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特開2022-105995電力デバイスのバイパスおよびシャットダウンのための方法および装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022105995
(43)【公開日】2022-07-15
(54)【発明の名称】電力デバイスのバイパスおよびシャットダウンのための方法および装置
(51)【国際特許分類】
   H02M 3/155 20060101AFI20220708BHJP
【FI】
H02M3/155 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022000420
(22)【出願日】2022-01-05
(31)【優先権主張番号】63/133,961
(32)【優先日】2021-01-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/221,021
(32)【優先日】2021-07-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】517094840
【氏名又は名称】ソーラーエッジ テクノロジーズ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】特許業務法人 信栄特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ロイ シュコウリー
(72)【発明者】
【氏名】ギデオン エイタン
(72)【発明者】
【氏名】オーアド ギドン
【テーマコード(参考)】
5H730
【Fターム(参考)】
5H730AA20
5H730AS04
5H730AS05
5H730BB13
5H730BB14
5H730BB85
5H730DD02
5H730DD04
5H730FD31
5H730FD61
5H730FG05
5H730FG21
5H730XC12
5H730XX04
5H730XX19
5H730XX24
5H730XX38
5H730XX43
5H730XX47
(57)【要約】      (修正有)
【課題】PVシステムにおいて電力デバイスをバイパスまたはシャットダウンさせるためのシステム、装置及び方法を提供する。
【解決手段】光起電(PV)電力システムである電力システム100Aにおいて、電力デバイス106A~106Nをバイパスまたはシャットダウンさせることにより、電力システムにおいて熱を低下させせる。熱量を低減することにより、電力システムの性能が向上し及び/又はPVシステムの構成要素の寿命を延長される。電力の低減は、電力システムの1つ以上の素子に関連する温度を低減させるために行われる。電力の低減は、電力システムの1つ以上の電力デバイスの動作モードに依存する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
複数の動作モードにおいて動作するように構成された電力変換器であって、前記複数の動作モードが、降圧動作モード、および昇圧動作モードを含む、電力変換器と、
前記電力変換器の温度に関連する少なくとも1つのパラメータを取得するように構成された少なくとも1つのセンサと、
前記少なくとも1つのパラメータが閾値を上回っているかどうかを判定するように、かつ前記複数の動作モードから前記電力変換器の現在の動作モードを判定するように構成されたコントローラと、を備え、
前記コントローラが、前記少なくとも1つのパラメータが前記閾値を上回っていることに応答して、前記電力変換器を制御して、前記電力変換器に関連する電力を低減させるようにさらに構成されており、
前記コントローラが、前記電力変換器の前記判定された現在の動作モードに基づいて、前記電力変換器を制御して、前記電力変換器に関連する前記電力を低減させるようにさらに構成されている、装置。
【請求項2】
前記電力変換器に関連する前記電力が、前記電力変換器の入力部における入力電力である、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記判定された現在の動作モードが前記降圧動作モードである場合、前記コントローラが、前記電力変換器を制御して、前記電力変換器の前記入力部における入力電圧を低減させて、前記電力変換器に関連する前記電力を低減させるように構成されている、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記判定された現在の動作モードが前記昇圧動作モードである場合、前記コントローラが、前記電力変換器を制御して、前記電力変換器の前記入力部における入力電流を低減させて、前記電力変換器に関連する前記電力を低減させるように構成されている、請求項1または2に記載の装置。
【請求項5】
前記判定された現在の動作モードが前記降圧動作モードである場合、前記コントローラが、前記電力変換器を制御して、前記電力変換器の前記入力部における入力電流を増加させて、前記電力変換器に関連する前記電力を低減させるように構成されている、請求項1または2に記載の装置。
【請求項6】
前記判定された現在の動作モードが前記昇圧動作モードである場合、前記コントローラが、前記電力変換器を制御して、前記電力変換器の前記入力部における入力電圧を増加させて、前記電力変換器に関連する前記電力を低減させるように構成されている、請求項1または2に記載の装置。
【請求項7】
前記少なくとも1つのパラメータが、前記電力変換器の少なくとも1つのスイッチの温度に関連している、先行請求項のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記少なくとも1つのパラメータが、前記電力変換器のインダクタの温度に関連している、請求項1~6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記電力変換器が、前記電力変換器の出力部における出力電流の変化に応答して、前記電力変換器の前記動作モードを、前記判定された現在の動作モードから別の動作モードに変化させるようにさらに構成されている、先行請求項のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
前記電力変換器が、前記電力変換器の周波数を低減させて、前記電力変換器の前記温度を低減させるようにさらに構成されている、請求項1~9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
方法であって、
複数の動作モードにおいて動作するように構成された電力変換器の温度に関連する少なくとも1つのパラメータを取得することであって、前記複数の動作モードが、降圧動作モード、および昇圧動作モードを含む、取得することと、
前記少なくとも1つのパラメータが閾値を上回っているかどうかを判定することと、
前記複数の動作モードから前記電力変換器の現在の動作モードを判定することと、
前記電力変換器の前記判定された現在の動作モードに基づいて、かつ前記少なくとも1つのパラメータが前記閾値を上回っていることに基づいて、前記電力変換器に関連する電力を低減することと、を含む方法。
【請求項12】
前記判定された現在の動作モードが前記降圧動作モードであることに基づいて、前記電力変換器の入力部における入力電圧を低減することによって、前記電力変換器に関連する前記電力を低減させることをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記判定された現在の動作モードが前記昇圧動作モードであることに基づいて、前記電力変換器の入力部における入力電流を低減することによって、前記電力変換器に関連する前記電力を低減させることをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記判定された現在の動作モードが前記降圧動作モードであることに基づいて、前記電力変換器の入力部における入力電流を増加させることによって、前記電力変換器に関連する前記電力を低減することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記判定された現在の動作モードが前記昇圧動作モードであるに基づいて、前記電力変換器の入力部における入力電圧を増加させることによって、前記電力変換器に関連する前記電力を低減することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年7月13日に出願された米国特許出願第63/221,021号、および2021年1月5日に出願された米国特許出願第63/133,961号に対する優先権を主張するものであり、これらの開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
光起電(PV)システムは、太陽光を電気に変換することによって太陽光電力を供給するように設計された電力システムである。PVシステムは、一般に、太陽光パネルまたは「PVモジュール」(例えば、太陽光パネルまたは太陽光屋根板)を含む。PVモジュールは、いくつかの太陽電池を含む。PVシステムは、商業用途および住宅用途で使用されている。
【発明の概要】
【0003】
以下の概要では、特定の特徴の簡略化された概要を提示する。この概要は、広範な概説でもなく、主要なまたは重要な要素を特定することを意図するものでもない。
【0004】
PVシステムにおいて電力デバイスをバイパスまたはシャットダウンさせるためのシステム、装置、および方法が説明される。PVシステムにおいて電力デバイスをバイパスまたはシャットダウンさせることにより、PVシステムにおいて熱が低下され得る。PVシステムにおいて熱量を低減することにより、PVシステムの性能が向上し、および/またはPVシステムの構成要素の寿命が延長され得る。PVシステムによって提起される課題の1つは、(例えば、太陽から、またはPVシステムを通って流れる電流からの)熱がPVモジュールの性能に負の影響を及ぼし得ることである。
【0005】
いくつかの例では、シャットダウンおよび/またはシャットダウン後のウェイクアップは、シャットダウン前の電力デバイスの動作モードに基づき得る。例えば、電力デバイスがシャットダウン前に降圧変換モードにおいて動作していた場合、電力デバイスは、第1の方法でシャットダウンを実行し得、電力デバイスがシャットダウン前に昇圧変換モードにおいて動作していた場合、電力デバイスは、第2の方法でシャットダウンを実行し得る。例えば、シャットダウンの態様は、電流を短絡することによって(例えば、電力デバイスの入力端子を含む入力部を短絡することによって)電圧をゼロ以下に低減するシャットダウンか、または電圧を開回路することによって(例えば、電力デバイスの入力端子を含む入力部を開回路することによって)電流をゼロ以下に低減するシャットダウンのいずれかであり得る。
【0006】
いくつかの例では、ウェイクアップの態様は、シャットダウンの態様に基づき得る。例えば、ウェイクアップの態様は、電流の短絡を除去することによって(例えば、電力デバイスの入力端子を含む入力部において短絡を開放することによって)電圧をゼロ超に増加させるウェイクアップか、または電圧の開回路を除去することによって(例えば、電力デバイスの入力端子を含む入力部における開回路を閉じることによって)電流をゼロ超に増加させるウェイクアップのいずれかであり得る。例えば、シャットダウンが電流を短絡することによって実行された場合、ウェイクアップは、電流の短絡を除去することによって実行され得る。シャットダウンが電圧を開回路にすることによって実行された場合は、ウェイクアップは、電圧の開回路を除去することによって実行され得る。
【0007】
いくつかの例では、バイパスは、シャットダウンの前に実行され得る。これにより、バイパス動作モードが電力デバイスの電力変換動作モードよりも生じる損失が少なくなり得、ひいては電力デバイスの温度を低減させ得るため、(例えば、電力デバイスで生じる損失を減少させることによって)電力デバイスの効率が増加し得る。
【0008】
いくつかの例では、バイパスは、PVシステムの所与の電力デバイスに関連する1つ以上のパラメータに依拠して制御され得る。
【0009】
いくつかの例では、1つ以上の電力デバイスは、動作モードを変化させるように構成され得る。例えば、電力変換器は、電力変換動作モード、バイパス動作モード、シャットダウン動作モード、およびウェイクアップ動作モードの間を変化させて、PVシステムの熱量の低減を管理するのに役立つよう構成され得る。
【0010】
いくつかの例では、本明細書で説明される機能は、PVシステムの1つ以上の素子、例えば、1つ以上の電力デバイス、1つ以上のシステム電力デバイス、1つ以上のコントローラなどによって実行され得る。
【0011】
これらのおよび他の特徴および利点は、以下でより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
いくつかの特徴が、添付の図面において、限定ではなく例として示されている。図面において、同様の数字は類似の要素を指す。
【0013】
図1】単一の直列ストリングを有する電力システムの例を示す。
図2A】複数の直列ストリングを有する電力システムの例を示す。
図2B】並列に接続された複数の電力デバイスを有する電力システムの例を示す。
図3A】電力デバイスの例を示す。
図3B】一般化されたスイッチを有する電力デバイスの例を示す。
図3C】バイパス動作モードにおける電力デバイスの例を示す。
図4A】方法のフローチャートの例を示す。
図4B】方法のフローチャートの例を示す。
図5】電流-電圧曲線のグラフの例を示す。
図6】電流-電圧曲線のグラフの例を示す。
図7】電流-電圧曲線のグラフの例を示す。
図8】電流-電圧曲線のグラフの例を示す。
図9】電流-電圧曲線のグラフの例を示す。
図10】電流-電圧曲線のグラフの例を示す。
図11】電流-電圧曲線のグラフの例を示す。
図12】電流-電圧曲線のグラフの例を示す。
図13】電流-電圧曲線のグラフの例を示す。
図14】電流-電圧曲線のグラフの例を示す。
図15】電流-電圧曲線のグラフの例を示す。
図16】電流-電圧曲線のグラフの例を示す。
図17】電力-電圧曲線のグラフの例を示す。
図18】電力-電圧曲線のグラフの例を示す。
図19】動作モードを変化させる方法のフローチャートを示す。
図20】バイパス動作モードに、およびシャットダウン動作モードに変化させる方法のフローチャートを示す。
図21】バイパス動作モードに、およびシャットダウン動作モードに変化させる方法のフローチャートを示す。
図22】バイパス動作モードに、およびシャットダウン動作モードに変化させる方法のフローチャートを示す。
図23】バイパス動作モードに、およびシャットダウン動作モードに変化させる方法のフローチャートを示す。
図24】ウェイクアップ動作モードに変化させる方法のフローチャートを示す。
図25】電流-電圧曲線のグラフの例を示す。
図26】電流-電圧曲線のグラフの例を示す。
図27】電流-電圧曲線のグラフの例を示す。
図28】電流-電圧曲線のグラフの例を示す。
図29】電流-電圧曲線のグラフの例を示す。
図30】電流-電圧曲線のグラフの例を示す。
図31】電流-電圧曲線のグラフの例を示す。
図32】電流-電圧曲線のグラフの例を示す。
図33】電流-電圧曲線のグラフの例を示す。
図34】電流-電圧曲線のグラフの例を示す。
図35】電流-電圧曲線のグラフの例を示す。
図36】電流-電圧曲線のグラフの例を示す。
図37】電流-電圧曲線のグラフの例を示す。
図38】電流-電圧曲線のグラフの例を示す。
図39】電流-電圧曲線のグラフの例を示す。
図40】電流-電圧曲線のグラフの例を示す。
図41】電流-電圧曲線のグラフの例を示す。
図42】電流-電圧曲線のグラフの例を示す。
図43】電流-温度曲線のグラフの例を示す。
図44】電流-温度曲線のグラフの例を示す。
図45】電流-温度曲線のグラフの例を示す。
図46】電流-温度曲線のグラフの例を示す。
図47】電流-温度曲線のグラフの例を示す。
図48】電流-温度曲線のグラフの例を示す。
図49】電力-温度曲線のグラフの例を示す。
図50】ウェイクアップ動作モードを判定する方法のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
添付の図面は、本明細書の一部分を構成し、本開示の例を示している。図面に示され、かつ/または本明細書で考察される例は、非排他的であり、本開示を実施し得る方法には他の例もあることを理解されたい。
【0015】
バイパスおよびシャットダウンのためのシステム、装置、および方法が、本明細書において説明されている。シャットダウンおよびバイパスは、電力システムの1つ以上の素子の温度を低減させるために行われ得る。電力システムの1つ以上の素子の温度を低減させることにより、電力システムの電力損失が低減し、電力システムの効率が増加し得る。いくつかの例では、システムは、電力追跡動作モードおよび温度低減動作モードを有する電力デバイスを含み得、それぞれ、本明細書では、温度低減構成および電力追跡構成とも称される。電力追跡構成において、電力デバイスは、電力を追跡するアルゴリズム(例えば、最大電力点追従[Maximum Power Point Tracking、MPPT]アルゴリズム)によって制御され得る。温度低減動作モードは、電力低減動作モード、バイパス動作モード、およびシャットダウン動作モードを含み得、それぞれ、本明細書では、電力低減構成、バイパス構成、およびシャットダウン構成とも称される。シャットダウン構成は、電力デバイスの完全なシャットダウンではない場合があるが、電力が変換および/または出力されないスタンバイ構成であり得、電力デバイスは、短絡または開回路(例えば、電力デバイスの入力端子の短絡または電力デバイスの入力端子の開回路)を含み得る。電力デバイスはまた、ウェイクアップ動作モードを含み得、これは、本明細書では、ウェイクアップ構成とも称される。電力デバイスは、複数の変換動作モードを有し得、これは、本明細書では、変換構成または変換モードとも称される。例えば、降圧モード、昇圧モード、降圧+昇圧モードなど。例えば、電力デバイスは、パルス幅変調(PWM)を使用し得、PWMは、変換器のオン時間およびオフ時間を変化させることによって変換を制御する。スイッチング周期時間に対するオン時間の割合が、デューティサイクルである。デューティサイクルを制御することによって、電力デバイスは、入力部に対して出力部を制御し得る(例えば、入力電圧および/または入力電流をより小さい出力電圧および/または出力電流に低減させるか、または入力電圧および/または入力電流をより大きい出力電圧および/または出力電流に増加させる)。電力デバイスはまた、バイパス動作モードを有し得、これは、本明細書では、バイパス構成とも称される。本明細書で使用される構成という用語は、動作構成を指し得る。
【0016】
電力低減構成は、電力デバイスに関連する1つ以上のパラメータに依拠し得る。例えば、電力低減構成は、電力デバイスに関連する(例えば、電力デバイスの出力電流に関連する)電流値が電流閾値を上回っているかどうかに依拠し得る。別の例として、電力低減構成は、電力デバイスに関連する(例えば、電力デバイスの出力電力に関連する)電力値が電力閾値を下回っているかどうかに依拠し得る。電力閾値は、1つ以上の他の電力デバイス、および電力システムの総電力(例えば、電力デバイスの直列ストリングに関連するストリング電力)に依拠し得る。
【0017】
例えば、電力デバイスの出力電流が第1の閾値を上回る場合、電力デバイスは、バイパス構成において動作し得る。電力デバイスの出力電流が第2の閾値を上回る場合、電力デバイスは、シャットダウン構成で動作し得る。バイパス構成およびシャットダウン構成において電力デバイスを制御することは、電力デバイスの1つ以上の素子に関連する温度を低減させるために行われ得る。
【0018】
いくつかの例では、電力デバイスは、温度低減構成にある間、変換モードを変化させ得る。例えば、電力デバイスは、降圧変換モードと昇圧変換モードとの間を変化させ得、および/またはその逆も同様である。降圧変換モードおよび昇圧変換モードはどちらも電力変換構成である。別の例として、電力デバイスは、電力デバイスの入力電圧および入力電流が電力デバイスの出力電圧および出力電流にほぼ等しい、バイパス構成に変化させ得る。バイパス構成は、非電力変換構成である。いくつかの例では、電力デバイスは、降圧モードと昇圧モードとの間で遷移するときにバイパス構成に変化させ得、その逆も同様であり得る。温度低減構成はまた、シャットダウン構成を含み得、これも非電力変換構成である。例えば、電力デバイスはバイパス構成とシャットダウン構成との間を変化させ得、その逆も同様であり得る。電力デバイスは、シャットダウン構成から別の構成に変化させる場合にウェイクアップ構成を含み得る。
【0019】
いくつかの例では、電力デバイスは、温度に関連する1つ以上の検知されたパラメータに応答して、電力追跡構成と温度低減構成との間を変化させ得る。温度は、システムの1つ以上の素子、例えば、スイッチ、インダクタ、コンデンサなどに関連し得る。パラメータは、検知された温度、または温度に関連する別のパラメータであり得る。例えば、パラメータは、電流、電圧、電力などの電気的パラメータであり得る。パラメータは、電力デバイスのまたは素子の入力部または出力部で検知され得る。パラメータは、システムの1つ以上の素子の機能、例えば、インダクタンス、静電容量、抵抗など、を示し得る。例えば、スイッチに関連する温度、または1つ以上のスイッチを含む回路基板に関連する温度が、直接測定され得る。温度は、温度センサ(例えば、温度計)を使用して直接測定され得る。後述するように、スイッチは、任意の適切なスイッチ(例えば、MOSFET、BJTなどのトランジスタ)であり得る。別の例として、スイッチに関連する温度、または1つ以上のスイッチを含む回路基板に関連する温度は、近似温度を計算するための近似関数を使用して判定され得る。
【0020】
いくつかの例では、電力デバイスは、温度に関連する1つ以上の検知されたパラメータに応答して、温度低減構成の異なる構成間を変化させ得る。例えば、第1の温度に応答して、電力デバイスは、バイパス構成で動作し得る。第2の温度に応答して、電力デバイスは、シャットダウン構成で動作し得る。
【0021】
いくつかの例では、電力デバイスの温度は、低減し得る。いくつかの例では、システムは、温度低減動作モードおよび電力追跡動作モードを有する電力デバイスを含み、それぞれ、本明細書では、温度低減構成および電力追跡構成とも称される。温度低減動作モードは、電力低減動作モードを含み得、これは、本明細書では、電力低減構成とも称される。電力デバイスは、複数の変換動作モードを有し得、これは、本明細書では、変換構成または変換モードとも称される。例えば、複数の変換モードは、降圧モード、昇圧モード、降圧+昇圧モードなどを含み得る。電力デバイスはまた、バイパス動作モードを有し得、これは、本明細書では、バイパス構成とも称される。本明細書で使用される構成という用語は、動作構成を指し得る。
【0022】
