部とを含む医療機関システムを備える。これにより、個人情報取得部が、患者端末から直接個人情報を取得するため、個人情報がネットワークを介して漏洩することを抑制することができる。また、個人情報取得部は、問診情報サーバにおいて患者を識別するための患者識別情報を患者端末から取得する。したがって、問診情報取得部は、患者端末から取得した患者識別情報に基づいて、問診情報サーバからネットワークを介して問診情報を取得することができる。そのため、問診情報を取得する際に、医療機関システムと問診情報サーバとにおける個人情報の送受信を行わなくて済む。また、問診情報サーバに患者の個人情報を記憶させなくて済む。これらの結果、個人情報および問診情報を取得する際に、インターネットなどのネットワークを介して個人情報が漏洩することを抑制することが可能な問診情報取得システムを提供することができる。
【0013】
また、上記第2の局面における問診情報取得システムは、患者端末から、個人情報と患者識別情報とを直接取得するステップと、患者識別情報に基づいて問診情報サーバから問診情報を取得するステップとを備える。これにより、上記第1の局面における問診情報取得システムと同様に、個人情報および問診情報を取得する際に、インターネットなどのネットワークを介して個人情報が漏洩することを抑制することが可能な問診情報取得方法を提供することができる。
【0014】
また、上記第3の局面におけるコンピュータプログラムは、問診情報と患者識別情報とを患者端末から受信するステップと、受信した問診情報と患者識別情報とを紐付けて記憶するステップと、患者識別情報を医療機関システムからネットワークを通じて受信するステップと、特定した問診情報を患者識別情報とともに医療機関システムに送信するステップと、を実行させる。これにより、問診情報サーバに問診情報を記憶する際に、患者の個人情報を記憶することなく、問診情報と患者識別情報とを紐づけた状態で記憶することができる。また、ネットワークを介して医療機関システムに対して問診情報を送信する際には、患者識別情報に基づいて患者に紐づく問診情報を送信することができる。したがって、ネットワークを介して問診情報を送信する際に、個人情報を用いることなく、患者識別情報に基づいて問診情報を送信することが可能になるので、個人情報がネットワークを介して送信されることを防止することができる。これらの結果、個人情報および問診情報を取得する際に、インターネットなどのネットワークを介して個人情報が漏洩することを抑制することが可能なコンピュータプログラムを提供することができる。
【0015】
また、上記第4の局面における問診情報取得システムは、上記のように、患者端末から個人情報と患者識別情報とを直接取得する個人情報取得部と、患者識別情報に基づいて問診情報サーバから問診情報を取得する問診情報取得部とを含む医療機関システムを備える。これにより、問診情報サーバを備えていない場合でも、上記第1の局面における問診情報取得システムと同様に、個人情報および問診情報を取得する際に、インターネットなどのネットワークを介して個人情報が漏洩することを抑制することが可能な問診情報取得システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】一実施形態による問診情報取得システムの構成を示すブロック図である。
【
図2】一実施形態による患者端末の構成を示すブロック図である。
【
図3】一実施形態による問診情報サーバの構成を示すブロック図である。
【
図4】一実施形態による問診情報サーバが問診患者IDと問診情報とを対応付けて記憶する構成を説明するための図である。
【
図5】一実施形態による医療機関システムの構成を説明するためのブロック図である。
【
図6】一実施形態による医療機関情報サーバの構成を説明するためのブロック図である。
【
図7】一実施形態による医療機関情報サーバが患者IDと個人情報と問診情報とを対応付けて記憶する構成を説明するための図である。
【
図8】一実施形態による問診情報取得システムにおける各情報の流れを説明するための図である。
【
図9】一実施形態による問診情報取得システムが問診情報を取得する処理を説明するための図である。
【
図10】変形例による問診情報取得システムの構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0018】
図1~
図7を参照して、本実施形態による問診情報取得システム100について説明する。
【0019】
(問診情報取得システムの全体構成)
図1に示すように、問診情報取得システム100は、患者端末1と、問診情報サーバ2と、医療機関システム3と、医療機関情報サーバ4とを備える。
【0020】
図1に示すように、患者端末1と、問診情報サーバ2とは、ネットワーク10を介して接続されている。また、問診情報サーバ2と、医療機関システム3とは、ネットワーク10を介して接続されている。ネットワーク10は、たとえば、インターネットを含む。すなわち、ネットワーク10は、患者端末1、問診情報サーバ2、および、医療機関システム3以外からも接続可能なオープンネットワークである。
【0021】
患者端末1は、患者が問診情報6を入力可能なように構成されている。患者端末1は、たとえば、スマートフォン、タブレット端末などを含む。患者端末1の詳細な構成については、後述する。なお、問診情報6とは、疾患に関する基本的な問診に対して、患者が回答した情報を含む。問診情報6は、たとえば、「症状が発症している部位」、「症状が始まった時期」、「症状の種類」といった、基本的な問診に対して回答した情報を含む。
【0022】
問診情報サーバ2には、患者が患者端末1によって入力した問診情報6が記憶されている。問診情報サーバ2は、医療機関システム3および医療機関情報サーバ4が設けられている医療機関20とは異なる施設に設けられている。問診情報サーバ2は、たとえば、データセンターなどに設けられている。問診情報サーバ2の詳細な構成については、後述する。
【0023】
医療機関システム3は、医療機関20において、診療、会計などを行う際に用いられるシステムである。医療機関システム3は、いわゆる、病院情報システム(Hospital Information System:HIS)である。本実施形態では、医療機関システム3は、問診情報サーバ2から問診情報6を取得するように構成されている。また、医療機関システム3は、問診情報サーバ2とは別個に設けられている。本実施形態では、医療機関システム3は、問診情報サーバ2が設けられている施設とは異なる施設である医療機関20に設けられている。また、