電力低減構成は、電力デバイスの変換構成に依拠し得る。例えば、電力低減構成は、電力デバイスが降圧変換モードにおいて動作しているか、または昇圧変換モードにおいて動作しているかに依拠し得る。例として、電力デバイスが降圧変換モードにある場合、電力低減構成は、電力デバイスの入力部における電圧を低減させることによって、または電力デバイスの入力部における電流を増加させることによって、電力デバイスの入力部における電力を低減し得る。これにより、降圧変換器が入力電圧と正の相関関係にある損失を生じ得、ひいては電力デバイスの温度を低減させ得るため、電力デバイスの(例えば、そこで生じる損失が減少することにより)効率が増加し得る。別の例として、電力デバイスが昇圧変換モードにある場合、電力低減構成は、電力デバイスの入力部における電圧を増加させることによって、または電力デバイスの入力部における電流を低減させることによって、電力デバイスの入力部における電力を低減させ得る。これにより、昇圧変換器が入力電圧と負の相関関係にある損失を生じ、ひいては電力デバイスの温度を低減させ得るため、電力デバイスの(例えば、そこで生じる損失を減少させることによって)効率が増加し得る。入力電流または入力電圧のうちの一方のみが能動的に制御され(例えば、能動的に低減または能動的に増加し)得るが、入力電圧を制御することにより、入力電流に影響を及ぼし得、その逆も同様であり得ることが理解されよう。例えば、入力電圧を低減させることによって入力電圧を制御することにより、入力電流を増加させる効果があり得、その逆も同様であり得る。同様に、入力電圧を増加させることによって入力電圧を制御することにより、入力電流を低減させる効果があり得、その逆も同様であり得る。入力部(例えば、電流または電圧)のうちのいずれが制御されるかは、電力システムの配列に依拠し得る。例えば、いくつかの電力システムは、比較的固定された出力電流を有し得る一方で、いくつかの電力システムは、比較的固定された出力電圧を有し得る。固定された出力電流または固定された出力電圧は、1つ以上のシステム電力デバイス、または電源システムの1つ以上のコントローラによって制御され得る。いくつかの例では、電力デバイスの入力部(例えば、電流または電圧)を制御することが、電力システムの出力部(例えば、電流または電圧)に直接影響を及ぼし得る。例えば、電力デバイスの入力電流を(例えば、低減または増加させることによって)制御することが、システムの出力電流に(例えば、低減または増加させることによって)影響を及ぼし得る。電力デバイスの入力電圧を(例えば、低減または増加させることによって)制御することが、電力システムの出力電圧に(例えば、低減または増加させることによって)影響を及ぼし得る。
【0023】
いくつかの例では、電力デバイスは、温度低減構成にある間、変換モードを変化させ得る。例えば、電力デバイスは、降圧変換モードと昇圧変換モードとの間を変化させ得、その逆も同様であり得る。別の例として、電力デバイスは、電力デバイスの入力が電力デバイスの出力とほぼ等しくなり得るバイパス動作モードに変化し得る。いくつかの例では、電力デバイスは、降圧モードと昇圧モードとの間で遷移するときにバイパス動作モードに変化させ得、その逆も同様であり得る。
【0024】
いくつかの例では、電力デバイスは、温度に関連する1つ以上の検知されたパラメータに応答して、温度低減構成と電力追跡構成との間を変化させ得る。温度は、システムの1つ以上の素子、例えば、スイッチ、インダクタ、コンデンサなどに関連し得る。パラメータは、検出された温度値、または温度に関連する別のパラメータであり得る。例えば、パラメータは、電流、電圧、電力などの電気的値または電気的パラメータであり得る。パラメータは、電力デバイスのまたは素子の入力部または出力部で検知され得る。
【0025】
本開示の主題の教示は、図を参照して説明されるシステムおよび装置によって束縛されないことに留意されたい。同等および/または変更された機能が、別の様式で統合され得るか、または分割され得、任意の適切な組み合わせで実装され得る。例えば、電力ソース102Aおよび電力ソース102Xは、(例えば、図1に示される)別個のユニットとして示されているが、それらの機能および/または構成要素が単一のユニットに統合され得る。
【0026】
また、本開示の主題の教示は、図に示されるフローチャートによって拘束されず、示される動作は、示される順序から外れて起こり得ることにも留意されたい。例えば、連続して示されている動作は、実質的に同時にまたは逆の順序で実行されてもよい。フローチャートは、本明細書に示されている要素を参照して説明されるが、これは決して拘束するものではなく、動作は、本明細書に説明されるもの以外の要素によって行われ得ることにも留意されたい。
【0027】
また、様々な図における同様の参照は、本出願全体で同様の要素を指し得ることにも留意されたい。類似の参照番号は、要素間の類似性を含意し得る。例えば、図1に示される電力デバイス106Aは、本明細書で説明および示される他の電力デバイスと類似、または同じであり得、その逆も同様であり得ることを理解されたい。本出願全体を通して、特定の一般的な参照は、特定の関連要素のいずれかを参照するために使用される場合がある。例えば、電力ソース102は、様々な電力ソースのいずれかを指し得、電力デバイス106は、様々な電力デバイスのいずれかを指し得、電力システム100は、様々な電力システムのいずれかを指し得る、などである。
【0028】
本明細書の例に与えられているすべての数値は、例示のみを目的として提供されており、決して拘束するものではないことにも留意されたい。
【0029】
「実質的に」および「ほぼ」という用語は、本明細書では、(例えば、許容可能な変形範囲内で)意図される目的または機能に対して同等である変形を示すために使用される。特定の値または値の範囲は、本明細書では、「実質的に」および「ほぼ」という用語が先行する数値とともに提示される。「実質的に」および「ほぼ」という用語は、本明細書では、その用語に伴われる正確な数、ならびにその用語に伴われる数に近い、または、ほぼその数を、文字通りサポートするために使用される。ある数が、具体的に記載された数に近いか、またはほぼその数であるかを判断する際に、近いかまたは近似するが列挙されていない数も、それが提示される文脈において、具体的に記載された数と実質的に等しい数であり得る。
【0030】
本明細書で使用される「コントローラ」という用語は、コンピュータおよび/または他の適切な処理回路、ならびにメモリを含み得る。「コンピュータ」もしくは「プロセッサ」という用語、またはそれらの変形は、データ処理能力を有するあらゆる種類のハードウェアベースの電子デバイスを網羅するように拡張的に解釈されるべきであり、これらには、非限定的な例として、デジタル処理デバイス(例えば、デジタル信号プロセッサ(DSP)、マイクロコントローラ、フィールドプログラマブル回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、など)、1つ以上の処理デバイスを備えるかもしくはそれらに動作可能に接続されたデバイス、および/または制御ロジックを実装するアナログ回路が含まれる。本明細書で使用される「メモリ」または「データ記憶デバイス」という用語は、本開示の主題に好適な任意の揮発性または不揮発性のコンピュータメモリをカバーすると広範に解釈されるべきである。上記には、非限定的な例として、本出願に開示された1つ以上のコントローラ116が含まれ得る。
【0031】
図1図2Aおよび図2Bは、本主題の例による、電力デバイス106を有する様々な電力システム100の例を示している。
【0032】
ここで、図1を参照すると、図1は、本主題の例による、電力システム100Aを示している。電力システム100Aは、複数の電力デバイス106A、106B~106Nを含み得、Nは任意の適切な数である。本明細書で使用される「適切な」という用語は、それらが同等の目的または機能を提供するように、変形の許容範囲内にある変形を含み得る。例えば、106Nは、電力デバイス106Aおよび106B以外の1、3、5、15、または40個の追加の電力デバイスを指し得る。電力デバイス106A、106B~106Nは、本明細書では「電力デバイス106」とも称され、電力デバイス106のそれぞれの電力デバイスは、本明細書では「電力デバイス106」とも称される。各電力デバイス106は、1つ以上の電力ソース102A~102Xに接続され得、Xは任意の適切な数である。各電力デバイス(例えば、電力デバイス106A、電力デバイス106B・・・)は、異なる数の取り付けられた電力ソース102A~102Xを有し得る。1つ以上の電力ソース102A~102Xは、本明細書では「電力ソース102」とも称され、電力ソース102のそれぞれの電力ソースは、本明細書では「電力ソース102」とも称される。いくつかの例では、単一の電力ソース102は、それぞれの単一の電力デバイス106に接続され得る。
【0033】
例として、電力システム100Aは、光起電(PV)電力システムであり得、電力ソース102は、PV発電機であり得る。例えば、電力ソース102は、1つ以上の光起電力セル、光起電力セルのサブストリングのストリング、または1つ以上の光起電パネルもしくは光起電力パネルのストリングであり得る。電力ソースは本明細書ではPV発電機の文脈で説明されるが、電力ソースという用語は、風力タービン、水力タービン、燃料電池、バッテリなどの他のタイプの適切な電力ソースを含み得ることが理解されよう。
【0034】
特定の電力デバイス106に接続された1つ以上の電力ソース102A~102Xが複数の電力ソース102である場合、複数の電力ソース102は、直列、並列、または互いに対して任意の他の好適な配列で、それぞれの電力デバイス106に接続され得る。各電力デバイス106は、電力ソース102を電力デバイス106に接続するように構成された複数の端子を含み得る。
【0035】
電力デバイス106は、1つ以上の変換器を含み得る。例えば、電力デバイス106は、1つ以上のDC-DC変換器を含み得る。1つ以上の変換器は、例えば、降圧変換器、昇圧変換器、降圧/昇圧変換器、降圧+昇圧変換器、帰線変換器などのうちの1つ以上を含み得る。
【0036】
電力デバイス106は、1つ以上の取得された信号に応答して、または1つ以上の取得されたパラメータに基づいて行われた1つ以上の判定に応答して、異なる動作モードのうちの1つ以上で動作するように構成され得る。1つ以上の信号は、1つ以上のコントローラ116から受信され得、以下でさらに詳細に説明される。1つ以上のパラメータは、1つ以上のセンサによって検知され得るか、または1つ以上のコントローラ116によって判定され得る。異なる動作モードには、上記に列挙され、以下で詳細に説明される動作モードが含まれ得る。例えば、異なる動作モードには、温度低減動作モード、電力追跡動作モード、電力低減動作モード、複数の変換動作モード(例えば、降圧モード、昇圧モード、降圧昇圧モードなど)、バイパス動作モードなどが含まれ得る。
【0037】
電力デバイス106は、1つ以上のシステム電力デバイス110に接続され得る。電力デバイス106は、互いに直列にまたは並列に接続され得る。例えば、電力デバイス106は、それらの出力部において互いに接続され得、第1の電力デバイスの少なくとも1つの出力端子が第2の電力デバイスの少なくとも1つの他の出力端子に接続されている。電力デバイス106は、電力デバイスの直列ストリング114を形成する直列接続で接続されているものとして図1に示されている。なお、他のシステム配列も可能である。例えば、電力デバイス106が、並列に接続され得る(例えば、電力デバイス106の複数の正出力部が接続され得、電力デバイス106の複数の負出力部が接続され得る)。直列ストリング114の直列ストリングは、バス108(例えば、DCバス)を介して、(例えば、1つ以上の出力部において)1つ以上のシステム電力デバイス110に接続され得る。DCバス108は、システム電力デバイス110の正入力部に接続されたハイサイド、およびシステム電力デバイス110の負入力部に接続されたローサイドを有し得る。図1の例では、電力デバイス106Aは、直列ストリング114の「頂部」においてDCバス108のハイサイドに接続され得る。電力デバイス106Nは、直列ストリング114の「底部」においてDCバス108のローサイドに接続され得る。直列ストリング114の電力デバイス106A~106Nの各々は、類似の出力電流を有し得る。複数の電力デバイス106A~106Nの出力電流は、1つ以上のシステム電力デバイス110または1つ以上のコントローラ116によって制御され得る。
【0038】
1つ以上のシステム電力デバイス110は、例えば、DC-DC変換器(例えば、降圧変換器、昇圧変換器、降圧/昇圧変換器、降圧+昇圧変換器など)、DC-AC変換器(インバータとも称される)、コンバイナ、および/または監視ボックスなどのうちの1つ以上であり得る。1つ以上のシステム電力デバイス110は、1つ以上の相(例えば、単層インバータ、二相インバータ、三相インバータなど)のためのインバータを含み得る。
【0039】
1つ以上のシステム電力デバイス110が、1つ以上の負荷112に接続され得る。1つ以上の負荷112は、例えば、配電網(例えば、AC配電網)、貯蔵デバイス(例えば、バッテリ)、抵抗デバイス(例えば、抵抗器)、ACデバイス(例えば、モータ)などのうちの1つ以上を含み得る。
【0040】
電力システム100Aは、1つ以上のコントローラ116を含み得る。1つ以上のコントローラ116は、1つ以上の信号を伝送および受信するように構成され得る。1つ以上の信号が、異なるコントローラ116間、または1つ以上のコントローラ116と電力システム100Aの1つ以上の他の素子との間で伝送/受信され得る。1つ以上の信号は、電力変換に関連する1つ以上の命令を含み得る。1つ以上の命令は、電力デバイス106および/または1つ以上のシステム電力デバイス110に、本明細書に説明される方法およびシステムからなる機能を実行するように命令し得る。 コントローラ116のうちの1つ以上が、マスタコントローラとして指定され得る。場合によっては、電力デバイス106のうちの1つ以上は、(1つ以上の外部コントローラ116に取って代わるか、または補完し得る)1つ以上の内部コントローラ116を備え得、これらの内部コントローラ116のうちの1つ以上は、マスタコントローラとして指定され得る。簡単にするために、図1は、コントローラ116を、電力デバイス106および1つ以上のシステム電力デバイス110の外部の中央コントローラとして示している。ただし、上記に加えて、任意の適切な数のコントローラ116が存在し得、1つ以上のコントローラ116のうちの1つ以上が1つ以上の電力デバイス106内に完全にまたは部分的に実装され得ることを理解されたい。
【0041】
1つ以上のコントローラ116は、処理回路およびメモリを含み得る。1つ以上のコントローラ116は、データにアクセスして決定を行うように構成され得る。
【0042】
1つ以上のセンサが、電力システム100Aに関連する1つ以上のパラメータおよび/またはパラメータデータを取得するように構成され得る。例えば、1つ以上のセンサは、物理的現象を検出し、その現象の強度を表すデジタル値またはパラメータを決定するように構成され得る。値またはパラメータは、1つ以上のコントローラ116に伝送され得る。いくつかの例では、値またはパラメータは、さらに(例えば、パラメータデータに)処理され得る。値またはパラメータは、電流、電圧、電力、温度、放射照度などの電気的値または電気的パラメータであり得る。
【0043】
上述のように、電力システム100Aの1つ以上のコントローラ116は、電力システムの1つ以上の他の素子との間で(例えば、信号として)命令を伝送または受信するように構成され得る。いくつかの例では、電力デバイス106、システム電力デバイス110、および/または1つ以上のセンサは、1つ以上のコントローラ116に通信可能および/または動作可能に接続され得る。これらの接続は、図1に破線で示されている。例えば、1つ以上のセンサは、1つ以上のコントローラ116にデータを提供し得る。さらに、コントローラ116は、システム電力デバイス110、負荷112、電力ソース102などの、電力システム100Aの任意の他の構成要素に接続され得る。
【0044】
例として、電力システム100Aの1つ以上のコントローラ116は、1つ以上の通信ユニットを含み、および/またはそれに結合され得る。1つ以上の通信ユニットは、電力デバイス106の動作モードに関連する1つ以上の通信信号を伝送または受信するように構成され得る。例えば、1つ以上の通信ユニットは、バイパス動作モードまたはシャットダウン動作モードにおいて動作する電力デバイス106内に含まれ得る。電力デバイス106がバイパス動作モードにおいて動作しているという通信信号は、本明細書では、バイパス信号と称され得る。電力デバイス106がシャットダウン動作モードにおいて動作しているという通信信号は、本明細書では、シャットダウン信号と称され得る。1つ以上の通信ユニットは、任意の適切な通信方法およびデバイス、例えば、電力線通信(PLC)などの有線通信を使用して、または専用通信線、もしくはZIGBEE(商標)、Bluetooth(商標)、Wi-Fiなどを経由して通信するように構成され得る。
【0045】
図2Aは、本主題の例による、電力システム100Bを示している。電力システム100Bは、本明細書に示され、説明される他の電力システム100と類似であり得る。例えば、電力システム100Bは、電力システム100Aと同じ構成要素を備え得、電力デバイス106の1つ以上の追加の直列ストリングが並列に接続されている。電力デバイス106の直列ストリング114A~114Yは、バス108を介して並列に接続され得る。Yは任意の適切な数であり得る。複数の直列ストリング114A~114Yは、バス108を介して1つ以上のシステム電力デバイス110に接続され得る。各直列ストリング114A~114Yは、1つ以上の電力ソース102A~102Xが接続された1つ以上の電力デバイス106A~106Nを含み得る。Nは、各一組の電力デバイス106A~106Nに対して異なる数であり得る。Xは、各一組の電力ソース102A~102Xに対して異なる数であり得る。
【0046】
図2Bは、本主題の例による、電力システム100Cを示している。電力システム100Cは、本明細書に示され、説明される他の電力システム100と類似であり得る。例えば、電力システム100Cは、電力システム100Aまたは電力システム100Bと類似の構成要素を備え得る。電力システム100Cにおいて、単一の電力デバイス106ACの複数の配列120A~120Wが並列に接続されている。単一の電力デバイス106ACの複数の配列120A~120Wは、バス108を介して互いに並列に接続され得る。Wは、任意の適切な数であり得る。複数の配列120A~120Wは、バス108を介して1つ以上のシステム電力デバイス110に接続され得る。各配列120A~120Wは、1つ以上の電力ソース102A~102Xが接続された単一の電力デバイス106ACを含む。Xは、各一組の電力ソース102A~102Xに対して異なる数であり得る。各配列120A~120Wは、類似の出力電圧を有し得る。複数の配列120A~120Wの出力電圧は、1つ以上のシステム電力デバイス110または1つ以上のコントローラ116によって制御され得る。電力システム100Cにおいて、電力デバイス106ACは、主に昇圧動作モードにおいて動作し得るが、電力デバイス106ACの動作モードに依拠して制御される入力部を有し得る降圧+昇圧変換器であり得る。
【0047】
図3A図3Cは、本主題の例による、電力システム100の一部分であり得る電力デバイス106の例を示している。
【0048】
図3Aを参照すると、いくつかの例では、電力デバイス106は、降圧+昇圧変換器300などの電力変換器、または何らかの他の電力変換器であり得る。電力デバイス106は、第1の複数の端子上で入力電力を受信する降圧+昇圧変換器300であり得る。第1の複数の端子は、電力ソース102から入力電圧V1を受信し得る一対の端子AおよびBであり得る。変換器106は、第2の複数の端子間で電圧V1を第2の出力電圧V2に変換する。第2の複数の端子は、一対の端子CおよびDであり得る。
【0049】
降圧+昇圧変換器300(4スイッチ降圧-昇圧変換器、またはカスケード降圧-昇圧変換器としても知られている)は、昇圧(ステップアップ)変換器と組み合わされた降圧(ステップダウン)変換器であり得る。降圧+昇圧変換器300は、降圧モード、または昇圧モードにおいて、またはいくつかの場合において、組み合わされた降圧-昇圧モードにおいて動作し得る。第2の電圧V2は、第1の電圧V1と同じ極性であり得る。第2の電圧V2は、第1の電圧V1よりも小さいかまたは大きい電圧値を有し得る。降圧+昇圧変換器は、降圧モードおよび昇圧モードの両方に使用される単一のインダクタLを使用し得る。降圧+昇圧変換器300はまた、第2の電圧V2が第1の電圧V1と実質的に等しくなり得るバイパスモードにおいて動作し得る。
【0050】
電力デバイス106の降圧+昇圧実装において、第1の電圧V1は、第1の一対の端子AおよびBの間に印加され得る。スイッチQ1のドレイン(d)は、端子Aおよび/またはコンデンサC1の第1の端子に接続し得る。端子Bは、コンデンサC1の第2の端子、スイッチQ2のソース(s)、スイッチQ3のソース(s)、コンデンサC2の第1の端子、および/または端子Dに接続し得る。スイッチQ2のドレイン(d)は、スイッチQ1のソース(s)および/またはインダクタLの第1の端子に接続し得る。インダクタLの第2の端子は、スイッチQ3のドレイン(d)および/またはスイッチQ4のソース(s)に接続し得る。スイッチQ4のドレインは、コンデンサC2の第2の端子、および/または端子Cに接続され得る。
【0051】
スイッチQ1~Q4は、アクティブスイッチ(例えば、スイッチQ1がオフのときにスイッチQ2がオンになるように制御され、スイッチQ4がオフのときにスイッチQ3がオンになるように制御されるMOSFETなど)、リレー、および/または同様のものであり得る。スイッチQ1~Q4は、例えば、電界効果トランジスタ(FET)、金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)、バイポーラ接合トランジスタ(BJT)、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)、炭化ケイ素(SiC)スイッチ、窒化ガリウム(GaN)スイッチなどであり得る。いくつかの例では、スイッチQ2およびQ4は、スイッチQ2およびQ4の一部分として示される寄生ダイオードに対応するダイオードで取って代えられ得る。
【0052】
いくつかの例では、降圧+昇圧変換器300は、1つ以上のコントローラ116を含むか、またはそれらに接続され得る。1つ以上のコントローラ116は、スイッチQ1~Q4のゲートに接続され得る。コントローラ116は、電力デバイス106の動作構成を制御し得る。例として、コントローラ116は、電力デバイス106の変換モードを判定し得るスイッチQ1~Q4のデューティサイクルを制御し得る。コントローラ116はまた、電力デバイス116を電力追跡構成から電力低減構成に変化させ得、その逆も同様であり得る。
【0053】
いくつかの例では、降圧+昇圧変換器300は、より多くのセンサ118を含むか、またはそれらに接続され得る。1つ以上のセンサ118は、電力デバイス106の1つ以上の素子の温度に関連するパラメータを検知するように構成され得る。いくつかの例では、1つ以上のセンサ118は、コントローラ116に接続され得る。1つ以上のセンサは、任意の適切なセンサ、例えば、温度センサ、電流センサ、電圧センサなどであり得るか、またはそれらを含み得る。
【0054】
図3Bを参照すると、降圧+昇圧変換器300が示されており、スイッチQ1~Q4は一般化されたスイッチとして描写されている。この描写は、図3Cに示される電力デバイス106のバイパス動作モードを示すのに役立つであろう。
【0055】
図3Cを参照すると、電力デバイス106の降圧+昇圧変換器300は、バイパス動作モードにあるように示されている。バイパス動作モードにおいて、ハイサイド降圧スイッチQ1およびハイサイド昇圧スイッチQ4は、両方ともオンにされ得る。ローサイド降圧スイッチQ2およびローサイド昇圧スイッチQ3は、両方ともオフにされ得る。バイパス動作モードにおいて、入力端子Aは、インダクタLを介して出力端子Cに接続され得る。入力端子Bは、出力端子Dに直接接続され得る。
【0056】
「ハイサイドスイッチ」という用語は、入力端子Aと出力端子Cとの間に接続されたスイッチQ1およびQ4を指し得る。「ローサイドスイッチ」という用語は、入力端子Bおよび出力端子Dに接続された端子を有するスイッチQ2およびQ3を指し得る。他の配置も可能である。例えば、「アップサイドダウン変換器」は、入力端子Aが出力端子Cに直接接続され、入力端子Bが1つ以上のスイッチを介して出力端子Dに接続され得る場合であり得る。
【0057】
図4Aは、電力を低減させるための方法のフローチャート400Aの例を示している。
【0058】
ステップ402において、パラメータが取得され得る。このステップは、電力システム100の1つ以上の電力デバイス106および/または1つ以上のコントローラ116を使用して実行され得る。パラメータは、電力システム100の1つ以上の素子の(温度に関連するか、またはそれを示すなどの)温度に依拠し得る。例えば、1つ以上のセンサ118は、電力システム100の1つ以上の素子に関連する物理的現象を検出し、その現象の強度を表すデジタル値またはパラメータを判定するように構成され得る。値またはパラメータは、1つ以上のコントローラ116に伝送され得る。いくつかの例では、値またはパラメータは、さらに(例えば、処理されたデータに)処理され得る。値またはパラメータは、電流、電圧、電力、放射照度などの電気的値または電気的パラメータであり得る。電力システム100の1つ以上の素子は、電力デバイス106のスイッチQまたはインダクタLであり得る。1つ以上のセンサ118は、電力デバイス106の入力部もしくは出力部、または電力デバイス106の素子のいずれかにおいて物理的現象を検出するように構成され得る。
【0059】
ステップ404において、パラメータが閾値を上回る温度値を示しているかどうかの決定が行われ得る。このステップは、電力システム100の1つ以上の電力デバイス106および/または1つ以上のコントローラ116を使用して実行され得る。例として、パラメータは、電力デバイス106のスイッチQの温度に関連するか、またはそれを示す温度値であり得、その温度値は、閾値を上回り得る。別の例として、パラメータは、インダクタの出力部における電流に関連するか、またはそれを示す電気的値であり得、その電流の値は、インダクタに関連する温度または温度値が閾値を上回っていることを示し得る。温度値が閾値を上回ることが、電力デバイスまたは電力デバイスの素子(例えば、インダクタ)の性能に負の影響を及ぼし得る。
【0060】
ステップ404において、温度値が閾値を上回っていないとの決定である場合、プロセス400Aは、ステップ402に戻り得る。
【0061】
ステップ404において、温度値が閾値を上回っているとの決定である場合、プロセス400Aは、ステップ406に進み得る。
【0062】
ステップ406において、電力デバイスがどの動作モードにおいて動作しているかに関する決定が行われ得る。このステップは、電力システム100の1つ以上の電力デバイス106および/または1つ以上のコントローラ116を使用して実行され得る。例えば、その決定は、電力デバイスが降圧変換モードにおいて動作しているか、または昇圧変換モードにおいて動作しているかであり得る。
【0063】
ステップ406において、電力デバイスが降圧変換モードにおいて動作しているとの決定である場合、プロセス400Aは、ステップ408Aに進み得る。
【0064】
ステップ406において、電力デバイスが昇圧変換モードにおいて動作しているとの決定である場合、プロセス400Aは、ステップ408Bに進み得る。
【0065】
ステップ408Aにおいて、電力は、電力デバイスの動作モードに従って低減し得る。このステップは、電力システム100の1つ以上の電力デバイス106および/または1つ以上のコントローラ116を使用して実行され得る。電力を低減させることは、電力デバイスの1つ以上の素子の温度を、ある期間にわたって比較的円滑かつ漸進的な態様で低減させるために行われ得る。例えば、ステップ408Aにおいて、電力は、電力デバイスの入力部における電圧を低減させることによって、または電力デバイスの入力部における電流を増加させることによって低減し得る。電力デバイスの入力部における電圧を低減させるか、または電力デバイスの入力部における電流を増加させることにより、電力デバイスの入力部における電力が低減し得る。電力デバイスの入力部における電力を低減することにより、電力デバイスの1つ以上の素子の温度が低減し得る。
【0066】
ステップ408Bにおいて、電力は、電力デバイスの動作モードに従って低減し得る。このステップは、電力システム100の1つ以上の電力デバイス106および/または1つ以上のコントローラ116を使用して実行され得る。電力を低減させることは、電力デバイスの1つ以上の素子の温度を、ある期間にわたって比較的円滑かつ漸進的な態様で低減させるために行われ得る。例えば、ステップ408Bにおいて、電力は、電力デバイスの入力部における電流を低減させることによってか、または電力デバイスの入力部における電圧を増加させることによって低減し得る。電力デバイスの入力部における電流を低減させるか、または電力デバイスの入力で電圧を上げることにより、電力デバイスの入力部における電力が低減し得る。電力デバイスの入力部における電力を低減することにより、電力デバイスの1つ以上の素子の温度が低減し得る。
【0067】
ステップ410において、パラメータが取得され得る。このステップは、電力システム100の1つ以上の電力デバイス106および/または1つ以上のコントローラ116を使用して実行され得る。このステップは、ステップ402に関して上記で説明されたものと類似であり得る。
【0068】
ステップ412において、パラメータが閾値を上回る温度値を示しているかどうかの決定が行われ得る。このステップは、電力システム100の1つ以上の電力デバイス106および/または1つ以上のコントローラ116を使用して実行され得る。このステップは、ステップ404に関して上記で説明されたものと類似であり得る。
【0069】
ステップ412において、温度値が閾値を上回っているとの決定である場合、プロセス400Aは、ステップ414に進み得る。
【0070】
ステップ412において、温度値が閾値を上回っていないとの決定である場合、プロセス400Aは、ステップ416に進み得る。
【0071】
ステップ414において、電力デバイスの動作モードを変化させるべきかどうかの決定が行われ得る。このステップは、電力システム100の1つ以上の電力デバイス106および/または1つ以上のコントローラ116を使用して実行され得る。例として、入力電流が出力電流よりも大きくなるように出力電流の減少がある場合、電力デバイスは、降圧変換モードから昇圧変換モードに切り替え得る。降圧変換モードにおいて、入力電圧が出力電圧よりも大きくなり得るが、昇圧変換モードでは、出力電圧が入力電圧よりも大きくなり得る。いくつかの例では、電力デバイスは、最初にバイパス動作モードに変化させ、次いで昇圧動作モードに変化させることによって、昇圧動作モードに変化させ得る。いくつかの例では、出力電流は、直列に接続された複数の電力デバイスのストリング電流であり得る。いくつかの例では、システム電力デバイス112および/または電力システム100の1つ以上のコントローラ116が、出力電流を制御し得る。次いで、プロセスは、ステップ406に戻り得る。
【0072】
上述のように、ステップ412において、温度値が閾値を上回っていないとの決定である場合、プロセス400Aは、ステップ416に進み得る。
【0073】
ステップ416において、電力デバイスは、電力低減構成から電力追跡構成に変化し得る。このステップは、電力システム100の1つ以上の電力デバイス106および/または1つ以上のコントローラ116を使用して実行され得る。例えば、電力デバイスの1つ以上の素子の温度または温度値がもはや閾値を上回らない場合、電力デバイスは、電力追跡構成に戻り得、この電力追跡構成では、電力変換器は、電力を追跡するアルゴリズム(例えば、最大電力点追従[MPPT]アルゴリズム)によって制御され得る。いくつかの例では、温度または温度値がプロセス400Aによって低減せず、むしろさらに大きい閾値を超過する場合、電力デバイスは、電力デバイスの1つ以上の素子の温度を低減させるために、電力デバイスをシャットダウンさせるステップを取り得る。
【0074】
ステップ416の後、プロセス400Aは、ステップ402において再び開始し得る。
【0075】
図4Bは、電力を低減させるための方法のフローチャート400Bの例を示している。プロセス400Bは、プロセス400Bが電力デバイスの周波数を低減させるためのステップ440および444を含み得ることを除いて、プロセス400Aと類似であり得る。これらのステップは、電力システム100の1つ以上の電力デバイス106および/または1つ以上のコントローラ116を使用して実行され得る。周波数は、電力デバイスの1つ以上のスイッチのスイッチング周波数に関連し得る。周波数を低減させることは、電力デバイスの電力損失を低減させるために行われ得る。電力デバイスの電力損失を減らすことにより、電力デバイスの温度が低下し得る。周波数を低減させることにより、電力デバイスの出力リップルが増加し得るが、周波数を低減させることにより、電力デバイスにおいて生成される熱が低減し、電力デバイスに関連する温度値が閾値(例えば、電力デバイスのバイパス閾値または電力デバイスのシャットダウン閾値)を上回って増加することが防止され得る。例として、周波数が、ほぼ200kHzからほぼ133kHzに低減し得る。
【0076】
図5図16は、本主題の例による、電力デバイスの電流-電圧曲線500(I-V曲線)の様々なグラフの例を示している。また、図5図16は、参照される図に依拠しる要素を参照し得ることにも留意されたい。特定の点および軸の値は、各所与の図ごとに固有であり得るが、一般的な用語が、描写される状況に基づいて異なる図の間で変化する要素を指すために使用され得る。例えば、図5の動作点OP1は、図6の動作点OP1と異なり得るが、両方の図において、要素OP1は動作点を示している。「動作点」という用語は、本明細書で説明されるデバイスまたはシステムの動作特性内の点を指し得る。例えば、動作点は、入力電圧(Vin)および入力電流(Iin)を含む動作点、または出力電圧(Vout)および出力電流(Iout)を含む動作点を指し得る。
【0077】
図5は、電力デバイスが電力低減モードでなく、電力追跡モードにおいて動作する例を示している。図5の例では、電力デバイスは、降圧変換モードにおいて動作している。入力電圧(Vin)は、出力電圧(Vout)よりも大きく、出力電流(Iout)は、入力電流(Iin)よりも大きい。動作点OP1(Vin、Iin)は、MPPTアルゴリズムなどのアルゴリズムによって判定され得る。
【0078】
図6は、電力デバイスが最大電力追跡モードではなく、電力低減モードにおいて動作する例を示している。例えば、(ステップ404において示され得るような)温度値が閾値を上回っていると判定された後、および(ステップ406に示され得るような)電力デバイスが降圧変換モードにおいて動作していると判定された後、(ステップ408Aに示され得るように)入力電圧(Vin)を低減させるか、または入力電流(Iin)を増加させることによって、電力(例えば、入力電力(Pin))は低減し得る。結果として、動作点OP1は、(矢印および以前の動作点Fによって示され得るように)I-V曲線500の左側に移動し得る。出力電流(Iout)は、ほぼ一定に保たれ得、これにより、電力が減少し得る。電力デバイスが降圧モードにおいて動作している場合があるため、出力電圧(Vout)は、入力電圧(Vin)よりも小さくなり得る。例えば、入力電力(Pin)がほぼ60wである(例えば、Vinがほぼ12Vであり、Iinがほぼ5Aである)場合、電力(Pin)は、ほぼ48wに低減し得る(例えば、Vinがほぼ9Vに低減し、Iinがほぼ5.33Aに増加し、Ioutがほぼ6Aでほぼ一定に保たれ、Voutがほぼ10Vから入力電圧Vinよりも小さいほぼ8Vに減少し得る)。電力を低減させることは、電力デバイスの1つ以上の素子に関連する温度を低減させるために行われ得る。電力デバイス106が(例えば、図1に示される)複数の電力デバイス106を有する直列ストリング114に接続され得るため、出力電流(Iout)は、ほぼ一定に保たれ得る。このような例では、出力電圧は、入力電力の低減によって引き起こされる出力電力の低減によって低減し得る。各々が単一の電力デバイス106を有する複数の構成120が並列に接続される(例えば、図2Bに示される)例では、出力電圧(Vout)はほぼ一定に保たれ得る。このような例では、出力電流は、アクティブに制御され(増加し)得る。
【0079】
図7は、電力デバイスが電力低減モードにおいて動作する例を示している。例えば、(ステップ414において示されるように)動作モードを変化させるべきではないと判定された後、(ステップ408Aに示され得るように)入力電圧(Vin)をさらに低減させるか、またはさらに入力電流(Iin)を増加させることによって、電力(例えば、入力電力(Pin))はさらに低減し得る。結果として、動作点OP1は、(矢印および以前の動作点Fによって示され得るように)I-V曲線500の左側にさらに移動することになる。出力電流(Iout)はほぼ一定に保たれ得、これにより、電力が減少し得る。電力デバイスが降圧モードにおいて動作しているため、出力電圧(Vout)が、入力電圧(Vin)より小さくなり得る。例えば、入力電力(Pin)がほぼ48wである(例えば、Vinはほぼ9Vであり、Iinはほぼ5.33Aである)場合、電力(Pin)は、ほぼ42wに低減し得る(例えば、Vinは、ほぼ7.42Vに低減し、Iinはほぼ5.66Aに増加し、Ioutはほぼ6Aでほぼ一定に保たれ、Voutはほぼ8Vから入力電圧Vinよりも小さいほぼ7Vに減少する)。電力をさらに低減させることは、電力デバイスの1つ以上の素子に関連する温度をさらに低減させるために行われ得る。
【0080】
図8は、電力デバイスが電力低減モードにおいて動作しているが、変換モードを変化させる例を示している。例えば、(ステップ414に示すように)出力電流(Iout)が減少し、動作モードを変化させるべきであると判定された後、電力デバイスは、動作モードを(例えば、降圧モードから昇圧モードに)変化させ得、(ステップ408Bにおいて示され得るように)入力電流(Iin)を低減させるか、または入力電圧(Vin)を増加させることによって、電力(例えば、入力電力(Pin))は低減し得る。結果として、動作点OP1は、(矢印および以前の動作点Fによって示されるように)I-V曲線500の右側に移動し得る。次いで、出力電流(Iout)は(減少後)ほぼ一定に保たれ得、これにより電力が減少し得る。電力デバイスが昇圧モードにおいて動作している場合、出力電圧(Vout)が入力電圧(Vin)よりも大きくなり得る。例えば、入力電力(Pin)がほぼ42wである(例えば、Vinがほぼ7.42V、Iinがほぼ5.66Aである)場合、出力電流(Iout)はほぼ6Aからほぼ4Aに減少し、電力(Pin)は、電力デバイスが降圧モードに代わって昇圧モードである状態でほぼ40wに低減し得る(例えば、Vinがほぼ8Vに増加し、Iinがほぼ5Aに低減し、Ioutがほぼ4Aで一定に保たれ、Voutがほぼ7Vから入力電圧Vinよりも大きいほぼ10Vに増加する)。電力をさらに低減させることは、電力デバイスの1つ以上の素子に関連する温度をさらに低減させるために行われ得る。
【0081】
図9は、電力デバイスが電力低減モードにおいて動作する例を示している。例えば、(ステップ414に示されるように)動作モードを変化させるべきではないと判定された後、(ステップ408Bに示され得るように)入力電流(Iin)をさらに低減させるか、または入力電圧(Vin)をさらに増加させることによって、電力(例えば、入力電力(Pin))はさらに低減し得る。結果として、動作点OP1は、(矢印および以前の動作点Fによって示されるように)I-V曲線500の右側にさらに移動し得る。出力電流(Iout)は、ほぼ一定に保たれ得、これにより、電力が減少し得る。電力デバイスが昇圧モードにおいて動作している場合、出力電圧(Vout)は、入力電圧(Vin)よりも大きくなり得る。例えば、入力電力(Pin)がほぼ40wである(例えば、Vinがほぼ8Vであり、Iinがほぼ5Aである)場合、電力(Pin)は、ほぼ36wに低減し得る(例えば、Vinがほぼ8.5Vに増加し、Iinがほぼ4.2Aに低減し、Ioutがほぼ4Aでほぼ一定に保たれ、Voutがほぼ10Vからほぼ7Vである入力電圧Vinよりも依然として大きいほぼ9Vに減少する)。電力をさらに低減させることは、電力デバイスの1つ以上の素子に関連する温度をさらに低減させるために行われ得る。
【0082】
図10は、電力デバイスが電力低減モードではなく、電力追跡モードにおいて動作する例を示している。例えば、(ステップ414に示され得るように)温度値が閾値を下回っていると判定された後、(ステップ416において示され得るように)電力デバイスは、動作モードを(例えば、電力低減モードから電力追跡モードに)変化させ得る。図10に示されるように、電力デバイスは、昇圧変換モードにおいて動作している場合がある。出力電圧(Vout)は、入力電圧(Vin)よりも大きくなり得、入力電流(Iin)は、出力電流(Iout)よりも大きい。動作点OP1(Vin、Iin)は、MPPTアルゴリズムなどのアルゴリズムによって判定され得る。温度値が閾値を下回る場合、閾値を上回った温度値と同程度に電力デバイスの動作に負の影響を及ぼし得ない。したがって、電力デバイスは、電力追跡構成において比較的効果的に動作し得る。上述のように、電力を低減させても温度または温度値が適切に低減しないいくつかの場合において、電力デバイスは、電力追跡モードに変化させるのではなく、シャットダウンし得る。
【0083】
図11は、(例えば図10の対する)出力電流(Iout)の減少の例を示している。出力電流(Iout)の減少は、電力デバイスの1つ以上の素子の温度が閾値を上回っていることを示し得る。
【0084】
図12は、電力デバイスが電力追跡モードではなく、電力低減モードにおいて動作する例を示している。例えば、(例えば、ステップ404に示され得るように)温度値が閾値を上回っていると判定された後(例えば、出力電流(Iout)の減少後)、および(ステップ406に示され得るように)電力デバイスが昇圧変換モードにおいて動作していると判定された後、(ステップ408Bに示され得るように)入力電流(Iin)を低減させるか、または入力電圧(Vin)を増加させることによって、電力(例えば、入力電力(Pin))は低減し得る。結果として、動作点OP1は、(矢印および以前の動作点Fによって示され得るように)I-V曲線500の右側に移動し得る。出力電流(Iout)は、ほぼ一定に保たれ得、これにより、電力が減少し得る。電力デバイスが昇圧モードにおいて動作している場合があるため、出力電圧(Vout)は、入力電圧(Vin)よりも大きくなり得る。例えば、入力電力(Pin)がほぼ60wである(例えば、Vinがほぼ10Vであり、Iinがほぼ6Aである)場合、電力(Pin)は、ほぼ54wに低減し得る(例えば、Vinはほぼ11Vに増加し、Iinはほぼ4.9Aに低減し、Ioutはほぼ4Aでほぼ一定に保たれ得、Voutはほぼ15Vからほぼ11Vである入力電圧Vinよりも依然として大きいほぼ13.5Vに減少する)。電力を低減させることは、電力デバイスの1つ以上の素子に関連する温度を低減させるために行われ得る。
【0085】
図13は、電力デバイスが電力低減モードにおいて動作する例を示している。例えば、(ステップ414に示されるように)動作モードを変化させるべきではないと判定された後、(ステップ408Bに示され得るように)入力電流(Iin)をさらに低減させるか、または入力電圧(Vin)さらに増加させることによって、電力(例えば、入力電力Pin)は低減し得る。結果として、動作点OP1は、(矢印および以前の動作点Fによって示され得るように)I-V曲線500の右側にさらに移動し得る。出力電流(Iout)は、ほぼ一定に保たれ得、これにより、電力が減少し得る。電力デバイスが昇圧モードにおいて動作しているため、出力電圧(Vout)は、入力電圧(Vin)よりも大きくなり得る。例えば、入力電力(Pin)がほぼ54wである(例えば、Vinはほぼ11Vであり、Iinはほぼ4.9Aである)場合、電力(Pin)は、ほぼ48wに低減し得る(例えば、Vinはほぼ11.5Vに増加し、Iinはほぼ4.17Aに低減し、Ioutはほぼ4Aでほぼ一定に保たれ、Voutはほぼ13.5Vからほぼ11.5Vである入力電圧Vinよりも依然として大きいほぼ12Vに減少する)。電力をさらに低減させることは、電力デバイスの1つ以上の素子に関連する温度をさらに低減させるために行われ得る。
【0086】
図14は、電力デバイスがバイパス動作モードにおいて動作する例を示している。例えば、電力デバイスは、昇圧動作モードから降圧動作モードへと、そしてその逆との間を変化させながら、バイパスモードにおいて動作し得る。バイパスモードにおいて、入力電圧(Vin)は、出力電圧(Vout)にほぼ等しくなり得、入力電流(Iin)は、出力電流(Iout)にほぼ等しくなり得る。いくつかの例では、電力デバイスは、出力電流の増加後にバイパスモードに変化させ得る。例えば、入力電力(Pin)がほぼ48wであり、出力電流(Iout)がほぼ4Aからほぼ4.17Aに増加する場合、入力電圧(Vin)は、出力電圧(Vout)にほぼ等しくなり得(例えば、VinおよびVoutの両方がほぼ11.5Vである)、入力電流(Iin)は、出力電流(Iout)とほぼ等しくなり得る(例えば、IinおよびIoutの両方がほぼ4.17Aである)。
【0087】
図15は、電力デバイスが電力低減モードにおいて動作しているが、変換モードを変化させる例を示している。例えば、入力電流(Iin)が昇圧モードにおいてI-V曲線500の特定のポイントを過ぎて(例えば、出力電圧Voutが入力電圧Vinよりも大きいかまたはほぼ等しくなる点を過ぎて)減少した後、電力デバイスは、(例えば、降圧モードに)動作モードを変化させ得る。例えば、入力電力(Pin)がほぼ48wであり、入力電流(Iin)がほぼ4.17Aからほぼ3Aに減少する場合、電力デバイスは、出力電圧(Vout)が入力電圧(Vin)より小さくなり得る降圧動作モードに変化させ得る。例えば、入力電力(Pin)がほぼ48wであり(例えば、Vinがほぼ11.5Vであり、Iinがほぼ4.17Aである)、電力デバイスがバイパスモードにあり、入力電流(Iin)がほぼ4.17Aからほぼ3Aに減少する場合、電力デバイスは、降圧モードに変化させ得る。入力電流(Iin)がほぼ4.17Aからほぼ3Aに減少する場合、入力電力(Pin)は、ほぼ30wに低減し得る(例えば、Vinはほぼ10Vに低減し、Iinはほぼ3Aであり、Ioutはほぼ4.17Aでほぼ一定に保たれ、Voutはほぼ11.5Vから入力電圧Vinよりも小さいほぼ7.19Vに減少する)。入力電流を減少させることは、電力(Pin)を低減させ、かつ力デバイスの1つ以上の素子に関連する温度を低減させるために行われ得る。いくつかの例では、電力デバイスは、出力電流のさらなる増加(例えば、ほぼ4.17Aからほぼ6A)に続いて、降圧動作モードに変化させ得る。