図1に示すように、医療機関情報サーバ4も、医療機関20に設けられている。
【0024】
また、医療機関システム3と医療機関情報サーバ4とは、院内ネットワーク11を介して接続されている。院内ネットワーク11は、たとえば、LAN(Local Area Network)などを含む。院内ネットワーク11は、医療機関20内において構築されているネットワークである。すなわち、院内ネットワーク11は、医療機関20内に設けられた機器のみが接続可能なように構築されたクローズドネットワークである。
【0025】
問診情報取得システム100は、患者が患者端末1によって問診情報サーバ2に登録した問診情報6を、患者が医療機関20に来院した際に、医療機関システム3が問診情報サーバ2から取得するシステムである。
【0026】
(患者端末)
図2に示すように、患者端末1は、患者端末制御部1aと、患者端末通信部1bと、入力受付部1cと、表示部1dと、患者端末記憶部1eとを備える。患者端末1は、患者の個人情報5と、個人情報5以外の情報である問診情報6(
図1参照)と、個人情報5とは異なる患者識別情報7と、を入力可能なように構成されている。本実施形態では、患者は、患者端末1によって問診アプリケーション(図示せず)を起動するか、または、問診回答サービス(図示せず)にアクセスし、問診に回答することにより、個人情報5および患者識別情報7を入力する。本実施形態では、患者が問診アプリケーションを起動することにより、個人情報5および問診情報6を入力する例を示す。個人情報5は、少なくとも、患者の氏名5a、生年月日5b、および、住所5cを含む。また、患者識別情報7は、問診患者ID7aを含む。問診患者ID7aは、患者の氏名5a、生年月日5b、および、住所5cを含まない情報である。具体的には、問診患者ID7aは、問診情報サーバ2において患者を識別するために付与される患者固有の文字列によって構成される。
【0027】
患者端末制御部1aは、患者端末1を制御するように構成されている。患者端末制御部1aは、たとえば、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサと、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)などのメモリとを含む。
【0028】
患者端末通信部1bは、ネットワーク10を介して問診情報サーバ2と接続可能に構成されている。患者端末通信部1bは、有線通信用のインターフェース、または、無線通信用のインターフェースなどを含む。
【0029】
入力受付部1cは、患者の操作入力を受け付け可能なように構成されている。入力受付部1cは、たとえば、タッチパッドなどの入力デバイスを含む。
【0030】
表示部1dは、患者が問診情報6を入力する際の問診内容などを表示するように構成されている。表示部1dは、たとえば、液晶モニタを含む。なお、入力受付部1cと、表示部1dとは、たとえば、タッチパネルなどのように、一体的に構成されていてもよい。
【0031】
患者端末記憶部1eは、患者が個人情報5および問診情報6を入力する際に問診アプリケーションから付与される患者識別情報7を記憶するように構成されている。患者端末記憶部1eは、たとえば、フラッシュメモリを含む。
【0032】
図2に示すように、患者は、患者端末1において起動した問診アプリケーションにおいて来院前に問診情報6を入力し、入力した問診情報6を問診情報サーバ2(
図1)に登録(記憶)するように構成されている。具体的には、患者端末1は、患者が入力した問診情報6を、ネットワーク10を介して問診情報サーバ2に送信する。問診情報サーバ2は、ネットワーク10を介して患者端末1から受信した問診情報6を記憶する。
【0033】
(問診情報サーバ)
図3に示すように、問診情報サーバ2は、問診情報サーバ制御部2aと、問診情報サーバ通信部2bと、問診情報サーバ記憶部2cとを含む。問診情報サーバ2は、患者が患者端末1で入力し、ネットワーク10を介して問診情報サーバ2に送信した問診情報6と患者識別情報7とを記憶するように構成されている。
【0034】
問診情報サーバ制御部2aは、問診情報サーバ2の制御を行うように構成されている。問診情報サーバ制御部2aは、たとえば、CPU、RAM、およびROMなどを含む。
【0035】
問診情報サーバ通信部2bは、ネットワーク10を介して患者端末1と接続可能に構成されている。また、問診情報サーバ通信部2bは、ネットワーク10を介して医療機関システム3と接続可能に構成されている。問診情報サーバ通信部2bは、有線通信用のインターフェース、または、無線通信用のインターフェースなどを含む。
【0036】
問診情報サーバ記憶部2cは、問診情報6と、患者識別情報7とを記憶するように構成されている。また、問診情報サーバ記憶部2cには、問診情報サーバ制御部2aが実行するプログラム12が記憶されている。プログラム12は、問診情報サーバ2で実行されるコンピュータプログラムである。プログラム12は、特許請求の範囲の「コンピュータプログラム」の一例である。問診情報サーバ記憶部2cは、たとえば、HDD、または、SSDを含む。
【0037】
また、
図3に示すように、問診情報6は、医療基礎情報6aを含む。医療基礎情報6aは、少なくとも、患者の既往歴、患者が飲用している薬品の有無、患者の喫煙習慣の有無、患者の飲酒習慣の有無を含む情報である。問診情報サーバ記憶部2cは、医療基礎情報6aを含む問診情報6を記憶するように構成されている。
【0038】
(問診情報の記憶)
図4に示すように、本実施形態では、問診情報サーバ2は、患者ごとに問診情報6を記憶するように構成されている。具体的には、問診情報サーバ2は、患者ごとに問診情報群60を記憶するように構成されている。問診情報群60は、患者ごとに付与された固有のIDである問診患者ID7aと、患者が患者端末1によって入力した問診情報6とを対応付けた情報である。
【0039】
(医療機関システム)
図5に示すように、医療機関システム3は、医療機関システム通信部3aと、個人情報取得部3bと、コンピュータ3cと、医療機関システム記憶部3dと、を備える。なお、医療機関システム通信部3aは、特許請求の範囲の「通信部」の一例である。
【0040】
医療機関システム通信部3aは、問診情報サーバ2とネットワーク10(
図1参照)を介して接続するように構成されている。また、医療機関システム通信部3aは、医療機関情報サーバ4と院内ネットワーク11(
図1参照)を介して接続するように構成されている。医療機関システム通信部3aは、たとえば、有線通信用のインターフェース、または、無線通信用のインターフェースなどを含む。