【0088】
図16は、電力デバイスが電力低減モードにおいて動作する例を示している。例えば、(ステップ414に示され得るように)動作モードを変化させるべきではないと判定された後、(ステップ408Aに示されるように)入力電圧(Vin)を低減させるか、または入力電流(Iin)を増加させることによって、電力(例えば、入力電力(Pin))は低減し得る。結果として、動作点OP1は、(矢印および以前の動作点Fによって示されるように)I-V曲線500の左側に移動し得る。出力電流(Iout)は、ほぼ一定に保たれ得、これにより、電力が減少し得る。電力デバイスが降圧モードにおいて動作しているため、出力電圧(Vout)は、入力電圧(Vin)よりも小さくなり得る。例えば、入力電力(Pin)がほぼ30wである(例えば、Vinがほぼ10Vであり、Iinがほぼ3Aである)場合、電力(Pin)は、ほぼ28wに低減し得る(例えば、Vinはほぼ8Vに低減し、Iinはほぼ3.5Aに増加し、Ioutはほぼ4.17Aでほぼ一定に保たれ、Voutはほぼ7Vから入力電圧Vinよりも小さいほぼ6.7Vに減少する)。電力をさらに低減させることは、電力デバイスの1つ以上の素子に関連する温度をさらに低減させるために行われ得る。電力を低減させても温度が適切に低減しないいくつかの場合において、電力デバイスは、電力変換モードを変化させるのではなく、シャットダウンし得る。
【0089】
いくつかの例では、I-V曲線500は動的であり、一定ではない場合がある。電力デバイス106は、電力低減動作モードと同時に動作する電力追跡動作モードを含み得る。電力デバイスが電力低減動作モードにおいてでも動作している間に生じるこの電力追跡動作モードは、1つ以上のアルゴリズムに従って最大電力点ではない電力点(例えば、二次最適電力点)を追跡するように調整され得る。この電力追跡モードは、I-V曲線500(例えば、1つ以上の電力ソース102からの入力部)が動的であるときに電力点を追跡するように調整され得る。この電力追跡モードは、1つ以上の熱的考慮事項に起因して電力点を追跡するように調整され得る。
【0090】
図17および図18は、本主題の例による、(例えば、電力デバイスの入力電力Pinによる)電力デバイスの電力-電圧曲線1700(P-V曲線)の様々なグラフの例を示している。
【0091】
図17は、(例えば、電力デバイスが降圧動作モードにおいて動作している場合があるときに)電力デバイスが電力低減モードにおいて動作し、入力電圧を低減して電力を低減させる例を示している。点Z1は、P-V曲線1700の最大電力点を表し得る。電力追跡モードにある場合、電力(例えば、入力電力(Pin))は、ほぼ最大電力点Z1であリ得る。電力点Z1は、MPPTアルゴリズムなどのアルゴリズムによって判定され得る。例えば、(ステップ404に示すように)温度値が閾値を上回っていると判定された後、および(ステップ406に示されるように)電力デバイスが降圧変換モードにおいて動作していると判定された後、電力デバイスが電力追跡モードではなく電力低減モードにおいて動作するように変化させる場合、電力は、電力点Z1からより小さい電力点Z2に低減し得る。図17において、例えば、入力電圧(Vin)を電圧Vmppから電圧V2に低減させることによって電力が低減し得るため、(ステップ408Aに示されるように)より小さな電力点Z2は、P-V曲線1700の左側にあり得る。別の例として、(ステップ408Aにも示されているように)入力電流(Iin)を増加させることによって、電力は、電力点Z1からより小さな電力点Z2に低減し得る。電力を低減させることは、電力デバイスの1つ以上の素子に関連する温度または温度値を低減させるために行われ得る。
【0092】
図18は、(例えば、電力デバイスが昇圧動作モードにおいて動作している場合があるときに)電力デバイスが電力低減モードにおいて動作し、入力電圧が増加して電力を低減させる例を示している。ポイントZ1は、P-V曲線の最大電力点を表し得る。電力追跡モードにある場合、電力(例えば、入力電力(Pin))は、ほぼ最大電力点Z1であリ得る。電力点Z1は、MPPTアルゴリズムなどのアルゴリズムによって判定され得る。例えば、(ステップ404に示されるように)温度値が閾値を上回っていると判定された後、および(ステップ406に示されるように)電力デバイスが昇圧変換モードにおいて動作していると判定された後、電力デバイスが電力追跡モードではなく電力低減モードにおいて動作するように変化させる場合、電力は、電力点Z1からより小さい電力点Z2に低減し得る。図18において、例えば、入力電圧(Vin)を電圧Vmppから電圧V2に増加させることによって電力が低減し得るため、(ステップ408Bに示されるように)より小さい電力点Z2は、P-V曲線1700の右側にあり得る。別の例として、(ステップ408Bにも示されるように)入力電流(Iin)を低減させることによって、電力は、電力点Z1からより少ない電力点Z2に低減し得る。電力を低減させることにより、電力デバイスの1つ以上の素子に関連する温度または温度値が低減し得る。
【0093】
図19図24および図50は、動作モードを変化させるための方法のフローチャートの例を示している。
【0094】
図19を参照すると、電力デバイスの動作モードを変化させるための方法1900が示されている。この方法のステップは、例えば、1つ以上の電力デバイス、または1つ以上のシステム電力デバイス、1つ以上のコントローラなどの電力システムの1つ以上の素子によって実行され得る。
【0095】
ステップ1902において、温度関連パラメータが取得され得る。ステップ1902は、電力システム100の電力デバイス106および/またはコントローラ116を使用して実行され得る。温度関連パラメータは、温度であり得るか、または電力システム100の1つ以上の素子の温度と相関および/または依拠し得る(温度の関数など、および/または電力システム100の1つ以上の素子の温度と相関する)。例えば、1つ以上のセンサ118は、電力システム100の1つ以上の素子に関連する物理的現象を検出し、その現象の強度のデジタルまたはアナログの表現を判定するように構成され得る。1つ以上のセンサ118は、判定された表現に基づいてデジタル値またはパラメータをさらに判定するように構成され得る。値またはパラメータは、1つ以上のコントローラ116に伝送され得る。いくつかの例では、値またはパラメータは、さらに(例えば、パラメータデータに)処理され得る。値またはパラメータは、摂氏度、華氏度、ケルビン度などの温度パラメータであり得る。値またはパラメータは、電流、電圧、電力、放射照度などの電気的パラメータであり得る。電力システム100の1つ以上の素子は、例えば、スイッチ(例えば、Q1~Q4のうちの1つ)、インダクタL、または電力デバイス106の他の構成要素であり得る。1つ以上のセンサ118は、入力部、出力部、または電力デバイス106もしくは電力デバイス106内の素子の別の場所において物理現象を検出するように構成され得る。
【0096】
ステップ1904において、温度関連パラメータが閾値を上回る温度値を示しているかどうかの決定が行われ得る。このステップは、電力システム100の電力デバイス106および/またはコントローラ116を使用して実行され得る。例として、温度関連パラメータは、電力デバイス106のスイッチ(例えば、Q1~Q4のうちの1つ)の温度であり得、温度の値は、閾値を上回り得る。別の例として、温度関連パラメータは、インダクタの端子における電流値であり得、電流の値は、インダクタに関連する温度が閾値を上回っていることを示し得る。温度値が閾値を上回ることが、電力デバイスまたは電力デバイスの素子(例えば、インダクタ)の性能に負の影響を及ぼし得る。
【0097】
ステップ1904において、温度値が閾値を上回っていないとの決定である場合、ステップ1902に戻り得る。
【0098】
ステップ1904において、温度値が閾値を上回っているとの決定である場合、次のステップはステップ1906であり得る。
【0099】
ステップ1906において、電力デバイスの動作モードに関して決定が行われる。このステップは、電力システム100の電力デバイス106および/またはコントローラ116を使用して実行され得る。例えば、決定は、電力デバイスを、ある動作モードから、バイパス動作モード、シャットダウン動作モードなどの別の動作モードに、変化させるべきかどうかであり得る。この決定は、電力デバイスの目下の動作モードに基づき得る。この決定は、温度が閾値をどれだけ上回っているか、および/または温度が第2の閾値を上回っているかどうかに基づき得る。例えば、温度が第1の閾値を上回るが、第2の閾値を上回らない場合、バイパス動作モードに変化させる決定が行われ得る。別の例として、温度が第1の閾値および第2の閾値を上回る場合、シャットダウン動作モードに変化させる決定が行われ得る。
【0100】
ステップ1908において、電力デバイスの動作モードが設定され得る。このステップは、電力システム100の電力デバイス106および/またはコントローラ116を使用して実行され得る。例えば、ステップ1908において、電力デバイスの動作モードは、第1の動作モードから第2の動作モードに変化し得る。電力の動作モードを変化させることは、電力デバイスの1つ以上の素子の温度を低減させるために行われ得る。例えば、ステップ1908において、温度は、電力デバイスの動作モードをバイパス動作モードまたはシャットダウン動作モードに変化させることによって低減し得る。バイパス動作モードおよびシャットダウン動作モードは、非電力変換動作モードであり得る。非電力変換動作モードにおいて電力デバイスを動作させることにより、電力デバイスの1つ以上の素子がその素子の温度を低減させることが可能になり得る。
【0101】
例として、電力変換器300を有する電力デバイス106に関連付けられたコントローラ116は、(例えば、センサ、プロセッサに関連付けられたメモリなどのデバイスから)温度値を取得し得る。温度値は、電力デバイス106の1つ以上の素子の温度を示し得る。温度値は、電力デバイス106の1つ以上の素子の周りの周囲温度に関連する検知された温度値であり得る。電力デバイス106に関連付けられたコントローラ116は、温度値が温度閾値よりも大きいかどうかを判定し得る。温度閾値は、電力デバイス106の劣化した動作を防止するために、または(例えば、過熱による、またはさらには過度の熱による電力デバイスの1つ以上の素子の破壊に起因する)電力デバイス106の動作不能を防止するために設定され得る。温度値が温度閾値を上回らない場合、電力デバイス106および電力変換器300は、電力追跡構成で動作し続け、温度低減構成に変化させ得ない。温度値が温度閾値を上回る場合、コントローラ116は、電力デバイス116の構成を変化させるかどうかの決定を行い得る。コントローラ116が電力デバイス116の構成を変化させないと決定した場合、電力デバイス106および電力変換器300は、電力追跡構成で動作し続け、温度低減構成に変化させ得ない。コントローラ116が電力デバイス116の構成を変化させると決定した場合、電力デバイス106および電力変換器300は、温度低減構成に変化させる。コントローラ116は、温度値を取得し続け、電力デバイス106および電力変換器300が温度低減構成で動作すべきかどうかを評価し得る。
【0102】
図20を参照すると、電力デバイスの動作モードをバイパス動作モードまたはシャットダウン動作モードに変化させるための方法2000が示されている。図20に示される方法2000は、図19に示される方法1900の一部分であり得る。例えば、方法1900のうちの1つ以上のステップは、方法1900のステップ1906またはステップ1908の一部分であり得る。
【0103】
ステップ2002において、電流関連パラメータが取得され得る。このステップは、電力システム100の電力デバイス106および/またはコントローラ116を使用して実行され得る。電流関連パラメータは、電流であり得るか、または電力システム100の1つ以上の素子の電流に関連し得る。例えば、1つ以上のセンサ118は、電力システム100の1つ以上の素子に関連する物理的現象を検出し、その現象の強度を表すデジタル値またはパラメータを判定するように構成され得る。値またはパラメータは、1つ以上のコントローラ116に伝送され得る。いくつかの例では、値またはパラメータは、さらに(例えば、パラメータデータに)処理され得る。値またはパラメータは、電流、電圧、電力、放射照度などの電気的パラメータであり得る。電力システム100の1つ以上の素子は、例えば、電力デバイス106のスイッチQまたはインダクタLであり得る。1つ以上のセンサ118は、電力デバイス106の入力部もしくは出力部、または電力デバイス106の素子のいずれかにおいて物理的現象を検出するように構成され得る。例として、電流関連パラメータは、電力デバイス106の出力電流であり得る。いくつかの例では、電流関連パラメータは、温度関連パラメータと同じであり得る。
【0104】
ステップ2004において、電流関連パラメータが電流閾値を上回る電流値を示しているかどうかの決定が行われ得る。このステップは、電力システム100の電力デバイス106および/またはコントローラ116を使用して実行され得る。例として、電流関連パラメータは、電流閾値を上回るかまたは下回る電力デバイス106の出力電流であり得る。別の例として、電流関連パラメータは、電力デバイス106の電圧(例えば、出力電圧)であり得、電圧の値は、電力デバイス106に関連する電流が閾値を上回っているかまたは下回っていることを示し得る。電流値が閾値を上回ることは、電力デバイス106に関連する温度が、電力デバイス106をバイパス動作モードに変化させることによって、管理される必要があり得ることを示し得る。これは、電力デバイスが、電力低減動作モード(例えば、温度管理動作モード)において動作するように、すでに電力追跡動作モードから変化した後であり得る。
【0105】
ステップ2004において、電流値が電流閾値を上回っていないとの決定である場合、ステップ2002に戻り得る。
【0106】
ステップ2004において、電流値が電流閾値を上回っているとの決定である場合、次のステップはステップ2008であり得る。
【0107】
ステップ2008において、電力デバイスの動作モードは、バイパスモードに変化し得る。このステップは、電力システム100の電力デバイス106および/またはコントローラ116を使用して実行され得る。電力デバイス106の動作モードをバイパス動作モードに変化させることは、電力デバイスの1つ以上の素子の温度を低減させるために行われ得、可能な場合、シャットダウン動作モードを回避するために行われ得る。例えば、ステップ2008において、電力デバイス106は、電力変換器300のハイサイドスイッチQ1およびQ4をオンにすることによって、バイパス動作モードに変化し得る。
【0108】
ステップ2010において、第2の電流関連パラメータが取得され得る。このステップは、電力システム100の電力デバイス106および/またはコントローラ116を使用して実行され得る。第2の電流関連パラメータは、電流であり得るか、または電力システム100の1つ以上の素子の電流に関連し得る。例えば、1つ以上のセンサ118は、電力システム100の1つ以上の素子に関連する物理的現象を検出し、その現象の強度を表すデジタル値またはパラメータを判定するように構成され得る。値またはパラメータは、1つ以上のコントローラ116に伝送され得る。いくつかの例では、値またはパラメータは、さらに(例えば、パラメータデータに)処理され得る。値またはパラメータは、電流、電圧、電力、放射照度などの電気的パラメータであり得る。電力システム100の1つ以上の素子は、電力デバイス106のスイッチQまたはインダクタLであり得る。1つ以上のセンサ118は、電力デバイス106の入力部もしくは出力部、または電力デバイス106の素子のいずれかにおいて物理的現象を検出するように構成され得る。例として、電流関連パラメータは、電力デバイス106の出力電流であり得る。
【0109】
ステップ2012において、電流関連パラメータが第2の電流閾値を上回る電流値を示しているかどうかの決定が行われ得る。このステップは、電力システム100の電力デバイス106および/またはコントローラ116を使用して実行され得る。例として、電流関連パラメータは、第2の電流閾値を上回るかまたは下回る電力デバイス106の出力電流であり得る。別の例として、電流関連パラメータは、電力デバイス106の電圧(例えば、出力電圧)であり得、電圧の値は、電力デバイス106に関連する電流が第2の閾値を上回っているかまたは下回っていることを示し得る。電流値が第2の閾値を上回ることは、電力デバイス106に関連する温度が、電力デバイス106をシャットダウン動作モードに変化させることによって、管理される必要があり得ることを示し得る。これは、電力デバイスがバイパス動作モードにおいて動作するように変化した後であり得る。
【0110】
ステップ2012において、電流値が第2の電流閾値を上回っていないとの決定である場合、ステップ2004に戻り得る。
【0111】
ステップ2012において、電流値が第2の電流閾値を上回っているとの決定である場合、次のステップはステップ2016であり得る。
【0112】
ステップ2016において、電力デバイスの動作モードは、シャットダウンモードに変化し得る。このステップは、電力システム100の電力デバイス106および/またはコントローラ116を使用して実行され得る。電力デバイス106の動作モードをシャットダウン動作モードに変化させることは、電力デバイスの1つ以上の素子の温度を低減させるために行われ得る。例えば、ステップ2016において、電力変換器300のスイッチQ1~Q4のすべてをオフにすることによって、電力デバイスは、シャットダウン動作モードに変化し得る。
【0113】
例として、電力変換器300を有する電力デバイス106に関連付けられたコントローラ116は、第1の電流値を(例えば、センサ、プロセッサに関連付けられたメモリなどのデバイスから)取得し得る。第1の電流値は、電力デバイス106の1つ以上の素子を通って流れる電流を示し得る。電力デバイス106に関連付けられたコントローラ116は、第1の電流値が第1の電流閾値よりも大きいかどうかを判定し得る。第1の電流閾値は、電力デバイス106の劣化した動作を防止するために、または(例えば、過熱による、またはさらには過度の熱による電力デバイスの1つ以上の素子の破壊に起因する)電力デバイス106の動作不能を防止するために設定され得る。第1の電流値が第1の電流閾値を上回っていない場合、電力デバイス106および電力変換器300は、非バイパス構成で動作し続け、バイパス構成に変化させ得ない。電力デバイス106の動作モードをバイパス動作モードに変化させることは、電力デバイスの1つ以上の素子の温度を低減させるために行われ得、可能な場合、シャットダウン動作モードを回避するために行われ得る。第1の電流値が第1の電流閾値を上回っている場合、コントローラ116は、電力デバイス106および電力変換器300をバイパス構成に変化させ得る。次いで、電力デバイス106に関連付けられたコントローラ116は、(例えば、センサ、プロセッサに関連付けられたメモリなどのデバイスから)第2の電流値を取得し得る。第2の電流値は、電力デバイス106の1つ以上の素子を通って流れる電流を示し得る。電力デバイス106に関連付けられたコントローラ116は、第2の電流値が第2の電流閾値よりも大きいかどうかを判定し得る。第2の電流閾値は、第1の電流閾値よりも大きくなり得る。第2の電流閾値はまた、電力デバイス106の劣化した動作を防止するために、または(例えば、過熱による、またはさらには過度の熱による電力デバイスの1つ以上の素子の破壊に起因する)電力デバイス106の動作不能を防止するために設定され得る。第2の電流値が第2の電流閾値を上回っていない場合、電力デバイス106および電力変換器300は、バイパス構成で動作し続け、シャットダウン構成に変化させ得ない。第2の電流値が第2の電流閾値を上回っている場合、コントローラ116は、電力デバイス106および電力変換器300をシャットダウン構成に変化させ得る。電力デバイス106の動作モードをシャットダウン動作モードに変化させることは、電力デバイスの1つ以上の素子の温度を低減させるために行われ得る。
【0114】
図21を参照すると、電力デバイスの動作モードをバイパス動作モードまたはシャットダウン動作モードに変化させるための方法2100が示されている。図21に示される方法2100は、図19に示される方法1900の一部分であり得る。例えば、方法1900のうちの1つ以上のステップは、方法1900のステップ1906またはステップ1908の一部分であり得る。図21は、電流関連パラメータが出力電流値(Iout)である、図20の方法2000のより具体的な例を示し得る。
【0115】
例として、電力変換器300を有する電力デバイス106に関連付けられたコントローラ116は、第1の出力電流値を取得し得る。第1の出力電流値は、電力デバイス106の変換器300の出力端子における電流を示し得る。電力デバイス106に関連付けられたコントローラ116は、第1の出力電流値が第1の電流閾値よりも大きいかどうかを判定し得る。第1の出力電流値が第1の電流閾値を上回っていない場合、電力デバイス106および電力変換器300は、非バイパス構成で動作し続け、バイパス構成に変化させ得ない。電力デバイス106の動作モードをバイパス動作モードに変化させることは、電力デバイスの1つ以上の素子の温度を低減させるために行われ得、可能な場合、シャットダウン動作モードを回避するために行われ得る。第1の出力電流値が第1の電流閾値を上回っている場合、コントローラ116は、電力デバイス106および電力変換器300をバイパス構成に変化させ得る。次いで、電力デバイス106に関連付けられたコントローラ116は、第2の出力電流値を取得し得る。第2の出力電流値は、電力デバイス106の変換器300の出力端子における電流を示し得る。電力デバイス106に関連付けられたコントローラ116は、第2の出力電流値が第2の電流閾値よりも大きいかどうかを判定し得る。第2の出力電流値が第2の電流閾値を上回っていない場合、電力デバイス106および電力変換器300は、バイパス構成で動作し続け、シャットダウン構成に変化させ得ない。第2の出力電流値が第2の電流閾値を上回っている場合、コントローラ116は、電力デバイス106および電力変換器300をシャットダウン構成に変化させ得る。電力デバイス106の動作モードをシャットダウン動作モードに変化させることは、電力デバイスの1つ以上の素子の温度を低減させるために行われ得る。
【0116】