【0041】
個人情報取得部3bは、患者端末1から、個人情報5と、患者識別情報7とを直接取得するように構成されている。本実施形態では、個人情報取得部3bは、医療機関20の受付窓口に設けられた受付端末13を含む。受付端末13は、有人の受付窓口、および、無人の受付窓口のうち、どちらの受付窓口に設けられていてもよい。受付端末13は、患者が受付窓口において受付手続きを行う際に、患者端末1から個人情報5および患者識別情報7を取得するように構成されている。受付端末13が患者端末1から個人情報5および患者識別情報7を直接取得する構成の詳細については、後述する。
【0042】
図5に示すように、コンピュータ3cは、プロセッサ3eと、RAMおよびROMなどを含む。プロセッサ3eは、たとえば、CPUを含む。
【0043】
図5に示すように、プロセッサ3eは、問診情報取得部3fと記憶制御部3gとを含む。問診情報取得部3fおよび記憶制御部3gは、医療機関システム記憶部3dに記憶された各種プログラムを実行することにより実現される機能ブロックとしてソフトウェア的に構成される。問診情報取得部3fおよび記憶制御部3gは、専用のプロセッサ(処理回路)を設けてハードウェアにより構成されていてもよい。
【0044】
問診情報取得部3fは、患者識別情報7に基づいて問診情報サーバ2から問診情報6を取得するように構成されている。また、記憶制御部3gは、個人情報5と問診情報6とを対応付けた状態で医療機関情報サーバ4に記憶させるように構成されている。問診情報取得部3fおよび記憶制御部3gの詳細な構成については、後述する。
【0045】
(医療機関情報サーバ)
図6に示すように、医療機関情報サーバ4は、個人情報5と問診情報6とを対応付けて記憶するように構成されている。医療機関情報サーバ4は、医療機関情報サーバ制御部4aと、医療機関情報サーバ通信部4bと、医療機関情報サーバ記憶部4cとを備える。
【0046】
医療機関情報サーバ制御部4aは、医療機関情報サーバ4の制御を行うように構成されている。医療機関情報サーバ制御部4aは、たとえば、CPU、RAMおよびROMなどを含む。
【0047】
医療機関情報サーバ通信部4bは、院内ネットワーク11(
図1参照)を介して医療機関システム3(
図1参照)と接続可能に構成されている。医療機関情報サーバ通信部4bは、有線通信用のインターフェース、または、無線通信用のインターフェースなどを含む。
【0048】
医療機関情報サーバ記憶部4cは、個人情報5と、問診情報6とを対応付けて記憶するように構成されている。本実施形態では、医療機関情報サーバ記憶部4cは、個人情報5および問診情報6とともに、患者ID9を記憶するように構成されている。患者ID9は、医療機関システム3において患者を識別するために付与される患者固有の文字列によって構成される。患者ID9は、患者が受付端末13によって受付手続きを行った際に医療機関システム3が生成される。なお、患者ID9と、問診患者ID7aとは、一般的には、互いに異なる文字列である。医療機関システム3および医療機関情報サーバ4において患者を識別可能であり、問診情報サーバ2において患者が識別可能であれば、患者ID9と問診患者ID7aとが、互いに等しい文字列であってもよい。
【0049】
(個人情報および問診情報の記憶)
図7に示すように、本実施形態では、医療機関情報サーバ4は、患者情報群50を記憶するように構成されている。具体的には、患者情報群50は、患者ID9と、個人情報5と、問診情報6とを対応付けた情報である。医療機関情報サーバ4は、患者ごとに患者情報群50を記憶するように構成されている。また、患者情報群50には、受付スタッフ、看護師、医師などが入力した患者の情報が含まれる。
【0050】
(問診情報取得システムにおける各情報の流れ)
次に、
図8を参照して、問診情報取得システム100における各種情報の流れについて説明する。なお、
図8において、丸印で囲まれた数字は、処理の順番を示している。
【0051】
図8に示すように、問診情報取得システム100の1番目の処理として、患者端末1は、患者が来院前に入力した個人情報5、問診情報6、および、医療基礎情報6aを、ネットワーク10を介して問診情報サーバ2に対して送信する。この際、問診アプリケーションにより、問診患者ID7aが付与される。なお、問診アプリケーションは、問診情報サーバ2から問診患者ID7aを取得する。
【0052】
次に、問診情報取得システム100の2番目の処理として、問診情報サーバ2は、ネットワーク10を介して患者端末1から送信された問診患者ID7a、問診情報6、および、医療基礎情報6aを取得する。
【0053】
次に、問診情報取得システム100の3番目の処理として、医療機関システム3は、患者が医療機関20に来院した際に、患者端末1から問診患者ID7aおよび個人情報5を取得する。
【0054】
ここで、個人情報5は、患者の氏名5a(
図2参照)、生年月日5b(
図2参照)、および、住所5c(
図2参照)などを含む。そのため、個人情報5を、ネットワーク10を介して送受信する場合、個人情報5が漏洩することに対して患者の心理的負担が増加する場合がある。
【0055】
そこで、本実施形態では、個人情報取得部3bは、患者端末1から、個人情報5および患者識別情報7を、直接取得するように構成されている。なお、直接取得するとは、患者端末1と個人情報取得部3bとが直接情報のやり取りを行うことにより、個人情報5および患者識別情報7を取得することを意味する。言い換えると、直接取得するとは、患者端末1と個人情報取得部3bとの間に、ネットワーク10が介在しない状態において、個人情報5および患者識別情報7を取得することを意味する。
【0056】
本実施形態では、個人情報取得部3bは、患者端末1に表示されたコード情報8を読み取るか、または、患者端末1とネットワーク10を介さずに通信することにより、個人情報5および患者識別情報7を直接取得するように構成されている。具体的には、個人情報取得部3bは、バーコードまたは2次元コードの読み取り、近接無線通信、近距離無線通信、および、赤外線通信のいずれかにより、患者が所有する端末から、個人情報5および患者識別情報7を直接取得するように構成されている。なお、本実施形態では、個人情報取得部3bは、コード情報8を読み取る読み取り部(図示せず)を含む。個人情報取得部3bは、患者端末1に表示されたコード情報8を読み取ることにより、患者端末1から直接個人情報5および問診患者ID7aを取得する。2次元コードは、たとえば、QRコード(登録商標)を含む。読み取り部は、たとえば、バーコードリーダー、QRコードリーダーなどを含む。
【0057】
次に、問診情報取得システム100の4番目および5番目の処理として、医療機関システム3(問診情報取得部3f)は、ネットワーク10を介して問診情報サーバ2から問診情報6を取得する。
【0058】
具体的には、問診情報取得システム100の4番目の処理として、問診情報取得部3fは、患者の氏名5a、生年月日5b、および、住所5cを用いずに、問診患者ID7aによって問診情報6を取得するように構成されている。また、本実施形態では、問診情報取得部3fは、個人情報取得部3bが患者端末1から取得した問診患者ID7aに基づき、問診情報6とともに医療基礎情報6aを取得するように構成されている。本実施形態では、問診情報取得部3fは、問診情報6を取得する際に、ネットワーク10を介して問診情報サーバ2に対して問診患者ID7aを送信する。
【0059】
ネットワーク10を介して問診情報取得部3fから問診患者ID7aを受信した問診情報サーバ2は、問診患者ID7aに紐づく問診情報6、および、医療基礎情報6aを取得する。そして、問診情報取得システム100の5番目の処理として、問診情報サーバ2は、取得した問診情報6および医療基礎情報6aを、ネットワーク10を介して医療機関システム3(問診情報取得部3f)に対して送信する。
【0060】
次に、問診情報取得システム100の6番目の処理として、記憶制御部3gは、院内ネットワーク11を介して医療機関情報サーバ4に対して個人情報5、問診情報6、および、医療基礎情報6aを送信するように構成されている。すなわち、医療機関システム3(記憶制御部3g)は、問診情報取得部3fが取得した医療基礎情報6aを、個人情報5および問診情報6と対応付けて医療機関情報サーバ4に記憶させるように構成されている。また、本実施形態では、記憶制御部3gは、院内ネットワーク11を介して、医療機関情報サーバ4に対して個人情報5および問診情報6とともに、患者識別情報7を送信するように構成されている。すなわち、患者識別情報7を、個人情報5および問診情報6と対応付けた状態で医療機関情報サーバ4に記憶させるように構成されている。
【0061】
(問診情報を取得する処理)
次に、
図9を参照して、問診情報取得システム100によって、医療機関システム3が個人情報5および問診情報6を取得する処理について説明する。
【0062】
図9に示すように、問診情報取得システム100には、大きく分けて、患者端末1が、患者が入力した個人情報5および問診情報6のうちの問診情報6を取得し、取得した問診情報6を送信するステップ101と、問診情報サーバ2が、問診情報6を記憶し、医療機関システム3に対して問診情報6を送信するステップ201と、医療機関システム3が、患者から個人情報5を直接取得するとともに、問診情報サーバ2から問診情報6を取得するステップ301とを含む。
【0063】
患者端末1が、患者が入力した個人情報5および問診情報6のうちの問診情報6を取得し、取得した問診情報6を送信するステップ101は、患者端末1が、患者が入力した個人情報5および問診情報6を取得するステップ101aと、患者端末1が、問診情報6を問診情報サーバ2に送信するステップ101bとを含む。
【0064】
ステップ101aにおいて、患者端末制御部1aは、入力受付部1cによって入力された個人情報5および問診情報6を取得する。また、患者端末制御部1aは、取得した個人情報5および問診情報6を患者端末記憶部1fに記憶する。
【0065】
ステップ101bにおいて、患者端末制御部1aは、患者端末記憶部1fに記憶された問診情報6を、ネットワーク10を介して問診情報サーバ2に送信する。また、患者端末制御部1aは、医療基礎情報6aおよび問診患者ID7aを、問診情報6とともに問診情報サーバ2に対して送信する。なお、患者端末制御部1aは、個人情報5を問診情報サーバ2に対して送信しないように構成されている。
【0066】
問診情報サーバ2が問診情報6を記憶し、医療機関システム3に対して問診情報6を送信するステップ201は、問診情報サーバ2がプログラム12を実行することにより行われる。プログラム12は患者が所有する患者端末1によって入力される患者の個人情報5以外の情報である問診情報6と個人情報5とは異なる患者識別情報7とを、患者端末1から受信するステップ201aと、受信した問診情報6と患者識別情報7とを紐付けて記憶するステップ201bと、問診情報サーバ2とは別個に設けられる医療機関システム3が患者端末1から個人情報5とともに直接取得した患者識別情報7を、医療機関システム3からネットワーク10を通じて受信するステップ201cと、医療機関システム3から受信した患者識別情報7と記憶された患者識別情報7とを対応付ける処理により、記憶された患者識別情報7に紐づく問診情報6を特定するステップ201dと、特定した問診情報6を患者識別情報7とともに医療機関システム3に送信するステップ201fと、を実行させる。
【0067】
ステップ201aにおいて、問診情報サーバ制御部2aは、ネットワーク10を介して、患者端末1から、問診情報6と、医療基礎情報6aと、問診患者ID7aとを取得する。なお、ステップ201aは、問診情報6、医療基礎情報6a、および、問診患者ID7aが患者端末1から送信されたことにより開始される。
【0068】
ステップ201bにおいて、問診情報サーバ制御部2aは、問診患者ID7aに対して問診情報6および医療基礎情報6aを紐づけた状態で、問診情報サーバ記憶部2cに記憶する。
【0069】
ステップ201cにおいて、問診情報サーバ制御部2aは、ネットワーク10を介して問診情報取得部3fから送信された問診患者ID7aを受信する。なお、ステップ201cは、医療機関システム3から問診患者ID7aが送信されたことにより開始される。
【0070】
ステップ201dにおいて、問診情報サーバ制御部2aは、受信した問診患者ID7aと、問診情報サーバ記憶部2cに記憶されている問診患者ID7aとを対応付けることにより、問診情報6を特定する。
【0071】
ステップ201eにおいて、問診情報サーバ制御部2aは、ステップ201dにおいて特定して問診情報6を、ネットワーク10を介して問診情報取得部3fに対して送信する。
【0072】
医療機関システム3が患者から個人情報5を直接取得するとともに、問診情報サーバ2から問診情報6を取得するステップ301は、患者が来院した際に、患者端末1から、個人情報5と、患者識別情報7とを直接取得するステップ301aと、患者識別情報7に基づいて問診情報サーバ2から問診情報6を取得するステップ301cと、個人情報5と問診情報6とを対応付けた状態で、医療機関情報サーバ4に記憶するステップ301dと、を備える。