図22を参照すると、電力デバイスの動作モードをバイパス動作モードまたはシャットダウン動作モードに変化させるための方法2200が示されている。図22に示される方法2200は、図19に示される方法1900の一部分であり得る。例えば、方法2200のうちの1つ以上のステップは、方法1900のステップ1906またはステップ1908の一部分であり得る。
【0117】
ステップ2202において、電力関連パラメータが取得され得る。このステップは、電力システム100の電力デバイス106、システム電力デバイス110、および/またはコントローラ116を使用して実行され得る。電力関連パラメータは、電流であり得るか、または電力システム100の1つ以上の素子の電流に関連し得る。例えば、1つ以上のセンサ118は、電力システム100の1つ以上の素子に関連する物理的現象(温度、色、形状、サイズ、体積などにおける変化など)を検出し、その現象の強度を表すデジタル値またはパラメータを判定するように構成され得る。値またはパラメータは、1つ以上のコントローラ116に伝送され得る。いくつかの例では、値またはパラメータは、さらに(例えば、パラメータデータに)処理され得る。値またはパラメータは、電流、電圧、電力、放射照度などの電気的パラメータであり得る。電力システム100の1つ以上の素子は、電力デバイス106またはシステム電力デバイス110のスイッチQまたはインダクタLであり得る。1つ以上のセンサ118は、電力デバイス106もしくはシステム電力デバイス110の入力部もしくは出力部、または電力デバイス106もしくはシステム電力デバイス110の素子いずれかにおいて物理現象を検出するように構成され得る。例として、電力関連パラメータは、電力デバイス106のストリングの出力電流であり得る。いくつかの例では、電力関連パラメータは、温度関連のパラメータと同じであり得る。
【0118】
ステップ2206において、電力関連パラメータが電力閾値を下回る電力値を示しているかどうかの判定が行われ得る。このステップは、電力システム100の電力デバイス106、システム電力デバイス110、および/またはコントローラ116を使用して実行され得る。
【0119】
ステップ2206において、電力値が電力閾値を下回っていないと判定である場合、ステップ2202に戻り得る。
【0120】
ステップ2206において、電力値が電力閾値を下回っているとの判定である場合、次のステップはステップ2208であり得る。
【0121】
ステップ2208において、電力デバイスの動作モードは、バイパスモードに変化し得る。このステップは、電力システム100の電力デバイス106および/またはコントローラ116を使用して実行され得る。電力デバイス106の動作モードをバイパス動作モードに変化させることは、電力デバイスの1つ以上の素子の温度を低減させるために行われ得、可能な場合、シャットダウン動作モードを回避するために行われ得る。例えば、ステップ2208において、電力デバイス106は、電力変換器300のハイサイドスイッチQ1およびQ4をオンにすることによって、バイパス動作モードに変化し得る。
【0122】
ステップ2210において、第2の電力関連パラメータが取得され得る。このステップは、電力システム100の電力デバイス106、システム電力デバイス110、および/またはコントローラ116を使用して実行され得る。第2の電流関連パラメータは、電流であり得るか、または電力システム100の1つ以上の素子の電流に関連し得る。このステップは、ステップ2202に類似であり得る。
【0123】
ステップ2214において、電力関連パラメータが第2の電力閾値を下回る電力値を示しているかどうかの判定が行われ得る。第2の電力閾値は、第1の電力閾値よりも小さくなり得る。このステップは、電力システム100の電力デバイス106、システム電力デバイス110、および/またはコントローラ116を使用して実行され得る。このステップは、ステップ2206に類似であり得る。
【0124】
ステップ2214において、電力値が第2の電力閾値を下回っていないとの判定である場合、ステップ2210に戻り得る。
【0125】
ステップ2214において、電力値が第2の電力閾値を下回っているとの判定である場合、次のステップはステップ2214であり得る。
【0126】
例として、電力値は、電力デバイスの出力電力であり得、電力閾値は、複数の電力デバイスの総電力であり得る。ステップ2214において、電力デバイスの出力電力が総電力よりも著しく小さいかどうかに関して決定が行われ得る。総電力は、直列に接続されており、所与の電力デバイス106を含む、複数の電力デバイス106のものであり得る。このステップは、電力システム100の電力デバイス106および/またはコントローラ116を使用して実行され得る。例えば、所与の電力デバイス106の出力電力は、ステップ2210において取得される第2の電流関連パラメータであり得る。別の例として、所与の電力デバイス106の出力電力は、ステップ2210において取得される第2の電流関連パラメータを使用して判定され得る。例えば、複数の電力デバイス106の総電力は、ステップ2210において取得される第2の電流関連パラメータであり得る。別の例として、複数の電力デバイス106の総電力は、ステップ2210において取得される第2の電流関連パラメータを使用して判定され得る。
【0127】
ステップ2214において、電力デバイスの出力電力が総電力よりも著しく小さいとの決定である場合、次のステップはステップ2216であり得る。
【0128】
ステップ2214において、電力デバイスが総電力よりも著しく小さくはないとの決定である場合、ステップ2210に戻り得る。
【0129】
ステップ2216において、電力デバイスの動作モードは、シャットダウンモードに変化し得る。このステップは、電力システム100の電力デバイス106、システム電力デバイス110、および/またはコントローラ116を使用して実行され得る。電力デバイス106の動作モードをシャットダウン動作モードに変化させることは、電力デバイスの1つ以上の素子の温度を低減させるために行われ得る。例えば、ステップ2216において、電力変換器300のスイッチQ1~Q4のすべてをオフにすることによって、電力デバイスは、シャットダウン動作モードに変化し得る。
【0130】
いくつかの例では、方法2200のステップは、1つ以上の電力デバイス106と通信し、それらを制御するように構成されたコントローラ112またはシステム電力デバイス110を使用して実行され得る。
【0131】
例として、電力変換器300を有する電力デバイス106に関連付けられたコントローラ116は、(例えば、センサ、プロセッサに関連付けられたメモリなどのようなデバイスから)第1の電力関連パラメータを取得し得る。第1の電力関連パラメータは、電力デバイス106に関連する電力(例えば、電力デバイス106の出力電力)を示し得る。電力デバイス106に関連付けられたコントローラ116は、第1の電力関連パラメータが第1の電力閾値よりも小さいかどうかを判定し得る。第1の電力閾値は、電力デバイス106の劣化した動作を防止するために、または電力デバイス106の(例えば、過熱による、またはさらには過度の熱による電力デバイスの1つ以上の素子の破壊に起因する)動作不能を防止するために設定され得る。第1の電力関連パラメータが第1の電力閾値を下回っていない場合、電力デバイス106および電力変換器300は、非バイパス構成で動作し続け、バイパス構成に変化させ得ない。第1の電力関連パラメータが第1の電力閾値を下回っている場合、コントローラ116は、電力デバイス106および電力変換器300をバイパス構成に変化させ得る。次いで、電力デバイス106に関連付けられたコントローラ116は、(例えば、センサ、プロセッサに関連付けられたメモリなどのデバイスから)第2の電力関連パラメータを取得し得る。第2の電力関連パラメータは、電力デバイス106に関連する電力(例えば、電力デバイス106の出力電力)を示し得る。電力デバイス106に関連付けられたコントローラ116は、第2の電力関連パラメータが第2の電力閾値よりも小さいかどうかを判定し得る。第2の電力閾値は、第1の電力閾値よりも小さくなり得る。第2の電力閾値はまた、電力デバイス106の劣化した動作を防止するために、または電力デバイス106の(例えば、過熱による、またはさらには過度の熱電による力デバイスの1つ以上の素子の破壊に起因する)動作不能を防止するために設定され得る。第2の電力関連パラメータ値が第2の電力閾値を下回っていない場合、電力デバイス106および電力変換器300は、バイパス構成で動作し続け、シャットダウン構成に変化させ得ない。第2の電力関連パラメータが第2の電力閾値を下回っている場合、コントローラ116は、電力デバイス106および電力変換器300をシャットダウン構成に変化させ得る。
【0132】
例として、各々が電力変換器300を有する複数の電力デバイス106に接続されたシステム電力デバイス110に関連付けられたコントローラ116は、(例えば、センサ、プロセッサに関連付けられたメモリなどのデバイスから)第1の電力関連パラメータを取得し得る。第1の電力関連パラメータは、電力デバイス106のうちの1つに関連する電力(例えば、その電力デバイス106の出力電力)を示し得る。システム電力デバイス110に関連付けられたコントローラ116は、第1の電力関連パラメータが第1の電力閾値よりも小さいかどうかを判定し得る。第1の電力閾値は、複数の電力デバイス106の総電力出力に従って設定され得る。例えば、ストリング400内に10個の電力デバイス106があり、総出力電力がほぼ250ワットである場合、第1の電力閾値は、総電力/電力デバイスの数に従って設定され得(例えば、250/10=25ワット)、これは電力デバイス106あたりの平均電力である。例として、第1の電力閾値は、デバイスあたりの平均電力よりも小さく(かつ、総電力よりはるかに小さく)なり得、例えば、この例における第1の電力閾値は、ほぼ5ワットであり得る。第1の電力関連パラメータが第1の電力閾値を下回っていない場合、電力デバイス106および電力変換器300は、非バイパス構成で動作し続け、バイパス構成に変化させ得ない。第1の電力関連パラメータが第1の電力閾値を下回っている場合、コントローラ116は、電力デバイス106および電力変換器300をバイパス構成に変化させ得る。電力デバイス106の動作モードをバイパス動作モードに変化させることは、電力デバイスの1つ以上の素子の温度を低減させるために行われ得、可能な場合、シャットダウン動作モードを回避するために行われ得る。次いで、電力デバイス106に関連付けられたコントローラ116は、(例えば、センサ、プロセッサに関連付けられたメモリなどのデバイスから)第2の電力関連パラメータを取得し得る。第2の電力関連パラメータは、1つの電力デバイス106に関連する電力(例えば、その電力デバイス106の出力電力)を示し得る。電力デバイス106に関連付けられたコントローラ116は、第2の電力関連パラメータが第2の電力閾値よりも小さいかどうかを判定し得る。第2の電力閾値は、第1の電力閾値よりも小さくなり得る。第2の電力閾値はまた、電力デバイス106の劣化した動作を防止するために、または電力デバイス106の(例えば、過熱による、またはさらには過度の熱電による力デバイスの1つ以上の素子の破壊に起因する)動作不能を防止するために設定され得る。第2の電力閾値はまた、複数の電力デバイス106の総電力出力に従って設定され得る。上記の例を続けると、ストリング400内に10個の電力デバイス106があり、総出力電力がほぼ250ワットである場合、第2の電力閾値は、総電力/電力デバイスの数に従って設定され得(例えば、250/10=25ワット)、これは電力デバイス106あたりの平均電力である。例として、第2の電力閾値は、第1の電力閾値よりも小さく、デバイスあたりの平均電力よりもはるかに小さく(かつ、総電力よりはるかに小さく)なり得、例えば、この例における第2の電力閾値は、ほぼ1ワットであり得る。第2の電力関連パラメータ値が第2の電力閾値を下回っていない場合、電力デバイス106および電力変換器300は、バイパス構成で動作し続け、シャットダウン構成に変化させ得ない。第2の電力関連パラメータが第2の電力閾値を下回っている場合、コントローラ116は、電力デバイス106および電力変換器300をシャットダウン構成に変化させ得る。電力デバイス106の動作モードをシャットダウン動作モードに変化させることは、電力デバイスの1つ以上の素子の温度を低減させるために行われ得る。
【0133】
図23を参照すると、電力デバイスの動作モードをバイパス動作モードまたはシャットダウン動作モードに変化させるための方法2300が示されている。図23に示される方法2300は、図19に示される方法1900の一部分であり得る。例えば、方法2300のうちの1つ以上のステップは、方法1900のステップ1906またはステップ1908の一部分であり得る。
【0134】
ステップ2302において、電流関連パラメータが取得され得る。このステップは、電力システム100の電力デバイス106および/またはコントローラ116を使用して実行され得る。電流関連パラメータは、電流であり得るか、または電力システム100の1つ以上の素子の電流に関連し得る。例えば、1つ以上のセンサ118は、電力システム100の1つ以上の素子に関連する物理的現象(温度、色、形状、サイズ、体積などにおける変化など)を検出し、その現象の強度を表すデジタル値またはパラメータを判定するように構成され得る。値またはパラメータは、1つ以上のコントローラ116に伝送され得る。いくつかの例では、値またはパラメータは、さらに(例えば、パラメータデータに)処理され得る。値またはパラメータは、電流、電圧、電力、放射照度などの電気的パラメータであり得る。電力システム100の1つ以上の素子は、電力デバイス106のスイッチQまたはインダクタLであり得る。1つ以上のセンサ118は、電力デバイス106の入力部もしくは出力部、または電力デバイス106の素子のいずれかにおいて物理的現象を検出するように構成され得る。例として、電流関連パラメータは、電力デバイス106の出力電流であり得る。いくつかの例では、電流関連パラメータは、温度関連パラメータと同じであり得る。
【0135】
ステップ2304において、電流関連パラメータが電流閾値を上回る電流値を示しているかどうかの決定が行われ得る。このステップは、電力システム100の電力デバイス106および/またはコントローラ116を使用して実行され得る。例として、電流関連パラメータは、電流閾値を上回るかまたは下回る電力デバイス106の出力電流であり得る。別の例として、電流関連パラメータは、電力デバイス106の電圧(例えば、出力電圧)であり得、電圧の値は、電力デバイス106に関連する電流が閾値を上回っているかまたは下回っていることを示し得る。電流値が閾値を上回ることは、電力デバイス106に関連する温度が、電力デバイス106をバイパス動作モードに変化させることによって、管理される必要があり得ることを示し得る。これは、電力デバイスが、電力低減動作モード(例えば、温度管理動作モード)において動作するように、すでに電力追跡動作モードから変化した後であり得る。
【0136】
ステップ2304において、電流値が電流閾値を上回っていないとの決定である場合、ステップ2302に戻り得る。
【0137】
ステップ2304において、電流値が電流閾値を上回っているとの決定である場合、次のステップはステップ2306であり得る。
【0138】
ステップ2306において、電力デバイスの出力電力が総電力よりも著しく小さいかどうかに関して決定が行われ得る。総電力は、直列に接続されており、所与の電力デバイス106を含む、複数の電力デバイス106のものであり得る。このステップは、電力システム100の電力デバイス106および/またはコントローラ116を使用して実行され得る。例えば、所与の電力デバイス106の出力電力は、ステップ2302において取得されるパラメータであり得る。別の例として、所与の電力デバイス106の出力電力は、ステップ2302において取得されるパラメータを使用して判定され得る。例えば、複数の電力デバイス106の総電力は、ステップ2302において取得されるパラメータであり得る。別の例として、複数の電力デバイス106の総電力は、ステップ2302において取得されるパラメータを使用して判定され得る。例として、電力デバイスの出力電力が総電力よりも著しく小さいかどうかの決定は、電力値(例えば、電力デバイス106の出力電力Pout)が電力閾値を下回っているかどうかを判定することを含み得る。
【0139】
ステップ2306において、電力デバイスの出力電力が総電力よりも著しく小さいとの決定である場合、次のステップはステップ2308であり得る。
【0140】
ステップ2306において、電力デバイスが総電力よりも著しく小さくはないとの決定である場合、ステップ2302に戻り得る。
【0141】
ステップ2308において、電力デバイスの動作モードは、バイパスモードに変化し得る。このステップは、電力システム100の電力デバイス106および/またはコントローラ116を使用して実行され得る。電力デバイス106の動作モードをバイパス動作モードに変化させることは、電力デバイスの1つ以上の素子の温度を低減させるために行われ得、可能な場合、シャットダウン動作モードを回避するために行われ得る。例えば、ステップ2308において、電力デバイス106は、電力変換器300のハイサイドスイッチQ1およびQ4をオンにすることによって、バイパス動作モードに変化し得る。
【0142】
ステップ2310において、第2の電流関連パラメータが取得され得る。このステップは、電力システム100の電力デバイス106および/またはコントローラ116を使用して実行され得る。第2の電流関連パラメータは、電流であり得るか、または電力システム100の1つ以上の素子の電流に関連し得る。例えば、1つ以上のセンサ118は、電力システム100の1つ以上の素子に関連する物理的現象を検出し、その現象の強度を表すデジタル値またはパラメータを判定するように構成され得る。値またはパラメータは、1つ以上のコントローラ116に伝送され得る。いくつかの例では、値またはパラメータは、さらに(例えば、パラメータデータに)処理され得る。値またはパラメータは、電流、電圧、電力、放射照度などの電気的パラメータであり得る。電力システム100の1つ以上の素子は、電力デバイス106のスイッチQまたはインダクタLであり得る。1つ以上のセンサ118は、電力デバイス106の入力部もしくは出力部、または電力デバイス106の素子のいずれかにおいて物理的現象を検出するように構成され得る。例として、電流関連パラメータは、電力デバイス106の出力電流であり得る。
【0143】
ステップ2312において、電流関連パラメータが第2の電流閾値を上回る電流値を示しているかどうかの決定が行われる。このステップは、電力システム100の電力デバイス106および/またはコントローラ116を使用して実行され得る。例として、電流関連パラメータは、第2の電流閾値を上回るかまたは下回る電力デバイス106の出力電流であり得る。別の例として、電流関連パラメータは、電力デバイス106の電圧(例えば、出力電圧)であり得、電圧の値は、電力デバイス106に関連する電流が第2の閾値を上回っているかまたは下回っていることを示し得る。電流値が第2の閾値を上回ることは、電力デバイス106に関連する温度が、電力デバイス106をシャットダウン動作モードに変化させることによって、管理される必要があり得ることを示し得る。これは、電力デバイスがバイパス動作モードにおいて動作するように変化した後であり得る。
【0144】
ステップ2312において、電流値が第2の電流閾値を上回っていないとの決定である場合、ステップ2304に戻り得る。
【0145】
ステップ2312において、電流値が第2の電流閾値を上回っているとの決定である場合、次のステップはステップ2314であり得る。
【0146】
ステップ2314において、電力デバイスの出力電力が総電力よりも著しく小さいかどうかに関して決定が行われ得る。総電力は、直列に接続されており、所与の電力デバイス106を含む、複数の電力デバイス106のものであり得る。このステップは、電力システム100の電力デバイス106および/またはコントローラ116を使用して実行され得る。例えば、所与の電力デバイス106の出力電力は、ステップ2310において取得される第2の電流関連パラメータであり得る。別の例として、所与の電力デバイス106の出力電力は、ステップ2310において取得される第2の電流関連パラメータを使用して判定され得る。例えば、複数の電力デバイス106の総電力は、ステップ2310において取得される第2の電流関連パラメータであり得る。別の例として、複数の電力デバイス106の総電力は、ステップ2310において取得される第2の電流関連パラメータを使用して判定され得る。
【0147】
ステップ2314において、電力デバイスの出力電力が総電力よりも著しく小さいとの決定である場合、次のステップはステップ2316であり得る。
【0148】
ステップ2314において、電力デバイスが総電力よりも著しく小さくはないとの決定である場合、ステップ2310に戻り得る。
【0149】
ステップ2316において、電力デバイスの動作モードは、シャットダウンモードに変化し得る。このステップは、電力システム100の電力デバイス106および/またはコントローラ116を使用して実行され得る。電力デバイス106の動作モードをシャットダウン動作モードに変化させることは、電力デバイスの1つ以上の素子の温度を低減させるために行われ得る。例えば、ステップ2316において、電力変換器300のスイッチQ1~Q4のすべてをオフにすることによって、電力デバイスは、シャットダウン動作モードに変化し得る。
【0150】
例として、電力変換器300を有する電力デバイス106に関連付けられたコントローラ116は、第1の出力電流値を取得し得る。第1の出力電流値は、電力デバイス106の変換器300の出力端子における電流を示し得る。電力デバイス106に関連付けられたコントローラ116は、第1の出力電流値が第1の電流閾値よりも大きいかどうかを判定し得る。第1の出力電流値が第1の電流閾値を上回っていない場合、電力デバイス106および電力変換器300は、非バイパス構成で動作し続け、バイパス構成に変化させ得ない。第1の出力電流値が第1の電流閾値を上回っている場合、コントローラ116は、第1の電力関連パラメータが第1の電力閾値よりも小さいかどうかを判定し得る。第1の電力関連パラメータが第1の電力閾値を下回っていない場合、電力デバイス106および電力変換器300は、非バイパス構成で動作し続け、バイパス構成に変化させ得ない。第1の電力関連パラメータが第1の電力閾値を下回っている場合、コントローラ116は、電力デバイス106および電力変換器300をバイパス構成に変化させ得る。次いで、電力デバイス106に関連付けられたコントローラ116は、第2の出力電流値を取得し得る。第2の出力電流値は、電力デバイス106の変換器300の出力端子における電流を示し得る。電力デバイス106に関連付けられたコントローラ116は、第2の出力電流値が第2の電流閾値よりも大きいかどうかを判定し得る。第2の出力電流値が第2の電流閾値を上回っていない場合、電力デバイス106および電力変換器300は、バイパス構成で動作し続け、シャットダウン構成に変化させ得ない。第2の出力電流値が第2の電流閾値を上回っている場合、電力デバイス106に関連付けられたコントローラ116は、第2の電力関連パラメータが第2の電力閾値よりも小さいかどうかを判定し得る。第2の電力閾値は、第1の電力閾値よりも小さくなり得る。第2の電力関連パラメータ値が第2の電力閾値を下回っていない場合、電力デバイス106および電力変換器300は、バイパス構成で動作し続け、シャットダウン構成に変化させ得ない。第2の電力関連パラメータが第2の電力閾値を下回っている場合、コントローラ116は、電力デバイス106および電力変換器300をシャットダウン構成に変化させ得る。
【0151】
別の例として、システム電力デバイス110に関連付けられたコントローラ116は、第1の出力電流値を取得し得る。第1の出力電流値は、電力デバイス106の変換器300の出力端子における電流を示し得る。システム電力デバイス110に関連付けられたコントローラ116は、第1の出力電流値が第1の電流閾値よりも大きいかどうかを判定し得る。第1の出力電流値が第1の電流閾値を上回っていない場合、電力デバイス106および電力変換器300は、非バイパス構成で動作し続け、バイパス構成に変化させ得ない。第1の出力電流値が第1の電流閾値を上回っている場合、コントローラ116は、第1の電力関連パラメータが第1の電力閾値よりも小さいかどうかを判定し得る。第1の電力関連パラメータが第1の電力閾値を下回っていない場合、電力デバイス106および電力変換器300は、非バイパス構成で動作し続け、バイパス構成に変化させ得ない。第1の電力関連パラメータが第1の電力閾値を下回っている場合、コントローラ116は、電力デバイス106および電力変換器300をバイパス構成に変化させ得る。次いで、システム電力デバイス110に関連付けられたコントローラ116は、第2の出力電流値を取得し得る。第2の出力電流値は、電力デバイス106の変換器300の出力端子における電流を示し得る。システム電力デバイス110に関連付けられたコントローラ116は、第2の出力電流値が第2の電流閾値よりも大きいかどうかを判定し得る。第2の出力電流値が第2の電流閾値を上回っていない場合、電力デバイス106および電力変換器300は、バイパス構成で動作し続け、シャットダウン構成に変化させ得ない。第2の出力電流値が第2の電流閾値を上回っている場合、電力デバイス106に関連付けられたコントローラ116は、第2の電力関連パラメータが第2の電力閾値よりも小さいかどうかを判定し得る。第2の電力閾値は、第1の電力閾値よりも小さくなり得る。第2の電力関連パラメータ値が第2の電力閾値を下回っていない場合、電力デバイス106および電力変換器300は、バイパス構成で動作し続け、シャットダウン構成に変化させ得ない。第2の電力関連パラメータが第2の電力閾値を下回っている場合、コントローラ116は、電力デバイス106および電力変換器300をシャットダウン構成に変化させ得る。
【0152】
別の例として、電力変換器300を有する電力デバイス106に関連するコントローラ116は、第1の出力電流値を取得し得る。第1の出力電流値は、電力デバイス106の変換器300の出力端子における電流を示し得る。電力デバイス106に関連付けられたコントローラ116は、第1の出力電流値が第1の電流閾値よりも大きいかどうかを判定し得る。第1の出力電流値が第1の電流閾値を上回っていない場合、電力デバイス106および電力変換器300は、非バイパス構成で動作し続け、バイパス構成に変化させ得ない。第1の出力電流値が第1の電流閾値を上回っている場合、システム電力デバイス110に関連付けられたコントローラ116は、第1の電力関連パラメータ(例えば、電力デバイス106の出力電力)が(例えば、複数の電力デバイス106の総出力電力に関連する)第1の電力閾値よりも小さいかどうかを判定し得る。第1の電力関連パラメータが第1の電力閾値を下回っていない場合、電力デバイス106および電力変換器300は、非バイパス構成で動作し続け、バイパス構成に変化させ得ない。第1の電力関連パラメータが第1の電力閾値を下回っている場合、電力デバイス106および/またはシステム電力デバイス110に関連付けられたコントローラ116は、電力デバイス106および電力変換器300をバイパス構成に変化させ得る。次いで、電力デバイス106に関連付けられたコントローラ116は、第2の出力電流値を取得し得る。第2の出力電流値は、電力デバイス106の変換器300の出力端子における電流を示し得る。電力デバイス106に関連付けられたコントローラ116は、第2の出力電流値が第2の電流閾値よりも大きいかどうかを判定し得る。第2の出力電流値が第2の電流閾値を上回っていない場合、電力デバイス106および電力変換器300は、バイパス構成で動作し続け、シャットダウン構成に変化させ得ない。第2の出力電流値が第2の電流閾値を上回っている場合、システム電力デバイス110に関連付けられたコントローラ116は、第2の電力関連パラメータ(例えば、電力デバイス106の出力電力)が(例えば、複数の電力デバイス106の総出力電力に関連する)第2の電力閾値よりも小さいかどうかを判定し得る。第2の電力閾値は、第1の電力閾値よりも小さくなり得る。第2の電力関連パラメータ値が第2の電力閾値を下回っていない場合、電力デバイス106および電力変換器300は、バイパス構成で動作し続け、シャットダウン構成に変化させ得ない。第2の電力関連パラメータが第2の電力閾値を下回っている場合、電力デバイス106および/またはシステム電力デバイス110に関連付けられたコントローラ116は、電力デバイス106および電力変換器300をシャットダウン構成に変化させ得る。
【0153】
図24を参照すると、電力デバイスの動作モードをウェイクアップ動作モードに変化させるための方法2400が示されている。例えば、電力デバイスは、シャットダウン動作モードにおいて動作した後、または一日の初めに、ウェイクアップ動作モードに変化し得る。いくつかの例では、ウェイクアップは、時間関連パラメータ(例えば、時刻、またはシャットダウン後の時間遅延後)、温度関連パラメータ(例えば、温度を示す出力電流などの温度または電流)、電力関連パラメータ(例えば、出力電力を示す出力電流および/または出力電圧)、および/または電力システムに関連する他の適切な電気的パラメータに依拠し得る。図24の例は、電力デバイスが出力バイパスダイオードを有しておらず、それにより、電流がローサイドMOSFETを通って流れ得る場合である。このような場合、電力デバイスは比較的高い電流までウェイクアップすることができ得ない。例えば、電力デバイスが比較的高い電流にウェイクアップする場合に、電力デバイスは、比較的迅速にシャットダウンに復帰し得る。いくつかの例では、絶え間ないシャットダウンを回避するために、ヒステリシスウェイクアップ構成が存在し得る。
【0154】
ステップ2402において、温度関連パラメータが取得され得る。このステップは、電力システム100の電力デバイス106および/またはコントローラ116を使用して実行され得る。温度関連パラメータは、温度であり得るか、または電力システム100の1つ以上の素子の温度に関連し得る。例えば、1つ以上のセンサ118は、電力システム100の1つ以上の素子に関連する物理的現象を検出し、その現象の強度を表すデジタル値またはパラメータを判定するように構成され得る。値またはパラメータは、1つ以上のコントローラ116に伝送され得る。いくつかの例では、値またはパラメータは、さらに(例えば、パラメータデータに)処理され得る。値またはパラメータは、電流、電圧、電力、放射照度などの電気的パラメータであり得る。電力システム100の1つ以上の素子は、電力デバイス106のスイッチQまたはインダクタLであり得る。1つ以上のセンサ118は、電力デバイス106の入力部もしくは出力部、または電力デバイス106の素子のいずれかにおいて物理的現象を検出するように構成され得る。
【0155】
ステップ2404において、温度関連パラメータが閾値を下回る温度値を示しているかどうかの決定が行われ得る。このステップは、電力システム100の電力デバイス106および/またはコントローラ116を使用して実行され得る。例として、温度関連パラメータは、電力デバイス106のスイッチQの温度であり得、温度の値は、閾値を下回り得る。別の例として、温度関連パラメータは、インダクタの出力部における電流であり得、電流の値は、インダクタに関連する温度が閾値を下回っていることを示し得る。温度値が閾値を下回ることは、電力デバイス、または電力デバイスの素子(例えば、インダクタ)の性能に正の影響を及ぼし得る。
【0156】
ステップ2404において、温度値が閾値を下回っていないとの決定である場合、ステップ2402に戻り得る。
【0157】
ステップ2404において、温度値が閾値を下回っているとの決定である場合、次のステップはステップ2406であり得る。
【0158】
ステップ2406において、電流関連パラメータが取得され得る。このステップは、電力システム100の電力デバイス106および/またはコントローラ116を使用して実行され得る。電流関連パラメータは、電流であり得るか、または電力システム100の1つ以上の素子の電流に関連し得る。例えば、1つ以上のセンサ118は、電力システム100の1つ以上の素子に関連する物理的現象を検出し、その現象の強度を表すデジタル値またはパラメータを判定するように構成され得る。値またはパラメータは、1つ以上のコントローラ116に伝送され得る。いくつかの例では、値またはパラメータは、さらに(例えば、パラメータデータに)処理され得る。値またはパラメータは、電流、電圧、電力、放射照度などの電気的パラメータであり得る。電力システム100の1つ以上の素子は、電力デバイス106のスイッチQまたはインダクタLであり得る。1つ以上のセンサ118は、電力デバイス106の入力部もしくは出力部、または電力デバイス106の素子のいずれかにおいて物理的現象を検出するように構成され得る。例として、パラメータは、電力デバイス106の出力電流であり得る。
【0159】
ステップ2408において、電流関連パラメータが電流閾値を下回る電流値を示しているかどうかの決定が行われ得る。このステップは、電力システム100の電力デバイス106および/またはコントローラ116を使用して実行され得る。例えば、ステップ2408の電流閾値は、ステップ504と同じ電流閾値、または方法500のステップ512と同じ電流閾値であり得る。例として、電流関連パラメータは、電流閾値を上回るかまたは下回る電力デバイス106の出力電流であり得る。別の例として、電流関連パラメータは、電力デバイス106の電圧(例えば、出力電圧)であり得、電圧の値は、電力デバイス106に関連する電流が閾値を上回っているかまたは下回っていることを示し得る。電流値が閾値を上回ることは、電力デバイス106に関連する温度が、電力デバイス106をウェイクアップ動作モードに変化させないことによって、管理される必要があり得ることを示し得る。これは、電力デバイスがシャットダウン動作モードにおいて動作するように変化した後であり得る。電流値が閾値を下回ることは、電力デバイス106に関連する温度が、シャットダウン動作モードに留まっている電力デバイスによって管理される必要があり得ないことを示し得、電力デバイス106は、ウェイクアップ動作モードにおいて動作するように進み得る。例として、電流値がある閾値を下回っているが異なる閾値を上回っている場合、電力デバイスは、ウェイクアップ動作モードに進み得るが、その後、電力低減動作モード(例えば、電力追跡動作モードとは対照的な温度管理動作モード)に変化させ得る。
【0160】
ステップ2408において、電流値が電流閾値を下回っていないとの決定である場合、ステップ2406に戻り得る。いくつかの例では、ステップ2402に戻り得る。
【0161】
ステップ2408において、電流値が電流閾値を下回っているとの決定である場合、次のステップはステップ2410であり得る。
【0162】
ステップ2410において、電力デバイスの動作モードは、ウェイクアップ動作モードに変化し得る。このステップは、電力システム100の電力デバイス106および/またはコントローラ116を使用して実行され得る。電力デバイス106の動作モードをウェイクアップ動作モードに変化させることは、電力デバイスの1つ以上の素子の温度を低減させた後に行われ得る。例えば、ステップ2410において、電力デバイス106は、電力変換器300の1つ以上のスイッチQをオンにすることによって、ウェイクアップ動作モードに変化し得る。ウェイクアップ動作モードの後、電力デバイス106は、電力追跡動作モード(例えば、温度管理動作モードとは対照的な非温度管理動作モード)において動作され得る。例えば、電力追跡動作モードにおいて、電力デバイス106の(例えば、電力デバイス106の入力部または出力部における)電圧または電流は、アルゴリズム(例えば、最大電力点追跡[MPPT]アルゴリズム)に従って制御され得る。
【0163】
例として、電力変換器300を有する電力デバイス106に関連付けられたコントローラ116は、(例えば、センサ、プロセッサに関連付けられたメモリなどのデバイスから)温度値を取得し得る。温度値は、電力デバイス106の1つ以上の素子の温度を示し得る。温度値は、電力デバイス106の1つ以上の素子の周りの周囲温度に関連する検知された温度値であり得る。電力デバイス106に関連付けられたコントローラ116は、温度値が温度閾値よりも小さいかどうかを判定し得る。温度閾値は、電力デバイス106の劣化した動作を防止するために、または(例えば、過熱による、またはさらには過度の熱による電力デバイスの1つ以上の素子の破壊に起因する)電力デバイス106の動作不能を防止するために設定され得る。温度値が温度閾値よりも小さくない場合、電力デバイス106および電力変換器300は、シャットダウン構成に留まり続け、ウェイクアップ構成に変化させ得ない。温度値が温度閾値を下回っている場合、コントローラ116は、(例えば、センサ、プロセッサに関連するメモリなどのデバイスから)電流関連パラメータを取得し得る。第1の電流関連パラメータは、電力デバイス106の1つ以上の素子を通って流れる電流を示し得る。電力デバイス106に関連付けられたコントローラ116は、電流関連パラメータが電流閾値よりも小さいかどうかを判定し得る。電流閾値は、電力デバイス106の劣化した動作を防止するために、または(例えば、過熱による、またはさらには過度の熱による電力デバイスの1つ以上の素子の破壊による)電力デバイス106の動作不能を防止するために設定され得る。電流関連パラメータが電流閾値よりも小さくない場合、電力デバイス106および電力変換器300は、シャットダウン構成に留まり得、ウェイクアップ構成に変化させ得ない。電流関連パラメータが電流閾値よりも小さい場合、コントローラ116は、電力デバイス106および電力変換器300をウェイクアップ構成に変化させ得る。
【0164】
図50を参照すると、電力デバイスのウェイクアップ動作モードを判定するための方法5000が示されている。例えば、電力デバイスは、複数のウェイクアップ動作モードを有し得る。例として、ウェイクアップ動作モードは、入力電圧が減少し、かつ/または入力電流が増加するウェイクアップ動作モードを含み得る(電力デバイスの動作点がI-V曲線の右側から開始し、I-V曲線の左側に向かって移動するため、本明細書では「右からのウェイクアップ」とも称される)。ウェイクアップ動作モードは、入力電圧が増加し、かつ/または入力電流が減少するウェイクアップ動作モードを含み得る(電力デバイスの動作点がI-V曲線の左側から開始し、I-V曲線の右側に向かって移動するため、本明細書では「左からのウェイクアップ」とも称される)。電力デバイスはまた、複数のシャットダウン動作モードを有し得る。例として、シャットダウン動作モードは、入力電圧がほぼ開回路電圧になり、入力電流がほぼゼロになるまで、入力電圧が増加し、かつ/または入力電流が減少するシャットダウン動作モードを含み得る(電力デバイスの動作点がシャットダウン中にI-V曲線の右端部に移動するため、本明細書では「右へのシャットダウン」とも称される)。シャットダウン動作モードは、入力電圧がほぼゼロになり、入力電流がほぼ短絡電流になるまで、入力電圧が減少し、かつ/または入力電流が増加するシャットダウン動作モードを含み得る(電力デバイスの動作点がシャットダウン中にI-V曲線の左端部に移動するため、本明細書では「左へのシャットダウン」とも称される)。電力デバイスは、シャットダウン動作モードのうちの1つで動作した後、または1日の始めに、ウェイクアップ動作モードの1つに変化し得る。図50の例は、本明細書に示される他の方法の一部分であり得る。例えば、方法5000は、図24のステップ2410に含まれ得る。
【0165】
ステップ5002において、電力デバイスをシャットダウンさせるためにどのシャットダウンモードが最後に使用されたかに関する判定が行われ得る。このステップは、電力システム100の電力デバイス106および/またはコントローラ116を使用して実行され得る。例えば、コントローラ116は、電力デバイス106をシャットダウンさせるためにどのシャットダウンモード(例えば、左へのシャットダウン、右へのシャットダウンなど)が最後に使用されたかに関する情報を格納するメモリを含み得る。「最後に使用された」(例えば、「最後に使用されたシャットダウンモード」)という用語は、本明細書では、「直前の」(例えば、「直前のシャットダウンモード」)という用語または「直近の」(例えば、「直近のシャットダウンモード」)という用語と同義に使用され得る。
【0166】
ステップ5004において、電力デバイスをウェイクアップさせるためにどのウェイクアップモードが使用されるべきかに関する判定が行われ得る。ステップ5004における判定は、ステップ5002において判定されたシャットダウンモードに基づき得る。このステップは、電力システム100の電力デバイス106および/またはコントローラ116を使用して実行され得る。例えば、コントローラ116は、電力デバイス106をシャットダウンさせるために最後に使用されたシャットダウンモードに基づいて、どのウェイクアップモード(例えば、左からのウェイクアップ、右へのウェイクアップなど)を使用すべきかに関する情報を処理するプロセッサを含み得る。例として、最後に使用されたシャットダウンが左へのシャットダウンであった場合、左からのウェイクアップが選択され得る。最後に使用されたシャットダウンが右へのシャットダウンであった場合、右からのウェイクアップが選択され得る。別の例として、最後に使用されたシャットダウンが右へのシャットダウンであった場合、左からのウェイクアップが選択され得る。最後に使用されたシャットダウンが左へのシャットダウンであった場合、右からのウェイクアップが選択され得る。どのウェイクアップモードが選択されるかの判定はまた、他の要因に基づき得る。
【0167】
例として、電力変換器300を有する電力デバイス106に関連付けられたコントローラ116は、電力デバイス106をシャットダウンさせるために最後に使用されたシャットダウン動作モードを判定し得る。次いで、コントローラ116は、電力デバイス106をシャットダウンさせるために最後に使用されたシャットダウン動作モードに基づいて、電力デバイス106をウェイクアップさせるためのウェイクアップ動作モードを選択し得る。
【0168】
いくつかの例では、ウェイクアップ動作モードは、入力電流および/または入力電圧に基づいて選択され得る。例えば、入力電流がほぼ短絡電流である、および/または入力電圧がほぼゼロである場合、左からのウェイクアップが選択され得る。入力電流がほぼゼロである、および/または入力電圧がほぼ開回路電圧である場合、右からのウェイクアップが選択され得る。
【0169】
いくつかの例では、シャットダウン動作モードは、シャットダウン動作モードの前に使用される電力デバイスの別の動作モード(例えば、昇圧モード、降圧モード、バイパスモードなど)に基づいて選択され得る。例えば、最後に使用された変換モードが、シャットダウン動作モードを選択するために判定され得る。例として、最後に使用された変換モードが昇圧モードであった場合、左へのシャットダウンが選択され得、最後に使用された変換モードが降圧モードであった場合、右へのシャットダウンが選択され得、その逆もまた同様であり得る。別の例として、最後に使用された動作モードがバイパスモードであった場合、左へのシャットダウンが選択され得る。別の例として、最後に使用された動作モードがバイパスモードであった場合、右へのシャットダウンが選択され得る。
【0170】
いくつかの例では、シャットダウン動作モードは、シャットダウン動作モードの前に使用される電力デバイスの電力低減動作モードに基づいて選択され得る。例えば、最後に使用された電力低減モードが、シャットダウン動作モードを選択するために判定され得る。例として、最後に使用された変換モードが、入力電流を低減させるか入力電圧を増加させることによって電力を低減させるように調整された電力低減モードであった場合、左へのシャットダウンが選択され得、最後に使用された変換モードが、入力電圧を低減させるかまたは入力電流を増加させることによって電力を低減させるように調整された電力低減モードであった場合、右へのシャットダウンは選択され得、その逆もまた同様であり得る。
【0171】
図25図42は、本主題の例による、電力デバイスの電流-電圧曲線700(I-V曲線)の様々なグラフの例を示している。
【0172】
図25は、非バイパス動作モードにおいて動作する電力デバイスの例を示している。例えば、電力デバイス106は、(電力追跡動作モードとは対照的な)電力低減動作モードにおいて動作し得る。例えば、電力デバイス106は、電力変換動作モードにおいて動作し得る(一方、バイパス動作モードおよびシャットダウン動作モードは、非電力変換動作モードである)。図25の例では、電力デバイス106は、昇圧電力変換モードにおいて動作している。出力電圧(Vout)は、入力電圧(Vin)よりも大きく、出力電流(Iout)は、入力電流(Iin)よりも小さい。動作点OP1(Vin、Iin)は、電力デバイス106に関連する温度を低減させようと試みるために、電力デバイス106に関連する電力を低減させようと試みるように制御され得る(これは、動作点がMPPTアルゴリズムなどの電力追跡アルゴリズムに従って制御され得る電力追跡電力変換モードとは異なり得る)。
【0173】
図26は、(電力追跡動作モード、電力低減動作モード、またはシャットダウン動作モードとは対照的な)バイパス動作モードにおいて動作する電力デバイスの例を示している。例えば、電力デバイス106は、非電力変換動作モードにおいて動作し得る。例えば、(例えば、電力システム100の1つ以上の素子、例えば、1つ以上の他の電力デバイス106に起因して)出力電流Ioutが増加した後、電力デバイス106の1つ以上の素子に関連する温度が増加し得る。(ステップ1904に示されるように)温度値が閾値を上回っていると判定された後、および(ステップ1906に示されるように)電力デバイス106が動作モードを変化させるべきであると判定された後、(ステップ1908に示されるように)電力デバイス106は、バイパス動作モードに変化し得る。その結果、動作点OP1(Iin、Vin)は動作点OP2(Iout、Vout)とほぼ等しくなることになる。入力電圧Vinおよび入力電流Iinは、(上記のように非電力変換動作モードであり得る)バイパスモードにおいて、それぞれ出力電圧Voutおよび出力電流Ioutにほぼ等しくなり得る。例えば、(ステップ1906に示されるように)電力デバイス106が動作モードを変化させるべきであるとの判定は、(ステップ2302に示されるように)電力デバイス106に関連する少なくとも1つの第1のパラメータを取得することと、(例えば、出力電流Ioutに関連する)電流値が、(例えば、ステップ2304に示されるように、および図26に示されるように、出力電流Ioutが図25の出力電流Ioutよりも大きい)バイパス電流閾値などの第1の電流閾値を上回っていることを判定すること、とを含み得る。電力デバイス106が動作モードを変化させるべきであるとの判定は、電力(例えば、出力電力Pout)が(例えば、ステップ2306に示されるように)総電力よりも実質的に小さいと判定することを含み得る。(ステップ2308に示されるように)電力デバイス106の動作モードをバイパス動作モードに変化させることは、(図3Cに示される)電力変換器300の複数のスイッチ(例えば、ハイサイドスイッチQ1およびQ4)をオンにすることを含み得る。バイパス動作モードにおいて動作するように電力デバイス106を制御することは、電力デバイス106の1つ以上の素子に関連する温度を低減させるために行われ得る。