【0073】
ステップ301aにおいて、個人情報取得部3b(受付端末13)は、患者端末1から直接個人情報5および患者識別情報7を取得する。
【0074】
本実施形態では、直接取得するステップ301aは、患者端末1に表示されたコード情報8を読み取るか、または、患者端末1とネットワーク10を介さずに通信することにより、個人情報5および患者識別情報7を直接取得するステップを含む。すなわち、本実施形態では、個人情報取得部3b(受付端末13)は、患者端末1に表示されたコード情報8を読み取るか、または、患者端末1とネットワーク10を介さずに通信することにより、個人情報5および患者識別情報7を直接取得する。なお、本実施形態では、個人情報取得部3b(受付端末13)は、患者端末1の表示部1dに表示されたコード情報8を読み取ることにより、患者端末1から直接個人情報5と問診患者ID7aとを取得する。
【0075】
ステップ301bにおいて、問診情報取得部3fは、ネットワーク10を介して、患者識別情報7を問診情報サーバ2に対して送信する。
【0076】
ステップ301cにおいて、問診情報取得部3fは、ネットワーク10を介して、問診情報サーバ2から問診情報6を取得する。
【0077】
本実施形態では、問診情報6を取得するステップ301cは、患者の氏名5a、生年月日5b、および、住所5cを含まない問診患者ID7aによって、問診情報6を取得するステップを含む。すなわち、問診情報取得部3fは、ネットワーク10を介して問診患者ID7aを問診情報サーバ2に送信することにより、ネットワーク10を介して問診情報サーバ2から問診情報6を取得する。なお、本実施形態では、ステップ301cにおいて、問診情報取得部3fは、問診情報6とともに、医療基礎情報6aも併せて取得する。
【0078】
ステップ301dにおいて、記憶制御部3gは、院内ネットワーク11を介して、個人情報5と問診情報6とを対応付けた状態で、医療機関情報サーバ記憶部4cに記憶させる。本実施形態では、記憶制御部3gは、患者ID9と、個人情報5と、問診情報6と、医療基礎情報6aと、問診患者ID7aとを対応付けた状態で、医療機関情報サーバ記憶部4cに記憶させる。
【0079】
医療機関情報サーバ4に記憶された個人情報5、問診情報6、および、医療基礎情報6aは、患者が受信する診療科を決定するために用いられる。また、医療機関情報サーバ4に記憶された個人情報5、問診情報6、および、医療基礎情報6aは、医師などが診察を行う際に用いられる。
【0080】
(本実施形態の効果)
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0081】
本実施形態では、上記のように、問診情報取得システム100は、患者の個人情報5と個人情報5以外の情報である問診情報6と個人情報5とは異なる患者識別情報7とを入力する患者端末1と、患者が患者端末1で入力した問診情報6と患者識別情報7とを記憶する問診情報サーバ2と、問診情報サーバ2とは別個に設けられ、問診情報サーバ2から問診情報6を取得する医療機関システム3と、個人情報5と問診情報6とを対応付けて記憶する医療機関情報サーバ4と、を備え、医療機関システム3は、問診情報サーバ2とネットワーク10を介して接続する医療機関システム通信部3aと、患者端末1から個人情報5と患者識別情報7とを直接取得する個人情報取得部3bと、患者識別情報7に基づいて問診情報サーバ2から問診情報6を取得する問診情報取得部3fと、個人情報5と問診情報6とを対応付けた状態で医療機関情報サーバ4に記憶させる記憶制御部3gと、を備える。
【0082】
これにより、個人情報取得部3bが、患者端末1から直接個人情報5を取得するため、個人情報5がネットワーク10を介して漏洩することを抑制することができる。また、個人情報取得部3bは、問診情報サーバ2において患者を識別するための患者識別情報7を患者端末1から取得する。したがって、問診情報取得部3fは、患者端末1から取得した患者識別情報7に基づいて、問診情報サーバ2からインターネットなどのネットワーク10を介して問診情報6を取得することができる。そのため、問診情報6を取得する際に、医療機関システム3と問診情報サーバ2とにおける個人情報5の送受信を行わなくて済む。また、問診情報サーバ2に患者の個人情報5を記憶させなくて済む。これらの結果、個人情報5および問診情報6を取得する際に、インターネットなどのネットワーク10を介して個人情報5が漏洩することを抑制することが可能な問診情報取得システム100を提供することができる。
【0083】
また、本実施形態では、上記のように、問診情報取得方法は、患者が所有する患者端末1によって、患者が患者の個人情報5以外の情報である問診情報6と個人情報5とは異なる患者識別情報7とを問診情報サーバ2に記憶するステップと、患者が来院した際に、患者端末1から個人情報5と患者識別情報7とを直接取得するステップと、患者識別情報7に基づいて問診情報サーバ2から問診情報6を取得するステップと、個人情報5と患者識別情報7と問診情報6とを対応付けた状態で、医療機関情報サーバ4に記憶するステップと、を備える。
【0084】
これにより、上記問診情報取得システム100と同様に、個人情報5および問診情報6を取得する際に、インターネットなどのネットワーク10を介して個人情報5が漏洩することを抑制することが可能な問診情報取得方法を提供することができる。
【0085】
また、本実施形態では、上記のように、コンピュータプログラム(プログラム12)は、問診情報サーバ2で実行されるコンピュータプログラムであって、患者が所有する患者端末1によって入力される患者の個人情報5以外の情報である問診情報6と個人情報5とは異なる患者識別情報7とを、患者端末1から受信するステップと、受信した問診情報6と患者識別情報7とを紐付けて記憶するステップと、問診情報サーバ2とは別個に設けられる医療機関システム3が患者端末1から個人情報5とともに直接取得した患者識別情報7を医療機関システム3からネットワーク10を通じて受信するステップと、医療機関システム3から受信した患者識別情報7と記憶された患者識別情報7とを対応付ける処理により、記憶された患者識別情報7に紐づく問診情報6を特定するステップと、特定した問診情報6を患者識別情報7とともに医療機関システム3に送信するステップと、を実行させる。
【0086】
これにより、問診情報サーバ2に問診情報6を記憶する際に、患者の個人情報5を記憶することなく、問診情報6と患者識別情報7とを紐づけた状態で記憶することができる。また、ネットワーク10を介して医療機関システム3に対して問診情報6を送信する際には、患者識別情報7に基づいて患者に紐づく問診情報6を送信することができる。したがって、ネットワーク10を介して問診情報6を送信する際に、個人情報5を用いることなく、患者識別情報7に基づいて問診情報6を送信することが可能になるので、個人情報5がインターネットなどのネットワーク10を介して送信されることを防止することができる。これらの結果、個人情報5および問診情報6を取得する際に、インターネットなどのネットワーク10を介して個人情報5が漏洩することを抑制することが可能なコンピュータプログラム(プログラム12)を提供することができる。
【0087】
また、上記実施形態では、以下のように構成したことによって、下記のような更なる効果が得られる。
【0088】
すなわち、本実施形態では、上記のように、個人情報取得部3bは、患者端末1に表示されたコード情報8を読み取るか、または、患者端末1とネットワーク10を介さずに通信することにより、個人情報5および患者識別情報7を直接取得するように構成されている。これにより、個人情報取得部3bがコード情報8を読み取ることによって、患者端末1から個人情報5および患者識別情報7を取得する場合には、個人情報取得部3bは、通信を行うことなく患者端末1から個人情報5および患者識別情報7を取得することができる。また、個人情報取得部3bがネットワーク10を介さずに通信することにより患者端末1から個人情報5および患者識別情報7を取得する際に、ネットワーク10を利用することを防止することができる。これらの結果、個人情報5および問診情報6を取得する際に、ネットワーク10を介さずに、個人情報5を取得することが可能となるので、インターネットなどのネットワーク10を介して個人情報5が漏洩することを容易に抑制することができる。
【0089】
また、本実施形態では、上記のように、個人情報取得部3bは、バーコードまたは2次元コードの読み取り、近接無線通信、近距離無線通信、および、赤外線通信のいずれかにより、患者が所有する端末から、個人情報5および患者識別情報7を直接取得するように構成されている。これにより、バーコードまたは2次元コードを読み取の読み取り、近接無線通信、近距離無線通信、および、赤外線通信のいずれかによって患者端末1から個人情報5および患者識別情報7を取得することにより、個人情報5および問診情報6を取得する際に、ネットワーク10を介さずに、個人情報5を容易に取得することができる。
【0090】
また、本実施形態では、上記のように、個人情報5は、少なくとも、患者の氏名5a、生年月日5b、および、住所5cを含み、患者識別情報7は、患者の氏名5a、生年月日5b、および、住所5cを含まない問診患者ID7aを含み、問診情報取得部3fは、患者の氏名5a、生年月日5b、および、住所5cを用いずに、問診患者ID7aによって問診情報6を取得するように構成されている。これにより、患者の氏名5a、生年月日5b、および、住所5cに基づかない問診患者ID7aによって、問診情報6を、ネットワーク10を介して問診情報サーバ2から取得することができる。その結果、たとえば、問診患者ID7aが漏洩した場合でも、問診患者ID7aから個人情報5が漏洩することを防止することができる。
【0091】
また、本実施形態では、上記のように、問診情報6は、少なくとも、患者の既往歴、患者が飲用している薬品の有無、患者の喫煙習慣の有無、患者の飲酒習慣の有無を含む医療基礎情報6aをさらに含み、問診情報取得部3fは、個人情報取得部3bが患者端末1から取得した問診患者ID7aに基づき、問診情報6とともに医療基礎情報6aを取得するように構成されており、記憶制御部3gは、問診情報取得部3fが取得した医療基礎情報6aを、個人情報5および問診情報6と対応付けて医療機関情報サーバ4に記憶させるように構成されている。これにより、問診情報6とともに、医療基礎情報6aが医療機関情報サーバ4に記憶されているので、たとえば、医師などが問診情報6を電子カルテなどによって確認する場合に、電子カルテに対して、医療基礎情報6aを併せて送信することができる。その結果、医師などが問診情報6および医療基礎情報6aに基づいて患者を診察することが可能となるので、医師の利便性を向上させることができる。
【0092】
また、本実施形態では、上記のように、個人情報取得部3bは、医療機関20の受付窓口に設けられた受付端末13を含み、受付端末13は、患者が受付窓口において受付手続きを行う際に、患者端末1から個人情報5および患者識別情報7を取得するように構成されている。これにより、受付手続きと、患者の個人情報5および患者識別情報7の取得とを、同時に行うことができる。その結果、受付手続きとは別に患者の個人情報5および患者識別情報7を取得する構成と比較して、患者の負担が増加することを抑制することができる。また、受付窓口として、有人の受付窓口、および、無人の受付窓口のいずれにおいても、受付端末13によって、受付手続きと患者の個人情報5および患者識別情報7の取得とを同時に行うことができる。その結果、無人の受付窓口においては、受付スタッフがいない場合でも患者の個人情報5および患者識別情報7を取得することできる。また、有人の受付窓口においては、受付スタッフが患者に質問することなく問診情報6を取得することができる。その結果、受付スタッフの負担が増加することを抑制することができる。
【0093】
また、本実施形態では、上記のように、記憶制御部3gは、患者識別情報7を、個人情報5および問診情報6と対応付けた状態で医療機関情報サーバ4に記憶させるように構成されている。これにより、個人情報5および問診情報6に加えて、患者識別情報7が対応付けられた状態で記憶されているので、たとえば、患者識別情報7を記憶していない構成とは異なり、問診情報サーバ2から問診情報6を再び取得する場合などに、患者識別情報7に基づいて問診情報6を容易に取得することができる。
【0094】
また、本実施形態では、上記のように、直接取得するステップは、患者端末1に表示されたコード情報8を読み取るか、または、患者端末1とネットワーク10を介さずに通信することにより、個人情報5および患者識別情報7を直接取得するステップを含む。これにより、上記問診情報取得システム100と同様に、個人情報5および問診情報6を取得する際に、インターネットなどのネットワーク10を介して個人情報5が漏洩することを抑制することが可能な問診情報取得方法を提供することができる。
【0095】