【0174】
電力デバイス106をバイパス動作モードに変化させることは、1つ以上の通信信号を、1つ以上の他の電力デバイス106または1つ以上のシステム電力デバイス110に伝送することを含み得る。1つ以上の通信信号は、電力デバイス106がバイパス動作モードに変化させていることを示す表示(例えば、1つ以上のビット)を含むバイパス信号であり得る。
【0175】
図27は、電力デバイスがバイパス動作モードにおいて動作し続ける場合の例を示している。バイパス動作モードにおいて、動作点OP1は、ストリングパラメータおよび/またはシステムレベルパラメータによって設定され得る。例えば、電力デバイス106が、直列に接続された複数の電力デバイス106の直列ストリングの一部分である場合、電力デバイス106の入力電流および電力デバイス106の出力電流は、複数の直列接続された電力デバイス106のストリング電流にほぼ等しく(例えば、Iin=Iout=Istring)なり得る。例えば、(ステップ2308に示されるように)バイパス動作モードにおいて動作することを判定した後、(ステップ2310に示されるように)電力デバイスに関連する少なくとも1つの第2のパラメータが取得され得、(例えば、出力電流Ioutに関連する)電流値が、シャットダウン電流閾値(ステップ2312に示される)などの第2の電流閾値を上回っていないが、(例えば、ステップ2304に示されるように、および図27に示されるように、出力電流Ioutが図26の出力電流Ioutよりも大きい)バイパス電流閾値などの第1の電流閾値を上回っているとの判定が行われ得る。したがって、出力電流Ioutが増加しても、電力デバイス106は、(ステップ2308に示されるように)バイパス動作モードにおいて動作し続け得る。いくつかの例では、第1のパラメータは、第2のパラメータと同じであり得る。バイパス動作モードにおいて動作し続けるように電力デバイス106を制御することは、電力デバイス106の1つ以上の素子に関連する温度を低減させるために行われ得る。
【0176】
図28は、電力低減動作モードにおいて動作する電力デバイスの例を示している。例えば、出力電流Ioutが増加する場合、シャットダウン動作モードに変化させる前に、電力デバイス106は、最初に、電力低減動作モードにおいて動作することによって温度を低減させることを試み得る。例えば、電力デバイス106は、電力デバイス106に関連する温度を低減させようと試みるために、電力デバイス106に関連する電力を低減させようと試みるように電圧(例えば、入力電圧Vin)または電流(例えば、入力電圧Iin)を制御し得る。図28は、図28の出力電流Ioutに対して増加した出力電流Ioutを示している。電力低減動作モードにおいて、電力デバイス106は、降圧動作モードにおいて、昇圧動作モードにおいて、昇降圧動作モードにおいて、またはバイパス動作モードにおいて動作している場合がある。例えば、電力デバイスは、入力電圧Vinに対して出力電圧Voutをバッキング(降圧)するか、または入力電圧Vinに対して出力電圧Voutをブースト(昇圧)するか、または入力電圧とほぼ同じレベルで出力電圧を維持し得る。図27の例では、電力デバイス106は、昇圧動作モードにおいて動作している。出力電圧(Vout)は、入力電圧(Vin)よりも大きく、出力電流(Iout)は、入力電流(Iin)よりも小さい。動作点OP1(Vin、Iin)は、電力デバイス106に関連する温度を低減させようと試みるために、電力デバイス106に関連する電力を低減させようと試みるように制御され得る。
【0177】
図29は、電力デバイスがシャットダウン動作モードに変化させる例を示している。例えば、(ステップ2308に示されるように)バイパス動作モードにおいて動作することを判定した後、(ステップ2310に示されるように)電力デバイスに関連する少なくとも1つの第2のパラメータが取得され得、(例えば、出力電流Ioutに関連する)電流値が、(例えば、ステップ2312に示されるように、および図29に示されるように、出力電流Ioutが図28の出力電流Ioutより大きい)シャットダウン電流閾値などの第2の電流閾値を上回っているとの判定が行われ得る。したがって、電力デバイス106は、(ステップ2316に示されるように)シャットダウン動作モードにおいて動作するように変化させ得る。いくつかの例では、第1のパラメータは、第2のパラメータと同じであり得る。電力デバイス106が動作モードを変化させるべきであるとの判定は、電力(例えば、出力電力Pout)が(例えば、ステップ2314に示されるように)総電力よりも実質的に小さいと判定することを含み得る。(ステップ2316に示されるように)電力デバイス106の動作モードをシャットダウン動作モードに変化させることは、(図3Bに示されるように)電力変換器300の複数のスイッチQをオフにすることを含み得る。シャットダウン動作モードにおいて動作するように電力デバイス106を制御することは、電力デバイス106の1つ以上の素子に関連する温度を低減させるために行われ得る。電力デバイス106をシャットダウン動作モードに変化させることは、入力電流Iinを(ほぼゼロ電流に向かって)低減させること、または入力電圧Vinを開回路電圧(Voc)まで増加させることを含み得る。電力デバイス106をシャットダウン動作モードに変化させることは、1つ以上の通信信号を、1つ以上の他の電力デバイス106または1つ以上のシステム電力デバイス110に伝送することを含み得る。1つ以上の通信信号は、電力デバイス106がシャットダウン動作モードに変化していることを示す表示(例えば、1つ以上のビット)を含むシャットダウン信号であり得る。
【0178】
図30および図31は、電力デバイスがシャットダウン動作モードに変化させ続ける例を示している。電力デバイス106をシャットダウン動作モードに変化させ続けることは、入力電流Iinを(ほぼゼロ電流に向かって)さらに低減させること、または入力電圧Vinを開回路電圧(Voc)までさらに増加させることを含み得る。
【0179】
図32は、シャットダウン動作モードにおける電力デバイスの例を示している。シャットダウン動作モードにおいて、入力電流Iinは、ほぼゼロであり、入力電圧Vinは、開回路電圧(Voc)であり得る。電力デバイス106が、電力システムの他の1つ以上の電力デバイス106のストリング電流Istringをバイパスさせるための1つ以上のバイパスダイオードを含み得るため、出力電圧は、シャットダウンモードにおいてほぼ-0.7ボルトであり得る。いくつかの例では、スイッチQに関連する1つ以上のダイオード(例えば、1つ以上のボディダイオード)が、バイパスダイオードとして機能し得る。いくつかの例では、電力デバイス106または関連付けられた1つ以上の電力ソース102は、1つ以上の専用バイパスダイオードを含み得る。1つ以上のバイパスダイオードは、ほぼ0.7ボルトの動作電圧を有し得る。
【0180】
図33は、シャットダウンモードにおいて、電流(例えば、出力電流Iout)が減少し得、このことは、電力デバイスがウェイクアップ動作モードに変化させることにつながり得ることを示している。
【0181】
図34は、ウェイクアップ動作モードにおける電力デバイスを示している。例えば、出力電流Ioutが減少した後、電力デバイス106の1つ以上の素子に関連する温度が減少し得る。(例えば、出力電流Ioutに関連する)電流値が、(例えば、ステップ2408に示されるように、および図33に示されるように、出力電流Ioutが図31の出力電流Ioutよりも小さい)バイパス電流閾値などの第1の電流閾値を下回っていると判定された後、(ステップ2410に示されるように)電力デバイス106は、ウェイクアップ動作モードに変化し得る。(ステップ2410に示されるように)電力デバイス106の動作モードをウェイクアップ動作モードに変化させることは、電力変換器300の1つ以上のスイッチをオンにすることを含み得る。いくつかの例では、ウェイクアップ動作モードにおいて動作するように電力デバイス106を制御することは、電力デバイス106の1つ以上の素子に関連する温度を低減させるために行われ得る。例えば、電力デバイス106は、(電力追跡動作モードとは対照的に、温度に依拠する)電力低減動作モードにウェイクアップし得る。
【0182】
図34の例では、ウェイクアップ動作モードは、入力電圧Vinを低減させることか、または入力電流Iinを増加させることを含み得る。この例では、ウェイクアップ動作モードは、入力電圧Vinがほぼ開回路電圧(Voc)であり、かつ入力電流Iinがほぼゼロである状態で開始する。電力追跡動作モードに従って、例えば、電力追跡アルゴリズム(例えば、MPPTアルゴリズム)に従って、入力電圧Vinが低減し得、または入力電流Iinが増加し得る。例えば、電圧は、所望の動作点の電圧値に向かって低減し得る。(例えば、ステップ5002および5004に示されるように)ウェイクアップ動作モードは、シャットダウン動作モードに基づいて選択され得る。別の例として、ウェイクアップ動作モードは、入力電流および/または入力電圧に基づいて選択され得る。
【0183】
図35は、ウェイクアップ動作モードを継続する電力デバイスを示している。動作点OP1(Iin、Vin)は、電力追跡アルゴリズムに従って制御され得る。入力電圧Vinは、さらに低減し得るか、または入力電流Iinは、所望の動作点(例えば、最大電力点)に向かってさらに増加し得る。
【0184】
図36は、(電力低減動作モードと対照的な)電力追跡動作モードにおいて動作する電力デバイスの例を示している。例えば、電力デバイス106は、電力変換動作モードにおいて動作している場合がある。図18に示されるように、電力デバイス106は、昇圧変換モードにおいて動作している。出力電圧(Vout)は、入力電圧(Vin)よりも大きく、入力電流(Iin)は、出力電流(Iout)よりも大きい。動作点OP1(Vin、Iin)は、MPPTアルゴリズムなどのアルゴリズムによって判定され得る。温度値が閾値を下回る場合、閾値を上回った温度値と同程度に電力デバイスの動作に負の影響を及ぼし得ない。したがって、電力低減モードはもはや有益ではなく、電力デバイスは、電力追跡動作モードにおいて比較的効果的に動作し得る。上述のように、いくつかの場合では、ウェイクアップ動作モードの後、温度値が依然として閾値を上回っている場合、電力デバイス106は、電力追跡動作モードではなく、電力低減動作モードにおいて動作し得る。電力デバイス106は、電力デバイス106の1つ以上の素子に関連する温度を低減させるために、電力低減動作モードにおいて動作し得る。
【0185】
図37は、電力デバイスがシャットダウン動作モードに変化させる例を示している。例えば、(ステップ2308に示されるように)バイパス動作モードにおいて動作することを判定した後、(ステップ2310に示されるように)電力デバイスに関連する少なくとも1つの第2のパラメータが取得され得、(例えば、出力電流Ioutに関連する)電流値が、(例えば、ステップ2312に示されるように、および図29に示されるように、出力電流Ioutが図28の出力電流Ioutより大きい)シャットダウン電流閾値などの第2の電流閾値を上回っているとの判定が行われ得る。したがって、電力デバイス106は、(ステップ2316に示されるように)シャットダウン動作モードにおいて動作するように変化させ得る。いくつかの例では、第1のパラメータは、第2のパラメータと同じであり得る。電力デバイス106が動作モードを変化させるべきであるとの判定は、電力(例えば、出力電力Pout)が(例えば、ステップ514に示されるように)総電力よりも実質的に小さいと判定することを含み得る。(ステップ2316に示されるように)電力デバイス106の動作モードをシャットダウン動作モードに変化させることは、(図3Bに示されるように)電力変換器300の複数のスイッチQをオフにすることを含み得る。シャットダウン動作モードにおいて動作するように電力デバイス106を制御することは、電力デバイス106の1つ以上の素子に関連する温度を低減させるために行われ得る。電力デバイス106をシャットダウン動作モードに変化させることは、入力電流Iinを(ほぼゼロ電流に向かって)低減させること、または入力電圧Vinを開回路電圧(Voc)まで増加させることを含み得る。電力デバイス106をシャットダウン動作モードに変化させることは、1つ以上の通信信号を、1つ以上の他の電力デバイス106または1つ以上のシステム電力デバイス110に伝送することを含み得る。1つ以上の通信信号は、電力デバイス106がシャットダウン動作モードに変化していることを示す表示(例えば、1つ以上のビット)を含むシャットダウン信号であり得る。
【0186】
図38は、シャットダウン動作モードにおける電力デバイスの例を示している。
【0187】
シャットダウンモードに変化させることは、(例えば、1つ以上の電力ソースから切断することによって)I-V曲線の右側へ移動すること、または(例えば、1つ以上の電力ソースへの接続を短絡することによって)I-V曲線の左側に移動することを含み得る。どの選択肢が使用されるかは、変換器がシャットダウン前にどの動作モードにおいて動作しているか(例えば、降圧モードまたは昇圧モード)に依拠し得る。どのシャットダウンが行われるかは、どのウェイクアップが行われるかを規定し得る。例えば、シャットダウンが左側に行われる場合、ウェイクアップは右側に行われ得、その逆も同様であり得る。また、シャットダウンは、電流または電圧が比較的徐々に電力デバイスをシャットダウンさせるように制御される、段階的シャットダウンまたはソフトシャットダウンであり得る。または、シャットダウンは、(例えば、電力デバイスのすべてのスイッチをオフにすることによって)電力デバイスが直接シャットダウンモードに変化する、クイック/ほぼ即時シャットダウンまたはハードシャットダウンであり得る。シャットダウンのタイプは、電力デバイスに関連する温度値に依拠し得る。より高い温度はより劇的かつ即時のハードシャットダウンを規定し得るが、より低い温度はより穏やかでより漸進的なソフトシャットダウンを規定し得る。
【0188】
いくつかの場合において、バイパスまたはシャットダウンは、電流ではなく温度に依拠し得る。いくつかの場合において、電力デバイスの周波数が、電力デバイスの温度を低下させるために使用され得る。
【0189】
図39は、ウェイクアップ動作モードにおける電力デバイスを示している。例えば、出力電流Ioutが減少した後、電力デバイス106の1つ以上の素子に関連する温度が減少し得る。(例えば、出力電流Ioutに関連する)電流値が(例えば、ステップ2408に示されるように、および図39に示されるように、出力電流Ioutが図38の出力電流Ioutよりも小さい)バイパス電流閾値などの第1の電流閾値を下回っていると判定された後、電力デバイス106は、(ステップ2410に示されるように)ウェイクアップ動作モードに変化し得る。(ステップ2410に示されるように)電力デバイス106の動作モードをウェイクアップ動作モードに変化させることは、電力変換器300の1つ以上のスイッチQをオンにすることを含み得る。いくつかの例では、ウェイクアップ動作モードにおいて動作するように電力デバイス106を制御することは、電力デバイス106の1つ以上の素子に関連する温度を低減させるために行われ得る。例えば、電力デバイス106は、(電力追跡動作モードとは対照的に、温度に依拠する)電力低減動作モードにウェイクアップし得る。
【0190】
図40の例では、ウェイクアップ動作モードは、入力電圧Vinを増加させることか、または入力電流Iinを減少させることを含む。この例では、ウェイクアップ動作モードは、入力電圧Vinがほぼゼロであり、入力電流Iinがほぼ短絡電流(Isc)である状態で開始する。電力追跡動作モードに従って、例えば、電力追跡アルゴリズム(例えば、MPPTアルゴリズム)に従って、入力電圧Vinが、増加し得るか、または入力電流Iinが、低減し得る。例えば、電圧は、所望の動作点の電圧値に向かって増加し得る。(例えば、ステップ5002および5004に示されるように)ウェイクアップ動作モードは、シャットダウン動作モードに基づいて選択され得る。別の例として、ウェイクアップ動作モードは、入力電流および/または入力電圧に基づいて選択され得る。
【0191】
例として、ウェイクアップ動作モードの動作点OP1は、電力デバイス106と1つ以上の関連付けられた電力ソース102(例えば、1つ以上のPVモジュール)との間の接続を短絡することによって、入力電圧Vinがほぼゼロであり、入力電流Iinがほぼ短絡電流(Isc)であり得る。いくつかの例では、電力システム100の1つ以上の素子は、電力デバイス106がウェイクアップ動作モードに変化させるときに、ある量の電気エネルギーを受信し得る。例えば、1つ以上のコンデンサ(例えば、コンデンサC1)は、1つ以上の他のコンデンサ(例えば、コンデンサC2)に放電し得る。例として、電力システム100は、電気エネルギーを受信するための1つ以上の電気エネルギー貯蔵デバイス(例えば、バッテリ)を含み得る。
【0192】
図41は、ウェイクアップ動作モードにおいて動作を継続する電力デバイスを示している。動作点OP1(Iin、Vin)は、電力追跡アルゴリズムに従って制御され得る。入力電圧Vinは、さらに増加し得るか、または入力電流Iinは、所望の動作点(例えば、最大電力点)に向かってさらに低減し得る。
【0193】
図42は、(電力低減動作モードと対照的な)電力追跡動作モードにおいて動作する電力デバイスの例を示している。例えば、電力デバイス106は、電力変換動作モードにおいて動作している場合がある。図42に示されるように、電力デバイス106は、昇圧変換モードにおいて動作している。出力電圧(Vout)は、入力電圧(Vin)よりも大きく、入力電流(Iin)は、出力電流(Iout)よりも大きい。動作点OP1(Vin、Iin)は、MPPTアルゴリズムなどのアルゴリズムによって判定され得る。温度値が閾値を下回っている場合、閾値を上回った温度値と同程度に電力デバイスの動作に負の影響を及ぼし得ない。したがって、電力低減モードはもはや有益ではなく、電力デバイスは、電力追跡動作モードにおいて比較的効果的に動作し得る。上述のように、いくつかの場合において、ウェイクアップ動作モードの後、温度値が依然として閾値を上回っている場合、電力デバイス106は、電力追跡動作モードではなく、電力低減動作モードにおいて動作し得る。電力デバイス106は、電力デバイス106の1つ以上の素子に関連する温度を低減させるために、電力低減動作モードにおいて動作し得る。
【0194】
図43図49は、本主題の例による、電力デバイスのシャットダウンに関連する様々なグラフの例を示している。
【0195】
図43は、電力デバイスを制御するために使用され得る電流-温度グラフ4300の例を示している。グラフ4300は、温度管理/電力低減動作モードにおいて電力デバイスを制御するために使用され得るディレーティング曲線4302を含む。グラフ4300はまた、シャットダウン動作モードに関して電力デバイスを制御するために使用され得る温度シャットダウン閾値4310を含む。グラフ4300はまた、シャットダウン動作モードに関して電力デバイスを制御するために使用され得る電流シャットダウン閾値4312を含む。グラフ4300の電流は、電力システム100の1つ以上の素子に関連する電流、例えば、変換器300の1つ以上のインダクタLの電流値に関連する電流値ILであり得る。ディレーティング曲線4302は、温度がほぼ0~ほぼ第1の温度T1の範囲内にあるときに最大電流Imaxを規定する部分4304、温度がほぼ第1の温度T1~ほぼシャットダウン温度Tsdの範囲内にあるときにほぼ最大電流Imax~ほぼシャットダウン電流Isdの範囲の間の可変電流Iを規定する線形部分4306、および温度がほぼシャットダウン温度Tsdであるときにほぼシャットダウン電流Isd~ほぼ0の範囲内の電流を規定する部分4308を含み得る。ディレーティング曲線4302は、ドループ曲線として知られているものであり得る。電流Iは、電力デバイス106の出力電流Ioutであり得る。温度Tは、電力デバイス106の1つ以上の素子に関連する温度であり得る。温度シャットダウン閾値4310は、温度値がほぼシャットダウン温度Tsdであるとき、電力デバイス106のシャットダウンを規定し得る(例えば、電力デバイスは、曲線とは対照的に、閾値に従ってシャットダウン動作モードにおいて動作され得る)。電流シャットダウン閾値4312は、電流値がほぼシャットダウン電流Ioverであるとき、電力デバイス106のシャットダウンを規定し得る(例えば、電力デバイスは、曲線とは対照的に、閾値に従ってシャットダウン動作モードにおいて動作され得る)。
【0196】
図44は、電力デバイスを制御するために使用され得る電流-温度グラフ4400の例を示している。グラフ4300と同様に、グラフ4400は、温度管理/電力低減動作モードにおいて電力デバイスを制御するために使用され得るディレーティング曲線4302を含む。グラフ4400はまた、シャットダウン動作モードに関して電力デバイスを制御するために使用され得るシャットダウン曲線4412を含む。シャットダウン曲線4412は、温度がほぼ0~ほぼ第1の温度T2の範囲内にあるときに最大電流Ioverを規定する部分4414、温度がほぼ第1の温度T2~ほぼシャットダウン温度Tsdの範囲にあるときにほぼ最大電流Iover~ほぼ電流Itの範囲の間の可変電流Iを規定する線形部分4416、および温度がほぼシャットダウン温度Tsdであるときに電流It~ほぼ0の範囲内の電流を規定する部分4418を含み得る。シャットダウン曲線4412は、ドループ曲線として知られているものであり得る。電流Iは、電力デバイス106の出力電流Ioutであり得る。温度Tは、電力デバイス106の1つ以上の素子に関連する温度であり得る。温度T2は温度T1と同じであり得る。シャットダウン曲線4412は、シャットダウン閾値4310、4312とは対照的に、電力デバイス106の比較的漸進的なシャットダウンを規定し得る。シャットダウン曲線4412はまた、電力デバイス106が、シャットダウン閾値4310、4312を使用するときに考えられ得る比較的危険な動作点において動作することを防止するのに役立ち得る。シャットダウン曲線4412はまた、電力デバイス106の1つ以上の素子が比較的高温に達することを防止するのに役立ち得、これは、電力デバイス106の1つ以上の素子を保護し得、それらの寿命を延ばすのに役立ち得る。いくつかの例では、シャットダウン曲線は、曲線の1つ以上の値を変化させることによって制御され得る。例えば、電流Itに設定された値および温度Tsdに設定された値を制御することが、異なるシャットダウン曲線を生成し得る。