また、本実施形態では、上記のように、問診情報6を取得するステップは、患者の氏名5a、生年月日5b、および、住所5cを含まない問診患者ID7aによって、問診情報6を取得するステップを含む。これにより、上記問診情報取得システム100と同様に、たとえば、問診患者ID7aが漏洩した場合でも、問診患者ID7aから個人情報5が漏洩することを防止することが可能な問診情報取得方法を提供することができる。
【0096】
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
【0097】
たとえば、上記実施形態では、問診情報取得システム100が、問診情報サーバ2を備える構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、
図10に示す変形例による問診情報取得システム200のように、問診情報サーバを備えていなくてもよい。
【0098】
変形例による問診情報取得システム200は、問診情報サーバ2を備えていない点を除いて、上記実施形態による問診情報取得システム100と同様の構成である。
【0099】
すなわち、変形例による問診情報取得システム200は、患者の個人情報5と個人情報5以外の情報である問診情報6と個人情報5とは異なる患者識別情報7とを患者が入力する患者端末1と、患者が患者端末1で入力した問診情報6と患者識別情報7とを記憶する問診情報サーバ2とは別個に設けられ、問診情報サーバ2から問診情報6を取得する医療機関システム3と、個人情報5と問診情報6とを対応付けて記憶する医療機関情報サーバ4と、を備え、医療機関システム3は、問診情報サーバ2とネットワーク10を介して接続する医療機関システム通信部3aと、患者端末1から個人情報5と患者識別情報7とを直接取得する個人情報取得部3bと、患者識別情報7に基づいて問診情報サーバ2から問診情報6を取得する問診情報取得部3fと、個人情報5と問診情報6とを対応付けた状態で医療機関情報サーバ4に記憶させる記憶制御部3gと、を備える。
【0100】
変形例による問診情報取得システム200は、上記のように、個人情報5と患者識別情報7とを患者端末1から直接取得する個人情報取得部3bと、患者識別情報7に基づいて問診情報サーバ2から問診情報6を取得する問診情報取得部3fとを含む医療機関システム3を備える。これにより、問診情報サーバ2を備えていない場合でも、上記実施形態による問診情報取得システム100と同様に、インターネットなどのネットワーク10を介して個人情報5が漏洩することを抑制することが可能な問診情報取得システム200を提供することができる。
【0101】
また、上記実施形態では、個人情報取得部3bが、コード情報8を読み取ることにより、患者端末1から個人情報5および患者識別情報7を取得する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、個人情報取得部は、ネットワーク10を介さずに通信することにより、患者端末1から個人情報5および患者識別情報7を取得するように構成されていてもよい。具体的には、個人情報取得部は、近接無線通信、近距離無線通信、および、赤外線通信のいずれかにより、患者が所有する端末から、個人情報5および患者識別情報7を直接取得するように構成されていてもよい。個人情報取得部が近接無線通信、近距離無線通信、および、赤外線通信のいずれかにより、患者が所有する端末から、個人情報5および患者識別情報7を直接取得する構成の場合、個人情報取得部は、無線通信用のインターフェースを含むように構成すればよい。なお、近距離無線通信は、たとえば、Bluetooth(登録商標)による通信を含む。
【0102】
また、上記実施形態では、問診情報取得部3fは、問診情報6とともに、医療基礎情報6aを取得する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、問診情報取得部は、問診情報6のみを取得するように構成されていてもよい。
【0103】
また、上記実施形態では、記憶制御部3gが、個人情報5と問診情報6とともに、患者識別情報7を対応付けた状態で、医療機関情報サーバ4に記憶させる構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、記憶制御部は、個人情報5と問診情報6とを対応付けた状態で、医療機関情報サーバ4に記憶させるように構成されていてもよい。すなわち、記憶制御部は、患者識別情報7を記憶さないように構成されていてもよい。
【0104】
また、上記実施形態では、医療機関システム3と医療機関情報サーバ4とが、医療機関20内に配置される構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、医療機関システム3と、医療機関情報サーバ4とは、別個の施設に設けられていてもよい。医療機関システム3と、医療機関情報サーバ4とが別個の施設に設けられている場合、医療機関システム3と、医療機関情報サーバ4とを、インターネットなどにより接続すればよい。
【0105】
また、上記実施形態では、個人情報5が、少なくとも、患者の氏名5a、生年月日5b、および、住所5cを含む構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、個人情報は、患者の個人番号(マイナンバー)、患者のパスポートの番号、患者の運転免許証の番号などを含んでいてもよい。
【0106】
また、上記実施形態では、医療基礎情報6aが、少なくとも、患者の既往歴、患者が飲用している薬品の有無、患者の喫煙習慣の有無、患者の飲酒習慣の有無を含む情報である例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、医療基礎情報は、患者の既往歴、患者が飲用している薬品の有無、患者の喫煙習慣の有無、患者の飲酒習慣の有無の他に、患者の運動習慣の有無などを含んでいてもよい。
【0107】
また、上記実施形態では、患者端末1は、患者が来院前に入力した個人情報5および問診情報6のうちの問診情報6を取得し、取得した問診情報6を送信する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、患者端末1は、患者が来院した後に医療機関20においてアプリケーションをインストールし、インストールしたアプリケーションによって患者が入力した個人情報5および問診情報6のうちの問診情報6を取得し、取得した問診情報6を送信するように構成されていてもよい。
【0108】
[態様]
上記した例示的な実施形態は、以下の態様の具体例であることが当業者により理解される。
【0109】
(項目1)
患者の個人情報と、前記個人情報以外の情報である問診情報と、前記個人情報とは異なる患者識別情報と、を前記患者が入力する患者端末と、
前記患者が前記患者端末で入力した前記問診情報と、前記患者識別情報とを記憶する問診情報サーバと、
前記問診情報サーバとは別個に設けられ、前記問診情報サーバから前記問診情報を取得する医療機関システムと、
前記個人情報と前記問診情報とを対応付けて記憶する医療機関情報サーバと、を備え、
前記医療機関システムは、
前記問診情報サーバとネットワークを介して接続する通信部と、
前記患者端末から、前記個人情報と、前記患者識別情報とを直接取得する個人情報取得部と、
前記患者識別情報に基づいて前記問診情報サーバから前記問診情報を取得する問診情報取得部と、
前記個人情報と前記問診情報とを対応付けた状態で前記医療機関情報サーバに記憶させる記憶制御部と、を備える、問診情報取得システム。
【0110】
(項目2)
前記個人情報取得部は、前記患者端末に表示されたコード情報を読み取るか、または、前記患者端末とネットワークを介さずに通信することにより、前記個人情報および前記患者識別情報を直接取得するように構成されている、項目1に記載の問診情報取得システム。
【0111】
(項目3)
前記個人情報取得部は、バーコードまたは2次元コードの読み取り、近接無線通信、近距離無線通信、および、赤外線通信のいずれかにより、前記患者が所有する端末から、前記個人情報および前記患者識別情報を直接取得するように構成されている、項目2に記載の問診情報取得システム。
【0112】
(項目4)
前記個人情報は、少なくとも、前記患者の氏名、生年月日、および、住所を含み、
前記患者識別情報は、前記患者の氏名、生年月日、および、住所を含まない問診患者IDを含み、
前記問診情報取得部は、前記患者の氏名、生年月日、および、住所を用いずに、前記問診患者IDによって前記問診情報を取得するように構成されている、項目1~3のいずれか1項に記載の問診情報取得システム。
【0113】
(項目5)
前記問診情報は、少なくとも、前記患者の既往歴、前記患者が飲用している薬品の有無、前記患者の喫煙習慣の有無、前記患者の飲酒習慣の有無を含む医療基礎情報をさらに含み、
前記問診情報取得部は、前記個人情報取得部が前記患者端末から取得した前記問診患者IDに基づき、前記問診情報とともに前記医療基礎情報を取得するように構成されており、
前記記憶制御部は、前記問診情報取得部が取得した前記医療基礎情報を、前記個人情報および前記問診情報と対応付けて前記医療機関情報サーバに記憶させるように構成されている、項目4に記載の問診情報取得システム。
【0114】
(項目6)
前記個人情報取得部は、医療機関の受付窓口に設けられた受付端末を含み、
前記受付端末は、前記患者が前記受付窓口において受付手続きを行う際に、前記患者端末から前記個人情報および前記患者識別情報を取得するように構成されている、項目1~5のいずれか1項に記載の問診情報取得システム。
【0115】
(項目7)
前記記憶制御部は、前記患者識別情報を、前記個人情報および前記問診情報と対応付けた状態で前記医療機関情報サーバに記憶させるように構成されている、項目1~6のいずれか1項に記載の問診情報取得システム。
【0116】
(項目8)
患者が所有する患者端末によって、前記患者が前記患者の個人情報以外の情報である問診情報と、前記個人情報とは異なる患者識別情報とを問診情報サーバに記憶するステップと、
前記患者が来院した際に、前記患者端末から、前記個人情報と、前記患者識別情報とを直接取得するステップと、
前記患者識別情報に基づいて前記問診情報サーバから前記問診情報を取得するステップと、
前記個人情報と前記患者識別情報と前記問診情報とを対応付けた状態で、医療機関情報サーバに記憶するステップと、を備える、問診情報取得方法。
【0117】
(項目9)
前記直接取得するステップは、前記患者端末に表示されたコード情報を読み取るか、または、前記患者端末とネットワークを介さずに通信することにより、前記個人情報および前記患者識別情報を直接取得するステップを含む、項目8に記載の問診情報取得方法。
【0118】
(項目10)
前記問診情報を取得するステップは、前記患者の氏名、生年月日、および、住所を含まない問診患者IDによって、前記問診情報を取得するステップを含む、項目8または9に記載の問診情報取得方法。
【0119】
(項目11)
問診情報サーバで実行されるコンピュータプログラムであって、
患者が所有する患者端末によって入力される、前記患者の個人情報以外の情報である問診情報と、前記個人情報とは異なる患者識別情報とを、前記患者端末から受信するステップと、
受信した前記問診情報と、前記患者識別情報とを紐付けて記憶するステップと、
前記問診情報サーバとは別個に設けられる医療機関システムが前記患者端末から前記個人情報とともに直接取得した前記患者識別情報を、前記医療機関システムからネットワークを通じて受信するステップと、
前記医療機関システムから受信した前記患者識別情報と、記憶された前記患者識別情報とを対応付ける処理により、記憶された前記患者識別情報に紐づく前記問診情報を特定するステップと、
特定した前記問診情報を、前記患者識別情報とともに前記医療機関システムに送信するステップと、を実行させる、コンピュータプログラム。
【0120】
(項目12)
患者の個人情報と、前記個人情報以外の情報である問診情報と、前記個人情報とは異なる患者識別情報と、を前記患者が入力する患者端末と、
前記患者が前記患者端末で入力した前記問診情報と、前記患者識別情報とを記憶する問診情報サーバとは別個に設けられ、前記問診情報サーバから前記問診情報を取得する医療機関システムと、
前記個人情報と前記問診情報とを対応付けて記憶する医療機関情報サーバと、を備え、
前記医療機関システムは、
前記問診情報サーバとネットワークを介して接続する通信部と、
前記患者端末から、前記個人情報と、前記患者識別情報とを直接取得する個人情報取得部と、
前記患者識別情報に基づいて前記問診情報サーバから前記問診情報を取得する問診情報取得部と、
前記個人情報と前記問診情報とを対応付けた状態で前記医療機関情報サーバに記憶させる記憶制御部と、を備える、問診情報取得システム。
【符号の説明】
【0121】
1 患者端末
2 問診情報サーバ
3 医療機関システム
3a 医療機関システム通信部(通信部)
3b 個人情報取得部
3f 問診情報取得部
3g 記憶制御部
4 医療機関情報サーバ
5 個人情報
5a 氏名
5b 生年月日
5c 住所
6 問診情報
6a 医療基礎情報
7 患者識別情報
7a 問診患者ID
8 識別情報
10 ネットワーク
12 プログラム(コンピュータプログラム)
13 受付端末
100、200 問診情報取得システム