【0197】
図45は、電力デバイスを制御するために使用され得る電流-温度グラフ4500の例を示している。図45の例では、温度が負の温度値Tminに達した場合、シャットダウンまたはバイパスも行われ得る。
【0198】
図46は、電力デバイスを制御するために使用され得る電流-温度グラフ4600の例を示している。図46の例では、シャットダウン曲線およびバイパス曲線は、各々1つ以上の非線形部分を含む。
【0199】
図47は、電力デバイスの制御に使用され得る電流-温度グラフ4700の例を示している。図47の例では、曲線は電力デバイスの動作モードに依拠し得る。例えば、図47の曲線は、電力デバイスが昇圧動作モードにあるときにバイパスまたはシャットダウンを制御するために使用され得る。電流値は、入力電流値Iinをインダクタ電流値ILで除した値であり得る。温度値は、電力デバイスの1つ以上の素子(例えば、インダクタ、トランジスタ、ハウジングなど)の温度であり得る。
【0200】
図48は、電力デバイスを制御するために使用され得る電流-温度グラフ4800の例を示している。図48の例では、曲線は、電力デバイスの動作モードに依拠し得る。例えば、図48の曲線は、電力デバイスが降圧動作モードであるときにバイパスまたはシャットダウンを制御するために使用され得る。電流値は、出力電流値Ioutをインダクタ電流値ILで除した値であり得る。温度値は、電力デバイスの1つ以上の素子(例えば、インダクタ、トランジスタ、ハウジングなど)の温度であり得る。
【0201】
図49は、電力デバイスの制御に使用され得る電力-電力グラフ4900の例を示している。図49の例では、電力バイパス曲線4902および電力シャットダウン曲線4912が、電力デバイスのバイパスまたはシャットダウンを制御するために使用され得る。電力値は、電力損失値PDであり得る。温度値は、電力デバイスの1つ以上の素子(例えば、インダクタ、トランジスタ、ハウジングなど)の温度であり得る。
【0202】
上記の例では、1つ以上のルックアップテーブルが、電力デバイスのバイパスまたはシャットダウンを制御するために使用され得る。
【0203】
いくつかの例を上記で説明されているが、それらの例の特徴および/またはステップは、任意の所望の様態で結合、分割、省略、再配置、改変、および/または増強され得る。様々な変更、修正、および改良が、当業者には容易に想起されよう。このような変更、修正、および改良は、本明細書で明示的には述べられていないが、この説明の一部分であることが意図され、本開示の精神および範囲内にあることが意図される。したがって、前述の説明は、例示にすぎず、限定的ではない。
【0204】
以下の例がさらに開示される。
1.装置であって、
降圧動作モードまたは昇圧動作モードの少なくとも一方を動作するように構成された電力変換器と、
電力変換器の温度に関連する少なくとも1つのパラメータを取得するように構成された少なくとも1つのセンサと、
少なくとも1つのパラメータが閾値を上回っているかどうかを判定するように、かつ電力変換器の現在の動作モードを判定するように構成されたコントローラと、を備え、
コントローラが、少なくとも1つのパラメータが閾値を上回っていることに応答して、電力変換器を制御して、電力変換器に関連する電力を低減させるようにさらに構成され、
コントローラが、電力変換器の現在の動作モードに基づいて、電力変換器を制御して、電力変換器に関連する電力を低減させるようにさらに構成されている、装置。
2.電力変換器に関連する電力が、電力変換器の入力部における入力電力である、条項1に記載の装置。
3.電力変換器が降圧動作モードである場合、コントローラが、電力変換器を制御して、電力変換器の入力部における入力電圧を低減させて、電力変換器に関連する電力を低減させるように構成されている、条項1または2に記載の装置。
4.電力変換器が昇圧動作モードである場合、コントローラが、電力変換器を制御して、電力変換器の入力部における入力電流を低減させて、電力変換器に関連する電力を低減させるように構成されている、条項1または2に記載の装置。
5.電力変換器が降圧動作モードである場合、コントローラが、電力変換器を制御して、電力変換器の入力部における入力電流を増加させて、電力変換器に関連する電力を低減させるように構成されている、条項1または2に記載の装置。
6.電力変換器が昇圧動作モードにある場合、コントローラが、電力変換器を制御して、電力変換器の入力部における入力電圧を増加させて、電力変換器に関連する電力を低減させるように構成されている、条項1または2に記載の装置。
7.少なくとも1つのパラメータが、電力変換器の少なくとも1つのスイッチの温度に関連している、先行条項のいずれか一項に記載の装置。
8.少なくとも1つのスイッチが、少なくとも1つの金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)である、条項7に記載の装置。
9.少なくとも1つのパラメータが、電力変換器のインダクタの温度に関連している、条項1~6のいずれか一項に記載の装置。
10.電力変換器が、電力変換器の出力部における出力電流の変化に応答して、電力変換器の動作モードを変化させるようにさらに構成されている、先行条項のいずれか一項に記載の装置。
11.電力変換器が、電力変換器の周波数を低減させて、電力変換器の温度を低減させるようにさらに構成されている、条項1~10のいずれか一項に記載の装置。
12.方法であって、
動作モードにおいて動作するように構成された電力変換器の温度に関連する少なくとも1つのパラメータを取得することであって、動作モードが、降圧動作モードまたは昇圧動作モードのうちの少なくとも一方を含む、取得することと、
少なくとも1つのパラメータが閾値を上回っているかどうかを判定することと、
電力変換器の現在の動作モードを判定することと、
電力変換器の現在の動作モードおよび少なくとも1つのパラメータが閾値を上回っていることに基づいて、電力変換器に関連する電力を低減させることと、を含む、方法。
13.電力変換器に関連する電力が電力変換器への入力電力である、条項12に記載の方法。
14.電力変換器が降圧動作モードあることに基づいて、電力変換器に関連する電力を低減することが、電力変換器の入力部における入力電圧を低減することを含むことをさらに含む、条項12または13に記載の方法。
15.電力変換器が昇圧動作モードにあることに基づいて、電力変換器に関連する電力を減少させることが、電力変換器の入力部における入力電流を減少させることを含むことをさらに含む、条項12または13に記載の方法。
16.電力変換器が降圧動作モードにあることに基づいて、電力変換器に関連する電力を低減させることが、電力変換器の入力部における入力電流を増加させることを含むことをさらに含む、条項12または13に記載の方法。
17.電力変換器が昇圧動作モードにあることに基づいて、電力変換器に関連する電力を低減させることが、電力変換器の入力部における入力電圧を増加させることを含むことをさらに含む、条項12または13に記載の方法。
18.少なくとも1つのパラメータが、電力変換器の少なくとも1つのスイッチの温度に関連している、条項12~17のいずれか一項に記載の方法。
19.少なくとも1つのスイッチが、少なくとも1つの金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)である、条項18に記載の方法。
20.少なくとも1つのパラメータが、電力変換器のインダクタの温度に関連している、条項12~17のいずれか一項に記載の方法。
21.出力電流の変化に応答して、電力変換器の動作モードを変化させることをさらに含む、条項12項~20項のいずれか一項に記載の方法。
22.電力変換器の周波数を低減させて電力変換器の温度を低減させることをさらに含む、条項12~21のいずれか一項に記載の方法。
23.装置であって、
複数の動作モードにおいて動作するように構成された電力変換器であって、複数の動作モードが、降圧動作モード、および昇圧動作モードを含む、電力変換器と、
電力変換器の温度に関連する少なくとも1つのパラメータを取得するように構成された少なくとも1つのセンサと、
少なくとも1つのパラメータが閾値を上回っているかどうかを判定するように、かつ複数の動作モードから電力変換器の現在の動作モードを判定するように構成されたコントローラと、を備え、
コントローラが、少なくとも1つのパラメータが閾値を上回っていることに応答して、電力変換器を制御して、電力変換器に関連する電力を低減させるようにさらに構成され、
コントローラが、電力変換器の判定された現在の動作モードに基づいて、電力変換器を制御して、電力変換器に関連する電力を低減させるようにさらに構成され、
電力変換器が、電力変換器の出力部における出力電流の変化に応答して、電力変換器の動作モードを、判定された現在の動作モードから別の動作モードに変化させるようにさらに構成されている、装置。
24.方法であって、
複数の動作モードにおいて動作するように構成された電力変換器の温度に関連する少なくとも1つのパラメータを取得することであって、複数の動作モードが、降圧動作モード、および昇圧動作モードを含む、取得することと、
少なくとも1つのパラメータが閾値を上回っているかどうかを判定することと、
複数の動作モードから電力変換器の現在の動作モードを判定することと、
電力変換器の判定された現在の動作モードに基づいて、および少なくとも1つのパラメータが閾値を上回っていることに基づいて、電力変換器に関連する電力を低減させることと、
出力電流の変化に応答して、電力変換器の動作モードを、判定された現在の動作モードから別の動作モードに変化させることと、を含む、方法。
25.装置であって、
複数のシャットダウン動作モードおよび複数のウェイクアップ動作モードにおいて動作するように構成された電力変換器と、
複数のシャットダウン動作モードのうちの最後に使用されたシャットダウン動作モードを判定するように構成されたコントローラであって、最後に使用されたシャットダウン動作モードが、電力変換器をシャットダウン動作モードに設定するために最後に使用されたものである、コントローラと、を備え、
コントローラが、最後に使用されたシャットダウン動作モードに基づいて、複数のウェイクアップ動作モードのうちの1つのウェイクアップ動作モードを判定して、電力変換器をウェイクアップ動作モードに設定するようにさらに構成されている、装置。
26.複数のシャットダウン動作モードが、
電力変換器が電力変換器の入力電流をほぼゼロに低減させるように構成されている第1のシャットダウン動作モードと、
電力変換器が電力変換器の入力電圧をほぼゼロに低減させるように構成されている第2のシャットダウン動作モードと、を含む、条項25に記載の装置。
27.複数のウェイクアップ動作モードが、
電力変換器が電力変換器の入力電流をほぼゼロから増加させるように構成されている第1のウェイクアップ動作モードと、
電力変換器が電力変換器の入力電圧をほぼゼロから増加させるように構成されている第2のウェイクアップ動作モードと、を含む、条項25または26に記載の装置。
28.コントローラが、最後に使用されたシャットダウン動作モードが第1のシャットダウン動作モードであることに基づいて、第1のウェイクアップ動作モードを選択するように構成されている、条項27に記載の装置。
29.コントローラが、最後に使用されたシャットダウン動作モードが第2のシャットダウン動作モードであることに基づいて、第2のウェイクアップ動作モードを選択するように構成されている、条項27に記載の装置。
30.コントローラが、最後に使用されたシャットダウン動作モードが第2のシャットダウン動作モードであることに基づいて、第1のウェイクアップ動作モードを選択するように構成されている、条項27に記載の装置。
31.コントローラが、最後に使用されたシャットダウン動作モードが第1のシャットダウン動作モードであることに基づいて、第2のウェイクアップ動作モードを選択するように構成されている、条項27に記載の装置。
32.コントローラが、電力変換器の最後に使用された変換動作モードに基づいて、複数のシャットダウン動作モードのうちの1つのシャットダウン動作モードを選択するように構成されている、条項25~31のいずれか一項に記載の装置。
33.コントローラが、電力変換器の最後に使用された変換モードが昇圧変換モードであることに基づいて、第1のシャットダウン動作モードを選択するように構成されている、条項26に記載の装置。
34.コントローラが、電力変換器の最後に使用された変換モードが降圧変換モードであることに基づいて、第1のシャットダウン動作モードを選択するように構成されている、条項26に記載の装置。
35.コントローラが、電力変換器の最後に使用された変換モードが昇圧変換モードであることに基づいて、第2のシャットダウン動作モードを選択するように構成されている、条項26に記載の装置。
36.コントローラが、電力変換器の最後に使用された変換モードが昇圧変換モードであることに基づいて、第2のシャットダウン動作モードを選択するように構成されている、条項26に記載の装置。
37.コントローラが、電力変換器の最後に使用された電力低減動作モードに基づいて、複数のシャットダウン動作モードのうちの1つシャットダウン動作モードを選択するように構成されている、条項25~36のいずれか一項に記載の装置。
38.コントローラが、電力変換器の最後に使用された電力低減モードに基づいて、第1のシャットダウン動作モードを選択するように構成されている、条項26に記載の装置。
39.電力変換器の最後に使用された電力低減モードが、入力電流を低減させるか、または入力電圧を増加させることによって、電力を低減させるように調整された電力低減モードである、条項38に記載の装置。
40.コントローラが、最後に使用された電力低減モードに基づいて、第2のシャットダウン動作モードを選択するように構成されている、条項26に記載の装置。
41.電力変換器の最後に使用された電力低減モードが、入力電流を低減させるか、または入力電圧を増加させることによって、電力を低減させるように調整された電力低減モードである、条項40に記載の装置。
42.コントローラが、電力変換器の最後に使用された動作モードがバイパス動作モードであることに基づいて、複数のシャットダウン動作モードのうちの1つのシャットダウン動作モードを選択するように構成されている、条項25~41のいずれか一項に記載の装置。
43.装置であって、
電力変換動作モードおよびバイパス動作モードにおいて動作するように構成された電力変換器と、
電力変換器の温度を示す少なくとも1つの第1のパラメータを取得するように構成された少なくとも1つの第1のセンサと、
電力変換器の出力電流を示す少なくとも1つの第2のパラメータを取得するように構成された少なくとも1つの第2のセンサと、
温度が温度閾値を上回り、かつ出力電流が電流閾値を上回るときを判定するように構成されたコントローラと、を備え、
コントローラが、温度が温度閾値を上回り、出力電流が電流閾値を上回る場合、電力変換器を制御して、バイパス動作モードにおいて動作するようにさらに構成されている、装置。
44.電力変換器が、降圧変換器、昇圧変換器、降圧/昇圧変換器、または降圧+昇圧変換器のうちの少なくとも1つを備える、条項43に記載の装置。
45.電力変換器が複数のスイッチを有する、条項43または44に記載の装置。
46.バイパス動作モードにおいて、電力変換器の入力部を電力変換器の出力部に接続するために複数のスイッチがオンにされる、条項43~45のいずれか一項に記載の装置。
47.バイパス動作モードが非電力変換モードであり、電力変換器の入力電力が電力変換器の出力電力にほぼ等しい、条項43~46のいずれか一項に記載の装置。
48.少なくとも1つの第2のパラメータが、電力変換器の出力電流、複数の電力変換器のストリング電流、電力変換器の出力電力、または複数の電力変換器のストリング電力のうちの少なくとも1つを示す、条項43~47のいずれか一項に記載の装置。
49.電力変換器がまた、シャットダウン動作モードを有するように構成されている、条項43~48のいずれか一項に記載の装置。
50.コントローラが、出力電流が第2の電流閾値を上回る場合に、電力変換器を制御して、シャットダウン動作モードにおいて動作するようにさらに構成されている、条項43~49のいずれか一項に記載の装置。
51.電力変換器のシャットダウンがドループ曲線に従って制御される、条項43~50のいずれか一項に記載の装置。
52.電力変換器の出力部が、第2の電力変換器の出力部に直列に接続されている、条項43~51のいずれか一項に記載の装置。
53.電力変換器の出力部が、システム電力デバイスに接続されている、条項43~52のいずれか一項に記載の装置。
54.システム電力デバイスがインバータである、条項43~53のいずれか一項に記載の装置。
55.システム電力デバイスが電力網に接続されている、条項43~54のいずれか一項に記載の装置。
56.システム電力デバイスと通信するように調整された通信ユニットをさらに備える、条項43~55のいずれか一項に記載の装置。
57.通信ユニットが、第2の装置の第2の通信ユニットと通信するように調整されている、条項43~56のいずれか一項に記載の装置。
58.通信ユニットが、電力変換器がバイパス動作モードにおいて動作するように制御される場合、通信信号を伝送するように調整されている、条項43~57のいずれか一項に記載の装置。
59.通信ユニットが、電力変換器がシャットダウンするように制御される場合、第2の通信信号を伝送するように調整されている、条項43~58のいずれか一項に記載の装置。
60.電力変換器が、ウェイクアップ動作モードにおいて動作するようにさらに構成され、動作のウェイクアップモードにおいて、電力変換器の入力電圧が増加して、電力変換器の入力電圧を電圧値に向かって移動させる、条項43~59のいずれか一項に記載の装置。
61.電力変換器が、ウェイクアップ動作モードにおいて動作するようにさらに構成され、ウェイクアップ動作モードにおいて、電力変換器の入力電圧が減少して、電力変換器の入力電圧を電圧値に向かって移動させる、条項43~60のいずれか一項に記載の装置。
62.ウェイクアップ動作モードが、電流閾値を下回る出力電流に依拠する、条項61に記載の装置。
63.少なくとも1つの第1のパラメータが、少なくとも1つの第2のパラメータと同じである、条項43~62のいずれか一項に記載の装置。
64.コントローラが、電力変換器の電力が電力閾値よりも小さい場合、電力変換器を制御して、バイパス動作モードにおいて動作するようにさらに構成されている、条項43~63のいずれか一項に記載の装置。
65.方法であって、
電力変換動作モードまたはバイパス動作モードにおいて動作するように構成された電力変換器の温度を示す少なくとも1つの第1のパラメータを取得することと、
電力変換器の出力電流を示す少なくとも1つの第2のパラメータを取得することと、
少なくとも1つの第1のパラメータに基づいて、温度が温度閾値を上回るときを判定することと、
少なくとも1つの第2のパラメータに基づいて、出力電流が電流閾値を上回るときを判定することと、
温度が温度閾値を上回り、かつ出力電流が電流閾値を上回ったことに応答して、電力変換器を制御して、バイパス動作モードにおいて動作することと、を含む、方法。
66.電力変換器が、降圧変換器、昇圧変換器、降圧/昇圧変換器、または降圧+昇圧変換器のうちの少なくとも1つを備える、条項65に記載の方法。
67.電力変換器が複数のスイッチを有する、条項65または66に記載の方法。
68.バイパス動作モードにおいて動作するように電力変換器を制御することが、電力変換器の入力部を電力変換器の出力部に接続するために複数のスイッチをオンにすることをさらに含む、条項65~67のいずれか一項に記載の方法。
69.バイパス動作モードが非電力変換モードであり、電力変換器の入力電力が電力変換器の出力電力にほぼ等しい、条項65~68のいずれか一項に記載の方法。
70.少なくとも1つの第2のパラメータが、電力変換器の出力電流、複数の電力変換器のストリング電流、電力変換器の出力電力、または電力変換器を構成する複数の電力変換器のストリング電力のうちの少なくとも1つを示す、条項65~69のいずれか一項に記載の方法。
71.電力変換器もまた、シャットダウン動作モードを有するように構成されている、条項65~70のいずれか一項に記載の方法。
72.出力電流が第2の電流閾値を上回る場合、電力変換器を制御して、シャットダウン動作モードにおいて動作することをさらに含む、条項71の方法。
73.ドループ曲線に従って電力変換器のシャットダウンを制御することをさらに含む、条項65~72のいずれか一項に記載の方法。
74.電力変換器の出力部を第2の電力変換器の出力部に直列に接続することをさらに含む、条項65~73のいずれか一項に記載の方法。
75.電力変換器の出力部をシステム電力デバイスに接続することをさらに含む、条項65~74のいずれか一項に記載の方法。
76.システム電力デバイスがインバータである、条項75に記載の方法。
77.システム電力デバイスを電力網に接続することをさらに含む、条項75または76に記載の方法。
78.システム電力デバイスと通信するように調整された通信ユニットをさらに備える、条項75~77のいずれか一項に記載の方法。
79.通信ユニットが、第2の電力変換器の第2の通信ユニットと通信するように調整されている、条項78に記載の方法。
80.電力変換器がバイパス動作モードにおいて動作するように制御される場合、通信ユニットを使用して通信信号を伝送することをさらに含む、条項78または79に記載の方法。
81.電力変換器がシャットダウンするように制御される場合、通信ユニットを使用して第2の通信信号を伝送することをさらに含む、条項80に記載の方法。
82.電力変換器が、ウェイクアップ動作モードにおいて動作するようにさらに構成され、ウェイクアップ動作モードに従って、電力変換器の入力電圧を増加させて、電力変換器の入力電圧を電圧値に向かって移動させることをさらに含む、条項41~57に記載の方法。
83.電力変換器が、ウェイクアップ動作モードにおいて動作するようにさらに構成され、ウェイクアップ動作モードに従って、電力変換器の入力電圧を低下させて、電力変換器の入力電圧を電圧値に向かって移動させることをさらに含む、条項65~82に記載の方法。
84.ウェイクアップ動作モードが、電流閾値を下回る出力電流に依拠する、条項82または83に記載の方法。
85.少なくとも1つの第1のパラメータが、少なくとも1つの第2のパラメータと同じである、条項65~84のいずれか一項に記載の方法。
86.電力変換器の電力が電力閾値よりも小さい場合、電力変換器を制御して、バイパス動作モードにおいて動作することをさらに含む、条項65~85のいずれか1つに記載の方法。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
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図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37
図38
図39
図40
図41
図42
図43
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図46
図47
図48
図49
図50
【外国語明細書】